説明

トナーカートリッジおよびそれを用いた画像形成装置

【課題】誤作動を起こしにくく、仮に破損したとしても容易に分解して修繕でき、トナーカートリッジがリサイクルの上限回数を迎えても再利用可能な記憶部を搭載したトナーカートリッジを提供すること。
【解決手段】トナーカートリッジは、トナーを収納し画像形成装置に着脱可能に装着されるトナー容器と、トナー容器が保有する保有情報を電子的に記憶しトナー容器が画像形成装置に装着された際に画像形成装置の被接続部と電気的に接続される記憶部とを備え、記憶部は保有情報を電子情報として記憶する記憶素子を実装した基板からなる基板部材と、基板部材を保持するハウジング部材と、基板部材とハウジング部材とを分解可能に一体化するカバー部材とから構成されトナー容器に対して着脱可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、トナーカートリッジとそれを用いた画像形成装置に関し、詳しくは、電子写真方式あるいは静電記録方式等の画像形成装置に着脱自在に装着されるトナーカートリッジとそれを用いた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式あるいは静電記録方式等の画像形成装置としては、複写機、プリンタ、ファクシミリ装置、複合機等がある。これらの画像形成装置においては、静電潜像を感光体上に形成し、トナーを現像装置から感光体へと供給し、トナーにより感光体上の静電潜像を現像して感光体上にトナー像を形成し、このトナー像を感光体から記録用紙に転写し、記録用紙を加熱及び加圧して、トナー像を記録用紙上に定着させている。
【0003】
このような画像形成装置においては、画像形成を繰り返すに伴ってトナーが徐々に消費されることから、消費されたトナーを適宜補給する必要がある。例えば、現像装置上にホッパーを設け、このホッパー上にトナーカートリッジを着脱自在に取り付け、トナーカートリッジからホッパーへとトナーを落下させ、ホッパーから現像装置へとトナーを供給している。
【0004】
そして、トナーカートリッジ内のトナー残量を検出したり、画素をカウントしてトナー消費量を算出し、トナー残量が少なくなった場合には、ユーザーにトナーカートリッジの交換を促し、トナー不足に陥ることを未然に防いでいる。
このように、トナーカートリッジは消耗品であり、交換された使用済みトナーカートリッジは業者によって回収され、リサイクル後、再びリサイクル済みトナーカートリッジとしてユーザーのもとに届けられる。
【0005】
ところで、トナーカートリッジは、消耗品として市場で流通する性格の商品であることから、残念ながら外見上のみ純正品と互換性をもたせた不正品が出まわる可能性がある。
しかしながら、近年の画像形成装置は画像品位の向上に伴い、トナーについてもそれに見合った高い性能が要求され、非純正のトナーカートリッジを用いると目的とする画像品位が得られないばかりでなく、装置内を汚染して故障を引き起こす原因にもなる。
また、純正のトナーカートリッジであっても、収納されたトナーの物性には製造ロット毎に僅かな差があり、高い画像品位が求められる近年の画像形成装置では、製造ロット毎の僅かな物性の差が画像品位に影響を及ぼすこともある。
さらに、トナーカートリッジのリサイクルについても際限なく何度でも繰り返せるわけではなく、トナーカートリッジ本体の機構的な寿命からリサイクルできる回数には限度がある。
【0006】
このようにトナーカートリッジを取り巻く状況は複雑化しており、近年は、トナーカートリッジに情報の書換えが可能な記憶部を設け、この記憶部に当該トナーカートリッジに特有の情報を保有させるようにしたものもある。
【0007】
このようなものとしては、情報の書換えが可能な非接触通信ICタグを設け、装着された画像形成装置との間で非接触方式でデータを送受信するよう構成されたトナーカートリッジが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0008】
【特許文献1】特開2001−22230号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1に記載のものは、トナーカートリッジに設けられた非接触通信ICタグに、トナーカートリッジの品番、製造ロットNo.、リサイクル回数などの当該トナーカートリッジに特有の情報を保有させることができる。
このため、非接触通信ICタグに保有された情報を、トナーカートリッジが装着された画像形成装置で読取ることにより、不正品の使用防止、製造ロット毎に異なるトナーの物性が画像品位に及ぼす影響の補正、上限回数を超えたリサイクルの防止等を図ることができる。
【0010】
しかしながら、特許文献1に記載のものは、非接触方式でデータを送受信するため、画像形成装置内の他の電子部品が発するノイズの影響を受けて誤作動を起こす可能性もある。
また、コスト的な観点からもトナーカートリッジに設けられた記憶部が画像形成装置に物理的に接続される接触方式が見直されている。
【0011】
しかし、接触方式では、トナーカートリッジが画像形成装置に装着される際に記憶部も画像形成装置に物理的に接続されるため、不慣れなユーザーが誤った装着方法でトナーカートリッジを装着したり、乱暴な方法で装着がなされると、場合によっては画像形成装置に対する記憶部の接続箇所が破損する恐れもある。画像形成装置に対する記憶部の接続箇所が破損するとトナーカートリッジのリサイクル自体が困難になる。
