説明

ブレーキ装置

【課題】 作動油タンク内における油の量を一定に保つことができ、しかも洗浄度を向上させ、作動油タンク内での油の温度を温めておくことのできるブレーキ装置を提供する。
【解決手段】 変速機潤滑用のオイルタンク2から供給し、アクチュエータ5を冷却して温められた戻り油の一部は、第2油路12の分岐点15から分岐した第3油路13を介してブレーキ作動用の作動油タンク3に供給される。作動油タンク3に供給される油の流量調整は、第3油路13に配設した流量調整手段としての絞り16によって行われる。作動油タンク3でオーバーフローした油は、第4油路14を介してオイルタンク2に戻される。また、第2油路12には、オイルフィルタ6が設けられ、第3油路13を流れる油の洗浄度を向上させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のブレーキ装置に関し、特に、ブレーキのアクチュエータを作動させる油の洗浄度を向上させたブレーキ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から車両のブレーキ装置としては、ブレーキのアクチュエータを作動させる油として、変速機潤滑用のオイルタンク内の油を利用したブレーキ装置(特許文献1参照。)や、変速機潤滑用のオイルタンクとは別体に作動油タンクを構成したブレーキ装置等が用いられている。
【0003】
特許文献1に記載されたブレーキ装置を、本発明の従来例1として、図4にはその側面図を示している。図4に示すように、変速室69は、クラッチハウジング54、センタープレート55、ミッションケース56、リアアクスルケース57、リアアクスルハウジング60等によって構成されている。クラッチハウジング54の略中央部には図示せぬ隔壁が設けられており、クラッチハウジング54の前端は、乾式の主クラッチ室として構成されている。
【0004】
また、前記隔壁よりも後方が、リアアクスルケース57の後端まで連通したオイルバス式の変速室69として構成されている。即ち、変速室69が変速機潤滑用のオイルタンクとしての機能を有している。
【0005】
クラッチハウジング54の右側部には、変速室69と油圧ポンプ装置65とを連通する図示せぬ連通油路が設けられている。また、クラッチハウジング54の右側部には、左右一対のブレーキペダル52が、ペダル杆52aにそれぞれ固設されている。一対のブレーキペダル52は、それぞれフロアーステップ68の上方に突出して配されている。
【0006】
ペダル杆52aの下端部には、枢軸63に支承されたカム体62が固設されている。カム体62のカム部は枢軸63を回動支点として、油圧ポンプ装置65におけるピストン66の前端部を押圧することができる。ピストン66の前端部が押圧されると、シリンダ室70と図示せぬ前記連通油路との連通状態が遮断され、シリンダ室70内に高圧の圧油を発生させることができる。
【0007】
このようにして、左右のブレーキペダル52の踏み込みにより発生した高圧の圧油は、それぞれ高圧パイプ58、59を通って、リアアクスルハウジング60の基部に設けたディスクブレーキ装置61に供給され、ディスクブレーキ装置61を作動させることができる。
【0008】
左右のブレーキペダル52の踏み込みを外すと、油圧ポンプ装置65内に設けたバネ67の付勢力によってピストン66が押し戻され、変速室69との連通油路とシリンダ室70とが連通し、シリンダ室70内の圧力は変速室69の圧力まで低下する。これにより、高圧パイプ58、59内の圧力も低下して、ディスクブレーキ装置61の作動が解除される。
また、変速室69と油圧ポンプ装置65とを連通する連通油路には図示せぬオイルフィルタが設けられており、変速室69内の歯車の屑や加工片等が油圧ポンプ装置65のシリンダ室70内に入ってくるのを防いでいる。
【0009】
変速機潤滑用のオイルタンクとは別体に作動油タンクを構成したブレーキ装置を、本発明の従来例2として、図5にはその代表的な回路図を示している。変速機81の変速室内に、オイルパンと呼ばれるオイルタンク82を設け、オイルタンク82内における油の高さ位置はインジケータ83により確認することができる。また、オイルタンク82への油の供給は、給油口90より行うことができる。
【0010】
