説明

ノイズ低減装置、ノイズ低減方法、及び音声機器

【課題】スイッチング電源に起因するノイズを適切に低減することを課題とする。
【解決手段】音声機器100は、可変容量コンデンサ150と、ノイズ検知部160と、制御部170とを備える。可変容量コンデンサ150は、マイクモジュール110とスピーカモジュール120とに接続される信号線130と、接地端子140との間に介挿される。ノイズ検知部160は、スピーカモジュール120から出力された信号からノイズ成分を検知する。制御部170は、ノイズ検知部160によって検知されたノイズ成分が低減されるように可変容量コンデンサ150の容量を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ノイズ低減装置、ノイズ低減方法、及び音声機器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電話機等の音声機器に用いられる電源は、省エネの観点等から、変換効率が悪いトランスタイプの電源からスイッチングタイプの電源(以下、スイッチング電源)に置き換わりつつある。もっとも、音声機器の電源としてスイッチング電源を用いると、コモンモードノイズが起因と考えられるハムノイズが発生し、可聴域にノイズがのってしまう。
【0003】
このため、従来、スイッチング電源にて発生したノイズをスイッチング電源の出力側及び入力側にて低減する手法が検討されてきた。図6は、従来技術を説明するための図であるが、例えば図6に例示するように、スイッチング電源の出力側及び入力側にノイズを低減するためのフィルタ回路を設ける等の手法が検討されてきた。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】定村 宏、他4名、「スイッチング電源のEMI低減化回路と測定による検証」、電子情報通信学会論文誌 C Vol.J86-C、No.11、pp.1169-1176、2003年11月
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した従来の手法では、ノイズを低減する手法として必ずしも適切とはいえない場合があった。図7は、音声機器側で発生したノイズを説明するための図であるが、例えば図7に例示するように、スイッチング電源と音声機器との組合せによってはかえってノイズが顕著になる場合がある。また、仮にノイズが低減される組合せがあるとしても、音声機器に用いられるスイッチング電源の汎用性が失われる場合がある。さらに、従来の手法では、スイッチング電源に高額部品を使用せざるを得ない場合や大型化する場合もある。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、スイッチング電源に起因するノイズを適切に低減することが可能なノイズ低減装置、ノイズ低減方法、及び音声機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、開示の技術は、一つの態様において、ノイズ低減装置であって、スイッチング電源を電源とする音声機器のマイクロフォン部とスピーカ部とに接続される信号線と接地端子との間に介挿されるコンデンサと、前記スピーカ部から出力された信号からノイズ成分を検知するノイズ検知部と、前記ノイズ検知部によって検知されたノイズ成分が低減されるように前記コンデンサの容量を制御する制御部とを備える。
【0008】
また、開示の技術は、一つの態様において、ノイズ低減方法であって、ノイズ低減装置が、スイッチング電源を電源とする音声機器のスピーカ部から出力された信号からノイズ成分を検知するノイズ検知工程と、前記ノイズ検知工程によって検知されたノイズ成分が低減されるように、前記音声機器のマイクロフォン部とスピーカ部とに接続される信号線と接地端子との間に介挿されるコンデンサの容量を制御する制御工程とを含む。
【0009】
また、開示の技術は、一つの態様において、スイッチング電源を電源とする音声機器であって、マイクロフォン部とスピーカ部とに接続される信号線と接地端子との間に介挿されるコンデンサと、前記スピーカ部から出力された信号からノイズ成分を検知するノイズ検知部と、前記ノイズ検知部によって検知されたノイズ成分が低減されるように前記コンデンサの容量を制御する制御部とを備える。
【発明の効果】
【0010】
