説明

ニキビ肌用皮膚外用組成物

【課題】使用感に優れ、ニキビに対して優れた抑制・治療効果を有するニキビ肌用皮膚外用組成物を提供する。
【解決手段】下記(A)〜(C)を含有することを特徴とするニキビ用肌用皮膚外用組成物。(A)下記式(I)で表されるアルキレンオキシド誘導体、(B)抗炎症剤、(C)角質軟化などから選ばれる一種または二種以上。RO−[(AO)(EO)]−R…(I)(式中、AOは炭素数3〜4のオキシアルキレン基、EOはオキシエチレン基、mおよびnはそれぞれ前記オキシアルキレン基、オキシエチレン基の平均付加モル数で、1≦m≦70、1≦n≦70である。炭素数3〜4のオキシアルキレン基とオキシエチレン基の合計に対するオキシエチレン基の割合は20〜80質量%である。R,Rは、同一もしくは異なってもよく炭素数1〜4のアルキル基である。)

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はニキビ肌用皮膚外用組成物、特にニキビの抑制・治療効果の改善に関する。
【背景技術】
【0002】
ニキビは主に思春期に発現する皮膚疾患で、その正式な名称を尋常性座瘡と言う。臨床的には「毛嚢脂腺系を中心に毛孔に起こる慢性の炎症性変化」と定義されている。その発症病理はいまだ不明な点が多いが、一般には皮脂分泌過剰、毛嚢角化、毛嚢内細菌が重要な役割を果たしつつ、種々の要因が複雑に絡み合っている皮膚疾患であると考えられている。ニキビの予防または治療用の化粧料として、上記各要因に対応する角質軟化・剥離成分、抗炎症成分、抗菌・殺菌成分、および皮脂抑制・吸収成分を配合したクリーム、軟膏が一般に多く用いられている。
【0003】
しかしながら、上記の各種成分を配合した既存のニキビ対応化粧料には様々な欠点が報告されている。例えば、角質軟化・剥離成分の代表例であるイオウおよび二硫化セレン等の硫黄化合物は副作用がないものの、連用することにより皮膚刺激、皮膚のかさつきを起こすケースが多い。さらにイオウ、ヒノキチオール、感光素201号およびベルベリン等の抗菌・殺菌成分は、皮膚常在菌であるプロピオニバクテリウムアクネス(Propionibacterium acnes)に対して、試験管内では極めて高い抗菌力を発揮するものの、実際にクリーム、軟膏に配合してニキビ治療に用いると期待する程の治療効果を発揮しないものがほとんどである。また、皮脂分泌抑制成分である女性ホルモンは表皮の成長を抑制し、皮脂の分泌を減少させるものであるが、この種のホルモン剤が引き起こす副作用は大きな問題である。また、皮脂抑制作用を有する塩酸ピリドキシンやシャクヤクエキス、ゴボウエキスといった生薬や、皮脂吸収作用を有するマイカ等は単独でクリームや軟膏等に配合しても十分な皮脂抑制吸収効果はみられず、ニキビ治療の効果は必ずしも十分なものではなかった。
【0004】
また上記成分を併用してニキビ肌改善効果を相乗的に発揮させることが考えられる。しかしながら、期待通りの効果、安全性、及び使用性が十分満足いくものは得られていない。
一方、特定構造のアルキレンオキシド誘導体を含む皮膚外用剤に関し、本発明者等は既に肌荒れ改善剤として有効であることを見出しているが(例えば、特許文献1を参照)、抗炎症剤、さらに角質軟化・剥離剤、抗菌・殺菌剤、及び皮脂抑制・吸収剤とを併用することにより、顕著なニキビ肌改善、すなわちニキビの抑制・治療効果が得られることは新知見である。
【特許文献1】特許第3660656号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、前述の事情に鑑み行われたものであり、使用感に優れ、ニキビに対して優れた抑制・治療効果を有するニキビ肌用皮膚外用組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために本発明者等が検討を行った結果、特定構造のアルキレンオキシド誘導体と抗炎症剤、さらに角質軟化・剥離剤、抗菌・殺菌剤、皮脂抑制・吸収剤から選ばれる一種または二種以上と共に配合することにより、使用感に優れ、ニキビに対して優れた抑制・治療効果を有するニキビ肌用皮膚外用組成物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明のニキビ肌用皮膚外用組成物は、下記(A)〜(C)を含有することを特徴とする。
(A)下記式(I)で表されるアルキレンオキシド誘導体、
(B)抗炎症剤、
(C)角質軟化・剥離剤、抗菌・殺菌剤、皮脂抑制・吸収剤から選ばれる一種または二種以上。
【化2】

(式中、AOは炭素数3〜4のオキシアルキレン基、EOはオキシエチレン基、mおよびnはそれぞれ前記オキシアルキレン基、オキシエチレン基の平均付加モル数で、1≦m≦70、1≦n≦70である。炭素数3〜4のオキシアルキレン基とオキシエチレン基の合計に対するオキシエチレン基の割合は20〜80質量%である。炭素数3〜4のオキシアルキレン基とオキシエチレン基はブロック状に付加していてもランダム状に付加していてもよい。R,Rは、同一もしくは異なってもよく炭素数1〜4のアルキル基である。)
【0007】
前記ニキビ肌用皮膚外用組成物において、前記(B)抗炎症剤は、グリチルリチン酸、グリチルレチン酸、アラントイン、インドメタシン、イプシロンアミノカプロン酸、フルフェナム酸ブチル、アズレン、イブプロフェンピコノール、メフェナム酸とそれらの誘導体、および塩から選択される一種または二種以上であることが好適である。
また、前記ニキビ肌用皮膚外用組成物において、前記(C)の角質軟化・剥離剤はベタイン類、イオウ、二硫化セレン、サリチル酸、尿素とそれらの誘導体、および塩から選択される一種または二種以上であることが好適である。
【0008】
また、前記ニキビ肌用皮膚外用組成物において、前記(C)の抗菌・殺菌剤はイオウ、ヒノキチオール、トリクロサン、トリクロロカルバニリド、クロルヘキシジン塩酸塩、クロルヘキシジングルコン酸塩、ハロカルバン、クロロフェネシン、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化リゾチーム、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン、イソプロピルメチルフェノール、安息香酸、感光素201号、チモール、ヘキサクロフェン、ベルベリン、チオキソロン、ユキノシタエキス、オウバクエキス、オウゴンエキスとそれらの誘導体、および塩から選択される一種または二種以上であることが好適である。
【0009】
さらに、前記ニキビ肌用皮膚外用組成物において、前記(C)の皮脂抑制・吸収剤はゴボウエキス、油溶性ゴボウエキス、シャクヤクエキス、セージエキス、トウキンセンカ、ボダイジュエキス、ヤグルマギクエキス、塩酸ピリドキシン、ジカプリル酸ピリドキシン、ジパルミチン酸ピリドキシン、グリチルリチン酸ピリドキシン、ジラウリン酸ピリドキシン、トリパルミチン酸ビリドキシン、リン酸ピリドキサール、HP−β−CDとそれらの誘導体、および塩から選択される一種または二種以上であることが好適である。
【0010】
前記ニキビ肌用皮膚外用組成物において、前記(A)上記式(I)で表されるアルキレンオキシド誘導体の配合量が0.1〜15質量%であることが好適である。
