説明

バルブ用駆動機

【課題】スライダー及びトルクアームを備えたバルブ用駆動機の小型化及びコストの低減を図る。
【解決手段】入力軸4にスライダー6を螺合する。出力軸5からトルクアーム7を突出させる。トルクアーム7にスリット18を形成してスライダー6と係合させる。入力軸4を回転させてスライダー6を軸線方向に移動させて出力軸5を回転させる。スリット18の閉方向側の内側縁19の先端部19aを閉方向側に傾斜させる。入力軸4の軸線に対して先端部19aのなす角度が小さくなる。スライダー6がトルクアーム7をじわじわと強く押す。バルブ用駆動機を小型化しつつ所望のトルクが得られる。スリット18の開方向側の内側縁20の先端部20aを閉方向側に傾斜させる。スリット幅の広がりが生じず、入力軸4の空回りを生じさせない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば手動で入力軸に入力された回転を回転伝達部により出力軸に伝達してバルブに出力するバルブ用駆動機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、バタフライ弁などのバルブには、小さな力で容易に開閉できるよう、入力したトルクを増大して弁体に出力するためのバルブ用駆動機が装備されている(例えば特許文献1)。
【0003】
特許文献1のバルブ用駆動機は、トルク入力用のハンドルが固定された歯車軸のウォーム歯車と、弁軸に固定されたウォームホイールが噛み合うことにより、入力したトルクを増大して弁軸に出力するようになっている。ただ、このようなウォーム歯車及びウォームホイールを用いたバルブ用駆動機は、乱暴な使用による損傷や故障などのトラブルを生じやすい。
【0004】
これに対して、強度及び安全性に優れたバルブ用駆動機として、図9に示すような、スライダー101及びトルクアーム102を備えたバルブ用駆動機を採用することがある。ここで、図9(a)は閉弁時を示し、図9(b)は開弁時を示す。
【0005】
スライダー101は、その本体部(図示せず)が例えばハンドルを固定した入力軸に螺合され、入力軸を回転させることにより、入力軸の軸線103に沿って移動する。トルクアーム102は、弁体に回転を出力する出力軸104から半径方向外向きに突出するよう形成され、その中央付近よりも先端側に形成されたスリット105にスライダー101が係合することにより、スライダー101の移動に伴って、出力軸104を回転させる。
【特許文献1】特開2002−89740号公報(段落番号0019、0020)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、スライダー及びトルクアームを備えたバルブ用駆動機は、その出力軸の出力するトルクをより大きくするのに、出力軸の回転中心から入力軸の軸線までの距離を大きくする必要があり、その分、バルブ用駆動機が大型化すると共に、その製造コストが高くなりやすい。
【0007】
本発明は、スライダー及びトルクアームを備えつつ、小型化及びコストの低減を図ることのできるバルブ用駆動機の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明に係るバブル用駆動機は、入力軸に入力した回転を回転伝達部によって出力軸に伝達してバルブに出力するものであり、その回転伝達部に、入力軸の軸線周りの回転によって軸線方向に移動するよう入力軸に螺合したスライダーと、このスライダーと係合して出力軸を回転させるよう出力軸から半径方向外向きに突出するトルクアームとを備えたものである。さらに、トルクアームに、スライダーとスライド自在に係合するためのスリットを形成し、このスリットの両内側縁のうち、閉弁する際にスライダーが押圧する閉方向側の内側縁を、その先端部を基端部に対して閉方向側に傾斜させて形成したものである。
【0009】
上記構成によれば、スリットの閉方向側の内側縁の先端部を基端部に対して閉方向側に傾斜させるので、閉弁状態に至る直前において、スライダーで押圧する部位と入力軸の軸線とのなす角度を十分に小さくすることができる。この場合、入力軸の軸線に沿って移動するスライダーがトルクアームをじわじわと押すことになり、その分、トルクアームを押す力を強くすることができる。これにより、出力軸の回転中心から入力軸の軸線までの距離を長くすることなく、強いトルクを必要とする閉弁状態に至る直前に、出力軸の出力するトルクを十分に大きくすることができる。
