デュアルリザーバ式埋込型アクセスポート
外部流体貯蔵部または分配デバイスと患者内部の部位との間での流体の経皮的な輸送のための埋込型アクセスポートが開示される。アクセスポートは、本体と、アクセスポート本体内に画定される少なくとも2つのリザーバと、本体に固定され、本体内のリザーバを包囲する少なくとも1つの隔壁とを含む。また、アクセスポートは、リザーバ内に画定されるリザーバ出口を含む。また、アクセスポートは、本体内に画定され、リザーバ出口と流体連通した本体導管と、本体の外側に画定される外部開口部とを有する。埋込型アクセスポートと、少なくとも1つの針と、アクセスポートと流体連通したカテーテルとを含む、アフェレーシスにおける使用のための埋込型アクセスポートおよびシステムが提供される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2007年10月5日に出願された仮特許出願第60/977,736号、2008年4月14日に出願された仮特許出願第61/044,752号、2008年5月29日に出願された仮特許出願第61/056,920号、の優先権を主張し、これら出願の文書の全体が本明細書に参考として援用される。
【0002】
(本発明の分野)
本発明は、概して、医療デバイスに関する。より具体的には、本発明は、患者の体内の脈管構造または選択された処置部位へのアクセスに使用するための、デュアルリザーバ式埋込型アクセスポートに関する。
【背景技術】
【0003】
(本発明の背景)
薬物治療の分野における埋込型アクセスポートの使用は周知であり、アクセスポートは、患者の皮膚の皮下層の下に埋め込まれる。既知のアクセスポートは、患者の脈管系または患者の体内の選択された処置部位に繰り返しアクセスするために提供される。これらのデバイスの使用は、皮膚に対する複数の穿刺と関連した外傷、または患者の処置目的の体外式カテーテルの不便性を低減する。例えば、埋込型アクセスポートは、頻繁な血液採取を容易化するために、または医薬品、栄養、血液製剤、および造影剤溶液を患者の血流内もしくは患者内の所望の処置部位に提供するために使用される。埋込型アクセスポートへのアクセスは、通常は、ノンコアリングの皮下注射針を使用し、患者の皮膚を通し、貫通可能な隔壁もしくはその他の類似した構造を通してアクセスポートへ経皮的に針挿入することにより達成される。
【0004】
また、埋込型アクセスポートは、病状に寄与する血液の1つ以上の成分を濾過除去または分離し、血液の残りを患者の血液循環に戻す装置を、供与者または患者の血液が通過する体外的な手順である、アフェレーシスにも使用可能である。侵襲的アフェレーシス処置は、通常は、頻繁に投与が行われ、患者の皮膚に対する複数の静脈穿刺の結果、痛みを伴い得る。アフェレーシス手順を最も効果的に行うために、アクセスポートは、適正な血流速度を生成し、適切なサイズの針およびカテーテルを収容できる必要がある。
【0005】
埋込型アクセスポートは、無菌デバイスとして供給され、概して一患者のみに対する使用に提供され、ポリスルホン、アセタール樹脂およびチタンを含む種々のポート材料のものが利用可能である。利用可能なカテーテル材料は、限定されることなく、ポリウレタンおよびシリコーンを含み得る。通常は、アクセスポートには、その基盤部分の一部として縫合穴が形成され、患者の下の筋膜、例えば筋肉に対するアクセスポートの係止を容易化するために使用される。埋込型アクセスポートは、単一、デュアル、および薄型モデルで利用可能であり、接続可能な、または接続されたカテーテルとともに利用可能である。また、埋込型アクセスポートは、現在、例えばコンピュータ断層撮影(「CT」)走査プロセスにおける使用のための自動注入可能なポートとして利用可能である。
【0006】
デュアルモデル埋込型アクセスポートは、単一の筐体内に含有された2つの異なる流体リザーバを備える。これらのデバイスは、ヘルスケア提供者が、通常の単一リザーバモデルアクセスポートを使用して実行できない複数の機能を実行する必要がある場合に、例えば、血液を採取し、別個のリザーバから医薬品を投与する必要がある場合に有用である。従来のデュアルモデルアクセスポートにおいて、流体リザーバの各々は円形の形状である。しかしながら、この構成では、2つの円形リザーバ間に形成されるスペースのために、幾何学的占有面積のサイズが増加することになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って、アクセスポートの幾何学的占有面積のサイズを低減し、それにより、患者にデバイスを埋め込むために必要な切開のサイズを低減し、患者の不快感およびその他の潜在的な内科的合併症を低減するデュアルモデル埋込型アクセスポートが必要である。また、患者への外傷を低減し患者の予後を改善することができる、アフェレーシス手順の実行のために適正な血流速度を生成する最小限の幾何学的占有面積を有するデュアルリザーバ式埋込型アクセスポートが必要である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(本発明の概要)
本発明は、反復的アクセスを可能にし、また、外部流体貯蔵部または分配デバイスと、患者の体内の部位、空間、デバイスもしくは他の物体、流体、組織または領域との間での流体の経皮的な輸送における使用のための、埋込型アクセスデバイスであり、このアクセスポートは、アフェレーシスに使用される既知のアクセスポートおよびシステムの設計上の欠陥のいくつかを克服する。
【0009】
一実施形態において、埋込型アクセスポートは、少なくとも2つのリザーバと、リザーバの各々を包囲するように構成された少なくとも1つの隔壁と、隔壁を身体に固定する保持具とを備える。さらなる実施形態において、アクセスポートは、本体と、本体内に画定されるD字形リザーバと、本体に固定されリザーバを密着して包囲するように構成された少なくとも1つの隔壁と、リザーバ出口と連通し、本体の側壁に画定される一対のポートまで延在してそれと連通した、リザーバ本体内に画定される2つの本体導管とを備える。一対のポートは、出口ステムと密着して液体連通されるようにさらに構成および配置される。
【0010】
本発明の種々の実施形態によれば、D字形流体リザーバは、リザーバ間の空間が低減されるように軸方向に配列され、それにより埋込型アクセスポートデバイスの全体的なサイズおよび幾何学的占有面積が低減される。したがって、患者にデバイスを挿入するために必要とされる切開のサイズを低減することができる。
【0011】
さらなる局面において、本明細書で開示される血管アクセスポートはアフェレーシスに使用され、少なくとも1つの針を含みもし、カテーテルに接続されるシステムまたはキットの一部である。
【0012】
本発明の追加の利点の一部は以下の説明において記載され、一部は説明から明らかであるか、または本発明の実践により学ぶことができる。本発明の利点は、添付の特許請求の範囲において具体的に指摘された要素および組合せを用いて実現および達成される。上記概要および以下の詳細な説明の両方は、例示および説明のみを目的としており、請求されるように、本発明を限定しない。
【図面の簡単な説明】
【0013】
本明細書に組み込まれてその一部を成す添付の図面は、本発明の実施形態を示し、説明と併せて、本発明の原理を解説する役目を果たす。
【図1A】図1Aは、本発明の一実施形態による、その中に2つのD字形リザーバを有する埋込型アクセスポートの本体の斜視図である。
【図1B】図1Bは、図1Aの本体の平面図である。
【図1C】図1Cは、図1Aの本体の正面図である。
【図1D】図1Dは、図1Bの線A−Aに沿って切り出した図1Aの本体の断面を示す側面図である。
【図2A】図2Aは、本発明の一実施形態による、保持具アクセス開口部を2つのD字形セクションに分割する突起部を有する埋込型アクセスポートの保持具の斜視図である。
【図2B】図2Bは、図2Aの保持具の平面図である。
【図2C】図2Cは、図2Aの保持具の側面図である。
【図3A】図3Aは、本発明の一実施形態による、埋込型アクセスポートの出口ステムの上面図である。
【図3B】図3Bは、図3Aの出口ステムの側面図である。
【図3C】図3Cは、図3Bの線A−Aに沿って切り出した図3Aの出口ステムの上から見た断面図である。
【図3D】図3Dは、図3Aの出口ステムの正面図である。
【図4A】図4Aは、本発明の一実施形態による、埋込型アクセスポートのD字形隔壁の斜視図である。
【図4B】図4Bは、図4Aの隔壁の平面図である。
【図4C】図4Cは、図4Aの隔壁の側面図である。
【図5A】図5Aは、本発明の一実施形態による、2つのD字形の隆起部分を有する埋込型アクセスポートの円形隔壁の斜視図である。
【図5B】図5Bは、図5Aの隔壁の平面図である。
【図5C】図5Cは、図5Aの隔壁の側面図である。
【図6A】図6Aは、本発明の一実施形態による、埋込型アクセスポートのロックスリーブの斜視図である。
【図6B】図6Bは、図6Aのロックスリーブの上面図である。
【図6C】図6Cは、図6Aのロックスリーブの正面図である。
【図6D】図6Dは、図6Cの線A−Aに沿って切り出した図6Aのロックスリーブの側面から見た断面図である。
【図7A】図7Aは、本発明の一実施形態による、解体された状態で示された埋込型アクセスポートの一実施形態の側面図である。
【図7B】図7Bは、本発明の一実施形態による、組み立てられた状態で示された埋込型アクセスポートの一実施形態の側面図である。
【図7C】図7Cは、本発明の一実施形態による、組み立てられた状態で示された埋込型アクセスポートの一実施形態の斜視図である。
【図7D】図7Dは、本発明の一実施形態による、組み立てられた状態で示された埋込型アクセスポートの一実施形態の正面図である。
【図7E】図7Eは、本発明の一実施形態による、組み立てられた状態で示された埋込型アクセスポートの一実施形態の、図7Cの線A−Aに沿って切り出された、正面から見た断面図である。
【図7F】図7Fは、本発明の一実施形態による、組み立てられた状態で示された埋込型アクセスポートの一実施形態の、図7Cの線B−Bに沿って切り出された、側面から見た断面図である。
【図7G】図7Gは、本発明の一実施形態による、組み立てられた状態で示された埋込型アクセスポートの一実施形態の、図7Dの線A−Aに沿って切り出された、上から見た断面図である。
【図8】図8は、2つの隣り合った円形リザーバを備える従来技術のデュアルリザーバ式埋込型アクセスポートを示す図である。
【図9】図9は、ポートのCT注入可能性を示すポートの底部上のしるしを有するデュアルリザーバ式埋込型アクセスポートの底面の追加的な実施形態を示す図である。
【図10】図10は、各隔壁に針が挿入された2つの隣り合った円形リザーバを備える、アフェレーシスにおいて使用される当技術分野で知られたデュアルリザーバ式埋込型アクセスポートを示す図である。
【図11】図11は、血管アクセスポートの各隔壁に針が挿入された、アフェレーシスとともに使用される図1から7Gのデュアルリザーバ式ポートの一実施形態を示す図である。
【図12】図12は、アフェレーシス手順において使用されるデュアルリザーバ式埋込型アクセスポートの概略図である。
【図13】図13は、その底面上に印された例示的識別手段を有するアクセスポートの斜視図である。
【図14】図14は、ディスクの底面上に印された識別手段を有する、例示的アクセスポート内に挿入するためのディスクの底部正面図である。
【図15】図15は、図13のアクセスポートの分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
(本発明の詳細な説明)
本発明は、以下の詳細な説明およびそれに含まれる実施例、図面、ならびに上述および後述の説明を参照することによって、より容易に理解することができる。
【0015】
システム、デバイス、および/または方法を開示および説明する前に、システム、デバイス、および/または方法は特定の方法に限定されず、当然ながらそれに従い変化し得ることを理解されたい。また、本明細書で使用される用語は、特定の実施形態のみを説明することを目的としており、限定は意図してないことも理解されたい。
【0016】
本明細書では、範囲は、「約」1つの具体的値から、および/または「約」別の具体的値までというように表現される。そのような範囲が表現されている場合、別の実施形態は、1つの具体的値から、および/または他の具体的値までを含む。同様に、値が近似値として表現されている場合、「約」という先行詞を使用することにより、具体的値が別の実施形態を形成することが理解される。さらに、範囲の各々の端点は、他の端点と関連して、および他の端点とは独立して有効である。
【0017】
「任意選択の」または「任意選択で」は、次いで、説明される事象または状況が生じても生じなくてもよいことを意味し、またその説明が、事象または状況が生じる場合および生じない場合を含有することを意味する。本発明において、「D字形」は、半円形、部分的に円形、半楕円形、部分的に楕円形、腎臓形、三日月形、少なくとも1つの実質的に直線の部分を有する涙滴形(例えば半ハート形)、または直線部分および弓形もしくは曲線部分を備えるその他の任意の形状を意味し得る。
【0018】
ここで、図面を詳細に参照するが、いくつかの図面を通して同様の参照番号は同様の部分または要素を示す。図示されるように、本体110、保持具120、出口ステム130、隔壁150、ロックスリーブ160およびガスケット170を有する埋込型アクセスポート100が示される。種々の実施形態による埋込型アクセスポートが、これらの構成要素の一部またはすべてを備えることができることが理解される。
【0019】
例えば、一実施形態において、外部流体貯蔵部または分配デバイスと患者内部の部位との間での流体の経皮的な輸送のための埋込型アクセスポートが提供される。別の実施形態において、アクセスポートは、アフェレーシス手順の実行に使用され得る。これらの実施形態において、アクセスポートは、本体、保持具、および隔壁を備えることができる。本体は、上面、下面、ならびに上面および下面の間に延在する側壁をさらに有することができる。任意選択で、本体の上面および下面それぞれの少なくとも一部は、実質的に平面であってもよい。
【0020】
一実施形態において、本体は、本体の上面の一部内に画定される第1のリザーバを備える。第1のリザーバは本体内に延在し、第1のリザーバ壁を有する。この局面において、第1のリザーバ壁の少なくとも一部は平滑表面であってもよい。同様に、第2のリザーバは、本体の上面の第2の部分内に画定され得る。第2のリザーバは本体内に延在し、第2のリザーバ壁を有する。この局面において、第2のリザーバ壁の少なくとも一部は平滑表面であってもよい。
【0021】
さらなる局面において、一対のポートが本体の側壁内に画定され得る。さらなる別の局面において、第1のリザーバと本体の一対のポートの第1のポートとの間に延在し、こうして第1のリザーバおよび本体の外側と流体連通する、第1の本体導管が提供され得る。第2のリザーバと本体の一対のポートの第2のポートとの間に延在し、こうして第2のリザーバおよび本体の外側と流体連通する、第2の本体導管も同様に提供され得る。
【0022】
上述したように、本発明の種々の実施形態によるアクセスポート100の本体110は、少なくとも第1のリザーバおよび第2のリザーバを含む複数のリザーバを備える。例えば、図1Aおよび1Bに示されるように例示的に、本体は、第1および第2のリザーバ112および113を備えることができる。各リザーバは、図1Dに示されるように、本体の上面内に画定されて延在し、リザーバ壁面およびリザーバ基部116を有する。一局面において、リザーバ基部は、第1および第2のリザーバそれぞれのリザーバ壁面の少なくとも一部に実質的に垂直である。例示的な一局面において、第1および第2のリザーバは、実質的にD字形を有し得る。
【0023】
さらなる局面において、第1および第2のリザーバそれぞれのリザーバ壁面の一部は、共通壁を形成する。さらなる局面において、共通壁の少なくとも一部は、実質的に本体の長手方向軸に沿って延在し得ることが企図される。さらに別の局面において、共通壁の少なくとも一部は、本体の上面に実質的に垂直に延在し得る。
【0024】
また、共通壁の少なくとも一部は、第1および第2の本体導管それぞれに実質的に平行に延在し得ることも企図される。任意選択で、第1および第2の本体導管の少なくとも一部は、共通壁の一部内に画定され得る。
【0025】
一実施形態において、D字形リザーバは、(例えば図1Bの平面図に示されるように)本体の長手方向軸の周りに離間するように本体内に画定される。デュアルD字形リザーバの各々は、異なるサイズまたは形状のもの、例えば、対称的、非対称的、または異なるデュロメーター、幅および高さのものであってもよい。種々の実施形態によれば、本体の長手方向軸と相対的にD字形リザーバを配列することにより(それらが対称的であるか、または同様のサイズもしくは形状であるかに関係なく)、アクセスポートの全幅(すなわち両方のリザーバにわたり測定される距離)を大きく低減することができる
この局面において、理解されるように、各々のD字形の第1および第2のリザーバは、断面において実質的に直線の壁部分および実質的に弓形の壁部分を備える。さらなる局面において、第1および第2のリザーバは本体内に画定され、それぞれの直線壁部分は、長手方向軸または本体の中心を横切る平面と平行かつそこから所定の距離だけ離間する。理解されるように、第1および第2のD字形リザーバのそれぞれの直線壁部分の少なくとも一部は、共通壁を形成する。
