説明

ピロロキノリンキノンLi塩の製造方法

【課題】大量の酸やイオン交換樹脂を使用することなく、簡便にピロロキノリンキノンのリチウム塩を製造する方法と、その結晶性が良く、高純度な結晶の提供。
【解決手段】ピロロキノリンキノンのナトリウム塩又はカリウム塩の溶液に、リチウム塩、例えば塩化リチウム又は炭酸リチウムを添加した後、放置することによって析出する結晶を濾取することからなる、結晶性が良く、純度も高いピロロキノリンキノンリチウム塩の製造方法の提供。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般式(1)で表されるピロロキノリンキノン(以下、PQQと記す)に関する。
【化1】

【背景技術】
【0002】
PQQは新しいビタミンの可能性があることが提案されており(例えば、非特許文献1参照)、健康補助食品、化粧品などに有用な物質として注目を集めている。さらには細菌に限らず、真核生物のカビ、酵母に存在し、補酵素として重要な働きを行っている。また、PQQについて近年までに細胞の増殖促進作用、抗白内障作用、肝臓疾患予防治療作用、創傷治癒作用、抗アレルギ−作用、逆転写酵素阻害作用およびグリオキサラ−ゼI阻害作用−制癌作用など多くの生理活性が明らかにされている。
【0003】
このPQQは、有機化学的合成法(非特許文献2)又は発酵法(特許文献1)などの方法により得たPQQをクロマトグラフィーに供し、流出液中のPQQ区分を濃縮して、晶析により結晶化し(特許文献2)、乾燥して得ることができる。こうして得られる結晶は使用するpHや析出条件によって変わるが、通常、アルカリ金属塩である。
【0004】
これまで報告されてきたアルカリ金属塩はナトリウム、カリウム塩であり、特に培養法で製造する場合、培養液に産出することからこれらの塩での報告が多い。一方、アルカリ金属のなかでリチウムは精神的な作用を中心として多くの機能性を有している(非特許文献3)。そのため、前記のPQQの機能とリチウムの機能を併せ持つPQQのリチウム塩の製造が求められている。
【0005】
これまでにこのリチウムとPQQの関わりとしては、PQQの合成法として特許文献3において、エステルの加水分解物としてリチウム塩が得られている。しかし、この方法では塩化カリウムを加えており、得られる結晶は純粋なリチウム塩ではない。
【0006】
一般的にリチウム塩を得る方法はイオン交換樹脂を使用する方法や、フリー体を作成してアルカリ性のリチウム塩、つまり水酸化リチウム、炭酸リチウム等で中和する方法が考えられる。
【0007】
イオン交換樹脂を使用する方法はイオン交換樹脂の交換容量が決まっているために容積の大きな反応器が必要である。また、フリー体の場合、これを製造するために大量の酸を添加し再結晶を行い、さらにリチウム塩のための中和や再結晶が必要である。
【0008】
発明の目的はPQQのナトリウム、カリウム塩から簡便に少ない工程でリチウム塩を製造することである、さらには結晶性の物質で安定であることが求められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平1-218597号公報
【特許文献2】特許第2072284号明細書
【特許文献3】米国特許第20070072894号明細書
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】nature,vol422, 24April,2003, p832
【非特許文献2】JACS、第103巻、第5599〜5600頁(1981)
【非特許文献3】ビタミン、第83巻、第453〜460頁(2009)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
発明の課題は、大量の酸やイオン交換樹脂を使用することなく、ピロロキノリンキノンのリチウム塩を簡便に製造方法とその高純度な結晶を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、以下に示す項目によって解決できることを見出した。
