説明

ドレンレス逆浸透浄水システム

ドレンレス逆浸透(RO)浄水システムは、要望に応じて小出し可能な比較的純粋な水を提供する一方で、ブラインを家庭用温水系に再循環させる。ドレンレス浄水システムは、塩素を主成分とする汚染物をROメンブレンから見て上流側の水道水供給源から除去する前置フィルタ触媒カートリッジを有する。触媒は、水を従来型冷水小出し蛇口に多量に流通させることによって定期的にリフレッシュされ、それによりROメンブレンの有効寿命が著しく延びる。ROメンブレンは、必要に応じて行われる引出し式の取出し及び交換を容易にするよう構成されたマルチカートリッジユニットに組み込まれる。制御弁が、浄水製造中、ブラインをROメンブレンから温水系に再循環させ、浄水リザーバが実質的に満杯の場合、ROメンブレンを通って水道水を再循環させる。マルチカートリッジユニットは、濾過空気の流れをもたらすための空気濾過システムを更に有するのが良い。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、溶解イオン物質及び他の汚染物を通常の水道水等から除去する逆浸透(RO)ユニット等を有する形式の浄水システムの改良に関する。特に、本発明は、著しく延びた動作寿命にわたり比較的浄化された水を供給するようになった逆浸透ユニットを備えていて、通常のシステム運用中における水の無駄を実質的になくす改良型浄水システムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、通常の水道水又は供給水を料理、飲み物等に用いられる比較的浄化された水に変換する逆浸透(RO)ユニット、又は、メンブレンを有する形式の浄水システムは、当該技術分野において周知である。一般的に言って、逆浸透ユニットは、水道水の一部分を通す半透性のROメンブレン(逆浸透半透膜)を有し、メンブレンは、本質的に、溶解状態の金属イオン等並びに他の汚染物及び望ましくない粒状物を水道水から除去するフィルタとしての役目を果たす。通常の動作中、これら不純物は、水の流れの一部分から除去され、通常廃液としてドレン(下水溝)に捨てられる濃縮水又はブラインと通称されている水の流れの別の部分中に濃縮される。このようにして生じた比較的浄化された水の流れは、使用のためにすぐに小出しでき且つ(或いは)使用のための小出し待ちの適当なリザーバ又は容器内に一時的に貯蔵できる。典型的には台所型シンク等に取り付けられ、又は、これに隣接して設置される純水小出し蛇口は、製造された浄水を小出しするよう手動操作可能である。かかるRO浄水システムの特定の構成及び動作原理は、様々である場合があるが、かかるシステムの例としては、米国特許第4,585,554号明細書、同第4,595,497号明細書、同第4,657,674号明細書及び同第5,045,197号明細書に図示されると共に記載されているものが挙げられる。
【0003】
逆浸透浄化システムと関連した1つの欠点は、ROメンブレンからの流出濃縮水又はブラインは、通常廃液として捨てられるということに関連している。標準の家庭用給水圧力下で動作する典型的なROシステムでは、流出ブラインと製造される流出浄水の比は、約4:1のオーダーである場合がある。したがって、捨てられるブライン流れは、水の供給が制限されている領域では著しい場合のある比較的相当多くの水の無駄として認識される場合がある。その結果、多くの住居及び商業における水の顧客は、ボトル入り水クーラに関する大型(例えば、5ガロン(1ガロンは、約3.79リットル))の水ボトルの配送、貯蔵及び交換と関連した費用及び不便さにもかかわらず、浄水源としてボトル入り水を使用するのを好む。
【0004】
逆浸透システムと関連したもう1つの欠点は、ROメンブレン並びに典型的にはこれと関連した他の前置フィルタ及び後置フィルタ要素の有効寿命が一般的に限られているということに関連している。具体的に言えば、多くのROシステムは、典型的には、ROメンブレンから見て上流側の場所で或る幾つかの種類の汚染物を流入水道水から除去するための炭素を利用した濾過材を有する前置フィルタ要素を使用している。この前置フィルタ要素の1つの重要な機能は、もしこれが設けられていなければROメンブレンの有効動作寿命を短くする場合のある汚染物を除去することにある。下流側に設けられた後置フィルタ要素は又、一般に、小出し前に追加の水の濾過及び浄化を行うために設けられている。前置フィルタ要素と後置フィルタ要素のこのアレイは、ROメンブレンと組み合わせ状態で一体形マニホルドからの分解及びこれとの再組み立てを容易にするよう設計された個々のカートリッジの形態で提供される場合が多い。これについては、例えば、米国特許第5,045,197号明細書を参照されたい。しかしながら、カートリッジの交換が毎年1回しか必要ではないということ及びカートリッジの交換を直感で分かる簡単なプロセスにする技術的努力が払われていることにもかかわらず、多くの顧客はこの作業を取り扱うのに億劫である。その代わりとして、種々のROシステムカートリッジの交換は、主として、水提供会社の責任に委ねられたままになっており、それにより、各顧客の住居又は業務場所への定期的且つ比較的コストのかかる業務通話を必然的に伴うことになる。定期的業務通話が必要であることにより、ROシステムの全体的経常費が劇的に増大し、それにより従来型ボトル入り水クーラ、及び、関連のボトル配送システムに関して明らかな利点が減少し又はなくなる。
【0005】
したがって、水の無駄が実質的になくなり、更に、点検整備係員による世話を必要としないで、逆浸透(RO)メンブレンの有効寿命を少なくとも数年にわたり著しく延ばす逆浸透浄水システムの更なる部分的改良及び全体的改良が著しく要望されている。本発明は、これら要望を満たすと共に別の関連の利点を提供する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第4,585,554号明細書
【特許文献2】米国特許第4,595,497号明細書
【特許文献3】米国特許第4,657,674号明細書
【特許文献4】米国特許第5,045,197号明細書
【発明の概要】
【0007】
本発明によれば、水の無駄を実質的になくす仕方で濃縮水又はブラインを再循環させながら要望に応じた小出しのための比較的純粋な水を製造するために改良型ドレンレス逆浸透(RO)浄水システムが提供される。改良型ROシステムは、水道水を処理して逆浸透(RO)メンブレンに先立って又はこの上流側で汚染物、特に、例えば、塩素系汚染物を除去するための触媒前置フィルタを更に有し、それによりROメンブレンの有効寿命が著しく延び、この触媒前置フィルタは、有効寿命をふさわしく延ばすために定期的にリフレッシュされ又は再生される。加うるに、ROメンブレンは、追加のメンブレン前置のフィルタ要素及びメンブレン後置のフィルタ要素を含むマルチカートリッジユニットに組み込まれ、このマルチカートリッジユニットは、必要なときに又は必要ならば、交換用ユニットの迅速且つ容易な滑り出しによる取り出し及び滑り込みによる取り付けを行うようになっている。さらに、ROシステムは、濾過されて比較的浄化された空気源を更に有するのが良い。
【0008】
好ましい形態では、触媒前置フィルタは、従来型の典型的には低温の水道水、又は、冷たい水道水の供給源に結合される。触媒前置フィルタは、粒子の形態の触媒、例えば銅‐亜鉛媒体を支持している。比較的浄化された水を製造するためのROシステムの通常の動作中、比較的ゆっくりとした水道水の流れが、触媒床を乱すのに不十分な速度及び圧力で触媒粒子を上方に通って進み、その結果、塩素系汚染物、例えば塩素及びクロラミンが触媒されてROメンブレンに対して有害ではない他の形態になると共に粒子汚染物が保持される。しかしながら、触媒前置フィルタは又、水道水供給源と従来型水道水低温小出し蛇口との間にインライン結合される。低温小出し蛇口を典型的な比較的高い流量の状態でターンオンするたびに、触媒粒子を通る水道水上向き流れは、粒子を沈澱床から持ち上げてこれを実質的に流動化されると共に乱流の作用で混合した状態に攪拌するよう働く。粒子が乱流の作用で混ざり合っているときに、触媒粒子は、表面酸化物が除去されるよう研磨され、かくして、再生され又はリフレッシュされる。触媒粒子は、触媒前置フィルタ内に保持され、これに対し、除去された酸化物及び同伴の粒子汚染物は、冷水小出し蛇口への水の流れ及びこれを通る水の流れによってフラッシングされる。
【0009】
純水製造中、触媒前置フィルタは、メンブレン前置フィルタ要素、ROメンブレン及びメンブレン後置フィルタ要素への直列的な流れが得られるよう濾過された流出水道水をマルチカートリッジユニットに送り出す。メンブレン前置及びメンブレン後置フィルタ要素は、炭素を基材とする濾過材を有するのが良い。ROメンブレンは、水の流れを、これから汚染物が実質的に除去された比較的浄化された流出水と汚染物が実質的に濃縮された流出濃縮水又はブラインに分離する。本発明の一観点によれば、流出ブラインは、廃液としてドレンには排出されず、これとは異なり、家庭用給水系の一部分を形成する温水回路に圧送される。したがって、流出ブラインは、ROメンブレンへのその再循環が実質的に行われないような仕方で再循環される。
【0010】
製造された浄水は、例えば純水小出し蛇口によってすぐに小出し可能である。変形例として、製造された浄水は、純粋小出し蛇口を介して小出し待ちの純水リザーバに差し向けられてこの中に貯蔵される。好ましい形態では、純水小出し蛇口に流れる水は、水の新鮮さ及び衛生さを高めるための亜鉛を含む粒子濾過材を備えた最終の触媒フィルタの作用を更に受けるのが良い。
【0011】
制御弁が、純水リザーバ内に入っている水の量をモニタし、浄水リザーバが実質的に満杯状態に達し、純水製造が停止すると、温水系から出力ブラインを切り離すよう働く。このモードでは、ROメンブレンへの流入水道水は、未処理状態でブライン流出側に流れ、制御弁によって触媒前置フィルタとROメンブレンとの間で連続的に再循環される。純水製造の再開時に、制御弁は、ブラインポート流出の向きを温水系に変える。好ましい一形態では、制御弁は、純水貯蔵リザーバ内の水圧に応答して、ROメンブレンブラインポートからの流出水をシフトするための感圧式弁組立体を有する。
【0012】
ROメンブレン並びにメンブレン前置フィルタ要素及びメンブレン後置フィルタを含むマルチカートリッジユニットは、カートリッジがシステム配管に正しく接続された状態で単一方向又は一方向設置状態でマニホルドハウジング内から迅速且つ容易に取り出すことができると共に交換可能であるよう構成された一体形器具として提供される。好ましい形態では、マルチカートリッジユニットは、カートリッジユニットへの接近及びその取り出しのために滑り出し又は引き出しの状態の変位が可能なハウジング引き出し内に一方向に落とし込むように収納されるようになっている。交換用マルチカートリッジユニットは、ハウジング引き出し内に落とし込むように収納され、次に、このハウジング引き出しは、システム配管と正しい結合関係をなしてマニホルドハウジング内に摺動的に送り進められる。
【0013】
マニホルドハウジングは、取り外し可能に取り付けられた空気フィルタ及び浄化のために空気フィルタ上に空気を引き込むファンを含む空気濾過システムを更に有するのが良い。濾過された空気は、マニホルドハウジングから純水小出し蛇口に結合され、それにより浄水が利用される同一の部屋内に比較的浄化された空気を提供する。
【0014】
ROシステムは、水接触電極及び純水小出し蛇口に設けられていて、ROメンブレンの交換が必要であることを指示する例えば1つ又は2つ以上の表示灯のような表示手段を有する一般的形式の導電率モニタシステムを更に有するのが良い。好ましい形態では、表示灯は、純水蛇口が開き、ROメンブレンが正しく機能している場合には第1の色(例えば、緑色又は青色)を出し、ROメンブレンの交換が必要であることを指示する第2の色(例えば、黄色又は赤色)を出すようになっている。好ましい形態では、モニタシステムは、ROメンブレンが交換されるまで、例えば第2の色を連続的に点灯することにより又は連続的に点滅させることによって第2の色を連続的に照明する。別の好ましい形態では、モニタシステムは、ROメンブレンが交換されるまで第1の色と第2の色を交互に点滅した順番で照明するようプログラムされている。純水小出し蛇口は、周囲光強度を検出し、表示灯のうちの1つ又は2つ以上を夜光制限照明モードで動作させる光電池を更に有するのが良い。
【0015】
