説明

データ入出力管理システム、デジタル複合機、外部記憶装置、データ入出力管理方法、データ入出力管理プログラム、および記録媒体

【課題】ユーザが容易な操作でデジタル複合機に接続する外部記憶装置に関わる機能を実行することができるデータ入出力管理システムを実現する。
【解決手段】音声信号、画像信号、データ通信信号のうち少なくとも1つを入力する入力部50と、入力された信号をデータに変換する画像データ変換部42および音声データ変換部44と、変換されたデータを表示画像、印刷画像、音声信号、およびデータ通信信号のうち少なくとも1つの出力信号として出力する出力部10と、ICカード22を接続可能なICカードI/F20とを備えたデジタル複合機2で用いるデータ入出力管理システム1であって、ICカード22の接続状態を検知するICカード検知部38と、ICカードI/F20によってICカード22が接続されていると判断された場合、出力信号を接続されているICカード22へ出力させるデータ入出力管理部34とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタル複合機に係り、さらに詳しくは、メモリカードインタフェース、コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能、およびファクシミリ機能などを備えたデジタル複合機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能及びファクシミリ機能などの複数の機能を備えたデジタル複合機が、企業内だけでなく一般家庭においても普及しつつある。また、メモリカードインタフェースを装備し、フォトプリント機能やスキャンしたデータやFAX受信データをメモリカードへ保存したりする機能を搭載したデジタル複合機も普及しつつある。このような、多機能化による付加価値を持った商品が市場に登場する中、メニュー操作項目の増大などにより、ユーザが行う操作が複雑になっている。
【0003】
特許文献1では、上記問題を解決するために、表示装置の画面を縦横数列ずつに分割し、複数の分割画面を形成し、その各画面上に機能毎のメニューを表示した上で、設けられたスクロールキーにより上下左右へ分割画面を移動させ、所望のメニュー画面を中央へ表示し、操作する方法が開示されている。
【0004】
また、特許文献2では、上記問題を解決するために、メモリカード内に記憶されたデータの種類や日時によって、あらかじめ表示するメニュー項目を設定しておき、メモリカード挿入時に、データ検索を行い、自動的にデータに応じたメニュー項目を表示する操作手段が開示されている。
【特許文献1】特開2000−10702号公報(2000年1月14日公開)
【特許文献2】特開2002−359669号公報(2002年12月13日公開)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来の構成では、以下に示すような問題が生じる。
【0006】
すなわち、特許文献1の操作方法は、機能が少ない製品であるので、全体としてのメニュー画面も少ないため効果的であるが、デジタル複合機のように多機能な製品では、メニュー項目数が多く、ある程度の階層構造を持ったメニューとして構成されることが多く、開示されているような操作性改善の効果が期待できないという問題が生じる。
【0007】
また、特許文献2においては、メモリカード内に記憶されたデータを扱う機能に限定されており、メモリカードを入力デバイスとしてしかとらえていないため出力デバイスとして扱う機能への応用ができない。さらに、データの種類によって対応する機能をあらかじめ決定しているが、メモリカード内にたくさんの種類のデータが存在した場合には、かなりのデータ検索処理が必要となる。そのため、メモリカードを挿入しただけで、ユーザは一定時間待たされるという問題を生じる。
【0008】
さらに、複数の選択メニューが表示されることとなり、ユーザが利用したい機能を選択する操作が煩雑になる。上記の問題については、大型の液晶や高性能のCPUを搭載することでこれらを回避することは可能であるが、製品のコストアップにつながってしまう。
【0009】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、デジタル複合機において外部記憶装置を用いる場合に、ユーザが容易な操作でデジタル複合機に接続する外部記憶装置に関わる機能を実行することができるデータ入出力管理システムを実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係るデータ入出力管理システムは、上記課題を解決するために、音声信号、画像信号、およびデータ通信信号のうち少なくとも1つを入力信号として入力する入力手段と、入力された信号をデジタルデータに変換する変換手段と、変換されたデジタルデータを表示画像、印刷画像、音声信号、およびデータ通信信号のうち少なくとも1つとして出力する出力手段とを備えたデジタル複合機で用いるデータ入出力管理システムであって、前記変換手段によってデジタルデータに変換された入力信号、または、前記出力手段から出力するためのデジタルデータを記憶する外部記憶装置と、前記外部記憶装置をデータが入出力可能な状態で接続する外部記憶装置接続手段と、前記外部記憶装置の接続状態を検知する外部記憶装置検知手段と、前記外部記憶装置検知手段によって外部記憶装置が接続されていると判断された場合、前記出力手段へ出力するデジタルデータを外部記憶装置へ出力させるデータ入出力管理手段とをさらに備えることを特徴としている。
【0011】
上記の構成によれば、外部記憶装置が接続されていると判断した場合に、当該外部記憶装置に対してデータを出力するので、ユーザは特別な設定操作を行うことなく、容易な操作で外部記憶装置をデータの出力先として用いることができるという効果を奏する。
【0012】
これにより、デジタル複合機において出力対象となるデータ、具体例をあげれば、例えば、コピー画像、スキャニング画像、受信FAX画像、および受信メッセージ音声などの出力先または保存先に外部記憶装置であるメモリカードを設定するため、デジタル複合機内部には上記のデータが残らないので、オフィスや外出先などで受信・取り込みを行っても、プライベート情報や個人情報の漏洩を防ぐことが容易に実現できる。
