説明

パターンマッチング装置、画像符号化装置、画像復号化装置、画像処理システム及びプログラム

【課題】本構成を有していない場合に比較して、パターンマッチング処理の精度を高くすることができるパターンマッチング装置を提供する。
【解決手段】まず、第1の画像パターン(入力パターン1)と第2の画像パターン(入力パターン2)とが論理演算されて、第3の画像パターンが、論理演算の結果画像として生成される。論理演算は、例えば、論積積演算である。次に、論理演算の結果画像に基づいて、膨張画像が生成される。さらに、第1の画像パターン及び第2の画像パターンが、生成された膨張画像と重なり合う割合に基づいて、第1の画像パターンと第2の画像パターンとを比較する。具体的には、第1の画像パターン及び第2の画像パターンが、生成された膨張画像と重なり合う割合のいずれもが、所定の閾値以上である場合、第1の画像パターンと第2の画像パターンとは一致すると判定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二値画像のマッチング処理を行うパターンマッチング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
入力画像に繰り返し出現する文字又は図形などのパターンを抽出して画像辞書を作成し、その出現位置と辞書を符号化する画像符号化方式は、例えばJBIG2のテキスト符号化処理として公知である。また、膨張処理を用いたパターンマッチング処理として、以下の手法が挙げられる。
【0003】
特許文献1では、あるイメージ内の要素を検出し、まず、トークンの境界を決め、次に2段階のプロセスを適用し、その中で膨張されたイメージがトークンを表すモデルと比較され、それらの間の相対的な類似性が決定される手法が開示されている。
【0004】
特許文献2では、カメラ装置で基準文字を撮影して得られた文字画像データを、膨張化及び縮小化処理回路 に入力して基準文字画像データより膨らませた膨張化文字画像データと、基準文字画像データより縮小された縮小化文字画像データとを作成し、これら作成された膨張化文字画像データ及び縮小化文字画像データと被検査物の印字文字を撮影して得られた印字文字画像データとを、判定回路にて比較判定して、印字文字の良否を判定する手法が開示されている。
【0005】
【特許文献1】特開平7−200745号公報
【特許文献2】特開平9−147108号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上述した背景からなされたものであり、本構成を有していない場合に比較して、パターンマッチング処理の精度を高くすることができるパターンマッチング装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明に係るパターンマッチング装置は、第1の画像パターンと第2の画像パターンとの論理演算の結果画像に基づいて膨張画像を生成する膨張画像生成手段と、第1の画像パターン及び第2の画像パターンが、前記膨張画像生成手段により生成された膨張画像と重なり合う割合に基づいて、第1の画像パターンと第2の画像パターンとを比較する比較手段とを有する。
【0008】
好適には、第1の画像パターン及び第2の画像パターンは、二値画像であり、前記膨張画像生成手段は、第1の画像パターンと第2の画像パターンとの論理積演算の結果画像に対して膨張処理を施す。
【0009】
また、好適には、前記比較手段は、第1の画像パターン及び第2の画像パターンが、前記膨張画像生成手段により生成された膨張画像と重なり合う割合の少なくともいずれかが、所定の閾値未満である場合、第1の画像パターンと第2の画像パターンとは異なる画像パターンであると判定する。
【0010】
本発明に係る画像符号化装置は、互いに異なる複数の画像パターンを含むパターン辞書と、入力画像に含まれる画像パターンを抽出する抽出手段と、前記抽出手段により抽出された画像パターンと、前記パターン辞書に含まれる画像パターンとの論理演算の結果画像に基づいて膨張画像を生成する膨張画像生成手段と、前記抽出手段により抽出された画像パターン及び前記パターン辞書に含まれる画像パターンが、前記膨張画像生成手段により生成された膨張画像と重なり合う割合に基づいて、前記抽出手段により抽出された画像パターンと前記パターン辞書に含まれる画像パターンとが異なる画像パターンであると判定された場合、前記抽出手段により抽出された画像パターンを前記パターン辞書に格納する格納手段と、前記パターン辞書に含まれる画像パターンに関する情報と、前記抽出手段により抽出された画像パターンに関する情報とを符号化するパターン符号化手段とを有する。
【0011】
本発明に係る画像復号化装置は、互いに異なる複数の画像パターンを含むパターン辞書と、入力画像に含まれる画像パターンを抽出する抽出手段と、前記抽出手段により抽出された画像パターンと、前記パターン辞書に含まれる画像パターンとの論理演算の結果画像に基づいて膨張画像を生成する膨張画像生成手段と、前記抽出手段により抽出された画像パターン及び前記パターン辞書に含まれる画像パターンが、前記膨張画像生成手段により生成された膨張画像と重なり合う割合に基づいて、前記抽出手段により抽出された画像パターンと前記パターン辞書に含まれる画像パターンとが異なる画像パターンであると判定された場合、前記抽出手段により抽出された画像パターンを前記パターン辞書に格納する格納手段と、前記パターン辞書に含まれる画像パターンに関する情報と、前記抽出手段により抽出された画像パターンに関する情報とを符号化するパターン符号化手段とを有する画像符号化装置により符号化された符号データを受け付ける受付手段と、前記受付手段により受け付けられた符号データを復号化する復号化手段と、前記復号化手段により復号化されたデータに基づいて復号画像を生成する復号画像生成手段とを有する。