【0026】
例えば、限定を意図せず、例示されたデュアルD字形リザーバ式アクセスポートの幅は、約1インチから約1.3インチの範囲となり得る。さらなる実施形態において、幅は、約1.1インチから1.2インチの範囲、例えば約1.15インチとなり得る。具体的実施形態において、幅は、約1.146インチである。既知のアクセスポートの幅は、概して1.6インチを超える。したがって、本明細書において教示されるように、デュアルリザーバ式アクセスポートの幾何学的占有面積は、図8に示されるもののような既知のデュアルリザーバ式アクセスポートの幾何学的占有面積と比較して低減される。この設計は、より小さい幾何学的占有面積を有することにより、アフェレーシス手順の間の患者への外傷を低減するため、アフェレーシスの間有益であり、またリザーバ設計は、アフェレーシスの間大型の針のリザーバへのアクセスを可能とするため有益である。
【0027】
別の実施形態において、図1Dに最も良く示されるように、第1および第2のリザーバそれぞれのリザーバ側壁は、リザーバ壁面がリザーバ基部に連結する箇所に角度の付いた角部または連結部が形成されないようにリザーバ基部116から延在する。このようにして、リザーバ内の血液またはその他の物質がアクセスポート内に通される、またはアクセスポートから採取される際にこれらの流体の閉塞につながり得る、明確な角度の付いた角部または連結部が存在しない。
【0028】
図1Aおよび7Eを参照すると、一対のポートの第1および第2のポートが、本体110の側壁内に画定され、こうして第1および第2のリザーバ112および113それぞれと流体連通する。一局面において、第1および第2のポートは、図7Gに示されるように、第1および第2の本体導管114および115それぞれを介して、第1および第2のリザーバそれぞれと流体連通する。
【0029】
具体的実施形態において、各本体導管の一部は、それぞれのリザーバの一部内に画定される。一局面において、各本体導管の一部は、リザーバ壁面の直立部分、リザーバ側面の湾曲部分、およびリザーバ基部が合流する点に隣接したリザーバ壁面の一部内に画定される。上述したように、一局面において、リザーバ側面は、実質的に平滑表面であってもよく、したがってそれぞれの表面の連結点が実質的に丸くなり得る「角部」となり得る。この局面において、連結点が角度の付いた角部に限定されることは意図されない。この実施形態において、それぞれの本体導管がリザーバの「角部」から延在するため、リザーバを清潔に洗浄する流路がリザーバ内に提供され、改善されたリザーバ洗浄を提供することができる。
【0030】
ここで図2A〜2Cおよび図7Aを参照すると、一実施形態において、アクセスポート保持具120は、本体110の一部に固定装着されるように構成される。さらなる実施形態において、保持具は、保持具の一部と本体の一部との間の少なくとも1つの隔壁を密着させるように構成される。図2Aおよび2Bに示されるように、保持具は、保持具を通して延在する少なくとも1つの保持具開口部を画定し得る。さらなる実施形態において、保持具は、保持具が本体上に動作可能に装着された場合、第1の保持具開口部が実質的に第1のリザーバの上に重なり、第2の保持具開口部が実質的に第2のリザーバの上に重なるように第1および第2の保持具開口部を画定し得る。一局面において、第1および第2の保持具開口部は、共通の分割部材により分離される。この局面において、第1および第2の開口部は、分割部材126により分離されたD字形開口部122および123であってもよい。一局面において、保持具は、分割部材が、本体の第1および第2のリザーバにより形成される共通壁の上に実質的に重なるように形成されるように構成され得る。
【0031】
一実施形態において、分割部材の上面は、保持具の周縁の頂面と実質的に同一平面上となり得る。任意選択で、図2Cに示されるように、分割部材126の少なくとも一部は、保持具の周縁により画定される平面の上に隆起する(すなわちそこから外側に突出する)ことができる。
【0032】
任意選択で、さらなる実施形態によれば、保持具は、図2Bに示されるように、1つ以上の縫合穴124を備えることができる。そのように提供されると、適切な縫合糸を縫合穴に通してアクセスポートをその下の患者の筋肉および/または組織に留めることにより、アクセスポートを患者の筋膜に縫い付けることがでる。
【0033】
図1C、7Fおよび7Gに示されるように、アクセスポート本体110は、出口ステムがアクセスポート本体外側の側壁における一対のポートと流体連通され、こうして第1および第2の本体導管114および115それぞれを通して第1および第2のリザーバ112および113それぞれと流体連通されるように、出口ステム130を嵌合可能に受容するように構成される。
【0034】
図3A〜3Dは、出口ステム130の一実施形態を示す。一局面において、出口ステムは、本体内に画定される一対のポートの上に重なるように本体110の一部に嵌合可能に連結または装着されるように構成される。例えば、限定することなく、出口ステムは、アクセスポート本体110の陥凹部分により受容されるような形状およびサイズのフェース部分132を備えることができる。一実施形態において、出口ステムは、各々出口ステムの近位端から対向する遠位端に出口ステムを通して延在する、例えば図3Cに示されるような第1のステム導管および第2のステム導管134および135を備える。一実施形態において、出口ステムの近位端は、例えば図3Aおよび3Bに示されるようにネジ式であってもよい。別の局面において、出口ステムの対向する遠位部分は、2つの突起136および137を備えてもよい。第1および第2のステム導管のそれぞれ1つが、それぞれの突起の各々を貫通し得ることが企図される。例えば、第1のステム導管134は、第1の突起136を通して、ステムの近位端から遠位端に延在し得る。同様に、第2のステム導管135は、第2の突起137を通して、ステムの近位端から遠位端に延在し得る。
【0035】
一実施形態において、出口ステムの遠位部分、例えば、限定されることなく、出口ステム突起136および137は、当技術分野において知られたもの等のデュアルルーメンカテーテル(図示せず)に嵌合可能に連結されるように構成される。したがって、一局面において、出口ステムは、アクセスポート本体の各流体リザーバとデュアルルーメンカテーテルのそれぞれのルーメンとの間の流体連通を提供するように構成される。
【0036】
種々の実施形態による隔壁は、当技術分野において周知の種類の貫通可能な隔壁を含むことができる。アクセスポート隔壁140の一実施形態を図4A〜4Cに示す。この実施形態において、隔壁は、図4Bに示されるように実質的にD字形である。D字形隔壁の縁辺部は、図4Cに示されているように、例えば縁辺部に沿って延在する段部表面144を画定して、隆起したD字形の雄の突起部142を画定するように陥凹され得る。以下により詳細に説明するように、アクセスポートが組み立てられた状態の時、それぞれの保持具開口部120を囲む保持具の部分は、隔壁の段部表面に係合するように構成される。
【0037】
アクセスポート隔壁の別の実施形態において、少なくとも1つの隔壁は、実質的に円筒形状であってもよい。一局面において、隔壁は、底部および対向する頂部を有する。この実施形態において、図5A〜5Cに示されるように、隔壁の底部は第1の雄の突起部および離間した第2の雄の突起部を画定する。この局面において、第1の雄の突起部は、第1のリザーバの上部内に密着して設置されるように構成され、第2の雄の突起部は、第2のリザーバの上部内に密着して設置されるように構成される。
【0038】
一局面において、第1および第2の雄の突起部それぞれが実質的にD字形であってもよく、または、その他の様式で第1および第2のリザーバそれぞれの上部内に受容されるように構成され得る。さらなる局面において、隔壁の底部は、第1および第2のD字形の雄の突起部それぞれの周囲および間に延在する上段部表面158、156を画定し得る。上段部表面は、保持具が本体に接続された際に本体の一部に対し密着して設置されるように構成される。
【0039】
同様に、隔壁の頂部は、第3の雄の突起部および離間した第4の雄の突起部を画定する。この局面において、第3の雄の突起部の少なくとも一部は、保持具の第1の開口部内に少なくとも部分的に受容されるように構成され、第2の雄の突起部の少なくとも一部は、保持具の第2の開口部内に少なくとも部分的に受容されるように構成される。
【0040】
一局面において、第3および第4の雄の突起部それぞれが実質的にD字形であってもよく、または、その他の様式で第1および第2の保持具開口部それぞれの中に受容されるように構成され得る。さらなる局面において、隔壁の頂部は、第3および第4のD字形の雄の突起部それぞれの周囲および間に延在する下段部表面158、156を画定することができ、下段部表面は、好ましくは、保持具が本体に接続された際に保持具の部分に対し密着して設置されるように構成される。
【0041】
図6A〜6Dは、アクセスポートの例示的ロックスリーブ160を示す。一実施形態において、ロックスリーブは、実質的に円錐台形状である。ロックスリーブは、ロックスリーブの長手方向軸と実質的に平行な方向にロックスリーブを通して延在する開口を画定し得る。したがって、一実施形態において、ロックスリーブは、外側表面および内側表面を備える。さらなる実施形態によれば、図6Dに示されるように、内側表面の少なくとも一部はネジ式であってもよい。以下で詳細に説明するように、ロックスリーブは、選ばれた従来のデュアルルーメンカテーテルを出口ステム130に固定するように構成され得る。
【0042】
図7Aは、埋込式アクセスポートの例示的な組立部品を示す。図示されるように、本明細書において種々の実施形態に関して説明されるような本体110が提供される。デュアル隔壁150等の隔壁は、本体の上に位置付けることができる。一局面において、第1および第2のD字形の雄の突起部それぞれは、本体のD字形の第1および第2のリザーバそれぞれの上に実質的に置かれるように位置付けることができる。任意選択で、図4A〜4Cに示されるように、2つの別個のD字形隔壁140が提供され得る。この局面において、第1および第2のD字形の雄の突起部それぞれは、図4A〜4Cまたは図5A〜5Cにそれぞれ示されるような隔壁140または150を通して皮下注射針(図示せず)をリザーバにアクセスさせるのに必要な最小量の空間を包囲するように、本体のD字形の第1および第2のリザーバそれぞれの上部内に位置付けることができる。上述のように、D字形リザーバの使用および隔壁のD字形部分または個々のD字形隔壁の対応する配列により、埋込型アクセスポートの幾何学的占有面積が少なくとも30%低減され得る。図示された第1および第2のD字形リザーバ112および113は、14ゲージ以上のサイズの針のアクセスを可能とし、隔壁140は、そのような針を受容することができる。14ゲージ以上の針等の大型針を受容するリザーバおよび隔壁の能力は、最適な血流を可能とするため、アフェレーシスの間有益である。
【0043】
14ゲージ以上のサイズの針はアフェレーシス手順における使用に理想的に構築されていると理解されているが、本明細書の説明は、本出願により開示される本発明を実践するために使用され得る針の種類を限定するものと解釈されるべきではない。本明細書における任意の時点で特定の針のサイズが述べられた場合、開示される出願の実践に任意のゲージの針を使用することができることが企図される。
【0044】
出口ステム130は、例えばステムの近位端を本体の一部に嵌合可能に連結することにより、本体110に接続することができる。図7Dおよび7Gは、ステム130が本体に連結された時の本体110に対するステム導管134および135の位置を示す。次いで、保持具120は、隔壁の上に位置付けられて本体に装着され、それにより保持具と本体との間に隔壁を固定することができる。上述のように、保持具は、隔壁の第3および第4のD字形の雄の突起部が、保持具のそれぞれのD字形保持具開口部の実質的に下に位置するように位置付けることができる。したがって、分割部材126の一部は、隔壁の第3および第4のD字形の雄の突起部の間の下段部表面156の一部内に位置付けることができる。この実施形態において、保持具120は、隔壁の下段部表面に係合するように構成される。任意選択で、2つのD字形隔壁が提供される場合、各隔壁は、D字形保持具開口部それぞれの実質的に下に位置するように位置付けることができる。種々の実施形態によれば、保持具の一部は、1つ以上の隔壁の段部分に係合するように構成され、それにより保持具と本体との間に隔壁を定位置に固定する。
【0045】
次いで、ガスケット170をステムの二又の遠位部分上に位置付けることができ、ロックスリーブ160をステムに連結することができる。一局面において、ステムのネジ山は、当技術分野において知られるように、ロックスリーブの内側ねじ山部分に係合することができる。デュアルルーメンカテーテルは、ロックスリーブによりステムに固定することができる。上述のように、組み立て時、本体のD字形リザーバの各々は、デュアルルーメンカテーテルのそれぞれのルーメンと流体連通し得る。
【0046】
種々の実施形態によれば、埋込型アクセスポートの構成要素のいくつかまたはすべては、アクセスポートが使用される患者に対応するとともに必要な治療がアクセスポートで達成されるサイズとすることができる。例えば、成人における使用のためのアクセスポートは、子供における使用を意図したものよりも大きいサイズのものとなり得る。これは、適正な末梢静脈アクセスを有し得ない幼児等、特にアフェレーシスを受ける患者にとって有益となり得る。
【0047】
使用中、デュアルリザーバ式埋込型アクセスポートは、上述のように組み立てることができる。患者の身体の移植部位に切開を行うことができ、埋込型アクセスポートをその中に位置付けることができる。既知のデュアルリザーバ式アクセスポートの幾何学的占有面積と比較してD字形デュアルリザーバ式アクセスポートの低減された幾何学的占有面積により、患者の移植部位により小さい切開を行うことができ、患者の不快感およびその他の潜在的な内科的合併症が低減される。アクセスポートは、上述のような縫合糸により移植部位に固定することができる。患者の身体内の移植部位から必要な処置部位(複数を含む)にデュアルルーメンカテーテルを送給することができ、切開を閉じることができる。例示的な一局面において、少なくとも10Frのカテーテルシャフトを血管アクセスポートとともに使用することができる。他の例示的局面において、12Frまたは14Frのカテーテルを使用することができる。これらのようなカテーテルはより高い血流速度を可能とするため、これはアフェレーシスの間特に有益である。
【0048】
医者またはアクセスポートの使用を必要としているその他の人物がアクセスポートから処置を施しおよび/または流体を採取する必要がある場合、彼または彼女は、本明細書において以下に詳しく説明するように、アクセスポートの位置を識別するように構成される特徴(例えば保持具の突出した分割部材126)を見つけることにより、アクセスポートを見つけることができる。医者が突起部を見つけたら、彼または彼女は、例えばそれぞれの保持具開口部、隔壁、そしてそれぞれのリザーバ内に針を刺し込むことにより、D字形の第1および第2のリザーバのうちの1つまたは両方にアクセスすることができる。次いで、医者は、流体をリザーバに注入することにより患者に処置を施すことができ、任意選択で、医者は、患者からリザーバに収集された流体を採取することができる。図11は、ヘマトクリット、すなわち血液のうち赤血球が占める割合が過剰となることなく、いかなる血液粘度においてもアフェレーシスに望ましい最大流量を可能とする、本明細書に記載される血管アクセスポート100を備える、アフェレーシスに最適なシステム171を示す。これらの流量は、本明細書に記載されるデュアルリザーバ式アクセスポート、14ゲージ以上の大口径針、および少なくとも10Frから12Frのカテーテルの組み合わせにより達成される。他の局面において、12Frまたは14Frのカテーテルを使用することができる。
【0049】
本発明の埋込型アクセスポート100の構築に使用される製造様式および材料は、米国特許第4,673,394号および第5,951,512号に記載される通りであり、各々、Manchester,GeorgiaのHorizon Medical Products,Inc.に譲渡され、その各々が本明細書に参考として完全に援用される。
【0050】
例えば、限定を意図せず、本発明の好ましい実施形態の貫通可能な隔壁は、好ましくはシリコンゴムまたはラテックス等のエラストマーであり、皮下注射針(図示せず)を用いたそれぞれのアクセスポート内に形成されたリザーバ内へのアクセスを許容するように構成された、自己再封止性ポリマーを含むことができる。本体および保持具は、好ましくは、生体適合性材料、例えば電解研磨ステンレススチール、または、チタン等の生体適合性硬質材料を含むその他の手術用グレードのスチール等を含む。さらに、アクセスポートは、隔壁を除いて、人間の体内への移植が意図され、またそのための使用に承認された好適なプラスチック材料で製造され得る。また、本発明のアクセスポートのすべての実施形態において、アクセスポートの本体は、本体の側壁に画定された外部開口部と関連して、既知の構造のカテーテルマウントが提供され、これは、例えば、その教示が本明細書に参考として援用されるFentonらに対する‘394特許に示されるカテーテルマウントのロック型を含み得る。
