プリフォーム圧縮成形方法およびプリフォーム圧縮成形装置
【課題】大型な機械を導入したり、生産性を落としたりすることなく、しわがなく、金型への賦形性が優れたプリフォームを生成することができる。
【解決手段】本発明のプリフォーム圧縮成形方法は、メス型１内に、溶融樹脂塊６を投入する投入工程と、メス型１内にオス型２を挿入し、メス型１に投入された溶融樹脂塊６を圧縮することによってプリフォームを生成する圧縮工程とを備えている。圧縮工程の間、メス型１またはオス型２の少なくとも一方が振動している。
【解決手段】本発明のプリフォーム圧縮成形方法は、メス型１内に、溶融樹脂塊６を投入する投入工程と、メス型１内にオス型２を挿入し、メス型１に投入された溶融樹脂塊６を圧縮することによってプリフォームを生成する圧縮工程とを備えている。圧縮工程の間、メス型１またはオス型２の少なくとも一方が振動している。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、容器などをブロー成形するために用いられるプリフォームを生成するためのプリフォーム圧縮成形方法およびプリフォーム圧縮成形装置に係り、とりわけ、しわがなく、金型への賦形性が優れたプリフォームを生成するためのプリフォーム圧縮成形方法およびプリフォーム圧縮成形装置に関する。
【背景技術】
【０００２】
図７に示すように、従来のプリフォーム圧縮成形装置５０は、溶融樹脂塊６が投入されるメス型１と、メス型１に対向して配置され、メス型１内に挿入されることによって、メス型１内に投入された溶融樹脂塊６を圧縮しプリフォームを生成するオス型２と、メス型１の上方であってオス型２の側方に配置され、水平方向にスライド自在なスライド型３とを備えている。なお、上述したメス型１、オス型２およびスライド型３によって、金型１０が構成されている。
【０００３】
このような従来のプリフォーム圧縮成形装置５０によってプリフォームを成形すると、プリフォームにしわが発生することがある。そして、このようにプリフォームにしわが発生すると、プリフォームからブロー成形して得られる容器にもしわが発生し、容器の外観が悪くなったり、しわが発生した部分で容器の強度が低下したりする問題がある。
【０００４】
このため、プリフォームのしわを防止する方法として、空気を排出しながらオス型によってメス型内の溶融樹脂塊を圧縮する方法（例えば、特許文献１参照）や、メス型の内面を梨地にする方法（例えば、特許文献２参照）や、メス型内に供給された溶融樹脂塊のカッター（図示せず）による切断面をガラス転位点以上または溶融温度以上に加熱する方法（例えば、特許文献３参照）などが知られている。
【特許文献１】特開２０００−２５７２９
【特許文献２】特開２０００−６２００８
【特許文献３】特開２００６−２６４１３８
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
しかしながら、特許文献１に示されたような空気を排出しながらオス型によってメス型内の溶融樹脂塊を圧縮する方法では、エアベント等では効果が少なく、真空ポンプ等による強制排気しなければ十分な効果が得られないが、このように真空ポンプ等で空気を強制的に排気するためには、プリフォーム圧縮成形装置を大型化する必要となる。また、プリフォームの成形時に空気を排気する時間が必要なため、成形サイクルタイムが長くなり、生産性が劣ってしまう。さらに、このようにプリフォームの成形時に排気したとしても、溶融樹脂を押出装置から押し出してカッターで切断したときに形成されるカッターマークに起因するしわを防止することはできない。
【０００６】
また、特許文献２に示されたようなメス型の内面を梨地にする方法においては、同じメス型を用いて繰り返して用いると、溶融樹脂塊との摩擦により梨地の凹凸が小さくなり、効果が薄れてくる。また梨地の凹凸に溶融樹脂塊のカスが入ると、離型性が悪くなる。
【０００７】
また、特許文献３に示されたようなメス型内に供給された溶融樹脂塊のカッターによる切断面をガラス転位点以上または溶融温度以上に加熱する方法においては、溶融樹脂塊を加熱する工程が、メス型内に溶融樹脂塊が供給されてから成形が開始されるまでの間に行われる。このため、加熱する工程の分だけ成形時間が長くなってしまう。また、特許文献３では、溶融樹脂塊を加熱する手段として、加熱された気体を吹き付けているが、この加熱された気体によって、溶融樹脂塊だけでなくメス型も同時に加熱されるため、プリフォームの冷却時間が長くなりサイクルタイムが長くなってしまい、生産性が悪くなってしまう。
【０００８】
また別の問題として、押出装置から溶融樹脂を押し出したときのドローダウンを防止するため、加熱温度を低くしなければならないが、加熱温度が低いとカッターマークが残りやすく、かつ圧縮成形時に溶融樹脂塊が金型に十分賦形しない。
【０００９】
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、大型な機械を導入したり、生産性を落としたりすることなく、しわがなく、金型への賦形性が優れたプリフォームを生成することができるプリフォーム圧縮成形方法およびプリフォーム圧縮成形装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【００１０】
本発明は、メス型内に、溶融樹脂塊を投入する投入工程と、
メス型内にオス型を挿入し、メス型に投入された溶融樹脂塊を圧縮することによってプリフォームを生成する圧縮工程とを備え、
前記圧縮工程の間、メス型またはオス型の少なくとも一方を振動させることを特徴とするプリフォーム圧縮成形方法である。
【００１１】