【0010】
しかも、基端部に対して先端部を傾斜させる分、スリットの基端部と入力軸の軸線とのなす角度をある程度大きくすることができるので、トルクアームを極端に長くすることなく、スリットの先端部を入力軸の軸線上のスライダーに係合させることができる。なお、スリットの閉方向の内側縁を真っ直ぐに形成することも考えられるが、この場合、出力軸の出力するトルクを十分に大きくするには、スリットの閉方向の内側縁がその全長に渡って入力軸の軸線と小さな角度をなすことになり、スリットの先端部をスライダーに届かせるには、トルクアームを極端に長くする必要がある。
【0011】
また、スリットの両内側縁のうち、開弁する際にスライダーで押圧される開方向側の内側縁を、その先端部を基端部に対して閉方向側に傾斜させて形成することができる。そうすれば、スリットの開方向側の内側縁の先端部を閉方向側の内側縁の先端部と同じ方向に傾斜させることになるので、スリットの先端部におけるスリット幅の広がりを生じさせず、スリット幅の範囲内でスライダーが移動することによる入力軸の空回り状態が生じるのを防止することができる。
【0012】
ここで、スリットの開方向側の内側縁の先端部を閉方向側に傾斜させるので、開弁状態に至る直前では、出力軸の出力するトルクが小さくなるが、通常、開弁状態に至る直前のバルブを駆動させるのに特に強いトルクは不要である。なお、スリットの開方向側の内側縁の先端部を基端部に対して開方向側に傾斜させて、開弁状態に至る直前の出力軸のトルクを高めることもできる。
【0013】
スリットの閉方向側の内側縁の先端部を閉弁状態で入力軸の軸線と平行になるよう基端部に対する傾斜角度を設定すれば、閉弁状態に至った後は、スライダーの移動によって出力軸がトルクを出力することがない。これにより、既に閉弁状態に至ったバルブに過度のトルクを出力するのを防止することができる。
【0014】
また、スライダーに、入力軸に回転抵抗を付与するブレーキを設け、入力軸に、閉弁状態及び/又は開弁状態でブレーキと接触して回転抵抗を受けるブレーキ受けを設けることもできる。そうすれば、スライダーと共に移動するブレーキが閉弁状態及び/又は開弁状態でブレーキ受けに接触するので、その回転抵抗によって、閉弁状態及び/又は開弁状態に至ったことを感知することができる。特に、スリットの閉方向側の内側縁の先端部を閉弁状態で入力軸の軸線と平行にするという上記の構成を採用する場合、閉弁状態に至った後、バルブから抵抗を受けなくなるが、ブレーキによって入力軸の空回りを阻止することができる。
【発明の効果】
【0015】
以上の説明から明らかな通り、本発明によると、トルクアームのスリットの内側縁のうち、スライダーで押圧する部位を閉方向側に傾斜させることにより、強いトルクを必要とする閉弁状態に至る直前に、トルクアームをじわじわと強い力で押すようにしている。
【0016】
これにより、出力軸の回転中心から入力軸の軸線までの距離を長くすることなく、出力軸の出力するトルクを十分に大きくすることができるので、スライダー及びトルクアームを備えた構成を採用してバルブ用駆動機の強度及び安全性を高めつつ、その小型化及びコストの低減を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明に係るバルブ用駆動機を実施するための最良の形態について、図面を用いて説明する。図1は本発明に係るバルブ用駆動機の正面図である。図2はその左半分がバルブ用駆動機の平面図で、右半分がA−A断面図である。図3はB−B断面図、図4はブレーキの正面図、図5はブレーキ及びブレーキ受けの側面図である。
【0018】
バルブ用駆動機1は、例えば手動でバタフライ弁などのバルブを開閉操作するためのものであり、ケーシング2と、操作部3としての一端を外部に突出させつつケーシング2に収容された入力軸4と、ケーシング2に収容されてバルブに回転を出力する出力軸5と、入力軸4の軸線方向に移動するスライダー6と、スライダー6と係合して出力軸5を回転させるトルクアーム7と、スライダー6に設けられてバルブの閉弁状態及び開弁状態で入力軸4に操作抵抗を付与するブレーキ8と、入力軸4に設けられてブレーキ8から操作抵抗を受けるブレーキ受け9とを備え、そのスライダー6とトルクアーム7とがケーシング2に収容されて、入力軸4に入力された回転を出力軸5に伝達する回転伝達部を構成している。
