説明

ブロードキャストシステムにおけるユーザー個人向けサービスの提供方法と装置及びそのシステム

【課題】
本発明は、ブロードキャストシステムにおけるユーザー個人向けサービスの提供方法と装置及びそのシステムを提供する。
【解決手段】
ブロードキャストサービス(BCAST)加入管理部(BSM)は、最大許可コンテンツと最大許可サービス要素が追加された少なくとも一つの購買データフラグメントを含むサービス生成要求メッセージをBCASTサービス分配/調整部(BSDA)に送信する。BSDAは、購買データフラグメントを使用してサービスガイドを生成して移動端末に転送する。移動端末は、サービスガイドのサービス種類を確認した後に、個人向けサービス加入をBSMに要求し、この個人向けサービスに対応する暗号キーを受信して個人向けサービスを受信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブロードキャストサービス(Broadcast Service:以下、“BCAST”と称する)をサポートする携帯ブロードキャストシステムに関するもので、特にユーザーの選好度に基づいた個人向けサービス(personalized service)を提供する方法と装置及びそのシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
移動通信市場では、既存技術の再結合又は統合を通じて新たなサービスの生産が持続的に要求されている。現在、通信及びブロードキャスト技術の発展によって、従来のブロードキャストシステム及び移動通信システムにかわって、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant)のような携帯端末(以下、“移動端末”と称する)を通じたブロードキャストサービスが提供されている。
【0003】
このような潜在的で実質的な市場需要とマルチメディアサービスに対して急増するユーザーの要求、既存の音声サービスに加えてブロードキャストサービスのような新たなサービスを提供しようとするプロバイダの戦略、及びユーザーの要求を受け入れて移動通信事業を強化している情報技術(Information Technology:以下、“IT”と称する)企業の利害関係のため、移動通信サービスとインターネットプロトコル(Internet Protocol:以下、“IP”と称する)との融合は、次世代移動通信技術開発の主流となっている。これは、移動通信市場だけでなく、一般有線市場でも同様であり、多様な無線又はブロードキャストサービスを導入及び適用させる段階に至り、このような多方面にわたる融合は、有線又は無線ブロードキャストに関係なく多様なサービスに対して同一の消費環境を作るようになった。
【0004】
一方、オープンモバイルアライアンス(Open Mobile Alliance:以下、“OMA”と称する)は、個人向けモバイルソリューションの相互連動のための標準を研究する団体であって、主に移動通信用ゲーム、インターネットサービスに対する多様なアプリケーション標準を定める役割をする。特に、このOMAのワーキンググループの中で、OMA BCAST(Open Mobile Alliance Browser and Content Mobile Broadcast Working Group)では移動端末を用いてブロードキャストサービスを提供する技術標準を研究している。
【0005】
図1は、本発明が適用されるブロードキャストサービスシステムを示すブロック構成図である。これは、ブロードキャストサービスを提供するようにアプリケーション階層及びその下位階層の伝送階層までの標準技術を制定しているOMA BCAST作業グループの論理構造を示す。
【0006】
図1を参照すると、コンテンツ供給者(Content Creation:以下、“CC”と称する)101は、BCASTサービスの基になるコンテンツを供給する。このコンテンツは、通常のブロードキャストサービスのためのファイル、例えば映画、オーディオ、ビデオのためのデータを含むことができる。また、コンテンツ供給者101は、サービスガイドの生成及びこのサービスが伝送される伝送ベアラを決定するための上記コンテンツに対する属性(attribute)をBCASTサービスアプリケーション102に提供する。
【0007】
BCASTサービスアプリケーション102は、コンテンツ供給者101からBCASTサービスのデータを受信してメディア符号化、コンテンツ保護、双方向サービスを提供するのに適合した形態で加工する。また、BCASTサービスアプリケーション102は、コンテンツ供給者101から受信したコンテンツに対する属性をBCASTサービス分配/調整部(BCAST Service Distribution/Adaptation:BSDA)103とBCAST加入管理部(BCAST Subscription Management:BSM)104に提供する。
【0008】
