説明

データ送受信装置およびデータ送受信システム

【課題】無線通信を介して互いに通信可能な装置間において、簡単な操作で得られるインタフェースにより、各々が保持するコンテンツを互いに共有できるデータ送受信装置を提供する。
【解決手段】データ送受信装置は、相手装置との間でデータの送受信を行う通信手段と、
相手装置との相対方向に関する情報を検出する相対方向検出手段と、通信手段を介して相手装置との間で行なうデータの送信または受信を切り替える送受信切替手段を備え、送受信切替手段は、相対方向検出手段において検出された相対方向に関する情報に応じて、相手装置に対してデータを送信するか、相手装置からデータを受信するかを切り替える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信、特に近接無線通信を利用してデータの送受信を行うデータ送受信装置およびデータ送受信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、HDD(Hard Disk Drive)やメモリーカードなどの蓄積媒体の大容量化に伴い、AV(Audio and Visual)機器に蓄積されるコンテンツのデータ量が増加してきている。コンテンツの種類としては、放送番組を録画した映像コンテンツやインターネット経由で購入した動画・音楽コンテンツのほか、デジタルカメラやビデオカメラで撮影したプライベートコンテンツなど、多岐にわたっている。
【0003】
HDDレコーダやPC(Personal Computer)などの据え置き機器に蓄積されたコンテンツは、据え置き機器で視聴する以外に、携帯電話や携帯音楽プレイヤーなどの携帯機器にコンテンツをコピーして持ち出し、別の場所でコンテンツを視聴するといった楽しみ方がある。また、デジタルカメラやデジタルビデオカメラなどで撮影したプライベートコンテンツは、宅内に設置されたHDDレコーダなどにコピーして、大画面で視聴して楽しむといった使われ方が一般的に行われている。
【0004】
このような場合に行われる携帯機器と据え置き機器との間でのコンテンツのコピー(あるいは移動)の方法としては、有線あるいは無線のLAN(Local Area Network)を利用して、ネットワーク経由でコンテンツの共有を行う方法がある。ネットワークを利用すれば、DVD(Digital Versatile Disc)やメモリーカードなどの物理媒体を介してコピーする必要がなく、ユーザの利便性を向上させることができる。しかし、同一ネットワーク内に複数の機器が接続されている場合には、コンテンツを共有する相手の機器を一意に特定することはできないため、ユーザは、画面に表示された機器リストの中から、対象とする機器を選択するなどして相手機器を特定する必要があるため、ユーザに「機器を選択する」という操作の手間をかけさせることになる。
【0005】
これに対し、近接無線通信を利用することによって操作対象とする機器を特定する方法が提案されている。近接無線は、機器間の距離が数cm程度の至近距離の場合にのみ通信が可能であり、この特性を利用すれば、据え置き機器に対して携帯機器を近接させることで機器の紐付けを行うことが可能になる。つまり、画面に表示された機器一覧の中から機器を選択するなどの操作をユーザが行う必要がなく、操作している機器を相手機器に近づけるという、極めて簡単な操作によって相手機器を選択することができる。相手機器が選択できれば、次に機器間で共有するコンテンツを選択し、無線の通信路を介してコンテンツの送信または受信を行うことにより、コンテンツのコピーや移動を行うことが可能となる。
【0006】
さらに、特許文献1においては、近接する機器の相対位置を検出し、その検出した相対位置に応じて送信するコンテンツの種類を切り替えるという方法が開示されている。
【特許文献1】特開2003−248697号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に開示されている従来技術においては、検出した相対位置に応じてコンテンツの種類を切り替えるのみであり、コンテンツを送信するのか、受信するのかといった操作に関する選択を行うことはできない。データ送受信装置相互間でのコンテンツの共有、例えば、携帯機器と据え置き機器との間でのコンテンツの共有に関しては、携帯機器で取得してきたコンテンツを据え置き機器にアップロードする場合と、据え置き機器に記録されているコンテンツを外に持ち出すために携帯機器にダウンロードする場合の、少なくとも2つのパターンが想定されるが、特許文献1に開示されている従来技術においては、このような少なくとも2つのパターンの選択を行うことができず、別途入力手段を設けて選択する必要があり、そのためにユーザに手間をかけさせるという課題があった。
【0008】
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、無線通信を介したデータ送受信装置間でのコンテンツの共有において、ユーザの利便性を向上し、かつ、極めて簡単な操作によってコンテンツの共有が可能なデータ送受信装置およびデータ送受信システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本願の第1の発明のデータ送受信装置は、据え置き型データ送受信装置との間でデータの送受信を行う通信手段と、前記据え置き型データ送受信装置との相対方向に関する情報を検出する相対方向検出手段と、前記通信手段を介して行なうデータの送信または受信を切り替える送受信切替手段を備え、前記送受信切替手段は、前記相対方向検出手段において検出された前記相対方向に関する情報に応じて、前記据え置き型データ送受信装置に対してデータを送信するか、前記据え置き型データ送受信装置からデータを受信するかを切り替えることを特徴とするものである。
