説明

プラント情報通報装置

【課題】事故事象により通報すべきパラメータが異なる場合でも通報送信システムと通報受信システムとで基本情報の整合性を図ることである。
【解決手段】通報送信システム1は、事故事象毎の事故解析に必要なパラメータが定義された伝送パラメータファイル15と、プロセスデータの名称、単位、小数点桁数等が定義された基本情報データベース12と、送信するパラメータを選定する任意伝送パラメータ設定部11と、プロセスデータを格納したプラントデータデータベース14と、任意伝送パラメータ設定部11で選定したパラメータに基づき必要なプラントデータを抽出し通報先に送信する基本情報送信部13とを備え、通報受信システム2は、基本情報送信部13より送信される情報を受信する基本情報受信部21と、基本情報受信部21で受信したデータを保存し履歴を管理する基本情報管理部22とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、事故状態を通報する側に設置された通報送信システムから通報を受ける側に設置された通報受信システムにプラント情報を通報するプラント情報通報装置に関する。
【背景技術】
【0002】
プラント事故発生時にプラントの事故状態を把握するために必要なデータを伝送するプラント情報通報装置においては、事故解析に必要な伝送項目(伝送パラメータ)は、予め送信側及び受信側でその基本情報(パラメータの名称、単位等の属性情報)は同じものが定義される必要がある。
【0003】
基本情報の定義は、常時接続されている回線においては、例えば、回線接続時の初回あるいは入力点改造があった時に、基本情報データを送信側から受信側に予め送るようにしている。また、常時接続されていない場合には、紙面でやりとりをしてパラメータの定義を同一化するようにしている。
【0004】
ここで、プラント情報通報装置として、プラントデータベースを基本情報部と状態量とに分割して夫々を別々に送り、通常監視時には通常伝送データのみの受渡しとすることにより、通常監視時におけるデータの伝送量を減らし、伝送効率を上げることにより遠隔中央監視所においてタイムリーな情報収集を可能としたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平5−168061号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1のものでは、入力点の改造が発生した際には、全入力点の基本情報を送る仕様となっており、緊急時の通報のみに用いられるシステムや緊急時のみ稼動するようなシステムにおいては、予め前もって常に基本情報を一致させておくことが望ましい。さらに、対象となるべき基本情報の点数が多い場合には、紙面での変更も多大な労力になるため、通報の時点で通報するパラメータ分だけの基本情報を送れるようにすることが望ましい。
【0006】
また、緊急時の通報パラメータがどのような事象であっても、ある程度固定化され絞り込めるものであれば基本情報の管理がし易いが、事故事象により通報すべきパラメータが異なる場合には管理が煩雑になる。
【0007】
本発明の目的は、事故事象により通報すべきパラメータが異なる場合でも通報送信システムと通報受信システムとで基本情報の整合性を図ることができるプラント情報通報装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のプラント情報通報装置は、事故状態を通報する側に設置された通報送信システムと、通報を受ける側に設置された通報受信システムとからなり、前記通報送信システムは、事故解析に必要なパラメータが定義されている伝送パラメータファイルと、プロセスデータの名称、単位、小数点桁数等が定義された基本情報データベースと、前記伝送パラメータファイルに基づいて前記通報受信システムに送信するパラメータを選定する任意伝送パラメータ設定部と、事故解析に必要なプロセスデータが格納されているプラントデータデータベースと、前記任意伝送パラメータ設定部で選定したパラメータに基づきプラントデータデータベースから必要なデータを抽出し通報先に送信する基本情報送信部とを備え、前記通報受信システムは、前記通報送信システムの前記基本情報送信部より送信される情報を受信する基本情報受信部と、前記基本情報受信部で受信したデータを保存し履歴を管理する基本情報管理部とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、事故事象により通報すべきパラメータが異なる場合でも通報送信システムと通報受信システムとで基本情報の整合性を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
