説明

トナー収容体

【課題】シャッタの円滑な移動を確保できる、トナー収容体を提供する。
【解決手段】トナーシール71は、筐体51に支持される弾性層75を有している。弾性層75には、連通口58と連通する第1シール開口74Aが形成されている。また、トナーシール71は、シャッタ73の移動時にシャッタ73が摺擦する摺擦層77を有している。摺擦層77には、第1シール開口74Aと連通する第2シール開口74Bが形成されている。そして、トナーシール71は、弾性層75と摺擦層77との間に、弾性層75および摺擦層77よりも硬い硬質層76を有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カラープリンタなどの画像形成装置に装着され、トナーを収容するトナー収容体に関する。
【背景技術】
【0002】
レーザプリンタなどの画像形成装置の一例では、感光ドラムおよび現像装置が備えられ、トナーを収容したトナーボックスが現像装置のケースに装着される。
【0003】
トナーボックスは、たとえば、円弧状の周面を有する形状をなしている。円弧状の周面には、トナーを現像装置に向けて排出するためのトナー排出口が形成されている。トナー排出口の周囲には、トナーの漏れを防止するためのシール材が設けられている。そして、円弧状の周面の外側には、トナー排出口を開閉するためのシャッタがスライド可能に設けられている。
【0004】
トナーボックスが現像装置のケースに装着された後、シャッタがスライドされて、トナー排出口が開放される。これにより、トナーボックスと現像装置との間に、トナー排出口を経由するトナー供給経路が形成され、このトナー供給経路を介してトナーボックスから現像装置にトナーが供給される。
【0005】
画像形成時には、感光ドラムの表面に静電潜像が形成され、その静電潜像が現像部によりトナー像に現像される。画像形成に伴ってトナーが消費され、トナーボックス内のトナーがなくなると、そのトナーボックスが現像装置のケースから取り外されて、新品のトナーボックスが現像装置のケースに装着される。
【0006】
トナーボックスが現像装置のケースから取り外される前に、シャッタがトナー排出口に対向する位置までスライドされて、トナー排出口がシャッタにより閉塞される。この状態で、シャッタがシール材に圧接され、シャッタとトナー排出口の周囲の部分との間がシールされる。これにより、トナーボックスが現像装置のケースから取り外された状態で、トナーボックス内のトナーがトナー排出口から漏出することが防止される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平7−225514号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところが、シャッタがトナー排出口を開放する位置からトナー排出口に対向する位置まで移動されるときに、シャッタにおけるその移動方向の下流側の端縁がシール材に引っ掛かり、シャッタの円滑な移動が阻害されるおそれがある。また、場合によっては、シャッタの円滑な移動が阻害されるだけでなく、シャッタおよび/またはシール材に損傷が生じる。
【0009】
本発明の目的は、シャッタの円滑な移動を確保できる、トナー収容体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記の目的を達成するため、本発明は、トナー収容体において、内部にトナーを収容し、内外を連通する連通口を有する本体と、前記連通口を開放する開放位置と前記連通口を閉塞する閉塞位置との間で、前記閉塞位置から前記開放位置に向かう開方向および前記開放位置から前記閉塞位置に向かう閉方向に移動可能に設けられたシャッタと、前記シャッタが前記閉塞位置に位置する状態で、前記本体と前記シャッタとの間に介在され、前記連通口を取り囲むシールとを備え、前記シールは、前記本体に支持され、前記連通口と連通する第1シール開口を有する弾性層と、前記シャッタの移動時に前記シャッタが摺擦し、前記第1シール開口と連通する第2シール開口を有する摺擦層と、前記弾性層と前記摺擦層との間に介在され、前記弾性層および前記摺擦層よりも硬い硬質層とを含むことを特徴としている。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、トナー収容体は、内部にトナーを収容する本体を備えている。本体には、その内外を連通する連通口が形成されている。この連通口を開閉するために、シャッタが設けられている。すなわち、シャッタは、連通口を開放する開放位置と連通口を閉塞する閉塞位置とに移動可能に設けられている。シャッタが閉塞位置に位置する状態において、本体とシャッタとの間には、シールが介在される。
【0012】
シールは、本体に支持される弾性層を有している。弾性層には、連通口と連通する第1シール開口が形成されている。また、シールは、シャッタの移動時にシャッタが摺擦する摺擦層を有している。摺擦層には、第1シール開口と連通する第2シール開口が形成されている。そして、シールは、弾性層と摺擦層との間に、弾性層および摺擦層よりも硬い硬質層を有している。
【0013】
