説明

フラット放電ランプ

可視帯域及び/又は紫外帯域において透過するフラット放電ランプ(1000)に関し、互いに面し、平行に維持され、周縁部(8)の周囲を封止され、プラズマガスによって満たされる内部空間(10)を画定し、紫外光源及び/又は可視光源(6)を備える第1及び第2の誘電体壁(2、3)を備え、第1及び第2の壁に平行な個別の平面における第1及び第2の電極(4、5)を備え、第1の電極(4)は、第2の電極の電位V1より高い電位V0であり、第1の電極は、内部空間で、第2の電極より第1の誘電体壁に近くに配置される。更に、第1の電極は、ガスによって第1の誘電体壁から離隔され、第1及び第2の電極は、有孔面と呼ばれる1つの主要面(71、72)を有し、表面に出た孔(73)が設けられた平たい電気絶縁体(7)によって離隔され、第1の電極及び第2の電極の一方は、有孔主要面と接触状態にあり、上記の孔の延在部において不連続部を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フラットランプの分野に関し、更に詳細には、紫外帯域及び/又は可視帯域において透過するフラット放電ランプに関する。
【背景技術】
【0002】
種々のタイプのフラット放電ランプが、知られている。
【0003】
米国特許出願公開第2004/0227469号によって知られている紫外線ランプの分野において、カソードを形成し、1mm未満の厚さを有する不連続アルミナ型誘電体を保持する金属シートを備える紫外線ランプは、0.1から1mmの厚さのモリブデン又は別の耐火性物質から作られる不連続アノードによって被覆されている。
【0004】
不連続部は、1mmの数分の1から1cmの直径を有し、従って、紫外線は、電極間で捕捉されるプラズマによって発せられる。この紫外線ランプは、キセノンで充填された放電室に挿入され、液体の汚染除去のために用いられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この紫外線ランプは、直流電圧又は交流電圧によって電力が供給されるという利点を有し、十分な電力密度を提供する。しかしながら、この紫外線ランプは、壊れやすく、耐用年数が限られており、使用が限定されている。
【0006】
更に、照明用のランプの分野において、一般に数mm未満の短い距離だけ離隔され、減圧下でガスを含むようにするために密閉される2枚のガラスシートから作られ、電気放電が、一般的に紫外線領域において放射し、光ルミネセンス材料を励起して、次に可視光を発するフラットランプが、知られている。
【0007】
国際公開第2006/090086号パンフレットは:
互いに平行に維持され、内部ガス充填空間を画定するガラスシートの形態であり、内部空間に向けられる面が各々、蛍光体材料でコーティングされる第1の壁及び第2の壁と、
蛍光体の下の第1の壁及び第2の壁の内面を被覆する均一な透明層の形態である第1の電極及び第2の電極と、
第1の壁の外面を被覆する均一な透明層の形態である電気的安全のための導体とを備えるフラット放電ランプを開示している。
【0008】
このフラットランプに電力を供給するために、第1の電極は、約500から700Vの電位V0であり、第2の電極及び導体は、接地される。
【0009】
このランプにおいて、蛍光体は常に、蛍光体を弱めるプラズマによって照射される。更に、電極は2つの面を通した照明のために必ず、透明である。
【0010】
従って、本発明の目的は、高性能であり、耐用年数が向上し、低コストの電気的安全保護策を実現すると同時に、依然として頑丈で使いやすい紫外(UV)帯域及び/又は可視帯域において透過するフラット放電ランプを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この目的のために、本発明は、可視帯域及び/又は紫外帯域において透過するフラット放電ランプであって:
互いに面し、(1つ又は複数のスペーサ、周縁フレームなどによって)平行に維持され、周縁部で、特に少なくとも1つのシールによって封止され、従ってプラズマガスによって満たされる内部空間を画定し、紫外光源及び/又は可視光源を備える第1及び第2の誘電体、特にガラスの壁と、
第1の壁及び第2の壁に平行な個別の平面における第1及び第2の電極とを備え、
第1の電極は、第2の電極の電位V1より高い電位V0であり、
第1の電極は、内部空間で、(1つ又は複数のスペーサ、周縁フレームなどによって)ガスによって第1の誘電体壁から離隔され、第2の電極より第1の誘電体壁に近くに配置され、
第1の電極及び第2の電極は、特に壁に平行であり、有孔面として知られる少なくとも1つの主要面を有し、貫通孔を備える平たい電気絶縁体によって離隔され、
第1の電極及び第2の電極の少なくとも一方は、主要有孔面と接触状態にあり、少なくとも孔の延在部で不連続部を有するフラット放電ランプを提供する。
【0012】
本発明によるフラット放電ランプは、多くの利点を兼ね備えており:
プラズマガスの励起を促進し、従って、紫外線(光源又は他の紫外光源から励起されるか、又は紫外線ランプの直接光源を形成する紫外線)の生成を促進する電気絶縁体の孔に局在する微小放電による高い発光効率、
特に貫通孔に対向する内面に任意に存在する(可視帯域及び/又は紫外帯域において発する)蛍光体のプラズマによる直接照射の不在、
放射が一方の壁及び/又は両方の壁を介して発せられるかに関係なく、電極に関する膨大な可能な選択肢(不透明又は透明のいずれであるか、層、ワイヤ、プレートのいずれであるかなど)、
第1の電極が内部にあり、例えば、0.5mmから数mmの高さを有する絶縁ガス(プラズマガス)によって第1の壁から離隔されているため、よりたやすく電気的安全性が確保されることが挙げられる。
【0013】
第1の電極は、2つの壁によって保護される。ランプは、コンパクトであり、運搬や扱いがしやすく、様々な紫外線用途又は照明用途において、特に、追加の放電室を使用することなく直接用いられる。
【0014】
ランプは、密閉されなければならず、周囲の封止は、種々の方法で実現されてもよい:
(少なくとも)1つの封止結合剤(シリコン系ポリマ又は無機物、ガラスフリット系)による、
例えば、ガラスから作られる(結合又は任意の他の手段によって、例えば、ガラスフリットから作られる膜によって)壁に結合される(少なくとも)1つの周縁フレームによるものが挙げられる。
【0015】
フレームは、スペーサとして用いられてもよく、1つ又は複数の「ポイント」スペーサと置き換えてもよい。
【0016】
絶縁体は、1つの有孔誘電体であってもよく、又は誘電体の積み重ね(例えば、複合積層絶縁体)であってもよい。
【0017】
不連続部を有する電極は、主要有孔面上にあってもよく、この主要面上に任意の手段(接着剤など)によって位置決めされるか、又は固定されてもよく、又はこの主要面に部分的に組み込まれてもよい。更に簡単には、電極は、主要面上に、特に不連続層の形態で堆積されてもよい。
【0018】
より優れた機械的強度、耐熱性及び耐プラズマ性のために、及び任意の汚染を回避するために、電気絶縁体は、好ましくは(基本的に)無機物(セラミック、ガラス‐セラミック、ガラスなど)から作られてもよい。更に好ましくは、電極は、例えば、具体的にはソーダ石灰ガラスから作られるガラスシートを含んでもよく(又は具体的にはソーダ石灰ガラスから作られるガラスシートからなってもよく)、第1の電極及び第2の電極は、電気絶縁体の主要な対向する面上にある。
【0019】
更に詳細には、本発明の第1の設計において、電気絶縁体は、第1の誘電体壁及び第2の誘電体壁から離隔される無機物シートを含み、好ましくは第1の誘電体壁及び第2の誘電体壁から離隔される無機物シートからなり、第1の電極及び第2の電極は、シートの主要面上にある。
【0020】
好ましくは、無機物シートは、第1の誘電体壁及び第2の誘電体壁から等しい距離にあってもよい。
【0021】
第1の孔は、第1の電極の不連続部(各々第2の電極)に次に通じているだけのブラインドホールであってもよい。第2の電極(各々、第1の電極)は次に、連続又は不連続のいずれであってもよい。
【0022】
第1の孔に対向する任意の第2の孔又は第1の孔からずれた任意の第2の孔は、ブラインドホールであり、第1の電極の不連続部(各々第2の電極)に通じていてもよい。
【0023】