図1は、本発明の実施の形態に係わるプラント情報通報装置の構成図である。プラント情報通報装置は、通報送信システム1と通報受信システム2とからなり、通報送信システム1は事故状態を通報するプラント等事業者側に設置されており、通報受信システム2は通報を受ける側に設置されている。
【0011】
通報送信システム1は、事故解析に必要なパラメータが定義されている伝送パラメータファイル15と、プロセスデータの名称、単位、小数点桁数等が定義された基本情報データベース12と、送信するパラメータを選定する任意伝送パラメータ設定部11と、事故解析に必要なプロセスデータが格納されているプラントデータデータベース14と、任意伝送パラメータ設定部11で選定した伝送パラメータファイル15の内容に基づき、プラントデータデータベース14から必要なデータを抽出し、通報受信システム2に送信する基本情報送信部13と、複数の事象について各事象に対応するパラメータをそれぞれ1つのグループとして伝送するよう伝送パラメータファイルを設定する伝送パラメータ設定部16と、事象毎にプラントデータを収集する収集周期が定義されている収集周期テーブル17と、基本情報データベース12の内容の追加、変更、削除を行う基本情報メンテナンス部18と、基本情報メンテナンス部18による基本情報データベースの追加、変更、削除の履歴情報を管理する基本情報履歴管理部19と、基本情報メンテナンス部18による基本情報データベースの追加、変更、削除の履歴情報をレビジョン番号付きで保存する基本情報履歴管理データベース20とから構成される。
【0012】
通報受信システム2は、通報送信システム1より送信される情報を受信する基本情報受信部21と、受信したデータを管理する基本情報管理部22と、基本情報管理部22により受信したデータを保存する基本情報データベース23と、通報送信システム1の基本情報履歴管理データベース20の内容を保存する基本情報履歴管理データベース24と、通報送信システム1のプラントデータデータベース14の内容を保存するプラントデータデータベース25と、通報送信システム1の伝送パラメータファイル15の内容を保存する伝送パラメータテーブル26と、通報送信システム1の収集周期テーブル17の内容を保存する収集周期テーブル27と、通報送信システム1の基本情報データベース12の内容の追加、変更、削除があった場合に変更前と変更後の相違点を出力する変更箇所レポート出力処理部28と、変更箇所レポート出力処理部28からの出力内容を保存する変更箇所レポート29と、各種データを表示出力する表示部30とから構成される。
【0013】
まず、プラントの事故時には、通報送信システム1から通報受信システム2に対して、そのときに発生した事故の状態把握に必要なパラメータを選択してデータが伝送される。ここでいうパラメータとは、例えば、プラントのプロセスデータ項目のことである。
【0014】
ユーザーは通報送信システム1の任意伝送パラメータ設定部11を介して通報するパラメータを選定する。任意伝送パラメータ設定部11は選定されたパラメータに対応する基本情報を基本情報データベース12より取得し、基本情報送信部13に渡す。基本情報とは、パラメータの名称、単位など個々のパラメータの属性を示すものである。基本情報送信部13は通報受信システム2に対して、基本情報の送信を予め定められたフォーマットで通知する。
【0015】
通報受信システム2は基本情報受信部21で通知を受信し、基本情報管理部22に通知する。基本情報管理部22は前回受信した基本情報である基本情報データベース23の内容を履歴データベース24に退避する。基本情報管理部22は退避が完了したら基本情報受信部21に通知する。基本情報受信部21は通報送信システム1の基本情報送信部13に送信可を通知する。
【0016】
