説明

ディスク装置および再生方法

【課題】記録フォーマットにかかわらず所望速度でディスク記録情報を早送り再生する。
【解決手段】制御部3はDVD7の通常再生中に早送り指示をキー入力部23を介して入力すると、早送り部39はDVD7において+VRフォーマットまたはVideoフォーマットで共通して記録されるタイトルデータ6中のVOBUのアドレスマップ40、各VOBUの再生開始および終了時間データ、ならびにサーチ情報60を用いて、指示された所望速度に従う早送り速度の調整を行なう。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明はディスク装置および再生方法に関し、特に、再生動作における早送り機能を有するディスク装置および再生方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ディスク再生装置の特殊再生機能の1つに早送り再生があった。たとえば、特許文献1においては、再生速度が調整可能な構成が示される。具体的には、コンテンツ再生装置においてDVD(Digital Versatile Disc)、HD(Hard Disc)などに記録されているコンテンツから、再生するコンテンツのチャプタ単位での記録時間長さ情報を取得し、取得した情報と記録時間長さなどに応じて予め規定されている再生時間とに基づき、再生速度を算出し、算出した再生速度に従う再生制御を行なうことを可能としている。
【特許文献1】特開2006−196052号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1の構成によれば、コンテンツ全体で再生速度を決めることができるとともに、チャプタ単位で再生速度を制御できる。しかしながら、ディスクにデータを記録する際にはユーザの所望に応じた記録フォーマットが指定されるので、記録フォーマットを考慮した速度調整が必要となる。
【0004】
なぜならば、たとえば+VR(Video Recording)フォーマットに従い記録されたデータと、Videoフォーマットに従い記録されたデータとの間には互換性があるという特徴を有する反面、+VRフォーマットに従いDVDにデータを記録する場合には、記録時の負担を減らすため、コンテンツを再生するための制御情報は簡略化されて記録される。そのために、DVDに記録されるコンテンツの早送り再生に必要なサーチ情報量はVideoフォーマットに従い記録されるサーチ情報と比べて少なく、所望されるような速度で早送り調整することが困難であった。
【0005】
この課題を、図8を参照して説明する。図8には、たとえばDVDに記録された上記の制御情報が模式的に示される。制御情報はデータ71、72、73およびサーチ情報を含む。早送り再生においてはこのサーチ情報が参照される。データ71〜73は+VRフォーマットおよびVideoフォーマットのいずれに従う記録動作においても共通して記録されるデータであり、その詳細は後述する。
【0006】
サーチ情報としてVideoフォーマットの場合には、現在再生中のVOBU(Video Object Unit)から0.5秒後、1秒後、1.5秒後・・・、7.5秒後というように0.5秒間隔で、次位に再生されるべきVOBUのアドレスを指示する複数の情報61、10秒後、30秒後、60秒後および2分後というように次位に再生されるべきVOBUのアドレスを指示する情報62、63、64および65が記録される。したがって、Videoフォーマットに従うデータの早送り再生時には、当該サーチ情報を用いることで所望される速度に従う早送り再生が可能となる。
【0007】
一方、+VRフォーマットに従い記録されるサーチ情報としては、現在再生中のVOBUから0.5秒後、1秒後、1.5秒後・・・、3秒後というように0.5秒間隔で、次位に再生されるべきVOBUのアドレスを指示する複数の情報61が記録されるにすぎず、Videoフォーマットのサーチ情報に比べて情報量および種類は少ない。したがって、+VRフォーマットに従うデータの早送り再生時には、所望される速度によっては早送り再生が困難となる。
【0008】
それゆえにこの発明の目的は、記録フォーマットにかかわらず、所望される速度でディスクに記録された情報を早送り再生することのできるディスク装置および再生方法を提供することである。
【0009】
この発明のさらに他の目的は、+VRフォーマットに従った記録情報を早送り再生する際に、所望される速度で早送り調整することのできるディスク装置および再生方法を提供することである。
【0010】
本願明細書では、再生速度は、単位時間当たりにディスクから再生(読出)されるデータ量により指示される。通常再生においては予め指定された速度でデータの再生が行なわれてデータの読飛ばし(一部データを読まずに先のデータを読むこと)は行なわれない。一方、早送り再生では、単位時間あたりに読出すデータ量を通常再生よりも多くする。そのために、データの読飛ばしが行なわれる。単位時間あたりに読飛ばすデータ量が多いと早送り再生速度は高くなり、単位時間あたりに読飛ばすデータ量が少ないと早送り再生速度は低くなる。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この発明のある局面に従うと、映像データと前記映像データに関連の制御情報とを含む複数の映像ユニットからなるコンテンツが記録されたディスクから、前記コンテンツを再生するディスク装置は、以下の特徴を備える。
【0012】
コンテンツの通常再生中において早送り指示が入力されると、入力された早送り指示に基づき、早送りすべき映像データ量の通常再生時間を検出する早送り時間検出部と、早送り指示が入力された時点で通常再生中の映像ユニット中の映像データの通常再生に要する時間を検出するユニット時間検出部と、早送り時間検出部により検出された通常再生時間と、ユニット時間検出部により検出された時間に基づき、早送りすべき映像データ量を構成する映像ユニットの個数を検出するユニット個数検出部と、早送り指示が入力された時点で通常再生中の映像データの映像ユニットのディスクから読出されたアドレスと、ユニット個数検出部により検出された個数とに基づき、次位に再生するべき映像データの映像ユニットのディスクにおけるアドレスを指す次位アドレスを検出するアドレス検出部と、検出された次位アドレスに基づきディスクを検索して次位に再生するべき映像データを読出し出力する検索出力部とを備える。
【0013】
そして、制御情報には、関連の映像データの通常再生を開始する開始時間データと通常再生を終了する終了時間データとが含まれて、ユニット時間検出部は、早送り指示が入力された時点で通常再生中の映像データの映像ユニットの映像データの通常再生に要する時間を、当該映像ユニット中の制御情報の開始時間データと終了時間データに基づき検出する。