また、トナーカートリッジのリサイクル回数が機構的な耐久性の観点から上限回数となっても、記憶部は画像形成装置に対する接続・離脱時を除いては基本的に構造的な負担がかからず、再利用可能である場合が多い。
【0012】
この発明は以上のような事情を考慮してなされたものであり、誤作動を起こしにくく、仮に破損したとしても容易に分解して修繕でき、トナーカートリッジがリサイクルの上限回数を迎えても再利用可能な記憶部を搭載したトナーカートリッジとそれを用いた画像形成装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
この発明は、トナーを収納し画像形成装置に着脱可能に装着されるトナー容器と、トナー容器が保有する保有情報を電子的に記憶しトナー容器が画像形成装置に装着された際に画像形成装置の被接続部と電気的に接続される記憶部とを備え、記憶部は保有情報を電子情報として記憶する記憶素子を実装した基板からなる基板部材と、基板部材を保持するハウジング部材と、基板部材とハウジング部材とを分解可能に一体化するカバー部材とから構成されトナー容器に対して着脱可能であることを特徴とするトナーカートリッジを提供するものである。
【発明の効果】
【0014】
この発明のトナーカートリッジによれば、トナー容器が画像形成装置に装着される際に、トナー容器の保有情報を電子的に記憶する記憶部が画像形成装置の被接続部に電気的に接続される。
このため、記憶部と画像形成装置との間で保有情報の読取・書込を行うにあたって他の電子部品が発するノイズの影響を受け難く、ノイズに起因する誤作動が生じ難い。
【0015】
また、記憶部が、トナーカートリッジの保有情報を電子情報として記憶する記憶素子を実装した基板からなる基板部材と、基板部材を保持するハウジング部材と、基板部材とハウジング部材とを分解可能に一体化するカバー部材とから構成される。
このため、記憶部を僅か3つの部品で構成でき、記憶部の接続・離脱時に記憶部の接続箇所が損傷したとしても、カバー部材を取り外すことにより記憶部を容易に分解することができる。これにより、当該損傷部品を交換するなどの修繕を施すことにより記憶部を再利用することが可能となる。
【0016】
さらには、記憶部がトナー容器に対して着脱可能であることから、トナー容器がリサイクル回数の上限を迎えても、トナー容器から記憶部を取り外して再利用でき、資源を有効に利用できる。もちろん、この再利用時に、必要であれば上記のようにカバー部材を取り外すことにより記憶部を分解し、修繕を施すこともできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
この発明による画像形成装置は、トナーを収納し画像形成装置に着脱可能に装着されるトナー容器と、トナー容器が保有する保有情報を電子的に記憶しトナー容器が画像形成装置に装着された際に画像形成装置の被接続部と電気的に接続される記憶部とを備え、記憶部は保有情報を電子情報として記憶する記憶素子を実装した基板からなる基板部材と、基板部材を保持するハウジング部材と、基板部材とハウジング部材とを分解可能に一体化するカバー部材とから構成されトナー容器に対して着脱可能であることを特徴とする。
【0018】
この発明によるトナーカートリッジにおいて、画像形成装置とは、感光体とトナーを用いる電子写真方式または静電記録方式により記録媒体上に画像を形成する画像形成装置全般を意味する。
トナー容器とは、画像形成装置にトナーを供給する目的でトナーを収容し、画像形成装置に対して着脱可能に構成された容器を意味し、この発明ではトナー容器に記憶部を付加したものをトナーカートリッジと呼ぶ。
トナー容器が保有する保有情報とは、同型式のトナー容器に共通な一般的な情報と、個々のトナーカートリッジに特有な情報との双方を含んだものを意味する。
【0019】
保有情報に含まれる情報は、例えば、本体情報、履歴情報およびリサイクル情報の3種類に大別できる。
ここで、本体情報としては、例えば、品番、内容量、収容しているトナーの色、ロットNo.、製造年月日、製造業者、製造業者の住所・電話番号等の情報を挙げることができる。
また、履歴情報としては、例えば、トナー残量、使用開始時期、実使用時間等の情報を挙げることができる。
また、リサイクル情報としては、リサイクル回数、リサイクル年月日、回収業者、回収業者の住所・電話番号等の情報を挙げることができる。
【0020】
このような保有情報は、主に、(1)正確なトナー補給制御を行うこと、(2)所望の画像品位を得ること、(3)交換時期を察知すること、(4)不正品(粗悪品)の使用を防止すること等を目的に記憶される。
そして保有情報は、例えば、トナーカートリッジが純正品(推奨品)でない場合にはトナーカートリッジの交換をユーザーに促したり、トナー残量が少ない場合には次のトナーカートリッジの準備をユーザーに促したり、ロットNoに応じて画像形成条件を変更したり、或いはトナー補給量を補正したりする目的に活用される。
【0021】
この発明による画像形成装置において、ハウジング部材は基板部材が挿入される案内路と、案内路に挿入された基板部材の縁と接触し該基板部材をハウジング部材内の所定の位置に位置決めするリブとを有していてもよい。
