説明

ブリスター包装機

【課題】チェーンクリップコンベアにて包装用フィルムを搬送するブリスター包装機において、金型の交換作業に要する時間の短縮化を図り、作業効率の飛躍的向上を図る。
【解決手段】容器フィルムはチェーンクリップコンベア11によりその長手方向に沿って搬送される。ブリスター包装機10は、容器フィルムの搬送経路に沿ってポケット部形成手段、充填手段、シール手段及び打抜手段15を備える。チェーンクリップコンベア11の手前側と奥側とには、壁状のフレーム18,19が固設されている。打抜手段15は、ブリスターフィルム16をパック単位で打抜くべく、上型31及び下型32を備える。上型31には打抜刃33が設けられ、下型32には開口34が形成されている。手前側のフレーム18は、主としてブリスター包装機10の正面壁を構成する。そのフレーム18の上面18aは、打抜手段15が停止した状態での下型32の下面よりも下側に位置する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブリスター包装機に係り、特に、帯状の包装用フィルムの両側がクリップチェーンコンベアで搬送されるよう構成されたブリスター包装機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、ブリスターパック(ブリスターシート)を製造するに際しては、ブリスター包装機が用いられる。ブリスター包装機の最上流側では、帯状の包装用フィルムがロール状に巻回されている。ロール状に巻回された包装用フィルムは、下流側に向けて搬送されるようになっており、包装用フィルムの搬送経路に沿って、ポケット部形成手段、充填手段、シール手段、打抜・切断手段が順に配設されている。ポケット部形成手段においては、被充填物(ワーク)を収容するためのポケット部が成形される。続く充填手段においては、前記ポケット部にワークが投入、充填される。さらにシール手段においては、容器フィルムのうちポケット部が形成されていない領域(フランジ部分)に、アルミニウム等からなるカバーフィルムが取着される。そして、打抜・切断手段では、打抜き、或いは、切断によって最終製品たるブリスターパックが切り離される。
【0003】
ところで、上記ブリスターパックが、錠剤を充填してなるPTPシートの如く、比較的小さいポケット部を有するものである場合と、電子部品、電子機器、食品、医療機器等の如く比較的大きいポケット部を有するものである場合とでは、ブリスター包装機の構成上大きな相違がある。すなわち、前者の場合には、ポケット部が比較的小さいため、帯状の包装用フィルムを各種搬送用ローラに掛けられた上で、該ローラが回転駆動されることにより包装用フィルムが搬送される。この場合において、ローラの外周面にはポケット部を収容する収容凹部が形成されており、該収容凹部にポケット部が収容されることによってポケット部が潰れてしまうといった事態の防止が図られるとともに、ポケット部の位置検出などにも利用される。
【0004】
一方、後者の場合、つまり、比較的大きいポケット部を有するブリスターパックを製造しようとした場合、ローラに収容凹部を形成できない等の事情より、所謂チェーンクリップコンベアを用いることが多い。チェーンクリップコンベアは、無端状のチェーンと、該チェーンに対し所定間隔毎に設けられたクリップとを備えている。そして、帯状の包装用フィルムの両側がクリップで把持された状態でチェーンが移動されることで、包装用フィルムが搬送させられる(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平11−147512号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上述したチェーンクリップコンベアにて包装用フィルムを搬送するタイプのブリスター包装機において、上述したポケット部形成手段、シール手段、打抜・切断手段等の各種加工手段は、金型を備えている。金型としては、包装用フィルムを挟むようにして上型と下型とからなっており、これらのうち少なくとも一方が上下動させられることで、各種加工が施される。より具体的には、ポケット部形成手段ではポケット部が成形され、シール手段ではカバーフィルムが取着され、打抜・切断手段ではブリスターパックが打ち抜かれたり切断されたりする。そして、品種が替わる場合には、金型も別のものに交換される。
【0006】
しかしながら、従来では、金型の交換に際し、上型、下型いずれに関しても着脱スペースが制限されており、大がかりなリフタ等を用いて上型や下型を上方から吊り上げたりしなければならなかった。そのため、金型の交換に著しく時間がかかり、作業効率の低下を招いていた。また特に、打抜・切断手段に代表されるように、上型と下型との位置合わせの精度が要求される場合には、上型と下型とがアッセンブリ化されたダイセットの状態で設置されているものもある。この場合、上型と下型とを分断させる作業も必要となる。また、一旦分断させてしまうと、再度の位置合わせ(組付)作業に著しい時間と技量を要することとなってしまう。
【0007】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、チェーンクリップコンベアにて包装用フィルムを搬送するよう構成されたブリスター包装機において、金型の交換作業に要する時間の短縮化を図るとともに、作業効率の飛躍的向上を図ることのできるブリスター包装機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以下、上記目的等を解決するのに適した各手段につき項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する手段に特有の作用効果等を付記する。
【0009】
手段1.帯状の包装用フィルムの両側を把持した状態で、当該包装用フィルムをその長手方向に搬送可能なチェーンクリップコンベアと、
