説明

ネックカラー部に配される電子機器を有するバイオメトリックモニタ

高度に携帯可能なバイオメトリックモニタが開示される。少なくとも1つのリモートセンサ部材12、12'は、患者と機能的に結合するように構成される1又は複数のバイオメトリックセンサ20、22、24、25を有する。ネックカラー部14、114、214、314、414は、少なくとも1つのリモートセンサ部材を動作させる電子機器36、40、42、44、46、48を有する。少なくとも1つのリモートセンサ部材は、ネックカラー部から分離しており、ネックカラー部上には配されない。ネックカラー部は更に、1又は複数のバイオメトリックセンサ53を任意に有する。通信リンク18は、リモートセンサ部材及びネックカラー部の電子機器を機能的に接続する。運動センサ26及び姿勢センサ28が、運動及び姿勢を検知するために、1又は複数のバイオメトリックセンサと共に配されることができる。電子機器36、40、42、44、46、48は、運動センサによって検知される運動又は姿勢センサによって検知される姿勢による1又は複数のバイオメトリックセンサによって生成される信号のエラーを考慮するように構成される。電子機器36、40、42、44、46、48は、患者アクティビティ及び体位を記録することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医用モニタリング技術に関連する。本発明は、例えば心拍数、血液酸素飽和(SpO)、呼吸、中核体温等のバイタルサインのモニタリングに関連して特定のアプリケーションを見出し、特にそれに関して記述される。しかしながら、本発明は、一般に、バイオメトリックモニタリングにも適用できる。
【背景技術】
【0002】
例えば心拍数、血液酸素飽和(SpO)、呼吸、中核体温等のバイタルサインのモニタリングは、潜在的に不利な医学的状態の早期発見を可能にし、こうして医療関係者による早期の介入を可能にする。モニタリングのいかなる中断も、患者の悪化が警告なしに起こりうる時間間隔を示すので、このようなモニタリングは、有利には、連続的に実施される。特に、患者が、医療関係者によって動かされているとき、又は患者が動き回る(歩いている、又は車椅子若しくは他の移送支援器具で移動する)とき、連続するバイタルサインモニタリングを実施することが有利である。このようなアクティビティは、有害な医学的状態の発現の見込みを増やすように、患者に負荷を与えうるからである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来より、連続するモニタリングは、患者に取り付けられるバイオメトリックセンサを使用して実施されてきた。これらのセンサは、一般に、ワイヤによって1又は複数の医用モニタリング装置と接続される。医用モニタリング装置の各々は、一般に、警報告知、バイタルサインデータの生理学的な波形及び傾向を見るためのディスプレイ、現在バイタルサインデータを示すデジタル表示器、バイタルサインデータを記憶する記憶装置等を有する。医用モニタリング装置は、付加のケーブル配線を介して、病院コンピュータネットワークと接続されることができる。このような従来のモニタリング装置における広範囲なワイヤ配線及びケーブル配線は、低減される患者移動性、損なわれる患者の快適さ、妨げられる患者アクセス、及びX線又は他の診断テストのために患者を移動させることの高まる困難さを含む、大きな不利益を有するものとして認識される。
【0004】
従って、従来のモニタリング装置のワイヤ配線及びケーブル配線を、ワイヤレスリンクと置き換えることに関心がある。医用モニタリング装置は、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)又は他のワイヤレスデジタル通信プロトコルを介して、病院ネットワークと接続されることがある。更に、バイオメトリックセンサは、例えばブルートゥースのようなショートレンジワイヤレス通信プロトコルによって、医用モニタリング装置と通信してもよい。これらの手法は、ワイヤ配線及びケーブル配線を低減し又は排除するが、他の不利益をもたらす。ワイヤレス接続は目に見えず、したがって、ワイヤレスリンクの中断は、医療関係者にとって容易に明らかではない。警報が、ワイヤレス通信が失われたことを示すために設けられることができる。しかしながら、医療関係者にとってこのような警報の原因を識別することは困難であり、負担が大きい。バイオメトリックセンサと、その関連する医用モニタリング装置と、の間のショートレンジワイヤレス通信は、例えば患者が、医用モニタリング装置から離れていき又は離れて動き回る場合、特に中断を受けやすい。医用モニタリング装置が患者とともに移動されなければならないことは、患者又は医療関係者には容易に明らかではないので、バイオメトリックセンサと医用モニタリング装置との間のワイヤレスリンクの不可視性は、このような中断が生じる見込みを増やす。
【0005】
バイオメトリックセンサと医用モニタリング装置との間のショートレンジワイヤレスリンクを使用することに関する別の問題は、このようなワイヤレス通信が機能するのに相対的にかなり大きな電力を要することである。こうして、バイオメトリックセンサは、医用モニタリング装置と通信するためにショートレンジワイヤレス送信器を駆動するに十分なオンボードのバッテリ又は他の電力源を有する。このようなオンボードバッテリ又は他の電力源は、一般に、かさばり、重く、よって、バイオメトリックセンサの装着を患者にとって快適でないものにする。この不快さは、耳の外側又は外耳道に機能的に結合するバイオメトリックセンサを有する耳センサ部材の場合に特に深刻である。
【0006】