このような構成によれば、基板部材をハウジング部材に組み込むにあたり、基板部材をハウジング部材の案内路に沿って挿入することにより容易に組み込むことができる。また、ハウジング部材内の所定の位置まで挿入された時点で基板部材の縁とリブが接触して位置決めがなされるので、組み立て時に基板部材が破損したり損傷したりすることも極力防止できる。
【0022】
ハウジング部材が案内路とリブを有する上記構成において、ハウジング部材のリブは、案内路の両縁から立ち上がるようにそれぞれ形成された側縁部と、前記案内路の先端から立ち上がるように形成されて前記側縁部の端どうしを繋ぐ先端部とからなり、前記先端部は記憶部が画像形成装置の被接続部に電気的に接続される際に記憶部の先端となり前記側縁部に繋がる両端が丸みを帯びるように形成されていてもよい。
このような構成によれば、画像形成装置の被接続部に接続される際に記憶部の先端となるリブの先端部は側縁部に繋がる両端が丸みを帯びるように形成されるので、トナー容器の装着時に記憶部が画像形成装置の被接続部と引っ掛かることなくスムーズに接続され易くなり、記憶部の接続箇所の損傷を防ぐことができる。
【0023】
この発明によるトナーカートリッジにおいて、基板部材は記憶素子から基板上に延出しトナー容器が画像形成装置に装着される際に画像形成装置の被接続部と電気的に接続される複数の電極端子を有し、前記複数の電極端子は前記被接続部に接続される接続方向に沿って基板上に平行に並ぶように配設されていてもよい。
このような構成によれば、基板の一平面上に複数の電極端子が配設されるので、電極端子が複数の面に配設される場合よりも記憶部の構造が簡素化され、組み立てが容易になる。
【0024】
基板部材が基板上に平行に配設された複数の電極端子を有する上記構成において、複数の電極端子は少なくとも1つのアース端子を含み、前記アース端子はその先端が前記接続方向に向かって他の端子よりも長く延びていてもよい。
このような構成によれば、記憶部が画像形成装置の被接続部に接続される際には、アース端子が被接続部に最初に接触してから、次いで他の端子が被接続部に接触する。また、記憶部が画像形成装置の被接続部から離脱させられる際には、アース端子以外の他の端子が被接続部から離接してから、最後にアース端子が被接続部から離接する。
【0025】
トナーカートリッジのトナー容器は微細な粉末であるトナーを収容するためトナーの流動により静電気を帯び易く、特に冬期の低湿度の環境では数千ボルトもの静電気を帯びることがある。
そして、帯電した静電気がトナー容器を介して記憶部にものると、画像形成装置の被接続部に接続される際に、記憶部に帯電した静電気が一気に放電される。
この放電は記憶部のノイズとなって表れ、トナーカートリッジが装着される画像形成装置において記憶部から出力される出力電圧の正常な検知を妨げるか、或いは異常な出力電圧値として検知され、記憶部または画像形成装置の誤作動を引き起こす。
【0026】
しかし、アース端子が他の端子よりも長い本願発明の上記構成では、記憶部が画像形成装置の被接続部に接続される際に、アース端子が他の端子よりも早く接続されるため、記憶部はアース端子を通じて接地されてから他の端子が接続されることになる。
また、記憶部が被接続部から離脱する際にも、アース端子が他の端子よりも遅く離脱するため、前記他の端子が画像形成装置の被接続部に接続されている間は常に接地されていることになる。
このため、画像形成装置の被接続部に対する記憶部の接続・離脱時に、記憶部に帯電した静電気に起因して記憶部または画像形成装置に誤作動が生ずることを防止できる。
【0027】
ハウジング部材が案内路とリブを有する上記構成において、カバー部材はハウジング部材の案内路に挿入された基板部材の後縁を押さえる押さえ片と、押さえ片の両端から延び先端に爪を有する弾性変形可能な一対のアームとからなり、ハウジング部材は前記一対のアームの爪とそれぞれ係合する被係合部を有し、カバー部材の前記一対のアームが弾性的に変形させられることにより前記爪と前記被係合部との係合が解除されてもよい。
【0028】
このような構成によれば、基板部材が挿入されたハウジング部材の被係合部にカバー部材の爪が係合するようにカバー部材をハウジング部材に装着することにより、基板部材の後縁を押さえ片で押さえてハウジング部材に対する基板部材の最終的な位置決めを図りつつ基板部材とハウジング部材とを容易に一体化できる。
また、カバー部材のアームを弾性的に変形させて爪と被係合部との係合を解除することにより、ハウジング部材からカバー部材を取り外すことができ、ハウジング部材と基板部材を容易に分解することもできる。
【0029】
カバー部材が基板部材の後縁を押さえる押さえ片と先端に爪を有する一対のアームとからなり、ハウジング部材が前記爪と係合する被係合部を有する上記構成において、ハウジング部材は、カバー部材によって基板部材とハウジング部材が一体化されたときに基板に実装された記憶素子を収容する空間を一部に有していてもよい。
このような構成によれば、カバー部材で基板部材とハウジング部材との一体化を図ると基板に実装された記憶素子が自ずとハウジング部材の空間に収容され、記憶素子に塵芥が付着することを防止でき、記憶部の信頼性が高められる。
【0030】
