データ編集方法及び装置、データ編集プログラム及び該プログラムを記録した記録媒体
【課題】 CADにより作成したビルやマンション等の建築物に関する図面データの所定領域を容易に設定及び編集する。
【解決手段】 クライアント端末の処理部は、建築物の平面図を表した編集すべき実図面データを表示部に表示する(S303)。処理部は、第1の位置データで定めた位置から、それぞれ、予め定められた第1の指定方向へ、壁や仕切りに相当する検索対象となる線を検索する(S305〜S317)。処理部は、同様に、第2〜第4の指定方向に対して検索対象となる線を検索し(S321〜S331)、検索された4つの線で定められる第1の長方形を求める(S333)。同様に、処理部は、第2の位置データに基づき(S335)、第2の長方形を求め、求められた複数の長方形を合成し(S337)、合成領域を表示し、合成領域を表す頂点データを求め記憶する(S339)。
【解決手段】 クライアント端末の処理部は、建築物の平面図を表した編集すべき実図面データを表示部に表示する(S303)。処理部は、第1の位置データで定めた位置から、それぞれ、予め定められた第1の指定方向へ、壁や仕切りに相当する検索対象となる線を検索する(S305〜S317)。処理部は、同様に、第2〜第4の指定方向に対して検索対象となる線を検索し(S321〜S331)、検索された4つの線で定められる第1の長方形を求める(S333)。同様に、処理部は、第2の位置データに基づき(S335)、第2の長方形を求め、求められた複数の長方形を合成し(S337)、合成領域を表示し、合成領域を表す頂点データを求め記憶する(S339)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ編集方法及び装置、データ編集プログラム及び該プログラムを記録した記録媒体に係り、特に、CAD(Computer Aided Design)により作成したビルやマンション等の建築物に関する図面データの所定領域を容易に設定及び編集することができるようにしたデータ編集方法及び装置、データ編集プログラム及び該プログラムを記録した記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近時、施設の運用と管理を行うファシリティマネジメント(FM:Facility Management)システムでは、データベースに保存された図形情報や文字情報などをネットワーク環境下で提供者側(サーバ)と利用者側(クライアント端末)で共有し、また、Web機能を用いてデータベースに保存された情報を遠隔制御(参照、編集、加工など)することができる。
【0003】
図11は、従来のWeb機能を用いたデータベースの遠隔制御システムの構成図である(特許文献1参照)。
情報提供者100のサーバ101には、CADデータなどの図形情報102や、帳票や文書などの文字情報103等が保存されている。このようなシステムにおいて、クライアント110の端末111から、サーバ101に保存された図形情報102や文字情報103に対して加工や編集を以下のようにして行う。
(1)実体データの送信
サーバ101は、クライアント端末111からの要求により、加工または編集の対象となる図形情報102や文字情報103の実体データ(例えば、CAD図面のベクトル情報)を、通信ネットワーク104を介して、クライアント端末111に送信する。
(2)データ加工
クライアント端末111では、専用のソフトウェアを使用して、受信した実体データを、画面に表示し、図形情報112や文字情報113の編集や加工を行う。
(3)加工のデータ送信
クライアント110は、編集や加工した図形情報112や文字情報113の実体データを、クライアント端末111からサーバ101に送信し、サーバ101では、受信したデータを保存する。
このようにして、サーバ101に保存された図形情報102や文字情報103をネットワーク環境下で情報提供者100側とクライアント110側で共有することができる。
【0004】
また、その他にも、建築図面の処理技術としては、以下に挙げるような従来技術がある。
特許文献2には、定義された図形の属性を用途に応じて変更するレイヤ定義テーブルを設け、このテーブルを参照しながら定義された図形を表示または出力するようにした図面描画装置が記載されている。
特許文献3には、複数階に亘る床面積や吹抜領域の面積を自動的に加減算し、かつ、柱の数値データを考慮することなく建築面積を算出可能とするシステムが記載されている。
特許文献4には、平面図の各線分及び円弧等を表す二次元図形データにより、ドア、窓、壁、柱を認識し、各部材毎の平面図データに対して各部材毎に高さデータを付加することによって、三次元座標データを生成するようにした建築図面作成装置が記載されている。
【0005】
【特許文献1】特開2004−62541号公報
【特許文献2】特開2000−99695号公報
【特許文献3】特開2002−342388号公報
【特許文献4】特開平07−234892号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来、フロアの壁に囲まれた部屋などを示す所定の領域を簡単に定めたり、編集することができなかった。
本発明は、以上の点に鑑み、ビルやマンションの各階の平面図等のような建築物の平面図、断面図、配置図、立面図等の建築図面に基づき、所定の基本の図面データの線種を判定し、所定の抽出すべき領域の境界線を取得することにより、領域及び境界線を設定及び編集することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の解決手段によると、
クライアント端末の処理部は、記憶部から、建築物の平面図又は配置図等を含む建築図面を表した編集すべき実図面データを読み出し、実図面データを表示部に表示するステップと、
処理部は、実図面データが表す平面図上の任意の第1の位置を指定した第1の位置データを、入力部から入力するステップと、
処理部は、第1の位置データで定めた位置から、それぞれ、予め定められた第1の指定方向へ、壁や仕切りに相当する検索対象となる線を検索するステップと、
処理部は、検索された線が、予め指定された所定幅及び線種及び長さの条件のうちいずれかひとつ又は複数の所定条件に該当するか否か判定するステップと、
処理部は、いずれかの所定条件に該当しなければ、検索対象外としてさらに別の線を検索して、前記判定するステップを実行し、一方、全ての所定条件に該当すれば、検索対象となる線であると判断し、検索された線を予め定められた色及び又はパターンで表示部に表示し、検索された線を表すデータを記憶部に記憶するステップと、
処理部は、第2〜第4の指定方向に対して、前記検索するステップ、前記判定するステップ、前記記憶するステップを実行するステップと、
処理部は、第1〜第4の指定方向に対して検索された4つの線を表すデータを記憶部から読み出し、検索された4つの線で定められる第1の長方形を求め、第1の長方形の四隅を表すデータを、記憶部に記憶及び表示部に表示するステップと、
処理部は、表示部に表示された実図面データ、検索された線及び第1の長方形に基づき、実図面データ上の所望の領域の内で第1の長方形でカバーされていない領域の任意の第2の位置を指定した位置データを入力部から入力するステップと、
処理部は、第2の位置データに基づき、前記検索するステップ、前記判定するステップ、前記記憶するステップ、前記実行するステップ及び前記表示するステップを実行して、第2の長方形を求め、検索された線及び第2の長方形を表すデータを記憶及び表示するステップと、
処理部は、求められた複数の長方形を合成し、表示部に合成領域を、予め定められた色及び/又はパターンで表示し、合成領域を表す頂点データを求め、求めた頂点データを記憶部に記憶するステップと、
処理部は、実図面データに対して、求めた線及び/又は合成領域により編集処理した編集済実図面データを記憶部に保存するステップと、
を含むデータ編集方法が提供される。
【0008】
本発明の第2の解決手段によると、
建築物の平面図又は配置図等を含む建築図面を表した編集すべき実図面データ、実図面データを編集した編集済実図面データ、予め定められた所定条件データを含むデータを記憶した記憶部と、
前記記憶部からデータを読み取り及び前記記憶部へデータを記憶し、前記実図面データに基づき、前記所定条件に従い所定の領域を編集して前記編集済実図面データを作成するための処理部と、
前記処理部にデータを入力するための入力部と、
前記処理部によりデータを表示するための表示部と、
を備え、
前記処理部は、
前記記憶部から、建築図面を表した編集すべき実図面データを読み出し、実図面データを表示部に表示する手段と、
実図面データが表す平面図上の任意の第1の位置を指定した第1の位置データを、前記入力部から入力する手段と、
第1の位置データで定めた位置から、それぞれ、予め定められた第1の指定方向へ、壁や仕切りに相当する検索対象となる線を検索する手段と、
検索された線が、予め指定された所定幅及び線種及び長さの条件のうちいずれかひとつ又は複数の所定条件に該当するか否か判定する手段と、
いずれかの所定条件に該当しなければ、検索対象外としてさらに別の線を検索して、前記判定する手段を実行し、一方、全ての所定条件に該当すれば、検索対象となる線であると判断し、検索された線を予め定められた色及び又はパターンで前記表示部に表示し、検索された線を表すデータを前記記憶部に記憶する手段と、
第2〜第4の指定方向に対して、前記検索する手段、前記判定する手段、前記記憶する手段を実行する手段と、
第1〜第4の指定方向に対して検索された4つの線を表すデータを記憶部から読み出し、検索された4つの線で定められる第1の長方形を求め、第1の長方形の四隅を表すデータを、前記記憶部に記憶及び前記表示部に表示する手段と、
前記表示部に表示された実図面データ、検索された線及び第1の長方形に基づき、実図面データ上の所望の領域の内で第1の長方形でカバーされていない領域の任意の第2の位置を指定した位置データを前記入力部から入力する手段と、
第2の位置データに基づき、前記検索する手段、前記判定する手段、前記記憶する手段、前記実行する手段及び前記表示する手段を実行して、第2の長方形を求め、検索された線及び第2の長方形を表すデータを記憶及び表示する手段と、
求められた複数の長方形を合成し、前記表示部に合成領域を、予め定められた色及び/又はパターンで表示し、合成領域を表す頂点データを求め、求めた頂点データを前記記憶部に記憶する手段と、
実図面データに対して、求めた線及び/又は合成領域により編集処理した編集済実図面データを前記記憶部に保存する手段と、
を有するデータ編集装置が提供される。
【0009】
本発明の第3の解決手段によると、
クライアント端末の処理部は、記憶部から、建築物の平面図又は配置図等を含む建築図面を表した編集すべき実図面データを読み出し、実図面データを表示部に表示するステップと、
処理部は、実図面データが表す平面図上の任意の第1の位置を指定した第1の位置データを、入力部から入力するステップと、
処理部は、第1の位置データで定めた位置から、それぞれ、予め定められた第1の指定方向へ、壁や仕切りに相当する検索対象となる線を検索するステップと、
処理部は、検索された線が、予め指定された所定幅及び線種及び長さの条件のうちいずれかひとつ又は複数の所定条件に該当するか否か判定するステップと、
処理部は、いずれかの所定条件に該当しなければ、検索対象外としてさらに別の線を検索して、前記判定するステップを実行し、一方、全ての所定条件に該当すれば、検索対象となる線であると判断し、検索された線を予め定められた色及び又はパターンで表示部に表示し、検索された線を表すデータを記憶部に記憶するステップと、
処理部は、第2〜第4の指定方向に対して、前記検索するステップ、前記判定するステップ、前記記憶するステップを実行するステップと、
処理部は、第1〜第4の指定方向に対して検索された4つの線を表すデータを記憶部から読み出し、検索された4つの線で定められる第1の長方形を求め、第1の長方形の四隅を表すデータを、記憶部に記憶及び表示部に表示するステップと、
処理部は、表示部に表示された実図面データ、検索された線及び第1の長方形に基づき、実図面データ上の所望の領域の内で第1の長方形でカバーされていない領域の任意の第2の位置を指定した位置データを入力部から入力するステップと、