また、本発明は前記ニキビ肌用皮膚外用組成物を配合した化粧料を提供する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、特定構造のアルキレンオキシド誘導体と抗炎症剤、さらに角質軟化・剥離剤、抗菌・殺菌剤、皮脂抑制・吸収剤から選ばれる一種または二種以上と共に配合することにより、使用感に優れ、ニキビに対して優れた抑制・治療効果を有するニキビ肌用皮膚外用組成物を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。
本発明において「ニキビ肌改善効果」とは、ニキビが既に症状として現れている肌へのニキビの抑制・治療効果を意味するものである。ただし、ニキビが症状として現れていない肌に対して、ニキビ発症の予防のために、本発明のニキビ肌用皮膚外用組成物を用いることも可能である。
【0013】
続いて、本発明にかかるニキビ肌用皮膚外用組成物に配合する各種成分について以下に説明する。
(A)アルキレンオキシド誘導体
本発明のニキビ肌用皮膚外用組成物は、下記式(I)で表されるアルキレンオキシド誘導体を含む。
【化3】

上記アルキレンオキシド誘導体において、AOは炭素数3〜4のオキシアルキレン基であり、具体的には、オキシプロピレン基、オキシブチレン基、オキシイソブチレン基、オキシトリメチレン基、オキシテトラメチレン基などが挙げられる。好ましくは、オキシプロピレン基、オキシブチレン基である。EOはオキシエチレン基である。
mは炭素数3〜4のオキシアルキレン基の平均付加モル数であり、1≦m≦70、好ましくは2≦m≦50である。nはオキシエチレン基の平均付加モル数であり、1≦n≦70、好ましくは5≦n≦55である。炭素数3〜4のオキシアルキレン基またはオキシエチレン基が0であるとなめらかさが落ちて使用感が劣る傾向にあり、70を越えるとべたつき感がでてくる傾向がある。
【0014】
また、炭素数3〜4のオキシアルキレン基とオキシエチレン基の合計に対するオキシエチレン基の割合が、20〜80質量%であることが好ましい。オキシエチレン基の割合が20質量%未満であるとなめらかさが落ちて使用感が劣る傾向にあり、80質量%を超えると使用後べたつきを生じる傾向にある。
【0015】
エチレンオキシドおよび炭素数3〜4のアルキレンオキシドの付加する順序は特に指定はない。またオキシエチレン基と炭素数3〜4のオキシアルキレン基はブロック状に付加していてもランダム状に付加していてもよい。ブロック状には2段ブロックのみならず、3段以上のブロックも含まれる。
なお、オキシエチレン基と炭素数3〜4のオキシアルキレン基は、ランダム状に付加されているものであることが好適である。ランダム状のものはブロック状のものと比較して使用感触に優れている。
なお、EOはオキシエチレン基、POはオキシプロピレン基、[(EO)/(PO)]はランダム状結合を表し、以下このように略して記載することがある。
【0016】
及びRは炭素数1〜4のアルキル基であり、アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基などが挙げられる。好ましくはメチル基、エチル基である。炭素数5以上のアルキル基では親水性が低下し、うるおい感が低下する。R,Rは、同一であっても異なっていても良い。
【0017】
本発明で用いるアルキレンオキシド誘導体としては、具体的にはPOE(9)POP(2)ジメチルエーテル、POE(14)POP(7)ジメチルエーテル、POE(10)POP(10)ジメチルエーテル、POE(6)POP(14)ジメチルエーテル、POE(15)POP(5)ジメチルエーテル、POE(25)POP(25)ジメチルエーテル、POE(7)POP(12)ジメチルエーテル、POE(22)POP(40)ジメチルエーテル、POE(35)POP(40)ジメチルエーテル、POE(50)POP(40)ジメチルエーテル、POE(55)POP(30)ジメチルエーテル、POE(30)POP(34)ジメチルエーテル、POE(25)POP(30)ジメチルエーテル、POE(27)POP(14)ジメチルエーテル、POE(55)POP(28)ジメチルエーテル、POE(36)POP(41)ジメチルエーテル、POE(7)POP(12)ジメチルエーテル、POE(17)POP(4)ジメチルエーテル、POE(9)POB(2)ジメチルエーテル、POE(14)POB(7)ジメチルエーテル、POE(10)POP(10)ジエチルエーテル、POE(10)POP(10)ジプロピルエーテル、POE(10)POP(10)ジブチルエーテル等が挙げられる。
なお、上記POE、POP、POBは、それぞれポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシブチレンの略であり、以下、このように略して記載することがある。
【0018】
本発明で用いるアルキレンオキシド誘導体は公知の方法で製造することができる。例えば、水酸基を有している化合物にエチレンオキシドおよび炭素数3〜4のアルキレンオキシドを付加重合した後、ハロゲン化アルキルをアルカリ触媒の存在下にエーテル反応させることによって得られる。以下、アルキレンオキシド誘導体の合成例について示す。
【0019】
<合成例1 ブロックポリマーの合成>
ポリオキシエチレン(10モル)ポリオキシプロピレン(10モル)ジメチルエーテル
CHO[(EO)10(PO)10]CH(ブロックポリマー)
プロピレングリコール76gと触媒として水酸化カリウム3.1gをオートクレーブ中に仕込み、オートクレーブ中の空気を乾燥窒素で置換した後、攪拌しながら140℃で触媒を完全に溶解した。次に滴下装置によりプロピレンオキシド522gを滴下させ、2時間攪拌した。ひきつづき滴下装置によりエチレンオキシド440gを滴下させ、2時間攪拌した。次に、水酸化カリウム224gを仕込み、系内を乾燥窒素で置換した後、塩化メチル188gを温度80〜130℃で圧入し5時間反応させた。その後オートクレーブより反応組成物を取り出し、塩酸で中和してpH6〜7とし、含有する水分を除去するため減圧−0.095MPa(50mmHg)、100℃で1時間処理した。更に処理後生成した塩を除去するため濾過を行い、前記アルキレンオキシド誘導体(ブロックポリマー)を得た。
塩化メチルを反応させる前にサンプリングし、精製したものの水酸基価が110、得られた化合物の水酸基価が0.3、末端メチル基数に対する水素原子数の割合は0.003であり、ほぼ完全に水素原子がメチル基に変換されている。
【0020】
<合成例2 ランダムポリマーの合成例>
ポリオキシエチレン(10モル)ポリオキシプロピレン(10モル)ジメチルエーテル
CHO[(EO)10/(PO)10]CH(ランダムポリマー)
プロピレングリコール76gと触媒として水酸化カリウム3.1gをオートクレーブ中に仕込み、オートクレーブ中の空気を乾燥窒素で置換した後、攪拌しながら140℃で触媒を完全に溶解した。次に滴下装置によりエチレンオキシド440gとプロピレンオキシド522gの混合物を滴下させ、2時間攪拌した。次に、水酸化カリウム224gを仕込み、系内を乾燥窒素で置換した後、塩化メチル188gを温度80〜130℃で圧入し5時間反応させた。その後オートクレーブより反応組成物を取り出し、塩酸で中和してpH6〜7とし、含有する水分を除去するため減圧−0.095MPa(50mmHg)、100℃で1時間処理した。更に処理後生成した塩を除去するため濾過を行い、前記アルキレンオキシド誘導体(ランダムポリマー)を得た。