そして、ディスクは、複数の映像ユニットそれぞれに対応して、当該映像ユニットのディスクにおけるアドレスが格納された記録領域を有し、記録領域の各アドレスは、コンテンツを再生する場合の当該アドレスに対応の映像ユニット中の映像データが再生されるべき順番を指す順番データにより指示される。
【0014】
そして、アドレス検出部は、早送り指示が入力された時点で通常再生中の映像データの映像ユニットのディスクから読出されたアドレスに基づき記録領域を検索して、検索されたアドレスを指示する順番データとユニット個数検出部により検出された個数とに基づき次位に再生するべき映像データの映像ユニットの順番データを算出し、算出した順番データに基づき記録領域を検索して、当該順番データが指示するアドレスを前記次位アドレスとして読出す検索部を有する。
【0015】
そして、ディスクは、通常再生中において早送り指示が入力されたときに、次位に再生するべき所定の映像データの映像ユニットのディスクにおけるアドレスが記録されたアドレスが記録されたアドレス領域を有し、検索部が算出した順番データが有効でないと検出されたときは、アドレス領域から読出されたアドレスが次位アドレスとして検索出力部に与えられ、アドレス検出部により検出されたアドレスが、ディスクにおけるコンテンツが記録された領域外のアドレスを指示すると検出されたときは、早送り指示に基づくディスクからの映像データの読出しを終了する。
【0016】
そして、コンテンツのディスクへの記録フォーマットは+VRフォーマットまたはVideoフォーマットを指す。
【0017】
この発明の他の局面に従うと、映像データと映像データに関連の制御情報とを含む複数の映像ユニットからなるコンテンツが記録されたディスクから、コンテンツを再生するディスク装置は、以下の特徴を備える。
【0018】
コンテンツの通常再生中において早送り指示が入力されると、入力された早送り指示に基づき、早送りすべき映像データ量の通常再生時間を検出する早送り時間検出部と、早送り指示が入力された時点で通常再生中の映像ユニット中の映像データの通常再生に要する時間を検出するユニット時間検出部と、早送り時間検出部により検出された通常再生時間と、ユニット時間検出部により検出された時間に基づき、早送りすべき映像データ量を構成する映像ユニットの個数を検出するユニット個数検出部と、早送り指示が入力された時点で通常再生中の映像データの映像ユニットのディスクから読出されたアドレスと、ユニット個数検出部により検出された個数とに基づき、次位に再生するべき映像データの映像ユニットのディスクにおけるアドレスを指す次位アドレスを検出するアドレス検出部と、検出された次位アドレスに基づきディスクを検索して次位に再生するべき映像データを読出し出力する検索出力部とを備え、制御情報には、関連の映像データの通常再生を開始する開始時間データと通常再生を終了する終了時間データとが含まれて、ユニット時間検出部は、早送り指示が入力された時点で通常再生中の映像データの映像ユニットの映像データの通常再生に要する時間を、当該映像ユニット中の制御情報の開始時間データと終了時間データに基づき検出する。
【0019】
好ましくは、ディスクは、複数の映像ユニットそれぞれに対応して、当該映像ユニットのディスクにおけるアドレスが格納された記録領域を有し、記録領域の各アドレスは、コンテンツを再生する場合の当該アドレスに対応の映像ユニット中の映像データが再生されるべき順番を指す順番データにより指示されて、アドレス検出部は、早送り指示が入力された時点で通常再生中の映像データの映像ユニットのディスクから読出されたアドレスに基づき記録領域を検索して、検索されたアドレスを指示する順番データとユニット個数検出部により検出された個数とに基づき次位に再生するべき映像データの映像ユニットの順番データを算出し、算出した順番データに基づき記録領域を検索して、当該順番データが指示するアドレスを次位アドレスとして読出す検索部を有する。
【0020】
好ましくは、ディスクは、通常再生中において早送り指示が入力されたときに、次位に再生するべき所定の映像データの映像ユニットのディスクにおけるアドレスが記録されたアドレス領域を有し、検索部が算出した順番データが有効でないと検出されたときは、アドレス領域から読出されたアドレスが次位アドレスとして検索出力部に与えられる。
【0021】
好ましくは、アドレス検出部により検出されたアドレスが、ディスクにおけるコンテンツが記録された領域外のアドレスを指示すると検出されたときは、早送り指示に基づくディスクからの映像データの読出しを終了する。
【0022】
好ましくは、コンテンツのディスクへの記録フォーマットは+VRフォーマットまたははVideoフォーマットを指す。
【0023】
この発明のさらに他の局面に従うと、映像データと映像データに関連の制御情報とを含む複数の映像ユニットからなるコンテンツが記録されたディスクから、コンテンツを再生する方法は、以下の特徴を備える。
【0024】
コンテンツの通常再生中において早送り指示が入力されると、入力された早送り指示に基づき、早送りすべき映像データ量の通常再生時間を検出するステップと、早送り指示が入力された時点で通常再生中の映像ユニット中の映像データの通常再生に要する時間を検出するステップと、検出された通常再生時間と検出された時間に基づき、早送りすべき映像データ量を構成する前記映像ユニットの個数を検出するステップと、早送り指示が入力された時点で通常再生中の映像データの映像ユニットのディスクから読出されたアドレスと、ユニット個数を検出するステップにより検出された個数とに基づき、次位に再生するべき映像データの映像ユニットのディスクにおけるアドレスを指す次位アドレスを検出するステップと、検出された次位アドレスに基づきディスクを検索して次位に再生するべき映像データを読出し出力するステップとを備え、制御情報には、関連の映像データの通常再生を開始する開始時間データと通常再生を終了する終了時間データとが含まれて、映像ユニットの映像データの通常再生に要する期間を検出するステップでは、早送り指示が入力された時点で通常再生中の映像データの映像ユニットの映像データの通常再生に要する時間を、当該映像ユニット中の制御情報の開始時間データと終了時間データに基づき検出する。
【0025】
そして、ディスクは、複数の映像ユニットそれぞれに対応して、当該映像ユニットのディスクにおけるアドレスが格納された記録領域を有し、記録領域の各アドレスは、コンテンツを再生する場合の当該アドレスに対応の映像ユニット中の映像データが再生されるべき順番を指す順番データにより指示されて、次位に再生するべき映像データの映像ユニットのディスクにおけるアドレスを検出するステップは、早送り指示が入力された時点で通常再生中の映像データの映像ユニットのディスクから読出されたアドレスに基づき記録領域を検索して、検索されたアドレスを指示する順番データとユニット個数検出部により検出された個数とに基づき次位に再生するべき映像データの映像ユニットの順番データを算出し、算出した順番データに基づき記録領域を検索して、当該順番データが指示するアドレスを次位アドレスとして読出すステップを有する。