【0051】
本発明のさらなる局面は、概して、アクセスポートが患者内に移植された後にアクセスポートを識別するための、少なくとも1つの認識可能または識別可能な特徴を有するアクセスポートと関連した方法およびデバイスに関する。例えば、限定を意図せず、本開示により企図されるアクセスポートの少なくとも1つまたはおそらくは複数の識別可能な特徴(複数を含む)は、アクセスポートに関連した情報(例えば製造者のモデルまたは設計)と相関し得る。したがって、アクセスポートの特定のモデルからの識別可能な特徴は、別のモデルのアクセスポートの識別可能な特徴の少なくとも1つに対して一意となり得る。
【0052】
種々の局面において、アクセスポートの少なくとも1つの識別可能な特徴は、ポートの種類、カテーテルの種類、製造者、製造年月日、材料ロット、部品番号等の関連した任意の情報とさらに相関し得ることが企図される。さらなる局面において、アクセスポートの少なくとも1つの識別可能な特徴が観察またはその他の様式で特定されたら、そのようなアクセスポートの少なくとも1つの特徴の関連付けを達成することができ、アクセスポートに関する情報を得ることができることが企図される。
【0053】
上述したように、本発明のアクセスポートは、皮下移植後にアクセスポートを動作可能に識別するように構造化されたアクセスポートの少なくとも一つの特徴を備えることができることが企図される。例示的な一実施形態において、少なくとも1つの識別可能な特徴は、触診(すなわち触れることにより検査すること)、その他の物理的相互作用、または視覚的観察により認識され得る。限定を意図しない例示的局面において、アクセスポートの少なくとも1つの特徴は、保持具の突出した分割部材126等の突起部、突起領域、周囲に延長した突起部、陥凹部、陥凹領域、周囲に延長した陥凹部、少なくとも1つの縫合孔、張り出した周縁部の特徴、くちびる状の特徴、うねり、および/または異なる高さの隣接した特徴のうちの少なくとも1つを含むことができる。
【0054】
任意選択で、アクセスポートの保持具の縁辺部の少なくとも一部は、所望に応じて、縁辺部の周りに離間し得る複数の突起部を含み得る。例えば、複数の突起部は、縁辺部の周りに対称的に周囲方向に離間し得る。種々の局面において、突起部(複数を含む)は、アクセスポートの少なくとも1つの識別可能な特徴を形成するようなサイズとされ、構成され、および位置付けられ得る。これらの種々の実施形態において、関係者は、移植されたアクセスポートの少なくとも1つの識別特徴を認識するために、皮膚を通してアクセスポートを触知または探り出すことができる。
【0055】
また、例示的な突起部(複数を含む)等のアクセスポートの識別可能な特徴は、アクセスポートが移植される患者の快適性を促進するように構造化され得ることが企図される。さらに、アクセスポートの全体的な幾何学形状は、アクセスポートの全体的な一般形状が少なくとも1つの識別可能な特徴として機能し得るような形状とされ得る。形状および/または設計が識別可能な特徴として機能し得るように、アクセスポートの外表面の一般形状にいかなる幾何学的形状および/または幾何学的設計も実装し得ることが企図される。
【0056】
別の実施形態において、少なくとも1つの識別可能な特徴は、X線または超音波画像化を介して認識され得る。例えば、少なくとも1つの識別可能な特徴は、X線または超音波技術の適用下で可視である材料で形成されたアクセスポート上の印を含み得る。任意選択の局面において、少なくとも1つの識別可能な特徴は、X線または超音波技術の適用下で可視である材料で形成されたアクセスポート内の印を含み得る。この局面において、「識別可能な特徴」は、視覚的にまたは触診により観察することはできないが、X線または超音波等のその他の従来の画像化技術を介して観察することができる。
【0057】
例えば、一実施形態において、金属化された特徴(例えば平板またはその他の金属幾何学構造)が、本開示により企図されるアクセスポートに含まれ得る。理解されるように、そのような金属的特徴は、アクセスポートをX線エネルギーに曝露すると同時に、アクセスポートを通過するX線エネルギーにX線感光性フィルムを曝露することにより生成されるX線写真上に示すことができる。さらに、本発明は、アクセスポートの金属または金属化された特徴のサイズ、形状、またはサイズと形状の両方が、アクセスポートの識別を容易化するように、すなわち、移植されたアクセスポートを、自動注入に好適なCTポートとして識別するように構成され得ることを企図する。限定されない一実施例において、ポートの基部は、図9に示されるように、CT注入可能性を示すために帆立貝形状の外形を有し得る。
【0058】
CT識別化アクセスポートの例示的な一局面において、アクセスポートの隔壁に対向する底部側等のアクセスポートの一部に、放射線照射条件下で可視である「CT」の文字が印される。例示的な一局面において、ポートは、チタンで作製することができ、「CT」の文字はポートの底部側にエッチングされ、図9に示されるような識別手段243として機能することができる。理解されるように、1つ以上のアルファベット文字および数字、1つ以上の記号、またはその他の識別手段を含むポートを識別する任意の手段を、ポートの底部側にエッチングすることができる。図9に示されるように、ポートの底面の一部にチタン材料が存在しないことにより、放射線照射条件下で高められたコントラストが形成され、この条件下では文字がより可視化され得る。例示的な一局面において、機械彫刻プロセスを使用して文字(またはその他の識別手段)をポートの底部にエッチングすることができる。例示的な一局面において、文字は、ポートの底部の表面から約0.010インチから約0.020インチの深さでエッチングされ得る。一局面において、文字は、ポートの底部の表面から約0.015インチの深さ、ポートの壁の厚さの約半分に等しい深さ、または約0.030インチの深さでポートの底部にエッチングされ得る。
【0059】
別の例示的な局面において、限定を意図せず、所望の文字は0.010インチ厚の白金ワイヤ等の白金ワイヤから形成することができ、これはシリコーン接着剤等の接着剤によりアクセスポートの底部側に接着することができる。あるいは、文字は、成型してからシリコーン接着剤等の接着剤でポートの裏側に接着されるタングステン充填室温加硫型(RTV)シリコーンゴムから作製することができる。別の例示的実施例において、ポートの底部側を彫って「CT」の文字を形成することができ、彫った箇所をタングステン充填RTVシリコーンで充填することができる。RTVシリコーンゴムは、接着剤としても主剤としても医療デバイス産業において長年使用されていることが、当業者には理解される。
【0060】
さらに別の局面によれば、図13から15に示されるように、識別手段343(例えば「CT」の文字)をポートの底面に彫ることができる。例示的な一局面において、「CT」の文字は、ポートの底面に対して浮き出た文字であってもよい。例示的な一局面において、「CT」の文字は、上述のように、機械彫刻プロセスと同様のプロセスを使用して表面の底部にエッチングされてもよい。例示的な一局面において、ポートの底面は、底面に彫られた「CT」の文字を有さなくてもよい。一局面において、「CT」の文字は、ポートの底面内に画定される第1の円形陥凹部分の中心に位置付けられる。第2の陥凹部分は、第1の陥凹部を周囲方向に囲む。第1の陥凹部分は、第1の陥凹部分を周囲方向に囲む第2の陥凹部分と比較してより大きな陥凹深度でポート表面の底面内に画定される。一局面において、第1の陥凹部分は、ポートの底面より約0.031インチであり、第2の陥凹部分は、ポートの底面から約0.021インチであってもよい。一局面において、第1の陥凹部分の直径は、約0.450インチである。別の局面において、第2の陥凹部分の直径は、約0.513インチである。一局面において、ポートの底部の全体的な直径は、約0.825インチであってもよい。第1および第2の陥凹部分それぞれの上記寸法は、単に例示的なものであり、限定は意図されない。
【0061】
一局面において、図13および14に示されるように、ディスク材料の一部が除去され、それにより「CT」の文字が形成されるように、機械彫刻プロセスを使用してディスク345がエッチングされる。図15に示されるように、一局面において、ディスク345は、次いで、ポートの第1の陥凹部分に挿入され、それに接着される。例示的な一局面において、組み立てられた構成では、「CT」の文字がポートの底面に対して浮き上がっている場合、ディスク345の外側表面は、第1の陥凹部分から浮き上がった「CT」の文字と面一に位置することができる。一局面において、ディスク345は、チタンで構成され得る。別の局面において、ディスク345は、任意の好適な生体適合性材料で構成され得る。理解されるように、1つ以上のアルファベット文字および数字、1つ以上の記号、またはその他の識別手段を含むポートを識別する任意の手段を、上述のようにポートの底部側にエッチングするまたは彫ることができる。一局面において、ディスク345の外径は、約0.440インチである。一局面において、「CT」の文字の幅は、約0.440インチであってもよい。一局面において、「CT」の文字の幅は、約0.346インチであってもよく、「CT」の文字の高さは、約0.237インチであってもよい。一局面において、ディスク345の厚さは、約0.010インチである。文字の幅の上記寸法は、単に例示的なものであり、限定は意図されない。
【0062】
一局面において、図15に示されるように、プラスチックキャップの外側表面がポートの底面と面一となるように、次いで、プラスチックキャップ367がディスク345の頂部に挿入される。一局面において、プラスチックキャップ367は、ポートの底面の第1の陥凹部分内に収まるように構成された第1の部分と、ポートの底面の第2の陥凹部分内に収まるように構成された第2の部分とを有する。一局面において、プラスチックキャップ367は、約0.510インチの外径および約0.489インチの内径を有し得る。一局面において、プラスチックキャップ367は、約0.035インチの深さを有し得る。当然ながら、プラスチックキャップの上記寸法は、単に例示的なものであり、限定は意図されない。
【0063】
上述の例示的実施例において、タングステンは容易に入手可能であり多くの医学的用途に使用されているため、タングステンが代表として選択された。さらに、ポートがチタン製である場合、タングステンはチタンよりも密度が高いため、タングステンを選択することによって、放射線照射条件下で文字がより可視化され得る。しかしながら、他の生体適合性の高密度金属も金属化された文字の少なくとも一部を構成し得ることが企図されることが理解される。
【0064】
例示的な一局面において、シリコーンゴムRTVに混合されるタングステンは、約25ミクロンの粒径であってもよい。RTVは、加硫(硬化)の前はヨーグルトに類似した粘度を有する比較的柔らかいペーストであることが、当業者には理解される。タングステンは、約100重量パーセントから500重量パーセント、好ましくは約150重量パーセントから400重量パーセントの比較的高い重量濃度で混合され得る。
【0065】
別の実施例において、アクセスポートの識別可能な特徴は、超音波相互作用を介した検出用に構成され得る。例示的な一局面において、そのような識別可能な特徴は、外側の地形学的特徴を含み得る。別の局面において、そのような識別可能な特徴は、超音波画像化により識別され得る界面を形成する2種以上の材料を含む複合構造を含み得る。さらなる実施形態において、少なくとも1つの識別可能な特徴は、磁気、光、または電波エネルギー相互作用またはアクセスポートとの通信により認識され得る。この局面において、少なくとも1つの識別可能な特徴は、別個の外部電源なしに動作し、対象の外部に位置するリーダから動作電力を得るように構成されたパッシブRFIDタグを備える。例示的なパッシブRFIDタグは、通常は、変更不可能な一意のデータセット(通常32〜128ビット)でプログラムされる。読み取り専用タグは、選択された製品固有情報を含有し得る1次元バーコードに匹敵する識別子として動作することができる。代替の局面において、アクセスポートの少なくとも1つの識別可能な特徴は、アクセスポートが自動注入可能であることと相関し得る、またはポートおよび/もしくはシステムがアフェレーシスに使用され得ることを示すためのものであり得る。この局面において、アクセスポートの少なくとも1つの識別可能な特徴は、アクセスポートを、皮下移植後に自動注入可能なものとして識別するように構成され得る。
【0066】
さらに別の局面において、アクセスポートの少なくとも1つの識別可能な特徴は、アフェレーシスまたはフェレーシス様式の手順との使用に適合するものとして識別するように構成され得る。ポートの移植手順は、胸部に切開部を形成し、次いで、ポート本体の設置のためのポケットを切開部の遠位に形成することを含む。切開部は、切開時に、患者の頸部において、カテーテルが導入されるべき内頸(IJ)静脈の中にまで形成され得る。次いで、トンネリングデバイスを使用して、胸部への切開部から頸部の切開部まで、皮膚の下にトンネルを形成することができる。次いで、この形成されたトンネルを通してIJに形成された切開部にカテーテルを皮膚の下で前進させることができる。次いで、IJを通して右心房内にカテーテルを前進させることができる。ポートは分離されたカテーテルを有するため、通常の製造者の説明書に記載されるように、次いで、カテーテルの近位端を切断してポート本体に接続することができる。
【0067】
ポートが患者の皮膚の下に移植された後、図11に開示されるシステム171を使用してアフェレーシスを行うことができる。図11に開示されるシステムは、本明細書に開示され図1〜7Gに示されるデュアルリザーバ式アクセスポート100を備える。図11にも示されているように、ポート100は、隔壁152、154、分割部材126を有する筐体11、ロックスリーブ160、および14ゲージ以上のサイズの針である少なくとも1つの針143を備える。例示的な一局面において、針143は、14ゲージから22ゲージのサイズであってもよい。例示的な一局面において、針は、18ゲージから22ゲージの針サイズであってもよく、図11に示されるもののような安全輸液セット138の一部であってもよい。
【0068】
本明細書に記載されるシステム171はまた、輸液セット138に連結される少なくとも1つのショートベベルHuberポイント低侵襲性針143を備える。本明細書に記載されるシステム171とともに使用される輸液セット138および針143は、アフェレーシスのための最小限の流量要件を補助するように設計される。これらの輸液セット138および針143は、最適な流量生成を提供する。システム171は、12Frのスタガー型先端を有するデュアルルーメン式ダブルDカテーテルとともに使用することができる。そのようなカテーテルは当技術分野において周知であるが、本明細書に記載のデュアルリザーバ式アクセスポートを、これもまた本明細書に記載の針およびカテーテルと組み合わせて使用すれば、圧力および溶血を最小限としながら適切な流量を生成する一助となる。代替の局面において、本明細書に記載の血管アクセスポート100はまた、トリプルルーメン式カテーテルとともに使用することもできる。
【0069】
例示的な一局面において、本明細書に記載の血管アクセスポート100とともに使用される輸液セットは、LifeGuard(登録商標)安全輸液セット(本明細書に参考として援用される、米国特許第6,676,633号)であってもよい。システム171はまた、少なくとも10フレンチ(Fr)カテーテルシャフト117(その一部が図11に示されている)を備えるデュアルまたはトリプルルーメンカテーテルを備える。例示的な一局面において、血管アクセスポートとともに使用されるカテーテルシャフト117は、10Frから14Frである。別の例示的な局面において、血管アクセスポート171とともに使用されるカテーテルシャフト117は、約12Frから14Frである。
【0070】
本明細書に記載されるポート100は、多くの症例において、成人だけでなく小児患者に対する使用のために構成される。本明細書に記載される血管アクセスポート100のサイズは、デバイスの侵襲性を最小限化するように制約される。ポート100のリザーバおよび出口は、最適流量を提供するために圧力制限が最小化されるように設計される。
【0071】
本明細書に開示されるポート100を使用した任意のアフェレーシス手順を行うために、ポート100は、図11に示されるように、14ゲージ以上の針でアクセスされる。デュアルリザーバ式ポート100が14ゲージ以上のノンコアリングの針を使用してアクセスされた後、次いで、患者はアフェレーシス機器に接続され得る。アフェレーシス手順の間、図12に示されるフローチャートにおいて示されるように、血管アクセスカテーテルの吸引ルーメンを通して血液が吸引される。アフェレーシスプロセスは本明細書において図10に示されるもののような従来のデュアルリザーバ式ポートを使用して示されているが、アフェレーシスプロセスは、本明細書に開示されるデュアルリザーバ式アクセスポート100等の任意のデュアルリザーバ式血管アクセスポートとともに使用され得る。
【0072】
