フレキシブル配線基板の製造方法及びフレキシブル配線基板
【課題】コネクタ端子パターン131を保護するカーボン層14が、意図しない部分に形成されないようにする製造方法を提供する。
【解決手段】主面にコネクタ端子パターン131を含む配線パターン13が形成された絶縁性基材11を準備し、コネクタ端子パターン131を覆うようにカーボンペーストPをスクリーン印刷し、配線パターン13のうち、少なくともカーボンペーストPが印刷されていない部分である回路パターン132を覆うように絶縁保護層15形成する。
【解決手段】主面にコネクタ端子パターン131を含む配線パターン13が形成された絶縁性基材11を準備し、コネクタ端子パターン131を覆うようにカーボンペーストPをスクリーン印刷し、配線パターン13のうち、少なくともカーボンペーストPが印刷されていない部分である回路パターン132を覆うように絶縁保護層15形成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フレキシブル配線基板の製造方法及びフレキシブル配線基板に関する。
【背景技術】
【0002】
フレキシブル配線基板に関し、銅などの導体の配線を腐食から保護するため、コネクタに接続する露出部分をめっきで覆い、露出部分以外を絶縁保護層フィルムで覆う手法が知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−252064号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、コネクタに接続される端子パターンにめっきなどの保護層を形成する場合において、保護層が意図しない場所に形成されると短絡の原因となるという問題があった。特に、コネクタに接続される端子パターン間のピッチが狭い場合は、各端子パターンの保護層が接触しやすいという問題があった。
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、端子パターンの上にカーボンペーストをスクリーン印刷してカーボン保護層を形成するときに、コネクタに接続される端子パターンの間のピッチが狭い場合であっても、カーボン保護層が意図しない場所に形成されないようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、主面にコネクタ端子パターンを含む配線パターンが形成された絶縁性基材を準備し、前記コネクタ端子パターンを覆うようにカーボンペーストをスクリーン印刷し、少なくとも前記カーボンペーストが印刷されていない部分を覆うように絶縁保護層を形成してフレキシブル配線基板の製造することにより、上記課題を解決する。
【0007】
上記発明において、前記スクリーン印刷に用いられるスクリーン版のカーボンペーストの非透過層の厚さを、前記コネクタ端子パターンの厚さの50%以上とすることができる。
【0008】
他の観点において、本発明は、絶縁性基材と、前記絶縁性基材の主面に形成されたコネクタ端子パターンを含む配線パターンと、前記コネクタ端子パターンを覆うカーボン保護層と、前記配線パターンのうち、少なくとも前記カーボン保護層が形成されていない部分を覆うように形成された絶縁保護層とを有すフレキシブル配線基板を提供することにより、上記課題を解決する。
【0009】
上記発明において、前記コネクタ端子パターンが、互いに隣接する複数の端子部を有するように構成することができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明では、コネクタ端子パターンの端部を覆うようにカーボンペーストをスクリーン印刷してから、カーボンペーストが印刷されていない部分を覆うように絶縁保護層を形成するようにしたので、カーボンペーストを印刷するときには絶縁保護層が形成されておらず、絶縁保護層とコネクタ端子パターンとの接合部分で生じる段差にスクリーン版が追従できないために意図しない場所にカーボン層が形成されることを防止することができる。その結果、コネクタ端子パターンの間のピッチが狭い場合であっても、短絡などの不都合を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1A】本発明に係る実施形態のフレキシブル配線基板の第1製造工程において準備された導体張積層板の平面図である。
【図1B】図1AのIB-IB線に沿う断面図である。
【図2A】本発明に係る実施形態のフレキシブル配線基板の第2製造工程において配線パターンが形成されたフレキシブル配線基板(半製品)の平面図である。
【図2B】図2AのIIB-IIB線に沿う断面図である。
【図3A】本発明に係る実施形態のフレキシブル配線基板の第3製造工程においてカーボン保護層が形成されたフレキシブル配線基板(半製品)の平面図である。
【図3B】図3AのIIIB-IIIB線に沿う断面図である。
【図4A】本発明に係る実施形態のフレキシブル配線基板の第4製造工程において絶縁保護層が形成されたフレキシブル配線基板1(完成品)の平面図である。
【図4B】図4AのIVB-IVB線に沿う断面図である。