(1)ピロロキノリンキノンのナトリウムまたはカリウム塩の溶液にリチウム塩を添加する工程と、その後、濾過する工程を含むピロロキノリンキノンリチウム塩の製造方法。
(2)添加するリチウム塩が塩化リチウム又は炭酸リチウムであることを特徴とする(1)に記載のピロロキノリンキノンリチウム塩の製造方法。
(3)前記ピロロキノリンキノンリチウム塩が、ピロロキノリンキノンジリチウム塩又はピロロキノリンキノントリリチウム塩又はこれらを含む混合物であることを特徴とする請求項1又は2に記載のピロロキノリンキノンリチウム塩の製造方法。
(4)粉末X線回折でCu Kα放射線を用いた2θのピークとして9.1°、14.8°、18.1°、22.0°、25.6、26.8°、35.8°(いずれも±0.2°)を示すピロロキノリンキノンリチウム塩の結晶。
(5)粉末X線回折でCu Kα放射線を用いた2θのピークとして7.7°、11.2°、18.6°、19.9°、26.5°、27.9°、33.9°(いずれも±0.2°)を示すピロロキノリンキノンリチウム塩の結晶。
【発明の効果】
【0013】
PQQのアルカリ金属塩から、簡便に少ない工程で、高純度で安定したPQQリチウム塩を製造することを可能とする。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】粉末X線解析の結果
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明においてPQQリチウム塩を製造するための原料として使用するPQQのアルカリ金属塩としてはナトリウム、カリウムの塩で単独、混合どちらでも良い。最も手に入れやすいナトリウム塩が特に好ましい。PQQの塩としてはモノ、ジ、トリのどれでも良く、特に好ましくはジナトリウム塩である。PQQのナトリウム、カリウム塩は、有機化学的合成法および発酵法などにより製造することが可能である。該PQQの塩は結晶でもよいし、非晶質でもよい。また、不純物を含んでいてもよい。
【0016】
このPQQのナトリウム塩又はカリウム塩の水溶液にリチウム塩、好ましくは塩化リチウム又は炭酸リチウム、特に好ましくは塩化リチウムを加えて析出させることでPQQリチウム塩を製造することができる。析出操作を行う際のPQQを含む溶液のpHは析出するリチウムの置換数に関連するために重要である。pHが2以上で析出を行うことで1リチウム塩以上の製造が可能になる。
【0017】
本発明ではリチウムイオンの機能を生かした物質として作用させるため、PQQリチウム塩は2置換体以上が好ましい。PQQに対してリチウムイオンが1.5から4倍モル含まれる結晶が好ましく、そのため、析出条件としてはpH3以上が好ましく、より好ましくはpH3から12の範囲である。
【0018】
PQQジリチウム塩を得るにはpH3から5が好ましい。PQQトリリチウム塩を得るには5から11が好ましい。pHや濃度によってはPQQジリチウム塩、PQQトリリチウム塩の混合物になって析出する。
【0019】
pHを調整しない場合、元のアルカリ金属塩と同じ置換数のリチウム塩が得られる可能性が高くなる。pHを変化させる際の添加の手順として、PQQのアルカリ金属塩溶液に対して、よりアルカリ性にするには炭酸リチウム、水酸化リチウムを加えるのが好ましい。水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムを加えても調整できる。
【0020】
pHを下げるために酸を使用するが、この種類は特に制限されない。無機酸、有機酸、どちらでも使用できる。具体的には塩酸、臭化水素、ヨウ化水素、過塩素酸、硫酸、燐酸、硝酸、酢酸、蟻酸、シュウ酸、乳酸、クエン酸等が挙げられる。好ましくは溶解度の高い塩酸である。これらは単独もしくは混合して使用することが可能である。
【0021】
リチウム塩を、PQQ含有のこれらの水溶液に加えることでPQQの溶解度が下がり、イオン交換も同時に起こり、PQQリチウム塩を析出することができる。溶解度を下げるために使用可能なリチウム塩は、塩化リチウム、臭化リチウム、ヨウ化リチウム、硫酸リチウム、リン酸リチウム、酢酸リチウム、硝酸リチウム等が挙げられる。より好ましくは塩化リチウムである。
