ブルーツースモジュールを使用して非ブルーツース信号を処理する方法
【課題】ブルーツースモジュールを使用して非ブルーツース信号を処理する方法を提供する。
【解決手段】第1セットのデータレートをもつ通信モジュールを有する電子装置は、その通信モジュールを使用して、第2セットのデータレートを使用するソースから受信した信号を処理できる。この装置は、第1セットのデータレートの1つ以上で信号をサンプリングすることで、リモートソースから受信した信号から、通信モジュールを使用して、第1セットのデータレートで、パケット、フレーム、等を発生する。次いで、この装置は、第1セットのデータレートで発生されたパケットから、第2セットのデータレートの信号において元々送信されたデータ又はペイロードを再構成する。従って、この装置は、信号を処理する付加的な受信器又は通信モジュールを必要とせずに、第1セットのデータレートを使用して、第2セットのデータレートの信号又は送信を処理できる。
【解決手段】第1セットのデータレートをもつ通信モジュールを有する電子装置は、その通信モジュールを使用して、第2セットのデータレートを使用するソースから受信した信号を処理できる。この装置は、第1セットのデータレートの1つ以上で信号をサンプリングすることで、リモートソースから受信した信号から、通信モジュールを使用して、第1セットのデータレートで、パケット、フレーム、等を発生する。次いで、この装置は、第1セットのデータレートで発生されたパケットから、第2セットのデータレートの信号において元々送信されたデータ又はペイロードを再構成する。従って、この装置は、信号を処理する付加的な受信器又は通信モジュールを必要とせずに、第1セットのデータレートを使用して、第2セットのデータレートの信号又は送信を処理できる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信プロトコルに係る。より詳細には、本発明は、第1データレートでデータを処理する通信モジュールを使用して、第2データレートで送信された信号を処理する技術に係る。
【背景技術】
【0002】
ポータブルメディアプレーヤ、セルラーホン、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、等の電子装置は、それらの使用をサポートする周辺電子装置、例えば、ドッキングステーション等と同様に、今日の市場で一般的なものとなっている。パーソナル電子市場での競争が益々過熱するにつれて、消費者は、このような装置の機能及び使い方の両方に関する要求を益々高めている。
【0003】
多くの場合に、機能の増加は、機能を発揮する付加的な回路を装置に含ませることでもある。この付加的な回路は、装置のサイズ及び経費を付加する。加えて、以前の機能との後方互換性を与えるために、ある回路を次世代装置に含ませる必要もある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って、付加的な回路を装置に追加せずに後方互換性の幾つかの特徴を与えるために、改良された方法及び装置が要望される。更に、上述した欠点の幾つかを軽減するために、改良された方法及び装置が要望される。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1セットのデータレートをもつ通信モジュールを有する電子装置は、その通信モジュールを使用して、第2セットのデータレートを使用するソースから受信した信号を処理することができる。この装置は、第1セットのデータレートのうちの1つ以上で信号をサンプリングすることにより、リモートソースから受信した信号から、通信モジュールを使用して、パケット、フレーム、等を発生する。次いで、この装置は、第1セットのデータレートで発生されたパケットから、第2セットのデータレートの信号において元々送信されたデータ又はペイロードを再構成する。従って、この装置は、信号を処理するための付加的な受信器又は通信モジュールを必要とせずに、第1セットのデータレートを使用して、第2セットのデータレートの信号又は送信を処理することができる。
【0006】
種々の実施形態において、非ブルーツース送信器は、非ブルーツースパケットを発生することによりデータを通信する。非ブルーツース送信器は、例えば、ユニキャスト、マルチキャスト、エニーキャスト又はブロードキャスト送信を使用して、特定のデータレートで非ブルーツースパケットを送信することができる。ブルーツース回路を伴うポータブルメディアプレーヤ又はスマートホンのようなブルーツース受信器は、そのブルーツース回路を使用して、特定のデータレートで送信された非ブルーツース信号を受信することができる。一実施形態では、ブルーツース受信器は、ブルーツース回路に関連した1つ以上のデータレートを使用して、特定データレートで送信された非ブルーツースパケットの信号又は送信を「オーバーサンプル」することができる。
【0007】
ある実施形態では、ブルーツース受信器は、オーバーサンプルされた情報からブルーツースパケットを発生する。又、ブルーツース受信器は、オーバーサンプルされた情報から非ブルーツースパケットを再構成する。更に、ブルーツース受信器は、例えば、適切なセキュリティ及びアドレッシングを保証するために、再構成された非ブルーツースパケットの部分をブルーツースプロトコルに基づいて解釈することができる。
【0008】
更に別の実施形態では、電子装置は、第1データレートの信号と、第2データレートの信号との間の通信を管理する。この装置は、ポリシー、タイミングプラン、周波数、等に応答して、通信(例えば、送信及び/又は受信)をプライオリティ決めする。一実施形態では、この装置は、干渉や重畳を減少できるように、決定された周波数で生じ得る通信を管理する。
【0009】
ここに開示する本発明の特徴及び効果は、以下の説明及び添付図面を参照することにより更に理解することができよう。
【0010】
本発明をより完全に理解するため、添付図面を参照する。これらの図面が本発明の範囲を限定するものでないことを理解して、ここに述べる実施形態、及び本発明の現在最良と考えられる態様を、添付図面を使用して詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施形態によるメディアプレーヤのブロック図である。
【図2A】本発明の一実施形態による送信装置のブロック図である。
【図2B】本発明の一実施形態による受信装置のブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態によるブルーツース装置のブロック図である。
【図4】本発明の一実施形態によるブルーツースモジュールのブロック図である。
【図5】本発明の一実施形態により非ブルーツースパケットを処理する方法のフローチャートである。
【図6】本発明の一実施形態によりブルーツースモジュールを使用して非ブルーツースパケットを処理するところを示すメッセージシーケンスチャートである。
【図7】本発明の一実施形態によりデータをオーバーサンプルし再構成するところを示すブロック図である。
【図8】本発明の一実施形態により非ブルーツースパケットを処理する方法のフローチャートである。
【図9】本発明の一実施形態により通信を管理する方法のフローチャートである。
【図10】本発明の一実施形態による通信管理を示すメッセージシーケンスチャートである。
【図11】本発明の実施形態によるコンピュータシステムの簡単なブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明を良く理解するため、種々の実施形態が作用する環境の観点について最初に説明する。
【0013】
図1は、本発明の実施形態によるメディアプレーヤ100のブロック図である。一般的に、メディアプレーヤは、メディアプレーヤで再生又は表示できるオーディオトラック、映画又は写真のようなコンテンツ及び/又はメディアアセットを記憶する。メディアプレーヤ100の一例は、カリフォルニア州クパチーノのアップル社から入手できるiPod(登録商標)メディアプレーヤである。メディアプレーヤ100の別の例は、ラップトップ又はデスクトップのようなパーソナルコンピュータである。
【0014】
この例では、メディアプレーヤ100は、プロセッサ110と、記憶装置120と、ユーザインターフェイス130と、通信インターフェイス140とを備えている。一般的に、プロセッサ100は、メディアプレーヤ110に関連した種々の機能を制御する。メディアプレーヤ100は、オーディオコンテンツ、ビデオコンテンツ、映像コンテンツ、等を出力する。更に、メディアプレーヤ100は、コンテンツに関連した情報、例えば、トラック情報及びアルバムアートも出力する。
【0015】
典型的に、ユーザは、記憶装置120を使用してコンテンツをロードし又は記憶する。記憶装置120は、リードオンリメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、不揮発性メモリ、フラッシュメモリ、フロッピーディスク、ハードディスク等である。ユーザは、メディアプレーヤ100のユーザインターフェイスと対話して、コンテンツを見たり消費したりする。ユーザインターフェイス130の幾つかの例は、ボタン、クリックホイール、タッチパッド、ディスプレイ、タッチスクリーン、及び他の入力/出力装置である。
【0016】
メディアプレーヤ100は、典型的に、コンテンツをロードし、コンテンツを検索し、メディアプレーヤ100上で実行されるアプリケーションと対話し、外部装置とインターフェイスし、等々に使用できる1つ以上のコネクタ又はポートを備えている。この例では、メディアプレーヤ100は、通信インターフェイス140を備えている。通信インターフェイス140の幾つかの例は、ユニバーサルシリアルバス(USB)インターフェイス、IEEE1394(又はFireWire/iLink(登録商標))インターフェイス、ユニバーサル非同期受信器/送信器(UART)、ワイヤード及びワイヤレスネットワークインターフェイス、トランシーバ、等を含む。メディアプレーヤ100は、通信インターフェイス140を使用して、装置、アクセサリ、プライベート及びパブリック通信ネットワーク、例えば、インターネット等、に接続することができる。
【0017】
一実施例では、コネクタ又はポートは、メディアプレーヤ100が一対のスピーカ150にオーディオを出力できるようにする。別の実施例では、コネクタ又はポートは、メディアプレーヤが一対のヘッドホン160にオーディオを出力できるようにする。更に別の実施例では、コネクタ又はポートは、メディアプレーヤ100をアクセサリ170又はホストコンピュータ180にインターフェイスし或いはドッキングシステム190へ挿入できるようにする。
【0018】
ドッキングシステム190は、更に、1つ以上のアクセサリ装置195をメディアプレーヤ100にインターフェイスできるようにする。今日、メディアプレーヤ100に相互接続できる多数の異なる形式のアクセサリ装置170及び195がある。例えば、アクセサリは、メディアプレーヤ100をワイヤレス制御するためのリモート制御を許す。別の実施例として、メディアプレーヤ100を挿入できるコネクタを自動車に含ませて、自動車のメディアシステムがメディアプレーヤ100と対話できるようにし、メディアプレーヤ100に記憶されたメディアコンテンツを自動車内で再生することもできる。
【0019】
多くの場合、メディアプレーヤ100は、ユーザがメディアアセットを管理できるように働くコンピュータシステム(例えば、ホストコンピュータ160)からコンテンツ又は他のメディアアセットを受け取る。一例として、通信インターフェイス140は、メディアプレーヤ100がホストコンピュータ160にインターフェイスできるようにする。ホストコンピュータ160は、メディアプレーヤ100に歌や映画や写真等をロードし且つプレイリストを生成するように、メディアアセットを管理するためのメディア管理アプリケーションを実行する。メディア管理アプリケーションの一例は、カリフォルニア州クパチーノのアップル社により製造されるiTune(登録商標)である。
【0020】
種々の実施形態において、メディアプレーヤ100は、第1セットのデータレートをもつ通信モジュールを備え、この通信モジュールを使用して、第2セットのデータレートを使用するソースから受信した信号を処理することができる。メディアプレーヤ100は、第1セットのデータレートのうちの1つ以上で信号をサンプルすることにより、リモートソースから受信した信号から、通信モジュールを使用して、パケット、フレーム、等を発生することができる。次いで、メディアプレーヤ100は、第1セットのデータレートで発生されたパケットから、第2セットのデータレートの信号において元々送信されたデータ又はペイロードを再構成することができる。
【0021】
図2A及び2Bは、本発明の一実施形態による送信装置210及び受信装置220のブロック図である。種々の実施形態において、メディアプレーヤ100は、データを送信するように構成された送信装置210である。又、メディアプレーヤ100は、データを受信するように構成された受信装置220でもよい。
