説明

データ検索装置およびデータ検索システム

【課題】地球儀と、地球儀上の地理的な場所を選択するためのペンとを含む、改良されたデータ検索装置を提供する。
【解決手段】データ検索装置は、ベースユニット、たとえば1組のインデックス情報を載せた表面を有する地理学的な地球儀と、地球儀から離れ、地球儀と無線で協働可能なペン状の操作器とを含む。操作器は、地球儀表面に近づけられるとインデックス情報を感知するためのセンサを含む。ベースユニットはメモリ装置とコントローラとディスプレイユニットとを含み、それらは感知されたインデックス情報に従ってユーザに関連データ情報を表示することができる。さらにベースユニットは、リモートソースからリアルタイムでデータ情報を更新可能な無線トランシーバを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、特に教育的使用に向いているもののそれに限定されない、データ検索装置およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
関与するタイプのデータ検索装置は、一般に公知である。これらの装置の多くは、地球儀と、電気ケーブルによって地球儀に接続され、地球儀上の地理的な場所を選択するためのペンとを含み、地球儀の内蔵スピーカに、選択された場所に関する音声情報を再生させる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この発明は、改良されたデータ検索装置の提供を目指している。
【課題を解決するための手段】
【0004】
発明の概要
この発明によれば、データ検索装置が提供され、それは、地球儀を有し、地球儀上の地理的領域についての予め定められた1組のインデックス情報をその表面に載せたベースユニットと、手持ち式操作器とを含む。ベースユニットはさらに、インデックス情報に関連付けられたデータ情報を格納するためのメモリ装置と、メモリ装置からデータ情報を検索するためのコントローラと、コントローラに接続された第1の無線受信機と、リモートネットワークと通信するための第2の無線受信機とを含む。第2の無線トランシーバはコントローラに接続される。手持ち式操作器はさらに、ベースユニットの表面に近づけられるとインデックス情報を感知するためのセンサと、ベースユニットの第1の無線受信機にインデックス情報を送信する第1の無線送信機とを含む。第1の無線受信機が第1の無線送信機からインデックス情報を受信すると、コントローラは、センサによって感知されたインデックス情報への第1の参照に基づいてメモリ装置からデータ情報を検索し、データ情報をディスプレイユニット上に表示する。
【0005】
この発明の別の局面では、データ検索システムは、データ検索装置と、第1のネットワークと、中央サーバと、第2のネットワークとを含む。データ検索装置は、予め定められた1組のインデックス情報を載せた選択された場所を含む表面を含む。この装置は、表面上でユーザにより選択された対応するインデックス情報に従ってデータ情報をディスプレイユニット上に表示するよう構成されている。第1のネットワークはデータ検索装置に接続されている。中央サーバは第1のネットワークに接続されている。第2のネットワークは中央サーバに接続されている。ユーザがデータ検索装置上のインデックス情報を1つ選択すると、データ検索装置は中央サーバからデータ情報および画像を要求して受信し、それにより、選択された場所に対応する情報がデータ検索装置によって表示され得る。
【0006】
この発明は、地理学的表現を見てそれに「触れる」ことにより対象を選択するという、双方向性で直感的かつ興味深い、地理学的知識などを学ぶ方法を採用したものである。ユーザは、関心のある地球儀上の場所または地理的領域を見るたびに、その領域の名前を知らなくても、非常に単純明快にその領域を直接指し示すことができる。このように、ユーザはもはや、キーボードによって所望の項目を入力する必要がなく、また、コンピュータフォーマットのリストまたは表で所望の項目を選択するためにポインタまたはマウスを使う必要もない。
【0007】
別の局面では、この発明におけるデータ検索システムは、リアルタイム検索機能により、世界で同時に更新された情報を把握するための効率的で最新の源を提供する。ある都市の生の景色といったリアルタイムで最新の情報にユーザが興味を持っている場合、ユーザはグローバルネットワークを介してその情報をすばやく得ることができ、同時にユーザは、地理的な場所を視覚的に選択する単純で直感的な方法を依然として使用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
好ましい実施例の詳細な説明