【0010】
また、本願の第2の発明のデータ送受信装置は、本願の第1の発明のデータ送受信装置において、データを蓄積するデータ蓄積手段と、前記データ蓄積手段に保持されているデータを削除するか否かを判断する削除判断手段をさらに備え、前記データ蓄積手段に保持されているデータを前記据え置き型データ送受信装置に対して送信する際に、前記削除判断手段は、前記相対方向検出手段において検出された前記相対方向に関する情報に応じて、前記据え置き型データ送受信装置に対して送信したデータを、前記データ蓄積手段から削除するか否かを判断することを特徴とするものである。
【0011】
また、本願の第3の発明のデータ送受信装置は、本願の第1または第2の発明のデータ送受信装置において、前記据え置き型データ送受信装置に対して送信するデータを選択するデータ選択手段をさらに備え、前記データ選択手段は、前記相対方向検出手段において検出された前記相対方向に関する情報に応じて、前記据え置き型データ送受信装置に対して送信するデータを選択することを特徴とするものである。
【0012】
また、本願の第4の発明のデータ送受信装置は、本願の第3の発明のデータ送受信装置において、前記データ選択手段は、前記据え置き型データ送受信装置に対して送信するデータを選択する際に、前記相対方向検出手段において検出された前記相対方向に関する情報に応じて、前記据え置き型データ送受信装置に対して送信するデータの数を決定することを特徴とするものである。
【0013】
また、本願の第5の発明のデータ送受信装置は、本願の第1の発明のデータ送受信装置において、データを蓄積するデータ蓄積手段と、前記据え置き型データ送受信装置に対してデータの送信要求をするデータ送信要求手段をさらに備え、前記データ送信要求手段からの前記送信要求に応じて前記据え置き型データ送受信装置から送信されたデータを受信して前記データ蓄積手段に保持する際に、前記データ送信要求手段は、前記相対方向検出手段において検出された前記相対方向に関する情報に応じて、前記据え置き型データ送受信装置が前記送信要求に応じて送信したデータを削除するか否かの情報を、前記送信要求に包含させることを特徴とするものである。
【0014】
また、本願の第6の発明のデータ送受信装置は、本願の第5の発明のデータ送受信装置において、前記データ送信要求手段は、前記据え置き型データ送受信装置から受信するデータを選択し、該選択したデータを送信要求する機能を有し、前記相対方向検出手段において検出された前記相対方向に関する情報に応じて、前記据え置き型データ送受信装置に対し、受信するデータを選択して送信要求することを特徴とするものである。
【0015】
また、本願の第7の発明のデータ送受信装置は、本願の第6の発明のデータ送受信装置において、前記データ送信要求手段は、前記据え置き型データ送受信装置から受信するデータを選択する際に、前記相対方向検出手段において検出された前記相対方向に関する情報に応じて、受信するデータの数を決定することを特徴とするものである。
【0016】
また、本願の第8の発明のデータ送受信装置は、本願の第1乃至第7の発明のデータ送受信装置において、前記相対方向に関する情報は、前記相対方向検出手段において検出された前記相対方向に関する情報のみならず、前記据え置き型データ送受信装置が具備する相対方向検出手段において検出された前記相対方向に関する情報が含まれていることを特徴とするものである。
【0017】
また、本願の第9の発明のデータ送受信システムは、通信手段Aを備えた据え置き型データ送受信装置と、前記通信手段Aと通信可能な通信手段Bを備えた少なくとも1台の携帯型データ送受信装置から成るデータ送受信システムであって、前記据え置き型データ送受信装置および前記携帯型データ送受信装置の少なくとも一方の装置が、前記据え置き型データ送受信装置と前記携帯型データ送受信装置との相対方向に関する情報を検出する相対方向検出手段と、前記一方の装置に対してデータを送信するか、前記一方の装置からデータを受信するかを切り替える送受信切替手段を備え、前記相対方向検出手段において検出した相対方向に関する情報に基づいて、前記送受信切替手段におけるデータの送信または受信を切り替えることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、据え置き型データ送受信装置と携帯型などのデータ送受信装置との相対方向に関する情報に基づいて、通信相手方の装置にデータを送信するか、通信相手方の装置からデータを受信するかを区別するため、送信/受信を識別するための入力手段を別途設ける必要がなく、操作するユーザにとって極めて簡単な操作でコンテンツの共有を行うことが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下に、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0020】
(実施の形態1)
まず、本発明の実施の形態1におけるデータ送受信システムの構成について、図1を用いて説明する。なお、図1は、本発明の実施の形態1におけるデータ送受信システムの構成を示すブロック図である。
【0021】
図1において、データ送受信システムは、携帯機器(携帯型データ送受信装置)100と据え置き機器(据え置き型データ送受信装置)200で構成され、携帯機器100は、例えば、持ち運び可能なデジタルスチルカメラで代表される機器であり、据え置き機器200は、例えば、HDDレコーダで代表される機器である。
【0022】
