説明

データ生成装置、データ生成方法、及びプログラム

【課題】多数の被描画媒体に対して、被描画媒体のそれぞれに画像を描画するための画像データを生成する際に扱う多数のパラメーターを扱い易くすることができるデータ生成装置、データ生成方法、及びプログラムを提供する。
【解決手段】データ生成装置は、複数の被描画媒体を備える被描画体に描画することで、複数の被描画媒体のそれぞれの被描画媒体に媒体画像を描画するための描画画像の画像データを生成するデータ生成装置であって、媒体画像を表示する媒体画像画面部と、被描画体を二次元形状として表示するレイアウト表示画面部と、を備え、媒体画像画面部に表示されており、選択された媒体画像を、レイアウト表示画面部に表示されており、選択された被描画媒体に重ねて割り付けることによって、描画画像における媒体画像の配置位置を規定して、画像データを生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多数の被描画媒体に対して、被描画媒体のそれぞれに画像を描画するための描画用のデータを生成するデータ生成装置、データ生成方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、工業的に製造される製品の外面に数字や文字や図形などの画像を形成することで、製品の名称や型番などの表示や、製品のロット番号や個体の識別用の表示などを、製品に記載することが行われている。
多数の製品に効率よく画像を形成することができる描画方法として、特許文献1には、テープ又は基板上に整列させたチップ抵抗器に、インクジェットヘッドを備えるマーキング装置を用いてマーキングを実施し、着弾したインクの滲み開始前に、迅速に硬化させることで、小さい文字や記号をマーキング可能にした電子部品の製造方法及び電子部品の製造装置が開示されている。
【0003】
しかし、多数の被描画媒体に画像を形成するための画像データを生成するためには、被描画媒体の大きさや個数や配列など、多数のパラメーターを扱うことが必要であり、画像データを作成する作業は、複雑であった。
特許文献2には、繰り返し印字する印字パターンに対応する印字パターンデータ及びその印字パターンの位置に対応する複数の印字位置データを、所定の基準座標及びそれに対する偏差によって把握して記憶するようにし、コンソールから補正値を入力して基準座標の補正と、偏差の補正との双方を可能にすることによって、繰り返し同一の文字などを印字する場合に、文字群全体の印字位置の調節も各文字の印字位置の調節も容易に行うことができるようにするレーザマーキング装置が開示されている。
特許文献3には、繰り返し印字する印字パターンに対応する印字パターンデータ及びその印字パターンの位置に対応する複数の印字位置データを、座標データを算出可能とする計算式を作成して、マーキング情報設定画面に入力設定すると、計算式の算出結果に基づき所望するパターンの座標データを生成することができることによって、マーキング情報の入力操作が簡便であってマーキング作業を迅速に実行することができるレーザマーキング装置が開示されている。
特許文献4には、加工データ生成部、加工データのイメージを3次元的に表示可能な表示部、当該加工データでは加工できない領域を算出する加工不良領域検出手段、及び加工できない内容を非表示にする設定警告手段を備え、加工条件を設定する段階で、加工内容が正しく加工可能な領域に配置されていることを確認可能とするレーザ加工装置、レーザ加工条件設定装置、レーザ加工条件設定方法、レーザ加工条件設定プログラム、コンピュータで読み取り可能な記録媒体及び記録した機器が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−80687号公報
【特許文献2】特開2002−292483号公報
【特許文献3】特開2009−82963号公報
【特許文献4】特開2008−12539号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献2や特許文献3に開示された装置では、パラメーターを数字としてのみ扱うため、多数のパラメーターを扱う中で、各パラメーターの区別がし難いことに起因して、誤った設定をする可能性があるという課題があった。また、誤った設定をしても、誤ったことに気づき難いため、そのまま画像データとして出力されてしまう可能性が高いという課題もあった。
特許文献4に開示された装置では、単独の画像について、設定したデータを確認することが可能であるが、複数の画像を配列するためのパラメーターを扱うことはできないため、多数のパラメーターを扱うことに起因する煩雑さを解消することはできないという課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
【0007】
[適用例1]本適用例にかかるデータ生成装置は、複数の被描画媒体を備える被描画体に描画することで、前記複数の被描画媒体のそれぞれの被描画媒体に媒体画像を描画するための描画画像の画像データを生成するデータ生成装置であって、前記媒体画像を表示する媒体画像画面部と、前記被描画体を二次元形状として表示するレイアウト表示画面部と、を備え、前記媒体画像画面部に表示されており、選択された前記媒体画像を、前記レイアウト表示画面部に表示されており、選択された前記被描画媒体に重ねて割り付けることによって、前記描画画像における前記媒体画像の配置位置を規定して、前記画像データを生成することを特徴とする。
【0008】
本適用例にかかるデータ生成装置によれば、媒体画像を表示する媒体画像画面部と、被描画体を二次元形状として表示するレイアウト表示画面部と、を備え、媒体画像画面部において選択された媒体画像を、レイアウト表示画面部において選択された被描画媒体に重ねて割り付けることによって、描画画像における媒体画像の配置位置を規定する。この構成により、データ生成装置を操作して画像データを生成する操作者などが、被描画媒体の形状や被描画体における被描画媒体の位置を二次元形状として視認することで、認識し易くすることができる。媒体画像を、二次元形状として視認できる被描画媒体に重ねて割り付けることによって配置することで、媒体画像を配置する位置を認識し易くすることができる。
【0009】
[適用例2]上記適用例にかかるデータ生成装置は、割付指示入力部を備え、前記割付指示入力部を介して割付が指示されることに対応して、選択された前記媒体画像を、選択された前記被描画媒体に重ねて割り付けることが好ましい。
【0010】
このデータ生成装置によれば、割付が指示されることに対応して、選択された媒体画像を、選択された被描画媒体に重ねて割り付ける。これにより、データ生成装置を操作して画像データを生成する操作者などは、割付の時点を任意に決定することができる。例えば、選択した媒体画像及び被描画媒体を確認する時間を任意にとることができる。
【0011】
[適用例3]上記適用例にかかるデータ生成装置は、前記媒体画像画面部に表示された前記媒体画像がドラッグされ、前記レイアウト表示画面部にドロップされることに対応して、前記媒体画像画面部に表示された前記媒体画像がドラッグされることによって、ドラッグされた前記媒体画像を選択し、前記レイアウト表示画面部にドロップされることによって、前記レイアウト表示画面部において選択された前記被描画媒体に、選択された前記媒体画像を割り付けることが好ましい。
【0012】
このデータ生成装置によれば、媒体画像がドラッグされることによって、ドラッグされた媒体画像を選択し、レイアウト表示画面部にドロップされることによって、レイアウト表示画面部において選択された被描画媒体に、選択された媒体画像を割り付ける。これにより、データ生成装置を操作して画像データを生成する操作者などは、媒体画像をドラッグし、レイアウト表示画面部にドロップするという簡単な操作で、任意の被描画媒体に、任意の媒体画像を割り付けることができる。
【0013】
[適用例4]上記適用例にかかるデータ生成装置は、全選択指示入力部を備え、前記全選択指示入力部を介して全選択が指示されることに対応して、前記レイアウト表示画面部に表示された全ての前記被描画媒体を選択することが好ましい。
【0014】
このデータ生成装置によれば、全選択指示入力部を介してレイアウト表示画面部に表示された全ての被描画媒体を選択することができる。これにより、データ生成装置を用いて画像データを生成する操作者などは、全選択指示入力部を操作するだけで、被描画媒体を選択することができる。
【0015】
[適用例5]上記適用例にかかるデータ生成装置は、前記レイアウト表示画面部に表示された前記被描画媒体がクリックされることに対応して、クリックされた前記被描画媒体を選択することが好ましい。
【0016】
このデータ生成装置によれば、被描画媒体がクリックされることに対応して、クリックされた被描画媒体を選択する。これにより、データ生成装置を操作して画像データを生成する操作者などは、被描画媒体をクリックするだけで、被描画媒体を選択することができる。
【0017】
[適用例6]上記適用例にかかるデータ生成装置は、複数選択指示入力部を備え、前記複数選択指示入力部を介して複数選択が指示されることに対応して、前記レイアウト表示画面部においてクリックされた複数の前記被描画媒体を選択することが好ましい。
【0018】
このデータ生成装置によれば、複数選択が指示されたことに対応して、レイアウト表示画面部においてクリックされた複数の被描画媒体を選択する。これにより、データ生成装置を操作して画像データを生成する操作者などは、複数選択指示入力部を介して複数選択を指示し、任意の被描画媒体をクリックするだけで、複数の被描画媒体を選択することができる。
【0019】
[適用例7]上記適用例にかかるデータ生成装置は、群選択指示入力部を備え、前記群選択指示入力部を介して群の選択が指示されることに対応して、前記レイアウト表示画面部においてクリックされた2個の前記被描画媒体を両端とする直線状に並んだ前記被描画媒体の群、又はクリックされた2個の前記被描画媒体を対角とする長方形形状に並んだ前記被描画媒体及び当該長方形形状に並んだ前記被描画媒体に囲まれた前記被描画媒体の群に含まれる前記被描画媒体を選択することが好ましい。
【0020】
このデータ生成装置によれば、群選択指示入力部を介して群の選択が指示されることに対応して、群に含まれる被描画媒体を選択する。これにより、データ生成装置を操作して画像データを生成する操作者などは、群選択指示入力部を介して群の選択を指示し、任意の群を指示するための被描画媒体をクリックするだけで、指示した群にふくまれる複数の被描画媒体を選択することができる。なお、2個の被描画媒体を対角とする長方形形状に並んだ被描画媒体及び当該長方形形状に並んだ被描画媒体に囲まれた被描画媒体の群は、1個の被描画媒体を一端として直線状に並んだ被描画媒体で構成され、当該1個の被描画媒体において交差する2本の線と、もう1個の被描画媒体を一端として直線状に並んだ被描画媒体で構成され、当該もう1個の被描画媒体において交差する2本の線と、で構成される四角形を構成する4本の線を構成するように並ぶ被描画媒体、及び当該4本の線を構成する被描画媒体に囲まれた位置に位置する被描画媒体からなる群である。
【0021】
[適用例8]上記適用例にかかるデータ生成装置は、領域選択指示入力部を備え、前記領域選択指示入力部を介して領域の選択が指示されることに対応して、前記レイアウト表示画面部において選択された領域に位置する前記被描画媒体を選択することが好ましい。
【0022】
このデータ生成装置によれば、領域選択指示入力部を介して領域の選択が指示されることに対応して、レイアウト表示画面部において選択された領域に位置する被描画媒体を選択する。これにより、データ生成装置を操作して画像データを生成する操作者などは、領域選択指示入力部を介して領域を指示するだけで、複数の被描画媒体を選択することができる。
【0023】
[適用例9]上記適用例にかかるデータ生成装置は、前記媒体画像画面部に表示された前記媒体画像がドラッグされ、前記レイアウト表示画面部に表示された前記被描画媒体にドロップされることに対応して、前記媒体画像画面部に表示された前記媒体画像がドラッグされることによって、ドラッグされた前記媒体画像を選択し、前記レイアウト表示画面部に表示された前記被描画媒体にドロップされることによって、ドロップされた前記被描画媒体を選択するとともに、当該被描画媒体に、選択された前記媒体画像を割り付けることが好ましい。
【0024】
このデータ生成装置によれば、ドラッグされた媒体画像を選択し、被描画媒体にドロップされることによって、ドロップされた被描画媒体に、選択された媒体画像を割り付ける。これにより、データ生成装置を操作して画像データを生成する操作者などは、媒体画像をドラッグし、被描画媒体にドロップするという簡単な操作で、任意の被描画媒体に、任意の媒体画像を割り付けることができる。
【0025】
[適用例10]上記適用例にかかるデータ生成装置は、形状判定手段を備え、前記形状判定手段は、前記被描画媒体の形状と前記媒体画像の形状とを比較し、前記被描画媒体より前記媒体画像が大きい場合には、割付の実施を停止させることが好ましい。
【0026】
このデータ生成装置によれば、形状判定手段は、被描画媒体より媒体画像が大きい場合には、割付の実施を停止させる。被描画媒体より媒体画像が大きい場合は、媒体画像が被描画媒体からはみ出すため、媒体画像を適切に形成することができない場合である。被描画媒体より媒体画像が大きい場合に割付の実施を停止させることで、媒体画像を適切に形成することができない画像データが生成されることを抑制することができる。
【0027】
[適用例11]上記適用例にかかるデータ生成装置において、前記形状判定手段は、前記被描画媒体の形状と前記媒体画像の形状とを比較し、前記被描画媒体より前記媒体画像が大きい場合には、警告表示を表示することが好ましい。
【0028】
このデータ生成装置によれば、形状判定手段は、被描画媒体より媒体画像が大きい場合には、警告表示を表示する。被描画媒体より媒体画像が大きい場合は、媒体画像が被描画媒体からはみ出すため、媒体画像を適切に形成することができない場合である。被描画媒体より媒体画像が大きい場合に警告表示を表示することで、被描画媒体と媒体画像の組み合わせが不適切であることを、データ生成装置を操作して画像データを生成する操作者などに認識され易くすることができる。
【0029】
[適用例12]上記適用例にかかるデータ生成装置は、回転指示入力部を備え、前記回転指示入力部を介して前記媒体画像の回転が指示されることに対応して、前記レイアウト表示画面部において選択された前記被描画媒体に割り付けられた前記媒体画像を回転させることが好ましい。
【0030】
このデータ生成装置によれば、回転指示入力部を介して媒体画像の回転が指示されることに対応して、選択された被描画媒体に割り付けられた媒体画像を回転させる。これにより、データ生成装置を操作して画像データを生成する操作者などは、回転指示入力部を介して媒体画像の回転を指示し、任意の被描画媒体を選択するだけで、任意の媒体画像を回転させることができる。