図1および図2を参照すると、この発明の別の局面において、地理学的な地球儀100の形をしたベースユニットと、無線式で、地球儀100から離れ、かつ地球儀100と無線で協働可能な手持ち式ペン形状の操作器または手短に言えばペン200とを含むデータ検索装置が示されている。地球儀100は球体110を有し、その外面は、地球儀上の予め割当てられた地理的な場所に各々対応するインデックス情報の予め定められた1組が打込まれた世界地図150を載せている。地球儀100は湾曲したベース120を含み、それは、当該技術分野において一般に公知であるような交差枢軸システム130により、垂直軸および水平軸という2つの軸上のあらゆる方向において360°自由に回転するように球体110を支持する。ベース120の前方部分には、ベース120の凹んだ部位上に液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display:LCD)スクリーン190もある。図示された実施例では、LCDスクリーン190は、3.5″薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor:TFT)LCDスクリーンである。ベース120はさらに、引出しのようにベース本体の内外へと摺動可能な水平盤124を含む。ベース120はさらに、内部スピーカ(図示せず)、関連付けられた後方のスピーカジャック172、およびベース120上にペン200を直立して配置するための受台180を含む。
【0009】
世界地図150は、地図150のさまざまな画像グラフィック機能用の赤、青および黄と、赤、青および黄色の層上に印刷されるドットとしての黒とを含む4色を用いたドット符号化手法を採用して、地球儀本体110上に印刷される。黒のドットは繰返されるパターンで配置されて、データ検索用のさまざまな場所、すなわち大陸、国、首都および都市などを識別するためにペン200によって読取可能な符号、すなわちインデックス情報を形成する。インデックスドットの層の色調は、地図150の元々の画像の色に影響を与えないように、識別できないようなできるだけ薄い色調に調整される。
【0010】
図3では、地球儀のベース120はその前方部分に、操作パネル160とローカルマップ140とが載った水平盤124を有している。盤124の上面にはラベルが貼ってあり、それには、世界地図150と同じドット符号化手法を用いたローカルマップ140および操作パネル160が、同様にペン200によって同じ態様で読取るために印刷されている。ローカルマップ140および操作パネル160は通常隠れているが、盤124を引出すことにより出現するようになっていてもよい。
【0011】
世界地図150と比較すると、ローカルマップ140は、このデータ検索装置が販売(および使用)される国についてのより詳細な地理学的情報、たとえばアメリカ合衆国の各州についての情報を示す。ローカルマップ140は、世界地図150に代わるものを提供し、ペン200でのデータ検索用の1組の追加的なインデックス情報を提供する。
【0012】
図4の実施例に示すように、パネル160は、ペン200によって同じ態様で読取るために世界地図150と同じドット符号化手法を用いた、4つのグループのゲーム/情報アクティビティボタン、すなわち「触れる」、「比べる」、「見つける」、「知識」というボタン161〜164のパターンおよび6つの制御キー166と、リアルタイム検索用の
別個のボタン165とが印刷されたラベルによって設けられている。アクティビティボタン161〜165は、図4に示すように、対応するアクティビティを行なう対象のデータのカテゴリまたはタイプに従って命名されており、所望のデータタイプを有する選択されたアクティビティコマンドをペン200に入力するよう、ユーザの選択用に個別に符号化されている。同様に、制御キー166は図示するように命名されており、ペンで実行する制御、すなわち(ユーザの年齢グループ選択用の)プレーヤ、一時停止、デモ、繰返し、音量増加、音量低下を示すように符号化されている。
【0013】
図5aおよび図5bに示すように、ペン200は、ユーザが保持するための細長い筐体210と、筐体210の先端(すなわち下端)内に配置された画像取込用の光学ID画像センサモジュール220とを有する。ここで図6を見ると、センサモジュール220は、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ221、カメラレンズ222、センサ221とレンズ222との間のフィルタ223、およびレンズ222の両側の1対の赤外線(infra-red:IR)発光ダイオード(light Emitting Diode:LED)224によって形成される。IR LED224は、レンズ222が近傍に向けられた画像を載せた表面にIR光を放出するよう構成され、その表面から反射されたIR光は、レンズ222およびフィルタ223を通ってセンサ221によって検出され、それにより画像は取込まれる。ペン200は、センサモジュール220によって取込まれた画像を処理(たとえば復号または認識)するための画像プロセッサ240も含む。ペン200はまた、無線送信機245を有し、それは好ましくは、画像プロセッサ240によって復号されたインデックス情報を地球儀に送信する2.4GHzの無線送信機である。