携帯機器100は、通信手段101、送信手段102、受信手段103、制御手段104、コンテンツ蓄積手段105、コンテンツ情報保持手段106、相対方向検出手段107、および送受信切替手段108を備える。一方、据え置き機器200は、通信手段201、送信手段202、受信手段203、制御手段204、コンテンツ蓄積手段205、およびコンテンツ情報保持手段206を備える。
【0023】
携帯機器100と据え置き機器200は、各々通信手段101および201を介して互いに通信を行うことが可能である。この両機器間の通信には近接無線通信が利用され、両機器が一定距離以内に近接した場合にのみ通信が可能となり、機器間の距離が離れている場合には通信を行うことができない。携帯機器100または据え置き機器200は、相手機器と一定距離以内に近接することで通信路を確立し、相手機器に対してコンテンツなどのデータや要求を送信する場合には、通信手段101および送信手段102、または通信手段201および送信手段202を介して送信処理を行う。また、相手機器からコンテンツや要求を受信する場合には、通信手段101および受信手段103または通信手段201および受信手段203を介して受信処理を行う。
【0024】
コンテンツ蓄積手段105および205は、映像・音楽・静止画等のコンテンツなどのデータを格納する記録媒体である。なお、コンテンツ蓄積手段105および205は、携帯機器100および据え置き機器200に内蔵されていてもよいし、取り外し可能なメディアであってもよい。コンテンツ情報保持手段106および206は、コンテンツ蓄積手段105および205に蓄積されているコンテンツなどのデータに関する属性情報を格納する記録媒体である。属性情報としては、例えば、コンテンツのタイトル名、録画時刻、録画時間、およびデータサイズなどの情報が含まれる。
【0025】
携帯機器100が備える相対方向検出手段107は、据え置き機器200との相対方向に関する情報を検出/取得し、取得した情報を送受信切替手段108に送信する。送受信切替手段108は、相対方向検出手段107から受信した情報に基づき、コンテンツを据え置き機器200に対して送信するか、据え置き機器200から受信するかを判断し、その判断した結果を制御手段104に送信する。制御手段104は、送受信切替手段108からの情報(判断した結果)に基づいて、コンテンツを据え置き機器200に対して送信または据え置き機器200から受信するための制御を行う。
【0026】
次に、図2を用いて、本発明の実施の形態1における携帯機器100と据え置き機器200の相対方向に関する情報の検出方法について説明する。なお、図2は、本発明の実施の形態1における携帯機器と据え置き機器の外観および位置関係を示した図である。
【0027】
ここでは、据え置き機器200の筐体上面と、携帯機器100の筐体背面の下部から上部に向けて垂直に伸ばした直線との間で成す角度を相対方向に関する情報として使用する。この角度は図2に示すαに相当する。携帯機器100は傾きセンサーを内蔵し、自機器の筐体の傾きを検知できるものとする。ここで、簡単のため、据え置き機器200は水平に設置されているものとし、相対方向としては、傾きセンサーによって検出される角度αの値をそのまま使用するものとする。なお、確実な相対方向を検出するためには、据え置き機器200にも傾きセンサーを内蔵し、据え置き機器200の傾きと、携帯機器100の傾きの差分を求めることにより検出することが望ましい。
【0028】
相対方向検出手段107は、据え置き機器200との相対方向に関する情報、すなわち、据え置き機器200に対する傾き(角度α)を検出/取得し、その取得した情報を送受信切替手段108に通知する。
【0029】
次に、図3を用いて、本発明の実施の形態1における携帯機器100の動作の流れについて説明する。なお、図3は、本発明の実施の形態1における携帯機器の動作の流れを示すフローチャートである。
【0030】
図3において、携帯機器100を据え置き機器200に近づけると、近接無線により、両機器間での通信路が確立される(S1)。ステップS1において両機器間での通信路が確立されると、携帯機器100は、相対方向検出手段107により相対方向に関する情報を検出/取得する(S2)。つまり、携帯機器100がどのような方向を維持した状態で据え置き機器200に近づけられたかの情報、すなわち、角度αを検出し取得する。
【0031】
送受信切替手段108においては、相対方向検出手段107がステップS2で取得した相対方向に関する情報(ここでは、角度α)に基づいて、コンテンツを送信、すなわちアップロードするか、コンテンツを受信、すなわちダウンロードするかを判別する(S3)。判別方法としては、例えば、相対方向検出手段107で取得した角度αの値に応じて、以下のルールで判別する。
【0032】
−90°<α<0°、0°≦α<90° :ダウンロード(受信)
−180°<α<−90°、90°<α≦180°:アップロード(送信)
つまり、携帯機器100が据え置き機器200の筐体上面に対して下向きか上向きかで判別する方法であり、携帯機器100が下向きの場合は据え置き機器200に対してコンテンツを送信し、携帯機器100が上向きの場合は据え置き機器200からコンテンツを吸い出して受信する。
【0033】
なお、このような判別ルールは、特に上記のものに限定するものではないが、ユーザが直感的に判断しやすいルールにすることが望ましいことは言うまでもない。
【0034】
ステップS3において、コンテンツを送信すると判別した場合(ステップS3においてYESの場合)、携帯機器100が備えるデータ選択手段(図示せず)は、コンテンツ蓄積手段105において保持するコンテンツ(データ)の中から、据え置き機器200に対して送信するコンテンツを選択/決定する(S4)。このとき、送信するコンテンツは、携帯機器100が保持するすべてのコンテンツでも構わないが、本発明の実施の形態1においては、データ選択手段は、相対方向検出手段107において検出した相対方向に関する情報(角度α)に応じて、送信するコンテンツを選択/決定するものとし、ここでは、角度αに応じて送信するコンテンツの数を決定するものとする。