【0031】
[適用例13]上記適用例にかかるデータ生成装置は、回転形状判定手段を備え、前記回転形状判定手段は、前記被描画媒体の形状と回転後の前記媒体画像の形状とを比較し、回転後の前記媒体画像の少なくとも一部が前記被描画媒体に重ならない位置に位置する場合には、前記媒体画像の回転の実施を停止させることが好ましい。
【0032】
このデータ生成装置によれば、回転形状判定手段は、回転後の媒体画像の少なくとも一部が被描画媒体に重ならない位置に位置する場合には、媒体画像の回転の実施を停止させる。媒体画像の少なくとも一部が被描画媒体に重ならない位置に位置する場合は、回転させた媒体画像が被描画媒体からはみ出すため、媒体画像を適切に形成することができない場合である。回転後の媒体画像の少なくとも一部が被描画媒体に重ならない位置に位置する場合に媒体画像の回転の実施を停止させることで、媒体画像を適切に形成することができない画像データが生成されることを抑制することができる。
【0033】
[適用例14]上記適用例にかかるデータ生成装置において、前記回転形状判定手段は、前記被描画媒体の形状と回転後の前記媒体画像の形状とを比較し、回転後の前記媒体画像の少なくとも一部が前記被描画媒体に重ならない位置に位置する場合には、警告表示を表示することが好ましい。
【0034】
このデータ生成装置によれば、回転形状判定手段は、回転後の媒体画像の少なくとも一部が被描画媒体に重ならない位置に位置する場合には、警告表示を表示する。媒体画像の少なくとも一部が被描画媒体に重ならない位置に位置する場合は、回転させた媒体画像が被描画媒体からはみ出すため、媒体画像を適切に形成することができない場合である。回転後の媒体画像の少なくとも一部が被描画媒体に重ならない位置に位置する場合に警告表示を表示することで、媒体画像を回転させることが不適切であることを、データ生成装置を操作して画像データを生成する操作者などに認識され易くすることができる。
【0035】
[適用例15]上記適用例にかかるデータ生成装置は、消去指示入力部を備え、前記消去指示入力部を介して前記媒体画像の消去が指示されることに対応して、前記レイアウト表示画面部において選択された前記被描画媒体に割り付けられた前記媒体画像を消去させることが好ましい。
【0036】
このデータ生成装置によれば、消去指示入力部を介して媒体画像の消去が指示されることに対応して、選択された被描画媒体に割り付けられた媒体画像を消去させる。これにより、データ生成装置を操作して画像データを生成する操作者などは、消去指示入力部を介して媒体画像の消去を指示し、任意の被描画媒体を選択するだけで、任意の媒体画像を消去することができる。
【0037】
[適用例16]上記適用例にかかるデータ生成装置は、前記レイアウト表示画面部に表示された前記被描画媒体がドラッグされ、さらに他の前記被描画媒体にドロップされることに対応して、ドラッグされた前記被描画媒体に割り付けられた前記媒体画像を、ドロップされた前記被描画媒体に割り付けることが好ましい。
【0038】
このデータ生成装置によれば、レイアウト表示画面部に表示された被描画媒体がドラッグされ、他の被描画媒体にドロップされることに対応して、ドラッグされた被描画媒体に割り付けられた媒体画像を、ドロップされた被描画媒体に割り付ける。これにより、データ生成装置を操作して画像データを生成する操作者などは、レイアウト表示画面部において、いわゆるドラッグアンドドロップ操作によって、媒体画像を複写することができる。
【0039】
[適用例17]上記適用例にかかるデータ生成装置は、前記レイアウト表示画面部に表示された前記被描画媒体がドラッグされ、さらに他の前記被描画媒体にドロップされることに対応して、ドラッグされた前記被描画媒体に割り付けられた前記媒体画像を、ドロップされた前記被描画媒体に割り付けるとともに、ドラッグされた前記被描画媒体に割り付けられた前記媒体画像を消去することが好ましい。
【0040】
このデータ生成装置によれば、レイアウト表示画面部に表示された被描画媒体がドラッグされ、他の被描画媒体にドロップされることに対応して、ドラッグされた被描画媒体に割り付けられた媒体画像を、ドロップされた被描画媒体に割り付けるとともに、ドラッグされた被描画媒体に割り付けられた媒体画像を消去する。これにより、データ生成装置を操作して画像データを生成する操作者などは、レイアウト表示画面部において、いわゆるドラッグアンドドロップ操作によって、媒体画像を移動することができる。
【0041】
[適用例18]上記適用例にかかるデータ生成装置は、選択画像表示指示入力部を備え、前記選択画像表示指示入力部を介して選択画像の表示が指示されることに対応して、選択されている前記媒体画像を表示することが好ましい。
【0042】
このデータ生成装置によれば、選択画像表示指示入力部を介して選択画像の表示が指示されることに対応して、選択されている媒体画像を表示する。これにより、データ生成装置を操作して画像データを生成する操作者などは、選択されている媒体画像を表示させて、どの媒体画像が選択されているかを、容易に確認することができる。
【0043】
[適用例19]上記適用例にかかるデータ生成装置は、前記被描画体の全体を表示する全体表示画面部をさらに備え、前記レイアウト表示画面部は、前記被描画体の部分を表示することが好ましい。
【0044】
このデータ生成装置によれば、被描画体の全体を表示する全体表示画面部をさらに備え、レイアウト表示画面部は、被描画体の部分を表示する。データ生成装置を操作して画像データを生成する操作者などは、被描画体の全体を表示する全体表示画面部によって、被描画体の全体形状を確認することができる。被描画体の部分を表示するレイアウト表示画面部においては、被描画体の部分を、少なくとも全体表示画面部の表示より拡大して表示することができる。このため、上記操作者などは、被描画体の部分を表示するレイアウト表示画面部によって、被描画体を詳細に確認することができる。全体表示画面部のみの場合にくらべて、被描画体を詳細に確認することができる。レイアウト表示画面部において被描画体の全体を拡大して表示する場合にくらべて、表示装置が大きくなることを抑制することができる。
【0045】
[適用例20]上記適用例にかかるデータ生成装置は、前記媒体画像画面部に表示された前記媒体画像がクリックされることに対応して、クリックされた前記媒体画像を選択することが好ましい。
【0046】
このデータ生成装置によれば、媒体画像がクリックされることに対応して、クリックされた媒体画像を選択する。これにより、データ生成装置を操作して画像データを生成する操作者などは、媒体画像をクリックするだけで、媒体画像を選択することができる。
【0047】
[適用例21]本適用例にかかるデータ生成方法は、複数の被描画媒体を備える被描画体に描画することで、前記複数の被描画媒体のそれぞれの被描画媒体に媒体画像を描画するための描画画像の画像データを生成するデータ生成方法であって、媒体画像画面部に前記媒体画像を表示する工程と、レイアウト表示画面部に前記被描画体を二次元形状として表示する工程と、前記媒体画像画面部に表示された前記媒体画像の中の選択された前記媒体画像を、前記レイアウト表示画面部に表示された前記被描画媒体の中の選択された前記被描画媒体に重ねて割り付けることによって、前記描画画像における前記媒体画像の配置位置を規定する工程と、を有することを特徴とする。
【0048】
本適用例にかかるデータ生成方法によれば、媒体画像画面部に媒体画像を表示する工程と、レイアウト表示画面部に被描画体を二次元形状として表示する工程と、媒体画像画面部において選択された媒体画像を、レイアウト表示画面部において選択された被描画媒体に重ねて割り付けることによって、描画画像における媒体画像の配置位置を規定する工程と、を有する。これにより、データ生成方法を用いて画像データを生成する操作者などが、レイアウト表示画面部に表示された被描画媒体の形状や被描画体における被描画媒体の位置を二次元形状として視認することで、認識し易くすることができる。媒体画像を、二次元形状として視認できる被描画媒体に重ねて割り付けることによって配置することで、媒体画像を配置する位置を認識し易くすることができる。
【0049】
[適用例22]本適用例にかかるプログラムは、複数の被描画媒体を備える被描画体に描画することで、前記複数の被描画媒体のそれぞれの被描画媒体に媒体画像を描画するための描画画像の画像データを生成するためのプログラムであって、媒体画像画面部に前記媒体画像を表示する工程と、レイアウト表示画面部に前記被描画体を二次元形状として表示する工程と、前記媒体画像画面部に表示された前記媒体画像の中の選択された前記媒体画像を、前記レイアウト表示画面部に表示された前記被描画媒体の中の選択された前記被描画媒体に重ねて割り付けることによって、前記描画画像における前記媒体画像の配置位置を規定する工程と、をコンピューターに実行させるためのプログラムである。
【0050】
本適用例にかかるプログラムによれば、媒体画像画面部に媒体画像を表示する工程と、レイアウト表示画面部に被描画体を二次元形状として表示する工程と、媒体画像画面部において選択された媒体画像を、レイアウト表示画面部において選択された被描画媒体に重ねて割り付けることによって、描画画像における媒体画像の配置位置を規定する工程と、が実施される。これにより、プログラムによって制御されるコンピューターを用いて画像データを生成する操作者などが、レイアウト表示画面部に表示された被描画媒体の形状や被描画体における被描画媒体の位置を二次元形状として視認することで、認識し易くすることができる。媒体画像を、二次元形状として視認できる被描画媒体に重ねて割り付けることによって配置することで、媒体画像を配置する位置を認識し易くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】(a)は、マーキング画像が描画された半導体パッケージを示す説明図。(b)は、半導体パッケージが保持基板上に整列させられたパッケージ描画体を示す説明図。(c)は、マーキング画像が描画された半導体チップを示す説明図。(d)は、半導体チップが保持基板上に整列させられたチップ描画体を示す説明図。
【図2】描画装置ユニットの構成を示す説明図。
【図3】(a)は、液滴吐出装置全体の概略構成を示す外観斜視図。(b)は、液滴吐出装置が備える液滴吐出ヘッドの概略構成を示す外観斜視図。
【図4】画像データ生成装置の機能的構成を示す説明図。
【図5】描画画像の画像データを生成する工程を示すフローチャート。
【図6】(a)は、設定画面の概要を示す説明図。(b)は、パラメーター表示部に一部のパラメーターのみが表示された設定画面の例を示す説明図。
【図7】(a)は、入力ボックスが選択された状態の設定画面の例を示す説明図。(b)は、パラメーターの入力が完了した状態の設定画面の例を示す説明図。
【図8】(a)は、アライメントマークの位置設定を実施するための設定画面を示す説明図。(b)は、表裏判別マークの位置設定を実施するための設定画面を示す説明図。
【図9】(a)は、マガジンに関わるパラメーターの値を設定する際の設定画面を示す説明図。(b)は、前処理設定工程を実施するための設定画面を示す説明図。
【図10】(a)は、画像割付画面を示す説明図。(b)は、チップ画像割付工程における画像割付画面を示す説明図。
【図11】(a)は、1個のチップ画像像が挿入された画像割付画面を示す説明図。(b)は、2個のチップ画像像が挿入された画像割付画面を示す説明図。
【図12】(a)は、1個のチップ画像像が割り付けられた状態を示す説明図。(b)は、1個のチップ表示像が選択された状態を示す説明図。
【図13】(a)は、複数のチップ表示像が選択された状態を示す説明図。(b)は、一列に並ぶ複数のチップ表示像が選択された状態を示す説明図。
【図14】(a)は、長方形形状に並ぶチップ表示像及び長方形形状に並ぶチップ表示像に囲まれたチップ表示像が選択された状態を示す説明図。(b)は、描画体全体画面に表示された全てのチップ表示像が選択された状態を示す説明図。
【図15】(a)は、領域を指定する際のレイアウト表示画面を示す説明図。(b)は、(a)のように領域を指定してチップ表示像が選択された状態を示す説明図。
【図16】選択されたチップ表示像の位置に、選択されたチップ画像像の割付(配置)が実施された場合を示す説明図。
【図17】警告画面が表示された画像割付画面を示す説明図。
【図18】(a)は、2種類のチップ画像像が割り付けられた状態の画像割付画面を示す説明図。(b)は、1種類のチップ画像像が割り付けられた状態の画像割付画面を示す説明図。
【図19】(a)は、チップ画像像を消去するチップ表示像を選択した状態を示す説明図。(b)は、選択されたチップ表示像のチップ画像像が消去された状態を示す説明図。
【図20】(a)は、チップ画像像の方向を変えるチップ表示像を選択した状態を示す説明図。(b)は、選択されたチップ表示像のチップ画像像が方向を変えられた状態を示す説明図。
【図21】(a)は、コピーする基のチップ画像像が割り付けられたチップ表示像を選択した状態を示す説明図。(b)は、チップ画像像がコピーされた状態を示す説明図。
【図22】(a)は、選択されているチップ画像を表示する指令を入力する際の画像割付画面を示す説明図。(b)は、選択されているチップ画像を表示する選択画像表示画面が表示された状態を示す説明図。
【図23】生成された描画画像の画像データの例を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0052】
以下、データ生成装置について、図面を参照して説明する。本実施形態は、マーキング対象物にマーキング画像を形成するための描画画像の画像データ(以降、描画画像データと表記する。)生成するために用いるデータ生成装置を例にして説明する。本実施形態では、インクジェット方式の液滴吐出ヘッドを備える液滴吐出装置を用いて、描画画像を描画する。なお、以下の説明において参照する図面では、図示の便宜上、部材又は部分の縦横の縮尺を実際のものとは異なるように表す場合がある。マーキング対象物が、被描画媒体に相当する。マーキング画像が、媒体画像に相当する。
【0053】
<マーキング対象物>
最初に、マーキング対象物について、図1を参照して説明する。図1は、マーキング対象物と、マーキング対象物に描画されたマーキング画像と、を示す説明図である。図1(a)は、マーキング画像が描画された半導体パッケージを示す説明図であり、図1(b)は、半導体パッケージが保持基板上に整列させられたパッケージ描画体を示す説明図であり、図1(c)は、マーキング画像が描画された半導体チップを示す説明図であり、図1(d)は、半導体チップが保持基板上に整列させられたチップ描画体を示す説明図である。