【0012】
また、本発明に係る画像処理システムは、互いに異なる複数の画像パターンを含むパターン辞書と、入力画像に含まれる画像パターンを抽出する抽出手段と、前記抽出手段により抽出された画像パターンと、前記パターン辞書に含まれる画像パターンとの論理演算の結果画像に基づいて膨張画像を生成する膨張画像生成手段と、前記抽出手段により抽出された画像パターン及び前記パターン辞書に含まれる画像パターンが、前記膨張画像生成手段により生成された膨張画像と重なり合う割合に基づいて、前記抽出手段により抽出された画像パターンと前記パターン辞書に含まれる画像パターンとが異なる画像パターンであると判定された場合、前記抽出手段により抽出された画像パターンを前記パターン辞書に格納する格納手段と、前記パターン辞書に含まれる画像パターンに関する情報と、前記抽出手段により抽出された画像パターンに関する情報とを符号化するパターン符号化手段とを有する画像符号化装置と、前記画像符号化装置により符号化された符号データを復号化する復号化手段と、前記復号化手段により復号化されたデータに基づいて復号画像を生成する復号画像生成手段とを有する画像復号化装置とを有する。
【0013】
本発明に係る第1のプログラムは、コンピュータを含むパターンマッチング装置において、第1の画像パターンと第2の画像パターンとの論理演算の結果画像に基づいて膨張画像を生成する膨張画像生成ステップと、第1の画像パターン及び第2の画像パターンが、前記生成された膨張画像と重なり合う割合に基づいて、第1の画像パターンと第2の画像パターンとを比較する比較ステップとを前記パターンマッチング装置のコンピュータに実行させる。
【0014】
また、本発明に係る第2のプログラムは、コンピュータを含む画像符号化装置において、互いに異なる複数の画像パターンを含むパターン辞書と、入力画像に含まれる画像パターンを抽出する抽出ステップと、前記抽出された画像パターンと、前記パターン辞書に含まれる画像パターンとの論理演算の結果画像に基づいて膨張画像を生成する膨張画像生成ステップと、前記抽出された画像パターン及び前記パターン辞書に含まれる画像パターンが、前記生成された膨張画像と重なり合う割合に基づいて、前記抽出された画像パターンと前記パターン辞書に含まれる画像パターンとが異なる画像パターンであると判定された場合、前記抽出された画像パターンを前記パターン辞書に格納する格納ステップと、前記パターン辞書に含まれる画像パターンに関する情報と、前記抽出された画像パターンに関する情報とを符号化するパターン符号化ステップとを前記画像符号化装置のコンピュータに実行させる。
【0015】
さらに、本発明に係る第3のプログラムは、コンピュータを含む画像復号化装置において、互いに異なる複数の画像パターンを含むパターン辞書とを含む画像符号化装置において、入力画像に含まれる画像パターンを抽出する抽出ステップと、前記抽出された画像パターンと、前記パターン辞書に含まれる画像パターンとの論理演算の結果画像に基づいて膨張画像を生成する膨張画像生成ステップと、前記抽出された画像パターン及び前記パターン辞書に含まれる画像パターンが、前記生成された膨張画像と重なり合う割合に基づいて、前記抽出された画像パターンと前記パターン辞書に含まれる画像パターンとが異なる画像パターンであると判定された場合、前記抽出された画像パターンを前記パターン辞書に格納する格納ステップと、前記パターン辞書に含まれる画像パターンに関する情報と、前記抽出された画像パターンに関する情報とを符号化するパターン符号化ステップとが実行されて符号化された符号データを受け付ける受付ステップと、前記受け付けられた符号データを復号化する復号化ステップと、前記復号化されたデータに基づいて復号画像を生成する復号画像生成ステップとを前記画像復号化装置のコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0016】
本発明のパターンマッチング装置によれば、本構成を有していない場合に比較して、パターンマッチング処理の精度を高くすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
まず、本発明の理解を助けるために、その背景及び概略を説明する。
パターンマッチング処理の第1の手法として、基準パターンの膨張画像及び縮小画像を予め準備して、入力画像が縮小画像を覆い、この入力画像が膨張画像からはみ出さないことにより、入力画像と基準パターンとが一致するか否かを判断する手法がある。しかしながら、基準パターンは固定されているので、任意のパターン同士の判断を行う場合、この手法は適用されることができない。さらに、基準パターンと入力画像との扱いが対称的ではないので、マッチング(A,B)とマッチング(B,A)との結果が異なる場合がある。
【0018】
パターンマッチング処理の第2の手法として、比較対象の2つのパターンのそれぞれに対して膨張処理を施した膨張画像を用いてパターンマッチングを行う手法がある。