【0026】
さらに、ディスクは、通常再生中において早送り指示が入力されたときに、次位に再生するべき所定の映像データの映像ユニットのディスクにおけるアドレスが記録されたアドレス領域を有し、算出した順番データが有効でないと検出されたときは、アドレス領域から読出されたアドレスが前記次位アドレスとして出力されて、アドレスを検出するステップにより検出されたアドレスが、ディスクにおけるコンテンツが記録された領域外のアドレスを指示すると検出されたときは、早送り指示に基づくディスクからの映像データの読出しを終了し、コンテンツのディスクへの記録フォーマットは+VRフォーマットまたはVideoフォーマットを指す。
【0027】
この発明のさらに他の局面に従うと、映像データと映像データに関連の制御情報とを含む複数の映像ユニットからなるコンテンツが記録されたディスクから、コンテンツを再生する方法であって、以下の特徴を備える。
【0028】
コンテンツの通常再生中において早送り指示が入力されると、入力された早送り指示に基づき、早送りすべき映像データ量の通常再生時間を検出するステップと、早送り指示が入力された時点で通常再生中の映像ユニット中の映像データの通常再生に要する時間を検出するステップと、検出された通常再生時間と検出された前記時間に基づき、早送りすべき映像データ量を構成する映像ユニットの個数を検出するステップと、早送り指示が入力された時点で通常再生中の映像データの映像ユニットのディスクから読出されたアドレスと、ユニット個数を検出するステップにより検出された個数とに基づき、次位に再生するべき映像データの映像ユニットのディスクにおけるアドレスを指す次位アドレスを検出するステップと、検出された次位アドレスに基づきディスクを検索して次位に再生するべき映像データを読出し出力するステップとを備え、制御情報には、関連の映像データの通常再生を開始する開始時間データと通常再生を終了する終了時間データとが含まれて、映像ユニットの映像データの通常再生に要する期間を検出するステップでは、早送り指示が入力された時点で通常再生中の映像データの映像ユニットの映像データの通常再生に要する時間を、当該映像ユニット中の制御情報の開始時間データと終了時間データに基づき検出する。
【0029】
好ましくは、ディスクは、複数の映像ユニットそれぞれに対応して、当該映像ユニットのディスクにおけるアドレスが格納された記録領域を有し、記録領域の各アドレスは、コンテンツを再生する場合の当該アドレスに対応の映像ユニット中の映像データが再生されるべき順番を指す順番データにより指示され、次位に再生するべき映像データの映像ユニットのディスクにおけるアドレスを検出するステップは、早送り指示が入力された時点で通常再生中の映像データの映像ユニットのディスクから読出されたアドレスに基づき記録領域を検索して、検索されたアドレスを指示する順番データとユニット個数検出のステップにより検出された個数とに基づき次位に再生するべき映像データの映像ユニットの順番データを算出し、算出した順番データに基づき記録領域を検索して、当該順番データが指示する前記アドレスを次位アドレスとして読出すステップを有する。
【0030】
好ましくは、ディスクは、通常再生中において早送り指示が入力されたときに、次位に再生するべき所定の映像データの映像ユニットのディスクにおけるアドレスが記録されたアドレス領域を有し、算出した順番データが有効でないと検出されたときは、アドレス領域から読出されたアドレスが次位アドレスとして出力される。
【0031】
好ましくは、アドレスを検出するステップにより検出されたアドレスが、ディスクにおけるコンテンツが記録された領域外のアドレスを指示すると検出されたときは、早送り指示に基づくディスクからの映像データの読出しを終了する。
【0032】
好ましくは、コンテンツのディスクへの記録フォーマットは+VRフォーマットまたはVideoフォーマットを指す。
【発明の効果】
【0033】
本発明によれば、早送りするべき映像データ量を構成する映像ユニットの個数を制御情報の通常再生を開始する開始時間データと通常再生を終了する終了時間データに基づき算出して、算出した個数と早送り指示入力時点で通常再生中の映像ユニットのディスク上におけるアドレスとにより、簡単に、早送りによって次位に再生されるべき映像ユニットのアドレスを特定できるから、ユーザはディスクの記録フォーマットにかかわらず、早送り指示で示す所望速度でディスクに記録された情報を早送り再生することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照し詳細に説明する。
ここでは、ディスクへのデータ(コンテンツ)は+VRフォーマットに従い記録されるとしているが、記録フォーマットはこれに限定されず、Videoフォーマットであっても同様に適用することができる。
【0035】
また、本実施の形態では、+VRフォーマットおよびVideoフォーマットのいずれに従う記録動作においても、DVDに記録されるデータの種類およびデータ構造は従来と何ら変更されるものではなく、早送り再生を含む再生モードにおいて、動作を制御するために用いるデータの種類を、従来とは変更している点に特徴を有する。
【0036】
図1は、この発明の実施の形態に係るDVD記録再生装置100のブロック構成図である。図1を参照しDVD記録再生装置100は、該装置の各部を集中的に制御および監視するためのCPU(Central Processing Unit)を含む制御部3、HDD(Hard Disc Drive)5、HDD5およびDVD7のアクセスを制御するためのディスク制御部9、デジタルTV(Television)放送などの放送信号を受信するためのアンテナ11、アンテナ11から出力される受信した放送信号を入力して所望チャネルの放送信号を抽出するためのTVチューナ13、図示されない外部装置からのオーディオ信号またはビデオ信号などを入力するためのA/V(Audio/Visual)入力部15、エンコード部17、デコード部19、出力部21、ユーザが外部操作して各種情報や指示をDVD記録再生装置100に与えするための複数のキーを含むキー入力部23、DVD記録再生装置100の動作モードなど各種情報を表示するための表示部25、制御部3のCPUによりアクセスされるデータやプログラムを格納するROM(Read Only Memory)34およびRAM(Random Access Memory)35、およびこれら各部間を接続するためのデータバス31を含む。