【0014】
地球儀100は、ベース120内に収容または支持されながら、他のシステム構成要素の制御および動作のためのMCU(Microprocessor Control Unit:マイクロプロセッサ制御ユニット)230と、データ情報を格納し、MCU230に接続された2GBのNANDフラッシュメモリ250と、ペン200からインデックス情報を受信する無線受信機246と、リモートネットワークに接続するための無線ワイファイモジュール248と、MCU230に接続され、メモリ250に格納されたデータ情報を知らせる、および/または表示するためのスピーカ170およびLCDスクリーン190とを含む。メモリ250に格納されたデータ情報は、映像および音声、または、テキスト、画像、アニメーション、ビデオクリップ、音響効果、人間の声、および音楽データを含む他のデータであり得る。フラッシュメモリ250はまた、ペン200の動作および機能にとって必要とされるように、システム音楽または音声といった適切なプログラム、符号およびデータなどを格納するよう機能する。MCU230に接続されたリアルタイムクロック280があり、それはシステムのためにリアルタイムを保つ。
【0015】
USB(Universal Serial Bus) ISP(In-System Programming)ブリッジ260は、USBがプログラムを非フラッシュメモリにダウンロードするためのインシステムプログラミングチップである。地球儀100の動作回路において、ブリッジ260は、回路におけるインターフェイスとして、MCU230と、MCU230用のフラッシュメモリ250とに接続され、メモリ250からデータを受信する。さらに重要なことには、ブリッジ260はUSBケーブルを用いて地球儀100をユーザのPC(パーソナルコンピュータ)10に接続することも可能にし、PC10は次に、更新されたデータ情報およびプログラムなどがダウンロードされ得るようにインターネットに接続されて、オンラインウェブサイト/プラットフォームを実行するリモートサーバからPC10およびインターネットを介してフラッシュメモリ250の内容を更新し、このデータ検索装置の一般的なユーザにサービスおよびサポートを提供する。ペンのクロック280によって計測された時間も、ペン200がPC10に接続されるたびに、PC10によって、またはPC10を介して、好ましくは自動的に同期をとられ得る。
【0016】
一方、ワイファイモジュール248は、USB ISPブリッジ260にとって代替的な通信モジュールである。ワイファイモジュール248は、どの外部ワイファイネットワークにも、究極的にはインターネットにすら接続可能であり、フラッシュメモリ250の内容を更新するために、更新されたあらゆるデータ情報およびプログラムなどがダウンロードされ得る。ワイファイモジュールは、802.11a/b/g/n技術を用いたモジュールを含むが、それに限定されない。
【0017】
動作時、ユーザが世界地図150またはローカルマップ140の所望の地理的な場所にペン200を向けると、ペン先端のセンサモジュール220は、その位置上に印刷されたインデックスドットを取込み、次に、関連付けられた8ビットの生データを、2ビットのデータバスを通して、CMOSセンサ221から画像プロセッサ240に出力する。これに応答して、画像プロセッサ240は、センサモジュール220から受信した生データを、特定の信号処理アルゴリズムを用いて復号し、次に、復号されたデータを無線送信機245に送る。無線送信機245は次に、復号されたデータを無線受信機246に送信し、データは最終的にMCU230に送信される。
【0018】
ユーザはまた、操作パネル160上の関連するボタン161/162/163/164/165をペン200で軽く叩くことにより、所望のアクティビティおよびデータタイプを選択できる。そうする際、ペンのセンサモジュール220は関連付けられたドット符号を取込んで、対応する生データを画像プロセッサ240に出力し、次に画像プロセッサ240は生データを復号し、復号されたデータを無線送信機245に送る。無線送信機245は次に、復号されたデータを無線受信機246に送信し、データは最終的にMCU230に送信される。
【0019】
