チャックユニット及び自動包装装置
【課題】内容物充填時に袋体の口部を確実にかつ簡単に拡開させる。
【解決手段】例えば、第１チャックユニットが、充填部に対峙した際には、一対のチャック爪が閉状態のまま、すなわち、包装用袋体Ａを把持した状態で、充填部の吸着部と共に、包装用袋体Ａの外表面を吸着しながら開口駆動軸部は後退し、チャック爪間の離隔が狭められて、包装用袋体Ａの口部が開口される。このように、包装用袋体Ａを吸着してその外表面の両側に引っ張るのみならず、包装用袋体Ａの開口部の両側端部を幅を狭めるように押す。
【解決手段】例えば、第１チャックユニットが、充填部に対峙した際には、一対のチャック爪が閉状態のまま、すなわち、包装用袋体Ａを把持した状態で、充填部の吸着部と共に、包装用袋体Ａの外表面を吸着しながら開口駆動軸部は後退し、チャック爪間の離隔が狭められて、包装用袋体Ａの口部が開口される。このように、包装用袋体Ａを吸着してその外表面の両側に引っ張るのみならず、包装用袋体Ａの開口部の両側端部を幅を狭めるように押す。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
この発明は、チャックユニット及び自動包装装置に係り、例えば、間欠的に回転する回転テーブルに取り着けられ、包装用袋体を把持するためのチャックユニット、及び複数のチャックユニットによって袋体を把持し、回転テーブルの回転によって袋体を移送して、袋体への内容物の詰込みや袋体の口の封止等を行う自動包装装置に関する。
【背景技術】
【０００２】
従来より、袋体に、医薬品や食品等の内容物を充填し、袋体の口部を密封（シール）する自動包装装置が用いられている。
この自動包装装置は、袋体を保持する保持爪が複数組取り着けられた間欠回転テーブルを備え、間欠回転テーブルが間欠回転して、それぞれの保持爪が移動して、袋体供給部、袋体口部拡開部／内容物充填部、袋体口部シール部、印刷部／袋体排出部の配置箇所（ステーション）で順次停止し、袋体の供給、袋体への内容物充填、袋体の口部のシール、並びに袋体への印刷及び排出が行われる（例えば、特許文献１、特許文献２等参照。）。
すなわち、袋体供給部から供給された袋体は、保持爪に保持されて間欠周回し、停止するステーション毎に、袋体の口部の拡開及び内容物の充填、袋体の口部のシール、袋体への印刷が順次行われ排出される。
【特許文献１】特開平５−１９３７６４号公報
【特許文献２】特開平６−１９９３１７号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００３】
解決しようとする問題点は、上記従来技術では、袋体に内容物を充填する際に、袋体を吸着するために比較的大きな吸着力を要するのに加え、袋体を十分に吸着できずに袋体の口部を確実に拡開させることができない場合があるという点である。
【０００４】
この発明は、上述の事情に鑑みてなされたもので、内容物充填時に袋体の口を確実にかつ簡単に拡開させることができるチャックユニット及び自動包装装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
上記課題を解決するために、請求項１記載の発明は、自動包装装置に着脱自在に装着されて駆動され、包装用袋体の束から１枚ずつ上記包装用袋体を掴み出し、該包装用袋体の口を拡開し、該包装用袋体の口から内容物を詰め込んだ後、上記包装用袋体の口を封じて、上記内容物の包装を完成させる一連の工程を受け持つチャックユニットに係り、上記包装用袋体を両側から掴むための一対の把持手段と、上記包装用袋体の口を拡開させるための口部拡開機構とを備え、上記口部拡開機構は、上記包装用袋体の外表面を吸着する吸着口が先端に設けられ、内部に吸気経路が形成された上記包装用袋体を引き寄せるための引寄部材と、上記引寄部材と一対の上記把持手段とを連結するための一対の連結部材とを有し、上記引寄部材を上記包装用袋体に対して後退させることによって、上記包装用袋体を引き寄せると共に、一対の上記連結部材を介して、一対の上記把持手段によって上記包装用袋体を掴んだ状態で両側から押して、上記包装用袋体の口を拡開させることを特徴としている。
【０００６】
また、請求項２記載の発明は、請求項１記載のチャックユニットに係り、上記把持手段は、先端に第１の押圧部が設けられ、所定の回動軸の周りに回動可能なチャック爪と、上記チャック爪を上記回動軸の周りに回動可能なように保持すると共に、先端に第２の押圧部が設けられたチャック爪保持体とを有し、対をなす上記第１の押圧部及び上記第２の押圧部によって上記包装用袋体の両外表面を押圧して挟み込むことを特徴としている。
【０００７】
また、請求項３記載の発明は、請求項２記載のチャックユニットに係り、回動作動部材によって上記チャック爪の後端部を変位させて、上記チャック爪を上記回動軸の周りに回動させ、上記包装用袋体を掴ませるか又は解き放たせる把持作動機構を有し、上記口部拡開機構の上記引寄部材は、一対の上記連結部材を介して一対の上記チャック爪保持体に結合されていることを特徴としている。
【０００８】
また、請求項４記載の発明は、請求項２又は３記載のチャックユニットに係り、上記把持手段は、上記チャック爪を上記第１の押圧部と上記第２の押圧部とが互いに接近する向きに付勢する付勢手段を有していることを特徴としている。
【０００９】
また、請求項５記載の発明は、請求項１乃至４のいずれか１に記載のチャックユニットに係り、上記自動包装装置を構成し、上記包装用袋体を移送するための回転テーブルに着脱可能に取り着けられることを特徴としている。
【００１０】
また、請求項６記載の発明は、包装用袋体の束から１枚ずつ上記包装用袋体を掴み出し、該包装用袋体の口を拡開し、上記包装用袋体の口から内容物を詰め込んだ後、上記包装用袋体の口を封じて、上記内容物の包装を完成させる自動包装装置に係り、請求項１乃至５のいずれか１に記載のチャックユニットが、間欠回転運動を行う回転テーブルに着脱自在に取り着けられ、上記チャックユニットによって、上記包装用袋体が掴まれて移送されることを特徴としている。
【発明の効果】
【００１１】
この発明の構成によれば、引寄部材を包装用袋体に対して後退させることによって、包装用袋体を引き寄せると共に、一対の連結部材を介して、一対の把持手段によって、包装用袋体の両側部を押して、包装用袋体の口を確実にかつ簡単に拡開させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１２】
口部拡開機構は、包装用袋体の外表面を吸着した状態で引寄部材を包装用袋体に対して後退させることによって、包装用袋体の外表面を引き寄せると共に、一対の連結部材を介して引寄部材に連結された一対の把持手段によって、包装用袋体の両側部を押して、包装用袋体の口を確実にかつ簡単に拡開させるという目的を実現した。
【実施例】
【００１３】
図１は、この発明の一実施例である自動包装装置の構成を示す正面図、図２は、同自動包装装置の構成を示す側面図、図３は、同自動包装装置の構成を示す平面図、図４は、同自動包装装置の電気的構成を示すブロック図、図５は、同自動包装装置の回転移送部の構成を示す平面図、図６乃至図９は、同回転移送部のチャックユニットの構成を示す平面図、図１０は、同チャックユニットの構成を示す断面図、図１１乃至図１３は、図１０のＡ−Ａ線に沿った断面図、図１４は、図１１のＢ−Ｂ線に沿った断面図、図１５は、図１１のＣ−Ｃ線に沿った断面図、図１６は、同チャックユニットのチャック爪の構成を示す平面図、図１７は、同自動包装装置の動作を説明するためのフローチャート、図１８及び図１９は、同チャックユニットの機能及び同自動包装装置の充填部の動作を説明するための説明図、また、図２０及び図２１は、同チャックユニットの機能及び同自動包装装置の排出部における動作を説明するための説明図である。
【００１４】
この例の自動包装装置１は、例えば、医薬品や食品等の内容物を包装用袋体Ａに充填するために用いられ、図１乃至図４に示すように、包装用袋体Ａを把持しながら間欠回転運動して、包装用袋体Ａを所定の周回経路に沿って移送する回転移送部２と、チャック爪を駆動するための複数のアクチュエータを有するチャック駆動部３と、包装用袋体Ａを供給する給袋部４と、口部が拡開された包装用袋体Ａ内に内容物を充填する充填部５と、熱融着によって包装用袋体Ａの口部を封止するシール部６と、包装用袋体Ａの表面に例えば商品名や産地名等の印刷を行う印刷部７と、包装用袋体Ａに内容物が充填された製品が排出される排出部８と、真空ポンプを含む吸着機構９と、エア（圧縮空気）発生源に接続されアクチュエータを構成するエアシリンダへエアを供給するためのエア供給機構（不図示）と、装置の構成各部を制御するコントローラ部１２とを備えている。
この例では、包装用袋体Ａとしては、有底で上端が開口した合成樹脂製フィルムであって、内層に熱融着が可能な熱シール層が形成された多層フィルムからなるものが用いられる。
【００１５】
回転移送部２は、図１、図４及び図５に示すように、包装用袋体Ａを把持するための４基の第１チャックユニット１４１、第２チャックユニット１４２、第３チャックユニット１４３及び第４チャックユニット１４４が等角度間隔（９０°）で配置されるように取り着けられた回転テーブル（インデックステーブル）１５と、回転テーブル１５を鉛直方向に沿った回転軸の周りに回転させる回転駆動部１６と、各チャックユニットの配置状態を検出するためのポジション検出部１７とを有している。
回転移送部２は、間欠回転運動しながら包装用袋体Ａを把持し、袋体供給と、袋体口部拡開及び内容物充填と、袋体口部シールと、印刷及び排出とが実行可能なように、間欠回転停止時に、包装用袋体Ａを、それぞれ、給袋部４と、充填部５と、シール部６と、印刷部７及び排出部８とに順次かつ連続的に対峙させるように制御される。
【００１６】
回転駆動部１６は、水平方向に沿った回転軸を持つインダクションモータからなるテーブル駆動モータ１８と、テーブル駆動モータ１８の回転運動を駆動ベルトを介して伝達する一対のプーリと、水平方向に沿った回転運動を鉛直方向に沿った回転運動に変換する回転方向変換機構とを有している。
ポジション検出部１７は、例えば、回転テーブル１５の下方に配置された３つのポジション検出センサ１７ａ，１７ａ，１７ａを有している。
【００１７】