【0037】
RAM35は後述する変数SPを格納するための領域351、後述する変数CKを格納するための領域352、後述する現在のVOBU♯jのNV−PCKを格納するための領域353および後述するタイトルデータ6のVTSIを格納するための領域354を含む。領域353および354には、再生モードおよび早送り再生モードにおいて、DVD7からディスク制御部9によって読出されて、読出されたデータが制御部3により書込まれる。
【0038】
ディスク制御部9にはDVD7が着脱自在に装着されてディスク制御部9は装着されたDVD7をアクセスしてデータの読み書きを行なう。DVD7にはディスク制御部9により+VRフォーマットに従いデータが記録されると想定する。
【0039】
HDD5またはDVD7にデータを記録するとき、たとえばTV放送による番組のデータまたはA/V入力部15を介して入力した信号に従うデータを記録するとき、アンテナ11とTVチューナ13を介して入力した所望番組の信号またはA/V入力部15を介して入力した映像信号は、エンコード部17によりたとえばMPEG(Motion Picture Experts Group)に従いコード化されて、データとしてディスク制御部9に与えられるので、ディスク制御部9は制御部3の制御の下にHDD5またはDVD7に該データを記録する。
【0040】
HDD5またはDVD7からデータを再生するときには、ディスク制御部9は制御部3の制御の下に、HDD5またはDVD7から指定された番組(コンテンツ)のデータを読出し、デコード部19に与える。デコード部19においては与えられたデータをMPEGに従いデコード処理し、処理結果得られた信号は出力部21を介してケーブル400を経由して図示されないTV受像機200に出力される。TV受像機200には、再生されたデータに従う映像が表示されたり、音声出力されたりする。ここではDVD記録再生装置100とTV受像機200とはケーブル400による有線による通信を想定しているが、有線に代替して無線通信であってもよい。
【0041】
制御部3は、再生部37、指示検出部38、早送り部39、およびこれらを制御する制御部36を備える。早送り部39はマップ検索部391を含む。再生部37、指示検出部38、マップ検索部391を含む早送り部39、および制御部36のそれぞれは、制御部3のCPUがROM34またはRAM35から対応するプログラムを読出し、読出したプログラムを実行することにより、その機能が実現される。
【0042】
図2には、DVD7の+VRフォーマットに従う記録内容が模式的に示される。DVD7には、1つまたは複数のタイトルデータ6が記録されている。タイトルデータ6の詳細は図3に示される。
【0043】
図3を参照して、タイトルデータ6は、たとえば1個のTV放送番組(プログラム)などの各種のコンテンツデータに相当する。全てのタイトルデータ6は、DVD7のディスクのリードインエリアを除いた領域に格納されている。
【0044】
タイトルデータ6はVTSI(Video Title Set Information)、VOBS(Video Object set)およびバックアップ用のVTSIからなる。VOBSは、複数のCELL♯i(i=1、2、3、…、n)からなる。CELL♯iには、記録されたコンテンツのデータが格納される。記録フォーマットにもよるが、1個のCELL♯iには通常再生における再生時間が30秒〜2分に相当する量のデータが格納される。
【0045】
図4を参照して、VTSIは当該タイトルデータ6の終端アドレスを指すデータ70、当該タイトルデータ6を構成するセル(CELL♯i)の総数を指すデータ、当該タイトルデータ6における先頭のセルの開始アドレスを指すデータST1、当該タイトルデータ6を通常再生した場合に再生に要するトータール時間を指すデータ、およびアドレスマップ40を含む。
【0046】
図3を参照して、CELL♯iは、複数のVOBU(Video Object Unit)♯j(j=1、2、…、m)を含む。
【0047】
VOBU♯jは、先頭にNV−PCK(ナビパック)および続いて映像と音声の実データ(VIDEO&AUDIO)を含む。NV−PCKは、当該VOBU♯jに関連する情報であって、当該VOBU♯jを管理するとともにデータ再生の為の制御情報を指す。
【0048】
NV−PCKは、VOBU♯jの再生開始時間(図3中の符号T2で指示する時刻)を示すデータ71、対応のVOBU♯jの再生終了時間(図3中の符号T3で指示する時刻)を示すデータ72、対応するCELL♯iの先頭(図3中の符号T1で指示する位置)からデータを再生するのに要する時間を指すデータ73およびサーチ情報60を含む。
【0049】
データ71、72および73は、タイトルデータ6が先頭データから、すなわちデータST1が指示するセル開始アドレスからコンテンツを通常の再生速度で再生開始した場合における再生時間を示す。図3のデータT1が示すアドレスのデータの再生開始時刻を基準時刻とすると、符号T1、T2およびT3それぞれが指示する時刻は当該基準時刻からの経過時間を指す。
【0050】
サーチ情報60は、複数個の情報61を含む。情報61は、通常再生において、当該情報61を有するVOBU♯jを現在再生していると想定した場合に、現在再生中のVOBU♯jから0.5秒後に再生すべきVOBUのアドレス、1.0秒後に再生すべきVOBUのアドレス、1.5秒後に再生すべきVOBUのアドレス…3秒後に再生すべきVOBUのアドレスというように、0.5秒間隔で、次に再生すべきVOBU♯jのアドレスが格納される。
【0051】
図5を参照してDVD7においてタイトルデータ6毎に対応して記録されるアドレスマップ40について説明する。アドレスマップ40はアドレスマップ自身が記録された領域の最終のアドレスを示すアドレスマップ終了アドレスデータ43を格納する先頭の領域41と領域41に続く領域42を含む。アドレスマップ終了アドレスデータ43はアドレスマップ40の先頭からの相対アドレスを指す。
【0052】
領域42には、当該アドレスマップ40に対応のタイトルデータ6を構成する全てのVOBU♯jのそれぞれに対応するレコード44が、タイトルデータ6を再生する場合において当該VOBU♯jが再生されるべき順番に従い昇順に格納される。ここではレコード44はh個格納されると想定する。レコード44には、対応するVOBU♯jが記録されているDVD7上のアドレスを指すアドレスデータADが格納されている。
【0053】
