説明

トランスインピーダンスアンプ

【課題】入力電流の大きさに応じた量の電流を入力電流から分流することによりダイナミックレンジが拡大されたトランスインピーダンスアンプ(TIA)において、入力インピーダンスの変化を低減する。
【解決手段】TIA10は、光電流Iinの大きさに応じた出力電圧Voutを生成する。TIA10は、光電流Iinを出力電圧Voutに変換する利得可変増幅回路12と、光電流Iinが大きいほど大きな電流Icdを光電流Iinから分流する分流回路14と、光電流Iinが大きいほど利得可変増幅回路12の利得を小さくする利得調整回路20とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トランスインピーダンスアンプに関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、光受信用増幅器が記載されている。この光受信用増幅器では、入力信号光が光電変換素子によって電流に変換され、この電流がトランスインピーダンス型前置増幅器に入力される。トランスインピーダンス型前置増幅器には、利得を制御する可変利得回路と、波形整形回路とが接続されている。波形整形回路は、バイパスダイオードを導通する入力電流値を規定する抵抗と、この抵抗に並列に配置される容量とを有する。抵抗の値は、光受信用増幅器の帯域特性を一定化するように設定される。
【0003】
特許文献2には、トランスインピーダンスアンプが記載されている。このトランスインピーダンスアンプでは、増幅信号が出力されるエミッタ接地回路の出力端子に電流源回路が接続され、エミッタ接地回路の入力段トランジスタへ供給されるバイアス電流が電流源回路へ分流される。この分流される電流の大きさは、利得切替回路によって選択された増幅回路の利得に応じて調整される。
【0004】
特許文献3には、ダイナミックレンジを拡大することを企図した光受信器が記載されている。この光受信器は、信号光を電流信号に変換する受光素子と、この受光素子に直列接続され、受光素子からの電流信号が最小となるときに高抵抗となって実質的に非通電状態となり、電流信号の増大に応じて抵抗値が指数的に低下する非線形抵抗と、受光素子と非線形抵抗との接続点から取り出される電流信号を増幅する増幅器と、該接続点と増幅器の入力端との間に直列接続される抵抗及びコンデンサとを備える。
【0005】
特許文献4には、光受信器における前置増幅回路に関する技術が記載されている。この技術は、受光素子からの出力電流の一部を分流して増幅回路への過大入力を防止する回路を含む前置増幅回路において、トランジスタなどの能動素子やダイオードなどの非線形素子が分流回路に用いられることに起因する周波数特性の劣化を改善することを企図したものである。そのため、この前置増幅回路は、一方の入力端子に電流信号が入力される差動増幅器と、差動増幅器の他方の入力端子に接続されて差動増幅器の閾値電圧を発生させる閾値電圧発生手段と、差動増幅器と閾値電圧発生手段との間に接続され、2つ以上の異なる時定数を有する多重フィルタ回路とを備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平9−260960号公報
【特許文献2】特開2007−36329号公報
【特許文献3】特開平4−225630号公報
【特許文献4】特開2010−136169号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
光受信器に用いられるトランスインピーダンスアンプ(以下、TIAと称する)には、信号光強度の大きな変化に対応し得る広いダイナミックレンジが求められる。図7は、そのような要求を満足するTIAの構成の一例を示す回路図である。図7に示されるTIA100は、フォトダイオード102から出力される光電流Iinの大きさに応じた電圧Voutを出力する回路であって、反転増幅器104及び帰還抵抗106を備える。反転増幅器104の入力端はフォトダイオード102のアノードに接続されており、反転増幅器104の出力端はTIA100の出力端子112に接続されている。また、帰還抵抗106は、反転増幅器104の入力端と出力端との間に接続されている。
【0008】
更に、TIA100は、制御回路108及び可変抵抗110を備える。可変抵抗110は、反転増幅器104の入力端と基準電位線114との間に接続されている。これにより、可変抵抗110の抵抗値に反比例する大きさの電流Icdが光電流Iinから分流され、可変抵抗110を介して基準電位線114へ流れる。制御回路108は、可変抵抗110の抵抗値を制御するための回路であって、TIA100の出力電圧Voutを受けて、この出力電圧Voutの大きさに応じた制御信号Scを可変抵抗110へ提供する。可変抵抗110の抵抗値は、制御信号Scによって制御される。
【0009】
