説明

ドーム型逆止弁

弁であって、入口ハウジングと、出口ハウジングと、中央にほぼ同心に配置された一体型のステムを有した概ねドーム形の部分を有したエラストマーの弁要素とを備え、前記入口ハウジング及び前記出口ハウジングが接合部で共に締結され、前記エラストマーの弁要素がその中に配置され、前記弁要素が、前記ドーム形部分の下端部の外側の環状縁部に沿って形成された複数の長手方向のリブを備え、前記複数の長手方向のリブが流れチャネルを画定し、それによって、前記ドーム形部分の上表面全体から前記流れチャネルを通って流体が流れることができる、弁。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2004年10月1日付米国仮特許出願第60/615,479号の利益を主張し、その開示は、本明細書に参照によって援用される。
【0002】
本発明は、逆止弁に関し、より詳細には、無針医療使用のための逆止弁に関する。
【背景技術】
【0003】
現在、一方通行の流体の流れを制御するように設計された多くのタイプの逆止弁がある。1つの一般的なタイプの逆止弁は、流路を提供する弁体内に往復動可能に配置された、ボール又はばね偏倚された弁ステムなどの弁要素を備える。弁本体を通る一方向の流体の流れは、流体が弁ステムの周囲を流れて弁体を出る時、ステムの変位によって可能になる。しかし、反対の方向では、ばねに沿った流体の圧力が弁ステムを座部に押し付け、それによって、そこを通る流体の流れを阻止し、又は抑制する。このようにして、このタイプの逆止弁は、流体が逆止弁を通って一方の方向のみに流れることが可能になるのを効果的にもたらす。このタイプの弁の1つの例が、米国特許第5,349,984号に見られ、その開示は、参照によって本明細書に援用される。
【0004】
ばねを使用せずにエラストマーのステムを使用する逆止弁が、米国特許第3,831,629号に記載され、その開示は、参照によって本明細書に援用される。傘又は円盤状のエラストマーの要素を使用するその他の逆止弁が、以下の米国特許第5,992,462号、米国特許第4,499,916号、米国特許第4,369,812号に記載され、それらの開示は、参照によって本明細書に援用される。いくつかの逆止弁は、米国特許第6,390,120号に記載されるような、弾性変形可能なダイアフラム様の要素を使用し、その開示は参照によって本明細書に援用される。流体流れが要素それ自体を通過するように構成された、円錐形又は中空のエラストマー要素を使用する別の逆止弁が、米国特許第5,573,516号、米国特許第5,746,414号に記載され、その開示は参照によって本明細書に援用される。上述の設計のいくつかは、薬液送達分野で一般に用いられるルアー・フィッティングなどの適切なコネクタによってアクセスされた場合、双方向の流体の流れを可能にする。
【0005】
好ましくは68.9〜689kPa(10〜100重量ポンド毎平方インチ(PSI))の範囲の高い背圧で密封しながら、ほんのわずかなPSIなどの非常に低い背圧によって阻止された場合に信頼性の高い密封をもたらす、信頼性が高く、経済的な逆止弁を提供することが当業界で求められる。様々な事前設定の開放圧、すなわち、クラッキング圧の状態に対処する経済的な様式を可能にする逆止弁も求められる。この性質をもつ大半の従来技術の弁は、ばね特性が変化するばねを使用し、それによって、構成要素をどのように変更することもなく、異なる開放圧力を提供する逆止弁になる。
【0006】
より詳細には、現在の圧力リリーフ弁は、正確な開放圧力の設定のための金属製のばねを使用する。IVライン内に金属があると、腐食又は金属の粒子から汚染する危険の可能性が出てくる。したがって、金属製のばねを排除することが強く望まれる。非金属製の弾性の密封要素を備える逆止弁は、特定の開放圧力用に設計される。したがって、この弁特性の可変性は容易に達成されない。
【0007】
ディスク弁のような、低い圧力で密封するように設計された大半の弁は、通常、大量の流れ又は双方向の流れを可能にすることができない。したがって、当業界では、阻止されない時、比較的に高い流体の流れに対処する逆止弁を提供することが求められる。
【0008】