図1は、2つのパターンのそれぞれに対して膨張処理を施してパターンマッチングを行う手法を説明する図である。
【0019】
図1(A)に示すように、まず、2つのパターン(本例では、「1」と「0」)は、それぞれ膨張処理を施されて、2つの膨張画像が生成される。次に、第1の比較対象パターン「1」が、第2の比較対象パターン「0」の膨張画像と一致する割合が算出される。具体的には、パターン「1」の黒画素が、パターン「0」の膨張画像の黒画素に覆われる割合が算出される。本例では、パターン「1」の黒画素の100%が、パターン「0」の膨張画像の黒画素に覆われている。
【0020】
同様にして、第2の比較対象パターン「0」が、第1の比較対象パターン「1」の膨張画像と一致する割合が算出される。本例では、本例では、パターン「0」の黒画素の100%が、パターン「1」の膨張画像の黒画素に覆われている。これらの算出された割合のいずれもが、所定の閾値τ(例えば、τ=96%)以上である場合、2つのパターンは一致すると判定される。
【0021】
このようなパターンマッチング手法では、異なる2つのパターンの細線が、例えば1画素程度ずれる位置関係にある場合においても、当該2つのパターンは膨張処理を施されるので、一致すると判定されてしまうことがある。例えば、図1(B)に示すように、2つのパターンが「1」と「0」である場合、又は図1(C)に示すように、2つのパターンが「I」と「II」である場合、比較対象の2つのパターンは異なるにもかかわらず、当該2つのパターンは一致すると判定されることがある。
【0022】
図2は、本発明に係るパターンマッチング装置によるパターンマッチング処理の概略を説明する図である。
図2に示すように、本発明に係るパターンマッチング装置においては、まず、第1の画像パターン(入力パターン1)と第2の画像パターン(入力パターン2)とが論理演算されて、第3の画像パターンが、論理演算の結果画像として生成される。例えば、第1の画像パターンと第2の画像パターン2とは二値画像であり、これらの画像パターンが論理積演算(アンド演算)されて、アンド画像が生成される。
【0023】
次に、論理演算の結果画像に基づいて、膨張画像が生成される。例えば、膨張画像は、論理演算の結果画像の黒画素を膨張半径δで膨張させることにより生成される。さらに、第1の画像パターン及び第2の画像パターンが、生成された膨張画像と重なり合う割合に基づいて、第1の画像パターンと第2の画像パターンとを比較する。
【0024】
具体的には、第1の画像パターン及び第2の画像パターンが、生成された膨張画像と重なり合う割合の少なくともいずれかが、所定の閾値未満である場合、第1の画像パターンと第2の画像パターンとは異なる画像パターンであると判定される。また、第1の画像パターン及び第2の画像パターンが、生成された膨張画像と重なり合う割合のいずれもが、所定の閾値以上である場合、第1の画像パターンと第2の画像パターンとは一致すると判定される。例えば、第1の画像パターン及び第2の画像パターンの黒画素が、膨張画像の黒画素に覆われる割合が算出され、この算出された割合と閾値τとが比較されて、第1の画像パターンと第2の画像パターンとが一致するか否かが判定される。
【0025】
なお、第1の画像パターンと第2の画像パターンとが論理演算される際、この2つの画像パターンの位置合わせ処理が行われる。位置合わせ処理は、例えば、2つのパターンの中心を求め、この中心を合わせることによりなされる。パターンの中心は、例えば、画像パターンの幅及び高さにより画像パターンの中央を算出することにより求められてもよいし、画像パターンの重心を算出することにより求められてもよい。また、第1の画像パターン及び第2の画像パターンと膨張画像とが重なる割合を算出する際においても、同様にして位置合わせ処理がなされる。
【0026】
以下、本発明の実施形態に係るパターンマッチング装置10、パターンマッチング装置10を含む画像符号化装置2、画像符号化装置2により符号化された符号データを復号して復号画像を生成する画像復号化装置3、及び画像符号化装置2と画像復号化装置3とを有する画像処理システムを具体的に説明する。
図3は、本発明の実施形態に係るパターンマッチング装置10、画像符号化装置2及び画像復号化装置3のハードウェア構成を、制御装置20を中心に示す図である。
図3に示すように、画像符号化装置2等は、CPU202及びメモリ204などを含む制御装置20と、ネットワークを介して外部のコンピュータなどとデータの送信及び受信を行う通信装置22と、ハードディスクドライブなどの記憶装置24と、液晶ディスプレイなどの表示装置並びにキーボード及びポインティングデバイスを含むユーザインタフェース(UI)装置26とを有する。
【0027】
画像符号化装置2等は、例えば、後述する画像符号化プログラム4及び画像復号化プログラム5がインストールされた汎用コンピュータであり、通信装置22、記憶装置24又は記録媒体240などを介して画像のデータを取得し、取得されたデータを符号化及び復号化する。なお、画像符号化装置2は、図示しないプリンタ装置のスキャナ機能又はスキャナ装置により光学的に読み取られた画像データを取得してもよい。
【0028】
図4は、画像符号化装置2の制御装置20により実行される画像符号化プログラム4の機能構成を示す図である。