【0054】
図1(a)に示した、半導体パッケージ11は、フリップチップ接続で実装するパッケージである。バンプが形成された面の反対側の面にマーキング画像であるパッケージ画像110が描画されている。パッケージ画像110は、例えば、ロゴマーク、製品名称、製品型番、ロット番号などの画像である。
図1(b)に示したように、半導体パッケージ11を保持基板12の上に整列させて仮固定し、パッケージ描画体10を構成する。パッケージ描画体10に描画する画像を、パッケージ描画画像110Aと表記する。パッケージ描画体10を、液滴吐出装置101(図3参照)の媒体載置台31(図3参照)に載置して、パッケージ描画体10にパッケージ描画画像110Aを描画することで、半導体パッケージ11にパッケージ画像110を描画する。4行4列に整列した16個の半導体パッケージ11の組を、パッケージユニット11Aと表記する。
半導体パッケージ11が、被描画媒体に相当する。パッケージ描画体10が、被描画体に相当する。パッケージ画像110が、媒体画像に相当する。パッケージ描画画像110Aが、描画画像に相当する。
【0055】
図1(c)に示した、半導体チップ16は、ボンディングパットが形成された面の反対側の面にマーキング画像であるチップ画像150が描画されている。チップ画像150は、例えば、ロゴマーク、製品名称、製品型番、ロット番号などの画像である。
図1(d)に示したように、半導体チップ16を保持基板17の上に整列させて仮固定し、チップ描画体15を構成する。チップ描画体15に描画する画像を、チップ描画画像150Aと表記する。チップ描画体15を、液滴吐出装置101の媒体載置台31に載置して、チップ描画体15にチップ描画画像150Aを描画することで、半導体チップ16にチップ画像150を描画する。3行5列に整列した15個の半導体チップ16の組を、チップユニット16Aと表記する。
半導体チップ16が、被描画媒体に相当する。チップ描画体15が、被描画体に相当する。チップ画像150が、媒体画像に相当する。チップ描画画像150Aが、描画画像に相当する。
【0056】
<描画装置ユニット>
次に、上述したチップ描画体15のような描画対象に、チップ描画画像150Aのような画像を描画する描画装置ユニットについて、図2を参照して説明する。図2は、描画装置ユニットの構成を示す説明図である。
【0057】
図2に示すように、描画装置ユニット100は、液滴吐出装置101と、搬送ロボット102と、前処理装置103と、温度調整装置104aと、温度調整装置104bと、ロード装置105と、アンロード装置106と、描画ユニット制御装置107と、を備えている。
チップ描画体15などは、所定のマガジンに装着される。チップ描画体15などが装着されたマガジンをロード装置105に装填することで、チップ描画体15などが、描画装置ユニット100に供給される。
描画装置ユニット100における処理が終了したチップ描画体15などは、アンロード装置106に装填されたマガジンに装着される。当該マガジンをアンロード装置106から取り出すことによって、処理済みのチップ描画体15などが、描画装置ユニット100から除材される。
【0058】
搬送ロボット102は、ロード装置105に装填されたマガジンからチップ描画体15などを取り出し、液滴吐出装置101などの所定の位置に載置する。また、液滴吐出装置101などで処理されたチップ描画体15などを、液滴吐出装置101などから除材して、次の処理を実施する装置に供給する。
液滴吐出装置101は、チップ描画体15のような描画対象に、チップ描画画像150Aのような画像を描画する。
前処理装置103は、チップ描画体15などを、液滴吐出装置101によって描画するために好適な状態にするための前処理を実施する。
温度調整装置104a及び温度調整装置104bは、チップ描画体15などの温度を、前処理装置103による処理や、液滴吐出装置101による描画を実施するために好適な温度に調整する。また、チップ描画画像150Aなどを構成する機能液を硬化させるための加熱などを実施するために用いられる場合もある。
描画ユニット制御装置107は、画像データ生成装置50(図4参照)を用いて生成された描画画像データにしたがって、上記した各装置などを制御して、チップ描画体15のような描画対象に、チップ描画画像150Aのような画像を描画させる。
【0059】
<液滴吐出装置>
次に、液滴吐出装置101について、図3を参照して説明する。図3は、液滴吐出装置の概略構成を示す外観斜視図である。図3(a)は、液滴吐出装置全体の概略構成を示す外観斜視図であり、図3(b)は、液滴吐出装置が備える液滴吐出ヘッドの概略構成を示す外観斜視図である。
【0060】
図3(a)に示すように、液滴吐出装置101は、ヘッド機構部2と、媒体機構部3と、保守装置部5と、吐出装置制御部7と、を備えている。ヘッド機構部2は、機能液を液滴として吐出する液滴吐出ヘッド20を有している。液滴吐出装置101は、また、図示省略した機能液供給部や、吐出検査装置部を備えている。液滴吐出ヘッド20が吐出する機能液は、機能液供給部から液滴吐出ヘッド20に供給される。吐出装置制御部7は、上記した各機構部などを総括的に制御する。
【0061】
ヘッド機構部2は、キャリッジユニット22と、キャリッジ走査機構42とを、備えている。キャリッジユニット22は、液滴吐出ヘッド20を有するヘッドユニット21と、紫外線を照射する紫外線照射部27とを備えている。キャリッジ走査機構42は、キャリッジユニット22が吊設されたキャリッジ枠45を備え、キャリッジ枠45をY軸方向に移動させることで、キャリッジユニット22をY軸方向に移動させる。
【0062】
キャリッジ走査機構42は、支持柱43と、支持梁44と、ガイド部46と、駆動モーター47と、駆動プーリー47aと、従動プーリー47bと、ベルト42aと、キャリッジ枠45と、エンコーダー48と、を備えている。
支持梁44は、2つの支持柱43に掛け渡されるように設けられ、Y軸方向に延在している。ガイド部46は、支持梁44に固定されており、Y軸方向に延在している。駆動モーター47は、支持梁44のY軸方向における一方の端近くで、支持梁44に固定されている。駆動モーター47の出力軸には、駆動プーリー47aが固定されており、駆動プーリー47aが、駆動モーター47によって回動駆動される。従動プーリー47bは、支持梁44のY軸方向における、駆動モーター47が固定された端と反対側の端近くで、支持梁44に、回動可能に固定されている。従動プーリー47bの回動軸の軸方向は、駆動プーリー47aの回動軸(駆動モーター47の出力軸)の軸方向と、略平行である。ベルト42aは、駆動プーリー47aと従動プーリー47bとの間に掛け渡されており、駆動プーリー47aが回動することによって、駆動される。ベルト42aは、ガイド部46と並行してY軸方向に延在している。エンコーダー48は、支持梁44に固定されており、ガイド部46と略平行にY軸方向に延在している。
【0063】
ベルト42aには、キャリッジ枠45が固定されている。キャリッジ枠45は、ガイド部46に、Y軸方向に摺動自在に係合している。キャリッジ枠45は、駆動モーター47によってベルト42aが駆動させられることによって、ガイド部46に沿ってY軸方向に駆動される。キャリッジ枠45のY軸方向の位置は、エンコーダー48によって検出される。
キャリッジ枠45を、キャリッジ走査機構42によってY軸方向に移動させることで、キャリッジ枠45に吊設されたヘッドユニット21が有する液滴吐出ヘッド20を、Y軸方向に自在に移動させることができる。また、移動した任意の位置に保持することができる。
【0064】
図3(b)に示すように、液滴吐出ヘッド20は、ノズル基板25を備えている。ノズル基板25には、多数の吐出ノズル24が略一直線状に並んだノズル列24Aが、2列形成されている。吐出ノズル24から機能液を液滴として吐出し、対向する位置にあるチップ描画体15などに着弾させることで、当該位置に機能液を配置する。ノズル列24Aは、液滴吐出ヘッド20が液滴吐出装置101に装着された状態で、図3(a)に示したX軸方向に延在している。ノズル列24Aにおいて吐出ノズル24は等間隔のノズルピッチで並んでおり、2列のノズル列24A間で、吐出ノズル24の位置がX軸方向に半ノズルピッチずれている。これにより、液滴吐出ヘッド20としては、X軸方向に半ノズルピッチ間隔で機能液の液滴を配置することができる。
【0065】
図3(a)に示すように、媒体機構部3は、媒体載置台31と、スライド台31aと、媒体移動機構33と、を備えている。
媒体移動機構33は、X軸ガイド35とX軸リニアモーター(図示省略)と、を備えている。X軸ガイド35は、2つの支持柱43の間で、支持梁44の下方に配設されており、Y軸方向と直交するX軸方向に略平行に延在している。
スライド台31aは、X軸方向に摺動自在に、X軸ガイド35に支持されている。X軸リニアモーターは、X軸ガイド35と略平行に配設されており、スライド台31aは、X軸リニアモーターによって、X軸方向に移動させられる。また、移動した任意の位置に保持させられる。媒体載置台31は、図示省略した媒体回動機構によって、X軸方向及びY軸方向と直交するZ軸方向に平行な軸まわりの方向に回動可能に、スライド台31aの上に固定されて、支持されている。
【0066】
媒体移動機構33によって、スライド台31aをX軸方向に移動させることで、スライド台31aに固定されて支持された媒体載置台31を、X軸方向に自在に移動させることができる。また、移動した任意の位置に保持することができる。すなわち、媒体載置台31に保持されたチップ描画体15などを、X軸方向に自在に移動させることができる。また、移動した任意の位置に保持することができる。
【0067】
ヘッド機構部2において、キャリッジ枠45に吊設されたヘッドユニット21が有する液滴吐出ヘッド20は、ノズル基板25を下側に向けて、保持されている。媒体載置台31に保持されたチップ描画体15などを、X軸方向の液滴吐出ヘッド20が対向可能な位置まで移動して停止し、上方にある液滴吐出ヘッド20(ヘッドユニット21)のY軸方向の移動に同調して、機能液を液滴として吐出する。X軸方向に移動するチップ描画体15などと、Y軸方向に移動する液滴吐出ヘッド20とを相対的に制御することにより、チップ描画体15などの上の任意の位置に液滴を着弾させることで、所望する平面形状の描画を実施することが可能である。
キャリッジユニット22において、ヘッドユニット21のY軸方向の両側には、紫外線硬化型機能液を硬化させるための紫外線照射部27が、1つずつ配設されている。紫外線硬化型の機能液を用いて描画した画像を、紫外線照射部27を用いて硬化させることができる。
【0068】
吐出装置制御部7は、液滴吐出ヘッド20や、紫外線照射部27や、キャリッジ走査機構42の駆動モーター47や、媒体移動機構33のX軸リニアモーターなどと、電気的に接続されている。吐出装置制御部7が備える制御部から制御信号を送り、液滴吐出ヘッド20や、紫外線照射部27や、駆動モーター47や、X軸リニアモーターなどを稼動させる。
【0069】
保守装置部5は、各種保守装置を備えている。保守装置は、液滴吐出ヘッド20の各種の保守を実施する装置である。液滴吐出ヘッド20の保守を実施する際には、ヘッドユニット21(液滴吐出ヘッド20)が、キャリッジ走査機構42を用いて保守装置部5に臨む位置に移動させられ、保守作業が実施される。
【0070】
<画像データ生成装置>
次に、描画画像データを生成するために用いる画像データ生成装置50について、図4を参照して説明する。描画画像データは、描画装置ユニット100を用いてチップ描画画像150Aなどを描画するためのものである。図4は、画像データ生成装置の機能的構成を示す説明図である。
【0071】
図4に示すように、画像データ生成装置50は、ホストコンピューター51と、表示装置53と、入出力装置52と、を備えている。
ホストコンピューター51は、演算装置51aと記憶装置51bとを備えている。記憶装置51bは、画像データ生成装置50を、描画画像データを生成するための装置として機能させるプログラムやデータなどを記憶している。演算装置51aは、記憶装置51bに記憶されたプログラムに従って、描画画像データを生成するための演算を実施する。
表示装置53は、画面表示部53aを備えている。表示装置53は、ホストコンピューター51に制御されて、画面表示部53aに、描画画像データを生成するために用いる各種の設定画面を表示する。
入出力装置52は、記憶装置51bに記憶させるプログラムやデータなどや、描画画像データを規定するパラメーターの数値などを入力するための入力手段として機能する。また、生成した描画画像データの出力手段としても、機能する。
【0072】
<描画画像データ生成工程>
次に、画像データ生成装置50を用いて描画画像データを生成する工程について、図5乃至図23を参照して説明する。描画画像データを生成する工程は、上述したチップ描画体15に描画するチップ描画画像150Aの描画画像データを生成する工程を例にして説明する。図5は、描画画像データを生成する工程を示すフローチャートである。図6から図22は、描画画像データを生成する工程において表示される画面を示す説明図である。図23は、生成された描画画像データの例を示す説明図である。
【0073】
<<設定画面>>
画像データ生成装置50では、画面表示部53aに、描画画像データを生成するために用いる各種の設定画面を表示する。画像データ生成装置50を用いて描画画像データを生成する操作者は、表示されている設定画面に沿って、描画画像データを生成するためのデータを入力する。図6(a)は、設定画面の概要を示す説明図である。
図6(a)に示した設定画面60は、初期の設定画面60である。描画画像データを新規に生成する際は、描画画像データの新規作成を選択することで、図6(a)に示した初期の設定画面60が、画面表示部53aに表示される。図6(a)に示したように、設定画面60は、工程表示画面61と、補助表示画面71と、入力画面91と、工程移行ボタン62と、制限値表示画面64と、を備えている。
【0074】
工程表示画面61は、チップ描画体15に関わるデータを入力する3個の工程と、3個の工程における現在実施中の工程と、を表示している。チップ描画体15に関わるデータを入力する3個の工程は、被描画体設定工程、画像処理マーク設定工程、及び描画装置ユニット設定工程である。被描画体設定工程を示す文字の色が濃くなっており、現在実施中の工程が被描画体設定工程であることを示している。
工程移行ボタン62は、実施する工程を変えるためのボタンである。工程移行ボタン62をクリックすることで、例えば、被描画体設定工程の設定画面60を、画像処理マーク設定工程の設定画面60に変えて、実施する工程を変えることができる。
【0075】