以下は、上述した制限その他を克服する改善を企図する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
1つの見地により、バイオメトリックモニタが開示される。少なくとも1つのリモートセンサ部材が、患者と機能的に結合するように構成される1又は複数のバイオメトリックセンサを有する。ネックカラー部は、少なくとも1つのリモートセンサ部材とともに動作する電子機器を有する。ネックカラー部は更に、ネックカラー部と共に配される1又は複数の付加のバイオメトリックセンサを任意に有する。通信リンクは、少なくとも1つのリモートセンサ部材及びネックカラー部の電子機器を機能的に接続する。
【0008】
別の見地により、バイオメトリックモニタが開示される。センサ部材は、(i)結合ポイントにおいて患者と結合するように構成される1又は複数のバイオメトリックセンサと、(ii)結合ポイントにおいて運動及び/又は患者姿勢を検知するために、1又は複数のバイオメトリックセンサとともに配される運動センサと、を有する。電子機器は、運動センサによって検知される患者姿勢の動き又は変化による、1又は複数のバイオメトリックセンサによって生成される信号のエラーを考慮するように構成される。
【0009】
別の見地により、バイオメトリックモニタが開示される。1又は複数のバイタルサインセンサは、耳と結合するように構成され、結合された耳を介して少なくとも脈拍数又は心拍数を検知する。発光体が設けられる。制御回路は、検知された脈拍数又は心拍数に従って発光体のブリンキングを制御するために設けられる。
【0010】
1つの利点は、増加される患者快適さにある。
【0011】
別の利点は、高められた患者移動性にある。
【0012】
別の利点は、患者の動き回るアクティビティ及び体位に対するバイオメトリックモニタリングの改善されたロバストネスにある。
【0013】
別の利点は、便利であり連続するバイタルサインモニタリングを通じた改善された患者安全性にある。
【0014】
多くの付加の利点及び便益が、以下の好適な実施例の詳細な説明を読むことにより当業者には明らかになるであろう。
【0015】
本発明は、さまざまな構成要素及び構成要素の取り合わせ、並びにさまざまなプロセス動作及びロセス動作の取り合わせの形をとりうる。図面は、好適な実施例を図示する目的のためだけにあり、本発明を制限するものとして解釈されるべきではない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図1及び図2を参照して、バイオメトリックモニタ10は、図示される実施例において患者の耳と結合するように構成されるリモートセンサ部材12と、患者の首の回りに配置されるように構成されるネックカラー部14と、を有する。ネックカラー部14は、リモートセンサ部材12を動作させる電子機器を含む電子機器モジュール16を有する。リモートセンサ部材12は、それがネックカラー部14から離れており、ネックカラー部14上に配されないという点において、リモートである。図示される実施例において、リモートセンサ部材12は、耳上に又は耳内に配される耳センサ部材である。他の実施例において、センサ部材は、患者の指に配される指センサ部材であってもよく、又は電子機器モジュール若しくはネックカラー部に直接組み込まれてもよく、又は外耳の耳甲介内、外耳若しくは耳たぶ、額、鼻、頬、舌、首、手首、腕、臍若しくは腹部、足首等にあってもよい。可撓性のロープ(tether)18は、センサ部材12及びネックカラー部14の電子機器を接続する。耳センサ部材12は、図示される例の血液酸素飽和(SpO)センサ20、中核体温センサ22及び呼吸センサ24のような、1又は複数のバイオメトリックセンサを有する軽量ユニットである。例えば非侵襲性の動脈血圧センサのような他の又は付加のバイオメトリックセンサ25が、センサ部材12に含められることも企図される。更に、例えば頭部の運動を検出するための運動センサ26又は患者の体位を検出するための姿勢センサ28のような非バイオメトリックセンサが、センサ部材12、ネックカラー部14又は電子機器モジュール16に含められてもよい。ある実施例において、運動センサ26は、例えば3つの直交方向の運動を検出するように構成される3つの加速度計のような、1又は複数の加速度計を有する。センサ部材12に含められるに適した小さい加速度計に基づく運動センサ又はジャイロに基づく患者姿勢センサが、例えばマイクロエレクトロニクスマシニング(MEMS)技法を使用して、容易に製造される。ある実施例におけるリモートセンサ部材12は、外耳道内にフィットするに十分小さく、そのようなサイズに作られた耳をベースとするセンサ部材である。
【0017】
リモートセンサ部材12を軽量にするために、リモートセンサ部材12を動作させるための多くの構成要素が、ネックカラー部14内に配置される。例えば、図示される実施例においては2つのバッテリである電力源30が、ネックカラー部14内に配置される。電力源30は、ネックカラー部14の構成要素に電力供給し、更に、バイオメトリックセンサ20、22、24、25、運動センサ26、患者姿勢センサ28、及び任意にはセンサ部材12の他の構成要素に電力供給する。可撓性のロープ18の電力経路32は、ネックカラー部14の電力源30から、センサ部材12に電力を伝える。1又は複数のバッテリ、又は他の電力源は、相対的に重く、かさばる傾向があるので、電力源がリモートセンサ部材12から省かれることができるようにネックカラー部14上に又はネックカラー部14内に電力源30を配置することは、リモートセンサ部材12のサイズ及び重さのかなりの低減を可能にする。しかしながら、リモートセンサ部材上に電力源を設けることも企図される。
【0018】