この発明は別の観点からみると、画像情報に応じた静電潜像を感光体ドラムに形成する潜像形成部と、形成された静電潜像にトナーを供給してトナー像を形成する現像部と、現像部にトナーを供給するトナー供給部と、潜像形成部、現像部およびトナー供給部を制御する制御部とを備え、トナー供給部はこの発明による上述のトナーカートリッジが着脱可能に装着されるとともに前記トナーカートリッジの記憶部と接続される被接続部を有し、制御部は前記被接続部を介してトナーカートリッジの記憶部から読取った当該トナーカートリッジの保有情報を潜像形成部、現像部およびトナー供給部の少なくとも1つの制御に反映させることを特徴とする画像形成装置を提供するものでもある。
【0031】
このような構成によれば、制御部は読取った保有情報を潜像形成部、現像部およびトナー供給部の少なくとも1つの制御に反映させるので、例えば、非純正品トナーカートリッジが装着された際には、敢えて画像品位を落とすように画像形成条件を制御して非純正トナーカートリッジの使用防止を図ったり、或いは、トナーカートリッジのロットNo.によって異なるトナーの物性が画像品位に影響を及ぼさないように、トナーカートリッジのロットNo.に応じて画像形成条件を変更するなどを制御を行うことができる。
また、トナーカートリッジの使用開始時期と実使用時間を記憶させて、当該トナーカートリッジの履歴情報として残し、回収後のリサイクルに活用にしたりすることもできる。
【0032】
以下、図面に基づいてこの発明の実施形態に係る画像形成装置について詳細に説明する。なお、以下に説明する複数の実施形態において、共通する部材には同じ符号を付して説明する。
【0033】
画像形成装置の全体構成と動作
図1は本実施形態に係る画像形成装置の全体構成を概略的に示す説明図、図2は図1に示される画像形成装置を制御する制御部の構成を示すブロック図である。
【0034】
図1に示されるように、本発明の実施形態に係る画像形成装置100は、カラー画像を記録用紙に記録するカラーレーザープリンタであり、露光ユニット1、画像形成ステーションPa,Pb,Pc,Pd、中間転写ベルトユニット2、定着ユニット3、用紙搬送装置4、給紙トレイ5、及び排紙トレイ6等を備えている。
【0035】
この画像形成装置100において、記録用紙は、給紙トレイ5に積載収容されており、ピックアップローラ7−1により1枚ずつ給紙トレイ5から引き出されて、搬送ローラ4−1によりレジストローラ8へと搬送される。あるいは、記録用紙は、手差しトレイ9に載置され、ピックアップローラ7−2により引き出されて、搬送ローラ4−6〜4−4によりレジストローラ8へと搬送される。
【0036】
レジストローラ8は、記録用紙を一旦停止させて、記録用紙の先端を揃え、記録用紙の先端が中間転写ベルトユニット2の中間転写ベルト11上に形成されるトナー像の先端に重なるタイミングで、記録用紙を2次転写ローラ33へと搬送する。
画像形成ステーションPa〜Pdは、黒(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)のトナー像をそれぞれ形成して、各色のトナー像を中間転写ベルトユニット2の中間転写ベルト11に転写する。
これらの画像形成ステーションPa〜Pdは、現像器21a,21b,21c,21d、トナーカートリッジ22a,22b,22c,22d、感光体ドラム23a,23b,23c,23d、帯電器24a,24b,24c,24d、及びクリーナユニット25a,25b,25c,25d等をそれぞれ備えている。
【0037】
感光体ドラム23a〜23dは、中間転写ベルト11を介して1次転写ローラ26a,26b,26c,26dにそれぞれ押圧されており、移動方向Bに回転移動する中間転写ベルト11と同一の周速度で、中間転写ベルト11と共に回転される。また、各1次転写ローラ26a〜26dも、移動方向Bに回転移動する中間転写ベルト11と同一の周速度で、中間転写ベルト11に追従回転する。
帯電器24a〜24dは、感光体ドラム23a〜23dにそれぞれ接触するローラ型やブラシ形のもの、あるいはチャージャー型のものであり、感光体ドラム23a〜23d表面を一様に帯電させる。
【0038】
露光ユニット1は、感光体ドラム23a〜23dに対してそれぞれレーザ光を出射するレーザ光源1a、および出射されたレーザ光を感光体ドラム23a〜23dにそれぞれ導く複数のミラー1b等を有しており、画像データに応じて各レーザ光を変調しつつ、レーザ光を感光体ドラム23a〜23dの表面にそれぞれ照射して、感光体ドラム23a〜23d表面にそれぞれ静電潜像を形成する。
なお、露光ユニット1として、ELやLED等の発光素子をアレイ状に並べた書き込みヘッドを用いても良い。
【0039】
トナーカートリッジ22a〜22dは、黒、イエロー、マゼンタ、シアンのトナーをそれぞれ収容している。現像器21a〜21dには、トナーカートリッジ22a〜22dからそれぞれトナーが供給される。現像器21a〜21dは感光体ドラム23a〜23d表面の静電潜像に各色のトナーを付着させて、感光体ドラム23a〜23d表面に各色のトナー像を形成する。これら各色のトナー像は、感光体ドラム23a〜23dから中間転写ベルト11に転写されて重ね合わせられる。
【0040】
中間転写ベルトユニット2は、中間転写ベルト11、1次転写ローラ26a〜26d、駆動支持ローラ31、従動支持ローラ32および2次転写ローラ33等を備えている。駆動支持ローラ31と従動支持ローラ32は、中間転写ベルト11を回転移動可能に張架し、1次転写ローラ26a〜26dと2次転写ローラ33は張架された中間転写ベルト11に押し付けられている。
【0041】