作動油タンク85は、オイルタンク82とは別体に構成され、油圧ポンプ86、オイルフィルタ88及びブレーキコントロールシステム92を、閉回路によって構成している。また、オイルタンク82と作動油タンク85とは連通管84によって接続しており、給油口89と作動油タンク85との間では、油を互いに供給することができる。
【特許文献1】特開昭59−130774号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
特許文献1に示したブレーキ装置では、オイルフィルタが破損すると変速室69で発生した歯車の屑や加工片等がシリンダ室70内に入ってしまい、ピストン66を傷付けたり、ピストンシールを破損したりして、ディスクブレーキ装置61に誤作動を起こしてしまうことになる。また、オイルフィルタが破損しないまでも、オイルフィルタに歯車の屑や加工片等がくっ付くと目詰まりが生じてしまい、油圧ポンプ装置65に十分な油を供給することができなくなる。
【0012】
この様なことが起こると、油圧ポンプ装置65に十分な油が供給されずに焼け付きが起きたり、ディスクブレーキ装置61を作動させるに十分な圧油を供給することができなくなるといった問題が生じる。更には、ディスクブレーキ装置61に供給する油の清浄度が低下し、ディスクブレーキ装置61の応答性能が低下してしまうといった問題が生じる。
【0013】
従来例2で示した作動タンクを別置きにしたブレーキ装置では、作動油タンク85から使用される油の流量よりもオイルタンク82内から使用される油の流量の方が大きい。このため、インジケータ83における指示は、オイルタンク82内での油の量を示しており、作動油タンク85内における油のレベル位置をインジケータ83で計測することは難しかった。
【0014】
特に、エンジンが停止しているときと起動しているときとでは、オイルタンク82内における油のレベル位置は異なっている。即ち、エンジンが停止しているときよりも起動しているときの方が、オイルタンク82内における油のレベル位置としては下降した位置にある。これに対して、作動油タンク85内での油のレベル位置は、オイルタンク82内における油のレベルに係わらず略一定の位置に保っておくことが必要である。
【0015】
オイルタンク82と作動油タンク85との間に連通管84が配設されてはいるが、エンジンの起動中と停止中とによって油のレベル位置が変化するオイルタンク82と連通管84で接続されている作動油タンク85とにおいては、連通管84によって作動油タンク85における油のレベル位置を調整することは難しかった。
【0016】
即ち、オイルタンク82における、エンジン停止中における油のレベル位置とエンジン起動中の油のレベル位置との中間位置において連通管84を接続したとしても、エンジンが起動してオイルタンク82における油のレベル位置が、連通管84を接続した位置よりも低くなると作動油タンク85からオイルタンク82内に油が流入してしまう。この結果、作動油タンク85内での油のレベル位置が下がってしまうことになる。
【0017】
このため、エンジンの起動中において必要とするレベル位置よりも、作動油タンク85内における油のレベル位置が低下していたとしても、その状態に気付かずに油のレベル位置が不足した状態のままでブレーキ装置の作動が行われてしまうことになる。即ち、油中へのエアの咬み込みによるブレーキ応答性の不良や、油の早期劣化による機器の破損の可能性が高くなる。
【0018】
また、エンジン起動中においてオイルタンク82内で示す最低の油のレベル位置において、連通管84をオイルタンク82と接続したとしても、エンジン停止中や最低の油のレベル位置にまでは達しないエンジンの起動状態においては、常に作動油タンク85内における油のレベル位置は基準のレベル位置よりも上方位置となり、オーバーフローしてしまうことになる。
【0019】
作動油タンク85でオーバーフローした油を、別のタンク等に排出しておくと、結果として、オイルタンク82内での油のレベル位置が連通管84と接続したレベル位置まで下がってしまい、オイルタンク82内で必要とする油の量を確保することができなくなる。
【0020】
更に、オイルタンク82内で汚れた油を、そのまま連通管84を通して作動油タンク85内に供給してしまう危険性もあった。また、ブレーキを使用しない状態が続いて作動油タンク85内での油に動きがなくなると、作動油タンク85内の油の温度が下がり、油の粘度が高くなる。油の粘度が高くなるとブレーキの応答性が悪くなる問題が生じる。