前記チェーンクリップコンベアの手前側と奥側とに位置する壁状のフレームと、
前記包装用フィルムに対し、所定の加工を施すための加工手段とを備え、
前記加工手段は、前記包装用フィルムの上側に設けられた上型と、前記包装用フィルムの下側に設けられた下型とを備えたブリスター包装機において、
前記チェーンクリップコンベアの手前側に位置するフレームの上面を、前記加工手段が停止した状態での前記下型の下面よりも下側に位置するよう構成したことを特徴とするブリスター包装機。
【0010】
上記手段1によれば、包装用フィルムの上側に設けられた上型と、包装用フィルムの下側に設けられた下型とを備えた加工手段により、チェーンクリップコンベアにて搬送される包装用フィルムに対し、所定の加工が施される。手段1では、チェーンクリップコンベアの手前側に位置するフレームの上面が、加工手段停止状態での下型の下面よりも下側に位置する。このため、上型、下型を交換しようとした場合、フレームが邪魔にならず、手前側から、上型、下型を出し入れすることが可能となる。このため、大がかりなリフタ等を用いて上型や下型を上方から吊り上げたりしなければならなかった従来技術とは異なり、作業時間の著しい短縮、作業効率の飛躍的な向上を図ることができる。また、比較的低い位置で交換作業を行うことができるため、上方の空間をさほど意識しなくて済む。そのため、スペース面でもメリットが大きく、安全面での貢献度も大きい。
【0011】
手段2.前記壁状のフレームは、前記長手方向に沿って連続して延びていることを特徴とする手段1に記載のブリスター包装機。
【0012】
手段2によれば、壁状のフレームが長手方向に沿って連続して延びている。つまり、所定間隔毎に支柱が立設されることでフレームが構成されている場合とは異なり、より安定性が増す。特に、フレームによって加工手段が支持されるような場合には、加工手段をより安定的に支持することができる。一方で、支柱が立設されることでフレームが構成されている場合のような隙間がないため、隙間から上型等を出し入れするということは想定し得ない。この点、チェーンクリップコンベアの手前側に位置するフレームの上面が、加工手段停止状態での下型の下面よりも下側に位置するため、たとえ上記隙間がなくとも、上型、下型を手前側から出し入れすることができる。
【0013】
手段3.前記フレームに対し、前記加工手段を吊下状態で支持固定したことを特徴とする手段1又は2に記載のブリスター包装機。
【0014】
手段3によれば、加工手段が、フレームに対し吊下状態で支持固定される。このため、フレーム上に載置固定される場合に比べて、加工手段を極力低い位置にて支持固定することができる。結果として、加工手段が高く位置する場合の不具合(例えば、メンテナンス作業が行いにくくなったり、安全面での工夫が必要になる等)を抑制でき、また、下部スペースの有効活用を図ることができる。
【0015】
手段4.少なくとも前記手前側に位置するフレームの上方を開閉可能に覆う開閉カバーを設けるとともに、
前記フレーム及び開閉カバーにより、前記加工手段及びチェーンクリップコンベアを外部からほぼ隔絶可能としたことを特徴とする手段1乃至3のいずれかに記載のブリスター包装機。
【0016】
手段4によれば、フレーム及び開閉カバーにより、加工手段及びチェーンクリップコンベアが外部からほぼ隔絶されうる。このため、埃等の異物侵入を極力抑制できる。一方で、このように隔絶可能とした場合、上型等の交換のためのスペースは制限されがちとなるのであるが、本手段では、開閉カバーを開状態とすることで、容易に上型等の出し入れ作業を行うことができる。かかる意味で、異物侵入を抑制しつつ型交換時の作業性向上を図ることができるという効果を一挙に奏しうる。
【0017】
手段5.前記上型及び下型はアッセンブリとして構成され、当該アッセンブリごと、前記手前側に位置するフレームの手前側から着脱可能としたことを特徴とする手段1乃至4のいずれかに記載のブリスター包装機。
【0018】
手段5によれば、上型及び下型がアッセンブリとして構成されている場合であっても、当該アッセンブリごと、手前側に位置するフレームの手前側から着脱可能となっている。このため、上型及び下型とをばらばらにする作業、逆に、組み立てる作業等をなくすことができる。特に、一旦ばらばらとなった両型を精度良く組み立てるには熟練した技能を要するケースも多いが、本手段ではそのような懸念も無用となる。
【0019】
手段6.前記包装用フィルムに対し、ポケット部を形成するためのポケット部形成手段と、
前記ポケット部に被充填物を充填し収容する充填手段と、
前記容器フィルムのうち前記ポケット部が形成されていない領域に、カバーフィルムを取着するシール手段と、
打抜き、又は、切断によってブリスターパックを切離可能な打抜・切断手段とを備え、
前記加工手段は、前記ポケット部形成手段、シール手段、打抜・切断手段のうち少なくとも1つであることを特徴とする手段1乃至5のいずれかに記載のブリスター包装機。
【0020】
手段6のように、加工手段としては、ポケット部形成手段、シール手段、打抜・切断手段などが挙げられる。これらはいずれも上型及び下型を具備しうるものである。
【0021】
手段7.帯状の包装用フィルムの両側を把持した状態で、当該包装用フィルムをその長手方向に搬送可能なチェーンクリップコンベアと、
前記チェーンクリップコンベアの手前側と奥側とに位置する壁状のフレームと、
前記包装用フィルムに対し、所定の加工を施すための加工手段とを備え、
前記加工手段は、前記包装用フィルムの上側に設けられた上型と、前記包装用フィルムの下側に設けられた下型とを備えたブリスター包装機において、
前記チェーンクリップコンベアの手前側に位置するフレームの上面を、前記加工手段が停止した状態での前記下型の下面よりも下側に位置するよう構成し、
前記チェーンクリップコンベアの手前側においては、前記上型及び下型を繋ぎ、前記上型及び下型のうち少なくとも一方の接触離間方向への移動をガイドするガイドポストを設け、