このような構成を備えるTIA100では、信号光の強度が増大して光電流Iinが大きくなると、制御回路108が、可変抵抗110の抵抗値が小さくなるように制御信号Scを生成する。これにより、光電流Iinから分流する電流Icdが増大し、反転増幅器104及び帰還抵抗106へ入力する電流がその分だけ小さくなるので、TIA100全体の利得が低下することとなる。このように、TIA100では、光電流Iinが大きくなるほど利得が低下するので、広いダイナミックレンジでの動作が可能となる。
【0010】
しかしながら、図7に示されたTIA100には、次の問題がある。すなわち、光電流Iinの大きさが変動して可変抵抗110の抵抗値が変化すると、TIA100の入力インピーダンスも変化してしまう。なお、TIA100の入力インピーダンスRinは、次の数式(1)で表される。数式(1)において、Rfは帰還抵抗106の抵抗値であり、Aは反転増幅器104のゲインであり、Rchは可変抵抗110の抵抗値である。また、記号「//」は、2つの抵抗が並列接続されたときの合成抵抗値を表す。
【数1】


数式(1)からも明らかなように、可変抵抗110の抵抗値Rchが小さくなると、TIA100の入力インピーダンスRinも低下してしまう。
【0011】
そして、このような入力インピーダンスRinの低下は、TIA100の周波数特性に影響を与える。次の数式(2)は、TIA100の3dB帯域幅BW3dBを表す数式である。なお、数式(2)において、CTは、フォトダイオード102のアノードとカソードとの間に生じる寄生容量と、TIA100の入力端に生じる寄生容量との和である。
【数2】


数式(2)から明らかなように、TIA100の帯域幅は、入力インピーダンスRinの大きさに依存し、可変抵抗110の抵抗値に依存する。
【0012】
図8は、TIA100の周波数応答特性の一例を示すグラフである。図8には、光電流Iinが0mA、0.5mA、1.0mA、1.5mA、及び2.0mAの各場合について示されている。光電流Iinが変化すると可変抵抗110の抵抗値が変化し、入力インピーダンスRinも変化するので、図8に示されるように、TIA100の周波数特性は光電流Iinに依存して変化する(図中のA部分を参照)。このような周波数特性の変化により、例えば後段のクロックデータリカバリ(CDR)回路等の閾値調整が必要となる。
【0013】
また、図9は、出力電圧Voutのアイパターンの一例を模式的に示す図である。図9(a)は、信号光強度が0dBmである場合を示しており、図9(b)は、信号光強度が+4dBmである場合を示している。図9(a)では整ったアイパターンが示されているが、図9(b)ではアイパターンにジッタが生じていることがわかる。光受信器のフォトダイオード102及びTIA100の周辺構造によっては、このように、出力電圧Voutのアイパターンにジッタが生じるおそれがある。
【0014】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、入力電流の大きさに応じた量の電流を入力電流から分流することによりダイナミックレンジが拡大されたTIAにおいて、入力インピーダンスの変化を低減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上述した課題を解決するために、本発明によるTIAは、入力電流の大きさに応じた出力電圧を生成するトランスインピーダンスアンプであって、入力電流を出力電圧に変換する利得可変増幅回路と、入力電流が大きいほど大きな電流を入力電流から分流する分流回路と、入力電流が大きいほど利得可変増幅回路の利得を小さくする利得調整回路とを備えることを特徴とする。
【0016】
上述したように、分流回路を備えるTIAの入力インピーダンスRinは、数式(1)で表される。この数式(1)によれば、入力インピーダンスRinは、分流回路の抵抗値(可変抵抗値Rch)だけでなく、増幅回路のゲイン(利得)Aにも依存していることがわかる。したがって、分流回路の抵抗値Rchの変化に対応して、入力インピーダンスRinの変化が抑えられるように利得Aを変化させることにより、入力インピーダンスRinの変化を効果的に低減することができる。そこで、上記TIAは、利得可変増幅回路と、入力電流が大きいほど利得可変増幅回路の利得を小さくする利得調整回路とを備えている。これにより、入力インピーダンスの変化を低減し、周波数帯域の変動やジッタの発生を抑制することができる。
【0017】
また、TIAは、分流回路が、利得可変増幅回路の入力端にアノードが接続されたダイオードと、ダイオードのカソードに一方の電流端子が接続され且つ他方の電流端子が抵抗を介して電源電位線に接続された第1のトランジスタを含んでおりダイオードのカソード電位を制御する電位制御回路とを有し、利得可変増幅回路が、エミッタ接地回路又はソース接地回路を含み入力電流の大きさに応じた電圧を出力する第1の回路と、コレクタ接地回路又はドレイン接地回路を含み第1の回路からの電圧を受けて出力電圧を生成する第2の回路と、第1の回路の入力端と第2の回路の出力端との間に接続された帰還抵抗と、第1の回路のエミッタ接地回路又はソース接地回路の出力端と電源電位線との間に接続された第2のトランジスタとを有し、利得調整回路が、上記入力電流が大きいほど小さな制御電圧を第2のトランジスタの制御端子に提供することを特徴としてもよい。TIAの利得可変増幅回路、分流回路及び利得調整回路がこのような構成を有することによって、TIAの入力インピーダンスの変化を効果的に低減することができる。