ブラインドホールを利用して、有孔面に対向する面に関連付けられる電極は、プラズマによる照射から保護される。
【0024】
ブラインドホールの場合には、電極間の誘電体障壁は、薄いことが好ましい絶縁体の残る厚さに対応する厚さを有する。
【0025】
孔は、貫通孔であってもよい。ランプはこのとき、もはや誘電体障壁を有する必要はなく、V0は、更に減少されてもよい。この仮定において、第1の電極及び第2の電極は各々、好ましくは、少なくとも貫通孔の延在部において、不連続であってもよい。電極は、側面を介して(従って、限られた強度の)接線照射を受けるだけである。
【0026】
有利には、例えば、より高い電気的安全性のため、シートと各壁との間の空間の高さを増大するために、又はよりコンパクトにするため、ランプの全体的な高さを削減するために、無機物シートは、薄くてもよい。
【0027】
この無機物シートの厚さ、或いは選択された複合電気絶縁体の全体的な厚さは、例えば、5mm以下でもよく、特に0.5から2mmであってもよい。
【0028】
無機物シートは、有利には、内部空間において、スペーサ(例えば、周縁フレーム)によって、又は好ましくは誘電体スペーサによって、誘電体壁の各々から一定の距離に維持されてもよい。スペーサは、内部空間において周縁部に、又は好ましくは分散された状態で(規則的、均一に)シートの両側に配置される。
【0029】
これらのスペーサは、放電に関与しないため、又は短絡を生じないために、導体ではない。好ましくは、スペーサは、例えば、ソーダ石灰シリカガラスから作られる主にガラスである。
【0030】
スペーサは、球形、円筒形、立方体形又は別の多角形、例えば、十字形の断面である形状を有してもよい。これらのスペーサは、電気絶縁体の表面全体にわたって規則的に分散されてもよい。
【0031】
スペーサはまた、細長くてもよく、例えば、矩形の断面であってもよく、周縁部に位置決めされてもよい。シートの各側で、スペーサは、例えば、好ましくは中央のスペーサ又は交差する中心スペーサと組み合わせた周縁フレームを形成してもよい。
【0032】
スペーサは、光及び/又は紫外線を発する蛍光体と同一である蛍光体又は光及び/又は紫外線を発する蛍光体とは異なる蛍光体によってコーティングされてもよい。
【0033】
1つ又は複数のスペーサは、数百μm又は更に薄い厚さのガラスフリットなどの好ましくは無機物膜を介して接合されてもよい。
【0034】
有利には、この第1の設計に関連して、絶縁体は、周縁部で第1の誘電壁及び第2の誘電壁で封止されてもよく、例えば好ましくは(本質的に)無機物(ガラスフリットなど)材料から作られる絶縁体の両側で2つの周縁シールで封止されてもよい。
【0035】
変形として、(ガラスなどから作られる)2つの周縁フレームは、例えば、熱封止されるか、或いは数百μm又はそれ以下の厚さを有するガラスフリットなどの好ましくは無機物膜を介して接合されるように選択される。
【0036】
そのようなフレームはまた、ポイントスペーサの1つと置き換えて、スペーサとして用いられてもよい。
【0037】
また、好ましくは、絶縁体は、第1の誘電体壁及び第2の誘電体壁と実質的に同一の寸法を有する無機物シートである。
【0038】
この二重の封止を利用して、関連する絶縁体の主要内面上で、各電極を電源の周縁導電領域と単に電気的に接続することによって実現される特に層電極における各電極の電源を備えてもよい。この周縁導電領域は、(完全に又は部分的に)内部空間の外側にあってもよく、或いは、絶縁体の縁の上に突出してもよい。例えば、(銀エネメルなどから作られる)「バスバー」として知られるストリップを形成するこの領域は、例えば、ハンダ付けによって電源手段にそれ自体接続される。
【0039】
1つ又は複数のシール(周縁フレーム用のシール)は、例えば、0.5から数mm分、壁の縁に対して奥まっていてもよい。
【0040】
第1の電極及び/又は第2の電極、特に層は、内部空間の外側に(従って、シールを超えて)、ランプの縁の上で突出されてもよく、特に電極材料が、銀に基づいている場合、又は記載されたこの周縁導電領域を介している場合には、電源手段に直接的に接続されてもよい。
【0041】
本発明の第2の設計において、第2の電極、電気絶縁体及び第1の電極は、第2の誘電体壁の内面上に、位置決めされるか、又は取り付けられる(堆積層として例えば、ガラスフリットを介して接合されるなど)。
【0042】
第2の電極、電気絶縁体及び第1の電極は、層の積み重ねを形成してもよい。
【0043】
3層の積み重ねを利用して、孔及び不連続部は好ましくは、レーザーによって生成されてもよい。
【0044】
電気絶縁体は、例えば、シリカ、アルミナ、マイカなどの層であってもよい。
【0045】
周縁シール(周縁封止結合剤又は周縁フレーム)は、例えば、0.5から数mm分、壁の縁に対して奥まっていてもよい。
【0046】
第2の電極、特に第2の壁の内面上に堆積される層電極は、電源供給を容易にするために、内部空間の外側に(従って、シールを越えて)ランプの1つの縁に向かって突出してもよい。
【0047】
特に電極材料が、銀に基づいている場合には、第2の電極は、ランプの1つの縁の上で、電源ケーブルに直接接続されてもよい。第2の電極はまた、第2の壁の内面の上で及び(完全に又は部分的に)内部空間の外側で、電源の周縁導電領域と電気接続状態にあってもよい。例えば、(銀エネメルなどから作られる)「バスバー」として知られるストリップを形成するこの周縁導電領域は、例えば、ハンダ付けによって電源ケーブルにそれ自体接続される。
【0048】
電気絶縁体はまた、その主要面に堆積層として第1の電極或いは第2の電極を備える無機物シートであってもよい。
【0049】
第2の電極はまた、特に導電ワイヤの形態で、絶縁体の内面に部分的に組み込まれてもよい。
【0050】
この第2の設計において、第1の電極は、少なくとも主に誘電体、第1の設計に関して既に記載したような特にガラスである1つ又は複数のスペーサによって、又は封止用の周縁フレームによって、第1の誘電体壁から一定の距離に維持されてもよい。
【0051】
電気絶縁体は、ブラインドホール又は第1の設計に関して既に記載したような貫通孔であってもよい。
【0052】
第1の電極への電流の供給のために、これらの後者の2つの設計において、特に、共に誘電体壁を直接封止する1つの周縁シール又は1つの周縁フレームが設けられる場合には、他の代替物が可能である。
【0053】
従って、ランプは:
縁で、第1の電極の上に位置決めされる(圧力を介した機械的接触又は導電性接着剤、ハンダ付けなどを介した接触)少なくとも1つの導電スペーサ、例えば、バルクにおいて導電性であるスペーサ又は導電性材料でコーティングされたガラススペーサ及び/又は
縁で、第1の電極の上にあり、特に以下の手段、すなわち、金属、任意に弾性体、タブ(ばねなど)、ワイヤ、エナメル系導電ペーストから作られる接触スタッド、特にスズ‐銀合金から作られるハンダの1つ又は複数のうちから選択される少なくとも1つの導電性素子、例えば、金属素子とを備えてもよい。
【0054】
1つ又は複数の導電性素子と同様の1つ又は複数のスペーサは、第1の誘電体壁の内面上で電源の周縁導電領域、例えば、好ましくはスクリーン印刷される特に銀エネメルなどから作られる「バスバー」として知られるストリップと電気的接触状態にあってもよい。この周縁導電領域は好ましくは、内部空間から出て、電源手段(ケーブル、ワイヤ、フォイルなど)に接続される。
【0055】
第1の設計に関して、第2の電極の電源のために、同一の手段(スペーサ及び/又は導電性素子)を準備してもよい。
【0056】
シールが十分に導電性のある材料から作られる場合には、好ましくは電気絶縁体は、シールと第1の壁又は第2の壁との間に追加される。
【0057】
第1の電極は、通常は、約1から100kHz、好ましくは40kHz以上の高い周波数で、周期信号によって電力が供給されてもよい。
【0058】
信号は、交流信号、正弦波信号、パルス信号又は方形波信号であってもよい。
【0059】
孔が貫通孔である場合には、第1の電極はまた、直流電力が供給されてもよい。更に詳細には、ガスによって壁から離隔される不連続内部電極及び貫通孔に関する本発明の第1の設計において、V0は、直接放電電圧に等しく、V1は、大地電位に等しい。電磁遮蔽は、必要ではなく、誘電体壁の1つの金属本体に近づけると生じる漏れ電流はない。