マルチカートリッジユニットの交換の際、ROメンブレンを交換するために、モニタシステムをリセットする。好ましい形態では、かかるリセット操作は、各マルチカートリッジユニットにこれによって支持される固有のコード、例えばマルチカートリッジユニット上に所定の場所で設けられたラベルに印刷されている固有のバーコードを設けることによって実施される。マニホルドハウジングに取り付けられ又はこの中に収納された読み取り装置は、導電性モニタシステムをリセットするためにマルチカートリッジユニットの固有のコードに応答する。即ち、マルチカートリッジユニットを取り出し、次に同じこのマルチカートリッジユニットを再び設置しても、モニタシステムはリセットされない。しかしながら、異なる固有のコードが取り付けられた、異なるマルチカートリッジユニットを設置すると、モニタシステムがリセットされることになる。
【0016】
本発明の他の特徴及び他の利点は、本発明の原理を例示的に示す添付の図面と関連して以下の詳細な説明を読むと明らかになろう。
【0017】
添付の図面は、本発明を示している。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の新規な特徴を具体化したドレンレス逆浸透浄水システムを示す略図である。
【図2】本発明に用いられる触媒前置フィルタカートリッジの拡大縦断面図であり、粒子触媒を純水製造のための通常の沈澱床向き(配向)状態で示す図である。
【図2a】図2と同様な触媒前置フィルタカートリッジの縦断面図であるが、粒子触媒を触媒再生のための乱流により攪拌されるフラッシング流れモードで示す図である。
【図3】本発明に用いられる例示のマニホルドハウジングを示す拡大斜視図である。
【図4】ハウジングカバーが内部に取り付けられたコンポーネントを示すために取り外されると共に摺動的に引っ込み可能な引き出しが逆浸透(RO)カートリッジを含む取り出し可能に取り付けられたマルチカートリッジユニットを支持した状態の図3のマニホルドハウジングの拡大斜視図である。
【図5】ハウジングカバーが取り外されると共にマルチカートリッジユニットが完全設置位置にある状態の滑り出し式引き出しを示す図4に類似したマニホルドハウジングの別の斜視図である。
【図6】図4及び図5に類似したマニホルドハウジングの別の斜視図であるが、滑り出し式引き出しを引っ込み又は開放状態で示すと共に取り出し可能なマルチカートリッジユニットを分解組み立て状態で示す図である。
【図7】図5の7‐7線における拡大部分断面図である。
【図8】図5の8‐8線における縦断面図である。
【図9】マルチカートリッジユニットが取り出し可能に収納されたマニホルドハウジングを通る水の流れを示す略図である。
【図10】マニホルドハウジング内に設けられた制御弁の内部詳細を示す拡大縦断面図であり、図示の制御弁が、本発明の好ましい一実施形態に従っている状態を示す図である。
【図11】マニホルドハウジング内に設けられた最終の触媒フィルタカートリッジを示す拡大縦断面図である。
【図12】本発明に用いられる純水小出し蛇口を示す拡大縦断面図である。
【図13】図12の純水小出し蛇口の分解組立て斜視図である。
【図14】図12の純水小出し蛇口の正面図である。
【図15】導電性モニタシステム及び関連の制御コンポーネントを示す概略回路図である。
【図16】本発明の別の好ましい一実施形態に従って構成された別の制御弁を示す拡大縦断面図であり、制御弁をシステム配管回路の一部分に関連して示す図である。
【図17】本発明に従って構成された制御弁の更に別の形態を示す拡大縦断面図であり、改造型制御弁を配管系の一部分に関連して示す図である。
【図18】本発明の別の好ましい一形態に従って浄水を製造するために1つ又は2つ以上の選択されたミネラルを追加するための手段を示す逆浸透カートリッジを示す幾分概略的な拡大縦断面図である。
【図19】図17の改造型逆浸透カートリッジに用いられる改造型逆浸透メンブレン組立体を示す拡大分解組立て部分斜視図である。
【図20】本発明の更に別の好ましい一実施形態に従って構成された更に別の制御弁を幾分概略的に示す拡大縦断面図である。
【図21】図3に類似した部分斜視図であるが、固定された常閉位置と開放位置との間におけるカートリッジを支持した引っ込み可能な引き出しの運動を制御する改良型ラッチ機構体を備えた改造型マニホルドハウジングを示し、引っ込み可能な引き出しに設けられた前側パネルが部分開放位置で示されている図である。
【図22】図21の22‐22線における部分縦断面図であるが、引っ込み可能な引き出しを確実な常閉位置で示す図である。
【図23】図22に類似した部分縦断面図であるが、引っ込み可能な引き出しを部分開放位置で示す図である。
【図24】図21に類似した拡大部分斜視図であるが、引き出しの前側パネルが改良型ラッチ機構体のコンポーネントを示すために取り外された状態の図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
例示の図面に示されているように図1に全体が参照符号10で示された改良型逆浸透(RO)浄水システムは、流入水道水を要求次第で小出しできる比較的浄化された水(本明細書では、「浄水」というが「純水」ともいう)14及び汚染物と不純物が実質的に濃縮状態で含むいわゆる濃縮水又はブライン流に分離する逆浸透(RO)メンブレンが収納された逆浸透(RO)カートリッジ12を有している。本発明によれば、純水製造中、ブライン流は、水の無駄をなくすために家庭用給水系の温水側又は温水回路に再循環される。加うるに、ROカートリッジへの流入水道水は、触媒前置フィルタ16を通る流れによってあらかじめ処理され、触媒前置フィルタ16は、もしこのようになっていなければROメンブレンに対して有害である化学汚染物を触媒し、それによりROメンブレンの有効寿命を著しく延ばす。触媒前置フィルタ16内の粒子触媒18は、ROメンブレンの有効寿命の延長に見合った有効寿命の延長を達成するように定期的にリフレッシュされる。
【0020】
図示の逆浸透浄水システム10は、飲む目的及び料理する目的等のために実質的に浄化された水14をいつでも供給できるよう設計されている。システム10は、一般に、住居又は世帯用途若しくは商業設備、特に例えばオフィス等に用いられるよう設計され、代表的には、台所型シンク(図示せず)等の下に位置するコンパクトなキャビネット空間内に設置され、純水小出し蛇口20は、要求次第で純水を小出しできるよう通常、カウンタ甲板21に取り付けられ、又は、シンクに隣接して設けられている。この点に関し、純水小出し蛇口20は、代表的には、未処理の冷水、及び、未処理の温水又はこれらの調整混合水をそれぞれ1つ又は2つ以上の蛇口の注ぎ口27を通って小出しすることができる冷水蛇口弁24及び温水蛇口弁26を備えた従来型蛇口又は蛇口セット22に横付けに又はこれに密接して設置される。
【0021】
標準型家庭用給水系は、冷水回路30に結合された水道水供給源28を有し、又、冷水蛇口弁24が、この冷水回路に連結されている。水道水供給源28は、更に、温水器32を介して温水回路34に結合されており、温水蛇口弁26は、この温水回路に連結されている。当業者であれば理解されるように、図示の冷水回路30及び温水回路34は、通常、各々が対応の小出し蛇口セット22等を備えた多数の温水、及び、冷水小出し箇所を備えている。加うるに、当業者であれば認識されるように、冷水、温水、又は、これらの調整混合水を小出しする単一取っ手式蛇口セットを用いることができる。
【0022】
一般に、浄水システム10は、触媒前置フィルタ16を家庭用冷水回路30内に結合することにより流入水道水を受け入れる。通常の動作中、この低温の又は冷たい流入水道水は、処理に合った比較的遅い流速で触媒前置フィルタ16を通過し、このようにして処理された水は、マルチカートリッジ36に送られ、このマルチカートリッジユニットは、ROメンブレンが収納されたROカートリッジ12を有する。ROカートリッジ12内のROメンブレンは、流入水道水を製造された比較的浄化された状態の水14及び濃縮水、又は、ブライン流に分離し、この製造された比較的浄化状態の水14は、貯蔵リザーバ38に送られ、ここで、要求に応じて小出しできるよう存在し、濃縮水又はブライン流は、通常、再循環導管40を通って家庭用給水系の温水側に再循環される。
【0023】
この点に関し、当業者であれば認識されると共に理解されるように、浄水14からは不純物が実質的に除去され、これに対し、これら除去された不純物は、濃縮水又はブライン流内に保持されてこれらによって運び去られて給水系に、好ましい実施形態では、給水系の温水回路34に再循環される。ブラインという用語は、一般的には、この濃縮水流を意味するために用いられているが、当業者であれば理解されるように、このブライン流によって運ばれる不純物のレベルは、広範な伝統的な家庭用水供給用途、例えば洗浄、入浴等にとって水を毒性又は有害にはしない。実際、この濃縮水又はブライン流は、給水系内で他の水と混ざり合わされた場合、全体的な不純物の比例的増加は、事実上無視できる。
【0024】
本発明の主要な一観点によれば、触媒前置フィルタ16は、有害であることが知られている、かくして、ROカートリッジ12内のROメンブレンの有効寿命を著しく短くするものとして知られている化学汚染物を効果的に触媒する仕方で流入水道水をあらかじめ処理する粒子触媒18(図2)を有する。かかる化学汚染物は、一般に、塩素及びクロラミンを含み、これらは、通常、家庭用水中に存在している。重要なこととして、この粒子触媒18は、冷水蛇口弁20を相当多くの冷水流量が得られるようひねるたびに、触媒前置フィルタ16を通る低温水道水の迅速なフラッシング流によって定期的にリフレッシュされ又は再生される。したがって、粒子触媒18の有効寿命も又、ROメンブレンの有効寿命の延長に見合って著しく延び、これらコンポーネントの好ましい有効寿命は、約5年から7年のオーダーである。
【0025】
図2は、触媒前置フィルタ16を詳細に示している。図示のように、触媒前置フィルタ16は、断面形状が全体として円筒形の直立ハウジング42を有し、この直立ハウジングは、冷水供給回路30に連結された水道水流入ポート46を備えた下方マルチポート継手44を有している。かくして、この流入ポート46を通って流れ、全体として上方に突き出た円錐形状の下方入口フィルタスクリーン48を通って上方に流れ、内部前置フィルタチャンバ50に流入する低温水道水が得られる。この前置フィルタチャンバ50は、粒子触媒18で部分的に充填されており、図2は、沈澱床の形態をしたこの粒子触媒が、前置フィルタチャンバ50の容積の最大約1/2までを占めている状態を示している。この粒子触媒18は、好ましい形態では、銅及び亜鉛成分を含む金属を基材とする粒子から成り、好ましい触媒材料の1つは、ミシガン州コンスタンティン所在のケーディーエフ・フリュイッド・トリートメント・インコーポレイテッド(KDF Fluid Treatment, Inc. )から製品番号KDF‐55で入手できる。これについては、米国特許第5,135,654号明細書も又参照されたい。なお、この米国特許を参照により引用し、その記載内容を本明細書の一部とする。
【0026】
通常の純水製造中、冷水蛇口弁24が常閉位置にある状態で、前置フィルタチャンバ50内への流入水道水は、矢印51によって示されているように上方に進んで、粒子触媒18を図示の沈澱床から離して乱し、又は、その粉砕するには不十分な比較的遅い流速で沈澱触媒床中に入ってこれを通る。その結果、水と触媒の接触又は滞留時間は、相当長く、例えば酸化還元反応により化学汚染物を実質的に完全に触媒するのに十分である。粒子汚染物は又、触媒床内に捕捉され、それによりこれを上方に通る水の流れから除去される。次に、処理後の水の流れは、前置フィルタチャンバ50の開放上方部分を通って上方に進み、そして上方フィルタスクリーン52を通って狭いヘッド空間54に入り、その後下方に向きを変えて前置フィルタチャンバ50の周りに環状に位置決めされた螺旋巻きの且つ(或いは)ひだ付きのフィルタ要素56を通過する。フィルタ要素56にステンレス鋼メッシュ材料も又使用できる。フィルタ要素56は、水の流れを下方マルチポート継手44の一部として形成された第1の下方水流出ポート58に結合する前に、好ましくはサイズが約5ミクロンまでの追加の粒子汚染物を捕捉するようになっている。この流出ポート58から、予備処理された水は、以下に詳細に説明するように、純水製造のためのROカートリッジ12を含むマルチカートリッジユニット36に送られる。当業者であれば理解されるように、フィルタ要素56はオプションであり、触媒粒子のサイズは、サイズの小さな粒子汚染物を捕捉して保持するよう選択されるのが良い。