【図4C】図4AのIVC-IVC線及びIVC´-IVC´線に沿う断面図である。
【図5】図4Cに示すV領域の部分拡大図である。
【図6】カーボンペーストの非透過部分の厚さが薄い場合における、図4Cに示すV領域相当部分の部分拡大図である。
【図7A】比較例に係る製造方法によって作製されたフレキシブル配線基板の平面図である。
【図7B】図7AのVIIB-VIIB線に沿う断面図である。
【図8】比較例に係る製造方法において、カーボンペースト印刷時の図7AのVIII-VIII線に沿う断面図である。
【図9】図7AのIX-IX線に沿う断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本実施形態のフレキシブル配線基板は、図1A,B〜図4A,B,Cに示し製造方法により作製され、図4A〜4Cに示すように、絶縁性基材11と、絶縁性基材11の主面に形成されたコネクタ端子パターン131を含む配線パターン13と、コネクタ端子パターン131を覆うカーボン保護層14と、配線パターン131のうち、少なくともカーボン保護層14が形成されていない部分を覆うように形成された絶縁保護層15と、を有する。また、図4A〜図4Cに示すコネクタ端子パターン131は、互いに隣接する複数の端子部131a〜131eを有する。特に限定されないが、本実施形態のフレキシブル配線基板1における各端子部131a〜131e間のピッチは、50μm〜500μm程度である。
【0013】
以下、図面に基づいて、本発明に係る本実施形態のフレキシブル配線基板1の製造方法について説明する。
【0014】
まず、本発明に係る実施形態のフレキシブル配線基板の第1製造工程において、導体張積層板10を準備する。図1Aは本実施形態において準備された導体張積層板10の平面図であり、図1Bは、図1Aに示すIB-IB線に沿う断面図である。同図に示すように、導体張積層板10は、ポリイミド(PI)などの可撓性を有し、厚さが10μm〜250μmの絶縁性基材11の一方の主面に、銅などの金属箔12が張り付けられたシートである。導体張積層板10の絶縁性基材11としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレート(PEN)やポリエステル(PE)などを用いることも可能である。
【0015】
次に、本実施形態のフレキシブル配線基板の第2製造工程において、配線パターン13を形成する。本実施形態では、塩化第二銅又はアルカリエッチャント液などを用いて、エッチング処理を行い、金属箔12の所定部を除去し絶縁性基材11の主面11Aに配線パターン13を形成する。 図2Aは配線パターン13が形成されたフレキシブル配線基板1(半製品)の平面図であり、図2Bは図2AのIIB-IIB線に沿う断面図である。なお、絶縁性基材11の配線パターン13の形成手法は限定されず、銀などの金属を含む導電性ペーストを印刷する手法により配線パターン13を形成してもよい。
【0016】
図2A及び図2Bに示すように、本実施形態の配線パターン13は、図外のコネクタに嵌合されるコネクタ端子パターン131と、それ以外の配線パターンである回路パターン132とを有している。配線パターン13において、コネクタ端子パターン131の領域及び回路パターン132の領域は、任意に設定することができる。
【0017】
続いて、本実施形態のフレキシブル配線基板1の第3製造工程においては、カーボン保護層14を形成する。コネクタ端子パターン131は導電性及び外力に対する耐久性が要求されるため、コネクタ端子パターン131には導電性の保護層を形成する必要がある。実施形態では、コネクタ端子パターン131を覆うように、スクリーン版を用いてカーボンペーストをスクリーン印刷し、熱処理により硬化させ、コネクタ端子パターン131の上にカーボン保護層14を形成する。図3Aは、カーボン保護層が形成されたフレキシブル配線基板1(半製品)の平面図であり、図3Bは図3AのIIIB-IIIB線に沿う断面図である。
【0018】
ちなみに、スクリーン版は、ポリエステルなどの樹脂メッシュやステンレスなどの金属メッシュに、フォトリソグラフィー技術により、乳剤などを用いて所定パターンの非透過層が形成されたものである。乳剤としては感光性フィルム及び感光性インクを用いることができる。
【0019】
図3A及び図3Bに示すように、本実施形態のカーボン保護層14の形成工程(第3製造工程)では、配線パターン13の表面が平坦であるため、カーボンペーストをスクリーン印刷するときに、スクリーン印刷で用いられるスクリーン版が配線パターン13の表面に沿い、カーボンペーストを意図する場所に印刷することができる。このため、所定パターンに従ったカーボン保護層14を形成することができる。
【0020】
また、カーボン保護層14の形成工程を、後述する絶縁保護層15の形成前に行うため、絶縁保護層15の熱プレス工程によって生じる基板寸法の変化の影響を受けずに印刷位置を正確に合わせることができるので、意図する場所にカーボン保護層14を形成することができる。ちなみに、絶縁保護層15を先に形成してからカーボン保護層14を形成すると、絶縁保護層15の熱プレス工程において基板の寸法に変化が生じ、各基板の寸法にばらつきが生じ、各基板について印刷位置を合わせることが困難になる。本実施形態では、先にカーボン保護層14を形成するので、絶縁保護層15の熱プレス工程による影響を受けることなく印刷位置を正確に合わせることができるため、意図した位置にカーボン保護層14を形成することができる。
