説明

フード支持ロッドの係止構造

【課題】フード支持ロッドの車体パネル側の挿入孔への挿入操作を容易に行うことができるとともに、フードの開放状態の安定化を図ることができるフード支持ロッドの係止構造を提供すること。
【解決手段】車両の開放されたフード2を支持してその開放状態を維持する部材であって、基端部がフード裏面のフード側支持点6に回動可能に取り付けられ、先端部に係止部5Aが形成されたフード支持ロッド5の係止部5Aのランプサポートメンバ(車体パネル)7への係止構造において、ランプサポートメンバ7に、フード支持ロッド5の係止部5Aが挿入される挿入孔9が形成された挿入孔形成面7Bと、挿入孔9に係止部5Aが挿入されたフード支持ロッド5の挿入方向の移動を規制するストッパ面7Aを形成し、挿入孔形成面7Bをストッパ面7Aよりもフード支持ロッド5のフード側支持点方向に向くようランプサポートメンバ7を屈曲形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の開放されたフードを支持してその開放状態を維持するフード支持ロッドの車体パネルへの係止構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図5に車両前部の構成を示すが、同図に示すように、車両前部のエンジンルーム101は、その上面開口部がフロントフード102によって開閉され、車両製造時や点検・修理時等にはフロントフード102が図示のように開けられてエンジンルーム101が開放される。そして、フロントフード102の開放状態は車両右側に配されたフード支持ロッド105によって維持されるが、このフード支持ロッド105は、その基端部がフロントフード102の裏面のフード側支持点106に回動可能に取り付けられ、先端部に形成された係止部105Aが車体パネルであるランプサポートメンバ107に係止される。ここで、フード支持ロッド105の係止部105Aのランプサポートメンバ107への係止構造を図6〜図8に基づいて説明する。
【0003】
図6は車両前部の部分斜視図、図7は同車両のランプサポートメンバの挿入孔部分の部分斜視図、図8(a),(b)は図7のB−B線断面図であり、図8に示すように、フード支持ロッド105の係止部105Aには上に凸の逆V字状部(山部)105aが屈曲形成され、この逆V字状部105aの斜辺の一方はストッパ部105bを構成し、他方は挿入部105cを構成している。そして、挿入部105cの先端は略直角に折り曲げられて係合部105dが形成されている。
【0004】
他方、図7及び図8に示すように、車体側に設けられた前記ランプサポートメンバ107の端部には凹部107Aが形成されており、この凹部107Aの車両後方に向かって斜め上方に傾斜するストッパ面107aには長孔状の挿入孔109がバーリング加工によって形成されており、この挿入孔109の周縁には内側に向かって略直角に折り曲げられたフランジ109aが形成されている。
【0005】
而して、フロントフード102を開いた状態に維持する例えばエンジンルーム101内のメンテナンスのときは、図6に示すようにフロントフード102が開けられ、該フロントフード102の裏面に格納保持されていたフート支持ロッド105の保持が解除され、該フード支持ロッド105はその基端部のフード側支持点106を中心として回動され、その先端部の係止部105Aが車体側のランプサポートメンバ107に形成された挿入孔109の位置に合わせられる。そして、フード支持ロッド105が操作され、その係止部105Aに形成された挿入部105cが図8(a)に示すようにランプサポートメンバ107の挿入孔109に挿入される。すると、フード支持ロッド105の係止部105Aに形成されたストッパ部105bがランプサポートメンバ107のストッパ面107aに当接するため、フード支持ロッド105は図5に示すようにフロントフード102とランプサポートメンバ107間に斜めに介在してフロントフード102を支え、該フロントフード102を開いた状態に維持する。
【0006】