【0060】
ガスによって壁から離隔される内部電極に関する本発明の第1の設計において、第2の電源オプションとして、V0が放電電圧の2分の1に等しく、例えば、V0が250から500V(通常ピーク電圧)にあり、V1が負の放電電圧Vdの2分の1に等しく、例えば、V1が−250から−500Vである交流電源を選択することが可能である。また、非対称分散を行うことも可能であり、(絶対値における)和が、V0に等しい。
【0061】
誘電体壁の1つの金属本体に近づけると生じる漏れ電流を制限するために、電気的安全性のために2つの外面上で、電気導体をアース又は電力網に追加する必要はない。これは、プラズマが、孔に依然として捕捉された状態にあるためである。この金属本体と関連する電極との間の電圧は、この空間においてプラズマを生成するための放電電圧よりはるかに低い。従って、この金属本体に近づけた場合であっても、関連する電極と対向する壁との間の空間におけるガスは、電気的に絶縁性であり、依然としてそのままであるため、利用者には危険がない。
【0062】
しかしながら、電磁適合性規格を満たすために、そのような導体にアースを提供することは可能である。これらの導体は、必要に応じて、透明な導体であってもよい。
【0063】
また、第3の電源オプションとして、V0が放電電圧Vd以上の、第1の電極、ガス、ガラス及び接続される可能性がある電気導体との間に放電を生成するために必要な放電電圧より低い交流電源を選択することも可能である。V1が、大地電位又は400V(通常はピーク電圧)以下の交流電圧、特に100Hz以下、好ましくは例えば、電力網(220V、50Hz)に等しい60Hz以下の周波数fで220Vの交流電圧に等しいように選択される。
【0064】
この場合も同様に、電気的安全性のために第1の壁の外面上で、電気導体をアース又は電力網に追加する必要はない。
【0065】
本発明の第2の設計において、第2の電極は、第2の壁の内面上にあるために、第3の電源オプションを選択することが好ましい。
【0066】
本発明の第3の好ましい設計において、電気絶縁体は、その内面にブラインドホールを備える第2の誘電体壁を備え、好ましくはその内面にブラインドホールを備える第2の誘電体壁からなり、第2の壁の内面上の第1の電極は、不連続であり、第2の電極は、第2の壁に組み込まれるか、又は内部空間の外側にある。
【0067】
第1の誘電体壁及び第2の誘電体壁は、周縁フレームによって、及び/又は特に既に述べたような1つ又は複数の誘電体及び/又は導電スペーサによって、一定の距離で維持されてもよい。
【0068】
周縁封止(シール又はフレーム)は、例えば、0.5から数mm分、壁の縁に対して奥まっていてもよい。
【0069】
第1の電極、特に層は、内部空間の外側に(従って、シールを越えて)ランプの縁の上に突出してもよい。
【0070】
特に電極材料が、銀に基づいている場合には、第1の電極は、電源ケーブルに直接接続されてもよい。第1の電極はまた、第2の壁の内面の上で及び(完全に又は部分的に)内部空間の外側で、電源の周縁導電領域と電気的接続状態にあってもよい。例えば、(銀エネメルなどから作られる)「バスバー」として知られるストリップを形成するこの周縁導電領域は、例えば、ハンダ付けによって電源ケーブルにそれ自体接続される。
【0071】
電気絶縁体は、例えば、第2の電極を保持するその外面上に第2の誘電体壁及びプラスチック膜、特にはガラスバッキング又は適切なプラスチックによって積層するための1つ(複数)の中間層膜から形成される複合体であってもよい。
【0072】
また、既に記載した第3の電源オプションを選択することも可能である。
【0073】
光源は、プラズマガス及び/又は追加ガス及び/又は内部空間においてガスによって励起され、壁の内面の少なくとも1つの上に堆積される少なくとも1つの蛍光体層を含んでもよい。
【0074】
特に遮蔽光用の可視帯域において発するガスとして、希ガス、すなわち、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノン又は他のガス(空気、酸素、窒素、水素、塩素、メタン、エチレン、アンモニアなど及びその混合物)が挙げられてもよい。
【0075】
紫外帯域において発するガスとして、ガス又はガス混合物が、用いられる。例えば、上記の紫外線を効果的に発するガス、特にキセノン又は水銀又はハロゲン化物及び容易に電離されることができ、希ガスなどのプラズマ(すなわち、プラズマガス)を構成することができるガス、例えば、ネオン、キセノン又はアルゴン或いはヘリウム、又はハロゲン化物或いは空気又は窒素が挙げられる。実施例は、本願明細書に参照によって援用される仏国特許出願公開第2889886号明細書に記載される。
【0076】
蛍光体は、特に本願明細書に参照によって援用される仏国特許出願公開第2867897号明細書に記載されるように、不透明又は透明であってもよい。
【0077】
蛍光体層は、例えば、照明領域及び暗い領域を形成するために、特に可視帯域において、連続又は不連続であってもよい。
【0078】
生成することが望ましい1つ又は複数の紫外帯域に応じて、蛍光体被覆を選択することが可能である。
【0079】
具体的には、例えば、1つ又は複数の希ガス(Ar、Krなど)によって生成されるVUV線から始まるUVCにおいて発光する蛍光体が存在する。例えば、250nmにおける紫外線は、200nm未満のVUV線による励起の後、蛍光体によって発せられる。また、Pr又はPbによってドープされる材料、LaPO:Pr、CaSO:Pbなどが挙げられてもよい。
【0080】
VUV線から始まるUVA又は近UVBで発光する蛍光体もまた、存在する。ガドリニウムドープ材料、YBO:Gd、YB:Gd、LaP:Gd、NaGdSiO、YAl(BO:Gd、YPO:Gd、YAlO:Gd、SrB:Gd、LaPO:Gd、LaMgB10:Gd,Pr、LaB:G,Pr、(CaZn)(PO:Tlなどが挙げられてもよい。
【0081】
更に、例えば、水銀又は好ましくは希ガス及び/又はハロゲン(Hg、Xe/Br、Xe/I、Xe/F、Clなど)などの1つ(複数)のガスによって生成されるUVB線又はUVC線から始まるUVAにおいて発光する蛍光体が、存在する。例えば、LaPO:Ce、(Mg,Ba)Al1119:Ce、BaSi:Pb、YPO:Ce、(Ba,Sr,Mg)Si:Pb、SrB:Euなどが挙げられてもよい。例えば、300nmを超える紫外線、特に、318nmから380nmの紫外線は、約250nmのUVC線による励起の後、蛍光体によって発せられる。
【0082】
第1の電極及び第2の電極は、誘電体、特に層として、例えば、酸化物、硝酸塩、具体的には、シリカ、窒化シリコン、硫酸バリウムBaSO、酸化マンガン又はアルミナによる照射から保護されてもよい。
【0083】
第1の電極は、第2の電極(又は追加される任意の他の導体)と同様に、任意の導電材料から作られる層(1層又は多層)であってもよく、特に:
銀、銅、モリブデン、タングステン、アルミニウム、チタン、ニッケル、クロム、白金又は金などの金属、
1つの金属酸化物又は混合金属酸化物及び/又はドープ金属酸化物(酸化亜鉛、ITO、IZOなど)又は金属窒化物(広義の意味では金属であり、シリコンが含まれ、例えば、Si)から作られる2つの誘電層の間の薄くて純粋な、合金化された又は(銀などを)ドープした機能性金属層を含む透明な多層、
フッ素又はアンチモンをドープしたスズ酸化物、以下の元素、すなわち、アルミニウム、ガリウム、インジウム、ホウ素、スズのうち少なくとも1つをドープ又は合金にした亜鉛酸化物(例えば、ZnO:Al、ZnO:Ga、ZnO:In、ZnO:B、ZnSnO)などの特に透明であるか、及び/又は電子正孔を有する導電性金属酸化物、
具体的には亜鉛(IZO)、ガリウム及び亜鉛(IGZO)又はスズ(ITO)をドープ又は合金にしたインジウム酸化物、
導電性エナメル、好ましくは銀エナメル(特に銀溶融ガラスフリット)、及び
導電性インク、特に金属(ナノ)粒子を充填したインク、例えば、InkTec Nano Silver Paste Inks製のインクTEC PA 030(TM)などのスクリーン印刷可能な銀インクから作られる。
【0084】