このような構成により、大型な機械を導入したり、生産性を落としたりすることなく、しわがなく、金型への賦形性が優れたプリフォームを生成することができる。
【００１２】
本発明は、オス型がメス型内の溶融樹脂塊を圧縮し、メス型に対して完全に接近したときに、メス型またはオス型の少なくとも一方を振動させることを特徴とするプリフォーム圧縮成形方法である。
【００１３】
このような構成により、溶融樹脂塊をより完全に圧縮することができ、よりしわがなく、金型への賦形性が優れたプリフォームを生成することができる。
【００１４】
本発明は、メス型またはオス型の少なくとも一方が、オス型がメス型内に挿入を開始するときに一定の振幅で振動し、オス型がメス型内の溶融樹脂塊を圧縮してメス型に対して完全に接近したとき、オス型がメス型内に挿入を開始したしたときの振幅よりも大きな振幅で振動することを特徴とするプリフォーム圧縮成形方法である。
【００１５】
このような構成により、溶融樹脂塊を発熱させて、粘度を低くすることができるので、溶融樹脂塊をより完全に圧縮することができ、よりしわがなく、金型への賦形性が優れたプリフォームを生成することができる。また、溶融樹脂塊とオス型またはメス型との間に閉じ込められた空気を排出しやすくするため、表面欠陥の少ないプリフォームを生成することができる。
【００１６】
本発明は、メス型内からオス型を引き出す離型工程をさらに備え、
離型工程で、メス型またはオス型の少なくとも一方を振動させることを特徴とするプリフォーム圧縮成形方法である。
【００１７】
このような構成により、成形されたプリフォームと、オス型およびメス型との間の離型抵抗を小さくすることができ、離型工程でプリフォーム表面に傷が付くことを防止することができる。
【００１８】
本発明は、離型工程における振動の振幅が、オス型がメス型に対して完全に接近したときの前記振幅よりも小さいことを特徴とするプリフォーム圧縮成形方法である。
【００１９】
本発明は、溶融樹脂塊が投入されるメス型と、
メス型に対向して配置され、メス型内に挿入されることによって、メス型内に投入された溶融樹脂塊を圧縮しプリフォームを生成するオス型とを備え、
メス型またはオス型の少なくとも一方が、振動装置に連結されるとともに、当該振動装置によって振動可能となることを特徴とするプリフォーム圧縮成形装置である。
【００２０】
このような構成により、大型な機械を導入したり、生産性を落としたりすることなく、しわがなく、金型への賦形性が優れたプリフォームを生成することができる。
【００２１】
本発明は、振動装置が、振動の振幅が調整可能であることを特徴とするプリフォーム圧縮成形装置である。
【発明の効果】
【００２２】
本発明によれば、圧縮工程の間、メス型またはオス型の少なくとも一方を振動させることによって、大型な機械を導入したり、生産性を落としたりすることなく、しわがなく、金型への賦形性が優れたプリフォームを生成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００２３】
第１の実施の形態
以下、本発明に係るプリフォーム圧縮成形装置およびプリフォーム圧縮成形方法の第１の実施の形態について、図面を参照して説明する。ここで、図１乃至図４は本発明の第１の実施の形態を示す図である。なお、図１は、プリフォーム圧縮成形装置の断面図であり、プリフォームを圧縮成形する途中の段階を示している。
【００２４】
図１に示すように、プリフォーム圧縮成形装置５０は、溶融樹脂塊６が投入されるメス型１と、メス型１に対向して配置され、メス型１内に挿入されることによって、メス型１内に投入された溶融樹脂塊６を圧縮しプリフォームを生成するオス型２とを備えている。なお、溶融樹脂塊６は、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリ乳酸（ＰＬＡ）等の熱可塑性樹脂からなっている。
【００２５】
また、図１に示すように、メス型１の上方であってオス型２の側方には、水平方向にスライド自在なスライド型３が設けられている。また、オス型２の上端には、オス型２を上下方向に駆動する押し込みロッド５が設けられている。なお、上述したメス型１、オス型２およびスライド型３によって、金型１０が構成されている。
【００２６】
また、図１に示すように、振動装置４は、油圧シリンダである振動体４ａと、当該油圧振動体４ａへ油を供給する供給源４１と、振動体４ａへ供給される油の流れを切り替えるサーボバルブ４２とからなっている。
【００２７】
また、図１に示すように、オス型２は、振動装置４の振動体４ａに連結されており、当該振動装置４によって上下方向に振動可能となっている。また、振動装置４は、振動の振幅が調整可能となっている。なお、本実施の形態においては、オス型２が振動可能であるである態様を用いて説明するが、これに限ることなく、メス型１が振動装置４に連結され、このメス型１が振動可能となっていてもよいし、また、オス型２とメス型１の両方が振動装置４に連結され、このオス型２とメス型１の両方が振動可能となっていてもよい。
【００２８】
また、図２および図３に示すように、プリフォーム圧縮成形装置５０の上流側には、溶融樹脂６’（この溶融樹脂６’は、後述のように、カッター２２によって切断されると溶融樹脂塊６となる）を供給する押出装置２１が設けられている。なお、本願において「上流」とは、溶融樹脂６’からプリフォームを成形する過程において、上流にあることを意味する。
【００２９】