【0013】
上記のデータ入出力管理システムでは、データの出力先をユーザに選択させるための出力先選択メニューを表示する出力先選択メニュー表示手段をさらに備え、前記データ入出力管理手段は、前記外部記憶装置検知手段によって外部記憶装置が接続されていると判断された場合、前記出力先選択メニュー表示手段に出力先選択メニューを表示させることが好ましい。
【0014】
上記の構成によれば、データの出力先をユーザに選択させるためのメニューを表示し、ユーザに出力先を選択させるので、出力先として外部記憶装置を用いるかどうかを、デジタル複合機上で複雑なメニュー操作をユーザに行わせることなく、容易な操作で任意に決定することができるという効果を奏する。
【0015】
上記のデータ入出力管理システムでは、前記出力メニュー表示手段によって出力先選択メニューが表示されてから所定の時間が経過した場合、当該出力先選択メニューの表示を消去し、前記データ入出力管理手段は、前記出力先選択メニューの表示が消去された場合、前記外部記憶装置内に対してデータを出力する機能を停止することが好ましい。
【0016】
上記の構成によれば、外部記憶装置を接続後、メニューを表示し、一定時間操作がない場合には選択メニューを消去するので、ユーザがデータの出力先を決定する意志がない場合、または、操作が分からない場合などでも、従来通りの操作で処理を継続することができるという効果を奏する。
【0017】
本発明に係るデータ入出力管理システムは、上記課題を解決するために、音声信号、画像信号、およびデータ通信信号のうち少なくとも1つを入力信号として入力する入力手段と、入力された信号をデジタルデータに変換する変換手段と、変換されたデジタルデータを表示画像、印刷画像、音声信号、およびデータ通信信号のうち少なくとも1つとして出力する出力手段とを備えたデジタル複合機で用いるデータ入出力管理システムであって、前記変換手段によってデジタルデータに変換された入力信号、または、前記出力手段から出力するためのデジタルデータを記憶する外部記憶装置と、前記外部記憶装置をデータが入出力可能な状態で接続する外部記憶装置接続手段と、前記外部記憶装置の接続状態を検知する外部記憶装置検知手段と、前記外部記憶装置検知手段によって外部記憶装置が接続されていると判断された場合、前記入力信号の代わりに外部記憶装置に記憶されているデジタルデータを入力するデータ入出力管理手段とをさらに備えることを特徴としている。
【0018】
上記の構成によれば、外部記憶装置が接続されていると判断した場合に、当該外部記憶装置からデータを読み出して出力するので、ユーザは特別な設定操作を行うことなく、容易な操作で外部記憶装置をデータの入力先として用いることができるという効果を奏する。
【0019】
これにより、デジタル複合機において入力対象となるデータ、具体例をあげれば、たとえば、アドレス帳、受信済みFAX画像、コピー画像、スキャニング画像、および受信メッセージ音声などをデジタル複合機の印刷装置、表示装置、スピーカなどを用いて出力することができるので、個人のアドレス帳に基づく発信や、デジタル複合機に対して個人の設定をデジタル複合機に適用することができ、普段の使用環境を容易に再現し、また、簡易な操作でメモリカードの内容の出力が実現できる。
【0020】
上記のデータ入出力管理システムでは、前記外部記憶装置に記憶されているデータを検索するデータ検索手段と、前記データ検索手段によって検索されたデータの種類を判断するデータ判断手段と、前記データ判断手段によって判断されたデータの種類に対応する出力メニューを表示する出力メニュー表示手段とをさらに備え、前記データ入出力管理手段は、前記外部記憶装置検知手段によって外部記憶装置が接続されていると判断された場合、前記出力メニュー表示手段に出力メニューを表示させることが好ましい。
【0021】
上記の構成によれば、デジタル複合機へのデータの入力をユーザに選択させるためのメニューを表示し、ユーザに入力するデータを選択させるので、データの入力元として外部記憶装置を用いるかどうかを、デジタル複合機上で複雑なメニュー操作をユーザに行わせることなく、容易な操作で任意に決定することができるという効果を奏する。
【0022】
上記のデータ入出力管理システムでは、前記出力メニュー表示手段によって出力メニューが表示されてから所定の時間が経過した場合、当該出力メニューの表示を消去し、前記データ入出力管理手段は、前記出力メニューの表示が消去された場合、前記外部記憶装置内のデータの出力機能を停止することが好ましい。
【0023】
上記の構成によれば、外部記憶装置を接続後、メニューを表示し、一定時間操作がない場合には選択メニューを消去するので、ユーザが外部記憶装置からデジタル複合機へ出力するデータを決定する意志がない場合、または、操作が分からない場合などでも、従来通りの操作で処理を継続することができるという効果を奏する。
【0024】
上記のデータ入出力管理システムでは、前記データ入出力管理手段は、ユーザによって設定された任意の時間を前記所定時間として設定することが好ましい。
【0025】
上記の構成によれば、ユーザの反応速度や、意志の決定に要する時間に応じて任意の時間を設定できるので、ユーザによって都合の良い時間を待機時間として用いることができるという効果を奏する。
【0026】
上記のデータ入出力管理システムでは、前記データ入出力管理手段は、前記外部記憶装置の接続状態が、接続されている状態から非接続の状態に変化した場合、所定の前記出力手段に出力先を変更することが好ましい。
【0027】
上記の構成によれば、デジタル複合機における各種の処理が進行している場合でも、外部記憶装置の取外しが可能になるという効果を奏する。また、例えば、普段は、デジタル複合機の本体メモリにデータを保存して置きたいが、メモリカードを挿して、一定の処理を実行する場合などに、受信データの出力先をメモリカードに変更し、その後、もしメモリカードが抜かれれば、出力先をまた本体メモリに変更することができる。
【0028】