吸引は、システム171の針に作用するアフェレーシス機器からの負圧により行われる。吸引された血液は、次いで、アフェレーシス機器に向かう。フェレーシス手順の間、フェレーシス機器は、例えば幹細胞、赤血球もしくは白血球、またはT細胞を含む不純物を濾過除去する。求められる細胞の種類は、例えば、プラズマフェレーシス、血小板フェレーシス、フォトフェレーシス、エリスロフェレーシス(erythropheresis)、および赤血球アフェレーシス(erythrocytapheresis、RCX)等、実行されるフェレーシスの種類を決定付ける。残りの濾過血液は、カテーテルの輸液ルーメンを通して患者に戻される。次いで、血液は、針を通ってポートの中へ、そしてカニューレを通って患者に輸血される。アフェレーシスの後、次いで、ポートは生理食塩水およびヘパリン10ミリリットルで洗浄される。これはまた、カテーテル内での凝血の防止を助ける。本明細書に記載の血管アクセスポートシステム171の小児患者における使用は、30〜45ミリリットル/分の血流量および吸引で125〜150、返却で50〜100の最大圧力の達成に成功している。本明細書に記載のシステム171は、アフェレーシスに最適な流量を可能とする。この流量は、Hgb S(異常ヘモグロビン)レベルの低下および鉄負荷の低下を可能とする。このシステム171は、単純な輸液からは利益を得られず末梢アクセス性が低い子供および成人に対するアフェレーシスの安全な実行を可能とし、さらに外来患者部門における所要時間を短縮化することができる。
【0073】
上記明細書において本発明のいくつかの実施形態を開示したが、上記明細書および関連した図面に示される教示の利益を有する、本発明が関連する多くの修正および他の実施形態が考慮されることが、当業者には理解される。したがって、本発明は上に開示された特定の実施形態に限定されず、多くの修正および他の実施形態が本発明の範囲内に含まれることが意図されることが理解される。さらに、本明細書において特定の用語が使用されているが、それらは一般的および説明的な意味でのみ使用され、限定を意図するものではない。
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2007年10月5日に出願された仮特許出願第60/977,736号、2008年4月14日に出願された仮特許出願第61/044,752号、2008年5月29日に出願された仮特許出願第61/056,920号、の優先権を主張し、これら出願の文書の全体が本明細書に参考として援用される。
【0002】
(本発明の分野)
本発明は、概して、医療デバイスに関する。より具体的には、本発明は、患者の体内の脈管構造または選択された処置部位へのアクセスに使用するための、デュアルリザーバ式埋込型アクセスポートに関する。
【背景技術】
【0003】
(本発明の背景)
薬物治療の分野における埋込型アクセスポートの使用は周知であり、アクセスポートは、患者の皮膚の皮下層の下に埋め込まれる。既知のアクセスポートは、患者の脈管系または患者の体内の選択された処置部位に繰り返しアクセスするために提供される。これらのデバイスの使用は、皮膚に対する複数の穿刺と関連した外傷、または患者の処置目的の体外式カテーテルの不便性を低減する。例えば、埋込型アクセスポートは、頻繁な血液採取を容易化するために、または医薬品、栄養、血液製剤、および造影剤溶液を患者の血流内もしくは患者内の所望の処置部位に提供するために使用される。埋込型アクセスポートへのアクセスは、通常は、ノンコアリングの皮下注射針を使用し、患者の皮膚を通し、貫通可能な隔壁もしくはその他の類似した構造を通してアクセスポートへ経皮的に針挿入することにより達成される。
【0004】
また、埋込型アクセスポートは、病状に寄与する血液の1つ以上の成分を濾過除去または分離し、血液の残りを患者の血液循環に戻す装置を、供与者または患者の血液が通過する体外的な手順である、アフェレーシスにも使用可能である。侵襲的アフェレーシス処置は、通常は、頻繁に投与が行われ、患者の皮膚に対する複数の静脈穿刺の結果、痛みを伴い得る。アフェレーシス手順を最も効果的に行うために、アクセスポートは、適正な血流速度を生成し、適切なサイズの針およびカテーテルを収容できる必要がある。
【0005】
埋込型アクセスポートは、無菌デバイスとして供給され、概して一患者のみに対する使用に提供され、ポリスルホン、アセタール樹脂およびチタンを含む種々のポート材料のものが利用可能である。利用可能なカテーテル材料は、限定されることなく、ポリウレタンおよびシリコーンを含み得る。通常は、アクセスポートには、その基盤部分の一部として縫合穴が形成され、患者の下の筋膜、例えば筋肉に対するアクセスポートの係止を容易化するために使用される。埋込型アクセスポートは、単一、デュアル、および薄型モデルで利用可能であり、接続可能な、または接続されたカテーテルとともに利用可能である。また、埋込型アクセスポートは、現在、例えばコンピュータ断層撮影(「CT」)走査プロセスにおける使用のための自動注入可能なポートとして利用可能である。
【0006】
デュアルモデル埋込型アクセスポートは、単一の筐体内に含有された2つの異なる流体リザーバを備える。これらのデバイスは、ヘルスケア提供者が、通常の単一リザーバモデルアクセスポートを使用して実行できない複数の機能を実行する必要がある場合に、例えば、血液を採取し、別個のリザーバから医薬品を投与する必要がある場合に有用である。従来のデュアルモデルアクセスポートにおいて、流体リザーバの各々は円形の形状である。しかしながら、この構成では、2つの円形リザーバ間に形成されるスペースのために、幾何学的占有面積のサイズが増加することになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って、アクセスポートの幾何学的占有面積のサイズを低減し、それにより、患者にデバイスを埋め込むために必要な切開のサイズを低減し、患者の不快感およびその他の潜在的な内科的合併症を低減するデュアルモデル埋込型アクセスポートが必要である。また、患者への外傷を低減し患者の予後を改善することができる、アフェレーシス手順の実行のために適正な血流速度を生成する最小限の幾何学的占有面積を有するデュアルリザーバ式埋込型アクセスポートが必要である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(本発明の概要)
本発明は、反復的アクセスを可能にし、また、外部流体貯蔵部または分配デバイスと、患者の体内の部位、空間、デバイスもしくは他の物体、流体、組織または領域との間での流体の経皮的な輸送における使用のための、埋込型アクセスデバイスであり、このアクセスポートは、アフェレーシスに使用される既知のアクセスポートおよびシステムの設計上の欠陥のいくつかを克服する。
【0009】
一実施形態において、埋込型アクセスポートは、少なくとも2つのリザーバと、リザーバの各々を包囲するように構成された少なくとも1つの隔壁と、隔壁を身体に固定する保持具とを備える。さらなる実施形態において、アクセスポートは、本体と、本体内に画定されるD字形リザーバと、本体に固定されリザーバを密着して包囲するように構成された少なくとも1つの隔壁と、リザーバ出口と連通し、本体の側壁に画定される一対のポートまで延在してそれと連通した、リザーバ本体内に画定される2つの本体導管とを備える。一対のポートは、出口ステムと密着して液体連通されるようにさらに構成および配置される。
【0010】
本発明の種々の実施形態によれば、D字形流体リザーバは、リザーバ間の空間が低減されるように軸方向に配列され、それにより埋込型アクセスポートデバイスの全体的なサイズおよび幾何学的占有面積が低減される。したがって、患者にデバイスを挿入するために必要とされる切開のサイズを低減することができる。
【0011】
さらなる局面において、本明細書で開示される血管アクセスポートはアフェレーシスに使用され、少なくとも1つの針を含みもし、カテーテルに接続されるシステムまたはキットの一部である。
【0012】
本発明の追加の利点の一部は以下の説明において記載され、一部は説明から明らかであるか、または本発明の実践により学ぶことができる。本発明の利点は、添付の特許請求の範囲において具体的に指摘された要素および組合せを用いて実現および達成される。上記概要および以下の詳細な説明の両方は、例示および説明のみを目的としており、請求されるように、本発明を限定しない。
【図面の簡単な説明】
【0013】
本明細書に組み込まれてその一部を成す添付の図面は、本発明の実施形態を示し、説明と併せて、本発明の原理を解説する役目を果たす。
【図1A】図1Aは、本発明の一実施形態による、その中に2つのD字形リザーバを有する埋込型アクセスポートの本体の斜視図である。
【図1B】図1Bは、図1Aの本体の平面図である。
【図1C】図1Cは、図1Aの本体の正面図である。
【図1D】図1Dは、図1Bの線A−Aに沿って切り出した図1Aの本体の断面を示す側面図である。
【図2A】図2Aは、本発明の一実施形態による、保持具アクセス開口部を2つのD字形セクションに分割する突起部を有する埋込型アクセスポートの保持具の斜視図である。
【図2B】図2Bは、図2Aの保持具の平面図である。
【図2C】図2Cは、図2Aの保持具の側面図である。
【図3A】図3Aは、本発明の一実施形態による、埋込型アクセスポートの出口ステムの上面図である。
【図3B】図3Bは、図3Aの出口ステムの側面図である。
【図3C】図3Cは、図3Bの線A−Aに沿って切り出した図3Aの出口ステムの上から見た断面図である。
【図3D】図3Dは、図3Aの出口ステムの正面図である。
【図4A】図4Aは、本発明の一実施形態による、埋込型アクセスポートのD字形隔壁の斜視図である。
【図4B】図4Bは、図4Aの隔壁の平面図である。
【図4C】図4Cは、図4Aの隔壁の側面図である。
【図5A】図5Aは、本発明の一実施形態による、2つのD字形の隆起部分を有する埋込型アクセスポートの円形隔壁の斜視図である。
【図5B】図5Bは、図5Aの隔壁の平面図である。
【図5C】図5Cは、図5Aの隔壁の側面図である。
【図6A】図6Aは、本発明の一実施形態による、埋込型アクセスポートのロックスリーブの斜視図である。
【図6B】図6Bは、図6Aのロックスリーブの上面図である。
【図6C】図6Cは、図6Aのロックスリーブの正面図である。
【図6D】図6Dは、図6Cの線A−Aに沿って切り出した図6Aのロックスリーブの側面から見た断面図である。
【図7A】図7Aは、本発明の一実施形態による、解体された状態で示された埋込型アクセスポートの一実施形態の側面図である。
【図7B】図7Bは、本発明の一実施形態による、組み立てられた状態で示された埋込型アクセスポートの一実施形態の側面図である。
【図7C】図7Cは、本発明の一実施形態による、組み立てられた状態で示された埋込型アクセスポートの一実施形態の斜視図である。
【図7D】図7Dは、本発明の一実施形態による、組み立てられた状態で示された埋込型アクセスポートの一実施形態の正面図である。
【図7E】図7Eは、本発明の一実施形態による、組み立てられた状態で示された埋込型アクセスポートの一実施形態の、図7Cの線A−Aに沿って切り出された、正面から見た断面図である。
【図7F】図7Fは、本発明の一実施形態による、組み立てられた状態で示された埋込型アクセスポートの一実施形態の、図7Cの線B−Bに沿って切り出された、側面から見た断面図である。
【図7G】図7Gは、本発明の一実施形態による、組み立てられた状態で示された埋込型アクセスポートの一実施形態の、図7Dの線A−Aに沿って切り出された、上から見た断面図である。
【図8】図8は、2つの隣り合った円形リザーバを備える従来技術のデュアルリザーバ式埋込型アクセスポートを示す図である。
【図9】図9は、ポートのCT注入可能性を示すポートの底部上のしるしを有するデュアルリザーバ式埋込型アクセスポートの底面の追加的な実施形態を示す図である。
【図10】図10は、各隔壁に針が挿入された2つの隣り合った円形リザーバを備える、アフェレーシスにおいて使用される当技術分野で知られたデュアルリザーバ式埋込型アクセスポートを示す図である。
【図11】図11は、血管アクセスポートの各隔壁に針が挿入された、アフェレーシスとともに使用される図1から7Gのデュアルリザーバ式ポートの一実施形態を示す図である。
【図12】図12は、アフェレーシス手順において使用されるデュアルリザーバ式埋込型アクセスポートの概略図である。
【図13】図13は、その底面上に印された例示的識別手段を有するアクセスポートの斜視図である。
【図14】図14は、ディスクの底面上に印された識別手段を有する、例示的アクセスポート内に挿入するためのディスクの底部正面図である。
【図15】図15は、図13のアクセスポートの分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
(本発明の詳細な説明)
本発明は、以下の詳細な説明およびそれに含まれる実施例、図面、ならびに上述および後述の説明を参照することによって、より容易に理解することができる。
【0015】
システム、デバイス、および/または方法を開示および説明する前に、システム、デバイス、および/または方法は特定の方法に限定されず、当然ながらそれに従い変化し得ることを理解されたい。また、本明細書で使用される用語は、特定の実施形態のみを説明することを目的としており、限定は意図してないことも理解されたい。
【0016】
本明細書では、範囲は、「約」1つの具体的値から、および/または「約」別の具体的値までというように表現される。そのような範囲が表現されている場合、別の実施形態は、1つの具体的値から、および/または他の具体的値までを含む。同様に、値が近似値として表現されている場合、「約」という先行詞を使用することにより、具体的値が別の実施形態を形成することが理解される。さらに、範囲の各々の端点は、他の端点と関連して、および他の端点とは独立して有効である。
【0017】
「任意選択の」または「任意選択で」は、次いで、説明される事象または状況が生じても生じなくてもよいことを意味し、またその説明が、事象または状況が生じる場合および生じない場合を含有することを意味する。本発明において、「D字形」は、半円形、部分的に円形、半楕円形、部分的に楕円形、腎臓形、三日月形、少なくとも1つの実質的に直線の部分を有する涙滴形(例えば半ハート形)、または直線部分および弓形もしくは曲線部分を備えるその他の任意の形状を意味し得る。
【0018】
ここで、図面を詳細に参照するが、いくつかの図面を通して同様の参照番号は同様の部分または要素を示す。図示されるように、本体110、保持具120、出口ステム130、隔壁150、ロックスリーブ160およびガスケット170を有する埋込型アクセスポート100が示される。種々の実施形態による埋込型アクセスポートが、これらの構成要素の一部またはすべてを備えることができることが理解される。
【0019】
例えば、一実施形態において、外部流体貯蔵部または分配デバイスと患者内部の部位との間での流体の経皮的な輸送のための埋込型アクセスポートが提供される。別の実施形態において、アクセスポートは、アフェレーシス手順の実行に使用され得る。これらの実施形態において、アクセスポートは、本体、保持具、および隔壁を備えることができる。本体は、上面、下面、ならびに上面および下面の間に延在する側壁をさらに有することができる。任意選択で、本体の上面および下面それぞれの少なくとも一部は、実質的に平面であってもよい。
【0020】
一実施形態において、本体は、本体の上面の一部内に画定される第1のリザーバを備える。第1のリザーバは本体内に延在し、第1のリザーバ壁を有する。この局面において、第1のリザーバ壁の少なくとも一部は平滑表面であってもよい。同様に、第2のリザーバは、本体の上面の第2の部分内に画定され得る。第2のリザーバは本体内に延在し、第2のリザーバ壁を有する。この局面において、第2のリザーバ壁の少なくとも一部は平滑表面であってもよい。
【0021】
さらなる局面において、一対のポートが本体の側壁内に画定され得る。さらなる別の局面において、第1のリザーバと本体の一対のポートの第1のポートとの間に延在し、こうして第1のリザーバおよび本体の外側と流体連通する、第1の本体導管が提供され得る。第2のリザーバと本体の一対のポートの第2のポートとの間に延在し、こうして第2のリザーバおよび本体の外側と流体連通する、第2の本体導管も同様に提供され得る。
【0022】
上述したように、本発明の種々の実施形態によるアクセスポート100の本体110は、少なくとも第1のリザーバおよび第2のリザーバを含む複数のリザーバを備える。例えば、図1Aおよび1Bに示されるように例示的に、本体は、第1および第2のリザーバ112および113を備えることができる。各リザーバは、図1Dに示されるように、本体の上面内に画定されて延在し、リザーバ壁面およびリザーバ基部116を有する。一局面において、リザーバ基部は、第1および第2のリザーバそれぞれのリザーバ壁面の少なくとも一部に実質的に垂直である。例示的な一局面において、第1および第2のリザーバは、実質的にD字形を有し得る。
【0023】
さらなる局面において、第1および第2のリザーバそれぞれのリザーバ壁面の一部は、共通壁を形成する。さらなる局面において、共通壁の少なくとも一部は、実質的に本体の長手方向軸に沿って延在し得ることが企図される。さらに別の局面において、共通壁の少なくとも一部は、本体の上面に実質的に垂直に延在し得る。
【0024】