前述の、地理的な場所の選択とアクティビティおよびデータタイプの選択とは、逆の順序で行なうことができる。ユーザのこれら2つの行動の完了時、MCU230は、選択されたアクティビティ機能を実行し、フラッシュメモリ250から適切なテキスト/音声/映像/画像データファイルを検索し、最後にスピーカ170および/またはLCDスクリーン190で対応する映像、画像、テキストまたは音声セグメントを知らせる、または再生することにより、無線受信機246から受信したコマンドおよびデータを認識し、それに対して作用する。
【0020】
このデータ検索装置の動作をここでより詳細に説明する。
31個のアクティビティ、すなわち、触れる(×15)、比べる(×6)、見つける(×6)、世界のニュース(×1)、驚くべき事実(×1)、地球の事実(×1)、およびリアルタイム検索(×1)があり、それらはすべてアクティビティボタン161〜165を用いて選択可能である。初めて使用するユーザのために、デフォルトの年齢グループは「5〜8」となっている。プレーヤキー166を軽く叩くと、ペン200は「プレーヤの数を変えるには、このボタンをもう一度押して下さい」と再生し、次に「プレーヤ+1、2、3、4」と再生する。「触れる」アクティビティの「時間」ボタン161を軽く叩くと、ペン200は「時間はまだ設定されていません。最新情報をダウンロードするためにPCを接続して下さい」と再生する。
【0021】
このデータ検索装置の各製品には、ペン200を用いて使用するために関連付けられた動作プログラムおよび関連ドライバなどをPC10にインストールすること、および(CDからの)初期の1組のデータ情報をペンのフラッシュメモリ250にロードすることを含む、使用前のインストール用のインストールCDが添付されている。CDのカバーに表されているように、一意的なアクセス符号が装置に割当てられている。ユーザは最初にこのアクセス符号を動作プログラムに入力し、次にスクリーン上の命令に従って符号を登録し、起動させなければならない。特に、ユーザは、自分の年齢グループを選択すること、
およびダウンロードを開始するためにダウンロードボタンを押すことを求められる。
【0022】
一実施例では、データ検索装置には、紙、ゴムまたはプラスチックなどの任意の材料から作られ得る「符号化された」キーボードが付随する。この光学キーボードには、選択可能な字と、地球儀用の上述した場所指標のために使用される同じ種類のインデックス化情報とが印刷されているので、この光学キーボードは実際のキーボードを置き換えることができる。字は、文字、数字、絵、または他の記号および画像など、装置の製造業者がユーザに学んでほしい、および/または通信してほしいと願っているものなら何でもよい。各々の字には、システムで認識可能な対応するインデックス化情報符号が印刷されているため、ユーザはペン200を使って、紙のキーボード上に印刷された字(すなわち対応するインデックス化情報)を走査することができる。各走査は、選択された字を入力することに等しい。字が伝統的なキーパッドまたはキーボードと同じである場合、それはそのようなものとして使用可能であるが、テキスト情報を入力する十分な能力をユーザに提供しながら、装置のハードウェアコストを大幅に節約することができる。ユーザは、アクセス符号の入力時、ペン200と紙のキーボードとを使用できる。ワイファイネットワーク用にSSID(Service Set Identifier)およびパスワードを入力する、またはデータ検索装置に何らかの情報/コマンドを入力するといった他の環境では、ユーザは常に光学キーボードとペン200とを使用できる。一方、画像といった他のタイプの字、たとえば国旗または色も、光学キーボード上に提供されている場合、この光学キーボードは、従来の電子キーボードの単なる置き換えというよりも、この発明の装置およびシステムのはるかにより有用で汎用性のある、双方向性の部分になる。ユーザはこの場合、地球儀上の地理的領域に国旗を整合させるよう試みたり、またはさまざまな国旗の正しい色を選択しようと試みることができる。画像は、ある所望の入力のスペルを知らない人でも「ワンクリック」操作でそうすることができるよう、伝統的な英数字の代わりになるものを提供する。これは、小さな子供、または異なる言語を話す人々の学習の利便性および楽しさにとって特に重要である。
【0023】
一般に、地球儀100をPC10に接続し、それを次にインターネットに接続すると、動作プログラムが自動的に起動してPC10上のデータ更新スクリーン(図7)をポップアップし、情報をサーバに送信してコンテンツのバージョンおよびデータ仕様を検証することによってサーバ上の更新について自動的にチェックする。プレーヤについての関連する年齢グループが、スクリーン上に示され、またはスクリーン上で選択可能である。更新チェックプロセスはスクリーンの背後で実行される。更新情報がある場合、PC10はダウンロードを開始するようユーザを促して命令する。更新が必要ではない場合、地球儀100はLCDスクリーン190上に「利用できる新しいデータはありません」と表示する。代替的な一方法では、地球儀100をリモートワイファイネットワークに接続し、それが次にワイファイモジュール248を介してインターネットに接続されると、地球儀100の内蔵更新プログラムはインターネットに直接接続し、上述のものと同様の更新プロセスを行なう。