【0022】
この実施例では、送信装置210は、送信器230及びアンテナ240を備えている。送信器230は、データを送信するように構成されたハードウェア及び/又はソフトウェア要素である。送信器230は、多数のフォーマット又はプロトコルを使用してアンテナ240を経てデータをワイヤレス送信するように構成された無線部を含む。送信器230は、1つ以上の所定のデータレートを使用してデータを通信する。プロトコルの幾つかの例は、IEEE802.11又はWiFi、IEEE802.15又はブルーツース、IEEE802.16又はWiMAX、CDMA、GSM、或いは他のワイヤード及びワイヤレスプロトコルである。送信装置210の幾つかの例は、送信器、ワイヤレスリモートコントロール、リモートセンサ、ワイヤレスアクセサリ、等として働くメディアプレーヤ100である。
【0023】
受信装置220は、受信器250及びアンテナ260を備えている。受信器250は、データを受信するように構成されたハードウェア及び/又はソフトウェア要素である。受信器250は、上述したもののような、多数のフォーマット又はプロトコルを使用して、アンテナ260を経てデータをワイヤレス受信するように構成された無線部を含む。受信装置220は、1つ以上の所定のデータレートを使用してデータを通信する。受信装置250の幾つかの例は、受信器、ワイヤレスアクセサリ、等として働くメディアプレーヤ100である。
【0024】
種々の実施形態において、受信装置220は、通常、第1セットのデータレートで信号を処理する。更に、受信装置220は、第2セットのデータレートを使用するソースから受信された信号を処理する。受信装置220は、第1セットのデータレートを使用して受信されたかのように信号をサンプリングすることにより、ソースから受信された第2セットのデータレートの信号から、パケット、フレーム、等を発生する。受信装置220は、次いで、第1セットのデータレートで発生されたパケットから、第2セットのデータレートの信号において元々送信されたデータ又はペイロードを再構成する。例えば、受信装置220は、ブルーツースモジュールを使用してリモートソース(例えば、リモートセンサ、トランスポンダ、等として実施された送信装置210)から受信された非ブルーツース信号を処理するように構成される。
【0025】
図3は、本発明の一実施形態によるブルーツース装置300のブロック図である。ブルーツース装置300は、プロセッサ310、メモリ320、ブルーツースモジュール330、アンテナ340、及びバス350を備えている。プロセッサ310、メモリ320、及びブルーツースモジュール330は、バス350を経てリンクされる。ブルーツースモジュール330は、アンテナ340にリンクされる。
【0026】
ブルーツースモジュール330は、ワイヤード及び/又はワイヤレスプロトコルの1つ以上を使用してデータを通信(例えば、送信及び/又は受信)するように構成されたハードウェア及び/又はソフトウェア要素である。図4を参照して、ブルーツースモジュール330の一例を更に説明する。
【0027】
図4は、本発明の一実施形態によるブルーツースモジュール330のブロック図である。ブルーツースモジュール330は、ブルーツース回路405及び無線部410を備えている。ブルーツース回路405は、データを通信するためのハードウェア及び/又はソフトウェア要素である。ブルーツース回路405は、1つ以上の第1データレートを使用してデータを通信する。
【0028】
種々の実施形態において、ブルーツース回路405は、1つ以上の第1データレートを使用して、1つ以上の第2データレートを使用して送信器から送信されたデータを処理することができる。例えば、ブルーツース回路405は、第1に、ブルーツースプロトコルを使用してデータを通信し、第2に、1つ以上の非ブルーツースプロトコルからデータを処理することができる。
【0029】
この実施例では、ブルーツース回路405は、「論理的リンクコントロール及び適応プロトコル(L2CAP)」レイヤ415、「ホストコントロールインターフェイス(HCI)」420、「リンクマネージャー」レイヤ425、「ベースバンド」レイヤ430、及び「無線」レイヤ435を備えている。L2CAPレイヤ415は、接続指向及び無接続データサービスを提供するように構成されたハードウェア及び/又はソフトウェア要素である。L2CAPレイヤ415は、更に、プロトコルマルチプレクシング能力、セグメント化及び再アッセンブルオペレーション、並びにグループアブストラクションを与える。種々の実施形態において、2つのリンク形式がサポートされる。即ち、同期接続指向(SCO)リンク(例えば、予約された帯域巾を使用してリアルタイムボイストラフィックをサポートする)、及び非同期無接続(ACL)リンク(例えば、ベストエフォートトラフィックをサポートする)。
【0030】
HCI 420は、「リンクマネージャー」レイヤ425及び「ベースバンド」レイヤ430への1つ以上のコマンドインターフェイスを与えるように構成されたハードウェア及び/又はソフトウェア要素である。HCIレイヤ420は、ブルーツース回路405に関連したハードウェア状態及びコントロールレジスタへのアクセスを与える。種々の実施形態において、HCI 420は、ブルーツース及び非ブルーツースベースバンド能力にアクセスする均一な方法を与え、例えば、非ブルーツース信号を処理し、ブルーツース及び非ブルーツース通信を管理し、等々を行うことができる。
【0031】
「リンクマネージャー」レイヤ425は、リンク管理を行うように構成されたハードウェア及び/又はソフトウェア要素である。「リンクマネージャー」レイヤ425は、リンク設定、認証、リンク構成、及び他のプロトコルを与える。ある実施形態では、「リンクマネージャー」レイヤ425は、他のリモートリンクマネージャーを発見し、そして「リンクマネージャープロトコル(LMP)」を経てそれらと通信する。一般的に、「リンクマネージャープロトコル」は、本質的に、ある装置から別の装置へ送られる多数の「プロトコルデータユニット(PDU)」より成る。
【0032】
「ベースバンド」レイヤ430は、物理的チャンネル及びリンクの管理を行うように構成されたハードウェア及び/又はソフトウェア要素である。「ベースバンド」レイヤ430は、リンク接続及び電力制御のようなリンクレベルルーチンを実行するために「リンクマネージャー」レイヤ425と共に働く「リンクコントローラ」を備えている。種々の実施形態において、「ベースバンド」レイヤ430は、非同期及び同期リンクを管理し、パケットを取り扱い、そしてそのエリアのブルーツース装置にアクセスし且つ問合せるためにページング及び問合せを遂行する。「ベースバンド」レイヤ430は、時分割デュープレックス(TDD)スキーム(交互の送信及び受信)を適用するベースバンドトランシーバを備え、従って、異なるホッピング周波数(周波数分割)とは別に、時間をスロット化することもできる。
【0033】
「無線」レイヤ435は、2.4GHzのISM帯域での動作のような、1つ以上の所定周波数を使用するブルーツーストランシーバ装置の要求を与えるように構成されたハードウェア及び/又はソフトウェアである。
【0034】
動作の一例において、ブルーツースモジュール330は、コントロールライン445を使用してコントロール信号を受信して、ブルーツース回路405及び無線410に関連した1つ以上の機能を動作することができる。ブルーツースモジュール330は、データライン445を使用してデータを受け取り又は与えることができる。ブルーツースモジュール330は、ライン450を経てアンテナ340にリンクされ、これを通して無線410が信号を送信及び/又は受信する。
【0035】
図3に戻ると、種々の実施形態において、ブルーツースモジュール330は、ワイヤレスパーソナルエリアネットワーク(PAN)のためのブルーツースプロトコルを使用してパケット、信号、フレーム、等を処理するように構成される。更に、ブルーツースモジュール330は、1つ以上の形式の非ブルーツース信号も処理する。従って、ブルーツース装置300は、ブルーツース信号及び非ブルーツース信号を処理する。ブルーツースモジュール300は、ブルーツース及び非ブルーツースの両通信を同時に取り扱うようにプログラムされる。1つの例では、トランスポンダが非ブルーツースプロトコルを使用してデータを送信する。ブルーツースモジュール330は、無線により送信される非ブルーツース信号を受信又は「サンプル」する(例えば、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はその組合せを使用して)。
【0036】
ある実施形態では、ブルーツースモジュール330は、ブルーツースプロトコルに関連した1つ以上のデータレートでデータを処理する。ブルーツースモジュール330は、データが送信された非ブルーツースプロトコルのデータレート(例えば、250kbps)とは異なるブルーツースプロトコルのデータレート(例えば、1Mbps)を使用して、非ブルーツース信号を「オーバーサンプル」する。一実施例では、ブルーツースモジュール330は、非ブルーツース信号が送信されたデータレートより1桁大きなデータレートで非ブルーツース信号をサンプルする。
【0037】
非ブルーツース信号をサンプリングするのに応答して、ブルーツースモジュール330は、元々送信されたデータを再構成する。例えば、前記オーバーサンプリングを使用して1つ以上のブルーツースパケットを発生することができる。ブルーツースモジュール330は、新たに発生されたブルーツースパケットから、元の非ブルーツース信号で搬送されたデータ又はペイロードを再構成することができる。ブルーツースモジュール330は、例えば、エラー補正を行い、装置のセキュリティ、アドレッシング等を保証するために、ブルーツースプロトコルに基づいてブルーツースパケット(又は再構成された非ブルーツースパケット)の部分を解釈する。
【0038】
更に別の実施形態では、ブルーツースモジュール330は、ブルーツース信号と非ブルーツース信号との間の通信を管理する。ブルーツースモジュール330は、リモートソースからの非ブルーツース信号に関連したタイミングプランに応答して、送信及び/又はスケジュールされた受信のプライオリティを決める。一実施形態では、ブルーツースモジュール330は、非ブルーツース信号の送信に関連した周波数を決定する。次いで、ブルーツースモジュール330は、その決定された周波数に関連した通信(例えば、ブルーツース及び非ブルーツースの両方)のスケジューリング及び/又はプライオリティ決めを管理し、干渉、衝突及び重畳が減少されるようにする。
【0039】
従って、ブルーツース装置300は、ブルーツース及び非ブルーツースの両信号を処理するためにブルーツースモジュール330に加えていずれかの受信器を含ませる必要はない。
【0040】
図5は、本発明の一実施形態により第1のプロトコルを使用して送信されたデータを処理するための方法のフローチャートである。図5に示す処理は、コンピュータシステムのプロセッサ、コンピュータシステムのハードウェアモジュール、又はその組合せで実行されるソフトウェアモジュール(例えば、インストラクション又はコード)により遂行することができる。図5は、ステップ500で始まる。
【0041】
ステップ510において、データが受け取られる。例えば、リモートソースは、データを収集し、そしてリモート行先へ送信すべくデータを送信器へ送る。ステップ520において、そのデータに基づいて非ブルーツースパケットが発生される。非ブルーツースパケットは、ブルーツースプロトコルを使用してデータを送信するものではない送信、信号、フレーム、パケット、等である。
【0042】
ステップ530では、非ブルーツースパケットは、非ブルーツースプロトコルを使用して送信される。例えば、データは、センサパケットのペイロードとして含まれてもよい。センサパケットは、次いで、多数の非ブルーツースプロトコルに基づいて送信される。別の例では、データは、ブルーツースプロトコルとは異なるデータレートで送信される。
【0043】
ステップ540において、非ブルーツースパケットの送信が受け取られる。一実施形態では、非ブルーツースパケットの送信は、ブルーツースモジュール(例えば、ブルーツースモジュール330)によりサンプリングされる。例えば、ブルーツースモジュール330は、ブルーツースプロトコルに関連した第1のデータレート(例えば、1Mbps)を使用して非ブルーツースパケットの送信を受け取る。非ブルーツースパケットの送信が、ブルーツースプロトコルに関連した第1のデータレートとは異なる(例えば、それより低い)第2のデータレートで発生する場合には、ブルーツースモジュール330は、非ブルーツースパケットの送信を「オーバーサンプル」する。一般的に、ブルーツースプロトコルに関連したデータレートを使用するオーバーサンプリングは、非ブルーツースデータレートにおける非ブルーツースパケットの送信の各個々のデータエレメントに対して、ブルーツースデータレートで複数のデータエレメント(又はサンプル)を与える。