【0021】
最後に、本発明に係る実施形態のフレキシブル配線基板1の第4製造工程においては、絶縁保護層15を形成する。本実施形態では、配線パターン13のうち、少なくともカーボンペースト14が印刷されていない部分である回路パターン132を覆うようにカバーレイフィルムを積層し、熱プレス処理を行い、絶縁保護層15を形成する。図4Aは絶縁保護層15が形成されたフレキシブル配線基板1の平面図、図4Bは図4AのIVB-IVB線に沿う断面図、図4Cは図4AのIVC-IVC線,IVC´-IVC´線に沿う断面図である。
【0022】
図4A〜図4Cに示すように、回路パターン132と、回路パターン132に連なるコネクタ端子パターン131の一部分を覆うように、厚さが5μm〜40μmのポリイミドフィルムからなるカバーレイフィルムを、接着剤を介して積層する。絶縁保護層15の材質は特に限定されず、ポリエステルや、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂などの感光性カバーレイ材料を用いることができる。絶縁保護層15は、絶縁性基材11と同質の材料とすることが望ましい。なお、絶縁保護層15の形成手法は限定されず、ポリイミド樹脂やエポキシ樹脂をベースとしたカバーコートインクを用いてスクリーン印刷して絶縁保護層15を形成してもよい。
【0023】
本実施形態の製造方法では、上述したように、絶縁保護層15を形成する前にカーボン保護層14が形成されるので、カーボン保護層14を所定パターンに従って形成することができる。つまり、図4Cに示すように、コネクタ端子パターン131と回路パターン132との境目において、カーボン保護層14が所定のパターンからはみ出さないようにすることができる。このため、隣接するカーボン保護層14同士の隙間が確保され、これらの接触を防止できるので、短絡などの不都合を防止することができる。
【0024】
図5は、本実施形態に係るフレキシブルプリント配線基板1の図4Cに示すV領域の第3製造工程における部分拡大図である。上述したとおり、カーボン保護層14をスクリーン印刷により形成する際には絶縁保護層15が無いので、スクリーン版Hに乳剤などを用いて形成された非透過層Kの底面K1が絶縁性基材11の主面に隙間なく接しており、例えば矢印X方向に移動するスキージSにより押し出されたカーボンペーストPが非透過層Kの形成されていない透過層を介して所定の位置にのみ印刷される。
【0025】
図5に示す本実施形態のように、カーボンペーストPを所定の位置にのみ印刷するためには、スキージSがスクリーン版Hの上を移動する際に、非透過層Kの底面K1が絶縁性基材11の主面に隙間なく接していることが望ましい。これに対し、図6に示すように、非透過層Kの厚さが薄い又は絶縁保護層とコネクタ端子パターンとの接合部分で生じる段差にスクリーン版Hが追従できない等の理由により、非透過層Kの底面K1が絶縁性基材11の主面から浮いてしまうと、カーボンペーストPが非透過層Kの底面K1と絶縁性基材11との隙間に流れてしまい、意図しない場所に印刷されてしまう。
【0026】
本実施形態では、スクリーン印刷に用いられるスクリーン版HのカーボンペーストPの非透過層Kの厚さを、コネクタ端子パターン131の厚さの50%以上としている。このようにすることで、非透過層Kの底面K1が絶縁性基材11の主面に隙間なく接している状態で、カーボンペーストPを印刷することができ、所定の位置にカーボン保護層14を形成することができる。
【0027】
ところで、本実施形態の製造方法と異なり、絶縁保護層15を形成してからカーボン保護層14を形成すると、カーボンペーストが意図しない場所に印刷されてしまう。図7Aは絶縁保護層15aを形成してからカーボン保護層14aを形成する比較例に係る製造方法によって作製されたフレキシブル配線基板1aの平面図、図7Bは図7AのVIIB-VIIB線に沿う断面図である。
【0028】
また、図8は、図7A及び図7Bに示すフレキシブル配線基板1aの製造工程において、カーボンペーストを印刷する際の図7AのVIII-VIII線に沿う断面図、図9は同じく図7AのIX-IX線に沿う断面図である。
【0029】
図7AのVIII-VIII線に沿う断面が示す箇所においては、隣接するコネクタ端子が絶縁されておりこの場所にカーボン保護層14aが形成されると、コネクタ端子パターン131´同士が導通し、短絡の原因となりうる。
【0030】
図7A及びBに示すフレキシブル配線基板1aにおいては、カーボン保護層14aを印刷時に、すでに絶縁保護層15が形成されているため、カーボンペーストの印刷面が平坦ではない。このため、図8に示すように、絶縁保護層15aと配線パターン13aとの間には段差があり、この段差とスクリーン版Hとの間に隙間Qが生じる。この状態において、カーボンペーストを用いてスクリーン印刷すると、カーボンペーストが隙間Qに流れ込み、図9に示すようにコネクタ端子間にカーボン保護層14aが形成されるおそれがある。