BCASTサービス分配/調整部103は、BCASTサービスアプリケーション102から受信したBCASTサービスデータを用いてファイル及びストリーミング伝送、サービス収集、サービス保護、サービスガイドの生成及び伝送、及びサービス通知(notification)のような動作を遂行する。また、BCASTサービス分配/調整部103は、サービスをブロードキャスト分配システム112に合わせて調整する。
【0009】
BCAST加入管理部104は、BCASTサービスユーザーの加入及び料金関連機能のようなサービスを規定し、BCASTサービスに使用される情報を規定し、BCASTサービスを受信する移動端末をハードウェア又はソフトウェアにより管理する。
【0010】
移動端末(terminal)105は、コンテンツ及びサービスガイドとコンテンツ保護のようなプログラム支援情報を受信してユーザーにブロードキャストサービスを提供する。BDSサービス分配部111は、ブロードキャスト分配システム112及び双方向ネットワーク(Interaction Network)113と相互通信を通じて携帯ブロードキャストサービスを複数の移動端末に伝送する。
【0011】
ブロードキャスト分配システム112は、ブロードキャストチャンネルを介して携帯ブロードキャストサービスを伝送し、例えば、3GPP(3rd Generation Project Partnership)のMBMS(Multimdia Brodadcast Multicast Service)、第3世代同期移動通信標準機構である3GPP2(3rd Generation Project Partnership 2)のBCMCS(Broadcast Multicast Service)、デジタルブロードキャスト標準機構であるDVB(Digital Video Broadcasting)のDVB−H(DVB−Handheld)又はIP(Internet Protocol)ベースのブロードキャスト/通信ネットワークとなり得る。ここで、双方向ネットワーク113は、双方向チャンネルを提供し、例えばセルラーネットワークとなり得る。
【0012】
次に、論理エンティティ間の接続通路である参照ポイント(reference point)について説明する。参照ポイントは、目的に応じて複数のインターフェースを有する。このインターフェースは、所定の目的のために2個以上の論理エンティティ間の通信に使用され、そのためにメッセージ形式とプロトコルなどが適用される。
【0013】
図1において、BCAST−1 121はコンテンツ及びコンテンツ属性の送信経路であり、BCAST−2 122はコンテンツが保護され(Content−protected)、あるいはコンテンツが保護されない(Content−unprotected)BCASTサービスとBCASTサービスの属性及びコンテンツ属性の送信経路である。BCAST−3 123は、BCASTサービスの属性、コンテンツの属性、ユーザーの優先(preference)及び加入情報、ユーザー要求、その要求に対する応答の送信経路である。BCAST−4 124は、通知メッセージ、サービスガイドに使用される属性、コンテンツ保護及びサービス保護に使用されるキーの送信経路である。
【0014】
図1において、BCAST−5 125は、保護されたBCASTサービス、サービスが保護されないBCASTサービス、コンテンツが保護されたBCASTサービス、コンテンツが保護されないBCASTサービス、BCASTサービス属性、コンテンツ属性、通知、サービスガイド、BCASTサービス保護に使用されるDRM(Digital Right Management)RO(Right Object)及びキー値のセキュリティ要素(security material)とブロードキャストチャンネルを介して伝送されるすべてのデータと信号の送信経路である。
【0015】
図1において、BCAST−6 126は、保護されたBCASTサービス、保護されないBCASTサービス、コンテンツが保護されたBCASTサービス、コンテンツが保護されないBCASTサービス、BCASTサービス属性、コンテンツ属性、通知、サービスガイド、BCASTサービス保護に使用されるDRM RO及びキー値などのセキュリティ要素と双方向(interaction)チャンネルを介して伝送されるすべてのデータと信号の送信経路である。
【0016】
図1でBCAST−7 127は、サービス規定、加入情報、装置管理、BCASTサービス保護に使用されるDRM RO及びキー値のセキュリティ要素の受信に関連した制御情報の双方向チャンネルを介して伝送されるユーザー優先情報の送信経路である。
【0017】
BCAST−8 128は、BCASTサービスに対するユーザーのデータが連動される送信経路である。BDS−1 129は、保護されたBCASTサービス、保護されないBCASTサービス、BCASTサービス属性、コンテンツ属性、通知、サービスガイド及びBCASTサービス保護に使用されるDRM RO及びキー値などのセキュリティ要素の送信経路である。BDS−2 130は、サービス規定、加入情報、装置管理及びBCASTサービス保護に使用されるDRM RO及びキー値のセキュリティ要素の送信経路である。