ところで、フロントフード102が図5に示すように開けられ、その状態がフード支持ロッド105によって維持されているときに例えばフロントフード102がその裏面に風圧を受けたような場合には、該フロントフード102にはヒンジ軸104を中心とする図5の時計方向のモーメントが作用する。このため、フード支持ロッド105は斜め上方に引っ張られ、図8(b)において破線位置にあったフード支持ロッド105の係止部105Aが実線位置まで移動し、該係止部105Aの係合部105dの基端部(屈曲部)が挿入孔109のフランジ109aの周縁に係合し、フロントフード102のそれ以上の開きが阻止される。
【0007】
尚、フード支持ロッドの係止構造に関しては例えば特許文献1〜4に種々の提案がなされているが、これらは何れもフード支持ロッドのフード側への係止構造に関するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】実開昭64−037776号公報
【特許文献2】特開2009−113713号公報
【特許文献3】実用新案登録第2565461号公報
【特許文献4】実開昭62−115972号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、図5〜図8に示した従来の係止構造においては、ランプサポートメンバ107のストッパ面107aに挿入孔109が形成されているため、図8(a)に示す係止状態におけるフード支持ロッド105の係合部105dの基端部(屈曲部)と挿入孔109のフランジ109aの端縁との距離L2が比較的大きくなる。このため、例えばフロントフード102がその裏面に風圧を受けた場合の図8(b)に示すフード支持ロッド105の係止部105Aの移動量(係合部105dの基端部が挿入孔109のフランジ109aの端縁に当接するまでの移動量)ΔL2と図5に示すフロントフード102の先端の移動量ΔS2(図5参照)が大きくなり、該フード支持ロッド105及びフロントフード102のガタツキが大きくなってフロントフード102の開放状態が不安定になり易いという問題があった。
【0010】
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、フード支持ロッドの車体パネル側の挿入孔への挿入操作を容易に行うことができるとともに、フードの開放状態の安定化を図ることができるフード支持ロッドの係止構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、車両の開放されたフードを支持してその開放状態を維持する部材であって、基端部がフード裏面のフード側支持点に回動可能に取り付けられ、先端部に係止部が形成されたフード支持ロッドの前記係止部の車体パネルへの係止構造において、
前記車体パネルに、前記フード支持ロッドの係止部が挿入される挿入孔が形成された挿入孔形成面と、前記挿入孔に係止部が挿入されたフード支持ロッドの挿入方向の移動を規制するストッパ面を形成し、
前記挿入孔形成面を前記ストッパ面よりも前記フード支持ロッドのフード側支持点方向に向くよう前記車体パネルを屈曲形成したことを特徴とする。
【0012】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記フード支持ロッドの係止部に上に凸の逆V字状部を屈曲形成し、該逆V字状部の内側に形成される支持凹部に、前記車体パネルの屈曲稜線の両側に配された前記ストッパ面と前記挿入孔の周縁の一部が係合することによって、フード支持ロッドの係止部が車体パネルに係止されるよう構成したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1記載の発明によれば、挿入孔形成面をストッパ面よりもフード支持ロッドのフード側支持点方向に向くよう車体パネルを屈曲形成したため、ストッパ面を基準として、挿入孔のフードロック側(車両前方側)周縁に対して挿入孔のフードヒンジ側(車両後方側)周縁の高さが従来よりも低くなり、又、車体パネル側の挿入孔の開口面積が従来のそれよりも大きくなり、フード支持ロッドの係止部の挿入孔への挿入操作を容易に行うことができる。
【0014】
又、フード支持ロッドの係止部の挿入孔への挿入操作に支障を来すことなく、挿入孔のフードヒンジ側(車両後方側)周縁を該挿入孔に挿入されたフード支持ロッドの係止部に近づけることができ、フードを開けた状態におけるフード支持ロッドの係止部の移動量を小さく抑えることができ、フード支持ロッド及びフードのガタツキを抑制してフードの開放状態の安定化を図ることができる。
【0015】