【0018】
また、TIAは、分流回路が、利得可変増幅回路の入力端にアノードが接続されたダイオードと、ダイオードのカソードに一方の電流端子が接続され且つ他方の電流端子が抵抗を介して電源電位線に接続された第1のトランジスタを含んでおりダイオードのカソード電位を制御する電位制御回路とを有し、利得可変増幅回路が、エミッタ接地回路又はソース接地回路を含み入力電流の大きさに応じた電圧を出力する第1の回路と、コレクタ接地回路又はドレイン接地回路を含み第1の回路からの電圧を受けて出力電圧を生成する第2の回路と、第1の回路の入力端と第2の回路の出力端との間に接続された帰還抵抗と、第1の回路のエミッタ接地回路又はソース接地回路の出力端と定電位線との間に接続された第3のトランジスタとを有し、利得調整回路が、上記入力電流が大きいほど大きな制御電圧を第3のトランジスタの制御端子に提供することを特徴としてもよい。TIAの利得可変増幅回路、分流回路及び利得調整回路がこのような構成を有することによって、TIAの入力インピーダンスの変化を効果的に低減することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、入力電流の大きさに応じた量の電流を入力電流から分流することによりダイナミックレンジが拡大されたTIAにおいて、入力インピーダンスの変化を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】図1は、第1実施形態に係るTIAを備える光受信器の構成を示す図である。
【図2】図2は、第1実施形態のTIAの構成の一部を具体的に示す回路図である。
【図3】図3は、分流回路及び利得調整回路の詳細な構成例を示す回路図である。
【図4】図4は、第1実施形態のTIAによる効果を示すグラフである。図4(a)は、入力電流と帯域幅との相関を示しており、図4(b)は、周波数20GHzにおける入力電流と入力インピーダンスとの相関を示している。
【図5】図5は、第2実施形態に係るTIAの構成を示す回路図である。
【図6】図6は、第2実施形態の利得調整回路の詳細な構成例を示す回路図である。
【図7】図7は、信号光強度の大きな変化に対応し得る広いダイナミックレンジを有するTIAの構成の一例を示す回路図である。
【図8】図8は、図7に示されたTIAの周波数応答特性の一例を示すグラフである。
【図9】図9は、図7に示されたTIAの出力電圧のアイパターンの一例を模式的に示す図である。図9(a)は、信号光強度が0dBmである場合を示しており、図9(b)は、信号光強度が+4dBmである場合を示している。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、添付図面を参照しながら本発明によるTIAの実施の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0022】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係るTIAを備える光受信器の構成を示す図である。図1に示される光受信器1Aは、フォトダイオード8及びTIA10を備える。フォトダイオード8のカソードは電源電位線81に接続されており、電源電位線81からバイアス電圧の供給を受ける。フォトダイオード8のアノードはTIA10の入力端子10aに接続されている。フォトダイオード8は、入射した信号光Pの強度に応じた大きさの光電流Iinを生成し、光電流IinをTIA10に提供する。
【0023】
TIA10は、光電流Iin(入力電流)の電流量に応じた大きさの出力電圧Voutを生成する回路である。本実施形態のTIA10は、利得可変増幅回路12と、分流回路14と、バッファ16と、フィードバック回路18と、利得調整回路20とを備える。
【0024】
利得可変増幅回路12は、利得可変増幅回路12に入力された電流を出力電圧Voutに変換する回路であって、利得可変型の反転増幅器(以下、単に増幅器という)12a及び帰還抵抗12bを有する。ここで、利得可変増幅回路12への入力電流とは、フォトダイオード8から提供された光電流Iinから、後述する分流回路14により分流される電流Icdを差し引いた電流である。増幅器12aの入力端は、TIA10の入力端子10aを介してフォトダイオード8のアノードに接続されている。また、帰還抵抗12bは、増幅器12aの入力端と出力端との間に接続されている。増幅器12aの出力端には、入力電流の大きさに応じて所定の利得でもって反転増幅された(すなわち、入力電流が大きいほど小さい)出力電圧Voutが生成される。
【0025】