マップ検索部391はアドレスマップ40を検索して所定のレコード44の内容(アドレスデータAD)を読出す。この検索において、マップ検索部391は、所定レコード44がアドレスマップ40の先頭から何番目に格納されたレコード44であるかを、アドレスマップ40の先頭から格納されているレコード44をカウントするなどにより検出して、検出した順番を指す値(1,2,3,・・・,hのいずれかの値)を、一時変数Kに設定する。
【0054】
ここでは、レコード44の記録アドレスADが指す値が小さいほど、当該レコード44の順番を指す変数Kの値は小さく、アドレスデータADが指示するアドレスの値が大きいほど、変数Kの値も大きくなる。
【0055】
次に図6のフローチャートを参照して、再生部37により、+VRフォーマットに従いコンテンツが記録されたDVD7を通常再生の速度で所定のタイトルデータ6の再生動作中に、キー入力部23を介したユーザのキー操作により、早送り再生が指示された場合を想定し説明する。
【0056】
なお、ここでは制御部3がDVD7をアクセスする速度に比較してRAM35をアクセスする速度の方がはるかに高速であるので、所定のタイトルデータ6のアドレスマップ40を含むVTSIは、早送り再生を可能ならしめる高速アクセスを実現するためにディスク制御部9によりDVD7から予め読出されて、RAM35の領域354に格納されていると想定する。ただし、高速アクセス可能であれば領域354に予め転送せずにDVD7のアドレスマップ40をアクセスするようにしてもよい。また、同様の理由から現在再生中のVOBU♯jのNV−PCKもまたDVD7から読出されて、RAM35の領域353に格納されていると想定するが、高速アクセス可能であれば領域353に予め転送せずにDVD7のNV−PCKをアクセスするようにしてもよい。
【0057】
通常再生中に早送り再生が指示された場合、キー操作に従う指示データは制御部36に与えられる(ステップS1)。制御部36は、当該指示を入力すると指示検出部38に当該指示を与える。指示検出部38は、制御部36から与えられる指示に基づき、ユーザが指定した読飛ばし間隔を検出する。たとえば、キー入力部23の早送りキーの操作回数に基づき当該間隔を検出する。読飛ばし間隔は、読飛ばすべきデータ量を通常再生する場合に要する再生時間を指す。検出された読飛ばし間隔は変数SPに設定される(ステップS2)。変数SPはRAM35の領域351に格納される。
【0058】
次に、早送り部39のマップ検索部391は、現在再生中の(早送り指示が入力された時点で再生中の)VOBU♯jのレコード44のアドレスマップ40における格納された順番を指す変数Kの値を変数CKに設定する(ステップS3)。変数CKはRAM35の領域352に格納される。
【0059】
つまり、DVD7のコンテンツを再生中には、ディスク制御部9により再生されるべきVOBU♯jのデータとともに、その記録アドレスがDVD7から読出される。ディスク制御部9は読出したVOBU♯jをデコード部19に出力するので、VOBU♯jに従う映像などはTV受像機200において表示される。また、ディスク制御部9は読出したVOBU♯jのDVD7におけるアドレスとNV−PCKを制御部3に出力する。
【0060】
マップ検索部391は、ディスク制御部9から与えられるVOBU♯jのアドレスを入力して、入力アドレスに基づきRAM35のアドレスマップ40を検索する。この検索により、当該入力アドレスを指示するアドレスデータADを格納したレコード44が特定されて、特定されたレコード44の順番を指す値が変数Kに設定される。これにより、現在再生中のVOBU♯jのレコード44の再生されるべき順番を指す値が変数Kにより指示される。
【0061】
次に、早送り部39は、RAM35の領域353に格納された現在再生中のVOBU♯jのNV−PCKを検索して、再生開始時間のデータ71と再生終了時間のデータ72とを読出し、読出したデータ71と72に基づき、1個のVOBU♯jのデータを通常再生するのに要する時間T(=T2−T1)を算出する(ステップS5)。
【0062】
次に、早送り部39は、RAM35のアドレスマップ40を検索して次位のVOBU♯jの再生されるべき順番を指す変数K(以下、次位の順番データKという)の指示する値を算出する。次位の順番データKの指示する値は、(変数CKの値+(変数SPの値)/再生に要する時間T)に従い算出される(ステップS7)。なお、ここでは、変数SPの値は、時間Tよりも大きい値と想定する。
【0063】
次位のVOBU♯jとは、早送り再生モードでは、現在再生中のVOBU♯jに続いて再生されるべき一部データ(1個以上のVOBU♯j)の読飛ばしが行なわれた後に、当該一部データに続いて再生(読出)されるべきVOBU♯jを指す。通常再生では、現在再生中のVOBU♯jに続いて再生されるべきVOBU♯j+1を指す。
【0064】
次に、制御部36は、算出された次位の順番データKの値が有効であるか否かを判定する。つまり、制御部36は((次位の順番データKの値)×4バイト)に従う算出値と、アドレスマップ40の領域41から読出したアドレスマップ終了アドレスデータ43が指示する値とを比較し、比較結果が(算出値>アドレスマップ終了アドレスデータ43の指示する値)を指示すると判定したならば、次位の順番データKは有効ではないと検出する(ステップS9でNO)。すなわち次位の順番データKにより指示されるレコード44はアドレスマップ40に登録されていないために当該順番データKに対応の次位のVOBU♯jは現在再生中のタイトルデータ6を構成するデータではないと検出される。その後、後述するステップS13以降の処理に移る。一方、比較結果が(算出値≦アドレスマップ終了アドレスデータ43の指示する値)を指示すると判定したならば、次位の順番データKは有効であると検出する(ステップS9でYES)。すなわち次位の順番データKが指示するレコード44はアドレスマップ40に登録されているので当該次位の順番データKが指示するレコード44にに対応の次位のVOBU♯jは現在再生中のタイトルデータ6を構成するデータであると検出される。その後、ステップS11以降の処理に移る。
【0065】
ステップS11においては、マップ検索部391は、次位の順番データKが指示するレコード44に対応のVOBU♯jのアドレスを検出する。すなわち、次位の順番データKに基づき、アドレスマップ40を検索し、当該次位の順番データKが指示するレコード44中からアドレスデータADを読出す。読出したアドレスデータADは制御部36に与えられる。
【0066】
次に、マップ検索部391は次位の順番データKの値を変数CKにセットする(ステップS16)。これにより、変数CKは現在の次位の順番データKの値を指示するように更新される。
【0067】
