説明

ドア開閉制御システムおよびドア開閉制御装置

【課題】余分なドア開閉装置を解錠しないようにすることで保安性を高める。
【解決手段】ドア開閉制御システムは、各々が異なるドアに対応して設けられた複数のドア開閉装置1と、個人識別情報が入力される複数の入力装置2と、各ドア開閉装置1の解錠および施錠を制御するドア開閉制御装置3とを備える。ドア開閉制御装置3は、記憶装置4と、制御装置5とを備える。記憶装置4は、個人識別情報と上記個人識別情報が入力される入力装置2との組み合わせと解錠対象のドア開閉装置1との対応関係を記憶する。制御装置5は、入力装置2に入力された個人識別情報と上記入力装置2との組み合わせに対応して記憶装置4に記憶されている解錠対象のドア開閉装置1を解錠する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各々が異なるドアに対応して設けられた複数のドア開閉装置の解錠を制御するドア開閉制御システムおよびドア開閉制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ドアに設けられたドア開閉装置を構成する電気錠の解錠を制御する電気錠システムが種々知られている。この電気錠システムは、予め登録されている認証カードなどで個人認証を行い、認証結果に応じて電気錠を解錠する。
【0003】
ところで、上記のような電気錠システムは、複数の電気錠を解錠する場合、電気錠ごとに逐一認証カードを用いて個人認証して電気錠を解錠するため、電気錠ごとに逐一認証カードを用いて個人認証させるための行為が利用者にとって煩雑であるという問題があった。
【0004】
上記問題を解決する手段として、1回の情報を読み取って認証することによって2以上の電気錠を解錠することができる電気錠制御装置が知られている(例えば特許文献1参照)。特許文献1に記載された電気錠制御装置は、入力情報に応じて複数の電気錠の中から解錠対象の電気錠を決定する。つまり、引用文献1に記載された電気錠制御装置では、入力情報ごとに解錠対象の電気錠が異なるようにすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平5−321524号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載された電気錠制御装置を用いたシステムでは、入力情報を読み取って認証する電気錠制御装置が1台しか存在しないため、利用者のいる場所ごとに解錠対象の電気錠を変えるという要望に対応することができなかった。
【0007】
特許文献1に記載された電気錠制御装置を用いたシステムでは、例えば複数個所の入口を持つ建物において、利用者が正面玄関の前にいる場合も、正面玄関とは異なる通用口の前にいる場合も、同じ電気錠が解錠対象の電気錠として決定されてしまう。これにより、両方の場合において不都合なく電気錠を解錠しなければならなくなるため、一方の場合にとっては必要であるが他方の場合にとっては不要な電気錠が解錠対象に含まれることになり、保安性(セキュリティ性)に問題があった。例えば利用者が正面玄関の前にいる場合に、正面玄関の電気錠だけでなく、通用口の電気錠も解錠されることになる。
【0008】
本発明は上記の点に鑑みて為され、本発明の目的は、余分なドア開閉装置を解錠しないようにすることで保安性を高めることができるドア開閉制御システムおよびドア開閉制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のドア開閉制御システムは、各々が異なるドアに対応して設けられ当該ドアの開状態を許可する複数のドア開閉装置と、識別情報が入力される複数の入力装置と、前記識別情報と前記入力装置との組み合わせと1または複数の解錠対象のドア開閉装置との対応関係を記憶する記憶装置と、前記入力装置に入力された前記識別情報と当該入力装置との組み合わせに対応して前記記憶装置に記憶されている前記解錠対象のドア開閉装置を解錠して、当該解錠対象のドア開閉装置に対応する前記ドアの開状態を許可する制御装置とを備えることを特徴とする。
【0010】
このドア開閉制御システムにおいて、前記記憶装置は、前記複数のドア開閉装置の各々に対して解錠から再施錠までの再施錠時間をそれぞれ記憶し、前記制御装置は、前記解錠対象のドア開閉装置に対応して前記記憶装置に記憶されている前記再施錠時間を選択し、当該解錠対象のドア開閉装置を解錠してから当該選択した再施錠時間が経過すると、当該解錠対象のドア開閉装置を施錠することが好ましい。
【0011】
このドア開閉制御システムにおいて、前記記憶装置は、前記識別情報ごとに前記複数のドア開閉装置の各々に対して前記再施錠時間を記憶し、前記制御装置は、前記入力装置に入力された前記識別情報と前記解錠対象のドア開閉装置との組み合わせに対応して前記記憶装置に記憶されている前記再施錠時間を選択し、当該解錠対象のドア開閉装置を解錠してから当該選択した再施錠時間が経過すると、当該解錠対象のドア開閉装置を施錠することが好ましい。
【0012】
このドア開閉制御システムにおいて、前記記憶装置は、前記識別情報ごとに前記複数のドア開閉装置の解錠から再施錠までの再施錠時間を記憶し、前記制御装置は、前記入力装置に入力された前記識別情報に対応して前記記憶装置に記憶されている前記再施錠時間を選択し、前記解錠対象のドア開閉装置を解錠してから当該選択した再施錠時間が経過すると、当該解錠対象のドア開閉装置を施錠することが好ましい。