増幅器12aの出力端にはバッファ16が接続されている。バッファ16は、信号入力端子16a及び基準電圧入力端子16bを有しており、基準電圧入力端子16bに入力される電圧を基準(オフセット)として、信号入力端子16aに入力される電圧を差動電圧に変換する。信号入力端子16aには利得可変増幅回路12からの出力電圧Voutが入力され、基準電圧入力端子16bには後述するフィードバック回路18から電圧VBが入力される。バッファ16は、電圧VBを基準として出力電圧Voutを差動電圧に変換する。変換後の出力電圧Voutは、TIA10の出力端子10bを介してTIA10の外部の回路へ出力される。
【0026】
分流回路14は、光電流Iinの一部である電流Icdを分流する回路である。分流回路14は、出力電圧Voutが小さいほど(すなわち光電流Iinが大きいほど)、大きな電流Icdを光電流Iinから分流する。本実施形態において、出力電圧Voutの大きさは、フィードバック回路18からの出力電圧VBによって認識される。すなわち、分流回路14は、フィードバック回路18からの出力電圧VBを入力し、この出力電圧VBの大きさに基づいて電流Icdの大きさを決定する。
【0027】
フィードバック回路18は、バッファ16のオフセット電圧を補償する為に設けられた回路であって、出力電圧Voutに基づいて電圧VBを生成する。本実施形態のフィードバック回路18は増幅器18aを有しており、増幅器18aの2つの入力端それぞれは、抵抗18b,18cそれぞれを介してバッファ16の2つの出力端それぞれに接続されている。増幅器18aは、例えば出力電圧Voutに所定の利得(典型的には数倍、一実施例では2倍)を乗じた電圧VBを出力する。
【0028】
利得調整回路20は、利得可変増幅回路12の利得を制御する回路である。利得調整回路20は、出力電圧Voutが小さいほど(すなわち光電流Iinが大きいほど)利得可変増幅回路12の利得を小さくする。本実施形態では、利得調整回路20は出力電圧Voutの大小を電圧VBに基づいて判断する。すなわち、利得調整回路20はフィードバック回路18から電圧VBを入力し、この電圧VBが小さいほど利得可変増幅回路12の利得が小さくなるように制御電圧Vctrlを生成し、利得可変増幅回路12にこの制御電圧Vctrlを提供する。利得可変増幅回路12は、制御電圧Vctrlによって利得が変化するように構成されている。
【0029】
図2は、本実施形態のTIA10の構成の一部を具体的に示す回路図である。図2には、TIA10の構成要素のうち、利得可変増幅回路12及び分流回路14が示されている。分流回路14は、例えば可変抵抗回路14aを含んで構成される。可変抵抗回路14aのインピーダンスは、電圧VBが小さいほど(すなわち出力電圧Voutが小さいほど)小さい値に変化する。
【0030】
利得可変増幅回路12は、エミッタ接地回路を含む第1の回路121と、コレクタ接地回路を含む第2の回路122とを有する。これらの回路121及び122は、図1に示された増幅器12aを構成する。具体的には、第1の回路121は、電源電位線81と基準電位線(定電位線)82との間に接続されたnpn型のバイポーラトランジスタ121a、トランジスタ121aの一方の電流端子(本実施形態ではコレクタ)と電源電位線81との間に接続された抵抗121b、及びトランジスタ121aの他方の電流端子(本実施形態ではエミッタ)と基準電位線82との間に順方向接続されたダイオード121cを含んでいる。なお、トランジスタ121aの制御端子(ベース)はTIA10の入力端子10aに接続されており、また、トランジスタ121aの一方の電流端子と抵抗121bとの間のノード121dの電位が、この第1の回路121における出力電圧V1となる。第1の回路121は、利得可変増幅回路12への入力電流(すなわち光電流Iinから電流Icdを差し引いた電流)の大きさに応じた電圧V1を出力する。本実施形態では、利得可変増幅回路12への入力電流が大きいほど、電圧V1は小さい。
【0031】
また、第2の回路122は、電源電位線81と基準電位線(定電位線)82との間に接続されたnpn型のバイポーラトランジスタ122a、トランジスタ122aの一方の電流端子(本実施形態ではエミッタ)と基準電位線82との間に接続された定電流源122bを含んでいる。トランジスタ122aの制御端子(ベース)は、第1の回路121のノード121dに接続されており、第1の回路121からの出力電圧V1を受ける。また、トランジスタ122aの一方の電流端子と定電流源122bとの間のノード122cの電位が、利得可変増幅回路12の出力電圧Voutとなる。第2の回路122は、第1の回路121からの電圧V1を受けて、出力電圧Voutを生成する。
【0032】
なお、前述したように、利得可変増幅回路12では、増幅器12aの入力端と出力端との間に帰還抵抗12bが接続されている。図2に示される回路では、帰還抵抗12bは、第1の回路121のトランジスタ121aの制御端子(すなわち第1の回路121の入力端)と、第2の回路122のノード122c(第2の回路122の出力端)との間に接続されている。また、第1の回路121のダイオード121cは、ノード121dの出力電圧V1を、定電流源122bに十分なバイアス電流が流れるような電圧値とし、且つ第2の回路122の入力電圧として十分な電圧値とする為に配置されている。