【0027】
粒子触媒18は、供給水を衛生化するために多くの家庭用給水系に通常存在する形式の塩素を主成分とする化学汚染物を触媒する際に特に有効である。しかしながら、かかる成分は、純水製造のためのROカートリッジ12に用いられている形式の半透膜又は半透性メンブレンにとって有害であり、その結果、典型的には、メンブレンの有効寿命が劇的に短くなる。これら化学汚染物を触媒してROカートリッジ12にとって有害ではない形態にすることにより、ROメンブレンの有効寿命を劇的に延ばすことができる。かかる触媒作用には酸化還元反応が伴い、その結果、酸化物層が触媒粒子状に生じ、経時的に、この酸化物層は、良好な水‐触媒接触を阻止し又は妨害する場合がある。したがって、或る期間が経過すると、粒子触媒18の有効性が著しく低下する場合がある。
【0028】
触媒の有効性におけるこの低下を回避するため、粒子触媒18は、酸化表面層をこれから除去し、この除去した酸化物及び捕捉された粒状汚染物をフラッシングして前置フィルタ16から取り除くことによって定期的に再生され又はリフレッシュされる。これは、触媒前置フィルタ16を第2の下方水流出ポート60経由で冷水回路30により冷水蛇口弁24に連結することによって達成される。これに関し、蛇口セット22が取り付けられたシンクの下のキャビネット空間内への浄水システム10の通常の設置により、前置フィルタ16は、好都合には、触媒18を再生するための迅速且つ容易なフラッシング流が得られるよう蛇口セットの近くに位置決めされる。したがって、冷水蛇口を定期的にひねって相当多くの流量を提供すると、前置フィルタチャンバ50を通る水道水の上向きの流れが、劇的に増大し、図2aで理解されるように、チャンバ容積部全体にわたって粒子触媒18を持ち上げて乱流の作用によりこれを攪拌するのに十分である。この迅速なフラッシング流が前置フィルタチャンバ50中に生じると、触媒粒子は、乱流流動床の形態で転動すると共に互いにこすれ合い、それにより触媒粒子状に形成されている酸化物層がこすり取られ、上方フィルタスクリーン52を通過し、更に第2の流出ポート60を通って低温蛇口24に至る水によりこの酸化物層のフラッシング流が生じる。重要なこととして、その結果、粒子触媒18は、ROメンブレンの有効寿命の延長に見合って有効寿命が延びた状態で有効性が向上するよう効果的に再生され又はリフレッシュされる。好ましい一形態では、フィルタ要素56は、フラッシングされた酸化物及び他の捕捉された汚染物粒子によるその詰まりを回避するために省かれる(上述した)。流水蛇口弁24の閉鎖時、触媒18を通るこの迅速なフラッシング流がやみ、ゆっくりとした純水製造流れが再開し、それにより、触媒粒子は、再び沈澱して図2に示す床形態になることができる。
【0029】
例示の図面は、前置フィルタチャンバ50の下端部のところに位置する円錐形フィルタスクリーン48を示しているが、当業者であれば理解されるように、粒子触媒18に接触する別の水流入形態を用いても良い。かかる別の水流入形態は、冷水蛇口弁24をひねって開いたときに粒子触媒18の実質的に完全な流動化を招き、冷水蛇口弁20をひねって閉じた状態での純水製造中、流動化なしに実質的に完全な水と粒子の接触を可能にする上方ジェット式構成が挙げられるが、これには限定されない。
【0030】
ROカートリッジ12を含むマルチカートリッジユニット36は、図3〜図6に最も良く示されているように、コンパクトなマニホルドハウジング62内に取り出し可能に収納される。好ましい形態に従って図示されているように、マルチカートリッジユニット36は、メンブレン前置フィルタカートリッジ64及びメンブレン後置フィルタカートリッジ66(図4〜図6)と組み合わせてROメンブレンを備えたROカートリッジ12が収納された三つ組のカートリッジを有する。この三つ組のカートリッジ12,64,66は、これらカートリッジ12,64,66への水の流れ及びこれを通る水の流れが得られるよう所定の連続流路を形成するよう構成されたマニホルドベース68にあらかじめ組み付けられている。マニホルドベース68は、ハウジング62内の固定マニホルド74から突き出た複数本の円筒形コネクタピン72(図4、図6及び図7)に滑り嵌め式に連結可能なポート付き端板70を支持している。取っ手75が、好都合には、ハウジング62内に迅速且つ容易な落とし込み収納又はこれからの持ち上げ取り出しのためにマルチカートリッジユニット36の手動把持及び操作を容易にするために3つのカートリッジ12,64,66の上端部を相互に連結している。
【0031】
好ましい一形態では、この取っ手75は、容易な手動把持に適しているが、解除時にマニホルドハウジング62内の最小空間を占めるよう潰れることができる軟質布材料、例えば布ベルト等で構成されている。したがって、潰れることができる取っ手75により、実質的に最大にされ、又は、最適化された高さのカートリッジ12,64,66を使用することができ、それによりマルチカートリッジユニット36の有効寿命が一段と延びる。
【0032】
図4及び図6に最も良く示されているように、ハウジング62は、内部ベース76を有し、この内部ベースの全体として内側端部のところには、固定マニホルド74が設けられている。伸長性スライダユニット78が、引き出し80を支持するために、この内部ベース76に取り付けられており、この引き出しは、マニホルドカバー81(図3及び図5)内の前進又は閉鎖位置と引き出し80の一部分がマニホルドハウジング62の前側端部のところで露出した開放又は引っ込み位置(図4及び図6)との間で摺動運動するようになっている。この可動引き出し80は、マルチカートリッジユニット36のマニホルドベース68を落とし込み状態で受け入れる上方に開いたポケット82(図6)を備えている。引き出し80の前側縁部は、開放位置と閉鎖位置との間における引き出し80の手動による移動を容易にするための引き出し引き手86が取り付けられたクロージャパネル84を支持している。引き出しポケット82(図6)は、異形表面、例えば図示の三角形の突起88によって構成され、これら三角形突起は、引き出しの長さに沿って長手方向オフセンター位置に形成されていて、マニホルドベース68の側部に形成された切欠き90内に嵌合状態で受け入れられるようになっており、それにより、引き出し80内へのマルチカートリッジユニット36の単一方向又は一方向落とし込み受け入れが保証される。
【0033】
図4に示されているようにマルチカートリッジユニット36が開放状態の引き出し80内に着座した状態で、引き出し80を単純な滑り込み作用により閉じてポート付きマニホルド端板70を変位させてこれを固定マニホルド74のコネクタピン72と流体結合関係をなすようにすることができる。端板70とピン72のかかる係合は、自動的に、逆浸透浄化システム10の適正な作動のための正確な流体流路を構成するよう機能する。図7は、端板70に形成された多数のポート92が各々、これからの水漏れを防止するよう常閉位置にばね押しされた逆止弁94を有する1つの例示の且つ好ましい結合構成の構造的細部を示している。これら逆止弁94は各々、コネクタピン72の関連の1つのプローブ72′による押し込み嵌め係合及び部分的引っ込みが可能であるようになっており、このプローブは、関連の逆止弁94の開放運動に先立って、端板ポート92と摺動可能に密封係合可能な1つ又は2つ以上のシールリング96を備えている。同様に、コネクタピン72の各々は、逆止弁94と関連の端板ポート92の位置合わせ時に関連のプローブ72′の短い軸方向引っ込み行程に対応し、第2の常閉ばね押し逆止弁98(固定マニホルド74内に位置している)を開放位置に変位させるよう固定マニホルド74に取り付けられている。したがって、端板ポート92とコネクタピン72の滑り嵌め結合に伴って逆止弁94,98の開放が生じて水の流れを可能にし、これに対し、これらコンポーネントの滑り出し分離に伴って、逆止弁94,98のばね押し再閉鎖が生じて水の漏れを阻止する。図8は、引き出し80内に設置されたマルチカートリッジユニット36を示しており、引き出し80は、ポート付き端板80を固定マニホルド74のコネクタピン72と流体結合関係をなして組み立てるための閉鎖位置に摺動可能に送り進められている。
【0034】
マルチカートリッジユニット36がマニホルドハウジング62内に設置され、カートリッジマニホルドベース68が固定マニホルド74と流体結合関係をなした状態で、純水の製造は、通常通り進む。この点に関し、図9に幾分概略的な形態で示されているように、固定マニホルド74は、触媒前置フィルタ16(図1も参照されたい)の第1の下方流出ポート58から流体導管100を介して触媒前置フィルタ16からの流出水を受け入れる。固定マニホルド74は、この前処理された水の流れをカートリッジマニホルドベース68に結合して最初に流路101に流し、そしてこれを通ってメンブレン前置フィルタカートリッジ64に導く。好ましい形態では、このメンブレン前置フィルタカートリッジ64は、もしそのように構成していなければ前処理された流入水中に存在している場合のある残留汚染物を捕捉する従来型の炭素を基材する濾過材102、例えば粒状炭素を有する。マニホルドベース68は、メンブレン前置フィルタカートリッジ64から、濾過された水の流れを流路103経由で水道水流入ポートに送り、この水の流れを従来型の半透性ROメンブレン104が収納されたROカートリッジ12に供給する。純水製造中、ROメンブレンは、流入水を2つの流出水、即ち、浄水流出ポートを介して第1のRO出口流路106に結合された比較的浄化された水及びブライン流出ポートを介して第2のRO出口流路108に結合されたブラインに分離する。
【0035】
製造された比較的浄化された状態の水14は、第1のRO出口流路106を介し、マニホルドベース68中に設けられた流路107を介してメンブレン後置フィルタカートリッジ66に結合される。メンブレン後置フィルタカートリッジ66は、純水流中の残留汚染物を捕捉するための従来型の炭素を基材とする濾過材、例えば粒状炭素110を有する。浄水14は、このメンブレン後置フィルタ66から、マニホルドベース68中の流路112に結合されると共に第2のRO出口流路108のところで流出ブラインと並行して固定マニホルド74に結合される。固定マニホルド74は、濾過された純水経路112とブライン経路108をそれぞれ制御弁14に結合する内部流路109,111を備えている。
【0036】
制御弁114は、ハウジング62内の固定マニホルド74に直接的な水の流れ結合を可能にこれに取り付けられている。図10に示されているように、好ましい一形態によれば、制御弁114は、マルチチャンバ型弁ハウジング116を有し、弁ハウジング116は、その互いに反対側の端部に純水流入ポート118及び純水流出ポート120を有している。純水流入ポート118は、流路109を介して細長い弁スプール124の一端部のところに支持されたシールストップ122を通常圧力によって引っ込めることができるよう浄化されると共に濾過された水の流れ14を結合しており、それによりシールストップ122を弁ハウジング116の受座126から引っ込め、第1の弁チャンバ128内への純水流入を可能にしている。純水14は、この第1の制御弁チャンバ128内において、シールストップ122を越えて、弁スプール124に形成されている側方に開口した入口ポート130まで流れる。純水14は、この入口ポート130を通って細長いスプールボア132内に流れ、弁スプール124の反対側の端部まで流れてこれから純水出口ポート120を通って小出し及び(又は)貯蔵されるようになっており、これについては、詳細に説明する。
【0037】
弁スプルール124は、純水流入ポート118を介する製造のための流入純水が存在していない状態で、通常シールストップ122を前進させて、これを関連の受座126に係合させるばね134によって付勢されている。したがって、純水が製造されているとき、流入ポート118のところの十分な圧力により、シールストップ122は、受座から引っ込んで上述したように純水の流入を可能にする。それと同時に、第2のRO出口流路108からの流出ブラインは、流路111及びポンプ136(図1及び図9)中の流れ導管135を介して制御弁114に設けられている中央流入ポート138(図10)に送られて中央弁チャンバ140に入るようになっている。この流入ブラインは、純水製造中、引っ込み状態の弁スプール124に設けられている今や開いている再循環弁142を上方に通過して上に位置する再循環チャンバ144内に流入し、更に流出ポート146及び再循環導管40を通って家庭用温水回路34(図1)に流れるようになっている。