開示の技術によれば、スイッチング電源に起因するノイズを適切に低減することが可能になるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、実施例1に係る音声機器の構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、実施例1に係る制御部による処理手順を示すフローチャートである。
【図3】図3は、実施例1の効果を説明するための図である。
【図4】図4は、実施例1の効果を説明するための図である。
【図5】図5は、実施例2に係る音声機器の構成を示すブロック図である。
【図6】図6は、従来技術を説明するための図である。
【図7】図7は、音声機器側で発生したノイズを説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、開示の技術に係るノイズ低減装置、ノイズ低減方法、及び音声機器の実施例を説明する。なお、以下の実施例により本発明が限定されるものではない。
【実施例1】
【0013】
まず、図1〜4を用いて実施例1に係る音声機器100を説明する。図1は、実施例1に係る音声機器100の構成を示すブロック図である。図1に例示するように、実施例1に係る音声機器100は、スイッチング電源10と接続され、スイッチング電源10を電源とする。なお、図1は、音声機器100の構成として、開示の技術の説明に用いる主な部を示すものである。特に、図1に例示する点線内は、開示の技術に係るノイズ低減装置に相当する。また、音声機器100は、例えば電話機である。
【0014】
実施例1に係る音声機器100は、図1に例示するように、可変容量コンデンサ150を有する。可変容量コンデンサ150は、マイクモジュール110とスピーカモジュール120とに接続される信号線130と、接地端子140との間に介挿される。言い換えると、可変容量コンデンサ150の一端は、マイクモジュール110とスピーカモジュール120とに接続される信号線130に接続され、他端は、接地端子140に接続される。
【0015】
ここで、可変容量コンデンサ150は、直流電流を遮断してノイズ成分を流すことにより、ノイズフィルタとして機能する。すなわち、可変容量コンデンサ150は、信号線130を流れる電流をバイパスして接地端子140に流すが、このとき、直流電流は流さずにノイズ成分のみを流すので、ノイズ成分が低減されることになる。
【0016】
また、実施例1に係る音声機器100は、図1に例示するように、ノイズ検知部160及び制御部170を有する。ノイズ検知部160は、スピーカモジュール120から出力された信号からノイズ成分を検知し、検知したノイズ成分の値を制御部170に送る。なお、実施例1に係るノイズ検知部160は、例えば定期的にノイズ成分を検知し、検知したノイズ成分の値を定期的に制御部170に送る。
【0017】
ここで、ノイズ成分は、主に商用電源の周波数帯(例えば50Hz)や、その高調波の周波数帯(例えば100Hz)に現れる。このため、ノイズ検知部160は、スピーカモジュール120から出力された信号からこれらの周波数成分を検知することによってノイズ成分を検知し、周波数成分の大きさをノイズ成分の値とする。
【0018】
制御部170は、ノイズ成分の値をノイズ検知部160から受け取ると、ノイズ検知部160によって検知されたノイズ成分が低減されるように、可変容量コンデンサ150の容量を制御する。
【0019】
ここで、実施例1に係る制御部170は、ノイズ検知部160によって検知されたノイズ成分が最小となるように、可変容量コンデンサ150の容量を制御(フィードバック制御)する。具体的には、制御部170は、可変容量コンデンサ150の容量を所定量単位で増加又は減少させることで調整し、調整前にノイズ検知部160から受け取ったノイズ成分の値と、調整後にノイズ検知部160から受け取ったノイズ成分の値とを比較した結果、調整後に受け取ったノイズ成分の値の方がノイズ成分の低減傾向を示すことを条件として、調整を継続する。
【0020】
図2を用いて、上述した制御部170による調整処理を詳細に説明する。図2は、実施例1に係る制御部170による処理手順を示すフローチャートである。なお、実施例1に係る制御部170は、調整処理を無通話時に行うものとする。すなわち、図1において図示を省略するが、制御部170は、スピーカモジュール120から出力された信号から、通話時であるか無通話時であるかを判定し、無通話時であると判定した場合に、調整処理を開始する。無通話時、すなわち無信号時に、例えば商用電源の周波数帯(例えば50Hz)や、その高調波の周波数帯(例えば100Hz)の周波数成分を検知する方が、より精度の高い検知となるからである。
【0021】
