説明

データ収集システム

【課題】 データ収集親機に接続されるデータ収集子機の設定変更を容易に行うことができるデータ収集システムを提供することを目的とする。
【解決手段】 データ収集親機1は、収集した測定データをデータベース化して保持するデータベース記憶部14と、子機設定データを保持する子機設定記憶部12と、自機に接続されているデータ収集子機2を検出し、当該データ収集子機2へ子機設定データ30を送信する子機検出設定部10とを備える。データ収集子機2は、子機設定データ30を受信する動作設定部20と、この子機設定データを保持する設定データ記憶部21と、子機設定データ30に基づいて測定データを取得し、取得した測定データをデータ収集親機1へ送信するデータ取得部22とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ収集システムに係り、更に詳しくは、2以上の各データ収集子機がそれぞれ測定データを取得し、データ収集親機がこれらの測定データを収集するデータ収集システムに関する。
【背景技術】
【0002】
最近の生産ラインでは、各工程ごとに配置された計測器や加工機等の生産機器をプログラマブルコントローラの制御下で動作させている。この様な生産機器からデータを収集することができれば、各生産機器の稼働状況を把握することができ、また、生産中の製品について品質チェックも行うことができる。このため、プログラマブルコントローラや計測器などに接続され、測定データを自動的に取得するデータ収集装置が既に知られている。
【0003】
このような従来のデータ収集装置は、通常、各生産工程ごとに分散して配置されている。このため、各データ収集装置によって取得された測定データは、ユーザによって、フレキシブルディスクなどの可搬性記憶媒体に記録され、パーソナルコンピュータなどの情報処理装置に集められて処理されていた。つまり、各データ収集装置で取得された測定データの収集や照合は、ユーザ自身が行わなければならず煩雑であった。
【0004】
そこで、各生産工程ごとに配置されているデータ収集装置をネットワークを介して情報処理装置に接続し、各データ収集装置によって取得された複数の測定データを1つの情報処理装置に自動的に収集し、データベース化することが考えられる。ここでは、上記データ収集装置をデータ収集子機、上記情報処理装置をデータ収集親機、上記ネットワークシステムをデータ収集システムと呼ぶことにする。この様なデータ収集システムを用いれば、ユーザは、データ収集親機にアクセスするだけで、各データ収集子機によって取得された測定データを利用することができる。つまり、各データ収集子機が設置された場所に行く必要がなくなり、利便性が高いと考えられる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、データ収集子機の設定作業は、ユーザが各データ収集子機の設置場所に行って行わなければならず、データ収集システムに収容されるデータ収集子機が多数ある場合には時間がかかる作業であった。しかも、多品種少量生産を行っている生産ラインでは、生産品種がしばしば変更され、そのたびに、各データ収集子機の設定を変更する必要が生ずる。
【0006】
また、上述したデータ収集システムの場合、ネットワーク接続されているデータ収集親機及び全てのデータ収集子機について、それぞれ適切に設定が行われていなければ、システム内に不整合が生じ、システム全体として正常に稼働させることができない場合が生ずると考えられる。このような整合性の管理もユーザ自身が行う必要がある。
【0007】
例えば、データ収集親機及びデータ収集子機の設定について、バージョンアップが可能である場合、これら全ての機器のバージョンを一致させておく必要がある。また、既存のデータ収集システムにデータ収集子機を追加する場合、新たに追加されるデータ収集子機について設定を行うとともに、データ収集親機についても設定変更を行う必要がある。また、データ収集システム内で稼働中のデータ収集子機をメンテナンス等のために一時休止させた後、当該データ収集システムに再び復帰させる場合であれば、当該データ収集子機について適切な設定を行っておく必要がある。
【0008】
さらに、稼働中のデータ収集システムにおいて取得される測定データの数や属性などが変化した場合、その後、データ収集親機は、データ構造の異なる新たなデータベースを生成する必要がある。例えば、データ収集親機が、各データ収集子機から収集した測定データを対象製品の識別番号等に基づいて関連づけてデータレコードを生成し、このデータレコードをデータベースに追加している場合、稼働中のデータ収集システムに新たなデータ収集子機が追加されれば、その後、データ収集親機は、データレコードの構造を変更しなければならない。
【0009】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、データ収集親機に接続されるデータ収集子機の設定変更を容易に行うことができるデータ収集システムを提供することを目的とする。特に、データ収集子機の設定又はそのバージョンアップをデータ収集親機から行うことができるデータ収集システムを提供することを目的とする。
【0010】