【0024】
「触れる」アクティビティは15個ある。このゲームに対するプレーヤの命令を待っている間、地球儀100は、「アクティビティを選んで、より詳しい情報を得るために地球儀に触れて下さい」、「ゲームを始めるには、アクティビティを選ぶためにボタンを押して下さい」、および「次に、より詳しい情報を得るために地球儀に触れて下さい」を適宜再生する。
【0025】
「触れる」ゲームを始めるには、プレーヤは地球儀ベース120上の「触れる」ボタン161のいずれかを軽く叩き、次に地球儀本体110上の場所を選択する必要がある。ニューヨークを例に取ると、地球儀100は、以下の表に示すような関連する音声セグメントを再生する。以下の表は、プレーヤの異なる年齢グループ「5〜8」、「9〜14」、
および「15+」(すなわち、15歳以上)に対する15のデータタイプまたはトピックすべてについての音声セグメントを示す。
【0026】
トピックは、別のアクティビティボタン161を軽く叩くことによっていつでも変更可能であり、または、世界地図150上の新しい場所を軽く叩くことによって異なる国を選択することができ、その際すぐに、関連する新しい情報が知らされる。
【0027】
例1
ニューヨーク
【0028】
【表1】

【0029】
例2
カナダ
【0030】
【表2】

【0031】
「比べる」ゲームを始めるには、プレーヤは地球儀ベース120上の「比べる」ボタン162のいずれかを軽く叩く必要があり、それにより、比較する情報のタイプが決定される。プレーヤは次に、世界地図150(またはローカルマップ140)上の2つの場所を
選択する必要がある。選択中、ペン200は、軽く叩いた直後に第1の場所の名前を知らせ、次に第2の場所を要求するよう「第2の点」を再生し、その後、軽く叩いた直後に第2の場所の名前を知らせる。
【0032】
中国/インド、日本/イタリア、および米国/日本を例に取ると、以下の表は、比較する6つのデータタイプすべてについて地球儀100が再生する対応する音声セグメントを列挙している。プレーヤの異なる年齢グループ「5〜8」、「9〜14」および「15+」は、同じ音声セグメントを共有している。
【0033】
【表3】

【0034】
「見つける」アクティビティは6個あり、いくつかは、4人までのプレーヤについて、3ラウンドの増加する難易度を有している。このゲームを始めるには、「見つける」ボタン163のいずれかを軽く叩く必要があり、それと同時に地球儀100は、以下の表に示すような質問をし、次に答を待つ。地球儀本体110上の正しい場所を軽く叩くために、ある長さの時間がプレーヤに与えられる。すなわち、年齢グループ「5〜8」には90秒、年齢グループ「9〜14」には60秒、および年齢グループ「15+」には45秒が与えられる。
【0035】
質問が7個しかない対象タイプ「大陸」を除き、一般に各ラウンドについて10個の質問が行なわれる。
【0036】
【表4】

【0037】
「驚くべき事実」を再生するには、上方の「知識」ボタン164をペン200を用いて押す必要がある。すると第1の/次の事実が再生される。20個までの事実があり、それらは毎月または隔週で更新される。ボタン164は、新しい事実1つにつき1回触れられる。最後の事実が再生されるまで、事実は繰返されない。すべての年齢グループにこのアクティビティへのアクセスが与えられるが、異なるタイプのデータが与えられる。
【0038】
「世界のニュース」を再生するには、真ん中の「知識」ボタン164をペン200を用いて押す必要がある。すると第1の/次のニュースが再生される。10個までの事実があり、それらは毎月または隔週で更新される。
【0039】
「地球の事実」を再生するには、下方の「知識」ボタン164をペン200を用いて押す必要がある。すると、第1の/次のニュースが再生される。20個までの事実があり、それらは毎月または隔週で更新される。
【0040】
ここで、データ検索装置において都市のリアルタイムの景色を検索する機能、または「シティオンデマンド」(要求に応じた都市)と呼ばれる機能を紹介する。図8を参照すると、都市のリアルタイムの景色を検索するためのシステムは、中央サーバ300と、第1の通信ネットワーク310と、第2の通信ネットワーク320と、複数のカメラ330と、少なくとも1つの地理学的な地球儀100とを含む。第1の通信ネットワーク310および第2の通信ネットワーク320は、好ましくはインターネットである。地球儀100は第1の通信ネットワーク310に、有線または無線接続を介して、すなわちそのUSB