【0018】
図1でX−1 131は、BDSサービス分配部111とブロードキャスト分配システム112との間の参照ポイントである。X−2 132は、BDSサービス分配部111と双方向ネットワーク113との間の参照ポイントである。X−3 133は、ブロードキャスト分配システム112と移動端末105との間の参照ポイントである。X−4 134は、BDSサービス分配部111及びブロードキャストチャンネルを通じた移動端末105間の参照ポイントである。X−5 135は、BDSサービス分配部111及び双方向チャンネルを通じた移動端末105間の参照ポイントである。X−6 136は、双方向ネットワーク113と移動端末105との間の参照ポイントである。
【0019】
図2は、本発明が適用されるブロードキャストサービスを受信するためのサービスガイドの構成を示す。これは、サービスガイドを生成するためのデータモデルを示す図である。図2において、各フラグメントを接続する実線は各フラグメント間の相互参照を意味する。
【0020】
図2は、サービスガイドデータモデルは、管理グループ200、供給グループ210、コアグループ220、及びアクセスグループ230で構成される一例を示す。
【0021】
管理(administrative)グループ200は、移動端末がサービスガイドを受信するための基本情報を提供するグループである。すなわち、全体サービスガイドの上位構成情報を提供する。管理グループ200は、サービスガイド転送記述子(Service Guide Delivery Descriptor)フラグメント201を含む。
【0022】
供給グループ210は、加入及び購買情報を含む。供給グループ210は、購買アイテム(PurchaseItem)フラグメント211、購買データ(PurchaseData)フラグメント212、及び購買チャンネル(PurchaseChannel)フラグメント213から構成される。
【0023】
また、コアグループ220は、サービス、コンテンツ、スケジュールのようなサービスガイドの核心部であり、サービスフラグメント221、スケジュールフラグメント222、及びコンテンツフラグメント223を含む。
【0024】
アクセスグループ230は、サービス又はコンテンツに接続できるように接続情報を提供し、アクセスフラグメント231及びセッション記述(Session Description)フラグメント232を含む。
【0025】
その他のサービスガイド情報は、図2に示すように、上記した4個のグループ以外にプレビューデータ(PreviewData)フラグメント241と双方向データ(InteractivityData)フラグメント251を含む。上記した各々の構成要素は、サービスガイドを構成する最小単位であるフラグメントと呼ばれる。すなわち、一つのサービスガイドは、それぞれの目的を有するフラグメントで構成され、それぞれのフラグメントは用途によってグループに区分される。図2で、各フラグメントを連結する実線は、各フラグメント間の相互参照を意味する。
【0026】
次に、上述した各フラグメントについて説明する。サービスガイド転送記述子フラグメント201は、サービスガイドを構成するフラグメントを有しているサービスガイド転送ユニット(Service Guide Delivery Unit:以下、“SGDU”と称する)が位置する転送セッション情報を通知し、SGDUに対するグルーピング情報及び通知メッセージを受信するためのエントリポイント(Entry Point)を通知する。また、サービスガイド転送記述子フラグメント201は、サービスガイド受信のためのエントリポイント及びフラグメントのコンテナ(Container)であるSGDUに対するグルーピング情報(Grouping Information)を知らせる。
【0027】
購買アイテムフラグメント211は、サービス、コンテンツ、時間などのバンドル(Bundle)を提供してユーザーが該当購買アイテムフラグメント211を加入又は購買できるように助ける。購買データフラグメント212は、サービス又はサービスバンドルに対するコスト情報、プロモーション情報のような購買及び加入に関する具体的な情報を含む。購買チャンネルフラグメント213は、加入又は購買のための接続情報を通知する。
【0028】
サービスフラグメント221は、全体サービスガイドの中心としてブロードキャストサービスに含まれるコンテンツの上位集合体であり、サービスの内容、ジャンル、サービス領域などの情報を含む。スケジュールフラグメント222は、ストリーミング、ダウンロード(Downloading)のようなサービスに含まれたコンテンツそれぞれの時間情報を示す。コンテンツフラグメント223は、ブロードキャストされるコンテンツに関する詳細な説明、ターゲットユーザーグループ、サービス領域、ジャンルを含む。
【0029】