請求項2記載の発明によれば、逆V字状部の内側に形成される支持凹部に、車体パネルの稜線の両側に配されたストッパ面と挿入孔周縁の一部が係合することによって、フード支持ロッドの係止部が車体パネルに係止されるよう構成したため、係止状態にあるフード支持ロッドの係止部の車両前後方向の移動が阻止され、フードの開放状態のより一層の安定化が図られる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明に係るフード支持ロッドの係止構造を備えた車両前部の左側面図である。
【図2】本発明に係るフード支持ロッドの係止構造を示す車両前部の部分斜視図である。
【図3】本発明に係るフード支持ロッドの係止構造を備えた車両のランプサポートメンバの挿入孔部分の部分斜視図である。
【図4】(a),(b)は図3のA−A線断面図である。
【図5】従来のフード支持ロッドの係止構造を備えた車両前部の左側面図である。
【図6】従来のフード支持ロッドの係止構造を示す車両前部の部分斜視図である。
【図7】従来のフード支持ロッドの係止構造を備えた車両のランプサポートメンバの挿入孔部分の部分斜視図である。
【図8】(a),(b)は図7のB−B線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0018】
図1は本発明に係るフード支持ロッドの係止構造を備えた車両前部の左側面図(エンジンルーム内側から見た図)、図2は同車両前部の部分斜視図、図3は同車両のランプサポートメンバの挿入孔部分の部分斜視図、図4(a),(b)は図3のA−A線断面図である。
【0019】
図1及び図2に示すように、車両前部のエンジンルーム1は、その上面開口部がフロントフード2によって開閉され、車両製造時や点検・修理時等にはフロントフード2が図示のように開けられてエンジンルーム1が開放される。ここで、フロントフード2は、その左右両端後部が左右一対のフードヒンジ3(図1及び図2には一方のみ図示)によって車体側のヒンジ軸4を中心として上下に回動可能に支持されており、これが上下に回動することによってエンジンルーム1の上部開口部が開閉される。尚、フロントフード2が閉じられているときには、該フロントフード2は、車両前部に幅方向に配設された不図示のフードロックメンバに設けられたフードロックによって閉じ状態でロックされている。
【0020】
而して、フロントフード2の開放状態は車両右側に配されたフード支持ロッド5によって維持されるが、このフード支持ロッド5は、鋼製の丸棒で構成されており、その基端部がフロントフード2の裏面の後端部右側に配されたフード側支持点6に回動可能に取り付けられ、先端部に形成された係止部5Aが車体パネルである右側のランプサポートメンバ7に係止される。尚、フード支持ロッド5は、これを使用しない場合(フロントフード2が閉じられている場合)にはフロントフード2の裏面に格納保持されている。
【0021】
ところで、図4に示すように、フード支持ロッド5の係止部5Aには上に凸の逆V字状部(山部)5aが屈曲形成されており、このV字状部5aの斜めの斜辺の一方はストッパ部5bを構成し、他方は挿入部5cを構成している。そして、挿入部5cの先端は略直角に折り曲げられて係合部5dが形成されている。
【0022】
他方、図2に示すように、車体の左右のフェンダパネル8の内側には鋼板のプレス成形品である左右一対の前記ランプサポートメンバ7(図2には一方のみ図示)が配されており、右側のランプサポートメンバ7の端部には、図3及び図4に示すように、車両後方に向かって斜め上方に傾斜したストッパ面7Aと、該ストッパ面7Aに連なる挿入孔形成面7Bが形成されている。ここで、挿入孔形成面7Bはストッパ面7Aよりも水平面に対する傾斜角が小さく設定され、ストッパ面7Aと挿入孔形成面7Bとの境には上側に凸形状の稜線7aが形成されている。つまり、ランプサポートメンバ7の端部においては、挿入孔形成面7Bがストッパ面7Aよりもフード支持ロッド5のフード側支持点6方向に向くよう屈曲形成されており、挿入孔形成面7Bには長孔状の挿入孔9がバーリング加工によって形成されている。そして、この挿入孔9の周縁には下側(フード支持ロッド5の挿入方向)に向かって略直角に折り曲げられたフランジ9aが形成されている。
【0023】