ISPブリッジおよびPCを通して、またはそのワイファイモジュールを直接通して、接続される。地球儀100は中央サーバ300と通信可能である。一方、複数のカメラ330は、第2の通信ネットワーク320を通して、中央サーバに接続されている。
【0041】
カメラ330は、世界中の異なる都市の異なる場所に設置されてもよい。たとえば、そのようなカメラは、橋、都市の街灯、タワーなどに設置可能である。これらのカメラの目的は、特定の都市の景色を、リアルタイムな方法で、または周期的に記録して取込むことである。
【0042】
動作時、地球儀100のユーザが世界中の都市のリアルタイムのまたは最新の景色を見たい場合、ユーザはペンを用いて、地球儀100上の興味がある都市を指し示す必要があり、または、ある国のさまざまな都市の景色をランダムに見たい場合には、その国の名前を指し示す必要がある。次のステップにおいて、ペンを用いてボタン165を押す必要があり、すると地球儀100はインターネットに接続してサーバ300にアクセスし、選択された都市についてのカメラ映像または静止画像を探してダウンロードする。また、これに代えて、地球儀100はまた、さらにPC10に接続され、最終的にはインターネットに接続されたUSB ISPブリッジ260を通して、カメラ映像、静止画像または任意の他のデータ情報をダウンロードすることもできる。
【0043】
中央サーバ300が、世界中の異なるカメラ330から集められたカメラ映像または静止画像を格納する方法はたくさんある。たとえば、ユーザが特定の都市を選択すると、サーバ300はリアルタイムストリーミング技術を用いて、カメラからのリアルタイムの景色を見るストリーミング接続を地球儀100に提供することができる。また、これに代えて、中央サーバは、世界中のあらゆるカメラ330から、ひとりでに周期的に得ることができる。ユーザの要求が中央サーバ330に到来すると、中央サーバ330は地球儀100にアップローディング接続を提供し、地球儀100はインターネットを通して最新のビデオクリップまたは静止画像をダウンロードすることができる。
【0044】
地球儀100が中央サーバ330を通して映像または静止画像コンテンツを得た場合、それはこれらのコンテンツをLCDスクリーン上に表示し、および/または音声スピーカを通して音声を再生する。このため、ユーザは世界のあらゆる都市のリアルタイムの景色をいつでも見ることができ、それは世界の都市の知識を学ぶための直感的でかつ教育的な方法である。
【0045】
ユーザがどのように地球儀100上のある都市の景色を見るかについては、多くの方法があり得る。多くのカメラ330がその都市の異なる場所に配置されている場合、ユーザは、カメラ映像がすべて見られるように周期的に自動的に切り替えられるカメラ映像を見ることができる。また、これに代えて、ユーザは地球儀100上で自分が見たいカメラの映像を選択することさえできる。
【0046】
例示的な一実施例では、地球儀100はさらに、ユーザが選択した特定の都市に関する他のタイプのコンテンツを、インターネットを通してダウンロードすることができる。た
とえば、写真、記事、旅行ガイドなどを地球儀100にダウンロードすることが可能であり、地球儀100のユーザはそれらを見ることができる。
【0047】
別の実施例では、地球儀100は、ユーザが今見ている特定のカメラの角度/配向を制御するよう、ユーザから入力を受信可能である。そのような入力コマンドは中央サーバ300を介してカメラ330に送信され、カメラ330はその機械的装置により、コマンドに従って作動する。
【0048】
この発明の例示的な実施例がここに十分に説明されている。この説明は特定の実施例に言及しているが、この発明がこれらの特定の詳細を変更して実践されてもよいことは、当業者には明らかであろう。このため、この発明は、ここに述べた実施例に限定されるよう解釈されるべきではない。
【0049】
この特定の実施例では、地球儀(100)は、ユーザが地球中の地理的な場所および方向の感覚を有することができるように、このデータ検索装置のベースユニットとして採用されている。ベースユニットは、より多くの符号化されたインデックス情報がより小さなサイズにまとめられ得るように(ローカルマップ140と類似した)世界地図といった本または綴じられた図表の形を取り得ることが想定される。
【0050】
なお、インデックス情報のための任意の他の好適な符号化手法が採用されてもよく、それは、ベースユニットへの手持ち式操作器の電気的なワイヤ/ケーブル接続を必要としない。
【0051】