【0033】
本実施形態の利得可変増幅回路12は、上記構成に加えて、npn型のバイポーラトランジスタ123を更に有する。トランジスタ123は、本実施形態における第2のトランジスタであって、第1の回路121のエミッタ接地回路の出力端(ノード121d)と電源電位線81との間において、抵抗121bと直列に接続されている。このトランジスタ123の制御端子(ベース)には、利得調整回路20から制御電圧Vctrlが入力される。利得調整回路20は、出力電圧Voutが小さいほど(すなわち光電流Iinが大きいほど)小さな制御電圧Vctrlを、トランジスタ123の制御端子に提供する。
【0034】
この利得可変増幅回路12では、帰還抵抗12bの抵抗値、及びノード121dと電源電位線81との間の抵抗値によって、利得が規定される。そして、本実施形態では、制御電圧Vctrlによってトランジスタ123のベース−エミッタ間電圧を変化させ、ノード121dと電源電位線81との間を流れるバイアス電流量を変化させて第1の回路121の利得を制御することにより、利得可変増幅回路12の利得を制御することができる。すなわち、小さな制御電圧Vctrlが入力された場合には、トランジスタ123のベース−エミッタ間電圧が小さくなるので、ノード121dと電源電位線81との間のバイアス電流が小さくなり、利得可変増幅回路12の利得が小さくなる。逆に、大きな制御電圧Vctrlが入力された場合には、トランジスタ123のベース−エミッタ間電圧が大きくなるので、ノード121dと電源電位線81との間を流れるバイアス電流が大きくなり、利得可変増幅回路12の利得が大きくなる。
【0035】
この利得可変増幅回路12では、トランジスタ121aに流れる電流を調整することによりこのトランジスタ121aのGm(ΔIc/ΔVbe)を変化させて利得を調整する。すなわち、制御電圧Vctrlによってトランジスタ123のエミッタ電位を変化させることにより、抵抗121bの電流値を変化させる。具体的には、ノード121dの電位は帰還抵抗12bの作用によりトランジスタ121aのベース電位でほぼ決定される。一方、トランジスタ123のエミッタ電位は、そのベース制御信号Vctrlで決定さえる。Vctrlを大きくすると、抵抗121bの両端の電位降下が大きくなり、この抵抗121bに流れる電流は増加する。トランスタ121aのコレクタ電位(ノード121dの電位)は上記の様に決定されているので、トランジスタ121aのバイアス条件が変更されないまま、そのコレクタ電流のみが増加することになりΔIcが増加する。制御信号Vctrlのレベルを低下させた場合にはこの逆の状況が生じ、トランジスタ121aのトランスコンダクタタンスは低下する。
【0036】
なお、本実施形態では、トランジスタ121a,122a及び123としてバイポーラトランジスタを例示したが、これらのトランジスタ121a,122a及び123は、電界効果トランジスタ(FET)等の他のトランジスタによって構成されてもよい。トランジスタ121a及び122aがFFTによって構成される場合、上述したエミッタ接地回路はソース接地回路となり、コレクタ接地回路はドレイン接地回路となる。
【0037】
図3は、分流回路14及び利得調整回路20の詳細な構成例を示す回路図である。なお、図3には、図2に示された利得可変増幅回路12が併せて示されている。
【0038】
図2に示された分流回路14の可変抵抗回路14aは、例えば図3に示された構成によって好適に実現される。すなわち、図3に示された分流回路14は、ダイオード141と、電位制御回路142とを有する。ダイオード141のアノードは、利得可変増幅回路12の入力端(すなわちトランジスタ121aの制御端子)に接続されており、ダイオード141のカソードは、電位制御回路142のノード142aに接続されている。
【0039】
電位制御回路142は、ダイオード141のカソード電位を制御するための回路であって、トランジスタ142b、抵抗142c及び142d、並びに定電流源142eを含む。トランジスタ142bは、本実施形態における第1のトランジスタであり、その一方の電流端子(本実施形態ではエミッタ)はノード142aに接続されており、他方の電流端子(本実施形態ではコレクタ)は抵抗142cを介して電源電位線81に接続されている。また、トランジスタ142bの制御端子(ベース)には、抵抗142dを介して電圧VBが入力される。定電流源142eは、ノード142aと接地電位線(定電位線)82との間に接続されている。
【0040】
このような構成の分流回路14において、電圧VBが大きいときは、ダイオード141のカソード側の電位(利得可変増幅回路12の入力端の電位)がアノード側の電位(ノード142aの電位)と同等、もしくはダイオード141に順方向電流が流れない程度に低くなっている。そして、光電流Iinが大きくなることにより電圧VBが小さく(低く)なると、ダイオード141のカソード側の電位が低下し、ダイオード141に順方向電流が流れる。ダイオード141を流れる電流は、電圧VBが小さく(低く)なるほど大きくなる。