図4に示すように、画像符号化プログラム4は、パターン展開部40、パターン比較部42、パターン辞書44及び符号化部46を有する。画像符号化プログラム4は、例えば、通信装置22を介して制御装置20に供給され、メモリ204にロードされて、制御装置20上で動作する図示しないOS上で、ハードウェアを具体的に利用して実行される。画像符号化プログラム4は、FD、CD又はDVDなどの記録媒体240に格納されて、画像符号化装置2に供給されてもよい。なお、以下の各プログラムも、同様に供給されて実行される。また、画像符号化プログラム4の全部又は一部の機能は、画像符号化装置2に設けられたASICなどにより実現されてもよい。
【0029】
画像符号化プログラム4において、パターン展開部40は、通信装置22、記憶装置24又は記録媒体240を介して、二値の入力画像を受け付け、この入力画像に含まれる画像パターンを抽出してパターン比較部42に対して出力する。例えば、パターン展開部40は、8近傍で連結された黒画素を1画素パターンとして入力画像から切り出し、この切り出した画素パターンのそれぞれをパターン比較部42に対して出力する。このようにして、パターン展開部40は、抽出手段を構成する。なお、以降、パターン展開部40により抽出された画像パターンを入力パターンともいう。
【0030】
パターン比較部42は、パターンマッチング処理を行う。具体的には、パターン比較部42は、パターン展開部40により抽出された画像パターンを入力パターンとして入力し、後述するパターン辞書44に含まれる画像パターンを読み出して、抽出された画像パターン(第1の画像パターン)と読み出した画像パターン(第2の画像パターン)とを比較する。パターン比較部42は、当該2つのパターンに基づく比較処理の結果、当該2つのパターンが異なるものであると判定した場合には、パターン展開部40により抽出された画像パターンをパターン辞書44に格納する。
【0031】
パターン比較部42は、パターン展開部40により抽出された画像パターンの入力画像における位置、及びパターン辞書44に含まれる当該画像パターンの識別情報を符号化部46に対して出力する。ここで、画像パターンの識別情報は、パターン辞書44に格納されている画像パターンを一意に識別するインデックスである。パターン比較部42が、パターン辞書44に含まれていない画像パターンをパターン辞書44に新たに格納した場合、当該新たに格納された画像パターンのパターン辞書44におけるインデックスを、符号化部46に対して出力する。なお、パターン比較部42については、後で詳述する。
【0032】
パターン辞書44は、互いに異なる複数の画像パターンを記憶する。ここで、画像パターンは、文字であってもよいし図形であってもよい。パターン辞書44は、メモリ204及び記憶装置24の少なくともいずれかにより実現される。
【0033】
符号化部46は、パターン辞書44に含まれる画像パターンに関する情報と、パターン展開部40により抽出された画像パターンに関する情報とを符号化して符号データを生成する。符号化部46は、符号データを記憶装置24に格納してもよいし、後述する画像復号化装置3など外部のコンピュータに対して通信装置22を介して送信してもよい。また、符号データは、記録媒体240に格納されて、画像復号化装置3などに供給されてもよい。
【0034】
具体的には、符号化部46は、入力画像から抽出された画像パターンの入力画像における位置と当該パターンのパターン辞書44におけるインデックスとをパターン比較部42から受け付け、これらの情報を符号化する。さらに、符号化部46は、パターン辞書44から画像パターンを読み出して、この画像パターンの画像を符号化する。このようにして、符号化部46は、パターン符号化手段を構成する。
【0035】
図5は、画像符号化プログラム4のパターン比較部42の詳細な機能構成を示す図である。
図5に示すように、パターン比較部42は、パターン入力部420、論理演算部422、膨張画像生成部424、判定部426、パターン登録部428及びパターンデータ出力部430を有する。
【0036】
パターン比較部42において、パターン入力部420は、パターン展開部40により抽出された画像パターン(入力パターン)を入力すると、パターン辞書44に含まれる画像パターンを読み出して、これらの画像パターンを、論理演算部422及び判定部426に対して出力する。パターン入力部420は、入力パターンに関する情報をパターン登録部428及びパターンデータ出力部430に対して出力する。なお、以降、パターン辞書44に記憶されている画像パターンを登録済パターンともいう。
【0037】
論理演算部422は、入力パターンと登録済パターンとの位置合わせ処理を行って、入力パターンと登録済パターンとを論理演算し、結果画像を膨張画像生成部424に対して出力する。具体的には、論理演算部422は、入力パターンと登録済パターンの中央又は重心などに基づいて当該2つのパターンの中心を求めて位置合わせ処理を行う。論理演算部422は、位置を合わされた当該2つのパターンに対して論理積演算を行って結果画像を生成する。即ち、結果画像における黒画素は、入力パターン及び登録済パターンの双方が黒画素である位置に生成される。なお、論理演算は、論理積演算に限定されず、例えば排他的論理和演算など他の論理演算であってもよい。
【0038】