通報送信システム1の基本情報送信部13は送信可の通知を受けて、選択されたパラメータの基本情報を通報受信システム2の基本情報受信部21に対して送信する。基本情報受信部21は受信した情報を基本情報管理部22に渡し、基本情報データベース23に格納する。
【0017】
また、通報送信システム1の基本情報送信部13は基本情報の送信が完了すると、選択されたパラメータに対するプロセス値をプラントデータデータベース14から取り出し、基本情報受信部21に周期的に送信する。
【0018】
通報受信システム2の基本情報受信部21は受信したデータをプラントデータデータベース25に格納する。プロセス値と基本情報はコードあるいは伝送順序により紐付けできるようになっている。通報受信システム2側では基本情報データベース23とプラントデータデータベース25の内容を紐付けし、表示部30に表示を行う。
【0019】
周期伝送の最中に事故状態が変化した場合、通報送信システム1側で任意伝送パラメータを設定し直すことにより、基本情報の伝送から始めて一連の処理を繰り返す。このように、任意のパラメータの基本情報を任意のタイミングで伝送することにより、通報送信システムと通報受信システムとの基本情報の整合性を人間系により意識する必要はなく、かつ、通報伝送を開始してからプラントの状態が変化した場合でも柔軟に送信パラメータを変更できる。
【0020】
図2は通報送信システム1の伝送パラメータファイル15の説明図である。図2に示すように、伝送パラメータファイル15には事象毎に事故解析に必要な対象点(入力点番号)の伝送順序が定義される。すなわち、伝送パラメータファイル15は、いくつかの事象毎に伝送パラメータをグループ化できるように構成され、そのグループ化する伝送パラメータは伝送パラメータ設定部16で設定される。
【0021】
ユーザーは予め想定される事象(事故)毎に伝送項目をグループ化する。まず事象に名称を付け、事象毎に事故解析に必要な対象点(入力点番号)選定し、伝送順序を付ける。通報送信システム1において、伝送パラメータ設定部16は事象の名称と伝送順序を伝送パラメータテーブル15に保存する。
【0022】
例えば、事象1に“通常”という名前を付け、入力点番号「A001」を伝送順位1に、「A002」を2に、「A003」を3として設定する。また、事象2には“事故1”という名前を付け、入力点番号「A001」を伝送順位1に、「A002」を2、「A003」を3、「A004」を4として設定する。
【0023】
次に、ユーザーは任意伝送パラメータ設定部11にて通報受信システム2に通報する事象を選択する。任意伝送パラメータ設定部11は選択事象に設定されている伝送項目に対応する基本情報を基本情報データベース12より抽出し、データ送信部13に渡す。データ送信部13はこれらの情報を通報受信システム2に伝送する。
【0024】
これにより、1プラントあたり複数の伝送パラメータが設定できるようになり、事故事象が複数あるプラントにも対応ができる。また、周期伝送の最中に事故状態が変化した場合、通報送信システム1側で事象を選択するだけで伝送内容が変更されるため、何度も伝送パラメータを選定する必要がなくなる。
【0025】
図3は通報受信システム2の基本情報データベース23の説明図である。図3では、図2の伝送パラメータテーブルの事象2と事象4とが伝送項目として選択された場合の内容を示している。
【0026】
通報送信システム1の伝送パラメータ設定部16は、前述したように伝送パラメータテーブル15の内容(事象毎の伝送順序)を更新する。その更新後に、任意伝送パラメータ設定部11と基本情報送信部13とを介して伝送パラメータテーブル15の変更内容を通報受信システム2に送信する。通報受信システム2では、基本情報受信部21と基本情報管理部22とを介して、受信された変更内容を伝送パラメータテーブル26にも反映する。
【0027】
プラント事故が複数事象起きた場合には、ユーザーは任意伝送パラメータ設定部11にて伝送パラメータファイル15より事象を複数選択する。任意伝送パラメータ設定部11は、選択されたいくつかの事象の入力点番号が重複しないように、基本情報データベース12より基本情報を抽出し、基本情報送信部13へ渡す。例えば、ユーザにより事象2(事故1)と事象4(事故3)とが選択された場合、任意伝送パラメータ設定部11において抽出される基本情報(任意パラメータ番号:入力点番号)は、1「A001」、2「A002」、3「A003」、4「A004」5「A005」となる。
