説明

プラスチックマグネットの製造方法及びプラスチックマグネット

【課題】本発明の目的は、酸化防止剤の添加量及び添加タイミングを最適化し、十分な酸化劣化抑制効果を実現し、磁気特性が損なわれることを有効に防止することができるプラスチックマグネットの製造方法及びプラスチックマグネットを提供することにある。
【解決手段】プラスチックマグネットの製造方法に関する。
磁粉11にカップリング剤を混合し、カップリング処理を行う第1の工程と、磁粉11に、樹脂バインダ13を混合する第2の工程と、磁粉11と樹脂バインダ13との混合物に酸化防止剤14を混合して混合物を形成する第3の工程と、混合物を圧縮成型し、圧縮成型物を形成する第4の工程と、圧縮成型物を加熱硬化する第5の工程とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラスチックマグネットの製造方法及びプラスチックマグネットに関し、より詳細には、耐腐食性及び耐酸化劣化性を向上させたプラスチックマグネットの製造方法及びプラスチックマグネットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、電気製品等の分野において、永久磁石が使用されることが多い。
このような永久磁石としては、焼結フェライト磁石、サマリウムコバルト合金磁石等が一般的に知られている。
しかし、これらの磁石は機械的に脆いという欠点があるため、二次的加工が必要となる等の問題点を抱えていた。
この問題点を解消するために、プラスチックマグネットが開発された。
プラスチックマグネットとは、Nd−Fe−B、Sm−Fe−N等の磁粉を原料とし、これにエポキシ樹脂等の樹脂バインダを混合して圧縮成形することにより形成される磁石である。
【0003】
しかし、このようなプラスチックマグネットは、希土類元素が活性であるため、腐食しやすいという問題点がある。
このため、プラスチックマグネットの耐腐食性を向上させるために、磁粉に樹脂をコーティングする方法や、磁石表面を塗装する方法等が提案されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
【0004】
また、Nd−Fe−B、Sm−Fe−N等の磁粉を原料とし、これにエポキシ樹脂等の樹脂バインダを混合して圧縮成形することにより形成されるプラスチックマグネット中の磁粉は、バインダ樹脂を透過する酸素によって酸化劣化して減磁するという問題点がある。
また、高温下では、酸化劣化反応が進みやすいため、磁束減少が大きくなる傾向がある。
このような圧縮成形プラスチックマグネットの耐酸化劣化性向上の手段として、磁粉への耐酸素コーティングを行う技術が提案されている(例えば、特許文献3及び特許文献4参照)。
しかし、耐酸素コーティングは、圧縮成型時の磁粉のワレ、欠け等によるコーティング剥離等が懸念される。
【0005】
更に、耐腐食性を高めたプラスチックマグネットにおいて、より高い酸化劣化防止性を確保するために、ポリオレフィン及び磁性粉末からなるプラスチックマグネットに、フォスフォネート系化合物及び重金属不活性剤を添加する技術が提案されている(例えば、特許文献5参照)。
特許文献5の技術では、フォスフォネート化合物がポリオレフィン(ポリプロピレン)の酸化劣化を防止する機能を有すること、及び重金属不活性剤がポリオレフィンの触媒的酸化劣化作用を不活性化する機能を有することを利用し、これらをプラスチックマグネットの組成として添加したものである。
このフォスフォネート化合物と重金属不活性剤との相互作用により、長期的に安定なプラスチックマグネットを製造することができる。
【0006】
【特許文献1】特開平10−055907号公報
【特許文献2】特開平10−256012号公報
【特許文献3】特開平07−130519号公報
【特許文献4】特開2005−217306号公報
【特許文献5】特公平07−116328号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
このように、プラスチックマグネットに関する耐腐食性及び耐酸化劣化性の問題を解決するために様々な提案がなされてきたが、どれも満足できる程度に耐腐食性及び耐酸化劣化性を実現できるものではなかった。