入力画面91は、チップ描画体15を規定するパラメーターの値を入力するための画面である。入力画面91は、入力ボックス92と、ボックス表示93と、を有している。入力ボックス92を選択して、数値を入力することで、選択した入力ボックス92が割り当てられたパラメーターの値を入力することができる。ボックス表示93は、入力ボックス92が割り当てられたパラメーターを表示している。図6(a)に示した入力画面91には20個の、入力ボックス92が設定されており、20個のパラメーターの数値の設定ができる。入力ボックス92の選択は、選択する入力ボックス92又は当該入力ボックス92に対応するボックス表示93をクリックすることで実施する。
【0076】
補助表示画面71は、プレビュー画面72と、パラメーター位置画面74と、を備えている。補助表示画面71は、入力画面91から入力されるパラメーターを、図面のような2次元形状として表示する画面である。
パラメーター位置画面74は、平面表示画面75と、厚さ表示画面76と、表示選択ボックス77とを備えている。
【0077】
平面表示画面75及び厚さ表示画面76は、図形表示部81と、パラメーター表示部82と、を備えている。平面表示画面75の図形表示部81は、チップ表示像16aと、保持基板表示像17aと、ユニット枠84と、を有している。厚さ表示画面76の図形表示部81は、チップ表示像16aと、保持基板表示像17aと、を有している。チップ表示像16a及び保持基板表示像17aは、半導体チップ16又は保持基板17の外形の概要を、略長方形形状で示したものである。図6に二点鎖線の略長方形形状として示したユニット枠84は、半導体チップ16のチップユニット16Aを示している。ユニット枠84に囲まれた複数の半導体チップ16を、1個のチップユニット16Aとして扱う。平面表示画面75及び厚さ表示画面76では、チップ表示像16aと、保持基板表示像17aと、ユニット枠84と、によって、チップ描画体15の概略形状を示している。平面表示画面75では、チップ描画体15の平面形状の概略形状を示している。厚さ表示画面76では、チップ描画体15の側面形状の概略形状を示している。
【0078】
パラメーター表示部82は、図形表示部81における各パラメーターに対応する部分を示している。パラメーター表示部82では、寸法線及び寸法補助線のように、図形表示部81における各パラメーターに対応する部分を示している。例えば、半導体チップ16の幅Wcは、チップ表示像16aの一辺の両端のそれぞれから、当該一辺に略垂直にひかれた寸法補助線状の線と、当該寸法補助線状の線の間に、対応する一辺に略平行にひかれた寸法線状の線と、で示されている。
パラメーター表示部82に表示されたパラメーターに対応して、当該パラメーターの値を入力するための入力ボックス92が、入力画面91に形成されている。入力画面91では、パラメーター表示部82に示されたパラメーターの呼称が、当該パラメーターに対応する入力ボックス92のボックス表示93として、表示されている。パラメーター表示部82の表示をクリックすることによっても、当該表示に対応するパラメーター(入力ボックス92)を選択することができる。
【0079】
表示選択ボックス77は、チェックボックスである。図6(a)に示した表示選択ボックス77のように、表示選択ボックス77にチェックが入れられている場合には、図6(a)に示したパラメーター表示部82のように、全てのパラメーターがパラメーター表示部82に表示される。図6(b)は、パラメーター表示部に一部のパラメーターのみが表示された設定画面の例を示す説明図である。図6(b)に示した表示選択ボックス77のように、表示選択ボックス77にチェックが入れられていない場合には、入力画面91で選択された入力ボックス92に対応するパラメーターのみがパラメーター表示部82に表示される。図6(b)に示した入力画面91では、入力ボックス92が選択されていないため、図6(b)に示した平面表示画面75及び厚さ表示画面76には、パラメーター表示部82が表示されていない。
【0080】
プレビュー画面72は、チップ表示像16aと、保持基板表示像17aと、ユニット枠84と、を有している。上述した図形表示部81と同様に、チップ表示像16a及び保持基板表示像17aは、半導体チップ16又は保持基板17の外形の概要を、略長方形形状で示している。ユニット枠84は、半導体チップ16のチップユニット16Aの範囲を示している。プレビュー画面72においては、チップ表示像16a、保持基板表示像17a、及びユニット枠84の形状は、入力画面91に入力されているパラメーターの値に対応した形状になっている。例えば、チップ表示像16a、保持基板表示像17a、及びユニット枠84の縦横比は、入力された縦方向寸法と横幅との比と同じになっている。チップ表示像16aと、保持基板表示像17aと、ユニット枠84との大きさの比は、入力された半導体チップ16の寸法値と、保持基板17の寸法値と、チップユニット16Aの範囲の大きさの寸法値と、の比と同じになっている。したがって、プレビュー画面72に表示されているチップ描画体15の画像は、入力されているパラメーターの値に対応した形状のチップ描画体15の縮小図又は拡大図である。
【0081】
制限値表示画面64には、パラメーターの値として設定可能な最大値及び最小値が表示される。当該最大値及び最小値は、入力画面91で選択された入力ボックス92に対応するパラメーターにおける、最大値及び最小値である。最大値及び最小値は、例えば、物理的に設定可能な値を、パラメーターごとに予め設定しておく。物理的に設定可能ではない値は、例えば、パラメーターがチップ描画体15の保持基板17の幅であって、液滴吐出装置101に載置可能な幅より大きい保持基板17の幅の値である。物理的に設定可能ではない値は、例えば、パラメーターが半導体チップ16の幅であって、液滴吐出装置101が描画可能な最小ピッチより小さい半導体チップ16の幅の値である。
【0082】
<<被描画体の設定>>
描画画像データを生成するために、最初に、画像データ生成装置50のホストコンピューター51を起動させて、例えば、新規作成を選択する。新規作成を選択することで、画面表示部53aに、図6(a)を参照して説明した設定画面60が表示される。
以降の説明では、設定画面60における横方向をW軸方向と表記し、W軸方向に対して直角な縦方向を、H軸方向と表記する。図6(a)などに示した補助表示画面71において、チップ表示像16a及び保持基板表示像17aの辺は、W軸方向又はH軸方向に略平行である。チップ表示像16aは、W軸方向に略平行な行と、H軸方向に略平行な列と、を構成する状態で整列している。チップ表示像16a又は保持基板表示像17aにおけるW軸方向又はH軸方向に相当する方向を、半導体チップ16又は保持基板17においても、W軸方向又はH軸方向と表記する。
【0083】
最初に、図5のステップS21からステップS25を実施することで、被描画体設定工程、画像処理マーク設定工程、及び描画装置ユニット設定工程を実施する。被描画体設定工程、画像処理マーク設定工程、及び描画装置ユニット設定工程を実施して、チップ描画体15に関わるデータ、及び描画装置ユニット100を用いてチップ描画体15にチップ描画画像150Aを描画するための諸条件を入力する。
図5のステップS21では、被描画体設定工程を実施して、チップ描画体15のレイアウト設定を実施する。レイアウト設定は、入力画面91の入力ボックス92に設定値を入力することで実施する。新規作成を選択することで表示される設定画面60の入力ボックス92には、デフォルトの値が表示されている。
【0084】
入力画面91において、20個の入力ボックス92が、10行2列に配置されている。
上から2行の入力ボックス92は、チップ描画体15の全体に関わるパラメーターを入力するものである。1行目の1列目の入力ボックス92から入力するパラメーターは、保持基板17のW軸方向の幅である。1行目の2列目の入力ボックス92から入力するパラメーターは、保持基板17のH軸方向の幅である。2行目の1列目の入力ボックス92から入力するパラメーターは、チップ描画体15の厚さであって、保持基板17の厚さに半導体チップ16の厚さを加えた厚さである。2行目の2列目の入力ボックス92から入力するパラメーターは、保持基板17の厚さである。
【0085】
上から3行目から6行目までの入力ボックス92は、チップ描画体15におけるチップユニット16Aの構成に関わるパラメーターを入力するものである。
3行目の入力ボックス92から入力するパラメーターは、チップユニット16A(ユニット枠84)の基準点位置の座標である。チップユニットの基準点は、略長方形形状を有するユニット枠84の角のひとつ(図面で左上の角)である。座標の原点は、略長方形形状を有する保持基板17(保持基板表示像17a)の角のひとつ(図面で左上の角)である。
4行目の入力ボックス92から入力するパラメーターは、チップユニット16A(ユニット枠84)の列数及び行数である。チップユニットの列は、チップユニット16A(ユニット枠84)がH軸方向に並んだ列である。チップユニットの行は、チップユニット16A(ユニット枠84)がW軸方向に並んだ行である。
5行目の入力ボックス92から入力するパラメーターは、チップユニット16A(ユニット枠84)のW軸方向の幅、及びH軸方向の幅である。
6行目の入力ボックス92から入力するパラメーターは、チップユニット16A(ユニット枠84)のW軸方向の配設ピッチ(列ピッチ)、及びH軸方向の配設ピッチ(行ピッチ)である。
【0086】
上から7行目から10行目までの入力ボックス92は、チップユニット16Aにおける半導体チップ16の構成(ユニット枠84内のチップ表示像16aの構成)に関わるパラメーターを入力するものである。
7行目の入力ボックス92から入力するパラメーターは、半導体チップ16(チップ表示像16a)の基準点位置の座標である。半導体チップ16(チップ表示像16a)の基準点は、略長方形形状を有する半導体チップ16(チップ表示像16a)の角のひとつ(図面で左上の角)である。座標の原点は、略長方形形状を有するチップユニット16A(ユニット枠84)の角のひとつ(図面で左上の角)である。
8行目の入力ボックス92から入力するパラメーターは、チップユニット16A(ユニット枠84)における半導体チップ16(チップ表示像16a)の列数及び行数である。半導体チップ16(チップ表示像16a)の列は、半導体チップ16(チップ表示像16a)がH軸方向に並んだ列である。半導体チップ16(チップ表示像16a)の行は、半導体チップ16(チップ表示像16a)がW軸方向に並んだ行である。
9行目の入力ボックス92から入力するパラメーターは、半導体チップ16(チップ表示像16a)のW軸方向の幅、及びH軸方向の幅である。
10行目の入力ボックス92から入力するパラメーターは、半導体チップ16(チップ表示像16a)のW軸方向の配設ピッチ(列ピッチ)、及びH軸方向の配設ピッチ(行ピッチ)である。
【0087】
図7(a)は、入力ボックスが選択された状態の設定画面の例を示す説明図である。図7(a)に示した設定画面60では、保持基板17のW軸方向の幅の値を入力するために、1行目の1列目の入力ボックス92が選択されている。選択された入力ボックス92は、例えばキーボードなどから数値を入力できる入力状態となっている。選択されて入力状態となった入力ボックス92は、図7(a)に示した設定画面60の例では、数値を表示する部分の背景及び数字の色を反転させており、当該入力ボックス92が選択されていること及び入力状態であることが、判別しやすいようになっている。
パラメーター位置画面74においては、平面表示画面75のパラメーター表示部82における保持基板17のW軸方向の幅を示す部分が、強調表示されている。強調表示するためには、例えば、強調表示する部分の色調を変えたり、濃さを変えたり、文字や線の太さを変えたりすることで、他の部分とは異なって見えるようにする。
制限値表示画面64には、最大値表示部66に、保持基板17のW軸方向の幅の最大値が、最小値表示部67に最小値が表示されている。この場合の保持基板17のW軸方向の幅の最大値は、例えば、液滴吐出装置101で描画できるワークの最大値である。
上述したように、入力ボックス92の選択は、選択する入力ボックス92又は当該入力ボックス92に対応するボックス表示93をクリックすることで実施することができる。また、パラメーター表示部82の表示をクリックすることによっても、当該表示に対応するパラメーター(入力ボックス92)を選択することができる。
【0088】
図7(b)は、パラメーターの入力が完了した状態の設定画面の例を示す説明図である。図7(b)に示した設定画面60は、20個のパラメーターの入力が完了した状態の設定画面60の例である。プレビュー画面72には、入力されたパラメーターの値が反映された形状のチップ表示像16a、保持基板表示像17a、及びユニット枠84が表示されている。
【0089】
図5のステップS21の次に、ステップS22では、被描画体設定工程から画像処理マーク設定工程に移行する。図7(b)に示した設定画面60のように、被描画体設定工程を実施する状態の設定画面60において、工程移行ボタン62をクリックすることで、被描画体設定工程から画像処理マーク設定工程に移行する。このとき、被描画体設定工程において入力されたパラメーターの値に不整合があった場合には、警告画面が表示される。警告画面には、不適切な値であることの理由を通知するコメントが記載されており、不適切である要因を解除することで、画像処理マーク設定工程に移行できる。
【0090】
図5のステップS22の次に、ステップS23では、画像処理マーク設定工程を実施する。画像処理マーク設定工程は、アライメントマーク設定工程と、表裏判別マーク設定工程と、を有している。
アライメントマーク設定工程では、アライメントマークの位置設定を実施する。図8(a)は、アライメントマークの位置設定を実施するための設定画面を示す説明図である。図8(a)に示すように、アライメントマークの位置設定を実施するための設定画面60において、入力画面91には、アライメントマーク選択ボックス92bが形成されている。アライメントマーク選択ボックス92bはチェックボックスであり、チェックを入れることで、アライメントマーク位置の設定が可能となる。図8(a)に示した例では、2個のアライメントマークの位置と、保持基板17におけるアライメントマークを描画する面とが、設定可能である。保持基板17における半導体チップ16が載置された面が表面であり、反対側の面が裏面である。パラメーター位置画面74には、保持基板表示像17aと、アライメントマーク像86と、アライメントマーク像86の位置を示すパラメーター表示部82とが、表示されている。プレビュー画面72には、2個のアライメントマーク像86が、入力画面91に入力された値によって定まる位置に表示されている。
アライメントマークは、加工装置に載置したチップ描画体15のアライメントを実施する際に用いる。撮像装置によってアライメントマークを認識することで、加工装置に載置したチップ描画体15のアライメントを実施する。