回転テーブル１５の下面の第１チャックユニット１４１、第２チャックユニット１４２、第３チャックユニット１４３及び第４チャックユニット１４４の配置位置に対応した４箇所には、ポジション検出センサ１７ａ，１７ａ，１７ａによって検出される３つの光反射面／非光反射面からなる反射パターンが形成されている。
この反射パターンは、第１チャックユニット１４１、第２チャックユニット１４２、第３チャックユニット１４３及び第４チャックユニット１４４（の配置位置）によって異なり、反射パターンの各光反射面／非光反射面は、各ポジション検出センサ１７ａに対応している。
ポジション検出部１７は、ポジション検出センサ１７ａのオン／オフの組合せに対応し、第１チャックユニット１４１、第２チャックユニット１４２、第３チャックユニット１４３及び第４チャックユニット１４４の配置位置（ポジション）を特定するためのポジション特定信号をコントローラ部１２へ送る。
【００１８】
第１チャックユニット１４１は、図６乃至図１６に示すように、それぞれ所定の回動軸Ｘａ１，Ｘｂ１の周りに回動し、包装用袋体Ａを掴んだり解き放つための左右一対のチャック爪２６１，２７１と、チャック爪２６１，２７１をその先端に形成された空隙部３１１，３２１に収納した状態で保持する左右一対の保持体２８１，２９１と、その先端部がチャック爪２６１，２７１の後端部に保持体２８１，２９１に形成された長孔３３１，３４１内で変位可能な可動軸Ｙａ１，Ｙｂ１を介して取り付けられ、保持体２８１，２９１に形成された貫通孔３５ａ１，３５ｂ１、３６ａ１，３６ｂ１内を、包装用袋体Ａに対して前進又は後退することによって、チャック爪２６１，２７１を回動させる開閉駆動棒３７ａ１，３７ｂ１、３８ａ１，３８ｂ１と、保持体２８１，２９１内を貫通し、保持体２８１，２９１を、包装用袋体Ａに対する前進／後退方向に直交する水平面上の摺動方向に沿って（包装用袋体Ａの外表面に沿って）摺動させるための案内棒３９ａ１，３９ｂ１、４１ａ１，４１ｂ１と、案内棒３９ａ１，３９ｂ１（４１ａ１，４１ｂ１）の両端部を固定する固定板４２ａ１，４２ｂ１（４３ａ１，４３ｂ１）と、保持体２８１（２９１）と固定板４２ｂ１（４３ｂ１）の間に配置された圧縮ばねと、先端部に吸着口４６ｐ１が形成され、内部に真空ポンプによって発生する負圧によって袋体を吸着するための吸気経路が形成されていると共に、包装用袋体Ａに対して前進又は後退することによって、連結部材４４１，４５１を介して両保持体２８１，２９１を互いに近づけ又は遠ざけて、両チャック爪２６１，２７１の先端間の離隔を調整するための開口駆動軸部４６１と、固定板４２ａ１，４２ｂ１，４３ａ１，４３ｂ１及び開口駆動軸部４６１が取り着けられた取付け板４７１と、開口駆動軸部４６１の頭部４６ａ１と取付け板４７１との間に配置された圧縮ばね４８１とを有している。
なお、図６乃至図１６では、例として、第１チャックユニット１４１の構成を図示しているが、第２チャックユニット１４２、第３チャックユニット１４３、第４チャックユニット１４４は、第１チャックユニット１４１と同一構成であり、添え字で区別するものとする。すなわち、２６２，２６３，２６４等は、それそれ、第２チャックユニット１４２、第３チャックユニット１４３、第４チャックユニット１４４の構成要素であることを示す。
【００１９】
各保持体２８１（２９１）の先端には、チャック爪２６１，（２７１）の包装用袋体Ａの外表面に接触する接触部２６ｓ１，（２７ｓ１）との間で、包装用袋体Ａを挟み込むための接触部２８ｓ１，（２９ｓ１）が形成されている。
各チャック爪２６１（２７１）は、保持板２８１（２９１）に固定された回動軸Ｘａ１（Ｘｂ１）に捩れコイルばね４９ａ１（４９ｂ１）を介して回動自在に取り付けられ、捩れコイルばね４９ａ１（４９ｂ１）によって、両チャック爪２６１，２７１が互いに閉鎖する向きに付勢されている。
この例では、包装用袋体Ａを挟んでいない状態でも、両接触部２６ｓ１，２８ｓ１（２７ｓ１，２９ｓ１）が接触するように、捩れコイルばね４９ａ１（４９ｂ１）によって付勢されている。
なお、チャック爪２６１（２７１）は、図１６に示すように、所定の角度範囲（この例では、略２５°）θ１で、回動軸Ｘａ１（Ｘｂ１）の周りに回動可能とされている。
【００２０】
また、開閉駆動棒３７ａ１，３７ｂ１、３８ａ１，３８ｂ１の後端部（取付け板４７１からの突出部分）には、圧縮ばね５１ａ１，５１ｂ１、５２ａ１，５２ｂ１が配置されている。圧縮ばね５１ａ１，５１ｂ１、５２ａ１，５２ｂ１によって、開閉駆動棒３７ａ１，３７ｂ１、３８ａ１，３８ｂ１は、後退する方向に付勢されている。
また、保持体２８１（２９１）と固定板４２ｂ１（４３ｂ１）の間に配置された圧縮ばねと、開口駆動軸部４６１の頭部４６ａ１と取付け板４７１との間に配置された圧縮ばね４８１とによって、保持体２８１，２９１同士（すなわち、チャック爪２６１，２７１同士）が互いに遠ざかる向きに、かつ、開口駆動軸部４６１が前進する向きに付勢されている。
【００２１】
開閉駆動棒３７ａ１，３７ｂ１、３８ａ１，３８ｂ１を包装用袋体Ａに対して前進させることによって、両チャック爪２６１，２７１は互いに拡開させる向きに（開状態となるように）回転し、開閉駆動棒３７ａ１，３７ｂ１、３８ａ１，３８ｂ１を後退させることによって、両チャック爪２６１，２７１は互いに閉鎖させる向きに（閉状態となるように）回転する。
開口駆動軸部４６１を包装用袋体Ａに対して前進させることによって、連結部材４４１，４５１を介して両保持体２８１，２９１を離反させて、両チャック爪２６１，２７１の先端間の距離が伸びると共に、吸着口４６ｐが包装用袋体Ａに押し付けられる。
【００２２】
また、開口駆動軸部４６１を包装用袋体Ａに対して後退させることによって、連結部材４４１，４５１を介して両保持体２８１，２９１を互いに近づけて、両チャック爪２６１，２７１の先端間の距離が縮まると共に、吸気状態の場合、吸着口４６ｐが包装用袋体Ａを引き寄せる。これによって、包装用袋体Ａの口部が拡開する。
このように、この例の第１チャックユニット１４１は、両チャック爪２６１，２７１の開閉駆動による袋体把持機能と、包装用袋体Ａの口部の拡開機能とを兼ね備えている。
【００２３】
また、第１チャックユニット１４１は、その取付け板４７１の下部が、回転テーブル１５にボルト等の固定具を用いて固定されることによって、着脱自在に取り付けられる。
第２チャックユニット１４２、第３チャックユニット１４３及び第４チャックユニット１４４も、第１チャックユニット１４１と同一の構成とされ、同一の機能（袋体把持機能及び口部開口機能）とを有し、回転テーブル１５に着脱自在に取り付けられる。
【００２４】
例えば、第１チャックユニット１４１が給袋部４に対峙した際には、一対のチャック爪２６１，２７１が、閉状態から、側部作動板及び中央部作動板が前進してきて包装用袋体Ａを受け取る直前に開閉駆動棒３７ａ１，３７ｂ１、３８ａ１，３８ｂ１が前進して開状態となり、包装用袋体Ａを押し付けられた直後に、開閉駆動棒３７ａ１，３７ｂ１、３８ａ１，３８ｂ１が後退して閉状態となる。
ここで、開口駆動軸部４６１は、前進状態のままとされ、チャック爪２６１，２７１間の離隔は狭められない。
【００２５】
また、例えば、第１チャックユニット１４１が、充填部５に対峙した際には、一対のチャック爪２６１，２７１が閉状態のまま、すなわち、包装用袋体Ａを把持した状態で、充填部５の吸着部と共に、包装用袋体Ａの外表面を吸着しながら開口駆動軸部４６１は後退し、チャック爪２６１，２７１間の離隔が狭められて、包装用袋体Ａの口部が拡開される。
また、例えば、第１チャックユニット１４１は、シール部６に対峙した際には、チャック爪２６１，２７１が閉状態のまま、すなわち、包装用袋体Ａを把持した状態で、開口駆動軸部４６１は、前進状態のままとされ、チャック爪２６１，２７１間の離隔は狭められず、この状態で、両側から圧着ヘッドによって圧着される。
【００２６】
また、例えば、第１チャックユニット１４１は、印刷部７及び排出部８に対峙した際には、印刷時には、チャック爪２６１，２７１が閉状態のまま、すなわち、包装用袋体Ａを把持した状態で、開口駆動軸部４６１は、前進状態のままとされ、チャック爪２６１，２７１間の離隔は狭められない。
また、印刷後、排出時には、一対のチャック爪２６１，２７１が、閉状態から、開閉駆動棒３７ａ１，３７ｂ１、３８ａ１，３８ｂ１が前進して開状態となり、包装用袋体Ａが開放され、袋詰めされた製品が排出される。
ここで、開口駆動軸部４６１は、前進状態のままとされ、チャック爪２６１，２７１間の離隔は狭められない。
【００２７】
チャック駆動部３は、例えば、第１チャックユニット１４１が給袋部４に対峙した際に、開閉駆動棒３７ａ１，３７ｂ１、３８ａ１，３８ｂ１を前進及び後退させて、チャック爪２６１，２７１がを開状態及び閉状態とするための爪開閉用アクチュエータ６１と、例えば、第１チャックユニット１４１が、充填部５に対峙した際に、一対のチャック爪２６１，２７１が閉状態のまま、すなわち、包装用袋体Ａを把持した状態で、充填部５の吸着部と共に、包装用袋体Ａの外表面を吸着しながら開口駆動軸部４６１を後退させ、チャック爪２６１，２７１間の離隔を狭めさせて、包装用袋体Ａの口部を拡開させるための開口用アクチュエータ６２と、例えば、第１チャックユニット１４１が排出部８に対峙した際に、開閉駆動棒３７ａ１，３７ｂ１、３８ａ１，３８ｂ１を前進及び後退させて、チャック爪２６１，２７１がを開状態及び閉状態とするための爪開閉用アクチュエータ６３とが、取付け台６４に垂下状態で取り付けられて概略構成されている。
爪開閉用アクチュエータ６１と、開口用アクチュエータ６２と、爪開閉用アクチュエータ６３とは、それぞれ、エアシリンダと、エアシリンダに前進用及び後退用のエアを導入するための電磁弁とを有している。
【００２８】
給袋部４は、包装用袋体Ａが収納される袋体収納部と、包装用袋体Ａを搬送する袋体搬送部と、包装用袋体Ａを、例えば、第１チャックユニット１４１へ引き渡すための袋体受渡部とを有している。
袋体搬送部は、袋体収納部から包装用袋体Ａを吸着して取り出すための吸着部駆動用アクチュエータ８２ａ（８２ｂ）と、包装用袋体Ａを搬送するために配置される搬送ローラ及びフィードローラを回転させるローラ駆動モータ８４及びフィードモータ１０１と、発光素子及び受光素子からなり包装用袋体Ａの通過を検出するための袋体検出センサ１０５とを有している。