前記チェーンクリップコンベアの奥側においては、前記上型又は下型の一方に、他方に向けて延びる位置決めピンを設けるとともに、他方には前記位置決めピンに対向し前記上型及び下型のうち少なくとも一方の接触方向への移動に際し前記位置決めピンが挿通されるガイド孔を設け、
前記加工手段が停止した状態では前記位置決めピンとガイド孔とが離間し、当該位置決めピンとガイド孔との間の高さ位置に前記チェーンクリップコンベアが位置するよう構成したことを特徴とするブリスター包装機。
【0022】
手段7によれば、基本的には、上記手段1と同様の作用効果が奏される。また、チェーンクリップコンベアの手前側に設けられたガイドポストにより、上型及び下型が繋がれ、上型及び下型のうち少なくとも一方の接触離間方向への移動がガイドされる。さらに、チェーンクリップコンベアの奥側においては、上型又は下型の一方に、他方に向けて延びる位置決めピンが設けられ、他方には位置決めピンに対向し上型及び下型のうち少なくとも一方の接触方向への移動に際し位置決めピンが挿通されるガイド孔が設けられる。つまり、奥側では、ガイドポストに代えて位置決めピンにより、上型及び下型のうち少なくとも一方の接触離間方向への移動がガイドされる。そして、加工手段が停止した状態では位置決めピンとガイド孔とが離間し、当該位置決めピンとガイド孔との間の高さ位置にチェーンクリップコンベアが位置するよう構成することで、チェーンクリップコンベアを取り外したりすることなく、上型及び下型を繋いだままの状態で出し入れすることができる。そのため、1度の作業で上型及び下型をまとめて交換できる。このため、上型及び下型とをばらばらに分断する作業、逆に、組み立てる作業等をなくすことができる。特に、一旦ばらばらとなった両型を精度良く組み立てるには熟練した技能を要するケースも多いが、本手段ではそのような懸念も無用となる。
【0023】
手段8.前記手前側に位置するフレームの手前側から出入される型交換用のリフタアームに対し係合され得る着脱手段を、前記上型及び下型のうち少なくとも一方に、直接又は間接的に設けたことを特徴とする手段7に記載のブリスター包装機。
【0024】
手段8によれば、上型及び下型のうち少なくとも一方に着脱手段が設けられている。そして、型交換用のリフタアームを備えたリフタが用いられた上で、着脱手段がリフタアームに係合されうる。従って、取着されたリフタアームを引き出すことで、上型及び下型をまとめて取り外すことができる。尚、着脱手段としては、例えば、リフタアームが挿通される挿通孔や、凹部を有するリフタアームの凹部に挿通可能な凸部等が例示される。また、着脱手段としては、上型、下型に直接設けられていてもよいし、別途の部材を介して間接的に設けられていてもよい。
【0025】
手段9.少なくとも前記上型及び下型の交換に際し、前記チェーンクリップコンベアの手前側において前記上型及び下型を連結する連結手段を、前記ガイドポストとは別に設置可能としたことを特徴とする手段7又は8に記載のブリスター包装機。
【0026】
手段9によれば、上型及び下型の交換に際し、チェーンクリップコンベアの手前側において、ガイドポストとは別に連結手段によって上型及び下型が連結される。このため、型交換に際し上型又は下型のうち一方のみを支持したとしても、支持されていない側の型が接触離間方向に相対移動してしまうといった事態を防止できる。このため、安定した交換作業を行うことができる。また、手段8に記した着脱手段を、上型又は下型のうち一方にのみ設けたとしても特段の支障が生じない。
【0027】
手段10.少なくとも前記手前側に位置するフレームの上方を開閉可能に覆う開閉カバーを設けるとともに、
前記フレーム及び開閉カバーにより、前記加工手段及びチェーンクリップコンベアを外部からほぼ隔絶可能とし、
前記開閉カバーを開状態とすることで、前記上型及び下型を前記手前側から交換可能な状態となるよう構成したことを特徴とする手段7乃至9のいずれかに記載のブリスター包装機。
【0028】
手段10によれば、フレーム及び開閉カバーにより、加工手段及びチェーンクリップコンベアが外部からほぼ隔絶されうる。このため、埃等の異物侵入を極力抑制できる。一方で、このように隔絶可能とした場合、上型等の交換のためのスペースは制限されがちとなるのであるが、本手段では、開閉カバーを開状態とすることで、容易に上型及び下型の出し入れ作業を行うことができる。かかる意味で、異物侵入を抑制しつつ型交換時の作業性向上を図ることができるという効果を一挙に奏しうる。
【0029】
手段11.前記包装用フィルムに対し、ポケット部を形成するためのポケット部形成手段と、
前記ポケット部に被充填物を充填し収容する充填手段と、
前記容器フィルムのうち前記ポケット部が形成されていない領域に、カバーフィルムを取着するシール手段と、
打抜き、又は、切断によってブリスターパックを切離可能な打抜・切断手段とを備え、
前記加工手段は、前記ポケット部形成手段、シール手段、打抜・切断手段のうち少なくとも1つであることを特徴とする手段7乃至10のいずれかに記載のブリスター包装機。
【0030】
手段11のように、加工手段としては、ポケット部形成手段、シール手段、打抜・切断手段などが挙げられる。これらはいずれも上型及び下型を具備しうるものである。
【0031】
手段12.前記包装用フィルムに対し、ポケット部を形成するためのポケット部形成手段と、
前記ポケット部に被充填物を充填し収容する充填手段と、
前記容器フィルムのうち前記ポケット部が形成されていない領域に、カバーフィルムを取着するシール手段と、
打抜き、又は、切断によってブリスターパックを切離可能な打抜・切断手段とを備え、
前記加工手段は、前記打抜・切断手段であって、前記上型又は下型には打抜刃又は切断刃が設けられていることを特徴とする手段7乃至10のいずれかに記載のブリスター包装機。