【0021】
本願発明では従来の問題点を解決し、作動油タンク内における油の量を一定に保つことができ、しかも洗浄度を向上させ、作動油タンク内での油の温度を温めておくことのできるブレーキ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0022】
本願発明の課題は請求項1〜4に記載された各発明により達成することができる。
即ち、ブレーキ装置としての本願第1発明では、変速機潤滑用のオイルタンクと、前記オイルタンク内の油をアクチュエータに供給する第1油路、及び前記アクチュエータからの戻り油を前記オイルタンクに戻す第2油路を備えた循環回路と、前記オイルタンクとは別体に構成されたブレーキ作動油用の作動油タンクと、前記第2油路から分岐し、前記アクチュエータからの戻り油の一部を前記作動油タンクに導く第3油路と、前記作動油タンクにおいてオーバーフローした油を前記オイルタンクに戻す第4油路と、を備えたことを最も主要な特徴となしている。
【0023】
また、本願第2発明では第1発明における構成として、循環回路の構成を特定したことを主要な特徴となしている。
更に、本願第3発明では第1発明又は第2発明における構成として、第3油路の構成を特定したことを主要な特徴となしている。
【0024】
更にまた、本願第4発明では第1発明〜第3発明における構成として、オイルフィルタを設けた構成を特定したことを主要な特徴となしている。
【発明の効果】
【0025】
本願発明では、変速機潤滑用のオイルタンクからアクチュエータに供給した油の戻り油の一部を常にブレーキ作動油用の作動油タンクに供給しておくことができる。このため、エンジンの停止及び作動中に係わりなく、作動油タンクには一定量の油を充填しておくことができる。
【0026】
これにより、作動油タンクからブレーキ作動用のアクチュエータに油を供給するポンプ等が、油不足により破損等の不具合を生じるのが防止できる。また、作動油タンクは、変速機潤滑用のオイルタンクとは別回路で油をブレーキ作動用のアクチュエータに供給することができる。
【0027】
しかも、アクチュエータに供給した油の戻り油は、常に油温の高い状態となっているので、作動油タンクに供給される戻り油によって、作動油タンク内における油の温度が低下するのを防止できる。このようにして、常に粘度が低下していない温められた状態の油を前記ブレーキ作動用のアクチュエータに供給することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
本発明の好適な実施の形態について、添付図面に基づいて以下において具体的に説明する。本願発明のブレーキ装置の構成としては、以下で説明する形状、配置構成以外にも本願発明の課題を解決することができる形状、配置構成であれば、それらの形状、配置構成を採用することができるものである。このため、本発明は、以下に説明する実施例に限定されるものではなく、多様な変更が可能である。
【実施例】
【0029】
図1は、本発明の実施形態に係わるブレーキ装置におけるタンク部の側面図である。図2は、タンク部の正面図であり、図3は、ブレーキ装置の回路図である。図1、2に示すように変速機1を構成するハウジングの下端部には、変速機潤滑用のオイルタンク2が構成されている。オイルタンク2は、オイルパンとも言われ、変速機1を構成する歯車群の下部に構成されている。
【0030】
また、オイルタンク2の底面部は、水平面に対して傾斜した構成となっており、傾斜した底面部の下流側にはドレンポート26が設けられている。オイルタンク2内の油は、図示せぬアクチュエータに対する冷却媒体や作動油として供給することもできる。前記アクチュエータからの戻り油は、図示せぬオイルクーラで冷却した後、第2油路12を通って戻りポート25からオイルタンク2内に戻すことができる。
【0031】
戻りポート25に戻された戻り油の一部は、変速機1を構成する歯車群に対して上方から撒布等を行って前記歯車群に降り注ぐことができる。降り注いだ油によって、前記歯車群に対する潤滑と冷却とを行うことができる。
又、戻りポート25に戻される戻り油の一部は、第2油路12から分岐した第3油路13を介して作動油タンク3に供給される。
【0032】