また、図２および図３に示すように、プリフォーム圧縮成形装置５０の上流側に位置する押出装置２１の下方には、押出装置２１から押し出された溶融樹脂６’を把持する把持部２６と、把持部２６によって把持された溶融樹脂６’を切断するカッター２２とが設けられている。この把持部２６とカッター２２は、図３に示すように、回転支持体２９によってＲ１方向に回転自在に支持されている。ところで、図３のＳ地点は、押出装置２１によって溶融樹脂６’が押し出され、供給される地点を示す。
【００３０】
また、図３において、プリフォーム圧縮成形装置５０の金型１０は、回転体１０ｂによってＲ２方向に回転可能となっている。
【００３１】
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について述べる。
【００３２】
まず、図３のＳ地点において、押出装置２１から溶融樹脂６’が押し出される（図２および図３参照）。
【００３３】
次に、押出装置２１の下方で（Ｓ地点で）、把持部２６によって溶融樹脂６’が把持されるとともに、カッター２２によって切断され、溶融樹脂塊６が得られる（図２および図３参照）。
【００３４】
次に、把持部２６によって把持された溶融樹脂塊６が、回転支持体２９によってＲ１方向に回転する（図３参照）。その後、把持部２６は、把持した溶融樹脂塊６が金型１０のメス型１の上方に位置したときに、溶融樹脂塊６を開放する。このことによって、溶融樹脂塊６がメス型１内に投入される（投入工程）。
【００３５】
次に、２つのスライド型３を水平方向に移動させて閉じる。そして、このスライド型３をメス型１に密着させ、型締めをする（図１参照）。
【００３６】
次に、押し込みロッド５によって、メス型１内にオス型２が挿入される（図１参照）。このことによって、メス型１に投入された溶融樹脂塊６が圧縮され、プリフォームが生成される（圧縮工程）。
【００３７】
具体的には、まず、オス型２がメス型１内に挿入され、溶融樹脂塊６が圧縮される（第一圧縮工程）（図４参照）。そして、オス型２がメス型１内の溶融樹脂塊６を圧縮し、メス型１に対して完全に下降する直前に、オス型２を上下方向に振動させ始める（図４参照）。このため、オス型２がメス型１内の溶融樹脂塊６を圧縮し、（オス型２が振動しない条件で）メス型１に対して完全に下降して、オス型２がメス型１に対して完全に接近したときに（図４のＦに達したときに）、オス型２は上下方向に振動している（図４参照）。
【００３８】
ここで振動装置４による振動は、振動体４ａへ供給源４１から油を供給するとともに、油の流れる方向をサーボバルブ４２で切り替えることによって、行われる（図１参照）。本実施の形態では、振動の振幅を０．２ｍｍとし、振動数を５０Ｈｚとした。
【００３９】
このようにオス型２が振動しながら溶融樹脂塊６を圧縮することによって、溶融樹脂塊６が発熱し、その粘度が下がる。このため、オス型２が、メス型１内の溶融樹脂塊６を圧縮し、メス型１に対して完全に下降した場合（図４のＦに達した場合）であっても、オス型２を振動させることによって、オス型２をさらに下降させることができ、溶融樹脂塊６をより確実に圧縮することができる（第二圧縮工程）（図４参照）。
【００４０】
この結果、溶融樹脂塊６を完全に圧縮することができ、しわがなく、金型１０への賦形性が優れたプリフォームを生成することができる。また、従来技術のように、空気を排出しながらオス型２によってメス型１内の溶融樹脂塊６を圧縮したり、溶融樹脂塊６を加熱したりする必要がないため、大型な機械を導入する必要がなく、生産性も落ちることはない。
【００４１】
また、オス型２をメス型１に対して上下方向に振動させるので、オス型２をメス型１に対して水平方向にずれることなく位置決めすることができ、金型１０に対して、プリフォームをより精度良く賦形することができる。
【００４２】
次に、オス型２がメス型１内に挿入された状態のまま、回転体によって金型１０がＲ２方向に回転する（図３参照）。この間、メス型１およびオス型２によって生成されたプリフォームが冷却される（冷却工程）（図４参照）。この冷却工程の間に、振動装置４によるオス型２の振動は停止する（図４参照）。
【００４３】
次に、金型１０が回転体によって所定の位置まで移動すると、メス型１内からオス型２が引き出される（離型工程）（図４参照）。その後、プリフォームがメス型１内から取り出される。
【００４４】
なお、本実施の形態では、オス型２が下降してメス型１と接近するとしているが、メス型１が上昇しても同様の効果を得ることができる。
【００４５】
第２の実施の形態
次に図５により本発明の第２の実施の形態について説明する。図５に示す第２の実施の形態は、オス型２が、オス型２がメス型１内に挿入されて溶融樹脂塊６に接触したときに一定の振幅で振動し、オス型２がメス型１内の溶融樹脂塊６を圧縮してメス型１に対して完全に下降したとき、オス型２がメス型１内に挿入されて溶融樹脂塊６に接触したときの振幅よりも大きな振幅で振動するものであり、他の構成は図１乃至図４に示す第１の実施の形態と略同一である。
【００４６】
図５に示す第２の実施の形態において、図１乃至図４に示す第１の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【００４７】
図５に示すように、オス型２が、オス型２がメス型１内に挿入されて溶融樹脂塊６に接触したときに一定の振幅（０．１ｍｍ）で振動し、オス型２がメス型１内の溶融樹脂塊６を圧縮してメス型１に対して完全に下降したとき、オス型２がメス型１内に挿入されて溶融樹脂塊６に接触したときの振幅よりも大きな振幅（０．２ｍｍ）で振動する。
【００４８】
このように、オス型２がメス型１内に挿入され溶融樹脂塊６に接触したときに、振動装置４によってオス型２を小さく振動させ始めることによって、溶融樹脂塊６を発熱させて、粘度を低くすることができる。また、溶融樹脂塊６とオス型２またはメス型１との間に閉じ込められた空気が排出されやすくなるため、表面欠陥の少ないプリフォームを生成することができる。