アクセスフラグメント231は、サービスを見られるように接続と関連した情報を提供し、該当接続セッションに関する伝送方法、セッション情報を提供する。
【0030】
セッション記述(Session Description)フラグメント232は、アクセスフラグメント231に含まれることができ、URI(Uniform Resource Identifier)形態で位置情報を提供することによって、移動端末が該当セッション記述フラグメント232に関する情報を確認可能にする。セッション記述フラグメント232は、該当セッションに存在するマルチメディアコンテンツに関するアドレス情報、コーデック情報などを提供する。
【0031】
また、プレビューデータ(PreviewData)フラグメント241は、サービス、スケジュール、コンテンツに関するプレビュー情報を提供するために使用され、双方向データ(Interactivity Data)フラグメント251は、該当サービス、スケジュール、コンテンツによって放送中に双方向サービスの提供に使用される。
【0032】
サービスガイドに関する具体的な情報は、添付された図2の上位データモデルに基づいて詳細内容及び値を提供するための多様な要素値及び属性値によって定義される。
【0033】
上述したように、BCASTシステムでは、有線システムでサービスを提供することと同様に、非常に多様でかつ多量のサービスをサービスガイドを通じてユーザーに提供しようとする。
【0034】
しかしながら、移動端末、すなわち携帯ブロードキャストシステムの特性を考慮すれば、ユーザーは、移動中、あるいは時間に余裕がある場合にサービスを使用するようになる。このとき、ユーザーは、使用する所望のサービスを探し出すために相当な時間を必要とする。
【0035】
このような理由で、ユーザーは、大きな不便をこうむっている。この問題を解決するためには、ユーザーがより迅速に必要なサービスを享受できるサービス提供方法が必要である。さらに、ユーザーによって選好されるサービスが常に提供できる場合、ユーザーがサービス選択に費やす時間を短縮するためのサービス提供方法が必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0036】
そこで、本発明は上記従来のブロードキャストサービスを提供する方法及び装置とそのシステムにおける問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、ブロードキャストシステムにおいてユーザーの選好度を考慮したブロードキャストサービスを提供する方法及び装置とそのシステムを提供することにある。
【0037】
また、本発明の目的は、ブロードキャストシステムにおいて移動端末ユーザーの選好度を考慮してユーザーに個人向けサービスを提供する方法及び装置とそのシステムを提供することにある。
【0038】
さらに、本発明の目的は、ブロードキャストシステムにおいて移動端末のユーザーが個人向けサービスに加入し、加入した特定サービス及びコンテンツを受信する方法及び装置とそのシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0039】
上記のような目的を達成するために、本発明の一態様によれば、ブロードキャストシステムで加入管理部が個人向けサービスを提供するステップと、ユーザーがユーザー選好度及び加入期間を加入管理部に伝送するステップと、ユーザーの選好度及び加入期間を考慮して加入管理部がユーザーの個人向けサービスに対する加入を処理するステップとを具備することを特徴とする。
【0040】
本発明の他の態様によれば、ブロードキャストサービス(BCAST)における個人向けサービスを提供する方法であって、BCAST加入管理部(BSM)によって、最大許可コンテンツと最大許可サービス要素が追加された少なくとも一つの購買データフラグメントを含むサービス生成要求メッセージをBCASTサービス分配/調整部(BSDA)に送信するステップと、BSDAによって、購買データフラグメントを用いてサービスガイドを生成し、生成されたサービスガイドを移動端末に転送するステップと、移動端末によって、サービスガイドのサービスタイプを確認して個人向けサービスの加入をBSMに要求するステップと、BSMによって、個人向けサービスに対する最終的に選択するか否かを決定する情報を含む加入応答メッセージを送信し、個人向けサービスに対応する暗号キーを移動端末に送信するステップとを具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0041】
本発明は、移動端末のような携帯通信デバイスを通じてユーザーのサービス選好度を満足するブロードキャストサービスを提供する効果を有する。また、本発明は、携帯ブロードキャストサービスを提供するシステムでユーザーのサービス又はサービスコンテンツの選択及び加入時に、最小の時間で最上のユーザー選好度を満足させるユーザーの個人向けサービスを提供する効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明が適用されるOMA BCASTの論理構成を示す図である。