さらに、流体の流れが要素それ自体を通過するように構成されたエラストマーの要素を備えるいくつかの弁は、微粒子汚染の可能性がある。小さな逆止弁のエラストマーの構成要素を成型することは、一般に、流体が通過する小さな開口を含む。そのような開口は、非常に小さい寸法のコアによって形成される。これらのコアの特徴は、比較的に容易に損傷しやすく、したがってばりを生じ、ばりの小さな粒子が破断する可能性があり、流体の流れを汚染することになる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
したがって、本発明の1つの目的は、従来技術の装置の前述の欠陥を克服し、逆止弁技術の進歩に大きく貢献する進歩をもたらす改善を提供することである。
【0010】
本発明の別の目的は、異なるクラッキング圧が可能な弁を得るために、製造し組み立てるのが経済的なエラストマーの弁要素を使用する逆止弁を提供することである。
【0011】
本発明の別の目的は、クラックした時、双方向の高い流体の流れを可能にする逆止弁を提供することである。
【0012】
本発明の別の目的は、非常に低い背圧で阻止された時でさえ、密封を維持する逆止弁を提供することである。
【0013】
本発明の別の目的は、高い背圧で阻止された時でさえ、密封を維持する逆止弁を提供することである。
【0014】
上記に、本発明のいくつかの関連する目的を概説した。これらの目的は、意図された発明のより顕著な特徴及び用途のいくつかを例示するに過ぎないと解釈すべきである。多くのその他の有益な結果は、異なる様式で開示された発明を応用し、又は開示の範囲内で発明を修正することにより得ることができる。したがって、添付の図面と関連させて読めば、特許請求の範囲によって定められた発明の範囲に加えて、本発明の概要、及び好ましい実施例の詳細な説明を参照することにより、本発明のその他の目的を達成し、より十分な理解を得ることができる。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明を要約する目的で、本発明は、流体の流れを非常に低い背圧に制限するためにそれ自身を密封する弁を構成する。弁要素は、ライン圧力が所定のレベルに達した後たわまされるエラストマーの材料から作成され、したがって一方向の流れを可能にし、ラインを反対の方向にふさぐ。
【0016】
半球のドーム形のエラストマーの弁要素は、雄ルアーなど外部の装置によって作動されるなど、たわむことができる態様で構築され、そこで、弁は、両方向の流れを可能にする2方向弁になる。弁要素は、弁要素の先細になった座の特徴を形状的に補完する弁座の形状寸法によって自動整合する。弁要素は、例えばコア・ピンを変更することによる金型の単純な変更によって様々な開放圧力を得られるように設計される。
【0017】
この弁の弁要素は、自立式であり、弁内に組み合わされた場合に弁座に対して所定の圧力を作用させ、したがって弁を密封する。圧力が所定のクラッキング圧を超えて上昇した後、要素は中央でたわみ、したがって流路を開放する。要素のたわみは、同心の溝又は要素のドーム領域の内側に配置された溝によって方向付けられる。溝の寸法は、弁開放圧力を定める。したがって、溝の寸法の単純な変化は、様々な事前設定のクラック圧条件で弁が製造される経済的な様式を提供する目標を達成する。
【0018】
ハウジングに配置された弁要素は、大量の遮られない流体の流れを可能にする一組のリブを組み込んでいる。弁要素は、流体の流れのための開口が全くなく、その代わりに流体の流れが弁要素の外側に方向付けられる。
【0019】
弁は、一方向の比較的低い、所定の開放圧力を有し、反対方向の比較的高い背圧に耐える。さらに、弁ハウジングは、モジュラー化して製造され、それによって同じステム要素をML、MLL、配管付属部品、又は逆とげ付きのコネクタなどのいろいろな連結装置を有する様々なハウジングに組み立てることができるようになる。構想された新しい弁の構成要素は、高いキャビテーション・モールドによって高い信頼性で製造することができ、速度の速い組立てプロセスに適しており、したがって高度に経済的な弁を生み出す。弁構成要素はいずれも、組立て中に径方向に位置合わせを必要としない。
【0020】