中間転写ベルト11は、例えば、厚さ100〜150μm程度の合成樹脂フィルムにより形成される。2次転写ローラ33は、図中の左右方向に移動可能に支持されており、右方向に移動されたときに駆動支持ローラ31との間に中間転写ベルト11を挟み込んでニップ域を形成する。
駆動支持ローラ31は、中間転写ベルト11を2次転写ローラ33へ押さえつけるバックアップローラとしての役目を果たしつつ回転駆動され、1次転写ローラ26a〜26dと感光体ドラム23a〜23d間の各ニップ域が順次下流側へ移動するように中間転写ベルト11を移動方向Bに回転移動させる。これにより、各ニップ域が安定的に維持される。
【0042】
なお、1次転写ローラ26a〜26dと感光体ドラム23a〜23d間の各ニップ域をより安定的に形成するためには、1次転写ローラ26a〜26dおよび感光体ドラム23a〜23dのいずれか一方を硬質材料で形成し、他方を弾性材料で形成するのが好ましい。
1次転写ローラ26a〜26dは、例えば、直径8〜10mmの金属軸の外周を導電性の弾性材(EPDM、発泡ウレタン等)により被覆したものである。
1次転写ローラ26a〜26dには、1次転写ローラ26a〜26dと感光体ドラム23a〜23d間のニップ域に中間転写ベルト11を挟み込んだ状態で、トナーの帯電極性とは逆極性のバイアス電圧が印加される。
【0043】
バイアス電圧の印加によって生じた電界は中間転写ベルト11を介して各感光体ドラム23a〜23d表面のトナーに作用し、各感光体ドラム23a〜23d表面のトナーは中間転写ベルト11へ引き付けられ転写される。これにより、各色のトナー像が中間転写ベルト11に転写されて重ね合わせられる。
なお、1次転写ローラ26a〜26dとしてローラの代わりにブラシ等が用いられても構わない。
【0044】
クリーニングユニット34は、例えば中間転写ベルト11表面に摺接するクリーニングブレードであり、中間転写ベルト11表面に残留したトナーを除去して、次回に印字される画像のカブリ等を防止する。
こうして中間転写ベルト11に転写され重ね合わせられた多色(カラー)トナー像は、中間転写ベルト11の回転移動に伴い、駆動支持ローラ31と2次転写ローラ33間のニップ域へと搬送される。
この時、レジストローラ8は、ニップ域へ搬送された多色トナー像の先端と記録用紙の先端が一致するタイミングで前記ニップ域に記録用紙を搬送し、多色トナー像が記録用紙に転写される。
【0045】
次いで、記録用紙は、定着ユニット3へと搬送され、ここで加圧ローラ3aと加熱ローラ3b間に挟み込まれる。これにより、記録用紙上の多色トナー像が加熱・溶融され、投鋲作用により記録用紙上にカラー画像として定着される。
その後、記録用紙は、用紙搬送装置4により排紙トレイ6へ排出され、画像形成面を下に向けたフェイスダウン方式で排紙トレイ6上に載置される。
【0046】
なお、画像形成ステーションPaだけを用いて、モノクロ画像を形成し、モノクロ画像を中間転写ベルトユニット2の中間転写ベルト11に転写することも可能である。このモノクロ画像も、カラー画像と同様に、中間転写ベルト11から記録用紙に転写され記録用紙上に定着される。
【0047】
また、記録用紙の表面だけではなく、両面の印字を行う場合は、記録用紙の表面に転写されたトナー像が定着ユニット3で定着された後、当該記録用紙が搬送ローラ4−3により排紙トレイ6へ向けて搬送される途中で、搬送ローラ4−3を停止させてから逆回転させ、当該記録用紙を反転経路4rに通して表裏を反転させてからレジストローラ8へと導き、表面に画像形成を行ったのと同様にして当該記録用紙の裏面にトナー像を転写して定着し、記録用紙を排紙トレイ6に排出する。
【0048】
図1には示されないが、画像形成装置100は全体を統合的に制御する制御部を備えている。図2に示されるように、制御部40は、演算処理を行うCPU41、CPU41が行う制御プログラムを格納したROM42、CPU42にワークエリアを提供するRAM43、CPU41の制御の下で画像形成装置100の各種センサと制御信号の入出力を行うI/Oポート44、CPU42の制御の下で画像形成装置100に備えられた各種駆動部を駆動するドライバ回路45などから構成されたマイクロコンピュータであり、露光ユニット1(潜像形成部)および画像形成ステーションPa〜Pd(現像部およびトナー供給部)を含め画像形成装置100を統合的に制御する。
【0049】
トナーカートリッジの構成
トナーカートリッジ22a〜22dは、画像形成ステーションPa〜Pdにそれぞれ着脱可能に装着されるが、具体的には、画像形成ステーションPa〜Pdの現像器21a〜21dにそれぞれ着脱可能に装着されることとなる。
以下、トナーカートリッジ22a〜22dについて説明するが、説明を簡略にするため、トナーカートリッジの符号を22、現像器の符号を21として説明する。
図3は、この発明の実施形態によるトナーカートリッジとトナーカートリッジが装着される現像器を示す斜視図である。
【0050】
図3に示されるように、トナーカートリッジ22は、トナーを収容するトナー容器50と、トナー容器50が保有する保有情報を電子情報として記憶しトナー容器50に対して着脱可能に設けられた記憶部60とから構成されている。
記憶部60は、非純正トナーカートリッジの使用防止、ロットNo.に応じた画像形成条件の変更、色の異なるトナーカートリッジ22が誤って装着された場合の注意喚起、トナーカートリッジ22の交換時期の察知、上限回数を超えたリサイクルの防止、不良品が発生した場合の追跡調査等の目的のために、トナー容器50が保有する保有情報を電子情報として記憶している。