処理部は、第2の位置データに基づき、前記検索するステップ、前記判定するステップ、前記記憶するステップ、前記実行するステップ及び前記表示するステップを実行して、第2の長方形を求め、検索された線及び第2の長方形を表すデータを記憶及び表示するステップと、
処理部は、求められた複数の長方形を合成し、表示部に合成領域を、予め定められた色及び/又はパターンで表示し、合成領域を表す頂点データを求め、求めた頂点データを記憶部に記憶するステップと、
処理部は、実図面データに対して、求めた線及び/又は合成領域により編集処理した編集済実図面データを記憶部に保存するステップと、
をコンピュータに実行させるためのデータ編集プログラム、及び、該プログラムを記録したコンピュータ読み取可能な記録媒体が提供される。
【発明の効果】
【0010】
本発明によると、ビルやマンションの各階の平面図等のような建築物の平面図、断面図、配置図、立面図等の建築図面に基づき、所定の基本の図面データの線種を判定し、所定の抽出すべき領域の境界線を取得することにより、領域及び境界線を設定及び編集することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
1.ハードウェア
図1は、本発明に係るデータ編集方法を実現するためのFMにおけるデータ編集システムのブロック構成図である。
このデータ編集システムは、複数のクライアント端末1、FMデータ管理装置(サーバ)2、ネットワーク通信網3を備える。ネットワーク通信網3は、専用線網、インターネット等各種通信ネットワークであり、複数のクライアント端末1とFMデータ管理装置(サーバ)2は、ネットワーク通信網3により接続される。
【0012】
図2は、クライアント端末1の構成図である。
クライアント端末1は、パーソナルコンピュータなどで構成することができ、ネットワーク3によりサーバ2と通信可能に接続されている。なお、クライアント端末1は、例えば、サーバ2とは別の部屋や別のビル・場所等に配置されているが、同部屋内、同ビル内に設置されていてもよく、クライアント端末1とサーバ2が同一コンピュータ内に一体化されていてもよい。
クライアント端末1は、処理部11、記憶部12、表示部110、入力部111、出力部112を備える。表示部110は、液晶等からなるディスプレイ装置である。入力部111は、キーボード、マウス等のポインティングデバイス等である。出力部112は、プリンタ、外部I/Fなどである。
【0013】
処理部11は、送受信手段101、ログイン手段102、図面データ検索手段103、図面データ取得手段104、図面データ選択手段105、図面データ表示手段106、図面データ編集手段107を備える。
送受信手段101は、所定のプロトコルに基づいて、インターネット等の通信網を介してサーバ等と情報の授受を行う。
ログイン手段102は、サーバ2への接続要求を送信すると、ユーザIDやパスワードの入力要求画面を表示し、入力部111から入力された内容をサーバ2へ送信して、サーバ2により照合されるとサーバ2と接続するための手段である。
図面データ検索手段103は、会社名、管理者名、面積など、キーワード入力の画面を表示部110に表示し、それに入力されたデータに基づき、サーバ2の図面情報データベース205を検索して、ヒットした情報のビル名やフロアなどを、リストや図形・図面等として表示部110へ表示するための手段である。
【0014】
図面データ取得手段104は、リストから選択された実図面データ等の図形データをダウンロードすると共に、該当する図形データをロックする指示をサーバ2に送る。ロックされた後に、他のクライアント端末1からその図形データにアクセスがあっても、参照のみとされる。例えば、サーバ2において、該当する図形データは参照のみです、などのメッセージを表示する。図面データ取得手段104は、該当する図面データのサムネイルを取得しサムネイル表示することもできる。
図面データ選択手段105は、検索手段で検索した結果のリストやサムネイルデータから、該当する図面やデータを選択する。
【0015】
図面データ表示手段106は、ダウンロードした図形データ、編集した図形データ、面積、テキストデータ、サムネイルデータ等の各種データをクライアント端末の表示部に表示するための手段である。
図面データ編集手段107は、サーバ2からダウンロードした図形データなどに基づき、各種図形編集をする手段である。例えば、所定の図形データから、所定の領域を編集、任意の四角形領域の作成、所定領域の特定、表示、面積等の取得をすることができる。また、図面データ編集手段107は、保存された図面データをサーバの図面データテーブルやFMデータテーブル等のデータベースにアップロードし、また、サーバ2による該図面データのロックを解除する指示を送る。
記憶部12は、図面データファイル108と、各種設定条件や処理結果等を記憶する領域やファイル・テーブルを備える。
図面データファイル108に、編集手段によって編集された図形データを(一時的に)保存する。図面データファイル108は、例えば、クライアント端末1が有する記憶部12(ハードディスク等)の一領域を保存用として用いることができる。
【0016】
図3は、FMデータ管理装置(サーバ)2の構成図である。
FMデータ管理装置(サーバ)2は、FMデータや図面データ等の各種データを記憶及び管理するためのサーバであり、例えば、ハードディスク等の大容量記憶手段を備えたコンピュータで構成される。FMデータ管理装置(サーバ)2は、処理部21、データベース22を備える。
処理部21は、送受信手段201、ロック設定手段210、処理手段211を備える。
送受信手段201は、所定のプロトコルに基づいて、インターネット等の通信網を介してクライアント端末等と情報の授受を行う。
ロック設定手段210は、クライアント端末1からダウンロードされた図形データを、他のクライアント端末からダウンロード要求があっても参照のみとするため、該当データにロックを掛けるための手段である。また、ロック設定手段は、クライアント端末1から図形データがアップロードされた場合には、ロックを解除する。
処理手段211は、送受信手段201、ロック設定手段210による処理以外の各種処理を実行する。
データベース22は、クライアント情報ファイル202、図面データテーブル203、図面画像データテーブル204、図面情報データテーブル205、領域編集データテーブル206、FMデータテーブル207、履歴管理データテーブル208を含む。
クライアント情報ファイル202は、クライアント端末1からサーバ2へログインするためのログイン情報が記憶されている。クライアント端末からログイン要求があると、ユーザIDやパスワード等が送信され、これらの送信情報と照合し、クライアントの正当性を評価するためのユーザIDやパスワードなどの情報が記憶されている。
【0017】
以下に、各種データテーブルについて説明する。
図4(A)に、図面データテーブル203の説明図一例を示す。
図面データテーブル203は、ビルやマンションのある階の平面図等のような建築物の平面図、断面図、配置図、立面図等の建築図面などの実図面データが基本図面として記憶されている。データとして、例えば、図面ID(親図面ID及び階層ID(親図面に対する階層が数字で表される、数字が大きくなるほど深い階層となる)で特定される実図面データが記憶されている。
図4(B)に、図面画像データテーブル204の説明図一例を示す。
図面画像データテーブル204は、サムネイルされた画像データが記憶されている。データとして、例えば、図面ID、サムネイルコメント、サムネイル名(サムネイル小データ名、サムネイル小ファイル名、サムネイル大データ名、サムネイル大ファイル名)に対応して、関連付けられたサムネイルデータが記憶されている。
【0018】
図4(C)に、図面情報データテーブル205の説明図一例を示す。
図面情報データテーブル205は、図面データテーブル203及びサムネイルデータテーブル204の図面IDと関連付けられた図面情報が記憶されている。図面情報は、例えば、該図面を作成した作成日時、作成者名(又は作成者ID)、管理者(又は管理者ID)、タイトル、サブタイトル、キーワード、コメント、表示フラグ、ロックフラグ等のいずれかが含まれる。また、図面IDによる図面の部屋などの用途、面積、管理者(会社名、担当者など)、管理者情報(住所や連絡先電話番号・メールアドレスなど)、機器・設備情報(パソコン台数、コピー・FAXなどの台数、・・・)、オフィスなどを利用する人数などを適宜記憶してもよい。
図4(D)に、領域編集データテーブル206の説明図一例を示す。
領域編集データテーブル206は、図面IDと各閉領域(合成領域、長方形領域等)区分に対して、ハッチングスタイル/パターン(塗りつぶし、水平、垂直、格子、クロス、斜め線など)、種類(なし、塗りつぶし、ハッチングかなど)、色などの主に表示に使用される領域編集データが記憶される。
【0019】
図5(A)に、FMデータテーブル207の説明図一例を示す。
FMデータテーブル207は、図面ID及び階層IDに対応して、FMデータ、データタイプ(例えば、面、線)、頂点データ、面積、壁を示す線又はフロアの床等の合成領域を囲む線等の適宜の線の長さ、壁(色、パターン)、フロアの床等の全体面・部分面(色、パターン)等が記載されている。なお、FMデータは、例えば、業務ID、FM図形ID、図形属性(図形コード、領域コード、ゾーン(フロア)コード)などを含む。なお、頂点データとしては、フロアの床等を示す合成領域を表すデータの他にも、長方形の四隅を表すデータ等を適宜記憶するようにしても良いし、長方形と合成領域の両方のデータを記憶しても良い。
履歴管理データテーブル208は、図面や図面画像、図面情報などを追加、更新、削除に伴い、各図面ID、図面画像データID、図面情報データID等の識別情報に基づいて、追加、更新削除の別、更新日時、更新者(更新者ID)などを記憶する。
【0020】
図5(B)に、図面データファイル108の説明図一例を示す。
図面データファイル108は、図面ID及び階層IDに対応して、実図面データ、編集済実図面データ、検索された線を表すデータ、長方形を表すデータ、合成領域の頂点データ、面積、壁を示す線又はフロアの床等の合成領域を囲む線等の適宜の線の長さ、壁(色、パターン)、フロアの床等の全体面・部分面(色、パターン)等が記載されている。なお、さらに、検索対象となる線の条件(例えば、線幅、線種、長さ等)、検索された線・それら線により画定される面の色及び/又はパターン(例えば、グレースケール、模様、斜線、ドット等)、検索の指示方向等の検索に必要な各種データを記憶しても良い。
【0021】
2.ソフトウェア
図6に、データ編集処理のシーケンス図を示す。
クライアント端末1の送受信手段101及びログイン手段102は、FMデータ管理装置(サーバ)2にログインを行い(S101)、ログイン情報を送信する(S103)。
サーバ2の処理手段211は、送受信手段201により、ログイン情報を受信し(S201)、ログイン情報に含まれるデータに従い、クライアント情報ファイル202を検索する(S203)。つぎに、処理手段211は、正当なクライアントかどうか判断し(S205)、正当でない場合は不正アクセスのメッセージをクライアント端末1へ送信する(S207)。ここで、クライアント端末1は、不正アクセスのメッセージをサーバ2から受信すると、そのメッセージを表示部110に表示し(S105)、処理を終了する。一方、サーバ2の処理手段211は、ステップS205で正当なクライアントであると判断すると、クライアント端末1のデータベースアクセスを許可するメッセージを送信する(S209)。
【0022】
クライアント端末1は、サーバ2からアクセス許可のメッセージを受信すると、データベース検索用のアプリケーション(図面データ検索手段103)を起動する(S107)。クライアント端末1の図面データ検索手段103は、入力部111から検索に必要な検索キーが入力されると(S109)、サーバ2にその検索キーを送信する(S111)。検索キーは、例えば、図面を作成した作成日時、作成者名(又は作成者ID)、管理者(又は管理者ID)、タイトル、サブタイトル、キーワード、コメント、表示フラグ、ロックフラグ、図面の部屋などの用途、面積、管理者(会社名、担当者など)、管理者情報(住所や連絡先電話番号・メールアドレスなど)、機器・設備情報(パソコン台数、コピー・FAXなどの台数など)、オフィスなどを利用する人数などのうち、ひとつ又は複数のデータを用いることができる。