【図2】本発明が適用されるサービスガイドの構成を示す図である。
【図3】本発明による個人向けサービスを提供するためのメッセージフローを示す図である。
【図4】本発明の一実施形態による移動端末の信号フローチャートである。
【図5】本発明の一実施形態によるBSMの信号フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0043】
以下、本発明の望ましい実施形態を添付の図面を参照して詳細に説明する。
下記の説明では具体的な特定事項が示されているが、これは本発明のより全般的な理解を助けるために提供されるだけで、このような特定事項がなくても本発明が実施できることは、当該技術分野における通常の知識を持つ者には明らかである。また、本発明の説明において、関連した公知の機能又は構成に関する具体的な説明が本発明の要旨を不明にすると判断される場合に、その詳細な説明を省略する。
【0044】
後述する詳細な説明では、上述した技術的課題をなすために本発明の代表的な実施形態を提示する。また。本発明では、説明の便宜のために非同期移動通信標準である3GPP又は移動端末のアプリケーションの標準機構であるOMA BCASTによって定義されるエンティティの名称を同一に使用するが、このような標準及び名称が本発明の範囲を限定するものではなく、類似した技術的背景を有するシステムにも適用可能であることはもちろんである。
【0045】
一例として、本発明が適用されるOMA BCASTは、サービスガイド、ダウンロード及びストリーミング伝送技術、サービス及びコンテンツ保護技術、サービス加入、ローミングなど携帯端末の環境でIPベースのブロードキャストサービスを提供するための技術を標準化している。これと関連して、本発明は、有無線環境の融合による統合サービス提供の市場流れを反映するために、OMA BCASTのような携帯ブロードキャスト技術もモバイル環境を超えて有無線統合環境でサービスを提供できる方案を提供しようとする。
【0046】
そして、本発明の便宜のために、OMA BCAST技術のサービスガイドそれぞれのフラグメントに対する詳細な要素値及び属性値は詳細な説明に含めていない。一例による詳細な要素値及び属性値は本発明を制限してはならず、携帯ブロードキャストサービスのために提供されるサービスガイドに関して、以後必要によって定義されるすべての要素値及び属性値は、本発明に適用できることを意味する。
まず、本発明で使用されるメッセージスキーマ(schema)の説明は<表1>に示す通りである。
【0047】
【表1】

【0048】
ここで、名称(Name)は、該当メッセージを構成する要素値と属性値に対する名称を示す。タイプ(Type)は、該当名称が要素値又は属性値のうちどの形態であるかを意味する。要素値は、E1,E2,E3,E4のような値を有し、E1は全体メッセージに対する上位要素値を、E2はE1の下位要素値を、E3はE2の下位要素値を、E4はE3の下位要素値を、各々示す。属性値はAで表示し、Aは該当要素の属性値を示す。一例として、E1下位のAは、E1の属性値を示す。カテゴリ(Category)は、該当要素値又は属性値が必須内容であるか否かを区分するために使用され、必須である場合にはM値を有し、オプションである場合には0値を有する。濃度(Cardinality)は、要素間の関係を示し、0,0..1,1,0..n,1..nの値を有する。0はオプションを意味し、1は必須関係を意味し、nは複数の値を有することができることを意味する。例えば、0..nは該当要素値がなく、あるいはn個の値を有することが可能であることを意味する。記述(Description)は、該当要素又は属性値が意味することを示し、データタイプ(DataType)は、該当要素値又は属性値に対するデータ形態を示す。
【0049】
図3は、本発明によって個人向けサービスを提供するためのメッセージフローを示す。
【0050】
図3を参照すると、ブロードキャストシステムは、移動端末301と、BCASTサービス分配/調整部(BSDA)302と、BCAST加入管理部(BSM)303とを含む。これらの論理エンティティは、各々図1の105,103,104と同一である。
【0051】
ステップ304で、BSM303はBSDA302に個人向けサービス生成を要求する。このとき、BSM303は、移動端末301の個人向けサービス加入時に必要な購買情報を示す購買データフラグメントをサービス生成要求メッセージと一緒に含んで伝送する。ここで、購買データフラグメントは、一つの個人向けサービスを表すために複数個が存在する場合もある。これは、移動端末301のユーザーに多様な加入期間を提供するためである。また、個人向けサービスを構成することにおいて、サービスプロバイダは、特定期間の間サービスを提供し、あるいは特定コンテンツ、又は特定サービスの数だけサービスを提供し、あるいは特定期間の間に特定コンテンツ又は特定サービスの数だけサービスを提供する方案を提供できる。