制御部36は与えられるアドレスデータADに対応の次位のVOBU♯jがタイトルデータ6に含まれるか否かを判定する(ステップS17)。具体的には、RAM35のVTSIから読出したデータ70が指すタイトルデータ終端アドレスと、与えられたアドレスデータADのアドレスとを比較し、比較結果が(タイトルデータ終端アドレス≦アドレスデータADのアドレス)を指示する場合には次位のVOBU♯jはタイトルデータ6に含まれないと検出される(ステップS17でNO)。その後は、一連の早送り再生処理は終了して、再生部37により変数CKで指示されるVOBU♯jから元の通常再生が行なわれる。
【0068】
一方、比較結果が(タイトルデータ終端アドレス>アドレスデータADのアドレス)を指示する場合には次位のVOBU♯jはタイトルデータ6内に含まれると検出されて(S17でYES)、早送り再生を継続するためにステップS19の処理が行なわれる。
【0069】
ステップS19においては、制御部36は与えられたアドレスデータADをディスク制御部9に出力するので、ディスク制御部9は与えられるアドレスデータADが指示する次位のVOBU♯jをDVD7から検索し、検索により読出した次位のVOBU♯jをデコード部19に出力するとともに、当該次位のVOBU♯jのNV−PCKを制御部36に出力する。これにより、デコード部19および出力部21を介してTV受像機200には実データに従う映像が表示され音声が出力される。
【0070】
その後、ステップS5の処理に移行して、ステップS5以降の処理が前述と同様に行なわれる。
【0071】
ここで、次位の順番データKは有効ではないと検出された場合には(ステップS9でNO)、早送り部39はRAM35に領域351に格納された現在のVOBU♯jのNV−PCKのサーチ情報60の所定の次位のVOBU♯jのアドレスを検出する(ステップS13)。たとえば、所定の次位のVOBU♯jとして‘3秒後再生のVOBUアドレス’を検出する。ステップS13で領域351のNV−PCKのサーチ情報60から読出す次位のVOBU♯jのアドレス61は予め決められているとする。
【0072】
ステップS15では、マップ検索部391は読出された次位のVOBU♯jのアドレスに基づき、RAM35のアドレスマップ40を検索して、当該アドレスをアドレスデータADとして格納したレコード44の順番を指示する値を取得して、取得した値を変数Kに設定する。
【0073】
その後、ステップS16以降の処理が同様に行なわれて、次位のVOBU♯jがタイトルデータ6内に含まれるものではないと判定されるまで(ステップS17NO)、早送り再生が継続する。
【0074】
このように+VRフォーマットでは、録画時の負担を減らすため制御情報のサーチ情報60が簡略化して記録されていることに起因して、早送りに必要なサーチ情報60がVideoフォーマットと比べて少なく早送り速度を調整できないという従来の課題は、本実施の形態では、上述したように少なくともアドレスマップ40および現在再生中のVOBU♯jの再生開始/終了時刻データ71および72(必要な場合には更にサーチ情報60を用いる)を用いることにより、ユーザがキー入力部23を介して指定した早送り速度に従う時間間隔で現在再生中のVOBU♯jから次位に再生すべきVOBU♯jにジャンプして、ジャンプ先の次位のVOBU♯jのデータを読出し再生することができる。これにより、サーチ情報60が簡略化されたフォーマットで記録されたコンテンツであったとしても、各種のフォーマットに共通して記録される少なくともアドレスマップ40および現在再生中のVOBU♯jの再生開始/終了時刻データ71および72(必要な場合には更にサーチ情報60を用いる)を用いて早送りを行なうようにしているので、ユーザの要求に応じた早送りの速度を達成することができる。
【0075】
図7には、本実施の形態に係るDVD記録再生装置100とTV受像機200の外観が示される。DVD記録再生装置100は、TV受像機200とケーブル400を介して接続される。DVD記録再生装置100には、DVD7が外部から着脱自在に装着される。また、DVD記録再生装置100のフロントパネルには、外部から操作が可能なようにキー入力部23が設けられている。また、DVD記録再生装置100の動作状態を表示するための液晶などからなる表示部25が設けられる。ここでは、キー入力部23を介してユーザからの再生、または早送り再生等の指示が与えられるとしているが、これに代えて、リモートコントローラ300から赤外線信号などにより変調された指示信号がDVD記録再生装置100に与えられるとしてもよい。
【0076】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】この発明の実施の形態に係るDVD記録再生装置のブロック図である。
【図2】この発明の実施の形態に係るDVDの記録内容を模式的に示す図である。
【図3】この発明の実施の形態に係るタイトルデータを説明する図である。
【図4】この発明の実施の形態に係るVTSIを説明する図である。
【図5】この発明の実施の形態に係るアドレスマップを説明する図である。
【図6】この発明の実施の形態に係る早送り再生モードの処理フローチャートである。
【図7】この発明の実施の形態に係るDVD記録再生装置およびTV受像機の外観を示す図である。
【図8】従来技術およびこの発明の実施の形態に係るDVDの記録内容を模式的に示す図である。
【符号の説明】
【0078】
6 タイトルデータ、7 DVD、36 制御部、37 再生部、38 指示検出部、39 早送り部、40 アドレスマップ、60 サーチ情報、70 タイトルデータ終端アドレス、71 VOBU♯jの再生開始時間のデータ、72 VOBU♯jの再生開始時間のデータ、391 マップ検索部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像データと前記映像データに関連の制御情報とを含む複数の映像ユニットからなるコンテンツが記録されたディスクから、前記コンテンツを再生するディスク装置であって、
前記コンテンツの通常再生中において早送り指示が入力されると、入力された前記早送り指示に基づき、早送りすべき映像データ量の通常再生時間を検出する早送り時間検出部と、
前記早送り指示が入力された時点で通常再生中の前記映像ユニット中の前記映像データの通常再生に要する時間を検出するユニット時間検出部と、
前記早送り時間検出部により検出された前記通常再生時間と、前記ユニット時間検出部により検出された前記時間に基づき、前記早送りすべき映像データ量を構成する前記映像ユニットの個数を検出するユニット個数検出部と、
前記早送り指示が入力された時点で通常再生中の前記映像データの前記映像ユニットの前記ディスクから読出されたアドレスと、前記ユニット個数検出部により検出された前記個数とに基づき、次位に再生するべき映像データの映像ユニットの前記ディスクにおけるアドレスを指す次位アドレスを検出するアドレス検出部と、