【0008】
本発明の目的は、上記各問題点を解決することにあり、酸化防止剤の添加量及び添加タイミングを最適化し、十分な酸化劣化抑制効果を実現し、磁気特性が損なわれることを有効に防止することができるプラスチックマグネットの製造方法及びプラスチックマグネットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題は、本発明に係るプラスチックマグネットの製造方法によれば、プラスチックマグネットの製造方法であって、磁粉にカップリング剤を混合し、カップリング処理を行う第1の工程と、前記カップリング剤が表面にコーティングされた前記磁粉に、樹脂バインダを混合する第2の工程と、前記カップリング剤が表面にコーティングされた前記磁粉と、前記樹脂バインダとの混合物に酸化防止剤を混合して混合物を形成する第3の工程と、前記混合物を圧縮成型し、圧縮成型物を形成する第4の工程と、前記圧縮成型物を加熱硬化する第5の工程と、を備えることにより解決される。
【0010】
このように本発明においては、酸化防止剤の添加タイミングを、磁粉をカップリング剤でコーティングし、樹脂バインダを添加した後とした。
つまり、カップリング剤がコーティングされた磁粉間を連結する樹脂バインダに、酸化防止剤を混入させることとなる。
よって、この酸化防止剤により、樹脂バインダ内を透過した酸素分子及び水分子、及び圧縮成型時に生じた空隙内の酸素分子により、磁粉が酸化することを防止することができ、耐腐食性及び耐酸化劣化性を向上させたプラスチックマグネットを製造することができる。
【0011】
また、請求項1に記載の発明において、前記第5の工程に次いで、加熱硬化した前記圧縮成型物の表面に防錆処置を行う第6の工程を備えるよう構成されていると好適である。
このように構成されているので、請求項1の発明に加えて、更に確実に酸化劣化を防止することができる。
このように、請求項1の発明に加えて更に、磁粉が酸化することを防止することができ、耐腐食性及び耐酸化劣化性を向上させたプラスチックマグネットを製造することができる。
【0012】
更に、請求項1に記載の発明において、前記磁粉は、希土類磁粉であると好適である。
また、請求項1に記載の発明において、前記酸化防止材は、ゼオライトであると好適である。
このように磁粉が希土類で構成されているため、磁気特性は高い。
また、酸化防止剤としてゼオライトを使用することにより、このゼオライトの酸素分子及び水分子の吸着機能により、有効に、磁粉の酸化劣化を防止することができる。
このため、有効に、磁粉が酸化することを防止することができ、耐腐食性及び耐酸化劣化性を向上させたプラスチックマグネットを製造することができる。
【0013】
また、請求項1に記載の発明において、前記第3の工程では、前記酸化防止剤としてのゼオライトを、前記磁粉に対して1重量%以上であって15重量%以下添加するよう構成されていると好適である。
このゼオライトの含有量が、最適な含有量である。
ゼオライトの添加量を多くすると、酸素分子及び水分子の吸着能力は向上するが、磁粉の含有率が低下するため、磁気効率が低下する。
このため、耐腐食性及び耐酸化劣化性と、磁気効率を両立させるために、ゼオライトの添加率を磁粉に対して1重量%以上であって15重量%以下に設定すると好適である。
【0014】
また、本発明に係るプラスチックマグネットは、表面にカップリング剤がコーティングされた磁粉と、該磁粉間の間隙に混合された樹脂バインダ及びゼオライトを備え、該ゼオライトは、前記磁粉に対して1重量%以上であって15重量%以下の比率で存在するものである。
このように構成されているため、耐腐食性及び耐酸化劣化性が充足されるとともに、磁気効率を両立したプラスチックマグネットを提供することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、酸化防止剤の添加量及び添加タイミングを最適化することにより、十分な酸化劣化抑制効果を実現し、磁気特性が損なわれることを有効に防止することができる。