【0023】
サーバ2の処理手段211は、クライアント端末1から検索キーを受信すると(S211)、その検索キーに基づいて図面情報データテーブル205を検索し(S213)、該当する図面ID及び/又はファイル名を求める。処理手段211は、検索結果である図面ID及び/又はファイル名に基づき、図面画像データテーブル204から該当するサムネイルデータを取得し(S215)、図面ID及び/又はファイル名とサムネイルデータとをクライアント端末1へ送信する(S217)。サムネイルデータは、例えば、サムネイルコメント、サムネイル小データ名、サムネイル小ファイル名、サムネイル大データ名、サムネイル大ファイル名などを適宜含むことができる。
クライアント端末1は、サーバ2からサムネイルデータを受信すると(S113)、図面データ取得手段104又は図面データ表示手段106によりサムネイルデータを表示部110に表示する(S115)。クライアント端末1では、図面データ表示手段106により表示されたサムネイルデータの中から、入力部111により所望のサムネイルデータが選択されると(S117)、図面データ選択手段105は、選択されたサムネイルデータに相当する実図面データの図面ID又はファイル名を、サーバ2に送信する(S119)。
【0024】
サーバ2の処理手段211は、クライアント端末1から図面ID及び/又はファイル名を受信すると(S219)、ロック設定手段210により、選択されたサムネイルに該当する図面データテーブル203中の実図面データをロックし(S221)、図面データテーブル203から当該実図面データを取得してクライアント端末1へ送信する(S223)。
クライアント端末1は、図面データ取得手段104により実図面データをサーバ2からダウンロードし、図面データファイル108に記憶する(S121)。クライアント端末1の図面データ編集手段107は、実図面データを図面データファイル108から読み出し、それを用いて編集処理を実行する(S123)。さらに、図面データ編集手段107は、編集処理した編集済実図面データを図面データファイル108に保存する(S125)。このとき、図面データ編集手段107は、例えば、実図面データに対して求めた線及び長方形や、合成領域に関するデータを編集した編集済実図面データを図面データファイル108に記憶する。さらに、図面データ編集手段107は、保存した編集済実図面データをサーバ2にアップロードする(S127)。なお、編集処理の詳細は、後述する。なお、図面データ編集手段107は、ダウンロードした実図面データと編集済実図面データを記憶部12の別ファイルに記憶するようにしてもよい。
【0025】
サーバ2の処理手段211は、クライアント端末1から受信した編集済実図面データにより、FMデータテーブル207のデータ及び図面データテーブル203の実図面データを更新し、さらにログイン情報及びクライアント情報ファイル202等の情報に従い履歴管理データテーブル208に編集に関する履歴情報を書き込む(S225)。その後、処理手段211は、図面データテーブル203の該当する実図面データのロックを解除する(S227)。
【0026】
図7に、編集処理(S123)のフローチャートを示す。
また、図8〜図10に、編集処理における表示画面を表す図(1)〜(3)を示す。
処理部11の図面データ編集手段107は、まず、入力部111により入力されたデータ又は図面データファイル108に予め記憶されたデータ等により、検索対象となる線の条件(例えば、線幅、線種、長さ等)、検索された線・それら線により画定される面の色及び/又はパターン(例えば、グレースケール、模様、斜線、ドット等)、検索の指示方向等の検索に必要な各種データを、記憶部12に初期設定する(S301)。つぎに、図面データ編集手段107は、図面データファイル108から、編集すべき実図面データ(例えば、ビルやマンションのフロア等のような建築物の平面図、断面図、配置図、立面図等の建築図面)を読み出すことにより、サーバ2からダウンロードした実図面データを表示部110に表示する(S303)。
【0027】
つぎに、入力部111により、例えば、マウス等のポインティングデバイスなどを用いてクリックすることにより、表示された実図面データが表す平面図上の任意の位置が指定されると、図面データ編集手段107は、その位置データを入力する(S305)。図8(A)の基本図面の例では、位置P1がクリックされたことを表す。つぎに、まず、図面データ編集手段107には、記憶部12に予め定められた第1の指定方向(この例では左方向・マイナス方向)が指定され(S307)、位置P1から、例えば左方向(マイナス方向)へ検索対象となる線の検索を行う(S309)。なお、検索対象となる線は、この例では、壁や仕切り等に相当する線であるが、これに限定されず適宜の線を対象とすることができる。また、該当する線を検索する方法は、周知及び公知の図面処理により求めることができる。例えば、対象となる線を表すデータは実図面データに含まれており、それら線を表すデータと位置P1を通るx軸方向・y軸方向の直線との交点の存否及びその位置等に従い、検索対象の線を検索することができる。
【0028】
つぎに、図面データ編集手段107は、検索された線が、記憶部12に予め指定された所定幅(所定幅以内、所定幅以上、又は、所定幅範囲)か否か判定する(S311)。所定幅に該当する場合、さらに、図面データ編集手段107は、検索された線が予め指定された線種か否か判定する(S313)。指定された線種に該当する場合、さらに、図面データ編集手段107は、検索された線が予め指定された長さ(所定長以内、所定長以上、又は、所定長範囲)か否か判定する(S315)。図面データ編集手段107は、ステップS311〜S315のいずれかの条件に該当しなければ、検索する線とは別のものであるから、検索対象外としてステップS309へ移行して別の線を検索して、処理を繰り返す。一方、ステップS311〜S315の全ての条件に該当すれば、図面データ編集手段107は、検索対象となる線であると判断し、検索された線を、記憶部12により予め定められた色及び又はパターン(例えば「赤」など)で表示部110に表示し、検索された線を表すデータを図面データファイル108に記憶する(S317)。なお、このとき、図面データ編集手段107は、必要に応じて、検索された線が2重線又は複数線で構成されている場合、2本の線又は複数線の中心線を取得し、その中心線を表すデータを記憶するようにしてもよい。
【0029】
図面データ編集手段107は、検索対象となる線の検索処理を、左右上下方向に対してそれぞれ実行する。すなわち、図面データ編集手段107は、P1位置から第2の指定方向(例えば、右側)への検索が終了か判定し(S321)、未処理のときは右方向を指定し(S323)、ステップS309へ移行して、上述と同様に検索処理を実行する。つぎに、図面データ編集手段107は、第3の指示方向(例えば、上側)への検索が終了か判定し(S325)、未処理のときは、上方向を指定し(S327)、ステップS309へ移行して、上述と同様に検索処理を実行する。さらに、同様に、図面データ編集手段107は、第4の指定方向(例えば、下側)への検索が終了か否か判定し(S329)、未処理のときは下方向を指定し(S331)、ステップS309へ移行して、上述と同様に検索処理を実行する。
【0030】
以上のように、図面データ編集手段107は、第1〜第4の指定方向に対して検索対象となる所定の線を検索し、それぞれ検索された線を定めたデータを図面データファイル108に記憶する。また、図面データ編集手段107は、検索された線で定められる(囲まれる)長方形を求め、長方形の四隅を表す頂点データP(x1,y1)、P(x1,y2)、P(x2,y1)、P(x2,y2)を、図面データファイル108に記憶し、さらに、表示部110に、予め定められた色及び/又はパターンで表示する(S333)。図8(B)に、求めた長方形等を含む表示画面の一例を示す。
【0031】
つぎに、ユーザは、表示部110に表示された実図面データ、検索された線及び定められた長方形等に基づき、その長方形が実図面データ上の所望の領域をカバーしていない場合など、必要に応じて、入力部111により次のエリアを指定するため、任意の位置を入力する。図面データ編集手段107は、その位置データを入力部111から得る(図9(A)の例では、位置Q1がクリックされた。)(S335)。つぎに、上述したように、図面データ編集手段107は、位置Q1に基づき、2個目の長方形を求め、検索された線及び長方形を表すデータの記憶及び表示等を実行する。図9(B)に、求めた長方形等を含む表示画面の一例を示す。さらに、図面データ編集手段107は、必要に応じて上述の処理を繰り返して、n個目の長方形を求める。
【0032】
図面データ編集手段107は、求められたn個の長方形を合成し、表示部110に合成された領域を表示する(S337)。この場合、なお、合成領域を求めるための方法は、周知及び公知の図形処理により求めることができる。例えば、たとえば、各長方形を表す線や頂点のデータに従い、複数の長方形の重複部分を計算して、それを排除して、所望の領域を求めることができる。図10(A)及び(B)に、その表示画面の一例を示す。つぎに、図面データ編集手段107は、領域の隅・角や屈折点等の合成領域を表す頂点データを求め、さらに必要に応じて、合成領域の面積データを求める等の所望のデータ処理を実行し、求めた頂点データを図面データファイル108、又は、記憶部12の適宜のファイルに記憶する(S339)。また、図面編集手段107は、実図面データに対して求めた、線及び長方形や、合成領域に関するデータを編集した編集済実図面データを図面データファイル108に記憶する(S125)。
【0033】
3.追記
本発明のデータ編集方法又はデータ編集装置・システムは、その各手順をコンピュータに実行させるためのデータ編集プログラム、データ編集プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体、データ編集プログラムを含みコンピュータの内部メモリにロード可能なプログラム製品、そのプログラムを含むサーバ等のコンピュータ、などにより提供されることができる。
【産業上の利用可能性】
【0034】
以上のように、本発明は、特に、FMシステムにおける図形編集や各種処理に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明に係るデータ編集方法を実現するためのFMにおけるデータ編集システムのブロック構成図。
【図2】クライアント端末1の構成図。
【図3】FMデータ管理装置(サーバ)2の構成図。
【図4】(A)図面データテーブル203、(B)図面画像データテーブル204、(C)図面情報データテーブル205、(D)領域編集データテーブル206の説明図。
【図5】(A)FMデータテーブル207、(B)図面データファイル108の説明図。
【図6】データ編集処理のシーケンス図。
【図7】編集処理(S123)のフローチャート。
【図8】編集処理における表示画面を表す図(1)。
【図9】編集処理における表示画面を表す図(2)。
【図10】編集処理における表示画面を表す図(3)。
【図11】従来のWeb機能を用いたデータベースの遠隔制御システムの構成図。
【符号の説明】
【0036】
1 クライアント端末
11 処理部
12 記憶部
110 表示部
111 入力部
112 出力部
2 FMデータ管理装置(サーバ)
21 処理部
22 データベース
3 ネットワーク通信網