上述の好ましい実施例では、第1の通信ネットワーク310および第2の通信ネットワーク320は、双方ともインターネットである。しかしながら、これら2つのネットワークが必ずしもインターネットと同じネットワークでなくてもよいことは、当業者であれば理解するはずである。WAN(Wide Area Network:ワイドエリアネットワーク)、MAN(Metropolitan Area Network:都市規模ネットワーク)などの他のタイプのネットワークが、第1の通信ネットワークまたは第2の通信ネットワークとして使用可能である。
【0052】
この装置によって取扱われるデータの主題は制限されない。たとえば、ベースユニットは地球中の動物園/ジャングルまたは動物を表わすことができ、その場合、動物には、それらの動物に関する予め記録された関連音声情報、たとえばそれらの名前および生息地を検索および再生するよう手持ち式操作器を促す、操作器に選択的に入力するためのそれぞれのインデックスが打込まれる。
【0053】
地球儀100はUSB接続を介してPC10と通信する。通信は、2.4GHzの無線周波数プロトコルまたはブルートゥース(登録商標)技術といった無線接続技術を用いて実現可能であると想定され、この場合、ブリッジ260は、好適なRF(radio frequency)トランシーバまたはブルートゥース(登録商標)モジュールと置き換えられる。同様に、ワイファイモジュール248は、リモートネットワークにネットワーク接続を提供する、セルラーネットワークモジュール、ワイマックスモジュール、またはUWB(Ultra Wide Band)モジュールといった任意の他の実行可能な技術に置き換えられ得る。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】この発明に従ったデータ検索装置の別の実施例のベースユニットの正面斜視図である。
【図2】図1のベースユニットの後面斜視図である。
【図3】摺動可能な水平盤が出現した、図1のベースユニットの正面斜視図である。
【図4】図1のベースユニットの操作パネルを示す上面図である。
【図5】データ検索装置の一実施例におけるペンの斜視図である。
【図6】データ検索装置の動作回路の概略的な機能ブロック図である。
【図7】データ検索装置に関連付けられた動作プログラムの制御パネルを示すスクリーンショットである。
【図8】一実施例におけるデータ検索システムのシステムブロック図である。
【符号の説明】
【0055】
10 PC、 100 地球儀、110 地球儀本体、120 ベース、124 水平盤、130 交差枢軸システム、140 ローカルマップ、150 世界地図、160 操作パネル、161〜165 アクティビティボタン、166 制御キー、170 スピーカ、180 受台、190 LCDスクリーン、200 ペン、220 センサモジュール、221 CMOSセンサ、222 カメラレンズ、223 フィルタ、224 IR LED、230 MCU、240 画像プロセッサ、245 無線送信機、246 無線受信機、248 ワイファイモジュール、250 メモリ、260 USB ISPブリッジ、280 クロック、300 中央サーバ、310 第1の通信ネットワーク、320 第2の通信ネットワーク、330 カメラ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
データ検索装置であって、
a) 地球儀を有するベースユニットを含み、その表面は、前記地球儀上の地理的領域についての予め定められた1組のインデックス情報を載せており、前記ベースユニットはさらに、
i) 前記インデックス情報に関連付けられたデータ情報を格納するためのメモリ装置と、
ii) 前記メモリ装置から前記データ情報を検索するためのコントローラと、
iii) 前記コントローラに接続された第1の無線受信機と、
iv) リモートネットワークと通信するための第2の無線トランシーバとを含み、前記第2の無線トランシーバは前記コントローラに接続されており、前記ベースユニットはさらに、
v) ディスプレイユニットを含み、前記ディスプレイユニットは前記コントローラに接続されており、
前記データ検索装置はさらに、
b) 手持ち式操作器を含み、前記操作器はさらに、
i) 前記ベースユニットの表面に近づけられると前記インデックス情報を感知するためのセンサと、
ii) 第1の無線送信機とを含み、前記第1の送信機は前記ベースユニットの前記第1の無線受信機に前記インデックス情報を送信し、
前記第1の無線受信機が前記第1の無線送信機から前記インデックス情報を受信すると、前記コントローラは、前記センサによって感知された前記インデックス情報への第1の参照に基づいて前記メモリ装置から前記データ情報を検索し、前記データ情報を前記ディスプレイユニット上に表示する、データ検索装置。
