説明

バンドクランプ

【課題】 被結束部材をロック部材のクランプ面のほぼ中央部に配置して、偏りなくクランプできるようにしたバンドクランプを提供する。
【解決手段】 このバンドクランプ20は、被結束部材11に巻き付けられるバンド部12と、このバンド部の基端が連結されたロック部13とを備えている。バンド部には、その長さ方向に沿って所定間隔で係合突起22が形成され、ロック部は、バンド部の先端が挿通される挿通路24と、この挿通路内に配置されてバンド部の係合突起に係合するロック爪とを有する。そして、ロック部の被結束部材が当接するクランプ面には、バンド部の連結部から前記バンド部の延出方向に向けて、バンド部の両側に沿って伸びるリブ29aが形成されている。更に、ロック部の被結束部材が当接するクランプ面28には、挿通路の入口部方向に向けて高くなるテーパ状のリブ29bが形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばワイヤーハーネス等の結束すべき部材をクランプするためのバンドクランプに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車や電機機器等に配線されるワイヤーハーネスは、バンドクランプによって結束されて、車体パネルやフレームに固定されている。
【0003】
例えば図8,9に示すように、このようなバンドクランプ10は、ワイヤーハーネス等の被結束部材11に巻き付けられるバンド部12と、このバンド部12の基部12aが連結されたロック部13とを備えている。バンド部12には、その片面に図示しない係合突起が長さ方向に沿って所定間隔で形成され、ロック部13は、バンド部12の先端12bが挿通される図示しない挿通路と、この挿通路内に配置されてバンド部12の前記係合突起に係合するロック爪とを有している。
【0004】
また、ロック部13は、外径方向に斜め下方に向けて広がるフランジ部14と、このフランジ部14の下面中央から垂設された係止脚部15とを有している。係止脚部15は、支柱16と、この支柱16の下端から錨形状をなして上方に伸びる一対の弾性係止片17(図においては一方のみ見えている)を有している。
【0005】
そして、バンド部12を被結束部材11の所定箇所に巻付け、バンド部12の先端12bを挿通孔に通して引っ張り、バンド部12で被結束部材11を締め付けると、その状態でバンド部12の係合突起が挿通路内に設けられたロック爪に係合して抜け止めされ、被結束部材11をクランプすることができる。この状態で、係止脚部15を車体パネルやフレームの取付け孔に挿入して係止させることにより、被結束部材11を固定することができる。
【0006】
また、下記特許文献1には、被結束物の外周に巻回すことが可能な帯部と、この帯部の基端部に結合され、かつ帯部をその先端部から挿通させて引き締めることで被結束物のクランプが可能なバックル部とを備えたベルトクランプであって、前記帯部とバックル部との結合位置は、前記クランプ時において被結束物の外周に接する側となる帯部のクランプ面を、同じ側のバックル部のクランプ面から被結束物の外方向へ偏倚させた位置に設定され、またバックルのクランプ面において被結束物の周方向に関して相対向する箇所に回止め突起がそれぞれ形成されていることを特徴としたベルトクランプが開示されている。
【特許文献1】実公平8−7129号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来のバンドクランプは、図8に示すように、被結束部材11にバンド部12を巻き付けて、バンド部12の先端12bをロック部13の挿通路に通して引っ張ったとき、被結束部材11が、係止脚部15の軸心aに対して、バンド部12の引っ張り方向に押されて偏る傾向がある。このため、この被結束部材11を手に持って係止脚部15を車体パネルやフレームの取付け孔に差し込むとき、作業者は係止脚部15の軸心が被結束部材11の中心にあると思って差し込むため、係止脚部15を取付け孔に斜めに挿入してしまうことがあり、係止脚部15を損傷したり、確実に固定されなかったりすることがあった。
【0008】
また、図9に示すように、被結束部材11が細い場合には、被結束部材11がバンド部12の基部において、ロック部13の側壁との間に挟みこまれてしまい、被結束部材11が係止脚部15に対して大きく偏心した位置でクランプされてしまうことがあった。そのような場合には、車体パネルやフレームに固定したとき、被結束部材11が予定した経路に配置されないため、周囲の部材と干渉してしまう可能性があった。
【0009】
一方、上記特許文献1のベルトクランプでは、バックルのクランプ面に、被結束物の周方向に関して相対向する箇所に、回止め突起をそれぞれ形成したことにより、被結束物に対してベルトクランプが回り止めできるようにしているが、被結束物が細い場合にバックルの側壁との間に挟みこまれてしまうという問題を回避することはできず、クランプ面の両側に設けた上記突起によって、上記問題がより発生しやすくなる可能性があった。