【0013】
このドア開閉制御システムにおいて、前記識別情報には、優先度が予め付与され、前記制御装置は、前記入力装置に前記識別情報が入力されて前記解錠対象のドア開閉装置を解錠した後に前記入力装置に新たな識別情報が入力されたときに当該新たな識別情報が前回の識別情報よりも前記優先度が低い場合、前記新たな識別情報に対応して前記記憶装置に記憶されている前記解錠対象のドア開閉装置を解錠し、現在解錠中であって前記新たな識別情報に対応して解錠対象として前記記憶装置に記憶されていないドア開閉装置を施錠することが好ましい。
【0014】
このドア開閉制御システムにおいて、前記制御装置は、予め決められた時間内に複数の前記識別情報が同一の前記入力装置に入力された場合、前記入力装置に入力された前記複数の識別情報の少なくともいずれかに対応して前記記憶装置に記憶されている前記解錠対象のドア開閉装置を抽出し、当該抽出した解錠対象のドア開閉装置を解錠することが好ましい。
【0015】
このドア開閉制御システムにおいて、前記制御装置は、予め決められた時間内に複数の前記識別情報が同一の前記入力装置に入力された場合、前記入力装置に入力された前記複数の識別情報のすべてに対応して前記記憶装置に記憶されている前記解錠対象のドア開閉装置を抽出し、当該抽出した解錠対象のドア開閉装置を解錠することが好ましい。
【0016】
本発明のドア開閉制御装置は、各々が異なるドアに対応して設けられ当該ドアの開状態を許可する複数のドア開閉装置と、識別情報が入力される複数の入力装置とともに用いられるドア開閉制御装置であって、前記識別情報と前記入力装置との組み合わせと1または複数の解錠対象のドア開閉装置との対応関係を記憶する記憶装置と、前記入力装置に入力された前記識別情報と当該入力装置との組み合わせに対応して前記記憶装置に記憶されている前記解錠対象のドア開閉装置を解錠して、当該解錠対象のドア開閉装置に対応する前記ドアの開状態を許可する制御装置とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、利用者が識別情報を入力装置に入力すると、入力した識別情報に対応するドア開閉装置を一度に複数解錠させることができる。これにより、セキュリティ性を高めた状態を維持しながら、利用者は目的の場所にたどり着くまでに、通過するドアごとに識別情報の入力を繰り返さないですむことができる。
【0018】
また、本発明によれば、識別情報と入力装置との組み合わせごとに解錠対象のドア開閉装置を変えることができる。これにより、例えば複数個所の入口を持つ建物において目的場所までの経路が複数考えられる場合に、余分な経路上のドア開閉装置を解錠しないようにすることができるので、保安性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】実施形態に係るドア開閉制御システムの構成を示すブロック図である。
【図2】同上に係るドア開閉制御システムが用いられる建物を示す概略図である。
【図3】同上に係るドア開閉制御システムで用いられる対応テーブルを示す図である。
【図4】同上に係るドア開閉制御システムの動作を示すフローチャートである。
【図5】同上に係るドア開閉制御システムの動作を示すフローチャートである。
【図6】同上に係るドア開閉制御システムの動作を示すフローチャートである。
【図7】実施形態の変形例に係るドア開閉制御システムの構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下の実施形態では、各々が異なるドアに対応して設けられた複数のドア開閉装置の解錠を制御するドア開閉制御システムおよびドア開閉制御装置について説明する。
【0021】
本実施形態に係るドア開閉制御システムは、図1に示すように、各々が異なるドアに対応して設けられた複数台のドア開閉装置1と、個人識別情報(キーID)が入力される複数台の入力装置2と、各ドア開閉装置1の解錠および施錠を制御するドア開閉制御装置3とを備えている。
【0022】
図1に示す各認証カード6は、例えば非接触カードキーであり、個人識別情報として固有の識別情報を有している。個人識別情報は、利用者の種別を示す種別情報(例えば「役員」、「責任者」、「社員」など)を含んでいる。上記種別情報ごとに、解錠権限が与えられている。各利用者は、解錠権限が与えられたドア開閉装置1を解錠するために、それぞれ異なる個人識別情報が割り当てられた認証カード6を所持する。なお、各認証カード6は、各入力装置2から電源供給されるパッシブ型であっても、駆動電源が内蔵されているアクティブ型であってもよい。
【0023】
各ドア開閉装置1は、電気錠101と、電気錠101を制御するドア制御部102と、制御装置5と通信する通信部103とを備えている。通信部103は、後述の解錠信号および施錠信号を制御装置5から受信する。ドア制御部102は、通信部103で受信された解錠信号の内容に従って電気錠101を解錠する。ドア制御部102は、通信部103で受信された施錠信号の内容に従って電気錠101を施錠する。電気錠101は、ドア制御部102の制御に従って開閉する。
【0024】