シールは、良好なシール性を発揮するように、シャッタにより押圧される。シャッタが開放位置から閉塞位置に向かう閉方向に移動するときには、そのシャッタの移動に伴って、シールにおけるシャッタにより押圧される部分が閉方向に広がる。そのため、シャッタの閉方向の移動の途中で、シールにおける第2シール開口よりも閉方向の下流側の部分はシャッタにより押圧されず、当該部分よりも閉方向の上流側の部分がシャッタにより押圧される状態が生じる。この状態で、弾性層が弾性変形し、その弾性変形に伴って摺擦層が伸長変形すると、摺擦層の表面にシャッタにより押圧されている部分と押圧されていない部分との間に段差が生じ、閉方向に移動するシャッタの下流側の端縁が第2シール開口における閉方向の下流側端縁に引っ掛かるおそれがある。
【0014】
弾性層と摺擦層との間に硬質層が介在されているので、弾性層の弾性変形に伴う摺擦層の伸長変形を防止できる。摺擦層の伸長変形が防止されることにより、シャッタにより押圧されている部分と押圧されていない部分との間で、摺擦層の表面に段差が生じることを防止できる。その結果、シャッタの閉方向の移動時に、シャッタにおける閉方向の下流側端縁がシールに引っ掛かることを防止できる。よって、シャッタの閉方向への円滑な移動を確保でき、シャッタおよびシールの損傷を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は、本発明の一実施形態に係るトナーカートリッジが装着されるカラープリンタの断面図である。
【図2】図2は、図1に示される感光ドラム、帯電器および現像器の斜視図であり、現像器側の連通口およびシール開口が開放された状態を示す。
【図3】図3は、図1に示される感光ドラム、帯電器および現像器の斜視図であり、現像器側の連通口およびシール開口が現像側シャッタにより閉塞された状態を示す。
【図4】図4は、図1に示されるトナーカートリッジの斜視図である。
【図5】図5は、図4に示されるトナーカートリッジの分解斜視図である。
【図6】図6は、図5に示されるトナーシールの斜視図である。
【図7】図7は、図6に示されるトナーシールの分解斜視図である。
【図8A】図8Aは、図4に示されるトナーカートリッジの底面図であり、シャッタカバーが取り外され、シャッタが開放位置に位置している状態を示す。
【図8B】図8Bは、図4に示されるトナーカートリッジの底面図であり、シャッタカバーが取り外され、シャッタの後端部がシール開口の後端縁上に差し掛かった状態を示す。
【図8C】図8Cは、図4に示されるトナーカートリッジの底面図であり、シャッタカバーが取り外され、シャッタが閉塞位置に位置している状態を示す。
【図9】図9は、図6に示されるトナーシールの周縁の波打ちを説明するための斜視図である。
【図10】図10は、弾性層および摺擦層のみを有するトナーシールに段差が生じることを説明するための断面図である。
【図11】図11は、図6に示されるトナーシールの断面図であり、シャッタの閉方向の移動時における変形を示す。
【図12】図12は、図5に示されるトナーシールに代えて用いることができるトナーシール(第2変形例)の斜視図である。
【図13】図13は、図12に示されるトナーシールの分解斜視図である。
【図14】図14は、図5に示されるトナーシールに代えて用いることができるトナーシール(第3変形例)の斜視図である。
【図15】図15は、図14に示されるトナーシールの分解斜視図である。
【図16】図16は、図5に示されるトナーシールに代えて用いることができるトナーシール(第4変形例)の斜視図である。
【図17】図17は、図16に示されるトナーシールの分解斜視図である。
【図18】図18は、図5に示されるトナーシールに代えて用いることができるトナーシール(第5変形例)の斜視図である。
【図19】図19は、図18に示されるトナーシールの分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下では、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
1.カラープリンタ
図1に示されるカラープリンタ1は、タンデム型のカラープリンタである。カラープリンタ1は、本体ケーシング2を備えている。本体ケーシング2内には、ドロワユニット3が装着されている。本体ケーシング2の正面には、フロントカバー4が開閉可能に設けられている。そして、ドロワユニット3は、フロントカバー4を開けた状態で、本体ケーシング2内の収容位置(図1に示される位置)と本体ケーシング2外の引出位置との間で水平方向に移動させることができる。ドロワユニット3は、引出位置において、その一部が本体ケーシング2内に残り、ドロワユニット3に装着される後述の4つのトナーカートリッジ11の上方が開放される。
【0017】
なお、以下の説明では、カラープリンタ1の正面側を前側とし、その前側からカラープリンタ1の各部を見て、上下左右の方向を規定している。
【0018】
ドロワユニット3には、4つの感光ドラム5がそれぞれ左右方向に延びる回転軸線を中心に回転可能に保持されている。4つの感光ドラム5は、それぞれブラック、イエロー、マゼンタおよびシアン用として設けられ、前側からブラック、イエロー、マゼンタおよびシアンの順に前後方向に等間隔で並列に配置されている。