塩化メチルを反応させる前にサンプリングし、精製したものの水酸基価が107、得られた化合物の水酸基価が0.4、末端メチル基数に対する水素原子数の割合は0.004であり、ほぼ完全に水素原子がメチル基に変換されている。
【0021】
本発明にかかるニキビ肌用皮膚外用組成物において、前記アルキレンオキシド誘導体の配合量は、通常組成物全体に対して0.1〜15質量%、好ましくは1〜10質量%配合される。0.1質量%未満では配合による効果の発現が十分ではない場合があり、また15質量%を超えると、使用後べたつき感を生じる場合がある。
【0022】
(B)抗炎症剤
本発明において、抗炎症剤は、具体的にはグリチルリチン酸、グリチルレチン酸、アラントイン、インドメタシン、イプシロンアミノカプロン酸、フルフェナム酸ブチル、アズレン、イブプロフェンピコノール、メフェナム酸とそれらの誘導体、および塩が挙げられる。特に好ましくはグリチルレチン酸、及びグリチルリチン酸塩である。
本発明にかかるニキビ肌用皮膚外用組成物において、抗炎症剤の配合量は、組成物全量に対し、0.001〜10質量%であり、好ましくは0.01〜5質量%である。0.001質量%未満では配合による効果の発現が十分でなく、10質量%を超えて配合してもニキビの抑制・治療効果の増大は認められない。
【0023】
(C−1)角質軟化・剥離剤
本発明において、角質軟化・剥離剤は、具体的にはベタイン類、イオウ、二硫化セレン、サリチル酸、尿素とそれらの誘導体、および塩等が挙げられる。特に好ましくはアラニンベタインである。
本発明にかかるニキビ肌用皮膚外用組成物において、角質軟化・剥離剤の配合量は、組成物全量に対し、0.0001〜10質量%であり、好ましくは0.001〜5質量%である。0.0001質量%未満では配合による効果の発現が十分でなく、10質量%を超えて配合してもニキビの抑制・治療効果の増大は認められない。
【0024】
(C−2)抗菌・殺菌剤
本発明において、抗菌・殺菌剤は、具体的にはイオウ、ヒノキチオール、トリクロサン、トリクロロカルバニリド、クロルヘキシジン塩酸塩、クロルヘキシジングルコン酸塩、ハロカルバン、クロロフェネシン、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化リゾチーム、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン、イソプロピルメチルフェノール、安息香酸、感光素201号、チモール、ヘキサクロフェン、ベルベリン、チオキソロン、ユキノシタエキス、オウバクエキス、オウゴンエキスとそれらの誘導体、および塩が挙げられる。特好ましくはベルベリンである。
本発明にかかるニキビ肌用皮膚外用組成物において、抗菌・殺菌剤の配合量は、組成物全量に対し、0.001〜10質量%であり、好ましくは0.01〜5質量%である。0.001質量%未満では配合による効果の発現が十分でなく、10質量%を超えて配合してもニキビの抑制・治療効果の増大は認められない。
【0025】
(C−3)皮脂抑制・吸収剤
本発明において、皮脂抑制・吸収剤は、具体的にはゴボウエキス、油溶性ゴボウエキス、シャクヤクエキス、セージエキス、トウキンセンカ、ボダイジュエキス、ヤグルマギクエキス、塩酸ピリドキシン、ジカプリル酸ピリドキシン、ジパルミチン酸ピリドキシン、グリチルリチン酸ピリドキシン、ジラウリン酸ピリドキシン、トリパルミチン酸ビリドキシン、リン酸ピリドキサール、HP−β−CDとそれらの誘導体、および塩が挙げられる。特に好ましくはゴボウエキスである。
本発明にかかるニキビ肌用皮膚外用組成物において、皮脂抑制・吸収剤の配合量は、組成物全量に対し、0.001〜20質量%であり、好ましくは0.01〜10質量%である。0.001質量%未満では配合による効果の発現が十分でなく、20質量%を超えて配合してもニキビの抑制・治療効果の増大は認められない。
本発明において、上記の(C−1)〜(C−3)成分の二種以上を組み合わせて配合する場合、その合計量の配合量は、組成物全量に対し、0.002〜20質量%であり、好ましくは0.01〜10質量%である。
【0026】
本発明のニキビ肌用皮膚外用組成物には上記必須成分の他、通常化粧品や医薬部外品のニキビ肌用皮膚外用組成物に用いられる成分を配合することができる。以下に具体的な配合可能成分を列挙する。上記必須成分と下記成分の一種又は二種以上とを配合し、本発明のニキビ肌用皮膚外用組成物を常法に応じて調製することができる。
【0027】
保湿剤としては、例えば、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、1,3-ブチレングリコール、キシリトール、ソルビトール、マルチトール、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、ムコイチン硫酸、カロニン酸、アテロコラーゲン、コレステリル-12-ヒドロキシステアレート、乳酸ナトリウム、胆汁酸塩、dl-ピロリドンカルボン酸塩、短鎖可溶性コラーゲン、ジグリセリン(EO)PO付加物、イザヨイバラ抽出物、セイヨウノコギリソウ抽出物、メリロート抽出物等が挙げられる。
【0028】
粉末成分としては、例えば、無機粉末(例えば、タルク、カオリン、雲母、絹雲母(セリサイト)、白雲母、金雲母、合成雲母、紅雲母、黒雲母、パーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、マグネシウム、シリカ、ゼオライト、硫酸バリウム、焼成硫酸カルシウム(焼セッコウ)、リン酸カルシウム、弗素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダー、金属石鹸(例えば、ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム)、窒化ホウ素等);有機粉末(例えば、ポリアミド樹脂粉末(ナイロン粉末)、ポリエチレン粉末、ポリメタクリル酸メチル粉末、ポリスチレン粉末、スチレンとアクリル酸の共重合体樹脂粉末、ベンゾグアナミン樹脂粉末、ポリ四弗化エチレン粉末、セルロース粉末等);無機白色顔料(例えば、酸化亜鉛等);無機赤色系顔料(例えば、チタン酸鉄等);無機紫色系顔料(例えば、マンゴバイオレット、コバルトバイオレット等);無機緑色系顔料(例えば、酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等);無機青色系顔料(例えば、群青、紺青等);パール顔料(例えば、酸化チタンコーテッドマイカ、酸化チタンコーテッドオキシ塩化ビスマス、酸化チタンコーテッドタルク、着色酸化チタンコーテッドマイカ、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔等);金属粉末顔料(例えば、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー等);ジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料(例えば、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色228号、赤色405号、橙色203号、橙色204号、黄色205号、黄色401号、及び青色404号などの有機顔料、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色227号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、緑色3号及び青色1号等);天然色素(例えば、クロロフィル、β−カロチン等)等が挙げられる。