同様にして、バイオメトリックセンサ20、22、24、25から、及び運動センサ26又は患者姿勢センサ28からのセンサ信号は、可撓性のロープ18のデータ通信経路34によって、リモートセンサ部材12からネックカラー部14に伝えられる。図示される実施例において、センサデータは、センサ信号アナログ‐デジタル(A/D)変換器36によってデジタル信号サンプルに変換されるアナログセンサ信号として、伝えられる。リモートセンサ部材12上又は部材12内ではなく、ネックカラー部14上又はネックカラー部14内にA/D変換器36を配置することは、再び、リモートセンサ部材12の重さ及びかさばりを低減する。しかしながら、リモートセンサ部材が、デジタルセンサ信号サンプルを直接出力することを可能にするために、A/D変換器をリモートセンサ部材上に又は部材内に配することも企図される。
【0019】
ネックカラー部14は、バイオメトリックセンサ10のための様々なタイプの電子機器を配置するためのプラットホームを提供する。例えば、リードオンリメモリ(ROM)、プログラマブルリードオンリメモリ(PROM)、フラッシュメモリ等の実行可能なメモリ42に記憶される実行可能な命令(例えばソフトウェア又はファームウェア)を実施するように構成される、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ等のデジタルプロセッサ40が、さまざまなデータ処理タスクを実施するために含められることができる。例えば、デジタルプロセッサ30は、A/D変換器36によって出力されたデジタルセンサ信号サンプルにタイムスタンプを付すために、システムクロック44と関連して使用されることができる。他の実施例において、タイムスタンプを付すアルゴリズムは、A/D変換器に組み込まれ、それにより、A/D変換器は、タイムスタンプを付されたデジタルセンサ信号サンプルを直接出力する。タイムスタンプを付されたデジタルサンプルは、監視されたバイオメトリックパラメータの傾向提示データを提供するために、静電記憶装置、フラッシュメモリ、ランダムアクセスメモリ(RAM)等のデータ記憶装置46に記憶されることができる。
【0020】
記憶された、タイムスタンプを付されたデジタルセンサ信号サンプルは、ワイヤレス電磁気、赤外線又は他のワイヤレス通信チャネルを用いるワイヤレストランシーバ48を使用して、病院コンピュータ又は他の装置にオフロードされることができる。代替例として、ネックカラー部14は、記憶されたタイムスタンプを付されたデジタルセンサ信号サンプルをオフロードするために、病院コンピュータ又は他の装置がネックカラー部14と一時的に接続することを可能にするために、USBポート(図示せず)のような、電子機器モジュール16に組み込まれる適切なポートを含むことができる。このようなワイヤード又はワイヤレス接続48は、例えば警報を遠隔的に沈黙させ、警報限界を遠隔的に変更し、ファームウェア更新を受け取り、又は個々の患者に対してバイオメトリックモニタ10を構成するための構成情報を受け取るために、バイオメトリックモニタ10にデータを通信するために、任意に使用されることができる。例えば、このような構成情報は、患者識別情報(例えば名前、主治医、保険情報等)、患者体重等を含むことができる。構成情報は更に、バイオメトリックセンサ20、22、24、25のうちのどれが、アクティブなモニタリングを実施しているべきかの選択のような、機能的パラメータを含むことができる。構成情報は、データ記憶装置46又は別の記憶装置(図示せず)に記憶されることができる。かなえられる目的に依存して、ワイヤレストランシーバ48は、送信専用ユニット(例えば唯一のアプリケーションが傾向提示データをオフロードしている場合)又は受信専用ユニット(例えば唯一のアプリケーションが、警報限界又は警報沈静コマンドを受け取り、又は患者若しくは構成データを受け取っている場合)と置き換えられることができる。
【0021】
一般に、後でオフロードされる記憶された傾向提示データに加えて又はその代わりに、リアルタイムの出力を有することが望ましい。図示される実施例において、例えばLED又はLCDディスプレイのようなディスプレイ50は、血液酸素飽和(図1において現在98.3%にあることを示している)及び心拍数(現在84bpmにあることを示している)を示す。心拍数は、デジタルプロセッサ40によって実施される知られている心拍数導出アルゴリズムを使用して、SpOセンサ20のセンサ信号から容易に得られる。ディスプレイ50は、ネックカラー部14が患者によって装着されるときにそれが読み取れるように、電子機器モジュール16上に設けられる。これは、患者モニタ一揃いが、動き回る患者と常に一緒であることを可能にする。図示される実施例は更に、オーディオ警報52を有し、デジタルプロセッサ40は、警報基準を満たす1又は複数のバイタルサインに対応する1又は複数のバイオメトリックセンサ信号に応じて、オーディオ警報52を作動させるように構成される。血液酸素飽和が、例えば90%のような閾値を下回る場合、警報が、作動するように構成されることができ、又は心拍数が、例えば150bpmのような閾値を越える場合、警報が、作動するように構成されることができる。上述したこれらの状況の両方が、同時に発生する場合、より深刻な警報が作動するように構成されることができる。オーディオ警報52の代わりに又はそれに加えて、デジタルプロセッサ40は、ワイヤレストランシーバ48に、病院全体に配置されるワイヤレス受信器によって検出可能であり解釈可能である適切な警告信号を出力させるように、構成されることができる。
【0022】