上記に、以下の本発明の詳細な説明をより良く理解できるようにして、当分野への本提案をより十分に理解できるようにする目的で、本発明のより関連する重要な特徴をさらに広範囲に概説した。本発明の特許請求の範囲の主題を形成する本発明の別の特徴を以下に説明する。開示された概念及び特定の実施例は、本発明の同じ目的を実施するためのその他の構造を修正し又は設計する基礎として容易に利用できることを当業者は理解する必要がある。そのような等価な構造は、添付の特許請求の範囲に明記するような本発明の趣旨及び範囲から逸脱しないことも当業者は理解する必要がある。
【0021】
本発明の本質及び目的をより十分に理解するために、添付の図面と関連付けて、以下の詳細な説明を参照する必要がある。
【0022】
同様の参照番号は、数個の図の全体を通して同様の部品を指す。
【実施例】
【0023】
図1及び図8に最も良く示されるように、本発明の弁10は、入口ハウジング25及び出口ハウジング13及びエラストマーの弁要素、すなわち、ステム15を備える。ハウジング25及び13は、溶着又は接着などによって接合部14で共に恒久的に締結されている。
【0024】
図2A及び図2Bを参照すると、入口ハウジング25は、その入口11にルアー・フィッティング35を有する概ね管状の部分、及びその反対側の端部に概ねドーム形の、より大きな直径の部分31を備える。同様に、出口ハウジング13は、その出口12にルアー・フィッティング35を有する概ね管状の部分、及びその反対側の端部に概ねドーム形の、より大きな直径の部分32を備え、それは接合部14で入口ハウジング25のドーム形の端部31と組み合わされている。
【0025】
入口ハウジング25及び出口ハウジング13は、図8Aの、入口及び出口双方逆とげ付きのホース・フィッティング34、図8Bの、入口ルアー35及び出口ホース逆とげフィッティング34(又はその反対)、図8Cの、入口ルアー・フィッティング35及び出口ロッキング・ルアー・フィッティング36(又はその反対)、及び図8Dの、入口ルアー・フィッティング35及び出口ルアー・フィッティング35(又はその反対)などの多くのタイプのフィッティングを備えることができる。
【0026】
図4A及び図4B、図5A及び図5B、並びに図6に示されるように、弁要素15は、概ねドーム形の部分33を備え、中央の一体型ステム42がそれと同心に配置されている。
【0027】
図4A及び図4Bに示されるように、弁要素15の第1の実施例では、複数のリブ45がステム42の長さに沿って長手方向に配置されてよい。或いは、図5A及び図5Bに示されるように、弁要素15の第2の実施例では、ステム42の外表面が円滑な円筒形の部分37を備えてもよい。ステム42がルアー・フィッティング、シリンジ、又はその他の装置の先端によって係合された時に流体がそこを通って流れることができるようにするステム・スロット16をステム42の端部に直径方向に設けてもよく、そうでないとステム42がルアー・フィッティング、注射器、又はその他の装置の先端によって係合された時にステム42と密封を形成する可能性がある。図6に示されるように、弁要素15の第3の実施例では、複数のノッチ38がステム42の長さに沿って長手方向に配置されてもよい。
【0028】
ノッチ38は、入口11に向かってより大きな幅、ドーム形の部分33に向かってより小さい幅、及び(軸方向に見られるような)ステム42の端部に城郭風形状(キャステレーション)を画定する径方向内側の深さを有することが好ましい。ルアー・フィッティングの先端がステム42の端部と係合する時に、ステム・スロット16又はノッチ38がないと起こる可能性がある閉鎖なしに、ノッチ38によって形成されるチャネル内に流体が流れることができるので、ノッチ38の深さは、ステム・スロット16の必要をなくすのに十分である。
【0029】
弁要素15はさらに、弁要素15のドーム形部分33の下端部の外側環状縁部に沿って形成された複数の長手方向リブ41を備える。リブ41は、ドーム形部分33の上表面全体から流れチャネルを通って流体が流れることができるようにする流れチャネルを画定する。図7A及び図7B、並びに図8A及び図8Bと関連させて、図4A、及び図4B、図5A及び図5B、並びに図6を見ると、出口ハウジング13は、対応して、流れチャネルを画定するために出口ハウジング13のドーム形部分32の内側の環状縁部に沿って形成された複数のキャステレーション22を備えることが理解される。図2A及び図2Bを同様に参照すると、弁要素15のドーム形部分33の下縁部は、弁10が組み立てられた時に、キャステレーション22の上表面に対して並置されている。好ましくは、弁10の入口11から出口12に、閉鎖が全く起こらず、リブ41によって画定される流れチャネル、及びキャステレーション22によって画定される流れチャネルを通って流体の流れが可能になるように、キャステレーション22の相対的な環状の間隔及び寸法は、リブ41の環状の間隔及び寸法と異なる。特に、リブ41及びキャステレーション22は、それらが互いに嵌合できないように、奇数又は偶数にされ、千鳥配列にされ、又は非対称に配置されるなど様々に形成されてよい。そうでないと、そこを通って流体が流れるのが制限される。
