説明

プログラム、情報記憶媒体、及びゲーム装置

【課題】ゲームをプレイ中にゲーム内容に応じたメモ入力を可能にしてメモ画像を表示させること。
【解決手段】操作部160からの第一の操作データを受け付けることができるか否かを判定する処理を行う判定部110と、第一の操作データを受付可能な場合に、操作部160からの第一の操作データを受け付ける処理と、操作部160からの第二の操作データを受け付ける処理とを行う受付部112と、第一の操作データを受付可能な場合に、プレーヤが第一の操作データを入力するために用いる前記第二の操作データに応じたメモ画像と、メモ画像が表示されるメモ領域に対応するメモ領域画像とを表示させる処理を行う表示制御部122と、第一の操作データを受付可能な場合に、受け付けられた第一の操作データに基づいて、ゲーム演算を行うゲーム演算部114と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、情報記憶媒体、及びゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、電子手帳やPDA(Personal Digital Assistance)等の電子機器の分野においては、メモ機能を有する電子機器が知られている(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】特開平9−231003号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、このような電子機器におけるメモ機能は、操作者がふと思いついたアイディア等を忘れずに書き留めておくために使用される単独のアプリケーションであり、電子機器の各アプリケーションに特化したメモ機能ではない。また、ゲーム装置においても、そのゲーム装置で実行されるゲーム内容に特化したメモ機能は存在しない。
【0004】
そのため、プレーヤはゲームをプレイ中にゲーム内容に応じたメモをゲーム進行に合わせて取ることができず、円滑なゲームの進行が妨げられるという問題がある。また、このような場合に、メモ帳等にゲーム内容に応じたメモを取らせてしまうと、プレーヤに煩わしさを与えてしまうという問題もある。
【0005】
本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、プレーヤの煩わしさを解消し、円滑なゲームの実行を実現することができるプログラム、情報記憶媒体及びゲーム装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本発明は、操作部からの操作データに基づいてゲームを実行するためのゲーム装置であって、前記操作部からの第一の操作データを受け付けることができるか否かを判定する処理を行う判定部と、前記第一の操作データを受付可能な場合に、前記操作部からの第一の操作データを受け付ける処理と、前記操作部からの第二の操作データを受け付ける処理とを行う受付部と、前記第一の操作データを受付可能な場合に、プレーヤが前記第一の操作データを入力するために用いる前記第二の操作データに応じたメモ画像と、前記メモ画像が表示されるメモ領域に対応するメモ領域画像とを表示させる処理を行う表示制御部と、前記第一の操作データを受付可能な場合に、前記受け付けられた第一の操作データに基づいて、ゲーム演算を行うゲーム演算部と、を含むことを特徴とするゲーム装置に関するものである。
【0007】
また本発明は、上記各部としてコンピュータを機能させるプログラムに関するものである。また本発明は、コンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体であって、上記各部としてコンピュータを機能させるプログラムを記憶(記録)した情報記憶媒体に関するものである。
【0008】
本発明において、「第一の操作データ」は、ゲームを行う際に用いられるデータであり、例えば、問題や質問に対する解答(回答)を入力するためのデータ等が該当する。また、「第二の操作データ」は、プレーヤが第一の操作データを入力するために用いられるデータであり、プレーヤがメモ領域について入力するデータである。例えば、計算問題に対する解答を導き出すために、メモ領域に対して入力された計算過程等を示すメモデータ等が該当する。また、「メモ画像」は、第二の操作データに対応する画像であり、例えば、キーボードの「A」というキーデータに対しては、「A」という画像がメモ画像に対応する。また、タッチパネルに対してタッチペン等による接触操作を行う場合には、識別可能に表示されたタッチペンの接触操作軌跡がメモ画像に該当する。また、「メモ領域」は、メモ画像が表示される領域のことである。また、「メモ領域画像」は、メモ領域に対応する画像のことであり、例えば、メモ用紙や、計算用紙のように表示された画像が該当する。
【0009】
本発明によれば、第一の操作データを受付可能な場合に、メモ領域に対応するメモ領域画像と、第一の操作データを入力するために用いる第二の操作データに応じたメモ画像と
を表示させることができる。そのためプレーヤは、メモ領域画像に対応するメモ領域について第二の操作データを入力することにより、メモ領域にメモ画像を表示させ、メモ領域に表示された第二の操作データに応じたメモ画像を用いて(見て)、第一の操作データを導き出すことができる。例えば、メモ画像が、計算問題についてのプレーヤの計算過程を示すものであれば、プレーヤはそのメモ画像を参照することで計算問題に対する解答データを導き出すことができる。
【0010】
(2)また本発明のゲーム装置、プログラム及び情報記憶媒体では、前記表示制御部が、前記受け付けられた第一の操作データに応じた解答画像と、前記解答画像が表示される解答領域に対応する解答領域画像とを表示させる処理を行ってもよい。
【0011】
本発明において、「解答画像」は、第一の操作データに対応する画像であり、例えば、キーボードの「A」というキーデータに対しては、「A」という画像がメモ画像に対応する。また、タッチパネルに対してタッチペン等による接触操作を行う場合には、識別可能に表示されたタッチペンの接触操作軌跡がメモ画像に該当する。また、「解答領域」は、解答画像が表示される領域のことである。また、「解答領域画像」は、解答領域を示す画像のことであり、例えば、解答用紙のように表示された画像が該当する。