又、図4に示すように、フード支持ロッド5の係止部5Aに屈曲形成された逆V字状部5aの内側には支持凹部5eが形成されており、この支持凹部5eに、ランプサポートメンバ7に形成された稜線7aの両側に配されたストッパ面7Aと挿入孔9の周縁の一部(前側の周縁)が係合することによって、フード支持ロッド5の係止部5Aがランプサポートメンバ7に係止されるよう構成されている。詳細には、フード支持ロッド5のストッパ部5bがストッパ面7Aに当接し、フード支持ロッド5の挿入部5cと挿入孔9の車両前側の周縁が当接している。
【0024】
而して、例えばエンジンルーム1内のメンテナンスのためにフロントフード2を開ける場合には、不図示のフードロックによるフロントフード2のロックを解除し、フロントフード2の前端部を持ち上げて該フロントフード2をフードヒンジ3のヒンジ軸4を中心として上方へ回動させてこれを図1に示すように開き、エンジンルーム1の上端開口部を開放する。
【0025】
次に、フロントフード2の裏面に格納保持されているフード支持ロッド5の保持を解除し、その先端部の係止部5Aをランプサポートメンバ7の挿入孔9に近づける。そして、フロントフード2の開放角度を調整して、フード支持ロッド5の係止部5Aを、これに形成された挿入部5cが挿入孔9の車両前方側周縁に引っ掛かり、且つ、挿入孔9の車両後方側周縁に引っ掛からない程度の高さに合わせる。その後、フード支持ロッド5の係止部5Aに形成された挿入部5cをランプサポートメンバ7の挿入孔9の車両前方側周縁に軽く当接させる。このとき、挿入孔形成面7Bはストッパ面7Aよりも水平面に対する傾斜角が小さく設定されているため、挿入孔9の車両前方側周縁と車両後方側周縁とで、フード支持ロッド5の軸方向の高さが差が大きくなり、挿入部5cの当接、つまり、挿入部5cの位置決め操作が容易となっている。
【0026】
次に、フロントフード2をヒンジ軸4を中心として閉じ方向に回動させてフード支持ロッド5の係止部5Aに形成されたストッパ部5bが図4(a)に示すようにランプサポートメンバ7のストッパ面7Aに当接するまでフード支持ロッド5を移動させ、該フード支持ロッド5の係止部5Aに形成された挿入部5cをランプサポートメンバ7の挿入孔9に挿入する。このとき、挿入孔9の車両前方側周縁がガイドとして機能してフード支持ロッド5の挿入部5cの挿入孔9への挿入をスムーズに行わせる。
【0027】
その後、フロントフード2を支えていた手をフロントフード2から離すと、フロントフード2がフード支持ロッド5によって支持され、該フロントフード2の図1に示す開放状態が維持される。
【0028】
以上のように、本実施の形態では、挿入孔形成面7Bをストッパ面7Aよりもフード支持ロッド5のフード側支持点6方向に向くようランプサポートメンバ7を屈曲形成したため、ストッパ面7Aを基準として、挿入孔9の車両前方側(フードロック側)周縁に対して挿入孔9の車両後方側(フードヒンジ3側)周縁の高さが従来よりも低くなり、又、ランプサポートメンバ7側の挿入孔9の開口面積が従来のそれよりも大きくなり、フード支持ロッド5の係止部5Aに形成された挿入部5cの挿入孔9への挿入操作を容易に行うことができる。
【0029】
特に、本実施の形態では、フード支持ロッド5の逆V字状部5aの内側に形成される支持凹部5eに、ランプサポートメンバ7の稜線7aの両側に配されたストッパ面7Aと挿入孔9の周縁の一部が係合することによって、フード支持ロッド5の係止部5Aがランプサポートメンバ7に係止されるよう構成したため、係止状態にあるフード支持ロッド5の係止部5Aの車両前後方向の移動が阻止され、フロントフード2の開放状態のより一層の安定化が図られる。
【0030】
ところで、フロントフード2が図1に示すように開けられ、その状態がフード支持ロッド5によって維持されているときに例えばフロントフード2がその裏面に風圧を受けたような場合には、該フロントフード2にはヒンジ軸4を中心とする図1の時計方向のモーメントが作用する。このため、フード支持ロッド5は斜め上方に引っ張られ、図4(b)において破線位置にあったフード支持ロッド5の係止部5Aが実線位置まで移動し、該係止部5Aの係合部5dの基端部(屈曲部)が挿入孔9のフランジ9aの周縁に係合し、フロントフード2のそれ以上の開きが阻止される。
【0031】
