説明

データ管理装置、データ管理方法、及びプログラム

【課題】データ管理装置において、格納対象のデータを送信するカメラ等の装置でユーザ情報を入力することなくユーザ認証を行って、認証が行われたユーザのユーザ情報とデータとを関連付けて格納する。
【解決手段】データ取得装置からデータを受信し、データ識別情報を生成し、当該データと前記データ識別情報とを対応付けてデータ記憶手段に格納し、前記データ取得装置において前記データ識別情報を表示させるために、当該データ識別情報を前記データ取得装置に送信し、認証制御装置からユーザ情報を受信し、当該ユーザ情報に対して認証を行い、認証された前記ユーザ情報を送信した前記認証制御装置から、前記データ取得装置において表示されたデータ識別情報を受信し、当該データ識別情報に対応付けて、前記ユーザ情報を前記データ記憶手段に格納するようにデータ管理装置を構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カメラ等の装置から送信され、サービスサーバに格納されるデータと、当該サービスサーバにアクセスするユーザのユーザ情報とを関連付けるための技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、カメラ、ビデオプレーヤー、ゲーム機等の様々な装置において無線LAN等によるネットワーク接続機能が搭載されるようになっている。
【0003】
このようなネットワーク接続機能を使用することにより、例えば、カメラで撮影した画像をカメラ自身がネットワーク上のデータストレージサーバに送り、データストレージサーバで当該画像を格納する。その後、ユーザは、当該カメラもしくは他の装置からデータストレージサーバにアクセスして格納した画像を閲覧したり編集したりする。
【0004】
なお、デジタルカメラ等の装置からオンラインストレージを利用するための技術の例として特許文献1に記載された技術がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−004402号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
データストレージサーバのようなサービスサーバでは、予め登録されたユーザのみデータの蓄積及びデータへのアクセスを許容するのが一般的である。
【0007】
従って、例えば、カメラ等から送信されたデータをサービスサーバに格納する際には、当該データをユーザにより入力されたユーザ情報(ID・パスワード等)と対応付けて格納しておくことが必要である。そして、ユーザからデータへのアクセスを行う際には、サービスサーバからユーザ情報をユーザに対して要求し、サービスサーバはユーザ情報に基づく認証を行って、認証に成功した場合にのみ、当該ユーザ情報に対応するデータをユーザに提供する。
【0008】
しかし、カメラ、ビデオプレーヤー、ゲーム機、あるいはフォトフレーム等の装置は、通信機能を備えているものでも、IDやパスワード等のユーザ情報を入力する機能に乏しいのが一般的である。つまり、これらの装置では、文字入力機能を備えていたとしても特殊な操作を行わなければ所望の文字を入力できない場合が多い。従って、このような装置を用いてサービスサーバにIDとパスワードでログインし、画像等のデータをユーザ情報に対応付けて格納することは一般のユーザにとって容易でなかった。
【0009】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、カメラ等の装置から通信ネットワークを介して受信したデータを格納するデータ管理装置において、格納対象のデータを送信するカメラ等の装置でユーザ情報を入力することなくユーザ認証を行って、認証が行われたユーザのユーザ情報とデータとを関連付けて格納するための技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するために、本発明は、データ取得装置及び認証制御装置と通信ネットワークを介して接続されるデータ管理装置であって、前記データ取得装置により取得されたデータを、当該データ取得装置から受信し、当該データに基づき当該データを識別するためのデータ識別情報を生成し、当該データと前記データ識別