【0012】
本発明によれば、メモ領域画像のみならず解答領域画像を表示させるため、解答領域に解答データを入力する前に、メモ領域で試し書きや計算をすることができる。
【0013】
(3)また本発明のゲーム装置、プログラム及び情報記憶媒体では、前記表示制御部が、前記操作部からの操作データ及び所与のプログラムの少なくとも一方に基づいて、前記メモ領域画像を表示させる処理を行ってもよい。
【0014】
「操作部からの操作データ」は、メモ領域画像を表示させるために用いられるデータであり、「所与のプログラム」は、メモ領域画像を表示させるためのプログラムである。
【0015】
本発明によれば、プレーヤは任意のタイミングでメモ領域画像を表示させることができる。そのため、プレーヤはメモを取る必要がある問題のみ、メモ領域画像を表示させてメモを取ることが可能となる。また、本発明によれば、自動的にメモ領域画像を表示させることもできる。そのため、例えば、難易度の高い計算問題を解く場合には、メモ領域画像を自動的に表示させることも可能となる。
【0016】
(4)また本発明のゲーム装置、プログラム及び情報記憶媒体では、前記表示制御部が、前記操作部から受け付けられる前記第一の操作データの種別に基づいて、前記メモ領域画像を表示させる処理を行ってもよい。
【0017】
「第一の操作データの種別」とは、例えば、出題される問題に対する解答として設定された解答データの種別であったり、出題される問題に対する種別であってもよい。
【0018】
本発明によれば、設定された解答データの種別に応じてメモ領域画像を表示させたり、表示させなかったりすることができる。例えば、解答データとして入力が要求されるデータが、「○」、「×」のように、メモを取る必要がない場合には、メモ領域画像を表示しないようすることができる。
【0019】
(5)また本発明のゲーム装置、プログラム及び情報記憶媒体では、前記表示制御部が、所与のゲーム条件の成立に基づいて、前記メモ領域画像の表示を終了させる処理を行ってもよい。
【0020】
「所与のゲーム条件」とは、メモ領域画像の表示を終了させるための条件であり、例えば、タイマ値や、メモ領域に対する入力操作回数等が該当する。
【0021】
本発明によれば、メモ領域の表示を終了させる条件が成立した場合に、自動的にメモ領域画像の表示を終了させることができる。例えば、出題された問題に対する解答時間が経過した場合や、出題された問題に対して正解又は不正解した場合や、解答領域に対して所定回数以上データを入力した場合に、メモ領域画像の表示を終了させることができる。
【0022】
(6)また本発明のゲーム装置、プログラム及び情報記憶媒体では、前記操作部からの操作データの受け付け可能時間を計測するタイマ部と、して更にコンピュータを機能させ、前記表示制御部が、前記計測結果に基づいて、前記メモ領域画像の表示を終了させる処理を行ってもよい。
【0023】
本発明によれば、例えば、出題された問題に対する解答時間を設定し、その解答時間が経過した場合に、自動的にメモ領域画像の表示を終了させることができる。
【0024】
(7)また本発明のゲーム装置、プログラム及び情報記憶媒体では、前記操作部からの操作データ及び所与のプログラムの少なくとも一方に基づいて、前記受け付けられた第二の操作データを記憶させる処理を行う記憶処理部と、して更にコンピュータを機能させもよい。
【0025】
「操作部からの操作データ」は、第二の操作データを記憶させる処理を行うために用いられるデータであり、「所与のプログラム」は、第二の操作データを記憶させる処理を行うためのプログラムである。
【0026】
本発明によれば、メモ領域に対して入力された第二の操作データを記憶することができる。そのため、ゲームを途中で中断する場合であっても、メモ領域に対して入力された第二の操作データを保持しておくことが可能となる。
【0027】
(8)また本発明のゲーム装置、プログラム及び情報記憶媒体では、前記操作部からの操作データ及び所与のプログラムの少なくとも一方に基づいて、前記記憶された第二の操作データを読み出す処理を行う読出し処理部と、して更にコンピュータを機能させ、前記表示制御部が、前記読み出された第二の操作データに応じた前記メモ画像を、前記メモ領域に表示させる処理を行ってもよい。
【0028】
「操作部からの操作データ」は、第二の操作データを読み出す処理を行うために用いられるデータであり、「所与のプログラム」は、読み出す処理を行うためのプログラムである。
【0029】
本発明によれば、記憶された第二の操作データをメモ領域に表示させることができる。そのため、中断されたゲームを途中で再開する場合であっても、中断時に記憶された第二の操作データに応じたメモ画像をメモ領域に表示させることができる。
【0030】
(9)また本発明のゲーム装置、プログラム及び情報記憶媒体では、前記表示制御部が、前記操作部からの操作データ及び所与のプログラムの少なくとも一方に基づいて、前記メモ領域画像の表示位置、前記メモ領域画像の大きさ、前記メモ領域画像の表示態様、前記メモ領域画像の表示領域、前記メモ領域に表示される前記メモ画像の表示態様の少なくとも一つを変更する処理を行ってもよい。
【0031】
本発明によれば、プレーヤの操作や所与のプログラムによりメモ領域画像の移動、メモ領域画像の大きさの変更、メモ領域画像の背景、色等の変更、メモ領域画像のスクロール、メモ画像の大きさ、色、太さ等の変更を行うことができる。そのため、メモ領域へのデータ入力に最適なメモ画像及びメモ領域画像を設定することができる。
【0032】
(10)また本発明のゲーム装置、プログラム及び情報記憶媒体では、前記表示制御部が、前記受け付けられた第二の操作データ及び前記メモ画像の少なくとも一方に基づいて、前記メモ領域画像の表示位置、前記メモ領域画像の大きさ、前記メモ領域画像の表示態様、前記メモ領域画像の表示領域、前記メモ領域に表示される前記メモ画像の表示態様の少なくとも一つを変更する処理を行ってもよい。
【0033】