上記の各手段を備えたデジタル複合機、外部記憶装置を構成することで、上記のデータ入出力管理システムを構成することができる。
【0029】
上記の問題を解決するために、本発明のデータ入出力管理方法では、音声信号、画像信号、およびデータ通信信号のうち少なくとも1つを入力信号として入力する入力手段と、入力された信号をデジタルデータに変換する変換手段と、変換されたデジタルデータを表示画像、印刷画像、音声信号、およびデータ通信信号のうち少なくとも1つとして出力する出力手段とを備えたデジタル複合機で用いるデータ入出力管理方法であって、当該デジタル複合機は、前記変換手段によってデジタルデータに変換された入力信号、または、前記出力手段から出力するためのデジタルデータを記憶する外部記憶装置と、前記外部記憶装置をデータが入出力可能な状態で接続する外部記憶装置接続手段とを備え、前記外部記憶装置の接続状態を検知する外部記憶装置検知ステップと、前記外部記憶装置検知ステップにおいて外部記憶装置が接続されていると判断された場合、前記出力手段へ出力するデジタルデータを外部記憶装置へ出力させるデータ入出力管理ステップとを備えている。
【0030】
また、上記の問題を解決するために、本発明のデータ入出力管理方法では、音声信号、画像信号、およびデータ通信信号のうち少なくとも1つを入力信号として入力する入力手段と、入力された信号をデジタルデータに変換する変換手段と、変換されたデジタルデータを表示画像、印刷画像、音声信号、およびデータ通信信号のうち少なくとも1つとして出力する出力手段とを備えたデジタル複合機で用いるデータ入出力管理方法であって、当該デジタル複合機は、前記変換手段によってデジタルデータに変換された入力信号、または、前記出力手段から出力するためのデジタルデータを記憶する外部記憶装置と、前記外部記憶装置をデータが入出力可能な状態で接続する外部記憶装置接続手段とを備え、前記外部記憶装置の接続状態を検知する外部記憶装置検知ステップと、前記外部記憶装置検知ステップにおいて外部記憶装置が接続されていると判断された場合、前記入力信号の代わりに外部記憶装置に記憶されているデジタルデータを入力するデータ入出力管理ステップとを備えている。
【0031】
上記のデータ入出力管理方法によれば、上述と同様の効果を奏することができる。
【0032】
なお、上記データ入出力管理方法を、コンピュータの制御によりコンピュータ上で実行させることができる。さらに、上記データ入出力管理プログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶させることにより、任意のコンピュータ上で実行させることができる。
【発明の効果】
【0033】
本発明に係るデータ入出力管理システムは、以上のように、前記外部記憶装置の接続状態を検知する外部記憶装置検知手段と、前記外部記憶装置検知手段によって外部記憶装置が接続されていると判断された場合、前記出力手段に前記出力信号を接続されている外部記憶装置へ出力または外部記憶装置から入力するデータ入出力管理手段とを備えているので、ユーザは特別な設定操作を行うことなく、容易な操作で外部記憶装置をデータの出力先または入力元として用いることができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
本発明の一実施形態について図1から図4に基づいて説明すると以下の通りである。
【0035】
図1は本発明の一実施形態を示すものであり、本発明のデータ入出力管理システム1を構成するデジタル複合機2およびICカード(外部記憶装置)22の要部構成を示す機能ブロック図である。デジタル複合機2は、出力部(出力手段)10、制御部(制御手段)30、入力部(入力手段)50、IC(Integrated Circuit)カードインタフェース(以下ICカードI/F)20、および通信インタフェース(以下通信I/F)60を備えている。以下、各部の構成について、図1を参照して詳細を説明する。
【0036】
出力部10は、表示部12、印刷部14、音声出力部16、および記憶部18を備えている。制御部30は、通話処理部32、データ入出力管理部(データ入出力管理手段)34、出力先決定部36、ICカード検知部(外部記憶装置検知手段)38、ICカードデータ処理部39、応答処理部40、画像データ変換部42、音声データ変換部44、通信管理部46、およびメニュー表示部48を備えている。入力部50は、操作入力部52、光学読取部54、音声入力部56、および通信部58を備えている。
【0037】
なお、以下の説明では、表示部12および操作入力部52を別の部材として説明するが、例えば、タッチパネルなどの操作入力および表示出力を同時に行うことができるデバイスで構成することによって、表示部12および操作入力部52の機能を1つの部材で構成してもよい。
【0038】
出力部10は、入力部50の各部などから取り込まれたデータを、画面表示や印刷媒体である紙面に出力したり、音声や振動などとして出力したりするための出力デバイスである。以下、出力部10の各部について、詳細を説明する。
【0039】
表示部12は、液晶ディスプレイ、タッチパネル、LED(light emitting diode)、およびその他の表示出力用デバイスで構成され、デジタル複合機2の各種状態、操作インフォメーション、警告、ジョブ処理状況、およびその他の通告や、デジタル複合機2の内部に保存された情報、例えば、受信したFAX画像、取り込み画像、通話先電話番号、通話記録、および印刷記録などの表示出力を行う。
【0040】
印刷部14は、レーザープリンタや、インクジェットプリンタや、ドットインパクトプリンタなどのプリンタ装置などで構成され、ユーザの指示または設定された条件に従って、光学読取部56から取り込まれたコピー原稿や、通信部58を介して受信されたFAX画像や、デジタル複合機2の内部に保存された各種情報などの印刷出力を行う。
【0041】
音声出力部16は、スピーカや、イヤフォンや、受話器のハンドセットなどで構成され、通信部58を介して接続された電話回線による通話音声や、記憶部18に記録蓄積された留守番電話メッセージや、ICカードI/F20または通信I/F60を介してデジタル複合機2に取り込まれた音声データの出力を行う。