【0019】
また、ドロワユニット3には、4つの帯電器6が保持されている。4つの帯電器6は、それぞれ感光ドラム5に対応して設けられ、その対応する感光ドラム5の後上方に配置されている。帯電器6は、たとえば、ワイヤおよびグリッドを備えるスコロトロン型帯電器である。
【0020】
さらに、ドロワユニット3には、4つの現像器7が保持されている。4つの現像器7は、それぞれ感光ドラム5に対応して設けられ、その対応する感光ドラム5の前上方に配置されている。
【0021】
各現像器7は、現像フレーム8を備えている。現像フレーム8には、現像ローラ9および供給ローラ10が保持されている。
【0022】
現像ローラ9は、左右方向に延びる回転軸線を中心に回転可能に設けられ、感光ドラム5に接触するように配置されている。
【0023】
供給ローラ10は、左右方向に延びる回転軸線を中心に回転可能に設けられ、現像ローラ9に対して前上方から接触するように配置されている。
【0024】
ドロワユニット3において、各現像器7の上部には、トナーを収容するトナー収容体の一例としてのトナーカートリッジ11を装着するためのスペース12が設けられている。トナーカートリッジ11は、ドロワユニット3が引出位置に引き出された状態で、ドロワユニット3の上方から各現像器7の上方のスペース12に装着される。現像器7には、トナーカートリッジ11からトナーが供給される。
【0025】
本体ケーシング2内において、ドロワユニット3の上方には、各色に対応した4本のレーザビームを出射する露光器13が配置されている。
【0026】
感光ドラム5の回転に伴って、感光ドラム5の表面は、帯電器6からの放電によって一様に帯電された後、露光器13からのレーザビームにより選択的に露光される。この露光によって、感光ドラム5の表面から電荷が選択的に除去され、感光ドラム5の表面に静電潜像が形成される。静電潜像が現像ローラ9に対向すると、現像ローラ9から静電潜像にトナーが供給される。これによって、感光ドラム5の表面にトナー像が形成される。
【0027】
なお、露光器13に代えて、4つのLEDアレイが各感光ドラム5に対応して設けられてもよい。
【0028】
本体ケーシング2の底部には、用紙Pを収容する給紙カセット14が配置されている。給紙カセット14に収容されている用紙Pは、各種ローラにより、搬送ベルト15上に搬送される。搬送ベルト15は、4つの感光ドラム5に下方から対向して配置されている。感光ドラム5に対して搬送ベルト15の上側部分を挟んで対向する各位置には、転写ローラ16が配置されている。搬送ベルト15上に搬送された用紙Pは、搬送ベルト15の走行により、搬送ベルト15と各感光ドラム5との間を順次に通過する。そして、感光ドラム5の表面上のトナー像は、用紙Pと対向したときに、用紙Pに転写される。
【0029】
搬送ベルト15に対して用紙Pの搬送方向における下流側には、定着器17が設けられている。トナー像が転写された用紙Pは、定着器17に搬送される。定着器17では、加熱および加圧により、トナー像が用紙Pに定着される。トナー像が定着した用紙Pは、各種ローラにより、本体ケーシング2の上面の排紙トレイ18に排出される。
2.現像器
ドロワユニット3は、図1に示されるように、平面視で四角枠状をなすドロワフレーム31を備えている。4つの感光ドラム5、4つの帯電器6および4つの現像器7は、ドロワフレーム31における左右方向に対向する両側板により、その左右両側から挟まれた状態で一括して保持されている。
【0030】
現像器7の現像フレーム8は、前後方向に等間隔で配置されている。トナーカートリッジ11を装着するためのスペース12は、各現像フレーム8上に設けられている。
【0031】
現像フレーム8には、現像ローラ9を収容する現像室41が形成されている。現像室41は、感光ドラム5側が開放されており、この現像室41における開放側の端部に、現像ローラ9が配置されている。
【0032】
現像フレーム8は、図2,3に示されるように、現像室41とトナーカートリッジ11を装着するためのスペース12との間に、現像室41側に向けて円弧状に凸湾曲した板状の仕切壁42を有している。この仕切壁42により、現像フレーム8内が現像室41とその上方のスペース12とに仕切られている。
【0033】
図2に示されるように、仕切壁42の周方向の中央部には、スペース12にトナーカートリッジ11が装着された状態で、そのトナーカートリッジ11に形成されている3つの連通口58(図5参照)と対向する位置に、3つの矩形状の連通口43が形成されている。
【0034】
仕切壁42上には、3つのフレームシール44が配置されている。フレームシール44は、各連通口43に対応して設けられ、仕切壁42に貼着されている。フレームシール44は、弾性を有する発泡体からなり、矩形のシート状をなしている。
【0035】
フレームシール44の中央部には、連通口43と連通する矩形状のシール開口45がフレームシール44を厚さ方向に貫通して形成されている。
3.シャッタ駆動部材
