説明

データ収集装置

【課題】 屋外の環境情報を収集する屋外設置型のデータ収集装置における防犯機能を向上させる。
【解決手段】 屋外の環境情報を収集する屋外設置型のデータ収集装置において、データ収集装置本体への入力操作を検知する操作入力部40と、該データ収集装置本体に電力を供給する主電源回路39aと、該データ収集装置本体に電力を供給する副電源回路39bと、前記主電源回路39aの電力を監視する電源コントローラ41とを備え、電源コントローラ41は、主電源回路39aによってデータ収集装置本体に電力が供給されていないと判断すると、電力供給元を主電源回路39aから副電源回路39bへと切り換える。データ収集装置は、操作入力部40で所定の入力操作が検知されず、主電源回路39aに電力が供給されていないと判断すると、警報発生部42によって所定の警報を発生させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ収集装置に係り、特に、屋外の環境情報を収集する屋外設置型のデータ収集装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年のIT化に伴い、インターネットをはじめとする電気通信回線を用いた情報通信技術が様々な分野で活用されている。該情報通信技術によれば、例えば、周囲の環境情報を収集するデータ収集装置を遠隔地に設置して、収集された情報を電気通信回線を介して集計して一元的に管理することや収集された情報を自宅で閲覧することが可能となっている。
【0003】
具体的には、下記特許文献1及び2に記載された、農地又は農場に設置して温湿度及び日射量等の環境情報や農作物の生育情報及び農薬散布等の作業情報を収集するデータ収集装置が知られている。
【特許文献1】特開2006−42721 号公報
【特許文献2】特開2006−105745号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記ようなデータ収集装置は、管理者の目の届かない屋外に設置するものであるので、不審者による盗難に曝されやすい。係る対策として、上記特許文献2に記載された、データ収集装置の本体内部に収容された、周囲の環境を静止画及び動画で写して確認するためのカメラを、不審者の探知に利用して、盗難を防止するデータ収集装置が知られている。
【0005】
しかし、係る技術では、不審者にカメラで探知されないように配慮しながらデータ収集装置に近づき、何らかの手段で電源が落とされると、データ収集装置の全機能が停止してしまい、簡単に持ち去られてしまう。
【0006】
以上の状況に鑑みて、本発明は、屋外の環境情報を収集する屋外設置型のデータ収集装置における防犯機能を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1の発明にあっては屋外の環境情報を収集する屋外設置型のデータ収集装置において、データ収集装置本体への入力操作を検知する操作検知手段と、該データ収集装置本体に電力を供給する主電源回路と、該データ収集装置本体に電力を供給する副電源回路と、前記主電源回路の電力を監視する電源監視手段と、該電源監視手段で監視される電力状態を基づいて、前記主電源回路によって前記データ収集装置本体に電力が供給されていないと判断すると、電力供給元を前記主電源回路から前記副電源回路へと切り換える電源制御手段とを有する。このデータ収集装置は、上述の課題を解決するために、該操作検知手段で所定の入力操作が検知されず、前記電源制御手段が前記主電源回路に電力が供給されていないと判断すると、所定の警報を発生させる警報手段を備える。
【発明の効果】
【0008】
請求項1の発明によれば、不審者に何らかの手段で主電源回路が落とされてデータ収集装置本体が持ち去られようとしても、操作検知手段で所定の入力操作が検知されず、電源制御手段が主電源回路に電力が供給されていないと判断すると、所定の警報を発生させる警報手段によって警報を発するので、不審者を威嚇することができ、屋外設置型のデータ収集装置における防犯機能を向上させる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0010】
本発明は、図1に示すような農作物育成支援システム1を構成する各データ収集装置3に適用される。農作物育成支援システム1は、農家の作業者によって操作される農家用コンピュータ2と、農地に設けられる複数のデータ収集装置(フィールドサーバ)3と、データの集計及び解析するデータサーバ4とを備えて構成されている。この農作物育成支援システム1において、農家用コンピュータ2、データ収集装置3及びデータサーバ4は、インターネット等の電気通信回線5を介して相互に接続されている。
【0011】