【0010】
したがって、本発明の目的は、被結束部材をロック部材のクランプ面のほぼ中央部に配置して、偏りなくクランプできるようにしたバンドクランプを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため、本発明の第1は、被結束部材に巻き付けられるバンド部と、このバンド部の基端が連結されたロック部とを備え、前記バンド部には、その長さ方向に沿って所定間隔で係合突起が形成され、前記ロック部は、前記バンド部の先端が挿通される挿通路と、この挿通路内に配置されて前記バンド部の係合突起に係合するロック爪とを有するバンドクランプにおいて、前記ロック部の前記被結束部材が当接するクランプ面には、前記バンド部の連結部から前記バンド部の延出方向に向けて、前記バンド部の両側に沿って伸びるリブが形成されていることを特徴とするバンドクランプを提供するものである。
【0012】
上記発明によれば、クランプ面に被結束部材を当接させて、バンド部を被結束部材に巻付け、バンド部の先端部をロック部の挿通路に挿入して引っ張るとき、バンド部の基部がリブの間から立ち上がるため、被結束部材はロック部の側壁との間に挟みこまれることなく、必ずリブ上に載ってバンド部で締め付けられる。したがって、被結束部材がバンド部の基部とロック部の側壁との間に挟みこまれて偏寄った位置でクランプされてしまうことを防止できる。
【0013】
本発明の第2は、被結束部材に巻き付けられるバンド部と、このバンド部の基端が連結されたロック部とを備え、前記バンド部には、その長さ方向に沿って所定間隔で係合突起が形成され、前記ロック部は、前記バンド部の先端が挿通される挿通路と、この挿通路内に配置されて前記バンド部の係合突起に係合するロック爪とを有するバンドクランプにおいて、前記ロック部の前記被結束部材が当接するクランプ面には、前記挿通路の入口部方向に向けて高くなるテーパ状のリブが形成されていることを特徴とするバンドクランプを提供するものである。
【0014】
上記発明によれば、クランプ面に被結束部材を当接させて、バンド部を被結束部材に巻付け、バンド部の先端部をロック部の挿通路に挿入して引っ張るとき、被結束部材がバンド部の引っ張り方向に押し付けられても、被結束部材がクランプ面に設けられたテーパ状のリブに圧接されて移動を規制されるため、クランプ面の中心から偏った位置でクランプされてしまうことを防止できる。
【0015】
本発明の第3は、被結束部材に巻き付けられるバンド部と、このバンド部の基端が連結されたロック部とを備え、前記バンド部には、その長さ方向に沿って所定間隔で係合突起が形成され、前記ロック部は、前記バンド部の先端が挿通される挿通路と、この挿通路内に配置されて前記バンド部の係合突起に係合するロック爪とを有するバンドクランプにおいて、前記ロック部の前記被結束部材が当接するクランプ面には、前記バンド部の連結部から前記バンド部の延出方向に向けて、前記バンド部の両側に沿って伸びるリブが形成されると共に、前記挿通路の入口部方向に向けて高くなるテーパ状のリブが形成されていることを特徴とするバンドクランプを提供するものである。
【0016】
上記発明によれば、被結束部材がバンド部の基部とロック部の側壁との間に挟みこまれて偏寄った位置でクランプされてしまうことを防止できると共に、被結束部材がバンド部の引っ張り方向に移動するのを規制して、クランプ面の中心から偏った位置でクランプされてしまうことを防止できる。
【0017】
本発明の第4は、前記第1又は3の発明において、前記ロック部には、被取付け部材の取付け孔周縁に係合するフランジ部を介して、前記取付け孔の裏面側に係止される係止脚部が形成されており、前記挿通路の出口部には、前記バンド部の挿出方向に向けて伸びる挿出ガイド部が設けられ、この挿出ガイド部の先端は、前記フランジ部よりも外方に延出されているバンドクランプを提供するものである。
【0018】
上記発明によれば、バンド部の挿通路から挿出された余剰長さ部分をカッター等で切断する際に、挿出ガイド部がフランジ部よりも外方に伸びているので、挿出ガイド部の先端に合わせてバンド部を切断することにより、誤ってフランジ部を切断してしまうことを防止できる。
【0019】
本発明の第5は、前記第2〜4の発明のいずれかにおいて、前記テーパ状のリブの立ち上がり部が、前記クランプ面のほぼ中央部に設けられているバンドクランプを提供するものである。
【0020】
上記発明によれば、テーパ状のリブによって被結束部材の移動を規制する際に、テーパ状のリブの立ち上がり部がクランプ面のほぼ中央部に設けられていることにより、被結束部材の中心がテーパ状のリブの立ち上がり部に位置したところで安定するため、被結束部材の外径が変化しても、その中心が常にクランプ面の中央に位置するようにクランプすることができる。