【００４９】
また、その後、オス型２がメス型１内の溶融樹脂塊６を圧縮してメス型１に対して完全に下降したとき、オス型２がメス型１内に挿入されて溶融樹脂塊６に接触したときの振幅よりも大きな振幅で振動するので、溶融樹脂塊６をより完全に圧縮することができ、しわがなく、金型１０への賦形性が優れたプリフォームを生成することができる。
【００５０】
なお、初期の振幅が０．１ｍｍと小さいのは、成形開始直後は押出装置２１から押し出されてカッター２２によって切断された溶融樹脂塊６の温度がまだ下がっていないため（図２参照）、オス型２を大きく振幅させなくても溶融樹脂塊６に適当な粘度を与えることができるためである。
【００５１】
第３の実施の形態
次に図６により本発明の第３の実施の形態について説明する。図６に示す第３の実施の形態は、離型工程のうちメス型１内からオス型２を引き出す際に、振動装置４によってオス型２を振動させるものであり、他の構成は図１乃至図４に示す第１の実施の形態と略同一である。
【００５２】
なお、離型工程における振動の振幅は０．０５ｍｍであり、オス型２がメス型１に対して完全に下降したときの振幅（０．２ｍｍ）よりも小さくなっている。また、離型工程における振動の振動数は１００Ｈｚであり、オス型２がメス型１に対して完全に下降したときの振動数（５０Ｈｚ）よりも大きくなっている。
【００５３】
図６に示す第３の実施の形態において、図１乃至図４に示す第１の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【００５４】
図６に示すように、離型工程、とりわけメス型１内からオス型２を引き出す際に、振動装置４によってオス型２を振動させるので、成形されたプリフォームと、オス型２およびメス型１との間の離型抵抗を小さくすることができ、離型工程でプリフォーム表面に傷が付くことを防止することができる。
【００５５】
ところで、上述した各実施の形態において、油圧シリンダである振動体４ａを有する振動装置４を用いて説明したが、これに限ることなく、空気シリンダや、電磁コイルや、回転式電気モータの駆動力をカムによって振動に変換するものなどを用いた振動装置４を用いることができる。
【００５６】
また、振動の振幅や振動数は上述した条件のものに限定するものではなく、プリフォームの形状や用いる樹脂、成形条件、要求品質等によって、適宜変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【００５７】
【図１】本発明によるプリフォーム圧縮成形装置の第１の実施の形態を示す断面図。
【図２】本発明によるプリフォーム圧縮成形装置の第１の実施の形態における押出装置、カッターおよび把持部を示す側方図。
【図３】本発明の第１の実施の形態によるプリフォーム圧縮成形装置に、溶融樹脂塊を供給する態様を示す平面図。
【図４】本発明によるプリフォーム圧縮成形方法の第１の実施の形態における、時間とオス型の位置との関係を示すグラフ図。
【図５】本発明によるプリフォーム圧縮成形方法の第２の実施の形態における、時間とオス型の位置との関係を示すグラフ図。
【図６】本発明によるプリフォーム圧縮成形方法の第３の実施の形態における、時間とオス型の位置との関係を示すグラフ図。
【図７】従来のプリフォーム圧縮成形装置を示す断面図。
【符号の説明】
【００５８】
１ メス型
２ オス型
３ スライド型
４ 振動装置
４ａ 振動体
５ 押し込みロッド
６ 溶融樹脂塊
６’ 溶融樹脂
１０ 金型
１０ｂ 回転体
２１ 押出装置
２２ カッター
２６ 把持部
２９ 回転支持体
４１ 供給源
４２ サーボバルブ
５０ プリフォーム圧縮成形装置
【技術分野】
【０００１】
本発明は、容器などをブロー成形するために用いられるプリフォームを生成するためのプリフォーム圧縮成形方法およびプリフォーム圧縮成形装置に係り、とりわけ、しわがなく、金型への賦形性が優れたプリフォームを生成するためのプリフォーム圧縮成形方法およびプリフォーム圧縮成形装置に関する。
【背景技術】
【０００２】
図７に示すように、従来のプリフォーム圧縮成形装置５０は、溶融樹脂塊６が投入されるメス型１と、メス型１に対向して配置され、メス型１内に挿入されることによって、メス型１内に投入された溶融樹脂塊６を圧縮しプリフォームを生成するオス型２と、メス型１の上方であってオス型２の側方に配置され、水平方向にスライド自在なスライド型３とを備えている。なお、上述したメス型１、オス型２およびスライド型３によって、金型１０が構成されている。
【０００３】
このような従来のプリフォーム圧縮成形装置５０によってプリフォームを成形すると、プリフォームにしわが発生することがある。そして、このようにプリフォームにしわが発生すると、プリフォームからブロー成形して得られる容器にもしわが発生し、容器の外観が悪くなったり、しわが発生した部分で容器の強度が低下したりする問題がある。
【０００４】
このため、プリフォームのしわを防止する方法として、空気を排出しながらオス型によってメス型内の溶融樹脂塊を圧縮する方法（例えば、特許文献１参照）や、メス型の内面を梨地にする方法（例えば、特許文献２参照）や、メス型内に供給された溶融樹脂塊のカッター（図示せず）による切断面をガラス転位点以上または溶融温度以上に加熱する方法（例えば、特許文献３参照）などが知られている。
【特許文献１】特開２０００−２５７２９
【特許文献２】特開２０００−６２００８
【特許文献３】特開２００６−２６４１３８