【0042】
記憶部18は、フラッシュメモリや磁気記録媒体などで構成され、デジタル複合機2の各種設定や、動作記録や、各部から取り込まれた各種データなどの記録保存を行う。
【0043】
次に、制御部30の各部の構成について説明する。制御部30は、出力部10、ICカードI/F20、入力部50、および通信I/F60といった各部間のデータの送受信や、各部で行う入出力処理や通信処理の制御を行う。
【0044】
通話処理部32は、通信部58を介した電話回線通話の発着信処理や、応答処理部40による留守番電話機能への接続処理などを行う。
【0045】
データ入出力管理部34は、ユーザによる操作入力部52からの入力操作に従って、出力先決定部36に対して出力指示を出す。出力先決定部36は、データ入出力管理部34の指示に基づいて、入力されたデータの種類、例えば、FAX受信画像や伝言メッセージなどといった画像または音声の種類に応じて、出力部10のどの機能部へ出力を行うかといった設定の管理も行う。
【0046】
ICカード検知部38は、ICカードI/F20に挿入されたICカード22の検知を行う。ICカードデータ処理部39は、ICカードI/F20に挿入されたICカード22への読み込みや書き込みなどのデータ入出力処理を行う。
【0047】
応答処理部40は、電話回線を介して着信した通話やデータ通信に対する応答処理や、留守番電話機能における録音処理を行う。留守番電話での伝言メッセージ録音処理が発生した場合、応答処理部40は、音声データ変換部44に伝言メッセージを音声データに変換させる指示を出し、変換された音声データを記憶部18に記録させる。
【0048】
画像データ変換部42は、光学読取部54を介して読み込まれたスキャニング画像や、電話回線を通じて受信したFAX画像などを、所定の画像フォーマットに変換して出力部10に出力する。画像を出力する場合、出力先決定部36は、ユーザによる設定に従って、表示部12に表示するか、印刷部14を介して印刷用紙にプリントアウトするか、記憶部18に画像データとして保存するかを決定する。音声データ変換部44は、音声入力部56や、通信部58を介して受信した音声信号を音声データに変換して出力部10に出力する。
【0049】
通信管理部46は、通信部58を介した各種通信処理を監視し、通信部58に必要なデータの送受信を行わせて、その通信記録を記録する。また、通信管理部46は、出力部10または入力部50からの要求に従って、通信部58を介した必要なデータの送受信要求を行う。
【0050】
メニュー表示部48は、ICカード検知部38の検出結果に基づいて、表示部12上に適切なメニューを表示する。具体的には、ICカード22に保存されている各種データをデジタル複合機2の出力部10を用いて出力するためのメニューや、デジタル複合機2が取り込みや、録音や、受信などをする各種データの出力・保存先としてICカード22を選択するためのメニューや、ICカード22に保存されているアドレス帳などの各種設定データをデジタル複合機2に取り込むためのメニューを表示する。
【0051】
次に、入力部50の各部の機能について説明する。入力部50は、各種入力用デバイスから入力された情報を制御部30に送信する処理を行う。また、入力部50は、ICカードI/F20や通信部58などの外部から取り込まれたデータについても、制御部30へ送信する処理を行う。
【0052】
操作入力部52は、タッチパネルや操作スイッチなどで構成された、ユーザからの入力操作を受け付ける入力デバイスである。操作入力部52は、スイッチやボタンなどの物理的な入力デバイスで構成されていてもよいし、ディスプレイ上に仮想的に表示されたメニューで構成されていてもよい。
【0053】
光学読取部54は、光学スキャナユニットやCCD(Charge Coupled Device)カメラなどの画像読取装置で構成され、画像やFAX原稿などの読み取りを行う。音声入力部56は、受話器などのハンドセットや骨振動マイクなどの音声入力デバイスで構成され、音声信号の入力を行う。
【0054】
次に、出力部10および入力部50に対して、各種データの入力および出力を行う各インタフェース部について説明する。
【0055】
ICカードI/F20は、ICカード22を物理的に接続し、データの送受信を行うためのコネクタで、ICカード22に対する電源供給や、ICカード22の挿入を検知するためのセンサなどで構成されている。なお、ここでは端子を用いて物理的に接続するインタフェースを例に説明するが、これに限るものではない。非接触で無線通信を行うICカードやメモリカードであってもよい。ICカード22は、データ蓄積用の外部記憶デバイスで、具体的には、半導体メモリカード、フラッシュメモリ、USB(Universal Serial Bus)メモリ、近距離無線通信を行うICチップを内蔵した非接触通信のICカードなどで構成されている。
【0056】
通信部58は、通信I/F60を制御して通信を行うための制御デバイスで、具体的には、公衆電話回線通信、無線通信、TCP/IPプロトコル通信、ピアツーピア通信、USB規格通信、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)1394規格通信など、各種回線に適合した通信プロトコルに沿って通信処理を行う。通信I/F60は、物理的に各種回線と接続するためのコネクタであり、具体的には、モデム、ケーブルモデム、ターミナルアダプタ、ルータ、リピータなどの接続端子、LAN(Local Area Network)ケーブル、USB、IEEE1394などの接続端子、赤外線、無線通信などの通信デバイスなどで構成されている。
【0057】
次に、図2を参照して、デジタル複合機2の具体的なハードウェア構成について説明する。図2は、デジタル複合機2を構成する各部の概略構成および操作入力用インタフェースの具体的構成の一例を示すものである。なお、図1に記載の機能部と同一の機能を持つ構成については同じ番号を割り振り、説明を省略するものとする。
【0058】