農家用コンピュータ2は、パーソナルコンピュータ、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)等の汎用の情報処理装置により構成されている。この農家用コンピュータ2は、電気通信回線5を介してデータ収集装置3又はデータサーバ4が保有する各種情報(具体的には、収集データ)を閲覧又はダウンロードしたり、電気通信回線5を介してデータ収集装置3を遠隔操作したりすることができる。
【0012】
データ収集装置3は、農作物を育成する農地に設置されている。データ収集装置3は、農作及びこの農地における農作物に関するデータを環境情報として収集する。この環境情報は、データサーバ4に蓄積されて解析される用途や、農家用コンピュータ2によってダウンロードされて閲覧される。なお、このデータ収集装置3の詳細については、後述する。このデータ収集装置3は、図示しないアクセスポイントとの間で無線通信を行うことにより、電気通信回線5を介して農家用コンピュータ2又はデータサーバ4との間で情報通信を行うことができる。
【0013】
データサーバ4は、ワークステーション等の汎用の情報処理装置により構成されている。このデータサーバ4は、データ収集装置3が検出した環境情報を受信する処理、受信した環境情報を農家毎に所定の形式で集計する処理、集計した環境情報を統計処理等の解析手法を利用して解析する。これにより、データサーバ4は、現状の農地及び農作物の状況の解析処理、農地及び農作物にとって最適な育成条件に関する環境情報の抽出処理、抽出された環境情報を農家用コンピュータ2に送信する処理を実現したりすることができる。
【0014】
データ収集装置3は、図2に模式的に外観を示すように、本体ユニット30を主体に構成されている。本体ユニット30は、全体的に長方形形状を有する本体ハウジング(筐体)30aと、本体ハウジング30aの底部に連結される脚部30bとを有している。脚部30bは、その一部分が地中に埋設されている。また、支柱30cは、本体ユニット30から独立して、その一部分が地中に埋設されている。支柱30cの上部には、後述する情報収集手段の一つであるカメラユニット50と温湿度センサ61とが取り付けられている。
【0015】
図3は、データ収集装置3の全体構成を機能的に示すブロック図である。本体ユニット30には、その機能的な構成として、データ制御部31と、データ収集部32と、データ演算部33と、データ記憶部34と、データ表示部35と、無線通信制御部36と、無線通信部37と、センサインターフェース(センサI/F)部38と、電源部39と、操作入力部40と、電源コントローラ41と、警報発生部42とが収容されている。
【0016】
センサI/F部38は、カメラユニット50や各種センサ61〜67といった、農地及び農地における農作物に関する環境情報を検出するセンサ等が接続される。
【0017】
温湿度センサ61は、屋外の温度及び湿度を検出するセンサであり、白金測温抵抗体型(温度)及び静電容量式高分子ポリマー型(湿度)などを用いることができる。この温湿度センサ61は、図5に示すように、例えば、本体ユニット30のハウジング内部にレイアウトされており、ファン(通風部)によって取り入れられた空気の温度及び湿度を検出する。また、温湿度センサ61は、本体ユニット30の外部、例えば、上述したカメラユニット50が取り付けられる支柱30cに取り付けられており、農地における温度及び湿度を検出するものであっても良い。気圧センサ62は、データ収集部32周囲の気圧を検出する。
【0018】
土壌温度センサ63は、農地における土壌温度を検出するセンサである。土壌水分センサ64は、農地における土壌水分を検出するセンサであり、例えば、電気抵抗型のセンサを用いることができる。土壌ECセンサ65は、電気伝導度を用いて、農地の土壌中に存在している肥料分の含有傾向を検出するセンサである。日射量センサ66は、地表面上の全天日射量を検出するセンサであり、熱電対型などを用いることができる。CO2(二酸化炭素)センサ67は、データ収集装置3周辺のCO2濃度を検出するセンサであり、固体高分子型などを用いることができる。
【0019】
データ制御部31は、データ収集装置3の動作を総合的に制御する機能を担っている。このデータ制御部31は、データ解析及びデータ処理のみならず、他の異なる機能も実行することができるCPU(Central Processing Unit)等からなる。データ制御部31は、データ演算部33によって生成される環境情報をデータ記憶部34に記憶させる処理、データ表示部35に環境情報等を表示させる処理、環境情報を無線通信制御部36及び無線通信部37を介して農家用コンピュータ2、データサーバ4等に送信させる処理などを実行する。収集した環境情報を外部に送信する場合には、データ制御部31は、データ記憶部34に記憶されている環境情報を読み込み、無線通信制御部36に出力する。
【0020】