図示される例において、バイオメトリックモニタ10は、例えば視覚的表示装置50、オーディオ警報52、傾向提示バイオメトリックデータを記憶し、オフロードするための構成要素46、48等の多数のフィーチャを有する。これらの多数のフィーチャの包含は、これらのフィーチャを実現するほとんどの構成要素を支持するためにネックカラー部14を使用することによって可能にされ、よって、リモートセンサ部材12は、軽量なままでありうる。こうして、インイヤ型のセンサ部材を有する利点が、バイオメトリックセンサを駆動し又はセンサデータを処理する構成要素のサイズ又はかさばりに対する相応の制限なしで、維持される(例えば、このような利点は、中核体温対皮膚温測定、低減された環境光干渉、腕、手又は指に配置されるセンサ部材と比較して低減された動きアーチファクト、その他を含む)。耳センサ部材は、インイヤ型のセンサ部材でありえ、又は耳の上に取り付けることができ、又は耳たぶにクリップ留めすることができる等である。SpO測定の場合、耳たぶクリップ機構は、正確なSpO測定を取得するために便利であり効果的でありえる。インイヤ型の機構は、中核体温及びSpO測定のために特に良好である。インイヤ型のセンサ部材にとって、例えばSpO及び中核体温のような2又はそれ以上のバイタルサインパラメータを含むことが企図される。可撓性のロープ18は、頭部の運動によって引き起こされる運動アーチファクトを低減し、頭部の運動が耳センサ部材12をはずしうる見込みを低減するように、耳たぶにロープ18をしっかり留めるための耳たぶクリップ56又は他のフィーチャを有する。
【0023】
ワイヤレスパワー伝送電磁パワー伝送の使用も企図されるが、ロープを用いずに、ネックカラー部からリモートセンサ部材に電力を伝えることは難しい。ある実施例において、リモートセンサ部材は、例えばインイヤ型の補聴器において一般に使用される1又は複数のバッテリのような、小さいオンボードの電力源によって、十分に電力供給されることができる。例えばアクティブな心電計電極のような場合、このような実施例において、リモートセンサ部材及びネックカラー部の電子機器を機能的に接続するワイヤレス低電力通信リンクを用いることが企図される。いくつかの適切なワイヤレス低電力通信リンクは、ブルートゥースプロトコル、身体結合通信プロトコル等を用いることができる。リモートセンサ部材のオンボード電力源は、1又は複数のバイオメトリックセンサ及びネックカラー部にセンサデータを伝えるオンボード送信器の両方を駆動するに十分な電力を生成すべきである。このような機構は、電子機器及び出力及び/又は傾向提示/オフロード素子をネックカラー部に配置する利益を維持し、それによりリモートセンサ部材のサイズ及び重みを実質的に低減する。
【0024】
ある実施例において、出力装置48、50、52のいくつかだけが設けられる。例えば、バイオメトリックモニタは、視覚的表示装置のみを有することができる。傾向提示の見地が省かれる場合、デジタルセンサ信号サンプルにタイムスタンプを付すこともまた任意に省かれる。当業者は、更に、ネックカラー部をベースとする電子機器によって提供される柔軟性を利用する他のフィーチャを組み込むことを選択することができる。ある実施例において、ネックカラー部ディスプレイ50は、例えば、患者ケアのための患者情報及び/又は特別な命令のような、付加のテキストデータを含むことができる。リモートセンサ部材12上にすべてのセンサを配置するのではなく、ネックカラー部14が、例えばネックカラー部をベースとするセンサ53のようなバイオメトリックセンサのいくつかを含むこともできる。付加のネックカラー部をベースとするセンサ53は、例えば心電計電極、乳幼児急死症候群(SID)検出器、反射SpOセンサ、体温センサ、非侵襲性のパルス/圧力センサを含む。温度が、体温に対応する(それゆえカラー部が、患者によって実際に装着されていることを示す)ときのみ、電子機器が、動作可能であるように、温度センサが、ネックカラー部に含められることができる。リモートセンサ部材に補聴器を含めることも企図され、この場合、補聴器を駆動するための電力は、電力経路32を介してネックカラー部によって供給される。更にスピーカが、音楽又は命令のようなリモート電子通信をサウンドに変換するために設けられることができる。ある実施例において、リモートセンサ部材12が、可撓性のロープ18から取り外し可能であり又はネックカラー部14から取り外し可能であり、使い捨てできることが企図される。このような実施例において、各々の患者は、新しい使い捨てできるセンサ部材を与えられる。ある実施例において、ネックカラー部14が、電子機器16から取り外し可能であり、使い捨てできることもまた企図される。このような実施例において、各々の患者は、使い捨てのネックカラー部に取り付けられる再使用可能な電子機器を与えられる。
【0025】
企図される別の選択肢において、発光ダイオード(LED)のような発光装置54が設けられ、SpOセンサ20から取得される信号から得られる心拍数に対応する頻度でフラッシュするように構成される。対応するフラッシュレートは、心拍数に等しくてもよく(例えば80bpsの心拍数は、1分あたり80フラッシュを生成する)、又は心拍数の何分の一かであってもよい(例えばLED54は、5心拍ごとに1回フラッシュすることができる)。図示されるバイオメトリックモニタ10は、医用モニタリング用であることが意図されるが、バイオメトリックモニタ10をファッションアクセサリとして設計することも企図される。このような適用例の場合、主出力としてフラッシュLEDを有することが企図される。このような適用例において、LEDは、大きく、特に明るくてもよく、又はLEDのアレイを含んでもよく、又は異なる心拍数で異なるLED光を有するように構成されてもよい(例えば、正常な心拍数で黄色のLEDをフラッシュさせ、高くなった心拍数で赤いLEDをフラッシュさせて、高くなった興奮を示す)。このようなファッション装置は、ダンスクラブ又は他のファッショナブルな場所で使用するのに適しており、又は工場、学校若しくはレクリエーションにおいて一般に着用するに適していることが期待される。