【0035】
角度αに応じて、送信するコンテンツの数は、次に示す算出式(イ)によって算出する。
【0036】
(全コンテンツ数)×((|α|÷90)−1) 算出式(イ)
つまり、α=180°(下向き)の場合には全コンテンツを送信し、α=±90°(縦向き)の場合には、コンテンツを送信しないものとする。また、その間の角度の場合は、より下向きに近いほど送信するコンテンツの数が増えることになる。
【0037】
コンテンツ蓄積手段105において保持しているコンテンツの内、一部のコンテンツのみを送信する場合、データ選択手段は、コンテンツの記録日時や種別(動画/静止画/音楽)などの情報に基づいて、予め定めた手順や方法により送信するコンテンツを選択する。ここでは、コンテンツの記録日時の新しいものから順に、上記算出式(イ)により算出した数のコンテンツを送信するものとする。
【0038】
データ選択手段が送信するコンテンツを決定すると、携帯機器100は、据え置き機器200に対してコンテンツの送信を開始する旨の通知を行い(S5)、その後、決定したコンテンツの送信を行う(S6)。ステップS4において選択/決定された全てのコンテンツの送信が完了すると、据え置き機器200との間の通信のコネクションを切断し(S12)、コンテンツの送信を完了する。
【0039】
このとき、据え置き機器200に対して送信が完了したコンテンツおよびそのコンテンツに関する情報は、それぞれコンテンツ蓄積手段105およびコンテンツ情報保持手段106から削除してもよいし、保持したままの状態であってもよい。また、携帯機器100は、コンテンツ蓄積手段105およびコンテンツ情報保持手段106にそれぞれ保持されているデータ(コンテンツおよびコンテンツに関する情報)の内、据え置き機器200に対して送信したデータを削除するか否かを判断する削除判断手段(図示せず)を備え、該削除判断手段が、相対方向検出手段107において検出/取得した情報に基づいて、削除するか否かを判断するようにしてもよい。例えば、角度αが特定の範囲以内の値であれば、コンテンツ送信後にコンテンツを削除し(すなわち、コンテンツを移動し)、特定の範囲外の値であれば、コンテンツ送信後もコンテンツを保持する(すなわち、コンテンツをコピーする)といった判断を行うようにすることも可能である。
【0040】
一方、ステップS3においてコンテンツを受信すると判断した場合(ステップS3においてNOの場合)、携帯機器100が備えるデータ送信要求手段(図示せず)は、受信するコンテンツを選択するために、まず、据え置き機器200がコンテンツ蓄積手段205において保持しているコンテンツの一覧情報を取得する。そのため、データ送信要求手段は、据え置き機器200に対してコンテンツ一覧情報を取得する旨の要求(コンテンツ一覧情報取得要求)を送信し(S7)、コンテンツ一覧情報取得要求に対応して据え置き機器200から送信されたコンテンツ一覧情報を受信する(S8)。
【0041】
次に、データ送信要求手段は、ステップS8において取得したコンテンツ一覧情報と、相対方向検出手段107がステップS2において検出/取得した相対方向に関する情報に基づいて、据え置き機器200から受信(取得)するコンテンツを選択/決定する(S9)。受信するコンテンツの数は、次に示す、上述した算出式(イ)と同じ算出式(イ)によって算出する。
【0042】
(全コンテンツ数)×((|α|÷90)−1) 算出式(イ)
つまり、α=0°(上向き)の場合には全コンテンツを受信し、α=±90°(縦向き)の場合には、コンテンツを受信しないものとする。また、αがその間の角度の場合は、より上向きに近いほど受信するコンテンツの数が増えることになる。
【0043】
携帯機器100が据え置き機器200のコンテンツ蓄積手段205において保持されているコンテンツの内、一部のコンテンツを受信(取得)する場合、データ送信要求手段は、据え置き機器200から受信したコンテンツ一覧情報に含まれるコンテンツの記録日時や種別(動画/静止画/音楽)などの情報に基づいて、予め定めた手順や方法により受信するコンテンツを選択する。例えば、コンテンツの記録日時の新しいものから順に、上記算出式(イ)により算出した数のコンテンツを受信(取得)する。
【0044】
データ送信要求手段は、据え置き機器200から受信するコンテンツを選択/決定すると、据え置き機器200に対してコンテンツの取得要求を送信する(S10)。データ送信要求手段からの取得要求を受信した据え置き機器200はコンテンツの送信を開始し、携帯機器100は据え置き機器200から送信されてきたコンテンツの受信を行う(S11)。携帯機器100は、ステップS9において選択された全てのコンテンツの受信が完了すると、据え置き機器200との通信のコネクションを切断し(S12)、コンテンツの受信を完了する。
【0045】