また、データ制御部31は、後述するが、屋外に設置されているデータ収集装置3の防犯機能を向上させるための処理として、データ収集装置3を持ち去ろうとする不審者に対して警告を与える処理を行う。
【0021】
データ収集部32は、センサI/F部38(後述の、図4に示すインターフェース30f)を介して、カメラユニット50からの画像データ及び各種センサ61〜67からのセンサデータを、予め設定された周期で自動的に収集する。データ収集部32によって収集されたデータは、データ演算部33に出力される。
【0022】
データ演算部33は、データ収集部32から出力される各種のセンサデータのそれぞれを対象として、センサ信号(電圧値など)を、所定の形式(例えば、温度)に変換することにより、データ(「環境情報」という)を生成する機能を担っている。データ演算部33において生成された環境情報は、データ制御部31に出力される。
【0023】
データ記憶部34は、データ演算部33で変換された環境情報がデータ制御部31を介して供給され、当該環境情報を蓄積する。データ記憶部34は、例えば、後述の図4に示すCPUボード30dに搭載される外部メモリ等によって構成されている。データ演算部33からデータ制御部31に出力された環境情報は、データ制御部31によってデータ記憶部34に格納される。データ記憶部34には、環境情報を、当該環境情報を取得した時間や日付等を対応付けて記憶させる。
【0024】
データ表示部35は、データ制御部31によって制御されて、データ演算部33から出力される環境情報を表示する。データ表示部35としては、例えば、液晶ディスプレイを用いることができ、本体ユニット30の本体ハウジング30a(図4参照)に取り付けられている。このデータ表示部35により、農地において、環境情報をリアルタイムで閲覧することができるようになっている。
【0025】
無線通信制御部36は、所定時間毎に、データ制御部31に対して、データ記憶部34に記憶されている所定量の環境情報であって、例えば、データサーバ4に対して未送信分の環境情報を要求する。無線通信制御部36は、データ制御部31から環境情報を取得すると、この環境情報を無線通信部37を介して指定されたアクセスポイントへと送信する。これにより、データ収集装置3は、データサーバ4に環境情報を送信する。また、無線通信制御部36は、無線通信部37を介して農家用コンピュータ2から環境情報の送信要求を受信した場合には、送信要求に含まれる環境情報の種類、所定期間等の要求された条件に合致した環境情報を、データ制御部31に対して要求する。無線通信制御部36は、データ制御部31から環境情報を取得すると、この環境情報を無線通信部37を介して指定されたアクセスポイントへと送信する。これにより、データ収集装置3は、送信要求を送信した農家用コンピュータ2に対して環境情報を送信する。
【0026】
無線通信部37は、無線通信を行う機能を担っており、例えば、図4に示すように、アンテナ30hによって構成されている。
【0027】
操作入力部40は、データ収集装置3のユーザによって操作される操作入力機構である。この操作入力部40としては、図4に示す操作インターフェース30gに相当する。図4に示す操作インターフェース30gは、「0」〜「9」のボタンが配列されたテンキー部を少なくとも備え、更に、各種ボタンを供える。操作インターフェース30g(操作入力部40)に対する押圧操作は、データ制御部31によって検知される。これにより、データ制御部31は、操作検知手段として機能する。
【0028】
この操作入力部40に対して行われる操作は、データ収集装置3の正規ユーザのみが知りうる所定の暗証番号を入力する操作、データ収集装置3の状態を変更する操作などがある。このデータ収集装置3の状態を変更する操作としては、一時的にデータ収集装置3の電源をオフにする操作、データ収集装置3によって検知する情報を選択するなどの操作がある。データ制御部31は、操作入力部40に対して所定の暗証番号を入力が入力されたと判定した場合に、データ収集装置3の電源をオフにする操作がされると、データ収集装置3の電源をオフとさせる。
【0029】
電源部39は、データ収集装置3本体を構成する各部に電力を供給する主電源回路39aと、該データ収集装置3本体を構成する各部に電力を供給する副電源回路39bとを有する。この主電源回路39aは、ソーラーパネル,100V電源,12Vバッテリ等の電源から電力の供給を受け、データ収集装置3の各部に供給するための整流動作等を行う。また、副電源回路39bは、主電源回路39aによって生成された電力を蓄積するバッテリ回路である。副電源回路39bは、主電源回路39aからデータ収集装置3の各部に供給している電力が何らかの原因によって落とされた場合に、データ収集装置3の各部に電力供給を開始する。この電源部39の動作は、電源コントローラ41によって制御される。
【0030】