この層は、液相堆積、真空蒸着(マグネトロンスパッタリング、蒸発)などの任意の知られている堆積手段、熱分解(粉末又はガスルート)又はスクリーン印刷、インクジェット、ドクターブレードの適用又は更に一般的には印刷によって堆積されてもよい。
【0085】
この層は、50μm未満の厚さを有してもよく、20μm未満であれば更に好ましく、或いは1μmであってもよい。この層は、特に、例えば、真空下で蒸着される50nm未満の厚さを有する薄膜であってもよい。
【0086】
1つの電極材料(第1の電極及び/又は第2の電極)は、例えば、既に記載したような金属粒子又は導電性酸化物に基づいている。
【0087】
従って、(例えば、十分な全体的な透過のために)堆積の促進、特にスクリーン印刷による微細な特徴部の形成のために、ナノスケールサイズ(例えば、最大のナノスケール寸法及び/又はナノスケールD50)であり、特に10から500nmのサイズを有する(ナノ)粒子、或いは100nm未満の(ナノ)粒子が、選択されてもよい。
【0088】
金属(ナノ)粒子(球、フレークなど)として、特に、Ag、Au、Al、Pd、Pt、Cr、Cu、Niに基づく(ナノ)粒子を選択することが可能である。
【0089】
(ナノ)粒子は好ましくは、結合剤中にある。抵抗率は、結合剤中の(ナノ)粒子の濃度によって調整される。
【0090】
結合剤は任意に、例えば、ポリウレタン、エポキシ樹脂又はアクリル樹脂などの有機物であってもよく、又はゾルゲル法によって生成されてもよい(無機物又は有機無機ハイブリッドなど)。
【0091】
(ナノ)粒子は、溶媒(アルコール、ケトン、水、グリコールなど)中の分散から堆積されてもよい。
【0092】
第1の電極及び/又は第2の電極を形成するために用いられてもよい粒子に基づく市販の製品は、以下のような住友金属鉱山株式会社によって販売されている製品である:
樹脂結合剤(任意)及びケトン溶媒を用いて分散されるITOのX100(R)、X100(R)D粒子、
アルコール溶媒中に分散されるITOのX500(R)、
アルコール溶媒中の金をコーティングした銀のCKR(R)粒子、および
金及び銀のCKRF(R)凝集粒子。
【0093】
所望の抵抗率は、配合に応じて調整される。
【0094】
ナノ粒子はまた、Cabot Corporation USA(製品番号AG−IJ−G−100−S1)又は日本の播磨化学工業(NPシリーズ)から入手可能である。
【0095】
好ましくは、(ナノ)粒子及び/又は結合剤は、本質的に無機物である。
【0096】
第1の電極及び/又は第2の電極に関して:
特に、スクリーン印刷ペースト、
(既に記載したような好ましくは銀及び/又は金などの)(ナノ)粒子を充填したペースト、導電性エナメル(例えば、銀溶融ガラスフリット)、インク、導電性有機ペースト(ポリママトリックスを有する)、PSS/PEDOT(例えばBayer,Agfa製)及びポリアニリン、
印刷後に沈殿される(金属)導電性(ナノ)粒子を有するゾルゲル層、
インクジェットによって堆積される(既に記載したような好ましくは銀及び/又は金などの)(ナノ)粒子を充填した導電性インク、例えば、米国特許出願公開第2007/0283848号に記載されるインクを選択することが可能である。
【0097】
好ましくは、第1の電極及び/又は第2の電極は、本質的に無機物である。
【0098】
第1の電極及び/又は第2の電極の全体的な(紫外帯域及び/又は可視帯域)透過度(及び結果としての安全導体)に関する1つの構成は、製作コストを削減するために、(既に記載したような)不透明な電気導電性材料の不連続な堆積によって直接的に得られてもよい。従って、例えば、リソグラフィック工程(放射に対するレジストの露光及び現像)を必要とすることがよくあるドライエッチング作業及び/又はウェットエッチング作業などのポスト構造化作業は回避される。
【0099】
アレイとしてのこの直接的な構成は、1つ又は複数の適切な堆積方法、好ましくは液体ルート、例えば、インクパッドを用いた印刷、特に平板印刷又は回転印刷或いは(適切なノズルを用いた)インクジェット、スクリーン印刷又はシルク印刷又はドクターブレードの簡単な適用による堆積によって直接的に得られてもよい。
【0100】
スクリーン印刷又はシルク印刷によって、適切なメッシュ幅及び適切なメッシュの細かさを有する合成繊維、シルク、ポリエステル又は金属の布が、選択される。
【0101】
通常、導電性トラック(第1の電極及び/又は第2の電極、任意の安全導体も含む)のグリッド構成に関して、トラックの幅は、5μmから200μmであってもよく、トラック間のピッチは、100μmから1mmである。紫外帯域及び/又は可視帯域に対する十分な全体的な透過のために、好ましくは、50%以下、更に好ましくは、10%である幅対ピッチの比が、好ましい。
【0102】
第1の電極は、導電性ワイヤに基づいていてもよい。導電性ワイヤは、特に金属(例えば、タングステン、銅など)であり、及び/又は薄い(例えば、10μmから2mmの断面を有する)。
【0103】
導電性ワイヤは、任意の適切な(耐温度性など)接着手段によって、絶縁体の主要面に接続される。これらのワイヤは部分的に主要面に組み込まれてもよい。
【0104】
絶縁体の孔を延ばす可能な不連続部とは異なり、第1の電極は、連続であってもよく、又は不連続であってもよい。
【0105】
従って、第1の電極は、導電性トラック又は導電性ワイヤに基づいていてもよい。第1の電極は、特に、等距離及び/又は平行である一連のストリップ又はラインの形態であってもよく、或いは少なくとも2つの重なる一連のストリップ又はラインの形態であってもよい。
【0106】
従って、第1の電極は、インクジェットによる、特にはスクリーン印刷によって得られる格子、繊維又は布として編成されてもよい。
【0107】
第2の電極は、内部空間において:
電気絶縁体の内面上で第2の壁から離隔されるか、又は内面に部分的に組み込まれてもよく、
電気絶縁体を形成する第2の壁の(配置又は付着される)内面上にあってもよく、
第2の壁(例えば、電気絶縁体を形成する格子、骨組み)に組み込まれてもよい。
【0108】
必要に応じて、第2の電極は、第1の電極のように保護されてもよい。
【0109】
第2の電極は、最終的には、内部空間の外側にあってもよく、好ましくは外面と接触状態にあり:
外面上に配置されるか、或いは付着(堆積、接合など)され、
外部誘電体(中間層膜又は剛性プラスチック)、例えば、剛性ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート(PMMA)などのアクリレートによって保持されるか、又は組み込まれる。また、PE、PEN又はPVC或いはポリエチレンテレフタレート(PET)を用いることも可能であり、ポリエチレンテレフタレート(PET)は場合によっては、薄く、特に10から100μmである。
【0110】
既に記載したように、絶縁体の孔を延ばす可能な不連続部とは異なり、第2の電極は、連続であってもよく、又は不連続であってもよい。
【0111】
従って、第2の電極は、導電性トラック又は導電性ワイヤに基づいていてもよい。第2の電極は、特に、等距離及び/又は平行である一連のストリップ又はラインの形態であってもよく、或いは少なくとも2つの重なる一連のストリップ又はラインの形態であってもよい。
【0112】
従って、第2の電極は、インクジェットによる、特にはスクリーン印刷によって得られる格子、繊維又は布として編成されてもよい。
【0113】
特に第2の壁に組み込まれるか、又は第2の壁の外側にある第2の電極は、その構成に関して常に示しているように、可視光及び/又は紫外光を反射する導電性材料又は可視光及び/又は紫外光を透過する導電性材料又は(材料が紫外光を吸収又は反射する場合には)可視光及び/又は紫外光の全体的な透過を可能にする導電性材料から作られてもよい。
【0114】
貫通孔は、任意の特に幾何的な形状、矩形、円形、四角形であってもよく、細長くても細長くなくてもよい。
【0115】
従って、互い違いの列などにおいて平行である「ポイント」ホールの溝又は列を形成することが可能である。例えば、絶縁体の縁に平行な溝又は列は、0.1mmから3cm分離隔されてもよい。1列の中で、孔は、0.1mmから3cm分離隔されてもよい。
【0116】
孔は好ましくは、直線又は円錐形の断面を有し、幅が0.1から5mmであり、深さが少なくとも0.1mmである。