【0026】
LED54は、リモートの耳をベースとするセンサ部材12の代わりに、又はそのセンサ部材12上に付加的に、位置付けられることができる。ある実施例において、リモートセンサ部材は、脈拍数又は心拍数、SpO2、血圧等のバイタルサインセンサを、バッテリ又は他の電源と、センサからのデータを処理し、耳に取り付けられるセンサ部材上に配された1又は複数のLEDをフラッシュさせ又は他の方法で制御するデジタルプロセッサとともに有する。例えば、プロセッサは、LEDが、心拍数に対応してフラッシュし又はブリンクし、又は1若しくは複数のバイタルサインが危険閾値を横切るときに光り又は色を変えるようにすることができる。このような装置は、例えば災害状況において負傷者を選別するのに有用でありうる。
【0027】
図1は、Y分割によって可撓性のロープ18と接続される任意の第2の耳をベースとするリモートセンサ部材12'を、破線で示している。任意の第2の耳センサ部材12'は、耳センサ部材12と共に使用されて、左及び右耳センサ部材12,12'を提供することができる。この機構は、耳センサ部材の一方のセンサが故障する場合に備えて、冗長性を提供するために使用されることができる。付加的に又は代替として、左及び右耳センサ部材を設けることは、対称性を提供することによって患者快適さを高めることができる。ある実施例において、左及び右耳センサ部材12、12'は、左及び右耳センサ部材12、12'に配置される左及び右バイオメトリックセンサから受け取られる左及び右信号に基づいて差信号を生成するようにデジタルプロセッサ40によって実施される処理と関連して使用される。このような差信号は、心電図測定、動脈血圧測定、その他において有用でありうる。「Y」分割に代わって、ロープは、2つの別個のロープを含むことができ、それによって、第2の耳センサ部材12'は、別個の位置においてカラー部64又は電子機器ボックス16に直接取り付けられることができる。
【0028】
バイオメトリックモニタに用いられるさまざまなネックカラー部のテストは、ネックカラー部の設計が、実質的に患者快適さ及び移動性に影響を与えうることを示した。オープンなフロント部分60を設けることは、適用の容易さ及び患者快適さの両方に関して、且つ酸素管等のための間隙を提供するために、有利である。相対的に大きいオープン部分60が、適切であることが分かった。例えば、首の回りに180度より大きく約240度より小さい角度でネックカラー部14を延在させることは、患者の喉の前部をしめつけることのなく、ネックカラー部14の十分な保持を提供する。ある実施例において、ネックカラー部14は、約90度より大きく約330度より小さい角度で首の回りに延在し、より好適には、約135度より大きく約270度より小さい角度で首の回りに延在し、最も好適には、約180度より大きく約200度より小さい角度で首の回りに延在する。更に、首の回りにおいてネックカラー部14の回転を抑制することが、患者快適さを向上させるのに有利であることが分かった。このために、ネックカラー部14は、中央の金属部分62と、回転を抑制するように首にへばりつくポリマ被覆された、例えばPlatSil被覆された端部64、66と、を有する。更に、調整可能なカラーサイズを提供することが、快適さを向上させるのに有利である。このために、ネックカラー部14は、PlatSilポリマ被覆された端部64、66の中央金属部分62への接続の位置を調整するために、ホール68を有するポスト及びホールシステムを有する。
【0029】
図3−図9を参照して、他のネックカラー部設計が、患者快適さを高めることが分かった。図3は、連続するカラーサイズ調整を提供するように、摺動可能に調整できる部分164、166を含むネックカラー部114を有するバイオメトリックモニタ110を示している。バイオメトリックモニタ110は更に、可撓性のロープ18を安定させ、耳をベースとするリモートセンサ部材12の耳道への偶発的な過度の挿入を妨げるために、図1のバイオメトリックモニタ10の耳たぶクリップ56に代わって、機械的なストッパ56'を有する。図4は、ネックカラー部114の最小カラーサイズ機構114min及び最大カラーサイズ機構114maxを示している。
【0030】
図5−図7は、離散的なポスト及びホールカラーサイズ調整が、摺動調整と置き換えられ、ポリマ被覆された端部264、266が、中央金属部分262上で摺動可能に調整されることを除いて、ネックカラー部14と同様の適切な別のネックカラー部214を示している。図5は、最小カラーサイズに調整されたネックカラー部214を示しており、図6は、最大カラーサイズに調整されたネックカラー部214を示している。図7は、摺動カラーサイズ調整によって露出されるネックカラー部214の中央金属領域262の一部をカバーするための任意のカバー270を更に備えるネックカラー部214を示している。カバー270は、患者快適さを高めることができ、更なるネックカラー部回転を抑止するために、高い摩擦面を任意に有する。
【0031】
図8は、調整可能なカラーサイズを有さないが、カラー部314に沿ってどこにでも摺動可能に電子機器モジュール16を位置決めし及び/又は取り外すための摺動可能なブラケット370を有する、別の適切なネックカラー部314を示している。調整可能なカラーサイズ及び摺動可能に動かせる及び/又は取り外せる電子機器モジュールを含むことも企図される。更に、図示されないが、別個の電子機器モジュール16が省かれることができるように、ネックカラー部に組み込まれるフレキシブル回路基板上に電子機器を配することも企図される。このような機構における電力源は、一組の小さいバッテリ又は薄膜可撓性バッテリでありうる。このような分散された機構は、患者快適さを更に高めることが期待される。