ゼオライトの添加量を多くすると、酸素分子及び水分子の吸着能力は向上するが、磁粉の含有率が低下するため、磁気効率が低下する。
このため、ゼオライトの添加率を磁粉に対して1重量%以上であって15重量%以下に設定することにより、耐腐食性及び耐酸化劣化性と、磁気効率を両立させることが可能となった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、以下に説明する構成は本発明を限定するものでなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
本実施形態は、酸化防止剤の添加量を最適化することにより、十分な酸化劣化抑制効果を実現し、磁気特性が損なわれることを有効に防止することができるプラスチックマグネットの製造方法及びプラスチックマグネットに関するものである。
【0017】
図1乃至図7は、本発明の一実施形態を示すものであり、図1はプラスチックマグネットの製造工程を示す工程図、図2はゼオライトが添加されていない場合の酸化メカニズムを示す説明図、図3はゼオライトが添加された場合の酸化抑制メカニズムを示す説明図、図4はゼオライトが水及び酸素分子の吸着に優れるメカニズムを示す説明図、図5はゼオライトの吸着サイトの様子を示す説明図、図6は耐腐食試験結果を示すグラフ、図7は耐酸化劣化性試験結果を示すグラフである。
【0018】
図1により、プラスチックマグネット1の製造工程を説明する。
まず、原料となる磁粉11を準備する。
本実施形態において使用される磁粉11は、磁気特性の高い希土類磁粉である。
例えば、Nd−Fe−B系磁粉や、Sm−Fe−N系磁粉が使用される。
また、磁粉11は、異方性磁粉及び等方性磁粉、どちらを使用することもできる。
ただし、異方性磁粉を使用した場合には、等方性磁粉を使用した場合に比して、磁気特性は高くなるが、配向成型が必要であり、形状によって高い磁気特性が得られないことがある。
また、等方性磁粉を使用した場合には、異方性磁粉を使用した場合に比して、磁気特性は低いが、配向成型が不要で安定した特性が得られる。
本実施形態においては、等方性磁粉を使用している。
【0019】
この磁粉にカップリング剤を添加して混合する。
このカップリング剤は、磁粉11と樹脂バインダ13との接着性を向上させるために使用される。
このカップリング剤としては、発明の目的から逸脱しなければどのようなものを使用することもできるが、例えば、シラン系カップリング剤、ボラン系カップリング剤が使用される。
【0020】
次いで、この磁粉11とカップリング剤との混合物に、樹脂バインダ13と潤滑剤とを添加して混合する。
樹脂バインダ13としては、触媒による自己反応硬化型のものや硬化剤添加型等の樹脂材料が使用される。
例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、PPS、ノボラック樹脂等が使用される。
潤滑剤は、成型時に加えられる圧力による、型と磁粉の磨耗の低減、及び磁粉同士の磨耗の低減のために使用される。
この潤滑剤としては、例えば、ステアリン酸亜鉛が使用される。
【0021】
次いで、酸化防止剤としてゼオライト14を添加して混合する。
ゼオライト(zeolite)とは、結晶中に微細孔を有するアルミノ珪酸塩の総称である。
このゼオライトは、その性質から、分子ふるい、イオン交換材、触媒、吸着剤等として広く使用されている。
ゼオライト14は、約1重量%〜約10重量%添加される。
このように、希土類磁粉にカップリング剤を添加してカップリング反応させた後、樹脂バインダ13、潤滑剤、ゼオライト14を添加して均一に混合した後、圧縮成型が実施される。
これは、上記混合物を成型型に充填し、圧力を印加することにより実施される。
この後、加熱硬化を行うことにより、樹脂を硬化させる。
【0022】
また、樹脂硬化が終了した後に、表面防錆処理が行われ、プラスチックマグネット1が形成される。
表面防錆処理としては、一般的に実施されている方法が適用される。
例えば、磁石表面への防錆処理としては、電着塗装処理又は吹付塗装処理等が実行される。
また、磁粉の防錆処理としては、例えば、めっき処理、金属蒸着処理、コーティング処理、防錆剤の含浸処理等が実行される。