ブレーキ作動用の作動油タンク3もその底面が、水平面に対して傾斜した構成となっており、傾斜した底面部の下流側にはドレンポート23が設けられている。作動油タンク3には、第2油路12から分岐した第3油路13を接続する供給ポート28が設けられている。また、作動油タンク3内の油をブレーキ作動用の図示せぬ油圧回路に供給する吸引ポート21、前記ブレーキ作動用の油圧回路からの戻り油を取り入れる戻りポート22が設けられている。
【0033】
作動油タンク3の上部には、ブリーザー20が設けられており、ブリーザー20は、管路27を介して変速機1の上部と接続してから大気と連通している。また、図1、図2において、点線L1,L2及び一点鎖線L3,L4で示す水平線は、オイルタンク2内での油のレベル位置を示し、図1において2点鎖線で示す水平線L5は、作動油タンク3内に充填しておくべき油の所望のレベル位置を示している。
【0034】
点線L1及び点線L2は、エンジンの停止時におけるオイルタンク2内における油の上限位置及び下限位置をそれぞれ示している。また、一点鎖線L3及び一点鎖線L4は、エンジンが低速状態で起動しているときにおけるオイルタンク2内における油の上限位置及び下限位置をそれぞれ示している。
【0035】
即ち、エンジン停止時においては、オイルタンク2内における油のレベル位置が、点線L1と点線L2との間に入り、エンジンが低速状態で起動しているときには、一点鎖線L3と一点鎖線L4との間にオイルタンク2内における油のレベル位置が入るように、オイルタンク2内での油量が設定されている。
オイルタンク2内での油量が、この範囲内に収まっているとき、オイルタンク2内の油を潤滑油及び冷却媒体として効率よく使用することができる。
【0036】
また、作動油タンク3内には、2点鎖線L5で示すオーバーフローラインの位置に開口し、オーバーフロー排出ポート24に一端部が接続したオーバーフロー管17が配設されている。オーバーフロー排出ポート24は第4油路14に連通し、第4油路14の端部は、オイルタンク2に接続している。
【0037】
図3に、本発明の実施形態に係わるブレーキ装置の回路図を示すように、第1油路11に配設した油圧ポンプ4の吸引作用によって、オイルタンク2内の油をアクチュエータ5に対する冷却媒体として供給することができる。アクチュエータ5を冷却した油は、図示せぬオイルクーラを介して第2油路12を通ってオイルタンク2内に戻される。
【0038】
オイルタンク2内に戻された油の一部は、変速機1の歯車群の上方から撒布等により供給され、歯車群の潤滑及び冷却を行い、オイルタンク2内に貯留されることになる。また、第2油路12からオイルタンク2内に直接戻された油は、オイルタンク2内で歯車群の油滑を行う。
【0039】
第2油路12の分岐点15から分岐した第3油路13は、作動油タンク3に供給される。第3油路13には、第3油路を流れる流量を調整する流量調整手段としての絞り16が配設されている。流量調整手段としては、第3油路13と第2油路12との油路径を調整して、第3油路13から作動油タンク3に供給される油の流量を調整する構成にすることもできる。
【0040】
また、分岐点15の上流側には、オイルフィルタ6が設けられており、第3油路13内を流れる油の洗浄度を高めておくことができる。図3に示すように、第1油路11及び第2油路12により構成される循環回路は、油圧ポンプ4によって強制循環回路として構成されている。これにより、戻りポート25から戻された戻り油は、所定の圧油状態となっているので、戻りポート25から戻された戻り油の一部を変速機1の歯車群の上方まで持ち上げて、歯車群に油を撒布させることができる。
【0041】
更に、分岐点15においても戻り油に圧力が立っているので、第3流路13に設けた流量調整手段としての絞り16を利用して、第3流路13を流れる流量を調整することができる。流量調整手段としては上述したように、絞り16を第3油路13に設ける代わりに、分岐点15の下流側における第2油路12及び第3油路13の流路径を調整して第3油路13を流れる流量を制御することもできる。また、分岐点15の下流側における第2油路12及び第3油路13にそれぞれ絞りを設けて、第3油路13を流れる流量を調整することも、第3油路13に流量調整弁を設けることもできる。
【0042】