【0117】
当然のことながら、微小放電の数を最大にするために、多数の孔を作成することが可能であり、第1の電極及び第2の電極は、内部空間に内接する壁の表面に少なくとも本質的に等しい寸法を有する表面にわたって延在してもよい。
【0118】
可視光線及び/又は紫外線は好ましくは、2方向性であってもよい(2つの壁の主要面による放射の放出)。
【0119】
当然のことながら、第1の電極及び/又は第2の電極は、不連続であってもよく、例えば、離隔されるストリップの形態であってもよく、電極領域は、所与の各々の電位によって共に電力が供給され、特に少なくとも1つの「バスバー」を通じて共に電力が供給される。
【0120】
好ましくは、可視光線及び/又は紫外線のピーク周辺の本発明によるランプの透過係数は、50%以上、更に好ましくは、70%以上、更に一層好ましくは80%以上である。
【0121】
可視帯域を透過する誘電体壁は、特にソーダ石灰シリカガラスから作られるガラスシートであってもよい。
【0122】
紫外帯域を透過する誘電体壁は好ましくは、水晶、シリカ、フッ化マグネシウム(MgF)又はフッ化カルシウム(CaF)、ホウケイ酸ガラス又は特にFeが0.05%未満のソーダ石灰シリカガラスから選択されてもよい。
【0123】
3mmの厚さの場合の実施例として:
フッ化マグネシウム又はフッ化カルシウムは、紫外領域の全範囲にわたって、すなわち、UVA(315から380nm)、UVB(280から315nm)、UVC(200から280nm)又はVUV(約10から200nm)にわたって、80%より多く、或いは90%を透過する、
水晶及び特定の高純度シリカは、UVA領域、UVB領域及びUVC領域の全範囲にわたって80%より多く、或いは90%を透過する、
Schott製のBorofloatなどのホウケイ酸ガラスは、UVA領域全体にわたって70%より多く透過する、
Fe(III)又はFeが0.05%の未満ソーダ石灰シリカガラス、特にSaint−Gobain製のDiamantガラス、Pilkington製のOptiwhiteガラス、Schott製のB270ガラスは、UVA領域全体にわたって70%より多く、或いは80%透過する。
【0124】
しかしながら、Saint−Gobainによって販売されているPlanilux(R)ガラスなどのソーダ石灰シリカガラスは、特定の建築物及び特定の用途に関して十分である可能性がある360nmより高い領域で、80%より多い透過率を有する。
【0125】
紫外領域に対して十分に透過性のあるガラスは、参照によって本願明細書に援用される仏国特許出願公開第2889886号明細書に記載される。
【0126】
誘電体壁は、任意の形状からなってもよい。壁の輪郭は、多角形、凹面又は凸面、特に四角形又は矩形、又は一定の曲率又は変化する曲率を有する曲面、特に円形又は楕円形であってもよい。
【0127】
機械的な保護に関して、追加の電気絶縁体はまた、別の誘電体壁であってもよく、特に、ガラスから作られ、プラスチック中間層膜又は特に2枚の基材を互いに接着することができる樹脂などの他の材料を介してランプを形成するガラス壁の少なくとも1つに積層される。
【0128】
中間層プラスチック膜として、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリビニルブチラール(PVB)、エチレン/ビニルアセテート(EVA)、ポリウレタン(PU)から作られるポリマ材料から作られ、例えば、厚さ0.2mmから1.1mm、特に0.3nmから0.7nmである要素が挙げられる。
【0129】
本発明によるフラットランプの構造において、内部空間におけるガス圧は、約0.05から1バールであり、約0.05から0.6バールであれば好都合である。用いられるガスは、プラズマを形成することができる電離可能なガス(「プラズマガス」)、特にキセノン又はネオンであり、純粋又は混合物のいずれであってもよい。
【0130】
本発明は、光源の任意のタイプ(プラズマガス、蛍光体など)及び任意のサイズの任意のランプに適用する。
【0131】
フラットランプの用途は、多様であってもよい。1方向性照射及び/又は2方向性照射を有するランプ、装飾用ランプ又はディスプレイのバックライトなどが挙げられる。
【0132】
本発明は、例えば、照明器具、発光体、特に吊り下げ式、壁、発光タイルなどを照明する及び/又はディスプレイ機能(非常口パネルのタイプ及び/又は発光ロゴ又は商標の表示要素)を有する建築要素又は装飾要素の生成を目的としている。
【0133】
本発明による発光パネルはまた、建物用、輸送車両、道路照明、都市又は家庭の備品又は電子機器向けであってもよい。
【0134】
発光パネルは、特に、天井灯、バス待合所パネル、ディスプレイカウンタの壁、宝飾品のディスプレイ又はショーウィンドウ、棚又はキャビネットの要素、キャビネットの前面、照明付き冷蔵庫の棚、水槽の壁、温室の壁であってもよい。発光パネルはまた、照明付き鏡であってもよい。発光パネルは、浴室の壁又は台所の調理台を照らすために用いられてもよい。
【0135】
本発明によるランプに関して、建物、特にオフィスにおける部屋と部屋との間又は陸上移動、航空移動又は水中移動の手段の2つの領域/区画の間のグレージングドア、特に、引き戸、内部仕切りに嵌め込まれることも考えられ、又は窓又は任意のタイプの容器に嵌め込まれることも考えられる。
【0136】
1方向性照明は、例えば、ディスプレイ、特に液晶ディスプレイ(LCD)のバックライト用に有用である。
【0137】
当然のことながら、2方向性照明に関して、構造の光源以外の外側に大部分が向けられる要素のすべては、1つの共通部分に関して、実質的に透明であるか、又は(例えば、発光が十分に通過可能にするために、相対的に不透明な吸収及び/又は反射材料を有する構成の形態で)例えば、格子として全体的に透明であるか、又は半透明である。
【0138】
一実施形態において、電極、任意の蛍光体層、任意の1つ又は複数の安全導体及び更に電気絶縁体は、可視光を透過する材料から作られるか、又はそれらの構成のおかげで可視光の全体的な透過を可能にする。
【0139】
可視領域におけるランプは、窓(採光窓など)の一部であってもよく、二重グレージングユニットに組み込まれてもよく、照明窓(領域全体であってもよく、領域全体でなくてもよい)を構成してもよい。従って、可視領域におけるランプは、建物又は移動手段(列車の窓、船又は航空機の客室の窓、産業車両の屋根又は横窓、或いは後部窓又は前部窓の一部)の任意の窓にはめ込まれてもよい。
【0140】
更に、所与の機能性を有するコーティングを(紫外帯域)ランプに組み込むことが好都合である場合がある。例えば、低発光の役割(例えば、SnO:Fなどのドープ金属酸化物又はスズをドープしたインジウム酸化物ITOから作られる)又は建物又は自動車用途に関する太陽熱の制御との電磁適合性のために、赤外領域内の波長を有する放射を遮断する役割を有するコーティングであってもよい。そのために、誘電層又はTiN又はZrNなどの窒化物又は金属酸化物又は鋼又はNi−Cr合金から作られる層によって包囲される銀の1つ又は複数の層が、用いられてもよい。
【0141】
防汚コーティング(外面上に、アナターゼの形態で少なくとも部分的に結晶化されるTiOを含む光触媒コーティング)或いは外面上に、例えば、SiN/SiO/Si/SiOなどのタイプの反射防止多層が、好ましい場合がある。
【0142】
既に記載したような紫外線ランプは、例えば、美容分野、電子機器分野又は食品分野などの産業分野及び例えば、水道水、飲料水、水泳プール又は空気の汚染除去、紫外線乾燥又は重合などの家庭分野の両方において用いられてもよい。
【0143】
UVA領域或いはUVB領域における放射を選択することによって、既に記載したような紫外線ランプは:
具体的には日焼け室に構築される日焼けランプ(現在の規格によれば、具体的には、UVA領域において99.3%であり、UVB領域において0.7%である)として、
例えば、特に接着剤の硬化又は架橋などの光化学励起プロセス用又は紙の乾燥用、
ゲルとして用いられる臭化エチジウムなどの蛍光材料の励起用、核酸又は蛋白質の分析用、
例えば、冷蔵庫又は埃の臭気を削減するために、光触媒材料の励起用に用いられてもよい。
【0144】
UVB領域における放射を選択することによって、ランプは、肌におけるビタミンDの生成を促進するために用いられる。