また、本発明は、稼働中のデータ収集システムに対し、新たなデータ収集子機を追加し、あるいは、休止中のデータ収集子機を復帰させた場合に、当該データ収集子機又はデータ収集親機の自動設定を行うことができるデータ収集システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
第1の本発明によるデータ収集システムは、測定データを取得する2以上のデータ収集子機と、各データ収集子機が取得した上記測定データを収集するデータ収集親機からなるデータ収集システムである。上記データ収集親機は、上記データ収集子機から収集した上記測定データを保持するデータベースと、子機設定データを保持する子機設定記憶部と、上記子機設定データを上記データ収集子機へ送信する設定データ送信部とを備えて構成される。また、上記データ収集子機は、上記子機設定データを受信する設定データ受信部と、この子機設定データを保持する設定データ記憶部と、上記子機設定データに基づいて上記測定データを取得し、取得した測定データを上記データ収集親機へ送信するデータ取得部とを備えて構成される。
【0012】
この様な構成により、各データ収集子機が取得した測定データをデータ収集親機が収集してデータベース化することができるとともに、データ収集子機で使用される子機設定データをデータ収集親機からデータ収集子機へダウンロードすることができる。従って、データ収集親機に子機設定データを予め格納しておけば、子機設定データを有していないデータ収集子機であっても、データ収集親機に接続すれば、正常に動作させることができる。
【0013】
第2の本発明によるデータ収集システムは、上記構成に加えて、上記データ収集親機が、当該データ収集親機に接続され得るデータ収集子機の識別情報を保持する親機設定記憶部と、上記識別情報に基づいて、各データ収集子機へ子機検出信号を送信し、データ収集子機からの応答信号に基づいて、当該データ収集親機に接続されているデータ収集子機を検出する子機検出部とを備え、上記設定データ送信部が、上記子機検出部の検出結果に基づいて、上記子機設定データを送信するように構成される。
【0014】
この様な構成により、データ収集親機が、自機に接続されているデータ収集子機を検出し、検出されたデータ収集子機へ上記子機設定データを送信することができる。このため、データ収集子機をデータ収集親機に接続すれば、データ収集親機から子機設定データを自動的にダウンロードすることができる。
【0015】
第3の本発明によるデータ収集システムは、上記構成に加えて、上記データ収集親機が、上記子機設定記憶部内に保持されている子機設定データのバージョン情報と、上記設定データ記憶部内に保持されている子機設定データのバージョン情報とを照合するバージョン照会部を備え、上記設定データ送信部が、上記バージョン照会部の照合結果に基づいて、上記子機設定データを送信するように構成される。
【0016】
この様な構成により、データ収集親機が、データ収集子機内に保持されている子機設定データのバージョン情報を確認し、子機設定データの更新が必要な場合にダウンロードを行うことができる。このため、子機設定データのバージョンアップ作業が容易になるとともに、古い子機設定データを有するデータ収集子機が、データ収集システムに接続され、システム内に不整合が生じるのを防止することができる。また、ユーザは、各データ収集子機ごとに子機設定データのバージョン管理を行う必要もない。
【0017】
例えば、データ収集システムに新たなデータ収集子機を追加する場合や、メンテナンスのために休止したデータ収集子機を復帰させる場合に、当該データ収集子機に子機設定データを書き込んだり、そのバージョンを確認したりする必要がなくなる。また、データ収集子機が接続されていない状態であっても、ユーザは、データ収集親機に対し、子機設定データの書き込み作業を行うことができる。
【0018】
第4の本発明によるデータ収集システムは、上記構成に加えて、上記子機設定データが、各データ収集子機に共通のシステムプログラムと、データ収集子機ごとに異なる個別設定データとからなり、上記設定データ送信部が、最新バージョンでないシステムプログラムを保持するデータ収集子機に対し、最新バージョンのシステムプログラムを送信するように構成される。
【0019】
この様な構成により、データ収集親機に接続されている全てのデータ収集子機についてシステムプログラムを最新バージョンにすることができ、データ収集システム内に不整合が生じるのを防止することができる。
【0020】
第5の本発明によるデータ収集システムは、上記構成に加えて、上記データベースが、2以上の測定データで構成されるデータレコードを単位として更新され、上記子機設定記憶部が保持する子機設定データの変更に基づいて、上記データレコードのフォーマット変更が行われるように構成される。
【0021】
この様な構成により、データ収集親機内の子機設定データが変更された場合に、データ収集親機内のデータベースのフォーマット変更を行うことができる。例えば、子機設定データの変更により、収集すべき測定データの数や属性が変更されると、データベースのフォーマット変更が自動的に行われる。従って、ユーザはデータベースのフォーマット変更を行う必要がなく、子機設定データの変更時における作業が軽減されるとともに、フォーマット変更処理が迅速かつ確実に行われる。