情報とを対応付けてデータ記憶手段に格納するデータ識別情報生成格納手段と、前記データ取得装置において前記データ識別情報を表示させるために、当該データ識別情報を前記データ取得装置に送信するデータ識別情報送信手段と、前記認証制御装置からユーザ情報を受信し、当該ユーザ情報が予めユーザ情報記憶手段に格納されたユーザ情報と一致することを確認することにより認証を行うユーザ認証手段と、前記ユーザ認証手段により認証された前記ユーザ情報を送信した前記認証制御装置から、前記データ取得装置において表示されたデータ識別情報を受信し、当該データ識別情報に対応付けて、前記ユーザ情報を前記データ記憶手段に格納するユーザ情報格納手段と、を備えたことを特徴とするデータ管理装置として構成される。
【0011】
前記データ管理装置において、前記通信ネットワークに接続された端末装置から前記ユーザ情報を受信し、当該ユーザ情報に対応するデータを前記データ記憶手段から読み出し、前記端末装置に送信するデータ送信手段を備えてもよい。
【0012】
また、前記データ管理装置において、前記通信ネットワークに接続されるデータ表示装置から当該データ表示装置に対応する装置情報を受信し、当該装置情報に基づき前記データ表示装置を識別するためのデータ表示装置識別情報を生成し、当該データ表示装置識別情報を前記データ記憶手段に格納するデータ表示装置識別情報生成格納手段と、前記データ表示装置において前記データ表示装置識別情報を表示させるために、当該データ表示装置識別情報を前記データ表示装置に送信するデータ表示装置識別情報送信手段と、前記認証制御装置から送信されたユーザ情報に基づき前記ユーザ認証手段により認証が行われた後に、前記認証制御装置から、前記データ表示装置において表示された前記データ表示装置識別情報を受信し、当該データ表示装置識別情報に対応付けて、前記ユーザ情報を前記データ記憶手段に格納する格納手段と、を更に備えてもよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、カメラ等の装置から通信ネットワークを介して受信したデータを格納するデータ管理装置において、格納対象のデータを送信するカメラ等の装置でユーザ情報を入力することなくユーザ認証を行って、認証が行われたユーザのユーザ情報とデータとを関連付けて格納するための技術を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施の形態に係るデータ配信サービスシステム100の構成図である。
【図2】カメラ3の機能構成図である。
【図3】データ管理装置4の機能構成図である。
【図4】ユーザ情報記憶部47に格納されるテーブルの一例を示す図である。
【図5】セッション情報テーブルの一例を示す図である。
【図6】データ情報テーブルの一例を示す図である。
【図7】タグテーブルの一例を示す図である。
【図8】表示端末情報テーブルの一例を示す図である。
【図9】ユーザ情報登録処理を説明するためのシーケンスチャートである。
【図10】画像保存に係る処理を説明するためのシーケンスチャートである。
【図11】タグ情報付加処理を説明するためのシーケンスチャートである。
【図12】表示処理を説明するためのシーケンスチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。以下の実施の形態では、1つの例としてカメラで撮影された画像(画像データを"画像"と表記する)をデータ管理装置に送信し、データ管理装置で当該画像を格納する例を説明するが、本発明においてデータ管理装置が格納するデータは、カメラで取得された画像に限るものではない。例えば、ビデオレコーダーで取得された動画や、ボイスレコーダーにより取得された音声もデータ管理装置に格納するデータとしてよい。
【0016】
(システム構成)
図1に、本発明の実施の形態に係るデータ配信サービスシステム100の構成図を示す。図1に示すように、本実施の形態に係るデータ配信サービスシステム100は、コントローラ端末1、表示端末2、カメラ3、データ管理装置4を有し、これらがインターネット等の通信ネットワーク5に接続されて構成されている。
【0017】