図2,3に示されるように、仕切壁42上には、シャッタ駆動部材46が前後方向に移動可能に配置されている。シャッタ駆動部材46は、仕切壁42にほぼ沿うように現像室41側に向けて円弧状に凸湾曲した板状をなしている。また、シャッタ駆動部材46は左右方向に長く延び、その左右方向の両端部は、仕切壁42の左右方向の両端縁よりもそれぞれ外側にはみ出ている。そして、そのシャッタ駆動部材46における仕切壁42からはみ出た部分の下面には、ラックギヤ47が形成されている。また、シャッタ駆動部材46の上面には、後述の各シャッタ駆動用開口88と対応する位置に、シャッタ駆動用突起48が形成されている。
4.現像側シャッタ
シャッタ駆動部材46上には、現像側シャッタ49が設けられている。現像側シャッタ49は、樹脂フィルムからなり、矩形シート状をなしている。現像側シャッタ49には、各シャッタ駆動用突起48と対応する位置に、矩形状の挿通孔50が形成されている。現像側シャッタ49は、各挿通孔50にシャッタ駆動用突起48が挿通されることにより、シャッタ駆動部材46に位置決めされて、シャッタ駆動部材46にその上面に沿って湾曲した状態に取り付けられている。
5.トナーカートリッジ
(1)筐体
図4,5に示されるように、トナーカートリッジ11は、本体の一例としての樹脂製の筐体51を備えている。筐体51は、左右方向に延びる中空の略半円柱状に形成され、内部にトナーを収容している。具体的には、筐体51は、内部にトナーを収容する空間が形成され、左右に長い略長方形状の上面52と、上面52の前端縁に接続され、下方に向けて凸湾曲する断面略半円弧状の円弧面53と、円弧面53の後端縁から後方に向けて上面52と平行に延びる固定面54と、上面52の後端縁と固定面54の後端縁とに跨がる後面55と、上面52、円弧面53、固定面54および後面55の各左端縁間に跨がる左側面56と、上面52、円弧面53、固定面54および後面55の各右端縁間に跨がる右側面57とを有する外形をなしている。
【0036】
円弧面53には、図5に示されるように、その最下端部に対して少し後方の部分に、筐体51の内外を連通する連通口58が形成されている。連通口58は、左右方向に間隔を空けて、3つ形成されている。各連通口58は、それぞれ左右方向に長い長方形状をなしている。
【0037】
また、円弧面53には、各連通口58の左右両側に、円弧面53の周方向に延びる細長い溝状の逃がし用溝59が形成されている。
【0038】
円弧面53の前端部には、図示されないが、複数の位置決め用突起が左右方向に間隔を空けて形成されている。各位置決め用突起は、前方に延び、屈曲して上方に延びる鉤状をなしている。
【0039】
トナーカートリッジ11は、筐体51の円弧面53に貼着されるシールの一例としてのトナーシール71と、円弧面53を覆うように設けられるシャッタカバー72と、円弧面53とシャッタカバー72との間に設けられるシャッタ73とをさらに備えている。
(2)トナーシール
トナーシール71は、各連通口58に対応して設けられている。トナーシール71は、左右方向に長い矩形状のシール開口74を有している。トナーシール71は、連通口58とシール開口74とが対向して連通するように位置合わせされて、筐体51の円弧面53に貼着され、連通口58の周囲を取り囲んでいる。
【0040】
また、トナーシール71は、図6に示されるように、弾性層75、硬質層76および摺擦層77が円弧面53側からこの順に積層された構造(3層構造)を有している。
【0041】
弾性層75は、弾性を有する発泡体(たとえば、株式会社ロジャースイノアック製の商品名:ポロン)からなる。弾性層75の一方は、接着面とされ、接着剤を介して筐体51の円弧面53に接着される。弾性層75には、図7に示されるように、シール開口74の一部を構成する第1シール開口74Aが形成されている。なお、弾性層75の全体が第1シール開口74Aの全周を取り囲む第1環状部分の一例である。
【0042】
摺擦層77は、PTFE(polytetrafluoroethylene)フェルトからなる。摺擦層77には、シール開口74の一部を構成する第2シール開口74Bが形成されている。なお、摺擦層77の全体が第2シール開口74Bの全周を取り囲む第2環状部分の一例である。
【0043】
硬質層76は、弾性層75および摺擦層77の材料よりも硬く、かつ、可撓性および非伸縮性を有するフィルム、たとえば、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムからなる。硬質層76には、第1シール開口74Aおよび第2シール開口74Bと対向して連通する連通口78が形成されている。連通口78は、第2シール開口74Bと左右方向の幅が等しく、左右方向と直交する前後方向の幅が第2シール開口74Bの前後方向の幅よりも小さい。そのため、硬質層76における連通口78の後端縁に沿う部分は、図7に示されるように、第2シール開口74Bの後端縁よりも前方に突出して、突出部79をなす。硬質層76は、弾性層75における摺擦層77と対向する面の全域および摺擦層77における弾性層75と対向する面の全域に接している。
(3)シャッタカバー
図4,5に示されるように、シャッタカバー72は、金属薄板からなり、筐体51の円弧面53に沿って湾曲している。シャッタカバー72の左右方向の幅は、円弧面53の左右方向の幅よりも少し小さく、シャッタカバー72は、円弧面53における右側端部の所定幅の部分を除く全域を被覆している。