【0031】
これに対し、本実施形態のフレキシブル配線基板1の製造方法では、絶縁保護層15を形成する前にカーボンペーストをスクリーン印刷してカーボン保護層14を形成するので、図8に示すような隙間Qが生じることが無いため、カーボン保護層14が意図しない場所に形成されることを防止することができる。その結果、コネクタ端子パターン131間のピッチが狭い場合であっても、短絡などの不都合を防止できる。
【0032】
以下、本実施形態のフレキシブル配線基板1の製造方法に係る実施例を説明する。
【0033】
<実施例>
本実施形態に係る製造方法により実施例1〜2のフレキシブル配線基板(各N=100)を作製した。実施例1〜2では、25μmの厚さのポリイミド系樹脂フィルム(以下、PIフィルムという)の一主面に18μmの銅箔が張り付けられた導体張積層板を準備し、銅箔の所定部分を除去して0.5mmピッチで幅0.1mmのコネクタ配線パターンを含む配線パターンを形成した。
【0034】
ステンレスメッシュに乳剤フィルム(株式会社ムラカミ製 MS50)を用いて、コネクタ配線パターンを覆う領域を印刷することができるように非透過層が形成されたスクリーン版を準備した。スクリーン版としては、非透過層の厚さが9μm〜10μmのものを各種準備した。
【0035】
非透過層の厚さが異なるスクリーン版を用いてカーボンペーストを配線パターンが形成されたPIフィルムに印刷した。
【0036】
熱処理によりカーボン保護層を硬化させた後、接着剤を介して12.5μmのPIフィルムを積層した。接着剤の厚さは25μmであった。熱処理によりPIフィルム及び接着剤を硬化させ絶縁保護層を形成した。
【0037】
<参考例>
非透過層の厚さが5μm〜8μmのスクリーン版を用いてカーボンペーストを印刷した以外は、実施例1〜2と同じ条件で参考例1〜3(各N=100)を作製した。
【0038】
<比較例>
絶縁保護層を形成してからカーボン保護層を形成する製造方法により、実施例1〜2と同じ材料を用いて比較例1〜2(各N=100)を作製した。
【0039】
実施例1〜2,参考例1〜3,並びに比較例1〜2について、外観検査を実施した。
【0040】
検査の結果、コネクタ端子パターンの幅方向に沿って100μmの範囲以内にカーボン保護層が印刷されている場合は「位置ズレ無し」と評価した。他方、コネクタ端子パターンの幅方向に沿って100μmの範囲を超えてカーボン保護層が印刷されている場合は「位置ズレ有り」と評価した。
【0041】
また、検査の結果、目視において、カーボン保護層に滲みが生じているか否かを評価した。
【0042】
「位置ずれ無し」と評価されるとともに、「滲み無し」と評価されたものを、良品としてカウントした。良品以外のもののサンプル数Nに対する比率を不良率として算出した。実施例、参考例及び比較例の製造条件及び検査結果を下掲の表1に示す。
【表1】
【0043】
表1に示すように、本実施形態の製造方法により得られた実施例1〜2及び参考例1〜3のフレキシブル配線基板は、比較例1〜2に比べて、不良率が大幅に改善された。
【0044】
また、実施例1〜2及び参考例1のように、非透過層の厚さを銅箔の厚さの44%以上とすることにより、不良率を4%以下に抑えることができた。特に実施例1〜2のように、非透過層の厚さを銅箔の厚さの50%以上とすることにより、不良率を0%とすることができた。
【0045】
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
【符号の説明】
【0046】
1…フレキシブル配線基板
10…導体張積層板
11…絶縁性基材
12…金属箔
13…配線パターン
131…コネクタ端子パターン
132…回路パターン
14…カーボン保護層
15…絶縁保護層
P…カーボンペースト
H…スクリーン版
K…非透過層
S…スキージ
【技術分野】
【0001】
本発明は、フレキシブル配線基板の製造方法及びフレキシブル配線基板に関する。
【背景技術】
【0002】
フレキシブル配線基板に関し、銅などの導体の配線を腐食から保護するため、コネクタに接続する露出部分をめっきで覆い、露出部分以外を絶縁保護層フィルムで覆う手法が知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−252064号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、コネクタに接続される端子パターンにめっきなどの保護層を形成する場合において、保護層が意図しない場所に形成されると短絡の原因となるという問題があった。特に、コネクタに接続される端子パターン間のピッチが狭い場合は、各端子パターンの保護層が接触しやすいという問題があった。