【0021】
本発明の第6は、前記第2〜5の発明のいずれか1つにおいて、前記テーパ状のリブは、前記バンド挿通路の入口部より張り出すように形成されているバンドクランプを提供することにある。
【0022】
上記発明によれば、被結束部材の外径が大きい場合でも、バンド部に引っ張られたときの被結束部材の移動を効果的に規制することができ、被結束部材をクランプ面のほぼ中央部に安定して保持することができる。
【0023】
本発明の第7は、前記1〜6の発明のいずれかにおいて、前記バンドの内側に前記係合突起を形成すると共に、その両側にリブを形成し、前記バンド挿通路内の上壁に前記ロック爪を設けたバンドクランプを提供するものである。
【0024】
上記発明によれば、ロック爪をバンド挿通路内の上壁に設けることにより、ロック爪の背後に撓みを許容するための空間を挿通路内に確保する必要がなくなるので、ロック部の厚さを薄くすることができ、ロック部に係止脚部等を設けた場合には、クランプ位置を取付け面に対してより近づけることができる。また、バンド両側のリブが被結束部材に食い込むため、被結束部材がその長手方向にずれることを防止できる。
【0025】
本発明の第8は、前記第1〜7の発明のいずれかにおいて、前記ロック爪は、前記バンド挿通路の出口部よりも奥方に設けられているバンドクランプを提供するものである。
【0026】
上記発明によれば、前記挿通路から挿出されたバンド部の余剰長さ部分をカットする際に、ロック爪で係合している部分までカットしてしまう虞れをなくすことができる。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、被結束部材がバンド部の基部とロック部の側壁との間に挟みこまれて偏寄った位置でクランプされてしまうことを防止し、あるいは、被結束部材がバンド部の引っ張り方向に移動するのを規制して、クランプ面の中心から偏った位置でクランプされてしまうことを防止することにより、被結束部材をロック部材のクランプ面のほぼ中央部に配置して、偏りなくクランプすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
図1〜7には、本発明によるバンドクランプの一実施形態が示されている。なお、前記図8、9に示した従来のバンドクランプと実質的に同一部分には、同符号を付して説明することにする。
【0029】
図1、2に示すように、このバンドクランプ20は、ワイヤーハーネス等の被結束部材11(図3〜5参照)に巻き付けられるバンド部12と、このバンド部12の基部12aが連結されたロック部13とを備えている。なお、本発明において、被結束部材11は、複数本のワイヤーハーネス等を束ねたものだけでなく、1本のワイヤーハーネス等をクランプするものであってもよい。
【0030】
バンド部12の基部12aは、中央部の抜き孔21によって、両側の2つの部分に分かれ、ロック部13に連結されている。バンド部12の内面には、長さ方向に沿って所定間隔で複数の係合突起22が所定間隔で形成されている。また、バンド部12の両側には、長さ方向に沿って内面側に突出するリブ23が形成されている。バンド部12の先端12bは、テーパ状に幅狭とされると共に、肉厚も薄くされている。
【0031】
ロック部13には、被結束部材11に当接するクランプ面28と、バンド部12の先端12bが挿通される挿通路24とが形成されている。この挿通路24の出口側上壁には、一対のスリット25によって弾性をもたらされた弾性片26が設けられ、この弾性片26の内側面に、前記バンド部12の係合突起22に係合して、前記バンド部12を抜け止めするロック爪27が形成されている。
【0032】
また、クランプ面28の両側には、リブ29が形成されている。このリブ29の挿通路24の出口部近傍に位置する後端部29aは、バンド部12の基部12aの連結部よりもバンド部12の延出側に伸びている。また、リブ29の上面には、クランプ面28の中央部から立ち上がり、挿通路24の入口部方向に向けて次第に高くなるテーパ部29bが設けられている。更に、リブ29の挿通路24の入口部近傍に位置する前端部29cは、挿通路24の入口部よりも外方に延出されている。
【0033】
また、ロック部13の挿通路24の出口部には、バンド部12の挿出方向に向けて伸びる挿出ガイド部30が設けられ、この挿出ガイド部30の先端は、後述するフランジ部14よりも外方に延出されている
更に、ロック部13は、外径方向に斜め下方に向けて広がるフランジ部14と、このフランジ部14の下面中央から垂設された係止脚部15とを有している。係止脚部15は、支柱16と、この支柱16の下端から錨形状をなして上方に伸びる一対の弾性係止片17とを有している。図4に示すように、弾性係止片17は、取付け孔の裏面側の周縁に係合する段部17aと、取付け孔の内周に圧接される端部17bとを有している。