【0041】
また、利得調整回路20は、例えば図3に示された構成によって好適に実現される。図3に示された利得調整回路20は、非反転増幅回路の構成を備えており、一対のトランジスタ20a及び20bと、抵抗20c及び20dと、定電流源20eと、定電圧源20fとを含む。トランジスタ20aの一方の入力端子(本実施形態ではコレクタ)は、抵抗20cを介して電源電位線81に接続されている。同様に、トランジスタ20bの一方の入力端子(本実施形態ではコレクタ)は、抵抗20dを介して電源電位線81に接続されている。トランジスタ20a及び20bの他方の電流端子(本実施形態ではエミッタ)は、定電流源20eの一端に接続されている。定電流源20eの他端は基準電位線(定電位線)82に接続されている。そして、トランジスタ20aの制御端子(ベース)には電圧VBが入力され、トランジスタ20bの制御端子(ベース)には定電圧源20fから所定の定電圧が入力される。トランジスタ20bと抵抗20dとの間のノード20gは、利得可変増幅回路12のトランジスタ123の制御端子(ベース)に接続されており、このノード20gの電位が制御電圧Vctrlとしてトランジスタ123に提供される。
【0042】
このような構成の利得調整回路20において、電圧VBが大きいときは、トランジスタ20aを流れる電流が大きくなるので、トランジスタ20bを流れる電流は逆に小さくなる。したがって、抵抗20dとトランジスタ20bとの間のノード20gの電位が高くなり、制御電圧Vctrlが大きくなる。そして、光電流Iinが大きくなることにより電圧VBが小さくなると、トランジスタ20aを流れる電流が小さくなり、トランジスタ20bを流れる電流が逆に大きくなる。したがって、抵抗20dとトランジスタ20bとの間のノード20gの電位が低下するので、制御電圧Vctrlが小さくなる。利得調整回路20が電圧VBから制御電圧Vctrlを生成する際の利得は、典型的には数倍程度(例えば2倍)である。
【0043】
以上の構成を備えるTIA10及び光受信器1Aによって得られる効果について説明する。前述したように、光電流Iinが大きいほど大きな電流を光電流Iinから分流する分流回路14を備えるTIA10の入力インピーダンスRinは、次の数式(3)で表される。
【数3】


この数式(3)によれば、入力インピーダンスRinは、分流回路14の可変抵抗回路14aの抵抗値Rchだけでなく、利得可変増幅回路12のゲイン(利得)Aにも依存していることがわかる。本実施形態のTIA10では、利得調整回路20が、光電流Iinが大きいほど(より正確には、光電流Iinから電流Icdを差し引いた電流が大きいほど)利得可変増幅回路12の利得Aを小さくする。これにより、分流回路14の抵抗値Rchの変化に対応して、入力インピーダンスRinの変化が抑えられるように利得Aを変化させ、入力インピーダンスRinの変化を効果的に低減することができる。したがって、本実施形態のTIA10によれば、図8に示された周波数帯域の変動や、図9に示されたジッタの発生を抑制することができる。
【0044】
また、図3に示された利得可変増幅回路12及び分流回路14の構成において、光電流Iinが大きいほど(すなわち電圧VBが小さいほど)小さな制御電圧Vctrlを、利得調整回路20がトランジスタ123の制御端子に提供することにより、TIA10の入力インピーダンスRinの変化を効果的に低減することができる。特に、本実施形態のように、分流回路14のインピーダンスがトランジスタ(トランジスタ142b)によって変化する場合には、利得可変増幅回路12の利得もまたトランジスタ(トランジスタ123)によって変化することが好ましい。これにより、分流回路14の分流特性と、利得可変増幅回路12の利得特性とが共に同様の特性(例えば制御電圧に対する非線形性)を有することとなり、入力インピーダンスRinの変化を更に低減することができる。
【0045】
ここで、図4は、本実施形態のTIA10による効果を示すグラフである。図4(a)は、入力電流(光電流Iin、単位mA)と帯域幅(単位GHz)との相関を示しており、図4(b)は、入力電流と入力インピーダンスRin(単位Ω)との相関を示している。なお、図4において、グラフG11及びG12は本実施形態のTIA10を示しており、グラフG21及びG22は図7に示されたTIA100を示している。
【0046】
図4(a)から明らかなように、図7に示されたTIA100(グラフG21)では、入力電流が0mAから2mAまで変化する間に、帯域幅が約3GHzにわたって変動している。これに対し、本実施形態のTIA10(グラフG11)では、入力電流が0mAから2mAまで変化する間に、帯域幅は1GHz程度しか変動していない。このように、本実施形態のTIA10によれば、周波数帯域の変動を効果的に抑制することができる。