【0030】
図2A及び図2B、図3A及び図3B、図4A及び図4Bに最も良く示されるように、弁要素15はさらに、弁要素15のドーム形部分33の下側又は上表面に同心に形成された1つ又は複数の環状のレリーフ19及び20を備える。レリーフ19及び20は、それぞれ弁要素15が押されて、クラック、すなわち、開放位置(図3A及び図3B)にされた時に、機能が一体蝶番と同様である、より容易に屈曲できるようにする連続的な溝、環状に整列した一連の窪み、又はレリーフ19及び20のその他の連続的な若しくは断続的な配置を備えてもよい。レリーフ19及び20の数及び寸法は、弁要素15のエラストマー特性とあいまって、弁要素15をクラック又は開放するのに必要なクラッキング圧を定める。
【0031】
より具体的には、弁要素15のドーム形の部分33の上方部分は、環状の弁座18と整列する、概ね円錐台形のネック17を備え、その円錐台形のネック部17を押して弁座18と密封係合させる弁要素15の弾性によって、それと液密の環状の密封を形成する。異なるエラストマー特性の弁要素15、及び/又は異なる寸法のレリーフ19及び20、及び/又は異なる数のレリーフ19及び20は容易に製造され、弁ハウジング25及び13と組み立てられることができ、したがって異なるクラッキング圧を有する弁10を生産することを理解されたい。
【0032】
作動においては、ハウジング出口12を通って流れる流体は、弁座18と密封係合して弾性的に押される円錐台形のネック部17によって閉鎖される。弁要素15のドーム形部分33によって、出口12の流体の流れの圧力がより高いほど、ネック領域17と弁座18の間の密封力がより大きくなる。弁10は、その入口11内の流体圧力、又は弁要素15に固有であり、溝19及び20によって定められるような弾性力に対して弁要素15のステム42上に力を作用させる注射器の先端などの物理的な物体によって開放、すなわち、「クラック」される。図3A及び図3Bに示されるように、弁要素が開放され、すなわち、クラックされた後に、入口11からの流体の流れは、ステム42の周囲、すなわち、ノッチ38を通って流れ、弁要素15のドーム形部分33の外表面を径方向に横切り、リブ41によって画定される流れチャネルを通り、キャステレーション22によって画定される流れチャネルを通り、それから出口12を介して出る。重要なのは、弁要素15がクラックされた後にかなりの流体の流れが弁を通過できるようになることである。入口11内の流入する流体の十分な圧力が不足し、又は弁をクラックした物体が取り除かれることによってクラッキング圧が取り除かれた後、弁要素15の固有の弾性がネック17を押し戻して弁座18と密封係合させる。重要なのは、それらの間に生じた密封力は、出口の流体圧力が非常に小さい場合でも、適格な密封を確実にするのに十分であることである。
【0033】
本開示は添付の特許請求の範囲並びに上記の説明に包含されるものを含む。ある程度の特殊性を伴う好ましい形式で本発明を説明してきたが、好ましい形式の本開示を例示によって行ったに過ぎず、本発明の趣旨及び範囲から逸脱せずに、構造の詳細、並びに部品の組合せ及び配置の数多くの変更を行使することができることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】MLL入口及び出口装置を有する本発明の弁の拡大斜視図である。
【図2】静止段階の弁要素の第1の実施例を示す、図1による弁の拡大断面図である。
【図3】開放段階の弁要素の第1の実施例を示す、図1による弁の拡大断面図である。
【図4A】リブ付きのステムを備える弁要素の第1の実施例の側面図である。
【図4B】リブ付きのステムを備える弁要素の第1の実施例の斜視図である。
【図5A】入口のリブのない円滑なステムを備える弁要素の第2の実施例の側面図である。