また、袋体受渡部は、第１チャックユニット１４１（第２チャックユニット１４２、第３チャックユニット１４３、第４チャックユニット１４４）へ向けて包装用袋体Ａを押し出すための袋体押出用アクチュエータ１１６を有している。
【００２９】
充填部５は、図２及び図３に示すように、包装用袋体Ａをその外表面を吸着して一方の外表面に垂直な方向に沿って外向へ引っ張るための吸着部１３１と、吸着部１３１を前進又は後退させる吸着部駆動用アクチュエータ１３２とを有している。充填部５には、内容物を計数して供給する計数装置１３３が接続されている。
シール部６は、図１及び図３に示すように、包装用袋体Ａの両外表面の上部を挟み込んで熱圧着するヒータ１３４を含む一対の圧着ヘッド１３５，１３５と、圧着ヘッド１３５を包装用袋体Ａの外表面に対して前進又は後退させる圧着ヘッド駆動用アクチュエータ１３６，１３６と、温度センサ１３７とを有している。
【００３０】
印刷部７は、図２及び図３に示すように、例えば、インクジェットプリンタからなるプリンタ１３９、及び包装用袋体Ａの裏面側（回転テーブル１５の中心部側）を押えるバックアッププレート１４１を有する印字ユニット１４２と、バックアッププレート１４１を駆動するバックアップ駆動用アクチュエータ１４３と、プリンタ１３９を駆動するプリンタ駆動用アクチュエータ１４４とから概略構成されている。
排出部８は、チャック爪２６１，２７１（２６２，２７２、２６３，２７３、２６４，２７４）が開放され、第１チャックユニット１４１１（第２チャックユニット１４２、第３チャックユニット１４３、第４チャックユニット１４４）から離され、包装用袋体Ａに内容物が充填されてなる製品を投下するシュート部１４６と、包装用袋体Ａを受け取る受取り部１４７と、例えば、計数装置１３３においてエラーが発生した際に、該当する包装用袋体Ａを選別して回収するためのＮＧ選別機構１４８とを有している。
【００３１】
なお、吸着機構９において、第１チャックユニット１４１（第２チャックユニット１４２、第３チャックユニット１４３、第４チャックユニット１４４）に接続された吸気経路を構成するチューブは、ロータリジョイントを介して、真空ポンプ側に接続されることによって、第１チャックユニット１４１（第２チャックユニット１４２、第３チャックユニット１４３、第４チャックユニット１４４）の回転と共にこのチューブが捩れることはない。
【００３２】
コントローラ部１２は、図４に示すように、ＣＰＵ（中央処理装置）等を有してなる主制御部１５１と、主制御部１５１が実行する処理プログラムや各種データ等を記憶するための記憶部１５２と、各アクチュエータを構成する電磁弁を制御する電磁弁制御部１５３と、各モータを制御駆動するためのモータ駆動部１５４と、ヒータ制御部１５５と、タッチパネルを有する表示・操作部１５６と、装置の状態を報知するための表示灯１５７とを備えたコンピュータ等の情報処理装置によって構成されている。
【００３３】
主制御部１５１は、記憶部１５２に記憶された各種処理プログラムを実行し、記憶部１５２に確保された各種レジスタやフラグを用いて、構成各部を制御し、電磁弁制御処理や、モータ駆動制御処理等を実行する。
主制御部１５１は、電磁弁制御部１５３を介して、所定のタイミングで、例えば、爪開閉用アクチュエータ６１や、開口用アクチュエータ６２、爪開閉用アクチュエータ６３等を駆動し、チャック爪２６１，２７１（２６２，２７２、２６３，２７３、２６４，２７４）を開閉駆動したり、口部拡開駆動する。
【００３４】
また、主制御部１５１は、モータ駆動部１５４を介して、例えば、テーブル駆動モータ１８を制御して、回転テーブル１５を９０°毎間欠回転させる。
記憶部１５２は、内部記憶装置と、外部記憶装置とからなり、主制御部１５１が実行するモータ駆動制御処理プログラム等の各種処理プログラム等が記憶されたプログラム記憶領域と、各種設定情報等の各種情報が記憶される情報記憶領域とを有している。
内部記憶装置は、ＲＯＭやＲＡＭ等の半導体メモリからなる。外部記憶装置は、ＦＤ（フレキシブル・ディスク）が装着されるＦＤドライバ、ＨＤ（ハード・ディスク）が装着されるＨＤドライバ、ＭＯ（光磁気）ディスクが装着されるＭＯディスクドライバ、あるいはＣＤ（コンパクト・ディスク）−ＲＯＭ、ＣＤ−Ｒ（Recordable）、ＣＤ−ＲＷ（ReWritable）やＤＶＤ（デジタル・ビデオ・ディスク）−ＲＯＭ、ＤＶＤ−Ｒ、ＤＶＤ−ＲＷ等が装着されるＣＤ／ＤＶＤドライバ等からなる。
【００３５】
次に、図４と、図１７乃至図２１とを参照して、この例の自動包装装置１の動作について説明する。
まず、給袋部４において、袋体収納部には、予め所定の種類の多数（Ｎ（Ｎ：自然数）個）の包装用袋体Ａが収納される。
電源スイッチが投入され、起動されると、主制御部１５１は、給袋処理を開始する（ステップＳＡ１（図１７）。
【００３６】
主制御部１５１は、電磁弁制御部１５３を介して、吸着部駆動用アクチュエータ８２ａ，８２ｂを制御し、包装用袋体Ａを取り出し、袋体搬送部の搬送路上へ移送する。
主制御部１５１は、モータ駆動部１５４を介して、ローラ駆動モータ８４及びフィードモータ１０１を制御して、駆動ローラ８６及びフィードローラ９４を回転させて、包装用袋体Ａを搬送し、袋体受渡部まで移送される。
【００３７】
次に、主制御部１５１は、袋体検出センサ１０５から検出信号を受け取ると、電磁弁制御部１５３を介して、袋体押出用アクチュエータ１１６を制御し、包装用袋体Ａを、例えば、第１チャックユニット１４１へ向けて押し出すようにする。
ここで、主制御部１５１は、電磁弁制御部１５３を介して、爪開閉用アクチュエータ６１を制御して、チャック爪２６１，２７１を開放させておく。
一対のチャック爪２６１，２７１は、包装用袋体Ａを押し付けられた直後に、開閉駆動棒３７ａ１，３７ｂ１、３８ａ１，３８ｂ１が後退して閉状態となり、包装用袋体Ａが把持される。
【００３８】
次に、主制御部１５１は、モータ駆動部１５４を介して、テーブル駆動モータ１８を回転させて、停止状態とされていた回転テーブル６４を９０°反時計周りに回転させる（ステップＳＥ１）。これによって、第１チャックユニット１４１は、充填部５に対峙する。
次に、主制御部１５１は、充填処理を開始する（ステップＳＢ１）。すなわち、主制御部１５１は、電磁弁制御部１５３を介して、開口用アクチュエータ６２及び吸着部駆動用アクチュエータ１３２を制御し、図１８及び図１９に示すように、第１チャックユニット１４１の一対のチャック爪２６１，２７１が閉状態のまま、すなわち、包装用袋体Ａを把持した状態で、包装用袋体Ａの両外表面を吸着しながら、開口駆動軸部４６１及び吸着部１３１を後退させ、チャック爪２６１，２７１間の離隔を狭めて、包装用袋体Ａを両側から押して、包装用袋体Ａの口部を拡開させる。この状態で、包装用袋体Ａ内に内容物が充填される。
【００３９】
次に、主制御部１５１は、電磁弁制御部１５３を介して、開口用アクチュエータ６２及び吸着部駆動用アクチュエータ１３２を制御し、一対のチャック爪２６１，２７１が閉状態のまま、すなわち、包装用袋体Ａを把持した状態で、包装用袋体Ａの外表面を吸着しながら開口駆動軸部４６１及び吸着部１３１を包装用袋体Ａヘ向けて前進させ、チャック爪２６１，２７１間の離隔を広げて、元の状態に戻して包装用袋体Ａの口部を閉鎖させる。
主制御部１５１は、この充填処理と同時に、給袋部４に第２チャックユニット１４２が対峙した状態で、給袋処理を実行する（ステップＳＡ２）。
【００４０】
次に、主制御部１５１は、モータ駆動部１５４を介して、テーブル駆動モータ１８を回転させて、停止状態とされていた回転テーブルを９０°反時計周りに回転させる（ステップＳＥ２）。これによって、第１チャックユニット１４１は、シール部６に、第２チャックユニット１４２は、充填部５に対峙する。
次に、主制御部１５１は、シール処理を実行する（ステップＳＣ１）。すなわち、主制御部１５１は、電磁弁制御部１５３を介して、圧着ヘッド駆動用アクチュエータ１３６，１３６を制御し、チャック爪２６１，２７１が閉状態のまま、一対の圧着ヘッド１３５，１３５によって、包装用袋体Ａの両外表面の上部を挟み込んで熱圧着する。
【００４１】
主制御部１５１は、このシール処理と同時に、充填部５に第２チャックユニット１４２が対峙した状態で、充填処理を実行し（ステップＳＢ２）、かつ、給袋部４に第３チャックユニット１４３が対峙した状態で、給袋処理を実行する（ステップＳＡ３）。
次に、主制御部１５１は、モータ駆動部１５４を介して、テーブル駆動モータ１８を回転させて、停止状態とされていた回転テーブルを９０°反時計周りに回転させる（ステップＳＥ３）。これによって、第１チャックユニット１４１は、印刷部７及び排出部８に対峙し、第２チャックユニット１４２は、シール部６に対峙し、第３チャックユニット１４３は、充填部５に対峙する。
【００４２】
次に、主制御部１５１は、印刷・排出処理を実行する（ステップＳＤ１）。すなわち、主制御部１５１は、電磁弁制御部１５３を介して、バックアップ駆動用アクチュエータ１４３及びプリンタ駆動用アクチュエータ１４４を制御し、プリンタ１３９及びバックアッププレート１４１を駆動し、プリンタ１３９によって、包装用袋体Ａの外表面の所定の領域に印字させる。
次に、主制御部１５１は、電磁弁制御部１５３を介して、爪開閉用アクチュエータ６１を制御して、図２０及び図２１に示すように、開閉駆動棒３７ａ１，３７ｂ１、３８ａ１，３８ｂ１を前進させ、チャック爪２６１，２７１を開状態とし、チャック爪２６１，２７１から包装用袋体Ａを解離する。これにより、包装用袋体Ａに内容物が充填されてなる製品は、シュート部１４６を通過して、受取り部１４７に到達し回収される。
【００４３】
主制御部１５１は、この印刷・排出処理と同時に、シール部６に第２チャックユニット１４２が対峙した状態で、シール処理を実行し（ステップＳＣ２）、充填部５に第３チャックユニット１４３が対峙した状態で、充填処理を実行し（ステップＳＢ３）、かつ、給袋部４に第４チャックユニット１４４が対峙した状態で、給袋処理を実行する（ステップＳＡ４）。
次に、主制御部１５１は、モータ駆動部１５４を介して、テーブル駆動モータ１８を回転させて、停止状態とされていた回転テーブルを９０°反時計周りに回転させる（ステップＳＥ４）。これによって、第１チャックユニット１４１は、給袋部４に対峙し、第２チャックユニット１４２は、印刷部７及び排出部８に対峙し、第３チャックユニット１４３は、シール部６に対峙し、第４チャックユニット１４４は、充填部５に対峙する。