データ配信サービスシステム100におけるコントローラ端末1は、例えば、データ通信機能、表示機能、文字等の入力機能を備える一般的な携帯電話機である。本実施の形態では、ユーザは、カメラ3とともにコントローラ端末1を携帯しているものとする。コントローラ端末1としてデータ通信機能を備えるPC(パーソナルコンピュータ)を用いてもよい。
【0018】
表示端末2は、例えばデータ通信機能を備えるデジタルフォトフレームである。もちろん、表示端末2として一般的なPCを用いてもよい。
【0019】
図2に、本実施の形態に係るカメラ3の機能構成図を示す。図2に示すように、カメラ3は、撮影部31、表示部32、及びネットワーク通信部33を少なくとも有する。撮影部31は、撮影を行うことにより画像を取得する機能部である。表示部32は、例えば液晶表示部であり、各種のデータを表示する機能部である。ネットワーク通信部33は、通信ネットワーク5を介してデータ管理装置4に画像等のデータを送信したり、データ管理装置4からデータを受信する等の通信を行うための機能部である。なお、図2に示す構成を有するカメラ自体は既存技術に基づくものである。
【0020】
図3に、データ管理装置4の機能構成図を示す。図3に示すように、本実施の形態に係るデータ管理装置4は、ネットワーク通信部41、ユーザ認証部42、ユーザ管理部43、データ送受信部44、データ情報制御部45、表示端末情報記憶部46、ユーザ情報記憶部47、データ管理情報記憶部48、データ記憶部49、を有する。
【0021】
ネットワーク通信部41は、データ管理装置4が通信ネットワーク5を介して他の装置とデータ通信を行うための機能部である。ユーザ認証部42は、通信ネットワーク5を介して受信するID・パスワードがユーザ情報記憶部47に格納されたID・パスワードと一致するかどうかを確認することにより、当該ID・パスワードを送信した装置のユーザが正当なユーザであるかどうかの認証を行う機能部である。
【0022】
ユーザ管理部43は、コントローラ端末1等から送信されたユーザ情報を受信し、ユーザ情報記憶部47に格納する機能部である。図4に、ユーザ情報記憶部47に格納されるテーブルの一例を示す。図4に示すように、当該テーブルには、ユーザID、パスワード、名前、メールアドレスが互いに対応付けられて格納されている。
【0023】
また、ユーザ情報記憶部47には、図5に示すような、ユーザIDとセッション情報とが対応付けられたセッション情報テーブルが格納される。セッション情報は、ユーザ認証に成功した場合に生成され、認証に成功したユーザIDとともにセッション情報テーブルに格納されるものである。セッション情報は、コントロール端末1とのデータ送受信に際してセッション(送受信情報)とユーザIDとを結びつけるために使用される。また、セッション情報は、一定時間アクセスがない場合に削除されることとしてよい。なお、本実施の形態のようにセッション情報を用いる方式は一例に過ぎない。
【0024】
図3に戻り、データ送受信部44は、カメラ3から通信ネットワーク5を介して受信した画像をデータ記憶部49に格納したり、画像を表示端末2等に送信するなどの画像の送受信に関わる処理を行う機能部である。ここで、データ記憶部49には、画像のデータがファイルとして格納され、データ記憶部49に対してファイル名を指定することにより、当該ファイル名に対応する画像を取得できるように構成されている。なお、ファイル名に対応付けて画像IDを管理しておき、その画像IDを用いてファイル名を識別することとしてもよい。
【0025】
データ情報制御部45は、データ送受信部44から受け取るファイル名等に基づきデータ識別情報を生成し、データ識別情報を、当該ファイル名やユーザ認証部42から受け取るユーザID等とともにデータ管理情報記憶部48に格納するとともに、ユーザIDに基づきデータ管理情報記憶部48を検索することによりユーザIDに対応する画像のファイル名を取得したりする機能部である。
【0026】
データ管理情報記憶部48には、例えば、データ情報テーブル、タグテーブルが格納される。図6に、データ情報テーブルの一例を示す。図6に示すように、データ情報テーブルには、画像のファイル名、データ識別情報、ユーザID、登録日付(タイムスタンプ)、及びタグIDが互いに対応付けられて格納される。また、図7に示すように、タグテーブルには、タグIDとタグ名が格納される。タグテーブルには、システムの運営者側で予めタグ情報(タグIDとタグ名)を格納しておくこととしてもよいし、タグテーブルをユーザ毎に備え、ユーザがタグ情報を予め格納しておくこととしてもよい。