【0038】
これとは逆に、純水製造が停止されたとき、例えばリザーバ38が所定量(以下において説明する)まで充填されると、スプール弁124は、シールストップ122を前進させてこれを関連の受座126に着座させる。それと同時に、再循環弁142は、前進して、中央チャンバ140を上に位置する再循環流出チャンバ144から分離しているハウジング壁148に係合してこれに着座し、それにより再循環弁142の先への中央チャンバ140からの水の流れを阻止するようになっている。再循環弁142のかかる閉鎖は、これ又弁スプール124によって支持されていて、弁座152と関連した再循環弁150の開放運動によって達成され、又は、かかる閉鎖の直後にかかる開放運動が生じ、それにより、中央チャンバ140からの水は、下に位置する再循環チャンバ154内に下方に流れ、水は、ここから流出ポート156を介して外方に流れ、再循環流れ導管158を介して触媒前置フィルタ16(図1も参照されたい)に再循環するようになっている。
【0039】
したがって、純水14の通常の製造中、汚染物が濃縮状態で含まれたブラインの流れは、ポンプ136及び制御弁114を介して再循環導管40を通って家庭用温水回路34に連続的に再循環される。図1は、温水小出し蛇口26の近くの場所で温水回路導管内に結合された再循環導管を示している。当業者であれば認識されるように、例えばブライン流れを温水ヒータタンク32に直接連結することにより別の結合場所を用いることができる。いずれの場合においても、ブライン流れは、無駄にならないが、その代わり、システム温水と組み合わされ、従来型で典型的には日常の又は通常の温水の小出しが、温水回路内での汚染物の実質的な若しくは望ましくない堆積又は冷水回路30内への汚染物の逆溶出を効果的に阻止する。
【0040】
製造された純水14は、制御弁114から、制御弁114に隣接して固定マニホルド74に取り付けられた図示の(好ましい一形態の)処理後最終触媒フィルタカートリッジ160に流れる(図1、図4〜図6、図8、図9及び図11)。この処理後カートリッジ160は、図11に最も良く示されているように、制御弁出口ポート120から、更に固定マニホルド74中の流路161を通って、下方触媒フィルタ要素164と上方炭素型フィルタ要素166との間の位置までの流入純水のための流入ポート162を有している。純水小出し蛇口20が常閉位置にあると仮定すると、純水は、下方触媒フィルタ要素164を下方に通り、更に流れポート168を通り、更にマニホルド流路169(図9)及び流れ導管170を通って純水貯蔵リザーバ38に流れる。好ましい形態では、触媒フィルタ要素164は、部分的に、亜鉛を含む粒子触媒媒体又は作用物質173、例えば上述の触媒前置フィルタ16に用いられたのと同じ銅‐亜鉛触媒材料で満たされた(好ましくは、チャンバ容積の1/2未満)濾過チャンバ172を備えている。触媒亜鉛の一部分は、水及び貯蔵タンクの新鮮さを維持する目的で、前置フィルタを通る純水の流れ中に溶解することになろう。
【0041】
純水貯蔵リザーバ38は、弾性ダイヤフラム又は袋178によって上方閉鎖空気充填圧力チャンバ176から分離された下方水貯蔵チャンバ17(図1及び図11)を有している。純水貯蔵チャンバ174が純水14で満たされると、袋178は、変形して圧力チャンバ176の容積サイズを減少させる。純水チャンバ174が実質的に満杯状態に達すると、空気充填圧力チャンバ176により純水チャンバ174に及ぼされる圧力は、ゆっくりと最大所要圧力レベルまで増大する。この最大圧力レベルに達すると、制御弁114の弁スプール124(図10)の下端部のところのダイヤフラム弁180の下方に露出した面積と弁スプール124の上端部のところのシールストップ122の上方に露出した面積の比によって示されているように、スプールは、制御弁ハウジング116内で上方にシフトして純水流入ポート118を閉じ、それにより純水製造を停止させる。代表的なROシステムでは、これら表面積は、純水チャンバ174内の圧力が水道水の管路圧力の約2/3に達すると、シールストップ122の閉鎖を達成し、それにより純水製造を停止させるよう設計されている。
【0042】
上述したように、純水製造の停止に伴って、ブラインの流れが再循環導管40を通って温水回路34(純水製造中)から再び送られ、代わりに、ROメンブレンから第2のRO出口経路108を通り、再循環導管158を通る今や未処理の水の流れが例えば入口継手183(図1、図2及び図2a)等経由の触媒前置フィルタ16への結合によって触媒前置フィルタ16に結合される。即ち、純水製造を停止させると、水道水は、温水系へのこの流れを連続的に循環させる代わりに、触媒前置フィルタ16、メンブレン前置フィルタ64及びROメンブレン12を通って連続的に再循環する。その結果、純水製造が24時間当たりの相当に長い期間にわたり通常停止されるという事実を考慮して、未処理の水道水によって表された濾過負荷は、純水製造が止められたときにはいつでもこれらシステムコンポーネントから除かれる。その代わり、これらシステムコンポーネントは、処理前の水の作用しか受けず、それにより、その動作上の有効寿命が一段と延びる。
【0043】
純水14が純水小出し蛇口20の開放時に小出しされると、貯蔵リザーバ38の純水チャンバ174内の圧力は、低下する。これが起こると、弁スプール124(図10)の下端部のところでダイヤフラム弁180に及ぼされる圧力は低下し、それにより純水入口ポート118が開き、ROカートリッジ12による浄水の生産の再開が可能になる。純水製造の再開に伴って、当然のことながら、第2のRO出口経路108からの今やブラインの流出の向きが、触媒前置フィルタ16から再循環導管40を介して温水回路34に戻される。
【0044】
小出し中、純水14は、導管170を通って貯蔵リザーバ38から逆流し、最終の触媒フィルタカートリッジ160内の触媒媒体173に接触する。この点に関し、図11に最も良く示されているように、純水14は、触媒媒体173の粒子床を上方に流通し、その結果、触媒前置フィルタ16に関して上述したのと同じ仕方で媒体173を乱流の作用で研磨すると共にリフレッシュするのに十分媒体173が攪拌されると共に流動化される。純水14は、触媒フィルタ要素164から、新たに製造された純水14と組み合わさって一緒になって上に位置する炭素を基材とするフィルタ要素166を通って流れ、その後流出ポート182及び関連の流れ導管184を通って蛇口20に送られて小出しされる。
【0045】
純水小出し蛇口20をひねって止めると純水小出しが停止される。しかしながら、純水製造は続き、ついには、貯蔵リザーバ38の純水チャンバ174が実質的に再び満たされるようになる。その時点において、純水チャンバ174内の圧力は、スプール弁124をシフトさせて閉鎖位置に戻すのに十分上昇し、それにより上述したように純水製造が停止される。
【0046】
図12〜図14は、本発明の好ましい一形態による純水小出し蛇口20を詳細に示している。図示のように、純水小出し蛇口は、真空型カウンタ甲板21(図12及び図14)等を貫通して従来通り取り付けられるようになったねじ山付き下端部を備えるコンパクトな蛇口本体186を有している。この蛇口本体186は、通常、カウンタ甲板の上に位置する上方部分188を有する。蛇口本体186は、純水小出し導管184を回転可能に取り付けられた蛇口取っ手193により操作される手動蛇口弁192を通って代表的には全体として逆U字形の形態の上方に突き出た小出し注ぎ口194に結合する内部流路190を更に備えている。
【0047】
小出し蛇口本体186の上方部分188は、複数個の表示灯、例えば共通の色(例えば、緑色又は青色)の図示の一対の垂直方向反対側の表示灯196及びこれとは異なる色(例えば、黄色又は赤色)の第3の表示灯198を支持している。これら表示灯196,198は、図13及び図14に最も良く示されており、これら表示灯は図15に概略的に示されているように、水質モニタ回路200によってシステム作動中、定期的に取られる導電性の読みに応答して水質を表示するために設けられた比較的低電力LED型ランプ(ライト又は灯)から成るのが良い。このモニタ回路200は、好ましくは蛇口組立体内に組み込まれ、好ましくはLED196,198を備えた回路板201(図12)上に取り付けられる。変形例として、所望ならば、モニタ回路200を任意他の都合の良い場所、例えばカウンタ甲板21の下に位置するマニホルドハウジング62上又はこの中に配置しても良い。モニタ回路200は、適当な電源(図示せず)、例えば電池又は標準の交流電源によって給電される。
【0048】
特に、本発明の好ましい一形態によれば、モニタ回路200は、未処理の流入水道水及び製造された浄水14の導電性の読みをそれぞれ取る一対の電極202,204に結合されてこれらを作動させる。この点に関し、これら電極202,204は、浄水システム中の種々の流路に沿う種々の都合の良い位置に配置するのが良い。当業者であれば理解されるように、かかる導電性の読みは、モニタされた供給水中の溶解固体の存在を反映しており、それにより、未処理の水道水の導電率と製造された純水の導電率の比較により、ROメンブレンの性能効率の指標が表される。検出された導電率の比により、水の浄化が不適切であることが分かると、これは、ROカートリッジ12を交換する時期である。かかる交換は、本発明のシステムでは、たまに行われる状態で、即ち、約5年から7年の間隔で行われることが見込まれる。
【0049】
本発明によれば、モニタ回路200は、純水製造を開始するための制御弁14の開放後、所定の時間(例えば、約5分)遅れに続き、導電性の読みを取り、しかる後、制御弁114が閉じて純水製造を停止させるまで所定の時間遅れに続き、プラグラムされたスケジュールに従ってかかる導電性の読みを繰り返す(例えば、約5分ごとに繰り返す)ようプログラムされている。これら導電性の読みは、回路メンブレン206(図15)に記憶される。所定の連続した回数の導電性の読み(例えば、5つの連続して取られた読み)が、どの単一の純水製造サイクル中にも水の品質が貧弱であることを指示している場合、即ち、ROカートリッジ12が交換される必要がある場合、モニタ回路200は、ROカートリッジの交換まで、黄色又は赤色の表示灯198を連続的に又は連続して点滅した状態で点灯する。好ましい変形形態では、モニタ回路200は、表示灯196,198をROカートリッジの交換まで、交互に点滅する順序で点灯するようプログラムされている。しかしながら、任意の単一の純水サイクル中、所定の連続した回数の満足の行かない読みが生じない場合、モニタ回路200は、制御弁114の閉鎖時に、自動的にリセットするようプログラムされている。回路200は又、所定回数の連続した読みを取ることができる前に純水製造サイクルが停止された場合、リセットするようにプログラムされている。
【0050】
その他の場合、モニタ回路200は、純水小出し蛇口20をひねって開けて水を小出しするたびに、例えばフロースイッチ等(図15には、流量計610の形態をしており、これについては後で詳細に説明する)に応答することにより緑色又は青色表示灯196を点灯するようプログラムされている。図13に最も良く示されているように、蛇口本体186の上方部分188の周りに設けられた外側シュラウド(囲い板)208が、部分的に透明な又は半透明のブランド名のロゴ要素210を支持し、このロゴ要素は、外側シュラウド208に形成されたロゴ切欠き211内にぴったりと嵌まるよう形作られた隆起ロゴ要素を備えている。所望ならば、切欠き211とコンポーネント210上の隆起ロゴとの間の小さな隙間内への汚れ等の堆積を阻止するためにクリアーな又は透明なシール、例えばシリコンパテ(図示せず)を用いるのが良い。点灯された表示灯196又は198の色は、背面照明され、かくして、この透明な又は半透明のロゴ要素210を介して外部から目に見える。変形例として、所望ならば、透明な又は半透明のロゴ要素210を緑色又は青色表示灯196の前に位置決めしても良く、別個のポート212(図13)等が、黄色又は緑色表示灯198の前に位置決めされる。
【0051】