【請求項2】
前記ベースユニットは第2の表面を含み、前記第2の表面は、前記コントローラが前記データ情報を検索するために、前記第1の参照とともに、前記操作器の前記センサによって第2の参照として感知するための、複数のタイプの前記データ情報を表わす予め定められた1組のタイプ情報を載せている、請求項1に記載のデータ検索装置。
【請求項3】
前記ベースユニットは本体を支持するための底部を含み、前記底部は前記第2の表面を含む、請求項2に記載のデータ検索装置。
【請求項4】
前記底部は第3の表面を含み、前記第3の表面は、前記コントローラによる前記データ情報の検索のために、前記操作器の前記センサによって前記第1の参照への代替的な参照として感知するための、世界のある特定の部分の比較的より詳細な地図の形をした予め定められた1組のさらに別のインデックス情報を載せている、請求項3に記載のデータ検索装置。
【請求項5】
前記第2の表面は前記底部の外面であり、前記第3の表面は、ユーザによって出現可能となる前記底部の内面である、請求項4に記載のデータ検索装置。
【請求項6】
前記インデックス情報は、前記第1、第2および第3の表面上に符号として表示される、請求項4に記載のデータ検索装置。
【請求項7】
前記データ検索装置はさらに第4の表面を含み、予め定められたコンテンツが、インデックス化情報とともに前記第4の表面上に表示され、それにより、前記操作器と組合された前記第4の表面は入力装置として使用され得る、請求項4に記載のデータ検索装置。
【請求項8】
前記ディスプレイユニットは液晶ディスプレイスクリーンである、請求項1に記載のデータ検索装置。
【請求項9】
前記第2の無線トランシーバはワイファイモジュールである、請求項1に記載のデータ検索装置。
【請求項10】
データ検索システムであって、
a) 予め定められた1組のインデックス情報を載せた選択された場所を含む表面を含むデータ検索装置を含み、前記装置は、前記表面上でユーザにより選択された対応するインデックス情報に従ってデータ情報をディスプレイユニット上に表示するよう構成されており、前記データ検索システムはさらに、
b) 前記データ検索装置に接続された第1のネットワークと、
c) 前記第1のネットワークに接続された中央サーバと、
d) 感知された前記インデックス情報に対応するデータ情報および画像を含む前記中央サーバに接続された第2のネットワークとを含み、
前記ユーザが前記データ検索装置上の前記インデックス情報を1つ選択すると、前記データ検索装置は前記中央サーバから前記データ情報および画像を要求して受信し、それにより、選択された場所に対応する情報が前記データ検索装置によって表示され得る、データ検索システム。
【請求項11】
前記中央サーバは複数のカメラにさらに接続されており、前記複数のカメラは前記第2のネットワークを介して前記中央サーバに接続され、前記カメラの各々は、予め定められた風景の画像を得るよう適合されており、前記画像は対応する前記インデックス情報およびデータ情報に整合されている、請求項10に記載のデータ検索システム。
【請求項12】
前記複数のカメラは、異なる都市または地理的領域の異なる場所に配置される、請求項11に記載のデータ検索システム。
【請求項13】
前記中央サーバは、すべての前記カメラのデータ情報の予め定められた期間を格納する、請求項11に記載のデータ検索システム。
【請求項14】
前記データ検索装置は、前記カメラからのリアルタイムのデータ情報を検索する、請求項11に記載のデータ検索システム。
【請求項15】
前記データ検索装置はさらに、感知された前記インデックス情報に従ってインターネットからテキストまたはグラフィック情報を検索する、請求項11に記載のデータ検索システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図6】
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【図5】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−27017(P2010−27017A)
【公開日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−216565(P2008−216565)
【出願日】平成20年8月26日(2008.8.26)
【出願人】(508258910)アイ・ディー・ティー・エレクトロニック・プロダクツ・リミテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】IDT ELECTRONIC PRODUCTS LIMITED
【Fターム(参考)】