而して、本実施の形態では、挿入孔形成面7Bをストッパ面7Aよりもフード支持ロッド5のフード側支持点6方向に向くようランプサポートメンバ7を屈曲形成したため、フード支持ロッド5の係止部5Aのランプサポートメンバ7の挿入孔9への挿入操作に支障を来すことなく、挿入孔9の車両後方側(フードヒンジ3側)周縁を該挿入孔9に挿入されたフード支持ロッド5の係止部5Aに近づけることができ、図4(a)に示す係止状態におけるフード支持ロッド5の係合部5Aの基端部(屈曲部)と挿入孔9のフランジ9aの端縁との距離L1を従来の距離L2(図8(a)参照)よりも小さく抑えることができる(L1<L2)。このため、フロントフード2がその裏面に風圧を受けたような場合の図4(b)に示すフード支持ロッド5の係止部5Aの移動量(係止部5Aの基端部が挿入孔9のフランジ9aの端縁に当接するまでの移動量)ΔL1と図1に示すフロントフード2の先端の移動量ΔS1が従来の値ΔL2,ΔS2(図5及び図8(b)参照)よりも小さく抑えられ(ΔL1<ΔL2、ΔS1<ΔS2)、該フード支持ロッド5及びフロントフード2のガタツキが小さくなってフロントフード2の開放状態の安定化が図られる。
【0032】
次に、図1に示すように開けられたフロントフード2を閉める場合のフード支持ロッド5の操作要領について説明する。
【0033】
先ず、開放状態にあるフロントフード2を手で支え、該フロントフード2からフード支持ロッド5に作用する荷重を軽減させる。次に、フード支持ロッド5の係止部5Aに形成された挿入部5cをランプサポートメンバ7の挿入孔9から引き抜く方向(反挿入方向)にフード支持ロッド5の係止部5Aを引っ張りながら、フロントフード2をヒンジ軸4回りに開方向に回動させ、その係止部5Aの挿入部5cをランプサポートメンバ7の挿入孔9から引き抜く。そして、フード支持ロッド5をフード側支持点6回りに回動させ、これをフロントフード2の裏面に格納保持した後、フロントフード2をそのまま閉じれば、不図示のフードロックによってフロントフード2が閉じ状態でロックされて該フロントフード2の閉じ操作が完了する。
【0034】
尚、以上の実施の形態では、挿入孔をランプサポートメンバに形成したが、挿入孔はランプサポートメンバ以外の他の任意の車体パネルに形成しても良いことは勿論である。
【符号の説明】
【0035】
1 エンジンルーム
2 フロントフード(フード)
3 フードヒンジ
4 ヒンジ軸
5 フード支持ロッド
5A フード支持ロッドの係止部
5a 係止部の逆V字状部
5b 係止部のストッパ部
5c 係止部の挿入部
5d 係止部の係合部
5e 係止部の支持凹部
6 フード支持ロッドのフード側支持点
7 ランプサポートメンバ(車体パネル)
7A ランプサポートメンバのテーパ面
7B ランプサポートメンバの挿入孔形成面
7a ランプサポートメンバの稜線
8 フェンダパネル
9 挿入孔
9a 挿入孔のフランジ
L1 フード支持ロッドの係合部と挿入孔との距離
ΔL1 フード支持ロッドの移動量
ΔS1 フロントフードの移動量


【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の開放されたフードを支持してその開放状態を維持する部材であって、基端部がフード裏面のフード側支持点に回動可能に取り付けられ、先端部に係止部が形成されたフード支持ロッドの前記係止部の車体パネルへの係止構造において、
前記車体パネルに、前記フード支持ロッドの係止部が挿入される挿入孔が形成された挿入孔形成面と、前記挿入孔に係止部が挿入されたフード支持ロッドの挿入方向の移動を規制するストッパ面を形成し、
前記挿入孔形成面を前記ストッパ面よりも前記フード支持ロッドのフード側支持点方向に向くよう前記車体パネルを屈曲形成したことを特徴とするフード支持ロッドの係止構造。
【請求項2】
前記フード支持ロッドの係止部に上に凸の逆V字状部を屈曲形成し、該逆V字状部の内側に形成される支持凹部に、前記車体パネルの屈曲稜線の両側に配された前記ストッパ面と前記挿入孔の周縁の一部が係合することによって、フード支持ロッドの係止部が車体パネルに係止されるよう構成したことを特徴とする請求項1記載のフード支持ロッドの係止構造。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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