本発明によれば、メモ領域についての第二の操作データやメモ領域に表示されたメモ画像に応じて、メモ領域画像の移動、メモ領域画像の大きさの変更、メモ領域画像の背景、色等の変更、メモ領域画像のスクロール、メモ画像の大きさ、色、太さ等の変更を行うことができる。そのため、メモ領域へのデータ入力に最適なメモ画像及びメモ領域画像を設定することができる。例えば、第二の操作データに応じたメモ画像の表示範囲に応じて、メモ領域画像の大きさの変更やメモ領域画像のスクロールを行うこともできる。例えば、タッチペン等による操作データをメモ領域に入力する際に、タッチペンの移動軌跡がメモ領域からはみ出した場合などに、メモ領域画像の移動、メモ領域画像の大きさの変更、メモ領域画像のスクロールを行うこともできる。
【0034】
(11)また本発明のゲーム装置、プログラム及び情報記憶媒体では、前記表示制御部が、前記操作部から受け付けられる前記第一の操作データの種別に応じて、前記メモ領域画像の表示位置、前記メモ領域画像の大きさ、前記メモ領域画像の表示態様、前記メモ領域画像の表示領域、前記メモ領域に表示される前記メモ画像の表示態様の少なくとも一つを変更する処理を行ってもよい。
【0035】
本発明によれば、設定された解答データの種別に応じて、メモ領域画像の移動、メモ領域画像の大きさの変更、メモ領域画像の背景、色等の変更、メモ領域画像のスクロール、メモ画像の大きさ、色、太さ等の変更を行うことができる。例えば、解答画像を漢字として入力する場合には、メモ領域に表示させるメモ画像が一定以上となった場合には、縦方向にメモ領域画像をスクロールさせ、解答画像を英語として入力する場合には、メモ領域に表示させるメモ画像が一定以上となった場合には、横方向にメモ領域画像をスクロールさせるようにすることができる。また例えば、解答画像を漢字として入力する場合には、漢字用の罫線画像をメモ領域画像に表示させ、解答画像を英語として入力する場合には、英語用の罫線画像をメモ領域画像に表示させるようにすることができる。また、例えば、出題される問題の種別に応じて上記処理を行うことができる。また、第一の操作データに応じた解答画像の種別に応じて、上記処理を行うことができる。
【0036】
(12)また本発明のゲーム装置、プログラム及び情報記憶媒体では、前記表示制御部が、前記操作部からの操作データ及び所与のプログラムの少なくとも一方に基づいて、前記メモ領域に表示された前記メモ画像に対応する画像を、前記解答領域に表示させる処理を行ってもよい。
【0037】
本発明によれば、メモ領域に表示されたメモ画像を解答領域に表示させることができる。そのため、例えば、プレーヤが第二の操作データを入力することによりメモ領域にメモ画像を表示させた場合であって、当該メモ画像が出題された問題に対する解答となっている場合には、当該メモ画像をそのまま解答画像として解答領域に表示させることができる。従って、プレーヤは重複操作を行わずにメモ画像を解答画像として表示させることができる。
【0038】
(13)また本発明のゲーム装置、プログラム及び情報記憶媒体では、前記表示制御部が、前記操作部からの操作データ及び所与のプログラムの少なくとも一方に基づいて、前記メモ領域画像を複数表示させる処理を行ってもよい。
【0039】
(14)また本発明のゲーム装置、プログラム及び情報記憶媒体では、前記表示制御部が、複数の前記第メモ領域画像を重ねて表示する場合には、前記操作部からの操作データ及び所与のプログラムの少なくとも一方に基づいて、いずれかの前記メモ領域画像を、優先的に表示させる処理を行ってもよい。
【0040】
本発明によれば、限られた表示領域に複数のメモ領域画像を表示させることができる。例えばその時点でプレーヤが用いるメモ領域画像を優先的に表示させ、他のメモ領域画像は優先的に表示させたメモ領域画像に隠されるように表示させることができる。また、使用頻度の高いメモ画像が表示されたメモ領域画像を優先的に表示させるようにしてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0041】
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
【0042】
1.概要
図1に本実施形態のゲーム装置の外観図を示す。本実施形態の携帯型ゲーム装置10は、第1のディスプレイ11が設けられた本体上部2と、第2のディスプレイ12が設けられた本体下部4とがヒンジ部6により接合されており、本体上部2と本体下部4とがヒンジ軸回りに回動可能に形成されている。従って、本実施形態では、第1のディスプレイ11の表示面と第2のディスプレイ12の表示面とがなす角を変化させることができる。また、本体下部4には、十字キー14、操作ボタン16、スタートボタン18、セレクトボタン20などの操作部や、操作者が音入力(音声入力)を行うための音入力装置40(マイク)が設けられている。
【0043】
本実施形態では、第2のディスプレイ12は液晶ディスプレイとタッチパネルとが積層されて構成されており、第2のディスプレイ12に対する操作者の接触操作位置を検出できるようになっている。そのため、本実施形態では、タッチペン30による第2のディスプレイ12に対する接触操作を操作者に行わせ、その接触操作位置を検出して種々の処理を行っている。
【0044】
本実施形態のゲーム装置では、まず、クイズゲームを行うために第1のディスプレイ11に問題画像を表示させ、第2のディスプレイ12に出題された問題に対する解答を行わせる答案画像を表示させる。続いて、タッチペン30による解答領域AAに対する操作データ入力を操作者に行わせ、タッチペン30の接触操作軌跡を解答領域AAに表示させる。そして、解答領域AAに対して入力された操作データが、出題された問題に対する解答として正しいか否かを判定する処理を行う。
【0045】
2.構成
次に、図2を用いて本実施形態におけるゲーム装置の構成について説明する。図2は、本実施形態におけるゲーム装置の機能ブロック図の一例である。なお、本実施形態では、図2の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
【0046】
操作部160は、プレーヤが操作データを入力するためのものであり、その機能は、レバー、ボタン、ステアリング、マウス、マイク、タッチパネル型ディスプレイ、トラックボール、コントローラ或いは筺体などにより実現できる。
【0047】
特に本実施形態では、図1に示す第2のディスプレイ12が、液晶ディスプレイと、操作者の接触位置を検出するためのタッチパネルとが積層されたタッチパネル型ディスプレイとなっている。従って本実施形態では、第2のディスプレイ12が操作部160として機能するとともに表示部としても機能する。なお第2のディスプレイ12への接触操作は、図1に示すタッチペン30などの入力機器を用いて行っても良いし、プレーヤの指先を用いて行ってもよい