【0091】
画像処理マーク設定工程の表裏判別マーク設定工程では、表裏判別マークの位置設定を実施する。図8(b)は、表裏判別マークの位置設定を実施するための設定画面を示す説明図である。図8(b)に示すように、表裏判別マークの位置設定を実施するための設定画面60において、入力画面91には、表裏判別マーク選択ボックス92cが形成されている。表裏判別マーク選択ボックス92cはチェックボックスであり、チェックを入れることで、表裏判別マーク位置の設定が可能となる。図8(b)に示した例では、表裏判別マークの位置と、保持基板17における表裏判別マークを描画する面とが、設定可能である。保持基板17における半導体チップ16が載置された面が表面であり、反対側の面が裏面である。パラメーター位置画面74には、保持基板表示像17aと、表裏判別マーク像87と、表裏判別マーク像87の位置を示すパラメーター表示部82とが、表示されている。プレビュー画面72には、表裏判別マーク像87が、入力画面91に入力された値によって定まる位置に表示されている。
【0092】
図5のステップS23の次に、ステップS24では、画像処理マーク設定工程から描画装置ユニット設定工程に移行する。図8に示した設定画面60のように、画像処理マーク設定工程を実施する状態の設定画面60において、工程移行ボタン62をクリックすることで、画像処理マーク設定工程から描画装置ユニット設定工程に移行する。このとき、画像処理マーク設定工程において入力されたパラメーターの値に不整合があった場合には、警告画面が表示される。警告画面には、不適切な値であることの理由を通知するコメントが記載されており、不適切である要因を解除することで、描画装置ユニット設定工程に移行できる。
【0093】
図5のステップS24の次に、ステップS25では、描画装置ユニット設定工程を実施する。描画装置ユニット設定工程は、描画設定工程、マガジン設定工程、及び前処理設定工程を有している。
描画装置ユニット設定工程の描画設定工程では、液滴吐出装置101における描画モードを設定する。
【0094】
描画設定工程の次に、マガジン設定工程、及び前処理設定工程を実施する。図9(a)は、マガジンに関わるパラメーターの値を設定する際の設定画面を示す説明図である。マガジン設定工程では、図9(a)に示したように、マガジンに関わるパラメーターの値を設定する。図9(a)に示すように、マガジン設定工程を実施するための設定画面60では、入力画面91には、マガジン設定選択ボックス92dが形成されている。マガジン設定選択ボックス92dはチェックボックスであり、チェックを入れることで、マガジン設定が可能となる。上述したように、チップ描画体15などは、所定のマガジンに装着される。チップ描画体15などが装着されたマガジンをロード装置105に装填することで、チップ描画体15などが、描画装置ユニット100に供給される。マガジン設定工程では、生成しているチップ描画画像150Aを描画する際に用いるマガジンに関わるパラメーターの値を設定する。
【0095】
マガジン設定工程の次に、描画装置ユニット設定工程の前処理設定工程を実施する。図9(b)は、前処理設定工程を実施するための設定画面を示す説明図である。図9(b)に示すように、前処理設定工程を実施するための設定画面60では、入力画面91には、前処理設定選択ボックス92eが形成されている。前処理設定選択ボックス92eはチェックボックスであり、チェックを入れることで、前処理設定が可能となる。上述したように、前処理装置103は、チップ描画体15などを、液滴吐出装置101によって描画するために好適な状態にするための前処理を実施する。前処理設定工程では、当該前処理の諸条件に関わるパラメーターの値を入力する。
【0096】
<<チップ画像の割付>>
図5のステップS25の次に、ステップS26では、チップ画像割付工程に移行する。図9に示した完了ボタン63をクリックすることによって、図10(a)に示すように、チップ画像割付工程を実施するための画像割付画面600が表示される。図10(a)は、画像割付画面を示す説明図である。
完了ボタン63がクリックされた場合には、それまでに入力された各パラメーターの値に不整合がないかが検証される。不整合があった場合には、警告画面が表示され、不整合の是正が促される。不整合がない場合には、完了ボタン63がクリックされたことによって、入力された各パラメーターの値が確定される。警告画面が表示された場合には、不整合を是正することで、チップ画像割付工程に移行できる。
【0097】
<<画像割付画面>>
図10(a)に示すように、画像割付画面600は、描画体表示画面700と、チップ画像表示画面740と、を備えている。
描画体表示画面700は、レイアウト表示画面720と、描画体全体画面721とを備えている。レイアウト表示画面720及び描画体全体画面721は、チップ表示像16aと、保持基板表示像17aと、ユニット枠84と、を有している。描画体表示画面700は、チップ表示像16aと、保持基板表示像17aと、ユニット枠84と、を図面のような2次元形状として表示する画面である。
上述したように、チップ表示像16a及び保持基板表示像17aは、半導体チップ16又は保持基板17の外形の概要を、略長方形形状で示している。ユニット枠84は、半導体チップ16のチップユニット16Aの範囲を示している。上述したプレビュー画面72と同様に、描画体表示画面700においては、チップ表示像16a、保持基板表示像17a、及びユニット枠84の形状は、レイアウト設定工程において入力されたパラメーターの値に対応した形状になっている。したがって、描画体表示画面700に表示されているチップ描画体15の画像は、入力されているパラメーターの値に対応した形状のチップ描画体15の縮小図又は拡大図である。
画面表示部53aにおけるレイアウト表示画面720が表示されている部分が、レイアウト表示画面部に相当する。画面表示部53aにおけるチップ画像表示画面740が表示されている部分が、媒体画像画面部に相当する。
【0098】
レイアウト表示画面720は、作業用の画面である。レイアウト表示画面720を用いて、チップ画像150の配置や調整などを実施する。レイアウト表示画面720においては、チップ表示像16aの大きさが、チップ画像150の配置や調整などを実施する際に扱い易い大きさとなるように、チップ描画体15の一部分が表示されている。
描画体全体画面721は、チップ描画体15の全体を表示する画面である。描画体全体画面721においては、チップ描画体15の全体が表示できるような大きさの、チップ表示像16a、保持基板表示像17a、及びユニット枠84が表示されている。描画体全体画面721には、プレビュー表示722が表示されている。プレビュー表示722は、チップ描画体15における、レイアウト表示画面720に表示されている範囲を示している。レイアウト表示画面720に表示される範囲は、レイアウト表示画面720に含まれるスクロールバーを用いて、調整することができる。画面表示部53aにおける描画体全体画面721が表示されている部分が、全体表示画面部に相当する。
【0099】
チップ画像表示画面740は、チップ画像150の画面上の像であるチップ画像像150aを表示する部分である。後述するチップ画像配置工程においては、チップ画像表示画面740に表示されたチップ画像像150aを選択して、レイアウト表示画面720に表示されたチップ表示像16aの上に配置する。
【0100】
<<チップ画像の割付>>
図5のステップS26の次に、ステップS27では、チップ画像割付工程のチップ画像取得工程を実施する。図10(b)は、チップ画像割付工程における画像割付画面を示す説明図である。画像データ生成装置50を操作する操作者によって、チップ画像150の取得が指示されることに対応して、チップ画像150の取得を実施する。図10(b)に示した画像割付画面600では、プルダウンメニューが選択されて、プルダウンメニュー表示750が表示されている。プルダウンメニューの「チップ画像挿入」が選択されることで、画像データ生成装置50の記憶装置51bに予め入力されているチップ画像150のファイルから、チップ画像150が画像割付画面600のチップ画像表示画面740に挿入される。チップ画像表示画面740に挿入されたチップ画像150をチップ画像像150aと表記する。図11は、チップ画像像が挿入された画像割付画面を示す説明図である。図11(a)は、1個のチップ画像像が挿入された画像割付画面を示す説明図であり、図11(b)は、2個のチップ画像像が挿入された画像割付画面を示す説明図である。記憶装置51bに、チップ画像150の複数のファイルが予め入力されている場合には、選択されたチップ画像150のファイルから、図11(a)に示したように、チップ画像像150aが画像割付画面600のチップ画像表示画面740に挿入される。「チップ画像挿入」の操作が繰り返されることで、図11(b)に示したように、複数のチップ画像150のチップ画像像150aが、チップ画像表示画面740に挿入される。
【0101】
図5のステップS27の次に、ステップS28では、チップ画像割付工程のチップ画像配置工程を実施する。チップ画像配置工程は、画像データ生成装置50を操作する操作者によって、チップ画像表示画面740に表示されたチップ画像像150aが選択され、レイアウト表示画面720に表示されたチップ表示像16aが選択され、「チップ画像配置」指令が選択されることによって実施される。チップ画像像150aの選択は、チップ画像表示画面740に表示されたチップ画像像150aの中の所望のチップ画像像150aが操作者によってクリックされることで実施される。チップ表示像16aの選択は、例えば、レイアウト表示画面720に表示されたチップ表示像16aの中の所望のチップ表示像16aが操作者によってクリックされることで実施される。「チップ画像配置」指令の選択は、例えば、図10(b)を参照して説明したプルダウンメニュー表示750に表示されたプルダウンメニューの中の「チップ画像配置」が操作者によってクリックされることで実施される。チップ画像配置工程が実施されて、チップ表示像16aに対してチップ画像像150aが割り付けられる。プルダウンメニュー表示750に表示された「チップ画像配置」が、割付指示入力部に相当する。
【0102】
図12(a)は、1個のチップ画像像が割り付けられた状態を示す説明図である。図12(a)に示したチップ画像像150bのチップ画像150が、チップ表示像16bに配置され割り付けられている。当該工程は、上述したように、操作者によって、チップ画像像150aが選択され、チップ表示像16aが選択され、「チップ画像配置」指令が選択されることによって実施される。
チップ画像像150a及びチップ表示像16aの選択と、「チップ画像配置」指令の選択は、チップ画像像150bをドラッグし、チップ表示像16bにドロップすることでも実行できる。この場合、チップ画像像150bがドラッグされることで、チップ画像像150bを選択している。チップ表示像16bにドロップされることで、チップ表示像16bを選択すると共に、選択したチップ表示像16bにチップ画像像150bを割り付けている。
また、チップ画像像150a及びチップ表示像16aの選択と、「チップ画像配置」指令の選択は、チップ表示像16aを選択し、チップ画像像150bをドラッグし、レイアウト表示画面720にドロップすることでも実行できる。この場合、チップ画像像150bがドラッグされることで、チップ画像像150bを選択している。レイアウト表示画面720にドロップされることで、選択されているチップ表示像16bにチップ画像像150bを割り付けている。
【0103】
<<チップ表示像の選択方法>>
次に、チップ表示像16aを選択するために、画像データ生成装置50を操作する操作者がチップ表示像16aを指定する方法を説明する。
図12(b)は、1個のチップ表示像が選択された状態を示す説明図である。上述したように、レイアウト表示画面720に表示された複数のチップ表示像16aの中の所望のチップ表示像16aをクリックすることで、図12(b)に示したように、1個のチップ表示像16a(チップ表示像16c)を選択させることができる。
【0104】
図13(a)は、複数のチップ表示像が選択された状態を示す説明図である。複数選択を指定し、レイアウト表示画面720に表示された複数のチップ表示像16aの中の所望のチップ表示像16aをクリックすることで、図13(a)に示したように、クリックしたチップ表示像16d(チップ表示像16a)を選択させることができる。複数選択の指定は、例えばCTRLキーなどを押すことによって実施する。この場合のCTRLキーが、複数選択指示入力部に相当する。
【0105】
図13(b)は、一列に並ぶ複数のチップ表示像が選択された状態を示す説明図である。図14(a)は、長方形形状に並ぶチップ表示像及び長方形形状に並ぶチップ表示像に囲まれたチップ表示像が選択された状態を示す説明図である。群選択を指定し、レイアウト表示画面720に表示された複数のチップ表示像16aの中の、2個のチップ表示像16e(チップ表示像16a)をクリックすることで、図13(b)又は図14(a)に示したように、クリックした2個のチップ表示像16e及び当該2個のチップ表示像16eで指定される群に含まれるチップ表示像16f(チップ表示像16a)を選択させることができる。
【0106】
W軸方向に延在する同一の行に位置する2個のチップ表示像16eを選択することで、図13(b)に示したように、一列に並ぶ、2個のチップ表示像16e及び2個のチップ表示像16eに挟まれた5個のチップ表示像16fを選択させることができる。同様に、H軸方向に延在する同一の列に位置する2個のチップ表示像16eを選択することで、一列に並ぶ、2個のチップ表示像16e及び2個のチップ表示像16eに挟まれた複数のチップ表示像16fを選択させることができる。
同一の行又は列に位置しない2個のチップ表示像16eを選択することで、図14(a)に示したように、長方形形状に並ぶチップ表示像16aの群に含まれる複数のチップ表示像16aを選択させることができる。長方形形状に並ぶチップ表示像16aの群は、2個のチップ表示像16eを対角にする長方形を形成する2個のチップ表示像16e及び10個のチップ表示像16fと、長方形を形成するチップ表示像16aに囲まれた4個のチップ表示像16fと、からなるチップ表示像16aの群である。
群選択の指定は、例えばSHIFTキーなどを押すことによって実施する。この場合のSHIFTキーが、群選択指示入力部に相当する。
【0107】
図14(b)は、描画体全体画面に表示された全てのチップ表示像が選択された状態を示す説明図である。描画体全体画面721に表示された全てのチップ表示像16aは、チップ描画体15が有する全ての半導体チップ16に対応する。プルダウンメニュー表示750に表示されたプルダウンメニューの「全選択」を選択することで、チップ描画体15が有する全ての半導体チップ16に対応する全てのチップ表示像16aを選択させることができる。プルダウンメニュー表示750に表示された「全選択」が、全選択指示入力部に相当する。