【0032】
前記加工手段が打抜・切断手段であって、上型又は下型には打抜刃又は切断刃が設けられているような場合、両者の間で位置ズレがあると、打抜又は切断が適切に行うことができないのみならず、打抜刃等の損傷が起こるおそれがある。かかる意味で、両者の位置決めを精度よく行う必要があり、一旦ばらばらに分断してしまうと、両型を精度良く組み立てるには熟練した技能を要し、非常に時間もかかる。この点、上型及び下型を繋いだままの状態で出し入れすることができるため、分断する作業、逆に、組み立てる作業等をなくすことができ、上記の懸念も無用となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
以下、一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0034】
図2(a),(b)に示すように、本実施形態におけるブリスターパック1は、1つのポケット部2を備えた「包装用フィルム」としての容器フィルム3と、ポケット部2を塞ぐようにして容器フィルム3に取着された「カバーフィルム」としての密封用フィルム4とを有している。容器フィルム3は、例えばPPやPVC等の熱可塑性樹脂によって構成されている。密封用フィルム4は、例えばアルミニウム等によって構成されている。また、ポケット部2には被充填物としてのワーク5が1つずつ収容されている。本実施形態におけるワーク5としては、例えば、電子部品、電子機器、食品、医療機器等の如く、錠剤等に比べて大きいものが挙げられる。尚、1つのブリスターパックに複数のポケット部が形成されていてもよいし、1つのポケット部に複数のワークが収容されていてもよい。
【0035】
次に、上記ブリスターパック1を製造するためのブリスター包装機10の構成について説明する。
【0036】
図1に示すように、ブリスター包装機10の最上流側では、帯状の容器フィルム3がロール状に巻回されている。ロール状に巻回された容器フィルム3は、チェーンクリップコンベア11により、両側が把持された状態でその長手方向に沿って(図1の右方から左方へ)搬送される。チェーンクリップコンベア11は、無端状のチェーンと、該チェーンに対し所定間隔毎に設けられたクリップとを備えている。一対のチェーンクリップコンベア11は、図示しないスプロケットに掛けられており、スプロケットが回転駆動されることで周回移動させられる。そして、チェーンクリップコンベア11が移動させられることで、両側がクリップで把持された容器フィルム3は下流側へと間欠的に搬送させられるようになっている。
【0037】
ブリスター包装機10は、容器フィルム3の搬送経路に沿って、ポケット部形成手段12、充填手段13、シール手段14、及び、打抜手段15(打抜・切断手段を構成する)とを備えている。また、本実施形態において、チェーンクリップコンベア11の手前側と奥側とには、壁状のフレーム18,19(図3参照)が固設されており、これら各フレーム18,19は、チェーンクリップコンベア11の長手方向に沿って連続的に延びている。ポケット部形成手段12、充填手段13、シール手段14、及び、打抜手段15は、これら各フレーム18,19に対し支持固定されている。
【0038】
前記ポケット部形成手段12は、容器フィルム3を部分的に加熱できるように構成されており、容器フィルム3を挟んで上下に設けられた上型21及び下型22を備えている。本実施形態では上型21が前記ポケット部2の形状をなす図示しない成形凸部を具備しており、下型22は、前記上型21の成形凸部を収容可能な図示しない収容凹部を具備している。そして、該容器フィルム3が加熱により比較的柔軟になった状態において、上型21及び下型22が接触方向に相対移動することで、容器フィルム3にはポケット部2が成形される。なお、このポケット部2の成形は、容器フィルム3の搬送動作間のインターバルの際に行われる。
【0039】
また、充填手段13は、ポケット部形成手段12の下流側に設けられており、前記ポケット部2にワーク5を自動的に充填する。充填手段13は、所定間隔毎に図示しないシャッタを開くことでワーク5を落下させるものであり、このシャッタ開放動作に伴って各ポケット部2にワーク5が投入される。
【0040】
一方、帯状に形成された密封用フィルム4は、前記容器フィルム3とは別にロール状に巻回されている。ロール状に巻回された密封用フィルム4の引出し端は、シール手段14の方へと案内されている。シール手段14は、加熱可能な上型23と、ポケット部2に対応する凹部又は開口の形成された下型24を備えており、両型23,24が上下動可能かつ圧接可能に構成されている。そして、上型23及び下型24間に容器フィルム3及び密封用フィルム4が送り込まれるようになっており、容器フィルム3及び密封用フィルム4が、両型23,24によって圧接させられることで、容器フィルム3の非ポケット部分(フランジ部分)に密封用フィルム4が貼着される。これにより、ワーク5がポケット部2に充填され、かつ、密封用フィルム4で密封された帯状のブリスターフィルム16が製造される。
【0041】
また、打抜手段15は、シール手段14の下流側に設けられており、ブリスターフィルム16をパック単位で(本実施形態では、ブリスターパック1を1つずつ)打抜く機能を有する。かかる打抜手段15は、上型31及び下型32を備えている。上型31には、打抜刃33(図3参照)が設けられているとともに、下型32には前記打抜刃33に対向して開口34が形成されている。そして、上型31及び下型32が互いに接触方向へ移動することでブリスターパック1が打ち抜かれるようになっている。打抜手段15の下部には、打抜かれたブリスターパック1を移送するためのコンベア17が設けられている。打ち抜かれたブリスターパック1は、当該コンベア17によって図示しない完成品用ホッパに移送されるようになっている。また、図示はしないが、打抜手段15の下流側には、打ち抜きによって残った端材を裁断したりするための裁断手段や、裁断された端材を貯留するためのスクラップ用ホッパ等が設けられている。また、適宜、ワーク5が各ポケット部2に確実に充填されているか否か、またワーク5の外観異常の有無や、ポケット部2やシート部への異物混入の有無等の検査を行うための外観検査装置を適宜設けることとしてもよい。