【００４４】
主制御部１５１は、最後の（Ｎ枚目）の包装用袋体Ａへの印刷・排出処理（ステップＳＤＮ）が終了するまで、上記動作を繰り返し実行する。ここで、例えば、最後の（Ｎ枚目）の包装用袋体Ａに対する給袋処理（ステップＳＡＮ）が終了するまでは、給袋部４、充填部５、シール部６、並びに印刷部７及び排出部８の４箇所で、同時にかつ連続的に処理が行われる。
なお、主制御部１５１は、例えば、袋体検知がなされないときや、エラー発生時に運転を一時停止させる。
【００４５】
この例の構成によれば、包装用袋体Ａを吸着してその外表面の両側に引っ張るのみならず、包装用袋体Ａの開口部の両側端部を押して幅を狭めるように押えながら、吸引するので、比較的小さい吸着力でも簡単にかつ確実に包装用袋体Ａの口部を拡開させることができる。
また、チャックユニットは、袋体把持機能と、袋体口部開口機能とを兼ね備えているので、単一種類のチャックユニットを用いて、供給された包装用袋体Ａの受取りから、内容物の充填、シールを経て、印刷及び排出へ至る一連の工程を実施することができる。したがって、装置を構成する部品の種類を低減することができ、コストを低減することができる。また、点検や交換等を含む保守作業を簡単に行うことができる。
また、チャックユニットは、ボルト及びナット等の固定具を用いて取り着けられ、簡単かつ迅速に着脱可能とされているので、各袋体用に調整されたチャックユニットを用いることによって、包装用袋体Ａの多品種化、すなわち、袋詰製品の多品種化に簡単に対応することができる。
【００４６】
また、複数のチャックユニットが取り付けられた回転テーブルを回転させて、供給された包装用袋体Ａの受取りから、内容物の充填、シールを経て、印刷及び排出へ至る一連の工程を実施することができる。したがって、ベルトコンベア上を搬送しながら作業を行う必要がないので、省スペース化に寄与することができる。
また、包装用袋体Ａの回転移送により、各ステーションで独立して同時に作業が行われるので、製造タクトを短縮させ、生産性を向上させることができる。
【００４７】
以上、この発明の実施例を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれる。
例えば、上述した実施例では、アクチュエータで、動力源として、エアを用いる場合について述べたが、これに限らず、一般に流体圧を用いることができ、エアシリンダに代えて、例えば、油圧シリンダを用いても良い。また、アクチュエータによる水平方向駆動は、タイミングベルトを介してモータによって行っても良いし、ボールねじを用いて駆動させても良い。
【００４８】
また、エアー供給源として、コンプレッサ（空気圧縮機）を搭載するようにしても良い。
また、チャックユニットは、ステンレス等の金属製のものを用いても良いし、例えばエンジニアリングプラスチックス等の樹脂成型品を用いても良い。
【００４９】
また、ステーションは、必ずしも４箇所に限らず、例えば、印刷ステーションを別に設けても良いし、冷却ステーションを追加しても良い。また、開口ステーションと、充填ステーションとは、別々に設けても良い。また、シール後にこの位置で落下させて排出して、３箇所としても良い。また、印刷部を省略しても良い。これに伴って、回転テーブルに取り付けるチャックユニットの数を増減させても良い。
また、チャック爪は、鉛直方向に沿って複数対設けても良い。
【００５０】
付勢手段として、捩れコイルばねを用いるほか、板ばねを用いても良いし、例えばコイルばねでなくとも、単純なトーションばねでも良いし、例えば、引っ張りばねによって、両チャック爪が閉じる向きに引っ張るように構成しても良い。
また、一対のチャック爪を互いに拡開する向きに付勢するようにしても良い。
【００５１】
また、表示・操作部で、タッチパネルに代えて、光ペンによる入力装置を用いても良い。
また、袋体の寸法を、表示・操作部で予め設定するか、又は袋体収納部等において検出して、幅調整や高さ調整を自動的に行うようにしても良い。
【産業上の利用可能性】
【００５２】
アクチュエータとして、エアシリンダのほか、モータを用いる場合に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【００５３】
【図１】この発明の一実施例である自動包装装置の構成を示す正面図である。
【図２】同自動包装装置の構成を示す側面図である。
【図３】同自動包装装置の構成を示す平面図である。
【図４】同自動包装装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図５】同自動包装装置の回転移送部の構成を示す平面図である。
【図６】同回転移送部のチャックユニットの構成を示す平面図である。
【図７】同回転移送部のチャックユニットの構成を示す平面図である。
【図８】同回転移送部のチャックユニットの構成を示す平面図である。
【図９】同回転移送部のチャックユニットの構成を示す平面図である。
【図１０】同チャックユニットの構成を示す断面図である。
【図１１】図１０のＡ−Ａ線に沿った断面図である。
【図１２】図１０のＡ−Ａ線に沿った断面図である。
【図１３】図１０のＡ−Ａ線に沿った断面図である。
【図１４】図１１のＢ−Ｂ線に沿った断面図である。
【図１５】図１１のＣ−Ｃ線に沿った断面図である。
【図１６】同チャックユニットのチャック爪の構成を示す平面図である。
【図１７】同自動包装装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図１８】同チャックユニットの機能及び同自動包装装置の充填部の動作を説明するための説明図である。
【図１９】同チャックユニットの機能及び同自動包装装置の充填部の動作を説明するための説明図でくある。
【図２０】同チャックユニットの機能及び同自動包装装置の排出部における動作を説明するための説明図である。
【図２１】同チャックユニットの機能及び同自動包装装置の排出部における動作を説明するための説明図である。
【符号の説明】
【００５４】
１ 自動包装装置
２ 回転移送部
３ チャック駆動部
４ 給袋部（袋体供給装置）
５ 充填部
６ シール部
７ 印刷部
８ 排出部
１２ コントローラ部
１４１ 第１チャックユニット（チャックユニット）
１４２ 第２チャックユニット（チャックユニット）
１４３ 第３チャックユニット（チャックユニット）
１４４ 第４チャックユニット（チャックユニット）
１５ 回転テーブル
２６１，２７１、２６２，２７２、２６３，２７３、２６４，２７４ チャック爪（把持手段の一部）
２６ｓ１，２７ｓ１ 接触部（第１の押圧部位）
２８１，２９１、２８２，２９２、２８３，２９３、２８４，２９４ 保持体（把持手段の一部、チャック爪保持体）
２８ｓ１，２９ｓ１ 接触部（第２の押圧部位）
３７ａ１，３７ｂ１、３８ａ１，３８ｂ１、３７ａ２，３７ｂ２、３８ａ２，３８ｂ２、３７ａ３，３７ｂ３、３８ａ３，３８ｂ３、３７ａ４，３７ｂ４、３８ａ４，３８ｂ４ 開閉駆動棒（把持作動機構、回動作動部材）
４４１，４５２ 連結部材
４６１，４６２，４６３，４６４ 開口駆動軸部（口部拡開機構、引寄部材）
４９ａ１，４９ｂ１ 捩れコイルばね（付勢手段）
６６ 袋体収納部
６７ 袋体搬送部
６８ 袋体受渡部
７３ 袋体ストッカ
７７ 袋体取出部
７８ 上部搬送部
７９ 下部搬送部
８２ａ，８２ｂ 吸着部駆動用アクチュエータ
８６ 駆動ローラ
８９ 押えローラ
９４ フィードローラ
９５ ピンチローラ
１１６ 袋体押出用アクチュエータ
Ａ 包装用袋体
【技術分野】
【０００１】
この発明は、チャックユニット及び自動包装装置に係り、例えば、間欠的に回転する回転テーブルに取り着けられ、包装用袋体を把持するためのチャックユニット、及び複数のチャックユニットによって袋体を把持し、回転テーブルの回転によって袋体を移送して、袋体への内容物の詰込みや袋体の口の封止等を行う自動包装装置に関する。
【背景技術】
【０００２】
従来より、袋体に、医薬品や食品等の内容物を充填し、袋体の口部を密封（シール）する自動包装装置が用いられている。
この自動包装装置は、袋体を保持する保持爪が複数組取り着けられた間欠回転テーブルを備え、間欠回転テーブルが間欠回転して、それぞれの保持爪が移動して、袋体供給部、袋体口部拡開部／内容物充填部、袋体口部シール部、印刷部／袋体排出部の配置箇所（ステーション）で順次停止し、袋体の供給、袋体への内容物充填、袋体の口部のシール、並びに袋体への印刷及び排出が行われる（例えば、特許文献１、特許文献２等参照。）。
すなわち、袋体供給部から供給された袋体は、保持爪に保持されて間欠周回し、停止するステーション毎に、袋体の口部の拡開及び内容物の充填、袋体の口部のシール、袋体への印刷が順次行われ排出される。
【特許文献１】特開平５−１９３７６４号公報
【特許文献２】特開平６−１９９３１７号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００３】
解決しようとする問題点は、上記従来技術では、袋体に内容物を充填する際に、袋体を吸着するために比較的大きな吸着力を要するのに加え、袋体を十分に吸着できずに袋体の口部を確実に拡開させることができない場合があるという点である。
【０００４】
この発明は、上述の事情に鑑みてなされたもので、内容物充填時に袋体の口を確実にかつ簡単に拡開させることができるチャックユニット及び自動包装装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
上記課題を解決するために、請求項１記載の発明は、自動包装装置に着脱自在に装着されて駆動され、包装用袋体の束から１枚ずつ上記包装用袋体を掴み出し、該包装用袋体の口を拡開し、該包装用袋体の口から内容物を詰め込んだ後、上記包装用袋体の口を封じて、上記内容物の包装を完成させる一連の工程を受け持つチャックユニットに係り、上記包装用袋体を両側から掴むための一対の把持手段と、上記包装用袋体の口を拡開させるための口部拡開機構とを備え、上記口部拡開機構は、上記包装用袋体の外表面を吸着する吸着口が先端に設けられ、内部に吸気経路が形成された上記包装用袋体を引き寄せるための引寄部材と、上記引寄部材と一対の上記把持手段とを連結するための一対の連結部材とを有し、上記引寄部材を上記包装用袋体に対して後退させることによって、上記包装用袋体を引き寄せると共に、一対の上記連結部材を介して、一対の上記把持手段によって上記包装用袋体を掴んだ状態で両側から押して、上記包装用袋体の口を拡開させることを特徴としている。