【0029】
液体油脂としては、例えば、アボガド油、ツバキ油、タートル油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、小麦胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワー油、綿実油、エノ油、大豆油、落花生油、茶実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、日本キリ油、ホホバ油、胚芽油、トリグリセリン等が挙げられる。
【0030】
固体油脂としては、例えば、カカオ脂、ヤシ油、馬脂、硬化ヤシ油、パーム油、牛脂、羊脂、硬化牛脂、パーム核油、豚脂、牛骨脂、モクロウ核油、硬化油、牛脚脂、モクロウ、硬化ヒマシ油等が挙げられる。
【0031】
ロウ類としては、例えば、ミツロウ、カンデリラロウ、綿ロウ、カルナウバロウ、ベイベリーロウ、イボタロウ、鯨ロウ、モンタンロウ、ヌカロウ、ラノリン、カポックロウ、酢酸ラノリン、液状ラノリン、サトウキビロウ、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、還元ラノリン、ジョジョバロウ、硬質ラノリン、セラックロウ、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、POEコレステロールエーテル、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、 POE水素添加ラノリンアルコールエーテル等が挙げられる。
【0032】
炭化水素油としては、例えば、流動パラフィン、オゾケライト、スクワラン、プリスタン、パラフィン、セレシン、スクワレン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等が挙げられる。
高級脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、ウンデシレン酸、トール酸、イソステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)等が挙げられる。
【0033】
高級アルコールとしては、例えば、直鎖アルコール(例えば、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、セトステアリルアルコール等);分枝鎖アルコール(例えば、モノステアリルグリセリンエーテル(バチルアルコール)、2-デシルテトラデシノール、ラノリンアルコール、コレステロール、フィトステロール、ヘキシルドデカノール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール等)等が挙げられる。
【0034】
合成エステル油としては、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、 12-ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ジ-2-エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N-アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ-2-ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ-2-エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ-2-エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、トリ-2-エチルヘキサン酸グリセリン、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セチル2-エチルヘキサノエート、2-エチルヘキシルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリン、トリ-2-ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オレイル、アセトグリセライド、パルミチン酸2-ヘプチルウンデシル、アジピン酸ジイソブチル、N-ラウロイル-L-グルタミン酸-2-オクチルドデシルエステル、アジピン酸ジ-2-ヘプチルウンデシル、エチルラウレート、セバシン酸ジ−2-エチルヘキシル、ミリスチン酸2-ヘキシルデシル、パルミチン酸2-ヘキシルデシル、アジピン酸2-ヘキシルデシル、セバシン酸ジイソプロピル、コハク酸2-エチルヘキシル、クエン酸トリエチル等が挙げられる。
【0035】
シリコーン油としては、例えば、鎖状ポリシロキサン(例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等);環状ポリシロキサン(例えば、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等)、3次元網目構造を形成しているシリコーン樹脂、シリコーンゴム、各種変性ポリシロキサン(アミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等)、アクリルシリコーン類等が挙げられる。
【0036】
アニオン性界面活性剤としては、例えば、脂肪酸セッケン(例えば、ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等);高級アルキル硫酸エステル塩(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム等);アルキルエーテル硫酸エステル塩(例えば、POE-ラウリル硫酸トリエタノールアミン、POE-ラウリル硫酸ナトリウム等);N-アシルサルコシン酸(例えば、ラウロイルサルコシンナトリウム等);高級脂肪酸アミドスルホン酸塩(例えば、N-ミリストイル-N-メチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリッドナトリウム、ラウリルメチルタウリッドナトリウム等);リン酸エステル塩(POE-オレイルエーテルリン酸ナトリウム、POE-ステアリルエーテルリン酸等);スルホコハク酸塩(例えば、ジ-2-エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、モノラウロイルモノエタノールアミドポリオキシエチレンスルホコハク酸ナトリウム、ラウリルポリプロピレングリコールスルホコハク酸ナトリウム等);アルキルベンゼンスルホン酸塩(例えば、リニアドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、リニアドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、リニアドデシルベンゼンスルホン酸等);高級脂肪酸エステル硫酸エステル塩(例えば、硬化ヤシ油脂肪酸グリセリン硫酸ナトリウム等);N-アシルグルタミン酸塩(例えば、N-ラウロイルグルタミン酸モノナトリウム、N-ステアロイルグルタミン酸ジナトリウム、N-ミリストイル-L-グルタミン酸モノナトリウム等);硫酸化油(例えば、ロート油等);POE-アルキルエーテルカルボン酸;POE-アルキルアリルエーテルカルボン酸塩;α-オレフィンスルホン酸塩;高級脂肪酸エステルスルホン酸塩;二級アルコール硫酸エステル塩;高級脂肪酸アルキロールアミド硫酸エステル塩;ラウロイルモノエタノールアミドコハク酸ナトリウム;N-パルミトイルアスパラギン酸ジトリエタノールアミン;カゼインナトリウム等が挙げられる。