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
しかしながら、特許文献１に示されたような空気を排出しながらオス型によってメス型内の溶融樹脂塊を圧縮する方法では、エアベント等では効果が少なく、真空ポンプ等による強制排気しなければ十分な効果が得られないが、このように真空ポンプ等で空気を強制的に排気するためには、プリフォーム圧縮成形装置を大型化する必要となる。また、プリフォームの成形時に空気を排気する時間が必要なため、成形サイクルタイムが長くなり、生産性が劣ってしまう。さらに、このようにプリフォームの成形時に排気したとしても、溶融樹脂を押出装置から押し出してカッターで切断したときに形成されるカッターマークに起因するしわを防止することはできない。
【０００６】
また、特許文献２に示されたようなメス型の内面を梨地にする方法においては、同じメス型を用いて繰り返して用いると、溶融樹脂塊との摩擦により梨地の凹凸が小さくなり、効果が薄れてくる。また梨地の凹凸に溶融樹脂塊のカスが入ると、離型性が悪くなる。
【０００７】
また、特許文献３に示されたようなメス型内に供給された溶融樹脂塊のカッターによる切断面をガラス転位点以上または溶融温度以上に加熱する方法においては、溶融樹脂塊を加熱する工程が、メス型内に溶融樹脂塊が供給されてから成形が開始されるまでの間に行われる。このため、加熱する工程の分だけ成形時間が長くなってしまう。また、特許文献３では、溶融樹脂塊を加熱する手段として、加熱された気体を吹き付けているが、この加熱された気体によって、溶融樹脂塊だけでなくメス型も同時に加熱されるため、プリフォームの冷却時間が長くなりサイクルタイムが長くなってしまい、生産性が悪くなってしまう。
【０００８】
また別の問題として、押出装置から溶融樹脂を押し出したときのドローダウンを防止するため、加熱温度を低くしなければならないが、加熱温度が低いとカッターマークが残りやすく、かつ圧縮成形時に溶融樹脂塊が金型に十分賦形しない。
【０００９】
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、大型な機械を導入したり、生産性を落としたりすることなく、しわがなく、金型への賦形性が優れたプリフォームを生成することができるプリフォーム圧縮成形方法およびプリフォーム圧縮成形装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【００１０】
本発明は、メス型内に、溶融樹脂塊を投入する投入工程と、
メス型内にオス型を挿入し、メス型に投入された溶融樹脂塊を圧縮することによってプリフォームを生成する圧縮工程とを備え、
前記圧縮工程の間、メス型またはオス型の少なくとも一方を振動させることを特徴とするプリフォーム圧縮成形方法である。
【００１１】
このような構成により、大型な機械を導入したり、生産性を落としたりすることなく、しわがなく、金型への賦形性が優れたプリフォームを生成することができる。
【００１２】
本発明は、オス型がメス型内の溶融樹脂塊を圧縮し、メス型に対して完全に接近したときに、メス型またはオス型の少なくとも一方を振動させることを特徴とするプリフォーム圧縮成形方法である。
【００１３】
このような構成により、溶融樹脂塊をより完全に圧縮することができ、よりしわがなく、金型への賦形性が優れたプリフォームを生成することができる。
【００１４】
本発明は、メス型またはオス型の少なくとも一方が、オス型がメス型内に挿入を開始するときに一定の振幅で振動し、オス型がメス型内の溶融樹脂塊を圧縮してメス型に対して完全に接近したとき、オス型がメス型内に挿入を開始したしたときの振幅よりも大きな振幅で振動することを特徴とするプリフォーム圧縮成形方法である。
【００１５】
このような構成により、溶融樹脂塊を発熱させて、粘度を低くすることができるので、溶融樹脂塊をより完全に圧縮することができ、よりしわがなく、金型への賦形性が優れたプリフォームを生成することができる。また、溶融樹脂塊とオス型またはメス型との間に閉じ込められた空気を排出しやすくするため、表面欠陥の少ないプリフォームを生成することができる。
【００１６】
本発明は、メス型内からオス型を引き出す離型工程をさらに備え、
離型工程で、メス型またはオス型の少なくとも一方を振動させることを特徴とするプリフォーム圧縮成形方法である。
【００１７】
このような構成により、成形されたプリフォームと、オス型およびメス型との間の離型抵抗を小さくすることができ、離型工程でプリフォーム表面に傷が付くことを防止することができる。
【００１８】
本発明は、離型工程における振動の振幅が、オス型がメス型に対して完全に接近したときの前記振幅よりも小さいことを特徴とするプリフォーム圧縮成形方法である。
【００１９】
本発明は、溶融樹脂塊が投入されるメス型と、
メス型に対向して配置され、メス型内に挿入されることによって、メス型内に投入された溶融樹脂塊を圧縮しプリフォームを生成するオス型とを備え、
メス型またはオス型の少なくとも一方が、振動装置に連結されるとともに、当該振動装置によって振動可能となることを特徴とするプリフォーム圧縮成形装置である。
【００２０】
このような構成により、大型な機械を導入したり、生産性を落としたりすることなく、しわがなく、金型への賦形性が優れたプリフォームを生成することができる。
【００２１】
本発明は、振動装置が、振動の振幅が調整可能であることを特徴とするプリフォーム圧縮成形装置である。
【発明の効果】
【００２２】