膨張画像生成部424は、論理演算部422から受け付けた論理演算の結果画像に基づいて膨張画像を生成して、判定部426に対して出力する。具体的には、膨張画像生成部424は、論理演算の結果画像の黒画素を膨張半径δ(例えば√2)で膨張させる。したがって、膨張画像の線幅は、論理演算の結果画像の線幅より大きいものとなる。なお、膨張半径δは、予め設定されていてもよいし、UI装置26を介してユーザにより入力されて指定されてもよい。
【0039】
判定部426は、入力パターンと登録済パターンとを比較して、当該2つの画像パターンが異なるパターンであるか否かを判定し、判定結果をパターン登録部428及びパターンデータ出力部430に対して出力する。具体的には、判定部426は、入力パターンと膨張画像とが重なり合う割合を算出し、登録済パターンと膨張画像とが重なり合う割合を算出し、これらの割合に基づいて、入力パターンと登録済パターンとを比較する。このようにして、判定部426は、比較手段を構成する。
【0040】
より具体的には、判定部426は、入力パターン及び登録済パターンが、膨張画像と重なり合う割合の少なくともいずれかが、所定の閾値τ(例えば、τ=96%)未満である場合、入力パターンと登録済パターンとは異なる画像パターンであると判定する。また、判定部426は、入力パターン及び登録済パターンが、膨張画像と重なり合う割合のいずれもが、当該閾値以上である場合、入力パターンと登録済パターンとは一致すると判定する。ここで、重なり合う割合は、例えば、入力パターン及び登録済パターンの黒画素が、膨張画像の黒画素により覆われる割合である。なお、閾値τは、予め設定されていてもよいし、UI装置26を介してユーザにより入力されて指定されてもよい。
【0041】
パターン登録部428は、判定部426による判定結果に基づいて、パターン入力部420から受け付けた入力パターンをパターン辞書44に登録する。具体的には、パターン登録部428は、判定部426により入力パターンと登録済パターンとが異なる画像パターンであると判定された場合、入力パターンを登録パターンとしてパターン辞書44に格納する。パターン登録部428は、入力パターンを新たに格納する際、当該入力パターンを一意に識別するインデックスを付与してパターン辞書44に格納する。このようにして、パターン登録部428は、格納手段を構成する。
【0042】
パターンデータ出力部430は、判定部426による判定結果に基づいて、入力パターンの入力画像における位置と当該入力パターンのパターン辞書44におけるインデックスとを、符号化部46に対して出力する。具体的には、パターンデータ出力部430は、判定部426により入力パターンと登録済パターンとが一致すると判定された場合、パターン入力部420から受け付けた当該入力パターンの位置とインデックスとを符号化部46に対して出力し、判定部426により入力パターンと登録済パターンとが異なる画像パターンであると判定された場合、パターン入力部420から受け付けた当該入力パターンの位置とパターン登録部428により新たに付与された当該入力パターンのインデックスとを符号化部46に対して出力する。
【0043】
なお、本実施形態において、画像符号化プログラム4は、パターンマッチングプログラムを含むものである。ここで、パターンマッチングプログラムは、論理演算部422、膨張画像生成部424及び判定部426を含む。パターンマッチングプログラムは、画像符号化プログラム4とは独立してパターンマッチング装置10にインストールされて動作してもよい。
【0044】
図6は、画像パターンに関する情報の符号化処理を説明する図であり、図6(A)は、受け付けられた二値の入力画像を例示し、図6(B)は、入力画像に基づいて生成されたパターン辞書44を例示し、図6(C)は、入力画像から抽出された画像パターンに関する情報を例示する。
図6(A)及び図6(B)に例示するように、入力画像に含まれる画像パターン(本例では、「A」及び「B」)は画像符号化プログラム4により抽出され、異なる画像パターンとしてパターン辞書44に格納され、各画像パターンには、インデックスが付与される。画像パターンの形状は、パターン辞書44に含まれる画像パターンに関する情報として、符号化部46により符号化される。
【0045】
図6(C)に例示するように、入力画像における画像パターンの位置と、当該画像パターンのインデックスとは、パターン展開部40により抽出された画像パターンに関する情報として、符号化部46により符号化される。符号化部46は、パターン辞書44に含まれる画像パターンに関する情報と、パターン展開部40により抽出された画像パターンに関する情報とを符号化して符号データを生成する。なお、符号化部46は、パターン展開部40により抽出された画像パターンに関する情報のみを符号化して符号データを生成してもよい。
【0046】
図7は、画像符号化プログラム4のパターン比較部42によるパターンマッチング処理(S10)を示すフローチャートである。
図7に示すように、ステップ100(S100)において、パターン比較部42のパターン入力部420は、パターン展開部40により入力画像から抽出された第1の画像パターン(入力パターン)を受け付ける。
ステップ102(S102)において、パターン入力部420は、パターン辞書44に含まれる第2の画像パターン(登録済パターン)を読み出す。パターン入力部420は、当該2つのパターンを論理演算部422に対して出力する。
【0047】
ステップ104(S104)において、論理演算部422は、入力パターンと登録済パターンとを論理積演算し、論理演算の結果画像を膨張画像生成部424に対して出力する。