本発明の別の観点によれば、小出し蛇口本体186の上方部分188は、周囲光のレベルを検出する光電池214(図14)を更に備えるのが良い。光電池214は、表示灯196のうちの一方若しくは両方又は周囲光レベルが低下したときに別の表示灯(図示せず)を点灯するためにモニタ回路200(図15)に組み込まれている。したがって、光電池214は、ナイトライト機能を実行するよう表示灯への通電を効果的に生じさせる。好ましい形態では、回路200(図15)は、2つの表示灯196のうちの一方のみを点灯し又は電力減少レベルで上方の表示灯196を点灯し、それにより、比較的薄暗いが、効果的なナイトライト機能を発揮するよう光電池214に応答する。
【0052】
モニタ回路200が表示灯198を点灯して不十分なROシステム性能を指示した場合、ROカートリッジ12を交換することが必要である。これは、マルチカートリッジユニット36を取り出して交換することによって達成される。この点に関し、表示灯198の点灯により、交換用マルチカートリッジユニット36を注文して受け取ることが必要である。本明細書において上述すると共に図示したように、滑り出し式引き出し80は、古いマルチカートリッジユニット36の迅速且つ容易な持ち上げによる取り出しを可能にするよう開かれ、次に、交換用ユニット36の同様に迅速且つ容易な落とし込みによる取り付けが行われ、引き出し80の再閉鎖が行われる(図4〜図6)。マルチカートリッジユニット36のかかる取り出し及び交換では、点検整備係員が浄水システムの現場を訪れる必要はない。
【0053】
加うるに、小出し蛇口20は、処理の期間にわたり蛇口20により小出しされた浄水の総量をモニタする流量計610(図15に概略的に示されている)を備えるのが良く又はこれとは違ったやり方でこれに関連しているのが良い。この流量計610が、蛇口20が開かれて浄水を小出しするたびに信号を発生させるようになっており、この信号は、水の流量に比例する。したがって、流量計610は、モニタ回路200に信号を出して蛇口20が開かれて水を小出しするたびに表示灯196に通電する好ましい形態ではフロースイッチとしての役目も果たす。この流量信号は、モニタ回路200(図15)に結合され、このモニタ回路は、これに応答して、小出しされた水の全体的又は累積的量又はガロン数を表す記録をメモリ内に維持する。所与の期間が経過し、小出しされた水の総量が汚染物を処理後の水から除去するための炭素を基材とするシステムフィルタ要素の容量に等しく又はこれを超える場合、モニタ回路200は、マルチカートリッジユニット36の交換が必要である指標を提供するようプログラムされている。かかる指標は、導電性の読み(上述した)によりROメンブレンの性能が不十分であることが分かった場合に提供される指標に類似しているのが良く、即ち、モニタ回路200は、表示灯198に通電してマルチカートリッジユニット36を交換する必要のあることを支持するのが良い。
【0054】
流量計610は種々の形態を取ることができるが、好ましい一形態の流量計は、一般に、カリフォルニア州ハンチングトンビーチ所在のブルー‐ホワイト・インダストリーズ・リミテッド(Blue-White Industries, Ltd.,)によりモデル番号F‐440シリーズで市販されている流量計に一致している。かかる流量計は、小出し蛇口流路190(図12)と直列に配置されたテーパ付きハウジング内に捕捉されている磁気型ステンレス鋼等で作られていて、流量計を通る水の流量に比例した増分だけテーパ付きハウジングに沿って変位可能なコアフロート部材を有する。かかる流量計610を導電性コイル612(図15)により包囲することにより、水の流量に比例した電気信号が発生し、この比例電気信号は、モニタ回路200に結合される。この構成では、モニタ回路200を回路基板201(図12)に取り付けられている蛇口組立体内に組み込むことによりモニタ回路200を流量計610の比較的近くに位置決めして正確な流量計の較正及び動作を容易にすることが望ましい。当業者であれば理解されるように、別の構成の流量計を用いることができる。
【0055】
マルチカートリッジユニット36の交換に続きモニタ回路200の正しいリセットを保証するため、各ユニット36は、固有のマーク付け、又は、他の適当な識別手段、例えば固有のバーコードラベル216等(図6及び図15)を備えている。このラベル216は、マニホルドハウジング62の内部ベース76に取り付けられ又はこの近くに設けられた光学読み取り装置218(図15)、例えばバーコードリーダによって光学的に走査されるよう位置決めされている。この読み取り装置218は、モニタ回路200のリセット位置に接続されており、このモニタ回路は、そのメモリに、あらかじめ記憶された先のマルチカートリッジユニット36と関連した固有のコードを有する。先のマルチカートリッジユニット36がスライダ引き出し80から単に取り出され、次にこの中に再び収納された場合、読み取り装置218は、同一のコードを読み取ってこれを認識し、それによりモニタ回路200をリセットするようには機能しない。その代わり、読み取り装置218は、モニタ回路200をリセットするために、走査されるべき新たな別のコードを必要とする。かかるリセット時、モニタ回路200は、更に別の異なるコード216を持つ更に別のマルチカートリッジユニットによる交換のために新たに設置されたカートリッジの次の交換が行われるまで、新たなカートリッジコード216をそのメモリ内に保持するようプログラムされている。
【0056】
当業者であれば理解されるように、別の識別手段及び関連の読み取り装置手段を用いても良く、かかる手段としては、無線認証装置(RFID)等が挙げられるが、これには限定されない。また、当業者であれば認識されるように、新たに設置された又は交換用のマルチカートリッジユニット36と関連した固有のコード216は、例えば、ユニット36を交換する時期であることを信号で知らせるのに必要な累積小出しバルーン数を変更することによりモニタ回路を再プログラムする手段を更に有するのが良い。このように、モニタ回路200は、必要に応じて、直接的なユーザの介入、及び(又は)、点検整備技術者による現場訪問を全く必要としないで、局所給水条件、新たな技術上の開発等に対応するよう再プログラム可能である。
【0057】
本発明の別の観点によれば、純水小出し蛇口20は、濾過され又は浄化された空気の流れを受け入れ、これを蛇口20が設置されている部屋内に分配するようになっている。この点に関し、蛇口本体186の上方部分188に設けられているシュラウド208は、蛇口本体186を通って上方に延びる空気流れ導管224(図12)に結合されたベントポート222(図12〜図13)のアレイを有している。この空気流れ導管224は、マニホルドハウジング62の内部ベース76に取り付けられ又はこの近くに設けられたファン224(図1及び図8)に結合された上流側端部を有している。ファン224は、小さなプレナムボックス226から周囲空気を引き込み、このプレナムボックスは、空気フィルタ要素230が収納されたフィルタチャンバ228(図8)の下流側端部に結合されている。このフィルタチャンバ228は、固定マニホルドベース76の中空内容積部の相当な部分を占め、少なくとも1つの空気流入ポート232と連通している。滑り出し引き出し80の下で内部ベース76の前に設けられたヒンジ式ドア234等により、定期的に又は必要に応じてフィルタ要素230の取り出し、及び、交換を可能にするよう空気フィルタチャンバ228への接近が可能である。
【0058】
図16は、図10に示された制御弁114に代えて用いられる本発明の好ましい変形形態に従って構成された設計変更型制御弁314を示しており、この場合、制御弁114と関連して図示すると共に説明したコンポーネントに構造又は機能の面において一致したコンポーネントは、共通の参照番号に200を加えた符号で示されている。図示のように、設計変更型制御弁314は、細長い弁体又はハウジング316を有し、この弁体又はハウジングは、その互いに反対側の端部のところに設けられた純水入口ポート318及び純水出口ポート320を備えている。細長い弁スプール324が、全体としてかかる入口ポート318と出口ポート320との間に延びており、この弁スプールは、シールストップ322を備え、このシールストップは、純水製造を可能にするよう開いたり純水製造を停止させるよう閉じたりするために関連の受座326に対して動くことができる。ばね334が、弁スプール324を、純水製造を停止させる通常の位置に向かって付勢している。
【0059】
設計変更型制御弁314は、例えば流れ導管238等によって継手237を介して水道水供給源に結合された中央制御チャンバ236を備えている。弁スプール324に設けられた制御弁240は、弁スプール324に下向きの力を及ぼすために制御チャンバ236内の水圧に応答する。制御弁240を介するこの下向きの力は、下方ダイヤフラム弁230に及ぼされた背圧と協働して、弁スプール324の開閉運動を調節する。この場合も又、好ましい構成では、シールストップ322は、純水貯蔵リザーバ38内の圧力が水道水管路圧力の約2/3になると、閉じるよう設計されている。
【0060】
弁スプール324は、ブラインの流れを温水回路34に再循環させるために用いられるポンプ136の作動を制御するスイッチ242、例えば従来型の磁気作動式リード型スイッチを作動させるようになっている。この点に関し、弁スプール324は、リード型スイッチ242と作動的連係関係にある磁気要素241を支持するのが良い。純水製造を開始させると、制御弁314の開放時、スイッチ242は、ポンプ136を作動させてブラインを上述したように温水系34に再循環させる。しかしながら、制御弁314が閉じると、ポンプ136は、作動停止され、水は、ROメンブレンを通って再循環することはない。その代わり、設計変更型制御弁314は、ROカートリッジへの水の循環及びこれを通る水の循環を停止させる。
【0061】
図17は、本発明の好ましい更に設計変更された形態に従って構成された別の設計変更型制御弁514を示している。図示のように、制御弁514は、可動ダイヤフラムコンポーネントを通る流れポート等が不要である単純化された構造を有している。
【0062】
具体的に説明すると、設計変更型制御弁514は、流れライン109から下方チャンバ554への製造された浄水を受け取るよう結合された第1の圧力ポート552を備えたマルチセグメント状弁体550を有し、下方チャンバ554は、常態ではばね558によって弁座560に密着するよう付勢された弁ヘッド556を収容している。弁座560は、下方チャンバ554から下方制御チャンバ562まで通じる短い流れ通路を備えており、下方制御チャンバ562は、貯蔵チャンバ38(本明細書において上述すると共に図示されている)に純水を流すよう結合された第2の圧力ポート564と連通している。下方制御チャンバ562の1つの壁は、剛性部材568の下端部のところに支持された弾性ダイヤフラム566によって構成されている。第2の、幾分面積が小さい弾性ダイヤフラム570が、この剛性部材568の上端部のところに支持されており、このダイヤフラムは、水道水流入ライン238に結合された第3の圧力ポート574と流体連通関係にある上方制御チャンバ572の1つの壁を構成している。
【0063】
面積の大きさが互いに異なる下方ダイヤフラム566及び上方ダイヤフラム570を支持した剛性弁部材568は、図16を参照して上述すると共に図示したように、純水貯蔵リザーバ38の充填状態又は未充填状態に応答してポンプ136をターンオフしたりターンオンしたりするために用いられるスイッチ242を作動させるよう設計されている。一形態では、部材568は、図16に示されているように、リード型スイッチ242を作動させるために用いられる磁気要素を有するのが良い。別の好ましい形態では、部材568は、側方に開いたポート576を有するのが良く、このポート576は、その互いに反対側の端部のところでハウジング550に取り付けられたエミッタ578及び検出器580と関連している。このエミッタと検出器の組み合わせ578,580は、ポンプ136をターンオンしたりターンオフするよう部材568のシフト変位に応答するためにモニタ回路200(図15)に結合されている。
【0064】