【0044】
シャッタカバー72の前端部には、図5に示されるように、複数の位置決め用開口80が左右方向に間隔を空けて形成されている。各位置決め用開口80には、筐体51の円弧面53に形成された位置決め用突起(図示せず)が係合している。より具体的には、シャッタカバー72の前端部には、各位置決め用突起と左右方向において同じ位置に、位置決め用突起を挿通可能なサイズの位置決め用開口80が形成されている。そして、各位置決め用開口80には、位置決め用突起が挿通されて、その上端縁が位置決め用突起に係止されている。
【0045】
また、シャッタカバー72の後端部は、筐体51の固定面54に沿うように折り曲げられている。このシャッタカバー72の後端部には、複数のビス挿通孔81が左右方向に間隔を空けて形成されている。そして、各位置決め用開口80と位置決め用突起とが係合され、各ビス挿通孔81に図示されないビスが挿通されて、各ビスの先端部が筐体51の固定面54にねじ込まれることにより、シャッタカバー72が筐体51に取り付けられている。
【0046】
また、シャッタカバー72には、各トナーシール71と対向する位置に、トナー流通用開口83が形成されている。トナー流通用開口83は、左右方向に長い長方形状をなし、そのサイズがシール開口74のサイズよりも大きく、シール開口74の全域を露出させるように形成されている。
【0047】
さらに、シャッタカバー72には、筐体51の各逃がし用溝59と対向する位置に、前後方向(シャッタカバー72の周方向)に長く延びるガイド用開口84が形成されている。ガイド用開口84の前後方向の長さは、逃がし用溝59の前後方向の長さ以上である。また、ガイド用開口84の左右方向の幅は、逃がし用溝59の左右方向の幅以上である。そして、ガイド用開口84は、逃がし用溝59の全体と対向している。
(4)シャッタ
シャッタ73は、樹脂フィルムからなり、筐体51の円弧面53に沿って湾曲している。シャッタ73の円弧面53に沿う方向の寸法は、トナーシール71の円弧面53に沿う方向の寸法よりも大きく、シャッタ73の左右方向の寸法(幅)は、シャッタカバー72の左右方向の寸法(幅)よりも少し小さい。
【0048】
シャッタ73には、筐体51の各逃がし用溝59と対向する位置に、2つのシャッタ駆動用開口88がシャッタ73の周方向に間隔を開けて形成されている。シャッタ73が後述の開放位置および閉塞位置のいずれに位置している状態においても、すべてのシャッタ駆動用開口88が逃がし用溝59と対向し、シャッタカバー72のガイド用開口84と対向して連通するように、その各位置における2つのシャッタ駆動用開口88の間隔が決められている。
【0049】
そして、シャッタ73は、筐体51の円弧面53とシャッタカバー72との間に挟まれて、それらにより保持された状態で、開放位置と閉塞位置との間で移動される。
【0050】
開放位置において、シャッタ73の後端部は、トナーシール71の前端部とシャッタカバー72との間に挟まれる。そのため、筐体51の連通口58およびトナーシール71のシール開口74が互いに連通した状態で開放され、筐体51の内外が連通する。
【0051】
一方、閉塞位置は、開放位置に対して後側の位置である。閉塞位置において、シャッタ73の後端縁は、トナー流通用開口83の後端縁よりもわずかに後側に位置する。そのため、筐体51の連通口58およびトナーシール71のシール開口74の全域がシャッタ73により覆われ、筐体51の内外がシャッタ73により遮断される。このとき、トナーシール71は、シャッタ73と筐体51の円弧面53との間に挟まれる。
6.駆動伝達機構
ドロワフレーム31内には、各シャッタ駆動部材46に対応して、シャッタ駆動部材46に駆動力を伝達するための駆動伝達機構が設けられている。駆動伝達機構は、図2,3に示されるように、シャッタ駆動部材46の各ラックギヤ47に噛合するピニオンギヤ91と、2つのピニオンギヤ91を連結する連結軸92とを備えている。
【0052】
連結軸92は、左右方向に延び、左右両端部がドロワフレーム31に回転可能に保持されている。図示されないが、連結軸92の左端部は、ドロワフレーム31の左側板を貫通して、その左側板から左方に突出している。そして、その連結軸92の左側板から突出した部分には、操作レバーが固定されている。
【0053】
操作レバーが操作されて、ピニオンギヤ91が回転されると、その回転力がピニオンギヤ63,64からラックギヤ47に入力される。これにより、シャッタ駆動部材46が仕切壁42に沿って前後方向に移動し、シャッタ駆動部材46とともにシャッタ73が開放位置と閉塞位置との間で移動する。
7.シャッタの開閉
トナーカートリッジ11がドロワユニット3から離脱した状態で、シャッタ73は、閉塞位置に位置している。また、図3に示されるように、シャッタ駆動部材46は、仕切壁42の連通口43と対向する位置に配置され、連通口43は、現像側シャッタ49により閉塞されている。
【0054】
トナーカートリッジ11は、ドロワユニット3(ドロワフレーム31)が本体ケーシング2外の引出位置(図1参照)に引き出された状態で、現像フレーム8上のスペース12に対して上方から装着される。トナーカートリッジ11がスペース12に装着されると、各シャッタ駆動用突起48がガイド用開口84を介して各シャッタ駆動用開口88に係合する。