【0044】
ステップ550において、非ブルーツースパケットを受け取るのに応答して、ブルーツースパケットが発生される。例えば、ブルーツースモジュール330は、非ブルーツース信号の個々のデータエレメントを表すブルーツースデータレートで受け取られた複数のデータエレメントからブルーツースパケットを発生する。ステップ560において、ブルーツースパケットから非ブルーツースパケットが再構成される。一実施例では、ブルーツースモジュール330は、ブルーツースパケットを非ブルーツースパケットへと解釈し、フィルタし、等々を行うハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェアを含む。ブルーツースモジュール330は、非ブルーツースパケットのレプリカを発生するか、或いは非ブルーツースパケットの再構成部分(例えば、ヘッダー、アドレス、ペイロード、等)を含むようにブルーツースパケットを再フォーマットする。
【0045】
ステップ570において、データが出力される。ある実施形態では、ブルーツースモジュール330は、再構成された非ブルーツースパケットのペイロードを出力する。更に別の実施形態では、ブルーツースモジュール330は、非ブルーツースパケットの再構成部分を含むブルーツースパケットを出力する。図5は、ステップ580で終了となる。
【0046】
図6は、本発明の一実施形態によりブルーツースモジュール(例えば、ブルーツースモジュール330)を使用して非ブルーツースパケットを処理するところを示すメッセージシーケンスチャートである。この実施例では、装置210がステップ610においてセンサデータを発生する。ステップ620において、装置210は、非ブルーツースプロトコルを使用してパケット630においてセンサデータを送信する。パケット630においてデータを送信するために、装置210は、非ブルーツースパケットを発生し、そして非ブルーツースパケットのペイロードにデータを挿入する。
【0047】
図7を参照すれば、パケット700は、典型的に、ヘッダー710、本体720、及びテール730を含む。ヘッダー710、本体720、及びテール730は、非ブルーツースプロトコルの1つ以上の特徴を定義し又は指示する情報、アドレス、属性、フラグ、等を含む。本体720は、一般的に、送信されるべきデータを含む。非ブルーツースプロトコルは、250kbpsのデータレートを使用してパケット700を送信する。
【0048】
図6に戻ると、ステップ640において、装置220は、ブルーツースモジュールを使用してパケット630の送信をオーバーサンプルする。装置220は、オーバーサンプルされた情報を含むパケット630の送信を受け取るのに応答してブルーツースパケットを発生する。例えば、図7のデータ740は、パケット700の本体730に一連のビット(例えば、01 01 11 00 10)を含む。ブルーツースモジュールは、典型的に、1Mbps以上でデータを処理するので、ブルーツースモジュールは、パケット630の送信をオーバーサンプルして、図7のデータ750を発生する。この実施例では、データ750は、データ740に対してほぼ4対1の比(1Mbps/250kbps)でオーバーサンプルされたパケット630の情報を表す一連のビット(例えば、0000 1111 0000 1111 1111 1111 0000 0000 1111 0000)を含む。
【0049】
従って、装置210が250kbpsで1の値を送信する場合に、1Mbpsでデータを処理するブルーツースモジュールを使用する装置220は、装置210により送信された1の値を、ブルーツースプロトコルにより4つの1の値として「見る」。それ故、装置220は、実際にパケット630の4倍のビットを含むブルーツースパケットを発生する。種々の実施形態において、装置220は、エラー補正の目的でこのオーバーサンプリングの効果を取り入れることができる。
【0050】
ステップ650において、装置220は、パケット630を再構成する。例えば、装置220は、1つ以上のルール及び/又はフィルタを適用して、オーバーサンプルされた情報からパケット630を再構成し、図7のデータ760を得る。
【0051】
ステップ660において、装置220は、パケット630の部分を解釈する。例えば、パケット630の部分は、ブルーツースソースアドレス、行先アドレス、属性、チェック和、等として解釈される。典型的に、ブルーツース無線は、送信の始めに、非常に特定のビットシーケンス(又はアクセスコード)にロックするようにプログラムされるよう構成される。特定のビットシーケンスをもたない送信は、ブルーツース無線によって破棄される。種々の実施形態において、パケット630の部分は、ブルーツースアクセスコードとして解釈され、非ブルーツース送信器が、ブルーツース無線により受け容れられるデータを送信できるようにする。
【0052】
ステップ670において、装置220はセンサデータを得る。装置220は、パケット630の本体部分からセンサデータを検索する。図6は、ステップ670で終了となる。
【0053】
図8は、本発明の一実施形態により非ブルーツースパケットを処理するための方法のフローチャートである。図8は、ステップ800で始まる。
【0054】
ステップ810において、ブルーツースパケットが受け取られる。ステップ820において、ブルーツースパケットから非ブルーツースパケットが再構成される。例えば、上述したように、非ブルーツースパケットの送信がブルーツースモジュールにより受け取られて(例えば、オーバーサンプルされて)、ブルーツースパケットを発生する。ブルーツースモジュールのハードウェア、ソフトウェア及び/又はファームウェア要素が、ルール、フィルタ、及び他のアルゴリズムをブルーツースパケットに適用して、非ブルーツースパケットを再構成する。
【0055】
非ブルーツースパケットが、ステップ830において、有効な繰り返し冗長チェック(CRC)を含む場合には、ステップ840において、非ブルーツースパケットが有効なアクセスコードを含むかどうかの決定がなされる。非ブルーツースパケットが、ステップ830において有効なCRCを含まないか、又はステップ840において有効なアクセスコードを含まない場合には、パケットがドロップされる。
【0056】
或いは又、非ブルーツースパケットが有効なアクセスコードを含む場合には、ステップ850において、非ブルーツースパケットのペイロードが出力される(例えば、記憶され、オペレーティングシステムへ送られ、又はアプリケーションへ送られる)。図8は、ステップ860で終了する。
【0057】
種々の実施形態において、図3のブルーツースモジュール330は、時間及び周波数の両方に存在する通信を処理するように構成される。一般的に、非ブルーツースパケットの送信又は信号を使用して、非スケジュール通信を送出することができる。パケットの送信はいつでも行えるので、パケットは、次のパケットがいつ到着するかを示す情報でマークされる。これは、一般的に、タイミングプランと称することができる。ブルーツースモジュール330は、タイミングプランを使用して、通信のプライオリティを内部で決めることができる。
【0058】
図9は、本発明の一実施形態により通信を管理する方法のフローチャートである。図9は、ステップ900で開始する。
【0059】
ステップ910において、1組のポリシーが受け取られる。例えば、図3のブルーツースモジュール330は、満足する必要のある1つ以上の基準を表すポリシーを受け取る。ポリシーは、1つ以上の基準が満足されるときに遂行されるべきアクションも定義する。ある実施形態では、ブルーツースモジュール330は、データトラフィック及び通信より上にボイストラフィック及び通信をプライオリティ決めする1組のポリシーを受け取る。ブルーツースモジュール330は、第1装置(例えば、ヘッドセット)への及びそこからの通信を、第2装置(例えば、トランスポンダ又はビーコン)への及びそこからの通信とは異なるようにプライオリティ決めする1組のポリシーを受け取る。
【0060】
ステップ920において、第1プロトコル信号に関連した通信スケジュールが決定される。例えば、第1プロトコル信号により使用されるタイミング及び周波数が決定される。ステップ930では、第2プロトコル信号に関連した通信スケジュールが決定される。
【0061】
ステップ940において、第1プロトコル信号及び第2プロトコル信号に関連した通信が管理される。一例において、ブルーツースモジュール330が、装置又はトランスポンダから次のブルーツース又は非ブルーツースパケットがいつ予想されるか知っている場合には、ブルーツースモジュール330は、次のパケットを聞くためにブルーツースモジュール330を(例えば、時間及び/又は周波数の両方について)空けることのできるスケジュールを決定する。ブルーツースモジュール330は、予想されるパケットを受信すべきとき以外にある間隔で保留中の送信をスケジュールするか、又はデータをより高いプライオリティで送信するために予想されるパケットを無視することができる。
【0062】
更に、ブルーツース通信は、ノイズの多い無線周波数環境で動作し、そして高速確認・周波数ホッピングスキームを使用して、リンクを頑健な通信手段とするように設計される。種々の実施形態において、ブルーツースモジュール330は、パケットを送信又は受信した後に新たな周波数へホップすることにより他の信号からの干渉を回避するように通信を管理する。
【0063】
図10は、本発明の一実施形態による通信管理を示すメッセージシーケンスチャートである。この例では、装置1002は、装置1004及び装置1006と通信する。装置1002は、ブルーツース回路を含む任意の装置である。例えば、装置1002は、メディアプレーヤ、パーソナルデジタルアシスタント、スマートホン、ブルーツースドングル、等である。装置1004及び装置1006は、1つ以上の通信プロトコル、例えば、ブルーツース及び非ブルーツースプロトコルを使用して装置1002と通信する任意の装置である。
【0064】
図10を参照すれば、ステップ1010において、装置1002は、1つ以上のポリシーを受け取る。これらポリシーは、装置1002の製造者、装置1002のハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェア要素の開発者、装置1002のユーザ、等により確立される。
【0065】
ステップ1015において、装置1004は、非ブルーツース信号を発生する。装置1006は、非ブルーツース信号1020を送信し、これは、装置1002により受信される。例えば、装置1002は、上述した1つ以上の方法を使用して、ブルーツースモジュールで非ブルーツース信号を受信する。ステップ1025において、装置1002は、非ブルーツース信号に関連したタイミングプラン及び周波数を決定する。装置1002は、装置1004からの通信の次のスケジュール送信がいつ生じるか決定する。装置1002は、更に、装置1004からの通信に使用される周波数(1つ又は複数)を決定する。
【0066】
ステップ1030において、装置1002は、装置1006に宛てられたブルーツースパケットアドレスを受け取る。例えば、装置1002で実行されるアプリケーションは、装置1006へデータを送信するように装置1002に命令する。ステップ1035において、装置1002は、ステップ1010で受け取ったポリシーに基づいてブルーツースパケットを送信すべきかどうか決定する。
【0067】
装置1002が、ステップ1040において、ポリシーに基づきブルーツースパケットを送信すべきであると決定する場合には、ブルーツースパケット1045が装置1006へ送信される。例えば、1組のポリシーは、ボイス通信にはデータ通信より高いサービスクオリティが与えられることを指示する。それ故、装置1006が、装置1002に関連したワイヤレスハンドセットである場合に、装置1002は、ワイヤレスハンドセットでの通信を、他の非ボイス又は非ハンドセット特有通信より高いプライオリティとする。
【0068】
ステップ1040において、装置1002は、ポリシーに基づき装置1006へブルーツースパケットを送信しないことを決定する。例えば、装置1002は、該装置1002が装置1004から非ブルーツースパケット1050を受け取る間、ブルーツースパケットの送信を遅延できることを決定する。装置1002は、決定されたタイミングプランに基づいて非ブルーツースパケット1050を予想し、そして他の通信を、予想される受信ウインドウの周りでスケジュールする。ステップ1055において、装置1002は、その決定されたタイミングプランに基づいて予想される送信を受け取った後に、ブルーツースパケット1060を装置1006へ送信する。
【0069】