【0051】
保有情報は、本体情報、履歴情報およびリサイクル情報の3つに大別でき、本体情報には、品番、内容量、トナーの色、ロットNo.、製造年月日、製造業者、製造業者の住所・電話番号等の情報が含まれる。
また、履歴情報には、トナー残量、使用開始時期、実使用時間、累積使用量データ(例えば、総累積印字枚数)等の情報が含まれる。
また、リサイクル情報としては、リサイクル回数、リサイクル年月日、回収業者、回収業者の住所・電話番号等の情報が含まれる。
【0052】
図3に示されるように、トナーカートリッジ22が現像器21に装着されると、トナー容器50のトナー排出口51と現像器21のトナー受け入れ口21hが一致しトナーの供給が可能になるとともに、トナー容器50に設けられた記憶部60が現像器21に設けられた被接続部21iに電気的に接続される。
図示しないが、トナー容器50のトナー排出口51や現像器21のトナー受け入れ口21hにはシャッター部材が設けられており、トナーカートリッジ22が現像器21に装着されたときのみシャッター部材が開き、トナー排出口51とトナー受け入れ口21hが連通するようになっている。
【0053】
トナーカートリッジ22が現像器21に装着された際に、上述の制御部40(図2参照)は、現像器21の被接続部21iを介して記憶部60に記憶された上述の保有情報を読み出し、装着されたトナーカートリッジ22が機種に適合した純正品であるかどうかの判別や、色の異なるトナーカートリッジ22が誤って装着されていないかどうかを判別する。
そして、装着されたトナーカートリッジ22が機種に適合しないものであったり、非純正品であると判別した場合には、機種に適合した純正品のトナーカートリッジ22への交換を促す旨の注意喚起を行う。
【0054】
機種に適合した純正品へ交換するよう注意喚起を行ったにも係わらず、トナーカートリッジ22の交換がなされず、画像印字の要求がなされた場合、制御部40は現像バイアスなどを変更して現像電位ギャップを小さくし、故意に所望の画像濃度がでないように制御する。
というのは、非純正(不正品)のトナーカートリッジが装着された場合、トナーの物性が所定の要求値と異なることから、装置内でトナーの飛散などが多く発生して機内汚れが多発し、画像形成装置100(図1参照)の故障を誘発すると予測されるからである。
故意に所望の画像濃度がでないように制御することにより、ユーザーはトナーカートリッジ22を機種に適合した純正品のものに交換しない限り、所望の画像品位の印字物を得ることができない。
【0055】
また、トナーカートリッジ22は同じ品番であってもロットNo.によってトナーの物性が微妙に異なり、この違いが画像品位、具体的には現像濃度に影響することがある。
このため、制御部40は読取ったロットNo.に応じて露光用のレーザパワーを微妙に変更し、ガンマ特性を補正するように制御する。
【0056】
次に記憶部の構成について詳細に説明する。図4は記憶部の斜視図、図5は記憶部の分解斜視図、図6は図5のA−A断面図である。
【0057】
図4〜6、なかでも図5によく示されるように、記憶部60は、大きく分けて3つの部材から構成されている。
すなわち、保有情報を記憶する記憶素子71を実装した基板72からなる基板部材70と、基板部材70を保持する樹脂製のハウジング部材80と、基板部材70とハウジング部材80を分解可能に一体化する樹脂製のカバー部材90との3つの部材から構成されている。
【0058】
基板部材70を構成する基板72の表面には記憶素子71から延出し、現像器21の被接続部21i(図3参照)に接続される接続方向Cに沿って平行に並んだ4つの電極端子73a,73b,73c,73dが形成されている。
図示しないが、被接続部21iにも同様の4つの電極端子が形成され、記憶部60の電極端子73a〜73dとの間で信号のやりとりを行う。
【0059】
ハウジング部材80は、ハウジング部材80の背面側に設けられ基板部材70が挿入される挿入口81と、挿入口81から延びる案内路82と、案内路82の縁から立ち上がるように形成され案内路82を規定するリブ83を有している。
リブ83は案内路82の両側縁と先端の3方向から案内路82を囲うように形成され、挿入口81から挿入された基板部材70の縁に接触して基板部材70をハウジング部材80内の所定の位置に位置決めする。
【0060】
なお、基板部材70はハウジング部材80へ挿入される際に上下逆に挿入されることがないよう、基板部材70を構成する基板72の表面側の一面にのみ記憶素子71が実装され、電極端子73a〜73dが形成されている。
また、案内路82をその両側縁と先端の3方向から囲うリブ83のうち、記憶部60が被接続部21iに接続される際に記憶部60の先端となる先端部83aは側縁部83cに繋がる両端83bの角が落とされて丸みを帯びるように形成され、さらに被接続部21iと対向する部分が被接続部21iへ向かって厚みが徐々に薄くなるように形成されている。
これにより、トナーカートリッジ22が現像器21に装着される際に記憶部60が被接続部21iに引っ掛かることなくスムーズに接続され易くなる。
【0061】
基板部材70とハウジング部材80を分解可能に一体化するカバー部材90は、ハウジング部材80の案内路82に挿入された基板部材70の後縁を押さえる押さえ片91と、押さえ片91の両端から延び先端に爪93を有する一対のアーム92とから構成されている。一対のアーム92は弾性変形可能である。