携帯機器100が据え置き機器200から受信したコンテンツは、コンテンツ蓄積手段105に記録され、併せてコンテンツ情報保持手段106が保持しているコンテンツ情報も更新される。このとき、据え置き機器200において、携帯機器100に対して送信が完了したコンテンツおよびコンテンツ情報は、コンテンツ蓄積手段205およびコンテンツ情報保持手段206から削除してもよいし、記録したままの状態であってもよい。削除するか否かの判断を携帯機器100において行う場合は、ステップS10において、携帯機器100のデータ送信要求手段が、送信する取得要求の中に削除するか否かの情報を付加し、据え置き機器200に対して通知する。また、コンテンツを削除するか否かの判断を、相対方向検出手段107において取得した情報(ここでは角度α)に基づいて行ってもよい。例えば、データ送信要求手段が、角度αが特定の範囲以内の値であれば、コンテンツ送信後にコンテンツを削除(すなわち、コンテンツを移動)するが、特定の範囲外の値であれば、コンテンツ送信後もコンテンツを保持する(すなわち、コンテンツをコピーする)と判断し、その判断結果の情報を送信する取得要求の中に付加して、据え置き機器200に対して通知することができる。なお、コンテンツを削除するか否かを判断する手段は、データ送信要求手段に限るものではなく、携帯機器100が具備する他の手段であってもかまわない。
【0046】
以上のように、相対方向検出手段107において検出/取得した情報に基づいて、携帯機器100と据え置き機器200におけるコンテンツの共有に関する操作の切り替えとコンテンツの選択/決定を行うことにより、別途入力手段を設けることなく、コンテンツの共有を容易に行うことが可能となる。
【0047】
なお、本発明の実施の形態1においては、携帯機器100と据え置き機器200間におけるコンテンツの送受信の操作は、据え置き機器200に対して携帯機器100を近接させ、通信路が確立された場合に操作が開始されるものとしたが、近接させたことを検出して即時に操作を開始するだけでなく、携帯機器100を据え置き機器400に近接後あるいは携帯機器100を静止後、一定時間経過したことを検出した後に操作を開始するようにしてもよい。
【0048】
また、コンテンツの送受信の終了は、選択/決定されたコンテンツの送受信が完了した場合に限るものではなく、携帯機器100を据え置き機器200から遠ざけたことを検出、あるいは相対方向を切り替えたことを検出して、コンテンツの送受信を終了あるいは中断するようにしてもよい。中断した場合は、再度携帯機器100と据え置き機器200を近接させる、あるいは、再度相対方向を切り替えることによって、コンテンツの送受信を再開するようにしてもよい。
【0049】
また、本発明の実施の形態1においては、相対方向の検出方法として傾きセンサーを使用するものとしたが、これに限るものではなく、例えば、光や音波、電界や磁界などの変化を検出して、携帯機器100と据え置き機器200間の相対方向を検出する方法であってもよい。
【0050】
また、本発明の実施の形態1において、相対方向は、携帯機器100の筐体背面と据え置き機器200の筐体上面とでなす角度を使用したが、これに限るものではなく、例えば、据え置き機器200は、ケーブルを介して筐体と接続された無線通信用アンテナを備え、そのアンテナ面と携帯機器100とでなす角度を相対方向として用いるようにしてもよい。
【0051】
また、本発明の実施の形態1においては、携帯機器100と据え置き機器200との間の相互通信を近接無線通信で行う場合を例に挙げたが、これに限るものではなく、例えば、IEEE802.11a、IEEE802.11b、およびIEEE802.11gなどの規格に則った無線LANを用いてもよい。なお、このことは後述する本発明の実施の形態2においても同様である。
【0052】
また、本発明の実施の形態1においては、データ送受信システムは、携帯機器100と据え置き機器200で構成される例を挙げたがこれに限るものではなく、携帯機器100が複数存在してもかまわないし、また、携帯機器100は、必ずしも携帯用の機器である必要はなく、持ち運び可能な機器であればよい。なお、このことは後述する本発明の実施の形態2においても同様である。
【0053】
(実施の形態2)
図4は、本発明の実施の形態2におけるデータ送受信システムの構成を示すブロック図である。
【0054】
図4において、データ送受信システムは、携帯機器100と据え置き機器400で構成され、携帯機器100は、例えば、持ち運び可能なデジタルスチルカメラであり、据え置き機器400は、例えば、HDDレコーダである。
【0055】
携帯機器100の内部構成は、本発明の実施の形態1の構成と同じであるので同じ符号を付し、ここでは説明を省略する。据え置き機器400の内部構成は、相対方向検出手段407を備えていること以外は、本発明の実施の形態1における据え置き機器200の内部構成と同じであるので、相対方向検出手段407以外は据え置き機器200と同じ符号を付し、ここでは説明を省略する。
【0056】
据え置き機器400において、相対方向検出手段407が検出した相対方向に関する情報は、送信手段202および通信手段201を介して、据え置き機器400から携帯機器100に通知される。携帯機器100では、据え置き機器400から送信された相対方向に関する情報を通信手段101および受信手段103を介して受信し、相対方向検出手段107へ通知する。つまり、本発明の実施の形態2では、据え置き機器400において相対方向に関する情報を検出し、検出した相対方向に関する情報を通信路を介して携帯機器100に通知するという構成をとっている。
【0057】
次に、図5を用いて、本発明の実施の形態2における相対方向に関する情報の検出方法について説明する。なお、図5は、本発明の実施の形態2における携帯機器と据え置き機器の外観および位置関係を示した図である。
【0058】