【0052】
本発明では、この個人向けサービスのために購買データフラグメントに新規要素である最大許可コンテンツ(以下、‘MaxAllowedContent’と称する)及び最大許可サービス(以下、‘MaxAllowedService’と称する)を定義する。このMaxAllowedContent及びMaxAllowedService要素は、サービスプロバイダがユーザーに個人向けサービスに加入することを提供する場合に、いくつかの最大サービス又はいくつかの最大コンテンツが使用可能であるかを知らせるために使用される。
下記の<表2>は、本発明で提案した新規要素であるMaxAllowedContent及びMaxAllowedServiceが追加される購買データフラグメントを示す。
【0053】
【表2】


【0054】
ステップ304で個人向けサービス生成要求を受信すると、BSDA302は、要求メッセージと共に受信した購買データフラグメントを用いて個人向けサービスが含まれたサービスガイドを生成する。ステップ305で、BSDA302は、生成されたサービスガイドを移動端末301に伝送する。すなわち、ステップ305で転送されるサービスガイドには、個人向けサービスを知らせるために個人向けサービスフラグメントが生成される。個人向けサービスフラグメントをサポートするために、本発明では、‘PersonalizedService’をサービスフラグメントに新たなサービスタイプとして定義する。個人向けサービスを知らせるこのサービスタイプ‘PersonalizedService’が追加されたサービスフラグメントの構成は、下記の<表3>の通りである。
【0055】
【表3】


【0056】
ステップ305でサービスガイドを受信すると、移動端末301は、サービスガイドのサービスタイプを用いて個人向けサービスを確認する。移動端末301は、サービスを加入するための購買条件を購買データフラグメントを通して確認し、このサービスを選択した後に、ステップ306で加入要求をBSM303に送信する。
このとき、ステップ306で使用される加入要求メッセージは、BCASTによって定義された加入要求メッセージに、本発明のために新たにユーザー選好度を示すUserPreference要素とその下位要素であるgenre及びPreferenceProfileを含む。PreferenceProfileは、attributeName及びattributeValue要素に分けられる。ここで、UserPreference要素は、個人向けサービス加入を指示し、必要な情報を示す。このgenre要素とユーザーが関心を有するサービス又はコンテンツジャンルを示し、PreferenceProfileはユーザーの細部的である選好度を伝送するために使用される。2個の要素は、複数個で使用でき、各々一つずつ又は共に使用されることができる。あるいは、それらが使用されないこともできる。
【0057】
別途に選好度を表示せずに、BSM303に含まれているユーザー選好プロファイルを使用しようとする場合、移動端末301は、PreferenceProfile及びgenre要素がないメッセージをBSM303に伝送すればよい。
下記の<表4>は、上述した内容が反映されたサービス加入要求メッセージを示す。これは、UserPreferenceが追加された加入要求メッセージである。
【0058】
【表4】




【0059】
ステップ306で個人向けサービス加入要求を受信すると、BSM303は、受信したメッセージに個人向けサービスに必要な情報がない場合、ステップ307で格納されているユーザープロファイルを用いて個人向けサービスに必要な情報を獲得する。一方、ステップ308で、BSM303は、個人向けサービス加入要求メッセージを通して獲得した個人向けサービス生成情報又はBSM303に格納されているユーザープロファイルを通じて個人向けサービスを生成する。ステップ308で生成された個人向けサービスに対して、BSM303は、ステップ309で、移動端末301に個人向けサービス応答メッセージを伝送する。
【0060】
ステップ309で、伝送される応答メッセージは、BCASTによって定義されたサービス加入応答メッセージに、本発明のために追加されるPersonalizedService要素とその下位要素であるConfirmationRequired、ScheduleId、ServiceId、及びContentId要素が含まれる。選択的にPurchaseItemFragment及びPurchaseDataFragmentが追加されることができる。加入応答メッセージのPersonalizedService要素は、該当メッセージが個人向けサービス加入要求に対する応答及び関連情報を知らせる要素である。
【0061】