【0022】
操作の温度は特に制限がないが一般的に取り扱いやすいのは−20℃から140℃である。加温してPQQの溶解度を上げ、析出させる時には低い温度のほうが析出しやすい。
【0023】
具体的な操作方法について説明する。
PQQのナトリウム、又はカリウム塩を水に溶解させる。このときのpHは2以上で12以下であることが望ましく、より好ましくは3から11である。この時にpH調整のためにアルカリ性の溶液を加えて調整してもよい。このときの温度は0から140℃で使用すれは良いが、好ましくは20から90℃が特別な装置も要らず、使用しやすい。溶解度の面では高い温度が溶解しやすいため、50℃以上にすると生産性が高くなる。
【0024】
PQQのナトリウムまたはカリウム塩を溶解するときの濃度は0.01から10重量%にすればよく、好ましくは0.5から5重量%である。溶解するときはpHを調整しながら溶かすことができる。この溶液にリチウム塩、とくに使用しやすいのは塩化リチウムを加え、溶解度を下げることでPQQリチウム塩を析出することができる。リチウム塩の添加量は析出さえ起これば良いので特に制限がないが、少なくともPQQのナトリウムまたはカリウム塩の1.5倍から100倍の重量、好ましくは2倍から10倍の重量を添加する。
【0025】
析出の際には温度を下げる、またはエタノールのような水溶性有機溶媒を加えて、溶解度を下げるとよい。溶解度を下げるために使用するリチウム塩の添加量は使用する溶媒量を勘案して加えればよい。析出した結晶はろ過することで回収することができる。
析出操作の際に攪拌はしてもしなくてもよい。析出に要する時間には特に制限がないが、5分から1週間ぐらいで行うことができる。スケールが小さい場合は短時間ですむが、大きな場合は長時間必要である。
【0026】
析出した固体は濾過、もしくは遠心分離で液と分ける。これを水、塩酸溶液で洗い、必要であればイソプロパノールのような有機溶媒でさらに洗えばよい。この得られた固体は風乾、減圧乾燥することで水分を除くことができる。
【0027】
このような条件で調整し、析出してきた固体はPQQのリチウム塩であり、析出させるpHによって、結晶構造が変化する。その変化は本発明の目的のリチウムの置換数ではpHによって3種類に大きく分けられる。これは、pHや濃度によってはそれらの混合物として析出させることが可能である。
【0028】
本発明では粉末X線回折による回折角2θを以下の測定条件で行った。
株式会社マックサイエンス製M18XCE、
X線:Cu/管電圧40kV/管電流100mA、
発散スリット:1°、
散乱スリット:1°、
受光スリット:0.3mmスキャンスピード:4.000°/min、
サンプリング幅:0.020°
【0029】
これによると、Cu Kα放射線を用いた2θとして以下のピークを示す、2種類のPQQリチウム塩の結晶(A)及び(B)を得ることが出来る。
ピロロキノリンキノンリチウム塩の結晶(A):9.1°、14.8°、18.1°、22.0°、25.6、26.8°、35.8°(いずれも±0.2°)
ピロロキノリンキノンリチウム塩の結晶(B):7.7°、11.2°、18.6°、19.9°、26.5°、27.9°、33.9°(いずれも±0.2°)
【0030】
結晶AはpH3から5の領域で析出させると得られやすく、PQQジリチウム塩と考えられる。結晶BはpH6から11の領域で析出させると得られやすく、PQQトリリチウム塩と考えられる。結晶としてはこれ以外の形も析出するが、本発明では上記のピークを含む結晶形を取り扱う。
【0031】
これらのピークは、その他、モノクロメータが装着された一般的な粉末X線回折装置で観測することも可能である。本発明で規定する結晶形は、測定誤差も含まれることから、ピークの角度に関する合理的な同一性があればよい。
【0032】
本発明で得られるPQQリチウム塩は、結晶性が良く、純度も高いと考えられる。この回折ピークはジナトリウム塩と区別することができ、品質管理に有効である。