【0028】
基本情報送信部13は、通報受信システム2へ基本情報の通知を行い、通報受信システム2の基本情報履歴管理の処理と送信可の通知を受けた後に、選択事象及び基本情報を通報受信システム2の基本情報受信部21へ送信する。基本情報受信部21は、受信した選択事象及び基本情報を基本情報管理部22を介して基本情報データベース23に保存する。それ以降は前述と同様に、選択された複数の事象のパラメータに対するプロセス値のデータ送受信を周期的に行い、プロセス値をプラントデータデータベース25に保存する。
【0029】
これにより、事故事象が複数重なった場合において、何度も伝送パラメータを変更して送信する必要がなくなり、また、重複する基本情報やデータ値を何度も送ることなく効率的な伝送が可能となる。
【0030】
次に、通報受信システム1で事象が複数選択され、通報受信システム2側に送信された場合、通報受信システム2に受信されたプラントデータを事象毎にグループ化して表示部30に表示する。通報受信システム2は、伝送パラメータテーブル26の入力点番号をキーにして、プラントデータデータベース25よりデータ値を抽出し表示部30に表示する。
【0031】
例えば、選択事象が“事象2”と“事象3”の場合、まず事象2の伝送項目に注目し、選定されている伝送項目は「A001〜A004」であるので、プラントデータデータベース25より「A001〜A004」のプロセス値を抽出し表示を行う。同様に、事象3の伝送項目に注目し、プラントデータデータベース2より「A001〜A003」プロセス値を抽出し表示を行う。
【0032】
これにより、複数事象のデータが大量に送られてきた場合においても、それぞれの事象に関連するデータをグループ化して表示することにより、プラント状態が把握し易くなる。
【0033】
図4は収集周期テーブル17(27)の説明図である。収集周期テーブル17(27)には事象毎にプラントデータを収集する収集周期が定義されている。収集周期テーブル17は伝送パラメータ設定部16にて収集周期が設定される。伝送パラメータ設定部16にて通報送信システム1の伝送パラメータファイル15及び収集周期テーブル17を更新すると、通報受信システム2に変更内容が送信され、その伝送パラメータファイル15及び収集周期テーブル17の内容が通報受信システム2の伝送パラメータファイル26及び収集周期テーブル27に反映される。
【0034】
そして、通報送信システム1の基本情報送信部13は任意伝送パラメータ設定部11により選定された事象をキーに、図2に示す伝送パラメータテーブル15より選定された事象に対応する入力点番号を抽出する。次に、図4に示す収集周期テーブルより選定された事象に対応する収集周期を抽出し、プラントデータデータベース14から事故事象に対応する入力点番号のデータを抽出し、先に選定された収集周期で通報受信システム2に伝送を行う。
【0035】
通報受信システム2側では、伝送パラメータテーブル26に定義された入力点番号と伝送並び順位と収集周期テーブル21で定義された収集周期に従い、プラントデータデータベース25にデータを保存する。
【0036】
図5は通報受信システム2のプラントデータデータベース25の説明図である。基本情報受信部21でプロセスデータを受信する都度、伝送パラメータテーブル26で定義された伝送並び順位に従い、プラントデータデータベース25に保存する。図5(a)に示すように、事象1は収集周期が1分であるので1分おきのプラントデータが保存され、図5(b)に示すように、事象3は収集周期が5秒であるので5秒おきのプラントデータが保存され、図5(c)に示すように、事象4は収集周期が5分であるので5分おきのプラントデータが保存される。
【0037】
収集周期は伝送パラメータ設定部16にて事故事象毎に変更できるので、従来の固定周期では周期が荒く状態把握が困難な事象にも対応できるともに、収集周期が荒くても事故分析に支障を与えないものについては、従来の固定周期よりも長くすることによりプラントデータデータベースのサイズも小さくなることからディスクスペースの有効活用が可能となる。
【0038】