【0023】
次いで、図2乃至図5により、ゼオライト14の効果のメカニズムについて説明する。
図2及び図3により、ゼオライト14の吸着作用による磁粉11の酸化抑制メカニズムについて説明する。
本明細書及び図面においては、酸素原子を「酸素原子2a」、水素原子を「水素原子3a」、酸素分子を「酸素分子20」、水分子を「水分子30」、磁粉を「磁粉11」、錆を「錆12」、と記す。また、上記の通り、樹脂バインダを「樹脂バインダ13」、ゼオライトを「ゼオライト14」と記している。
【0024】
図2に示すように、ゼオライト14を添加していないプラスチックマグネット1´では、樹脂バインダ13を通過する酸素分子20及び水分子30によって、磁粉11が酸化し錆12となる。
つまり、酸素分子20及び水分子30を構成する酸素原子2aが、磁粉11に接触することにより、酸化反応を起こし、錆12が発生することとなる。
【0025】
しかし、図3に示すようにゼオライト14が添加されたプラスチックマグネット1では、ゼオライト14の吸着作用によって、樹脂バインダ13を通過する酸素分子20及び水分子30は、ゼオライト14に吸着される。
つまり、ゼオライト14を添加することによって、このゼオライト14の微細孔14a内に酸素分子20及び水分子30を吸着させることができる。
このため、酸化が抑制されて、錆が発生することを有効に防止することができる。
以上のように、酸素分子20及び水分子30が、ゼオライト14に吸着されることにより、酸素分子20及び水分子30と磁粉11とが接触する確率が低減され、このため、磁粉11に錆12が発生すること(つまり、磁粉11が酸化劣化すること)が有効に防止される。
【0026】
また、図4及び図5により、ゼオライト14が水分子30及び酸素分子20の吸着に優れるメカニズムについて説明する。
図4は、ゼオライト14の表面を拡大し、微細孔14aを模式的に表したものである。
図4に示す通り、ゼオライト14aの微細孔14aは、酸素分子20及び水分子30の径と比較して僅かに大きい開口(吸着サイト)面積を有する。
このため、ゼオライト14の微細孔14aには、酸素分子20及び水分子30が吸着可能である。
【0027】
しかし、有機ガス等の、その他のサイズの大きい巨大分子15は、ゼオライト14の微細孔14aの開口(吸着サイト)より侵入することができないため、結果として、ゼオライト14にほとんど吸着されないこととなる。
以上のようなメカニズムにより、図5に示すように、ゼオライト14の吸着サイトにおいては、酸素分子20及び水分子30の占有率が非常に高いものとなる。
換言すれば、以上のようなメカニズムにより、ゼオライト14への酸素分子20及び水分子30に吸着率は非常に高いものとなる。
【0028】
(実施例)
以下、ゼオライト14の添加量を変化させてプラスチックマグネット1を製造し、耐腐食試験及び耐酸化劣化性試験を行い、耐腐食性及び耐酸化劣化性を両立させるために最適なゼオライト14添加量を選定した。
なお、具体的に製造例等を説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱するものでなければ、適宜改変することができるものである。
【0029】
プラスチックマグネット1の製造例を示す。
1.組成
(1)磁粉11
希土類磁粉(Nd−Fe−B粉体)
87.75〜96.525重量%
(2)樹脂バインダ13
エポキシ樹脂
2重量%
(3)ゼオライト14
粒径 約2〜3μm
0.975〜9.75重量%
(4)潤滑材
ステアリン酸亜鉛
0.5重量%
(5)カップリング剤
適宜
上記組成により、プラスチックマグネット1を製造すると、磁粉11に対するゼオライト14の比率は、1〜10重量%となる。
上記原料を使用し、上記(図1参照)の工程により、プラスチックマグネット1を製造する。
【0030】
2.試験結果
(1)耐腐食性試験結果
a.試験条件
温度80℃、湿度95%、インキュベート時間0〜200時間
b.評価方法
上記条件でインキュベートし、腐食量として錆12発生量を測定する。
錆12発生量に関しては、試験後の試料の写真を画像処理することにより、錆12と錆12以外の部位に変換し、両者の面積比を算出することにより定量化する。