【0022】
第6の本発明によるデータ収集システムは、上記構成に加えて、上記データ収集親機が、ユーザがデータ収集処理の開始を指示するためのスタート操作部と、上記データ収集子機に対し、データ収集処理の開始を指示する収集開始信号を送信するデータ収集部とを備え、上記子機検出部が、上記スタート操作部の操作に基づいて上記子機検出信号を送信し、上記データ収集部が、上記設定データ送信部による子機設定データの送信後に上記収集開始信号を送信するように構成される。
【0023】
この様な構成により、データ収集親機に接続されている全てのデータ収集子機を検出し、これらのデータ収集子機に対し、必要に応じて子機設定データを送信した後に、データ収集処理を開始することができる。従って、適切な子機設定データが設定されていないデータ収集子機がデータ収集システムに収容されているために、システム内に不整合が生じるのを防止することができる。
【0024】
第7の本発明によるデータ収集システムは、上記構成に加えて、上記子機検出部が、上記収集開始信号の送信後、定期的に上記子機検出信号を送信するように構成される。この様な構成により、データ収集処理中であっても、データ収集システムにデータ収集子機が追加された場合に、当該データ収集子機を検出することができる。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、データ収集親機に接続されるデータ収集子機の設定変更を容易に行うことができるデータ収集システムを提供することができる。特に、データ収集子機の設定又はそのバージョンアップをデータ収集親機から行うことができるデータ収集システムを提供することができる。
【0026】
また、本発明によれば、稼働中のデータ収集システムに対し、新たなデータ収集子機を追加し、あるいは、休止中のデータ収集子機を復帰させた場合に、当該データ収集子機又はデータ収集親機の自動設定を行うことができるデータ収集システムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
図1は、本発明の実施の形態によるデータ収集システムを含む計測システムの一例を示した図である。この計測システムは、生産ラインの各工程で計測された計測データの収集及び蓄積を行うシステムであり、ユーザ端末4、データ収集システム5及び外部機器6により構成される。
【0028】
外部機器6は、製品が順次に搬送される生産ライン上の各工程に配置され、それぞれの工程における測定データ、例えば、寸法データや温度データを保持するプログラマブルコントローラ(PLC)や測定装置などである。データ収集システム5には、2以上の外部機器6が接続されており、これらの外部機器6が保持している測定データは、データ収集システム5によって収集され、データベース化されてデータ収集システム5内に蓄積される。ユーザは、ユーザ端末4を用いて、このデータ収集システム5の動作設定を行うことができ、また、データ収集システム5内のデータベースを参照することができる。
【0029】
データ収集システム5は、ネットワーク3を介して接続されたデータ収集親機1及びデータ収集子機2により構成される。ここでは、1つのデータ収集親機1及び2以上のデータ収集子機2が、イーサネット(登録商標)を介して接続され、データ収集親機1と各データ収集子機2との間でIP(Internet Protocol)パケットの送受信を行っているものとする。
【0030】
各データ収集子機2は、1又は2以上の外部機器6に接続されており、これらの外部機器6から測定データを取得している。このデータ取得処理は、データ収集親機1からの収集開始パケットに基づいて開始され、外部機器6から取得した測定データは、データ収集子機2内に一旦蓄積された後、ネットワーク3を介してデータ収集親機1へ伝送される。また、各データ収集子機2の動作を規定する子機設定データは、データ収集親機1内に保持されており、必要に応じて、データ収集親機1からデータ収集子機2にダウンロードされる。
【0031】
データ収集親機1は、データ収集子機2に蓄積されている測定データを収集し、これらの測定データを関連づけてレコード化し、データ収集親機1内のデータベースに格納している。このデータ収集処理は、ユーザがデータ収集親機1のスタートボタン16を操作することによって開始される。すなわち、スタートボタン16が押されると、データ収集親機1からデータ収集子機2へ収集開始パケットが出力され、各データ収集子機2においてデータ取得処理が開始される。このデータ取得処理で得られた測定データがデータ収集親機1へ収集される。
【0032】
データ収集親機1の動作を規定する親機設定データは、ユーザ端末4からデータ収集親機1に伝送される。同様にして、子機設定データも、ユーザ端末4からデータ収集親機1に伝送され、データ収集親機1内に格納される。ただし、子機設定データは、その後、必要に応じて、データ収集親機1からデータ収集子機2へ自動的にダウンロードされて、各データ収集子機2の設定処理は自動的に行われる。
【0033】