具体的に説明すると、純水貯蔵リザーバが実質的に満杯状態に達すると、貯蔵リザーバ38内の水圧が上昇し、下方ダイヤフラム566に及ぼされる、ライン170に沿い且つ下方制御チャンバ562内の圧力を増大させる。この水圧は、ばね558により及ぼされる力と組み合わさって、上方制御チャンバ572内の水道水圧力に起因する下向きの力に打ち勝ち、それにより弁ヘッド566を閉鎖位置にシフトして弁座560に当て、更に、制御弁514を通るリザーバ38へのそれ以上の純粋な流れを停止させる。それと同時に、弁ヘッド556に設けられている上方に突き出たピン557が、下方ダイヤフラム566の中央に取り付けられた支持板582に係合して剛性弁部材568を上方にシフトして横方向ポート576を動かしてこれをエミッタ‐検出器組み合わせ578,580に位置合わせする。かかる位置合わせが生じると、ポンプ136をターンオフするようモニタ回路200に信号が送られる。しかる後、リザーバ38からの十分な純水の小出し時に、下方制御チャンバ562に及ぼされる水圧は、弁ヘッド556を再び開いて純水製造の再開を可能にするような仕方で剛性弁部材568を下方にシフトさせるのに十分減少する(上方制御チャンバ572内の水道水圧力と比較して)。剛性弁部材568のかかる下方シフトに伴って、エミッタ‐検出器組み合わせ578,580と横方向ポート576の位置合わせ状態が解除され、それによりモニタ回路200に信号が出されてポンプ136を再作動させる。
【0065】
本発明の別の観点によれば、図17に例示として示されているように、システムは、ユーザ(即ち、家庭所有者又は業務上の顧客)がシステム納入業者との当座預金による支払い関係又は払い込み関係を維持し損ねた場合、純水製造を不能にし又は無効化する遠隔手段を更に有するのが良い。この点に関し、図17は、システム給排水ラインに組み込まれ、例えば純水をリザーバ38に流すための流路170に沿って設けられた無効化弁594、例えばラッチ止めソレノイド弁に結合された電話受信装置592、例えば従来型電子ブザー装置によって支持されているアンテナ590を示している。顧客が当座預金による支払いを維持し損ねた場合、納入業者は、受信装置592に遠隔から信号を送って無効化弁594を直接又はモニタ回路200に適当な信号を送ることによって間接的に作動させて純水流路170を閉鎖することができる。無効化弁594のかかる閉鎖により、顧客によるシステムのそれ以上の使用が効果的に阻止され、顧客の口座を現在まで繰り越す必要があるという明確な指示が出される。適当な支払いを受け取ると、納入業者は、受信装置592に信号を送ることによりシステムを沿革的に再作動させて無効化弁594を再び開くことができる。この点に関し、各システム受信装置592は、固有の電話アドレス又はコードと関連している。
【0066】
この点に関し、無効化弁194を閉じると、モニタ回路200は、顧客にシステム10が正しく機能していないという明確な表示を更に与えるための表示灯198を点灯することによって応答するようプログラムされているのが良い。システムを再始動するために遠隔から再び信号を送ると、蛇口弁192の表示灯は、例えば所定回数のサイクルにわたって点滅することにより点灯可能であり、それにより、システム動作が再び行われたことを顧客に知らせる。加うるに、通常の動作中、モニタ回路200は、弁閉鎖に起因する望ましくない又は予期しないシステム作動停止が生じないようにするために「開放」信号を繰り返し間隔で無効化弁594に送るようプログラムされているのが良い。無効化弁594は、好ましい形態では、常閉弁から成り、それにより、弁594は、家庭用電源の遮断(停電)の際に自動的に閉じるが、家庭用電源の再開時に定期的な「開放」信号によって自動的に再び開かれる。
【0067】
図17に示す設計変更型制御弁514に用いられる遠隔無効化手段を図示すると共に説明したが、当業者であれば理解されるように、遠隔無効化手段を本明細書において開示する本発明の任意の実施形態又は全ての実施形態に使用できる。
【0068】
図18及び図19は、設計変更型逆浸透カートリッジ412を示しており、設計変形型ROカートリッジ412を図1、図4〜図6、図8及び図9に記載されたROカートリッジ12に代えて使用できる。この設計変形型ROカートリッジ412は、溶解形態で1種類又は2種類以上の選択されたミネラル、例えばカルシウム及び(又は)マグネシウム等を製造した浄水に注入し又は追加する比較的簡単であるが効率的な手段を提供している。
【0069】
図18に示されているように、流路103は、本明細書において上述すると共に図示したのと同様な仕方で水道水又は冷水の流れを設計変更型ROカートリッジ412に提供する。しかしながら、ROメンブレン組立体414及び関連のカートリッジハウジングコンポーネントは、製造された浄水へのミネラルの追加に対応するよう設計変形されている。具体的に説明すると、ROメンブレン組立体414(図19に部分組み立て分解形態で最も良く示されている)は、多孔質ウィック材料の介在プライ418と組み合わせて用いられる半透性メンブレン材料の従来型マルチプライラップ416を有している。これらプライ416,418は、中央支持管420(図18)に巻き付けられ、その結果得られたサブアセンブリは、次に、中空カートリッジハウジング422内に嵌め込まれる。当該技術分野においては知られているように、半透性メンブレン材料416の互いに反対側の端部(図18及び図19の上端部及び下端部)は、不透性溶接部424を有している。設計変形型ROメンブレン組立体414は、上方溶接部424と間隔を置いた関係をなして設けられた中間溶接部426を更に有している。したがって、中間溶接部426は、下方及び上方溶接部424と協働して、半透性メンブレン材料416を第1の又は下方の濾過領域428及び第2の又は上方の濾過領域430に細分している。
【0070】
流入水道水又は冷水は、流路103を介して巻き付けプライ416,418(図18)の下端部に流体結合されている。この流入水は、上方及び下方溶接部424相互間でウィック材料418に沿って流れて第1の又は下方濾過領域428に通じている。当該技術分野において知られているように、この第1の濾過領域428を構成する半透性メンブレン材料は、流入水を、純水出口経路106と半径方向に通じている比較的浄化された水とブライン出口経路108と軸方向に通じているブライン流れに変換する。しかしながら、設計変更型ROカートリッジ412内では、流入水の一部は、ウィック材料418に沿って中間溶接物426の先へ更に上方に進んで第2の又は上方濾過領域430に至り、この濾過領域は、追加の又は二次純水流れを生じさせる。好ましい形態では、第2の濾過領域430によって得られるメンブレン表面積は、第1の又は一次濾過領域428によって得られるメンブレン表面積よりもかなり小さい。
【0071】
図18で分かるように、一次濾過領域428によって生じた浄水は、逆止弁432、例えばダックビル(カモノハシ)形逆止弁を通って純水流出ライン106に流れる。これとは対照的に、上方の又は二次濾過領域430によって生じた浄水は、小形の逆止弁434(例えば、ダックビル形弁)を通過して中央支持管420の中空内部に流入し、この中央支持管は、1種類又は2種類以上の水溶性ミネラル物質436、例えば粒子の形態のカルシウム及び(又は)マグネシウムで少なくとも部分的に満たされている。かくして、製造された浄水のこの僅かな流れは、ミネラル物質436を溶解させてこれを同伴し、別の逆止弁438(例えば、ダックビル形弁)を経て純水出口流路106に流出する。
【0072】
したがって、純水製造中、設計変更型ROカートリッジ412は、1種類又は2種類以上の望ましミネラル物質をシステムにより製造された浄水中に注入する手段となる。純水製造を停止させると、例えば、関連の純水貯蔵リザーバが実質的に満杯状態に達すると(本明細書において上述すると共に図示したように)、逆止弁434,438は、ミネラル収容チャンバの互いに反対側の端部のところで閉鎖され、したがってミネラル注入プロセスを停止させる。
【0073】
図20は、制御弁714の更に別の好ましい変形形態を示しており、この設計変更型制御弁714は、純水リザーバ38が実質的に満杯状態に達すると、ROカートリッジ12を通る水の流れの停止を確実に保証する冗長型閉鎖機構体を有する。
【0074】
具体的に説明すると、設計変更型制御弁714は、流れライン109から下方入口チャンバ754への製造された浄水を受け入れるよう結合されている第1の圧力ポート752を備えたマルチセグメント型弁体750を有している。弁ヘッド756が、この下方入口チャンバ754内に配置され、常態では、ばね758によって上に位置する弁座760に密封係合するよう上方に付勢されている。弁ヘッド756は、弾性ダイヤフラム757の中央で支持されており、この弾性ダイヤフラムには、流れポート759の周辺アレイが形成されている。
【0075】
弁座760は、下方入口チャンバ754から下方制御チャンバ762内に上方に延びる短い流路を備え、この下方制御チャンバは、テーパ付き弁座ポート又はボア763を介して上に位置する二次チャンバ764と連通しており、この二次チャンバは、純水を貯蔵リザーバ38(本明細書において上述すると共に図示されている)に流すよう第2の圧力ポート765を介して流れライン170に結合されている。この二次チャンバ764の1つの壁は、剛性弁ポペット部材768の下端部のところに支持された弾性ダイヤフラム766によって構成されている。第2の、幾分面積の小さい弾性ダイヤフラム770が、この剛性弁ポペット部材768の上端部のところに支持されており、この弾性ダイヤフラムは、水道水流入ライン232に結合された第3の圧力ポート774と流体連通状態にある上方制御チャンバ772の1つの壁を構成している。
【0076】
面積の大きさが互いに異なる上方ダイヤフラム766及び上方ダイヤフラム770を支持した剛性弁ポペット部材768は、図16及び図17を参照して上述すると共に図示されているように、純水貯蔵リザーバ38の満杯状態に応答してポンプ136をターンオンしたりターンオフしたりするために用いられるスイッチ(図示せず)を作動させるよう設計されている。加うるに、弁ポペット部材768は、下方の大きなダイヤフラム766の下側に設けられた金属(ステンレス鋼)等のキーパプレート782を引き付けてこれを保持する磁気要素769を有し又はこれを支持している。弁棒784が、キーパプレート782から二次チャンバ764を通り、更にテーパ付き弁座ポート763及び下方制御チャンバ762を通って下方に突き出て弁ヘッド756の上側に当接するようになっている。
【0077】
通常の作動の際、純水製造中、剛性弁ポペット部材768前後の圧力差は、ポペット部材768を下方の方向にシフトするのに十分であり、その結果、弁棒784は、下方弁ヘッド756に係合し、付勢ばね758によって及ぼされる閉鎖力に抗してこれを開く。このモードでは、弁ヘッド756の開放により、ROカートリッジ12からの製造された浄水は、下方ダイヤフラムのポート759を通り、更に弁座760及び2つのチャンバ762,764を通って純水リザーバ38に流れることができる。
【0078】
しかしながら、純水リザーバ38が実質的に満杯状態に達すると、弁ポペット材768前後の圧力差により、弁棒784と共に弁ポペット部材の上方シフトが生じる。弁棒784が上方に変位すると、これに設けられているシールリング790は、2つのチャンバ762,764を分離しているテーパ付き弁座又はボア763内に動かされてこれに密封係合する。好ましい形態では、このシールリング790は、ボア763との冗長型の軸方向に間隔を置いた上方一次及び下方二次シールインタフェースを提供するよう図示のように四分円又は実質的にI字形のビーム断面形状を有している。ポペット部材768及び関連の弁棒784の上方閉鎖運動時に、上方一次シールは、当初、テーパ付きボア763と密封係合するようこの中に変位する。密封時、弁棒784のそれ以上の上方変位が停止される。しかしながら、不完全な密封が達成された場合、弁棒784は、テーパ付きボア763内を更に上方に変位し(図20に示されている)、シールリング790に設けられた下方二次シールも又テーパ付きボアに密封係合するよう移動して確実な弁閉鎖が行われるようにする。変形例として、所望ならば、多数の又は多めのシールインタフェースを構成する他の冗長型シールリング形態、例えば二重Oリング等を用いても良い。いずれの場合においても、かかる弁棒の上方変位に伴って、弁ヘッド756からの弁棒下端部の分離も生じ、それにより付勢ばね758は、今や、弁ヘッド756を関連の弁座760上の閉鎖位置に確実に変位させるよう働く。かくして、ROメンブレンを通る純水の流れは、弁ヘッド756及びシールリング790によって提供される冗長型シールによって確実に止められる(シールリング790それ自体は、共通の弁棒784のボア763内に冗長型直径方向シールを提供する)。かかる密封が起こると、ROメンブレンの前後の圧力差が実質的になくなり、即ち、下方入口チャンバ754内の圧力は、上方制御チャンバ772のところの水道水流入圧力まで実質的にゆっくりと増大し、それにより確実な制御弁閉鎖を助ける。当業者であれば理解されるように、所望ならば弁ヘッド756を省いても良い。