各ドア開閉装置1が設置される建物として、図2に、第1のオフィス71と、第2のオフィス72と、倉庫73と、役員室74と、応接室75と、貴重品倉庫76とが設けられた例を示す。正面玄関(第1のドア81)および通用口(第8のドア88)と各部屋71〜76(役員室74を除く)との間には、廊下77が設けられている。
【0025】
上記の建物において、屋外スペース78と廊下77との間の第1のドア81つまり正面玄関には、第1のドア開閉装置11が設置されている。利用者は、屋外スペース78から廊下77に入る場合、ドア開閉制御装置3に第1のドア開閉装置11を解錠させて第1のドア81の開状態を許可させるための行為が必要である。一方、廊下77から屋外スペース78へ出る場合、利用者は第1のドア81を自由に開けることができる。屋外スペース78と廊下77との間の第8のドア88つまり通用口には、第8のドア開閉装置18が設置されている。利用者は、屋外スペース78から廊下77に入る場合、ドア開閉制御装置3に第8のドア開閉装置18を解錠させて第8のドア88の開状態を許可させるための行為が必要である。一方、廊下77から屋外スペース78へ出る場合、利用者は第8のドア88を自由に開けることができる。
【0026】
応接室75と廊下77との間の第2のドア82には、第2のドア開閉装置12が設置されている。利用者は、廊下77から応接室75に入る場合、ドア開閉制御装置3に第2のドア開閉装置12を解錠させて第2のドア82の開状態を許可させるための行為が必要である。一方、応接室75から廊下77へ出る場合、利用者は第2のドア82を自由に開けることができる。第2のオフィス72と廊下77との間の第3のドア83には、第3のドア開閉装置13が設置されている。利用者は、廊下77から第2のオフィス72に入る場合、ドア開閉制御装置3に第3のドア開閉装置13を解錠させて第3のドア83の開状態を許可させるための行為が必要である。一方、第2のオフィス72から廊下77へ出る場合、利用者は第3のドア83を自由に開けることができる。第1のオフィス71と廊下77との間の第4のドア84には、第4のドア開閉装置14が設置されている。利用者は、廊下77から第1のオフィス71に入る場合、ドア開閉制御装置3に第4のドア開閉装置14を解錠させて第4のドア84の開状態を許可させるための行為が必要である。一方、第1のオフィス71から廊下77へ出る場合、利用者は第4のドア84を自由に開けることができる。倉庫73と廊下77との間の第7のドア87には、第7のドア開閉装置17が設置されている。利用者は、廊下77から倉庫73に入る場合、ドア開閉制御装置3に第7のドア開閉装置17を解錠させて第7のドア87の開状態を許可させるための行為が必要である。一方、倉庫73から廊下77へ出る場合、利用者は第7のドア87を自由に開けることができる。貴重品倉庫76と廊下77との間の第6のドア86には、第6のドア開閉装置16が設置されている。利用者は、廊下77から貴重品倉庫76に入る場合、ドア開閉制御装置3に第6のドア開閉装置16を解錠させて第6のドア86の開状態を許可させるための行為が必要である。一方、貴重品倉庫76から廊下77へ出る場合、利用者は第6のドア86を自由に開けることができる。役員室74と第1のオフィス71との間の第5のドア85には、第5のドア開閉装置15が設置されている。利用者は、第1のオフィス71から役員室74に入る場合、ドア開閉制御装置3に第5のドア開閉装置15を解錠させて第5のドア85の開状態を許可させるための行為が必要である。一方、役員室74から第1のオフィス71へ出る場合、利用者は第5のドア85を自由に開けることができる。
【0027】
各入力装置2は、非接触カードである認証カード6の個人識別情報を読み取る非接触カードリーダであり、それぞれ異なるドア81〜88ごとに設置されている。つまり、各入力装置2は、それぞれ異なるドア開閉装置1に対応して設置されている。各入力装置2は、図1に示すように、入力部201と、通信部202とを備えている。各入力装置2には、それぞれ個別の入力装置用識別情報が割り当てられている。入力部201は、認証カード6から個人識別情報を読み取る。通信部202は、入力部201で読み取られた個人識別情報を後述の制御装置5に送信する。
【0028】
図2に示すように、第1の入力装置21は、第1のドア81の屋外スペース78側に設置され、利用者が屋外スペース78から廊下77に入る場合に認証カード6から個人識別情報を読み取る。第2の入力装置22は、第2のドア82の廊下77側に設置され、利用者が廊下77から応接室75に入る場合に認証カード6から個人識別情報を読み取る。第3の入力装置23は、第3のドア83の廊下77側に設置され、利用者が廊下77から第2のオフィス72に入る場合に認証カード6から個人識別情報を読み取る。第4の入力装置24は、第4のドア84の廊下77側に設置され、利用者が廊下77から第1のオフィス71に入る場合に認証カード6から個人識別情報を読み取る。第5の入力装置25は、第5のドア85の第1のオフィス71側に設置され、利用者が第1のオフィス71から役員室74に入る場合に認証カード6から個人識別情報を読み取る。第6の入力装置26は、第6のドア86の廊下77側に設置され、利用者が廊下77から貴重品倉庫76に入る場合に認証カード6から個人識別情報を読み取る。第7の入力装置27は、第7のドア87の廊下77側に設置され、利用者が廊下77から倉庫73に入る場合に認証カード6から個人識別情報を読み取る。第8の入力装置28は、第8のドア88の屋外スペース78側に設置され、利用者が屋外スペース78から廊下77に入る場合に認証カード6から個人識別情報を読み取る。