具体的には、データ収集親機1が、ネットワーク3に接続されているデータ収集子機2を監視し、新たに接続されたデータ収集子機2や、古い子機設定データを保持しているデータ収集子機2を検出すれば、データ収集親機1内の子機設定データが、当該データ収集子機2へ送信される。つまり、データ収集子機2の検出処理と、検出されたデータ収集子機2の設定処理が自動的に行われる。このようなデータ収集子機2の検出処理及び設定処理は、データ収集開始時に行われるとともに、データ収集処理中も定期的に行われている。
【0034】
図2は、図1のデータ収集親機1及びデータ収集子機2について詳細な構成例を示したブロック図である。まず、データ収集親機1の詳細構成について説明する。データ収集親機1は、子機検出設定部10、子機設定記憶部12、親機設定記憶部13、データベース記憶部14、データ収集部15及びスタートボタン16により構成される。
【0035】
子機設定記憶部12は、データ収集親機1にネットワーク接続される可能性のある全てのデータ収集子機2について、子機設定データ30を保持している。子機設定データ30は、ユーザ端末4から子機設定記憶部12に予め書き込まれ、子機検出設定部10によってデータ収集子機2へダウンロードされる。このため、ユーザは、ユーザ端末4をデータ収集親機1に接続すれば、データ収集子機2がネットワーク3を介してデータ収集親機1に接続されていない状態であっても、子機設定データ30の書き込みを含むデータ収集システム5の設定作業を行うことができる。
【0036】
なお、子機設定データ30は、全てのデータ収集子機2に共通する共通設定データ30aと、データ収集子機2ごとに異なる個別設定データ30bからなる。本実施の形態では、共通設定データ30aが、全てのデータ収集子機2に共通のシステムプログラムからなり、個別設定データ30bが、測定データの種別や測定データの取得タイミングなどを示すデータである。
【0037】
親機設定記憶部13は、ユーザ端末4から予め書き込まれた親機設定データを保持している。この親機設定データには、少なくともネットワーク3に接続される可能性のある全てのデータ収集子機2について、当該データ収集子機2とのパケット通信に必要な識別情報が含まれている。ここでは、各データ収集子機2のIPアドレスが含まれているものとする。
【0038】
データベース記憶部14は、データ収集子機2から収集した測定データからなるデータベースを保持している。このデータベースは、データ収集部15によって生成され、ユーザ端末4から閲覧することができる。なお、当該データベースの詳細については、さらに後述する。
【0039】
子機検出設定部10は、ネットワーク3に接続されているデータ収集子機2を監視し、新たなデータ収集子機2が検出された場合には、当該データ収集子機2に対し、子機設定記憶部12内の子機設定データ30を送信する。また、既存のデータ収集子機2についても、子機設定データ30のバージョンを確認し、バージョンアップが必要であれば、最新の子機設定データ30を自動的に送信する。このようなデータ収集子機2の監視は、スタートボタン16によるデータ収集開始前に実行されるとともに、その後のデータ収集処理中も定期的に実行される。
【0040】
データ収集部15は、各データ収集子機2から測定データを収集し、データベース記憶部14に格納する。このデータ収集処理は、スタートボタン16の操作信号に基づいて開始される。ユーザがスタートボタン16を操作すると、データ収集部15が、各データ収集子機2へ収集開始パケットを送信する。その後、各データ収集子機2から測定データを含むデータパケットが送信され、このデータパケットを受信したデータ収集部15が、これらの測定データを整理してデータベース記憶部14に格納する。
【0041】
次に、データ収集子機2の詳細構成について説明する。データ収集子機2は、動作設定部20、設定データ記憶部21、データ取得部22及び測定データ記憶部23により構成される。
【0042】
動作設定部20は、データ収集親機1の子機検出設定部10との通信を行っている。具体的には、データ収集親機1から子機検出パケットやバージョン確認パケットを受信すれば、応答パケットを送信する。また、データ収集親機1から子機設定データ30を受信した場合には、当該子機設定データ30を設定データ記憶部21に格納する。
【0043】
設定データ記憶部21には、子機設定データ30として、少なくとも当該データ収集親機1との通信に必要な情報が予め格納されている。例えば、当該データ収集子機2のIPアドレスが、予め設定データ記憶部21に格納されており、データ収集親機1のIPアドレスは、データ収集親機1から送信されるパケットに含まれている。動作設定部20は、これらのIPアドレスを用いてデータ収集親機1との通信を行って子機設定データ30を受信し、設定データ記憶部21に格納している。
【0044】
データ取得部22は、データ収集部15からの収集開始パケットに基づいて、外部機器6からのデータ取得を開始する。測定データの取得は、設定データ記憶部21内の個別設定データ30bに基づいて行われる。例えば、PLCが外部機器6であれば、その内部メモリの第1アドレスに保持されているデータを読み出し、当該データが所定の条件を満たしていれば、当該内部メモリの第2アドレスに保持されているデータを測定データとして読み出す。この場合、第1及び第2アドレスが、個別設定データ30bによって与えられる。この様にして外部機器6から取得された測定データは、順次に測定データ記憶部23に格納されていく。その結果、測定データ記憶部23に所定量の測定データが蓄積されると、データ取得部22が、これらの測定データを含むデータパケットをデータ収集親機1へ送信する。