本発明によれば、圧縮工程の間、メス型またはオス型の少なくとも一方を振動させることによって、大型な機械を導入したり、生産性を落としたりすることなく、しわがなく、金型への賦形性が優れたプリフォームを生成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００２３】
第１の実施の形態
以下、本発明に係るプリフォーム圧縮成形装置およびプリフォーム圧縮成形方法の第１の実施の形態について、図面を参照して説明する。ここで、図１乃至図４は本発明の第１の実施の形態を示す図である。なお、図１は、プリフォーム圧縮成形装置の断面図であり、プリフォームを圧縮成形する途中の段階を示している。
【００２４】
図１に示すように、プリフォーム圧縮成形装置５０は、溶融樹脂塊６が投入されるメス型１と、メス型１に対向して配置され、メス型１内に挿入されることによって、メス型１内に投入された溶融樹脂塊６を圧縮しプリフォームを生成するオス型２とを備えている。なお、溶融樹脂塊６は、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリ乳酸（ＰＬＡ）等の熱可塑性樹脂からなっている。
【００２５】
また、図１に示すように、メス型１の上方であってオス型２の側方には、水平方向にスライド自在なスライド型３が設けられている。また、オス型２の上端には、オス型２を上下方向に駆動する押し込みロッド５が設けられている。なお、上述したメス型１、オス型２およびスライド型３によって、金型１０が構成されている。
【００２６】
また、図１に示すように、振動装置４は、油圧シリンダである振動体４ａと、当該油圧振動体４ａへ油を供給する供給源４１と、振動体４ａへ供給される油の流れを切り替えるサーボバルブ４２とからなっている。
【００２７】
また、図１に示すように、オス型２は、振動装置４の振動体４ａに連結されており、当該振動装置４によって上下方向に振動可能となっている。また、振動装置４は、振動の振幅が調整可能となっている。なお、本実施の形態においては、オス型２が振動可能であるである態様を用いて説明するが、これに限ることなく、メス型１が振動装置４に連結され、このメス型１が振動可能となっていてもよいし、また、オス型２とメス型１の両方が振動装置４に連結され、このオス型２とメス型１の両方が振動可能となっていてもよい。
【００２８】
また、図２および図３に示すように、プリフォーム圧縮成形装置５０の上流側には、溶融樹脂６’（この溶融樹脂６’は、後述のように、カッター２２によって切断されると溶融樹脂塊６となる）を供給する押出装置２１が設けられている。なお、本願において「上流」とは、溶融樹脂６’からプリフォームを成形する過程において、上流にあることを意味する。
【００２９】
また、図２および図３に示すように、プリフォーム圧縮成形装置５０の上流側に位置する押出装置２１の下方には、押出装置２１から押し出された溶融樹脂６’を把持する把持部２６と、把持部２６によって把持された溶融樹脂６’を切断するカッター２２とが設けられている。この把持部２６とカッター２２は、図３に示すように、回転支持体２９によってＲ１方向に回転自在に支持されている。ところで、図３のＳ地点は、押出装置２１によって溶融樹脂６’が押し出され、供給される地点を示す。
【００３０】
また、図３において、プリフォーム圧縮成形装置５０の金型１０は、回転体１０ｂによってＲ２方向に回転可能となっている。
【００３１】
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について述べる。
【００３２】
まず、図３のＳ地点において、押出装置２１から溶融樹脂６’が押し出される（図２および図３参照）。
【００３３】
次に、押出装置２１の下方で（Ｓ地点で）、把持部２６によって溶融樹脂６’が把持されるとともに、カッター２２によって切断され、溶融樹脂塊６が得られる（図２および図３参照）。
【００３４】
次に、把持部２６によって把持された溶融樹脂塊６が、回転支持体２９によってＲ１方向に回転する（図３参照）。その後、把持部２６は、把持した溶融樹脂塊６が金型１０のメス型１の上方に位置したときに、溶融樹脂塊６を開放する。このことによって、溶融樹脂塊６がメス型１内に投入される（投入工程）。
【００３５】
次に、２つのスライド型３を水平方向に移動させて閉じる。そして、このスライド型３をメス型１に密着させ、型締めをする（図１参照）。
【００３６】
次に、押し込みロッド５によって、メス型１内にオス型２が挿入される（図１参照）。このことによって、メス型１に投入された溶融樹脂塊６が圧縮され、プリフォームが生成される（圧縮工程）。
【００３７】
具体的には、まず、オス型２がメス型１内に挿入され、溶融樹脂塊６が圧縮される（第一圧縮工程）（図４参照）。そして、オス型２がメス型１内の溶融樹脂塊６を圧縮し、メス型１に対して完全に下降する直前に、オス型２を上下方向に振動させ始める（図４参照）。このため、オス型２がメス型１内の溶融樹脂塊６を圧縮し、（オス型２が振動しない条件で）メス型１に対して完全に下降して、オス型２がメス型１に対して完全に接近したときに（図４のＦに達したときに）、オス型２は上下方向に振動している（図４参照）。
【００３８】
ここで振動装置４による振動は、振動体４ａへ供給源４１から油を供給するとともに、油の流れる方向をサーボバルブ４２で切り替えることによって、行われる（図１参照）。本実施の形態では、振動の振幅を０．２ｍｍとし、振動数を５０Ｈｚとした。
【００３９】
このようにオス型２が振動しながら溶融樹脂塊６を圧縮することによって、溶融樹脂塊６が発熱し、その粘度が下がる。このため、オス型２が、メス型１内の溶融樹脂塊６を圧縮し、メス型１に対して完全に下降した場合（図４のＦに達した場合）であっても、オス型２を振動させることによって、オス型２をさらに下降させることができ、溶融樹脂塊６をより確実に圧縮することができる（第二圧縮工程）（図４参照）。