【図5B】入口のリブのない円滑なステムを備える弁要素の第2の実施例の斜視図である。
【図6】ノッチ付きのステムを備える弁要素の第3の実施例の拡大斜視図である。
【図7A】配管連結装置を有する弁の出口ハウジングの拡大斜視図である。
【図7B】配管連結装置を有する弁の出口ハウジングの拡大斜視図である。
【図8】図1による弁の部分的に断面にした等角分解図である。
【図9A】様々なフィッティング位置を示す側面図である。
【図9B】様々なフィッティング位置を示す側面図である。
【図9C】様々なフィッティング位置を示す側面図である。
【図9D】様々なフィッティング位置を示す側面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
弁であって、
入口ハウジングと、
出口ハウジングと、
中央にほぼ同心に配置された一体型のステムを有した概ねドーム形の部分を有したエラストマーの弁要素とを備え、
前記入口ハウジング及び前記出口ハウジングが接合部で共に締結され、前記エラストマーの弁要素がその中に配置され、
前記弁要素が、前記ドーム形部分の下端部の外側の環状縁部に沿って形成された複数の長手方向のリブを備え、前記複数の長手方向のリブが流れチャネルを画定し、それによって、前記ドーム形部分の上表面全体から前記流れチャネルを通って流体が流れることができる、弁。
【請求項2】
前記出口ハウジングが、流れチャネルを画定する前記出口ハウジングの内側の環状縁部に沿って形成された複数のキャステレーションを備える、請求項1に記載の弁。
【請求項3】
前記弁要素の前記ドーム形部分の下縁部が、前記キャステレーションの上表面に対して並置されている、請求項2に記載の弁。
【請求項4】
前記長手方向リブによって画定される前記流れチャネル、及び前記キャステレーションによって画定される前記流れチャネルを通って流体が流れることが可能になるように、前記キャステレーションの相対的な環状の間隔及び寸法が、前記長手方向リブの環状の間隔及び寸法と異なる、請求項3に記載の弁。
【請求項5】
前記リブ及び前記キャステレーションが、互いに嵌合し、そこを通る流体の流れを抑制することを排除するように、異なって構成されている、請求項4に記載の弁。
【請求項6】
前記入口ハウジングが、その入口にルアー・フィッティングを有する概ね管状の部分、及びその反対側の端部に概ねドーム形のより大きな直径の部分を備え、前記出口ハウジングが、その出口にルアー・フィッティングを有する概ね管状の部分、その反対側の端部に、前記入口ハウジングの前記ドーム形の部分と組み合わさる概ねドーム形のより大きな直径の部分を備えている、請求項1に記載の弁。
【請求項7】
前記入口及び出口ハウジングには、入口及び出口双方逆とげ付きのホース・フィッティング、入口ルアー及び出口ホース逆とげ付きフィッティング又はその反対、入口ルアー・フィッティング及び出口ロッキング・ルアー・フィッティング又はその反対、入口ルアー・フィッティング及び出口ルアー・フィッティング又はその反対、並びに入口及び出口チューブ・フィッティングのうちの1つを設けられている、請求項1に記載の弁。
【請求項8】
前記弁要素が、前記ステムの長さに沿って長手方向に配置された複数のリブを備えている、請求項1に記載の弁。
【請求項9】
前記弁要素が、円滑な円筒形の部分を有する外表面を備えている、請求項1に記載の弁。
【請求項10】
前記弁要素が、前記ステムの一端に直径方向に配置された、そこを通って流体が流れることができるようにするステム・スロットを備えている、請求項1に記載の弁。
【請求項11】
前記弁要素が、前記ステムの長さに沿って長手方向に配置された複数のノッチを備えている、請求項1に記載の弁。
【請求項12】
前記ノッチが、前記入口に向かってより大きな幅、前記ドーム形部分に向かってより小さい幅、及び前記ステムの端部に城郭風にされた部分を画定する径方向内側の深さを有している、請求項1に記載の弁。
【請求項13】
前記ノッチの前記深さが、ステム・スロットに対する必要性をなくすのに十分である、請求項12に記載の弁。
【請求項14】
前記弁要素が開放された時、より容易に撓むことができるようにするために、前記弁要素が、前記ドーム形部分に形成された少なくとも1つの環状のレリーフを備えている、請求項1に記載の弁。
【請求項15】