【0045】
図3は、図2のデータベース記憶部14内に格納されるデータベースの一例を示した図である。このデータベースは、複数のデータレコードR1〜R4からなり、データレコードR1〜R4を単位として更新される。各データレコードR1〜R4は、複数のデータフィールドF1〜F3からなり、これらの各データフィールドF1〜F3には、外部機器6から取得した測定データが格納されている。図3では、各行がデータレコードR1〜R4に相当し、各列がデータフィールドF1〜F3に相当している。
【0046】
データ収集親機1は、データ収集子機2から収集した測定データを関連づけて、データレコードR1〜R4を生成し、データベースに追加している。ここでは、測定データの種別が、各データフィールドF1〜F3に予め割り当てられており、収集された測定データから同一の製品についての測定データを抽出してデータレコードR1〜R4を生成し、データベースに順次に追加している。
【0047】
データ収集システム5のデータベースを利用して、製品ごとの品質管理や製造記録を行おうとする場合、各工程で計測された測定データを製品ごとに関連づけて管理しておく必要がある。ところが、通常の製造ラインでは、多数の製品が各工程を順に通過していくため、同一の製品に関する計測データは、各工程間で時間的なずれをもって計測される。このため、従来のデータ収集システムでは、複数の工程において、それぞれ時系列に計測された測定データの対応関係については、ユーザ自身が判別しなければならなかった。
【0048】
これに対し、本実施の形態によるデータ収集システムでは、データ収集子機2が、測定データともに、測定対象物に固有の識別記号(例えば、製品のシリアル番号)を取得し、データ収集親機1が、測定データ及び識別記号を収集している。このため、当該識別記号に基づいて測定データを選別し、データレコードR1〜R4を生成することができる。
【0049】
図4は、データ収集システム5が、外部機器6a〜6cから時系列に取得するデータの一例を示した図である。時刻t1〜t6に、外部機器6aから測定データa1〜a6を順次に取得する際、製品のシリアル番号x3〜x8とともに取得している。同様にして、外部機器6bからは、測定データb1〜b6をシリアル番号x2〜x7とともに順次に取得し、外部機器6cからは、測定データc1〜c6をシリアル番号x1〜x6とともに取得している。
【0050】
これらの測定データa1〜a6,b1〜b6,c1〜c6は、識別記号x1〜x8に基づいてデータレコード化され、データベース記憶部14に格納される。図3は、このような場合におけるデータベースの一例が示されている。例えば、識別記号x3の製品に関する測定データa1,b2及びc3からなるデータレコードR1が生成され、データベースに登録されている。
【0051】
図5は、図2の子機検出設定部10及び動作設定部20について、更に詳細な構成例を示したブロック図である。データ収集親機1の子機検出設定部10は、ダウンロード制御部100、子機検出部101、バージョン照会部102、設定データ送信部103及びタイマー部104により構成される。また、データ収集子機2内の動作設定部20は、検出応答部201、バージョン応答部202及び設定データ受信部203により構成される。
【0052】
データ収集親機1への電源投入後に、ユーザがスタートボタン16を操作すれば、データ収集部15が子機セットアップ信号を出力する。ダウンロード制御部100は、この子機セットアップ信号に基づいて、子機検出部101へ子機検出処理を指示する。また、ダウンロード制御部100は、上記子機セットアップ信号に基づいて、タイマー部104を起動する。その後のデータ収集処理中、タイマー部104からは、定期的にタイムアップ信号が出力され、ダウンロード制御部100は、このタイムアップ信号に基づいて、子機検出部101に子機検出処理を指示する。つまり、子機検出処理は、データ収集開始前に実行されるとともに、データ収集処理中も定期的に実行される。
【0053】
子機検出部101は、子機検出処理を行っている。子機検出処理は、ネットワーク3に接続されている各データ収集子機2に対し、子機検出パケットを送信することにより行われる。この子機検出パケットは、親機設定記憶部13に保持されているIPアドレス、つまり、ネットワーク3に接続される可能性のある全てのデータ収集子機2を宛先として送信される。この子機検出パケットを受信したデータ収集子機2の検出応答部201は、データ収集親機1へ検出応答パケットを返送する。このため、子機検出部101は、検出応答パケットに基づいて、ネットワーク3に接続されているデータ収集子機2を検出することができる。
【0054】
バージョン照会部102は、子機検出部101によって検出されたデータ収集子機2に対し、子機設定データ30のバージョン情報を照会する。データ収集子機2のバージョン応答部202は、バージョン照会のパケットを受信すると、設定データ記憶部21に格納されているバージョン情報をデータ収集親機1へ返送する。このバージョン情報は、子機設定データ30とともにデータ収集親機1から送信される情報であり、バージョン番号であってもよいし、子機設定データ30に基づいて生成される固有の情報、例えば、ハッシュ関数を用いて生成されたダイジェスト情報であってもよい。