検出された前記次位アドレスに基づき前記ディスクを検索して次位に再生するべき映像データを読出し出力する検索出力部とを備え、
前記制御情報には、関連の前記映像データの通常再生を開始する開始時間データと通常再生を終了する終了時間データとが含まれて、
前記ユニット時間検出部は、前記早送り指示が入力された時点で通常再生中の前記映像データの前記映像ユニットの前記映像データの通常再生に要する時間を、当該映像ユニット中の前記制御情報の前記開始時間データと前記終了時間データに基づき検出し、
前記ディスクは、前記複数の映像ユニットそれぞれに対応して、当該映像ユニットの前記ディスクにおけるアドレスが格納された記録領域を有し、
前記記録領域の各アドレスは、前記コンテンツを再生する場合の当該アドレスに対応の前記映像ユニット中の映像データが再生されるべき順番を指す順番データにより指示されて、
前記アドレス検出部は、
前記早送り指示が入力された時点で通常再生中の前記映像データの前記映像ユニットの前記ディスクから読出されたアドレスに基づき前記記録領域を検索して、検索された前記アドレスを指示する前記順番データと前記ユニット個数検出部により検出された前記個数とに基づき次位に再生するべき映像データの映像ユニットの前記順番データを算出し、算出した前記順番データに基づき前記記録領域を検索して、当該順番データが指示する前記アドレスを前記次位アドレスとして読出す検索部を有し、
前記ディスクは、前記通常再生中において早送り指示が入力されたときに、次位に再生するべき所定の映像データの映像ユニットの前記ディスクにおけるアドレスが記録されたアドレスが記録されたアドレス領域を有し、
前記検索部が算出した前記順番データが有効でないと検出されたときは、前記アドレス領域から読出された前記アドレスが前記次位アドレスとして前記検索出力部に与えられ、
前記アドレス検出部により検出されたアドレスが、前記ディスクにおける前記コンテンツが記録された領域外のアドレスを指示すると検出されたときは、前記早送り指示に基づく前記ディスクからの映像データの読出しを終了し、
前記コンテンツの前記ディスクへの記録フォーマットは+VRフォーマットまたはVideoフォーマットを指す、ディスク装置。
【請求項2】
映像データと前記映像データに関連の制御情報とを含む複数の映像ユニットからなるコンテンツが記録されたディスクから、前記コンテンツを再生するディスク装置であって、
前記コンテンツの通常再生中において早送り指示が入力されると、入力された前記早送り指示に基づき、早送りすべき映像データ量の通常再生時間を検出する早送り時間検出部と、
前記早送り指示が入力された時点で通常再生中の前記映像ユニット中の前記映像データの通常再生に要する時間を検出するユニット時間検出部と、
前記早送り時間検出部により検出された前記通常再生時間と、前記ユニット時間検出部により検出された前記時間に基づき、前記早送りすべき映像データ量を構成する前記映像ユニットの個数を検出するユニット個数検出部と、
前記早送り指示が入力された時点で通常再生中の前記映像データの前記映像ユニットの前記ディスクから読出されたアドレスと、前記ユニット個数検出部により検出された前記個数とに基づき、次位に再生するべき映像データの映像ユニットの前記ディスクにおけるアドレスを指す次位アドレスを検出するアドレス検出部と、
検出された前記次位アドレスに基づき前記ディスクを検索して次位に再生するべき映像データを読出し出力する検索出力部とを備え、
前記制御情報には、関連の前記映像データの通常再生を開始する開始時間データと通常再生を終了する終了時間データとが含まれて、
前記ユニット時間検出部は、前記早送り指示が入力された時点で通常再生中の前記映像データの前記映像ユニットの前記映像データの通常再生に要する時間を、当該映像ユニット中の前記制御情報の前記開始時間データと前記終了時間データに基づき検出する、ディスク装置。
【請求項3】
前記ディスクは、前記複数の映像ユニットそれぞれに対応して、当該映像ユニットの前記ディスクにおけるアドレスが格納された記録領域を有し、
前記記録領域の各アドレスは、前記コンテンツを再生する場合の当該アドレスに対応の前記映像ユニット中の映像データが再生されるべき順番を指す順番データにより指示されて、
前記アドレス検出部は、
前記早送り指示が入力された時点で通常再生中の前記映像データの前記映像ユニットの前記ディスクから読出されたアドレスに基づき前記記録領域を検索して、検索された前記アドレスを指示する前記順番データと前記ユニット個数検出部により検出された前記個数とに基づき次位に再生するべき映像データの映像ユニットの前記順番データを算出し、算出した前記順番データに基づき前記記録領域を検索して、当該順番データが指示する前記アドレスを前記次位アドレスとして読出す検索部を有する、請求項2に記載のディスク装置。
【請求項4】
前記ディスクは、前記通常再生中において早送り指示が入力されたときに、次位に再生するべき所定の映像データの映像ユニットの前記ディスクにおけるアドレスが記録されたアドレス領域を有し、
前記検索部が算出した前記順番データが有効でないと検出されたときは、前記アドレス領域から読出された前記アドレスが前記次位アドレスとして前記検索出力部に与えられる、請求項2または3に記載のディスク装置。
【請求項5】
前記アドレス検出部により検出されたアドレスが、前記ディスクにおける前記コンテンツが記録された領域外のアドレスを指示すると検出されたときは、前記早送り指示に基づく前記ディスクからの映像データの読出しを終了する、請求項2から4のいずれか1項に記載のディスク装置。
【請求項6】
前記コンテンツの前記ディスクへの記録フォーマットは+VRフォーマットを指す、請求項2から5のいずれか1項に記載のディスク再生装置。
【請求項7】
前記コンテンツの前記ディスクへの記録フォーマットはVideoフォーマットを指す、請求項2から5のいずれか1項に記載のディスク装置。
【請求項8】
映像データと前記映像データに関連の制御情報とを含む複数の映像ユニットからなるコンテンツが記録されたディスクから、前記コンテンツを再生する方法であって、
前記コンテンツの通常再生中において早送り指示が入力されると、入力された前記早送り指示に基づき、早送りすべき映像データ量の通常再生時間を検出するステップと、
前記早送り指示が入力された時点で通常再生中の前記映像ユニット中の前記映像データの通常再生に要する時間を検出するステップと、
前記早送り時間を検出するステップにより検出された前記通常再生時間と、前記ユニット時間を検出するステップにより検出された前記時間に基づき、前記早送りすべき映像データ量を構成する前記映像ユニットの個数を検出するステップと、