【0042】
次に、本実施形態における「加工手段」としての打抜手段15等の構成についてより詳細に説明する。図3は、打抜手段15を模式的に示す断面図であり、図4は、打抜手段15の主要部分を模式的に示す斜視図である。但し、図4においては、上型31、下型32等を便器上単なる板状体として表記しているが、実際には上述のとおり打抜刃33や開口34等を具備しているものである(図6においても同様)。
【0043】
さて、上述したとおり、チェーンクリップコンベア11の手前側(図3の左側;正面側)と奥側(図3の右側;背面側)とには、壁状のフレーム18,19が固設されている。いずれのフレーム18,19も、断面略L字状をなしている。奥側のフレーム19は、主としてブリスター包装機10の背面壁を構成し、さらにその奥側には、カバーパネル26が設けられている。手前側のフレーム18は、主としてブリスター包装機10の正面壁を構成し、奥側のフレーム19よりも低く構成されている。より詳しくは、手前側のフレーム18の上面18aが、打抜手段15が停止した状態での下型32の下面よりも下側に位置するように構成されている。手前側のフレーム18の手前側にもまた、カバーパネル25が設けられている。さらに、奥側のフレーム19の上辺部には、開閉カバー27が開閉可能に支持されている。開閉カバー27は、手前側のフレーム18の上方から後方にかけての空間を覆うようになっている。当該開閉カバー27を閉鎖状態とすることで、打抜手段15をはじめとする各種手段及びチェーンクリップコンベア11が外部からほぼ隔絶されるようになっている。一方で、開閉カバー27を開状態とすることで、前記上型31及び下型32が少なくとも手前側において露出しうるようになっている。
【0044】
前記両フレーム18,19の下面には、支持フレーム35が図示しないボルト等により吊下状態で支持固定されている。支持フレーム35は、ボルト等を緩めることで、チェーンクリップコンベア11の長手方向にスライド可能となっており、製品に応じて打抜手段15のブリスターフィルム16搬送方向への位置調整ができるようになっている。支持フレーム35には、4本の案内筒36が立設されており、該案内筒36に沿って支柱37が上下動可能に挿通されている。支柱37の下端には下部プレート38が連結されているとともに、支柱37の上端には上部プレート39が連結されている。上部プレート39の下面には、上述した打抜刃33を具備する上型31がボルト41で固定されている。一方、前記支持フレーム35の下面には、上型駆動用シリンダ42が装着されている。当該上型駆動用シリンダ42にはロッド43が出没可能となっており、ロッド43の先端が前記下部プレート38に連結されている。かかる構成の下、ロッド43が没入状態となることで、下部プレート38、支柱37及び上部プレート39が上動し、これにより、上型31が上動させられる(待機状態)。一方、ロッド43が突出状態となることで、下部プレート38、支柱37及び上部プレート39が下動し、これにより、上型31が下動させられ、ブリスターパック1が打ち抜かれる。打ち抜かれたブリスターパック1は、下型32の下側に設けられたコンベア17によって搬送される。
【0045】
前記支持フレーム35の中央上方には、下型支持プレート51が2本のリンク52,53を介して支持されている。下側のリンク52は、その下端部において回動可能に支持固定され、上端部に設けられた連結軸54によって、上側のリンク53の下端部と相対回動可能に連結されている。そして、上側のリンク53の上端部が前記下型支持プレート51に連結されているとともに、前記連結軸54には、図示しない下型駆動用シリンダから延びる図示しないロッドが連結されている。
【0046】
前記下型支持プレート51の上端面には、上述した開口34を具備する下型32が図示しないボルトで取付固定されている。尚、本実施形態では、前記コンベア17も下型支持プレート51に取付けられた構成となっているが、必ずしもこのような構成に限定されるものではなく、コンベア17が下型支持プレート51とは独立していてもよい。
【0047】
下型32の手前側2ヶ所にはガイド孔55を有する案内筒56が突出形成されている。また、上型31には、ガイドポスト57が垂下状態で固定されている。そして、当該ガイドポスト57の下端側が、案内筒56のガイド孔55に挿通されている。尚、ガイド孔55内周面とガイドポスト57との間には図示しないボールリテーナが設けられている。これにより、ガイドポスト57と下型32との相対的な摺動が滑らかに行われるようになっている。
【0048】
一方、下型32の奥側2ヶ所にもガイド孔61を有する案内筒62が突出形成されている。また、上型31には、位置決めピンを構成するロケーションピン63が垂下状態で固定されている。当該ロケーションピン63の先端はテーパ状をなしている。そして、当該ロケーションピン63の下端側が、ガイド孔61内に挿通可能となっている。但し、打抜手段15が停止した状態、すなわち、上型31と下型32とが離間した状態(=待機状態)では、前記ロケーションピン63とガイド孔61(案内筒62)とが離間し、当該ロケーションピン63とガイド孔61との間の高さ位置(隙間)に、丁度前記チェーンクリップコンベア11が位置するよう構成されている。
【0049】