【０００６】
また、請求項２記載の発明は、請求項１記載のチャックユニットに係り、上記把持手段は、先端に第１の押圧部が設けられ、所定の回動軸の周りに回動可能なチャック爪と、上記チャック爪を上記回動軸の周りに回動可能なように保持すると共に、先端に第２の押圧部が設けられたチャック爪保持体とを有し、対をなす上記第１の押圧部及び上記第２の押圧部によって上記包装用袋体の両外表面を押圧して挟み込むことを特徴としている。
【０００７】
また、請求項３記載の発明は、請求項２記載のチャックユニットに係り、回動作動部材によって上記チャック爪の後端部を変位させて、上記チャック爪を上記回動軸の周りに回動させ、上記包装用袋体を掴ませるか又は解き放たせる把持作動機構を有し、上記口部拡開機構の上記引寄部材は、一対の上記連結部材を介して一対の上記チャック爪保持体に結合されていることを特徴としている。
【０００８】
また、請求項４記載の発明は、請求項２又は３記載のチャックユニットに係り、上記把持手段は、上記チャック爪を上記第１の押圧部と上記第２の押圧部とが互いに接近する向きに付勢する付勢手段を有していることを特徴としている。
【０００９】
また、請求項５記載の発明は、請求項１乃至４のいずれか１に記載のチャックユニットに係り、上記自動包装装置を構成し、上記包装用袋体を移送するための回転テーブルに着脱可能に取り着けられることを特徴としている。
【００１０】
また、請求項６記載の発明は、包装用袋体の束から１枚ずつ上記包装用袋体を掴み出し、該包装用袋体の口を拡開し、上記包装用袋体の口から内容物を詰め込んだ後、上記包装用袋体の口を封じて、上記内容物の包装を完成させる自動包装装置に係り、請求項１乃至５のいずれか１に記載のチャックユニットが、間欠回転運動を行う回転テーブルに着脱自在に取り着けられ、上記チャックユニットによって、上記包装用袋体が掴まれて移送されることを特徴としている。
【発明の効果】
【００１１】
この発明の構成によれば、引寄部材を包装用袋体に対して後退させることによって、包装用袋体を引き寄せると共に、一対の連結部材を介して、一対の把持手段によって、包装用袋体の両側部を押して、包装用袋体の口を確実にかつ簡単に拡開させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１２】
口部拡開機構は、包装用袋体の外表面を吸着した状態で引寄部材を包装用袋体に対して後退させることによって、包装用袋体の外表面を引き寄せると共に、一対の連結部材を介して引寄部材に連結された一対の把持手段によって、包装用袋体の両側部を押して、包装用袋体の口を確実にかつ簡単に拡開させるという目的を実現した。
【実施例】
【００１３】
図１は、この発明の一実施例である自動包装装置の構成を示す正面図、図２は、同自動包装装置の構成を示す側面図、図３は、同自動包装装置の構成を示す平面図、図４は、同自動包装装置の電気的構成を示すブロック図、図５は、同自動包装装置の回転移送部の構成を示す平面図、図６乃至図９は、同回転移送部のチャックユニットの構成を示す平面図、図１０は、同チャックユニットの構成を示す断面図、図１１乃至図１３は、図１０のＡ−Ａ線に沿った断面図、図１４は、図１１のＢ−Ｂ線に沿った断面図、図１５は、図１１のＣ−Ｃ線に沿った断面図、図１６は、同チャックユニットのチャック爪の構成を示す平面図、図１７は、同自動包装装置の動作を説明するためのフローチャート、図１８及び図１９は、同チャックユニットの機能及び同自動包装装置の充填部の動作を説明するための説明図、また、図２０及び図２１は、同チャックユニットの機能及び同自動包装装置の排出部における動作を説明するための説明図である。
【００１４】
この例の自動包装装置１は、例えば、医薬品や食品等の内容物を包装用袋体Ａに充填するために用いられ、図１乃至図４に示すように、包装用袋体Ａを把持しながら間欠回転運動して、包装用袋体Ａを所定の周回経路に沿って移送する回転移送部２と、チャック爪を駆動するための複数のアクチュエータを有するチャック駆動部３と、包装用袋体Ａを供給する給袋部４と、口部が拡開された包装用袋体Ａ内に内容物を充填する充填部５と、熱融着によって包装用袋体Ａの口部を封止するシール部６と、包装用袋体Ａの表面に例えば商品名や産地名等の印刷を行う印刷部７と、包装用袋体Ａに内容物が充填された製品が排出される排出部８と、真空ポンプを含む吸着機構９と、エア（圧縮空気）発生源に接続されアクチュエータを構成するエアシリンダへエアを供給するためのエア供給機構（不図示）と、装置の構成各部を制御するコントローラ部１２とを備えている。
この例では、包装用袋体Ａとしては、有底で上端が開口した合成樹脂製フィルムであって、内層に熱融着が可能な熱シール層が形成された多層フィルムからなるものが用いられる。
【００１５】
回転移送部２は、図１、図４及び図５に示すように、包装用袋体Ａを把持するための４基の第１チャックユニット１４１、第２チャックユニット１４２、第３チャックユニット１４３及び第４チャックユニット１４４が等角度間隔（９０°）で配置されるように取り着けられた回転テーブル（インデックステーブル）１５と、回転テーブル１５を鉛直方向に沿った回転軸の周りに回転させる回転駆動部１６と、各チャックユニットの配置状態を検出するためのポジション検出部１７とを有している。
回転移送部２は、間欠回転運動しながら包装用袋体Ａを把持し、袋体供給と、袋体口部拡開及び内容物充填と、袋体口部シールと、印刷及び排出とが実行可能なように、間欠回転停止時に、包装用袋体Ａを、それぞれ、給袋部４と、充填部５と、シール部６と、印刷部７及び排出部８とに順次かつ連続的に対峙させるように制御される。
【００１６】
回転駆動部１６は、水平方向に沿った回転軸を持つインダクションモータからなるテーブル駆動モータ１８と、テーブル駆動モータ１８の回転運動を駆動ベルトを介して伝達する一対のプーリと、水平方向に沿った回転運動を鉛直方向に沿った回転運動に変換する回転方向変換機構とを有している。
ポジション検出部１７は、例えば、回転テーブル１５の下方に配置された３つのポジション検出センサ１７ａ，１７ａ，１７ａを有している。
【００１７】
回転テーブル１５の下面の第１チャックユニット１４１、第２チャックユニット１４２、第３チャックユニット１４３及び第４チャックユニット１４４の配置位置に対応した４箇所には、ポジション検出センサ１７ａ，１７ａ，１７ａによって検出される３つの光反射面／非光反射面からなる反射パターンが形成されている。
この反射パターンは、第１チャックユニット１４１、第２チャックユニット１４２、第３チャックユニット１４３及び第４チャックユニット１４４（の配置位置）によって異なり、反射パターンの各光反射面／非光反射面は、各ポジション検出センサ１７ａに対応している。
ポジション検出部１７は、ポジション検出センサ１７ａのオン／オフの組合せに対応し、第１チャックユニット１４１、第２チャックユニット１４２、第３チャックユニット１４３及び第４チャックユニット１４４の配置位置（ポジション）を特定するためのポジション特定信号をコントローラ部１２へ送る。
【００１８】
第１チャックユニット１４１は、図６乃至図１６に示すように、それぞれ所定の回動軸Ｘａ１，Ｘｂ１の周りに回動し、包装用袋体Ａを掴んだり解き放つための左右一対のチャック爪２６１，２７１と、チャック爪２６１，２７１をその先端に形成された空隙部３１１，３２１に収納した状態で保持する左右一対の保持体２８１，２９１と、その先端部がチャック爪２６１，２７１の後端部に保持体２８１，２９１に形成された長孔３３１，３４１内で変位可能な可動軸Ｙａ１，Ｙｂ１を介して取り付けられ、保持体２８１，２９１に形成された貫通孔３５ａ１，３５ｂ１、３６ａ１，３６ｂ１内を、包装用袋体Ａに対して前進又は後退することによって、チャック爪２６１，２７１を回動させる開閉駆動棒３７ａ１，３７ｂ１、３８ａ１，３８ｂ１と、保持体２８１，２９１内を貫通し、保持体２８１，２９１を、包装用袋体Ａに対する前進／後退方向に直交する水平面上の摺動方向に沿って（包装用袋体Ａの外表面に沿って）摺動させるための案内棒３９ａ１，３９ｂ１、４１ａ１，４１ｂ１と、案内棒３９ａ１，３９ｂ１（４１ａ１，４１ｂ１）の両端部を固定する固定板４２ａ１，４２ｂ１（４３ａ１，４３ｂ１）と、保持体２８１（２９１）と固定板４２ｂ１（４３ｂ１）の間に配置された圧縮ばねと、先端部に吸着口４６ｐ１が形成され、内部に真空ポンプによって発生する負圧によって袋体を吸着するための吸気経路が形成されていると共に、包装用袋体Ａに対して前進又は後退することによって、連結部材４４１，４５１を介して両保持体２８１，２９１を互いに近づけ又は遠ざけて、両チャック爪２６１，２７１の先端間の離隔を調整するための開口駆動軸部４６１と、固定板４２ａ１，４２ｂ１，４３ａ１，４３ｂ１及び開口駆動軸部４６１が取り着けられた取付け板４７１と、開口駆動軸部４６１の頭部４６ａ１と取付け板４７１との間に配置された圧縮ばね４８１とを有している。
なお、図６乃至図１６では、例として、第１チャックユニット１４１の構成を図示しているが、第２チャックユニット１４２、第３チャックユニット１４３、第４チャックユニット１４４は、第１チャックユニット１４１と同一構成であり、添え字で区別するものとする。すなわち、２６２，２６３，２６４等は、それそれ、第２チャックユニット１４２、第３チャックユニット１４３、第４チャックユニット１４４の構成要素であることを示す。
【００１９】
各保持体２８１（２９１）の先端には、チャック爪２６１，（２７１）の包装用袋体Ａの外表面に接触する接触部２６ｓ１，（２７ｓ１）との間で、包装用袋体Ａを挟み込むための接触部２８ｓ１，（２９ｓ１）が形成されている。
各チャック爪２６１（２７１）は、保持板２８１（２９１）に固定された回動軸Ｘａ１（Ｘｂ１）に捩れコイルばね４９ａ１（４９ｂ１）を介して回動自在に取り付けられ、捩れコイルばね４９ａ１（４９ｂ１）によって、両チャック爪２６１，２７１が互いに閉鎖する向きに付勢されている。
この例では、包装用袋体Ａを挟んでいない状態でも、両接触部２６ｓ１，２８ｓ１（２７ｓ１，２９ｓ１）が接触するように、捩れコイルばね４９ａ１（４９ｂ１）によって付勢されている。