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ編集方法及び装置、データ編集プログラム及び該プログラムを記録した記録媒体に係り、特に、CAD(Computer Aided Design)により作成したビルやマンション等の建築物に関する図面データの所定領域を容易に設定及び編集することができるようにしたデータ編集方法及び装置、データ編集プログラム及び該プログラムを記録した記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近時、施設の運用と管理を行うファシリティマネジメント(FM:Facility Management)システムでは、データベースに保存された図形情報や文字情報などをネットワーク環境下で提供者側(サーバ)と利用者側(クライアント端末)で共有し、また、Web機能を用いてデータベースに保存された情報を遠隔制御(参照、編集、加工など)することができる。
【0003】
図11は、従来のWeb機能を用いたデータベースの遠隔制御システムの構成図である(特許文献1参照)。
情報提供者100のサーバ101には、CADデータなどの図形情報102や、帳票や文書などの文字情報103等が保存されている。このようなシステムにおいて、クライアント110の端末111から、サーバ101に保存された図形情報102や文字情報103に対して加工や編集を以下のようにして行う。
(1)実体データの送信
サーバ101は、クライアント端末111からの要求により、加工または編集の対象となる図形情報102や文字情報103の実体データ(例えば、CAD図面のベクトル情報)を、通信ネットワーク104を介して、クライアント端末111に送信する。
(2)データ加工
クライアント端末111では、専用のソフトウェアを使用して、受信した実体データを、画面に表示し、図形情報112や文字情報113の編集や加工を行う。
(3)加工のデータ送信
クライアント110は、編集や加工した図形情報112や文字情報113の実体データを、クライアント端末111からサーバ101に送信し、サーバ101では、受信したデータを保存する。
このようにして、サーバ101に保存された図形情報102や文字情報103をネットワーク環境下で情報提供者100側とクライアント110側で共有することができる。
【0004】
また、その他にも、建築図面の処理技術としては、以下に挙げるような従来技術がある。
特許文献2には、定義された図形の属性を用途に応じて変更するレイヤ定義テーブルを設け、このテーブルを参照しながら定義された図形を表示または出力するようにした図面描画装置が記載されている。
特許文献3には、複数階に亘る床面積や吹抜領域の面積を自動的に加減算し、かつ、柱の数値データを考慮することなく建築面積を算出可能とするシステムが記載されている。
特許文献4には、平面図の各線分及び円弧等を表す二次元図形データにより、ドア、窓、壁、柱を認識し、各部材毎の平面図データに対して各部材毎に高さデータを付加することによって、三次元座標データを生成するようにした建築図面作成装置が記載されている。
【0005】
【特許文献1】特開2004−62541号公報
【特許文献2】特開2000−99695号公報
【特許文献3】特開2002−342388号公報
【特許文献4】特開平07−234892号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来、フロアの壁に囲まれた部屋などを示す所定の領域を簡単に定めたり、編集することができなかった。
本発明は、以上の点に鑑み、ビルやマンションの各階の平面図等のような建築物の平面図、断面図、配置図、立面図等の建築図面に基づき、所定の基本の図面データの線種を判定し、所定の抽出すべき領域の境界線を取得することにより、領域及び境界線を設定及び編集することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の解決手段によると、
クライアント端末の処理部は、記憶部から、建築物の平面図又は配置図等を含む建築図面を表した編集すべき実図面データを読み出し、実図面データを表示部に表示するステップと、
処理部は、実図面データが表す平面図上の任意の第1の位置を指定した第1の位置データを、入力部から入力するステップと、
処理部は、第1の位置データで定めた位置から、それぞれ、予め定められた第1の指定方向へ、壁や仕切りに相当する検索対象となる線を検索するステップと、
処理部は、検索された線が、予め指定された所定幅及び線種及び長さの条件のうちいずれかひとつ又は複数の所定条件に該当するか否か判定するステップと、
処理部は、いずれかの所定条件に該当しなければ、検索対象外としてさらに別の線を検索して、前記判定するステップを実行し、一方、全ての所定条件に該当すれば、検索対象となる線であると判断し、検索された線を予め定められた色及び又はパターンで表示部に表示し、検索された線を表すデータを記憶部に記憶するステップと、
処理部は、第2〜第4の指定方向に対して、前記検索するステップ、前記判定するステップ、前記記憶するステップを実行するステップと、
処理部は、第1〜第4の指定方向に対して検索された4つの線を表すデータを記憶部から読み出し、検索された4つの線で定められる第1の長方形を求め、第1の長方形の四隅を表すデータを、記憶部に記憶及び表示部に表示するステップと、
処理部は、表示部に表示された実図面データ、検索された線及び第1の長方形に基づき、実図面データ上の所望の領域の内で第1の長方形でカバーされていない領域の任意の第2の位置を指定した位置データを入力部から入力するステップと、
処理部は、第2の位置データに基づき、前記検索するステップ、前記判定するステップ、前記記憶するステップ、前記実行するステップ及び前記表示するステップを実行して、第2の長方形を求め、検索された線及び第2の長方形を表すデータを記憶及び表示するステップと、
処理部は、求められた複数の長方形を合成し、表示部に合成領域を、予め定められた色及び/又はパターンで表示し、合成領域を表す頂点データを求め、求めた頂点データを記憶部に記憶するステップと、
処理部は、実図面データに対して、求めた線及び/又は合成領域により編集処理した編集済実図面データを記憶部に保存するステップと、
を含むデータ編集方法が提供される。
【0008】
本発明の第2の解決手段によると、
建築物の平面図又は配置図等を含む建築図面を表した編集すべき実図面データ、実図面データを編集した編集済実図面データ、予め定められた所定条件データを含むデータを記憶した記憶部と、
前記記憶部からデータを読み取り及び前記記憶部へデータを記憶し、前記実図面データに基づき、前記所定条件に従い所定の領域を編集して前記編集済実図面データを作成するための処理部と、
前記処理部にデータを入力するための入力部と、
前記処理部によりデータを表示するための表示部と、
を備え、
前記処理部は、
前記記憶部から、建築図面を表した編集すべき実図面データを読み出し、実図面データを表示部に表示する手段と、
実図面データが表す平面図上の任意の第1の位置を指定した第1の位置データを、前記入力部から入力する手段と、
第1の位置データで定めた位置から、それぞれ、予め定められた第1の指定方向へ、壁や仕切りに相当する検索対象となる線を検索する手段と、
検索された線が、予め指定された所定幅及び線種及び長さの条件のうちいずれかひとつ又は複数の所定条件に該当するか否か判定する手段と、
いずれかの所定条件に該当しなければ、検索対象外としてさらに別の線を検索して、前記判定する手段を実行し、一方、全ての所定条件に該当すれば、検索対象となる線であると判断し、検索された線を予め定められた色及び又はパターンで前記表示部に表示し、検索された線を表すデータを前記記憶部に記憶する手段と、
第2〜第4の指定方向に対して、前記検索する手段、前記判定する手段、前記記憶する手段を実行する手段と、
第1〜第4の指定方向に対して検索された4つの線を表すデータを記憶部から読み出し、検索された4つの線で定められる第1の長方形を求め、第1の長方形の四隅を表すデータを、前記記憶部に記憶及び前記表示部に表示する手段と、
前記表示部に表示された実図面データ、検索された線及び第1の長方形に基づき、実図面データ上の所望の領域の内で第1の長方形でカバーされていない領域の任意の第2の位置を指定した位置データを前記入力部から入力する手段と、
第2の位置データに基づき、前記検索する手段、前記判定する手段、前記記憶する手段、前記実行する手段及び前記表示する手段を実行して、第2の長方形を求め、検索された線及び第2の長方形を表すデータを記憶及び表示する手段と、
求められた複数の長方形を合成し、前記表示部に合成領域を、予め定められた色及び/又はパターンで表示し、合成領域を表す頂点データを求め、求めた頂点データを前記記憶部に記憶する手段と、
実図面データに対して、求めた線及び/又は合成領域により編集処理した編集済実図面データを前記記憶部に保存する手段と、
を有するデータ編集装置が提供される。
【0009】
本発明の第3の解決手段によると、
クライアント端末の処理部は、記憶部から、建築物の平面図又は配置図等を含む建築図面を表した編集すべき実図面データを読み出し、実図面データを表示部に表示するステップと、
処理部は、実図面データが表す平面図上の任意の第1の位置を指定した第1の位置データを、入力部から入力するステップと、
処理部は、第1の位置データで定めた位置から、それぞれ、予め定められた第1の指定方向へ、壁や仕切りに相当する検索対象となる線を検索するステップと、
処理部は、検索された線が、予め指定された所定幅及び線種及び長さの条件のうちいずれかひとつ又は複数の所定条件に該当するか否か判定するステップと、
処理部は、いずれかの所定条件に該当しなければ、検索対象外としてさらに別の線を検索して、前記判定するステップを実行し、一方、全ての所定条件に該当すれば、検索対象となる線であると判断し、検索された線を予め定められた色及び又はパターンで表示部に表示し、検索された線を表すデータを記憶部に記憶するステップと、
処理部は、第2〜第4の指定方向に対して、前記検索するステップ、前記判定するステップ、前記記憶するステップを実行するステップと、
処理部は、第1〜第4の指定方向に対して検索された4つの線を表すデータを記憶部から読み出し、検索された4つの線で定められる第1の長方形を求め、第1の長方形の四隅を表すデータを、記憶部に記憶及び表示部に表示するステップと、
処理部は、表示部に表示された実図面データ、検索された線及び第1の長方形に基づき、実図面データ上の所望の領域の内で第1の長方形でカバーされていない領域の任意の第2の位置を指定した位置データを入力部から入力するステップと、
処理部は、第2の位置データに基づき、前記検索するステップ、前記判定するステップ、前記記憶するステップ、前記実行するステップ及び前記表示するステップを実行して、第2の長方形を求め、検索された線及び第2の長方形を表すデータを記憶及び表示するステップと、
処理部は、求められた複数の長方形を合成し、表示部に合成領域を、予め定められた色及び/又はパターンで表示し、合成領域を表す頂点データを求め、求めた頂点データを記憶部に記憶するステップと、
処理部は、実図面データに対して、求めた線及び/又は合成領域により編集処理した編集済実図面データを記憶部に保存するステップと、
をコンピュータに実行させるためのデータ編集プログラム、及び、該プログラムを記録したコンピュータ読み取可能な記録媒体が提供される。
【発明の効果】
【0010】
本発明によると、ビルやマンションの各階の平面図等のような建築物の平面図、断面図、配置図、立面図等の建築図面に基づき、所定の基本の図面データの線種を判定し、所定の抽出すべき領域の境界線を取得することにより、領域及び境界線を設定及び編集することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
1.ハードウェア
図1は、本発明に係るデータ編集方法を実現するためのFMにおけるデータ編集システムのブロック構成図である。
このデータ編集システムは、複数のクライアント端末1、FMデータ管理装置(サーバ)2、ネットワーク通信網3を備える。ネットワーク通信網3は、専用線網、インターネット等各種通信ネットワークであり、複数のクライアント端末1とFMデータ管理装置(サーバ)2は、ネットワーク通信網3により接続される。
【0012】
図2は、クライアント端末1の構成図である。