【0108】
図15は、レイアウト表示画面の領域を指定して、領域に含まれるチップ表示像を選択する場合を示す説明図である。図15(a)は、領域を指定する際のレイアウト表示画面を示す説明図であり、図15(b)は、図15(a)のように領域を指定してチップ表示像が選択された状態を示す説明図である。
プルダウンメニュー表示750に表示されたプルダウンメニューの「範囲選択」を選択し、レイアウト表示画面720においてドラッグアンドドロップすることで、レイアウト表示画面720上の2点が指定され、図15(a)に示すように、当該2点を対角の頂点とする領域指示枠89が表示される。図15(b)に示すように、領域指示枠89によって規定される範囲に含まれるチップ表示像16g(チップ表示像16a)を選択させることができる。図15に示した例では、領域指示枠89によって規定される範囲に含まれるチップ表示像16gは、チップ表示像16aの全体が領域指示枠89に含まれるチップ表示像16aである。領域指示枠89に重なっているチップ表示像16h(チップ表示像16a)は、チップ表示像16aの一部のみが領域指示枠89に含まれるため、選択されない。プルダウンメニュー表示750に表示された「範囲選択」が、領域選択指示入力部に相当する。
【0109】
<<チップ画像の割付(配置)>>
チップ画像像150aが選択され、チップ表示像16aが選択され、「チップ画像配置」指令が選択されることによって、選択されたチップ表示像16aの位置に、選択されたチップ画像像150aの割付が実施される。図16は、選択されたチップ表示像の位置に、選択されたチップ画像像の割付(配置)が実施された場合を示す説明図である。
図16(a)に示したレイアウト表示画面720では、図14(a)を参照して説明した、2個のチップ表示像16e及び14個のチップ表示像16fからなるチップ表示像16aの群に、チップ画像像150aが割り付けられている。
図16(b)に示したレイアウト表示画面720では、図15を参照して説明した、24個のチップ表示像16gに、チップ画像像150aが割り付けられている。
【0110】
チップ画像像150aが選択され、チップ表示像16aが選択され、「チップ画像配置」指令が選択されたときに、選択されたチップ画像像150aに対応するチップ画像150の大きさと、選択されたチップ表示像16aに対応する半導体チップ16の大きさと、が比較される。チップ画像150の大きさが、半導体チップ16の大きさより大きい場合、割付は停止され、実施されない。画像割付画面600には、警告画面68が表示される。図17は、警告画面が表示された画像割付画面を示す説明図である。図15を参照して説明した、24個のチップ表示像16gに、チップ画像像150aの割付が指令された際に、警告画面68が表示された場合の画像割付画面600を示している。警告画面68には、不適切な値であることの理由を通知するコメントが記載されている。不適切である要因を解除することで、チップ画像像150aの割付が実行可能となる。この場合、コメントは、例えば、「チップ画像が、半導体チップより大きいため、割付できません。」などが表示される。例えば、半導体チップ16に印刷可能な大きさのチップ画像150を選択しなおすことで、チップ画像像150aの割付が実行可能となる。
警告画面68が、警告表示に相当する。チップ画像150の大きさと半導体チップ16の大きさとを比較判定し、警告画面68の表示を指令する演算装置51aが、形状判定手段に相当する。
【0111】
図18は、全てのチップ表示像にチップ画像像が割り付けられた状態の画像割付画面を示す説明図である。図18(a)は、2種類のチップ画像像が割り付けられた状態の画像割付画面を示す説明図であり、図18(b)は、1種類のチップ画像像が割り付けられた状態の画像割付画面を示す説明図である。図18(a)に示した画像割付画面600では、15個のチップ表示像16aに、1種類のチップ画像像150c(チップ画像像150a)が割り付けられており、他の75個のチップ表示像16aには、他の1種類のチップ画像像150b(チップ画像像150a)が割り付けられている。図18(b)に示した画像割付画面600では、全てのチップ表示像16aに、1種類のチップ画像像150b(チップ画像像150a)が割り付けられている。
【0112】
図5のステップS28の次に、ステップS29では、割り付けられたチップ画像の調整を実施する。チップ画像の調整は、必要に応じて実施する工程である。ステップS28までの各工程を実施して、チップ描画画像150Aが完成している場合には、チップ画像の調整は、省略される。
【0113】
チップ画像の調整のひとつが、割り付けられたチップ画像像150aの消去である。図19は、割り付けられたチップ画像像を消去する場合を示す説明図である。図19(a)は、チップ画像像を消去するチップ表示像を選択した状態を示す説明図であり、図19(b)は、選択されたチップ表示像のチップ画像像が消去された状態を示す説明図である。
チップ画像像150aを消去するチップ表示像16aを選択し、画像データ生成装置50を操作する操作者によって、チップ画像像150aの消去が指示されることに対応して、チップ画像像150aの消去を実施する。画像データ生成装置50を操作する操作者は、上述した、チップ画像像150aの割付の際のチップ表示像16aの選択の場合と同様にして、チップ画像像150aを消去するチップ表示像16aを指示して選択させることができる。図19(a)に示した例では、図18(b)を参照して説明した画像割付画面600において、10個のチップ表示像16a(チップ画像像150b)が選択されている。チップ画像像150a(チップ画像像150b)の消去の指示は、プルダウンメニューの「割付解除」が選択されることによって実施される。「割付解除」が選択されることによって、図19(b)に示したように、選択されていたチップ表示像16aのチップ画像像150a(チップ画像像150b)が消去される。プルダウンメニュー表示750に表示された「割付解除」が、消去指示入力部に相当する。
【0114】
チップ画像の調整のひとつが、割り付けられたチップ画像像150aの方向の修正である。チップ画像像150aの方向の修正は、チップ画像像150aの方向を変えることで実施する。図20は、割り付けられたチップ画像像の方向を変える場合を示す説明図である。図20(a)は、チップ画像像の方向を変えるチップ表示像を選択した状態を示す説明図であり、図20(b)は、選択されたチップ表示像のチップ画像像が方向を変えられた状態を示す説明図である。
チップ画像像150aの方向を変えるチップ表示像16aを選択し、画像データ生成装置50を操作する操作者によって、チップ画像像150aの回転が指示されることに対応して、チップ画像像150aの回転(方向転換)を実施する。画像データ生成装置50を操作する操作者は、上述した、チップ画像像150aの割付の際のチップ表示像16aの選択の場合と同様にして、チップ画像像150aの方向を変えるチップ表示像16aを指示して選択させることができる。図20(a)に示した例では、図18(b)を参照して説明した画像割付画面600において、15個のチップ表示像16a(チップ画像像150b)が選択されている。チップ画像像150a(チップ画像像150b)の回転の指示は、プルダウンメニューの「右90度回転」などが選択されることによって実施される。「右90度回転」が選択されることによって、図20(b)に示したように、選択されていたチップ表示像16aのチップ画像像150a(チップ画像像150b)が、時計回りに90度回転されて、方向が変えられる。回転の指示は、「右90度回転」の他に、「左90度回転」や「180度回転」などが選択可能である。回転角度は、他の角度であってもよいし、画像データ生成装置50を操作する操作者が角度を指定できるようにしてもよい。プルダウンメニュー表示750に表示された「右90度回転」などが、回転指示入力部に相当する。
【0115】
チップ画像像150aが割り付けられたチップ表示像16aが選択され、例えば「右90度回転」指令が選択されたときに、指令に従って回転させられた状態のチップ画像像150aに対応するチップ画像150の大きさと、選択されているチップ表示像16aに対応する半導体チップ16の大きさと、が比較される。回転させられた状態のチップ画像150の少なくとも一部が、半導体チップ16の範囲から外れる場合、回転は停止され、実施されない。画像割付画面600には、警告画面68が表示される。警告画面68は、図17を参照して説明した、割り付けようとしたチップ画像150が、半導体チップ16より大きいため、割付できない場合と同様の警告画面68である。
図17を参照して説明した警告画面68と同様に、警告画面68には、不適切な状態になることの理由を通知するコメントが記載されており、不適切である要因を解除することで、チップ画像像150aの割付が実行可能となる。この場合、コメントは、例えば、「チップ画像を回転すると、半導体チップより大きいため、回転できません。」などが表示される。例えば、回転しても半導体チップ16に印刷可能な大きさのチップ画像150を選択しなおすことで、チップ画像像150aの回転が実行可能となる。
警告画面68が、警告表示に相当する。回転させた状態のチップ画像150の大きさと半導体チップ16の大きさとを比較判定し、警告画面68の表示を指令する演算装置51aが、回転形状判定手段に相当する。
【0116】
チップ画像の調整のひとつが、割り付けられたチップ画像像150aのコピーや移動である。図21は、割り付けられたチップ画像像をコピーする場合を示す説明図である。図21(a)は、コピーする基のチップ画像像が割り付けられたチップ表示像を選択した状態を示す説明図であり、図21(b)は、チップ画像像がコピーされた状態を示す説明図である。
コピーする基のチップ画像像150aが割り付けられたチップ表示像16aを選択し、画像データ生成装置50を操作する操作者によって、コピー先のチップ表示像16aの選択及びチップ画像像150aのコピーが指示されることに対応して、チップ画像像150aのコピーを実施する。画像データ生成装置50を操作する操作者がコピーする基のチップ画像像150aが割り付けられたチップ表示像16aをドラッグすることに応じて、コピーする基のチップ画像像150aが割り付けられたチップ表示像16aを選択する。図21(a)では、チップ表示像16k(チップ表示像16a)が選択されている。チップ表示像16kに割り付けられたチップ画像像150aを、チップ画像像150kと表記する。ドラッグに続けて、いずれかのチップ表示像16aにドロップされることに応じて、当該チップ表示像16aをコピー先のチップ表示像16aとして選択するとともに、コピーする基のチップ画像像150aとして選択されたチップ画像像150a(チップ画像像150k)を割り付ける。図21(b)では、チップ表示像16m(チップ表示像16a)に、チップ表示像16k(チップ表示像16a)に割り付けられているチップ画像像150kが割り付けられている。
【0117】
コピーする基のチップ画像像150kは、図21(b)に示したように、元のまま残しても良いし、消去してもよい。すなわちチップ画像像150aのコピーではなく、チップ画像像150aの移動を実施することもできる。
コピー先のチップ表示像16aは、図21(a)に示したチップ表示像16mのように、すでにチップ画像像150aが割り付けられていてもよいし、チップ画像像150aが割り付けられていないチップ表示像16aであってもよい。
【0118】
次に、チップ画像表示画面740に表示されたチップ画像像150aの中で、選択されているチップ画像像150a(チップ画像150)を表示する機能について説明する。図22は、選択されているチップ画像を表示する際の画像割付画面を示す説明図である。図22(a)は、選択されているチップ画像を表示する指令を入力する際の画像割付画面を示す説明図であり、図22(b)は、選択されているチップ画像を表示する選択画像表示画面が表示された状態を示す説明図である。
図22(a)に示した画像割付画面600では、プルダウンメニューが選択されて、プルダウンメニュー表示750が表示されている。画像データ生成装置50を操作する操作者によってプルダウンメニューの「選択画像表示」が選択されることで、図22(b)に示したように、選択画像表示画面155を表示する。選択画像表示画面155には、選択されているチップ画像像150a(チップ画像150)が表示されている。
プルダウンメニュー表示750に表示された「選択画像表示」を示す部分が、選択画像表示指示入力部に相当する。
【0119】
図5のステップS29の次に、ステップS30では、描画画像データを出力する。描画画像データは電子データであり、画像データ生成装置50の入出力装置52から出力する。図23は、生成された描画画像データの例を示す説明図である。図23に一部を示した描画画像データが電子データとして出力される。
ステップS30を実施して、描画画像データを生成する工程を終了する。
描画画像データの電子データは、描画装置ユニット100の描画ユニット制御装置107に入力される。描画ユニット制御装置107は、入力された描画画像データにしたがって、図18に示したような、チップ画像の描画を実施する。
【0120】
以下、実施形態による効果を記載する。本実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1)レイアウト表示画面720は、チップ表示像16aと、保持基板表示像17aと、ユニット枠84と、を図面のような2次元形状として表示する画面である。チップ画像配置工程においては、チップ画像表示画面740に表示されたチップ画像像150aを選択して、レイアウト表示画面720に表示されたチップ表示像16aの上に配置する。この構成により、画像データ生成装置50を操作してチップ描画画像150Aの描画画像データを生成する操作者などが、半導体チップ16の形状やチップ描画体15における半導体チップ16の位置を二次元形状として視認することで、認識し易くすることができる。チップ画像像150aを、二次元形状として視認できるチップ表示像16aに重ねて割り付けることによって配置することで、チップ画像像150aを配置する位置を認識し易くすることができる。
【0121】
(2)チップ画像割付工程のチップ画像配置工程は、画像データ生成装置50を操作する操作者によって、チップ画像表示画面740に表示されたチップ画像像150aが選択され、レイアウト表示画面720に表示されたチップ表示像16aが選択され、「チップ画像配置」指令が選択されることによって実施される。「チップ画像配置」指令が選択されることによって、チップ表示像16aにチップ画像像150aが割り付けられる。これにより、画像データ生成装置50を操作してチップ描画画像150Aの描画画像データを生成する操作者などは、割付の時点を任意に決定することができる。例えば、選択したチップ画像像150a(チップ画像150)及びチップ表示像16a(半導体チップ16)を確認する時間を任意にとることができる。