【0029】
図1に示すドア開閉制御装置3は、例えばCPU(Central Processing Unit:中央処理装置)とメモリとを有するソフトウェア組み込み機器などであり、解錠対象のドア開閉装置1が設定された対応テーブルを記憶する記憶装置4と、対応テーブルを用いて各ドア開閉装置1を制御する制御装置5とを備えている。
【0030】
記憶装置4には、図3に示すような対応テーブルが予め記憶されている。図3に示す対応テーブルでは、個人識別情報に含まれている種別情報(図3の「役員」、「責任者」、「社員」)と上記個人識別情報を読み取った入力装置2との組み合わせごとに、1または複数の解錠対象のドア開閉装置1が設定されている。図3の左端列は、入力装置2を示す。「Sn」(n=1〜8)は第nの入力装置2nである(例えば、「S1」は第1の入力装置21であり、「S2」は第2の入力装置22である)。図3の左から2列目は利用者の種別情報を示す。図3の最上段は、ドア開閉装置1を示す。「Dn」(n=1〜8)は第nのドア開閉装置1nである(例えば、「D1」は第1のドア開閉装置11であり、「D2」は第2のドア開閉装置12である)。左から3列目から10列目の数字は、ドア開閉装置1が解錠されてから再施錠されるまでの再施錠時間(単位は[分])を示す。なお、図3の空欄は、解錠制御されないことを意味する。
【0031】
利用者の種別情報ごとに、異なる優先度の解錠権限が与えられている。図3の例では、「役員」、「責任者」、「社員」の順に解錠権限の優先度が高い。例えば第4の入力装置24(図3の「S4」)において「役員」の個人識別情報が読み取られた場合、第4のドア開閉装置14(図3の「D4」)と第5のドア開閉装置15(図3の「D5」)が解錠対象であって、解錠から10分間は解錠の状態が維持されることを意味する。また、第4の入力装置24において「社員」の個人識別情報が読み取られた場合、第4のドア開閉装置14のみが解錠対象であることを意味する。
【0032】
図1に示す制御装置5は、通信部501と、認証部502と、処理部503と、再施錠用タイマ504と、連続認証用タイマ505とを備えている。
【0033】
通信部501は、複数のドア開閉装置1および複数の入力装置2と通信する。通信部501は、各入力装置2から個人識別情報と入力装置用識別情報とを受信する。通信部501は、例えば接続ポートなどによって、通信相手となる入力装置2を一意に識別することができ、入力装置2の入力装置用識別情報として認証部502および処理部503に出力する。
【0034】
認証部502は、通信部501で受信された個人識別情報を解析して個人認証する。認証部502による認証結果は処理部503に出力される。認証結果には、個人識別情報と、この個人識別情報を読み取った入力装置2の入力装置用識別情報とが含まれている。
【0035】
処理部503は、認証結果に含まれている個人識別情報と入力装置用識別情報との組み合わせに対応する解錠対象のドア開閉装置1を対応テーブル(図3参照)から選択する。解錠対象のドア開閉装置1を選択した処理部503は、上記解錠対象のドア開閉装置1を解錠するために、通信部501を制御して解錠対象のドア開閉装置1に解錠信号を送信させる。
【0036】
処理部503は、解錠対象のドア開閉装置1を解錠してから再施錠時間が経過すると、解錠中のドア開閉装置1を施錠する。処理部503は、各ドア開閉装置1に解錠信号を送信したら、今回の解錠に用いた個人識別情報をキーとして再施錠時間を記憶装置4から検索する。処理部503は、検索の結果、得られた再施錠時間を、再施錠用タイマ504を用いてカウントする。
【0037】
再施錠用タイマ504は、処理部503の処理に応じて、ドア開閉装置1ごとに解錠状態になってから再施錠までの経過時間を計測する。再施錠時間は、認証を実施した利用者が所定のドアを通過するのに十分な時間的余裕と、それ以外の人物が認証行為なしでドアを通過する可能性の抑制とを想定した時間(図3参照)である。再施錠用タイマ504は、処理部503からの指示に応じて、カウントを開始したり、カウンタ値を変更したりする。再施錠用タイマ504は、カウンタが0になると、カウンタが0になった旨を処理部503に通知する。
【0038】
再施錠用タイマ504によって再施錠時間が計測されると、処理部503は、再施錠用タイマ504からカウンタが0になった旨の通知を受け取る。その後、処理部503は、今回の解錠に用いた個人識別情報に対応する解錠対象のドア開閉装置1に施錠信号を送信し、ドア開閉装置1は施錠状態になる。これにより、利用者が各ドア開閉装置1を手動で施錠する必要がないので、高いセキュリティ性を保つことができる。
【0039】
なお、ドア開閉制御システムは、ドア開閉装置1ごとに再施錠時間を計測する再施錠用タイマ504を備え、この再施錠用タイマ504を制御装置5ではなくドア開閉装置1に設けてもよい。この場合、制御装置5は、ドア開閉装置1に解錠信号を送信する際に、再施錠時間の情報を併せて送信する。各ドア開閉装置1は、自己に設けられた再施錠用タイマ504を用いて再施錠時間を計測し、再施錠時間が経過すると、電気錠101を施錠する。
【0040】