【0027】
また、データ情報制御部45は、表示端末2の機器情報に基づき表示端末識別情報を生成するなどして表示端末2とユーザIDとの紐付けを行う機能も有している。その動作の詳細については後述する。表示端末情報記憶部46には、例えば、図8に示すように、ユーザIDと表示端末識別情報とが対応付けられた表示端末情報テーブルが格納される。
【0028】
データ管理装置4は、コンピュータ(サーバ)に、各機能部の処理に対応するプログラムを実行させることにより実現することが可能である。当該プログラムは、メモリ等の記録媒体に格納しておき、当該記録媒体からコンピュータにインストールしてもよいし、通信ネットワークに接続されたサーバに上記プログラムを格納しておき、当該サーバからプログラムをダウンロードし、インストールすることとしてもよい。
【0029】
また、データ管理装置4は、1つのコンピュータで構成してもよいし、1つ又は複数の機能部毎にコンピュータを設けることにより、ネットワーク接続された複数のコンピュータで構成することとしてもよい。
【0030】
なお、データ記憶部49とデータ管理情報記憶部48は、データとデータ識別情報とを対応付けて格納するデータ記憶手段を構成している。また、データ情報制御部45は、カメラ3により取得されたデータを、当該カメラ3から受信し、当該データに基づき当該データを識別するためのデータ識別情報を生成し、当該データと前記データ識別情報とを対応付けてデータ記憶手段に格納するデータ識別情報生成格納手段、及び、ユーザ認証部42により認証されたユーザ情報を送信したコントローラ端末1から、カメラ3において表示されたデータ識別情報を受信し、当該データ識別情報に対応付けて、前記ユーザ情報を前記データ記憶手段に格納するユーザ情報格納手段を含む。
【0031】
また、データ情報制御部45は、表示端末2から当該表示端末2に対応する装置情報を受信し、当該装置情報に基づき表示端末2を識別するための表示端末識別情報を生成し、当該表示端末識別情報を前記データ記憶手段に格納するデータ表示装置識別情報生成格納手段、及び、コントローラ端末1から送信されたユーザ情報に基づきユーザ認証部42により認証が行われた後に、当該ユーザ情報を送信したコントローラ端末1から、表示端末2において表示された表示端末識別情報を受信し、当該表示端末識別情報に対応付けて、前記ユーザ情報を前記データ記憶手段に格納する格納手段を含む。
【0032】
(システムの動作)
次に、本実施の形態に係るデータ配信サービスシステム100の動作例を図9〜図12のシーケンスチャートを参照して説明する。なお、以下の各フローチャートにおいては主要な処理を示している。
【0033】
<ユーザ情報登録>
まず、ユーザ情報登録処理について図9を参照して説明する。コントローラ端末1から登録に係るユーザ情報としてユーザID、パスワード、名前、メールアドレスが入力され(ステップ1)、それらが通信ネットワーク5を介してデータ管理装置4に送信される(ステップ2)。データ管理装置4において、ユーザ管理部43がユーザ情報を受信し、当該ユーザ情報をユーザ情報記憶部47に格納する(ステップ3)。格納が終わると、ユーザ管理部43から登録許可通知がコントローラ端末1に送信され、コントローラ端末1において登録許可を示す情報が表示される(ステップ4、5、6)。
【0034】
<画像送信、保存>
次に、カメラ3からの画像送信、及びデータ管理装置4における画像保存に係る処理を図10のシーケンスチャートを参照して説明する。
【0035】
カメラ3において撮影部31により撮影が行われ、画像が取得される(ステップ11)。画像はファイル名が付されたファイルデータとして取得されている。そして、カメラ3側で画像の送信先としてデータ管理装置3のアドレス(URL等)の指定が行われ、送信を行う指示がカメラ3に対してなされると(ステップ12)、カメラ3のネットワーク通信部33は、画像をデータ管理装置4に通信ネットワーク5を介して送信する(ステップ13)。なお、アドレスの指定は、例えば、カメラ3に予め登録され表示される複数のサービス名から特定のサービス名を選択することにより行うことができる。