【0122】
(3)チップ画像像150a及びチップ表示像16aの選択と、「チップ画像配置」指令の選択は、チップ画像像150aをドラッグし、チップ表示像16aにドロップすることでも実行できる。これにより、画像データ生成装置50を操作してチップ描画画像150Aの描画画像データを生成する操作者などは、チップ画像像150aをドラッグし、チップ表示像16aにドロップするという簡単な操作で、任意のチップ表示像16a(半導体チップ16)に、任意のチップ画像像150a(チップ画像150)を割り付けることができる。
【0123】
(4)チップ画像像150a及びチップ表示像16aの選択と、「チップ画像配置」指令の選択は、レイアウト表示画面720のチップ表示像16aを選択し、チップ画像像150aをドラッグし、レイアウト表示画面720にドロップすることでも実行できる。これにより、画像データ生成装置50を操作してチップ描画画像150Aの描画画像データを生成する操作者などは、チップ画像像150aをドラッグし、レイアウト表示画面720にドロップするという簡単な操作で、任意のチップ表示像16a(半導体チップ16)に、任意のチップ画像像150a(チップ画像150)を割り付けることができる。
【0124】
(5)プルダウンメニューの「全選択」を選択することで、描画体全体画面721に表示された全てのチップ表示像16aを選択させることができる。これにより、画像データ生成装置50を操作してチップ描画画像150Aの描画画像データを生成する操作者などは、「全選択」を選択するという簡単な操作で、チップ描画体15に含まれる全てのチップ表示像16a(半導体チップ16)を選択させることができる。
【0125】
(6)レイアウト表示画面720に表示された複数のチップ表示像16aの中の所望のチップ表示像16aをクリックすることで、1個のチップ表示像16aを選択させることができる。これにより、画像データ生成装置50を操作してチップ描画画像150Aの描画画像データを生成する操作者などは、チップ表示像16aをクリックするという簡単な操作で、任意のチップ表示像16a(半導体チップ16)を選択させることができる。
【0126】
(7)複数選択を指定し、レイアウト表示画面720に表示された複数のチップ表示像16aの中の所望のチップ表示像16aをクリックすることで、クリックしたチップ表示像16aを選択させることができる。これにより、画像データ生成装置50を操作してチップ描画画像150Aの描画画像データを生成する操作者などは、複数選択を指定しチップ表示像16aをクリックするという簡単な操作で、任意の複数のチップ表示像16a(半導体チップ16)を選択させることができる。
【0127】
(8)群選択を指定し、W軸方向又はH軸方向に延在する同一の行に位置する2個のチップ表示像16eを選択することで、W軸方向又はH軸方向に一列に並ぶ、2個のチップ表示像16e及び2個のチップ表示像16eに挟まれたチップ表示像16fを選択させることができる。これにより、画像データ生成装置50を操作してチップ描画画像150Aの描画画像データを生成する操作者などは、群選択を指定し、2個のチップ表示像16aをクリックするという簡単な操作で、W軸方向又はH軸方向に一列に並ぶ任意の複数のチップ表示像16a(半導体チップ16)を選択させることができる。
【0128】
(9)群選択を指定し、同一の行又は列に位置しない2個のチップ表示像16eを選択することで、長方形形状に並ぶチップ表示像16aの群に含まれる複数のチップ表示像16aを選択させることができる。これにより、画像データ生成装置50を操作してチップ描画画像150Aの描画画像データを生成する操作者などは、群選択を指定し、2個のチップ表示像16aをクリックするという簡単な操作で、任意の長方形形状に並ぶチップ表示像16aの群に含まれる複数のチップ表示像16a(半導体チップ16)を選択させることができる。
【0129】
(10)「範囲選択」を選択し、レイアウト表示画面720においてドラッグアンドドロップすることで、レイアウト表示画面720上の2点が指定され、当該2点を対角の頂点とする領域指示枠89が表示され、領域指示枠89によって規定される範囲に含まれるチップ表示像16aを選択させることができる。これにより、画像データ生成装置50を操作してチップ描画画像150Aの描画画像データを生成する操作者などは、「範囲選択」を指定し、レイアウト表示画面720においてドラッグアンドドロップするという簡単な操作で、任意の指定領域に含まれる複数のチップ表示像16a(半導体チップ16)を選択させることができる。
【0130】
(11)チップ画像像150aが選択され、チップ表示像16aが選択され、「チップ画像配置」指令が選択されたときに、選択されたチップ画像像150aに対応するチップ画像150の大きさと、選択されたチップ表示像16aに対応する半導体チップ16の大きさと、が比較される。チップ画像150の大きさが、半導体チップ16の大きさより大きい場合、割付は停止され、実施されない。これにより、半導体チップ16の大きさより大きいチップ画像150が割り付けられることに起因して、半導体チップ16に印刷できないチップ描画画像150Aが形成されることを、実質的になくすることができる。
【0131】
(12)チップ画像像150aが選択され、チップ表示像16aが選択され、「チップ画像配置」指令が選択されたときに、選択されたチップ画像像150aに対応するチップ画像150の大きさと、選択されたチップ表示像16aに対応する半導体チップ16の大きさと、が比較される。チップ画像150の大きさが、半導体チップ16の大きさより大きい場合、画像割付画面600には、警告画面68が表示される。これにより、半導体チップ16の大きさより大きいチップ画像150が割り付けられようとしていることを、画像データ生成装置50を操作してチップ描画画像150Aの描画画像データを生成する操作者などに、認識され易くすることができる。
【0132】
(13)チップ画像像150aの割付が指令された際に、警告画面68が表示された場合、警告画面68には、不適切な値であることの理由を通知するコメントが記載されている。これにより、不適切な値である原因を避けて適切な値を選択することを容易にすることができる。
【0133】
(14)チップ画像像150aの方向を変えるチップ表示像16aを選択し、画像データ生成装置50を操作する操作者によってプルダウンメニューの「右90度回転」などがクリックされることで、チップ画像像150aの回転が指示されることに対応して、チップ画像像150aの回転(方向転換)を実施する。これにより、画像データ生成装置50を操作してチップ描画画像150Aの描画画像データを生成する操作者などは、チップ表示像16aを選択し、プルダウンメニューの「右90度回転」などをクリックするという簡単な操作で、チップ画像像150aの回転(方向転換)を実施させることができる。
【0134】
(15)チップ画像像150aが割り付けられたチップ表示像16aが選択され、例えば「右90度回転」指令が選択されたときに、指令に従って回転させられた状態のチップ画像像150aに対応するチップ画像150の大きさと、選択されているチップ表示像16aに対応する半導体チップ16の大きさと、が比較される。回転させられた状態のチップ画像150の少なくとも一部が、半導体チップ16の範囲から外れる場合、回転は停止され、実施されない。これにより、半導体チップ16の範囲から外れるチップ画像150が割り付けられることに起因して、半導体チップ16に印刷できないチップ描画画像150Aが形成されることを、実質的になくすることができる。
【0135】
(16)チップ画像像150aが割り付けられたチップ表示像16aが選択され、例えば「右90度回転」指令が選択されたときに、指令に従って回転させられた状態のチップ画像像150aに対応するチップ画像150の大きさと、選択されているチップ表示像16aに対応する半導体チップ16の大きさと、が比較される。回転させられた状態のチップ画像150の少なくとも一部が、半導体チップ16の範囲から外れる場合、画像割付画面600には、警告画面68が表示される。これにより、チップ画像150の回転(方向転換)を実施すると、チップ画像150の少なくとも一部が、半導体チップ16の範囲から外れることを、画像データ生成装置50を操作してチップ描画画像150Aの描画画像データを生成する操作者などに、認識され易くすることができる。
【0136】
(17)チップ画像像150aの回転(方向転換)が指令された際に、警告画面68が表示された場合、警告画面68には、不適切な状態になることの理由を通知するコメントが記載されている。これにより、不適切な状態になる原因を避けて適切なチップ画像150を選択することを容易にすることができる。
【0137】
(18)チップ表示像16aが選択され、プルダウンメニューの「割付解除」が選択されることによって、選択されていたチップ表示像16aのチップ画像像150aが消去される。これにより、画像データ生成装置50を操作してチップ描画画像150Aの描画画像データを生成する操作者などは、チップ表示像16aを選択し、プルダウンメニューの「割付解除」をクリックするという簡単な操作で、チップ画像像150aの消去を実施させることができる。
【0138】
(19)画像データ生成装置50を操作する操作者がコピーする基のチップ画像像150aが割り付けられたチップ表示像16aをドラッグすることに応じて、コピーする基のチップ画像像150aが割り付けられたチップ表示像16aを選択する。ドラッグに続けて、いずれかのチップ表示像16aにドロップされることに応じて、当該チップ表示像16aをコピー先のチップ表示像16aとして選択するとともに、コピーする基のチップ画像像150aとして選択されたチップ画像像150a(チップ画像像150k)を割り付ける。これにより、画像データ生成装置50を操作してチップ描画画像150Aの描画画像データを生成する操作者などは、基のチップ画像像150aが割り付けられたチップ表示像16aをドラッグし、コピー先のチップ表示像16aにドロップするという簡単な操作で、チップ画像像150aのコピーを実施させることができる。
【0139】
(20)画像データ生成装置50を操作する操作者がコピーする基のチップ画像像150aが割り付けられたチップ表示像16aをドラッグすることに応じて、コピーする基のチップ画像像150aが割り付けられたチップ表示像16aを選択する。ドラッグに続けて、いずれかのチップ表示像16aにドロップされることに応じて、当該チップ表示像16aをコピー先のチップ表示像16aとして選択するとともに、コピーする基のチップ画像像150aとして選択されたチップ画像像150a(チップ画像像150k)を割り付ける。このとき、基のチップ画像像150aを消去することもできる。すなわち、チップ画像像150aの移動を実施することができる。これにより、画像データ生成装置50を操作してチップ描画画像150Aの描画画像データを生成する操作者などは、基のチップ画像像150aが割り付けられたチップ表示像16aをドラッグし、移動先のチップ表示像16aにドロップするという簡単な操作で、チップ画像像150aの移動を実施させることができる。
【0140】
(21)プルダウンメニューの「選択画像表示」が選択されることで、選択画像表示画面155を表示する。これにより、画像データ生成装置50を操作してチップ描画画像150Aの描画画像データを生成する操作者などは、プルダウンメニューの「選択画像表示」をクリックするという簡単な操作で、現在選択されているチップ画像150を確認することができる。
【0141】
(22)描画体表示画面700は、レイアウト表示画面720と、描画体全体画面721とを備えている。レイアウト表示画面720は、作業用の画面である。描画体全体画面721は、チップ描画体15の全体を表示する画面である。チップ描画体15の部分を表示するレイアウト表示画面720を作業用の画面とすることで、画像データ生成装置50を操作してチップ描画画像150Aの描画画像データを生成する操作者などが、拡大表示されたチップ描画体15を詳細に確認できるようにすることができる。描画体全体画面721によって、チップ描画体15の全体形状を確認することができる。レイアウト表示画面720においてチップ描画体15の全体を拡大して表示する場合にくらべて、表示装置53が大きくなることを抑制することができる。
【0142】
(23)描画装置ユニット100は、液滴吐出装置101と、搬送ロボット102と、前処理装置103と、温度調整装置104aと、温度調整装置104bと、ロード装置105と、アンロード装置106と、描画ユニット制御装置107と、を備えている。画像データ生成装置50は、描画装置ユニット100を用いてチップ描画画像150Aを描画するための描画画像データを生成する機能を有している。これにより、描画装置ユニット100に、画像データ生成装置50によって生成した描画画像データを入力し、チップ描画体15を供給することで、半導体チップ16にチップ画像150を描画することができる。
【0143】
以上、添付図面を参照しながら好適な実施形態について説明したが、好適な実施形態は、前記実施形態に限らない。実施形態は、要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論であり、以下のように実施することもできる。
【0144】
(変形例1)前記実施形態においては、「チップ画像挿入」などの指令は、プルダウンメニューから選択することによって選択していたが、他の方法によって選択することも可能である。例えば、「チップ画像挿入」などの指令を選択できるツールバーを設定し、当該ツールバーから選択する方法であってもよい。あるいは、マウスを使用して、右ボタンクリックメニューから選択する方法であってもよい。
【0145】
(変形例2)前記実施形態においては、チップ画像像150aの消去は、プルダウンメニューの「割付解除」が選択されることによって実施されていたが、他の方法によって消去を指令してもよい。例えば、DELETEキーを消去指示入力部として用いてもよい。
【0146】
(変形例3)前記実施形態においては、チップ画像像150a(チップ画像150)の割付先のチップ表示像16aは、チップ画像像150aが割り付けられていないチップ表示像16aであった。しかし、チップ画像像150a(チップ画像150)の割付先のチップ表示像16aとしては、すでにチップ画像像150aが割り付けられているチップ表示像16aを選択することもできる。これにより、チップ表示像16aが割り付けられているチップ画像像150aを消去する工程を必要とせずに、割り付けられているチップ画像像150aを他のチップ画像像150aに変更することができる。