ステップ106(S106)において、膨張画像生成部424は、論理演算の結果画像に基づいて膨張画像を生成して、判定部426に対して出力する。
【0048】
ステップ108(S108)において、判定部426は、パターン入力部420から受け付けた入力パターン及び登録済パターンが、膨張画像生成部424から受け付けた膨張画像と重なり合う割合を算出する。
ステップ110(S110)において、判定部426は、算出した割合の双方が閾値以上であるか否かを判定する。判定部426は、算出した割合の双方が閾値以上であると判定した場合にはS112の処理に進み、そうでない場合にはS114の処理に進む。
【0049】
ステップ112(S112)において、判定部426は、入力パターンと登録済パターンとは一致すると判定する。
一方、ステップ114(S114)において、判定部426は、入力パターンと登録済パターンとは異なる画像パターンであると判定する。
このように、判定部426は、入力パターン及び登録済パターンが、膨張画像と重なり合う割合に基づいて、入力パターンと登録済パターンとを比較する。
【0050】
図8は、このようなパターンマッチング処理を含む画像符号化プログラム4による画像符号化処理(S20)のフローチャートを示す図である。
図8に示すように、ステップ200(S200)において、画像符号化プログラム4のパターン展開部40は、入力画像を受け付ける。
ステップ202(S202)において、パターン展開部40は、入力画像を個別の画像パターンに展開して画像パターンを抽出し、抽出された画像パターンのそれぞれをパターン比較部42に対して出力する。
【0051】
パターン比較部42は、パターン展開部40から画像パターンを受け付けると、パターンマッチング処理(図7;S10)を行う。
ステップ204(S204)において、パターン比較部42の判定部426は、入力パターンと登録済パターンとが一致するか否かを判定する。画像符号化プログラム4は、両パターンが一致する場合にはS210の処理に進み、そうでない場合にはS206の処理に進む。
【0052】
ステップ206(S206)において、パターン比較部42のパターン入力部420は、全ての登録済パターンと入力パターンとの比較を終了したか否かを判定する。全登録済パターンとの比較を終了した場合、画像符号化プログラム4はS208の処理に進む。そうでない場合、パターン入力部420は、パターン辞書44に含まれている次の登録済パターンを読み出し、当該読み出された登録済パターンを論理演算部422に対して出力する。このようにして、画像符号化プログラム4は、パターンマッチング処理(S10)に戻る。
【0053】
一方、パターンマッチング処理が全ての登録済パターンについて終了したにもかかわらず、入力パターンがいずれの登録済パターンとも異なると判定された場合、ステップ208(S208)において、パターン登録部428は、当該入力パターンをパターン辞書44に格納し、当該入力パターンにインデックスを付与する。
【0054】
ステップ210(S210)において、パターンデータ出力部430は、入力パターンの入力画像における位置と、当該入力パターンのインデックスとを符号化部46に対して出力する。符号化部46は、入力パターンに関する情報を受け付けると、当該情報を符号化する。
【0055】
ステップ212(S212)において、パターン比較部42のパターン入力部420は、抽出された全ての入力パターンが符号化されたか否かを判定する。全入寮パターンが符号化された場合、画像符号化プログラム4はS214の処理に進む。そうでない場合、パターン比較部42は、次の入力パターンについてパターンマッチング処理(S10)を行う。
【0056】
ステップ214(S214)において、符号化部46は、パターン辞書44に含まれている画像パターンを読み出して、画像を符号化する。
ステップ216(S216)において、符号化部46は、パターン辞書44に含まれる画像パターンに関する情報を符号化したデータと、入力画像から抽出された入力パターンに関する情報を符号化したデータとに基づいて符号データを生成して出力する。
【0057】
図9は、画像復号化装置3の制御装置20により実行される画像復号化プログラム5の機能構成を示す図である。
図9に示すように、画像復号化プログラム5は、符号データ受付部50、復号処理部52及び復号画像生成部54を有する。画像復号化プログラム5は、このような構成により、上述した画像符号化装置2により符号化された符号データを受け付け、復号して復号画像を生成する。
画像復号化プログラム5において、符号データ受付部50は、画像符号化装置2により符号化された符号データを受け付けて、復号処理部52に対して出力する。
復号処理部52は、符号データ受付部50により受け付けられた符号データを復号し、パターン辞書44に含まれる画像パターンに関する情報と、画像パターンの位置及びインデックスとを復号画像生成部54に対して出力する。
【0058】
復号画像生成部54は、復号処理部52により復号された情報に基づいて復号画像を生成する。具体的には、復号画像生成部54は、画像パターンの位置及びインデックスに基づいて、当該インデックスにより識別される画像パターンを当該位置に配置することにより、復号画像を生成する。
【0059】
図10は、画像復号化プログラム5による画像復号化処理(S30)のフローチャートを示す図である。