また、操作部160をトラックボール等、操作部の操作子(ボール)の操作量(回転量)と操作方向(回転方向)とを変化させることにより、操作入力を行うものとしてもよい。ここでトラックボールとは、装置上面に回転可能に装着されたボールを転がすことで操作入力を行うことができるものである。そして、ボールの中心を通る軸を回転軸としてすべての方向に回転させることができ、回転方向、回転量や回転速度を調節して操作入力を行うことができる。
【0048】
また、操作部160は、プレーヤが操作データを入力するためのコントローラであり、特に、プレーヤがコントローラを把持してコントローラ自体の位置、向きを任意に変更可能なものであってもよい。この場合、操作部160は、コントローラ自体の動きに応じて変化する情報を検出する検出部を内蔵する。そのため、操作部160では、コントローラ自体の動きを操作データとして入力することができる。
【0049】
音入力装置162は、プレーヤが音声や手拍子などの音を入力するためのものであり、その機能はマイクなどにより実現できる。プレーヤは音入力装置162に音声を入力することによって、操作を行うことができるようにしてもよい。
【0050】
記憶部170は、処理部100や通信部196などのワーク領域となるもので、その機能はRAM(VRAM)などにより実現できる。そして、本実施形態の記憶部170は、ワーク領域として使用される主記憶部171と、出題される問題のデータが記憶された問題データ記憶部172と、問題に対する正解のデータが記憶された正解データ記憶部173とを含む。なお、これらの一部を省略する構成としてもよい。特に本実施形態の記憶部170では、受付部112において取得された接触操作位置(軌跡)情報を主記憶部171に記憶することができる。
【0051】
情報記憶媒体180(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などにより実現できる。
【0052】
この情報記憶媒体180には、処理部100において本実施形態の種々の処理を行うためのプログラム(データ)が記憶されている。即ち、この情報記録媒体180には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)が記憶されている。
【0053】
表示部190は、本実施形態により生成された画像を出力するものであり、その機能は、CRT、LCD、タッチパネル型ディスプレイ、或いはHMD(ヘッドマウントディスプレイ)などにより実現できる。特に本実施形態では表示部190は、第1のディスプレイ11と第2のディスプレイ12とを含み、第2のディスプレイ12は、タッチパネルディスプレイを用いることによりプレーヤがゲーム操作を行う操作部160としても機能する。ここでタッチパネルとして、例えば抵抗膜方式(4線式、5線式)、静電容量結合方式、超音波表面弾性波方式、赤外線走査方式などのタッチパネルを用いることができる。
【0054】
なお2つのディスプレイを有する場合には、少なくとも第2のディスプレイ12をタッチパネルディスプレイとして構成すればよい。また1つのディスプレイに2以上の表示領域を設け、少なくとも一方の表示領域を、接触操作位置を検出する検出領域として機能させるようにしてもよい。
【0055】
音出力部192は、本実施形態により生成された音を出力するものであり、その機能は、スピーカ、或いはヘッドフォンなどにより実現できる。
【0056】
携帯型情報記憶装置194には、プレーヤの個人データやゲームのセーブデータなどが記憶されるものであり、この携帯型情報記憶装置194としては、メモリカードや携帯型ゲーム装置などがある。
【0057】
通信部196は、外部(例えばホスト装置や他の画像生成システム)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
【0058】
なお、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(データ)は、ホスト装置(サーバー)が有する情報記憶媒体からネットワーク及び通信部196を介して情報記憶媒体180(記憶部170)に配信してもよい。このようなホスト装置(サーバー)の情報記憶媒体の使用も本発明の範囲内に含めることができる。
【0059】
処理部100(プロセッサ)は、操作部160からの操作データやプログラムなどに基づいて、ゲーム処理、画像生成処理、或いは音生成処理などの処理を行う。ここで、ゲーム処理としては、ゲーム開始条件が満たされた場合にゲームを開始する処理、ゲームを進行させる処理、キャラクタやマップなどのオブジェクトを配置する処理、オブジェクトを表示する処理、ゲーム結果を演算する処理、或いはゲーム終了条件が満たされた場合にゲームを終了する処理などがある。この処理部100は記憶部170をワーク領域として各種処理を行う。処理部100の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
【0060】
特に、本実施形態の処理部100は、判定部110と、受付部112と、ゲーム演算部114と、タイマ部116と、記憶処理部118と、読出し処理部120と、表示制御部122と、描画部140と、音生成部150と、を含む。なお、これらの一部を省略する構成としてもよい。
【0061】
判定部110は、操作部からの第一の操作データを受け付けることができるか否かを判定する処理を行う。ここで、第一の操作データを受け付けることができるか否かを判定する処理とは、例えば、出題された問題に対する解答データの入力が可能な状態であるか否かを判定する処理が該当する。
【0062】
受付部112は、操作部からの第一の操作データを受け付ける処理と、第一の操作データを受付可能な場合に、操作部からの第二の操作データを受け付ける処理とを行う。具体的には、プレーヤの操作部160に対する操作を検出し、検出結果を主記憶部171に格納する。特に本実施形態では、タッチパネル(第2のディスプレイ12、解答領域AA)に対するプレーヤの接触操作を検出することにより、接触操作軌跡(位置)データを取得する。そして本実施形態では、例えば、出題された問題に対する解答データの入力が可能な状態である場合には、出題された問題に対するメモデータの入力を受け付ける処理を行う。即ち、本実施形態では、解答データの入力が可能な状態である場合にメモデータの入力が可能となる。