また、共通壁の少なくとも一部は、第1および第2の本体導管それぞれに実質的に平行に延在し得ることも企図される。任意選択で、第1および第2の本体導管の少なくとも一部は、共通壁の一部内に画定され得る。
【0025】
一実施形態において、D字形リザーバは、(例えば図1Bの平面図に示されるように)本体の長手方向軸の周りに離間するように本体内に画定される。デュアルD字形リザーバの各々は、異なるサイズまたは形状のもの、例えば、対称的、非対称的、または異なるデュロメーター、幅および高さのものであってもよい。種々の実施形態によれば、本体の長手方向軸と相対的にD字形リザーバを配列することにより(それらが対称的であるか、または同様のサイズもしくは形状であるかに関係なく)、アクセスポートの全幅(すなわち両方のリザーバにわたり測定される距離)を大きく低減することができる
この局面において、理解されるように、各々のD字形の第1および第2のリザーバは、断面において実質的に直線の壁部分および実質的に弓形の壁部分を備える。さらなる局面において、第1および第2のリザーバは本体内に画定され、それぞれの直線壁部分は、長手方向軸または本体の中心を横切る平面と平行かつそこから所定の距離だけ離間する。理解されるように、第1および第2のD字形リザーバのそれぞれの直線壁部分の少なくとも一部は、共通壁を形成する。
【0026】
例えば、限定を意図せず、例示されたデュアルD字形リザーバ式アクセスポートの幅は、約1インチから約1.3インチの範囲となり得る。さらなる実施形態において、幅は、約1.1インチから1.2インチの範囲、例えば約1.15インチとなり得る。具体的実施形態において、幅は、約1.146インチである。既知のアクセスポートの幅は、概して1.6インチを超える。したがって、本明細書において教示されるように、デュアルリザーバ式アクセスポートの幾何学的占有面積は、図8に示されるもののような既知のデュアルリザーバ式アクセスポートの幾何学的占有面積と比較して低減される。この設計は、より小さい幾何学的占有面積を有することにより、アフェレーシス手順の間の患者への外傷を低減するため、アフェレーシスの間有益であり、またリザーバ設計は、アフェレーシスの間大型の針のリザーバへのアクセスを可能とするため有益である。
【0027】
別の実施形態において、図1Dに最も良く示されるように、第1および第2のリザーバそれぞれのリザーバ側壁は、リザーバ壁面がリザーバ基部に連結する箇所に角度の付いた角部または連結部が形成されないようにリザーバ基部116から延在する。このようにして、リザーバ内の血液またはその他の物質がアクセスポート内に通される、またはアクセスポートから採取される際にこれらの流体の閉塞につながり得る、明確な角度の付いた角部または連結部が存在しない。
【0028】
図1Aおよび7Eを参照すると、一対のポートの第1および第2のポートが、本体110の側壁内に画定され、こうして第1および第2のリザーバ112および113それぞれと流体連通する。一局面において、第1および第2のポートは、図7Gに示されるように、第1および第2の本体導管114および115それぞれを介して、第1および第2のリザーバそれぞれと流体連通する。
【0029】
具体的実施形態において、各本体導管の一部は、それぞれのリザーバの一部内に画定される。一局面において、各本体導管の一部は、リザーバ壁面の直立部分、リザーバ側面の湾曲部分、およびリザーバ基部が合流する点に隣接したリザーバ壁面の一部内に画定される。上述したように、一局面において、リザーバ側面は、実質的に平滑表面であってもよく、したがってそれぞれの表面の連結点が実質的に丸くなり得る「角部」となり得る。この局面において、連結点が角度の付いた角部に限定されることは意図されない。この実施形態において、それぞれの本体導管がリザーバの「角部」から延在するため、リザーバを清潔に洗浄する流路がリザーバ内に提供され、改善されたリザーバ洗浄を提供することができる。
【0030】
ここで図2A〜2Cおよび図7Aを参照すると、一実施形態において、アクセスポート保持具120は、本体110の一部に固定装着されるように構成される。さらなる実施形態において、保持具は、保持具の一部と本体の一部との間の少なくとも1つの隔壁を密着させるように構成される。図2Aおよび2Bに示されるように、保持具は、保持具を通して延在する少なくとも1つの保持具開口部を画定し得る。さらなる実施形態において、保持具は、保持具が本体上に動作可能に装着された場合、第1の保持具開口部が実質的に第1のリザーバの上に重なり、第2の保持具開口部が実質的に第2のリザーバの上に重なるように第1および第2の保持具開口部を画定し得る。一局面において、第1および第2の保持具開口部は、共通の分割部材により分離される。この局面において、第1および第2の開口部は、分割部材126により分離されたD字形開口部122および123であってもよい。一局面において、保持具は、分割部材が、本体の第1および第2のリザーバにより形成される共通壁の上に実質的に重なるように形成されるように構成され得る。
【0031】
一実施形態において、分割部材の上面は、保持具の周縁の頂面と実質的に同一平面上となり得る。任意選択で、図2Cに示されるように、分割部材126の少なくとも一部は、保持具の周縁により画定される平面の上に隆起する(すなわちそこから外側に突出する)ことができる。
【0032】
任意選択で、さらなる実施形態によれば、保持具は、図2Bに示されるように、1つ以上の縫合穴124を備えることができる。そのように提供されると、適切な縫合糸を縫合穴に通してアクセスポートをその下の患者の筋肉および/または組織に留めることにより、アクセスポートを患者の筋膜に縫い付けることがでる。
【0033】
図1C、7Fおよび7Gに示されるように、アクセスポート本体110は、出口ステムがアクセスポート本体外側の側壁における一対のポートと流体連通され、こうして第1および第2の本体導管114および115それぞれを通して第1および第2のリザーバ112および113それぞれと流体連通されるように、出口ステム130を嵌合可能に受容するように構成される。
【0034】
図3A〜3Dは、出口ステム130の一実施形態を示す。一局面において、出口ステムは、本体内に画定される一対のポートの上に重なるように本体110の一部に嵌合可能に連結または装着されるように構成される。例えば、限定することなく、出口ステムは、アクセスポート本体110の陥凹部分により受容されるような形状およびサイズのフェース部分132を備えることができる。一実施形態において、出口ステムは、各々出口ステムの近位端から対向する遠位端に出口ステムを通して延在する、例えば図3Cに示されるような第1のステム導管および第2のステム導管134および135を備える。一実施形態において、出口ステムの近位端は、例えば図3Aおよび3Bに示されるようにネジ式であってもよい。別の局面において、出口ステムの対向する遠位部分は、2つの突起136および137を備えてもよい。第1および第2のステム導管のそれぞれ1つが、それぞれの突起の各々を貫通し得ることが企図される。例えば、第1のステム導管134は、第1の突起136を通して、ステムの近位端から遠位端に延在し得る。同様に、第2のステム導管135は、第2の突起137を通して、ステムの近位端から遠位端に延在し得る。
【0035】
一実施形態において、出口ステムの遠位部分、例えば、限定されることなく、出口ステム突起136および137は、当技術分野において知られたもの等のデュアルルーメンカテーテル(図示せず)に嵌合可能に連結されるように構成される。したがって、一局面において、出口ステムは、アクセスポート本体の各流体リザーバとデュアルルーメンカテーテルのそれぞれのルーメンとの間の流体連通を提供するように構成される。
【0036】
種々の実施形態による隔壁は、当技術分野において周知の種類の貫通可能な隔壁を含むことができる。アクセスポート隔壁140の一実施形態を図4A〜4Cに示す。この実施形態において、隔壁は、図4Bに示されるように実質的にD字形である。D字形隔壁の縁辺部は、図4Cに示されているように、例えば縁辺部に沿って延在する段部表面144を画定して、隆起したD字形の雄の突起部142を画定するように陥凹され得る。以下により詳細に説明するように、アクセスポートが組み立てられた状態の時、それぞれの保持具開口部120を囲む保持具の部分は、隔壁の段部表面に係合するように構成される。
【0037】
アクセスポート隔壁の別の実施形態において、少なくとも1つの隔壁は、実質的に円筒形状であってもよい。一局面において、隔壁は、底部および対向する頂部を有する。この実施形態において、図5A〜5Cに示されるように、隔壁の底部は第1の雄の突起部および離間した第2の雄の突起部を画定する。この局面において、第1の雄の突起部は、第1のリザーバの上部内に密着して設置されるように構成され、第2の雄の突起部は、第2のリザーバの上部内に密着して設置されるように構成される。
【0038】
一局面において、第1および第2の雄の突起部それぞれが実質的にD字形であってもよく、または、その他の様式で第1および第2のリザーバそれぞれの上部内に受容されるように構成され得る。さらなる局面において、隔壁の底部は、第1および第2のD字形の雄の突起部それぞれの周囲および間に延在する上段部表面158、156を画定し得る。上段部表面は、保持具が本体に接続された際に本体の一部に対し密着して設置されるように構成される。
【0039】
同様に、隔壁の頂部は、第3の雄の突起部および離間した第4の雄の突起部を画定する。この局面において、第3の雄の突起部の少なくとも一部は、保持具の第1の開口部内に少なくとも部分的に受容されるように構成され、第2の雄の突起部の少なくとも一部は、保持具の第2の開口部内に少なくとも部分的に受容されるように構成される。
【0040】
一局面において、第3および第4の雄の突起部それぞれが実質的にD字形であってもよく、または、その他の様式で第1および第2の保持具開口部それぞれの中に受容されるように構成され得る。さらなる局面において、隔壁の頂部は、第3および第4のD字形の雄の突起部それぞれの周囲および間に延在する下段部表面158、156を画定することができ、下段部表面は、好ましくは、保持具が本体に接続された際に保持具の部分に対し密着して設置されるように構成される。
【0041】
図6A〜6Dは、アクセスポートの例示的ロックスリーブ160を示す。一実施形態において、ロックスリーブは、実質的に円錐台形状である。ロックスリーブは、ロックスリーブの長手方向軸と実質的に平行な方向にロックスリーブを通して延在する開口を画定し得る。したがって、一実施形態において、ロックスリーブは、外側表面および内側表面を備える。さらなる実施形態によれば、図6Dに示されるように、内側表面の少なくとも一部はネジ式であってもよい。以下で詳細に説明するように、ロックスリーブは、選ばれた従来のデュアルルーメンカテーテルを出口ステム130に固定するように構成され得る。
【0042】
図7Aは、埋込式アクセスポートの例示的な組立部品を示す。図示されるように、本明細書において種々の実施形態に関して説明されるような本体110が提供される。デュアル隔壁150等の隔壁は、本体の上に位置付けることができる。一局面において、第1および第2のD字形の雄の突起部それぞれは、本体のD字形の第1および第2のリザーバそれぞれの上に実質的に置かれるように位置付けることができる。任意選択で、図4A〜4Cに示されるように、2つの別個のD字形隔壁140が提供され得る。この局面において、第1および第2のD字形の雄の突起部それぞれは、図4A〜4Cまたは図5A〜5Cにそれぞれ示されるような隔壁140または150を通して皮下注射針(図示せず)をリザーバにアクセスさせるのに必要な最小量の空間を包囲するように、本体のD字形の第1および第2のリザーバそれぞれの上部内に位置付けることができる。上述のように、D字形リザーバの使用および隔壁のD字形部分または個々のD字形隔壁の対応する配列により、埋込型アクセスポートの幾何学的占有面積が少なくとも30%低減され得る。図示された第1および第2のD字形リザーバ112および113は、14ゲージ以上のサイズの針のアクセスを可能とし、隔壁140は、そのような針を受容することができる。14ゲージ以上の針等の大型針を受容するリザーバおよび隔壁の能力は、最適な血流を可能とするため、アフェレーシスの間有益である。
【0043】
14ゲージ以上のサイズの針はアフェレーシス手順における使用に理想的に構築されていると理解されているが、本明細書の説明は、本出願により開示される本発明を実践するために使用され得る針の種類を限定するものと解釈されるべきではない。本明細書における任意の時点で特定の針のサイズが述べられた場合、開示される出願の実践に任意のゲージの針を使用することができることが企図される。
【0044】
出口ステム130は、例えばステムの近位端を本体の一部に嵌合可能に連結することにより、本体110に接続することができる。図7Dおよび7Gは、ステム130が本体に連結された時の本体110に対するステム導管134および135の位置を示す。次いで、保持具120は、隔壁の上に位置付けられて本体に装着され、それにより保持具と本体との間に隔壁を固定することができる。上述のように、保持具は、隔壁の第3および第4のD字形の雄の突起部が、保持具のそれぞれのD字形保持具開口部の実質的に下に位置するように位置付けることができる。したがって、分割部材126の一部は、隔壁の第3および第4のD字形の雄の突起部の間の下段部表面156の一部内に位置付けることができる。この実施形態において、保持具120は、隔壁の下段部表面に係合するように構成される。任意選択で、2つのD字形隔壁が提供される場合、各隔壁は、D字形保持具開口部それぞれの実質的に下に位置するように位置付けることができる。種々の実施形態によれば、保持具の一部は、1つ以上の隔壁の段部分に係合するように構成され、それにより保持具と本体との間に隔壁を定位置に固定する。
【0045】
次いで、ガスケット170をステムの二又の遠位部分上に位置付けることができ、ロックスリーブ160をステムに連結することができる。一局面において、ステムのネジ山は、当技術分野において知られるように、ロックスリーブの内側ねじ山部分に係合することができる。デュアルルーメンカテーテルは、ロックスリーブによりステムに固定することができる。上述のように、組み立て時、本体のD字形リザーバの各々は、デュアルルーメンカテーテルのそれぞれのルーメンと流体連通し得る。
【0046】
種々の実施形態によれば、埋込型アクセスポートの構成要素のいくつかまたはすべては、アクセスポートが使用される患者に対応するとともに必要な治療がアクセスポートで達成されるサイズとすることができる。例えば、成人における使用のためのアクセスポートは、子供における使用を意図したものよりも大きいサイズのものとなり得る。これは、適正な末梢静脈アクセスを有し得ない幼児等、特にアフェレーシスを受ける患者にとって有益となり得る。
【0047】
使用中、デュアルリザーバ式埋込型アクセスポートは、上述のように組み立てることができる。患者の身体の移植部位に切開を行うことができ、埋込型アクセスポートをその中に位置付けることができる。既知のデュアルリザーバ式アクセスポートの幾何学的占有面積と比較してD字形デュアルリザーバ式アクセスポートの低減された幾何学的占有面積により、患者の移植部位により小さい切開を行うことができ、患者の不快感およびその他の潜在的な内科的合併症が低減される。アクセスポートは、上述のような縫合糸により移植部位に固定することができる。患者の身体内の移植部位から必要な処置部位(複数を含む)にデュアルルーメンカテーテルを送給することができ、切開を閉じることができる。例示的な一局面において、少なくとも10Frのカテーテルシャフトを血管アクセスポートとともに使用することができる。他の例示的局面において、12Frまたは14Frのカテーテルを使用することができる。これらのようなカテーテルはより高い血流速度を可能とするため、これはアフェレーシスの間特に有益である。
【0048】
医者またはアクセスポートの使用を必要としているその他の人物がアクセスポートから処置を施しおよび/または流体を採取する必要がある場合、彼または彼女は、本明細書において以下に詳しく説明するように、アクセスポートの位置を識別するように構成される特徴(例えば保持具の突出した分割部材126)を見つけることにより、アクセスポートを見つけることができる。医者が突起部を見つけたら、彼または彼女は、例えばそれぞれの保持具開口部、隔壁、そしてそれぞれのリザーバ内に針を刺し込むことにより、D字形の第1および第2のリザーバのうちの1つまたは両方にアクセスすることができる。次いで、医者は、流体をリザーバに注入することにより患者に処置を施すことができ、任意選択で、医者は、患者からリザーバに収集された流体を採取することができる。図11は、ヘマトクリット、すなわち血液のうち赤血球が占める割合が過剰となることなく、いかなる血液粘度においてもアフェレーシスに望ましい最大流量を可能とする、本明細書に記載される血管アクセスポート100を備える、アフェレーシスに最適なシステム171を示す。これらの流量は、本明細書に記載されるデュアルリザーバ式アクセスポート、14ゲージ以上の大口径針、および少なくとも10Frから12Frのカテーテルの組み合わせにより達成される。他の局面において、12Frまたは14Frのカテーテルを使用することができる。
【0049】