【0047】
また、図4(b)から明らかなように、図7に示されたTIA100(グラフG22)では、入力電流が0mAから2mAまで変化する間に、入力インピーダンスRinが約15Ωにわたって変動している。これに対し、本実施形態のTIA10(グラフG12)では、入力電流が0mAから2mAまで変化する間に、入力インピーダンスRinは5Ω程度しか変動していない。このように、本実施形態のTIA10によれば、入力インピーダンスRinの変化を効果的に低減することができる。
【0048】
また、本実施形態では、フィードバック回路18からの出力電圧VBを用いて、利得可変増幅回路12の利得を制御している。電圧VBは、分流回路14における電流Icdの流れ始めのタイミングや大きさを規定するので、この電圧VBを利得可変増幅回路12の利得制御に用いることによって、入力インピーダンスRinをより効果的に低減することができる。
【0049】
(第2の実施の形態)
図5は、本発明の第2実施形態に係るTIA11の構成を示す回路図である。なお、図5では、理解の容易のため利得調整回路の図示を省略している。
【0050】
本実施形態のTIA11において第1実施形態のTIA10と異なる点は、利得可変増幅回路の構成である。本実施形態の利得可変増幅回路13は、第1実施形態のトランジスタ123に代えて、npn型のバイポーラトランジスタ131を有する。トランジスタ131は、本実施形態における第3のトランジスタであって、第1の回路121のエミッタ接地回路の出力端(ノード121d)と基準電位線(定電位線)82との間に接続されている。このトランジスタ131の制御端子(ベース)には、後述する利得調整回路から制御電圧Vctrlが入力される。利得調整回路は、出力電圧Voutが小さいほど(すなわち光電流Iinが大きいほど)大きな制御電圧Vctrlを、トランジスタ131の制御端子に提供する。
【0051】
この利得可変増幅回路13では、帰還抵抗12bにおける電圧降下量によって、利得が規定される。すなわち、ノード121dの電位は第1の実施の形態による図2の回路と同様に、帰還抵抗12bの作用により、トランジスタ121aの入力電位および入力電流Iinによりほぼ決定される。従って、負荷抵抗121bに流れる電流も、入力電流Iinと帰還抵抗12bにより決定される。図5の回路においては、抵抗121bを流れる電流が二つのトランジスタ(121a、131)に二分される。制御電圧Vctrlを調整することにより、一方のトランジスタ131に流れる電流を調整し、結果として他方のトランジスタ121aに流れる電流を調整することができる。ここで、トランジスタ121aについてそのバイアス電圧条件は、入力電流Iinの実質的範囲において変化しないと看做せるので、バイアス条件を維持したままそのコレクタに流れる電流を調整することが可能となり、図2に示す第1の実施の形態と同様に、制御電圧で利得可変増幅回路13の利得を調整できることとなる。
【0052】
図6は、本実施形態の利得調整回路21の詳細な構成例を示す回路図である。なお、図6には、図5に示された利得可変増幅回路13が併せて示されている。また、分流回路14の構成は、前述した第1実施形態と同様である。
【0053】
本実施形態の利得調整回路21は、例えば図6に示された構成によって好適に実現される。図6に示された利得調整回路21は、図3に示された利得調整回路20と同様に、一対のトランジスタ20a及び20bと、抵抗20c及び20dと、定電流源20eと、定電圧源20fとを含む。そして、トランジスタ20aの制御端子(ベース)には電圧VBが入力され、トランジスタ20bの制御端子(ベース)には定電圧源20fから所定の定電圧が入力される点も第1実施形態と同様である。但し、本実施形態の利得調整回路21は、図3に示された利得調整回路20と異なり、反転増幅回路を構成している。つまり、トランジスタ20aと抵抗20cとの間のノード21aが、電圧フォロワ回路21bを介して利得可変増幅回路13のトランジスタ131の制御端子(ベース)に接続されており、このノード21aの電位(またはノード21aの電位に比例する電位)が、制御電圧Vctrlとしてトランジスタ131に提供される。
【0054】
このような構成の利得調整回路20において、電圧VBが大きいときは、トランジスタ20aを流れる電流が大きくなるので、抵抗20cとトランジスタ20aとの間のノード21aの電位が低くなり、制御電圧Vctrlが小さくなる。そして、光電流Iinが大きくなることにより電圧VBが小さくなると、トランジスタ20aを流れる電流が小さくなるので、抵抗20cとトランジスタ20aとの間のノード21aの電位が低下し、制御電圧Vctrlが大きくなる。
【0055】
以上の構成を備える本実施形態のTIA11によれば、利得調整回路21が、光電流Iinが大きいほど利得可変増幅回路12の利得Aを小さくするので、第1実施形態と同様に、分流回路14の抵抗値の変化に対応して入力インピーダンスRinの変化が抑えられるように利得を変化させ、入力インピーダンスRinの変化を効果的に低減することができる。したがって、本実施形態のTIA11によれば、図8に示された周波数帯域の変動や、図9に示されたジッタの発生を抑制することができる。