電源コントローラ41は、主電源回路39aからデータ収集装置3の各部への電力供給状態を監視すると共に、主電源回路39a及び副電源回路39bの動作を制御する。この電源コントローラ41は、電源コントローラ41は、操作入力部40が操作された結果、データ制御部31からデータ収集装置3の電源をオフにする制御信号が供給された場合に、電源部39の主電源回路39aの動作を停止させる。また、電源コントローラ41は、データ収集装置3の電源をオフにする制御信号が供給されていないにも関わらず、主電源回路39aの動作がオフとなった場合には、当該主電源回路39aの状態を検知できる。この場合、電源コントローラ41は、その旨を示す通知信号をデータ制御部31に供給する。同時に、電源コントローラ41は、副電源回路39bを動作させることによって電力供給元を主電源回路39aから副電源回路39bに切り換えて、データ収集装置3に補助電源を与える。これによって、電源コントローラ41は、電源監視手段、電源制御手段として機能する。
【0031】
警報発生部42は、データ制御部31から制御信号が供給された場合に、警報を発生させる。例えば、警報発生部42は、データ収集装置3の周囲に聞こえるような音量で警報音を発生させる動作や、図示しない点灯ランプを点灯させるなどの動作を行う。データ制御部31が警報発生部42に対して制御信号を供給する場面としては、電源コントローラ41に制御信号を供給していないにも関わらず、主電源回路39aの電源がオフとされたことの通信信号を電源コントローラ41から受信した時である。このようなデータ制御部31及び警報発生部42の動作は、副電源回路39bから供給された電力によって実現される。
【0032】
カメラユニット50は、カメラ51と、このカメラ51を駆動する電源部52とを主体に構成されており、これらの要素がハウジングの内部に収容されている。カメラユニット50は、本体ユニット30とは独立した支柱30cに取り付けられている。カメラ51は、イメージセンサ(例えば、CCD(Charge Coupled Device)又はCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)センサ等)が内蔵されており、農地及び農地における農作物を含む景色を撮像し、これを画像データとして出力する機能を担っている。電源部52は、ソーラーパネル,100V電源,12Vバッテリ等の電源から電力の供給を受けることにより、カメラユニット50を駆動する機能を担っている。
【0033】
なお、図示はしていないが、カメラユニット50についても、上述したように電源部52の状態を監視して、所定の操作がされていないにも関わらず電源が落とされ場合には警報を発する機能部を備えていても良いことは勿論である。
【0034】
図4にデータ収集装置3の構造的な構成を断面図で示したように、本体ユニット30は、本体ハウジング30aの内部に、制御手段、情報収集手段及び通信手段といった、データ収集及び情報の送受信に必要な種々の電子部品が収容されている。具体的には、本体ハウジング30aは、無線カードや外部メモリが搭載されたCPUボード30d、データ収集を行うデータ収集ボード30e、本体ユニット30を駆動するための電源ボード(図示せず)、センサや電源に関するインターフェース30f、ユーザによって操作される操作インターフェース30gといった電子部品を収容している。なお、操作インターフェース30gを操作するためには、図示しない扉などを操作する必要がある。
【0035】
つぎに、上述したように構成されたデータ収集装置3によって、当該データ収集装置3の防犯機能を向上させるために行う処理を図5を参照して説明する。
【0036】
データ収集装置3は、先ずステップS1において操作入力部40が操作されたことによって、データ制御部31が、操作入力部40から供給された操作信号を入力すると、ステップS2において、データ制御部31によって、当該操作が所定の操作パターンか否かを判定する。具体的には、操作信号によって判別される操作内容が、データ収集装置3の電源オフを許可する所定の暗証番号に相当するものか否かを判定する。なお、この暗証番号は、例えば、データ収集装置3の正規ユーザのみが知っている4桁の数字からなる。
【0037】
所定の暗証番号を入力する操作であると判定した場合、データ制御部31によって、ステップS3においてデータ収集装置3の電源をオフする操作が操作入力部40に対して行われたか否かを判定する。なお、操作入力部40に電源オフのための操作部がある場合に限らず、他の電源スイッチを備えていても良いのは勿論である。
【0038】
操作入力部40からデータ収集装置3の電源をオフにする操作信号が入力された場合には、ステップS4において、データ制御部31によって、主電源回路39aの動作を停止する制御信号を電源コントローラ41に供給して、処理を終了する。一方、ステップS3にて電源オフがされない場合にはステップS1に処理を戻す。