クライアント端末1は、パーソナルコンピュータなどで構成することができ、ネットワーク3によりサーバ2と通信可能に接続されている。なお、クライアント端末1は、例えば、サーバ2とは別の部屋や別のビル・場所等に配置されているが、同部屋内、同ビル内に設置されていてもよく、クライアント端末1とサーバ2が同一コンピュータ内に一体化されていてもよい。
クライアント端末1は、処理部11、記憶部12、表示部110、入力部111、出力部112を備える。表示部110は、液晶等からなるディスプレイ装置である。入力部111は、キーボード、マウス等のポインティングデバイス等である。出力部112は、プリンタ、外部I/Fなどである。
【0013】
処理部11は、送受信手段101、ログイン手段102、図面データ検索手段103、図面データ取得手段104、図面データ選択手段105、図面データ表示手段106、図面データ編集手段107を備える。
送受信手段101は、所定のプロトコルに基づいて、インターネット等の通信網を介してサーバ等と情報の授受を行う。
ログイン手段102は、サーバ2への接続要求を送信すると、ユーザIDやパスワードの入力要求画面を表示し、入力部111から入力された内容をサーバ2へ送信して、サーバ2により照合されるとサーバ2と接続するための手段である。
図面データ検索手段103は、会社名、管理者名、面積など、キーワード入力の画面を表示部110に表示し、それに入力されたデータに基づき、サーバ2の図面情報データベース205を検索して、ヒットした情報のビル名やフロアなどを、リストや図形・図面等として表示部110へ表示するための手段である。
【0014】
図面データ取得手段104は、リストから選択された実図面データ等の図形データをダウンロードすると共に、該当する図形データをロックする指示をサーバ2に送る。ロックされた後に、他のクライアント端末1からその図形データにアクセスがあっても、参照のみとされる。例えば、サーバ2において、該当する図形データは参照のみです、などのメッセージを表示する。図面データ取得手段104は、該当する図面データのサムネイルを取得しサムネイル表示することもできる。
図面データ選択手段105は、検索手段で検索した結果のリストやサムネイルデータから、該当する図面やデータを選択する。
【0015】
図面データ表示手段106は、ダウンロードした図形データ、編集した図形データ、面積、テキストデータ、サムネイルデータ等の各種データをクライアント端末の表示部に表示するための手段である。
図面データ編集手段107は、サーバ2からダウンロードした図形データなどに基づき、各種図形編集をする手段である。例えば、所定の図形データから、所定の領域を編集、任意の四角形領域の作成、所定領域の特定、表示、面積等の取得をすることができる。また、図面データ編集手段107は、保存された図面データをサーバの図面データテーブルやFMデータテーブル等のデータベースにアップロードし、また、サーバ2による該図面データのロックを解除する指示を送る。
記憶部12は、図面データファイル108と、各種設定条件や処理結果等を記憶する領域やファイル・テーブルを備える。
図面データファイル108に、編集手段によって編集された図形データを(一時的に)保存する。図面データファイル108は、例えば、クライアント端末1が有する記憶部12(ハードディスク等)の一領域を保存用として用いることができる。
【0016】
図3は、FMデータ管理装置(サーバ)2の構成図である。
FMデータ管理装置(サーバ)2は、FMデータや図面データ等の各種データを記憶及び管理するためのサーバであり、例えば、ハードディスク等の大容量記憶手段を備えたコンピュータで構成される。FMデータ管理装置(サーバ)2は、処理部21、データベース22を備える。
処理部21は、送受信手段201、ロック設定手段210、処理手段211を備える。
送受信手段201は、所定のプロトコルに基づいて、インターネット等の通信網を介してクライアント端末等と情報の授受を行う。
ロック設定手段210は、クライアント端末1からダウンロードされた図形データを、他のクライアント端末からダウンロード要求があっても参照のみとするため、該当データにロックを掛けるための手段である。また、ロック設定手段は、クライアント端末1から図形データがアップロードされた場合には、ロックを解除する。
処理手段211は、送受信手段201、ロック設定手段210による処理以外の各種処理を実行する。
データベース22は、クライアント情報ファイル202、図面データテーブル203、図面画像データテーブル204、図面情報データテーブル205、領域編集データテーブル206、FMデータテーブル207、履歴管理データテーブル208を含む。
クライアント情報ファイル202は、クライアント端末1からサーバ2へログインするためのログイン情報が記憶されている。クライアント端末からログイン要求があると、ユーザIDやパスワード等が送信され、これらの送信情報と照合し、クライアントの正当性を評価するためのユーザIDやパスワードなどの情報が記憶されている。
【0017】
以下に、各種データテーブルについて説明する。
図4(A)に、図面データテーブル203の説明図一例を示す。
図面データテーブル203は、ビルやマンションのある階の平面図等のような建築物の平面図、断面図、配置図、立面図等の建築図面などの実図面データが基本図面として記憶されている。データとして、例えば、図面ID(親図面ID及び階層ID(親図面に対する階層が数字で表される、数字が大きくなるほど深い階層となる)で特定される実図面データが記憶されている。
図4(B)に、図面画像データテーブル204の説明図一例を示す。
図面画像データテーブル204は、サムネイルされた画像データが記憶されている。データとして、例えば、図面ID、サムネイルコメント、サムネイル名(サムネイル小データ名、サムネイル小ファイル名、サムネイル大データ名、サムネイル大ファイル名)に対応して、関連付けられたサムネイルデータが記憶されている。
【0018】
図4(C)に、図面情報データテーブル205の説明図一例を示す。
図面情報データテーブル205は、図面データテーブル203及びサムネイルデータテーブル204の図面IDと関連付けられた図面情報が記憶されている。図面情報は、例えば、該図面を作成した作成日時、作成者名(又は作成者ID)、管理者(又は管理者ID)、タイトル、サブタイトル、キーワード、コメント、表示フラグ、ロックフラグ等のいずれかが含まれる。また、図面IDによる図面の部屋などの用途、面積、管理者(会社名、担当者など)、管理者情報(住所や連絡先電話番号・メールアドレスなど)、機器・設備情報(パソコン台数、コピー・FAXなどの台数、・・・)、オフィスなどを利用する人数などを適宜記憶してもよい。
図4(D)に、領域編集データテーブル206の説明図一例を示す。
領域編集データテーブル206は、図面IDと各閉領域(合成領域、長方形領域等)区分に対して、ハッチングスタイル/パターン(塗りつぶし、水平、垂直、格子、クロス、斜め線など)、種類(なし、塗りつぶし、ハッチングかなど)、色などの主に表示に使用される領域編集データが記憶される。
【0019】
図5(A)に、FMデータテーブル207の説明図一例を示す。
FMデータテーブル207は、図面ID及び階層IDに対応して、FMデータ、データタイプ(例えば、面、線)、頂点データ、面積、壁を示す線又はフロアの床等の合成領域を囲む線等の適宜の線の長さ、壁(色、パターン)、フロアの床等の全体面・部分面(色、パターン)等が記載されている。なお、FMデータは、例えば、業務ID、FM図形ID、図形属性(図形コード、領域コード、ゾーン(フロア)コード)などを含む。なお、頂点データとしては、フロアの床等を示す合成領域を表すデータの他にも、長方形の四隅を表すデータ等を適宜記憶するようにしても良いし、長方形と合成領域の両方のデータを記憶しても良い。
履歴管理データテーブル208は、図面や図面画像、図面情報などを追加、更新、削除に伴い、各図面ID、図面画像データID、図面情報データID等の識別情報に基づいて、追加、更新削除の別、更新日時、更新者(更新者ID)などを記憶する。
【0020】
図5(B)に、図面データファイル108の説明図一例を示す。
図面データファイル108は、図面ID及び階層IDに対応して、実図面データ、編集済実図面データ、検索された線を表すデータ、長方形を表すデータ、合成領域の頂点データ、面積、壁を示す線又はフロアの床等の合成領域を囲む線等の適宜の線の長さ、壁(色、パターン)、フロアの床等の全体面・部分面(色、パターン)等が記載されている。なお、さらに、検索対象となる線の条件(例えば、線幅、線種、長さ等)、検索された線・それら線により画定される面の色及び/又はパターン(例えば、グレースケール、模様、斜線、ドット等)、検索の指示方向等の検索に必要な各種データを記憶しても良い。
【0021】
2.ソフトウェア
図6に、データ編集処理のシーケンス図を示す。
クライアント端末1の送受信手段101及びログイン手段102は、FMデータ管理装置(サーバ)2にログインを行い(S101)、ログイン情報を送信する(S103)。
サーバ2の処理手段211は、送受信手段201により、ログイン情報を受信し(S201)、ログイン情報に含まれるデータに従い、クライアント情報ファイル202を検索する(S203)。つぎに、処理手段211は、正当なクライアントかどうか判断し(S205)、正当でない場合は不正アクセスのメッセージをクライアント端末1へ送信する(S207)。ここで、クライアント端末1は、不正アクセスのメッセージをサーバ2から受信すると、そのメッセージを表示部110に表示し(S105)、処理を終了する。一方、サーバ2の処理手段211は、ステップS205で正当なクライアントであると判断すると、クライアント端末1のデータベースアクセスを許可するメッセージを送信する(S209)。
【0022】
クライアント端末1は、サーバ2からアクセス許可のメッセージを受信すると、データベース検索用のアプリケーション(図面データ検索手段103)を起動する(S107)。クライアント端末1の図面データ検索手段103は、入力部111から検索に必要な検索キーが入力されると(S109)、サーバ2にその検索キーを送信する(S111)。検索キーは、例えば、図面を作成した作成日時、作成者名(又は作成者ID)、管理者(又は管理者ID)、タイトル、サブタイトル、キーワード、コメント、表示フラグ、ロックフラグ、図面の部屋などの用途、面積、管理者(会社名、担当者など)、管理者情報(住所や連絡先電話番号・メールアドレスなど)、機器・設備情報(パソコン台数、コピー・FAXなどの台数など)、オフィスなどを利用する人数などのうち、ひとつ又は複数のデータを用いることができる。
【0023】
サーバ2の処理手段211は、クライアント端末1から検索キーを受信すると(S211)、その検索キーに基づいて図面情報データテーブル205を検索し(S213)、該当する図面ID及び/又はファイル名を求める。処理手段211は、検索結果である図面ID及び/又はファイル名に基づき、図面画像データテーブル204から該当するサムネイルデータを取得し(S215)、図面ID及び/又はファイル名とサムネイルデータとをクライアント端末1へ送信する(S217)。サムネイルデータは、例えば、サムネイルコメント、サムネイル小データ名、サムネイル小ファイル名、サムネイル大データ名、サムネイル大ファイル名などを適宜含むことができる。
クライアント端末1は、サーバ2からサムネイルデータを受信すると(S113)、図面データ取得手段104又は図面データ表示手段106によりサムネイルデータを表示部110に表示する(S115)。クライアント端末1では、図面データ表示手段106により表示されたサムネイルデータの中から、入力部111により所望のサムネイルデータが選択されると(S117)、図面データ選択手段105は、選択されたサムネイルデータに相当する実図面データの図面ID又はファイル名を、サーバ2に送信する(S119)。
【0024】
サーバ2の処理手段211は、クライアント端末1から図面ID及び/又はファイル名を受信すると(S219)、ロック設定手段210により、選択されたサムネイルに該当する図面データテーブル203中の実図面データをロックし(S221)、図面データテーブル203から当該実図面データを取得してクライアント端末1へ送信する(S223)。