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、端子パターンの上にカーボンペーストをスクリーン印刷してカーボン保護層を形成するときに、コネクタに接続される端子パターンの間のピッチが狭い場合であっても、カーボン保護層が意図しない場所に形成されないようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、主面にコネクタ端子パターンを含む配線パターンが形成された絶縁性基材を準備し、前記コネクタ端子パターンを覆うようにカーボンペーストをスクリーン印刷し、少なくとも前記カーボンペーストが印刷されていない部分を覆うように絶縁保護層を形成してフレキシブル配線基板の製造することにより、上記課題を解決する。
【0007】
上記発明において、前記スクリーン印刷に用いられるスクリーン版のカーボンペーストの非透過層の厚さを、前記コネクタ端子パターンの厚さの50%以上とすることができる。
【0008】
他の観点において、本発明は、絶縁性基材と、前記絶縁性基材の主面に形成されたコネクタ端子パターンを含む配線パターンと、前記コネクタ端子パターンを覆うカーボン保護層と、前記配線パターンのうち、少なくとも前記カーボン保護層が形成されていない部分を覆うように形成された絶縁保護層とを有すフレキシブル配線基板を提供することにより、上記課題を解決する。
【0009】
上記発明において、前記コネクタ端子パターンが、互いに隣接する複数の端子部を有するように構成することができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明では、コネクタ端子パターンの端部を覆うようにカーボンペーストをスクリーン印刷してから、カーボンペーストが印刷されていない部分を覆うように絶縁保護層を形成するようにしたので、カーボンペーストを印刷するときには絶縁保護層が形成されておらず、絶縁保護層とコネクタ端子パターンとの接合部分で生じる段差にスクリーン版が追従できないために意図しない場所にカーボン層が形成されることを防止することができる。その結果、コネクタ端子パターンの間のピッチが狭い場合であっても、短絡などの不都合を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1A】本発明に係る実施形態のフレキシブル配線基板の第1製造工程において準備された導体張積層板の平面図である。
【図1B】図1AのIB-IB線に沿う断面図である。
【図2A】本発明に係る実施形態のフレキシブル配線基板の第2製造工程において配線パターンが形成されたフレキシブル配線基板(半製品)の平面図である。
【図2B】図2AのIIB-IIB線に沿う断面図である。
【図3A】本発明に係る実施形態のフレキシブル配線基板の第3製造工程においてカーボン保護層が形成されたフレキシブル配線基板(半製品)の平面図である。
【図3B】図3AのIIIB-IIIB線に沿う断面図である。
【図4A】本発明に係る実施形態のフレキシブル配線基板の第4製造工程において絶縁保護層が形成されたフレキシブル配線基板1(完成品)の平面図である。
【図4B】図4AのIVB-IVB線に沿う断面図である。
【図4C】図4AのIVC-IVC線及びIVC´-IVC´線に沿う断面図である。
【図5】図4Cに示すV領域の部分拡大図である。
【図6】カーボンペーストの非透過部分の厚さが薄い場合における、図4Cに示すV領域相当部分の部分拡大図である。
【図7A】比較例に係る製造方法によって作製されたフレキシブル配線基板の平面図である。
【図7B】図7AのVIIB-VIIB線に沿う断面図である。
【図8】比較例に係る製造方法において、カーボンペースト印刷時の図7AのVIII-VIII線に沿う断面図である。
【図9】図7AのIX-IX線に沿う断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本実施形態のフレキシブル配線基板は、図1A,B〜図4A,B,Cに示し製造方法により作製され、図4A〜4Cに示すように、絶縁性基材11と、絶縁性基材11の主面に形成されたコネクタ端子パターン131を含む配線パターン13と、コネクタ端子パターン131を覆うカーボン保護層14と、配線パターン131のうち、少なくともカーボン保護層14が形成されていない部分を覆うように形成された絶縁保護層15と、を有する。また、図4A〜図4Cに示すコネクタ端子パターン131は、互いに隣接する複数の端子部131a〜131eを有する。特に限定されないが、本実施形態のフレキシブル配線基板1における各端子部131a〜131e間のピッチは、50μm〜500μm程度である。
【0013】
以下、図面に基づいて、本発明に係る本実施形態のフレキシブル配線基板1の製造方法について説明する。
【0014】
まず、本発明に係る実施形態のフレキシブル配線基板の第1製造工程において、導体張積層板10を準備する。図1Aは本実施形態において準備された導体張積層板10の平面図であり、図1Bは、図1Aに示すIB-IB線に沿う断面図である。同図に示すように、導体張積層板10は、ポリイミド(PI)などの可撓性を有し、厚さが10μm〜250μmの絶縁性基材11の一方の主面に、銅などの金属箔12が張り付けられたシートである。導体張積層板10の絶縁性基材11としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレート(PEN)やポリエステル(PE)などを用いることも可能である。