ハウジング部材80の案内路82に基板部材70が挿入された後、カバー部材90の押さえ片91が基板部材70の後縁を押さえるようにカバー部材90をハウジング部材80の挿入口81へ挿入すると、一対のアーム92が一時的に弾性変形し、アーム92の先端に形成された爪93がハウジング部材80の案内路82の両側面に形成された被係合部84(図6参照)にそれぞれ解除可能に係合する。
これにより、ハウジング部材80に対してカバー部材90が固定され、記憶部60の組み立てが完了する。なお、カバー部材90がハウジング部材80の挿入口81に挿入され爪93が被係合部84に係合した時点で、図6に示されるように基板72に実装された記憶素子71は、ハウジング部材80内の空間Sに収容され、外部の衝撃や塵芥の付着から保護される。
【0062】
組み立てられた記憶部60はハウジング部材80に形成された取り付け孔85を利用してトナー容器50(図3参照)にビス止めされる。
このため、トナーカートリッジ22(図3参照)がリサイクルの上限回数を迎えた場合には、ビスを外すことにより記憶部60をトナー容器50から容易に取り外すことができ、記憶部60の再利用を図ることができる。
【0063】
取り外した記憶部60に損傷があり、記憶部60を分解する必要がある場合には、カバー部材90の一対のアーム92を互いに近づくように内側に弾性変形させて爪93と被係合部84との係合をそれぞれ解除し、カバー部材90をハウジング部材80の挿入口81から引き抜いて取り外す。
その後、ハウジング部材80の挿入口81から基板部材70を引き抜くことにより、記憶部60は、基板部材70、ハウジング部材80およびカバー部材90の3つの部材に容易に分解される。
そして、必要に応じて損傷した部品を交換し、組み直すことにより記憶部60を再利用することができる。
もちろん、記憶部60を廃棄する場合にも、上記のようにして分解することにより適切な廃棄処理を行うことができる。
【0064】
図4〜6に示されるように、基板72上に形成された4つの電極端子73a,73b,73c,73dはそれぞれアース端子、入力端子、制御電圧端子、出力端子であり、これら4つの電極端子73a〜73dのうちアース端子である電極端子73aはその先端が被接続部21i(図3参照)への接続方向Cに向かって他の電極端子73b,73c,73dよりも長く延びている。
【0065】
このため、記憶部60が被接続部21iに接続される際には、アース端子である電極端子73aが他の端子73b,73c,73dよりも被接続部21iへ最初に接続される。
また、記憶部60が被接続部21iから離脱する際にも、アース端子以外の他の電極端子73b,73c,73dが離脱してから、アース端子である電極端子73aが最後に離脱する。
【0066】
トナーカートリッジ22のトナー容器50は微細な粉末であるトナーを収容するためトナーの流動により静電気を帯び易く、特に冬期の低湿度の環境では数千ボルトもの静電気を帯びることがある。
そして、帯電した静電気がトナー容器50を介して記憶部60にものると、被接続部21iに接続される際に、記憶部60に帯電した静電気が一気に放電される。
この放電は記憶部60のノイズとなって表れ、記憶部60から出力される出力電圧の正常な検知を妨げるか、或いは異常な出力電圧値として検知され、記憶部60または画像形成装置100の誤作動を引き起こす。
【0067】
しかし、本実施形態では、アース端子となる電極端子73aが他の電極端子73b,73c,73dよりも接続方向Cに向かって長く形成されるので、記憶部60が被接続部21iに接続される際に、アース端子となる電極端子73aが他の電極端子73b,73c,73dよりも早く接続される。
これにより、記憶部60はアース端子となる電極端子73aを通じて接地がとられてから他の電極端子73b,73c,73dが接続されることになる。
【0068】
また、記憶部60が被接続部21iから離脱する際にも、アース端子となる電極端子73aが他の端子73b,73c,73dよりも遅く離脱するため、前記他の電極端子73b,73c,73dが被接続部21iに接続されている間は常に接地がとられていることになる。
このため、被接続部21iに対する記憶部60の接続・離脱時に、記憶部60に帯電した静電気に起因して記憶部60または画像形成装置100に誤作動が生ずることを防止できる。
【0069】
添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明が上述の実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形例または改良例に想到し得ることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】この発明の実施形態に係る画像形成装置の全体構成を概略的に示す説明図である。
【図2】図2は図1に示される画像形成装置を制御する制御部の構成を示すブロック図である。
【図3】図1に示される画像形成装置に装着されるトナーカートリッジを現像器とともに示す斜視図である。
【図4】図3に示されるトナーカートリッジに装着される記憶部の斜視図である。
【図5】図4に示される記憶部の分解斜視図である。
【図6】図4に示される記憶部のA−A断面図である。
【符号の説明】
【0071】