クライアント端末1は、図面データ取得手段104により実図面データをサーバ2からダウンロードし、図面データファイル108に記憶する(S121)。クライアント端末1の図面データ編集手段107は、実図面データを図面データファイル108から読み出し、それを用いて編集処理を実行する(S123)。さらに、図面データ編集手段107は、編集処理した編集済実図面データを図面データファイル108に保存する(S125)。このとき、図面データ編集手段107は、例えば、実図面データに対して求めた線及び長方形や、合成領域に関するデータを編集した編集済実図面データを図面データファイル108に記憶する。さらに、図面データ編集手段107は、保存した編集済実図面データをサーバ2にアップロードする(S127)。なお、編集処理の詳細は、後述する。なお、図面データ編集手段107は、ダウンロードした実図面データと編集済実図面データを記憶部12の別ファイルに記憶するようにしてもよい。
【0025】
サーバ2の処理手段211は、クライアント端末1から受信した編集済実図面データにより、FMデータテーブル207のデータ及び図面データテーブル203の実図面データを更新し、さらにログイン情報及びクライアント情報ファイル202等の情報に従い履歴管理データテーブル208に編集に関する履歴情報を書き込む(S225)。その後、処理手段211は、図面データテーブル203の該当する実図面データのロックを解除する(S227)。
【0026】
図7に、編集処理(S123)のフローチャートを示す。
また、図8〜図10に、編集処理における表示画面を表す図(1)〜(3)を示す。
処理部11の図面データ編集手段107は、まず、入力部111により入力されたデータ又は図面データファイル108に予め記憶されたデータ等により、検索対象となる線の条件(例えば、線幅、線種、長さ等)、検索された線・それら線により画定される面の色及び/又はパターン(例えば、グレースケール、模様、斜線、ドット等)、検索の指示方向等の検索に必要な各種データを、記憶部12に初期設定する(S301)。つぎに、図面データ編集手段107は、図面データファイル108から、編集すべき実図面データ(例えば、ビルやマンションのフロア等のような建築物の平面図、断面図、配置図、立面図等の建築図面)を読み出すことにより、サーバ2からダウンロードした実図面データを表示部110に表示する(S303)。
【0027】
つぎに、入力部111により、例えば、マウス等のポインティングデバイスなどを用いてクリックすることにより、表示された実図面データが表す平面図上の任意の位置が指定されると、図面データ編集手段107は、その位置データを入力する(S305)。図8(A)の基本図面の例では、位置P1がクリックされたことを表す。つぎに、まず、図面データ編集手段107には、記憶部12に予め定められた第1の指定方向(この例では左方向・マイナス方向)が指定され(S307)、位置P1から、例えば左方向(マイナス方向)へ検索対象となる線の検索を行う(S309)。なお、検索対象となる線は、この例では、壁や仕切り等に相当する線であるが、これに限定されず適宜の線を対象とすることができる。また、該当する線を検索する方法は、周知及び公知の図面処理により求めることができる。例えば、対象となる線を表すデータは実図面データに含まれており、それら線を表すデータと位置P1を通るx軸方向・y軸方向の直線との交点の存否及びその位置等に従い、検索対象の線を検索することができる。
【0028】
つぎに、図面データ編集手段107は、検索された線が、記憶部12に予め指定された所定幅(所定幅以内、所定幅以上、又は、所定幅範囲)か否か判定する(S311)。所定幅に該当する場合、さらに、図面データ編集手段107は、検索された線が予め指定された線種か否か判定する(S313)。指定された線種に該当する場合、さらに、図面データ編集手段107は、検索された線が予め指定された長さ(所定長以内、所定長以上、又は、所定長範囲)か否か判定する(S315)。図面データ編集手段107は、ステップS311〜S315のいずれかの条件に該当しなければ、検索する線とは別のものであるから、検索対象外としてステップS309へ移行して別の線を検索して、処理を繰り返す。一方、ステップS311〜S315の全ての条件に該当すれば、図面データ編集手段107は、検索対象となる線であると判断し、検索された線を、記憶部12により予め定められた色及び又はパターン(例えば「赤」など)で表示部110に表示し、検索された線を表すデータを図面データファイル108に記憶する(S317)。なお、このとき、図面データ編集手段107は、必要に応じて、検索された線が2重線又は複数線で構成されている場合、2本の線又は複数線の中心線を取得し、その中心線を表すデータを記憶するようにしてもよい。
【0029】
図面データ編集手段107は、検索対象となる線の検索処理を、左右上下方向に対してそれぞれ実行する。すなわち、図面データ編集手段107は、P1位置から第2の指定方向(例えば、右側)への検索が終了か判定し(S321)、未処理のときは右方向を指定し(S323)、ステップS309へ移行して、上述と同様に検索処理を実行する。つぎに、図面データ編集手段107は、第3の指示方向(例えば、上側)への検索が終了か判定し(S325)、未処理のときは、上方向を指定し(S327)、ステップS309へ移行して、上述と同様に検索処理を実行する。さらに、同様に、図面データ編集手段107は、第4の指定方向(例えば、下側)への検索が終了か否か判定し(S329)、未処理のときは下方向を指定し(S331)、ステップS309へ移行して、上述と同様に検索処理を実行する。
【0030】
以上のように、図面データ編集手段107は、第1〜第4の指定方向に対して検索対象となる所定の線を検索し、それぞれ検索された線を定めたデータを図面データファイル108に記憶する。また、図面データ編集手段107は、検索された線で定められる(囲まれる)長方形を求め、長方形の四隅を表す頂点データP(x1,y1)、P(x1,y2)、P(x2,y1)、P(x2,y2)を、図面データファイル108に記憶し、さらに、表示部110に、予め定められた色及び/又はパターンで表示する(S333)。図8(B)に、求めた長方形等を含む表示画面の一例を示す。
【0031】
つぎに、ユーザは、表示部110に表示された実図面データ、検索された線及び定められた長方形等に基づき、その長方形が実図面データ上の所望の領域をカバーしていない場合など、必要に応じて、入力部111により次のエリアを指定するため、任意の位置を入力する。図面データ編集手段107は、その位置データを入力部111から得る(図9(A)の例では、位置Q1がクリックされた。)(S335)。つぎに、上述したように、図面データ編集手段107は、位置Q1に基づき、2個目の長方形を求め、検索された線及び長方形を表すデータの記憶及び表示等を実行する。図9(B)に、求めた長方形等を含む表示画面の一例を示す。さらに、図面データ編集手段107は、必要に応じて上述の処理を繰り返して、n個目の長方形を求める。
【0032】
図面データ編集手段107は、求められたn個の長方形を合成し、表示部110に合成された領域を表示する(S337)。この場合、なお、合成領域を求めるための方法は、周知及び公知の図形処理により求めることができる。例えば、たとえば、各長方形を表す線や頂点のデータに従い、複数の長方形の重複部分を計算して、それを排除して、所望の領域を求めることができる。図10(A)及び(B)に、その表示画面の一例を示す。つぎに、図面データ編集手段107は、領域の隅・角や屈折点等の合成領域を表す頂点データを求め、さらに必要に応じて、合成領域の面積データを求める等の所望のデータ処理を実行し、求めた頂点データを図面データファイル108、又は、記憶部12の適宜のファイルに記憶する(S339)。また、図面編集手段107は、実図面データに対して求めた、線及び長方形や、合成領域に関するデータを編集した編集済実図面データを図面データファイル108に記憶する(S125)。
【0033】
3.追記
本発明のデータ編集方法又はデータ編集装置・システムは、その各手順をコンピュータに実行させるためのデータ編集プログラム、データ編集プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体、データ編集プログラムを含みコンピュータの内部メモリにロード可能なプログラム製品、そのプログラムを含むサーバ等のコンピュータ、などにより提供されることができる。
【産業上の利用可能性】
【0034】
以上のように、本発明は、特に、FMシステムにおける図形編集や各種処理に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明に係るデータ編集方法を実現するためのFMにおけるデータ編集システムのブロック構成図。
【図2】クライアント端末1の構成図。
【図3】FMデータ管理装置(サーバ)2の構成図。
【図4】(A)図面データテーブル203、(B)図面画像データテーブル204、(C)図面情報データテーブル205、(D)領域編集データテーブル206の説明図。
【図5】(A)FMデータテーブル207、(B)図面データファイル108の説明図。
【図6】データ編集処理のシーケンス図。
【図7】編集処理(S123)のフローチャート。
【図8】編集処理における表示画面を表す図(1)。
【図9】編集処理における表示画面を表す図(2)。
【図10】編集処理における表示画面を表す図(3)。
【図11】従来のWeb機能を用いたデータベースの遠隔制御システムの構成図。
【符号の説明】
【0036】
1 クライアント端末
11 処理部
12 記憶部
110 表示部
111 入力部
112 出力部
2 FMデータ管理装置(サーバ)
21 処理部
22 データベース
3 ネットワーク通信網
【特許請求の範囲】
【請求項1】
クライアント端末の処理部は、記憶部から、建築物の平面図又は配置図等を含む建築図面を表した編集すべき実図面データを読み出し、実図面データを表示部に表示するステップと、
処理部は、実図面データが表す平面図上の任意の第1の位置を指定した第1の位置データを、入力部から入力するステップと、
処理部は、第1の位置データで定めた位置から、それぞれ、予め定められた第1の指定方向へ、壁や仕切りに相当する検索対象となる線を検索するステップと、
処理部は、検索された線が、予め指定された所定幅及び線種及び長さの条件のうちいずれかひとつ又は複数の所定条件に該当するか否か判定するステップと、
処理部は、いずれかの所定条件に該当しなければ、検索対象外としてさらに別の線を検索して、前記判定するステップを実行し、一方、全ての所定条件に該当すれば、検索対象となる線であると判断し、検索された線を予め定められた色及び又はパターンで表示部に表示し、検索された線を表すデータを記憶部に記憶するステップと、
処理部は、第2〜第4の指定方向に対して、前記検索するステップ、前記判定するステップ、前記記憶するステップを実行するステップと、
処理部は、第1〜第4の指定方向に対して検索された4つの線を表すデータを記憶部から読み出し、検索された4つの線で定められる第1の長方形を求め、第1の長方形の四隅を表すデータを、記憶部に記憶及び表示部に表示するステップと、
処理部は、表示部に表示された実図面データ、検索された線及び第1の長方形に基づき、実図面データ上の所望の領域の内で第1の長方形でカバーされていない領域の任意の第2の位置を指定した位置データを入力部から入力するステップと、
処理部は、第2の位置データに基づき、前記検索するステップ、前記判定するステップ、前記記憶するステップ、前記実行するステップ及び前記表示するステップを実行して、第2の長方形を求め、検索された線及び第2の長方形を表すデータを記憶及び表示するステップと、
処理部は、求められた複数の長方形を合成し、表示部に合成領域を、予め定められた色及び/又はパターンで表示し、合成領域を表す頂点データを求め、求めた頂点データを記憶部に記憶するステップと、
処理部は、実図面データに対して、求めた線及び/又は合成領域により編集処理した編集済実図面データを記憶部に保存するステップと、
を含むデータ編集方法。
【請求項2】