【0055】
トナーカートリッジ11がスペース12に装着された後、シャッタ73を閉塞位置から開放位置に移動させるために操作レバーが操作される。この操作により、ピニオンギヤ91が左側から見て時計回りに回転され、ピニオンギヤ91の回転がラックギヤ47に伝達される。これにより、シャッタ駆動部材46が仕切壁42の連通口43と対向する位置から連通口43と対向しない位置まで前方に移動する。このシャッタ駆動部材46の移動に伴って、シャッタ73は、トナーシール71の摺擦層77の表面を摺擦しつつ、シャッタ駆動部材46および現像側シャッタ49と一体的に閉塞位置から前方(開方向)に移動する。そして、シャッタ駆動部材46がラックギヤ47とピニオンギヤ91との噛合が解除される位置まで前方に移動すると、図8Aに示されるように、シャッタ73が開放位置に配置される。また、現像側シャッタ49の後端縁は、図2に示されるように、フレームシール44のシール開口45の後端縁とフレームシール44の後端縁との間上に配置される。
【0056】
この状態では、フレームシール44とトナーシール71とが互いに圧接される。そして、フレームシール44のシール開口45とトナーシール71のシール開口74とが対向し、現像器7の現像室41内とトナーカートリッジ11の筐体51内とが連通口43,58およびシール開口45,74を介して連通する。これにより、現像室41内と筐体51内との間でのトナーの流通が可能となる。
【0057】
一方、シャッタ73を開放位置から閉塞位置に移動させるときには、操作レバーがシャッタ73を閉塞位置から開放位置に移動させるときと逆方向に操作される。この操作により、ピニオンギヤ91が左側から見て反時計回りに回転され、ピニオンギヤ91の回転がラックギヤ47に伝達される。これにより、シャッタ駆動部材46が後方に移動し、このシャッタ駆動部材46の移動に伴って、シャッタ73は、トナーシール71の摺擦層77の表面を摺擦しつつ、シャッタ駆動部材46および現像側シャッタ49と一体的に開放位置から後方(閉方向)に移動する。
【0058】
このシャッタ73の移動の途中で、シャッタ73の後端部(閉方向の下流側端部)は、シール開口74に対向する。シャッタ73の移動がさらに進むと、図8Bに示されるように、シャッタ73の後端部がシール開口74の後端縁上に差し掛かる。
【0059】
そして、シャッタ駆動部材46がラックギヤ47とピニオンギヤ91との噛合が解除される位置まで後方に移動すると、図8Cに示されるように、シャッタ73が閉塞位置に配置される。また、図3に示されるように、シャッタ駆動部材46および現像側シャッタ49が仕切壁42の連通口43と対向する位置に配置され、現像側シャッタ49により、連通口43が閉塞される。
8.作用効果
(1)作用効果1
以上のように、トナーカートリッジ11は、内部にトナーを収容する筐体51を備えている。筐体51には、その内外を連通する連通口58が形成されている。この連通口58を開閉するために、シャッタ73が設けられている。すなわち、シャッタ73は、連通口58を開放する開放位置と連通口58を閉塞する閉塞位置とに移動可能に設けられている。シャッタ73が閉塞位置に位置する状態において、筐体51とシャッタ73との間には、トナーシール71が介在される。
【0060】
トナーシール71は、筐体51に支持される弾性層75を有している。弾性層75には、連通口58と連通する第1シール開口74Aが形成されている。また、トナーシール71は、シャッタ73の移動時にシャッタ73が摺擦する摺擦層77を有している。摺擦層77には、第1シール開口74Aと連通する第2シール開口74Bが形成されている。そして、トナーシール71は、弾性層75と摺擦層77との間に、弾性層75および摺擦層77よりも硬い硬質層76を有している。
【0061】
トナーシール71は、良好なシール性を発揮するように、シャッタ73により押圧される。シャッタ73が開放位置から閉塞位置に向かう閉方向に移動するときには、そのシャッタ73の移動に伴って、トナーシール71におけるシャッタ73により押圧される部分が閉方向に広がる。そのため、シャッタ73の閉方向の移動の途中で、トナーシール71における第2シール開口74Bよりも閉方向の下流側の部分はシャッタ73により押圧されず、当該部分よりも閉方向の上流側の部分がシャッタ73により押圧される状態が生じる。
【0062】
図9に示されるように、トナーシール71におけるシール開口74の周縁は、必ずしも直線ではなく、微細に波打っていることがある。このような場合はとくに、シャッタ73の開放位置から閉塞位置への移動時に、シャッタ73の閉方向の下流側端部(後端部)がシール開口74における閉方向の下流側端縁(後端縁)に引っ掛かりやすい。
【0063】
ここで、図10に示されるように、硬質層76を有さず、弾性層75および摺擦層77を積層して構成されるトナーシールを想定する。シャッタ73の閉方向の移動の途中で、シャッタ73により押圧される部分で弾性層75が弾性変形し、その弾性変形に伴って摺擦層77が伸長変形すると、摺擦層77の表面にシャッタ73により押圧されている部分と押圧されていない部分との間に、比較的大きな段差が生じる。そのため、シール開口74の後端縁の波打ちと相まって、閉方向に移動するシャッタ73の下流側の端縁は、シール開口74の後端縁に引っ掛かりやすい。
