説明

ナビゲーション装置及びプログラム

【課題】地点検索における絞り込みを行う操作を簡単化する。
【解決手段】目的とする地点を検索して表示するナビゲーション装置において、施設等の地点情報を記憶する情報記憶手段(3)と、情報記憶手段に記憶された地点情報から入力された名称の地点を検索する検索手段(4a)と、検索手段により検索された地点を表示する表示手段(6)と、検索された地点の名称と当該地点の絞込情報とを対応付けて前記表示手段へリスト出力する制御手段(4b)とを備え、前記表示手段の地点の名称に対応付けられた地点の絞込情報表示部分が絞込情報入力手段を構成し、前記制御手段は、前記絞込情報入力手段から入力された絞込情報に基づいて地点の絞り込みを行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は目的とする地点の検索が容易に行えるようにしたナビゲーション装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、施設等の地点の名称を文字入力して検索を行い、エリアやジャンル等で絞り込みを行って目的とする地点を検索することが行われている。
図4は名称入力で検索された施設をエリア変更により絞り込む例を説明する図である。
この例では、入力した名称が「きゅうかむら」であり、目的地が「休暇村大久野島」である。「きゅうかむら」の名称入力が行われ、「休暇村吾妻山/広島県比和町」、「休暇村指宿/鹿児島県指宿市」、「休暇村依良湖/愛知県渥美町」、「休暇村依良湖オートキャンプ場/愛知県渥美町」…など91件がヒットし、リストアップされて表示されている(図4(a))。ここで、エリア(住所)の絞り込みを行うため、画面に表示されたエリア変更ボタンを押すと、県別で探す図4(b)の画面に遷移する。この画面でスクロールし、例えば、広島県を探して選択すると、広島県全域で探すか、広島県内の各市や町で探すかの画面に遷移する(図4(c))。この画面で広島県全域を選択すと、広島県内の「休暇村」がリストアップ表示される(図4(d))。表示されたリストの中から、画面をスクロールして目的地である「休暇村大久野島」を探して選択すると、目的地である「休暇村大久野島」付近の詳細地図と、設定地点の微調整矢印と入力地点マークが表示され(図4(e))、目的とする地点を設定することができ、この地点を目的地とした経路探索、探索された経路の案内が行われる。なお、リストの名称の先頭に表示された「A」、「B」、「H」…等はその施設のジャンルを示すアイコンであり、ジャンルによる絞り込みの場合も同様に行われる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、図4に示したような検索方法では、施設等の地点検索のリスト表示時に、エリア(住所)変更ボタン、ジャンルによる絞り込みの場合はジャンル変更ボタンを一度押下しないとエリア(住所)やジャンルの絞り込み画面へ遷移せず、絞り込みを行うことができない。そのため、目的地付近の詳細地図が表示されるためには最少でも2回の操作が必要になってしまう。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は上記課題を解決しようとするものであり、施設等の地点検索のリスト表示時に絞り込みを行う操作を簡単化することを目的とする。
本発明は、目的とする地点を検索して表示するナビゲーション装置において、施設等の地点情報を記憶する情報記憶手段と、情報記憶手段に記憶された地点情報から入力された名称の地点を検索する検索手段と、検索手段により検索された地点を表示する表示手段と、検索された地点の名称と当該地点の絞込情報とを対応付けて前記表示手段へリスト出力する制御手段とを備え、前記表示手段の地点の名称に対応付けられた地点の絞込情報表示部分が絞込情報入力手段を構成し、前記制御手段は、前記絞込情報入力手段から入力された絞込情報に基づいて地点の絞り込みを行うことを特徴とする。
また、本発明は、目的とする地点を検索して表示するナビゲーション装置を制御するプログラムにおいて、情報記憶手段に記憶された地点情報から入力された名称の地点を検索するステップ、検索された地点の名称と当該地点の絞込情報をリスト化して表示するステップ、前記絞込情報表示部分で構成される絞込情報入力手段を介して入力された絞込情報により地点の絞り込みを行うステップをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
本発明は、絞り込み情報表示部分をボタン化し、このボタンを押下することで直接絞り込み情報の入力を行うことができるため絞り込み操作を簡単化することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1は本実施形態に係るナビゲーション装置の例を示すブロック図である。施設等の地点の情報を入力するキーボード、マウス、タッチパネル、操作キー等からなる入力装置1、現在位置に関する情報を検出する現在位置検出装置2、地図データ、道路データ、施設等の地点データ、経路の探索に必要なナビゲーション用データ、経路案内に必要な表示/音声の案内データ、さらに地図の表示、経路探索、音声案内等の案内を行うためのプログラム(アプリケーション及び/又はOS)等を記憶した情報記憶装置3、入力された施設等の地点情報に基づいて情報記憶装置に記憶されている施設データを検索する検索手段4a、検索された地点の名称と当該地点の絞込情報とを対応付けてリスト出力し、絞込情報入力手段から入力された絞込情報に基づいて地点の絞り込みを行う制御手段4bを備え、ナビゲータ処理手段として地図の表示処理、経路探索処理、経路案内に必要な表示/音声案内処理、さらにシステム全体の制御を行う中央処理装置4、車両の走行に関する情報である交通情報を送受信し、車両の現在位置に関する情報を検出して位置情報を送受信する情報送受信装置5、検索された地点の名称と当該地点の絞込情報とを対応付けて表示し、その際地点の絞込情報表示部分が絞込情報入力手段を構成するとともに、経路案内に関する情報を出力するディスプレイ、スピーカその他の出力装置6から構成されている。