図5において、据え置き機器400の筐体上面と、携帯機器100の筐体の最も長い辺(最長辺)の直線との間で成す角度のうち、据え置き機器400の中央部より外側になされる角度を相対方向として使用する。説明を補足すると、携帯機器100の筺体の最長辺方向の直線が、図5の左側に示されるように据え置き機器400の中心部(図5の位置センサー中央点)に向かって据え置き機器400に近づいて行く場合は、据え置き機器400の筐体上面と携帯機器100の筐体の最長辺の直線との間で成す角度の内の鋭角を相対方向とし、携帯機器100の筺体の最長辺方向の直線が、図5の右側に示されるように据え置き機器400の中心部から遠ざかって行く場合は、据え置き機器400の筐体上面と携帯機器100の筐体の最長辺の直線との間で成す角度の内の鈍角を相対方向として使用する。
【0059】
この角度は、図5に示すβに相当する。据え置き機器400は位置センサーを内蔵し、携帯機器100の相対位置および相対方向を特定できるものとする。具体的には、携帯機器100および据え置き機器400の筐体にそれぞれ発光素子および受光素子を配置することによって、機器間の相対距離および方向といった相対方向に関する情報を取得することが可能である。
【0060】
また、携帯機器100は、本発明の実施の形態1と同じく傾きセンサーを内蔵して据え置き機器400に対する自機器の筐体の傾きを検出することができ、ここでは、筐体の最長辺方向の直線を軸とした回転角度を検出するものとする。この回転角度は、図5に示すγである。
【0061】
次に、図6を用いて、本発明の実施の形態2における携帯機器100の動作の流れについて説明する。なお、図6は、本発明の実施の形態2における携帯機器の動作の流れを示すフローチャートである。
【0062】
図6において、携帯機器100を据え置き機器400に近づけると、近接無線により、両機器間での通信路が確立される(S61)。ステップS61において両機器間での通信路が確立されると、携帯機器100は、相対方向検出手段107により相対方向に関する情報を検出/取得する(S62)。
【0063】
相対方向に関する情報としては、携帯機器100の筐体の最長辺方向の直線を軸とした回転角(図5に示すγ)と、携帯機器100の最長辺方向の直線と据え置き機器400の筐体上面とがなす角度のうち、据え置き機器400の筐体中央部より外側の角(図5に示すβ)とを扱う。携帯機器100は、角度βについては、据え置き機器400の相対方向検出手段407において検出した情報を、通信路を介して取得することにより検出が可能であり、また、角度γについては、相対方向検出手段107において検出することが可能である。以上のようにして、携帯機器100が据え置き機器400に近接するように操作された際の、据え置き機器400に対する携帯機器100の筐体の相対方向に関する情報が検出/取得される。
【0064】
次に、送受信切替手段108において、ステップS62で取得した相対方向に関する情報に基づいて、コンテンツを送信、すなわちアップロードするか、コンテンツを受信、すなわちダウンロードするかを判別する(S63)。この際の判別方法としては、相対方向検出手段107で検出/取得した角度βの値に応じて、例えば、以下のルールで判別する。
【0065】
0°<β≦ 90° :アップロード(送信)
90°<β≦180° :ダウンロード(受信)
つまり、携帯機器100の筐体の最長辺が、据え置き機器400の中央部に向かって近づく方向にある場合は、据え置き機器400に対してコンテンツを送信し、据え置き機器400の中央部から遠ざかる方向にある場合は、据え置き機器400からコンテンツを受信する。
【0066】
なお、このような判別ルールについては、特に上記のものに限定するものではないが、ユーザが直感的に判断しやすいルールにすることが望ましいことは言うまでもない。
【0067】
ステップS63において、コンテンツを送信すると判断した場合(ステップS63においてYESの場合)、携帯機器100は、コンテンツ蓄積手段105において保持するコンテンツの中から、据え置き機器400に対して送信するコンテンツを選択/決定する(S64)。このとき、送信するコンテンツは、携帯機器100が保持するすべてのコンテンツでも構わないが、本発明の実施の形態2においては、携帯機器100が備えているデータ選択手段(図示せず)が、相対方向検出手段107において検出した相対方向に関する情報(角度γ)に応じて、送信するコンテンツを選択/決定するものとし、ここでは、角度γに応じて送信するコンテンツの種類を決定するものとする。具体的には、回転方向の角度γに応じて、例えば、以下のルールによってコンテンツを選択する。
【0068】
0°<γ≦ 90° :静止画コンテンツのみ
90°<γ≦180° :動画コンテンツのみ
180°<γ<360° :静止画および動画含めた全てのコンテンツ
携帯機器100は、データ選択手段が送信するコンテンツを選択/決定すると、据え置き機器400に対してコンテンツの送信を開始する旨の通知を行い(S65)、その後コンテンツの送信を行う(S66)。ステップS64において選択/決定された全てのコンテンツの送信が完了すると、携帯機器100は、据え置き機器400との通信のコネクションを切断し(S72)、コンテンツの送信を完了する。
【0069】
このとき、据え置き機器400に対して送信が完了したコンテンツおよびコンテンツ情報は、それぞれコンテンツ蓄積手段105およびコンテンツ情報保持手段106から削除してもよいし、保持したままの状態であってもよい。また、携帯機器100が具備する削除判断手段(図示せず)が、据え置き機器400に対して送信したコンテンツを削除するか否かを、相対方向検出手段107において検出/取得した情報に基づいて判断してもよい。例えば、削除判断手段が、角度βあるいは角度γが特定の範囲以内の値であれば、コンテンツ送信後にコンテンツを削除し(すなわち、コンテンツを移動し)、特定の範囲外の値であれば、コンテンツ送信後もコンテンツを保持する(すなわち、コンテンツをコピーする)といった判断を行うことも可能である。
【0070】