前記レリーフが、前記ドーム形部分の下側に配置されている、請求項14に記載の弁。
【請求項16】
前記ドーム形部分の下側に同心に配置された2つのレリーフをさらに備えている、請求項15に記載の弁。
【請求項17】
前記レリーフが連続的な溝を構成している、請求項16に記載の弁。
【請求項18】
前記レリーフの数及び寸法が、前記要素のエラストマーの特性とあいまって、前記弁要素をクラック、すなわち、開放するのに必要なクラッキング圧を定めている、請求項17に記載の弁。
【請求項19】
前記弁要素の前記ドーム形部分の上方部分が、概ね円錐台形のネックを備えている、請求項1に記載の弁。
【請求項20】
前記入口ハウジングが前記円錐台形のネックと整列する環状の弁座を有し、前記円錐台形のネックを押して前記弁座と密封係合させる前記要素の弾性によって、前記入口ハウジングと液密の環状のシールを形成している、請求項19に記載の弁。
【請求項21】
異なる寸法のレリーフ又は異なる数のレリーフを備える異なるエラストマー特性の前記弁要素が製造され、前記弁ハウジングと共に組み立てられ、それによって、異なるクラッキング圧を有する前記弁を生産する、請求項20に記載の弁。
【請求項22】
弁を開放する方法であって、
ドーム形の弁要素の円錐台形のネック部が弾性的に押されて、入口ハウジング内に形成された弁座と密封係合することによって、ハウジング出口を通って流れる流体を閉鎖するステップと、
前記ドーム形の弁要素に形成された少なくとも1つのレリーフによって定められる弁要素に固有の弾性力に対して、弁要素のステムの上に力を作用させることによって、ハウジング入口を通って流体が流れることができるようにするステップであって、その結果、前記ドーム形の弁要素の外表面を径方向に横切って入口から流体が流れ、それから出口を通って出るステップとを含む方法。
【請求項23】
前記弁要素の外縁部に沿ったリブによって画定される流れチャネルを通って流体を流すステップをさらに含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記ハウジング出口内に形成されるキャステレーションによって画定される流れチャネルを通って流体を流すステップをさらに含む、請求項22に記載の方法。
【請求項25】
前記ステムの上に作用した力を除去するステップであって、その結果、前記弁要素の前記固有の弾性が前記ネックを押し戻して前記弁座と密封係合させるステップをさらに含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記弁要素の前記固有の弾性が、出口の流体圧力が非常に小さい場合でも、適格な密封を確実にするのに十分である、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
弁であって、
入口ハウジングと、
出口ハウジングと、
中央にほぼ同心に配置された一体型のステムを有した概ねドーム形の部分を有したエラストマーの弁要素とを備え、
前記入口ハウジング及び前記出口ハウジングが接合部で共に締結され、前記エラストマーの弁要素がその中に配置され、
前記出口ハウジングが、流れチャネルを画定する前記出口ハウジングの内側の環状縁部に沿って形成された複数のキャステレーションを備える、弁。
【請求項28】
前記弁要素が、前記ドーム形部分の下端部の外側の環状縁部に沿って形成された複数の長手方向のリブを備え、前記複数の長手方向のリブが流れチャネルを画定し、それによって、前記ドーム形部分の上表面全体から前記流れチャネルを通って流体が流れることができる、請求項27に記載の弁。
【請求項29】
前記弁要素の前記ドーム形部分の下縁部が、前記キャステレーションの上表面に対して並置されている、請求項28に記載の弁。
【請求項30】
前記弁要素が、前記ステムの長さに沿って長手方向に配置された複数のリブを備えている、請求項27に記載の弁。
【請求項31】
前記弁要素が、円滑な円筒形の部分を有する外表面を備えている、請求項27に記載の弁。
【請求項32】
前記弁要素が、前記ステムの一端に直径方向に配置された、そこを通って流体が流れることができるようにするステム・スロットを備えている、請求項27に記載の弁。
【請求項33】
前記弁要素が、前記ステムの長さに沿って長手方向に配置された複数のノッチを備えている、請求項27に記載の弁。
【請求項34】