ある実施形態では、装置1002は、通信に対してどの周波数を使用又は予約するかのプライオリティを決める。例えば、装置1002は、装置1004からの通信を受け取るために特定の周波数を予約する。装置1002は、その特定周波数以外の周波数では装置1006との通信にしか加われない。種々の実施形態において、装置1002は、通信を管理するためにそのような優先事項を装置1006へ通信する。
【0070】
図11は、本発明の実施形態によるコンピュータシステム1100の簡単なブロック図である。図11は、本発明の実施形態を例示するものに過ぎず、特許請求の範囲に規定された本発明の範囲を限定するものではない。当業者であれば、他の変更、修正及び置き換えが明らかであろう。
【0071】
一実施形態において、コンピュータシステム1100は、プロセッサ(1つ又は複数)1110と、ランダムアクセスメモリ(RAM)1120と、ディスクドライブ1130と、入力装置(1つ又は複数)1140と、出力装置(1つ又は複数)1150と、ディスプレイ1160と、通信インターフェイス(1つ又は複数)1170と、これらのコンポーネントを相互接続するシステムバス1180とを備えている。ファイルシステム、記憶ディスク、リードオンリメモリ(ROM)、キャッシュメモリ、コーデック、等の他のコンポーネントが存在してもよい。
【0072】
RAM1120及びディスクドライブ1130は、音声、映像、映画ファイル、オペレーティングシステムコードのようなデータを記憶するように構成された有形のメディアの一例であり、本発明の実施形態は、実行可能なコンピュータコード、人間が読めるコード、等を含む。他の形式の有形メディアは、フロッピーディスク、取り外し可能なハードディスク、光学的記憶メディア、例えば、CD−ROM、DVD及びバーコード、半導体メモリ、例えば、フラッシュメモリ、リードオンリメモリ(ROM)、バッテリバックアップの揮発性メモリ、ネットワーク化記憶装置、等を含む。
【0073】
種々の実施形態において、入力装置1140は、典型的に、コンピュータマウス、トラックボール、トラックパッド、ジョイスティック、ワイヤレスリモート、ドローイングタブレット、ボイスコマンドシステム、アイトラッキングシステム、マルチタッチインターフェイス、スクロールホイール、クリックホイール、タッチスクリーン、FM/TVチューナ、オーディオ/ビデオ入力、等として実施される。入力装置1140は、ユーザが、ボタンのクリック等のコマンドを経て、オブジェクト、アイコン、テキスト、等を選択できるようにする。種々の実施形態において、出力装置1150は、典型的に、ディスプレイ、プリンタ、力フィードバックメカニズム、オーディオ出力、ビデオコンポーネント出力、等として実施される。ディスプレイ1160は、CRTディスプレイ、LCDディスプレイ、プラ図メディスプレイ、等を含む。
【0074】
通信インターフェイス1170の実施形態は、コンピュータインターフェイス、例えば、イーサネットカード、モデム(電話、衛星、ケーブル、ISDN)、(非同期)デジタル加入者ライン(DSL)ユニット、FireWireインターフェイス、USBインターフェイス、等を含む。例えば、これらのコンピュータインターフェイスは、コンピュータネットワーク1190、FireWireバス、等に結合される。他の実施形態では、これらコンピュータインターフェイスは、コンピュータシステム1100のマザーボード又はシステムボードに物理的に一体化され、そしてソフトウェアプログラム、等である。
【0075】
種々の実施形態において、コンピュータシステム1100は、HTTP、TCP/IP、RTP/RTSPプロトコル、等のように、ネットワークを経て通信を可能にするソフトウェアも含む。本発明の別の実施形態では、例えば、IPX、UDP、等の、他の通信ソフトウェア及び転送プロトコルも使用される。
【0076】
種々の実施形態において、コンピュータシステム1100は、Microsoft Windows(登録商標)、Linux(登録商標)、Mac OS X(登録商標)、リアルタイムオペレーティングシステム(RTOS)、オープンソース及び専有OS、等のオペレーティングシステムも含む。
【0077】
図11は、本発明を実施できるメディアプレーヤ及び/又はコンピュータシステムを表す。当業者であれば、多数の他のハードウェア及びソフトウェア構成も、本発明に使用するのに適していることが容易に明らかであろう。例えば、メディアプレーヤは、デスクトップ、ポータブル、ラックマウント、又はタブレット構成でよい。更に、メディアプレーヤは、一連のネットワーク化されたコンピュータでもよい。更に、メディアプレーヤは、移動装置、埋め込み型装置、パーソナルデジタルアシスタント、スマートホン、等でもよい。更に別の実施形態では、上述した技術は、チップ又は補助的処理ボードで具現化されてもよい。
【0078】
本発明は、ソフトウェア、ハードウェア又はその両方の組合せのコントロールロジックの形態で具現化することができる。コントロールロジックは、本発明の実施形態に開示された1組のステップを遂行するように情報処理装置に指令する複数のインストラクションとして情報記憶メディアに記憶される。ここでの開示及び教示に基づき、当業者であれば、本発明を具現化する他の仕方及び/又は方法が明らかであろう。
【0079】
ここに述べた実施形態は、本発明の1つ以上の実施例を示すものに過ぎない。本発明のこれらの実施形態は、図面を参照して説明したので、ここに述べた方法及び/又は特定の構造の種々の変更や適応が当業者に明らかであろう。本発明の教示に依存し、これら教示により技術を進歩させるところのその変更や適応や修正は、全て、本発明の範囲内に包含されると考えられる。従って、ここでの説明及び図面は、それに限定されると考えてはならず、本発明は、ここに示す実施形態のみに限定されないことを理解されたい。
【0080】
以上の説明は、例示に過ぎず、それに限定されるものではない。当業者であれば、この開示を検討したときに、本発明の種々の変更が明らかであろう。それ故、本発明の範囲は、以上の説明を参照して決定されるものではなく、特許請求の範囲又はその等効物を参照して決定されるものとする。
【符号の説明】
【0081】
100:メディアプレーヤ
110:プロセッサ
120:記憶装置
130:ユーザインターフェイス
140:通信インターフェイス
150:スピーカ
160:ヘッドホン
170:アクセサリ
180:ホストコンピュータ
195:アクセサリ
190:ドッキング
210:装置
230:送信器
240:アンテナ
220:装置
250:受信器
260:アンテナ
300:ブルーツース装置
310:プロセッサ
320:メモリ
330:ブルーツースモジュール
340:アンテナ
350:バス
1100:コンピュータシステム
1110:プロセッサ
1120:ランダムアクセスメモリ
1130:ディスクドライブ
1140:入力装置
1150:出力装置
1160:通信インターフェイス
1170:ディスプレイ
1180:システムバス
1190:コンピュータネットワーク
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信プロトコルに係る。より詳細には、本発明は、第1データレートでデータを処理する通信モジュールを使用して、第2データレートで送信された信号を処理する技術に係る。
【背景技術】
【0002】
ポータブルメディアプレーヤ、セルラーホン、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、等の電子装置は、それらの使用をサポートする周辺電子装置、例えば、ドッキングステーション等と同様に、今日の市場で一般的なものとなっている。パーソナル電子市場での競争が益々過熱するにつれて、消費者は、このような装置の機能及び使い方の両方に関する要求を益々高めている。
【0003】
多くの場合に、機能の増加は、機能を発揮する付加的な回路を装置に含ませることでもある。この付加的な回路は、装置のサイズ及び経費を付加する。加えて、以前の機能との後方互換性を与えるために、ある回路を次世代装置に含ませる必要もある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って、付加的な回路を装置に追加せずに後方互換性の幾つかの特徴を与えるために、改良された方法及び装置が要望される。更に、上述した欠点の幾つかを軽減するために、改良された方法及び装置が要望される。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1セットのデータレートをもつ通信モジュールを有する電子装置は、その通信モジュールを使用して、第2セットのデータレートを使用するソースから受信した信号を処理することができる。この装置は、第1セットのデータレートのうちの1つ以上で信号をサンプリングすることにより、リモートソースから受信した信号から、通信モジュールを使用して、パケット、フレーム、等を発生する。次いで、この装置は、第1セットのデータレートで発生されたパケットから、第2セットのデータレートの信号において元々送信されたデータ又はペイロードを再構成する。従って、この装置は、信号を処理するための付加的な受信器又は通信モジュールを必要とせずに、第1セットのデータレートを使用して、第2セットのデータレートの信号又は送信を処理することができる。
【0006】
種々の実施形態において、非ブルーツース送信器は、非ブルーツースパケットを発生することによりデータを通信する。非ブルーツース送信器は、例えば、ユニキャスト、マルチキャスト、エニーキャスト又はブロードキャスト送信を使用して、特定のデータレートで非ブルーツースパケットを送信することができる。ブルーツース回路を伴うポータブルメディアプレーヤ又はスマートホンのようなブルーツース受信器は、そのブルーツース回路を使用して、特定のデータレートで送信された非ブルーツース信号を受信することができる。一実施形態では、ブルーツース受信器は、ブルーツース回路に関連した1つ以上のデータレートを使用して、特定データレートで送信された非ブルーツースパケットの信号又は送信を「オーバーサンプル」することができる。
【0007】
ある実施形態では、ブルーツース受信器は、オーバーサンプルされた情報からブルーツースパケットを発生する。又、ブルーツース受信器は、オーバーサンプルされた情報から非ブルーツースパケットを再構成する。更に、ブルーツース受信器は、例えば、適切なセキュリティ及びアドレッシングを保証するために、再構成された非ブルーツースパケットの部分をブルーツースプロトコルに基づいて解釈することができる。
【0008】
更に別の実施形態では、電子装置は、第1データレートの信号と、第2データレートの信号との間の通信を管理する。この装置は、ポリシー、タイミングプラン、周波数、等に応答して、通信(例えば、送信及び/又は受信)をプライオリティ決めする。一実施形態では、この装置は、干渉や重畳を減少できるように、決定された周波数で生じ得る通信を管理する。
【0009】
ここに開示する本発明の特徴及び効果は、以下の説明及び添付図面を参照することにより更に理解することができよう。
【0010】
本発明をより完全に理解するため、添付図面を参照する。これらの図面が本発明の範囲を限定するものでないことを理解して、ここに述べる実施形態、及び本発明の現在最良と考えられる態様を、添付図面を使用して詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施形態によるメディアプレーヤのブロック図である。
【図2A】本発明の一実施形態による送信装置のブロック図である。
【図2B】本発明の一実施形態による受信装置のブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態によるブルーツース装置のブロック図である。
【図4】本発明の一実施形態によるブルーツースモジュールのブロック図である。
【図5】本発明の一実施形態により非ブルーツースパケットを処理する方法のフローチャートである。
【図6】本発明の一実施形態によりブルーツースモジュールを使用して非ブルーツースパケットを処理するところを示すメッセージシーケンスチャートである。
【図7】本発明の一実施形態によりデータをオーバーサンプルし再構成するところを示すブロック図である。
【図8】本発明の一実施形態により非ブルーツースパケットを処理する方法のフローチャートである。
【図9】本発明の一実施形態により通信を管理する方法のフローチャートである。
【図10】本発明の一実施形態による通信管理を示すメッセージシーケンスチャートである。
【図11】本発明の実施形態によるコンピュータシステムの簡単なブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明を良く理解するため、種々の実施形態が作用する環境の観点について最初に説明する。
【0013】