【0037】
カチオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルトリメチルアンモニウム塩(例えば、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム等);アルキルピリジニウム塩(例えば、塩化セチルピリジニウム等);塩化ジステアリルジメチルアンモニウムジアルキルジメチルアンモニウム塩;塩化ポリ(N,N'-ジメチル-3,5-メチレンピペリジニウム);アルキル四級アンモニウム塩;アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩;アルキルイソキノリニウム塩;ジアルキルモリホニウム塩;POE-アルキルアミン;アルキルアミン塩;ポリアミン脂肪酸誘導体;アミルアルコール脂肪酸誘導体;塩化ベンザルコニウム;塩化ベンゼトニウム等が挙げられる。
【0038】
両性界面活性剤としては、例えば、イミダゾリン系両性界面活性剤(例えば、2-ウンデシル-N,N,N-(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)-2-イミダゾリンナトリウム、2-ココイル-2-イミダゾリニウムヒドロキサイド-1-カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等);ベタイン系界面活性剤(例えば、2-ヘプタデシル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)等が挙げられる。
【0039】
親油性非イオン界面活性剤としては、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタントリオレエート、ペンタ-2-エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、テトラ-2-エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン等);グリセリンポリグリセリン脂肪酸類(例えば、モノ綿実油脂肪酸グリセリン、モノエルカ酸グリセリン、セスキオレイン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、α,α'-オレイン酸ピログルタミン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリンリンゴ酸等);プロピレングリコール脂肪酸エステル類(例えば、モノステアリン酸プロピレングリコール等);硬化ヒマシ油誘導体;グリセリンアルキルエーテル等が挙げられる。
【0040】
親水性非イオン界面活性剤としては、例えば、POE-ソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、POE-ソルビタンモノオレエート、POE-ソルビタンモノステアレート、POE-ソルビタンモノオレエート、POE-ソルビタンテトラオレエート等);POEソルビット脂肪酸エステル類(例えば、POE-ソルビットモノラウレート、POE-ソルビットモノオレエート、POE-ソルビットペンタオレエート、POE-ソルビットモノステアレート等);POE-グリセリン脂肪酸エステル類(例えば、POE-グリセリンモノステアレート、POE-グリセリンモノイソステアレート、POE-グリセリントリイソステアレート等のPOE-モノオレエート等);POE-脂肪酸エステル類(例えば、POE-ジステアレート、POE-モノジオレエート、ジステアリン酸エチレングリコール等);POE-アルキルエーテル類(例えば、POE-ラウリルエーテル、POE-オレイルエーテル、POE-ステアリルエーテル、POE-ベヘニルエーテル、POE-2-オクチルドデシルエーテル、POE-コレスタノールエーテル等);プルロニック型類(例えば、プルロニック等);POE・POP-アルキルエーテル類(例えば、POE・POP-セチルエーテル、POE・POP-2-デシルテトラデシルエーテル、POE・POP-モノブチルエーテル、POE・POP-水添ラノリン、POE・POP-グリセリンエーテル等);テトラ POE・テトラPOP-エチレンジアミン縮合物類(例えば、テトロニック等);POE-ヒマシ油硬化ヒマシ油誘導体(例えば、POE-ヒマシ油、POE-硬化ヒマシ油、POE-硬化ヒマシ油モノイソステアレート、POE-硬化ヒマシ油トリイソステアレート、POE-硬化ヒマシ油モノピログルタミン酸モノイソステアリン酸ジエステル、POE-硬化ヒマシ油マレイン酸等);POE-ミツロウ・ラノリン誘導体(例えば、POE-ソルビットミツロウ等);アルカノールアミド(例えば、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸モノエタノールアミド、脂肪酸イソプロパノールアミド等);POE-プロピレングリコール脂肪酸エステル;POE-アルキルアミン;POE-脂肪酸アミド;ショ糖脂肪酸エステル;アルキルエトキシジメチルアミンオキシド;トリオレイルリン酸等が挙げられる。
【0041】
紫外線吸収剤としては、例えば、安息香酸系紫外線吸収剤(例えば、パラアミノ安息香酸(以下、PABAと略す)、PABAモノグリセリンエステル、N,N-ジプロポキシPABAエチルエステル、N,N-ジエトキシPABAエチルエステル、N,N-ジメチルPABAエチルエステル、N,N-ジメチルPABAブチルエステル、N,N-ジメチルPABAエチルエステル等);アントラニル酸系紫外線吸収剤(例えば、ホモメンチル-N- アセチルアントラニレート等);サリチル酸系紫外線吸収剤(例えば、アミルサリシレート、メンチルサリシレート、ホモメンチルサリシレート、オクチルサリシレート、フェニルサリシレート、ベンジルサリシレート、p-イソプロパノールフェニルサリシレート等);桂皮酸系紫外線吸収剤(例えば、オクチルシンナメート、エチル-4-イソプロピルシンナメート、メチル-2,5-ジイソプロピルシンナメート、エチル-2,4-ジイソプロピルシンナメート、メチル-2,4-ジイソプロピルシンナメート、プロピル-p-メトキシシンナメート、イソプロピル-p-メトキシシンナメート、イソアミル-p-メトキシシンナメート、オクチル-p-メトキシシンナメート(2-エチルヘキシル-p-メトキシシンナメート) 