一方、ステップS63において、コンテンツを受信すると判断した場合(ステップS63においてNOの場合)、携帯機器100が備えるデータ送信要求手段(図示せず)は、受信するコンテンツを選択するために、まず、据え置き機器400がコンテンツ蓄積手段205において保持しているコンテンツの一覧情報を取得する。そのため、データ送信要求手段は、据え置き機器400に対してコンテンツ一覧情報を取得する旨の要求を送信し(S67)、据え置き機器400から送信されたコンテンツ一覧情報を受信する(S68)。
【0071】
次に、データ送信要求手段は、ステップS68において取得したコンテンツ一覧情報と、ステップS62において検出/取得した相対方向に関する情報に基づいて、据え置き機器400から受信(取得)するコンテンツを選択/決定する(S69)。受信するコンテンツの種類は、送信する場合と同様、回転方向の角度γに応じて決定する。
【0072】
データ送信要求手段は、据え置き機器400から受信するコンテンツを選択/決定すると、据え置き機器400に対して、コンテンツの取得要求を送信する(S70)。据え置き機器400は、携帯機器100のデータ送信要求手段からの取得要求を受信すると、その取得要求に対応したコンテンツの送信を開始し、携帯機器100は、据え置き機器400から送信されてきたコンテンツの受信を行う(S71)。ステップS69において選択された全てのコンテンツの受信が完了すると、携帯機器100は、据え置き機器400との通信のコネクションを切断し(72)、コンテンツの受信を完了する。
【0073】
携帯機器100において受信したコンテンツは、コンテンツ蓄積手段105に記録され、併せて、コンテンツ情報保持手段106が保持しているコンテンツに関する情報も更新される。このとき、据え置き機器400において、携帯機器100に対して送信が完了したコンテンツおよびコンテンツに関する情報は、コンテンツ蓄積手段205およびコンテンツ情報保持手段206から削除してもよいし、保持したままの状態であってもよい。削除するか否かの判断を携帯機器100において行う場合は、ステップS70において、携帯機器100のデータ送信要求手段が、送信する取得要求の中に削除するか否かの情報を付加して、据え置き機器400に対して通知する。また、コンテンツを削除するか否かの判断を、相対方向検出手段107において検出/取得した情報(ここでは、角度βまたは角度γ)に基づいて行ってもよい。例えば、データ送信要求手段が、角度βあるいは角度γが特定の範囲以内の値であれば、コンテンツ送信後にコンテンツを削除し(すなわち、コンテンツを移動し)、特定の範囲外の値であれば、コンテンツ送信後もコンテンツを保持する(すなわち、コンテンツをコピーする)と判断し、その判断結果の情報を送信する取得要求の中に付加して、据え置き機器400に対して通知することができる。なお、コンテンツを削除するか否かを判断する手段は、データ送信要求手段に限るものではなく、携帯機器100が具備する他の手段であってもかまわない。
【0074】
以上のように、相対方向検出手段107および相対方向検出手段407において検出/取得した情報に基づいて、携帯機器100と据え置き機器400におけるコンテンツの共有に関する操作の切り替えとコンテンツ種別の選択/決定を行うことにより、別途入力手段を設けることなく、コンテンツの共有を容易に行うことが可能となる。
【0075】
なお、本発明の実施の形態2においては、携帯機器100と据え置き機器400間におけるコンテンツの送受信の操作は、据え置き機器400に対して携帯機器100を近接させ、通信路が確立された場合に操作が開始されるものとしたが、近接させたことを検出して即時に操作を開始するだけでなく、携帯機器100を据え置き機器400に近接後あるいは携帯機器100を静止後、一定時間経過したことを検出した後に操作を開始するようにしてもよい。
【0076】
また、コンテンツの送受信の終了は、選択/決定されたコンテンツの送受信が完了した場合に限るものではなく、携帯機器100を据え置き機器400から遠ざけたことを検出、あるいは相対方向を切り替えたことを検出して、コンテンツの送受信を終了あるいは中断するようにしてもよい。中断した場合は、再度携帯機器100と据え置き機器400を近接させる、あるいは、再度相対方向を切り替えることによって、コンテンツの送受信を再開するようにしてもよい。
【0077】
また、本発明の実施の形態2においては、相対方向の検出方法として傾きセンサーや位置センサーを使用するものとしたが、これに限るものではなく、例えば、光や音波、電界や磁界などの変化を検出して、携帯機器100と据え置き機器400間の相対方向を検出する方法であってもよい。
【0078】
また、本発明の実施の形態2において、相対方向は、携帯機器100の筐体の最長辺方向の直線と据え置き機器400の筐体上面とでなす角度を使用したが、これに限るものではなく、例えば、据え置き機器400は、ケーブルを介して筐体と接続された無線通信用アンテナを備え、そのアンテナ面と携帯機器100とでなす角度を相対方向として用いるようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0079】
本発明のデータ送受信装置およびデータ送受信システムは、HDDレコーダやPCなどの据え置き機器との間でコンテンツの送受信を行う携帯電話、携帯音楽プレイヤーおよびデジタルスチルカメラなどの携帯機器に適用できるとともに、据え置き機器と携帯機器とで構成されるデータ送受信システムに適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】本発明の実施の形態1におけるデータ送受信システムの構成を示すブロック図
【図2】本発明の実施の形態1における携帯機器と据え置き機器の外観と位置関係を示した図