図1は、本発明の実施形態によるメディアプレーヤ100のブロック図である。一般的に、メディアプレーヤは、メディアプレーヤで再生又は表示できるオーディオトラック、映画又は写真のようなコンテンツ及び/又はメディアアセットを記憶する。メディアプレーヤ100の一例は、カリフォルニア州クパチーノのアップル社から入手できるiPod(登録商標)メディアプレーヤである。メディアプレーヤ100の別の例は、ラップトップ又はデスクトップのようなパーソナルコンピュータである。
【0014】
この例では、メディアプレーヤ100は、プロセッサ110と、記憶装置120と、ユーザインターフェイス130と、通信インターフェイス140とを備えている。一般的に、プロセッサ100は、メディアプレーヤ110に関連した種々の機能を制御する。メディアプレーヤ100は、オーディオコンテンツ、ビデオコンテンツ、映像コンテンツ、等を出力する。更に、メディアプレーヤ100は、コンテンツに関連した情報、例えば、トラック情報及びアルバムアートも出力する。
【0015】
典型的に、ユーザは、記憶装置120を使用してコンテンツをロードし又は記憶する。記憶装置120は、リードオンリメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、不揮発性メモリ、フラッシュメモリ、フロッピーディスク、ハードディスク等である。ユーザは、メディアプレーヤ100のユーザインターフェイスと対話して、コンテンツを見たり消費したりする。ユーザインターフェイス130の幾つかの例は、ボタン、クリックホイール、タッチパッド、ディスプレイ、タッチスクリーン、及び他の入力/出力装置である。
【0016】
メディアプレーヤ100は、典型的に、コンテンツをロードし、コンテンツを検索し、メディアプレーヤ100上で実行されるアプリケーションと対話し、外部装置とインターフェイスし、等々に使用できる1つ以上のコネクタ又はポートを備えている。この例では、メディアプレーヤ100は、通信インターフェイス140を備えている。通信インターフェイス140の幾つかの例は、ユニバーサルシリアルバス(USB)インターフェイス、IEEE1394(又はFireWire/iLink(登録商標))インターフェイス、ユニバーサル非同期受信器/送信器(UART)、ワイヤード及びワイヤレスネットワークインターフェイス、トランシーバ、等を含む。メディアプレーヤ100は、通信インターフェイス140を使用して、装置、アクセサリ、プライベート及びパブリック通信ネットワーク、例えば、インターネット等、に接続することができる。
【0017】
一実施例では、コネクタ又はポートは、メディアプレーヤ100が一対のスピーカ150にオーディオを出力できるようにする。別の実施例では、コネクタ又はポートは、メディアプレーヤが一対のヘッドホン160にオーディオを出力できるようにする。更に別の実施例では、コネクタ又はポートは、メディアプレーヤ100をアクセサリ170又はホストコンピュータ180にインターフェイスし或いはドッキングシステム190へ挿入できるようにする。
【0018】
ドッキングシステム190は、更に、1つ以上のアクセサリ装置195をメディアプレーヤ100にインターフェイスできるようにする。今日、メディアプレーヤ100に相互接続できる多数の異なる形式のアクセサリ装置170及び195がある。例えば、アクセサリは、メディアプレーヤ100をワイヤレス制御するためのリモート制御を許す。別の実施例として、メディアプレーヤ100を挿入できるコネクタを自動車に含ませて、自動車のメディアシステムがメディアプレーヤ100と対話できるようにし、メディアプレーヤ100に記憶されたメディアコンテンツを自動車内で再生することもできる。
【0019】
多くの場合、メディアプレーヤ100は、ユーザがメディアアセットを管理できるように働くコンピュータシステム(例えば、ホストコンピュータ160)からコンテンツ又は他のメディアアセットを受け取る。一例として、通信インターフェイス140は、メディアプレーヤ100がホストコンピュータ160にインターフェイスできるようにする。ホストコンピュータ160は、メディアプレーヤ100に歌や映画や写真等をロードし且つプレイリストを生成するように、メディアアセットを管理するためのメディア管理アプリケーションを実行する。メディア管理アプリケーションの一例は、カリフォルニア州クパチーノのアップル社により製造されるiTune(登録商標)である。
【0020】
種々の実施形態において、メディアプレーヤ100は、第1セットのデータレートをもつ通信モジュールを備え、この通信モジュールを使用して、第2セットのデータレートを使用するソースから受信した信号を処理することができる。メディアプレーヤ100は、第1セットのデータレートのうちの1つ以上で信号をサンプルすることにより、リモートソースから受信した信号から、通信モジュールを使用して、パケット、フレーム、等を発生することができる。次いで、メディアプレーヤ100は、第1セットのデータレートで発生されたパケットから、第2セットのデータレートの信号において元々送信されたデータ又はペイロードを再構成することができる。
【0021】
図2A及び2Bは、本発明の一実施形態による送信装置210及び受信装置220のブロック図である。種々の実施形態において、メディアプレーヤ100は、データを送信するように構成された送信装置210である。又、メディアプレーヤ100は、データを受信するように構成された受信装置220でもよい。
【0022】
この実施例では、送信装置210は、送信器230及びアンテナ240を備えている。送信器230は、データを送信するように構成されたハードウェア及び/又はソフトウェア要素である。送信器230は、多数のフォーマット又はプロトコルを使用してアンテナ240を経てデータをワイヤレス送信するように構成された無線部を含む。送信器230は、1つ以上の所定のデータレートを使用してデータを通信する。プロトコルの幾つかの例は、IEEE802.11又はWiFi、IEEE802.15又はブルーツース、IEEE802.16又はWiMAX、CDMA、GSM、或いは他のワイヤード及びワイヤレスプロトコルである。送信装置210の幾つかの例は、送信器、ワイヤレスリモートコントロール、リモートセンサ、ワイヤレスアクセサリ、等として働くメディアプレーヤ100である。
【0023】
受信装置220は、受信器250及びアンテナ260を備えている。受信器250は、データを受信するように構成されたハードウェア及び/又はソフトウェア要素である。受信器250は、上述したもののような、多数のフォーマット又はプロトコルを使用して、アンテナ260を経てデータをワイヤレス受信するように構成された無線部を含む。受信装置220は、1つ以上の所定のデータレートを使用してデータを通信する。受信装置250の幾つかの例は、受信器、ワイヤレスアクセサリ、等として働くメディアプレーヤ100である。
【0024】
種々の実施形態において、受信装置220は、通常、第1セットのデータレートで信号を処理する。更に、受信装置220は、第2セットのデータレートを使用するソースから受信された信号を処理する。受信装置220は、第1セットのデータレートを使用して受信されたかのように信号をサンプリングすることにより、ソースから受信された第2セットのデータレートの信号から、パケット、フレーム、等を発生する。受信装置220は、次いで、第1セットのデータレートで発生されたパケットから、第2セットのデータレートの信号において元々送信されたデータ又はペイロードを再構成する。例えば、受信装置220は、ブルーツースモジュールを使用してリモートソース(例えば、リモートセンサ、トランスポンダ、等として実施された送信装置210)から受信された非ブルーツース信号を処理するように構成される。
【0025】
図3は、本発明の一実施形態によるブルーツース装置300のブロック図である。ブルーツース装置300は、プロセッサ310、メモリ320、ブルーツースモジュール330、アンテナ340、及びバス350を備えている。プロセッサ310、メモリ320、及びブルーツースモジュール330は、バス350を経てリンクされる。ブルーツースモジュール330は、アンテナ340にリンクされる。
【0026】
ブルーツースモジュール330は、ワイヤード及び/又はワイヤレスプロトコルの1つ以上を使用してデータを通信(例えば、送信及び/又は受信)するように構成されたハードウェア及び/又はソフトウェア要素である。図4を参照して、ブルーツースモジュール330の一例を更に説明する。
【0027】
図4は、本発明の一実施形態によるブルーツースモジュール330のブロック図である。ブルーツースモジュール330は、ブルーツース回路405及び無線部410を備えている。ブルーツース回路405は、データを通信するためのハードウェア及び/又はソフトウェア要素である。ブルーツース回路405は、1つ以上の第1データレートを使用してデータを通信する。
【0028】
種々の実施形態において、ブルーツース回路405は、1つ以上の第1データレートを使用して、1つ以上の第2データレートを使用して送信器から送信されたデータを処理することができる。例えば、ブルーツース回路405は、第1に、ブルーツースプロトコルを使用してデータを通信し、第2に、1つ以上の非ブルーツースプロトコルからデータを処理することができる。
【0029】
この実施例では、ブルーツース回路405は、「論理的リンクコントロール及び適応プロトコル(L2CAP)」レイヤ415、「ホストコントロールインターフェイス(HCI)」420、「リンクマネージャー」レイヤ425、「ベースバンド」レイヤ430、及び「無線」レイヤ435を備えている。L2CAPレイヤ415は、接続指向及び無接続データサービスを提供するように構成されたハードウェア及び/又はソフトウェア要素である。L2CAPレイヤ415は、更に、プロトコルマルチプレクシング能力、セグメント化及び再アッセンブルオペレーション、並びにグループアブストラクションを与える。種々の実施形態において、2つのリンク形式がサポートされる。即ち、同期接続指向(SCO)リンク(例えば、予約された帯域巾を使用してリアルタイムボイストラフィックをサポートする)、及び非同期無接続(ACL)リンク(例えば、ベストエフォートトラフィックをサポートする)。
【0030】
HCI 420は、「リンクマネージャー」レイヤ425及び「ベースバンド」レイヤ430への1つ以上のコマンドインターフェイスを与えるように構成されたハードウェア及び/又はソフトウェア要素である。HCIレイヤ420は、ブルーツース回路405に関連したハードウェア状態及びコントロールレジスタへのアクセスを与える。種々の実施形態において、HCI 420は、ブルーツース及び非ブルーツースベースバンド能力にアクセスする均一な方法を与え、例えば、非ブルーツース信号を処理し、ブルーツース及び非ブルーツース通信を管理し、等々を行うことができる。
【0031】
「リンクマネージャー」レイヤ425は、リンク管理を行うように構成されたハードウェア及び/又はソフトウェア要素である。「リンクマネージャー」レイヤ425は、リンク設定、認証、リンク構成、及び他のプロトコルを与える。ある実施形態では、「リンクマネージャー」レイヤ425は、他のリモートリンクマネージャーを発見し、そして「リンクマネージャープロトコル(LMP)」を経てそれらと通信する。一般的に、「リンクマネージャープロトコル」は、本質的に、ある装置から別の装置へ送られる多数の「プロトコルデータユニット(PDU)」より成る。
【0032】
「ベースバンド」レイヤ430は、物理的チャンネル及びリンクの管理を行うように構成されたハードウェア及び/又はソフトウェア要素である。「ベースバンド」レイヤ430は、リンク接続及び電力制御のようなリンクレベルルーチンを実行するために「リンクマネージャー」レイヤ425と共に働く「リンクコントローラ」を備えている。種々の実施形態において、「ベースバンド」レイヤ430は、非同期及び同期リンクを管理し、パケットを取り扱い、そしてそのエリアのブルーツース装置にアクセスし且つ問合せるためにページング及び問合せを遂行する。「ベースバンド」レイヤ430は、時分割デュープレックス(TDD)スキーム(交互の送信及び受信)を適用するベースバンドトランシーバを備え、従って、異なるホッピング周波数(周波数分割)とは別に、時間をスロット化することもできる。
【0033】
「無線」レイヤ435は、2.4GHzのISM帯域での動作のような、1つ以上の所定周波数を使用するブルーツーストランシーバ装置の要求を与えるように構成されたハードウェア及び/又はソフトウェアである。
【0034】
動作の一例において、ブルーツースモジュール330は、コントロールライン445を使用してコントロール信号を受信して、ブルーツース回路405及び無線410に関連した1つ以上の機能を動作することができる。ブルーツースモジュール330は、データライン445を使用してデータを受け取り又は与えることができる。ブルーツースモジュール330は、ライン450を経てアンテナ340にリンクされ、これを通して無線410が信号を送信及び/又は受信する。
【0035】