c.結果
図6参照。
0〜100時間においては、ゼオライト14の添加量を多くすることにより、錆12発生量が減少する傾向が顕著に認められた。
【0031】
(2)耐酸化劣化性試験結果
a.試験条件
温度150℃、インキュベート時間0〜400時間
b.結果
図7参照。
酸化劣化の指標として熱減磁率を用いた。
ゼオライト14の添加量を多くすることにより、熱減磁率が減少する傾向が認められた。
【0032】
3.総合評価
ゼオライト14の添加量は、1〜15重量%程度が望ましいと考えられる。
ゼオライト14の添加量が多くなると、耐腐食性及び耐酸化劣化性は向上する傾向にはあるが、ゼオライト14添加量が15重量%を超えると、磁粉11の体積分率が減少し、フェライト焼結磁石の磁気特性とほぼ同等となるため、希土類の磁粉11を使用する意味が希薄となる。
これは、樹脂バインダ13の添加量を約2重量%で作成したプラスチックマグネット1で顕著に見られる傾向である。
このため、ゼオライト14の添加量は、1〜15重量%程度が望ましいと考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の一実施形態に係るプラスチックマグネットの製造工程を示す工程図である。
【図2】ゼオライトが添加されていない場合の酸化メカニズムを示す説明図である。
【図3】ゼオライトが添加された場合の酸化抑制メカニズムを示す説明図である。
【図4】ゼオライトが水及び酸素分子の吸着に優れるメカニズムを示す説明図である。
【図5】ゼオライトの吸着サイトの様子を示す説明図である。
【図6】耐腐食試験結果を示すグラフである。
【図7】耐酸化劣化性試験結果を示すグラフである。
【符号の説明】
【0034】
1,1´‥プラスチックマグネット、
2a‥酸素原子、3a‥水素原子、
11‥磁粉、12‥錆、13‥樹脂バインダ、
14‥ゼオライト、14a‥微細孔、
15‥巨大分子、
20‥酸素分子、30‥水分子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラスチックマグネットの製造方法であって、
磁粉にカップリング剤を混合し、カップリング処理を行う第1の工程と、
前記カップリング剤が表面にコーティングされた前記磁粉に、樹脂バインダを混合する第2の工程と、
前記カップリング剤が表面にコーティングされた前記磁粉と、前記樹脂バインダとの混合物に酸化防止剤を混合して混合物を形成する第3の工程と、
前記混合物を圧縮成型し、圧縮成型物を形成する第4の工程と、
前記圧縮成型物を加熱硬化する第5の工程と、
を備えることを特徴とするプラスチックマグネットの製造方法。
【請求項2】
前記第5の工程に次いで、
加熱硬化した前記圧縮成型物の表面に防錆処置を行う第6の工程を備えることを特徴とする請求項1に記載のプラスチックマグネットの製造方法。
【請求項3】
前記磁粉は、希土類磁粉であることを特徴とする請求項1に記載のプラスチックマグネットの製造方法。
【請求項4】
前記酸化防止材は、ゼオライトであることを特徴とする請求項1に記載のプラスチックマグネットの製造方法。
【請求項5】
前記第3の工程では、前記酸化防止剤としてのゼオライトを、前記磁粉に対して1重量%以上であって15重量%以下添加することを特徴とする請求項1に記載のプラスチックマグネットの製造方法。
【請求項6】
表面にカップリング剤がコーティングされた磁粉と、該磁粉間の間隙に混合された樹脂バインダ及びゼオライトを備え、
該ゼオライトは、前記磁粉に対して1重量%以上であって15重量%以下の比率で存在することを特徴とするプラスチックマグネット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−170608(P2009−170608A)
【公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−6193(P2008−6193)
【出願日】平成20年1月15日(2008.1.15)
【出願人】(000101352)アスモ株式会社 (1,622)
【Fターム(参考)】