、2-エトキシエチル-p-メトキシシンナメート、シクロヘキシル-p-メトキシシンナメート、エチル-α-シアノ-β-フェニルシンナメート、2-エチルヘキシル-α-シアノ-β-フェニルシンナメート、グリセリルモノ-2-エチルヘキサノイル-ジパラメトキシシンナメート等);ベンゾフェノン系紫外線吸収剤(例えば、2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2'- ジヒドロキシ-4- メトキシベンゾフェノン、2,2'-ジヒドロキシ-4,4'-ジメトキシベンゾフェノン、2,2',4,4'-テトラヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4- メトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4- メトキシ-4'-メチルベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4- メトキシベンゾフェノン-5-スルホン酸塩、4-フェニルベンゾフェノン、2-エチルヘキシル-4'-フェニル-ベンゾフェノン-2-カルボキシレート、2-ヒドロキシ-4-n-オクトキシベンゾフェノン、4-ヒドロキシ-3-カルボキシベンゾフェノン等);3-(4'-メチルベンジリデン)-d,l-カンファー、3-ベンジリデン-d,l-カンファー;2-フェニル-5-メチルベンゾキサゾール;2,2'-ヒドロキシ-5-メチルフェニルベンゾトリアゾール;2-(2'-ヒドロキシ-5'-t-オクチルフェニル) ベンゾトリアゾール;2-(2'-ヒドロキシ-5'-メチルフェニルベンゾトリアゾール;ジベンザラジン;ジアニソイルメタン;4-メトキシ-4'-t-ブチルジベンゾイルメタン;5-(3,3-ジメチル-2-ノルボルニリデン)-3-ペンタン-2-オン等が挙げられる。
【0042】
低級アルコールとしては、例えば、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、イソブチルアルコール、t-ブチルアルコール等が挙げられる。
【0043】
多価アルコールとしては、例えば、2価のアルコール(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,2-ブチレングリコール、1,3-ブチレングリコール、テトラメチレングリコール、2,3-ブチレングリコール、ペンタメチレングリコール、2-ブテン-1,4-ジオール、ヘキシレングリコール、オクチレングリコール等);3価のアルコール(例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン等);4価アルコール(例えば、1,2,6-ヘキサントリオール等のペンタエリスリトール等);5価アルコール(例えば、キシリトール等);6価アルコール(例えば、ソルビトール、マンニトール等);多価アルコール重合体(例えば、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、テトラエチレングリコール、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、トリグリセリン、テトラグリセリン、ポリグリセリン等);2価のアルコールアルキルエーテル類(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ2-メチルヘキシルエーテル、エチレングリコールイソアミルエーテル、エチレングリコールベンジルエーテル、エチレングリコールイソプロピルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル等);2価アルコールアルキルエーテル類(例えば、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールイソプロピルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルエーテル、ジプロピレングリコールブチルエーテル等);2価アルコールエーテルエステル(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノフェニルエーテルアセテート、エチレングリコールジアジベート、エチレングリコールジサクシネート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノフェニルエーテルアセテート等);グリセリンモノアルキルエーテル(例えば、キシルアルコール、セラキルアルコール、バチルアルコール等);糖アルコール(例えば、ソルビトール、マルチトール、マルトトリオース、マンニトール、ショ糖、エリトリトール、グルコース、フルクトース、デンプン分解糖、マルトース、キシリトース、デンプン分解糖還元アルコール等);グリソリッド;テトラハイドロフルフリルアルコール;POE-テトラハイドロフルフリルアルコール;POP-ブチルエーテル;POP・POE-ブチルエーテル;トリポリオキシプロピレングリセリンエーテル;POP-グリセリンエーテル;POP-グリセリンエーテルリン酸;POP・POE-ペンタンエリスリトールエーテル、ポリグリセリン等が挙げられる。
【0044】
単糖としては、例えば、三炭糖(例えば、D-グリセリルアルデヒド、ジヒドロキシアセトン等);四炭糖(例えば、D-エリトロース、D-エリトルロース、D-トレオース、エリスリトール等);五炭糖(例えば、L-アラビノース、D-キシロース、L-リキソース、D-アラビノース、D-リボース、D-リブロース、D-キシルロース、L-キシルロース等);六炭糖(例えば、D-グルコース、D-タロース、D-ブシコース、D-ガラクトース、D-フルクトース、L-ガラクトース、L-マンノース、D-タガトース等);七炭糖(例えば、アルドヘプトース、ヘプロース等);八炭糖(例えば、オクツロース等);デオキシ糖(例えば、2-デオキシ-D-リボース、6-デオキシ-L-ガラクトース、6-デオキシ-L-マンノース等);アミノ糖(例えば、D-グルコサミン、D-ガラクトサミン、シアル酸、アミノウロン酸、ムラミン酸等);ウロン酸(例えば、D-グルクロン酸、D-マンヌロン酸、L-グルロン酸、D-ガラクツロン酸、L-イズロン酸等)等が挙げられる。
【0045】
オリゴ糖としては、例えば、ショ糖、グンチアノース、ウンベリフェロース、ラクトース、プランテオース、イソリクノース類、α,α-トレハロース、ラフィノース、リクノース類、ウンビリシン、スタキオースベルバスコース類等が挙げられる。
アミノ酸としては、例えば、中性アミノ酸(例えば、スレオニン、システイン等);塩基性アミノ酸(例えば、ヒドロキシリジン等)等が挙げられる。また、アミノ酸誘導体として、例えば、アシルサルコシンナトリウム(ラウロイルサルコシンナトリウム) 、アシルグルタミン酸塩、アシルβ-アラニンナトリウム、グルタチオン、ピロリドンカルボン酸等が挙げられる。
【0046】
有機アミンとしては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、トリイソプロパノールアミン、2-アミノ-2-メチル−1,3-プロパンジオール、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール等が挙げられる。
酸化防止助剤としては、例えば、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、ケファリン、ヘキサメタフォスフェイト、フィチン酸、エチレンジアミン四酢酸等が挙げられる。
【0047】