図3に戻ると、種々の実施形態において、ブルーツースモジュール330は、ワイヤレスパーソナルエリアネットワーク(PAN)のためのブルーツースプロトコルを使用してパケット、信号、フレーム、等を処理するように構成される。更に、ブルーツースモジュール330は、1つ以上の形式の非ブルーツース信号も処理する。従って、ブルーツース装置300は、ブルーツース信号及び非ブルーツース信号を処理する。ブルーツースモジュール300は、ブルーツース及び非ブルーツースの両通信を同時に取り扱うようにプログラムされる。1つの例では、トランスポンダが非ブルーツースプロトコルを使用してデータを送信する。ブルーツースモジュール330は、無線により送信される非ブルーツース信号を受信又は「サンプル」する(例えば、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はその組合せを使用して)。
【0036】
ある実施形態では、ブルーツースモジュール330は、ブルーツースプロトコルに関連した1つ以上のデータレートでデータを処理する。ブルーツースモジュール330は、データが送信された非ブルーツースプロトコルのデータレート(例えば、250kbps)とは異なるブルーツースプロトコルのデータレート(例えば、1Mbps)を使用して、非ブルーツース信号を「オーバーサンプル」する。一実施例では、ブルーツースモジュール330は、非ブルーツース信号が送信されたデータレートより1桁大きなデータレートで非ブルーツース信号をサンプルする。
【0037】
非ブルーツース信号をサンプリングするのに応答して、ブルーツースモジュール330は、元々送信されたデータを再構成する。例えば、前記オーバーサンプリングを使用して1つ以上のブルーツースパケットを発生することができる。ブルーツースモジュール330は、新たに発生されたブルーツースパケットから、元の非ブルーツース信号で搬送されたデータ又はペイロードを再構成することができる。ブルーツースモジュール330は、例えば、エラー補正を行い、装置のセキュリティ、アドレッシング等を保証するために、ブルーツースプロトコルに基づいてブルーツースパケット(又は再構成された非ブルーツースパケット)の部分を解釈する。
【0038】
更に別の実施形態では、ブルーツースモジュール330は、ブルーツース信号と非ブルーツース信号との間の通信を管理する。ブルーツースモジュール330は、リモートソースからの非ブルーツース信号に関連したタイミングプランに応答して、送信及び/又はスケジュールされた受信のプライオリティを決める。一実施形態では、ブルーツースモジュール330は、非ブルーツース信号の送信に関連した周波数を決定する。次いで、ブルーツースモジュール330は、その決定された周波数に関連した通信(例えば、ブルーツース及び非ブルーツースの両方)のスケジューリング及び/又はプライオリティ決めを管理し、干渉、衝突及び重畳が減少されるようにする。
【0039】
従って、ブルーツース装置300は、ブルーツース及び非ブルーツースの両信号を処理するためにブルーツースモジュール330に加えていずれかの受信器を含ませる必要はない。
【0040】
図5は、本発明の一実施形態により第1のプロトコルを使用して送信されたデータを処理するための方法のフローチャートである。図5に示す処理は、コンピュータシステムのプロセッサ、コンピュータシステムのハードウェアモジュール、又はその組合せで実行されるソフトウェアモジュール(例えば、インストラクション又はコード)により遂行することができる。図5は、ステップ500で始まる。
【0041】
ステップ510において、データが受け取られる。例えば、リモートソースは、データを収集し、そしてリモート行先へ送信すべくデータを送信器へ送る。ステップ520において、そのデータに基づいて非ブルーツースパケットが発生される。非ブルーツースパケットは、ブルーツースプロトコルを使用してデータを送信するものではない送信、信号、フレーム、パケット、等である。
【0042】
ステップ530では、非ブルーツースパケットは、非ブルーツースプロトコルを使用して送信される。例えば、データは、センサパケットのペイロードとして含まれてもよい。センサパケットは、次いで、多数の非ブルーツースプロトコルに基づいて送信される。別の例では、データは、ブルーツースプロトコルとは異なるデータレートで送信される。
【0043】
ステップ540において、非ブルーツースパケットの送信が受け取られる。一実施形態では、非ブルーツースパケットの送信は、ブルーツースモジュール(例えば、ブルーツースモジュール330)によりサンプリングされる。例えば、ブルーツースモジュール330は、ブルーツースプロトコルに関連した第1のデータレート(例えば、1Mbps)を使用して非ブルーツースパケットの送信を受け取る。非ブルーツースパケットの送信が、ブルーツースプロトコルに関連した第1のデータレートとは異なる(例えば、それより低い)第2のデータレートで発生する場合には、ブルーツースモジュール330は、非ブルーツースパケットの送信を「オーバーサンプル」する。一般的に、ブルーツースプロトコルに関連したデータレートを使用するオーバーサンプリングは、非ブルーツースデータレートにおける非ブルーツースパケットの送信の各個々のデータエレメントに対して、ブルーツースデータレートで複数のデータエレメント(又はサンプル)を与える。
【0044】
ステップ550において、非ブルーツースパケットを受け取るのに応答して、ブルーツースパケットが発生される。例えば、ブルーツースモジュール330は、非ブルーツース信号の個々のデータエレメントを表すブルーツースデータレートで受け取られた複数のデータエレメントからブルーツースパケットを発生する。ステップ560において、ブルーツースパケットから非ブルーツースパケットが再構成される。一実施例では、ブルーツースモジュール330は、ブルーツースパケットを非ブルーツースパケットへと解釈し、フィルタし、等々を行うハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェアを含む。ブルーツースモジュール330は、非ブルーツースパケットのレプリカを発生するか、或いは非ブルーツースパケットの再構成部分(例えば、ヘッダー、アドレス、ペイロード、等)を含むようにブルーツースパケットを再フォーマットする。
【0045】
ステップ570において、データが出力される。ある実施形態では、ブルーツースモジュール330は、再構成された非ブルーツースパケットのペイロードを出力する。更に別の実施形態では、ブルーツースモジュール330は、非ブルーツースパケットの再構成部分を含むブルーツースパケットを出力する。図5は、ステップ580で終了となる。
【0046】
図6は、本発明の一実施形態によりブルーツースモジュール(例えば、ブルーツースモジュール330)を使用して非ブルーツースパケットを処理するところを示すメッセージシーケンスチャートである。この実施例では、装置210がステップ610においてセンサデータを発生する。ステップ620において、装置210は、非ブルーツースプロトコルを使用してパケット630においてセンサデータを送信する。パケット630においてデータを送信するために、装置210は、非ブルーツースパケットを発生し、そして非ブルーツースパケットのペイロードにデータを挿入する。
【0047】
図7を参照すれば、パケット700は、典型的に、ヘッダー710、本体720、及びテール730を含む。ヘッダー710、本体720、及びテール730は、非ブルーツースプロトコルの1つ以上の特徴を定義し又は指示する情報、アドレス、属性、フラグ、等を含む。本体720は、一般的に、送信されるべきデータを含む。非ブルーツースプロトコルは、250kbpsのデータレートを使用してパケット700を送信する。
【0048】
図6に戻ると、ステップ640において、装置220は、ブルーツースモジュールを使用してパケット630の送信をオーバーサンプルする。装置220は、オーバーサンプルされた情報を含むパケット630の送信を受け取るのに応答してブルーツースパケットを発生する。例えば、図7のデータ740は、パケット700の本体730に一連のビット(例えば、01 01 11 00 10)を含む。ブルーツースモジュールは、典型的に、1Mbps以上でデータを処理するので、ブルーツースモジュールは、パケット630の送信をオーバーサンプルして、図7のデータ750を発生する。この実施例では、データ750は、データ740に対してほぼ4対1の比(1Mbps/250kbps)でオーバーサンプルされたパケット630の情報を表す一連のビット(例えば、0000 1111 0000 1111 1111 1111 0000 0000 1111 0000)を含む。
【0049】
従って、装置210が250kbpsで1の値を送信する場合に、1Mbpsでデータを処理するブルーツースモジュールを使用する装置220は、装置210により送信された1の値を、ブルーツースプロトコルにより4つの1の値として「見る」。それ故、装置220は、実際にパケット630の4倍のビットを含むブルーツースパケットを発生する。種々の実施形態において、装置220は、エラー補正の目的でこのオーバーサンプリングの効果を取り入れることができる。
【0050】
ステップ650において、装置220は、パケット630を再構成する。例えば、装置220は、1つ以上のルール及び/又はフィルタを適用して、オーバーサンプルされた情報からパケット630を再構成し、図7のデータ760を得る。
【0051】
ステップ660において、装置220は、パケット630の部分を解釈する。例えば、パケット630の部分は、ブルーツースソースアドレス、行先アドレス、属性、チェック和、等として解釈される。典型的に、ブルーツース無線は、送信の始めに、非常に特定のビットシーケンス(又はアクセスコード)にロックするようにプログラムされるよう構成される。特定のビットシーケンスをもたない送信は、ブルーツース無線によって破棄される。種々の実施形態において、パケット630の部分は、ブルーツースアクセスコードとして解釈され、非ブルーツース送信器が、ブルーツース無線により受け容れられるデータを送信できるようにする。
【0052】
ステップ670において、装置220はセンサデータを得る。装置220は、パケット630の本体部分からセンサデータを検索する。図6は、ステップ670で終了となる。
【0053】
図8は、本発明の一実施形態により非ブルーツースパケットを処理するための方法のフローチャートである。図8は、ステップ800で始まる。
【0054】
ステップ810において、ブルーツースパケットが受け取られる。ステップ820において、ブルーツースパケットから非ブルーツースパケットが再構成される。例えば、上述したように、非ブルーツースパケットの送信がブルーツースモジュールにより受け取られて(例えば、オーバーサンプルされて)、ブルーツースパケットを発生する。ブルーツースモジュールのハードウェア、ソフトウェア及び/又はファームウェア要素が、ルール、フィルタ、及び他のアルゴリズムをブルーツースパケットに適用して、非ブルーツースパケットを再構成する。
【0055】
非ブルーツースパケットが、ステップ830において、有効な繰り返し冗長チェック(CRC)を含む場合には、ステップ840において、非ブルーツースパケットが有効なアクセスコードを含むかどうかの決定がなされる。非ブルーツースパケットが、ステップ830において有効なCRCを含まないか、又はステップ840において有効なアクセスコードを含まない場合には、パケットがドロップされる。
【0056】
或いは又、非ブルーツースパケットが有効なアクセスコードを含む場合には、ステップ850において、非ブルーツースパケットのペイロードが出力される(例えば、記憶され、オペレーティングシステムへ送られ、又はアプリケーションへ送られる)。図8は、ステップ860で終了する。
【0057】
種々の実施形態において、図3のブルーツースモジュール330は、時間及び周波数の両方に存在する通信を処理するように構成される。一般的に、非ブルーツースパケットの送信又は信号を使用して、非スケジュール通信を送出することができる。パケットの送信はいつでも行えるので、パケットは、次のパケットがいつ到着するかを示す情報でマークされる。これは、一般的に、タイミングプランと称することができる。ブルーツースモジュール330は、タイミングプランを使用して、通信のプライオリティを内部で決めることができる。
【0058】
図9は、本発明の一実施形態により通信を管理する方法のフローチャートである。図9は、ステップ900で開始する。
【0059】
ステップ910において、1組のポリシーが受け取られる。例えば、図3のブルーツースモジュール330は、満足する必要のある1つ以上の基準を表すポリシーを受け取る。ポリシーは、1つ以上の基準が満足されるときに遂行されるべきアクションも定義する。ある実施形態では、ブルーツースモジュール330は、データトラフィック及び通信より上にボイストラフィック及び通信をプライオリティ決めする1組のポリシーを受け取る。ブルーツースモジュール330は、第1装置(例えば、ヘッドセット)への及びそこからの通信を、第2装置(例えば、トランスポンダ又はビーコン)への及びそこからの通信とは異なるようにプライオリティ決めする1組のポリシーを受け取る。