ところで、本実施形態の処理部503は、予め決められた時間内に複数の個人識別情報が同一の入力装置2に入力された場合、入力装置2に入力された複数の個人識別情報の少なくともいずれかに対応して記憶装置4に記憶されている解錠対象のドア開閉装置1を解錠する。
【0041】
処理部503は、入力装置2から個人識別情報を受信した場合、上記入力装置2の入力装置用識別情報に対応する連続認証用タイマ505が起動しているか否かを確認する。上記連続認証用タイマ505が起動していない場合、処理部503は、上記連続認証用タイマ505を起動し、上記入力装置2から受信した個人識別情報を、上記入力装置2に対応したグループメンバー候補(連続認証対象ID)として保存する。一方、上記連続認証用タイマ505が既に起動している場合、処理部503は、上記入力装置2に対応したグループメンバー候補として、上記入力装置2から受信した個人識別情報を追加保存する。
【0042】
連続認証用タイマ505は、処理部503の処理に応じて、各入力装置2に対応付けられたグループ認証時間を計測する。グループ認証時間は、同一の入力装置2において、同一グループとして認識される複数の利用者が次々と認証行為を行うことを想定した時間(例えば5秒間、10秒間など)である。つまり、ある個人識別情報が入力されてから次の個人識別情報が入力されるまでの時間(グループ認証間隔)がグループ認証時間より短い場合に、これらの個人識別情報を同一グループとみなす。連続認証用タイマ505は、処理部503からの指示に応じて、カウントを開始したり、カウンタ値を変更したりする。連続認証用タイマ505は、カウンタが0になると、カウンタが0になった旨を処理部503に通知する。
【0043】
処理部503は、連続認証用タイマ505からカウンタが0になった旨の通知を受け取る。つまり、処理部503は、現在起動中の連続認証用タイマ505のうち、予め定められたグループ認証時間が経過した連続認証用タイマ505があるか否かを確認する。グループ認証時間が経過した連続認証用タイマ505がある場合、処理部503は、上記連続認証用タイマ505に対応付けられた入力装置2に対応するグループメンバーが確定したと判断する。その後、処理部503は、確定したグループメンバーの各個人識別情報と入力装置2の入力装置用識別情報とをキーとして、各個人識別情報に対応して記憶装置4に記憶されている解錠対象のドア開閉装置1の集合(論理和)を求める。論理和を求めた処理部503は、求めた論理和に含まれる解錠対象のドア開閉装置1に対し、通信部501を通じて解錠信号を送信する。
【0044】
また、本実施形態の処理部503は、解錠対象のドア開閉装置1を解錠した後に新たな個人識別情報が入力装置2に入力されたときに新たな個人識別情報が前回の個人識別情報よりも優先度が低い場合、新たな個人識別情報に対応して記憶装置4に記憶されている解錠対象のドア開閉装置1を解錠する。一方、処理部503は、現在解錠中であるが新たな個人識別情報に対応していないドア開閉装置1を施錠する。個人識別情報の種別情報に与えられた解錠権限の優先度については、記憶装置4に予め記憶されている。
【0045】
処理部503は、再施錠用タイマ504による再施錠時間のカウント中に、別の個人識別情報の入力によってドア開閉装置1を解錠する場合、これから解錠しようとする個人識別情報の種別情報に与えられた解錠権限の優先度と、現在の再施錠時間のカウントの元となった個人識別情報の種別情報に与えられた解錠権限の優先度とを比較し、どちらの優先度が高いかを判断する。
【0046】
これから解錠しようとする個人識別情報の解錠権限の優先度が高いまたは同じ場合、処理部503は、これから解錠しようとする個人識別情報に対応したドア開閉装置1に、通信部501を通じて解錠情報を送信する。もし、それらのドア開閉装置1のうち、再施錠時間のカウント中のものがある場合には、改めて解錠信号を送信してもよいし、再施錠時間のカウントを初期化してもよい。
【0047】
一方、再施錠時間のカウントの元となった個人識別情報の解錠権限の優先度が高い場合、処理部503は、これから解錠しようとする個人識別情報に対応したドア開閉装置1に通信部501を通じて解錠信号を送信すると同時に、再施錠用タイマ504による再施錠時間のカウントを開始させる。また、現在、再施錠時間のカウント中のドア開閉装置1のうち、今回の個人識別情報に基づいて解錠するドア開閉装置1以外のドア開閉装置1については、処理部503は、通信部501を通じて施錠信号を送信する。
【0048】
なお、複数の個人識別情報に対して、予め定められた一定の基準に従ってグループとしての解錠権限の優先度を付与する。例えば、そのグループに含まれる各個人識別情報が持つ種別情報の解錠権限のうち、最も高い優先度を持つ解錠権限をそのグループの解錠権限として付与する。
【0049】
次に、本実施形態に係るドア開閉制御システムの動作について図4〜6を用いて説明する。
【0050】
まず、制御装置5は、キーリーダー番号(入力装置用識別情報)と入力装置2に入力されたキーID(個人識別情報)とを入力装置2から受信する(図4のS1)。現在、連続認証待ち状態である場合(S2)、連続認証用タイマ505が計測を開始する(S3)。その後、制御装置5は、連続認証対象IDリストに、受信したキーIDを追加する(S4)。
【0051】
一方、ステップS2において、現在、連続認証待ち状態ではない場合、制御装置5は、連続認証対象IDリストに、受信したIDを追加する(S4)。
【0052】