前記早送り指示が入力された時点で通常再生中の前記映像データの前記映像ユニットの前記ディスクから読出されたアドレスと、前記ユニット個数を検出するステップにより検出された前記個数とに基づき、次位に再生するべき映像データの映像ユニットの前記ディスクにおけるアドレスを指す次位アドレスを検出するステップと、
検出された前記次位アドレスに基づき前記ディスクを検索して次位に再生するべき映像データを読出し出力するステップとを備え、
前記制御情報には、関連の前記映像データの通常再生を開始する開始時間データと通常再生を終了する終了時間データとが含まれて、
前記映像ユニットの映像データの通常再生に要する期間を検出するステップでは、前記早送り指示が入力された時点で通常再生中の前記映像データの前記映像ユニットの前記映像データの通常再生に要する時間を、当該映像ユニット中の前記制御情報の前記開始時間データと前記終了時間データに基づき検出し、
前記ディスクは、前記複数の映像ユニットそれぞれに対応して、当該映像ユニットの前記ディスクにおけるアドレスが格納された記録領域を有し、
前記記録領域の各アドレスは、前記コンテンツを再生する場合の当該アドレスに対応の前記映像ユニット中の映像データが再生されるべき順番を指す順番データにより指示されて、
前記次位に再生するべき映像データの映像ユニットの前記ディスクにおけるアドレスを検出するステップは、
前記早送り指示が入力された時点で通常再生中の前記映像データの前記映像ユニットの前記ディスクから読出されたアドレスに基づき前記記録領域を検索して、検索された前記アドレスを指示する前記順番データと前記ユニット個数検出部により検出された前記個数とに基づき次位に再生するべき映像データの映像ユニットの前記順番データを算出し、算出した前記順番データに基づき前記記録領域を検索して、当該順番データが指示する前記アドレスを前記次位アドレスとして読出すステップを有し、
前記ディスクは、前記通常再生中において早送り指示が入力されたときに、次位に再生するべき所定の映像データの映像ユニットの前記ディスクにおけるアドレスが記録されたアドレス領域を有し、
前記算出した順番データが有効でないと検出されたときは、前記アドレス領域から読出された前記アドレスが前記次位アドレスとして出力されて、
前記アドレスを検出するステップにより検出されたアドレスが、前記ディスクにおける前記コンテンツが記録された領域外のアドレスを指示すると検出されたときは、前記早送り指示に基づく前記ディスクからの映像データの読出しを終了し、
前記コンテンツの前記ディスクへの記録フォーマットは+VRフォーマットまたはVideoフォーマットを指す、再生方法。
【請求項9】
映像データと前記映像データに関連の制御情報とを含む複数の映像ユニットからなるコンテンツが記録されたディスクから、前記コンテンツを再生する方法であって、
前記コンテンツの通常再生中において早送り指示が入力されると、入力された前記早送り指示に基づき、早送りすべき映像データ量の通常再生時間を検出するステップと、
前記早送り指示が入力された時点で通常再生中の前記映像ユニット中の前記映像データの通常再生に要する時間を検出するステップと、
前記早送り時間を検出するステップにより検出された前記通常再生時間と、前記ユニット時間を検出するステップにより検出された前記時間に基づき、前記早送りすべき映像データ量を構成する前記映像ユニットの個数を検出するステップと、
前記早送り指示が入力された時点で通常再生中の前記映像データの前記映像ユニットの前記ディスクから読出されたアドレスと、前記ユニット個数を検出するステップにより検出された前記個数とに基づき、次位に再生するべき映像データの映像ユニットの前記ディスクにおけるアドレスを指す次位アドレスを検出するステップと、
検出された前記次位アドレスに基づき前記ディスクを検索して次位に再生するべき映像データを読出し出力するステップとを備え、
前記制御情報には、関連の前記映像データの通常再生を開始する開始時間データと通常再生を終了する終了時間データとが含まれて、
前記映像ユニットの映像データの通常再生に要する期間を検出するステップでは、前記早送り指示が入力された時点で通常再生中の前記映像データの前記映像ユニットの前記映像データの通常再生に要する時間を、当該映像ユニット中の前記制御情報の前記開始時間データと前記終了時間データに基づき検出する、再生方法。
【請求項10】
前記ディスクは、前記複数の映像ユニットそれぞれに対応して、当該映像ユニットの前記ディスクにおけるアドレスが格納された記録領域を有し、
前記記録領域の各アドレスは、前記コンテンツを再生する場合の当該アドレスに対応の前記映像ユニット中の映像データが再生されるべき順番を指す順番データにより指示されて、
前記次位に再生するべき映像データの映像ユニットの前記ディスクにおけるアドレスを検出するステップは、
前記早送り指示が入力された時点で通常再生中の前記映像データの前記映像ユニットの前記ディスクから読出されたアドレスに基づき前記記録領域を検索して、検索された前記アドレスを指示する前記順番データと前記ユニット個数検出部により検出された前記個数とに基づき次位に再生するべき映像データの映像ユニットの前記順番データを算出し、算出した前記順番データに基づき前記記録領域を検索して、当該順番データが指示する前記アドレスを前記次位アドレスとして読出すステップを有する、請求項9に記載の再生方法。
【請求項11】
前記ディスクは、前記通常再生中において早送り指示が入力されたときに、次位に再生するべき所定の映像データの映像ユニットのディスクにおけるアドレスが記録されたアドレス領域を有し、
前記算出した順番データが有効でないと検出されたときは、前記アドレス領域から読出された前記アドレスが前記次位アドレスとして出力される、請求項9または10に記載の再生方法。
【請求項12】
前記アドレスを検出するステップにより検出されたアドレスが、前記ディスクにおける前記コンテンツが記録された領域外のアドレスを指示すると検出されたときは、前記早送り指示に基づく前記ディスクからの映像データの読出しを終了する、請求項9から11のいずれか1項に記載の再生方法。
【請求項13】
前記コンテンツの前記ディスクへの記録フォーマットは+VRフォーマットを指す、請求項9から12のいずれか1項に記載の再生方法。
【請求項14】
前記コンテンツの前記ディスクへの記録フォーマットはVideoフォーマットを指す、請求項9から12のいずれか1項に記載の再生方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2008−226413(P2008−226413A)
【公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−67334(P2007−67334)
【出願日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】