【0060】
ステップ920において、第1プロトコル信号に関連した通信スケジュールが決定される。例えば、第1プロトコル信号により使用されるタイミング及び周波数が決定される。ステップ930では、第2プロトコル信号に関連した通信スケジュールが決定される。
【0061】
ステップ940において、第1プロトコル信号及び第2プロトコル信号に関連した通信が管理される。一例において、ブルーツースモジュール330が、装置又はトランスポンダから次のブルーツース又は非ブルーツースパケットがいつ予想されるか知っている場合には、ブルーツースモジュール330は、次のパケットを聞くためにブルーツースモジュール330を(例えば、時間及び/又は周波数の両方について)空けることのできるスケジュールを決定する。ブルーツースモジュール330は、予想されるパケットを受信すべきとき以外にある間隔で保留中の送信をスケジュールするか、又はデータをより高いプライオリティで送信するために予想されるパケットを無視することができる。
【0062】
更に、ブルーツース通信は、ノイズの多い無線周波数環境で動作し、そして高速確認・周波数ホッピングスキームを使用して、リンクを頑健な通信手段とするように設計される。種々の実施形態において、ブルーツースモジュール330は、パケットを送信又は受信した後に新たな周波数へホップすることにより他の信号からの干渉を回避するように通信を管理する。
【0063】
図10は、本発明の一実施形態による通信管理を示すメッセージシーケンスチャートである。この例では、装置1002は、装置1004及び装置1006と通信する。装置1002は、ブルーツース回路を含む任意の装置である。例えば、装置1002は、メディアプレーヤ、パーソナルデジタルアシスタント、スマートホン、ブルーツースドングル、等である。装置1004及び装置1006は、1つ以上の通信プロトコル、例えば、ブルーツース及び非ブルーツースプロトコルを使用して装置1002と通信する任意の装置である。
【0064】
図10を参照すれば、ステップ1010において、装置1002は、1つ以上のポリシーを受け取る。これらポリシーは、装置1002の製造者、装置1002のハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェア要素の開発者、装置1002のユーザ、等により確立される。
【0065】
ステップ1015において、装置1004は、非ブルーツース信号を発生する。装置1006は、非ブルーツース信号1020を送信し、これは、装置1002により受信される。例えば、装置1002は、上述した1つ以上の方法を使用して、ブルーツースモジュールで非ブルーツース信号を受信する。ステップ1025において、装置1002は、非ブルーツース信号に関連したタイミングプラン及び周波数を決定する。装置1002は、装置1004からの通信の次のスケジュール送信がいつ生じるか決定する。装置1002は、更に、装置1004からの通信に使用される周波数(1つ又は複数)を決定する。
【0066】
ステップ1030において、装置1002は、装置1006に宛てられたブルーツースパケットアドレスを受け取る。例えば、装置1002で実行されるアプリケーションは、装置1006へデータを送信するように装置1002に命令する。ステップ1035において、装置1002は、ステップ1010で受け取ったポリシーに基づいてブルーツースパケットを送信すべきかどうか決定する。
【0067】
装置1002が、ステップ1040において、ポリシーに基づきブルーツースパケットを送信すべきであると決定する場合には、ブルーツースパケット1045が装置1006へ送信される。例えば、1組のポリシーは、ボイス通信にはデータ通信より高いサービスクオリティが与えられることを指示する。それ故、装置1006が、装置1002に関連したワイヤレスハンドセットである場合に、装置1002は、ワイヤレスハンドセットでの通信を、他の非ボイス又は非ハンドセット特有通信より高いプライオリティとする。
【0068】
ステップ1040において、装置1002は、ポリシーに基づき装置1006へブルーツースパケットを送信しないことを決定する。例えば、装置1002は、該装置1002が装置1004から非ブルーツースパケット1050を受け取る間、ブルーツースパケットの送信を遅延できることを決定する。装置1002は、決定されたタイミングプランに基づいて非ブルーツースパケット1050を予想し、そして他の通信を、予想される受信ウインドウの周りでスケジュールする。ステップ1055において、装置1002は、その決定されたタイミングプランに基づいて予想される送信を受け取った後に、ブルーツースパケット1060を装置1006へ送信する。
【0069】
ある実施形態では、装置1002は、通信に対してどの周波数を使用又は予約するかのプライオリティを決める。例えば、装置1002は、装置1004からの通信を受け取るために特定の周波数を予約する。装置1002は、その特定周波数以外の周波数では装置1006との通信にしか加われない。種々の実施形態において、装置1002は、通信を管理するためにそのような優先事項を装置1006へ通信する。
【0070】
図11は、本発明の実施形態によるコンピュータシステム1100の簡単なブロック図である。図11は、本発明の実施形態を例示するものに過ぎず、特許請求の範囲に規定された本発明の範囲を限定するものではない。当業者であれば、他の変更、修正及び置き換えが明らかであろう。
【0071】
一実施形態において、コンピュータシステム1100は、プロセッサ(1つ又は複数)1110と、ランダムアクセスメモリ(RAM)1120と、ディスクドライブ1130と、入力装置(1つ又は複数)1140と、出力装置(1つ又は複数)1150と、ディスプレイ1160と、通信インターフェイス(1つ又は複数)1170と、これらのコンポーネントを相互接続するシステムバス1180とを備えている。ファイルシステム、記憶ディスク、リードオンリメモリ(ROM)、キャッシュメモリ、コーデック、等の他のコンポーネントが存在してもよい。
【0072】
RAM1120及びディスクドライブ1130は、音声、映像、映画ファイル、オペレーティングシステムコードのようなデータを記憶するように構成された有形のメディアの一例であり、本発明の実施形態は、実行可能なコンピュータコード、人間が読めるコード、等を含む。他の形式の有形メディアは、フロッピーディスク、取り外し可能なハードディスク、光学的記憶メディア、例えば、CD−ROM、DVD及びバーコード、半導体メモリ、例えば、フラッシュメモリ、リードオンリメモリ(ROM)、バッテリバックアップの揮発性メモリ、ネットワーク化記憶装置、等を含む。
【0073】
種々の実施形態において、入力装置1140は、典型的に、コンピュータマウス、トラックボール、トラックパッド、ジョイスティック、ワイヤレスリモート、ドローイングタブレット、ボイスコマンドシステム、アイトラッキングシステム、マルチタッチインターフェイス、スクロールホイール、クリックホイール、タッチスクリーン、FM/TVチューナ、オーディオ/ビデオ入力、等として実施される。入力装置1140は、ユーザが、ボタンのクリック等のコマンドを経て、オブジェクト、アイコン、テキスト、等を選択できるようにする。種々の実施形態において、出力装置1150は、典型的に、ディスプレイ、プリンタ、力フィードバックメカニズム、オーディオ出力、ビデオコンポーネント出力、等として実施される。ディスプレイ1160は、CRTディスプレイ、LCDディスプレイ、プラ図メディスプレイ、等を含む。
【0074】
通信インターフェイス1170の実施形態は、コンピュータインターフェイス、例えば、イーサネットカード、モデム(電話、衛星、ケーブル、ISDN)、(非同期)デジタル加入者ライン(DSL)ユニット、FireWireインターフェイス、USBインターフェイス、等を含む。例えば、これらのコンピュータインターフェイスは、コンピュータネットワーク1190、FireWireバス、等に結合される。他の実施形態では、これらコンピュータインターフェイスは、コンピュータシステム1100のマザーボード又はシステムボードに物理的に一体化され、そしてソフトウェアプログラム、等である。
【0075】
種々の実施形態において、コンピュータシステム1100は、HTTP、TCP/IP、RTP/RTSPプロトコル、等のように、ネットワークを経て通信を可能にするソフトウェアも含む。本発明の別の実施形態では、例えば、IPX、UDP、等の、他の通信ソフトウェア及び転送プロトコルも使用される。
【0076】
種々の実施形態において、コンピュータシステム1100は、Microsoft Windows(登録商標)、Linux(登録商標)、Mac OS X(登録商標)、リアルタイムオペレーティングシステム(RTOS)、オープンソース及び専有OS、等のオペレーティングシステムも含む。
【0077】
図11は、本発明を実施できるメディアプレーヤ及び/又はコンピュータシステムを表す。当業者であれば、多数の他のハードウェア及びソフトウェア構成も、本発明に使用するのに適していることが容易に明らかであろう。例えば、メディアプレーヤは、デスクトップ、ポータブル、ラックマウント、又はタブレット構成でよい。更に、メディアプレーヤは、一連のネットワーク化されたコンピュータでもよい。更に、メディアプレーヤは、移動装置、埋め込み型装置、パーソナルデジタルアシスタント、スマートホン、等でもよい。更に別の実施形態では、上述した技術は、チップ又は補助的処理ボードで具現化されてもよい。
【0078】
本発明は、ソフトウェア、ハードウェア又はその両方の組合せのコントロールロジックの形態で具現化することができる。コントロールロジックは、本発明の実施形態に開示された1組のステップを遂行するように情報処理装置に指令する複数のインストラクションとして情報記憶メディアに記憶される。ここでの開示及び教示に基づき、当業者であれば、本発明を具現化する他の仕方及び/又は方法が明らかであろう。
【0079】
ここに述べた実施形態は、本発明の1つ以上の実施例を示すものに過ぎない。本発明のこれらの実施形態は、図面を参照して説明したので、ここに述べた方法及び/又は特定の構造の種々の変更や適応が当業者に明らかであろう。本発明の教示に依存し、これら教示により技術を進歩させるところのその変更や適応や修正は、全て、本発明の範囲内に包含されると考えられる。従って、ここでの説明及び図面は、それに限定されると考えてはならず、本発明は、ここに示す実施形態のみに限定されないことを理解されたい。
【0080】
以上の説明は、例示に過ぎず、それに限定されるものではない。当業者であれば、この開示を検討したときに、本発明の種々の変更が明らかであろう。それ故、本発明の範囲は、以上の説明を参照して決定されるものではなく、特許請求の範囲又はその等効物を参照して決定されるものとする。
【符号の説明】
【0081】
100:メディアプレーヤ
110:プロセッサ
120:記憶装置
130:ユーザインターフェイス
140:通信インターフェイス
150:スピーカ
160:ヘッドホン
170:アクセサリ
180:ホストコンピュータ
195:アクセサリ
190:ドッキング
210:装置
230:送信器
240:アンテナ
220:装置
250:受信器
260:アンテナ
300:ブルーツース装置
310:プロセッサ
320:メモリ
330:ブルーツースモジュール
340:アンテナ
350:バス
1100:コンピュータシステム
1110:プロセッサ
1120:ランダムアクセスメモリ
1130:ディスクドライブ
1140:入力装置
1150:出力装置
1160:通信インターフェイス
1170:ディスプレイ
1180:システムバス
1190:コンピュータネットワーク
【特許請求の範囲】
【請求項1】
データを通信する方法において、
第1のデータレートで送信されたパケットを受信するステップと、
前記パケットの受信に応答して、第2のデータレートでデータを処理するモジュールにおいて情報を発生するステップと、
前記情報に基づき前記パケットを使用して送信されるデータを出力するステップと、
を備えた方法。
【請求項2】
パケットに応答して情報を発生する前記ステップは、パケットの送信をオーバーサンプルして、第2のパケットを発生することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記パケットを再構成するステップと、
前記再構成されたパケットから前記パケットを使用して送信されるデータを得るステップと、