【0015】
次に、本実施形態のフレキシブル配線基板の第2製造工程において、配線パターン13を形成する。本実施形態では、塩化第二銅又はアルカリエッチャント液などを用いて、エッチング処理を行い、金属箔12の所定部を除去し絶縁性基材11の主面11Aに配線パターン13を形成する。 図2Aは配線パターン13が形成されたフレキシブル配線基板1(半製品)の平面図であり、図2Bは図2AのIIB-IIB線に沿う断面図である。なお、絶縁性基材11の配線パターン13の形成手法は限定されず、銀などの金属を含む導電性ペーストを印刷する手法により配線パターン13を形成してもよい。
【0016】
図2A及び図2Bに示すように、本実施形態の配線パターン13は、図外のコネクタに嵌合されるコネクタ端子パターン131と、それ以外の配線パターンである回路パターン132とを有している。配線パターン13において、コネクタ端子パターン131の領域及び回路パターン132の領域は、任意に設定することができる。
【0017】
続いて、本実施形態のフレキシブル配線基板1の第3製造工程においては、カーボン保護層14を形成する。コネクタ端子パターン131は導電性及び外力に対する耐久性が要求されるため、コネクタ端子パターン131には導電性の保護層を形成する必要がある。実施形態では、コネクタ端子パターン131を覆うように、スクリーン版を用いてカーボンペーストをスクリーン印刷し、熱処理により硬化させ、コネクタ端子パターン131の上にカーボン保護層14を形成する。図3Aは、カーボン保護層が形成されたフレキシブル配線基板1(半製品)の平面図であり、図3Bは図3AのIIIB-IIIB線に沿う断面図である。
【0018】
ちなみに、スクリーン版は、ポリエステルなどの樹脂メッシュやステンレスなどの金属メッシュに、フォトリソグラフィー技術により、乳剤などを用いて所定パターンの非透過層が形成されたものである。乳剤としては感光性フィルム及び感光性インクを用いることができる。
【0019】
図3A及び図3Bに示すように、本実施形態のカーボン保護層14の形成工程(第3製造工程)では、配線パターン13の表面が平坦であるため、カーボンペーストをスクリーン印刷するときに、スクリーン印刷で用いられるスクリーン版が配線パターン13の表面に沿い、カーボンペーストを意図する場所に印刷することができる。このため、所定パターンに従ったカーボン保護層14を形成することができる。
【0020】
また、カーボン保護層14の形成工程を、後述する絶縁保護層15の形成前に行うため、絶縁保護層15の熱プレス工程によって生じる基板寸法の変化の影響を受けずに印刷位置を正確に合わせることができるので、意図する場所にカーボン保護層14を形成することができる。ちなみに、絶縁保護層15を先に形成してからカーボン保護層14を形成すると、絶縁保護層15の熱プレス工程において基板の寸法に変化が生じ、各基板の寸法にばらつきが生じ、各基板について印刷位置を合わせることが困難になる。本実施形態では、先にカーボン保護層14を形成するので、絶縁保護層15の熱プレス工程による影響を受けることなく印刷位置を正確に合わせることができるため、意図した位置にカーボン保護層14を形成することができる。
【0021】
最後に、本発明に係る実施形態のフレキシブル配線基板1の第4製造工程においては、絶縁保護層15を形成する。本実施形態では、配線パターン13のうち、少なくともカーボンペースト14が印刷されていない部分である回路パターン132を覆うようにカバーレイフィルムを積層し、熱プレス処理を行い、絶縁保護層15を形成する。図4Aは絶縁保護層15が形成されたフレキシブル配線基板1の平面図、図4Bは図4AのIVB-IVB線に沿う断面図、図4Cは図4AのIVC-IVC線,IVC´-IVC´線に沿う断面図である。
【0022】
図4A〜図4Cに示すように、回路パターン132と、回路パターン132に連なるコネクタ端子パターン131の一部分を覆うように、厚さが5μm〜40μmのポリイミドフィルムからなるカバーレイフィルムを、接着剤を介して積層する。絶縁保護層15の材質は特に限定されず、ポリエステルや、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂などの感光性カバーレイ材料を用いることができる。絶縁保護層15は、絶縁性基材11と同質の材料とすることが望ましい。なお、絶縁保護層15の形成手法は限定されず、ポリイミド樹脂やエポキシ樹脂をベースとしたカバーコートインクを用いてスクリーン印刷して絶縁保護層15を形成してもよい。
【0023】
本実施形態の製造方法では、上述したように、絶縁保護層15を形成する前にカーボン保護層14が形成されるので、カーボン保護層14を所定パターンに従って形成することができる。つまり、図4Cに示すように、コネクタ端子パターン131と回路パターン132との境目において、カーボン保護層14が所定のパターンからはみ出さないようにすることができる。このため、隣接するカーボン保護層14同士の隙間が確保され、これらの接触を防止できるので、短絡などの不都合を防止することができる。