【0064】
弾性層75と摺擦層77との間に硬質層76が介在されているので、弾性層75の弾性変形に伴う摺擦層77の伸長変形を防止できる。摺擦層77の伸長変形が防止されることにより、図11に示されるように、弾性層75が弾性変形しても、摺擦層77の表面にシャッタ73により押圧されている部分と押圧されていない部分との間において、摺擦層77の表面は比較的緩やかに傾斜する程度に変形し、摺擦層77の表面に段差を生じることが防止される。その結果、シャッタ73の閉方向の移動時に、シャッタ73の後端縁がトナーシール71に引っ掛かることを防止できる。よって、シャッタ73の閉方向への円滑な移動を確保でき、シャッタ73およびトナーシール71の損傷を防止できる。
(2)作用効果2
硬質層76は、可撓性かつ非伸縮性を有するフィルムからなる。硬質層76の可撓性により、トナーシール71によるシール性を確保できながら、硬質層76の非伸縮性により、摺擦層77の伸長変形を防止できる。
(3)作用効果3
硬質層76は、弾性層75における摺擦層77と対向する面の全域および摺擦層77における弾性層75と対向する面の全域に接している。そのため、摺擦層77の全域でその伸長変形を防止でき、シャッタ73の閉方向の移動時に、摺擦層77の表面の全域で段差が生じることを防止できる。
(4)作用効果4
硬質層76は、第2シール開口74Bの閉方向の下流側端縁よりも閉方向の上流側に突出する突出部79を有している。そのため、シャッタ73の閉方向の移動時に、第2シール開口74Bの後端縁
付近で摺擦層77の表面に段差が生じることを確実に防止することができる。
9.変形例
(1)第1変形例
硬質層76は、弾性層75における摺擦層77と対向する面の全域および摺擦層77における弾性層75と対向する面の全域に接していなくてもよく、たとえば、弾性層75における第1シール開口74Aの全周を取り囲む第1環状部分と摺擦層77における第2シール開口74Bの全周を取り囲む第2環状部分との間に介在され、その第1環状部分および第2環状部分の全域に接していてもよい。
【0065】
この場合においても、第2シール開口74Bの周囲における摺擦層77の伸長変形を防止でき、シャッタ73の閉方向の移動時に、摺擦層77の表面における第2シール開口74Bの周囲の部分で段差が生じることを防止できる。
(2)第2変形例
図12,13に示されるトナーシール101は、図6,7に示されるトナーシール71に代えて用いることができる。以下では、トナーシール101の構成について、トナーシール71の構成との相違点についてのみ説明する。なお、図12,13において、図6,7に示される各部に相当する部分については、それらの各部と同一の参照符号が付されている。
【0066】
トナーシール101の硬質層102は、弾性層75および摺擦層77の材料よりも硬く、かつ、可撓性および非伸縮性を有するフィルム、たとえば、PETフィルムからなる。硬質層102には、第1シール開口74Aおよび第2シール開口74Bと対向して連通する連通口103が形成されている。連通口103は、第2シール開口74Bと同じ形状に形成されている。したがって、硬質層102は、図6に示される突出部79を有していない。
(3)第3変形例
図14,15に示されるトナーシール111は、図6,7に示されるトナーシール71に代えて用いることができる。以下では、トナーシール111の構成について、トナーシール71の構成との相違点についてのみ説明する。なお、図14,15において、図6,7に示される各部に相当する部分については、それらの各部と同一の参照符号が付されている。
【0067】
トナーシール111の硬質層112は、弾性層75および摺擦層77の材料よりも硬く、かつ、可撓性および非伸縮性を有するフィルム、たとえば、PETフィルムからなる。硬質層112は、弾性層75における第1シール開口74Aよりも後側の第1下流側部分113と摺擦層77における第2シール開口74Bよりも後側の第2下流側部分114との間に介在され、第1下流側部分113および第2下流側部分114の全域に接している。
(4)第4変形例
図16,17に示されるトナーシール121は、図6,7に示されるトナーシール71に代えて用いることができる。以下では、トナーシール121の構成について、トナーシール71の構成との相違点についてのみ説明する。なお、図16,17において、図6,7に示される各部に相当する部分については、それらの各部と同一の参照符号が付されている。
【0068】
トナーシール121の硬質層122は、弾性層75および摺擦層77の材料よりも硬く、かつ、可撓性および非伸縮性を有するフィルム、たとえば、PETフィルムからなる。硬質層122は、弾性層75における第1シール開口74Aを後側および左右両側(幅方向の両側)から取り囲む第1コ字状部分123と摺擦層77における第2シール開口74Bを後側および左右両側から取り囲む第2コ字状部分124との間に介在され、第1コ字状部分123および第2コ字状部分124の全域に接している。