【0036】
データ管理装置4において、カメラ3から送信された画像をデータ送受信部44が受信する。そして、データ送受信部44は、受信した画像をデータ記憶部49に格納する(ステップ14)。
【0037】
また、データ送受信部44は、受信した画像のファイル名をデータ情報制御部45に渡す(ステップ15)。続いて、データ情報制御部45は、ステップ15で受信したファイル名と、現在の日及び時刻を表すタイムスタンプとからデータ識別情報を生成する(ステップ16)。ここでは、例えば、画像のファイル名とタイムスタンプとからなる情報にMD5ハッシュ関数を作用させて得られたハッシュ値をデータ識別情報とする。そして、データ情報制御部45は、上記のファイル名、データ識別情報、タイムスタンプを対応付けてデータ管理情報記憶部48におけるデータ情報テーブルに格納する(ステップ17)。
【0038】
その後、データ情報制御部45は、ステップ16で生成したデータ識別情報をカメラ3に送信する(ステップ18)。カメラ3はデータ識別情報を受信し、表示部32において当該データ識別情報が表示される(ステップ19)。表示部32において表示させるデータ識別情報は文字列でもよいし、QRコードとしてもよい。
【0039】
続いて、コントローラ端末1からデータ管理装置4に対してログインが行われる。つまり、ユーザが、既に登録したIDとパスワードをコントローラ端末1に入力し(ステップ20)、コントローラ端末1が当該ID、パスワードをデータ管理装置4に送信する(ステップ21)。
【0040】
データ管理装置4では、ユーザ認証部42により、受信したID、パスワードが、ユーザ情報記憶部47に格納されているIDとパスワードのいずれかと一致することを確認することによりユーザ認証が行われる(ステップ22)。また、ユーザ認証部42は、認証処理の中で、ユーザ認証に成功すると、セッション情報を生成してセッション情報をユーザIDとともセッション管理テーブルに保持するとともに、認証に成功した旨の通知をコントローラ端末1に送信する(ステップ23)。当該通知にはセッション情報が含まれ、コントローラ端末1には当該セッション情報が保持される。また、ここで、情報入力画面表示用データがコントローラ端末1に送られる。
【0041】
コントローラ端末1には情報入力画面が表示され、ユーザは、ステップ19においてカメラ3に表示されたデータ識別情報をコントローラ端末1に入力する(ステップ24)。
【0042】
そして、コントローラ端末1は、ユーザにより入力されたデータ識別情報をセッション情報とともにデータ管理装置4に送信する(ステップ25)。データ管理装置4において、データ情報制御部45がデータ識別情報とセッション情報を受信し、セッション情報に対応するユーザIDをユーザ情報記憶部47から取得する(ステップ26)。そして、データ情報制御部45は、ユーザIDを、コントローラ端末1から受信したデータ識別情報に対応付けてデータ情報テーブルに格納する(ステップ27)。つまり、データ情報制御部45は、コントローラ端末1から受信したデータ識別情報を用いてデータ情報テーブルを検索し、当該データ識別情報と一致するデータ識別情報を検出し、そのデータ識別情報とユーザIDとを対応付けてデータ情報テーブルに格納する。
【0043】
これによりユーザIDからファイル名を特定でき、そのファイル名を用いてデータ記憶部49から画像を取得できる。すなわち、ユーザIDと画像が紐付けられたことになる。その後、データ情報制御部45は、ユーザIDと画像との紐付けが完了したことを示す通知をコントローラ端末1に送信し(ステップ28)、コントローラ端末1では当該通知の情報が表示される(ステップ29)。
【0044】
上記の処理により、ユーザは、コントローラ端末1等に限らない任意の端末を用いてデータ管理装置4にログインすることにより、自分が以前に格納した画像を閲覧することを含む様々な処理を行うことが可能となる。様々な処理の例として、以下では、コントローラ端末1を用いて画像にタグ情報を付加する処理と、表示端末2に画像を表示する処理について説明する。
【0045】
<タグ情報付加処理>