BSM303は、個人向けサービス提供のために、ユーザーに多様なタイプの個人向けサービス候補を選定してユーザーに選択要求をし、ConfirmationRequiredは、BSM303がユーザーのために生成した個人向けサービスのリストの中でユーザーの最終選択及び確認要求をする場合に使用される。ScheduleIdは、スケジュールフラグメントの識別子であり、移動端末301に任意の時間に基づいてユーザーにサービス及びコンテンツを提供することを通知するために使用される。ServiceId及びContentIdは、各々サービスフラグメント及びコンテンツ識別子であり、スケジュールフラグメントの時間情報に従ってどのサービス又はコンテンツを提供するかを通知するために使用される。
【0062】
選択的に使用できるPurchaseItemFragment及びPurchaseDataFragmentは、BSM303で購買フラグメントを新たにユーザーのためにサーバで定義して個人向けサービスを提供する場合に使用するPurchaseItemFragmentは、個人向けサービスでサービス、コンテンツ、時間などの情報を提供し、PurchaseDataFragment は、PurchaseItemFragmentのコスト情報、プロモーション情報のような購買及び加入に対する具体的な情報を含む。
下記<表5>は、上記の内容が反映されたサービス加入応答メッセージを示す。これは、PersonalizedService要素が追加された加入応答メッセージである。
【0063】
【表5】


【0064】
ステップ310は、選択的に生成できるメッセージを示す。サービスプロバイダが、個人向けサービスの生成において、ユーザーに同一の時間又は加入を要求したコンテンツ又は加入を要求したサービス数以上のサービスやコンテンツを提供することによって、ユーザーが選択できるようにステップ309で加入応答メッセージを生成して伝送する場合、ステップ310で、ユーザーは、このプロバイダが提供したリストから所望するサービス又はコンテンツを選択して最終的にBSM303に個人向けサービスリスト確認メッセージを伝送できる。ステップ310で伝送される個人向けサービスリスト確認メッセージの構成は、<表6>の通りである。
【0065】
【表6】

【0066】
最後に、ステップ311で、BSM303は、コンテンツ又はサービスの使用のために必要な暗号キー(LTKM)を移動端末301に伝送する。この暗号キーは、BCASTによって定義された方式で伝送され得る。
【0067】
図4は、本発明によって個人向けサービスをサポートする移動端末の信号フローチャートである。
図4を参照すると、移動端末は、ステップ401で、BSMからサービスガイドを受信し、ユーザーにサービスガイド内容を提供する。ユーザーは、ステップ401で、サービスガイドを通して個人向けサービスの存在を認知し、ステップ402で所望する個人向けサービスを選択する。このとき、ユーザーは、BSM303に存在するプロファイルを用いて個人向けサービスを選択できる。
【0068】
ステップ402で選択された個人向けサービス情報を獲得すると、移動端末301は、ステップ403で、加入要求メッセージを生成してBSM303に伝送する。ステップ403で伝送されたこのメッセージは、<表4>に示すようである。
【0069】
ステップ404で、移動端末は、BSMから加入応答メッセージを受信する。ステップ404で受信された加入応答メッセージは、<表5>に示すようであり、このメッセージは、ユーザーが加入した個人向けサービスの構成に必要な情報を有する。
【0070】
移動端末は、ステップ404で獲得した個人向けサービスの構成に必要な情報を分析する。ConfirmationRequiredが存在する場合、移動端末は、ステップ405で、ユーザーに最終的へ個人向けサービスの構成に対する選択を要求する。選択が必要でない場合には、移動端末は、ステップ407で、個人向けサービスをユーザーに提供するために各サービス及びコンテンツを把握して構成した後に登録する。しかしながら、ユーザーの最終選択が必要である場合には、移動端末は、<表6>に示すように、個人向けサービスリスト確認メッセージを生成してBSMに伝送し、ユーザーによって選択されたサービス及びコンテンツに基づいてステップ407以後のステップを遂行する。
【0071】
ステップ408で、移動端末は、個人向けサービスを構成する各サービス及びコンテンツのアクセスに必要な暗号キー(LTKM)をBSMから受信する。その後、移動端末は、暗号キーを用いて該当サービス及びコンテンツを受信する。
【0072】
図5は、本発明によって個人向けサービスをサポートするBSMの信号フローチャートである。
【0073】