その後、連続認証用タイマ505がタイムアップしたときに(図5のS11)、制御装置5は、連続認証対象IDリストに含まれているキーIDごとに、記憶装置4に問い合わせて解錠対象のドア開閉装置1を選び出す(S12)。制御装置5は、連続認証対象IDのキーIDの中から最上位の優先度を持つ解錠権限のキーIDを求める(S13)。その後、制御装置5は、キーIDごとに選び出したドア開閉装置1の論理和となるリスト(ドア開閉装置1のリスト)を生成する(S14)。制御装置5は、今回の解錠権限の優先度とこれまでの解錠権限の優先度とを比較する(S15)。今回の解錠権限の優先度がこれまでの解錠権限の優先度より高い場合、または解錠権限が未設定である場合、制御装置5は、今回の解錠権限をドア開閉装置1の解錠権限として設定し(S16)、ドア開閉装置1に対応する再施錠用タイマ504を再設定する(S17)。制御装置5は、解錠対象のドア開閉装置1に解錠信号を送信する(S18)。今回の解錠権限の優先度とこれまでの解錠権限の優先度とが同じである場合、制御装置5は、ドア開閉装置1に対応する再施錠用タイマ504を再設定する(S19)。今回の解錠権限の優先度がこれまでの解錠権限の優先度より低い場合、制御装置5は、解錠中のドア開閉装置1のうち、論理和リストに含まれていないドア開閉装置1に対応する再施錠用タイマ504のカウンタを0にする(S20)。
【0053】
再施錠用タイマ504がタイムアップした場合(図6のS31)、制御装置5は、ドア開閉装置1の解錠権限を消去する(S32)。その後、制御装置5は、解錠しているドア開閉装置1に施錠信号を送信する(S33)。施錠信号を受け取ったドア開閉装置1は、電気錠101を施錠する。
【0054】
次に、本実施形態に係るドア開閉制御システムの使用例について図2を用いて説明する。図2に示す建物に勤務する人は、役員、第1のオフィス71に勤務する社員および責任者、第2のオフィス72に勤務する社員および責任者のいずれかとする。ドア開閉制御システムにおける種別情報としては、「役員」、「責任者」、「社員」の3種類を定義する。「役員」、「責任者」、「社員」の順に高い優先度の解錠権限が設定される。各人は、それぞれの自己の役職に応じた解錠権限の個人識別情報を持つ認証カード6を所持する。役員は第1の認証カード61を所持し、責任者は第2の認証カード62を所持し、社員は第3の認証カード63を所持する。
【0055】
まず、役員が正面玄関から出社した後に社員が出社する場合について説明する。ここでは、グループ認証時間を4分間とする。朝、役員が第1の入力装置21でカード認証を実施する。対応テーブル(図3参照)に従い、第1,3〜7のドア開閉装置11,13〜17が解錠される。また、第1,3〜7のドア開閉装置11,13〜17に対応した再施錠用タイマ504が設定される。
【0056】
3分後に、社員が出社し、第1の入力装置21でカード認証を実施する。この時点では、第1のドア開閉装置11のみが再施錠済みである。制御装置5から第1のドア開閉装置11のみに解錠信号が送信される。第3,4,7のドア開閉装置13,14,17の再施錠タイマ504は再設定されて再カウントを行う。ただし、第5,6のドア開閉装置15,16の再施錠用タイマ504はカウントを継続したままである。
【0057】
社員が出社してから1分後、第1のドア開閉装置11が再施錠される。第1のドア開閉装置11が再施錠されてから1分後、第6のドア開閉装置16が再施錠される。第6のドア開閉装置16が再施錠されてから3分後、第3,4,7のドア開閉装置13,14,17が再施錠される。さらに2分後(役員が出社してから10分後)、第5のドア開閉装置15が再施錠される。
【0058】
続いて、役員が正面玄関から出社した後に社員が出社する場合であって、グループ認証時間を5秒間としたときについて説明する。朝、役員が第1の入力装置21でカード認証を実施する。対応テーブル(図3参照)に従い、第1,3〜7のドア開閉装置11,13〜17が解錠される。また、第1,3〜7のドア開閉装置11,13〜17に対応した再施錠用タイマ504が設定される。なお、役員の認証後、グループ認証時間である5秒間にカード認証はなかったものとする。
【0059】
3分後に、社員が出社し、第1の入力装置21でカード認証を実施する。この時点では、第1のドア開閉装置11のみが再施錠済みである。社員の解錠権限は役員の解錠権限より優先度が低いため、制御装置5から第1のドア開閉装置11のみに解錠信号が送信され、制御装置5から第5,6のドア開閉装置15,16に施錠信号が送信される。第3,4,7のドア開閉装置13,14,17の再施錠タイマ504は再設定されて再カウントを行う。
【0060】
社員が出社してから1分後、第1のドア開閉装置11が再施錠される。第1のドア開閉装置11が再施錠されてから4分後、第3,4,7のドア開閉装置13,14,17が再施錠される。
【0061】
続いて、社員と役員とが同時に正面玄関から出社する場合について説明する。社員と役員とが一緒に第1の入力装置21でカード認証を実施する。まず、社員がカード認証する。制御装置5が連続認証用タイマ505をカウントしている間に、役員がカード認証する。5秒が経過すると、制御装置5は、解錠処理に従って社員と役員の双方の論理和である解錠対象の第1,3〜7のドア開閉装置11,13〜17に解錠信号を送信する。
【0062】