【0024】
図5は、本実施形態に係るフレキシブルプリント配線基板1の図4Cに示すV領域の第3製造工程における部分拡大図である。上述したとおり、カーボン保護層14をスクリーン印刷により形成する際には絶縁保護層15が無いので、スクリーン版Hに乳剤などを用いて形成された非透過層Kの底面K1が絶縁性基材11の主面に隙間なく接しており、例えば矢印X方向に移動するスキージSにより押し出されたカーボンペーストPが非透過層Kの形成されていない透過層を介して所定の位置にのみ印刷される。
【0025】
図5に示す本実施形態のように、カーボンペーストPを所定の位置にのみ印刷するためには、スキージSがスクリーン版Hの上を移動する際に、非透過層Kの底面K1が絶縁性基材11の主面に隙間なく接していることが望ましい。これに対し、図6に示すように、非透過層Kの厚さが薄い又は絶縁保護層とコネクタ端子パターンとの接合部分で生じる段差にスクリーン版Hが追従できない等の理由により、非透過層Kの底面K1が絶縁性基材11の主面から浮いてしまうと、カーボンペーストPが非透過層Kの底面K1と絶縁性基材11との隙間に流れてしまい、意図しない場所に印刷されてしまう。
【0026】
本実施形態では、スクリーン印刷に用いられるスクリーン版HのカーボンペーストPの非透過層Kの厚さを、コネクタ端子パターン131の厚さの50%以上としている。このようにすることで、非透過層Kの底面K1が絶縁性基材11の主面に隙間なく接している状態で、カーボンペーストPを印刷することができ、所定の位置にカーボン保護層14を形成することができる。
【0027】
ところで、本実施形態の製造方法と異なり、絶縁保護層15を形成してからカーボン保護層14を形成すると、カーボンペーストが意図しない場所に印刷されてしまう。図7Aは絶縁保護層15aを形成してからカーボン保護層14aを形成する比較例に係る製造方法によって作製されたフレキシブル配線基板1aの平面図、図7Bは図7AのVIIB-VIIB線に沿う断面図である。
【0028】
また、図8は、図7A及び図7Bに示すフレキシブル配線基板1aの製造工程において、カーボンペーストを印刷する際の図7AのVIII-VIII線に沿う断面図、図9は同じく図7AのIX-IX線に沿う断面図である。
【0029】
図7AのVIII-VIII線に沿う断面が示す箇所においては、隣接するコネクタ端子が絶縁されておりこの場所にカーボン保護層14aが形成されると、コネクタ端子パターン131´同士が導通し、短絡の原因となりうる。
【0030】
図7A及びBに示すフレキシブル配線基板1aにおいては、カーボン保護層14aを印刷時に、すでに絶縁保護層15が形成されているため、カーボンペーストの印刷面が平坦ではない。このため、図8に示すように、絶縁保護層15aと配線パターン13aとの間には段差があり、この段差とスクリーン版Hとの間に隙間Qが生じる。この状態において、カーボンペーストを用いてスクリーン印刷すると、カーボンペーストが隙間Qに流れ込み、図9に示すようにコネクタ端子間にカーボン保護層14aが形成されるおそれがある。
【0031】
これに対し、本実施形態のフレキシブル配線基板1の製造方法では、絶縁保護層15を形成する前にカーボンペーストをスクリーン印刷してカーボン保護層14を形成するので、図8に示すような隙間Qが生じることが無いため、カーボン保護層14が意図しない場所に形成されることを防止することができる。その結果、コネクタ端子パターン131間のピッチが狭い場合であっても、短絡などの不都合を防止できる。
【0032】
以下、本実施形態のフレキシブル配線基板1の製造方法に係る実施例を説明する。
【0033】
<実施例>
本実施形態に係る製造方法により実施例1〜2のフレキシブル配線基板(各N=100)を作製した。実施例1〜2では、25μmの厚さのポリイミド系樹脂フィルム(以下、PIフィルムという)の一主面に18μmの銅箔が張り付けられた導体張積層板を準備し、銅箔の所定部分を除去して0.5mmピッチで幅0.1mmのコネクタ配線パターンを含む配線パターンを形成した。
【0034】
ステンレスメッシュに乳剤フィルム(株式会社ムラカミ製 MS50)を用いて、コネクタ配線パターンを覆う領域を印刷することができるように非透過層が形成されたスクリーン版を準備した。スクリーン版としては、非透過層の厚さが9μm〜10μmのものを各種準備した。
【0035】
非透過層の厚さが異なるスクリーン版を用いてカーボンペーストを配線パターンが形成されたPIフィルムに印刷した。
【0036】
熱処理によりカーボン保護層を硬化させた後、接着剤を介して12.5μmのPIフィルムを積層した。接着剤の厚さは25μmであった。熱処理によりPIフィルム及び接着剤を硬化させ絶縁保護層を形成した。
【0037】
<参考例>
非透過層の厚さが5μm〜8μmのスクリーン版を用いてカーボンペーストを印刷した以外は、実施例1〜2と同じ条件で参考例1〜3(各N=100)を作製した。