【0033】
したがって、本発明のPQQリチウム塩は、医薬または機能性食品の有効成分とすることができる。即ち、皮膚外用剤、注射剤、経口剤、坐剤等の形態、あるいは、日常食する飲食物、栄養補強食、各種病院食等の形態で提供可能である。なお、調製の際に使用される添加剤としては、液剤としては水、果糖、ブドウ糖等の糖類、落下生油、大豆油、オリーブ油等の油類、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のグリコール類を用いることができる。錠剤、カプセル剤、顆粒剤などの固形剤の賦型剤としては乳糖、ショ糖、マンニット等の糖類、滑沢剤としてはカオリン、タルク、ステアリン酸マグネシウム等、崩壊剤としてデンプン、アルギン酸ナトリウム、結合剤としてポリビニルアルコール、セルロース、ゼラチン等、界面活性剤としては脂肪酸エステル等、可塑剤としてグリセリン等を例示することができるが、これらに限定されるものではない。必要に応じて溶解促進剤、充填剤等を加えてもよい。
【0034】
また、PQQリチウム塩は、単独でも、他の素材と組み合わせても使用できる。組み合わせ可能な素材としては、ビタミンB 群、ビタミンC、ビタミンE 等のビタミン類、アミノ酸類、アスタキサンチン、α-カロテン、β-カロテン等のカロテノイド類、ドコサヘキサエン酸、エイコサペンタエン酸等のω 3脂肪酸類、アラキドン酸等のω6脂肪酸類などが例示されるが、これらに限定されるものではない。
【実施例】
【0035】
次に、本発明を実施例および比較例をもってより具体的に説明する。ただし、本発明はこれらの例にのみ制限されるものではない。本発明に関する分析は以下のようにして行った。
(PQQ分析)
島津製作所製高速液体クロマトグラフィーLC-20Aにカラム:YMC-Pack ODS-TMS(5μm) 150X4.6mm I.D.を設置し、溶離液を100mM CH3COOH/100mM CH3COONH4 (30/70, pH5.1)で 260nmで検出した。
(イオンクロマトグラフィー分析)
島津製作所、LC-6Aに昭和電工株式会社、ShodeX、IC Y-521を設置し、溶離液を4mM HNO3で東ソー株式会社電気伝導度計CM-8000で検出した。
(粉末X線回折)
株式会社マックサイエンス製M18XCEを使用し、X線はCu/管電圧40kV/管電流100mA、発散スリット:1°、散乱スリット:1°、受光スリット:0.3mmスキャンスピード:4.000°/min、サンプリング幅:0.02で測定した。
【0036】
実施例1<PQQジリチウム塩>
原料のPQQジナトリウム塩は三菱ガス化学社製の試薬を使用した。PQQジナトリウム塩0.90gを水70gに加え、70℃に加熱して溶解した。この時のpHは3.5であった。これに塩化リチウム10.2gを加えると発熱しながら溶解した。この溶液を室温で一晩放置すると、赤い結晶が析出した。これをろ過し、エタノールで洗った。固体を50℃で減圧乾燥し、0.83gの固体を得た。イオンクロマトグラフィーで分析した結果、ナトリウムイオンは検出されず、すべてリチウムイオンになっていた。高速液体クロマトグラフィーによる分析では純度99.5%であった。粉末X線解析の結果を図1に示す。
粉末X線解析の結果、9.1°、14.8°、18.1°、22.0°、25.6、26.8°、35.8°のピークを有する結晶であった。
【0037】
実施例2<PQQトリリチウム塩>
PQQジナトリウム塩3.0gを水100gに加え、炭酸リチウム0.5g加えた後、硫酸を加えてpH7.4にして溶解した。これに塩化リチウム9.1g加えると発熱しながら溶解した。一晩室温で放置すると赤い結晶が析出した。これをろ過し、9%塩化リチウム水溶液、エタノールで洗浄した。50℃で減圧乾燥して赤色固体3.0g得た。イオンクロマトグラフィーではナトリウムイオンは検出されず、PQQリチウム塩であった。粉末X線解析の結果、7.7°、11.2°、18.6°、19.9°、26.5°、27.9°、33.9°のピークを有する結晶であった。