【００４０】
この結果、溶融樹脂塊６を完全に圧縮することができ、しわがなく、金型１０への賦形性が優れたプリフォームを生成することができる。また、従来技術のように、空気を排出しながらオス型２によってメス型１内の溶融樹脂塊６を圧縮したり、溶融樹脂塊６を加熱したりする必要がないため、大型な機械を導入する必要がなく、生産性も落ちることはない。
【００４１】
また、オス型２をメス型１に対して上下方向に振動させるので、オス型２をメス型１に対して水平方向にずれることなく位置決めすることができ、金型１０に対して、プリフォームをより精度良く賦形することができる。
【００４２】
次に、オス型２がメス型１内に挿入された状態のまま、回転体によって金型１０がＲ２方向に回転する（図３参照）。この間、メス型１およびオス型２によって生成されたプリフォームが冷却される（冷却工程）（図４参照）。この冷却工程の間に、振動装置４によるオス型２の振動は停止する（図４参照）。
【００４３】
次に、金型１０が回転体によって所定の位置まで移動すると、メス型１内からオス型２が引き出される（離型工程）（図４参照）。その後、プリフォームがメス型１内から取り出される。
【００４４】
なお、本実施の形態では、オス型２が下降してメス型１と接近するとしているが、メス型１が上昇しても同様の効果を得ることができる。
【００４５】
第２の実施の形態
次に図５により本発明の第２の実施の形態について説明する。図５に示す第２の実施の形態は、オス型２が、オス型２がメス型１内に挿入されて溶融樹脂塊６に接触したときに一定の振幅で振動し、オス型２がメス型１内の溶融樹脂塊６を圧縮してメス型１に対して完全に下降したとき、オス型２がメス型１内に挿入されて溶融樹脂塊６に接触したときの振幅よりも大きな振幅で振動するものであり、他の構成は図１乃至図４に示す第１の実施の形態と略同一である。
【００４６】
図５に示す第２の実施の形態において、図１乃至図４に示す第１の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【００４７】
図５に示すように、オス型２が、オス型２がメス型１内に挿入されて溶融樹脂塊６に接触したときに一定の振幅（０．１ｍｍ）で振動し、オス型２がメス型１内の溶融樹脂塊６を圧縮してメス型１に対して完全に下降したとき、オス型２がメス型１内に挿入されて溶融樹脂塊６に接触したときの振幅よりも大きな振幅（０．２ｍｍ）で振動する。
【００４８】
このように、オス型２がメス型１内に挿入され溶融樹脂塊６に接触したときに、振動装置４によってオス型２を小さく振動させ始めることによって、溶融樹脂塊６を発熱させて、粘度を低くすることができる。また、溶融樹脂塊６とオス型２またはメス型１との間に閉じ込められた空気が排出されやすくなるため、表面欠陥の少ないプリフォームを生成することができる。
【００４９】
また、その後、オス型２がメス型１内の溶融樹脂塊６を圧縮してメス型１に対して完全に下降したとき、オス型２がメス型１内に挿入されて溶融樹脂塊６に接触したときの振幅よりも大きな振幅で振動するので、溶融樹脂塊６をより完全に圧縮することができ、しわがなく、金型１０への賦形性が優れたプリフォームを生成することができる。
【００５０】
なお、初期の振幅が０．１ｍｍと小さいのは、成形開始直後は押出装置２１から押し出されてカッター２２によって切断された溶融樹脂塊６の温度がまだ下がっていないため（図２参照）、オス型２を大きく振幅させなくても溶融樹脂塊６に適当な粘度を与えることができるためである。
【００５１】
第３の実施の形態
次に図６により本発明の第３の実施の形態について説明する。図６に示す第３の実施の形態は、離型工程のうちメス型１内からオス型２を引き出す際に、振動装置４によってオス型２を振動させるものであり、他の構成は図１乃至図４に示す第１の実施の形態と略同一である。
【００５２】
なお、離型工程における振動の振幅は０．０５ｍｍであり、オス型２がメス型１に対して完全に下降したときの振幅（０．２ｍｍ）よりも小さくなっている。また、離型工程における振動の振動数は１００Ｈｚであり、オス型２がメス型１に対して完全に下降したときの振動数（５０Ｈｚ）よりも大きくなっている。
【００５３】
図６に示す第３の実施の形態において、図１乃至図４に示す第１の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【００５４】
図６に示すように、離型工程、とりわけメス型１内からオス型２を引き出す際に、振動装置４によってオス型２を振動させるので、成形されたプリフォームと、オス型２およびメス型１との間の離型抵抗を小さくすることができ、離型工程でプリフォーム表面に傷が付くことを防止することができる。
【００５５】
ところで、上述した各実施の形態において、油圧シリンダである振動体４ａを有する振動装置４を用いて説明したが、これに限ることなく、空気シリンダや、電磁コイルや、回転式電気モータの駆動力をカムによって振動に変換するものなどを用いた振動装置４を用いることができる。
【００５６】
また、振動の振幅や振動数は上述した条件のものに限定するものではなく、プリフォームの形状や用いる樹脂、成形条件、要求品質等によって、適宜変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【００５７】
【図１】本発明によるプリフォーム圧縮成形装置の第１の実施の形態を示す断面図。
【図２】本発明によるプリフォーム圧縮成形装置の第１の実施の形態における押出装置、カッターおよび把持部を示す側方図。