【0032】
図9は、中央金属部分462及び回転を抑制するように首にへばりつくポリマ被覆された端部464、466を有する別の適切なネックカラー部414を示している。本実施例において、中央金属部分462は、患者の首にフィットするように変形可能である。電子機器モジュール16は、図8の摺動可能なブラケット370によって又は固定されたブラケットによって適切に取り付けられる。中央金属部分462は、ネックカラー部414が図示される実施例又は他の関連する実施例のいずれかに適合するように変形されることを可能にするための、カスタムベンド可能な補強材として作用する。
【0033】
図1の参照に戻って、患者快適さに加えて、バイオメトリックデータが正確であることを確実にするための方策をとることが有利である。例えばSpOセンサ20のセンサ信号から得られる心拍数のような特定の測定は、頭部の運動に影響されやすいことが分かった。運動センサ26を含むことは、このような運動関連のエラーを考慮する機構を提供する。
【0034】
図10を参照して、運動センサ26によって検知される頭部の運動によって引き起こされるSpOセンサ20のセンサ信号から得られる心拍数のエラーを考慮する、デジタルプロセッサ40によって実現される適切な方法が、記述される。心拍数計算器アルゴリズム500は、SpOセンサ信号から心拍数を得るために実施される。運動センサ26によって生成される信号に基づいて、判定ブロック502は、得られた心拍数が信頼できるかどうか決める。例えば、検出された絶対運動が閾値より小さい場合、得られた心拍数は、信頼できるとみなされることができ、検出された絶対運動が閾値を上回る場合、信頼できないとみなされることができる。代替例として、得られたSpOセンサ信号品質が所与の閾値より低い場合のみ、運動センサ信号が、使用されることができる。得られた心拍数が、信頼できるとみなされる場合、新しく得られた心拍数読み取り値が、データ記憶装置46に記憶される(504)。そうでない場合、読み取り値は記憶されない。ディスプレイ50は、最後に記憶された心拍数読み取り値を表示する(506)。記憶処理(504)は、信頼できる心拍数読み取り値だけを記憶するので、この表示(506)は、信頼できる心拍数読み取り値だけを表示するが、最も最近の心拍数読み取り値が信頼できないとみなされる場合には、おそらくいくらかのタイムラグを伴う。信頼できない心拍数読み取り値を捨てるのではなく、例えば、適切なフィルタリングを使用し、信号品質測定を利用して、信頼できない心拍数読み取り値の補正を実施することも企図される。更に、信頼できないデータが記憶され、製品開発中に及び研究アプリケーションにおいて値を有することも企図される。図10を引き続き参照して、運動センサ26から得られる信号は、患者が転倒又は転落したことを検出し、転倒転落患者警報510をコールするために、判定ブロック503によって更に利用されることができる。
【0035】
図11を参照して、運動センサ26及び姿勢センサ28から得られる信号は、患者の姿勢及び動き回りアクティビティ(もしあれば)を決定するために利用されることができる。図11の例において、姿勢センサ28の出力は、患者が座っているか又は立っているかを決める判定ブロック602によって使用される。患者が座っている又は立っている場合、動き回りアクティビティ判定ブロック604は、患者が歩いているか(606)又は座っているか(608)を判定するために、運動センサ26の出力を処理する。このような動き回りアクティビティ又はその欠如は、アクティビティロガー610によってデータ記憶装置46に適切に記録される。他方、判定ブロック602が、患者が立っておらず座ってもいないと判定する場合、患者姿勢が、任意に、より正確に判定される。例えば、高ファウラー、中間ファウラー、低ファウラー、仰臥、トレンデレンベルグ判定ブロック612、614、616、618、620は、それぞれ、患者が高ファウラー位622、中間ファウラー位624、低ファウラー位626、仰臥位628又はトレンデレンベルグ位630にあるかどうかを判定する。姿勢ロガー632は、データ記憶装置46に適切に患者の姿勢を記録する。動き回りアクティビティ及び姿勢のログ記録は、ケアプロバイダに患者姿勢及び身体アクティビティについて貴重なフィードバックを提供する。この情報は、特定の生理学的な警報を患者アクティビティに相関させるのを助けるだけでなく、患者の健康な状態を判定し、退院可能性を評価するために、任意に使用される。体位信号情報は更に、パラメータ計算を自動的に補正するために、パラメータ補正634によって任意に利用される。例えば、非侵襲性の動脈血圧パラメータは、患者が、垂直に座っているか、ファウラー位の1つで座っているか、又は仰臥位で横になっているかを知ることによって、自動的にそれ自体を補正することができる。
【0036】
本発明は、好適な実施例に関して記述されている。明らかに、当業者には、先行する詳細な説明を読み理解することにより変形及び変更が思いつくであろう。本発明は、すべてのこのような変形及び変更が添付の請求項又はそれと等価なものの範囲内にある限り、それらを含むものと解釈されることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】患者の耳に結合するように構成され、ポスト及びホール調整システムとして実現される調整可能なカラーサイズを有するネックカラー部上に及び/又はネックカラー部内に配される電子機器とつながれる、耳センサ部材を有するバイオメトリックモニタの斜視図。
【図2】図1のバイオメトリックモニタの機能ブロック図を概略的に示す図。