以上、本実施形態のドア開閉制御システムによれば、利用者が個人識別情報を入力装置2に入力すると、入力した個人識別情報に対応する複数のドア開閉装置1が一度に解錠する。これにより、ドア開閉制御システムのセキュリティ性を高めた状態を維持しながら、利用者は目的の場所にたどり着くまでに、通過するドアごとに個人識別情報の入力を繰り返さないですむことができる。
【0063】
また、本実施形態のドア開閉制御システムによれば、個人識別情報と入力装置2との組み合わせごとに解錠対象のドア開閉装置1を変えることができる。これにより、本実施形態のドア開閉制御システムでは、例えば複数個所の入口を持つ建物において目的場所までの経路が複数考えられる場合に、他の経路上の余分なドア開閉装置1を解錠しないようにすることができるので、保安性を高めることができる。
【0064】
本実施形態のドア開閉制御システムによれば、ドア開閉装置1ごとに再施錠時間を個別に設定し、各ドア開閉装置1の解錠から再施錠時間が経過すると施錠することができる。これにより、例えばあるドアを経由することで到達できる区域の保安性を高める必要がある場合に、ドア開閉装置1の再施錠時間を短時間に設定することで、保安性を高めることができる。
【0065】
ところで、所定時間の経過後にドアを再施錠することには、ドア開閉装置1の解錠状態を一定時間で止めることで建物内の保安性を確保することと、目的の区域に到達するまでか、あるいは目的の区域で用事を済ませ、退出するまでの間、必要なドア開閉装置1が解錠することの利便性を図ることとを両立させる目的がある。
【0066】
本実施形態のドア開閉制御システムによれば、利用者に付与する個人識別情報の単位で再施錠までの時間を設定することができるから、個人識別情報を与える利用者に適した再施錠時間を設定することで上記の目的を達成することができる。
【0067】
本実施形態のドア開閉制御システムによれば、低い優先度の解錠権限を持つ利用者が高い優先度の解錠権限を持つ利用者の後に続けて通過する場合、低い優先度の解錠権限を持つ利用者が本来入れないはずの区域に入ることを防ぐことができるので、セキュリティ性を高めることができる。
【0068】
本実施形態のドア開閉制御システムでは、複数の個人識別情報が同一の入力装置2に入力された場合に、個人識別情報に対応する解錠対象のドア開閉装置1の論理和を求めてから解錠対象のドア開閉装置1に解錠信号を送信する。これにより、複数の利用者の解錠範囲が重複しても、利用者ごとに解錠対象のドア開閉装置1のすべてに解錠信号を送信する場合に比べて、通信リソースの無駄を低減することができる。
【0069】
なお、ドア開閉制御システムは、複数の個人識別情報が同一の入力装置2に入力された場合、個人識別情報に対応する複数の解錠対象のドア開閉装置1の論理和ではなく、上記複数の解錠対象のドア開閉装置1の論理積を求めてから解錠対象のドア開閉装置1に解錠信号を送信してもよい。つまり、制御装置5は、予め決められた時間内に複数の個人識別情報が同一の入力装置2に入力された場合、入力装置2に入力された複数の個人識別情報のすべてに対応して記憶装置4に記憶されている解錠対象のドア開閉装置1を抽出する。解錠対象のドア開閉装置1を抽出した制御装置5は、上記解錠対象のドア開閉装置1を解錠するために、解錠対象のドア開閉装置1に解錠信号を送信する。
【0070】
記憶装置4に記憶される対応テーブルは、すべてのドア開閉装置1の再施錠時間を一定にした状態で、個人識別情報ごとに解錠対象のドア開閉装置1が設定されていてもよい。
【0071】
連続認証用タイマ505は、制御装置5に設けられているのではなく、各入力装置2に設けられていてもよい。この場合、各入力装置2は、グループ認証時間内に受け付けた複数の個人識別情報を同一グループとみなして制御装置5に送信する。
【0072】
本実施形態のドア開閉制御システムにおいて、解錠対象のドア開閉装置1を解錠してから再施錠するまでの再施錠時間を計測する構成は必須の構成ではない。また、予め決められた時間内に複数の個人識別情報が入力されたときに、いずれかの個人識別情報に対応する解錠対象のドア開閉装置1をすべて解錠する構成は必須の構成ではない。この場合、ドア開閉制御装置3の制御装置5は、図7に示すように、再施錠用タイマ504および連続認証用タイマ505を備えていなくてもよい。
【0073】
本実施形態では、制御装置5が入力装置2の入力装置用識別情報を把握する手段として、制御装置5の通信部501が一意で識別することができるような構成であるが、本実施形態の変形例として、施工者が設定手段(図示せず)などで入力装置2の入力装置用識別情報を制御装置5に予め個別に設定してもよい。この場合、個人識別情報が入力された入力装置2は、制御装置5に個人識別情報を送信する際に、自己の入力装置用識別情報を併せて送信する。
【0074】
ドア開閉制御システムは、個人認証手段として、個人識別情報を有する認証カード6を用いた認証ではなく、利用者の顔や指紋を用いた顔認証や指紋認証などを採用してもよい。
【0075】
ドア開閉装置1は、電気錠101を用いる構成に限定されず、自動ドアのようなドアを施解錠する装置であってもよい。つまり、取っ手がなく、閉まったら利用者が手動で開けることができないドアを施解錠する。
【0076】