図11を参照してタグ情報付加処理について説明する。まず、コントローラ端末1が、データ管理装置4にアクセスし、ユーザにより入力されたユーザID及びパスワードを送信する(ステップ31)。その後、認証OKの通知(セッション情報を含む)がコントローラ端末に返された(ステップ32)後、ユーザによる操作に基づき、コントローラ端末1は、タグ付加要求(セッション情報を含む)をデータ管理装置4に送信する(ステップ33)。データ管理装置4において、データ情報制御部45がタグ付加要求を受信し、タグ付加要求に含まれるセッション情報を用いることにより、ユーザ情報記憶部47からユーザIDを取得する(ステップ34)。
【0046】
そして、データ情報制御部45は、当該ユーザIDを用いてデータ管理情報記憶部48におけるデータ情報テーブルを検索することにより、当該ユーザIDに対応するファイル名を取得する(ステップ35、36)。続いて、データ情報制御部45は、そのファイル名を指定することにより画像をデータ記憶部49から取得する(ステップ37、38)。また、データ情報制御部45は、タグテーブルからタグ情報(タグ名とタグID)を取得し、画像データ(ファイル名含む)、及びタグ情報をデータ送受信部44に渡す(ステップ39)。データ送受信部44は、当該画像とタグ情報をセッション情報とともにコントローラ端末1に送信する(ステップ40)。
【0047】
コントローラ端末1には、受信した画像及びタグ情報が表示される(ステップ41)。ユーザは、タグ情報から特定のタグ名を選択する。そして、コントローラ端末1から、ユーザにより選択されたタグ名に対応するタグID及びファイル名がセッション情報ととともにデータ管理装置4に送られる(ステップ42)。
【0048】
データ管理装置4では、データ情報制御部45がセッション情報によりユーザIDを取得し、当該ユーザID及びコントローラ端末1から受信したファイル名に対応するデータ情報テーブルの場所にタグIDを格納する(ステップ43)。そして、データ情報制御部45は、タグ付加が完了した旨の通知をコントローラ端末1に対して行う(ステップ44、45)。なお、複数の画像を対象とする場合には、データ情報制御部45が複数の画像を含むサムネイル画像を作成してコントローラ端末1に送信し、コントローラ端末1では、各画像毎にタグ名を選択する。
【0049】
これにより、例えば、ユーザがコントローラ端末1等からデータ管理装置4に対してタグ名を指定することにより、当該タグ名に対応する画像を取得することが可能となる。
【0050】
<表示処理>
次に、表示端末2による表示処理について図12を参照して説明する。表示端末2が一般的なPCである場合には、そのPCからIDとパスワードを入力することによりユーザ認証を行うことが可能であるが、本実施形態においては、表示端末2は、通信機能付のデジタルフォトフレームのような文字入力が難しい装置であるものとする。
【0051】
まず、表示端末2は、データ管理装置4にアクセスする。このとき、表示端末2からは当該機器に対応する機器情報(製造番号、MACアドレス等)がデータ管理装置4に送られる(ステップ61)。データ管理装置4においては、データ情報制御部45が当該機器情報を受信し、当該機器情報にハッシュ関数を施すなどの処理を行って、表示端末識別情報を生成し、表示端末情報記憶部46に格納しておく(ステップ62)。
【0052】
データ情報制御部45は、上記のようにして生成した表示端末識別情報を表示端末2に送信し(ステップ63)、表示端末2は当該表示端末識別情報を表示する(ステップ64)。
【0053】
続いて、コントローラ端末1からデータ管理装置4に対してID、パスワードを送信することによりログインが行われる(ステップ65)。
【0054】
データ管理装置4では、ユーザ認証部42により、ユーザ認証が行われる(ステップ66)。また、ユーザ認証部42は、ユーザ認証に成功すると、セッション情報を生成してセッション情報をユーザIDとともセッション管理テーブルに保持するとともに、認証に成功した旨の通知をコントローラ端末1に送信する(ステップ67)。当該通知にはセッション情報が含まれ、コントローラ端末1には当該セッション情報が保持される。また、ここで、情報入力画面表示用データがコントローラ端末1に送られる。
【0055】