なお、チャック爪２６１（２７１）は、図１６に示すように、所定の角度範囲（この例では、略２５°）θ１で、回動軸Ｘａ１（Ｘｂ１）の周りに回動可能とされている。
【００２０】
また、開閉駆動棒３７ａ１，３７ｂ１、３８ａ１，３８ｂ１の後端部（取付け板４７１からの突出部分）には、圧縮ばね５１ａ１，５１ｂ１、５２ａ１，５２ｂ１が配置されている。圧縮ばね５１ａ１，５１ｂ１、５２ａ１，５２ｂ１によって、開閉駆動棒３７ａ１，３７ｂ１、３８ａ１，３８ｂ１は、後退する方向に付勢されている。
また、保持体２８１（２９１）と固定板４２ｂ１（４３ｂ１）の間に配置された圧縮ばねと、開口駆動軸部４６１の頭部４６ａ１と取付け板４７１との間に配置された圧縮ばね４８１とによって、保持体２８１，２９１同士（すなわち、チャック爪２６１，２７１同士）が互いに遠ざかる向きに、かつ、開口駆動軸部４６１が前進する向きに付勢されている。
【００２１】
開閉駆動棒３７ａ１，３７ｂ１、３８ａ１，３８ｂ１を包装用袋体Ａに対して前進させることによって、両チャック爪２６１，２７１は互いに拡開させる向きに（開状態となるように）回転し、開閉駆動棒３７ａ１，３７ｂ１、３８ａ１，３８ｂ１を後退させることによって、両チャック爪２６１，２７１は互いに閉鎖させる向きに（閉状態となるように）回転する。
開口駆動軸部４６１を包装用袋体Ａに対して前進させることによって、連結部材４４１，４５１を介して両保持体２８１，２９１を離反させて、両チャック爪２６１，２７１の先端間の距離が伸びると共に、吸着口４６ｐが包装用袋体Ａに押し付けられる。
【００２２】
また、開口駆動軸部４６１を包装用袋体Ａに対して後退させることによって、連結部材４４１，４５１を介して両保持体２８１，２９１を互いに近づけて、両チャック爪２６１，２７１の先端間の距離が縮まると共に、吸気状態の場合、吸着口４６ｐが包装用袋体Ａを引き寄せる。これによって、包装用袋体Ａの口部が拡開する。
このように、この例の第１チャックユニット１４１は、両チャック爪２６１，２７１の開閉駆動による袋体把持機能と、包装用袋体Ａの口部の拡開機能とを兼ね備えている。
【００２３】
また、第１チャックユニット１４１は、その取付け板４７１の下部が、回転テーブル１５にボルト等の固定具を用いて固定されることによって、着脱自在に取り付けられる。
第２チャックユニット１４２、第３チャックユニット１４３及び第４チャックユニット１４４も、第１チャックユニット１４１と同一の構成とされ、同一の機能（袋体把持機能及び口部開口機能）とを有し、回転テーブル１５に着脱自在に取り付けられる。
【００２４】
例えば、第１チャックユニット１４１が給袋部４に対峙した際には、一対のチャック爪２６１，２７１が、閉状態から、側部作動板及び中央部作動板が前進してきて包装用袋体Ａを受け取る直前に開閉駆動棒３７ａ１，３７ｂ１、３８ａ１，３８ｂ１が前進して開状態となり、包装用袋体Ａを押し付けられた直後に、開閉駆動棒３７ａ１，３７ｂ１、３８ａ１，３８ｂ１が後退して閉状態となる。
ここで、開口駆動軸部４６１は、前進状態のままとされ、チャック爪２６１，２７１間の離隔は狭められない。
【００２５】
また、例えば、第１チャックユニット１４１が、充填部５に対峙した際には、一対のチャック爪２６１，２７１が閉状態のまま、すなわち、包装用袋体Ａを把持した状態で、充填部５の吸着部と共に、包装用袋体Ａの外表面を吸着しながら開口駆動軸部４６１は後退し、チャック爪２６１，２７１間の離隔が狭められて、包装用袋体Ａの口部が拡開される。
また、例えば、第１チャックユニット１４１は、シール部６に対峙した際には、チャック爪２６１，２７１が閉状態のまま、すなわち、包装用袋体Ａを把持した状態で、開口駆動軸部４６１は、前進状態のままとされ、チャック爪２６１，２７１間の離隔は狭められず、この状態で、両側から圧着ヘッドによって圧着される。
【００２６】
また、例えば、第１チャックユニット１４１は、印刷部７及び排出部８に対峙した際には、印刷時には、チャック爪２６１，２７１が閉状態のまま、すなわち、包装用袋体Ａを把持した状態で、開口駆動軸部４６１は、前進状態のままとされ、チャック爪２６１，２７１間の離隔は狭められない。
また、印刷後、排出時には、一対のチャック爪２６１，２７１が、閉状態から、開閉駆動棒３７ａ１，３７ｂ１、３８ａ１，３８ｂ１が前進して開状態となり、包装用袋体Ａが開放され、袋詰めされた製品が排出される。
ここで、開口駆動軸部４６１は、前進状態のままとされ、チャック爪２６１，２７１間の離隔は狭められない。
【００２７】
チャック駆動部３は、例えば、第１チャックユニット１４１が給袋部４に対峙した際に、開閉駆動棒３７ａ１，３７ｂ１、３８ａ１，３８ｂ１を前進及び後退させて、チャック爪２６１，２７１がを開状態及び閉状態とするための爪開閉用アクチュエータ６１と、例えば、第１チャックユニット１４１が、充填部５に対峙した際に、一対のチャック爪２６１，２７１が閉状態のまま、すなわち、包装用袋体Ａを把持した状態で、充填部５の吸着部と共に、包装用袋体Ａの外表面を吸着しながら開口駆動軸部４６１を後退させ、チャック爪２６１，２７１間の離隔を狭めさせて、包装用袋体Ａの口部を拡開させるための開口用アクチュエータ６２と、例えば、第１チャックユニット１４１が排出部８に対峙した際に、開閉駆動棒３７ａ１，３７ｂ１、３８ａ１，３８ｂ１を前進及び後退させて、チャック爪２６１，２７１がを開状態及び閉状態とするための爪開閉用アクチュエータ６３とが、取付け台６４に垂下状態で取り付けられて概略構成されている。
爪開閉用アクチュエータ６１と、開口用アクチュエータ６２と、爪開閉用アクチュエータ６３とは、それぞれ、エアシリンダと、エアシリンダに前進用及び後退用のエアを導入するための電磁弁とを有している。
【００２８】
給袋部４は、包装用袋体Ａが収納される袋体収納部と、包装用袋体Ａを搬送する袋体搬送部と、包装用袋体Ａを、例えば、第１チャックユニット１４１へ引き渡すための袋体受渡部とを有している。
袋体搬送部は、袋体収納部から包装用袋体Ａを吸着して取り出すための吸着部駆動用アクチュエータ８２ａ（８２ｂ）と、包装用袋体Ａを搬送するために配置される搬送ローラ及びフィードローラを回転させるローラ駆動モータ８４及びフィードモータ１０１と、発光素子及び受光素子からなり包装用袋体Ａの通過を検出するための袋体検出センサ１０５とを有している。
また、袋体受渡部は、第１チャックユニット１４１（第２チャックユニット１４２、第３チャックユニット１４３、第４チャックユニット１４４）へ向けて包装用袋体Ａを押し出すための袋体押出用アクチュエータ１１６を有している。
【００２９】
充填部５は、図２及び図３に示すように、包装用袋体Ａをその外表面を吸着して一方の外表面に垂直な方向に沿って外向へ引っ張るための吸着部１３１と、吸着部１３１を前進又は後退させる吸着部駆動用アクチュエータ１３２とを有している。充填部５には、内容物を計数して供給する計数装置１３３が接続されている。
シール部６は、図１及び図３に示すように、包装用袋体Ａの両外表面の上部を挟み込んで熱圧着するヒータ１３４を含む一対の圧着ヘッド１３５，１３５と、圧着ヘッド１３５を包装用袋体Ａの外表面に対して前進又は後退させる圧着ヘッド駆動用アクチュエータ１３６，１３６と、温度センサ１３７とを有している。
【００３０】
印刷部７は、図２及び図３に示すように、例えば、インクジェットプリンタからなるプリンタ１３９、及び包装用袋体Ａの裏面側（回転テーブル１５の中心部側）を押えるバックアッププレート１４１を有する印字ユニット１４２と、バックアッププレート１４１を駆動するバックアップ駆動用アクチュエータ１４３と、プリンタ１３９を駆動するプリンタ駆動用アクチュエータ１４４とから概略構成されている。
排出部８は、チャック爪２６１，２７１（２６２，２７２、２６３，２７３、２６４，２７４）が開放され、第１チャックユニット１４１１（第２チャックユニット１４２、第３チャックユニット１４３、第４チャックユニット１４４）から離され、包装用袋体Ａに内容物が充填されてなる製品を投下するシュート部１４６と、包装用袋体Ａを受け取る受取り部１４７と、例えば、計数装置１３３においてエラーが発生した際に、該当する包装用袋体Ａを選別して回収するためのＮＧ選別機構１４８とを有している。
【００３１】
なお、吸着機構９において、第１チャックユニット１４１（第２チャックユニット１４２、第３チャックユニット１４３、第４チャックユニット１４４）に接続された吸気経路を構成するチューブは、ロータリジョイントを介して、真空ポンプ側に接続されることによって、第１チャックユニット１４１（第２チャックユニット１４２、第３チャックユニット１４３、第４チャックユニット１４４）の回転と共にこのチューブが捩れることはない。
【００３２】
コントローラ部１２は、図４に示すように、ＣＰＵ（中央処理装置）等を有してなる主制御部１５１と、主制御部１５１が実行する処理プログラムや各種データ等を記憶するための記憶部１５２と、各アクチュエータを構成する電磁弁を制御する電磁弁制御部１５３と、各モータを制御駆動するためのモータ駆動部１５４と、ヒータ制御部１５５と、タッチパネルを有する表示・操作部１５６と、装置の状態を報知するための表示灯１５７とを備えたコンピュータ等の情報処理装置によって構成されている。
【００３３】
主制御部１５１は、記憶部１５２に記憶された各種処理プログラムを実行し、記憶部１５２に確保された各種レジスタやフラグを用いて、構成各部を制御し、電磁弁制御処理や、モータ駆動制御処理等を実行する。
主制御部１５１は、電磁弁制御部１５３を介して、所定のタイミングで、例えば、爪開閉用アクチュエータ６１や、開口用アクチュエータ６２、爪開閉用アクチュエータ６３等を駆動し、チャック爪２６１，２７１（２６２，２７２、２６３，２７３、２６４，２７４）を開閉駆動したり、口部拡開駆動する。
【００３４】
また、主制御部１５１は、モータ駆動部１５４を介して、例えば、テーブル駆動モータ１８を制御して、回転テーブル１５を９０°毎間欠回転させる。
記憶部１５２は、内部記憶装置と、外部記憶装置とからなり、主制御部１５１が実行するモータ駆動制御処理プログラム等の各種処理プログラム等が記憶されたプログラム記憶領域と、各種設定情報等の各種情報が記憶される情報記憶領域とを有している。