【0038】
実施例3<PQQトリリチウム塩>
PQQジナトリウム塩3.0gを水100gに加え、炭酸リチウム0.9g加えたpH9.5にして溶解した。これに塩化リチウム9.8g加えると発熱しながら溶解した。60℃で30分加熱して、完全に溶解し、一晩室温で放置すると赤い結晶が析出した。これをろ過し、エタノールで洗浄した。50℃で減圧乾燥して赤色固体3.0g得た。粉末X線回折の結果は実施例2と同様の結果であった。イオンクロマトグラフィーではナトリウムイオンは検出されず、PQQリチウム塩であった。
【0039】
実施例4<PQQトリリチウム塩>
PQQジナトリウム塩3.0gを水100gに加え、炭酸リチウム0.5g加えてpH8.1にして溶解した。これに水100gに塩化リチウム19.3g混合液を加えた。一晩室温で放置すると赤い結晶が析出した。これをろ過し、エタノールで洗浄した。50℃で減圧乾燥して赤色固体3.0g得た。粉末X線回折の結果は実施例2と同様の結果であった。イオンクロマトグラフィーではナトリウムイオンは検出されず、PQQリチウム塩であった。
【0040】
比較例1
実施例1の原料であるPQQジナトリウム塩使用して、粉末X線解析を行った。そのデータは6.6、11.4、13.0、22.6、26.9,27.9、37.0、38.9,43.4にピークを示し、PQQリチウム塩とは異なっていた。
【0041】
比較例2
実施例1の原料5gを500mlの水に加え、水酸化ナトリウムを使用してpHを7.0にした。ここに食塩25g添加した。この時、赤色固体が析出した。室温下で1時間攪拌した後、吸引ろ過で結晶を回収し、室温下で16時間の減圧乾燥を行った。PQQトリナトリウム塩の結晶を収率98mol%で得た。得られた結晶はイオンクロマトグラフィーではリチウムイオンは検出されず、ナトリウムイオンのみでPQQトリナトリウム塩であった。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明のPQQリチウム塩は、医薬または機能性食品の有効成分とすることができる。皮膚外用剤、注射剤、経口剤、坐剤等の形態、あるいは、日常食する飲食物、栄養補強食、各種病院食等の形態で提供可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ピロロキノリンキノンのナトリウムまたはカリウム塩の溶液にリチウム塩を添加する工程と、その後、濾過する工程を含むピロロキノリンキノンリチウム塩の製造方法。
【請求項2】
添加するリチウム塩が塩化リチウム又は炭酸リチウムであることを特徴とする請求項1に記載のピロロキノリンキノンリチウム塩の製造方法。
【請求項3】
前記ピロロキノリンキノンリチウム塩が、ピロロキノリンキノンジリチウム塩及び/又はピロロキノリンキノントリリチウム塩であることを特徴とする請求項1又は2に記載のピロロキノリンキノンリチウム塩の製造方法。
【請求項4】
粉末X線回折でCu Kα放射線を用いた2θのピークとして9.1°、14.8°、18.1°、22.0°、25.6、26.8°、35.8°(いずれも±0.2°)を示すピロロキノリンキノンリチウム塩の結晶。
【請求項5】
粉末X線回折でCu Kα放射線を用いた2θのピークとして7.7°、11.2°、18.6°、19.9°、26.5°、27.9°、33.9°(いずれも±0.2°)を示すピロロキノリンキノンリチウム塩の結晶。

【図1】
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【公開番号】特開2011−126812(P2011−126812A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−286067(P2009−286067)
【出願日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【出願人】(000004466)三菱瓦斯化学株式会社 (1,281)
【Fターム(参考)】