【0007】
図2は検索された地点の名称と絞込情報とを対応付けてリスト出力する表示画面であり、絞り絞込情報表示部分がボタン化されている状態を示している。
目的地とする施設等の地点名称として「abcd」を入力したとすると、名称に「abcd」をもつ地点が検索されてリストアップ表示され、同時に、その地点のジャンルを示すアイコンとエリア(住所)が絞り込み情報として表示される。例えば、名称「abcd○○」の地点のアイコンは「α」、エリア(住所)は○○県××町、名称「abcd△△」の地点のアイコンは「β」、エリア(住所)は△△県○○市、名称「abcd□□」の地点のアイコンは「γ」、エリア(住所)は□□県△△市……のように表示される。ここで、アイコン「α」、「β」、「γ」、「○○県」「××町」、「△△県」「○○市」、「□□県」「△△市」はそれぞれボタン化されて入力手段を構成しており、このボタンを押下するとジャンルやエリア(住所)による絞り込みを行われる。エリア(住所)の絞り込みを行う場合には、例えば名称「abcd○○」の地点に対応付けられて表示されている場合には、ボタン「○○県」或いは「××町」を押下することで、「○○県」内、或いは「××町」内の名称「abcd○○」の地点が検索されて表示される。このように、ジャンルを示す絞り込み情報表示部分、エリア(住所)を示す絞り込み情報表示部分をボタン化して絞り込み情報の入力手段として構成し、このボタン操作を行うことでジャンル変更やエリア変更の操作を省略することができる。
【0008】
図3はボタン化されたエリア(住所)表示部分の操作により絞り込みを行う例を示す図であり、目的地点は図4に示した従来例に対応している。
入力する名称が「きゅうかむら」であり、目的地が「休暇村大久野島」であるのは図4の場合と同様である。「きゅうかむら」の名称入力が行われると、「休暇村吾妻山/広島県比和町」、「休暇村指宿/鹿児島県指宿市」、「休暇村依良湖/愛知県渥美町」、「休暇村依良湖オートキャンプ場/愛知県渥美町」…など91件がヒットし、リストアップされて表示されている(図3(a))。上記したように、エリア(住所)絞り込み情報の表示部分はボタン化された入力手段を構成しているので、例えば、「広島県」のボタンを押下すると、県別で探す図3(b)の画面に直接遷移する。この画面でスクロールして広島県を探して選択すると、広島県全域で探すか、県内の各市や町で探すかの画面に遷移し(図3(c))、ここで広島県全域を選択すると、広島県内の「休暇村」がリストアップ表示されるので、このリストの中から、画面スクロールして目的地である「休暇村大久野島」を探して選択できる。その結果、目的地である「休暇村大久野島」付近の詳細地図と、設定地点の微調整矢印と入力地点マークが表示され(図3(d))、地点を設定することで、この地点を目的地とした経路探索、探索された経路の案内が行われる。このように、絞り込み情報表示部分をボタン化することで、図4の場合の「エリア変更」操作を省略することができ、市や町のレベルでの絞り込み情報部分の操作だけで済むような場合には、最少1回の操作でユーザの所望する絞り込みが可能である。なお、図の先頭に表示された「A」、「B」、「H」…等はその施設のジャンルを示すボタン化されたアイコンを示しており、ジャンルによる絞り込みを行う場合はこのボタンを操作することで、同様に絞り込みの操作回数を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本実施形態に係るナビゲーション装置の例を示す図である。
【図2】表示された絞り絞込情報部分をボタン化した場合の説明図である。
【図3】ボタン化された住所部分により絞り込みを行う例を示す図である。
【図4】名称入力で検索した施設をエリア変更により絞り込む例を示す図である。
【符号の説明】
【0010】
1…入力装置、2…現在位置検出装置、3…情報記憶装置、4…中央処理装置、5…情報送受信装置、6…出力装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
目的とする地点を検索して表示するナビゲーション装置において、
施設等の地点情報を記憶する情報記憶手段と、
情報記憶手段に記憶された地点情報から入力された名称の地点を検索する検索手段と、
検索手段により検索された地点を表示する表示手段と、
検索された地点の名称と当該地点の絞込情報とを対応付けて前記表示手段へリスト出力する制御手段とを備え、
前記表示手段の地点の名称に対応付けられた地点の絞込情報表示部分が絞込情報入力手段を構成し、
前記制御手段は、前記絞込情報入力手段から入力された絞込情報に基づいて地点の絞り込みを行うことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
前記絞込情報は、エリア情報である請求項1記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
前記絞込情報は、ジャンル情報である請求項1記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
目的とする地点を検索して表示するナビゲーション装置を制御するプログラムにおいて、情報記憶手段に記憶された地点情報から入力された名称の地点を検索するステップ、
検索された地点の名称と当該地点の絞込情報をリスト化して表示するステップ、
前記絞込情報表示部分で構成される絞込情報入力手段を介して入力された絞込情報により地点の絞り込みを行うステップ、
をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2009−264764(P2009−264764A)
【公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−111072(P2008−111072)
【出願日】平成20年4月22日(2008.4.22)
【出願人】(000100768)アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)
【Fターム(参考)】