コントローラ端末1には情報入力画面が表示され、ユーザは、ステップ64において表示端末2に表示された表示端末識別情報をコントローラ端末1に入力する(ステップ68)。
【0056】
そして、コントローラ端末1は、ユーザにより入力された表示端末識別情報をセッション情報とともにデータ管理装置4に送信する(ステップ69)。データ管理装置4において、データ情報制御部45が表示端末識別情報とセッション情報を受信し、セッション情報に対応するユーザIDをユーザ情報記憶部47から取得する(ステップ70)。そして、データ情報制御部45は、ユーザIDを、コントローラ端末1から受信した表示端末識別情報に対応付けて表示端末情報記憶部46に格納する(ステップ71)。つまり、データ情報制御部45は、コントローラ端末1から受信した表示端末識別情報を用いて表示端末情報テーブルを検索し、当該表示端末識別情報と一致する表示端末識別情報を検出し、その表示端末識別情報とユーザIDとを対応付けて表示端末情報テーブルに格納する。これにより、表示端末2とユーザIDとが紐付けされる。
【0057】
その後、データ情報制御部45は、タグ情報(タグ情報のリスト)を表示端末2に送信する(ステップ72)。表示端末2では複数のタグ名が表示され、ユーザがその中から1つ又は複数のタグ名を選択する(ステップ73)。
【0058】
表示端末2は、ユーザにより選択されたタグ名に対応するタグIDを、機器情報とともにデータ管理装置4に送信する(ステップ74)。データ管理装置4では、データ情報制御部45が当該情報を受信する。データ情報制御部45は、受信した情報に含まれる機器情報を、前述した方法と同じ方法で表示端末識別情報に変換するとともに、当該表示端末識別情報に対応するユーザIDを表示端末情報記憶部46から取得し(ステップ75)、ユーザにより選択されたタグIDとユーザIDとに対応するファイル名をデータ情報テーブルから取得する(ステップ76、77)。そして、データ情報制御部45は、当該ファイル名に対応する画像をデータ記憶部49から取得してデータ送受信部44に渡し、データ送受信部44が画像を表示端末2に送信する(ステップ78、79、80、81)。
【0059】
本発明は、上記の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲内において、種々変更・応用が可能である。
【符号の説明】
【0060】
100 データ配信サービスシステム
1 コントローラ端末
2 表示端末
3 カメラ
4 データ管理装置
5 通信ネットワーク
31 撮影部
32 表示部
33 ネットワーク通信部
41 ネットワーク通信部
42 ユーザ認証部
43 ユーザ管理部
44 データ送受信部
45 データ情報制御部
46 表示端末情報記憶部
47 ユーザ情報記憶部
48 データ管理情報記憶部
49 データ記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
データ取得装置及び認証制御装置と通信ネットワークを介して接続されるデータ管理装置であって、
前記データ取得装置により取得されたデータを、当該データ取得装置から受信し、当該データに基づき当該データを識別するためのデータ識別情報を生成し、当該データと前記データ識別情報とを対応付けてデータ記憶手段に格納するデータ識別情報生成格納手段と、
前記データ取得装置において前記データ識別情報を表示させるために、当該データ識別情報を前記データ取得装置に送信するデータ識別情報送信手段と、
前記認証制御装置からユーザ情報を受信し、当該ユーザ情報が予めユーザ情報記憶手段に格納されたユーザ情報と一致することを確認することにより認証を行うユーザ認証手段と、
前記ユーザ認証手段により認証された前記ユーザ情報を送信した前記認証制御装置から、前記データ取得装置において表示されたデータ識別情報を受信し、当該データ識別情報に対応付けて、前記ユーザ情報を前記データ記憶手段に格納するユーザ情報格納手段と、
を備えたことを特徴とするデータ管理装置。
【請求項2】
前記通信ネットワークに接続された端末装置から前記ユーザ情報を受信し、当該ユーザ情報に対応するデータを前記データ記憶手段から読み出し、前記端末装置に送信するデータ送信手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載のデータ管理装置。