本発明の埋込型アクセスポート100の構築に使用される製造様式および材料は、米国特許第4,673,394号および第5,951,512号に記載される通りであり、各々、Manchester,GeorgiaのHorizon Medical Products,Inc.に譲渡され、その各々が本明細書に参考として完全に援用される。
【0050】
例えば、限定を意図せず、本発明の好ましい実施形態の貫通可能な隔壁は、好ましくはシリコンゴムまたはラテックス等のエラストマーであり、皮下注射針(図示せず)を用いたそれぞれのアクセスポート内に形成されたリザーバ内へのアクセスを許容するように構成された、自己再封止性ポリマーを含むことができる。本体および保持具は、好ましくは、生体適合性材料、例えば電解研磨ステンレススチール、または、チタン等の生体適合性硬質材料を含むその他の手術用グレードのスチール等を含む。さらに、アクセスポートは、隔壁を除いて、人間の体内への移植が意図され、またそのための使用に承認された好適なプラスチック材料で製造され得る。また、本発明のアクセスポートのすべての実施形態において、アクセスポートの本体は、本体の側壁に画定された外部開口部と関連して、既知の構造のカテーテルマウントが提供され、これは、例えば、その教示が本明細書に参考として援用されるFentonらに対する‘394特許に示されるカテーテルマウントのロック型を含み得る。
【0051】
本発明のさらなる局面は、概して、アクセスポートが患者内に移植された後にアクセスポートを識別するための、少なくとも1つの認識可能または識別可能な特徴を有するアクセスポートと関連した方法およびデバイスに関する。例えば、限定を意図せず、本開示により企図されるアクセスポートの少なくとも1つまたはおそらくは複数の識別可能な特徴(複数を含む)は、アクセスポートに関連した情報(例えば製造者のモデルまたは設計)と相関し得る。したがって、アクセスポートの特定のモデルからの識別可能な特徴は、別のモデルのアクセスポートの識別可能な特徴の少なくとも1つに対して一意となり得る。
【0052】
種々の局面において、アクセスポートの少なくとも1つの識別可能な特徴は、ポートの種類、カテーテルの種類、製造者、製造年月日、材料ロット、部品番号等の関連した任意の情報とさらに相関し得ることが企図される。さらなる局面において、アクセスポートの少なくとも1つの識別可能な特徴が観察またはその他の様式で特定されたら、そのようなアクセスポートの少なくとも1つの特徴の関連付けを達成することができ、アクセスポートに関する情報を得ることができることが企図される。
【0053】
上述したように、本発明のアクセスポートは、皮下移植後にアクセスポートを動作可能に識別するように構造化されたアクセスポートの少なくとも一つの特徴を備えることができることが企図される。例示的な一実施形態において、少なくとも1つの識別可能な特徴は、触診(すなわち触れることにより検査すること)、その他の物理的相互作用、または視覚的観察により認識され得る。限定を意図しない例示的局面において、アクセスポートの少なくとも1つの特徴は、保持具の突出した分割部材126等の突起部、突起領域、周囲に延長した突起部、陥凹部、陥凹領域、周囲に延長した陥凹部、少なくとも1つの縫合孔、張り出した周縁部の特徴、くちびる状の特徴、うねり、および/または異なる高さの隣接した特徴のうちの少なくとも1つを含むことができる。
【0054】
任意選択で、アクセスポートの保持具の縁辺部の少なくとも一部は、所望に応じて、縁辺部の周りに離間し得る複数の突起部を含み得る。例えば、複数の突起部は、縁辺部の周りに対称的に周囲方向に離間し得る。種々の局面において、突起部(複数を含む)は、アクセスポートの少なくとも1つの識別可能な特徴を形成するようなサイズとされ、構成され、および位置付けられ得る。これらの種々の実施形態において、関係者は、移植されたアクセスポートの少なくとも1つの識別特徴を認識するために、皮膚を通してアクセスポートを触知または探り出すことができる。
【0055】
また、例示的な突起部(複数を含む)等のアクセスポートの識別可能な特徴は、アクセスポートが移植される患者の快適性を促進するように構造化され得ることが企図される。さらに、アクセスポートの全体的な幾何学形状は、アクセスポートの全体的な一般形状が少なくとも1つの識別可能な特徴として機能し得るような形状とされ得る。形状および/または設計が識別可能な特徴として機能し得るように、アクセスポートの外表面の一般形状にいかなる幾何学的形状および/または幾何学的設計も実装し得ることが企図される。
【0056】
別の実施形態において、少なくとも1つの識別可能な特徴は、X線または超音波画像化を介して認識され得る。例えば、少なくとも1つの識別可能な特徴は、X線または超音波技術の適用下で可視である材料で形成されたアクセスポート上の印を含み得る。任意選択の局面において、少なくとも1つの識別可能な特徴は、X線または超音波技術の適用下で可視である材料で形成されたアクセスポート内の印を含み得る。この局面において、「識別可能な特徴」は、視覚的にまたは触診により観察することはできないが、X線または超音波等のその他の従来の画像化技術を介して観察することができる。
【0057】
例えば、一実施形態において、金属化された特徴(例えば平板またはその他の金属幾何学構造)が、本開示により企図されるアクセスポートに含まれ得る。理解されるように、そのような金属的特徴は、アクセスポートをX線エネルギーに曝露すると同時に、アクセスポートを通過するX線エネルギーにX線感光性フィルムを曝露することにより生成されるX線写真上に示すことができる。さらに、本発明は、アクセスポートの金属または金属化された特徴のサイズ、形状、またはサイズと形状の両方が、アクセスポートの識別を容易化するように、すなわち、移植されたアクセスポートを、自動注入に好適なCTポートとして識別するように構成され得ることを企図する。限定されない一実施例において、ポートの基部は、図9に示されるように、CT注入可能性を示すために帆立貝形状の外形を有し得る。
【0058】
CT識別化アクセスポートの例示的な一局面において、アクセスポートの隔壁に対向する底部側等のアクセスポートの一部に、放射線照射条件下で可視である「CT」の文字が印される。例示的な一局面において、ポートは、チタンで作製することができ、「CT」の文字はポートの底部側にエッチングされ、図9に示されるような識別手段243として機能することができる。理解されるように、1つ以上のアルファベット文字および数字、1つ以上の記号、またはその他の識別手段を含むポートを識別する任意の手段を、ポートの底部側にエッチングすることができる。図9に示されるように、ポートの底面の一部にチタン材料が存在しないことにより、放射線照射条件下で高められたコントラストが形成され、この条件下では文字がより可視化され得る。例示的な一局面において、機械彫刻プロセスを使用して文字(またはその他の識別手段)をポートの底部にエッチングすることができる。例示的な一局面において、文字は、ポートの底部の表面から約0.010インチから約0.020インチの深さでエッチングされ得る。一局面において、文字は、ポートの底部の表面から約0.015インチの深さ、ポートの壁の厚さの約半分に等しい深さ、または約0.030インチの深さでポートの底部にエッチングされ得る。
【0059】
別の例示的な局面において、限定を意図せず、所望の文字は0.010インチ厚の白金ワイヤ等の白金ワイヤから形成することができ、これはシリコーン接着剤等の接着剤によりアクセスポートの底部側に接着することができる。あるいは、文字は、成型してからシリコーン接着剤等の接着剤でポートの裏側に接着されるタングステン充填室温加硫型(RTV)シリコーンゴムから作製することができる。別の例示的実施例において、ポートの底部側を彫って「CT」の文字を形成することができ、彫った箇所をタングステン充填RTVシリコーンで充填することができる。RTVシリコーンゴムは、接着剤としても主剤としても医療デバイス産業において長年使用されていることが、当業者には理解される。
【0060】
さらに別の局面によれば、図13から15に示されるように、識別手段343(例えば「CT」の文字)をポートの底面に彫ることができる。例示的な一局面において、「CT」の文字は、ポートの底面に対して浮き出た文字であってもよい。例示的な一局面において、「CT」の文字は、上述のように、機械彫刻プロセスと同様のプロセスを使用して表面の底部にエッチングされてもよい。例示的な一局面において、ポートの底面は、底面に彫られた「CT」の文字を有さなくてもよい。一局面において、「CT」の文字は、ポートの底面内に画定される第1の円形陥凹部分の中心に位置付けられる。第2の陥凹部分は、第1の陥凹部を周囲方向に囲む。第1の陥凹部分は、第1の陥凹部分を周囲方向に囲む第2の陥凹部分と比較してより大きな陥凹深度でポート表面の底面内に画定される。一局面において、第1の陥凹部分は、ポートの底面より約0.031インチであり、第2の陥凹部分は、ポートの底面から約0.021インチであってもよい。一局面において、第1の陥凹部分の直径は、約0.450インチである。別の局面において、第2の陥凹部分の直径は、約0.513インチである。一局面において、ポートの底部の全体的な直径は、約0.825インチであってもよい。第1および第2の陥凹部分それぞれの上記寸法は、単に例示的なものであり、限定は意図されない。
【0061】
一局面において、図13および14に示されるように、ディスク材料の一部が除去され、それにより「CT」の文字が形成されるように、機械彫刻プロセスを使用してディスク345がエッチングされる。図15に示されるように、一局面において、ディスク345は、次いで、ポートの第1の陥凹部分に挿入され、それに接着される。例示的な一局面において、組み立てられた構成では、「CT」の文字がポートの底面に対して浮き上がっている場合、ディスク345の外側表面は、第1の陥凹部分から浮き上がった「CT」の文字と面一に位置することができる。一局面において、ディスク345は、チタンで構成され得る。別の局面において、ディスク345は、任意の好適な生体適合性材料で構成され得る。理解されるように、1つ以上のアルファベット文字および数字、1つ以上の記号、またはその他の識別手段を含むポートを識別する任意の手段を、上述のようにポートの底部側にエッチングするまたは彫ることができる。一局面において、ディスク345の外径は、約0.440インチである。一局面において、「CT」の文字の幅は、約0.440インチであってもよい。一局面において、「CT」の文字の幅は、約0.346インチであってもよく、「CT」の文字の高さは、約0.237インチであってもよい。一局面において、ディスク345の厚さは、約0.010インチである。文字の幅の上記寸法は、単に例示的なものであり、限定は意図されない。
【0062】
一局面において、図15に示されるように、プラスチックキャップの外側表面がポートの底面と面一となるように、次いで、プラスチックキャップ367がディスク345の頂部に挿入される。一局面において、プラスチックキャップ367は、ポートの底面の第1の陥凹部分内に収まるように構成された第1の部分と、ポートの底面の第2の陥凹部分内に収まるように構成された第2の部分とを有する。一局面において、プラスチックキャップ367は、約0.510インチの外径および約0.489インチの内径を有し得る。一局面において、プラスチックキャップ367は、約0.035インチの深さを有し得る。当然ながら、プラスチックキャップの上記寸法は、単に例示的なものであり、限定は意図されない。
【0063】
上述の例示的実施例において、タングステンは容易に入手可能であり多くの医学的用途に使用されているため、タングステンが代表として選択された。さらに、ポートがチタン製である場合、タングステンはチタンよりも密度が高いため、タングステンを選択することによって、放射線照射条件下で文字がより可視化され得る。しかしながら、他の生体適合性の高密度金属も金属化された文字の少なくとも一部を構成し得ることが企図されることが理解される。
【0064】
例示的な一局面において、シリコーンゴムRTVに混合されるタングステンは、約25ミクロンの粒径であってもよい。RTVは、加硫(硬化)の前はヨーグルトに類似した粘度を有する比較的柔らかいペーストであることが、当業者には理解される。タングステンは、約100重量パーセントから500重量パーセント、好ましくは約150重量パーセントから400重量パーセントの比較的高い重量濃度で混合され得る。
【0065】
別の実施例において、アクセスポートの識別可能な特徴は、超音波相互作用を介した検出用に構成され得る。例示的な一局面において、そのような識別可能な特徴は、外側の地形学的特徴を含み得る。別の局面において、そのような識別可能な特徴は、超音波画像化により識別され得る界面を形成する2種以上の材料を含む複合構造を含み得る。さらなる実施形態において、少なくとも1つの識別可能な特徴は、磁気、光、または電波エネルギー相互作用またはアクセスポートとの通信により認識され得る。この局面において、少なくとも1つの識別可能な特徴は、別個の外部電源なしに動作し、対象の外部に位置するリーダから動作電力を得るように構成されたパッシブRFIDタグを備える。例示的なパッシブRFIDタグは、通常は、変更不可能な一意のデータセット(通常32〜128ビット)でプログラムされる。読み取り専用タグは、選択された製品固有情報を含有し得る1次元バーコードに匹敵する識別子として動作することができる。代替の局面において、アクセスポートの少なくとも1つの識別可能な特徴は、アクセスポートが自動注入可能であることと相関し得る、またはポートおよび/もしくはシステムがアフェレーシスに使用され得ることを示すためのものであり得る。この局面において、アクセスポートの少なくとも1つの識別可能な特徴は、アクセスポートを、皮下移植後に自動注入可能なものとして識別するように構成され得る。
【0066】
さらに別の局面において、アクセスポートの少なくとも1つの識別可能な特徴は、アフェレーシスまたはフェレーシス様式の手順との使用に適合するものとして識別するように構成され得る。ポートの移植手順は、胸部に切開部を形成し、次いで、ポート本体の設置のためのポケットを切開部の遠位に形成することを含む。切開部は、切開時に、患者の頸部において、カテーテルが導入されるべき内頸(IJ)静脈の中にまで形成され得る。次いで、トンネリングデバイスを使用して、胸部への切開部から頸部の切開部まで、皮膚の下にトンネルを形成することができる。次いで、この形成されたトンネルを通してIJに形成された切開部にカテーテルを皮膚の下で前進させることができる。次いで、IJを通して右心房内にカテーテルを前進させることができる。ポートは分離されたカテーテルを有するため、通常の製造者の説明書に記載されるように、次いで、カテーテルの近位端を切断してポート本体に接続することができる。
【0067】
ポートが患者の皮膚の下に移植された後、図11に開示されるシステム171を使用してアフェレーシスを行うことができる。図11に開示されるシステムは、本明細書に開示され図1〜7Gに示されるデュアルリザーバ式アクセスポート100を備える。図11にも示されているように、ポート100は、隔壁152、154、分割部材126を有する筐体11、ロックスリーブ160、および14ゲージ以上のサイズの針である少なくとも1つの針143を備える。例示的な一局面において、針143は、14ゲージから22ゲージのサイズであってもよい。例示的な一局面において、針は、18ゲージから22ゲージの針サイズであってもよく、図11に示されるもののような安全輸液セット138の一部であってもよい。
【0068】
本明細書に記載されるシステム171はまた、輸液セット138に連結される少なくとも1つのショートベベルHuberポイント低侵襲性針143を備える。本明細書に記載されるシステム171とともに使用される輸液セット138および針143は、アフェレーシスのための最小限の流量要件を補助するように設計される。これらの輸液セット138および針143は、最適な流量生成を提供する。システム171は、12Frのスタガー型先端を有するデュアルルーメン式ダブルDカテーテルとともに使用することができる。そのようなカテーテルは当技術分野において周知であるが、本明細書に記載のデュアルリザーバ式アクセスポートを、これもまた本明細書に記載の針およびカテーテルと組み合わせて使用すれば、圧力および溶血を最小限としながら適切な流量を生成する一助となる。代替の局面において、本明細書に記載の血管アクセスポート100はまた、トリプルルーメン式カテーテルとともに使用することもできる。
【0069】
例示的な一局面において、本明細書に記載の血管アクセスポート100とともに使用される輸液セットは、LifeGuard(登録商標)安全輸液セット(本明細書に参考として援用される、米国特許第6,676,633号)であってもよい。システム171はまた、少なくとも10フレンチ(Fr)カテーテルシャフト117(その一部が図11に示されている)を備えるデュアルまたはトリプルルーメンカテーテルを備える。例示的な一局面において、血管アクセスポートとともに使用されるカテーテルシャフト117は、10Frから14Frである。別の例示的な局面において、血管アクセスポート171とともに使用されるカテーテルシャフト117は、約12Frから14Frである。
【0070】