その他の配合可能成分としては、例えば、防腐剤(エチルパラベン、ブチルパラベン等);美白剤(例えば、胎盤抽出物、ユキノシタ抽出物、アルブチン等);各種抽出物(例えば、ショウガ、ウバク、オウレン、シコン、バーチ、ビワ、ニンジン、アロエ、ゼニアオイ、アイリス、ブドウ、ヘチマ、ユリ、サフラン、センキュウ、ショウキュウ、オトギリソウ、オノニス、ニンニク、トウガラシ、チンピ、トウキ、ボタン、海藻等)、賦活剤(例えば、パンテニールエチルエーテル、ニコチン酸アミド、ビオチン、パントテン酸、ローヤルゼリー、コレステロール誘導体等);抗脂漏剤(例えば、ピリドキシン類、チアントール等)等が挙げられる。
【0048】
本発明のニキビ肌用皮膚外用組成物は化粧料、洗浄料、浴剤等の皮膚に直接または間接的に触れる製品などに配合することが可能である。これらの用途に用いる場合、剤型は任意であり、溶液系、可溶化系、乳化系、粉末分散系、水-油二層系、水-油-粉末三層系、ローション、ジェル、ミスト、スプレー、ムース、ロールオン、スティック等、どのような剤型でも構わない。
【実施例1】
【0049】
以下に実施例をあげて本発明を更に具体的に説明する。なお、本発明はこれによって限定されるものではない。配合量については特に断りのない限り質量%を示す。
本発明に用いた評価方法について説明する。
【0050】
評価(1):ニキビ肌改善効果
ニキビのあるパネル各群10名に、各々の試験例組成物を患部に1日2〜3回塗布してもらい、1ヶ月後に患部の観察を行なった。評価基準は以下の通りである。
◎…パネル8名以上が使用前に比較し、症状が改善されたと認められた。
○…パネル6名以上8名未満が使用前に比較し、症状が改善されたと認められた。
△…パネル3名以上6名未満が使用前に比較し、症状が改善されたと認められた。
×…パネル3名未満が使用前に比較し、症状が改善されたと認められた。
【0051】
評価(2):肌のなめらかさ
評価(1)のニキビ改善試験を行なったパネル10名により、各々の試験例組成物の実使用試験を実施した。評価基準は以下の通りである。
◎…パネル8名以上が使用中及び使用後肌がなめらかであると認めた。
○…パネル6名以上8名未満が使用中及び使用後肌がなめらかであると認めた。
△…パネル3名以上6名未満が使用中及び使用後肌がなめらかであると認めた。
×…パネル3名未満が使用中及び使用後肌がなめらかであると認めた。
【0052】
評価(3):べたつき感のなさ
評価(1)のニキビ改善試験を行なったパネル10名により、各々の試験例組成物の実使用試験を実施した。評価基準は以下の通りである。
◎…パネル8名以上が、塗布後べたつき感がないと認めた。
○…パネル6名以上8名未満が、塗布後べたつき感がないと認めた。
△…パネル3名以上6名未満が、塗布後べたつき感がないと認めた。
×…パネル3名未満が、塗布後べたつき感がないと認めた。
【0053】
評価(4):皮膚刺激試験
評価(1)のニキビ改善試験を行なったパネル10名により、上腕内側部に24時間の閉塞パッチを行い、その後以下の基準により平均値を算出した。
0…全く異常が認められない。
1…わずかに赤みが認められる。
2…赤みが認められる。
3…赤みと丘疹が認められる。
皮膚刺激試験の評価基準は以下の通りである。
◎…パネル10名の平均値:0以上0.15未満
○…パネル10名の平均値:0.15以上0.2未満
△…パネル10名の平均値:0.2以上0.3未満
×…パネル10名の平均値:0.3以上
【0054】
下記表1に記載した配合組成よりなる、各試験例のニキビ肌用皮膚外用組成物を常法により製造し、上記の評価(1)〜(4)について評価試験を行なった。
なお、以下の試験例で使用した各種アルキレンオキシド誘導体は、前述の合成例2に準じて製造されたものである。
【表1】

【0055】
上記表1の結果から明らかなように、(A)アルキレンオキシド誘導体と(B)抗炎症剤を含むものの、成分(C)角質軟化・剥離剤、抗菌・殺菌剤、及び皮脂抑制・吸収剤のいずれかを併用していない場合、ニキビ改善効果が十分に得られないものであった(試験例4)。また、前記成分(B)及び(C)の両者を含んでいても、(A)成分である特定構造のアルキレンオキシド誘導体を配合していない場合(試験例5)、ニキビ肌改善効果は低く、さらに使用感触も劣るものであった。
これに対し、(A)特定構造のアルキレンオキシド誘導体と(B)抗炎症剤、さらに(C)角質軟化・剥離剤、抗菌・殺菌剤、皮脂抑制・吸収剤のいずれかを併用して配合した場合、使用感に優れ、ニキビの抑制・治療の結果である優れたニキビ肌改善効果が認められた(試験例1〜3)。
【0056】
続いて、アルキレンオキシド誘導体の好適な配合量を調べるために、下記表2に記載した配合組成よりなるニキビ肌用皮膚外用組成物を常法により製造し、上記の評価(1)〜(4)について評価試験を行なった。
【0057】
【表2】

【0058】
上記表2の結果より明らかなように、特定構造のアルキレンオキシド誘導体の配合量が0.1〜15質量%の範囲において、使用感に優れ、ニキビに対して良好な改善効果を有することが確認された。皮膚刺激性の低さ、及びニキビ肌改善効果は、アルキレンオキシド誘導体の配合量に依存して上昇した。肌のなめらかさ、べたつき感のなさ等の使用感の点では、アルキレンオキシド誘導体の配合量は1.0〜10質量%であることが特に好ましい。
【実施例2】
【0059】
以下に本発明のニキビ肌用皮膚外用組成物の処方例を挙げるが、本発明の技術範囲はこれらにより限定されるものではない。得られたニキビ肌用皮膚外用組成物は、低刺激性で使用感に優れ、ニキビに対して優れた抑制・治療効果を有するものであった。
【0060】
処方例1;ニキビ肌用乳液
A相
スクワラン 4.0 質量%
オレイルオレート 2.5
ワセリン 1.5
ソルビタンセスキオレイン酸エステル 0.8
ポリオキシエチレン(20モル)オレイルエーテル 1.5
月見草油 0.2
香料 0.1
防腐剤 適 量
B相
POE(55)POP(28)ジメチルエーテル
(ランダムポリマー) 6.0
グリチルレチン酸 0.05
リジンベタイン 1.0
シャクヤクエキス 1.0
1,3−ブチレングリコール 1.5
エタノール 2.0
カルボキシビニルポリマー 0.2
水酸化カリウム 0.1
L−アルギニンL−アスパラギン酸塩 0.01
エデト酸塩 0.05
精製水 残 余
(製法)
A相とB相をそれぞれ70℃に加熱し完全溶解する。A相をB相に加えて、乳化機で乳化する。乳化物を、熱交換機を用いて冷却してニキビ肌用乳液を得た。
【0061】
処方例2;ニキビ肌用乳液
A相
スクワラン 4.0 質量%
オレイルオレート 2.5
ワセリン 1.5
ソルビタンセスキオレイン酸エステル 0.8
ポリオキシエチレン(20モル)オレイルエーテル 1.5
月見草油 0.1
香料 0.1
防腐剤 適 量
B相
POE(14)POP(7)ジメチルエーテル
(ランダムポリマー) 5.0
グリチルレチン酸 0.05
アラニンベタイン 1.0
ゴボウエキス 1.0
1,3−ブチレングリコール 1.5
エタノール 2.0
カルボキシビニルポリマー 0.2
水酸化カリウム 0.1
L−アルギニンL−アスパラギン酸塩 0.01
エデト酸塩 0.05
精製水 残 余
(製法)
A相とB相をそれぞれ70℃に加熱し完全溶解する。A相をB相に加えて、乳化機で乳化する。乳化物を、熱交換機を用いて冷却してニキビ肌用乳液を得た。