さて、図2に例示するように、制御部170は、調整処理を開始する。ノイズ検知部160によってノイズ成分が検知され(ステップS1)、ノイズ成分の値(以下、検知値)が制御部170に送られる。すると、制御部170は、可変容量コンデンサ150の容量をΔC増加する(ステップS2)。ΔCは、容量変化のステップ値である。
【0022】
次に、再びノイズ検知部160によってノイズ成分が検知され(ステップS3)、検知値が制御部170に送られる。すると、制御部170は、ステップS1において受け取った検知値(直前の値)と、ステップS3において受け取った検知値とを比較する(ステップS4)。
【0023】
ステップS3において受け取った検知値の方が小さいと判定すると(ステップS4肯定)、すなわち、可変容量コンデンサ150の容量を調整した後の方がノイズ成分が低減されている場合に、制御部170は、可変容量コンデンサ150の容量をさらにΔC増加する(ステップS5)。
【0024】
そして、ノイズ検知部160によって再びノイズ成分が検知され(ステップS6)、検知値が制御部170に送られる。すると、制御部170は、ステップS3において受け取った検知値(直前の値)と、ステップS6において受け取った検知値とを比較する(ステップS7)。
【0025】
ステップS6において受け取った検知値の方が小さいと判定すると(ステップS7肯定)、すなわち、可変容量コンデンサ150の容量を調整した後の方がノイズ成分が低減されている場合に、制御部170は、ステップS5に戻り、可変容量コンデンサ150の容量をさらにΔC増加する(ステップS5)。
【0026】
一方、ステップS6において受け取った検知値の方が大きいと判定すると(ステップS7否定)、すなわち、可変容量コンデンサ150の容量を調整する前の方がノイズ成分が低減されている場合に、制御部170は、可変容量コンデンサ150の容量を直前の値(ステップS5においてΔC増加する前の値)に変更し(ステップS8)、調整処理を完了する。
【0027】
さて、ステップS4において、ステップS3において受け取った検知値の方が大きいと判定すると(ステップS4否定)、すなわち、可変容量コンデンサ150の容量を調整する前の方がノイズ成分が低減されている場合に、制御部170は、可変容量コンデンサ150の容量をΔC減少させる(ステップS9)。
【0028】
そして、ノイズ検知部160によって再びノイズ成分が検知され(ステップS10)、検知値が制御部170に送られる。すると、制御部170は、ステップS3において受け取った検知値(直前の値)と、ステップS10において受け取った検知値とを比較する(ステップS11)。
【0029】
ステップS10において受け取った検知値の方が小さいと判定すると(ステップS11肯定)、すなわち、可変容量コンデンサ150の容量を調整した後の方がノイズ成分が低減されている場合に、制御部170は、ステップS9に戻り、可変容量コンデンサ150の容量をさらにΔC減少させる(ステップS9)。
【0030】
一方、ステップS10において受け取った検知値の方が大きいと判定すると(ステップS11否定)、すなわち、可変容量コンデンサ150の容量を調整する前の方がノイズ成分が低減されている場合に、制御部170は、可変容量コンデンサ150の容量を直前の値(ステップS9においてΔC減少させる前の値)に変更し(ステップS8)、調整処理を完了する。
【0031】
このように、制御部170は、可変容量コンデンサ150の容量を所定量単位で増加させつつ、調整の結果を検知値の比較により検証し、調整がノイズ成分を低減する方向に行われている限りその調整を継続するが、調整がノイズ成分を増加する方向に傾くとその調整を完了する。こうして、制御部170は、ノイズ成分を最小にするように制御する。
【0032】
なお、制御部170による調整処理は、上述の例に限られるものではない。例えば、上述の例では、ノイズ検知部160が定期的に制御部170に検知値を送り、制御部170は、独自に無通話時であるか否かを判定し、無通話時であると判定した場合に調整処理を開始するとしたが、この手法に限られるものではない。例えば、ノイズ検知部160による検知も無通話時の場合にのみ行われてもよい。例えば、制御部170は、無通話時であると判定すると、その旨をノイズ検知部160に通知し、この通知を受けたことを契機としてノイズ検知部160による検知が開始されてもよい。また、無通話時であるか否かの判定をノイズ検知部160が行う構成であってもよい。
【0033】