内部記憶装置は、ＲＯＭやＲＡＭ等の半導体メモリからなる。外部記憶装置は、ＦＤ（フレキシブル・ディスク）が装着されるＦＤドライバ、ＨＤ（ハード・ディスク）が装着されるＨＤドライバ、ＭＯ（光磁気）ディスクが装着されるＭＯディスクドライバ、あるいはＣＤ（コンパクト・ディスク）−ＲＯＭ、ＣＤ−Ｒ（Recordable）、ＣＤ−ＲＷ（ReWritable）やＤＶＤ（デジタル・ビデオ・ディスク）−ＲＯＭ、ＤＶＤ−Ｒ、ＤＶＤ−ＲＷ等が装着されるＣＤ／ＤＶＤドライバ等からなる。
【００３５】
次に、図４と、図１７乃至図２１とを参照して、この例の自動包装装置１の動作について説明する。
まず、給袋部４において、袋体収納部には、予め所定の種類の多数（Ｎ（Ｎ：自然数）個）の包装用袋体Ａが収納される。
電源スイッチが投入され、起動されると、主制御部１５１は、給袋処理を開始する（ステップＳＡ１（図１７）。
【００３６】
主制御部１５１は、電磁弁制御部１５３を介して、吸着部駆動用アクチュエータ８２ａ，８２ｂを制御し、包装用袋体Ａを取り出し、袋体搬送部の搬送路上へ移送する。
主制御部１５１は、モータ駆動部１５４を介して、ローラ駆動モータ８４及びフィードモータ１０１を制御して、駆動ローラ８６及びフィードローラ９４を回転させて、包装用袋体Ａを搬送し、袋体受渡部まで移送される。
【００３７】
次に、主制御部１５１は、袋体検出センサ１０５から検出信号を受け取ると、電磁弁制御部１５３を介して、袋体押出用アクチュエータ１１６を制御し、包装用袋体Ａを、例えば、第１チャックユニット１４１へ向けて押し出すようにする。
ここで、主制御部１５１は、電磁弁制御部１５３を介して、爪開閉用アクチュエータ６１を制御して、チャック爪２６１，２７１を開放させておく。
一対のチャック爪２６１，２７１は、包装用袋体Ａを押し付けられた直後に、開閉駆動棒３７ａ１，３７ｂ１、３８ａ１，３８ｂ１が後退して閉状態となり、包装用袋体Ａが把持される。
【００３８】
次に、主制御部１５１は、モータ駆動部１５４を介して、テーブル駆動モータ１８を回転させて、停止状態とされていた回転テーブル６４を９０°反時計周りに回転させる（ステップＳＥ１）。これによって、第１チャックユニット１４１は、充填部５に対峙する。
次に、主制御部１５１は、充填処理を開始する（ステップＳＢ１）。すなわち、主制御部１５１は、電磁弁制御部１５３を介して、開口用アクチュエータ６２及び吸着部駆動用アクチュエータ１３２を制御し、図１８及び図１９に示すように、第１チャックユニット１４１の一対のチャック爪２６１，２７１が閉状態のまま、すなわち、包装用袋体Ａを把持した状態で、包装用袋体Ａの両外表面を吸着しながら、開口駆動軸部４６１及び吸着部１３１を後退させ、チャック爪２６１，２７１間の離隔を狭めて、包装用袋体Ａを両側から押して、包装用袋体Ａの口部を拡開させる。この状態で、包装用袋体Ａ内に内容物が充填される。
【００３９】
次に、主制御部１５１は、電磁弁制御部１５３を介して、開口用アクチュエータ６２及び吸着部駆動用アクチュエータ１３２を制御し、一対のチャック爪２６１，２７１が閉状態のまま、すなわち、包装用袋体Ａを把持した状態で、包装用袋体Ａの外表面を吸着しながら開口駆動軸部４６１及び吸着部１３１を包装用袋体Ａヘ向けて前進させ、チャック爪２６１，２７１間の離隔を広げて、元の状態に戻して包装用袋体Ａの口部を閉鎖させる。
主制御部１５１は、この充填処理と同時に、給袋部４に第２チャックユニット１４２が対峙した状態で、給袋処理を実行する（ステップＳＡ２）。
【００４０】
次に、主制御部１５１は、モータ駆動部１５４を介して、テーブル駆動モータ１８を回転させて、停止状態とされていた回転テーブルを９０°反時計周りに回転させる（ステップＳＥ２）。これによって、第１チャックユニット１４１は、シール部６に、第２チャックユニット１４２は、充填部５に対峙する。
次に、主制御部１５１は、シール処理を実行する（ステップＳＣ１）。すなわち、主制御部１５１は、電磁弁制御部１５３を介して、圧着ヘッド駆動用アクチュエータ１３６，１３６を制御し、チャック爪２６１，２７１が閉状態のまま、一対の圧着ヘッド１３５，１３５によって、包装用袋体Ａの両外表面の上部を挟み込んで熱圧着する。
【００４１】
主制御部１５１は、このシール処理と同時に、充填部５に第２チャックユニット１４２が対峙した状態で、充填処理を実行し（ステップＳＢ２）、かつ、給袋部４に第３チャックユニット１４３が対峙した状態で、給袋処理を実行する（ステップＳＡ３）。
次に、主制御部１５１は、モータ駆動部１５４を介して、テーブル駆動モータ１８を回転させて、停止状態とされていた回転テーブルを９０°反時計周りに回転させる（ステップＳＥ３）。これによって、第１チャックユニット１４１は、印刷部７及び排出部８に対峙し、第２チャックユニット１４２は、シール部６に対峙し、第３チャックユニット１４３は、充填部５に対峙する。
【００４２】
次に、主制御部１５１は、印刷・排出処理を実行する（ステップＳＤ１）。すなわち、主制御部１５１は、電磁弁制御部１５３を介して、バックアップ駆動用アクチュエータ１４３及びプリンタ駆動用アクチュエータ１４４を制御し、プリンタ１３９及びバックアッププレート１４１を駆動し、プリンタ１３９によって、包装用袋体Ａの外表面の所定の領域に印字させる。
次に、主制御部１５１は、電磁弁制御部１５３を介して、爪開閉用アクチュエータ６１を制御して、図２０及び図２１に示すように、開閉駆動棒３７ａ１，３７ｂ１、３８ａ１，３８ｂ１を前進させ、チャック爪２６１，２７１を開状態とし、チャック爪２６１，２７１から包装用袋体Ａを解離する。これにより、包装用袋体Ａに内容物が充填されてなる製品は、シュート部１４６を通過して、受取り部１４７に到達し回収される。
【００４３】
主制御部１５１は、この印刷・排出処理と同時に、シール部６に第２チャックユニット１４２が対峙した状態で、シール処理を実行し（ステップＳＣ２）、充填部５に第３チャックユニット１４３が対峙した状態で、充填処理を実行し（ステップＳＢ３）、かつ、給袋部４に第４チャックユニット１４４が対峙した状態で、給袋処理を実行する（ステップＳＡ４）。
次に、主制御部１５１は、モータ駆動部１５４を介して、テーブル駆動モータ１８を回転させて、停止状態とされていた回転テーブルを９０°反時計周りに回転させる（ステップＳＥ４）。これによって、第１チャックユニット１４１は、給袋部４に対峙し、第２チャックユニット１４２は、印刷部７及び排出部８に対峙し、第３チャックユニット１４３は、シール部６に対峙し、第４チャックユニット１４４は、充填部５に対峙する。
【００４４】
主制御部１５１は、最後の（Ｎ枚目）の包装用袋体Ａへの印刷・排出処理（ステップＳＤＮ）が終了するまで、上記動作を繰り返し実行する。ここで、例えば、最後の（Ｎ枚目）の包装用袋体Ａに対する給袋処理（ステップＳＡＮ）が終了するまでは、給袋部４、充填部５、シール部６、並びに印刷部７及び排出部８の４箇所で、同時にかつ連続的に処理が行われる。
なお、主制御部１５１は、例えば、袋体検知がなされないときや、エラー発生時に運転を一時停止させる。
【００４５】
この例の構成によれば、包装用袋体Ａを吸着してその外表面の両側に引っ張るのみならず、包装用袋体Ａの開口部の両側端部を押して幅を狭めるように押えながら、吸引するので、比較的小さい吸着力でも簡単にかつ確実に包装用袋体Ａの口部を拡開させることができる。
また、チャックユニットは、袋体把持機能と、袋体口部開口機能とを兼ね備えているので、単一種類のチャックユニットを用いて、供給された包装用袋体Ａの受取りから、内容物の充填、シールを経て、印刷及び排出へ至る一連の工程を実施することができる。したがって、装置を構成する部品の種類を低減することができ、コストを低減することができる。また、点検や交換等を含む保守作業を簡単に行うことができる。
また、チャックユニットは、ボルト及びナット等の固定具を用いて取り着けられ、簡単かつ迅速に着脱可能とされているので、各袋体用に調整されたチャックユニットを用いることによって、包装用袋体Ａの多品種化、すなわち、袋詰製品の多品種化に簡単に対応することができる。
【００４６】
また、複数のチャックユニットが取り付けられた回転テーブルを回転させて、供給された包装用袋体Ａの受取りから、内容物の充填、シールを経て、印刷及び排出へ至る一連の工程を実施することができる。したがって、ベルトコンベア上を搬送しながら作業を行う必要がないので、省スペース化に寄与することができる。
また、包装用袋体Ａの回転移送により、各ステーションで独立して同時に作業が行われるので、製造タクトを短縮させ、生産性を向上させることができる。
【００４７】
以上、この発明の実施例を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれる。
例えば、上述した実施例では、アクチュエータで、動力源として、エアを用いる場合について述べたが、これに限らず、一般に流体圧を用いることができ、エアシリンダに代えて、例えば、油圧シリンダを用いても良い。また、アクチュエータによる水平方向駆動は、タイミングベルトを介してモータによって行っても良いし、ボールねじを用いて駆動させても良い。
【００４８】
また、エアー供給源として、コンプレッサ（空気圧縮機）を搭載するようにしても良い。
また、チャックユニットは、ステンレス等の金属製のものを用いても良いし、例えばエンジニアリングプラスチックス等の樹脂成型品を用いても良い。
【００４９】
また、ステーションは、必ずしも４箇所に限らず、例えば、印刷ステーションを別に設けても良いし、冷却ステーションを追加しても良い。また、開口ステーションと、充填ステーションとは、別々に設けても良い。また、シール後にこの位置で落下させて排出して、３箇所としても良い。また、印刷部を省略しても良い。これに伴って、回転テーブルに取り付けるチャックユニットの数を増減させても良い。
また、チャック爪は、鉛直方向に沿って複数対設けても良い。
【００５０】
付勢手段として、捩れコイルばねを用いるほか、板ばねを用いても良いし、例えばコイルばねでなくとも、単純なトーションばねでも良いし、例えば、引っ張りばねによって、両チャック爪が閉じる向きに引っ張るように構成しても良い。
また、一対のチャック爪を互いに拡開する向きに付勢するようにしても良い。
【００５１】
また、表示・操作部で、タッチパネルに代えて、光ペンによる入力装置を用いても良い。