スピーカ17は、ここでは受話器の形状を持つハンドセットや、デジタル複合機2の本体に配置されたスピーカを示している。受話器は、デジタル複合機2の所定の位置に設置され、設置状態はハンドセット上下検出部53によって検出される。ハンドセットが非設置状態の場合には、網制御装置70によって電話回線を接続し、電話番号の入力および発信処理の受付状態にする。また、ハンドセットが設置状態の場合には、デジタル複合機2の本体に配置されたスピーカ17を用いて、着信音等の出力を行う。モデム69は、制御部30の指示に従って網制御装置70で回線接続された端末に対して、FAX画像や通信データの送受信処理を行う。
【0059】
留守番電話装置41は、再生装置43および録音装置45を備え、電話回線を通じて入力された音声信号を、制御部30の応答処理に従って録音し、ユーザの操作に従って再生する。
【0060】
表示部12には、操作入力部52として、各入力ボタンが表示されている。なお、本実施形態では、表示部12上に操作入力ボタンが仮想的に表示されるものとして説明するが、これに限るものではない。各ボタンを単機能が割り当てられた物理的なスイッチとして構成してもよいし、複数の機能を1つのスイッチで入力できるようにしてもよい。また、LED装置13と連動して操作入力が可能となっていてもよい。LED装置13は、電源状態や、留守番モードなどの各種設定状態をユーザに知らせるために、LEDを点灯/消灯させる処理を行う。
【0061】
操作入力部52では、具体的な例として、操作ボタン群、機能起動ボタン群、およびダイヤルボタン群が表示されている。操作ボタン群では、「決定」「カーソル」「停止」「スタート」といったボタンが、機能起動ボタン群では、「登録」「留守」「スキャナ」「プリント」「フォト」「ネットワーク」「赤外線」「FAX」「録音」「再生」といったボタンが、ダイヤルボタン群では、「0」〜「9」「*」「#」といったボタンが表示されている。
【0062】
通信I/F60には、外部と通信するための端子として、USB62、赤外線通信部64、カードスロット66、NIC(Network Interface Card)68などの各種コネクタが配置されている。
【0063】
次に、図3および図4を参照して、本実施形態のデジタル複合機2で行われるデータ入出力処理の流れについて説明する。図3は、デジタル複合機2にICカード22が挿入された際の処理の流れを示すフロー図である。図4は、デジタル複合機2からICカード22が取り外された際の処理の流れを示すフロー図である。
【0064】
まず、ICカード22が挿入された際の処理について、図3を参照して説明する。ユーザによりICカード22がデジタル複合機2挿入されると(S101)、データ入出力管理部34は、ICカードを入出力先として設定できる機能を検索する(S102)。
【0065】
その後、出力先決定部36は、対応する機能の入出力先をICカード22へ設定する(S103)。データ入出力管理部34は、ICカード22挿入後の無操作による入出力先メモリカード設定を自動解除する時間の計測を開始し(S104)、メニュー表示部48によって表示されたメニュー上で操作入力部52の機能ボタンが押下されたかどうかを確認する処理を開始する(S105)。
【0066】
メニュー表示部48によってメニューが表示された後、データ入出力管理部34は、無操作による解除設定時間経過したかどうかをチェックし、所定の時間が経過した場合(S105でYES)、入出力先設定をカード挿入前の設定に復帰し(S107)、処理を終了する。メニュー表示部48によってメニューが表示された後、所定の経過していなければ(S105でNO)、ICカード22が抜かれたかどうかをチェックする(S106)。
【0067】
ICカード22がICカードI/F20から抜かれたことを検出した場合(S106でYES)、入出力先設定をICカード22挿入前の設定に復帰する(S107)。ICカード22がICカードI/F20から抜かれたことを検出しなかった場合(S106でNO)、処理はS108に進む。
【0068】
その後、データ入出力管理部34は、機能ボタンが押下されたかどうかをチェックし(S108)、押下を検出できなければ(S108でNO)、処理はS105に戻り、再度経過時間チェックを行う(S105)。機能ボタンの押下を検出した場合は(S108でYES)、入出力先をメモリカードへ設定した状態で機能メニューを起動する(S109)。
【0069】
その後、機能選択操作を行い(S110)、選択後確定操作を行うことで(S111)、メモリカードを入出力先とした機能が実行される。
【0070】
次に、メモリカード挿入後の各機能の入出力先を自動設定した内容を解除する無操作時間設定の登録操作処理について、図4を参照して説明する。図4は、データ入出力管理システム1のデジタル複合機2からICカード22が取り外された際の処理の流れを示すフロー図である。
【0071】
処理が開始されると、ユーザは登録ボタンを押下し(S201)、登録設定メニューを起動する(S202)。次に、登録設定メニューの中に、メモリカード挿入時の入出力先自動設定解除のための無操作時間設定が設けられているので、その機能を選択する(S203)。
【0072】
上記の設定の選択によって、時間選択メニューもしくは直接入力画面が、例えば、「1:10秒」、「2:20秒」のように表示されるので、ユーザは操作入力部52を用いて実施したい動作を選択する(S204)。選択後、決定ボタン等による確定操作に基づき、設定された内容が記憶部18へ保存される(S205)。
【0073】
以上のように、本実施形態のデータ入出力管理システム1は、音声信号、画像信号、およびデータ通信信号のうち少なくとも1つを入力する入力部50と、入力された信号をデータに変換する画像データ変換部42および音声データ変換部44と、変換されたデータを表示画像、印刷画像、音声信号、およびデータ通信信号のうち少なくとも1つの出力信号として出力する出力部10と、ICカード22を接続可能なICカードI/F20とを備えたデジタル複合機2で用いるデータ入出力管理システム1であって、ICカード22の接続状態を検知するICカード検知部38と、ICカードI/F20によってICカード22が接続されていると判断された場合、出力信号を接続されているICカード22へ出力させるデータ入出力管理部34とをさらに備えている。