【図3】連続的に調整可能なカラーサイズを有するネックカラー部上に及び/又はネックカラー部内に配される電子機器とつながれるインイヤ型バイオメトリックセンサ部材を有するバイオメトリックモニタの斜視図。
【図4】最大及び最小カラーサイズに調整される図3のバイオメトリックモニタの連続的に調整可能なネックカラー部の斜視図。
【図5】対称であり、最小の首サイズに調整された、連続的に調整可能なカラーサイズを有する代替ネックカラー部の斜視図。
【図6】最大首サイズに調整された図5の調整可能なネックカラー部の斜視図。
【図7】摺動するカラーサイズ調整によって露出されるネックカラー部の領域用のカバーを有する図5の調整可能なネックカラー部の斜視図。
【図8】カラーサイズは固定であるが、カラー部上の電子機器モジュールの位置が調整可能である、代替ネックカラー部の斜視図。
【図9】患者の首に適合するように変形可能である代替ネックカラー部の斜視図。
【図10】加速度計によって監視される頭部運動を適応させるようにネックカラー部の電子機器によって実施される処理を図式的に示す図。
【図11】患者アクティビティ及び体位のログを生成するために、ネックカラー部の電子機器によって実施される処理を概略的に示す図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者と機能的に結合するように構成される1又は複数のバイオメトリックセンサを有する少なくとも1つのリモートセンサ部材と、
前記リモートセンサ部材と共に動作する電子機器を有するネックカラー部であって、前記リモートセンサ部材は、該ネックカラー部から分離しており、該ネックカラー部上に配されておらず、該ネックカラー部は更に、該ネックカラー部と共に配される1又は複数の付加のバイオメトリックセンサを任意に有する、ネックカラー部と、
前記リモートセンサ部材及び前記ネックカラー部の前記電子機器を機能的に接続する通信リンクと、
を有するバイオメトリックモニタ。
【請求項2】
前記少なくとも1つのリモートセンサ部材は、患者の耳と結合するように構成される耳センサ部材を有し、前記耳センサ部材又は前記ネックカラー部は、頭部の運動を検知するように構成される運動センサを少なくとも有する、請求項1に記載のバイオメトリックモニタ。
【請求項3】
前記1又は複数のバイオメトリックセンサは、SpOセンサを有し、前記ネックカラー部の前記電子機器は、前記運動センサによって検知される前記頭部運動によって引き起こされる前記心拍数のエラーを考慮することを含んで、前記SpOセンサから取得される信号から心拍数を得るように構成される、請求項2に記載のバイオメトリックモニタ。
【請求項4】
前記ネックカラー部の前記電子機器は、前記運動センサによって検知される前記頭部運動の間に前記SpOセンサによって取得される前記信号から得られる心拍数情報を補正することによって、心拍数のエラーを考慮するように構成される、請求項3に記載のバイオメトリックモニタ。
【請求項5】
前記ネックカラー部は更に、発光デバイスを有し、前記電子機器は、1又は複数のバイオメトリックセンサから取得される信号に応じて、前記発光デバイスを動作させるように構成される、請求項3に記載のバイオメトリックモニタ。
【請求項6】
前記運動センサは、1又は複数の加速度計を有する、請求項2に記載のバイオメトリックモニタ。
【請求項7】
前記運動センサ及び前記電子機器は、患者が転倒又は転落したことを検出し、転倒転落患者警報を知らせることができる、請求項2に記載のバイオメトリックモニタ。
【請求項8】
前記少なくとも1つのリモートセンサ部材は、患者の耳と結合するように構成される耳センサ部材を有し、前記耳センサ部材又は前記ネックカラー部は、患者が垂直に座っているか/立っているか、ファウラー位で座っているか又は仰臥位で横になっているかを検出することができる体位センサ及び電子機器を少なくとも有する、請求項1に記載のバイオメトリックモニタ。
【請求項9】
前記体位センサ及び電子機器は、体位を決定し、体位に関するバイオメトリックパラメータを自動的に補正するために前記決定された体位を利用することができる、請求項8に記載のバイオメトリックモニタ。
【請求項10】
運動センサ、前記体位センサ及び電子機器は、患者アクティビティ及び体位を検出し、記録するように構成される、請求項8に記載のバイオメトリックモニタ。
【請求項11】
前記通信リンクは、前記少なくとも1つのリモートセンサ部材及び前記ネックカラー部を接続する可撓性のロープを有し、
前記可撓性のロープは、前記少なくとも1つのリモートセンサ部材の前記少なくとも1又は複数のバイオメトリックセンサから、前記ネックカラー部の前記電子機器に、センサデータを伝えるデータ通信経路を有する、請求項1に記載のバイオメトリックモニタ。
【請求項12】
前記少なくとも1つのリモートセンサ部材は、患者の耳と結合するように構成される耳センサ部材であって、好適には患者の耳道内に取り付けられるように構成される耳センサ部材を有する、請求項11に記載のバイオメトリックモニタ。
【請求項13】
前記少なくとも1つのリモートセンサ部材が、電力源を有さず、
前記ネックカラー部が、前記ネックカラー部上に又は前記ネックカラー部内に配される電力源を更に有し、
前記少なくとも1つのリモートセンサ部材及び前記ネックカラー部を接続する前記可撓性のロープが、前記リモートセンサ部材の少なくとも1つのバイオメトリックセンサに電力を供給するために、前記ネックカラー部の前記電力源から、前記少なくとも1つのリモートセンサ部材に、電力を伝える電力経路を更に有する、請求項11に記載のバイオメトリックモニタ。
【請求項14】
前記センサデータは、1又は複数のアナログ電気センサ信号として、前記データ通信経路に沿って伝えられ、