【0062】
処方例3;ニキビ肌用クリーム
A相
ステアリン酸 10.0 質量%
ステアリルアルコール 3.5
ステアリン酸ブチル 6.0
ステアリン酸モノグリセリンエステル 2.5
ビタミンEアセテート 0.5
ビタミンAパルミテート 0.1
マカデミアナッツ油 0.5
茶実油 1.0
香料 0.2
防腐剤 適 量
B相
POE(50)POP(40)ジメチルエーテル
(ランダムポリマー) 3.0
グリチルリチン酸ジカリウム 0.1
ユキノシタエキス 1.0
ボダイジュエキス 1.0
グリセリン 6.0
1,2−ペンタンジオール 2.0
ヒアルロン酸ナトリウム 1.5
水酸化カリウム 2.0
アスコルビン酸リン酸マグネシウム 0.1
L−アルギニン塩酸塩 0.01
エデト酸三ナトリウム 0.05
精製水 残 余
(製法)
A相とB相をそれぞれ70℃に加熱し完全溶解する。A相をB相に加えて、乳化機で乳化する。乳化物を、熱交換機を用いて冷却してニキビ肌用クリームを得た。
【0063】
処方例4;ニキビ肌用パック化粧料
(1)精製水 75.2質量%
(2)尿素 0.5
(3)オウバクエキス 1.0
(4)トレハロース 1.5
(5)ポリビニルアルコール 2.0
(6)ヒドロキシプロピルメチルセルロース 2.0
(7)グリセリン 5.0
(8)ジプロピレングリコール 5.0
(9)グリチルリチン酸ジカリウム 0.1
(10)POE(20モル)ベヘニルエーテル 0.6
(11)オリーブ油 1.0
(12)デカメチルシクロペンタシロキサン 1.0
(13)POE(36)POP(41)ジメチルエーテル
(ランダムポリマー) 5.0
(14)メチルパラベン 0.1
(製法)
(1)に(2)〜(9)及び(13)〜(14)を加え攪拌した後、攪拌しながら(10)〜(12)を加えて混合し、ニキビ肌用パック化粧料を得た。
【0064】
処方例5;ニキビ肌用油中水型乳化ファンデーション
(1)ナイロン球状粉末 2.0質量%
(2)窒化ホウ素 8.0
(3)シリコーン処理二酸化チタン 8.0
(4)シリコーン処理酸化鉄 3.0
(5)シリコーン処理セリサイト 1.5
(6)シリコーン処理マイカ 1.5
(7)金属セッケン処理タルク 5.0
(8)精製水 残 余
(9)ヒドロキシメトキシベンゾフェノンスルホン酸ナトリウム 2.0
(10)グリセリン 6.0
(11)ジプロピレングリコール 5.0
(12)POE(35)POP(40)ジメチルエーテル
(ブロックポリマー) 4.0
(13)グリチルリチン酸ジカリウム 0.1
(14)オウゴンエキス 1.5
(15)セージエキス 1.6
(16)デカメチルシクロペンタシロキサン 8.0
(17)流動パラフィン 2.5
(18)メチルフェニルポリシロキサン 1.5
(19)シリコーン樹脂 4.0
(20)モノイソステアリン酸ソルビタン 2.5
(21)防腐剤 適 量
(22)香料 適 量
(製法)
(16)〜(22)の各成分を均一に混合溶解させたものへ、(1)〜(7)の各成分を混合粉砕したものを加えて分散させた。次に均一に混合攪拌した(8)〜(15)を加えて乳化し、容器に充填してニキビ肌用油中水型乳化ファンデーションを得た。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記(A)〜(C)を含有することを特徴とするニキビ肌用皮膚外用組成物。
(A)下記式(I)で表されるアルキレンオキシド誘導体、
(B)抗炎症剤、
(C)角質軟化・剥離剤、抗菌・殺菌剤、皮脂抑制・吸収剤から選ばれる一種または二種以上。
【化1】

(式中、AOは炭素数3〜4のオキシアルキレン基、EOはオキシエチレン基、mおよびnはそれぞれ前記オキシアルキレン基、オキシエチレン基の平均付加モル数で、1≦m≦70、1≦n≦70である。炭素数3〜4のオキシアルキレン基とオキシエチレン基の合計に対するオキシエチレン基の割合は20〜80質量%である。炭素数3〜4のオキシアルキレン基とオキシエチレン基はブロック状に付加していてもランダム状に付加していてもよい。R,Rは、同一もしくは異なってもよく炭素数1〜4のアルキル基である。)
【請求項2】
請求項1に記載のニキビ肌用皮膚外用組成物において、前記(B)抗炎症剤がグリチルリチン酸、グリチルレチン酸、アラントイン、インドメタシン、イプシロンアミノカプロン酸、フルフェナム酸ブチル、アズレン、イブプロフェンピコノール、メフェナム酸とそれらの誘導体、および塩から選択される一種または二種以上であることを特徴とするニキビ肌用皮膚外用組成物。
【請求項3】
請求項1または2に記載のニキビ肌用皮膚外用組成物において、前記(C)角質軟化・剥離剤がベタイン類、イオウ、二硫化セレン、サリチル酸、尿素とそれらの誘導体、および塩から選択される一種または二種以上であることを特徴とするニキビ肌用皮膚外用組成物。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載のニキビ肌用皮膚外用組成物において、前記(C)抗菌・殺菌剤がイオウ、ヒノキチオール、トリクロサン、トリクロロカルバニリド、クロルヘキシジン塩酸塩、クロルヘキシジングルコン酸塩、ハロカルバン、クロロフェネシン、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化リゾチーム、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン、イソプロピルメチルフェノール、安息香酸、感光素201号、チモール、ヘキサクロフェン、ベルベリン、チオキソロン、ユキノシタエキス、オウバクエキス、オウゴンエキスとそれらの誘導体、および塩から選択される一種または二種以上であることを特徴とするニキビ肌用皮膚外用組成物。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載のニキビ肌用皮膚外用組成物において、前記(C)皮脂抑制・吸収剤がゴボウエキス、油溶性ゴボウエキス、シャクヤクエキス、セージエキス、トウキンセンカ、ボダイジュエキス、ヤグルマギクエキス、塩酸ピリドキシン、ジカプリル酸ピリドキシン、ジパルミチン酸ピリドキシン、グリチルリチン酸ピリドキシン、ジラウリン酸ピリドキシン、トリパルミチン酸ビリドキシン、リン酸ピリドキサール、HP−β−CDとそれらの誘導体、および塩から選択される一種または二種以上であることを特徴とするニキビ肌用皮膚外用組成物。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかに記載のニキビ肌用皮膚外用組成物において、前記(A)式(I)で表されるアルキレンオキシド誘導体の配合量が0.1〜15質量%であることを特徴とするニキビ肌用皮膚外用組成物。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれかに記載のニキビ肌用皮膚外用剤組成物を配合した化粧料。

【公開番号】特開2008−88127(P2008−88127A)
【公開日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−272615(P2006−272615)
【出願日】平成18年10月4日(2006.10.4)
【出願人】(000001959)株式会社資生堂 (1,748)
【Fターム(参考)】