【0055】
データ収集親機1は、最新の子機設定データ30及びそのバージョン情報を子機設定記憶部12に保持している。ダウンロード制御部100は、データ収集子機2から受信したバージョン情報と、子機設定記憶部12内の最新のバージョン情報とを比較し、データ収集子機2が保持している子機設定データ30が、最新のバージョンであるか否かを判定する。この結果、最新バージョンでないと判別された場合には、設定データ送信部103が、当該データ収集子機2に対し、最新の子機設定データ30を送信する。データ収集子機2の設定データ受信部203は、データ収集親機1から受信した子機設定データ30を設定データ記憶部21に格納する。
【0056】
なお、本実施の形態によるデータ収集システム5では、データ収集親機1及びデータ収集子機2が、共通設定データ30a及び個別設定データ30bのそれぞれについてバージョン情報を保持し、それぞれについてバージョン情報を確認し、必要に応じて、いずれか一方又は両方のダウンロードを行うものとする。
【0057】
図6のステップS101〜S107は、データ収集親機1の動作の一例を示したフローチャートである。データ収集親機1は、電源投入後にスタートボタン16が操作されると、タイマー起動及び子機検出設定処理を実行した後に、データ収集処理を開始する(ステップS101〜S104)。
【0058】
ユーザがスタートボタン16を操作した場合、まず、データ収集部15から子機検出設定部10へ子機セットアップ信号が出力される(ステップS101)。ダウンロード制御部100は、この子機セットアップ信号に基づいて、タイマー部104を起動させるとともに、子機検出設定処理を開始する(ステップS102,S103)。そして、全てのデータ収集子機2について検出設定処理が完了すれば、ダウンロード制御部100からデータ収集部15へセットアップ終了信号が出力される。データ収集部15は、このセットアップ終了信号に基づいて、各データ収集子機2へデータ収集開始パケットを送信し、データ収集処理が開始される(ステップS104)。この様にして、データ収集処理の開始前に、各データ収集子機の検出設定処理が実行される。
【0059】
ステップS102で起動されたタイマー部104は、その後、定期的にタイムアップ信号を出力している。ダウンロード制御部100は、このタイムアップ信号に基づいて子機検出設定処理を定期的に実行している(ステップS105,S106)。つまり、データ収集処理中であってもデータ収集子機2の検出設定処理が定期的に実行され、新たなデータ収集子機2がネットワーク3に追加されれば、当該データ収集子機2を検出し、子機設定データ30をダウンロードすることができる。
【0060】
データ収集処理中に、ユーザがスタートボタン16を再操作すれば、データ収集処理を終了する(ステップS107)。データ収集処理の終了時には、データ収集部15から各データ収集子機2へ収集終了パケットが送信され、各データ収集子機2内に蓄積されていた測定データがデータ収集親機1に収集される。
【0061】
図7のステップS201〜S207は、図6の子機検出設定処理の一例を示したフローチャートである。この子機検出処理は、子機セットアップ信号及びタイムアップ信号のいずれかに基づいて実行される(ステップS103,S106)。
【0062】
まず、子機検出部101が、ネットワーク3に接続されている可能性のあるデータ収集子機2へ子機検出パケットを送出する(ステップS201)。その後、一定期間内に検出応答パケットを受信すれば、当該データ収集子機2がネットワーク3に接続されていると判断する(ステップS202)。この様にしてデータ収集子機2が検出された場合、バージョン照会部102が、当該データ収集子機2からバージョン情報を受け取る(ステップS203)。
【0063】
ダウンロード制御部100は、このバージョン情報に基づいて、当該データ収集子機2の保持するシステムプログラムが最新バージョンであるか否かを判別する(ステップS204)。この結果、最新バージョンでなかった場合には、設定データ送信部103が、当該データ収集子機2に対し、最新のシステムプログラムをダウンロードする(ステップS205)。
【0064】
次に、個別設定データについて、システムプログラムの場合と同様にしてダウンロードが行われる。すなわち、ダウンロード制御部100は、データ収集子機2から受け取った上記バージョン情報に基づいて、当該データ収集子機2の保持する個別設定データ30bが最新バージョンであるか否かを判別する(ステップS206)。この結果、最新バージョンでなかった場合には、設定データ送信部103が、最新の個別設定データ30bをダウンロードする(ステップS207)。
【0065】
このような検出処理及び設定処理(ステップS201〜S207)が、IPアドレスが既知である全てのデータ収集子機2について実行される。
【0066】