【0019】
ケーシング2は、その両側部に、入力軸4を水平方向に挿入するための開口を有し、下部に、出力軸5の下端部を回転自在に支持する軸受け10としての開口を有し、上部に、出力軸5を下向きに挿入するための開口を有する形状とされ、バルブの上方に装着される。このケーシング2の両側部の開口のうちの一方は、入力軸4の操作部3を外部に貫通させる貫通穴を有する蓋体11で塞がれ、両側部の開口のうちの他方は、蓋体12で塞がれ、上部の開口は、出力軸5の上端部を回転自在に支持する軸受け13を有する蓋体14で塞がれている。
【0020】
入力軸4は、水平に配置されると共に、ケーシング2の両側部の開口付近に収容された軸受け15、16で軸線周りに回転自在に支持され、その操作部3にハンドルなどを装着して、手動によって回転を入力するようになっている。入力軸4の中央部には、スライダー6を螺合するためのねじが形成され、入力軸4を回転させることによって、その軸線方向にスライダー6を移動させるようになっている。
【0021】
スライダー6は、直方体の外形を有するスライダー本体6aの上下面に円柱状の係合こま6bを突設してなり、そのスライダー本体6aが入力軸4に螺合されて、係合こま6bがトルクアーム7と係合する。スライダー6の背面には、入力軸4に操作抵抗としての回転抵抗を付与するブレーキ8がボルト締結されている。
【0022】
ブレーキ8は、ガイド板8aの両端部に保持された球体8bを背面側から弾性力で正面側に押さえ付けるようにバネ板8cを配置してなり、球体8bがブレーキ受け9の周面に接触して、入力軸4に回転抵抗を付与するようになっている。
【0023】
ブレーキ受け9は、その周面に抵抗を高めるためのロレットや歯形が形成された断面円形とされ、入力軸4の軸線方向で軸受け15、16の内側に隣接して位置し、バルブの閉弁状態及び開弁状態で、周面にブレーキ8の球体8bが接触して、入力軸4に対する回転抵抗を受けるようになっている。なお、両ブレーキ受け9の間の全範囲において、入力軸4の周面にねじが形成される。
【0024】
出力軸5は、鉛直に配置されると共に、軸受け10、13で軸線周りに回転自在に支持され、その下端に、ケーシング2の軸受け8に挿入された連接棒17が接続され、この連接棒17を介してバルブに回転を出力するようになっている。
【0025】
トルクアーム7は、出力軸5の中央部から半径方向外向きに突出すると共に、半径方向先端部から中央部に至るスリット18を有する厚板状とされる。このトルクアーム7は、入力軸4及びスライダー本体6aを上下に挟むように一対形成され、そのスリット18にスライダー6の上下の係合こま6bがスライド自在に係合することにより、スライダー6の移動に伴って出力軸5を回転させるようになっている。
【0026】
スリット18の両内側縁19、20のうち、バルブを閉弁する際にスライダー6の係合こま6bで押圧される閉方向側(図2における右側)の内側縁19は、その先端部19aが基端部19bに対して閉方向側に傾斜して形成されている。この先端部19aの基端部19bに対する傾斜角度は、バルブの閉弁状態で先端部19aが入力軸4の軸線と平行になるよう設定されている。
【0027】
また、バルブを開弁する際にスライダー6の係合こま6bで押圧される開方向側(図2における左側)の内側縁20は、その先端部20aが基端部20bに対して閉方向側に傾斜して形成されている。これにより、先端部20aが閉方向側の内側縁19の先端部19aと平行になるよう設定され、スリット18の幅が、係合こま6bの直径よりもわずかに大きいスリット幅で、ほぼ一定とされている。
【0028】
次に、バルブ用駆動機を操作する手順を説明する。図6はスライダーの移動に伴って出力軸が回転する様子を説明する図である。
【0029】