【0039】
ステップS2において、ステップS1にて行われた操作が、所定の暗証番号を入力する所定の操作パターンではないと判定した場合、ステップS5に処理を進めて、データ制御部31により、主電源回路39aの動作が停止したか否かを判定する。この判定処理は、操作入力部40に所定の操作パターンの操作がされていないにも関わらず電源がオフされたことを電源コントローラ41から通知によって検知したか否かを判定する。ステップS5において、主電源回路39aが電源オフとされた場合、ステップS6において、副電源回路39bを動作させると共に、警報発生部42を動作させて、警報を行う。
【0040】
なお、図5では、操作入力部40の操作を検知して、所定の操作パターンではない時に主電源回路39aがオフとされると警報を発する処理例を説明したが、これに限らず、何ら操作がされていない状態で、主電源回路39aの動作がオフとされても電源コントローラ41によってその旨の通知をデータ制御部31に供給して、データ制御部31によって警報発生部42を動作させることができるのは勿論である。
【0041】
以上詳細に説明したように、本発明を適用したデータ収集装置3によれば、操作入力部40で所定の入力操作が検知されず、電源コントローラ41が主電源回路39aに電力が供給されていないと判断すると、警報発生部42によって所定の警報を発生させるので、屋外の環境情報を収集する屋外設置型のデータ収集装置における防犯機能を向上させることができる。すなわち、不審者がカメラ51で探知されないように配慮しながらデータ収集装置3に近づき、何らかの手段で電源が落とされると、データ収集装置3の全機能が停止してしまい、簡単に持ち去られてしまうが、当該不審者の行動に対して警報を行うことができる。
【0042】
なお、上述の実施の形態は本発明の一例である。このため、本発明は、上述の実施形態に限定されることはなく、この実施の形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明を適用したデータ収集装置を含む農作物育成支援システムの概略構成を示す図である。
【図2】本発明を適用したデータ収集装置の外観を模式的に示す斜視図である。
【図3】本発明を適用したデータ収集装置の機能的な構成を示すブロック図である。
【図4】本発明を適用したデータ収集装置のハード構成を模式的に示す断面図である。
【図5】本発明を適用したデータ収集装置によって、警報を発生させる時の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0044】
1 農作物育成支援システム
2 農家用コンピュータ
3 データ収集装置
4 データサーバ
5 電気通信回線
30 本体ユニット
30a 本体ハウジング
30b 脚部
30c 支柱
30d CPUボード
30e データ収集ボード
30f インターフェース
30g 操作インターフェース
30h アンテナ
31 データ制御部
32 データ収集部
33 データ演算部
34 データ記憶部
35 データ表示部
36 無線通信制御部
37 無線通信部
38 センサI/F部
39 電源部
39a 主電源回路
39b 副電源回路
40 操作入力部
41 電源コントローラ
42 警報発生部
50 カメラユニット
51 カメラ
52 電源部
61 温湿度センサ
62 気圧センサ
63 土壌温度センサ
64 土壌水分センサ
65 土壌ECセンサ
66 日射量センサ
67 CO2センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
屋外の環境情報を収集する屋外設置型のデータ収集装置において、
データ収集装置本体への入力操作を検知する操作検知手段と、
該データ収集装置本体に電力を供給する主電源回路と、
該データ収集装置本体に電力を供給する副電源回路と、
前記主電源回路の電力を監視する電源監視手段と、
該電源監視手段で監視される電力状態を基づいて、前記主電源回路によって前記データ収集装置本体に電力が供給されていないと判断すると、電力供給元を前記主電源回路から前記副電源回路へと切り換える電源制御手段と、
該操作検知手段で所定の入力操作が検知されず、前記電源制御手段が前記主電源回路に電力が供給されていないと判断すると、所定の警報を発生させる警報手段と
を有したことを特徴とするデータ収集装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−304975(P2008−304975A)
【公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−148952(P2007−148952)
【出願日】平成19年6月5日(2007.6.5)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】