かかる構成の下、図示しない下型駆動用シリンダのロッドが突出状態となることで、連結軸54が図の左側に移動させられ、一対のリンク52,53は全体としてくの字状に屈曲する。これにより下型支持プレート51が下動し、下型32が下動させられる(待機状態)。一方、下型駆動用シリンダのロッドが没入状態となることで、連結軸54が図の右側に移動させられ、一対のリンク52,53は全体として略直線状に延びる。これにより下型支持プレート51が上動し、下型32が上動させられ、ブリスターパック1が打ち抜かれる。勿論、上型31の下動と下型32の上動とは同期して行われる。
【0050】
ところで、当該打抜に際しては、上型31は下動し、下型32は上動する、つまり、両型31,32が互いに近接する方向へ移動するのであるが、このとき、上型31に垂下状態で固定されているガイドポスト57は、下型32の案内筒56のガイド孔55に沿って円滑に相対的に摺動する。また、このとき、それまで互いに離間状態にあったロケーションピン63とガイド孔61とが接近し、ロケーションピン63がその先端側からガイド孔61に挿通されることとなる。このようにして、ガイドポスト57及びロケーションピン63がガイド孔55,61に沿って案内されながら、上型31が下動し、下型32が上動する。これにより、位置ずれの無い正確な打抜きが行われるようになっている。
【0051】
次に、上記のように構成された打抜手段15に関し、上型31及び下型32を交換する場合の手順について説明する。上型31及び下型32の交換に際しては、チェーンクリップコンベア11はもちろんのこと、打抜手段15をはじめとする全ての手段12〜15の作動を停止させる。打抜手段15が停止した状態、すなわち、上型31と下型32とが離間した状態では、上記のとおり、前記ロケーションピン63とガイド孔61(案内筒62)とが離間し、当該ロケーションピン63とガイド孔61との間の高さ位置(隙間)に、丁度前記チェーンクリップコンベア11が位置する。この状態で、図5に示すように、開閉カバー27を開状態とし、打抜手段15に相対向してハンドリフタ71を位置させる。当該ハンドリフタ71は、型交換専用のリフタであって、台車部72と、該台車部72から立設されたマスト部73と、該マスト部73に対し昇降可能に設けられた昇降部74と、昇降部74から前方へ突出する一対のリフタアーム75と、マスト部73の背面側に設けられた操作部76等を備えている。
【0052】
ここで、説明の便宜上、上述しなかったが、上型21には、前記リフタアーム75に対応するようにして、手前側に開口する着脱手段としての挿通穴81が形成されている(図4,6参照)。さらに、上型31及び下型32の手前側の一対のガイドポスト57の中間位置には、連結手段としての連結支柱82(図6参照)をボルト83等で締結固定するためのボルト孔84(図4参照)等が設けられている。
【0053】
そして、交換に際しては、まず、図6に示すように、上型31及び下型32間に連結支柱82を介在させ、ボルト83等で締結固定する。これにより、上型31及び下型32が連結支柱82で固定されることとなり、両者31,32の相対移動が確実に規制されることとなる。
【0054】
そして、前記一対の挿通穴81に、リフタアーム75を差し込み、挿通させる(図5参照)。
【0055】
さらに、上部プレート39及び上型31を連結していたボルト41を外すとともに、下型支持プレート51及び下型32を連結していた図示しないボルトを外す。これにより、上型31及び下型32が、それまで支持されていた上部プレート39及び下型支持プレート51に対し、相対移動可能な状態となる。また、これとともに、リフタアーム75には、上型31及び下型32の荷重がかかることとなる。
【0056】
そして、図7に示すように、ハンドリフタ71を手前側へ移動させる。このとき、手前側のフレーム18の上面18aが、下型32の下面よりも下側に位置するように構成されているため、下型32等がフレーム18に当たってしまうことがない。このようにして、連結支柱82等で互いに連結された上型31及び下型32が手前側から容易に取り外されることとなる。尚、別の上型、下型を装着する際には、上記と逆の手順を踏めばよく、これにより、一連の金型交換作業が完了する。
【0057】
以上詳述したように、本実施形態によれば、上型31、下型32を交換しようとした場合、フレーム18が邪魔にならず、手前側から、上型31、下型32を出し入れすることが可能となる。このため、大がかりなリフタ等を用いて上型や下型を上方から吊り上げたりしなければならなかった従来技術とは異なり、作業時間の著しい短縮、作業効率の飛躍的な向上を図ることができる。また、比較的低い位置で交換作業を行うことができるため、上方の空間をさほど意識しなくて済む。そのため、スペース面でもメリットが大きく、安全面での貢献度も大きい。
【0058】
また、チェーンクリップコンベア11の手前側では、ガイドポスト57及び連結支柱82により、上型31及び下型32が繋がれているのに対し、チェーンクリップコンベア11の奥側においては、ロケーションピン63及びガイド孔61が設けられている。そして、ロケーションピン63とガイド孔61とが離間し、当該ロケーションピン63とガイド孔61との間の高さ位置(隙間)に、丁度前記チェーンクリップコンベア11が位置する。このため、チェーンクリップコンベア11を取り外したりしなくても、上型31及び下型32を繋いだままの状態で出し入れすることができる。そのため、上型31及び下型32をまとめて交換できる。このため、上型31及び下型32とをばらばらに分断する作業、逆に、組み立てる作業等をなくすことができる。特に、上型31は打抜刃33を備え、下型32は開口34を有しており、一旦ばらばらとなった両型31,32を精度良く組み立てるには熟練した技能を要するのであるが、本実施形態ではそのような懸念も無用となる。
【0059】