【0063】
ゲーム演算部114は、ゲーム開始条件が満たされた場合にゲームを開始させる処理、ゲームを進行させる処理、キャラクタやマップなどのオブジェクトを配置する処理、表示物をアニメーションさせながら表示するための処理、ゲーム結果を演算する処理、或いはゲーム終了条件が満たされた場合にゲームを終了させる処理などの各種ゲーム処理や、ゲームシステムの利用料金を徴収するための課金処理などを行う。
【0064】
特に本実施形態では、ゲーム演算部114は、受け付けられた第一の操作データに基づいて、ゲーム演算を行う。ゲーム演算としては、例えば、出題された問題に対する解答データが出題された問題に対する解答として正しいか否かを判定する正否判定処理がある。正否判定処理は、出題された問題に対する解答データと、正解データ記憶部173に記憶された正解データとを比較して、出題された問題に対する解答が正解であるか、不正解であるかを判定する。そして、その判定結果に応じた得点(ゲーム成績)を算出する処理を行う。
【0065】
特に本実施形態では、第2のディスプレイ12の解答領域AAに対するプレーヤの接触操作軌跡に対応するデータ(解答画像データ)が、正解データとして記憶されている基準データ(正解画像データ)と一致(完全一致でなくともよい)するか否かを判定する。
【0066】
タイマ部116は、操作部からの操作データの受け付け可能時間を計測する処理を行う。例えば、出題された問題に対する解答時間として、解答データの受付が可能な時間を計測する処理を行う。
【0067】
記憶処理部118は、操作部からの操作データ及び所与のプログラムの少なくとも一方に基づいて、受け付けられた第二の操作データを記憶させる処理を行う。具体的には本実施形態では、タッチパネル(第2のディスプレイ12、解答領域AA)に対するプレーヤの接触操作軌跡(位置)データを保存する。
【0068】
読出し処理部120は、操作部からの操作データ及び所与のプログラムの少なくとも一方に基づいて、記憶された第二の操作データを読み出す処理を行う。例えば、タッチパネル(第2のディスプレイ12)に対するプレーヤの接触操作軌跡データを保存しておき、これを任意のタイミングで読み出して接触操作軌跡データに対応する接触操作軌跡画像を表示させるようにしてもよい。
【0069】
表示制御部122は、入力情報に基づき、表示部190に表示出力される表示物(オブジェクト)の表示制御を行う。具体的には、表示物(ゲームキャラクタ、背景、標的、車、ボール、アイテム、建物、樹木、柱、壁、マップ)を発生させたり、表示物の表示位置を指示したり、表示物を消滅させたりするなどの表示制御を行う。即ち発生した表示物を表示物リストに登録したり、表示物リストを描画部140等に転送したり、消滅した表示物を表示物リストから削除したりするなどの表示制御を行う。
【0070】
また表示制御部122は、入力情報に基づき、ゲームキャラクタを移動させたり動作させたりするアニメーション処理を行う。アニメーション処理としては、ゲームフィールド(2次元又は3次元のゲーム空間)でゲームキャラクタ(2次元データ又は3次元データで定義される表示物)を移動させるための処理を行うことができる。具体的にはプレーヤが入力した入力データや、プログラム(移動アルゴリズム)や、各種データなどに基づいて、表示物を移動させるアニメーション処理を行う。さらに具体的には、表示物の移動情報(位置、回転角度、速度、或いは加速度)を、1フレーム(1/60秒)毎に順次求める処理を行う。なおフレームは、表示物の移動や動作を制御する処理や画像を生成する描画処理を行う時間の単位である。
【0071】
またアニメーション処理としては、表示物を動作させるための処理も行うことができる。即ちプレーヤが入力した入力データや、プログラム(動作アルゴリズム)や、各種データ(モーションデータ)などに基づいて、表示物を動作(モーション)させるアニメーション処理を行う。更に具体的には、表示物の動作情報(各パーツの位置、回転角度、或いは形状)を、1フレーム(1/60秒)毎に順次求める処理を行う。
【0072】
特に本実施形態では、表示制御部122は、第一の操作データを受付可能な場合に、プレーヤが第一の操作データを入力するために用いる第二の操作データに応じたメモ画像と、メモ画像が表示されるメモ領域に対応するメモ領域画像とを表示させる処理を行う。ここで、第一の操作データとは、ゲームを行う際に用いられるデータであり、例えば、問題や質問に対する解答(回答)を入力するためのデータ等が該当する。また、第二の操作データとは、プレーヤが第一の操作データを入力するために用いられるデータであり、プレーヤがメモ領域に対して入力するデータである。例えば、計算問題に対する解答を導き出すために、メモ領域に対して入力された計算過程等を示すメモデータ等が該当する。
【0073】
また、表示制御部122は、受け付けられた第一の操作データに応じた解答画像と、解答画像が表示される解答領域に対応する解答領域画像とを表示させる処理を行ってもよい。
【0074】
また、表示制御部122は、操作部からの操作データ及び所与のプログラムの少なくとも一方に基づいて、メモ領域画像を表示させる処理を行ってもよいし、操作部から受け付けられる第二の操作データの種別に基づいて、メモ領域画像を表示させる処理を行ってもよい。ここで、操作部からの操作データとは、メモ領域画像を表示させるために用いられるデータであり、所与のプログラムとは、メモ領域画像を表示させるためのプログラムである。また、第一の操作データの種別とは、例えば、出題される問題に対する解答として設定された解答データの種別であったり、出題される問題に対する種別であってもよい。
【0075】
また、表示制御部122は、所与のゲーム条件の成立に基づいて、メモ領域画像の表示を終了させる処理を行ってもよいし、所与の時間の計測結果に基づいて、メモ領域画像の表示を終了させる処理を行ってもよい。ここで、所与のゲーム条件とは、メモ領域画像の表示を終了させるための条件であり、例えば、タイマ値や、メモ領域に対する入力操作回数等が該当する。なお、表示制御部122は、メモ領域にメモ画像が表示されている場合には、メモ領域画像の表示と共にメモ画像の表示を終了させることが好ましい。