次に、基本情報メンテナンス部18は基本情報データベース12の追加、変更、削除を行うものであり、基本情報メンテナンス部18により基本情報データベース12の追加、変更、削除が行われた場合には、基本情報履歴管理部19は、変更前の基本情報データベース12の内容を基本情報履歴管理データベース20にレビジョン番号付きで保存し、その後、基本情報データベース12に更新を行う。基本情報履歴管理部19で更新処理が行われた基本情報データベース12は、基本情報送信部13を通して基本情報受信部13に渡され、通報受信システム2の基本情報管理部22を通して基本情報データベース23に更新される。なお、基本情報データベース23に更新する前に基本情報履歴管理データベース24にレビジョン番号付きで保存を行う。
【0039】
また、基本情報データベース12と前回レビジョンの基本情報履歴管理データベース12を比較し、その差分の基本情報のみを基本情報送信部13を通して通報受信システム2側に送信する。通報受信システム2側では受信した差分の基本情報を元に基本情報データベース23を更新し、通報送信システム1側とデータベースの整合性を図る。
【0040】
図6は通報受信システム2の基本情報履歴管理データベース24の説明図である。図6に示すように、履歴情報をレビジョン番号付きで、基本情報データベース23及びプラントデータデータベース25とセットで管理する。図6(a)は最新のレビジョンRev2、図6(b)は一つ前のレビジョンRev1、図6(c)はさらに一つ前のレビジョンRev0である。
【0041】
このように、通報送信システム1側で基本情報の変更があった場合、自動で通報受信システム2側に反映されるため、基本情報のメンテナンス性が向上する。基本情報の変更については前回との差分のみ通報受信システム2側に伝送することで通報送信システム1側との基本情報の整合性をとることが可能であるため、基本情報伝送における通信量を削減することも可能である。さらに旧基本情報とそのとき受信したプラントデータ値をセットで管理することにより、いつの時点のデータでも正しく解釈を行うことができる。
【0042】
図7は通報受信システム2の変更箇所レポート29の説明図である。変更箇所レポート出力処理部28は、基本情報の変更前と変更後の基本情報の相違点を変更箇所レポート29に出力し保存する。図7ではパラメータ番号2、3が変更となった場合を示している。
【0043】
通報送信システム1から通報受信システム2に対して事前に基本情報が伝送されてくると、通報受信システム2の基本情報管理部22に送られた基本情報は、変更前の基本情報と一緒に変更箇所レポート出力処理部28に送られる。変更箇所レポート出力部28は、変更前の基本情報と変更後の基本情報との相違点をチェックし、図7に示すように、変更箇所レポート29として変更の有無の情報を自動的に出力する。
【0044】
これにより、通報送信システム1にて伝送パラメータを変更した場合に、変更前と変更後の2種類の基本情報のデータを出力して比較する必要がなくなり、変更箇所レポート29により変更点が明確になる。
【0045】
本発明の実施の形態によれば、事故事象により通報すべきパラメータが異なる場合でも通報送信システムと通報受信システムとで基本情報の整合性を図ることができる。また、1プラントあたり複数の基本情報グループを同時に送信可能となり、受信した重複パラメータを事象毎に展開することができる。また、事故事象毎に異なるプラントデータの収集周期でプラントデータデータベースに保存できる。さらに、基本情報の変更管理を自動でかつ基本情報を履歴管理でき、いつの時点のデータでも正しく解釈できる。また、基本情報の変更があった場合に、変更前と変更後の相違点を自動的にレポートできる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の実施の形態に係わるプラント情報通報装置の構成図。
【図2】本発明の実施の形態における通報送信システムの伝送パラメータファイルの説明図。
【図3】本発明の実施の形態における通報受信システムの基本情報データベースの説明図。
【図4】本発明の実施の形態における通報送信システム及び通報受信システムの収集周期テーブルの説明図。
【図5】本発明の実施の形態における通報受信システムのプラントデータデータベースの説明図。
【図6】本発明の実施の形態における通報受信システムの基本情報履歴管理データベースの説明図。
【図7】本発明の実施の形態における通報受信システ2の変更箇所レポートの説明図。