さらに、本実施形態では、壁状のフレーム18,19が長手方向に沿って連続して延びている。つまり、所定間隔毎に支柱が立設されることでフレームが構成されている場合とは異なり、より安定性が増す。特に、本実施形態ではフレーム18,19によって各種手段12〜15が支持されているが、このような場合でも各手段12〜15をより安定的に支持することができる。また、特に、打抜手段15はフレーム18,19に対し吊下状態で支持固定される。このため、フレーム上に載置固定される場合に比べて、打抜手段15を極力低い位置にて支持固定することができる。結果として、打抜手段15が高く位置する場合の不具合(例えば、メンテナンス作業が行いにくくなったり、安全面での工夫が必要になる等)を抑制でき、また、下部スペースの有効活用を図ることができる。
【0060】
さらに、フレーム18,19及び開閉カバー27により、各種手段12〜15及びチェーンクリップコンベア11が外部からほぼ隔絶されうる。このため、埃等の異物侵入を極力抑制できる。一方で、このように隔絶可能とした場合、上型31等の交換のためのスペースは制限されがちとなるのであるが、本実施形態では、開閉カバー27を開状態とすることで、容易に上型31及び下型32の出し入れ作業を行うことができる。かかる意味で、異物侵入を抑制しつつ型交換時の作業性向上を図ることができるという効果を一挙に奏しうる。
【0061】
以上、一実施形態について説明したが、このような実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々なる形態で実施できる。
【0062】
(a)上記実施形態では、打抜手段15を中心に説明した。すなわち、打抜手段15が停止した状態での下型32の下面よりも、手前側のフレーム18の上面18aが下側に位置する点については言及されているが、他の手段に関しても同様に構成してもよい。すなわち、ポケット部形成手段12、シール手段14の下型22,24の下面よりも、手前側のフレーム18の上面18aが下側に位置するよう構成してもよい。
【0063】
(b)上記実施形態における打抜手段15は、ブリスターパック1を1つずつ打抜く機能を有するものであった。これに対し、1度に複数のブリスターパックを打ち抜くものでもよい。また、端材に該当する箇所を先に打ち抜いた後、繋がっているブリスターパック1を1つずつ切断する機能を有するものでもよい。この場合、端材を打ち抜く打抜手段が加工手段であってもよいし、切断する切断手段が加工手段であってもよい。
【0064】
(c)上記実施形態では、上型31、下型32双方とも動作しうるものであったが、いずれか一方のみが動作しうるものであってもよい。
【0065】
(d)上記実施形態では型交換時に連結支柱82を固定することとしたが、上型31と下型32とが分離しない構成であれば、連結支柱82を敢えて設けない構成としてもよい。
【0066】
(e)上記実施形態では、着脱手段として上型31に挿通穴81を設けることとしたが、当該挿通穴81を下型32に設けることとしてもよいし、両型31,32に設けることとしてもよい。また、挿通穴81に代えて、リフタアーム75を引っ掛けることのできるフックを設けることとしてもよい。リフタアーム75の先端に凹部を設けておき(リフタアームを筒状とし)、凹部に挿通可能な凸部を上型31等に設けることとしてもよい。
【0067】
(f)さらに、着脱手段は、上型31、下型32に直接設けられていてもよいし、例えば上型31にプレートを設け、該プレートに挿通穴を設ける等、別途の部材を介して間接的に設けられていてもよい。
【0068】
(g)上記実施形態ではハンドリフタ71を用いて上型31等を交換する構成を採用しているが、一般のフォークリフトを用いて上型31等を交換することとしてもよい。
【0069】
(h)別途上型31に図示しないストリッパを設けることとし、上型31の打抜刃33でブリスターパック1を打ち抜くに際し、前記ストリッパで打ち抜かれる部位の周囲を押さえることとしてもよい。
【0070】
(i)上記実施形態では、ポケット部形成手段12として、所謂プラグ成形の例を示したが、プラグアシスト圧空成形、圧空成形、プラグアシスト圧空真空成形、圧空真空成形、プラグアシスト真空成形、あるいは、真空成形を行いうるものを用いてもよい。
【0071】
(j)上記実施形態では、充填手段13として、シャッタの開放動作に伴って各ポケット部2にワーク5を投入するタイプのものを例示しているが、ロボットにより投入する所謂ロボット充填、あるいは人手により投入する所謂手供給であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】実施形態のブリスター包装機を示す概略構成図である。
【図2】(a)はブリスターパックを示す斜視図であり、(b)はブリスターパックの拡大断面図である。
【図3】打抜手段を模式的に示す断面図である。
【図4】打抜手段の主要部分を模式的に示す斜視図である。
【図5】上型下型交換時における手順を説明するための断面図である。
【図6】上型下型交換時における手順を説明するための斜視図である。
【図7】上型下型交換時における手順を説明するための断面図である。
【符号の説明】
【0073】
1…ブリスターパック、2…ポケット部、3…包装用フィルムとしての容器フィルム、4…カバーフィルムとしての密封用フィルム、5…非充填物としてのワーク、10…ブリスター包装機、11…チェーンクリップコンベア、12…ポケット部形成手段、13…充填手段、14…シール手段、15…打抜・切断手段としての打抜手段、18…フレーム、27…開閉カバー、31…上型、32…下型、57…ガイドポスト、61…ガイド孔、63…位置決めピンとしてのロケーションピン、71…ハンドリフタ、75…リフタアーム、81…着脱手段としての挿通穴、82…連結手段としての連結支柱。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
帯状の包装用フィルムの両側を把持した状態で、当該包装用フィルムをその長手方向に搬送可能なチェーンクリップコンベアと、
前記チェーンクリップコンベアの手前側と奥側とに位置する壁状のフレームと、
前記包装用フィルムに対し、所定の加工を施すための加工手段とを備え、