また、袋体の寸法を、表示・操作部で予め設定するか、又は袋体収納部等において検出して、幅調整や高さ調整を自動的に行うようにしても良い。
【産業上の利用可能性】
【００５２】
アクチュエータとして、エアシリンダのほか、モータを用いる場合に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【００５３】
【図１】この発明の一実施例である自動包装装置の構成を示す正面図である。
【図２】同自動包装装置の構成を示す側面図である。
【図３】同自動包装装置の構成を示す平面図である。
【図４】同自動包装装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図５】同自動包装装置の回転移送部の構成を示す平面図である。
【図６】同回転移送部のチャックユニットの構成を示す平面図である。
【図７】同回転移送部のチャックユニットの構成を示す平面図である。
【図８】同回転移送部のチャックユニットの構成を示す平面図である。
【図９】同回転移送部のチャックユニットの構成を示す平面図である。
【図１０】同チャックユニットの構成を示す断面図である。
【図１１】図１０のＡ−Ａ線に沿った断面図である。
【図１２】図１０のＡ−Ａ線に沿った断面図である。
【図１３】図１０のＡ−Ａ線に沿った断面図である。
【図１４】図１１のＢ−Ｂ線に沿った断面図である。
【図１５】図１１のＣ−Ｃ線に沿った断面図である。
【図１６】同チャックユニットのチャック爪の構成を示す平面図である。
【図１７】同自動包装装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図１８】同チャックユニットの機能及び同自動包装装置の充填部の動作を説明するための説明図である。
【図１９】同チャックユニットの機能及び同自動包装装置の充填部の動作を説明するための説明図でくある。
【図２０】同チャックユニットの機能及び同自動包装装置の排出部における動作を説明するための説明図である。
【図２１】同チャックユニットの機能及び同自動包装装置の排出部における動作を説明するための説明図である。
【符号の説明】
【００５４】
１ 自動包装装置
２ 回転移送部
３ チャック駆動部
４ 給袋部（袋体供給装置）
５ 充填部
６ シール部
７ 印刷部
８ 排出部
１２ コントローラ部
１４１ 第１チャックユニット（チャックユニット）
１４２ 第２チャックユニット（チャックユニット）
１４３ 第３チャックユニット（チャックユニット）
１４４ 第４チャックユニット（チャックユニット）
１５ 回転テーブル
２６１，２７１、２６２，２７２、２６３，２７３、２６４，２７４ チャック爪（把持手段の一部）
２６ｓ１，２７ｓ１ 接触部（第１の押圧部位）
２８１，２９１、２８２，２９２、２８３，２９３、２８４，２９４ 保持体（把持手段の一部、チャック爪保持体）
２８ｓ１，２９ｓ１ 接触部（第２の押圧部位）
３７ａ１，３７ｂ１、３８ａ１，３８ｂ１、３７ａ２，３７ｂ２、３８ａ２，３８ｂ２、３７ａ３，３７ｂ３、３８ａ３，３８ｂ３、３７ａ４，３７ｂ４、３８ａ４，３８ｂ４ 開閉駆動棒（把持作動機構、回動作動部材）
４４１，４５２ 連結部材
４６１，４６２，４６３，４６４ 開口駆動軸部（口部拡開機構、引寄部材）
４９ａ１，４９ｂ１ 捩れコイルばね（付勢手段）
６６ 袋体収納部
６７ 袋体搬送部
６８ 袋体受渡部
７３ 袋体ストッカ
７７ 袋体取出部
７８ 上部搬送部
７９ 下部搬送部
８２ａ，８２ｂ 吸着部駆動用アクチュエータ
８６ 駆動ローラ
８９ 押えローラ
９４ フィードローラ
９５ ピンチローラ
１１６ 袋体押出用アクチュエータ
Ａ 包装用袋体
【特許請求の範囲】
【請求項１】
自動包装装置に着脱自在に装着されて駆動され、包装用袋体の束から１枚ずつ前記包装用袋体を掴み出し、該包装用袋体の口を拡開し、該包装用袋体の口から内容物を詰め込んだ後、前記包装用袋体の口を封じて、前記内容物の包装を完成させる一連の工程を受け持つチャックユニットであって、
前記包装用袋体を両側から掴むための一対の把持手段と、前記包装用袋体の口を拡開させるための口部拡開機構とを備え、
前記口部拡開機構は、前記包装用袋体の外表面を吸着する吸着口が先端に設けられ、内部に吸気経路が形成された前記包装用袋体を引き寄せるための引寄部材と、前記引寄部材と一対の前記把持手段とを連結するための一対の連結部材とを有し、前記引寄部材を前記包装用袋体に対して後退させることによって、前記包装用袋体を引き寄せると共に、一対の前記連結部材を介して、一対の前記把持手段によって前記包装用袋体を掴んだ状態で両側から押して、前記包装用袋体の口を拡開させる
ことを特徴とするチャックユニット。
【請求項２】
前記把持手段は、先端に第１の押圧部が設けられ、所定の回動軸の周りに回動可能なチャック爪と、前記チャック爪を前記回動軸の周りに回動可能なように保持すると共に、先端に第２の押圧部が設けられたチャック爪保持体とを有し、対をなす前記第１の押圧部及び前記第２の押圧部によって前記包装用袋体の両外表面を押圧して挟み込むことを特徴とする請求項１記載のチャックユニット。
【請求項３】
回動作動部材によって前記チャック爪の後端部を変位させて、前記チャック爪を前記回動軸の周りに回動させ、前記包装用袋体を掴ませるか又は解き放たせる把持作動機構を有し、前記口部拡開機構の前記引寄部材は、一対の前記連結部材を介して一対の前記チャック爪保持体に結合されている
ことを特徴とする請求項２記載のチャックユニット。
【請求項４】
前記把持手段は、前記チャック爪を前記第１の押圧部と前記第２の押圧部とが互いに接近する向きに付勢する付勢手段を有していることを特徴とする請求項２又は３記載のチャックユニット。
【請求項５】
前記自動包装装置を構成し、前記包装用袋体を移送するための回転テーブルに着脱可能に取り着けられることを特徴とする請求項１乃至４のいずれか１に記載のチャックユニット。
【請求項６】
包装用袋体の束から１枚ずつ前記包装用袋体を掴み出し、該包装用袋体の口を拡開し、前記包装用袋体の口から内容物を詰め込んだ後、前記包装用袋体の口を封じて、前記内容物の包装を完成させる自動包装装置であって、
請求項１乃至５のいずれか１に記載のチャックユニットが、間欠回転運動を行う回転テーブルに着脱自在に取り着けられ、前記チャックユニットによって、前記包装用袋体が掴まれて移送されることを特徴とする自動包装装置。
【請求項１】
自動包装装置に着脱自在に装着されて駆動され、包装用袋体の束から１枚ずつ前記包装用袋体を掴み出し、該包装用袋体の口を拡開し、該包装用袋体の口から内容物を詰め込んだ後、前記包装用袋体の口を封じて、前記内容物の包装を完成させる一連の工程を受け持つチャックユニットであって、
前記包装用袋体を両側から掴むための一対の把持手段と、前記包装用袋体の口を拡開させるための口部拡開機構とを備え、
前記口部拡開機構は、前記包装用袋体の外表面を吸着する吸着口が先端に設けられ、内部に吸気経路が形成された前記包装用袋体を引き寄せるための引寄部材と、前記引寄部材と一対の前記把持手段とを連結するための一対の連結部材とを有し、前記引寄部材を前記包装用袋体に対して後退させることによって、前記包装用袋体を引き寄せると共に、一対の前記連結部材を介して、一対の前記把持手段によって前記包装用袋体を掴んだ状態で両側から押して、前記包装用袋体の口を拡開させる
ことを特徴とするチャックユニット。
【請求項２】
前記把持手段は、先端に第１の押圧部が設けられ、所定の回動軸の周りに回動可能なチャック爪と、前記チャック爪を前記回動軸の周りに回動可能なように保持すると共に、先端に第２の押圧部が設けられたチャック爪保持体とを有し、対をなす前記第１の押圧部及び前記第２の押圧部によって前記包装用袋体の両外表面を押圧して挟み込むことを特徴とする請求項１記載のチャックユニット。
【請求項３】
回動作動部材によって前記チャック爪の後端部を変位させて、前記チャック爪を前記回動軸の周りに回動させ、前記包装用袋体を掴ませるか又は解き放たせる把持作動機構を有し、前記口部拡開機構の前記引寄部材は、一対の前記連結部材を介して一対の前記チャック爪保持体に結合されている
ことを特徴とする請求項２記載のチャックユニット。
【請求項４】
前記把持手段は、前記チャック爪を前記第１の押圧部と前記第２の押圧部とが互いに接近する向きに付勢する付勢手段を有していることを特徴とする請求項２又は３記載のチャックユニット。
【請求項５】
前記自動包装装置を構成し、前記包装用袋体を移送するための回転テーブルに着脱可能に取り着けられることを特徴とする請求項１乃至４のいずれか１に記載のチャックユニット。
【請求項６】
包装用袋体の束から１枚ずつ前記包装用袋体を掴み出し、該包装用袋体の口を拡開し、前記包装用袋体の口から内容物を詰め込んだ後、前記包装用袋体の口を封じて、前記内容物の包装を完成させる自動包装装置であって、
請求項１乃至５のいずれか１に記載のチャックユニットが、間欠回転運動を行う回転テーブルに着脱自在に取り着けられ、前記チャックユニットによって、前記包装用袋体が掴まれて移送されることを特徴とする自動包装装置。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図１２】
【図１３】
【図１４】
【図１５】
【図１６】
【図１７】
【図１８】
【図１９】
【図２０】
【図２１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図１２】
【図１３】
【図１４】
【図１５】
【図１６】
【図１７】
【図１８】
【図１９】
【図２０】
【図２１】
【公開番号】特開２００７−２０４１１４（Ｐ２００７−２０４１１４Ａ）
【公開日】平成１９年８月１６日（２００７．８．１６）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００６−２５１５７（Ｐ２００６−２５１５７）
【出願日】平成１８年２月１日（２００６．２．１）
【出願人】（３０６００７３９２）株式会社ユニキ産業 (3)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成１９年８月１６日（２００７．８．１６）
【国際特許分類】
【出願日】平成１８年２月１日（２００６．２．１）
【出願人】（３０６００７３９２）株式会社ユニキ産業 (3)
【Ｆターム（参考）】
[ Back to top ]