【0034】
次に、このバンドクランプ20の作用について説明する。
【0035】
図3,4に示すように、被結束部材11が比較的細い電線等である場合、この被結束部材11をクランプ面28のリブ29上に載せて、バンド部12を巻き付けようとすると、図3の想像線で示すように、被結束部材11がバンド部12の基部12aとロック部13との角部に挟まることがある。しかしながら、リブ29の後端部29aが、バンド部12の基部12aが連結された部分よりも、バンド部12の延出方向に伸びているので、バンド部12を引き上げたときに、バンド部12がリブ29の後端部29aの間から立ち上がり、被結束部材11をリブ29の後端部29a上に載せて、図3の矢印で示す方向に移動させることができる。
【0036】
更に、バンド部12の先端12bを挿通路24に挿入し、挿通路24から挿出された先端12bを引っ張ることにより、バンド部12の係合突起22がロック部13に係合して抜け止めされ、バンド部12とクランプ面28との間で被結束部材11を締め付けてクランプすることができる。
【0037】
このとき、被結束部材11は、バンド部12に押されて図3の矢印方向に移動するが、リブ29のテーパ部29bの立ち上がり部分に至ると移動が停止し、あるいはテーパ部29bを上っても締め付け時に再び立ち上がり部分まで戻ってその位置に落ち着く。その結果、被結束部材11がバンド部12の基部12aとロック部13との角部に挟まれることを防止できると共に、被結束部材11をクランプ面28のほぼ中央に配置してクランプすることができる。
【0038】
また、図4に示すように、ロック部13のクランプ面28の両側に形成されたリブ29が、被結束部材11の下面に当たって、被結束部材11がクランプ面28に向けて湾曲すると共に、バンド部12の両側に形成されたリブ23が、被結束部材11の上面に当たるので、クランプされた状態で被結束部材11がその長手方向にずれることを効果的に防止することができる。
【0039】
更に、図1に示すように、挿通路24の出口側上壁に、一対のスリット25によって弾性をもたらされた弾性片26が設けられ、この弾性片26の内側面にロック爪27が形成されているので、弾性片26の背面側に撓みを許容させるためのスペースを挿通路24内に設ける必要がなく、ロック部13の厚さ(高さ)を小さくすることができる。このため、係止脚部15によって取付けパネルに固定したとき、被結束部材11を取付けパネルに近接させて保持することでき、配線スペースをより小さくできると共に、安定して保持させることができる。
【0040】
また、図5に示すように、被結束部材11が比較的太い電線、あるいは多数本の電線の結束物であるような場合には、被結束部材11にバンド部12を巻き付けて、バンド部12を挿通路24に通して引っ張ったとき、被結束部材11には矢印F方向へ押す力が作用する。このため、クランプ面28の中心(係止脚部15の軸心)aに対して、被結束部材11が矢印F方向にずれようとするが、本発明では、リブ29のテーパ部29bによって、被結束部材11の矢印F方向への移動が制止され、被結束部材11の中心をクランプ面28の中心aにほぼ一致させてクランプすることができる。
【0041】
なお、このとき、リブ29の前端部29cは、挿通路24の入口部よりも外方に延出されているので、被結束部材11の当接部を広くとることができ、上記テーパ部29bによる移動制止効果を高めると共に、被結束部材11を安定して保持することができる。
【0042】
図6に示すように、被結束部材11をクランプさせた後、バンド部12の挿通路24から挿出された余剰部分は、カッターC等で切断されることがある。このとき、このバンドクランプ20では、挿通路24の出口部にフランジ部14よりも外方に延出された挿出ガイド部30が設けられているので、この挿出ガイド部30の先端に合わせてバンド部12を切断することにより、誤ってフランジ部14を切断してしまうことを防止できる。
【0043】
図7は、こうしてクランプした被結束部材11を手で持って、バンドクランプ20の係止脚部15を、取付けパネル31の取付け孔32に挿入して固定するときの状態を示している。このとき、被結束部材11の中心と、係止脚部15の軸心とがほぼ一致しているため、作業者は、被結束部材11の中心を目安にして(被結束部材11の中心に係止脚部15の軸心があると判断して)係止脚部15を取付け孔32に差し込むことができ、取付け作業が容易になると共に、取付け孔32に係止脚部15が斜めに押し込まれて破損するなどのトラブルを回避することができる。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明は、例えばワイヤーハーネス等の結束すべき部材をクランプするためのバンドクランプとして利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明によるバンドクランプの一実施形態を示す斜視図である。