前記加工手段は、前記包装用フィルムの上側に設けられた上型と、前記包装用フィルムの下側に設けられた下型とを備えたブリスター包装機において、
前記チェーンクリップコンベアの手前側に位置するフレームの上面を、前記加工手段が停止した状態での前記下型の下面よりも下側に位置するよう構成したことを特徴とするブリスター包装機。
【請求項2】
前記壁状のフレームは、前記長手方向に沿って連続して延びていることを特徴とする請求項1に記載のブリスター包装機。
【請求項3】
前記フレームに対し、前記加工手段を吊下状態で支持固定したことを特徴とする請求項1又は2に記載のブリスター包装機。
【請求項4】
少なくとも前記手前側に位置するフレームの上方を開閉可能に覆う開閉カバーを設けるとともに、
前記フレーム及び開閉カバーにより、前記加工手段及びチェーンクリップコンベアを外部からほぼ隔絶可能としたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のブリスター包装機。
【請求項5】
前記上型及び下型はアッセンブリとして構成され、当該アッセンブリごと、前記手前側に位置するフレームの手前側から着脱可能としたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のブリスター包装機。
【請求項6】
前記包装用フィルムに対し、ポケット部を形成するためのポケット部形成手段と、
前記ポケット部に被充填物を充填し収容する充填手段と、
前記容器フィルムのうち前記ポケット部が形成されていない領域に、カバーフィルムを取着するシール手段と、
打抜き、又は、切断によってブリスターパックを切離可能な打抜・切断手段とを備え、
前記加工手段は、前記ポケット部形成手段、シール手段、打抜・切断手段のうち少なくとも1つであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のブリスター包装機。
【請求項7】
帯状の包装用フィルムの両側を把持した状態で、当該包装用フィルムをその長手方向に搬送可能なチェーンクリップコンベアと、
前記チェーンクリップコンベアの手前側と奥側とに位置する壁状のフレームと、
前記包装用フィルムに対し、所定の加工を施すための加工手段とを備え、
前記加工手段は、前記包装用フィルムの上側に設けられた上型と、前記包装用フィルムの下側に設けられた下型とを備えたブリスター包装機において、
前記チェーンクリップコンベアの手前側に位置するフレームの上面を、前記加工手段が停止した状態での前記下型の下面よりも下側に位置するよう構成し、
前記チェーンクリップコンベアの手前側においては、前記上型及び下型を繋ぎ、前記上型及び下型のうち少なくとも一方の接触離間方向への移動をガイドするガイドポストを設け、
前記チェーンクリップコンベアの奥側においては、前記上型又は下型の一方に、他方に向けて延びる位置決めピンを設けるとともに、他方には前記位置決めピンに対向し前記上型及び下型のうち少なくとも一方の接触方向への移動に際し前記位置決めピンが挿通されるガイド孔を設け、
前記加工手段が停止した状態では前記位置決めピンとガイド孔とが離間し、当該位置決めピンとガイド孔との間の高さ位置に前記チェーンクリップコンベアが位置するよう構成したことを特徴とするブリスター包装機。
【請求項8】
前記手前側に位置するフレームの手前側から出入される型交換用のリフタアームに対し係合され得る着脱手段を、前記上型及び下型のうち少なくとも一方に、直接又は間接的に設けたことを特徴とする請求項7に記載のブリスター包装機。
【請求項9】
少なくとも前記上型及び下型の交換に際し、前記チェーンクリップコンベアの手前側において前記上型及び下型を連結する連結手段を、前記ガイドポストとは別に設置可能としたことを特徴とする請求項7又は8に記載のブリスター包装機。
【請求項10】
少なくとも前記手前側に位置するフレームの上方を開閉可能に覆う開閉カバーを設けるとともに、
前記フレーム及び開閉カバーにより、前記加工手段及びチェーンクリップコンベアを外部からほぼ隔絶可能とし、
前記開閉カバーを開状態とすることで、前記上型及び下型を前記手前側から交換可能な状態となるよう構成したことを特徴とする請求項7乃至9のいずれかに記載のブリスター包装機。
【請求項11】
前記包装用フィルムに対し、ポケット部を形成するためのポケット部形成手段と、
前記ポケット部に被充填物を充填し収容する充填手段と、
前記容器フィルムのうち前記ポケット部が形成されていない領域に、カバーフィルムを取着するシール手段と、
打抜き、又は、切断によってブリスターパックを切離可能な打抜・切断手段とを備え、
前記加工手段は、前記ポケット部形成手段、シール手段、打抜・切断手段のうち少なくとも1つであることを特徴とする請求項7乃至10のいずれかに記載のブリスター包装機。
【請求項12】
前記包装用フィルムに対し、ポケット部を形成するためのポケット部形成手段と、
前記ポケット部に被充填物を充填し収容する充填手段と、
前記容器フィルムのうち前記ポケット部が形成されていない領域に、カバーフィルムを取着するシール手段と、
打抜き、又は、切断によってブリスターパックを切離可能な打抜・切断手段とを備え、
前記加工手段は、前記打抜・切断手段であって、前記上型又は下型には打抜刃又は切断刃が設けられていることを特徴とする請求項7乃至10のいずれかに記載のブリスター包装機。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2008−1408(P2008−1408A)
【公開日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−174153(P2006−174153)
【出願日】平成18年6月23日(2006.6.23)
【出願人】(000106760)シーケーディ株式会社 (627)
【Fターム(参考)】