【0074】
上記の構成によれば、ICカード22が接続されていると判断した場合に、ICカード22に対してデータを出力するので、ユーザは特別な設定操作を行うことなく、容易な操作でICカード22をデータの出力先として用いることができる。
【0075】
これにより、デジタル複合機2において出力対象となるデータ、具体例をあげれば、例えば、コピー画像、スキャニング画像、受信FAX画像、および受信メッセージ音声などの出力先または保存先にICカード22を設定するため、デジタル複合機2の内部にはデータが残らないので、オフィスや外出先などで受信・取り込みを行っても、プライベート情報や個人情報の漏洩を防ぐことが容易に実現できる。
【0076】
上記のデータ入出力管理システム1では、データの出力先をユーザに選択させるための出力先選択メニューを表示するメニュー表示部48をさらに備え、データ入出力管理部34は、ICカード検知部38によってICカード22が接続されていると判断された場合、メニュー表示部48に出力先選択メニューを表示させる。
【0077】
上記の構成によれば、データの出力先をユーザに選択させるためのメニューを表示し、ユーザに出力先を選択させるので、出力先としてICカード22を用いるかどうかを、デジタル複合機上で複雑なメニュー操作をユーザに行わせることなく、容易な操作で任意に決定することができる。
【0078】
上記のデータ入出力管理システム1では、メニュー表示部48によって出力先選択メニューが表示されてから所定の時間が経過した場合、出力先選択メニューの表示を消去し、データ入出力管理部34は、出力先選択メニューの表示が消去された場合、ICカード22に対してデータを出力する機能を停止する。
【0079】
上記の構成によれば、ICカードI/F20を接続後、メニューを表示し、一定時間操作がない場合には選択メニューを消去するので、ユーザがデータの出力先を決定する意志がない場合、または、操作が分からない場合などでも、従来通りの操作で処理を継続することができる。
【0080】
また、本実施形態のデータ入出力管理システム1は、音声信号、画像信号、およびデータ通信信号のうち少なくとも1つを入力する入力手段と、入力された信号をデータに変換する変換手段と、変換されたデータを表示画像、印刷画像、音声信号、およびデータ通信信号のうち少なくとも1つの出力信号として出力する出力手段と、外部記憶装置を接続可能な外部記憶装置接続手段とを備えたデジタル複合機で用いるデータ入出力管理システムであって、前記外部記憶装置の接続状態を検知する外部記憶装置検知手段と、前記外部記憶装置検知手段によって外部記憶装置が接続されていると判断された場合、前記入力手段として接続されている外部記憶装置からのデータを入力させるデータ入出力管理手段とをさらに備えている。
【0081】
上記の構成によれば、外部記憶装置が接続されていると判断した場合に、当該外部記憶装置からデータを読み出して出力するので、ユーザは特別な設定操作を行うことなく、容易な操作で外部記憶装置をデータの入力先として用いることができる。
【0082】
これにより、デジタル複合機において入力対象となるデータであるアドレス帳、受信済みFAX画像、コピー画像、スキャニング画像、および受信メッセージ音声などをデジタル複合機2の印刷部14、表示部12、スピーカ17などを用いて出力することができるので、個人のアドレス帳に基づく発信や、デジタル複合機2に対して個人の設定を適用することができ、普段の使用環境を容易に再現し、また、簡易な操作でICカード22の内容を出力できる。
【0083】
上記のデータ入出力管理システム1では、ICカード22に記憶されているデータを検索し、ICカードデータ処理部39によって検索されたデータの種類を判断するICカードデータ処理部39と、ICカードデータ処理部39によって判断されたデータの種類に対応する出力メニューを表示するメニュー表示部48とをさらに備え、データ入出力管理部34は、ICカード検知部38によってICカード22が接続されていると判断された場合、メニュー表示部48に出力メニューを表示させている。
【0084】
上記の構成によれば、デジタル複合機2へのデータの入力をユーザに選択させるためのメニューを表示し、ユーザに入力するデータを選択させるので、データの入力元としてICカード22を用いるかどうかを、デジタル複合機2上で複雑なメニュー操作をユーザに行わせることなく、容易な操作で任意に決定することができる。
【0085】
上記のデータ入出力管理システム1では、メニュー表示部48によって出力メニューが表示されてから所定の時間が経過した場合、出力メニューの表示を消去し、データ入出力管理部34は、出力メニューの表示が消去された場合、ICカード22内のデータの出力機能を停止している。
【0086】
上記の構成によれば、ICカード22を接続後、メニューを表示し、一定時間操作がない場合には選択メニューを消去するので、ユーザがICカード22からデジタル複合機2へ出力するデータを決定する意志がない場合、または、操作が分からない場合などでも、従来通りの操作で処理を継続している。
【0087】
上記のデータ入出力管理システム1では、データ入出力管理部34は、ユーザによって設定された任意の時間を前記所定時間として設定している。
【0088】
上記の構成によれば、ユーザの反応速度や、意志の決定に要する時間に応じて任意の時間を設定できるので、ユーザによって都合の良い時間を待機時間として用いることができる。
【0089】
上記のデータ入出力管理システム1では、データ入出力管理部34は、ICカード22の接続状態が、接続されている状態から非接続の状態に変化した場合、所定の出力部10に出力先を変更している。
【0090】
上記の構成によれば、デジタル複合機2における各種の処理が進行している場合でも、ICカード22の取外しが可能になるという効果を奏する。
【0091】
上記の各部を備えたデジタル複合機2、ICカードI/F20、ICカード22を構成することで、上記のデータ入出力管理システム1を構成できる。
【0092】