【0076】
また、表示制御部122は、読み出された第二の操作データに応じたメモ画像を、メモ領域画像が表示された領域に表示させる処理を行ってもよい。例えば記憶処理部118が記憶した第二の操作データを、読出し処理部120が読み出す処理を行い、読み出された第二の操作データに応じたメモ画像を、メモ領域画像が表示された領域に表示させる処理を行ってもよい。
【0077】
また、表示制御部122は、前記操作部からの操作データ及び所与のプログラムの少なくとも一方に基づいて、前記メモ領域画像の表示位置、前記メモ領域画像の大きさ、前記メモ領域画像の表示態様、前記メモ領域画像の表示領域、前記メモ領域に表示される前記メモ画像の表示態様の少なくとも一つを変更する処理を行ってもよい。また、表示制御部122は、前記受け付けられた第二の操作データ及び前記メモ画像の少なくとも一方に基づいて、前記メモ領域画像の表示位置、前記メモ領域画像の大きさ、前記メモ領域画像の表示態様、前記メモ領域画像の表示領域、前記メモ領域に表示される前記メモ画像の表示態様の少なくとも一つを変更する処理を行ってもよい。また、表示制御部122は、前記操作部から受け付けられる前記第二の操作データの種別に基づいて、前記メモ領域画像の表示位置、前記メモ領域画像の大きさ、前記メモ領域画像の表示態様、前記メモ領域画像の表示領域、前記メモ領域に表示される前記メモ画像の表示態様の少なくとも一つを変更する処理を行ってもよい。例えば、プレーヤの操作や所与のプログラムによりメモ領域画像の移動、メモ領域画像の大きさの変更、メモ領域画像の背景、色等の変更、メモ領域画像のスクロール、メモ画像の大きさ、色、太さ等の変更を行ってもよい。また、メモ画像のデータ容量、描画面積、描画割合に応じて、メモ領域画像の大きさの変更やメモ領域画像のスクロールを行ってもよい。また、タッチペン等による操作データをメモ領域に入力する際に、タッチペンの移動軌跡がメモ領域からはみ出した場合に、メモ領域画像の移動、メモ領域画像の大きさの変更、メモ領域画像のスクロールを行ってもよい。また、例えば、出題される問題の種別に応じて、メモ領域画像の移動、メモ領域画像の大きさの変更、メモ領域画像の背景、色等の変更、メモ領域画像のスクロール、メモ画像の大きさ、色、太さ等の変更を行ってもよい。
【0078】
ここで、メモ領域画像のスクロール表示制御や、メモ領域画像の大きさの表示制御は、例えば、初期状態で表示領域に表示させる(描画バッファに描画する)メモ領域画像よりも大きなサイズのメモ領域画像をメモ領域オブジェクトとして用意しておき、初期状態ではメモ領域オブジェクトの一部をメモ領域画像として描画バッファに描画し、描画バッファに描画するメモ領域オブジェクトの範囲、大きさを変化させることにより行うようにしてもよい。特に本実施形態では、描画したメモ領域画像に、例えばプレーヤの第二の操作データに応じたメモ画像が入りきらなくなった場合に、描画バッファに描画するメモ領域オブジェクトの範囲、大きさを変化させる処理を行うようにする。
【0079】
また、表示制御部122は、操作部からの操作データ及び所与のプログラムの少なくとも一方に基づいて、メモ領域に表示させたメモ画像に対応する画像を、解答領域に表示させる処理を行ってもよい。具体的には本実施形態では、主記憶部171に格納された、メモ領域について受付けた第二の操作データ(第2のディスプレイ12に対するプレーヤの接触操作軌跡(位置)データ)を参照し、メモ領域に表示させたメモ画像と同様の画像を解答領域に表示させる。
【0080】
また、表示制御部122は、操作部からの操作データ及び所与のプログラムの少なくとも一方に基づいて、メモ領域画像を複数表示させる処理を行ってもよい。
【0081】
また、表示制御部122は、複数の第一のメモ領域画像を重ねて表示する場合には、操作部からの操作データ及び所与のプログラムの少なくとも一方に基づいて、いずれかのメモ領域画像を、優先的に表示させる処理を行ってもよい。
【0082】
出題部124は、問題データ記憶部173に記憶された複数の問題の中から、出題する問題を設定する処理を行う。ここで、それぞれの問題には、例えば、科目毎に種別が設けられており、問題の出題はこの科目毎に行ってもよい。
【0083】
描画部140は、処理部100で行われる種々の処理(ゲーム処理)の結果に基づいて描画処理を行い、これにより画像を生成し、表示部190に出力する。この場合、描画部140が生成する画像は、いわゆる2次元画像であってもよいし、3次元画像であってもよい。そして3次元画像を生成する場合には、まず、座標変換(ワールド座標変換、カメラ座標変換)、クリッピング処理、或いは透視変換等のジオメトリ処理が行われ、その処理結果に基づいて、描画データ(プリミティブの頂点の位置座標、テクスチャ座標、色データ、法線ベクトル或いはα値等)が作成される。そして、この描画データ(プリミティブデータ)に基づいて、透視変換後(ジオメトリ処理後)の表示物(1又は複数プリミティブ)を描画バッファ(フレームバッファあるいは中間バッファなどのピクセル単位で画像情報を記憶できるバッファ。VRAM)に描画する。これにより、ゲーム空間内において仮想カメラ(所与の視点)から見える画像が生成される。
【0084】
音生成部150は、処理部100で行われる種々の処理の結果に基づいて音処理を行い、BGM、効果音、又は音声などのゲーム音を生成し、音出力部192に出力する。
【0085】
なお、本実施形態の画像生成システムは、1人のプレーヤのみがプレイできるシングルプレーヤモード専用のシステムにしてもよいし、複数のプレーヤがプレイできるマルチプレーヤモードも備えるシステムにしてもよい。
【0086】
また、複数のプレーヤがプレイする場合に、これらの複数のプレーヤに提供するゲーム画像やゲーム音を、1つの端末を用いて生成してもよいし、ネットワーク(伝送ライン、通信回線)などで接続された複数の端末(ゲーム機、携帯電話)を用いて分散処理により生成してもよい。
【0087】
3.本実施形態の詳細な処理
以下、図3〜図8を参照しながら本実施形態の詳細な処理について説明する。
3−1.クイズゲーム処理
図3は、本実施形態におけるクイズゲーム処理の一例を説明するためのフローチャート図である。
【0088】