【図2】同バンドクランプの縦断面図である。
【図3】同バンドクランプの要部を示す正面図である。
【図4】同バンドクランプの要部を示す側面図である。
【図5】同バンドクランプで被結束部材をクランプした状態を示す正面図である。
【図6】バンド部の余剰長さ部分を切断する状態を示す説明図である。
【図7】同バンドクランプでクランプした被結束部材を取付けパネルに固定するときの操作を示す説明図である。
【図8】従来のバンドクランプで被結束部材をクランプした状態の一例を示す正面図である。
【図9】従来のバンドクランプで被結束部材をクランプした状態の他の例を示す部分正面図である。
【符号の説明】
【0046】
10 バンドクランプ
11 被結束部材
12 バンド部
12a 基部
12b 先端
13 ロック部
14 フランジ部
15 係止脚部
16 支柱
17 弾性係止片
20 バンドクランプ
22 係合突起
23 リブ
24 挿通路
25 スリット
26 弾性片
27 ロック爪
28 クランプ面
29 リブ
29a 後端部
29b テーパ部
29c 前端部
30 挿出ガイド部
31 パネル
32 取付け孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被結束部材に巻き付けられるバンド部と、このバンド部の基端が連結されたロック部とを備え、前記バンド部には、その長さ方向に沿って所定間隔で係合突起が形成され、前記ロック部は、前記バンド部の先端が挿通される挿通路と、この挿通路内に配置されて前記バンド部の係合突起に係合するロック爪とを有するバンドクランプにおいて、前記ロック部の前記被結束部材が当接するクランプ面には、前記バンド部の連結部から前記バンド部の延出方向に向けて、前記バンド部の両側に沿って伸びるリブが形成されていることを特徴とするバンドクランプ。
【請求項2】
被結束部材に巻き付けられるバンド部と、このバンド部の基端が連結されたロック部とを備え、前記バンド部には、その長さ方向に沿って所定間隔で係合突起が形成され、前記ロック部は、前記バンド部の先端が挿通される挿通路と、この挿通路内に配置されて前記バンド部の係合突起に係合するロック爪とを有するバンドクランプにおいて、前記ロック部の前記被結束部材が当接するクランプ面には、前記挿通路の入口部方向に向けて高くなるテーパ状のリブが形成されていることを特徴とするバンドクランプ。
【請求項3】
被結束部材に巻き付けられるバンド部と、このバンド部の基端が連結されたロック部とを備え、前記バンド部には、その長さ方向に沿って所定間隔で係合突起が形成され、前記ロック部は、前記バンド部の先端が挿通される挿通路と、この挿通路内に配置されて前記バンド部の係合突起に係合するロック爪とを有するバンドクランプにおいて、前記ロック部の前記被結束部材が当接するクランプ面には、前記バンド部の連結部から前記バンド部の延出方向に向けて、前記バンド部の両側に沿って伸びるリブが形成されると共に、前記挿通路の入口部方向に向けて高くなるテーパ状のリブが形成されていることを特徴とするバンドクランプ。
【請求項4】
前記ロック部には、被取付け部材の取付け孔周縁に係合するフランジ部を介して、前記取付け孔の裏面側に係止される係止脚部が形成されており、前記挿通路の出口部には、前記バンド部の挿出方向に向けて伸びる挿出ガイド部が設けられ、この挿出ガイド部の先端は、前記フランジ部よりも外方に延出されている請求項1又は3記載のバンドクランプ。
【請求項5】
前記テーパ状のリブの立ち上がり部が、前記クランプ面のほぼ中央部に設けられている請求項2乃至4のいずれか1つに記載のバンドクランプ。
【請求項6】
前記テーパ状のリブは、前記バンド挿通路の入口部より張り出すように形成されている請求項2乃至5のいずれか1つに記載のバンドクランプ。
【請求項7】
前記バンドの内側に前記係合突起を形成すると共に、その両側にリブを形成し、前記バンド挿通路内の上壁に前記ロック爪を設けた請求項1乃至6のいずれか1つに記載のバンドクランプ。
【請求項8】
前記ロック爪は、前記バンド挿通路の出口部よりも奥方に設けられている請求項1乃至7のいずれか1つに記載のバンドクランプ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−29566(P2006−29566A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−213610(P2004−213610)
【出願日】平成16年7月21日(2004.7.21)
【出願人】(000124096)株式会社パイオラックス (331)
【出願人】(000003997)日産自動車株式会社 (16,386)
【Fターム(参考)】