前記ネックカラー部の前記電子機器は、前記1又は複数のアナログ電気センサ信号を受け取り、前記1又は複数のアナログ電気センサ信号をデジタル電気センサ信号サンプルに変換する1又は複数のアナログデジタル変換器を有する、請求項11に記載のバイオメトリックモニタ。
【請求項15】
前記少なくとも1つのリモートセンサ部材は、少なくとも前記リモートセンサ部材の前記1又は複数のバイオメトリックセンサに電力供給するバッテリを有する、請求項1に記載のバイオメトリックモニタ。
【請求項16】
前記ネックカラー部の前記電子機器は、
タイムスタンプを付されたサンプル値として、前記1又は複数のバイオメトリックセンサから受け取られるセンサ信号を記憶するデータ記憶装置と、
(i)前記バイオメトリックモニタから前記データ記憶装置のコンテントをオフロードすること、及び(ii)前記バイオメトリックモニタを構成するための構成情報を受け取ること、の少なくとも一方を実施するように構成されるワイヤレス受信器、送信器又はトランシーバと、
を有する、請求項1に記載のバイオメトリックモニタ。
【請求項17】
前記ネックカラー部が更に、
前記ネックカラー部の前記電子機器が、警報基準を満たす前記1又は複数のバイオメトリックセンサからの1又は複数の信号に応じて、警報を作動させるように構成される、該警報と、
前記ネックカラー部が首に取り付けられた状態で読み取り可能であるように前記ネックカラー部上に設けられるディスプレイであって、前記電子機器が、前記1又は複数のバイオメトリックセンサから取得される少なくとも1つのセンサ信号に基づいて該ディスプレイを動作させるように構成される、該ディスプレイと、
のうち少なくとも一方を有する、請求項1に記載のバイオメトリックモニタ。
【請求項18】
前記電子機器が、(i)前記ネックカラー部に取り付けられる電子機器モジュール内に配され、又は(ii)前記ネックカラー部に組み込まれるフレキシブル回路基板上に配される、請求項1に記載のバイオメトリックモニタ。
【請求項19】
前記ネックカラー部は、
サイズが調整可能であること、
首の回りの前記ネックカラー部の回転を抑制するように構成されること、
フロント部分がオープンであること、
カスタムベンド可能であること、
首にくっつくこと及び首上で摺動することの両方を妨げるコーティングによって少なくとも部分的にコーティングされること、
のうちの少なくとも1つであり、
前記リモートセンサ部材は、耳道内、外耳の耳甲介内、外耳又は耳たぶ、額、鼻、頬、舌、手首、腕、臍又は腹部、及び足首のうちの1つにおいて、患者と機能的に結合する、請求項1に記載のバイオメトリックモニタ。
【請求項20】
前記ネックカラー部は、首の回りに約90度より大きく約330度より小さい角度で延在し、
より好適には首の回りに約135度より大きく約270度より小さい角度で延在し、
最も好適には首の回りに約180度より大きく約200度より小さい角度で延在する、請求項1に記載のバイオメトリックモニタ。
【請求項21】
(i)患者と結合ポイントにおいて結合するように構成される1又は複数のバイオメトリックセンサと、(ii)前記結合ポイントにおいて運動を検知するために、前記1又は複数のバイオメトリックセンサと共に配される運動センサと、を有するセンサ部材と、
前記運動センサによって検知される運動による、前記1又は複数のバイオメトリックセンサによって生成される信号のエラーを考慮するように構成される電子機器と、
を有するバイオメトリックモニタ。
【請求項22】
前記電子機器を支持するネックカラー部であって、前記センサ部材は前記ネックカラー部から離れている、ネックカラー部と、
前記リモートセンサ部材及び前記ネックカラー部を機能的に接続するロープと、
を更に有する、請求項21に記載のバイオメトリックモニタ。
【請求項23】
ユーザと機能的に結合するように構成される1又は複数のバイタルサインセンサと、
発光体と、
検知されたバイタルサインに従って、前記発光体のブリンキングを制御する制御回路と、
を有するバイオメトリックモニタ。
【請求項24】
前記制御回路は、前記検知されたバイタルサインが選択された閾値を横切ることに応じて、前記発光体によって発せられる光の色を変更する、請求項23に記載のバイオメトリックモニタ。
【請求項25】
前記ブリンキング光を制御する前記検知されたバイタルサインは、パルス、血液酸素、呼吸及び温度のうち少なくとも1つである、請求項23に記載のバイオメトリックモニタ。
【請求項26】
前記機能的な結合の位置は、耳道内、外耳の耳甲介内、外耳又は耳たぶ、額、鼻、頬、舌、首、手首、腕、臍又は腹部、及び足首のうちの1つである、請求項23に記載のバイオメトリックモニタ。
【請求項27】
前記発光体のブリンキングは、検知された心拍数に対応する、請求項23に記載のバイオメトリックモニタ。
【請求項28】
前記通信リンクは、シールドされていない1又は複数導体のワイヤ、シールドされた1又は複数導体のワイヤ、ワイヤレス電磁送信、1又は複数の光ファイバ、のうちの1つを含む、請求項1に記載のバイオメトリックモニタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公表番号】特表2009−528141(P2009−528141A)
【公表日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−557442(P2008−557442)
【出願日】平成19年2月6日(2007.2.6)
【国際出願番号】PCT/US2007/061639
【国際公開番号】WO2007/100959
【国際公開日】平成19年9月7日(2007.9.7)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】