【図３】本発明の第１の実施の形態によるプリフォーム圧縮成形装置に、溶融樹脂塊を供給する態様を示す平面図。
【図４】本発明によるプリフォーム圧縮成形方法の第１の実施の形態における、時間とオス型の位置との関係を示すグラフ図。
【図５】本発明によるプリフォーム圧縮成形方法の第２の実施の形態における、時間とオス型の位置との関係を示すグラフ図。
【図６】本発明によるプリフォーム圧縮成形方法の第３の実施の形態における、時間とオス型の位置との関係を示すグラフ図。
【図７】従来のプリフォーム圧縮成形装置を示す断面図。
【符号の説明】
【００５８】
１ メス型
２ オス型
３ スライド型
４ 振動装置
４ａ 振動体
５ 押し込みロッド
６ 溶融樹脂塊
６’ 溶融樹脂
１０ 金型
１０ｂ 回転体
２１ 押出装置
２２ カッター
２６ 把持部
２９ 回転支持体
４１ 供給源
４２ サーボバルブ
５０ プリフォーム圧縮成形装置
【特許請求の範囲】
【請求項１】
メス型内に、溶融樹脂塊を投入する投入工程と、
メス型内にオス型を挿入し、メス型に投入された溶融樹脂塊を圧縮することによってプリフォームを生成する圧縮工程とを備え、
前記圧縮工程の間、メス型またはオス型の少なくとも一方を振動させることを特徴とするプリフォーム圧縮成形方法。
【請求項２】
オス型がメス型内の溶融樹脂塊を圧縮し、メス型に対して完全に接近したときに、メス型またはオス型の少なくとも一方を振動させることを特徴とする請求項１記載のプリフォーム圧縮成形方法。
【請求項３】
メス型またはオス型の少なくとも一方は、オス型がメス型内に挿入を開始するときに一定の振幅で振動し、オス型がメス型内の溶融樹脂塊を圧縮してメス型に対して完全に接近したとき、オス型がメス型内に挿入を開始したときの振幅よりも大きな振幅で振動することを特徴とする請求項１記載のプリフォーム圧縮成形方法。
【請求項４】
メス型内からオス型を引き出す離型工程をさらに備え、
離型工程で、メス型またはオス型の少なくとも一方を振動させることを特徴とする請求項１記載のプリフォーム圧縮成形方法。
【請求項５】
離型工程における振動の振幅は、オス型がメス型に対して完全に接近したときの前記振幅よりも小さいことを特徴とする請求項４記載のプリフォーム圧縮成形方法。
【請求項６】
溶融樹脂塊が投入されるメス型と、
メス型に対向して配置され、メス型内に挿入されることによって、メス型内に投入された溶融樹脂塊を圧縮しプリフォームを生成するオス型とを備え、
メス型またはオス型の少なくとも一方は、振動装置に連結されるとともに、当該振動装置によって振動可能となることを特徴とするプリフォーム圧縮成形装置。
【請求項７】
振動装置は、振動の振幅が調整可能であることを特徴とする請求項６記載のプリフォーム圧縮成形装置。
【請求項１】
メス型内に、溶融樹脂塊を投入する投入工程と、
メス型内にオス型を挿入し、メス型に投入された溶融樹脂塊を圧縮することによってプリフォームを生成する圧縮工程とを備え、
前記圧縮工程の間、メス型またはオス型の少なくとも一方を振動させることを特徴とするプリフォーム圧縮成形方法。
【請求項２】
オス型がメス型内の溶融樹脂塊を圧縮し、メス型に対して完全に接近したときに、メス型またはオス型の少なくとも一方を振動させることを特徴とする請求項１記載のプリフォーム圧縮成形方法。
【請求項３】
メス型またはオス型の少なくとも一方は、オス型がメス型内に挿入を開始するときに一定の振幅で振動し、オス型がメス型内の溶融樹脂塊を圧縮してメス型に対して完全に接近したとき、オス型がメス型内に挿入を開始したときの振幅よりも大きな振幅で振動することを特徴とする請求項１記載のプリフォーム圧縮成形方法。
【請求項４】
メス型内からオス型を引き出す離型工程をさらに備え、
離型工程で、メス型またはオス型の少なくとも一方を振動させることを特徴とする請求項１記載のプリフォーム圧縮成形方法。
【請求項５】
離型工程における振動の振幅は、オス型がメス型に対して完全に接近したときの前記振幅よりも小さいことを特徴とする請求項４記載のプリフォーム圧縮成形方法。
【請求項６】
溶融樹脂塊が投入されるメス型と、
メス型に対向して配置され、メス型内に挿入されることによって、メス型内に投入された溶融樹脂塊を圧縮しプリフォームを生成するオス型とを備え、
メス型またはオス型の少なくとも一方は、振動装置に連結されるとともに、当該振動装置によって振動可能となることを特徴とするプリフォーム圧縮成形装置。
【請求項７】
振動装置は、振動の振幅が調整可能であることを特徴とする請求項６記載のプリフォーム圧縮成形装置。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【公開番号】特開２００８−１７３９３３（Ｐ２００８−１７３９３３Ａ）
【公開日】平成２０年７月３１日（２００８．７．３１）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００７−１１８００（Ｐ２００７−１１８００）
【出願日】平成１９年１月２２日（２００７．１．２２）
【出願人】（０００００２８９７）大日本印刷株式会社 (14,506)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２０年７月３１日（２００８．７．３１）
【国際特許分類】
【出願日】平成１９年１月２２日（２００７．１．２２）
【出願人】（０００００２８９７）大日本印刷株式会社 (14,506)
【Ｆターム（参考）】
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