図8のステップS301〜S305は、データ収集親機1のデータベースについてフォーマット変更処理の一例を示したフローチャートである。データ収集親機1は、収集した測定データを順次にデータベース記憶部14内のデータベースに蓄積している。このため、収集すべき測定データの数や属性が変更された場合、データベースのフォーマット変更処理を行う必要がある。例えば、ネットワーク3に新たなデータ収集子機2が接続された場合や、データ収集親機1内の子機設定データ30がユーザ端末4により更新された場合に、上記フォーマット変更処理が行われる。
【0067】
データベースのフォーマットとは、データレコード内におけるデータ構造(レコードフォーマット)を意味する。より具体的には、1つのデータレコードを構成するデータフィールド数と、各データフィールドに格納されるデータ種別とを意味している。従って、フォーマット変更処理とは、データレコードを構成するデータフィールドを再定義する処理である。
【0068】
一方、データベース記憶部14は、測定データの書込処理及び読出処理を簡略化し、また、記憶領域を有効活用するため、データベースに単一のフォーマットを採用している。つまり、データベース記憶部14内では、異なるデータ構造を有するデータレコードが混在することはできない。このため、上記フォーマット変更処理が行われた場合、必要に応じて、従前のデータレコードは消去される。
【0069】
図8は、ユーザ端末4から子機設定データ30を更新した場合におけるフォーマット変更処理の例が示されている。まず、ユーザ端末4からデータ収集親機1へ子機設定データ30が送信され、子機設定記憶部12内のデータが更新される(ステップS301)。次に、データ収集部15が、新旧の子機設定データ30を比較し、データベース記憶部14内のデータレコードを構成するデータフィールドに変更があるか否かを判別する(ステップS302)。例えば、測定データに付されている名称が変更されたような場合には、フォーマット変更処理は不要であると判断される。
【0070】
フォーマット変更が必要な場合、すでに収集したデータレコードを残したままで、継続してデータ収集が可能かどうかを判断する(ステップS303)。継続してデータ収集が可能な場合、データ収集部15は、既に生成されたデータレコードを保持したままで、データベースのフォーマット変更を行う(ステップS304)。例えば、1つのデータレコードに含まれるデータフィールドの数が増大した場合、従前のデータレコードを保持したままで、フォーマット変更が行われる。この場合、既にデータベース記憶部14内に保持されている各データレコードに対し、フォーマット変更によって増加するデータフィールドが追加される。なお、追加されたデータフィールドには、無効データが格納されている。
【0071】
一方、継続してデータ収集を行うことができない場合、データ収集部15は、レコードフォーマットが、変更後の測定データに適合するようにデータベースを新規作成する(ステップS305)。この場合、従前のデータレコードはデータベース記憶部14から削除される。例えば、データレコードを構成するデータフィールド数を減少させる場合や、いずれかのデータフィールドについて、そのデータ種別をワードデータからビットデータへ変更するような場合である。
【0072】
なお、ユーザ端末4は、子機設定記憶部12内に保持されている子機設定データ30を読み出すことができる。つまり、ユーザは、ユーザ端末4をデータ収集親機1に接続すれば、各データ収集子機2に設定されている子機設定データ30を取得することができ、ユーザ端末4から各データ収集子機2のメンテナンスを行うことができる。
【0073】
図9は、データベースのフォーマット変更処理の一例を示した図であり、図中の(a)にはフォーマット変更前のデータベース、(b)にはフォーマット変更後のデータベースが示されている。子機設定データ30が更新され、データ収集親機1が収集すべき測定データの数が増大した場合、データ収集部15は、データベースのフォーマット変更処理を行って、1つのデータレコードに含まれるデータフィールドの数を増大させる。
【0074】
(a)には、データフィールド追加前のデータベースが示されている。このデータベースには、既に2つのデータレコードR1,R2が格納されており、これらのデータレコードR1,R2は、それぞれ3つのデータフィールドF1〜F3からなる。
【0075】
(b)には、データフィールド追加後のデータベースが示されている。上記データレコードR1,R2は、データ収集部15のフォーマット変更処理によって、新たなデータフィールドF4が追加され、このデータフィールドF4には、無効データが格納されている。一方、図中のデータレコードR3は、フォーマット変更処理後に収集された測定データを格納するデータレコードであり、データフィールドF1〜F4の全てに測定データが格納されている。
【0076】
この様にデータレコードに新たなデータフィールドを追加するフォーマット変更が行われた場合であれば、従前のデータレコードを保持しつつ、データベースのフォーマット変更を行うことができる。
【0077】
なお、本実施の形態では、データ収集親機1及びデータ収集子機2が、イーサネット(登録商標)を介して接続され、IPパケットを送受信する場合の例について説明したが、本発明はこの様な場合に限定されない。すなわち、データ収集親機1に対し、各データ収集子機2が着脱可能かつ通信可能な状態で接続される様々なデータ収集システムに本発明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】本発明の実施の形態によるデータ収集システムを含む計測システムの一例を示した図である。