まず、開弁状態のバルブを閉弁する手順を説明する。図6(a)に示すように、バルブの開弁状態では、トルクアーム7の先端が開方向側(図6における左側)を向いており、この開弁状態で、操作部3に装着したハンドルを操作して入力軸4を回転させ、スライダー6を閉方向側(図6における右側)に移動させる。なお、開弁状態では、ブレーキ8の開方向側(図2における左側)の球体8bが開方向側のブレーキ受け9に接触しているので、入力軸4に付与される回転抵抗を感知しながらハンドルを操作する。
【0030】
図6(b)に示すように、スライダー6を閉方向に移動させることにより、スライダー6の係合こま6bがスリット18の閉方向側の内側縁19を押圧して、トルクアーム7と一体の出力軸5を閉方向に回転させる。このとき、係合こま6bは、直線状の入力軸4に沿って移動するので、出力軸5の周方向に移動するトルクアーム7に対して、一旦、径方向内向きに移動してスリット18の基端側に位置する。
【0031】
図6(c)に示すように、さらに、入力軸4を回転させてスライダー6を移動させることにより、係合こま6bが、スリット18の先端側に移動しつつ、トルクアーム7の先端を閉方向側に向けるよう出力軸5を閉方向に回転させて、バルブを閉弁状態にする。このとき、ブレーキ8の閉方向側の球体8bが閉方向側のブレーキ受け9に接触して、バルブが閉弁状態に至ったことを感知させ、しかも、内側縁19の先端部19aが入力軸4の軸線に対してほぼ平行になることにより、バルブへの過度のトルクの出力を阻止するセルフロックが機能する。
【0032】
また、閉弁状態のバルブを開弁する際には、ブレーキ8による回転抵抗を感知するまで入力軸4を反対方向に回転させることにより、スライダー6を開方向に移動させる。これにより、係合こま6bが、スリット18の開方向側の内側縁20を押圧し、トルクアーム7を図6(c)から(b)、(a)の順に移動させて出力軸5を開方向に回転させ、バルブを開弁状態に至らせる。
【0033】
ここで、スリット18は、その全長にわたって係合こま6bの直径よりもわずかに大きいスリット幅に設定されており、入力軸4を反対方向に回転させる際、閉方向側の内側縁19を押圧していた係合こま6bがスリット18の開方向側の内側縁20に当たるまで入力軸4を空回りさせる必要がない。
【0034】
次に、スライダーからトルクアームに作用する力について説明する。図7はスライダーからトルクアームに作用する力について説明する図である。
【0035】
図7に示すように、閉弁状態に至る直前、スライダー6の係合こま6bは、スリット18の内側縁19の先端部19aを押圧し、出力軸5にトルク(M)を作用させるようになっている。
【0036】
トルク(M)は、係合こま6bが先端部19aを押圧する力(P1)と、係合こま6及び先端部19aの接触点から出力軸5の回転中心までの距離(L1)とを用いて、M=P1・L1で表わされる。ここで、力(P1)は、先端部19aに対して垂直に作用する力であり、距離(L1)は、先端部19aと平行な方向における距離である。
【0037】
力(P1)は、入力軸4の軸線と平行な方向の成分が、スライダー6を閉方向に移動させる力(P2)と等しく、先端部19aが入力軸4の軸線に対してなす角度(θ1)を用いて、P1=P2/sin(θ1)で表わされる。
【0038】
これにより、トルク(M)は、M=P1・L1=P2/sin(θ1)・L1で表わされ、スライダー6を移動させる力(P2)を一定とすると、角度(θ1)を小さくするほど、また、距離(L1)を長くするほど、トルク(M)が大きくなる。
【0039】
ここで、角度(θ1)は、先端部19aが基端部19bに対して閉方向側(図7における右側)に傾斜している分、基端部19bが入力軸4の軸線に対してなす角度(θ2)よりも小さくなる(θ1<θ2)。なお、基端部19bが入力軸4の軸線に対してなす角度(θ2)は、トルクアーム7の中心軸が入力軸4の軸線に対してなす角度(θ2)と等しい。
【0040】
また、距離(L1)は、基端部19bを先端側に延長した仮想線に係合こま6を仮に接触させた場合と比較して、その仮想線及び係合こま6の接触点から出力軸5の回転中心までの距離(L2)よりも長くなる(L1>L2)。
【0041】