を更に備えた請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記再構成されたパケットの部分を、ブルーツースプロトコルに基づいてフォーマットされた情報として解釈するステップを更に備えた、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記再構成されたパケットを受け容れるか又は拒絶するステップを更に備えた、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
パケットに関連したタイミングプランに応答して通信のプライオリティを決めるステップを更に備えた、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記パケットの送信に関連した周波数を決定するステップと、
前記周波数に関連した通信を管理するステップと、
を更に備えた請求項1に記載の方法。
【請求項8】
データを通信するシステムにおいて、
データを受信し、そのデータに基づくパケットを、第1のデータレートを使用して発生するように構成された第1の装置と、
前記パケットを受信し、このパケットの受信に応答して、第2のデータレートを使用してデータを処理するモジュールを使用して情報を発生し、そしてその情報に基づきパケットを使用して送信されるデータを出力するように構成された第2の装置と、
を備えたシステム。
【請求項9】
前記第2の装置は、パケットの送信をオーバーサンプルして、ブルーツースパケットを発生するように構成された、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記第2の装置は、更に、パケットに基づいてパケットを再構成して、パケットを使用して送信されるデータを得るように構成される、請求項8に記載のシステム。
【請求項11】
前記第2の装置は、更に、前記再構成されたパケットの部分を、ブルーツースプロトコルに基づいてフォーマットされた情報として解釈するように構成された、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記第2の装置は、更に、前記再構成されたパケットを受け容れるか又は拒絶するように構成された、請求項10に記載のシステム。
【請求項13】
前記第2の装置は、更に、パケットに関連したタイミングプランに応答して通信のプライオリティを決めるように構成された、請求項8に記載のシステム。
【請求項14】
前記第2の装置は、更に、パケットの送信に関連した周波数を決定し、そしてその周波数に関連した通信を管理するように構成された、請求項8に記載のシステム。
【請求項15】
装置のプロセッサによって実行されたときに、プロセッサで動作されて、データを通信する1組のコードモジュールを記憶するように構成されたコンピュータ読み取り可能なメディアにおいて、
第1のデータレートを使用して送られた送信を、第2のデータレートを使用して送信を処理するモジュールにおいて処理するためのコードと、
前記送信を受け取るのに応答して情報を発生するためにコードと、
前記情報に基づいて前記モジュールからの部分を得るためのコードと、
を備えたコンピュータ読み取り可能なメディア。
【請求項16】
アンテナと、
前記アンテナに結合され、非ブルーツースパケットにおけるデータの送信を受け取り、非ブルーツースパケットを受け取るのに応答してブルーツースパケットを発生し、そして非ブルーツースパケットにおいて送信されるデータを出力するように構成されたブルーツース受信器と、
を備えた装置。
【請求項17】
前記ブルーツース受信器は、非ブルーツースパケットをオーバーサンプルして、ブルーツースパケットを発生するように構成された、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記ブルーツース受信器は、更に、非ブルーツースパケットを再構成して、その再構成された非ブルーツースパケットに基づくデータを得るように構成される、請求項16に記載の装置。
【請求項19】
前記ブルーツース受信器は、更に、前記再構成された非ブルーツースパケットの部分を、ブルーツースプロトコルに基づいてフォーマットされた情報として解釈するように構成される、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記ブルーツース受信器は、更に、前記再構成された非ブルーツースパケットを受け容れるか又は拒絶するように構成される、請求項18に記載の装置。
【請求項21】
前記ブルーツース受信器は、更に、非ブルーツースパケットに関連したタイミングプランに応答して通信のプライオリティを決めるように構成される、請求項18に記載の装置。
【請求項22】
前記ブルーツース受信器は、更に、
非ブルーツースパケットの送信に関連した周波数を決定し、
前記周波数に関連したブルーツース通信を管理する、
ように構成される、請求項18に記載の装置。
【請求項23】
データを通信するために無線部とインターフェイスするように構成された第1回路と、
前記第1回路に結合され、1つ以上の第1データレートを使用してブルーツース通信を処理するように構成された第2回路と、
前記第1回路に結合され、1つ以上の第2データレートを使用して送られる非ブルーツース通信を、前記第2回路に関連した1つ以上の第1データレートを使用して処理するように構成された第3回路と、
を備えたブルーツースチップセット。
【請求項1】
データを通信する方法において、
第1のデータレートで送信されたパケットを受信するステップと、
前記パケットの受信に応答して、第2のデータレートでデータを処理するモジュールにおいて情報を発生するステップと、
前記情報に基づき前記パケットを使用して送信されるデータを出力するステップと、
を備えた方法。
【請求項2】
パケットに応答して情報を発生する前記ステップは、パケットの送信をオーバーサンプルして、第2のパケットを発生することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記パケットを再構成するステップと、
前記再構成されたパケットから前記パケットを使用して送信されるデータを得るステップと、
を更に備えた請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記再構成されたパケットの部分を、ブルーツースプロトコルに基づいてフォーマットされた情報として解釈するステップを更に備えた、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記再構成されたパケットを受け容れるか又は拒絶するステップを更に備えた、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
パケットに関連したタイミングプランに応答して通信のプライオリティを決めるステップを更に備えた、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記パケットの送信に関連した周波数を決定するステップと、
前記周波数に関連した通信を管理するステップと、
を更に備えた請求項1に記載の方法。
【請求項8】
データを通信するシステムにおいて、
データを受信し、そのデータに基づくパケットを、第1のデータレートを使用して発生するように構成された第1の装置と、
前記パケットを受信し、このパケットの受信に応答して、第2のデータレートを使用してデータを処理するモジュールを使用して情報を発生し、そしてその情報に基づきパケットを使用して送信されるデータを出力するように構成された第2の装置と、
を備えたシステム。
【請求項9】
前記第2の装置は、パケットの送信をオーバーサンプルして、ブルーツースパケットを発生するように構成された、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記第2の装置は、更に、パケットに基づいてパケットを再構成して、パケットを使用して送信されるデータを得るように構成される、請求項8に記載のシステム。
【請求項11】
前記第2の装置は、更に、前記再構成されたパケットの部分を、ブルーツースプロトコルに基づいてフォーマットされた情報として解釈するように構成された、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記第2の装置は、更に、前記再構成されたパケットを受け容れるか又は拒絶するように構成された、請求項10に記載のシステム。
【請求項13】
前記第2の装置は、更に、パケットに関連したタイミングプランに応答して通信のプライオリティを決めるように構成された、請求項8に記載のシステム。
【請求項14】
前記第2の装置は、更に、パケットの送信に関連した周波数を決定し、そしてその周波数に関連した通信を管理するように構成された、請求項8に記載のシステム。
【請求項15】
装置のプロセッサによって実行されたときに、プロセッサで動作されて、データを通信する1組のコードモジュールを記憶するように構成されたコンピュータ読み取り可能なメディアにおいて、
第1のデータレートを使用して送られた送信を、第2のデータレートを使用して送信を処理するモジュールにおいて処理するためのコードと、
前記送信を受け取るのに応答して情報を発生するためにコードと、
前記情報に基づいて前記モジュールからの部分を得るためのコードと、
を備えたコンピュータ読み取り可能なメディア。
【請求項16】
アンテナと、
前記アンテナに結合され、非ブルーツースパケットにおけるデータの送信を受け取り、非ブルーツースパケットを受け取るのに応答してブルーツースパケットを発生し、そして非ブルーツースパケットにおいて送信されるデータを出力するように構成されたブルーツース受信器と、
を備えた装置。
【請求項17】
前記ブルーツース受信器は、非ブルーツースパケットをオーバーサンプルして、ブルーツースパケットを発生するように構成された、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記ブルーツース受信器は、更に、非ブルーツースパケットを再構成して、その再構成された非ブルーツースパケットに基づくデータを得るように構成される、請求項16に記載の装置。
【請求項19】
前記ブルーツース受信器は、更に、前記再構成された非ブルーツースパケットの部分を、ブルーツースプロトコルに基づいてフォーマットされた情報として解釈するように構成される、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記ブルーツース受信器は、更に、前記再構成された非ブルーツースパケットを受け容れるか又は拒絶するように構成される、請求項18に記載の装置。
【請求項21】
前記ブルーツース受信器は、更に、非ブルーツースパケットに関連したタイミングプランに応答して通信のプライオリティを決めるように構成される、請求項18に記載の装置。
【請求項22】
前記ブルーツース受信器は、更に、
非ブルーツースパケットの送信に関連した周波数を決定し、
前記周波数に関連したブルーツース通信を管理する、
ように構成される、請求項18に記載の装置。
【請求項23】
データを通信するために無線部とインターフェイスするように構成された第1回路と、
前記第1回路に結合され、1つ以上の第1データレートを使用してブルーツース通信を処理するように構成された第2回路と、
前記第1回路に結合され、1つ以上の第2データレートを使用して送られる非ブルーツース通信を、前記第2回路に関連した1つ以上の第1データレートを使用して処理するように構成された第3回路と、
を備えたブルーツースチップセット。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公表番号】特表2011−521486(P2011−521486A)
【公表日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−546825(P2010−546825)
【出願日】平成21年2月4日(2009.2.4)
【国際出願番号】PCT/US2009/033037
【国際公開番号】WO2009/102590
【国際公開日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.フロッピー
2.GSM
【出願人】(503260918)アップル インコーポレイテッド (568)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年2月4日(2009.2.4)
【国際出願番号】PCT/US2009/033037
【国際公開番号】WO2009/102590
【国際公開日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.フロッピー
2.GSM
【出願人】(503260918)アップル インコーポレイテッド (568)
【Fターム(参考)】
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