【0147】
(変形例4)前記実施形態においては、チップ描画画像150Aの描画画像データにしたがってチップ描画画像150Aを描画する描画装置ユニット100は、インクジェット方式の液滴吐出ヘッド20を備える液滴吐出装置101を備えていた。しかし、描画を実施する装置がインクジェット方式の吐出ヘッドを備える装置であることは必須ではない。描画を実施する装置は、インクジェット方式以外の方式の吐出ヘッドを備える装置であってもよい。吐出ヘッドは、液状体を液滴としてではなく、連続して吐出するような方式の吐出ヘッドであってもよい。
また、描画を実施する装置が液状体を用いて画像を形成する装置であることも必須ではない。レーザー光を照射して、被描画媒体におけるレーザー光が照射された部分の状態を変化させることによって画像を形成する装置などであってもよい。
【0148】
(変形例5)前記実施形態においては、画像データ生成装置50は、描画装置ユニット100とは別の装置であったが、データ生成装置が画像を形成する装置と別体であることは必須ではない。描画ユニット制御装置107のような描画制御装置が、画像データ生成装置50のようなデータ生成装置を含む構成であってもよい。また、描画制御装置とデータ生成装置とを電気的に接続して、画像データを、データ生成装置から描画制御装置に直接送信する構成であってもよい。
【0149】
(変形例6)前記実施形態においては、画像データ生成装置50は、描画装置ユニット100を用いてチップ描画画像150Aなどを描画するための描画画像データを生成する機能を有していた。したがって、前処理工程や、被描画媒体の給材や除材に関わるデータも生成可能であった。しかし、データ生成装置が生成する画像データが、前処理工程や、被描画媒体の給材や除材に関わるデータまで含むことは必須ではない。データ生成装置は、液滴吐出装置101のような描画装置を稼働させるために必要なデータを形成できる機能のみを備える装置であってもよい。
前記実施形態においては、描画画像データの生成工程において、アライメントマーク設定工程などの画像処理マーク設定工程(図5のステップS23)や、描画装置ユニット設定工程(図5のステップS25)を実施していた。しかし、描画画像データの生成工程が、前処理工程や、被描画媒体の給材や除材に関わる設定を実施する工程を含むことは必須ではない。前処理工程や被描画媒体の給材や除材に関わる設定を実施する工程は、描画画像データの生成工程とは別の工程で実施してもよい。
【0150】
(変形例7)前記実施形態においては、被描画媒体として半導体チップ16を例にして説明したが、被描画媒体は半導体チップに限らない。上述したデータ生成装置、データ生成方法、又はプログラムが好適に機能する被描画媒体は、多数の被描画媒体に対して被描画媒体のそれぞれに画像を描画する際に、略同時に描画を実施することで効率よく描画できるような被描画媒体であれば、どのような被描画媒体であってもよい。例えば、パッケージされた半導体装置へのマーキングや、ラベルへの印刷や、様々な器物への加飾や、配線基板への金属配線の印刷などを実施する場合にも、上述したデータ生成装置、データ生成方法、又はプログラムを好適に適用することができる。
【0151】
(変形例8)前記実施形態においては、被描画体として、半導体チップ16を保持基板17の上に整列させて仮固定したチップ描画体15を例にして説明した。しかし、被描画体が、保持基板17のような保持部材に被描画媒体を固定したものであることは必須ではない。被描画体は、被描画体が区画形成されて、それぞれの被描画媒体に分離される前の基材などであってもよい。例えば、半導体装置が区画形成されて、それぞれの半導体装置(半導体チップ)に分離される前のウェハーのようなものであってもよい。被描画媒体に分離される前の基材に描画する場合、個別の被描画媒体にそれぞれの特性を印刷するための画像データを生成する場合にも、上述したデータ生成装置、データ生成方法、又はプログラムを好適に適用することができる。個別の被描画媒体にそれぞれの特性を印刷する場合の特性は、例えばウェハーに形成された半導体装置の検査結果などである。
【符号の説明】
【0152】
15…チップ描画体、16…半導体チップ、16A…チップユニット、16a,16b,16c,16d,16e,16f,16g,16h,16k,16m…チップ表示像、17…保持基板、17a…保持基板表示像、20…液滴吐出ヘッド、50…画像データ生成装置、51…ホストコンピューター、51a…演算装置、51b…記憶装置、52…入出力装置、53…表示装置、53a…画面表示部、60…設定画面、61…工程表示画面、62…工程移行ボタン、63…完了ボタン、64…制限値表示画面、68…警告画面、71…補助表示画面、72…プレビュー画面、74…パラメーター位置画面、77…表示選択ボックス、81…図形表示部、82…パラメーター表示部、84…ユニット枠、89…領域指示枠、91…入力画面、92…入力ボックス、93…ボックス表示、100…描画装置ユニット、101…液滴吐出装置、102…搬送ロボット、103…前処理装置、104a,104b…温度調整装置、105…ロード装置、106…アンロード装置、107…描画ユニット制御装置、150…チップ画像、150A…チップ描画画像、150a,150b,150c,150k…チップ画像像、155…選択画像表示画面、600…画像割付画面、700…描画体表示画面、720…レイアウト表示画面、721…描画体全体画面、722…プレビュー表示、740…チップ画像表示画面、750…プルダウンメニュー表示。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の被描画媒体を備える被描画体に描画することで、前記複数の被描画媒体のそれぞれの被描画媒体に媒体画像を描画するための描画画像の画像データを生成するデータ生成装置であって、
前記媒体画像を表示する媒体画像画面部と、
前記被描画体を二次元形状として表示するレイアウト表示画面部と、を備え、
前記媒体画像画面部に表示されており、選択された前記媒体画像を、前記レイアウト表示画面部に表示されており、選択された前記被描画媒体に重ねて割り付けることによって、前記描画画像における前記媒体画像の配置位置を規定して、前記画像データを生成することを特徴とするデータ生成装置。
【請求項2】
割付指示入力部を備え、前記割付指示入力部を介して割付が指示されることに対応して、選択された前記媒体画像を、選択された前記被描画媒体に重ねて割り付けることを特徴とする、請求項1に記載のデータ生成装置。
【請求項3】
前記媒体画像画面部に表示された前記媒体画像がドラッグされ、前記レイアウト表示画面部にドロップされることに対応して、
前記媒体画像画面部に表示された前記媒体画像がドラッグされることによって、ドラッグされた前記媒体画像を選択し、
前記レイアウト表示画面部にドロップされることによって、前記レイアウト表示画面部において選択された前記被描画媒体に、選択された前記媒体画像を割り付けることを特徴とする、請求項1又は2に記載のデータ生成装置。
【請求項4】
全選択指示入力部を備え、前記全選択指示入力部を介して全選択が指示されることに対応して、前記レイアウト表示画面部に表示された全ての前記被描画媒体を選択することを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のデータ生成装置。
【請求項5】
前記レイアウト表示画面部に表示された前記被描画媒体がクリックされることに対応して、クリックされた前記被描画媒体を選択することを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のデータ生成装置。
【請求項6】
複数選択指示入力部を備え、前記複数選択指示入力部を介して複数選択が指示されることに対応して、前記レイアウト表示画面部においてクリックされた複数の前記被描画媒体を選択することを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のデータ生成装置。
【請求項7】
群選択指示入力部を備え、前記群選択指示入力部を介して群の選択が指示されることに対応して、前記レイアウト表示画面部においてクリックされた2個の前記被描画媒体を両端とする直線状に並んだ前記被描画媒体の群、又はクリックされた2個の前記被描画媒体を対角とする長方形形状に並んだ前記被描画媒体及び当該長方形形状に並んだ前記被描画媒体に囲まれた前記被描画媒体の群に含まれる前記被描画媒体を選択することを特徴とする、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のデータ生成装置。
【請求項8】
領域選択指示入力部を備え、前記領域選択指示入力部を介して領域の選択が指示されることに対応して、前記レイアウト表示画面部において選択された領域に位置する前記被描画媒体を選択することを特徴とする、請求項1乃至7のいずれか一項に記載のデータ生成装置。
【請求項9】
前記媒体画像画面部に表示された前記媒体画像がドラッグされ、前記レイアウト表示画面部に表示された前記被描画媒体にドロップされることに対応して、
前記媒体画像画面部に表示された前記媒体画像がドラッグされることによって、ドラッグされた前記媒体画像を選択し、
前記レイアウト表示画面部に表示された前記被描画媒体にドロップされることによって、ドロップされた前記被描画媒体を選択するとともに、当該被描画媒体に、選択された前記媒体画像を割り付けることを特徴とする、請求項1又は2に記載のデータ生成装置。
【請求項10】
形状判定手段を備え、前記形状判定手段は、前記被描画媒体の形状と前記媒体画像の形状とを比較し、前記被描画媒体より前記媒体画像が大きい場合には、割付の実施を停止させることを特徴とする、請求項1乃至9のいずれか一項に記載のデータ生成装置。
【請求項11】
前記形状判定手段は、前記被描画媒体の形状と前記媒体画像の形状とを比較し、前記被描画媒体より前記媒体画像が大きい場合には、警告表示を表示することを特徴とする、請求項10に記載のデータ生成装置。
【請求項12】
回転指示入力部を備え、前記回転指示入力部を介して前記媒体画像の回転が指示されることに対応して、前記レイアウト表示画面部において選択された前記被描画媒体に割り付けられた前記媒体画像を回転させることを特徴とする、請求項1乃至11のいずれか一項に記載のデータ生成装置。
【請求項13】
回転形状判定手段を備え、前記回転形状判定手段は、前記被描画媒体の形状と回転後の前記媒体画像の形状とを比較し、回転後の前記媒体画像の少なくとも一部が前記被描画媒体に重ならない位置に位置する場合には、前記媒体画像の回転の実施を停止させることを特徴とする、請求項1乃至12のいずれか一項に記載のデータ生成装置。
【請求項14】
前記回転形状判定手段は、前記被描画媒体の形状と回転後の前記媒体画像の形状とを比較し、回転後の前記媒体画像の少なくとも一部が前記被描画媒体に重ならない位置に位置する場合には、警告表示を表示することを特徴とする、請求項13に記載のデータ生成装置。
【請求項15】
消去指示入力部を備え、前記消去指示入力部を介して前記媒体画像の消去が指示されることに対応して、前記レイアウト表示画面部において選択された前記被描画媒体に割り付けられた前記媒体画像を消去させることを特徴とする、請求項1乃至14のいずれか一項に記載のデータ生成装置。
【請求項16】
前記レイアウト表示画面部に表示された前記被描画媒体がドラッグされ、さらに他の前記被描画媒体にドロップされることに対応して、ドラッグされた前記被描画媒体に割り付けられた前記媒体画像を、ドロップされた前記被描画媒体に割り付けることを特徴とする、請求項1乃至15のいずれか一項に記載のデータ生成装置。
【請求項17】
前記レイアウト表示画面部に表示された前記被描画媒体がドラッグされ、さらに他の前記被描画媒体にドロップされることに対応して、ドラッグされた前記被描画媒体に割り付けられた前記媒体画像を、ドロップされた前記被描画媒体に割り付けるとともに、ドラッグされた前記被描画媒体に割り付けられた前記媒体画像を消去することを特徴とする、請求項1乃至15のいずれか一項に記載のデータ生成装置。
【請求項18】
選択画像表示指示入力部を備え、前記選択画像表示指示入力部を介して選択画像の表示が指示されることに対応して、選択されている前記媒体画像を表示することを特徴とする、請求項1乃至17のいずれか一項に記載のデータ生成装置。
【請求項19】
前記被描画体の全体を表示する全体表示画面部をさらに備え、前記レイアウト表示画面部は、前記被描画体の部分を表示することを特徴とする、請求項1乃至18のいずれか一項に記載のデータ生成装置。
【請求項20】
前記媒体画像画面部に表示された前記媒体画像がクリックされることに対応して、クリックされた前記媒体画像を選択することを特徴とする、請求項1乃至19のいずれか一項に記載のデータ生成装置。
【請求項21】
複数の被描画媒体を備える被描画体に描画することで、前記複数の被描画媒体のそれぞれの被描画媒体に媒体画像を描画するための描画画像の画像データを生成するデータ生成方法であって、
媒体画像画面部に前記媒体画像を表示する工程と、
レイアウト表示画面部に前記被描画体を二次元形状として表示する工程と、
前記媒体画像画面部に表示された前記媒体画像の中の選択された前記媒体画像を、前記レイアウト表示画面部に表示された前記被描画媒体の中の選択された前記被描画媒体に重ねて割り付けることによって、前記描画画像における前記媒体画像の配置位置を規定する工程と、を有することを特徴とするデータ生成方法。
【請求項22】
複数の被描画媒体を備える被描画体に描画することで、前記複数の被描画媒体のそれぞれの被描画媒体に媒体画像を描画するための描画画像の画像データを生成するためのプログラムであって、
媒体画像画面部に前記媒体画像を表示する工程と、
レイアウト表示画面部に前記被描画体を二次元形状として表示する工程と、
前記媒体画像画面部に表示された前記媒体画像の中の選択された前記媒体画像を、前記レイアウト表示画面部に表示された前記被描画媒体の中の選択された前記被描画媒体に重ねて割り付けることによって、前記描画画像における前記媒体画像の配置位置を規定する工程と、をコンピューターに実行させるためのプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図23】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate


【公開番号】特開2012−245659(P2012−245659A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−117683(P2011−117683)
【出願日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】