【0145】
UVC領域における放射を選択することによって、既に記載したような紫外線ランプは、特に250nmから260nmの殺菌効果によって空気、水又は表面の殺菌/滅菌のために用いられてもよい。
【0146】
オゾンの生成のために、遠UVC領域又は好ましくはVUV領域における放射を選択することによって、既に記載したような紫外線ランプは、具体的には電子機器、コンピュータサイエンス、光学、半導体などの分野において、活性層の堆積の前に、特に表面を処理するために用いられる。
【0147】
本発明の他の詳細及び特徴は、添付図面を参照するとともに、以下の詳細な説明から明白となる。
【図面の簡単な説明】
【0148】
【図1a】本発明によるフラットランプの概略断面図である。
【図1b】電極を保持する電気絶縁体の部分平面図である。
【図2a】本発明による別の実施形態におけるフラットランプの概略断面図である。
【図2b】電極を保持する電気絶縁体の部分平面図である。
【図3】本発明によるフラットランプの他の実施形態の概略断面図を表す。
【図4】本発明によるフラットランプの他の実施形態の概略断面図を表す。
【発明を実施するための形態】
【0149】
わかりやすくするために、表された物体の種々の要素は必ずしも、縮尺とおりで再現されていないことに留意されたい。
【0150】
図1aは、例えば、厚さが約3mmの矩形で、ソーダ石灰シリカガラスのガラスシート2、3から作られる第1の壁及び第2の壁から形成される部分1で作られるフラットランプ1000の概略断面図である。
【0151】
第1及び第2のガラスシート2、3は各々:
外面21、31と、
例えば、透明であり、例えば、ケイ酸リチウムに基づくような例えば、無機マトリックス中に分散される蛍光体粒子の形態である光ルミネセンス材料6のコーティングを各々保持する内面22、32とを有する。
【0152】
ガラスシート2、3は、互いに対向しているその内面22、32に関連付けられ、例えば、縁から約1mmでシーリングフリット8を介して組み立てられる。シールは、例えば、1mm分、シートから奥まっている。
【0153】
ガラスシート2、3の間の内部空間10において、キセノン、任意にネオン又はヘリウムとの混合物などの希ガスの一般的には略大気圧の約10分の1に減圧されている。
【0154】
その製作に関して、シーリングフリットが、2つの壁の内部周縁ストリップ上に堆積され、高温で封止される。
【0155】
次に、密閉チャンバに含まれる大気は、孔12を通じてポンプによって除去され、キセノン/ネオン混合物によって置き換えられる。所望のガス圧に達すると、シーリング栓13が、孔12の開口部の入口に導入され、その周囲にハンダ合金の隅肉が堆積される。熱源は、ハンダを柔らかくさせるために、ハンダの付近で作動され、栓13は、孔のオリフィスに対して重力によって平らにされ、従って、壁2にハンダ付けされて、密封クロージャを形成する。
【0156】
内部空間10は、第1の電極4及び/又は第2の電極5を各々含む第1及び第2の主要面71、72を備え、例えば、約1mmの厚さを有する例えば、ソーダ石灰シリカガラスから作られる無機物シート7を含む。
【0157】
無機物シート7は、2つの対向するシーリング縁の間の距離より短い寸法を有し、従って、第1及び第2の壁2、3より短い。
【0158】
無機物シート7は、第1及び第2の壁から離隔され、シートの両側に位置している第1のガラススペーサ9及び第2の金属スペーサ9’(又は変形として、金属化されたガラスから作られる)によってその位置に維持され、(図1bに示されるように)第1及び第2の電極4、5の縁に位置付けられる。シート7と壁2、3との間の距離は、一定であり、例えば、各々約2mmである。
【0159】
中心で、第1のスペーサ9は、例えば、ビーズである。周縁部で、第1のスペーサ9(図1aの一番右)は、第2のスペーサ9’(一方が図1bに示されている)と同様に、細長くて矩形であってもよい。
【0160】
変形として、第2のスペーサ9’は、例えば、スズ及び銀に基づくハンダの隅肉又はスポットによって置き換えられる。
【0161】
無機物シート7は、貫通孔73を有し、例えば、丸い孔の多数の平行な列であり、各列は、(図1bに示されるように)無機物シート7の略全長にわたって延在する。各孔の幅は、例えば、約1mmである。1つの列において、孔73は、3mm分離隔される。孔の列同士は、例えば、3mm離隔される。
【0162】
変形として、丸い孔の列は、溝、例えば、長手方向の溝によって置き換えられる。
【0163】
各電極4、5は、少なくとも貫通孔73の延在部において、不連続部41、51を有する。不連続部は、更に広くてもよい。
【0164】
電極4、5は好ましくは、導電性の形態であり、例えば、金属、特にスクリーン印刷される銀層又はスパッタリングによって蒸着される薄層の形態である。不連続部41、51は好ましくは、2つの中実の導電層によってコーティングされるシート7を穿孔する時点で生成される。
【0165】
具体的には透明なランプを形成するために、蛍光体が透明である場合には、電極4、5は、透明である(透明材料又は可視領域における全体的な透過のために分散される)ように選択されてもよい。
【0166】
電極は、保護電気絶縁体(図示せず)、例えば、酸化物、窒化物、特にシリカ、シリコン窒化物、硫酸バリウム、酸化マグネシウム又はアルミナでコーティングされてもよい。この絶縁体は更に、孔73を覆ってもよい。
【0167】
プラズマは、貫通孔73に捕捉されるのに対して、生成された紫外線は、内部空間10全体を占め、高い収率で蛍光体6を励起する。
【0168】
変形として、孔は、ブラインドホールであり、このとき、孔は、面71又は72に通じているだけである。
【0169】
電極4、5は、内部空間の外側でケーブル11、11’によって交流電源(図示せず)に接続される。
【0170】
第1の電極4は、例えば、約800V或いは600Vの放電電圧の2分の1に等しい電位V0であり、例えば、40から50kHzの高周波数fである。
【0171】
第2の電極5は、例えば、約−800V或いは−600Vの負の値として放電電圧の2分の1に等しい電位V1であり、例えば、40から50kHzの高周波数fである。
【0172】
電磁適合性規格を満たすために、外面21、31は、可視領域において(全体的な)透過のための材料から作られ、ケーブル11’’、11’’’によって接地される導体60、60’、例えば、直接堆積されるか、又はPET型膜の上に堆積される薄膜を備えてもよい。
【0173】
例えば、透明な導電性酸化物におけるスパッタリングによって蒸着される膜であってもよい。例えば、フォトリソグラフィが行われた銅又はスクリーン印刷された銀(具体的には銀溶融ガラスフリットに基づくエナメルとして、又はインク)から作られる導電性トラック(格子における)のアレイ又はインクジェットによって堆積される導電性粒子を有するインク或いはワイヤであってもよい。
【0174】
変形として、ワイヤガラスは、壁として選択され、金属の骨組みは、遮蔽として用いられる。
【0175】
第1の変形として、電源は、直流電源である。電源は、V0又はV1に関して所与の値を維持することが可能である。この変形において、電磁遮蔽は、無意味である。
【0176】
第2の変形として、V0は、例えば、600から800Vの放電電圧以上、好ましくは第1の電極4、ガス、壁3と第1の壁に位置する電気導体との間に放電を生成するために必要な放電電圧より低い。V1はこのとき、大地電位又は400V以下、特に、100Hz以下、好ましくは例えば、電力網(50Hzで220V)に等しい60Hz以下の周波数fで220V以下の交流電圧に等しいように選択される。
【0177】
例えば、長手方向の縁に沿った内面22、32の周縁領域において、好ましくは、例えば、数mmの幅を有するストリップの形態で導電性領域61、62が設けられる。
【0178】
これらの導電性ストリップ61、62は、封止結合剤8の両側に延在する。これらのストリップ61、62は、例えば、好ましくは導電性(銀など)エナメル及びスクリーン印刷される層から作られる金属の形態である。これらの導電性ストリップ61、62は、(圧力、ハンダ、導電性接着剤などによって)導電性スペーサ9’と電気的接触状態にある。
【0179】