作動油タンク3内の油は、油圧ポンプ8により吸引されて、油路7を通ってブレーキ作動用の操作弁9に供給することができる。ブレーキ作動用の操作弁9からの出力圧油は、アクチュエータ5(例えば、湿式多板ブレーキブレーキ)を作動させる。ブレーキ作動用の操作弁9からの戻り油は、図示せぬオイルクーラを介してあるいは直接作動油タンク3内に戻すことができる。また、油圧ポンプ8とブレーキ作動用の操作弁9との間には、ブレーキ作動用の操作弁9に供給する油圧を維持するアキュムレータ10が設けられている。
【0043】
作動油タンク3内には第3油路13を介して常に油が供給されるので、作動油タンク3内における油の量を一定に保つことができる。作動油タンク3内において一定量を超えた油は、第4油路14を通ってオイルタンク2内に戻されることになる。このため、オイルタンク2内における油の量が、少なくなってしまうのを防止できる。
【0044】
しかも、作動油タンク3内には、常時流れている第2油路12からの油が流れ込むため、作動油タンク3内の油の油温を温めた状態にしておくことができる。これにより、ブレーキ作動用の操作弁9を介してアクチュエータ5を作動させる作動油の温度を、作動油として最適な油温状態に維持しておくことができる。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本願発明は、本願発明の技術思想を適用することができる装置等に対しては、本願発明の技術思想を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】ブレーキ装置におけるタンク部の側面図である。(実施例)
【図2】タンク部の正面図である。(実施例)
【図3】ブレーキ装置の回路図である。(実施例)
【図4】ブレーキ装置の側面図である。(従来例1)
【図5】ブレーキ装置の回路図である。(従来例2)
【符号の説明】
【0047】
1・・・変速機、2・・・オイルタンク、3・・・作動油タンク、6・・・オイルフィルタ、11・・・第1油路、12・・・第2油路、13・・・第3油路、14・・・第4油路、15・・・分岐点、16・・・絞り(流量調整手段)、24・・・オーバーフロー排出ポート、52・・・ブレーキペダル、54・・・クラッチハウジング、61・・・ディスクブレーキ装置、62・・・カム体、65・・・油圧ポンプ装置、66・・・ピストン、69・・・変速室、70・・・シリンダ室、81・・・変速機、82・・・オイルタンク、83・・・インジケータ、84・・・連通管、85・・・作動油タンク、92・・・ブレーキコントロールシステム、L1・・・エンジン停止時の上限レベル、L2・・・エンジン停止時の上限レベル、L3・・・エンジンがLo状態での上限レベル、L4・・・エンジンがLo状態での下限レベル、L5・・・作動油タンク内での油のレベル。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
変速機潤滑用のオイルタンクと、
前記オイルタンク内の油をアクチュエータに供給する第1油路、及び前記アクチュエータからの戻り油を前記オイルタンクに戻す第2油路を備えた循環回路と、
前記オイルタンクとは別体に構成されたブレーキ作動油用の作動油タンクと、
前記第2油路から分岐し、前記アクチュエータからの戻り油の一部を前記作動油タンクに導く第3油路と、
前記作動油タンクにおいてオーバーフローした油を前記オイルタンクに戻す第4油路と、
を備えてなることを特徴とするブレーキ装置。
【請求項2】
前記循環回路が、強制循環回路であることを特徴とする請求項1記載のブレーキ装置。
【請求項3】
前記第3油路に流量調整手段が設けられてなることを特徴とする請求項1又は2記載のブレーキ装置。
【請求項4】
前記第3油路よりも上流側の前記第2油路に、オイルフィルタが設けられてなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のブレーキ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−176375(P2007−176375A)
【公開日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−378258(P2005−378258)
【出願日】平成17年12月28日(2005.12.28)
【出願人】(000001236)株式会社小松製作所 (1,686)
【Fターム(参考)】