検索対象となる線の条件、検索された線・面の色及び/又はパターン、検索の指示方向を含む検索に必要な各種データが、入力部により入力されて記憶部に記憶されることで初期設定され、又は、予め記憶部に記憶されることで初期設定され、
処理部は、初期設定されたデータを必要に応じて記憶部から読み出して処理に用いることを特徴とする請求項1に記載のデータ編集方法。
【請求項3】
処理部は、検索された線が2重線又は複数線で構成されている場合、2本の線又は複数線の中心線を取得し、その中心線を表すデータを線を表すデータとして記憶することを特徴とする請求項1に記載のデータ編集方法。
【請求項4】
処理部は、第1〜第n(nは3以上の整数)の長方形を求め、n個の長方形に基づき合成領域を求めることを特徴とする請求項1に記載のデータ編集方法。
【請求項5】
処理部は、さらに、合成領域の面積データを求める処理を含むデータ処理を実行することを特徴とする請求項1に記載のデータ編集方法。
【請求項6】
クライアント端末の処理部は、サーバにログインを行い、ログイン情報を送信するステップと、
サーバの処理部は、ログイン情報を受信し、ログイン情報に含まれるデータに従い、正当なクライアントかどうか判断するステップと、
クライアント端末の処理部は、サーバからアクセス許可のメッセージを受信すると、入力部から入力された検索に必要な検索キーを、サーバに送信するステップと、
サーバの処理部は、クライアント端末から検索キーを受信すると、その検索キーに基づいて図面情報データテーブルを検索し、該当する図面ID及び/又はファイル名とサムネイルデータとを取得し、クライアント端末へ送信するステップと、
クライアント端末の処理部は、サーバから図面ID及び/又はファイル名とサムネイルデータとを受信すると、図面データ表示手段によりサムネイルデータを表示部に表示し、入力部により選択されたサムネイルデータに相当する実図面データの図面ID又はファイル名を、サーバに送信するステップと、
サーバの処理部は、クライアント端末から図面ID及び/又はファイル名を受信すると、選択されたサムネイルに該当する図面データテーブル中の実図面データをロックし、図面データテーブルから当該実図面データを取得してクライアント端末へ送信するステップと、
クライアント端末の処理部は、図面データ取得手段により実図面データをサーバからダウンロードし、記憶部に記憶するステップと、
を含む請求項1に記載のデータ編集方法。
【請求項7】
クライアント端末の処理部は、保存した編集済実図面データをサーバにアップロードするステップと、
サーバの処理部は、クライアント端末から受信した編集済実図面データにより、記憶部に記憶された実図面データを更新し、さらにログイン情報に従い記憶部に編集に関する履歴情報を書き込み、記憶部に記憶された該当する実図面データのロックを解除するステップと、
を含む請求項1に記載のデータ編集方法。
【請求項8】
前記検索キーは、図面を作成した作成日時、作成者データ、管理者データ、タイトル、サブタイトル、キーワード、コメント、表示フラグ、ロックフラグ、図面の部屋などの用途、面積、機器・設備情報、オフィスなどを利用する人数などのうち、ひとつ又は複数のデータを含むことを特徴とする請求項7に記載のデータ編集方法。
【請求項9】
建築物の平面図又は配置図等を含む建築図面を表した編集すべき実図面データ、実図面データを編集した編集済実図面データ、予め定められた所定条件データを含むデータを記憶した記憶部と、
前記記憶部からデータを読み取り及び前記記憶部へデータを記憶し、前記実図面データに基づき、前記所定条件に従い所定の領域を編集して前記編集済実図面データを作成するための処理部と、
前記処理部にデータを入力するための入力部と、
前記処理部によりデータを表示するための表示部と、
を備え、
前記処理部は、
前記記憶部から、建築図面を表した編集すべき実図面データを読み出し、実図面データを表示部に表示する手段と、
実図面データが表す平面図上の任意の第1の位置を指定した第1の位置データを、前記入力部から入力する手段と、
第1の位置データで定めた位置から、それぞれ、予め定められた第1の指定方向へ、壁や仕切りに相当する検索対象となる線を検索する手段と、
検索された線が、予め指定された所定幅及び線種及び長さの条件のうちいずれかひとつ又は複数の所定条件に該当するか否か判定する手段と、
いずれかの所定条件に該当しなければ、検索対象外としてさらに別の線を検索して、前記判定する手段を実行し、一方、全ての所定条件に該当すれば、検索対象となる線であると判断し、検索された線を予め定められた色及び又はパターンで前記表示部に表示し、検索された線を表すデータを前記記憶部に記憶する手段と、
第2〜第4の指定方向に対して、前記検索する手段、前記判定する手段、前記記憶する手段を実行する手段と、
第1〜第4の指定方向に対して検索された4つの線を表すデータを記憶部から読み出し、検索された4つの線で定められる第1の長方形を求め、第1の長方形の四隅を表すデータを、前記記憶部に記憶及び前記表示部に表示する手段と、
前記表示部に表示された実図面データ、検索された線及び第1の長方形に基づき、実図面データ上の所望の領域の内で第1の長方形でカバーされていない領域の任意の第2の位置を指定した位置データを前記入力部から入力する手段と、
第2の位置データに基づき、前記検索する手段、前記判定する手段、前記記憶する手段、前記実行する手段及び前記表示する手段を実行して、第2の長方形を求め、検索された線及び第2の長方形を表すデータを記憶及び表示する手段と、
求められた複数の長方形を合成し、前記表示部に合成領域を、予め定められた色及び/又はパターンで表示し、合成領域を表す頂点データを求め、求めた頂点データを前記記憶部に記憶する手段と、
実図面データに対して、求めた線及び/又は合成領域により編集処理した編集済実図面データを前記記憶部に保存する手段と、
を有するデータ編集装置。
【請求項10】
クライアント端末の処理部は、記憶部から、建築物の平面図又は配置図等を含む建築図面を表した編集すべき実図面データを読み出し、実図面データを表示部に表示するステップと、
処理部は、実図面データが表す平面図上の任意の第1の位置を指定した第1の位置データを、入力部から入力するステップと、
処理部は、第1の位置データで定めた位置から、それぞれ、予め定められた第1の指定方向へ、壁や仕切りに相当する検索対象となる線を検索するステップと、
処理部は、検索された線が、予め指定された所定幅及び線種及び長さの条件のうちいずれかひとつ又は複数の所定条件に該当するか否か判定するステップと、
処理部は、いずれかの所定条件に該当しなければ、検索対象外としてさらに別の線を検索して、前記判定するステップを実行し、一方、全ての所定条件に該当すれば、検索対象となる線であると判断し、検索された線を予め定められた色及び又はパターンで表示部に表示し、検索された線を表すデータを記憶部に記憶するステップと、
処理部は、第2〜第4の指定方向に対して、前記検索するステップ、前記判定するステップ、前記記憶するステップを実行するステップと、
処理部は、第1〜第4の指定方向に対して検索された4つの線を表すデータを記憶部から読み出し、検索された4つの線で定められる第1の長方形を求め、第1の長方形の四隅を表すデータを、記憶部に記憶及び表示部に表示するステップと、
処理部は、表示部に表示された実図面データ、検索された線及び第1の長方形に基づき、実図面データ上の所望の領域の内で第1の長方形でカバーされていない領域の任意の第2の位置を指定した位置データを入力部から入力するステップと、
処理部は、第2の位置データに基づき、前記検索するステップ、前記判定するステップ、前記記憶するステップ、前記実行するステップ及び前記表示するステップを実行して、第2の長方形を求め、検索された線及び第2の長方形を表すデータを記憶及び表示するステップと、
処理部は、求められた複数の長方形を合成し、表示部に合成領域を、予め定められた色及び/又はパターンで表示し、合成領域を表す頂点データを求め、求めた頂点データを記憶部に記憶するステップと、
処理部は、実図面データに対して、求めた線及び/又は合成領域により編集処理した編集済実図面データを記憶部に保存するステップと、
をコンピュータに実行させるためのデータ編集プログラム。
【請求項11】
クライアント端末の処理部は、記憶部から、建築物の平面図又は配置図等を含む建築図面を表した編集すべき実図面データを読み出し、実図面データを表示部に表示するステップと、
処理部は、実図面データが表す平面図上の任意の第1の位置を指定した第1の位置データを、入力部から入力するステップと、
処理部は、第1の位置データで定めた位置から、それぞれ、予め定められた第1の指定方向へ、壁や仕切りに相当する検索対象となる線を検索するステップと、
処理部は、検索された線が、予め指定された所定幅及び線種及び長さの条件のうちいずれかひとつ又は複数の所定条件に該当するか否か判定するステップと、
処理部は、いずれかの所定条件に該当しなければ、検索対象外としてさらに別の線を検索して、前記判定するステップを実行し、一方、全ての所定条件に該当すれば、検索対象となる線であると判断し、検索された線を予め定められた色及び又はパターンで表示部に表示し、検索された線を表すデータを記憶部に記憶するステップと、
処理部は、第2〜第4の指定方向に対して、前記検索するステップ、前記判定するステップ、前記記憶するステップを実行するステップと、
処理部は、第1〜第4の指定方向に対して検索された4つの線を表すデータを記憶部から読み出し、検索された4つの線で定められる第1の長方形を求め、第1の長方形の四隅を表すデータを、記憶部に記憶及び表示部に表示するステップと、
処理部は、表示部に表示された実図面データ、検索された線及び第1の長方形に基づき、実図面データ上の所望の領域の内で第1の長方形でカバーされていない領域の任意の第2の位置を指定した位置データを入力部から入力するステップと、
処理部は、第2の位置データに基づき、前記検索するステップ、前記判定するステップ、前記記憶するステップ、前記実行するステップ及び前記表示するステップを実行して、第2の長方形を求め、検索された線及び第2の長方形を表すデータを記憶及び表示するステップと、
処理部は、求められた複数の長方形を合成し、表示部に合成領域を、予め定められた色及び/又はパターンで表示し、合成領域を表す頂点データを求め、求めた頂点データを記憶部に記憶するステップと、
処理部は、実図面データに対して、求めた線及び/又は合成領域により編集処理した編集済実図面データを記憶部に保存するステップと、
をコンピュータに実行させるためのデータ編集プログラムを記録したコンピュータ読み取可能な記録媒体。
【請求項1】
クライアント端末の処理部は、記憶部から、建築物の平面図又は配置図等を含む建築図面を表した編集すべき実図面データを読み出し、実図面データを表示部に表示するステップと、
処理部は、実図面データが表す平面図上の任意の第1の位置を指定した第1の位置データを、入力部から入力するステップと、
処理部は、第1の位置データで定めた位置から、それぞれ、予め定められた第1の指定方向へ、壁や仕切りに相当する検索対象となる線を検索するステップと、
処理部は、検索された線が、予め指定された所定幅及び線種及び長さの条件のうちいずれかひとつ又は複数の所定条件に該当するか否か判定するステップと、
処理部は、いずれかの所定条件に該当しなければ、検索対象外としてさらに別の線を検索して、前記判定するステップを実行し、一方、全ての所定条件に該当すれば、検索対象となる線であると判断し、検索された線を予め定められた色及び又はパターンで表示部に表示し、検索された線を表すデータを記憶部に記憶するステップと、
処理部は、第2〜第4の指定方向に対して、前記検索するステップ、前記判定するステップ、前記記憶するステップを実行するステップと、
処理部は、第1〜第4の指定方向に対して検索された4つの線を表すデータを記憶部から読み出し、検索された4つの線で定められる第1の長方形を求め、第1の長方形の四隅を表すデータを、記憶部に記憶及び表示部に表示するステップと、
処理部は、表示部に表示された実図面データ、検索された線及び第1の長方形に基づき、実図面データ上の所望の領域の内で第1の長方形でカバーされていない領域の任意の第2の位置を指定した位置データを入力部から入力するステップと、