導電性ストリップ61、62は、変形として、壁の縁の上に突出してもよく、ケーブル11、11’はこのとき、この位置に取り付けられ、シーリング用の溝でなくてもよい。
【0180】
更に、導電性スペーサ9’及び導電性ストリップ61、62を金属部分と置き換えることが可能であり、保持するために、各々は、ランプの内部部分に屈曲され、壁を締め付けるようにランプの外側に達する。
【0181】
ランプ1000は、ランプの2つの面21、31を介して照らす。指向性の照明の場合には、ミラー、例えば、反射性であるように選択された(アルミニウムなどから作られる)遮蔽導体60が設けられてもよい。
【0182】
別のランプの場合には、蛍光体が排除されてもよく、例えば、着色光又はフィルタ処理される光などの光を発するガスが、選択されてもよい。
【0183】
別の紫外線ランプの場合には、紫外線を通過可能にする材料(石英など)から作られる1つ又は複数の壁が、選択され、任意の導体60、60’に関しても同様である。蛍光体が、除去され、紫外光源はこのとき、ガスであるか、又は特定の紫外領域において発光するために置き換えられる。
【0184】
電極及び導体は必ずしも、同一の材料から作られるわけではない。電極は必ずしも、同一の手段によって電力が供給されるわけではなく、同一の縁によるわけでもない。
【0185】
図2aによる実施形態において、ランプ1010の構造は、以下に記載された要素を除き、図1aによるランプ1000を基本的には再現する。
【0186】
無機物シート7は、対向するシーリング縁の間の距離より長い寸法を有し、好ましくは、第1及び第2のガラス壁2、3の寸法と実質的に同一である寸法を有する。
【0187】
好ましくは壁2、3と同一の材料から作られる無機物シート7は、壁及びシート7の縁に対して奥まっているシート7の両側で2つの周縁シール8、8’によって、第1及び第2の壁2、3を用いて封止される。
【0188】
シート7と各壁2、3との間の空間は、例えば、約0.5mm分削減されてもよい。
【0189】
電極4、5は、無機物シート7の少なくとも一方の縁(ここでは長手方向の縁)にわたって、シール8を越えて延在する。図2bに示されているように、電極4、5は、格子として編成された導電性トラック(又は変形として導電性ワイヤ)である。
【0190】
導電性スペーサは、除去される。電流を供給するための周縁ストリップ61’、62’は、シート7の主要面71、72上にあり、(ここでは、図2bに示されるような被覆を介して、又は任意の他の手段によって)電極4、5の外縁に電気的に接続される。特にトラックが、銀から作られる場合には、これらの周縁ストリップは必要というわけではない。
【0191】
シート7は、多数の溝、例えば、(図2bに示されるような)長手方向の溝を備える。この構成において、1つの孔12によって、ガスを内部空間全体に充填するために、孔73’は、貫通孔であることが好ましい。
【0192】
好ましくは2つの面71、72上のブラインドホールに関して、壁3に第2の孔を設けることもまた、可能である。
【0193】
図1aに関して記載した電源は、保持されてもよい。フォイル11、11’は、周縁領域61’、62’に接続される。
【0194】
ランプ1000に関して記載したすべての変形(電極又は遮蔽導体の材料及び非対称性、壁の材料、電源、保護絶縁体の追加、紫外線ランプなど)は、ランプ1010に適用されてもよい。
【0195】
図3による実施形態において、ランプ2000の構造は、以下に記載された要素を除き、図1aによるランプ1000を基本的には再現する。
【0196】
無機物シート7は、第2の壁の内面32上に配置される。従って、スペーサ9、9’は、構造1の下部分から除去される。
【0197】
第2の電極5は、その長手方向の縁の一方を介して内部空間の外側に突出する。第2の電極5は、電流の供給のために、任意に周辺領域61によって被覆される。蛍光体6’は、第1の電極4を被覆し、任意に貫通孔73の壁を被覆する。
【0198】
変形として、無機物シート7は、例えば、100μmの厚さを有する例えば、シリカ又はアルミナである無機物層に置き換えられる。
【0199】
第1の壁2と第1の電極4との間の距離は、例えば、0.5mmであってもよい。
【0200】
V0は、例えば、600から800Vの放電電圧以上であり、好ましくは第1の電極4、ガス、壁3と第1の壁に位置する電気導体との間に放電を生成するために必要な放電電圧より低い。V1はこのとき、大地電位又は400V以下、特に、100Hz以下、好ましくは例えば、電力網(50Hzで220V)に等しい60Hz以下の周波数fで220V以下の交流電圧に等しいように選択される。
【0201】
導体60及び60’は、任意である。
【0202】
ランプ1000に関して記載したすべての変形(電極又は遮蔽導体の材料及び非対称性、壁の材料、保護絶縁体の追加、紫外線ランプなど)は、ランプ2000に適用されてもよい。
【0203】
図4による実施形態において、ランプ3000の構造は、以下に記載された要素を除き、図3によるランプを基本的には再現する。
【0204】
無機物シート7は、除去される。第2の壁3の内面32は、例えば、孔73’と同一である貫通孔ではない開放孔33を有し、孔33の延在部に不連続部41を有する第1の電極4を保持する。導体60は、任意である。
【0205】
第2の壁3の外面31は、例えば、連続であり、好ましくは透明層の形態であるように選択される第2の電極5を保持する。
【0206】
電源の場合には、任意に、シーリング8の外側で、壁2、3の少なくとも1つの長手方向の縁の上に突出する電極上に位置決めされる周縁導電性ストリップ61、62が利用される。
【0207】
変形として、第2の電極5は、第2の壁3(ワイヤガラス型)にあるか、或いは、外面32と接触状態にあり、例えば、接合によって第2の壁3に結合される関連要素上にある。
【0208】
今記載したばかりの実施例は、本発明をなんら制限するものではない。
【0209】
非対称性及び組立の変形のすべてが、電極に関して可能である。
【0210】
プラズマガスによる励起の場合には、(光ルミネセンス材料の性質に応じてそれ自体は不透明又は透明である)発光領域及び永久に透明な並置領域を形成するために、特定の領域における光ルミネセンス材料の区別される分散により、プラズマのエネルギを対象とする領域のみにおける可視帯域に変換することを可能にする。
【0211】
発光領域はまた、幾何的な特徴部(線、棒、点、四角形又は任意の他の形状の特徴)のアレイを形成してもよく、特徴部間の間隔及び特徴部のサイズは、変えられてもよい。
【0212】
更に、光源は、プラズマガスであってもよい。
【0213】
壁は、任意の形状からなってもよく、輪郭は、多角形、凹面又は凸面、特に四角形又は矩形、又は一定の曲率又は変化する曲率を有する曲面、特に円形又は楕円形であってもよい。
【0214】
壁は、光学効果を有するガラス基材、特に着色、装飾、構造、拡散される基材であってもよい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
可視帯域及び/又は紫外帯域において透過するフラット放電ランプ(1000から3000)であって、
互いに面し、平行に維持され、周縁部(8、8’)で封止され、従ってプラズマガスによって満たされる内部空間(10)を画定し、紫外光源及び/又は可視光源(6)を備える第1及び第2の誘電体壁(2、3)と、
第1及び第2の壁に平行な個別の平面における第1及び第2の電極(4、5)と、を備え、第1の電極(4)が、第2の電極の電位V1より高い電位V0であり、第1の電極が、内部空間で、第2の電極より第1の誘電体壁に近くに配置され、
第1の電極が、ガスによって第1の誘電体壁から離隔され、第1及び第2の電極が、有孔面と呼ばれる少なくとも1つの主要面(71、72)を有し、貫通孔(33、73、73’)を備える平たい電気絶縁体(3、7)によって離隔され、第1の電極及び第2の電極の少なくとも一方が、主要有孔面と接触状態にあり、前記孔の少なくとも延在部において不連続部を有することを特徴とする、フラット放電ランプ。
【請求項2】
電気絶縁体が、主に無機物であり、好ましくはガラスシート(3、7)を備えることを特徴とする、請求項1に記載のランプ(1000から3000)。
【請求項3】