本明細書に記載されるポート100は、多くの症例において、成人だけでなく小児患者に対する使用のために構成される。本明細書に記載される血管アクセスポート100のサイズは、デバイスの侵襲性を最小限化するように制約される。ポート100のリザーバおよび出口は、最適流量を提供するために圧力制限が最小化されるように設計される。
【0071】
本明細書に開示されるポート100を使用した任意のアフェレーシス手順を行うために、ポート100は、図11に示されるように、14ゲージ以上の針でアクセスされる。デュアルリザーバ式ポート100が14ゲージ以上のノンコアリングの針を使用してアクセスされた後、次いで、患者はアフェレーシス機器に接続され得る。アフェレーシス手順の間、図12に示されるフローチャートにおいて示されるように、血管アクセスカテーテルの吸引ルーメンを通して血液が吸引される。アフェレーシスプロセスは本明細書において図10に示されるもののような従来のデュアルリザーバ式ポートを使用して示されているが、アフェレーシスプロセスは、本明細書に開示されるデュアルリザーバ式アクセスポート100等の任意のデュアルリザーバ式血管アクセスポートとともに使用され得る。
【0072】
吸引は、システム171の針に作用するアフェレーシス機器からの負圧により行われる。吸引された血液は、次いで、アフェレーシス機器に向かう。フェレーシス手順の間、フェレーシス機器は、例えば幹細胞、赤血球もしくは白血球、またはT細胞を含む不純物を濾過除去する。求められる細胞の種類は、例えば、プラズマフェレーシス、血小板フェレーシス、フォトフェレーシス、エリスロフェレーシス(erythropheresis)、および赤血球アフェレーシス(erythrocytapheresis、RCX)等、実行されるフェレーシスの種類を決定付ける。残りの濾過血液は、カテーテルの輸液ルーメンを通して患者に戻される。次いで、血液は、針を通ってポートの中へ、そしてカニューレを通って患者に輸血される。アフェレーシスの後、次いで、ポートは生理食塩水およびヘパリン10ミリリットルで洗浄される。これはまた、カテーテル内での凝血の防止を助ける。本明細書に記載の血管アクセスポートシステム171の小児患者における使用は、30〜45ミリリットル/分の血流量および吸引で125〜150、返却で50〜100の最大圧力の達成に成功している。本明細書に記載のシステム171は、アフェレーシスに最適な流量を可能とする。この流量は、Hgb S(異常ヘモグロビン)レベルの低下および鉄負荷の低下を可能とする。このシステム171は、単純な輸液からは利益を得られず末梢アクセス性が低い子供および成人に対するアフェレーシスの安全な実行を可能とし、さらに外来患者部門における所要時間を短縮化することができる。
【0073】
上記明細書において本発明のいくつかの実施形態を開示したが、上記明細書および関連した図面に示される教示の利益を有する、本発明が関連する多くの修正および他の実施形態が考慮されることが、当業者には理解される。したがって、本発明は上に開示された特定の実施形態に限定されず、多くの修正および他の実施形態が本発明の範囲内に含まれることが意図されることが理解される。さらに、本明細書において特定の用語が使用されているが、それらは一般的および説明的な意味でのみ使用され、限定を意図するものではない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
埋込型血管アクセスポートであって、
本体であって、
上面と、
対向する下面と、
該上面と下面との間に延在する側壁であって、該側壁は一対のポートを画定する、側壁と、
該本体の該上面の一部内に画定される第1のリザーバと、
該本体の該上面の一部内に画定される第2のリザーバと、
該第1のリザーバと該一対のポートの第1のポートとの間に延在する第1の本体導管と、
該第2のリザーバと該一対のポートの第2のポートとの間に延在する第2の本体導管とを備える、本体と、
該第1または第2のリザーバのうちの少なくとも1つの上部内に設置されるように構成される少なくとも1つの隔壁と、
第1の保持具開口部および第2の保持具開口部を画定する保持具と
を備え、該第1および第2の保持具開口部は、共通の分割部材により分離され、該保持具は、該第1の保持具開口部が該第1のリザーバの上に重なり、該第2の保持具開口部が該第2のリザーバの上に重なるように、該本体上に装着可能であり、該少なくとも1つの隔壁は、該保持具と該本体との間に密着して固定される、アクセスポート。
【請求項2】
出口ステムであって、
近位端と、
対向する遠位端と、
該出口ステムを通して該近位端から該遠位端に延在する第1のステム導管と、
該出口ステムを通して該近位端から該遠位端に延在する第2のステム導管と
を備える、出口ステムをさらに備え、前記第1の本体導管が該第1のステム導管と流体連通し、前記第2の本体導管が該第2のステム導管と流体連通するように、該出口ステムの該近位端は前記一対のポートに接続されその上に重なる、請求項1に記載のアクセスポート。
【請求項3】
前記出口ステムの遠位部分は、デュアルルーメンカテーテルに嵌合可能に連結されるように構成される、請求項2に記載のアクセスポート。
【請求項4】
前記保持具の前記分割部材の少なくとも一部は、前記本体の前記上面によって画定される平面から外向きに突出する、請求項1に記載のアクセスポート。
【請求項5】
前記第1および第2のリザーバは、断面において各々、実質的にD字形である、請求項1に記載のアクセスポート。
【請求項6】
前記D字形の第1および第2のリザーバは、各々、断面において実質的に直線の壁部分と実質的に弓形の壁部分とを備え、該第1および第2のリザーバは、前記本体内に画定され、それぞれの直線の壁部分は、該本体の中心を横切る平面と平行かつそこから所定の距離だけ離間し、該第1および第2のリザーバのそれぞれの直線の壁部分の少なくとも一部は共通壁を形成する、請求項5に記載のアクセスポート。
【請求項7】
第1および第2のリザーバのそれぞれはリザーバ壁表面を有し、第1および第2のリザーバのそれぞれの該リザーバ壁表面の一部は共通壁を形成する、請求項1に記載のアクセスポート。
【請求項8】
前記共通壁の少なくとも一部は、実質的に前記本体の長手方向軸に沿って延在する、請求項7に記載のアクセスポート。
【請求項9】
前記共通壁の少なくとも一部は、前記本体の前記上面に実質的に垂直に延在する、請求項8に記載のアクセスポート。
【請求項10】
前記共通壁の少なくとも一部は、前記第1および第2の本体導管それぞれに実質的に平行に延在する、請求項7に記載のアクセスポート。
【請求項11】
前記第1および第2の本体導管の少なくとも一部は、前記共通壁の一部内に画定される、請求項10に記載のアクセスポート。
【請求項12】
前記少なくとも1つの隔壁は、実質的に、底部および対向する頂部を有する円筒形であり、該隔壁の該底部は、第1の雄の突起部および離間した第2の雄の突起部を画定し、該第1の雄の突起部は、前記第1のリザーバの前記上部内に密着して設置されるように構成され、該第2の雄の突起部は、前記第2のリザーバの前記上部内に密着して設置されるように構成される、請求項7に記載のアクセスポート。
【請求項13】
前記隔壁の前記頂部は、第3の雄の突起部および離間した第4の雄の突起部を画定し、該隔壁の該第3の雄の突起部の少なくとも一部は、前記保持具の前記第1の開口部内に少なくとも部分的に受容されるように構成され、前記第2の雄の突起部の少なくとも一部は、該保持具の前記第2の開口部内に少なくとも部分的に受容されるように構成される、請求項12に記載のアクセスポート。
【請求項14】
前記少なくとも1つの隔壁は、第1の隔壁および第2の隔壁を含む、請求項7に記載のアクセスポート。
【請求項15】
前記第1の隔壁の底部は、前記第1のリザーバの一部内に設置されるように構成され、前記第2の隔壁は、前記第2のリザーバの一部内に設置されるように構成される、請求項14に記載のアクセスポート。
【請求項16】
前記第1および第2の隔壁の各々は、実質的にD字形である、請求項14に記載のアクセスポート。
【請求項17】
請求項1に記載のアクセスポートであって、前記本体、前記保持具、および前記少なくとも1つの隔壁のうちの少なくとも1つは、皮下移植後に該アクセスポートを識別するように構造化された少なくとも1つの特徴を備える、アクセスポート。
【請求項18】
前記少なくとも1つの特徴は、突起部、突起領域、周囲に延長した突起部、陥凹部、陥凹領域、周囲に延長した陥凹部、少なくとも1つの縫合孔、張り出した周縁部の特徴、くちびる状の特徴、うねり、および異なる高さの隣接した特徴のうちの少なくとも1つを含む、請求項17に記載のアクセスポート。
【請求項19】
請求項17に記載のアクセスポートであって、前記少なくとも1つの特徴は、X線または超音波技術の適用下で可視である材料で形成された、該アクセスポート上の印を含む、アクセスポート。
【請求項20】
請求項17に記載のアクセスポートであって、前記少なくとも1つの特徴は、該アクセスポートを、皮下移植後に自動注入可能なCTポートとして識別するように構成される、アクセスポート。
【請求項21】
請求項1に記載のアクセスポートであって、前記本体、前記保持具、および前記少なくとも1つの隔壁のうちの少なくとも1つは、皮下移植後に該アクセスポートを識別する手段を備える、アクセスポート。
【請求項22】
埋込型血管アクセスポートであって、
本体であって、
上面と、
対向する下面と、
該上面と下面との間に延在する側壁であって、該側壁は一対のポートを画定する、側壁と、
該本体の該上面の一部内に画定される第1のリザーバと、
該本体の該上面の一部内に画定される第2のリザーバであって、該第1および第2のリザーバの各々は、断面において実質的にD字形であり、該第1および第2のリザーバそれぞれの少なくとも一部は共通壁により分離される、第2のリザーバと、
該第1のリザーバと該一対のポートの第1のポートとの間に延在する第1の本体導管と、
該第2のリザーバと該一対のポートの第2のポートとの間に延在する第2の本体導管と
を備える、本体と、
該第1または第2のリザーバのうちの少なくとも1つの上部内に設置されるように構成される少なくとも1つの隔壁と、
第1の保持具開口部および第2の保持具開口部を画定する保持具と
を備え、該第1および第2の保持具開口部は、共通の分割部材により分離され、該保持具は、該第1の保持具開口部が該第1のリザーバの上に重なり、該第2の保持具開口部が該第2のリザーバの上に重なるように、該本体上に装着可能であり、該少なくとも1つの隔壁は、該保持具と該本体との間に密着して固定される、アクセスポート。
【請求項23】
前記少なくとも1つの隔壁は、実質的に、底部および対向する頂部を有する円筒形であり、該隔壁の該底部は、第1のD字形の雄の突起部および離間した第2のD字形の雄の突起部を画定し、該第1の雄の突起部は、前記第1のリザーバの前記上部内に密着して設置されるように構成され、該第2の雄の突起部は、前記第2のリザーバの前記上部内に密着して設置されるように構成される、請求項22に記載のアクセスポート。
【請求項24】
前記隔壁の前記頂部は、第3のD字形の雄の突起部および離間した第4のD字形の雄の突起部を画定し、該隔壁の該第3の雄の突起部の少なくとも一部は、前記保持具の前記第1の開口部内に少なくとも部分的に受容されるように構成され、前記第2の雄の突起部の少なくとも一部は、該保持具の前記第2の開口部内に少なくとも部分的に受容されるように構成される、請求項23に記載のアクセスポート。
【請求項25】
前記隔壁の前記底部は、前記第1および第2のD字形の雄の突起部それぞれの周囲および間に延在する上段部表面を画定し、該上段部表面は、前記保持具が前記本体に接続された際に該本体の一部に対し密着して設置されるように構成され、該隔壁の前記頂部は、前記第3および第4のD字形の雄の突起部それぞれの周囲および間に延在する下段部表面を画定し、該下段部表面は、該保持具が該本体に接続された際に該保持具の一部に対し密着して設置されるように構成される、請求項24に記載のアクセスポート。
【請求項26】
出口ステムであって、
近位端と、
対向する遠位端と、
該出口ステムを通して該近位端から該遠位端に延在する第1のステム導管と、
該出口ステムを通して該近位端から該遠位端に延在する第2のステム導管と、
を備える、出口ステムをさらに備え、前記第1の本体導管が該第1のステム導管と流体連通し、前記第2の本体導管が該第2のステム導管と流体連通するように、該ステムの該近位部分は前記一対のポートに接続されその上に重なる、請求項22に記載のアクセスポート。
【請求項27】
前記共通壁の少なくとも一部は、実質的に前記本体の長手方向軸に沿って延在する、請求項26に記載のアクセスポート。
【請求項28】
前記共通壁の少なくとも一部は、前記本体の前記上面に実質的に垂直に延在する、請求項27に記載のアクセスポート。
【請求項29】
前記共通壁の少なくとも一部は、前記第1および第2の本体導管それぞれに実質的に平行に延在する、請求項27に記載のアクセスポート。
【請求項30】
前記第1および第2の本体導管の少なくとも一部は、前記共通壁の一部内に画定される、請求項29に記載のアクセスポート。
【請求項31】
請求項22に記載のアクセスポートであって、前記本体、前記保持具、および前記実質的に円筒形の隔壁のうちの少なくとも1つは、皮下移植後に該アクセスポートを識別する手段を備える、アクセスポート。
【請求項32】
請求項31に記載のアクセスポートであって、皮下移植後に該アクセスポートを識別する前記手段は、突起部、突起領域、周囲に延長した突起部、陥凹部、陥凹領域、周囲に延長した陥凹部、少なくとも1つの縫合孔、張り出した周縁部の特徴、くちびる状の特徴、うねり、および異なる高さの隣接した特徴のうちの少なくとも1つを含む、アクセスポート。
【請求項33】
請求項31に記載のアクセスポートであって、皮下移植後に該アクセスポートを識別する前記手段は、X線または超音波技術の適用下で可視である材料で形成された、該アクセスポート上の印を含む、アクセスポート。
【請求項34】
請求項31に記載のアクセスポートであって、皮下移植後に該アクセスポートを識別する前記手段は、該アクセスポートを、皮下移植後に自動注入可能なCTポートとして識別するように構成される、アクセスポート。
【請求項35】
アフェレーシスにおける使用のためのシステムであって、該システムは、
本体であって、
上面と、
対向する下面と、
該上面と下面との間に延在する側壁であって、該側壁は一対のポートを画定する、側壁と、
該本体の該上面の一部内に画定される第1のリザーバと、
該本体の該上面の一部内に画定される第2のリザーバと、
該第1のリザーバと該一対のポートの第1のポートとの間に延在する第1の本体導管と、
該第2のリザーバと該一対のポートの第2のポートとの間に延在する第2の本体導管と
を備える、本体と、
該第1または第2のリザーバのうちの少なくとも1つの上部内に設置されるように構成される少なくとも1つの隔壁と、
第1の保持具開口部および第2の保持具開口部を画定する保持具であって、該第1および第2の保持具開口部は、共通の分割部材により分離され、該保持具は、該第1の保持具開口部が該第1のリザーバの上に重なり、該第2の保持具開口部が該第2のリザーバの上に重なるように、該本体上に装着可能であり、該少なくとも1つの隔壁は、該保持具と該本体との間に密着して固定される、保持具と、
少なくとも1つの針と、
該本体の該一対のポートと流体連通したカテーテルと
を備える血管アクセスポートを備え、該カテーテルはカテーテルシャフトを備え、該カテーテルは、それを通して延在する、少なくとも1つのリザーバと流体連通した少なくとも1つのルーメンを画定する、システム。
【請求項36】
前記少なくとも1つの針は、少なくとも14ゲージのサイズである、請求項35に記載のシステム。
【請求項37】
前記カテーテルシャフトは、少なくとも10Frのサイズである、請求項35に記載のシステム。
【請求項38】
皮下移植された血管アクセスポートを識別する方法であって、
a)皮下移植された血管アクセスポートであって、
本体であって、
上面と、
対向する下面と、
該上面と下面との間に延在する側壁であって、該側壁は一対のポートを画定する、側壁と、
該本体の該上面の一部内に画定される第1のリザーバと、
該本体の該上面の一部内に画定される第2のリザーバと、
該第1のリザーバと該一対のポートの第1のポートとの間に延在する第1の本体導管と、
該第2のリザーバと該一対のポートの第2のポートとの間に延在する第2の本体導管と
を備える、本体と、
該第1または第2のリザーバのうちの少なくとも1つの上部内に設置されるように構成される少なくとも1つの隔壁と、
第1の保持具開口部および第2の保持具開口部を画定する保持具であって、該第1および第2の保持具開口部は、共通の分割部材により分離され、該保持具は、該第1の保持具開口部が該第1のリザーバの上に重なり、該第2の保持具開口部が該第2のリザーバの上に重なるように、該本体上に装着可能であり、該少なくとも1つの隔壁は、該保持具と該本体との間に密着して固定される、保持具と
を備える、血管アクセスポートを提供することと、
b)該皮下移植された血管アクセスポートの該本体、該保持具、および該少なくとも1つの隔壁のうちの少なくとも1つの、少なくとも1つの特徴を認識することと、
c)該本体、該保持具、および該少なくとも1つの隔壁のうちの該少なくとも1つの、該少なくとも1つの特徴を認識することに応答して、該皮下移植された血管アクセスポートを識別することと
を含む方法。
【請求項39】