【符号の説明】
【0047】
1…通報送信システム、2…通報受信システム、11…任意伝送パラメータ設定部、12…基本情報データベース、13…基本情報送信部、14…プラントデータデータベース、15…伝送パラメータファイル、16…伝送パラメータ設定部、17…収集周期テーブル、18…基本情報メンテナンス部、19…基本情報履歴管理部、20…基本情報履歴管理データベース、21…基本情報受信部、22…基本情報管理部、23…基本情報データベース、24…基本情報履歴管理データベース、25…プラントデータデータベース、26…伝送パラメータテーブル、27…収集周期テーブル、28…変更箇所レポート出力処理部、29…変更箇所レポート、30…表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
事故状態を通報する側に設置された通報送信システムと、通報を受ける側に設置された通報受信システムとからなり、前記通報送信システムは、事故解析に必要なパラメータが定義されている伝送パラメータファイルと、プロセスデータの名称、単位、小数点桁数等が定義された基本情報データベースと、前記伝送パラメータファイルに基づいて前記通報受信システムに送信するパラメータを選定する任意伝送パラメータ設定部と、事故解析に必要なプロセスデータが格納されているプラントデータデータベースと、前記任意伝送パラメータ設定部で選定したパラメータに基づきプラントデータデータベースから必要なデータを抽出し通報先に送信する基本情報送信部とを備え、前記通報受信システムは、前記通報送信システムの前記基本情報送信部より送信される情報を受信する基本情報受信部と、前記基本情報受信部で受信したデータを保存し履歴を管理する基本情報管理部とを備えたことを特徴とするプラント情報通報装置。
【請求項2】
複数の事象について各事象に対応するパラメータをそれぞれ1つのグループとして伝送するよう前記伝送パラメータファイルを設定する伝送パラメータ設定部を前記通報送信システムに設けたことを特徴とする請求項1記載のプラント情報通報装置。
【請求項3】
前記通報送信システムの前記伝送パラメータ設定部で設定され変更された前記伝送パラメータファイルの内容を更新記憶する伝送パラメータテーブルを前記通報受信システムに設けたことを特徴とする請求項1または2記載のプラント情報通報装置。
【請求項4】
前記通報受信システムは、前記伝送パラメータテーブルに基づき前記通報送信システムから受信した重複パラメータを事象毎に展開することを特徴とする請求項3記載のプラント情報通報装置。
【請求項5】
事故事象毎にプラントデータの収集周期を記憶した収集周期テーブルを前記通報送信システム及び前記通報受信システムに設け、前記通報送信システム側から前記通報受信システム側に事故事象毎の収集周期でプラントデータを送信するとともに、前記通報受信システムでは事故事象毎の収集周期でプラントデータを保存することを特徴とする請求項2ないし請求項4のいずれか1項に記載のプラント情報通報装置。
【請求項6】
前記基本情報データベースの内容の追加、変更、削除を行う基本情報メンテナンス部を前記通報送信システムに設け、前記基本情報メンテナンス部で追加、変更、削除された前記通報送信システムの基本情報データベースの内容を更新記憶する基本情報データベースを前記通報受信システムに設けたことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載のプラント情報通報装置。
【請求項7】
前記基本情報データベースの内容の追加、変更、削除があった場合に、変更前と変更後の相違点を出力する変更箇所レポート出力処理部を前記通報受信システムに設けたことを特徴とする請求項6に記載のプラント情報通報装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−53852(P2009−53852A)
【公開日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−218672(P2007−218672)
【出願日】平成19年8月24日(2007.8.24)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】