図5を参照すると、BSMは、ステップ501で、BSDAに個人向けサービス生成を要求する。ここで、BSMは、BSDAに購買データフラグメント、例えば、<表2>の購買データフラグメントを各々プロバイダが指定した個人向けサービス料金率によって各々生成して伝送する。ステップ502で、BSMは、BSDAを通じて、サービスガイドを受信した移動端末から<表4>に示した加入要求メッセージを受信する。BSMは、ステップ503で、受信した加入要求メッセージが個人向けサービス加入要求メッセージであるか否かを確認する。受信したメッセージが一般的な加入要求メッセージである場合、BSMは、ステップ504で、通常的な加入手順を遂行する。一方、受信したメッセージが個人向けサービス加入要求メッセージであると判断された場合には、BSMは、ステップ505で、受信した加入要求メッセージのPersonalizedService要素を分析してジャンル、ユーザー提供プロファイル又はBSMに格納されているプロファイルを用いて個人向けサービスを生成する。個人向けサービスは、スケジュールフラグメントに基づいて関連したサービス及びコンテンツフラグメントを選択して生成される。
【0074】
このとき、BSMは、ユーザーによって加入要求されたコンテンツ又はサービスの数以上のコンテンツ又はサービスを用いて、個人向けサービスを生成し、ユーザーに最終選択を要求する場合にはステップ506に進行する。
【0075】
一方、ステップ503で受信したユーザーの加入要求による個人向けサービスを生成する場合には、BSMは、ステップ507で、個人向けサービスに該当する各フラグメントの識別子を挿入した加入応答メッセージを<表5>に示すように生成して移動端末に伝送する。その後、BSMは、ステップ511を遂行する。
【0076】
ステップ505及び506を通じてユーザーによって要求される加入条件に対して多様な選択を提供してユーザーに最終選択を許容しようとする場合、BSMは、ステップ508で様々なフラグメント識別子を用いて加入応答メッセージを<表5>に示すように生成し、ConfirmationRequiredを設定して移動端末に伝送する。
【0077】
その後、BSMは、ステップ509で、<表6>に示すような個人向けサービス確認メッセージを移動端末から受信し、ステップ510で該当ユーザーの最終個人向けサービスを確認する。BSMは、ステップ511で、個人向けサービスの使用に必要な暗号キー(LTKMM)を移動端末に伝送する。
【符号の説明】
【0078】
101 コンテンツ供給者
102 BCASTサービスアプリケーション
103 BCASTサービス分配/調整部
104 BCAST加入管理部
105 移動端末
111 BDSサービス分配部
112 ブロードキャスト分配システム
113 双方向ネットワーク
200 管理グループ
210 供給グループ
220 コアグループ
230 アクセスグループ
301 移動端末
302 BCASTサービス分配/調整部
303 BCAST加入管理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブロードキャストサービス(BCAST)における個人向けサービスを提供する方法であって、
BCAST加入管理部(BSM)によって、最大許可コンテンツと最大許可サービス要素が追加された少なくとも一つの購買データフラグメントを含むサービス生成要求メッセージをBCASTサービス分配/調整部(BSDA)に送信するステップと、
前記BSDAによって、前記購買データフラグメントを用いてサービスガイドを生成し、前記生成されたサービスガイドを移動端末に転送するステップと、
前記移動端末によって、前記サービスガイドのサービスタイプを確認して前記個人向けサービスの加入を前記BSMに要求するステップと、
前記BSMによって、前記個人向けサービスに対する最終的に選択するか否かを決定する情報を含む加入応答メッセージを送信し、前記個人向けサービスに対応する暗号キーを前記移動端末に送信するステップと、
を具備することを特徴とする個人向けサービスを提供する方法。
【請求項2】
個人向けサービスを提供するブロードキャストサービス(BCAST)装置及びそのシステムであって、
サービスガイドからサービスタイプを確認して前記個人向けサービス加入を要求する移動端末と、
前記移動端末からの要求によってユーザーの選好度及び加入期間を考慮して前記個人向けサービスに加入を完了し、前記個人向けサービスに対応する暗号キーを前記移動端末に提供するBCAST加入管理部(BSM)と、
を含むことを特徴とする個人向けサービスを提供するブロードキャストサービス装置及びそのシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2011−522450(P2011−522450A)
【公表日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−502864(P2011−502864)
【出願日】平成21年4月3日(2009.4.3)
【国際出願番号】PCT/KR2009/001743
【国際公開番号】WO2009/145496
【国際公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【出願人】(503447036)サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド (2,221)
【Fターム(参考)】