本実施形態では会社を例に出して説明しているが、必ずしも会社の場合に限定される必要はない。本実施形態の変形例として、例えばSOHO(Small Office Home Office)である場合や自宅で文化教室(フラワーアレンジメント教室など)を開いている場合、自宅に友人が訪問してきた場合などであってもよい。このような場合であっても、本実施形態と同様の効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0077】
1(11〜18) ドア開閉装置
2(21〜28) 入力装置
3 ドア開閉制御装置
4 記憶装置
5 制御装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各々が異なるドアに対応して設けられ当該ドアの開状態を許可する複数のドア開閉装置と、
識別情報が入力される複数の入力装置と、
前記識別情報と前記入力装置との組み合わせと1または複数の解錠対象のドア開閉装置との対応関係を記憶する記憶装置と、
前記入力装置に入力された前記識別情報と当該入力装置との組み合わせに対応して前記記憶装置に記憶されている前記解錠対象のドア開閉装置を解錠して、当該解錠対象のドア開閉装置に対応する前記ドアの開状態を許可する制御装置と
を備えることを特徴とするドア開閉制御システム。
【請求項2】
前記記憶装置は、前記複数のドア開閉装置の各々に対して解錠から再施錠までの再施錠時間をそれぞれ記憶し、
前記制御装置は、前記解錠対象のドア開閉装置に対応して前記記憶装置に記憶されている前記再施錠時間を選択し、当該解錠対象のドア開閉装置を解錠してから当該選択した再施錠時間が経過すると、当該解錠対象のドア開閉装置を施錠する
ことを特徴とする請求項1記載のドア開閉制御システム。
【請求項3】
前記記憶装置は、前記識別情報ごとに前記複数のドア開閉装置の各々に対して前記再施錠時間を記憶し、
前記制御装置は、前記入力装置に入力された前記識別情報と前記解錠対象のドア開閉装置との組み合わせに対応して前記記憶装置に記憶されている前記再施錠時間を選択し、当該解錠対象のドア開閉装置を解錠してから当該選択した再施錠時間が経過すると、当該解錠対象のドア開閉装置を施錠する
ことを特徴とする請求項2記載のドア開閉制御システム。
【請求項4】
前記記憶装置は、前記識別情報ごとに前記複数のドア開閉装置の解錠から再施錠までの再施錠時間を記憶し、
前記制御装置は、前記入力装置に入力された前記識別情報に対応して前記記憶装置に記憶されている前記再施錠時間を選択し、前記解錠対象のドア開閉装置を解錠してから当該選択した再施錠時間が経過すると、当該解錠対象のドア開閉装置を施錠する
ことを特徴とする請求項1記載のドア開閉制御システム。
【請求項5】
前記識別情報には、優先度が予め付与され、
前記制御装置は、前記入力装置に前記識別情報が入力されて前記解錠対象のドア開閉装置を解錠した後に前記入力装置に新たな識別情報が入力されたときに当該新たな識別情報が前回の識別情報よりも前記優先度が低い場合、前記新たな識別情報に対応して前記記憶装置に記憶されている前記解錠対象のドア開閉装置を解錠し、現在解錠中であって前記新たな識別情報に対応して解錠対象として前記記憶装置に記憶されていないドア開閉装置を施錠する
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のドア開閉制御システム。
【請求項6】
前記制御装置は、予め決められた時間内に複数の前記識別情報が同一の前記入力装置に入力された場合、前記入力装置に入力された前記複数の識別情報の少なくともいずれかに対応して前記記憶装置に記憶されている前記解錠対象のドア開閉装置を抽出し、当該抽出した解錠対象のドア開閉装置を解錠することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のドア開閉制御システム。
【請求項7】
前記制御装置は、予め決められた時間内に複数の前記識別情報が同一の前記入力装置に入力された場合、前記入力装置に入力された前記複数の識別情報のすべてに対応して前記記憶装置に記憶されている前記解錠対象のドア開閉装置を抽出し、当該抽出した解錠対象のドア開閉装置を解錠することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のドア開閉制御システム。
【請求項8】
各々が異なるドアに対応して設けられ当該ドアの開状態を許可する複数のドア開閉装置と、識別情報が入力される複数の入力装置とともに用いられるドア開閉制御装置であって、
前記識別情報と前記入力装置との組み合わせと1または複数の解錠対象のドア開閉装置との対応関係を記憶する記憶装置と、
前記入力装置に入力された前記識別情報と当該入力装置との組み合わせに対応して前記記憶装置に記憶されている前記解錠対象のドア開閉装置を解錠して、当該解錠対象のドア開閉装置に対応する前記ドアの開状態を許可する制御装置と
を備えることを特徴とするドア開閉制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−122309(P2012−122309A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−276249(P2010−276249)
【出願日】平成22年12月10日(2010.12.10)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】