したがって、先端部19aを基端部19bに対して閉方向に傾斜させることにより、入力軸4から出力軸5までの距離を長くすることなく、ハンドルを一定の力で回転操作してスライダー6を一定の力(P2)で移動させた場合の出力軸5のトルク(M)を大きくすることができる。
【0042】
また、スリット18の開方向側の内側縁20は、その先端部20aが基端部20bに対して閉方向側に傾斜しているので、その分、閉弁する際とは逆に、開弁状態に至る直前の出力軸5のトルクが小さくなるが、開弁状態に近い状態では、バルブの操作に強いトルクは不要であり、特に問題を生じることはない。
【0043】
なお、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内において、適宜変更を加えることができる。例えば、図8に示すように、トルクアーム7のスリット18は、その閉方向側の内側縁19の先端部19aを閉方向側に傾斜させ、開方向側の内側縁20の先端部20aを開方向側に傾斜させてもよい。これにより、閉弁状態に至る直前だけでなく、開弁状態に至る直前においても、出力軸5のトルクを大きくすることができる。
【0044】
この場合、スリット18の先端部のスリット幅が広くなるので、閉弁状態にした後、ハンドルを反転させて開弁操作をする際、閉方向側の先端部19aに接触している係合こま6bが開方向側の先端部20aに接触するまで、ハンドルを空回りさせればよい。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明に係るバルブ用駆動機の正面図
【図2】左半分がバルブ用駆動機の平面図で、右半分がA−A断面図
【図3】B−B断面図
【図4】ブレーキの正面図
【図5】ブレーキ及びブレーキ受けの側面図
【図6】スライダーの移動に伴って出力軸が回転する様子を説明する図
【図7】スライダーからトルクアームに作用する力について説明する図
【図8】トルクアームの別の形態を示す図
【図9】従来のバルブ用駆動機のトルクアームを示す図
【符号の説明】
【0046】
1 バルブ用駆動機
2 ケーシング
3 操作部
4 入力軸
5 出力軸
6 スライダー
7 トルクアーム
8 ブレーキ
9 ブレーキ受け
18 スリット
19 内側縁(閉方向側)
19a 先端部
19b 基端部
20 内側縁(開方向側)
20a 先端部
20b 基端部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力軸に入力された回転を回転伝達部により出力軸に伝達してバルブに出力するバルブ用駆動機であって、
前記回転伝達部は、入力軸の軸線周りの回転によって軸線方向に移動するよう入力軸に螺合されたスライダーと、該スライダーと係合して出力軸を回転させるよう該出力軸から半径方向外向きに突出するトルクアームとを備え、
前記トルクアームに、スライダーとスライド自在に係合するためのスリットが形成され、該スリットの両内側縁のうち、閉弁する際にスライダーで押圧される閉方向側の内側縁は、その先端部が基端部に対して閉方向側に傾斜して形成されたことを特徴とするバルブ用駆動機。
【請求項2】
前記スリットの両内側縁のうち、開弁する際にスライダーで押圧される開方向側の内側縁は、その先端部が基端部に対して閉方向側に傾斜して形成されたことを特徴とする請求項1に記載のバルブ用駆動機。
【請求項3】
前記スリットの閉方向側の内側縁の先端部は、閉弁状態で入力軸の軸線と平行になるよう基端部に対する傾斜角度が設定されたことを特徴とする請求項1又は2に記載のバルブ用駆動機。
【請求項4】
前記スライダーに、入力軸に回転抵抗を付与するブレーキが設けられ、前記入力軸に、閉弁状態及び/又は開弁状態で前記ブレーキと接触して回転抵抗を受けるブレーキ受けが設けられたことを特徴とする請求項1、2又は3に記載のバルブ用駆動機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−275901(P2009−275901A)
【公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−130474(P2008−130474)
【出願日】平成20年5月19日(2008.5.19)
【出願人】(391060432)株式会社オーケーエム (19)
【Fターム(参考)】