図10に示すように、ステップ300(S300)において、画像復号化プログラム5の符号データ受付部50は、符号化された符号データを受け付ける。
ステップ302(S302)において、復号処理部52は、受け付けられた符号データを復号化する。
ステップ304(S304)において、復号画像生成部54は、復号化されたデータに基づいて復号画像を生成する。
ステップ306(S306)において、復号画像生成部54は、生成した復号画像を出力する。
【0060】
本発明の実施形態に係る画像処理システムは、上述した画像符号化装置2及び画像復号化装置3を有する。画像処理システムにおいて、画像符号化装置2及び画像復号化装置3は、図示しないネットワーク等を介して接続される。符号データ等は、画像符号化装置2等の通信装置22によりネットワークを介して、画像符号化装置2と画像復号化装置3との間で送受信される。
【0061】
なお、画像符号化装置2及び画像復号化装置3は、同一の筐体に含まれてもよい。また、画像符号化プログラム4及び画像復号化プログラム5は、同一のコンピュータ上で動作してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】2つのパターンのそれぞれに対して膨張処理を施してパターンマッチングを行う手法を説明する図である。
【図2】本発明に係るパターンマッチング装置によるパターンマッチング処理の概略を説明する図である。
【図3】本発明の実施形態に係るパターンマッチング装置10、画像符号化装置2及び画像復号化装置3のハードウェア構成を、制御装置20を中心に示す図である。
【図4】画像符号化装置2の制御装置20により実行される画像符号化プログラム4の機能構成を示す図である。
【図5】画像符号化プログラム4のパターン比較部42の詳細な機能構成を示す図である。
【図6】画像パターンに関する情報の符号化処理を説明する図であり、図6(A)は、受け付けられた二値の入力画像を例示し、図6(B)は、入力画像に基づいて生成されたパターン辞書44を例示し、図6(C)は、入力画像から抽出された画像パターンに関する情報を例示する。
【図7】画像符号化プログラム4のパターン比較部42によるパターンマッチング処理(S10)を示すフローチャートである。
【図8】画像符号化プログラム4による画像符号化処理(S20)のフローチャートを示す図である。
【図9】画像復号化装置3の制御装置20により実行される画像復号化プログラム5の機能構成を示す図である。
【図10】画像復号化プログラム5による画像復号化処理(S30)のフローチャートを示す図である。
【符号の説明】
【0063】
2 画像符号化装置
3 画像復号化装置
4 画像符号化プログラム
5 画像復号化プログラム
10 パターンマッチング装置
20 制御装置
22 通信装置
24 記憶装置
26 UI装置
40 パターン展開部
42 パターン比較部
44 パターン辞書
46 符号化部
50 符号データ受付部
52 復号処理部
54 復号画像生成部
202 CPU
204 メモリ
240 記録媒体
420 パターン入力部
422 論理演算部
424 膨張画像生成部
426 判定部
428 パターン登録部
430 パターンデータ出力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の画像パターンと第2の画像パターンとの論理演算の結果画像に基づいて膨張画像を生成する膨張画像生成手段と、
第1の画像パターン及び第2の画像パターンが、前記膨張画像生成手段により生成された膨張画像と重なり合う割合に基づいて、第1の画像パターンと第2の画像パターンとを比較する比較手段と
を有するパターンマッチング装置。
【請求項2】
第1の画像パターン及び第2の画像パターンは、二値画像であり、
前記膨張画像生成手段は、第1の画像パターンと第2の画像パターンとの論理積演算の結果画像に対して膨張処理を施す
請求項1に記載のパターンマッチング装置。
【請求項3】
前記比較手段は、第1の画像パターン及び第2の画像パターンが、前記膨張画像生成手段により生成された膨張画像と重なり合う割合の少なくともいずれかが、所定の閾値未満である場合、第1の画像パターンと第2の画像パターンとは異なる画像パターンであると判定する
請求項1又は2に記載のパターンマッチング装置。
【請求項4】
互いに異なる複数の画像パターンを含むパターン辞書と、
入力画像に含まれる画像パターンを抽出する抽出手段と、
前記抽出手段により抽出された画像パターンと、前記パターン辞書に含まれる画像パターンとの論理演算の結果画像に基づいて膨張画像を生成する膨張画像生成手段と、
前記抽出手段により抽出された画像パターン及び前記パターン辞書に含まれる画像パターンが、前記膨張画像生成手段により生成された膨張画像と重なり合う割合に基づいて、前記抽出手段により抽出された画像パターンと前記パターン辞書に含まれる画像パターンとが異なる画像パターンであると判定された場合、前記抽出手段により抽出された画像パターンを前記パターン辞書に格納する格納手段と、
前記パターン辞書に含まれる画像パターンに関する情報と、前記抽出手段により抽出された画像パターンに関する情報とを符号化するパターン符号化手段と
を有する画像符号化装置。
【請求項5】