本実施形態では、出題された問題に対して制限時間以内に解答を行うクイズゲームが行われ、図1に示すように、第1のディスプレイ11には問題画像を表示させ、第2のディスプレイ12には出題された問題に対する解答を行わせる解答領域画像AAを含む答案画像を表示させる。(ステップS10)。
【0089】
本実施形態では、出題された問題に対して制限時間を設定しており、まず、出題された問題に対して制限時間以内であるか否かを判定する処理を行う(ステップS12)。なお、本実施形態では、答案画像の一部として、制限時間を第2のディスプレイ12に表示させる。そして、制限時間を経過したと判定された場合には、出題された問題に対する解答が不正解であるとして処理される(ステップS12でN、ステップS28)。一方、制限時間以内であると判定された場合には、操作データの入力を受け付ける。本実施形態では、タッチペン30による第2のディスプレイ12に対する接触操作を操作者に行わせることで操作データを取得する(ステップS14)。
【0090】
続いて、タッチペン30による第2のディスプレイ12に対する接触操作が、答案画像のどの領域について行われたかを判定する。まず、解答領域AAについて接触操作が行われたと判定した場合には、解答領域AAにタッチペン30による操作軌跡を表示する処理を行う(ステップS16でY、ステップS20)。次に、解答領域AAについて接触操作が行われていないと判定した場合には、メモボタン領域MBについて接触操作が行われたか否かを判定する。ここで、メモボタン領域MBについて接触操作が行われたと判定された場合には、図4に示すように、メモ領域画像MPを第2のディスプレイ12に表示させる処理を行う(ステップS18でY、ステップS22)。なお、メモボタン領域MBについても接触操作が行われていないと判定された場合には、ステップS12に移行し、再度、出題された問題に対する解答時間が制限時間内であるか否かを判定する処理を行う。
【0091】
そして、解答領域AAにタッチペン30による操作軌跡が表示された後に、解答領域AAについて入力された操作データが出題された問題に対する解答として正しいか否かを判定する正否判定処理を行う(ステップS24)。なお、正否判定処理は操作部からの操作データに基づいて行ってもよい。例えば、答案画像の特定の領域に、タッチペン30による接触操作が行われたと判定した場合に、正否判定処理を行うようにしてもよい。
【0092】
ここで、正否判定は、パターンマッチングによって行われる。具体的には、入力された操作データと、出題された問題に対する解答用のデータとの誤差を算出し、その誤差が一定の範囲内であるならば正解と判定し、図5(A)、(B)に示すように、第1のディスプレイ11、第2のディスプレイ12に対して正解画像を表示させる。(ステップS26でY、ステップS30)一方、算出された誤差が一定の範囲内に納まらなければ不正解と判定され、図6(A)、(B)に示すように、第1のディスプレイ11、第2のディスプレイ12に対して不正解画像を表示させる(ステップS26でN、ステップS28)。
【0093】
最後にクイズを続行するか否かの判定が行われ、クイズゲームを続行すると判定された場合には、新たな問題画像が第1のディスプレイ11に表示され、第2のディスプレイ12には出題された問題に対する答案画像が表示される。(ステップS32でY、ステップS10)。一方、クイズゲームを終了すると判定された場合には、クイズゲームを終了する。なお、クイズゲームを終了する際に、今までのプレイ結果である総合成績画像等を、第1のディスプレイ11及び第2のディスプレイ12の少なくとも一方に表示させてもよい。
【0094】
3−2.メモ領域画像表示処理
図7は、図3のステップS22のメモ領域画像表示処理の一例を説明するためのフローチャート図である。
【0095】
本実施形態のメモ領域画像表示処理では、出題された問題に設けられた分類に応じて表示させるメモ領域画像MPが異なっている。例えば、図8のテーブルデータに示すように、出題された問題に設けられた分類が「社会」である場合には、表示させるメモ領域画像MPのフォーマットを無地に設定している。従って、図9(A)、(B)に示すように、出題された問題の分類が「社会」である場合には、フォーマットが無地に設定されたメモ領域画像MPを表示させる。また、図8のテーブルデータに示すように、出題された問題に設けられた分類が「国語」である場合には、表示させるメモ領域画像MPのフォーマットを漢字練習用紙に設定している。従って、図10(A)、(B)に示すように、出題された問題の分類が「国語」である場合には、フォーマットが漢字練習用紙に設定されたメモ領域画像MPを表示させる。また、図8のテーブルデータに示すように、出題された問題に設けられた分類が「算数」である場合には、表示させるメモ領域画像MPのフォーマットを計算用紙に設定している。従って、図10(A)、(B)に示すように、出題された問題の分類が「算数」である場合には、フォーマットが計算用紙に設定されたメモ領域画像MPを表示させる(ステップS50)。なお、図8に示すテーブルデータはこれに限られるものではない。例えば、問題の分類に応じて、メモ領域画像MPの表示位置、大きさ、表示態様、表示領域、メモ領域画像MPに表示される操作軌跡の表示態様等を変更してもよい。また、出題された問題に設けられた分類は科目のみに限られるものではなく、出題された問題に対して入力可能なデータの種別等を分類として設定してもよい。
【0096】
本実施形態では、図3のステップS12と同様に、出題された問題に対して制限時間以内であるか否かを判定する処理を行う(ステップS12)。そして、制限時間を経過したと判定された場合には、メモ領域画像MPの表示を終了させる処理を行う(ステップS52でN、ステップS60)。一方、制限時間以内であると判定された場合には、操作データの入力を受け付ける。本実施形態では、タッチペン30による第2のディスプレイ12に対する接触操作を操作者に行わせることで操作データの入力を行うことができる(ステップS54)。タッチペン30による第2のディスプレイ12に対する接触操作が、メモ領域画像MPの領域について行われたと判定した場合には、メモ領域画像MPの領域にタッチペン30による操作軌跡を表示する処理を行う(ステップS56でY、ステップS58)。次に、メモ領域画像MPの領域について接触操作が行われていないと判定した場合には、ステップS52に移行し、再度、出題された問題に対する解答時間が制限時間内であるか否かを判定する処理を行う。