【図2】図1のデータ収集親機1及びデータ収集子機2について詳細な構成例を示したブロック図である。
【図3】図2のデータベース記憶部14内に格納されるデータベースの一例を示した図である。
【図4】データ収集システム5が、外部機器6a〜6cから時系列に取得するデータの一例を示した図である。
【図5】図2の子機検出設定部10及び動作設定部20について、更に詳細な構成例を示したブロック図である。
【図6】データ収集親機1の動作の一例を示したフローチャートである。
【図7】図6の子機検出設定処理の一例を示したフローチャートである。
【図8】データ収集親機1のデータベースについてフォーマット変更処理の一例を示したフローチャートである。
【図9】データベースのフォーマット変更処理の一例を示した図である。
【符号の説明】
【0079】
1 データ収集親機
2 データ収集子機
3 ネットワーク
4 ユーザ端末
5 データ収集システム
6,6a〜6c 外部機器
10 子機検出設定部
12 子機設定記憶部
13 親機設定記憶部
14 データベース記憶部
15 データ収集部
16 スタートボタン
20 動作設定部
21 設定データ記憶部
22 データ取得部
23 測定データ記憶部
30 子機設定データ
100 ダウンロード制御部
101 子機検出部
102 バージョン照会部
103 設定データ送信部
104 タイマー部
201 検出応答部
202 バージョン応答部
203 設定データ受信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
測定データを取得する2以上のデータ収集子機と、各データ収集子機が取得した上記測定データを収集するデータ収集親機からなるデータ収集システムにおいて、
上記データ収集親機は、上記データ収集子機から収集した上記測定データを保持するデータベースと、子機設定データを保持する子機設定記憶部と、上記子機設定データを上記データ収集子機へ送信する設定データ送信部とを備え、
上記データ収集子機は、上記子機設定データを受信する設定データ受信部と、この子機設定データを保持する設定データ記憶部と、上記子機設定データに基づいて上記測定データを取得し、取得した測定データを上記データ収集親機へ送信するデータ取得部とを備えることを特徴とするデータ収集システム。
【請求項2】
上記データ収集親機は、当該データ収集親機に接続され得るデータ収集子機の識別情報を保持する親機設定記憶部と、
上記識別情報に基づいて、各データ収集子機へ子機検出信号を送信し、データ収集子機からの応答信号に基づいて、当該データ収集親機に接続されているデータ収集子機を検出する子機検出部とを備え、
上記設定データ送信部が、上記子機検出部の検出結果に基づいて、上記子機設定データを送信することを特徴とする請求項1に記載のデータ収集システム。
【請求項3】
上記データ収集親機は、上記子機設定記憶部内に保持されている子機設定データのバージョン情報と、上記設定データ記憶部内に保持されている子機設定データのバージョン情報とを照合するバージョン照会部を備え、
上記設定データ送信部が、上記バージョン照会部の照合結果に基づいて、上記子機設定データを送信することを特徴とする請求項2に記載のデータ収集システム。
【請求項4】
上記子機設定データは、各データ収集子機に共通のシステムプログラムと、データ収集子機ごとに異なる個別設定データとからなり、
上記設定データ送信部は、最新バージョンでないシステムプログラムを保持するデータ収集子機に対し、最新バージョンのシステムプログラムを送信することを特徴とする請求項3に記載のデータ収集システム。
【請求項5】
上記データベースは、2以上の測定データで構成されるデータレコードを単位として更新され、上記子機設定記憶部が保持する子機設定データの変更に基づいて、上記データレコードのフォーマット変更が行われることを特徴とする請求項2に記載のデータ収集システム。
【請求項6】
上記データ収集親機は、ユーザがデータ収集処理の開始を指示するためのスタート操作部と、
上記データ収集子機に対し、データ収集処理の開始を指示する収集開始信号を送信するデータ収集部とを備え、
上記子機検出部が、上記スタート操作部の操作に基づいて上記子機検出信号を送信し、
上記データ収集部が、上記設定データ送信部による子機設定データの送信後に上記収集開始信号を送信することを特徴とする請求項2に記載のデータ収集システム。
【請求項7】
上記子機検出部は、上記収集開始信号の送信後、定期的に上記子機検出信号を送信することを特徴とする請求項5に記載のデータ収集システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2006−215999(P2006−215999A)
【公開日】平成18年8月17日(2006.8.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−31120(P2005−31120)
【出願日】平成17年2月7日(2005.2.7)
【出願人】(000129253)株式会社キーエンス (681)
【Fターム(参考)】