【0038】
<比較例>
絶縁保護層を形成してからカーボン保護層を形成する製造方法により、実施例1〜2と同じ材料を用いて比較例1〜2(各N=100)を作製した。
【0039】
実施例1〜2,参考例1〜3,並びに比較例1〜2について、外観検査を実施した。
【0040】
検査の結果、コネクタ端子パターンの幅方向に沿って100μmの範囲以内にカーボン保護層が印刷されている場合は「位置ズレ無し」と評価した。他方、コネクタ端子パターンの幅方向に沿って100μmの範囲を超えてカーボン保護層が印刷されている場合は「位置ズレ有り」と評価した。
【0041】
また、検査の結果、目視において、カーボン保護層に滲みが生じているか否かを評価した。
【0042】
「位置ずれ無し」と評価されるとともに、「滲み無し」と評価されたものを、良品としてカウントした。良品以外のもののサンプル数Nに対する比率を不良率として算出した。実施例、参考例及び比較例の製造条件及び検査結果を下掲の表1に示す。
【表1】
【0043】
表1に示すように、本実施形態の製造方法により得られた実施例1〜2及び参考例1〜3のフレキシブル配線基板は、比較例1〜2に比べて、不良率が大幅に改善された。
【0044】
また、実施例1〜2及び参考例1のように、非透過層の厚さを銅箔の厚さの44%以上とすることにより、不良率を4%以下に抑えることができた。特に実施例1〜2のように、非透過層の厚さを銅箔の厚さの50%以上とすることにより、不良率を0%とすることができた。
【0045】
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
【符号の説明】
【0046】
1…フレキシブル配線基板
10…導体張積層板
11…絶縁性基材
12…金属箔
13…配線パターン
131…コネクタ端子パターン
132…回路パターン
14…カーボン保護層
15…絶縁保護層
P…カーボンペースト
H…スクリーン版
K…非透過層
S…スキージ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
主面にコネクタ端子パターンを含む配線パターンが形成された絶縁性基材を準備し、
前記コネクタ端子パターンを覆うようにカーボンペーストをスクリーン印刷し、
前記配線パターンのうち、少なくとも前記カーボンペーストが印刷されていない部分を覆うように絶縁保護層を形成するフレキシブル配線基板の製造方法。
【請求項2】
前記スクリーン印刷に用いられるスクリーン版のカーボンペーストの非透過層の厚さが、前記コネクタ端子パターンの厚さの50%以上であることを特徴とする請求項1に記載のフレキシブル配線基板の製造方法。
【請求項3】
絶縁性基材と、
前記絶縁性基材の主面に形成されたコネクタ端子パターンを含む配線パターンと、
前記コネクタ端子パターンを覆うカーボン保護層と、
前記配線パターンのうち、少なくとも前記カーボン保護層が形成されていない部分を覆うように形成された絶縁保護層と、を有するフレキシブル配線基板。
【請求項4】
前記コネクタ端子パターンは、互いに隣接する複数の端子部を有する請求項3に記載のフレキシブル配線基板。
【請求項1】
主面にコネクタ端子パターンを含む配線パターンが形成された絶縁性基材を準備し、
前記コネクタ端子パターンを覆うようにカーボンペーストをスクリーン印刷し、
前記配線パターンのうち、少なくとも前記カーボンペーストが印刷されていない部分を覆うように絶縁保護層を形成するフレキシブル配線基板の製造方法。
【請求項2】
前記スクリーン印刷に用いられるスクリーン版のカーボンペーストの非透過層の厚さが、前記コネクタ端子パターンの厚さの50%以上であることを特徴とする請求項1に記載のフレキシブル配線基板の製造方法。
【請求項3】
絶縁性基材と、
前記絶縁性基材の主面に形成されたコネクタ端子パターンを含む配線パターンと、
前記コネクタ端子パターンを覆うカーボン保護層と、
前記配線パターンのうち、少なくとも前記カーボン保護層が形成されていない部分を覆うように形成された絶縁保護層と、を有するフレキシブル配線基板。
【請求項4】
前記コネクタ端子パターンは、互いに隣接する複数の端子部を有する請求項3に記載のフレキシブル配線基板。
【図1A】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9】
【公開番号】特開2011−82395(P2011−82395A)
【公開日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−234504(P2009−234504)
【出願日】平成21年10月8日(2009.10.8)
【出願人】(000005186)株式会社フジクラ (4,463)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年10月8日(2009.10.8)
【出願人】(000005186)株式会社フジクラ (4,463)
【Fターム(参考)】
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