なお、上記の説明では、外部記憶装置としてICカード22を用いる場合を例に説明したが、これに限るものではない。磁気、光、光磁気などを用いたディスクやカード、フラッシュメモリや半導体メモリ、USBやIEEE1394などの規格に沿ったコネクタで接続される各種外部記憶装置などであってもよい。外部記憶装置をデジタル複合機2に装着し、データの記録および/または読出しが可能であれば、本実施形態と略同様の効果がえられる。ただし、外部記憶装置がICカード22である場合、可搬性やサイズ、データ保持の安全性や普及度などの点から、特に効果が高いと言える。
【0093】
また、ICカード22とのデータ転送処理、およびICカード22内でのデータの保存には、暗号化または個人認証システムと組み合わせることが好ましい。
【0094】
また、上記のデジタル複合機2で用いられるデータ入出力管理システムでは、データ入出力管理部34、出力先決定部36、およびICカードデータ処理部39を制御部30が備える構成としたが、これに限るものではない。ICカード22上に、データ入出力管理部34、出力先決定部36、およびICカードデータ処理部39の機能を実現するプログラムを記録しておき、ICカードI/F20にICカード22が挿入された際に、ICカード22上のプログラムが呼び出され、そのプログラムを実行することで同様の機能を実現してもよい。
【0095】
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0096】
最後に、デジタル複合機2の各ブロック、特に制御部30および入力部50は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0097】
すなわち、デジタル複合機2は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアであるデジタル複合機2の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記デジタル複合機2に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
【0098】
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
【0099】
また、デジタル複合機2を通信ネットワークと接続可能に構成し、通信ネットワークを介して上記プログラムコードを供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
【産業上の利用可能性】
【0100】
以上のように、ユーザが外部記憶装置への操作を実施したいという明示的な動作である、外部記憶装置の接続が発生した際、デジタル複合機の各機能で定められた入力先もしくは出力先を自動的に外部記憶装置へ設定し、各機能の起動された場合には、その機能ボタンで実行される動作の入力先もしくは出力先を外部記憶装置とするので、デジタル複合機に用いられる入出力管理システムとして好適に用いることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0101】
【図1】本発明の一実施形態を示すものであり、デジタル複合機で用いられるデータ入出力管理システムの要部構成を示す機能ブロック図である。
【図2】上記のデータ入出力管理システムのハードウェア構成の一例を示す概略図である。
【図3】上記のデータ入出力管理システムのデジタル複合機にICカードが挿入された際の処理の流れを示すフロー図である。
【図4】上記のデータ入出力管理システムのデジタル複合機からICカードが取り外された際の処理の流れを示すフロー図である。
【符号の説明】
【0102】
1 データ入出力管理システム
2 デジタル複合機
10 出力部(出力手段)
12 表示部
13 LED装置
14 印刷部
16 音声出力部
17 スピーカ(音声出力手段)
18 記憶部
20 ICカードインタフェース
30 制御部(制御手段)
32 通話処理部
34 データ入出力管理部(データ入出力管理手段)
36 出力先決定部
38 ICカード検知部(外部記憶装置検知手段)
39 ICカードデータ処理部
40 応答処理部
41 留守番電話装置
42 画像データ変換部
43 再生装置
44 音声データ変換部
45 録音装置
46 通信管理部
48 メニュー表示部
50 入力部(入力手段)
52 操作入力部
53 ハンドセット上下検出部
54 光学読取部
56 音声入力部
58 通信部
60 通信インタフェース
62 USB
64 赤外線
66 カードスロット
68 NIC
69 モデム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
音声信号、画像信号、およびデータ通信信号のうち少なくとも1つを入力信号として入力する入力手段と、入力された信号をデジタルデータに変換する変換手段と、変換されたデジタルデータを表示画像、印刷画像、音声信号、およびデータ通信信号のうち少なくとも1つとして出力する出力手段とを備えたデジタル複合機で用いるデータ入出力管理システムであって、
前記変換手段によってデジタルデータに変換された入力信号、または、前記出力手段から出力するためのデジタルデータを記憶する外部記憶装置と、
前記外部記憶装置をデータが入出力可能な状態で接続する外部記憶装置接続手段と、
前記外部記憶装置の接続状態を検知する外部記憶装置検知手段と、
前記外部記憶装置検知手段によって外部記憶装置が接続されていると判断された場合、前記出力手段へ出力するデジタルデータを外部記憶装置へ出力させるデータ入出力管理手段とをさらに備えることを特徴とするデータ入出力管理システム。
【請求項2】
データの出力先をユーザに選択させるための出力先選択メニューを表示する出力先選択メニュー表示手段をさらに備え、
前記データ入出力管理手段は、前記外部記憶装置検知手段によって外部記憶装置が接続されていると判断された場合、前記出力先選択メニュー表示手段に出力先選択メニューを表示させることを特徴とする請求項1に記載のデータ入出力管理システム。
【請求項3】
前記出力メニュー表示手段によって出力先選択メニューが表示されてから所定の時間が経過した場合、当該出力先選択メニューの表示を消去し、