また、例えば、上述の例では、まず可変容量コンデンサ150の容量を増加する方向から調整を開始したが(ステップS2を参照)、この手法に限られるものではなく、例えば可変容量コンデンサ150の容量を減少させる方向から調整を開始してもよい。また、例えば、上述の例では、制御部170は、ノイズ成分を最小にするまで繰り返し調整を行なったが、この手法に限られるものではなく、例えば、可変容量コンデンサ150の容量を調整する最大の回数を予め定めておき、その回数に至った時点で調整を完了する、といった手法でもよい。あるいは、調整は1回でもよい。すなわち、ノイズ成分が低減されるように可変容量コンデンサ150の容量を制御する手法であれば、任意に変更可能である。
【0034】
[実施例1の効果]
上述したように、実施例1に係る音声機器100は、可変容量コンデンサ150と、ノイズ検知部160と、制御部170とを備える。可変容量コンデンサ150は、マイクモジュール110とスピーカモジュール120とに接続される信号線130と、接地端子140との間に介挿される。ノイズ検知部160は、スピーカモジュール120から出力された信号からノイズ成分を検知する。制御部170は、ノイズ検知部160によって検知されたノイズ成分が低減されるように可変容量コンデンサ150の容量を制御する。このようなことから、実施例1によれば、スイッチング電源に起因するノイズを適切に低減することが可能になる。
【0035】
まず、実施例1によれば、音声機器の電源として、重量があり変換効率が芳しくないトランスタイプの電源(AC(Alternating Current)アダプタ等)を用いる必要がなくなり、スイッチングタイプの電源を用いることが可能になる。
【0036】
また、実施例1によれば、音声機器側でノイズ成分を低減する手法であるので、スイッチング電源との組合せに依存することがない。従って、音声機器に用いられるスイッチング電源の汎用性が失われることもない。さらに、スイッチング電源に高額部品を使用せする必要もなく、スイッチング電源が大型化することもない。言い換えると、音声機器用のノイズ対策や検証が十分になされていないと考えられる安価なスイッチング電源も、音声機器に用いることが可能になる。なお、ノイズ対策や検証がなされているスイッチング電源と併用して用いることも可能である。
【0037】
また、スイッチング電源に起因するノイズを低減することができるので、音声機器やACアダプタ等の改良に伴う機器ノイズ検証において、スイッチング電源からのノイズが観測されなくなり、検証が容易となる。さらに、スイッチング電源側では、ノイズ対策のための部品を省略することが可能になり、スイッチング電源の軽量化、小型化、コストダウン等が見込まれる。
【0038】
ここで、図3及び図4は、実施例1の効果を説明するための図である。図3及び図4は、いずれも、ノイズ低減のための調整処理を適用する前と、調整処理を適用した後との比較を示す。図3は、スイッチング電源として、スイッチングタイプのACアダプタ1を用いた場合、図4は、スイッチングタイプのACアダプタ2を用いた場合である。いずれの場合も、適用前(図3の(A)及び図4の(A))よりも、適用後(図3の(B)及び図4の(B))の方が振幅が小さくなっていることから、ノイズ成分が低減されていることが確認できる。
【0039】
また、実施例1に係る制御部170は、可変容量コンデンサ150の容量を所定量単位で増加又は減少させることで調整し、調整前に検知されたノイズ成分の値と調整後に検知されたノイズ成分の値とを比較した結果、調整後に検知されたノイズ成分の値の方がノイズ成分の低減傾向を示すことを条件として該調整を継続する。このようなことから、実施例1によれば、ノイズ成分が最小となるように最適な調整を行うことが可能になる。
【実施例2】
【0040】
次に、図5を用いて実施例2に係る音声機器100を説明する。図5は、実施例2に係る音声機器100の構成を示すブロック図である。
【0041】
図5に例示するように、実施例2に係る音声機器100は、実施例1に係る音声機器100が備える可変容量コンデンサ150の替わりに、複数のコンデンサが並列に接続された可変容量コンデンサ回路155を備える。なお、図5において、可変容量コンデンサ回路155は、4つのコンデンサが並列に接続された回路であるが、開示の技術はこれに限られるものではなく、並列に接続されるコンデンサの数は任意でよい。
【0042】
このような場合、実施例2に係る制御部170は、ノイズ成分の値をノイズ検知部160から受け取ると、ノイズ検知部160によって検知されたノイズ成分が低減されるように、可変容量コンデンサ回路155の容量を制御する。具体的には、実施例2に係る制御部170は、可変容量コンデンサ回路155が有するスイッチのオン、オフを切り換えることで、可変容量コンデンサ回路155の容量を制御する。