互いに異なる複数の画像パターンを含むパターン辞書と、入力画像に含まれる画像パターンを抽出する抽出手段と、前記抽出手段により抽出された画像パターンと、前記パターン辞書に含まれる画像パターンとの論理演算の結果画像に基づいて膨張画像を生成する膨張画像生成手段と、前記抽出手段により抽出された画像パターン及び前記パターン辞書に含まれる画像パターンが、前記膨張画像生成手段により生成された膨張画像と重なり合う割合に基づいて、前記抽出手段により抽出された画像パターンと前記パターン辞書に含まれる画像パターンとが異なる画像パターンであると判定された場合、前記抽出手段により抽出された画像パターンを前記パターン辞書に格納する格納手段と、前記パターン辞書に含まれる画像パターンに関する情報と、前記抽出手段により抽出された画像パターンに関する情報とを符号化するパターン符号化手段とを有する画像符号化装置により符号化された符号データを受け付ける受付手段と、
前記受付手段により受け付けられた符号データを復号化する復号化手段と、
前記復号化手段により復号化されたデータに基づいて復号画像を生成する復号画像生成手段と
を有する画像復号化装置。
【請求項6】
互いに異なる複数の画像パターンを含むパターン辞書と、
入力画像に含まれる画像パターンを抽出する抽出手段と、
前記抽出手段により抽出された画像パターンと、前記パターン辞書に含まれる画像パターンとの論理演算の結果画像に基づいて膨張画像を生成する膨張画像生成手段と、
前記抽出手段により抽出された画像パターン及び前記パターン辞書に含まれる画像パターンが、前記膨張画像生成手段により生成された膨張画像と重なり合う割合に基づいて、前記抽出手段により抽出された画像パターンと前記パターン辞書に含まれる画像パターンとが異なる画像パターンであると判定された場合、前記抽出手段により抽出された画像パターンを前記パターン辞書に格納する格納手段と、
前記パターン辞書に含まれる画像パターンに関する情報と、前記抽出手段により抽出された画像パターンに関する情報とを符号化するパターン符号化手段と
を有する画像符号化装置と、
前記画像符号化装置により符号化された符号データを復号化する復号化手段と、
前記復号化手段により復号化されたデータに基づいて復号画像を生成する復号画像生成手段と
を有する画像復号化装置と
を有する画像処理システム。
【請求項7】
コンピュータを含むパターンマッチング装置において、
第1の画像パターンと第2の画像パターンとの論理演算の結果画像に基づいて膨張画像を生成する膨張画像生成ステップと、
第1の画像パターン及び第2の画像パターンが、前記生成された膨張画像と重なり合う割合に基づいて、第1の画像パターンと第2の画像パターンとを比較する比較ステップと
を前記パターンマッチング装置のコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項8】
コンピュータを含む画像符号化装置において、
互いに異なる複数の画像パターンを含むパターン辞書と、
入力画像に含まれる画像パターンを抽出する抽出ステップと、
前記抽出された画像パターンと、前記パターン辞書に含まれる画像パターンとの論理演算の結果画像に基づいて膨張画像を生成する膨張画像生成ステップと、
前記抽出された画像パターン及び前記パターン辞書に含まれる画像パターンが、前記生成された膨張画像と重なり合う割合に基づいて、前記抽出された画像パターンと前記パターン辞書に含まれる画像パターンとが異なる画像パターンであると判定された場合、前記抽出された画像パターンを前記パターン辞書に格納する格納ステップと、
前記パターン辞書に含まれる画像パターンに関する情報と、前記抽出された画像パターンに関する情報とを符号化するパターン符号化ステップと
を前記画像符号化装置のコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項9】
コンピュータを含む画像復号化装置において、
互いに異なる複数の画像パターンを含むパターン辞書とを含む画像符号化装置において、入力画像に含まれる画像パターンを抽出する抽出ステップと、前記抽出された画像パターンと、前記パターン辞書に含まれる画像パターンとの論理演算の結果画像に基づいて膨張画像を生成する膨張画像生成ステップと、前記抽出された画像パターン及び前記パターン辞書に含まれる画像パターンが、前記生成された膨張画像と重なり合う割合に基づいて、前記抽出された画像パターンと前記パターン辞書に含まれる画像パターンとが異なる画像パターンであると判定された場合、前記抽出された画像パターンを前記パターン辞書に格納する格納ステップと、前記パターン辞書に含まれる画像パターンに関する情報と、前記抽出された画像パターンに関する情報とを符号化するパターン符号化ステップとが実行されて符号化された符号データを受け付ける受付ステップと、
前記受け付けられた符号データを復号化する復号化ステップと、
前記復号化されたデータに基づいて復号画像を生成する復号画像生成ステップと
を前記画像復号化装置のコンピュータに実行させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2007−325076(P2007−325076A)
【公開日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−154575(P2006−154575)
【出願日】平成18年6月2日(2006.6.2)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】