前記データ入出力管理手段は、前記出力先選択メニューの表示が消去された場合、前記外部記憶装置内に対してデータを出力する機能を停止することを特徴とする請求項2に記載のデータ入出力管理システム。
【請求項4】
音声信号、画像信号、およびデータ通信信号のうち少なくとも1つを入力信号として入力する入力手段と、入力された信号をデジタルデータに変換する変換手段と、変換されたデジタルデータを表示画像、印刷画像、音声信号、およびデータ通信信号のうち少なくとも1つとして出力する出力手段とを備えたデジタル複合機で用いるデータ入出力管理システムであって、
前記変換手段によってデジタルデータに変換された入力信号、または、前記出力手段から出力するためのデジタルデータを記憶する外部記憶装置と、
前記外部記憶装置をデータが入出力可能な状態で接続する外部記憶装置接続手段と、
前記外部記憶装置の接続状態を検知する外部記憶装置検知手段と、
前記外部記憶装置検知手段によって外部記憶装置が接続されていると判断された場合、前記入力信号の代わりに外部記憶装置に記憶されているデジタルデータを入力するデータ入出力管理手段とをさらに備えることを特徴とするデータ入出力管理システム。
【請求項5】
前記外部記憶装置に記憶されているデータを検索するデータ検索手段と、
前記データ検索手段によって検索されたデータの種類を判断するデータ判断手段と、
前記データ判断手段によって判断されたデータの種類に対応する出力メニューを表示する出力メニュー表示手段とをさらに備え、
前記データ入出力管理手段は、前記外部記憶装置検知手段によって外部記憶装置が接続されていると判断された場合、前記出力メニュー表示手段に出力メニューを表示させることを特徴とする請求項4に記載のデータ入出力管理システム。
【請求項6】
前記出力メニュー表示手段によって出力メニューが表示されてから所定の時間が経過した場合、当該出力メニューの表示を消去し、
前記データ入出力管理手段は、前記出力メニューの表示が消去された場合、前記外部記憶装置内のデータの出力機能を停止することを特徴とする請求項5に記載のデータ入出力管理システム。
【請求項7】
前記データ入出力管理手段は、ユーザによって設定された任意の時間を前記所定時間として設定すること特徴とする請求項3または6にデータ入出力管理システム。
【請求項8】
前記データ入出力管理手段は、前記外部記憶装置の接続状態が、接続されている状態から非接続の状態に変化した場合、所定の前記出力手段に出力先を変更することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のデータ入出力管理システム。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか1項に記載のデータ入出力管理システムで用いられるデジタル複合機であって、前記外部記憶装置検知手段と、データ入出力管理手段とを備え、当該データ入出力管理システムからデータを入力および/または当該データ入出力管理システムへデータの出力を行うデジタル複合機。
【請求項10】
請求項1から8のいずれか1項に記載のデータ入出力管理システム、または請求項9に記載のデジタル複合機で用いられる外部記憶装置であって、前記外部記憶装置検知手段によって検知され、当該データ入出力管理システムにから出力されたデータの記録および/または当該データ入出力管理システムへ入力するデータの読出しを行う外部記憶装置。
【請求項11】
音声信号、画像信号、およびデータ通信信号のうち少なくとも1つを入力信号として入力する入力手段と、入力された信号をデジタルデータに変換する変換手段と、変換されたデジタルデータを表示画像、印刷画像、音声信号、およびデータ通信信号のうち少なくとも1つとして出力する出力手段とを備えたデジタル複合機で用いるデータ入出力管理方法であって、
当該デジタル複合機は、
前記変換手段によってデジタルデータに変換された入力信号、または、前記出力手段から出力するためのデジタルデータを記憶する外部記憶装置と、
前記外部記憶装置をデータが入出力可能な状態で接続する外部記憶装置接続手段とを備え、
前記外部記憶装置の接続状態を検知する外部記憶装置検知ステップと、
前記外部記憶装置検知ステップにおいて外部記憶装置が接続されていると判断された場合、前記出力手段へ出力するデジタルデータを外部記憶装置へ出力させるデータ入出力管理ステップとを備えることを特徴とするデータ入出力管理方法。
【請求項12】
音声信号、画像信号、およびデータ通信信号のうち少なくとも1つを入力信号として入力する入力手段と、入力された信号をデジタルデータに変換する変換手段と、変換されたデジタルデータを表示画像、印刷画像、音声信号、およびデータ通信信号のうち少なくとも1つとして出力する出力手段とを備えたデジタル複合機で用いるデータ入出力管理方法であって、
当該デジタル複合機は、
前記変換手段によってデジタルデータに変換された入力信号、または、前記出力手段から出力するためのデジタルデータを記憶する外部記憶装置と、
前記外部記憶装置をデータが入出力可能な状態で接続する外部記憶装置接続手段とを備え、
前記外部記憶装置の接続状態を検知する外部記憶装置検知ステップと、
前記外部記憶装置検知ステップにおいて外部記憶装置が接続されていると判断された場合、前記入力信号の代わりに外部記憶装置に記憶されているデジタルデータを入力するデータ入出力管理ステップとを備えることを特徴とするデータ入出力管理方法。
【請求項13】
請求項1から8のいずれか1項に記載のデータ入出力管理システムを動作させるためのプログラムであって、コンピュータを上記の各手段として機能させるためのプログラム。
【請求項14】
請求項13に記載のプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2009−5109(P2009−5109A)
【公開日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−164321(P2007−164321)
【出願日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】