処理部は、第2の位置データに基づき、前記検索するステップ、前記判定するステップ、前記記憶するステップ、前記実行するステップ及び前記表示するステップを実行して、第2の長方形を求め、検索された線及び第2の長方形を表すデータを記憶及び表示するステップと、
処理部は、求められた複数の長方形を合成し、表示部に合成領域を、予め定められた色及び/又はパターンで表示し、合成領域を表す頂点データを求め、求めた頂点データを記憶部に記憶するステップと、
処理部は、実図面データに対して、求めた線及び/又は合成領域により編集処理した編集済実図面データを記憶部に保存するステップと、
を含むデータ編集方法。
【請求項2】
検索対象となる線の条件、検索された線・面の色及び/又はパターン、検索の指示方向を含む検索に必要な各種データが、入力部により入力されて記憶部に記憶されることで初期設定され、又は、予め記憶部に記憶されることで初期設定され、
処理部は、初期設定されたデータを必要に応じて記憶部から読み出して処理に用いることを特徴とする請求項1に記載のデータ編集方法。
【請求項3】
処理部は、検索された線が2重線又は複数線で構成されている場合、2本の線又は複数線の中心線を取得し、その中心線を表すデータを線を表すデータとして記憶することを特徴とする請求項1に記載のデータ編集方法。
【請求項4】
処理部は、第1〜第n(nは3以上の整数)の長方形を求め、n個の長方形に基づき合成領域を求めることを特徴とする請求項1に記載のデータ編集方法。
【請求項5】
処理部は、さらに、合成領域の面積データを求める処理を含むデータ処理を実行することを特徴とする請求項1に記載のデータ編集方法。
【請求項6】
クライアント端末の処理部は、サーバにログインを行い、ログイン情報を送信するステップと、
サーバの処理部は、ログイン情報を受信し、ログイン情報に含まれるデータに従い、正当なクライアントかどうか判断するステップと、
クライアント端末の処理部は、サーバからアクセス許可のメッセージを受信すると、入力部から入力された検索に必要な検索キーを、サーバに送信するステップと、
サーバの処理部は、クライアント端末から検索キーを受信すると、その検索キーに基づいて図面情報データテーブルを検索し、該当する図面ID及び/又はファイル名とサムネイルデータとを取得し、クライアント端末へ送信するステップと、
クライアント端末の処理部は、サーバから図面ID及び/又はファイル名とサムネイルデータとを受信すると、図面データ表示手段によりサムネイルデータを表示部に表示し、入力部により選択されたサムネイルデータに相当する実図面データの図面ID又はファイル名を、サーバに送信するステップと、
サーバの処理部は、クライアント端末から図面ID及び/又はファイル名を受信すると、選択されたサムネイルに該当する図面データテーブル中の実図面データをロックし、図面データテーブルから当該実図面データを取得してクライアント端末へ送信するステップと、
クライアント端末の処理部は、図面データ取得手段により実図面データをサーバからダウンロードし、記憶部に記憶するステップと、
を含む請求項1に記載のデータ編集方法。
【請求項7】
クライアント端末の処理部は、保存した編集済実図面データをサーバにアップロードするステップと、
サーバの処理部は、クライアント端末から受信した編集済実図面データにより、記憶部に記憶された実図面データを更新し、さらにログイン情報に従い記憶部に編集に関する履歴情報を書き込み、記憶部に記憶された該当する実図面データのロックを解除するステップと、
を含む請求項1に記載のデータ編集方法。
【請求項8】
前記検索キーは、図面を作成した作成日時、作成者データ、管理者データ、タイトル、サブタイトル、キーワード、コメント、表示フラグ、ロックフラグ、図面の部屋などの用途、面積、機器・設備情報、オフィスなどを利用する人数などのうち、ひとつ又は複数のデータを含むことを特徴とする請求項7に記載のデータ編集方法。
【請求項9】
建築物の平面図又は配置図等を含む建築図面を表した編集すべき実図面データ、実図面データを編集した編集済実図面データ、予め定められた所定条件データを含むデータを記憶した記憶部と、
前記記憶部からデータを読み取り及び前記記憶部へデータを記憶し、前記実図面データに基づき、前記所定条件に従い所定の領域を編集して前記編集済実図面データを作成するための処理部と、
前記処理部にデータを入力するための入力部と、
前記処理部によりデータを表示するための表示部と、
を備え、
前記処理部は、
前記記憶部から、建築図面を表した編集すべき実図面データを読み出し、実図面データを表示部に表示する手段と、
実図面データが表す平面図上の任意の第1の位置を指定した第1の位置データを、前記入力部から入力する手段と、
第1の位置データで定めた位置から、それぞれ、予め定められた第1の指定方向へ、壁や仕切りに相当する検索対象となる線を検索する手段と、
検索された線が、予め指定された所定幅及び線種及び長さの条件のうちいずれかひとつ又は複数の所定条件に該当するか否か判定する手段と、
いずれかの所定条件に該当しなければ、検索対象外としてさらに別の線を検索して、前記判定する手段を実行し、一方、全ての所定条件に該当すれば、検索対象となる線であると判断し、検索された線を予め定められた色及び又はパターンで前記表示部に表示し、検索された線を表すデータを前記記憶部に記憶する手段と、
第2〜第4の指定方向に対して、前記検索する手段、前記判定する手段、前記記憶する手段を実行する手段と、
第1〜第4の指定方向に対して検索された4つの線を表すデータを記憶部から読み出し、検索された4つの線で定められる第1の長方形を求め、第1の長方形の四隅を表すデータを、前記記憶部に記憶及び前記表示部に表示する手段と、
前記表示部に表示された実図面データ、検索された線及び第1の長方形に基づき、実図面データ上の所望の領域の内で第1の長方形でカバーされていない領域の任意の第2の位置を指定した位置データを前記入力部から入力する手段と、
第2の位置データに基づき、前記検索する手段、前記判定する手段、前記記憶する手段、前記実行する手段及び前記表示する手段を実行して、第2の長方形を求め、検索された線及び第2の長方形を表すデータを記憶及び表示する手段と、
求められた複数の長方形を合成し、前記表示部に合成領域を、予め定められた色及び/又はパターンで表示し、合成領域を表す頂点データを求め、求めた頂点データを前記記憶部に記憶する手段と、
実図面データに対して、求めた線及び/又は合成領域により編集処理した編集済実図面データを前記記憶部に保存する手段と、
を有するデータ編集装置。
【請求項10】
クライアント端末の処理部は、記憶部から、建築物の平面図又は配置図等を含む建築図面を表した編集すべき実図面データを読み出し、実図面データを表示部に表示するステップと、
処理部は、実図面データが表す平面図上の任意の第1の位置を指定した第1の位置データを、入力部から入力するステップと、
処理部は、第1の位置データで定めた位置から、それぞれ、予め定められた第1の指定方向へ、壁や仕切りに相当する検索対象となる線を検索するステップと、
処理部は、検索された線が、予め指定された所定幅及び線種及び長さの条件のうちいずれかひとつ又は複数の所定条件に該当するか否か判定するステップと、
処理部は、いずれかの所定条件に該当しなければ、検索対象外としてさらに別の線を検索して、前記判定するステップを実行し、一方、全ての所定条件に該当すれば、検索対象となる線であると判断し、検索された線を予め定められた色及び又はパターンで表示部に表示し、検索された線を表すデータを記憶部に記憶するステップと、
処理部は、第2〜第4の指定方向に対して、前記検索するステップ、前記判定するステップ、前記記憶するステップを実行するステップと、
処理部は、第1〜第4の指定方向に対して検索された4つの線を表すデータを記憶部から読み出し、検索された4つの線で定められる第1の長方形を求め、第1の長方形の四隅を表すデータを、記憶部に記憶及び表示部に表示するステップと、
処理部は、表示部に表示された実図面データ、検索された線及び第1の長方形に基づき、実図面データ上の所望の領域の内で第1の長方形でカバーされていない領域の任意の第2の位置を指定した位置データを入力部から入力するステップと、
処理部は、第2の位置データに基づき、前記検索するステップ、前記判定するステップ、前記記憶するステップ、前記実行するステップ及び前記表示するステップを実行して、第2の長方形を求め、検索された線及び第2の長方形を表すデータを記憶及び表示するステップと、
処理部は、求められた複数の長方形を合成し、表示部に合成領域を、予め定められた色及び/又はパターンで表示し、合成領域を表す頂点データを求め、求めた頂点データを記憶部に記憶するステップと、
処理部は、実図面データに対して、求めた線及び/又は合成領域により編集処理した編集済実図面データを記憶部に保存するステップと、
をコンピュータに実行させるためのデータ編集プログラム。
【請求項11】
クライアント端末の処理部は、記憶部から、建築物の平面図又は配置図等を含む建築図面を表した編集すべき実図面データを読み出し、実図面データを表示部に表示するステップと、
処理部は、実図面データが表す平面図上の任意の第1の位置を指定した第1の位置データを、入力部から入力するステップと、
処理部は、第1の位置データで定めた位置から、それぞれ、予め定められた第1の指定方向へ、壁や仕切りに相当する検索対象となる線を検索するステップと、
処理部は、検索された線が、予め指定された所定幅及び線種及び長さの条件のうちいずれかひとつ又は複数の所定条件に該当するか否か判定するステップと、
処理部は、いずれかの所定条件に該当しなければ、検索対象外としてさらに別の線を検索して、前記判定するステップを実行し、一方、全ての所定条件に該当すれば、検索対象となる線であると判断し、検索された線を予め定められた色及び又はパターンで表示部に表示し、検索された線を表すデータを記憶部に記憶するステップと、
処理部は、第2〜第4の指定方向に対して、前記検索するステップ、前記判定するステップ、前記記憶するステップを実行するステップと、
処理部は、第1〜第4の指定方向に対して検索された4つの線を表すデータを記憶部から読み出し、検索された4つの線で定められる第1の長方形を求め、第1の長方形の四隅を表すデータを、記憶部に記憶及び表示部に表示するステップと、
処理部は、表示部に表示された実図面データ、検索された線及び第1の長方形に基づき、実図面データ上の所望の領域の内で第1の長方形でカバーされていない領域の任意の第2の位置を指定した位置データを入力部から入力するステップと、
処理部は、第2の位置データに基づき、前記検索するステップ、前記判定するステップ、前記記憶するステップ、前記実行するステップ及び前記表示するステップを実行して、第2の長方形を求め、検索された線及び第2の長方形を表すデータを記憶及び表示するステップと、
処理部は、求められた複数の長方形を合成し、表示部に合成領域を、予め定められた色及び/又はパターンで表示し、合成領域を表す頂点データを求め、求めた頂点データを記憶部に記憶するステップと、
処理部は、実図面データに対して、求めた線及び/又は合成領域により編集処理した編集済実図面データを記憶部に保存するステップと、
をコンピュータに実行させるためのデータ編集プログラムを記録したコンピュータ読み取可能な記録媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2008−3935(P2008−3935A)
【公開日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−174201(P2006−174201)
【出願日】平成18年6月23日(2006.6.23)
【出願人】(593063161)株式会社NTTファシリティーズ (475)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年6月23日(2006.6.23)
【出願人】(593063161)株式会社NTTファシリティーズ (475)
【Fターム(参考)】
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