【0079】
浄水をリザーバ38から小出しすると、チャンバ764内の圧力レベルは下がる。十分な量の純水、例えばグラス数杯分の純水を小出しした後では、圧力は、弁ポペット部材768を下方にシフトして弁ヘッド756及びシールリング790を再び開いて純水製造を再開させるのに十分低下する。
【0080】
図21〜図24は、構造及び機能が図3〜図6を参照して上述すると共に図示したマニホルドハウジング62に一致した設計変更型マニホルドハウジングを示している。説明の便宜及び一貫性が得られるよう、図21〜図24に示すコンポーネントは、図3〜図6で用いた参照符号と同じ参照符号に800を加えた参照符号で示されている。したがって、設計変更型マニホルドハウジング862は、一般に、関連のシステムコンポーネント(例えば図1及び図4〜図9を参照して上述すると共に図示されている)と流体結合関係をなすマルチカートリッジユニット36(図21〜図24には示されていない)を摺動可能に受け入れてこれを支持するマニホルドベース868及び関連のカバー881を有している。マルチカートリッジユニットは、マルチカートリッジユニットを作動的に設置すると、通常、マニホルドハウジング862を閉鎖する前側パネル884を支持した滑り出し引き出し880上に取り外し可能に支持されている。
【0081】
図21〜24の設計変更型マニホルドハウジング862は、前側パネル884を常態では完全閉鎖位置に解除可能に保持する改良型ラッチ機構体802を有し、マルチカートリッジユニットは、このマニホルドハウジング内に正しく収納されると共に関連のシステムコンポーネントに、これら相互間で水漏れの恐れがない状態で作動的に結合されている。この改良型ラッチ機構体802は、閉鎖位置への確実な実質的にフェールセーフの保持を行うよう設計されているが、所望ならば迅速且つ容易にこれを開放することができる。
【0082】
具体的に説明すると、ラッチ機構体802は、前側パネル884が図22に示されているように完全閉鎖位置にある状態では、通常互いに密接して位置決め可能なマニホルドベース868と前側パネル884によってそれぞれ支持された一対の磁石804,806を有している。重要なこととして、この完全閉鎖位置では、2つの磁石804,806は、これらのそれぞれの互いに逆の磁極(北極及び南極)が互いに整列した状態で差し向けられており、したがって、2つの磁石804,806は、前側パネル884を完全閉鎖位置に保持するよう互いに強く引き合う。図22は、南極が関連の北極の上に位置した状態で差し向けられたベース取り付け磁石804及び磁極がベース取り付け磁石804の磁極とそれぞれ整列した逆の形態にある状態で差し向けられたパネル取り付け磁石806を示している。これら磁石804,806の大きさ及び強さは、前側パネル884を閉鎖位置に変位させると、マルチカートリッジユニット36が固定マニホルド74(図7を参照して上述している)の関連のポートに完全且つ正しく嵌まってこれに係合した状態で磁石がパネル/引き出し全体を近づけるのに十分な力で互いに引き合うよう十分に強い磁気的吸引力をもたらすよう選択されている。還元すると、磁気的吸引は、相互嵌合ポートのところのライン水圧に打ち勝つのに十分強く、かかるライン圧力は、そうでなければ、完全な係合を阻止し、その結果これら連結部位のところで水漏れが生じることになる。
【0083】
しかしながら、前側パネル884及び関連の滑り出し引き出し880を望ましいとき及び望ましい場合にマルチカートリッジユニットに接近してこれを交換するための開放位置に迅速且つ容易にシフトすることができる。パネル取り付け磁石806は、前側パネル884の内方側部のところに取り付けられた垂直往復動スライダバー808の下端部のところに支持されている。このスライダバーは、軌道810に沿って摺動可能に案内され、このスライダバーの上端部は、1つ又は2つ以上のクランクリンク812(図24)を介して可動引き出し引き手886に回動可能に結合されている。図示のように、この引き出し引き手886は、常態では、前側パネル884の内側フェースに形成された凹みポケット814内に実質的に収納された状態で「下」向きで位置決めされていて、これに対応して、パネル取り付け磁石806をベース取り付け磁石804に対して引き付け向きに位置決めするようになっている。しかしながら、引き出し引き手886を短い行程(図21、図23及び図24)にわたって持ち上げると、スライダバー808及びパネル取り付け磁石806を相互磁極整列状態が反撥向き(配向状態)にシフトされるのに十分持ち上げることができる。即ち、図23に最も良く示されているように、パネル取り付け磁石806は、その下方の南極がベース取り付け磁石804の上方の南極に整列するのに十分持ち上げられ、その結果、前側パネル884(及びこれに結合された滑り出し引き出し880)をマルチカートリッジユニットが内部に設けられた固定マニホルド74(図7)から離脱した状態の部分開放位置(図21、図23及び図24)に迅速且つ容易にシフトする強い反発力が生じる。このように離脱したコンポーネントにより、前側パネル884及び引き出し880をマルチカートリッジユニットへの接近が可能な完全開放位置に更に且つ容易に手動で滑り出し状態で変位させることができる。
【0084】
しかる後、前側パネル884及び関連の引き出し880の戻り滑り込み変位に伴って、引き付け向きでの磁石804,806の戻り位置合わせが生じる。即ち、引き出し引き手886が手動で解除された状態で、パネル取り付け磁石806は、重力の作用で落下して引き付け向きに戻る。パネル取り付け磁石806がベース取り付け磁石804に近づくと(引き出し閉鎖時)、引き付け力は、前側パネル884及び関連の引き出し880を完全且つ確実に閉鎖された位置に強力に引っ張ってこれらを保持する。好都合には、この完全閉鎖位置に達すると、スライダバー808の下端部のところに設けられた下方に突き出たタブ816(図24)が、ベース868に形成された上方に開いた切欠き又はポケット818内に案内されてこの中に嵌まり込み、引き出し880を完全閉鎖位置に更に確実に機械的に保持するようになっている。これらタブ816は、引き出し引き手886を持ち上げて(上述した)パネル取り付け磁石806を反発位置にしようとした場合、関連のポケット818から引き出して離脱させるように寸法決めされている。
【0085】
別の組み合せ型磁気的及び機械的閉鎖構造は、当業者には明らかであろう。
【0086】
本発明の別の実施形態では、逆浸透システムがパワーオン状態にあることを表示するための電力表示灯902を図21に示されているようにマニホルドハウジング862で支持するのが良い。加うるに、水の純度の状態を表示する水質灯904も又、設けられるのが良く、この灯904は、水質が許容レベルである場合に1つの色(例えば、青色又は緑色)で点灯し、水質が許容できない場合、第2の色(例えば、黄色又は赤色)で点灯するようになっている。この点に関し、水質灯904は、好ましい形態では、本明細書において上述すると共に図示したように、水質灯196,198に加えて設けられる。
【0087】
加うるに、マニホルドハウジング862は、列状に配置された浄水寿命灯906、例えば図21に示された列状の4つの灯を更に支持するのが良い。これら純水寿命灯906は、流量計610(図15)により測定された全ての小出しされた純水流出量に基づいて、マルチカートリッジユニットの残りの推定寿命の指標を提供する。好ましい形態では、流量計610は、マルチカートリッジユニットの推定された残りの寿命に基づいて上述の灯906のうちの1つ又は2つ以上を点灯するようモニタ回路15及び関連のメモリ206を介して灯906に結合されている。
【0088】
本発明の更に別の観点によれば、モニタ回路200(図15)は、システム10が許容可能な品質の浄水を製造し続けていることを確認する目的で、ユーザにより開始される所定の行為に応答して、灯196,198に制御された仕方で通電するようプログラムされているのが良い。その点に関し、システム10は、ROカートリッジ12又は他のシステムコンポーネントの交換を必要としないで、比較的長く動作できるよう設計されており、それにより、ユーザの中には、許容可能な水質を指示する1つ又は複数の灯196の点灯が続くことが事実正しいかどうかについて質問し始める場合のある人が存在する。正しい作動を確認するため、モニタ回路200は、ユーザにより開始される所定の行為、例えば、小出し蛇口20を短い時間間隔内で、例えば約10秒以内に少なくとも3回迅速な順序でひねって開けたりひねって閉じたりすることに応答して、かかる確認を行うようあらかじめプログラムされているのが良い。この行為が流量計610等により出される流れ信号によりモニタ回路200によって検出されると、モニタ回路200は、灯196,198を所定の回数(例えば、5回)交互に点滅するモードで制御可能に点灯し、次にモニタ回路200のメモリ206中に保持されている最新の導電性の読みと関連した灯196又は灯198を点灯する。システムの動作が正しいというかかるユーザにより開始される確認は、ユーザにより開始される電話による問い合わせに応答して行われる場合があり且つ(或いは)システム所有者のマニュアルに概要説明されている場合がある。
【0089】
本発明の改良型逆浸透浄水システム10の種々の別の改造及び改良は、当業者には明らかであろう。限られた例を挙げると、システム10のコンポーネントは、延長された有効寿命全体にわたり適切なコンポーネントへの接近及びコンポーネントの点検整備に適した種々の形態に構成できることは理解されよう。この点に関し、処理後カートリッジ160は、マルチカートリッジハウジング62の外部に、例えば、触媒前置フィルタ16の横に又はその頂部上に配置されても良い。加うるに、所望ならば、ポンプ136は、マルチカートリッジハウジング62内に設けられても良い。したがって、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載を除き、上述の説明及び添付の図面によっては限定されない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
逆浸透浄水システムであって、
逆浸透カートリッジを有し、前記逆浸透カートリッジは、浄水流出ポートを介して前記カートリッジから排出される比較的浄化された水を製造すると共に不純物を濃縮状態で含み、ブライン流出ポートを介して前記カートリッジから排出されるブラインを生じさせるために水道水給水系から流入水道水を受け入れる水道水流入ポートを有し、
前記浄水流出ポートに結合されていて、要望に応じた小出しのために所定量の前記製造された前記浄水を受け入れて貯蔵する貯蔵リザーバを有し、
前記浄水流出ポート及び前記貯蔵リザーバのうちの少なくとも一方に結合されていて、前記製造された浄水を小出しする浄水小出し蛇口を有し、
前記ブライン流出ポートに結合されていて、前記生じたブラインを前記給水系の再循環させる再循環ポンプを有する、
ことを特徴とする、逆浸透浄水システム。
【請求項2】
前記給水系は、冷水回路及び温水回路を有し、前記水道水流入ポートは、前記冷水回路に結合され、前記再循環ポンプは、前記生じたブラインを前記温水回路に再循環させる、請求項1記載の逆浸透浄化水システム。
【請求項3】
前記貯蔵リザーバ内の製造された浄水の量に応答し、前記貯蔵リザーバ内の水量が前記所定量に達すると、浄水の製造を停止させ、前記貯蔵リザーバ内の水量が前記所定量を下回ると、浄水の製造を再開させる制御弁を更に有する、請求項1記載の逆浸透浄水システム。
【請求項4】
前記制御弁は、浄水の製造の停止時に前記再循環ポンプをターンオフし、前記浄水の製造の再開時に前記再循環ポンプをターンオンする、請求項3記載の逆浸透浄水システム。
【請求項5】
前記制御弁は、浄水の製造中、生じたブラインを再循環させる前記再循環ポンプを前記給水系に結合し、浄水の製造の停止時に、水を前記ブライン流出ポートから再循環させる前記再循環ポンプを前記水道水流入ポートに結合する、請求項3記載の逆浸透浄水システム。
【請求項6】
前記逆浸透カートリッジの前記水道水流入ポートと前記給水系との間に結合された触媒前置フィルタを更に有し、前記触媒前置フィルタは、前記逆浸透カートリッジの前記水道水流入ポートに結合された前記流入水道水からの選択された化学汚染物を触媒する粒子触媒媒体を有する、請求項1記載の逆浸透浄水システム。
【請求項7】