【請求項3】
前記データ取得装置は、前記データとして画像データを取得するカメラであり、前記認証制御装置は、携帯電話機であることを特徴とする請求項1又は2に記載のデータ管理装置。
【請求項4】
前記通信ネットワークに接続されるデータ表示装置から当該データ表示装置に対応する装置情報を受信し、当該装置情報に基づき前記データ表示装置を識別するためのデータ表示装置識別情報を生成し、当該データ表示装置識別情報を前記データ記憶手段に格納するデータ表示装置識別情報生成格納手段と、
前記データ表示装置において前記データ表示装置識別情報を表示させるために、当該データ表示装置識別情報を前記データ表示装置に送信するデータ表示装置識別情報送信手段と、
前記認証制御装置から送信されたユーザ情報に基づき前記ユーザ認証手段により認証が行われた後に、前記認証制御装置から、前記データ表示装置において表示された前記データ表示装置識別情報を受信し、当該データ表示装置識別情報に対応付けて、前記ユーザ情報を前記データ記憶手段に格納する格納手段と、
を更に備えたことを特徴とする請求項1ないし3のうちいずれか1項に記載のデータ管理装置。
【請求項5】
データ取得装置及び認証制御装置と通信ネットワークを介して接続されるデータ管理装置が実行するデータ管理方法であって、
前記データ取得装置により取得されたデータを、当該データ取得装置から受信し、当該データに基づき当該データを識別するためのデータ識別情報を生成し、当該データと前記データ識別情報とを対応付けてデータ記憶手段に格納するデータ識別情報生成格納ステップと、
前記データ取得装置において前記データ識別情報を表示させるために、当該データ識別情報を前記データ取得装置に送信するデータ識別情報送信ステップと、
前記認証制御装置からユーザ情報を受信し、当該ユーザ情報が予めユーザ情報記憶手段に格納されたユーザ情報と一致することを確認することにより認証を行うユーザ認証ステップと、
前記ユーザ認証ステップにおいて認証された前記ユーザ情報を送信した前記認証制御装置から、前記データ取得装置において表示されたデータ識別情報を受信し、当該データ識別情報に対応付けて、前記ユーザ情報を前記データ記憶手段に格納するユーザ情報格納ステップと、
を備えたことを特徴とするデータ管理方法。
【請求項6】
コンピュータを、データ取得装置及び認証制御装置と通信ネットワークを介して接続されるデータ管理装置として機能させるプログラムであって、前記コンピュータを、
前記データ取得装置により取得されたデータを、当該データ取得装置から受信し、当該データに基づき当該データを識別するためのデータ識別情報を生成し、当該データと前記データ識別情報とを対応付けてデータ記憶手段に格納するデータ識別情報生成格納手段、
前記データ取得装置において前記データ識別情報を表示させるために、当該データ識別情報を前記データ取得装置に送信するデータ識別情報送信手段、
前記認証制御装置からユーザ情報を受信し、当該ユーザ情報が予めユーザ情報記憶手段に格納されたユーザ情報と一致することを確認することにより認証を行うユーザ認証手段、
前記ユーザ認証手段により認証された前記ユーザ情報を送信した前記認証制御装置から、前記データ取得装置において表示されたデータ識別情報を受信し、当該データ識別情報に対応付けて、前記ユーザ情報を前記データ記憶手段に格納するユーザ情報格納手段、
として機能させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−191766(P2010−191766A)
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−36431(P2009−36431)
【出願日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(399035766)エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社 (321)
【出願人】(504126835)エヌ・ティ・ティ レゾナント株式会社 (60)
【出願人】(500197143)株式会社NTTぷらら (4)
【Fターム(参考)】