【0056】
また、図5に示された利得可変増幅回路13及び分流回路14の構成において、光電流Iinが大きいほど大きな制御電圧Vctrlを利得調整回路21がトランジスタ131の制御端子に提供することにより、TIA11の入力インピーダンスRinの変化を効果的に低減することができる。特に、本実施形態のように、分流回路14のインピーダンスがトランジスタ(トランジスタ142b)によって変化する場合には、利得可変増幅回路13の利得もまたトランジスタ(トランジスタ131)によって変化することが好ましい。これにより、分流回路14の分流特性と、利得可変増幅回路13の利得特性とが共に同様の特性(例えば制御電圧に対する非線形性)を有することとなり、入力インピーダンスRinの変化を更に低減することができる。
【0057】
本発明によるトランスインピーダンスアンプは、上述した実施形態に限られるものではなく、他に様々な変形が可能である。例えば、上記各実施形態では、利得可変増幅回路における利得可変のための構成としてトランジスタを用いているが、トランジスタに代えて様々な可変抵抗回路を用いてもよい。そして、利得調整回路からの制御電圧によって可変抵抗回路の抵抗値を制御することによって、上記各実施形態に係るTIAと同様の効果を奏することができる。
【符号の説明】
【0058】
1A…光受信器、8…フォトダイオード、10,11…TIA、10a…入力端子、10b…出力端子、12,13…利得可変増幅回路、12a…増幅器、12b…帰還抵抗、14…分流回路、16…バッファ、18…フィードバック回路、20,21…利得調整回路、20g,21a…ノード、21b…電圧フォロワ回路、81…電源電位線、82…基準電位線、Iin…光電流、P…信号光、Vctrl…制御電圧、Vout…出力電圧。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力電流の大きさに応じた出力電圧を生成するトランスインピーダンスアンプであって、
前記入力電流を前記出力電圧に変換する利得可変増幅回路と、
前記入力電流が大きいほど大きな電流を前記入力電流から分流する分流回路と、
前記入力電流が大きいほど前記利得可変増幅回路の利得を小さくする利得調整回路と
を備えることを特徴とする、トランスインピーダンスアンプ。
【請求項2】
前記分流回路は、前記利得可変増幅回路の入力端にアノードが接続されたダイオードと、前記ダイオードのカソードに一方の電流端子が接続され且つ他方の電流端子が抵抗を介して電源電位線に接続された第1のトランジスタを含んでおり前記ダイオードのカソード電位を制御する電位制御回路とを有し、
前記利得可変増幅回路は、エミッタ接地回路又はソース接地回路を含み前記入力電流の大きさに応じた電圧を出力する第1の回路と、コレクタ接地回路又はドレイン接地回路を含み前記第1の回路からの電圧を受けて前記出力電圧を生成する第2の回路と、前記第1の回路の入力端と前記第2の回路の出力端との間に接続された帰還抵抗と、前記第1の回路の前記エミッタ接地回路又は前記ソース接地回路の出力端と電源電位線との間に接続された第2のトランジスタとを有し、
前記利得調整回路は、前記入力電流が大きいほど小さな制御電圧を前記第2のトランジスタの制御端子に提供することを特徴とする、請求項1に記載のトランスインピーダンスアンプ。
【請求項3】
前記分流回路は、前記利得可変増幅回路の入力端にアノードが接続されたダイオードと、前記ダイオードのカソードに一方の電流端子が接続され且つ他方の電流端子が抵抗を介して電源電位線に接続された第1のトランジスタを含んでおり前記ダイオードのカソード電位を制御する電位制御回路とを有し、
前記利得可変増幅回路は、エミッタ接地回路又はソース接地回路を含み前記入力電流の大きさに応じた電圧を出力する第1の回路と、コレクタ接地回路又はドレイン接地回路を含み前記第1の回路からの電圧を受けて前記出力電圧を生成する第2の回路と、前記第1の回路の入力端と前記第2の回路の出力端との間に接続された帰還抵抗と、前記第1の回路の前記エミッタ接地回路又は前記ソース接地回路の出力端と定電位線との間に接続された第3のトランジスタとを有し、
前記利得調整回路は、前記入力電流が大きいほど大きな制御電圧を前記第3のトランジスタの制御端子に提供することを特徴とする、請求項1に記載のトランスインピーダンスアンプ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−115562(P2013−115562A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−259155(P2011−259155)
【出願日】平成23年11月28日(2011.11.28)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】