前記触媒媒体は、前記流入水道水からの前記選択された化学汚染物を酸化還元により触媒する少なくとも銅及び亜鉛を含む金属を基材とする粒子を含むことを特徴とする、請求項6記載の逆浸透浄水システム。
【請求項8】
前記触媒前置フィルタは、前置フィルタチャンバを有し、前記触媒媒体は、前記触媒媒体が沈澱媒体床から成る場合、前記前置フィルタチャンバの容積の一部を占めるよう前記前置フィルタチャンバ内に収納され、前記触媒前置フィルタは、前記給水系に結合されていて、前記触媒媒体を通って水を上方に流通させる流入ポートと、前記逆浸透カートリッジの前記水道水流入ポートに結合された第1の流出ポートと、前記給水系の水道水蛇口に結合された第2の流出ポートとを更に有し、前記触媒媒体を通った上方水流れは、前記水道水蛇口が閉じられて前記選択された化学汚染物が前記上方水流れ中に触媒されるようになっている場合、沈澱床状態から前記触媒媒体を乱すには不十分であり、前記水道水蛇口が開かれて前記媒体粒子状の酸化層を除去し、前記開かれた水道水蛇口を通って前記除去した酸化層をフラッシングし、それにより前記触媒媒体をリフレッシュするために前記媒体粒子を転動させて研磨するような仕方で前記触媒媒体を持ち上げ、乱流の作用で、これを攪拌する場合、前記触媒媒体を乱して粉砕するのに十分である、請求項6記載の逆浸透浄水システム。
【請求項9】
前記給水系は、冷水回路及び温水回路を有し、前記水道水流入ポートは、前記冷水回路に結合され、前記再循環ポンプは、前記生じたブラインを前記温水回路に再循環させ、前記水道水蛇口は、冷水蛇口から成る、請求項8記載の逆浸透浄水システム。
【請求項10】
前記触媒前置フィルタは、前記前置フィルタチャンバから見て下流側に設けられたフィルタ要素を更に有し、前記フィルタ要素は、粒状汚染物を捕捉する、請求項8記載の逆浸透浄水システム。
【請求項11】
前記フィルタ要素は、サイズが約5ミクロン以上の粒状汚染物を捕捉する、請求項10記載の逆浸透浄水システム。
【請求項12】
前記触媒媒体は、前記触媒媒体が前記沈澱床状態にあるとき、前記前置フィルタチャンバの容積の約1/2を占める、請求項8記載の逆浸透浄水システム。
【請求項13】
前記貯蔵リザーバ内の製造された浄水の量に応答し、前記貯蔵リザーバ内の水量が前記所定量に達すると、浄水の製造を停止させ、前記貯蔵リザーバ内の水量が前記所定量未満である場合、浄水の製造を再開させる制御弁を更に有し、前記制御弁は、浄水の製造の停止時に前記再循環ポンプを結合して水を前記ブライン流出ポートから前記触媒前置フィルタに設けられている再循環流入ポートに再循環させる、請求項8記載の逆浸透浄水システム。
【請求項14】
前記逆浸透カートリッジと、共通マニホルドベースに取り付けられた前置フィルタ及び後置フィルタのうちの少なくとも一方とを含むマルチカートリッジユニットを更に有し、前記マルチカートリッジユニットは、マニホルドハウジング内に一方向に設置されるようになっている、請求項1記載の逆浸透浄水システム。
【請求項15】
前記マルチカートリッジユニットに設けられた折り畳み可能な取っ手を更に有する、請求項14記載の逆浸透浄水システム。
【請求項16】
前記マニホルドハウジングは、前記マルチカートリッジユニットの取り出し可能な一方向着座設置のための伸長可能なスライダユニットを支持したマニホルドベースを有し、前記マニホルドハウジング及び前記マルチカートリッジユニットは、前記マルチカートリッジユニットが前記スライダユニット上に設置され、前記スライダユニットが前記マニホルドハウジング内で伸長位置から引っ込み位置にシフトされると、流体結合密着可能な相互に係合可能なポート付き部材を更に有する、請求項14記載の逆浸透浄水システム。
【請求項17】
前記マニホルドベース及び前記マルチカートリッジユニットにそれぞれ取り付けられた第1の磁石及び第2の磁石と、前記第2の磁石を、前記ポート付き部材を流体結合密着状態に維持するために前記第1の磁石と磁気的吸引関係にある常態のラッチ止め位置と、前記スライダユニットをシフトして前記ポート付き部材を離脱させるために前記第1の磁石と磁気的反撥関係にある開放位置との間でシフトするラッチ組立体とを有する、請求項16記載の逆浸透浄水システム。
【請求項18】
前記マニホルドベースによって支持された空気フィルタと、前記空気フィルタを通る空気流を生じさせて浄化空気を供給するファンとを更に有する、請求項16記載の逆浸透浄水システム。
【請求項19】
前記浄化空気を前記浄水小出し蛇口に送り出す空気流れ導管を更に有し、前記小出し蛇口には、前記浄化空気を流出させる少なくとも1つのベントポートが形成されている、請求項18記載の逆浸透浄水システム。
【請求項20】
前記貯蔵リザーバと前記浄水小出し蛇口との間に結合された触媒後置フィルタを更に有し、前記触媒後置フィルタは、亜鉛を含む粒子触媒媒体を含む、請求項1記載の逆浸透浄水システム。
【請求項21】
前記触媒後置フィルタは、更に、前記浄水小出し蛇口が閉じられたとき、前記貯蔵リザーバと前記逆浸透カートリッジの前記浄水流出ポートとの間に結合される、請求項20記載の逆浸透浄水システム。
【請求項22】
前記触媒後置フィルタは、後置フィルタチャンバを有し、前記触媒媒体は、前記触媒媒体が沈澱媒体床から成る場合、前記後置フィルタチャンバの容積の一部分を占めるよう前記後置フィルタチャンバ内に収納され、前記触媒後置フィルタは、前記逆浸透カートリッジの前記浄水流出ポートに結合されていて、前記浄水小出し蛇口が閉じられると、前記触媒媒体を通る製造された浄水を下方に流し、前記浄水小出し蛇口が開かれているとき、前記触媒媒体を通る上向きに流すための流入ポートを更に有し、前記上向き流れは、前記浄水小出し蛇口が開かれているとき、前記触媒媒体を乱して粉砕し、それにより触媒媒体をリフレッシュするために触媒媒体を持ち上げて乱流の作用で研磨するのに十分である、請求項21記載の逆浸透浄水システム。
【請求項23】
前記触媒後置フィルタは、前記後置フィルタチャンバと前記浄水小出し蛇口との間に設けられたフィルタ要素を更に有する、請求項22記載の逆浸透浄水システム。
【請求項24】
前記触媒媒体は、前記触媒媒体が前記沈澱床状態にあるとき、前記後置フィルタチャンバの容積の約1/2を占める、請求項22記載の逆浸透浄水システム。
【請求項25】
前記浄水小出し蛇口に設けられた少なくとも1つのランプと、前記少なくとも1つのランプに可変光出力レベルで通電する周辺光応答手段とを更に有する、請求項1記載の逆浸透浄水システム。
【請求項26】
モニタ回路を更に有し、前記モニタ回路は、前記流入水道水及び前記製造された浄水にそれぞれ接触する一対のモニタプローブを有し、前記モニタ回路は、前記プローブに応答して、前記製造された浄水の量を指示するよう前記浄水小出し蛇口に設けられている少なくとも1つのランプに制御可能に通電する、請求項1記載の逆浸透浄水システム。
【請求項27】
前記少なくとも1つのランプは、許容可能な水量を支持する第1のランプと、許容できない水量を指示する第2のランプとを含む、請求項26記載の逆浸透浄水システム。
【請求項28】
前記貯蔵リザーバ内の製造された浄水の量に応答し、前記貯蔵リザーバ内の水量が前記所定量に達すると、浄水の製造を停止させ、前記貯蔵リザーバ内の水量が前記所定量を下回ると、浄水の製造を再開させる制御弁を更に有し、前記モニタ回路は、浄水の製造の再開に応答して、前記製造の再開後の所定の時間遅れに続き、プログラムされた間隔で導電性の読みを取り、導電性の読みの所定の連続した数の導電性の読みが許容できない水量を指示すると、前記第2のランプをつける、請求項27記載の逆浸透浄水システム。
【請求項29】
前記第1のランプ及び前記第2のランプは、許容できない水量を指示するよう交互に点滅した順序でつける、請求項28記載の逆浸透浄水システム。
【請求項30】
前記モニタ回路は、前記所定の時間遅れが少なくとも5分であるようにプログラムされている、請求項28記載の逆浸透浄水システム。
【請求項31】
前記モニタ回路は、前記所定の連続した数の導電性の読みが、少なくとも5であるようにプログラムされている、請求項28記載の逆浸透浄水システム。
【請求項32】
前記モニタ回路は、前記第2のランプがつけられていない場合、浄水の製造の停止に応答してリセットするようプログラムされている、請求項28記載の逆浸透浄水システム。
【請求項33】
前記モニタ回路は、前記逆浸透カートリッジの交換に応答して、前記第2のランプを消す手段を有する、請求項28記載の逆浸透浄水システム。
【請求項34】
前記逆浸透カートリッジは、マニホルドハウジング内に取り出し可能に設置され、前記交換応答手段は、前記ハウジングによって支持された読み取り装置と、前記逆浸透カートリッジによって支持された識別手段とを有し、前記識別手段は、前記マニホルドハウジング内への前記逆浸透カートリッジの設置時に、前記読み取り装置により検出可能である、請求項33記載の逆浸透浄水システム。
【請求項35】
前記識別手段は、バーコードラベルから成る、請求項34記載の逆浸透浄水システム。
【請求項36】
小出しされた浄水の量をモニタする流量計を更に有し、前記モニタ回路は、前記流量計に結合されており、前記モニタ回路は、小出しされた浄水の量の記録を維持し、前記小出しされた浄水の量が所定の大きさに達すると、少なくとも前記第2のランプをつけるようプログラムされたメモリを有する、請求項26記載の逆浸透浄水システム。
【請求項37】
前記モニタ回路は、前記逆浸透カートリッジの交換に応答して、前記第2のランプを消す手段を有する、請求項36記載の逆浸透浄水システム。
【請求項38】
前記モニタ回路は、前記第2のランプが消されると、前記浄水小出し蛇口が開かれるたびに前記第1のランプをつける、請求項27記載の逆浸透浄水システム。
【請求項39】
前記浄水小出し蛇口は、少なくとも1つの部分的に透明な又は部分的に半透明のロゴ要素を備え、前記少なくとも1つのランプは、前記ロゴ要素を背面照明する、請求項26記載の逆浸透浄水システム。
【請求項40】
浄水の製造を選択的に不能にしたり再び可能にしたりする遠隔手段を更に有する、請求項1記載の逆浸透浄水システム。
【請求項41】
前記遠隔手段は、浄水流路に沿って結合された無効化弁と、前記無効化弁に結合された遠隔信号受信装置とを有し、前記信号受信装置は、遠隔で発生した作動信号に応答して、前記無効化弁を選択的に閉じたり開いたりする、請求項40記載の逆浸透浄水システム。
【請求項42】
前記モニタ回路は、前記遠隔信号受信装置に結合されており、前記モニタ回路は、遠隔で発生した作動信号の受信に応答して、前記無効化弁を開き、前記浄水小出し蛇口に設けられているランプを制御可能につける、請求項41記載の逆浸透浄水システム。
【請求項43】
前記逆浸透カートリッジは、少なくとも1種類の選択されたミネラルを前記製造された浄水に追加する手段を更に有する、請求項1記載の逆浸透浄水システム。
【請求項44】
前記少なくとも1種類の選択されたミネラルは、本質的にカルシウム、マグネシウム及びこれらの組み合わせから成る群から選択される、請求項43記載の逆浸透浄水システム。
【請求項45】
前記逆浸透カートリッジは、第1及び第2の濾過領域を有し、前記第1の濾過領域は、逆浸透メンブレンを有し、前記第2の濾過領域は、これを通る補助水流れを前記少なくとも1種類の選択されたミネラルに接触させるよう差し向け、前記逆浸透メンブレンによって製造された浄水と前記補助水流れは、共に前記浄水流出ポートに結合される、請求項43記載の逆浸透浄水システム。

【図1】
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【図2】
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【図2a】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公表番号】特表2010−506704(P2010−506704A)
【公表日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−532595(P2009−532595)
【出願日】平成19年10月12日(2007.10.12)
【国際出願番号】PCT/US2007/081202
【国際公開番号】WO2008/046037
【国際公開日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【出願人】(508133558)
【Fターム(参考)】