【0043】
すなわち、例えば、1つのコンデンサに対応するスイッチのみをオンにし、3つのコンデンサに対応するスイッチをオフにした状態を初期状態とする。制御部170は、例えば、図2を用いて説明した調整処理のステップS2において、2つのコンデンサに対応するスイッチをオンにする制御をすることで、可変容量コンデンサ回路155の容量を所定量単位で増加する。
【0044】
なお、ノイズ検知部160による処理や制御部170によるその他の処理等は、実施例1と同様であり、また、実施例1にて説明したように、他の手法を用いることもできる。
【符号の説明】
【0045】
100 音声機器
110 マイクモジュール
120 スピーカモジュール
130 信号線
140 接地端子
150 可変容量コンデンサ
160 ノイズ検知部
170 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スイッチング電源を電源とする音声機器のマイクロフォン部とスピーカ部とに接続される信号線と接地端子との間に介挿されるコンデンサと、
前記スピーカ部から出力された信号からノイズ成分を検知するノイズ検知部と、
前記ノイズ検知部によって検知されたノイズ成分が低減されるように前記コンデンサの容量を制御する制御部と
を備えたことを特徴とするノイズ低減装置。
【請求項2】
前記コンデンサは、可変容量のコンデンサであることを特徴とする請求項1に記載のノイズ低減装置。
【請求項3】
前記コンデンサは、複数のコンデンサが並列に接続されたものであり、
前記制御部は、各コンデンサに接続された各スイッチを制御することにより、前記コンデンサの容量を制御することを特徴とする請求項1に記載のノイズ低減装置。
【請求項4】
前記制御部は、コンデンサの容量を所定量単位で増加または減少させることで調整し、調整前に検知されたノイズ成分の値と調整後に検知されたノイズ成分の値とを比較した結果、調整後に検知されたノイズ成分の値の方がノイズ成分の低減傾向を示すことを条件として該調整を継続することにより、ノイズ成分が最小となるように前記コンデンサの容量を制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載のノイズ低減装置。
【請求項5】
ノイズ低減装置が、
スイッチング電源を電源とする音声機器のスピーカ部から出力された信号からノイズ成分を検知するノイズ検知工程と、
前記ノイズ検知工程によって検知されたノイズ成分が低減されるように、前記音声機器のマイクロフォン部とスピーカ部とに接続される信号線と接地端子との間に介挿されるコンデンサの容量を制御する制御工程と
を含むことを特徴とするノイズ低減方法。
【請求項6】
前記コンデンサは、可変容量のコンデンサであることを特徴とする請求項5に記載のノイズ低減方法。
【請求項7】
前記コンデンサは、複数のコンデンサが並列に接続されたものであり、
前記制御工程は、各コンデンサに接続された各スイッチを制御することにより、前記コンデンサの容量を制御することを特徴とする請求項5に記載のノイズ低減方法。
【請求項8】
前記制御工程は、コンデンサの容量を所定量単位で増加または減少させることで調整し、調整前に検知されたノイズ成分の値と調整後に検知されたノイズ成分の値とを比較した結果、調整後に検知されたノイズ成分の値の方がノイズ成分の低減傾向を示すことを条件として該調整を継続することにより、ノイズ成分が最小となるように前記コンデンサの容量を制御することを特徴とする請求項5〜7のいずれか一つに記載のノイズ低減方法。
【請求項9】
スイッチング電源を電源とする音声機器であって、
マイクロフォン部とスピーカ部とに接続される信号線と接地端子との間に介挿されるコンデンサと、
前記スピーカ部から出力された信号からノイズ成分を検知するノイズ検知部と、
前記ノイズ検知部によって検知されたノイズ成分が低減されるように前記コンデンサの容量を制御する制御部と
を備えたことを特徴とする音声機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−4675(P2012−4675A)
【公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−135364(P2010−135364)
【出願日】平成22年6月14日(2010.6.14)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】