電気絶縁体が、ガスによって第1及び第2の誘電体壁(2、3)から離隔される無機物シート(7)を備え、第1及び第2の電極が、電気絶縁体(7)の両側の主要面(71、72)上にあることを特徴とする、請求項1及び2のいずれか一項に記載のランプ(1000、1010)。
【請求項4】
無機物シート(7)が、シートの両側に位置している誘電体スペース(9、9’)によって第1及び第2の誘電体壁から一定の距離に維持されることと、スペーサが少なくとも主にガラスから作られることを特徴とする、請求項3に記載のランプ(1000、1010)。
【請求項5】
V0が、放電電圧の2分の1に等しく、V1が負の放電電圧の2分の1に等しいことを特徴とする、請求項3又は4に記載のランプ(1000、1010)。
【請求項6】
孔が、まっすぐに通過することと、第1の電極が、直流によって供給され、V0が放電電圧に等しく、好ましくはV1がアース又は電力網に等しいことを特徴とする、請求項3又は4に記載のランプ。
【請求項7】
電気絶縁体(7)が、周縁部で第1及び第2の誘電体壁(2、3)によって封止され、好ましくは電気絶縁体(7)が、第1及び第2の誘電体壁の寸法に実質的に等しい寸法を有するシートであることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載のランプ(1010)。
【請求項8】
第2の電極(5)、電気絶縁体(7)及び第1の電極(4)が、第2の誘電体壁(3)の内面(32)上にあることを特徴とする、請求項1又は2に記載のランプ(2000)。
【請求項9】
第1の電極(4)に位置し、縁で、少なくとも1つの導電性スペーサ(9’)及び/又は特に以下の1つ以上の手段、すなわち、金属タブ、導電性ワイヤ、導電性ペーストから作られる接触スタッド又は特にスズ‐銀合金から作られるハンダのうちの1つから選択される少なくとも1つの導電性構成要素を備えることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載のランプ(1000、2000)。
【請求項10】
電気絶縁体が、内面(32)上にブラインドホール(33)を有する第2の誘電体壁(3)を備え、好ましくは内面(32)上にブラインドホール(33)を有する第2の誘電体壁(3)からなり、第1の電極(4)が、不連続で、第2の壁の内面上にあり、第2の電極(5)が、第2の壁に組み込まれるか、又は内部空間(10)の外側にあることを特徴とする、請求項1又は2に記載のランプ(3000)。
【請求項11】
1つ又は複数の周縁シールが、壁(2、3)の縁に対して奥まっていることと、第1の電極(4)及び/又は第2の電極(5)、特に一層が、ランプの一方の縁から内部空間(10)の外側に突出し、好ましくは電源(61から62’)の周縁導電性領域及び/又は電源手段と内部空間の外側を電気的接触状態にすることを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載のランプ(1010から3000)。
【請求項12】
光源が、プラズマガス及び/又は追加ガス及び/又はガスによって励起され、第1の壁の内面上に堆積される少なくとも1つの蛍光体層(6)を備えることを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載のランプ(1000から3000)。
【請求項13】
第1の電極及び/又は第2の電極が任意に、蛍光体(6)で被覆され、酸化物、窒化物、具体的にはシリカ、窒化シリコン、硫酸バリウムBaSO、酸化マンガン又はアルミナから好ましくは選択される保護誘電体で被覆されることを特徴とする、請求項1から12のいずれか一項に記載のランプ(1000から3000)。
【請求項14】
第1の電極及び/又は第2の電極が、特に50μm未満、20μm未満の厚さを有する導電層であることを特徴とする、請求項1から13のいずれか一項に記載のランプ(1000から3000)。
【請求項15】
第1の電極(4)及び/又は第2の電極(5)が、導電性トラックに基づき、具体的には、導電性エナメル、導電性インク又は導電性ワイヤから作られる導電性(ナノ)粒子に基づくことを特徴とする、請求項1から14のいずれか一項に記載のランプ(1010)。
【請求項16】
第1の電極(4)及び/又は第2の電極(5)が、具体的には紫外帯域及び/又は可視帯域の全体的な透過のために、格子として編成されることを特徴とする、請求項1から15のいずれか一項に記載のランプ(1000から3000)。
【請求項17】
紫外線及び/又は可視光線が、2方向性、すなわち、ランプの2つの側から放射されることを特徴とする、請求項1から16のいずれか一項に記載のランプ(1000から3000)。
【請求項18】
誘電体壁が、可視領域の透過のためのガラスから作られること、又は紫外線を透過する誘電体壁が、水晶、シリカ、フッ化マグネシウム(MgF)又はフッ化カルシウム(CaF)、ホウケイ酸ガラス又は特にFeが0.05%未満のソーダ石灰シリカガラスから選択されることを特徴とする、請求項1から17のいずれか一項に記載のランプ(1000から3000)。
【請求項19】
電極、任意の蛍光体層(6、6’)、任意の1つ又は複数の安全導体(60、60’)及び電気絶縁体が、可視光を透過する材料又は可視光の全体的な透過を可能にする材料から作られることを特徴とする、請求項1から18のいずれか一項に記載のランプ(1000、1010)。
【請求項20】
可視帯域において発するランプが、装飾及び/又は建築である構成要素を形成するか、及び/又は信号機能及び/又はディスプレイ機能を有することを特徴とする、請求項1から19のいずれか一項に記載のランプ(1000から3000)。
【請求項21】
可視帯域において発するランプが、ファサード、照明窓、自動車の後部窓、横窓又はサンルーフなどの扉又は任意の他の陸上車両、水上車両又は航空機の窓又は仕切り、道路用のパネル又は都市の照明、照明タイル、天井灯、バス待合所のパネル、ディスプレイカウンタの壁、宝飾品のディスプレイ又はショーウィンドウ、棚又はキャビネットの要素、キャビネットの前面、照明付き冷蔵庫の棚、水槽の壁、温室の壁、照明付き鏡又はスクリーンバックライティングデバイスであることを特徴とする、請求項1から20のいずれか一項に記載のランプ(1000から3000)。
【請求項22】
建物、陸上車両、水上車両又は航空機、道路又は都市の照明、都市又は家庭の備品又は電子機器における、請求項の1から21のいずれか一項に記載の可視帯域において発するランプの使用。
【請求項23】
紫外帯域において発するランプが、特に日焼け室に構築される日焼けランプであることを特徴とする、請求項1から18のいずれか一項に記載のランプ。
【請求項24】
美容分野、生体臨床医学分野、電子機器分野又は食品分野において、皮膚科学処理用、表面、空気、水道水、飲料水、水泳プールの殺菌又は滅菌用、具体的には、活性層の堆積の前の表面の処理用、硬化又は架橋型の光化学励起プロセス用、紙の乾燥用、蛍光材料から始まる分析用又は光触媒材料の励起用である、請求項1から18のいずれか一項に記載の紫外帯域において発するランプの使用。

【図1a】
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【図1b】
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【図2a】
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【図2b】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2010−525508(P2010−525508A)
【公表日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−503564(P2010−503564)
【出願日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【国際出願番号】PCT/FR2008/050691
【国際公開番号】WO2008/145905
【国際公開日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【出願人】(500374146)サン−ゴバン グラス フランス (388)
【Fターム(参考)】