【図3】本発明の実施の形態1における携帯機器の動作の流れを示すフローチャート
【図4】本発明の実施の形態2におけるデータ送受信システムの構成を示すブロック図
【図5】本発明の実施の形態2における携帯機器と据え置き機器の外観および位置関係を示した図
【図6】本発明の実施の形態2における携帯機器の動作の流れを示すフローチャート
【符号の説明】
【0081】
100 携帯機器
101 通信手段
102 送信手段
103 受信手段
104 制御手段
105 コンテンツ蓄積手段
106 コンテンツ情報保持手段
107 相対方向検出手段
108 送受信切替手段
200 据え置き機器
201 通信手段
202 送信手段
203 受信手段
204 制御手段
205 コンテンツ蓄積手段
206 コンテンツ情報保持手段
400 据え置き機器
407 相対方向検出手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
据え置き型データ送受信装置との間でデータの送受信を行う通信手段と、
前記据え置き型データ送受信装置との相対方向に関する情報を検出する相対方向検出手段と、
前記通信手段を介して行なうデータの送信または受信を切り替える送受信切替手段を備え、
前記送受信切替手段は、前記相対方向検出手段において検出された前記相対方向に関する情報に応じて、前記据え置き型データ送受信装置に対してデータを送信するか、前記据え置き型データ送受信装置からデータを受信するかを切り替えることを特徴とするデータ送受信装置。
【請求項2】
データを蓄積するデータ蓄積手段と、前記データ蓄積手段に保持されているデータを削除するか否かを判断する削除判断手段をさらに備え、
前記データ蓄積手段に保持されているデータを前記据え置き型データ送受信装置に対して送信する際に、前記削除判断手段は、前記相対方向検出手段において検出された前記相対方向に関する情報に応じて、前記据え置き型データ送受信装置に対して送信したデータを、前記データ蓄積手段から削除するか否かを判断することを特徴とする請求項1記載のデータ送受信装置。
【請求項3】
前記据え置き型データ送受信装置に対して送信するデータを選択するデータ選択手段をさらに備え、
前記データ選択手段は、前記相対方向検出手段において検出された前記相対方向に関する情報に応じて、前記据え置き型データ送受信装置に対して送信するデータを選択することを特徴とする請求項1または2記載のデータ送受信装置。
【請求項4】
前記データ選択手段は、前記据え置き型データ送受信装置に対して送信するデータを選択する際に、前記相対方向検出手段において検出された前記相対方向に関する情報に応じて、前記据え置き型データ送受信装置に対して送信するデータの数を決定することを特徴とする請求項3記載のデータ送受信装置。
【請求項5】
データを蓄積するデータ蓄積手段と、前記据え置き型データ送受信装置に対してデータの送信要求をするデータ送信要求手段をさらに備え、
前記データ送信要求手段からの前記送信要求に応じて前記据え置き型データ送受信装置から送信されたデータを受信して前記データ蓄積手段に保持する際に、
前記データ送信要求手段は、前記相対方向検出手段において検出された前記相対方向に関する情報に応じて、前記据え置き型データ送受信装置が前記送信要求に応じて送信したデータを削除するか否かの情報を、前記送信要求に包含させることを特徴とする請求項1記載のデータ送受信装置。
【請求項6】
前記データ送信要求手段は、前記据え置き型データ送受信装置から受信するデータを選択し、該選択したデータを送信要求する機能を有し、
前記相対方向検出手段において検出された前記相対方向に関する情報に応じて、前記据え置き型データ送受信装置に対し、受信するデータを選択して送信要求することを特徴とする請求項5記載のデータ送受信装置。
【請求項7】
前記データ送信要求手段は、前記据え置き型データ送受信装置から受信するデータを選択する際に、前記相対方向検出手段において検出された前記相対方向に関する情報に応じて、受信するデータの数を決定することを特徴とする請求項6記載のデータ送受信装置。
【請求項8】
前記相対方向に関する情報は、前記相対方向検出手段において検出された前記相対方向に関する情報のみならず、前記据え置き型データ送受信装置が具備する相対方向検出手段において検出された前記相対方向に関する情報が含まれていることを特徴とする請求項1乃至7記載のデータ送受信装置。
【請求項9】
通信手段Aを備えた据え置き型データ送受信装置と、前記通信手段Aと通信可能な通信手段Bを備えた少なくとも1台の携帯型データ送受信装置から成るデータ送受信システムであって、
前記据え置き型データ送受信装置および前記携帯型データ送受信装置の少なくとも一方の装置が、
前記据え置き型データ送受信装置と前記携帯型データ送受信装置との相対方向に関する情報を検出する相対方向検出手段と、
前記一方の装置に対してデータを送信するか、前記一方の装置からデータを受信するかを切り替える送受信切替手段を備え、
前記相対方向検出手段において検出した相対方向に関する情報に基づいて、前記送受信切替手段におけるデータの送信または受信を切り替えることを特徴とするデータ送受信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−114540(P2010−114540A)
【公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−283840(P2008−283840)
【出願日】平成20年11月5日(2008.11.5)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】