前記少なくとも1つの特徴を認識することは、触診、X線、超音波、およびRFID技術のうちの少なくとも1つを使用することを含む、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記少なくとも1つの特徴を認識することは、突起部、突起領域、周囲に延長した突起部、陥凹部、陥凹領域、周囲に延長した陥凹部、少なくとも1つの縫合孔、張り出した周縁部の特徴、くちびる状の特徴、うねり、および異なる高さの隣接した特徴のうちの少なくとも1つを認識すること含む、請求項38に記載の方法。
【請求項41】
前記皮下移植された血管アクセスポートを識別することは、該皮下移植された血管アクセスポートを、前記少なくとも1つの特徴を認識することに応答して自動注入可能なCTポートとして識別することを含む、請求項38に記載の方法。
【請求項1】
埋込型血管アクセスポートであって、
本体であって、
上面と、
対向する下面と、
該上面と下面との間に延在する側壁であって、該側壁は一対のポートを画定する、側壁と、
該本体の該上面の一部内に画定される第1のリザーバと、
該本体の該上面の一部内に画定される第2のリザーバと、
該第1のリザーバと該一対のポートの第1のポートとの間に延在する第1の本体導管と、
該第2のリザーバと該一対のポートの第2のポートとの間に延在する第2の本体導管とを備える、本体と、
該第1または第2のリザーバのうちの少なくとも1つの上部内に設置されるように構成される少なくとも1つの隔壁と、
第1の保持具開口部および第2の保持具開口部を画定する保持具と
を備え、該第1および第2の保持具開口部は、共通の分割部材により分離され、該保持具は、該第1の保持具開口部が該第1のリザーバの上に重なり、該第2の保持具開口部が該第2のリザーバの上に重なるように、該本体上に装着可能であり、該少なくとも1つの隔壁は、該保持具と該本体との間に密着して固定される、アクセスポート。
【請求項2】
出口ステムであって、
近位端と、
対向する遠位端と、
該出口ステムを通して該近位端から該遠位端に延在する第1のステム導管と、
該出口ステムを通して該近位端から該遠位端に延在する第2のステム導管と
を備える、出口ステムをさらに備え、前記第1の本体導管が該第1のステム導管と流体連通し、前記第2の本体導管が該第2のステム導管と流体連通するように、該出口ステムの該近位端は前記一対のポートに接続されその上に重なる、請求項1に記載のアクセスポート。
【請求項3】
前記出口ステムの遠位部分は、デュアルルーメンカテーテルに嵌合可能に連結されるように構成される、請求項2に記載のアクセスポート。
【請求項4】
前記保持具の前記分割部材の少なくとも一部は、前記本体の前記上面によって画定される平面から外向きに突出する、請求項1に記載のアクセスポート。
【請求項5】
前記第1および第2のリザーバは、断面において各々、実質的にD字形である、請求項1に記載のアクセスポート。
【請求項6】
前記D字形の第1および第2のリザーバは、各々、断面において実質的に直線の壁部分と実質的に弓形の壁部分とを備え、該第1および第2のリザーバは、前記本体内に画定され、それぞれの直線の壁部分は、該本体の中心を横切る平面と平行かつそこから所定の距離だけ離間し、該第1および第2のリザーバのそれぞれの直線の壁部分の少なくとも一部は共通壁を形成する、請求項5に記載のアクセスポート。
【請求項7】
第1および第2のリザーバのそれぞれはリザーバ壁表面を有し、第1および第2のリザーバのそれぞれの該リザーバ壁表面の一部は共通壁を形成する、請求項1に記載のアクセスポート。
【請求項8】
前記共通壁の少なくとも一部は、実質的に前記本体の長手方向軸に沿って延在する、請求項7に記載のアクセスポート。
【請求項9】
前記共通壁の少なくとも一部は、前記本体の前記上面に実質的に垂直に延在する、請求項8に記載のアクセスポート。
【請求項10】
前記共通壁の少なくとも一部は、前記第1および第2の本体導管それぞれに実質的に平行に延在する、請求項7に記載のアクセスポート。
【請求項11】
前記第1および第2の本体導管の少なくとも一部は、前記共通壁の一部内に画定される、請求項10に記載のアクセスポート。
【請求項12】
前記少なくとも1つの隔壁は、実質的に、底部および対向する頂部を有する円筒形であり、該隔壁の該底部は、第1の雄の突起部および離間した第2の雄の突起部を画定し、該第1の雄の突起部は、前記第1のリザーバの前記上部内に密着して設置されるように構成され、該第2の雄の突起部は、前記第2のリザーバの前記上部内に密着して設置されるように構成される、請求項7に記載のアクセスポート。
【請求項13】
前記隔壁の前記頂部は、第3の雄の突起部および離間した第4の雄の突起部を画定し、該隔壁の該第3の雄の突起部の少なくとも一部は、前記保持具の前記第1の開口部内に少なくとも部分的に受容されるように構成され、前記第2の雄の突起部の少なくとも一部は、該保持具の前記第2の開口部内に少なくとも部分的に受容されるように構成される、請求項12に記載のアクセスポート。
【請求項14】
前記少なくとも1つの隔壁は、第1の隔壁および第2の隔壁を含む、請求項7に記載のアクセスポート。
【請求項15】
前記第1の隔壁の底部は、前記第1のリザーバの一部内に設置されるように構成され、前記第2の隔壁は、前記第2のリザーバの一部内に設置されるように構成される、請求項14に記載のアクセスポート。
【請求項16】
前記第1および第2の隔壁の各々は、実質的にD字形である、請求項14に記載のアクセスポート。
【請求項17】
請求項1に記載のアクセスポートであって、前記本体、前記保持具、および前記少なくとも1つの隔壁のうちの少なくとも1つは、皮下移植後に該アクセスポートを識別するように構造化された少なくとも1つの特徴を備える、アクセスポート。
【請求項18】
前記少なくとも1つの特徴は、突起部、突起領域、周囲に延長した突起部、陥凹部、陥凹領域、周囲に延長した陥凹部、少なくとも1つの縫合孔、張り出した周縁部の特徴、くちびる状の特徴、うねり、および異なる高さの隣接した特徴のうちの少なくとも1つを含む、請求項17に記載のアクセスポート。
【請求項19】
請求項17に記載のアクセスポートであって、前記少なくとも1つの特徴は、X線または超音波技術の適用下で可視である材料で形成された、該アクセスポート上の印を含む、アクセスポート。
【請求項20】
請求項17に記載のアクセスポートであって、前記少なくとも1つの特徴は、該アクセスポートを、皮下移植後に自動注入可能なCTポートとして識別するように構成される、アクセスポート。
【請求項21】
請求項1に記載のアクセスポートであって、前記本体、前記保持具、および前記少なくとも1つの隔壁のうちの少なくとも1つは、皮下移植後に該アクセスポートを識別する手段を備える、アクセスポート。
【請求項22】
埋込型血管アクセスポートであって、
本体であって、
上面と、
対向する下面と、
該上面と下面との間に延在する側壁であって、該側壁は一対のポートを画定する、側壁と、
該本体の該上面の一部内に画定される第1のリザーバと、
該本体の該上面の一部内に画定される第2のリザーバであって、該第1および第2のリザーバの各々は、断面において実質的にD字形であり、該第1および第2のリザーバそれぞれの少なくとも一部は共通壁により分離される、第2のリザーバと、
該第1のリザーバと該一対のポートの第1のポートとの間に延在する第1の本体導管と、
該第2のリザーバと該一対のポートの第2のポートとの間に延在する第2の本体導管と
を備える、本体と、
該第1または第2のリザーバのうちの少なくとも1つの上部内に設置されるように構成される少なくとも1つの隔壁と、
第1の保持具開口部および第2の保持具開口部を画定する保持具と
を備え、該第1および第2の保持具開口部は、共通の分割部材により分離され、該保持具は、該第1の保持具開口部が該第1のリザーバの上に重なり、該第2の保持具開口部が該第2のリザーバの上に重なるように、該本体上に装着可能であり、該少なくとも1つの隔壁は、該保持具と該本体との間に密着して固定される、アクセスポート。
【請求項23】
前記少なくとも1つの隔壁は、実質的に、底部および対向する頂部を有する円筒形であり、該隔壁の該底部は、第1のD字形の雄の突起部および離間した第2のD字形の雄の突起部を画定し、該第1の雄の突起部は、前記第1のリザーバの前記上部内に密着して設置されるように構成され、該第2の雄の突起部は、前記第2のリザーバの前記上部内に密着して設置されるように構成される、請求項22に記載のアクセスポート。
【請求項24】
前記隔壁の前記頂部は、第3のD字形の雄の突起部および離間した第4のD字形の雄の突起部を画定し、該隔壁の該第3の雄の突起部の少なくとも一部は、前記保持具の前記第1の開口部内に少なくとも部分的に受容されるように構成され、前記第2の雄の突起部の少なくとも一部は、該保持具の前記第2の開口部内に少なくとも部分的に受容されるように構成される、請求項23に記載のアクセスポート。
【請求項25】
前記隔壁の前記底部は、前記第1および第2のD字形の雄の突起部それぞれの周囲および間に延在する上段部表面を画定し、該上段部表面は、前記保持具が前記本体に接続された際に該本体の一部に対し密着して設置されるように構成され、該隔壁の前記頂部は、前記第3および第4のD字形の雄の突起部それぞれの周囲および間に延在する下段部表面を画定し、該下段部表面は、該保持具が該本体に接続された際に該保持具の一部に対し密着して設置されるように構成される、請求項24に記載のアクセスポート。
【請求項26】
出口ステムであって、
近位端と、
対向する遠位端と、
該出口ステムを通して該近位端から該遠位端に延在する第1のステム導管と、
該出口ステムを通して該近位端から該遠位端に延在する第2のステム導管と、
を備える、出口ステムをさらに備え、前記第1の本体導管が該第1のステム導管と流体連通し、前記第2の本体導管が該第2のステム導管と流体連通するように、該ステムの該近位部分は前記一対のポートに接続されその上に重なる、請求項22に記載のアクセスポート。
【請求項27】
前記共通壁の少なくとも一部は、実質的に前記本体の長手方向軸に沿って延在する、請求項26に記載のアクセスポート。
【請求項28】
前記共通壁の少なくとも一部は、前記本体の前記上面に実質的に垂直に延在する、請求項27に記載のアクセスポート。
【請求項29】
前記共通壁の少なくとも一部は、前記第1および第2の本体導管それぞれに実質的に平行に延在する、請求項27に記載のアクセスポート。
【請求項30】
前記第1および第2の本体導管の少なくとも一部は、前記共通壁の一部内に画定される、請求項29に記載のアクセスポート。
【請求項31】
請求項22に記載のアクセスポートであって、前記本体、前記保持具、および前記実質的に円筒形の隔壁のうちの少なくとも1つは、皮下移植後に該アクセスポートを識別する手段を備える、アクセスポート。
【請求項32】
請求項31に記載のアクセスポートであって、皮下移植後に該アクセスポートを識別する前記手段は、突起部、突起領域、周囲に延長した突起部、陥凹部、陥凹領域、周囲に延長した陥凹部、少なくとも1つの縫合孔、張り出した周縁部の特徴、くちびる状の特徴、うねり、および異なる高さの隣接した特徴のうちの少なくとも1つを含む、アクセスポート。
【請求項33】
請求項31に記載のアクセスポートであって、皮下移植後に該アクセスポートを識別する前記手段は、X線または超音波技術の適用下で可視である材料で形成された、該アクセスポート上の印を含む、アクセスポート。
【請求項34】
請求項31に記載のアクセスポートであって、皮下移植後に該アクセスポートを識別する前記手段は、該アクセスポートを、皮下移植後に自動注入可能なCTポートとして識別するように構成される、アクセスポート。
【請求項35】
アフェレーシスにおける使用のためのシステムであって、該システムは、
本体であって、
上面と、
対向する下面と、
該上面と下面との間に延在する側壁であって、該側壁は一対のポートを画定する、側壁と、
該本体の該上面の一部内に画定される第1のリザーバと、
該本体の該上面の一部内に画定される第2のリザーバと、
該第1のリザーバと該一対のポートの第1のポートとの間に延在する第1の本体導管と、
該第2のリザーバと該一対のポートの第2のポートとの間に延在する第2の本体導管と
を備える、本体と、
該第1または第2のリザーバのうちの少なくとも1つの上部内に設置されるように構成される少なくとも1つの隔壁と、
第1の保持具開口部および第2の保持具開口部を画定する保持具であって、該第1および第2の保持具開口部は、共通の分割部材により分離され、該保持具は、該第1の保持具開口部が該第1のリザーバの上に重なり、該第2の保持具開口部が該第2のリザーバの上に重なるように、該本体上に装着可能であり、該少なくとも1つの隔壁は、該保持具と該本体との間に密着して固定される、保持具と、
少なくとも1つの針と、
該本体の該一対のポートと流体連通したカテーテルと
を備える血管アクセスポートを備え、該カテーテルはカテーテルシャフトを備え、該カテーテルは、それを通して延在する、少なくとも1つのリザーバと流体連通した少なくとも1つのルーメンを画定する、システム。
【請求項36】
前記少なくとも1つの針は、少なくとも14ゲージのサイズである、請求項35に記載のシステム。
【請求項37】
前記カテーテルシャフトは、少なくとも10Frのサイズである、請求項35に記載のシステム。
【請求項38】
皮下移植された血管アクセスポートを識別する方法であって、
a)皮下移植された血管アクセスポートであって、
本体であって、
上面と、
対向する下面と、
該上面と下面との間に延在する側壁であって、該側壁は一対のポートを画定する、側壁と、
該本体の該上面の一部内に画定される第1のリザーバと、
該本体の該上面の一部内に画定される第2のリザーバと、
該第1のリザーバと該一対のポートの第1のポートとの間に延在する第1の本体導管と、
該第2のリザーバと該一対のポートの第2のポートとの間に延在する第2の本体導管と
を備える、本体と、
該第1または第2のリザーバのうちの少なくとも1つの上部内に設置されるように構成される少なくとも1つの隔壁と、
第1の保持具開口部および第2の保持具開口部を画定する保持具であって、該第1および第2の保持具開口部は、共通の分割部材により分離され、該保持具は、該第1の保持具開口部が該第1のリザーバの上に重なり、該第2の保持具開口部が該第2のリザーバの上に重なるように、該本体上に装着可能であり、該少なくとも1つの隔壁は、該保持具と該本体との間に密着して固定される、保持具と
を備える、血管アクセスポートを提供することと、
b)該皮下移植された血管アクセスポートの該本体、該保持具、および該少なくとも1つの隔壁のうちの少なくとも1つの、少なくとも1つの特徴を認識することと、
c)該本体、該保持具、および該少なくとも1つの隔壁のうちの該少なくとも1つの、該少なくとも1つの特徴を認識することに応答して、該皮下移植された血管アクセスポートを識別することと
を含む方法。
【請求項39】
前記少なくとも1つの特徴を認識することは、触診、X線、超音波、およびRFID技術のうちの少なくとも1つを使用することを含む、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記少なくとも1つの特徴を認識することは、突起部、突起領域、周囲に延長した突起部、陥凹部、陥凹領域、周囲に延長した陥凹部、少なくとも1つの縫合孔、張り出した周縁部の特徴、くちびる状の特徴、うねり、および異なる高さの隣接した特徴のうちの少なくとも1つを認識すること含む、請求項38に記載の方法。
【請求項41】
前記皮下移植された血管アクセスポートを識別することは、該皮下移植された血管アクセスポートを、前記少なくとも1つの特徴を認識することに応答して自動注入可能なCTポートとして識別することを含む、請求項38に記載の方法。
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図7E】
【図7F】
【図7G】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図7E】
【図7F】
【図7G】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公表番号】特表2010−540197(P2010−540197A)
【公表日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−528213(P2010−528213)
【出願日】平成20年10月6日(2008.10.6)
【国際出願番号】PCT/US2008/078976
【国際公開番号】WO2009/046439
【国際公開日】平成21年4月9日(2009.4.9)
【出願人】(508211889)アンジオ ダイナミクス インコーポレイテッド (2)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年10月6日(2008.10.6)
【国際出願番号】PCT/US2008/078976
【国際公開番号】WO2009/046439
【国際公開日】平成21年4月9日(2009.4.9)
【出願人】(508211889)アンジオ ダイナミクス インコーポレイテッド (2)
【Fターム(参考)】
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