(5)第5変形例
図18,19に示されるトナーシール131は、図6,7に示されるトナーシール71に代えて用いることができる。以下では、トナーシール131の構成について、トナーシール71の構成との相違点についてのみ説明する。なお、図18,19において、図6,7に示される各部に相当する部分については、それらの各部と同一の参照符号が付されている。
【0069】
トナーシール131の硬質層132は、多数のパンチング孔133が形成された樹脂シートからなり、平面視で弾性層75および摺擦層77と同じ形状に形成されている。
(4)その他
前述の実施形態では、トナーカートリッジ11がトナー収容体の一例であるとした。しかしながら、トナーシール71,101,111,121,131の構成がフレームシール44に適用される場合、そのフレームシール44がシールの一例となり得る。この場合、現像フレーム8が本体の一例となり、現像側シャッタ49がシャッタの一例となる。そして、シャッタ73が開放位置に位置する状態での現像側シャッタ49の位置(現像フレーム8の連通口43と対向しない位置)が開放位置の一例となり、シャッタ73が閉塞位置に位置する状態での現像側シャッタ49の位置(連通口43に対向する位置)が閉塞位置の一例となる。
【0070】
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
【符号の説明】
【0071】
8 現像フレーム
11 トナーカートリッジ
43 連通口
44 フレームシール
45 シール開口
49 現像側シャッタ
58 連通口
71 トナーシール
73 シャッタ
74 シール開口
74A 第1シール開口
74B 第2シール開口
75 弾性層
76 硬質層
77 摺擦層
79 突出部
101 トナーシール
102 硬質層
103 連通口
111 トナーシール
112 硬質層
113 第1下流側部分
114 第2下流側部分
121 トナーシール
122 硬質層
123 コ字状部分
124 コ字状部分
131 トナーシール
132 硬質層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部にトナーを収容し、内外を連通する連通口を有する本体と、
前記連通口を開放する開放位置と前記連通口を閉塞する閉塞位置との間で、前記閉塞位置から前記開放位置に向かう開方向および前記開放位置から前記閉塞位置に向かう閉方向に移動可能に設けられたシャッタと、
前記シャッタが前記閉塞位置に位置する状態で、前記本体と前記シャッタとの間に介在され、前記連通口を取り囲むシールとを備え、
前記シールは、前記本体に支持され、前記連通口と連通する第1シール開口を有する弾性層と、前記シャッタの移動時に前記シャッタが摺擦し、前記第1シール開口と連通する第2シール開口を有する摺擦層と、前記弾性層と前記摺擦層との間に介在され、前記弾性層および前記摺擦層よりも硬い硬質層とを含む、トナー収容体。
【請求項2】
前記硬質層は、可撓性かつ非伸縮性を有するフィルムからなる、請求項1に記載のトナー収容体。
【請求項3】
前記硬質層は、前記開放位置に位置する前記シャッタにおける前記閉方向の下流側端縁よりも前記閉方向の下流側に配置されている、請求項1または2に記載のトナー収容体。
【請求項4】
前記硬質層は、前記弾性層における前記第1シール開口よりも前記閉方向の下流側の第1下流側部分と前記摺擦層における前記第2シール開口よりも前記閉方向の下流側の第2下流側部分との間に介在され、前記第1下流側部分および前記第2下流側部分に接している、請求項3に記載のトナー収容体。
【請求項5】
前記硬質層は、前記弾性層における前記第1シール開口を前記閉方向の下流側および前記閉方向と直交する幅方向の両側から取り囲む第1コ字状部分と前記摺擦層における前記第2シール開口を前記閉方向の下流側および前記幅方向の両側から取り囲む第2コ字状部分との間に介在され、前記第1コ字状部分および前記第2コ字状部分に接している、請求項4に記載のトナー収容体。
【請求項6】
前記硬質層は、前記弾性層における前記第1シール開口の全周を取り囲む第1環状部分と前記摺擦層における前記第2シール開口の全周を取り囲む第2環状部分との間に介在され、前記第1環状部分および前記第2環状部分に接している、請求項5に記載のトナー収容体。
【請求項7】
前記硬質層は、前記弾性層における前記摺擦層と対向する面の全域および前記摺擦層における前記弾性層と対向する面の全域に接している、請求項6に記載のトナー収容体。
【請求項8】
前記硬質層は、前記第2シール開口の前記閉方向の下流側端縁よりも前記閉方向の上流側に突出する突出部を有している、請求項4〜7のいずれか一項に記載のトナー収容体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2012−73436(P2012−73436A)
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−218342(P2010−218342)
【出願日】平成22年9月29日(2010.9.29)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】