1・・・露光ユニット
1a・・・レーザ光源
1b・・・ミラー
2・・・中間転写ベルトユニット
3・・・定着ユニット
4・・・用紙搬送装置
4−1,4−2,4−3,4−4,4−5,4−6・・・搬送ローラ
4r・・・反転経路
5・・・給紙トレイ
6・・・排紙トレイ
7−1,7−2・・・ピックアップローラ
8・・・レジストローラ
9・・・手差しトレイ
11・・・中間転写ベルト
21,21a,21b,21c,21d・・・現像器
21h・・・トナー受け入れ口
21i・・・被接続部
22,22a,22b,22c,22d・・・トナーカートリッジ
23a,23b,23c,23d・・・感光体ドラム
24a,24b,24c,24d・・・帯電器
25a,25b,25c,25d・・・クリーナユニット
26a,26b,26c,26d・・・1次転写ローラ
22・・・トナー排出機構
22b・・・トナー排出ローラ
31・・・駆動支持ローラ
32・・・従動支持ローラ
33・・・2次転写ローラ
34・・・クリーニングユニット
40・・・制御部
41・・・CPU
42・・・ROM
43・・・RAM
44・・・I/Oポート
45・・・ドライバ回路
50・・・トナー容器
51・・・トナー排出口
60・・・記憶部
70・・・基板部材
71・・・記憶素子
72・・・基板
73a,73b,73c,73d・・・電極端子
80・・・ハウジング部材
81・・・挿入口
82・・・案内路
83・・・リブ
83a・・・先端部
83b・・・両端
83c・・・側縁部
84・・・被係合部
90・・・カバー部材
91・・・押さえ片
92・・・アーム
93・・・爪
100・・・画像形成装置
Pa,Pb,Pc,Pd・・・画像形成ステーション
B・・・移動方向
C・・・接続方向
S・・・空間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トナーを収納し画像形成装置に着脱可能に装着されるトナー容器と、トナー容器が保有する保有情報を電子的に記憶しトナー容器が画像形成装置に装着された際に画像形成装置の被接続部と電気的に接続される記憶部とを備え、記憶部は保有情報を電子情報として記憶する記憶素子を実装した基板からなる基板部材と、基板部材を保持するハウジング部材と、基板部材とハウジング部材とを分解可能に一体化するカバー部材とから構成されトナー容器に対して着脱可能であることを特徴とするトナーカートリッジ。
【請求項2】
ハウジング部材は基板部材が挿入される案内路と、案内路に挿入された基板部材の縁と接触し該基板部材をハウジング部材内の所定の位置に位置決めするリブとを有することを特徴とする請求項1に記載のトナーカートリッジ。
【請求項3】
ハウジング部材のリブは、案内路の両縁から立ち上がるようにそれぞれ形成された側縁部と、前記案内路の先端から立ち上がるように形成されて前記側縁部の端どうしを繋ぐ先端部とからなり、前記先端部は記憶部が画像形成装置の被接続部に電気的に接続される際に記憶部の先端となり前記側縁部に繋がる両端が丸みを帯びるように形成されていることを特徴とする請求項2に記載のトナーカートリッジ。
【請求項4】
基板部材は記憶素子から基板上に延出しトナー容器が画像形成装置に装着される際に画像形成装置の被接続部と電気的に接続される複数の電極端子を有し、前記複数の電極端子は前記被接続部に接続される接続方向に沿って基板上に平行に並ぶように配設されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のトナーカートリッジ。
【請求項5】
複数の電極端子は少なくとも1つのアース端子を含み、前記アース端子はその先端が前記接続方向に向かって他の端子よりも長く延びていることを特徴とする請求項4に記載のトナーカートリッジ。
【請求項6】
カバー部材はハウジング部材の案内路に挿入された基板部材の後縁を押さえる押さえ片と、押さえ片の両端から延び先端に爪を有する弾性変形可能な一対のアームとからなり、ハウジング部材は前記一対のアームの爪とそれぞれ係合する被係合部を有し、カバー部材の前記一対のアームが弾性的に変形させられることにより前記爪と前記被係合部との係合が解除されることを特徴とする請求項2〜5のいずれか1つに記載のトナーカートリッジ。
【請求項7】
画像情報に応じた静電潜像を感光体ドラムに形成する潜像形成部と、形成された静電潜像にトナーを供給してトナー像を形成する現像部と、現像部にトナーを供給するトナー供給部と、潜像形成部、現像部およびトナー供給部を制御する制御部とを備え、トナー供給部は請求項1〜6のいずれか1つに記載のトナーカートリッジが着脱可能に装着されるとともに前記トナーカートリッジの記憶部と接続される被接続部を有し、制御部は前記被接続部を介してトナーカートリッジの記憶部から読取った当該トナーカートリッジの保有情報を潜像形成部、現像部およびトナー供給部の少なくとも1つの制御に反映させることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−20219(P2010−20219A)
【公開日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−182648(P2008−182648)
【出願日】平成20年7月14日(2008.7.14)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】