前記ノッチが、前記入口に向かってより大きな幅、前記ドーム形部分に向かってより小さい幅、及び前記ステムの端部に城郭風にされた部分を画定する径方向内側の深さを有している、請求項33に記載の弁。
【請求項35】
前記ノッチの前記深さが、ステム・スロットに対する必要性をなくすのに十分である、請求項34に記載の弁。
【請求項36】
前記弁要素が開放された時、より容易に撓むことができるようにするために、前記弁要素が、前記ドーム形部分に形成された少なくとも1つの環状のレリーフを備えている、請求項27に記載の弁。
【請求項37】
前記レリーフが、前記ドーム形部分の下側に配置されている、請求項36に記載の弁。
【請求項38】
前記ドーム形の部分の下側に同心に配置された2つのレリーフをさらに備えている、請求項37に記載の弁。
【請求項39】
前記レリーフが連続的な溝を構成している、請求項38に記載の弁。
【請求項40】
前記レリーフの数及び寸法が、前記要素のエラストマーの特性とあいまって、前記弁要素をクラック、すなわち、開放するのに必要なクラッキング圧を定めている、請求項39に記載の弁。
【請求項41】
前記弁要素の前記ドーム形部分の上方部分が、概ね円錐台形のネックを備えている、請求項27に記載の弁。
【請求項42】
前記入口ハウジングが前記円錐台形のネックと整列する環状の弁座を有し、前記円錐台のネックを押して前記弁座と密封係合させる前記要素の弾性によって、前記入口ハウジングと液密の環状のシールを形成している、請求項41に記載の弁。
【請求項43】
異なる寸法のレリーフ又は異なる数のレリーフを備える異なるエラストマー特性の前記弁要素が製造され、前記弁ハウジングと共に組み立てられ、それによって、異なるクラッキング圧を有する前記弁を生産する、請求項42に記載の弁。
【請求項44】
弁であって、
入口ハウジングと、
出口ハウジングと、
中央にほぼ同心に配置された一体型のステムを有した概ねドーム形の部分を有したエラストマーの弁要素とを備え、
前記入口ハウジング及び前記出口ハウジングが接合部で共に締結され、前記エラストマーの弁要素がその中に配置され、
前記弁要素が、前記ドーム形の部分に形成された少なくとも1つの環状のレリーフを備え、前記弁要素が開放された時、より容易に撓むようにしている弁。
【請求項45】
前記レリーフが、前記ドーム形部分の下側に配置されている、請求項44に記載の弁。
【請求項46】
前記ドーム形部分の下側に同心に配置された2つのレリーフをさらに備えている、請求項45に記載の弁。
【請求項47】
前記レリーフが連続的な溝を構成している、請求項46に記載の弁。
【請求項48】
前記レリーフの数及び寸法が、前記要素のエラストマーの特性とあいまって、前記弁要素をクラック、すなわち、開放するのに必要なクラッキング圧を定めている、請求項47に記載の弁。
【請求項49】
前記弁要素の前記ドーム形部分の上方部分が、概ね円錐台形のネックを備えている、請求項44に記載の弁。
【請求項50】
前記入口ハウジングが前記円錐台形のネックと整列する環状の弁座を有し、前記円錐台形のネックを押して前記弁座と密封係合させる前記要素の弾性によって、前記入口ハウジングと液密の環状のシールを形成している、請求項49に記載の弁。
【請求項51】
異なる寸法のレリーフ又は異なる数のレリーフを備える異なるエラストマー特性の前記弁要素が製造され、前記弁ハウジングと共に組み立てられ、それによって、異なるクラッキング圧を有する前記弁を生産する、請求項50に記載の弁。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【図9D】
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【公表番号】特表2008−514891(P2008−514891A)
【公表日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−534803(P2007−534803)
【出願日】平成17年9月30日(2005.9.30)
【国際出願番号】PCT/US2005/035205
【国際公開番号】WO2006/039496
【国際公開日】平成18年4月13日(2006.4.13)
【出願人】(506386893)ハルキー − ロバーツ コーポレイション (3)
【Fターム(参考)】