【0097】
そして、メモ領域画像MPの領域にタッチペン30による操作軌跡が表示された後に(ステップS58)、メモ領域画像MPの表示を続行するか否かの判定が行われ、メモ領域画像MPの表示を続けると判定された場合には、ステップS52に移行し、再度、出題された問題に対する解答時間が制限時間内であるか否かを判定する処理を行う(ステップS60でY、ステップS50)。一方、メモ領域画像MPの表示を終了させると判定された場合には、メモ領域画像MPの表示を終了させる。
【0098】
4.変形例
次に本実施形態の変形例について説明する。図3のステップS22のメモ領域画像表示処理では、一のメモ領域画像を表示する例を上げて説明したが、図12(A)、(B)に示すように、表示されるメモ領域画像は複数でもよい。この場合に、操作部からの操作データによって設定されたメモ領域画像を優先的(手前側)に表示させてもよい。例えば、図12(B)では、メモ領域画像MP2に対してメモ領域画像MP1を優先的(手前側)に表示させている。また、操作部からの操作データのみならず、メモ領域画像が表示された時刻や、メモ領域にメモ画像が表示された時刻等に基づいて、メモ領域画像を優先的(手前側)に表示させてもよい。
【0099】
また、図13(A)、(B)、図14(A)、(B)に示すように、メモ領域に表示されたメモ画像に対応する画像を、解答領域AAに表示させるようにしてもよい。例えば、図13(B)に示すように、メモ領域画像MPを解答領域AAと重ねて表示し、解答領域AAに表示させたいメモ画像をタッチペン等により丸で囲む。そして、このような処理を行った場合には、図14(B)に示すように、タッチペン等により丸で囲まれたメモ画像を解答領域AAに表示するようにしてもよい。
【0100】
また、本発明は種々のゲーム装置に適用できる。上述の実施形態では、本発明をクイズゲームに適用した場合を例に挙げて説明したが、本発明は、問題や質問に対する解答(回答)を入力する種々のゲーム装置にも適用することができる。例えば、探偵が謎を解きながら犯人を捜し出すようなゲームにおいて、犯人を探す手がかりとなる内容をメモ領域画像にメモし、メモ領域画像にメモした内容を参照しながら、ゲームの進行に応じて問われる質問に対する回答を回答領域に入力するようにしてもよい。
【0101】
また、本発明は上記実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能である。例えば、明細書又は図面中の記載において広義や同義な用語として引用された用語は、明細書又は図面中の他の記載においても広義や同義な用語に置き換えることができる。
【0102】
また、本実施形態の各部(各手段)の処理は、その全てをハードウェアのみにより実現してもよいし、情報記憶媒体に格納されるプログラムや通信インターフェースを介して配信されるプログラムにより実現してもよい。或いは、ハードウェアとプログラムの両方により実現してもよい。そして、本実施形態の各部の処理をハードウェアとプログラムの両方により実現する場合には、情報記憶媒体には、ハードウェア(コンピュータ)を本実施形態の各部として機能させるためのプログラムが格納される。
【0103】
また、本発明は、業務用ゲームシステム、家庭用ゲームシステム、多数のプレーヤが参加する大型アトラクションシステム、シミュレータ、マルチメディア端末、ゲーム画像を生成するシステムボード、携帯電話等の種々のゲームシステムにも適用できる。
【0104】
また本発明は、業務用ゲームシステム、家庭用ゲームシステム、多数のプレーヤが参加する大型アトラクションシステム、シミュレータ、マルチメディア端末、ゲーム画像を生成するシステムボード、携帯電話、視力装置、医療機器等の種々の画像生成システムに適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0105】
【図1】本実施形態のゲーム装置の概略外観の一例を示す図。
【図2】本実施形態の機能ブロックの一例を示す図。
【図3】本実施形態の処理の流れの一例を示すフローチャート図。
【図4】本実施形態で生成される画像の一例を示す図。
【図5】図5(A)、(B)は、本実施形態で生成される画像の一例を示す図。
【図6】図6(A)、(B)は、本実施形態で生成される画像の一例を示す図。
【図7】本実施形態の処理の流れの一例を示すフローチャート図。
【図8】図8(A)、(B)は、本実施形態で生成される画像の一例を示す図。
【図9】図9(A)、(B)は、本実施形態で生成される画像の一例を示す図。
【図10】図10(A)、(B)は、本実施形態で生成される画像の一例を示す図。
【図11】本実施形態のテーブルデータの一例を説明するための図。
【図12】図12(A)、(B)は、本実施形態で生成される画像の一例を示す図。
【図13】図13(A)、(B)は、本実施形態で生成される画像の一例を示す図。
【図14】図14(A)、(B)は、本実施形態で生成される画像の一例を示す図。
【符号の説明】
【0106】
AA 解答領域、MB メモボタン領域、MP メモ領域画像
100 処理部、110 判定部、112 受付部、114 ゲーム演算部、
116 タイマ部、118 記憶処理部、120 読出し処理部、122 表示制御部、124 出題部、130 描画部、140 音生成部、
160 操作部、162 音入力装置、170 記憶部、171 主記憶部、
172 問題データ記憶部、173 正解データ記憶部、180 情報記憶媒体、
190 表示部、192 音出力部、194 携帯型情報記憶装置、196 通信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作部からの操作データに基づいてゲームを実行するためのプログラムであって、
前記操作部からの第一の操作データを受け付けることができるか否かを判定する処理を行う判定部と、
前記第一の操作データを受付可能な場合に、前記操作部からの第一の操作データを受け付ける処理と、前記操作部からの第二の操作データを受け付ける処理とを行う受付部と、
前記第一の操作データを受付可能な場合に、プレーヤが前記第一の操作データを入力するために用いる前記第二の操作データに応じたメモ画像と、前記メモ画像が表示されるメモ領域に対応するメモ領域画像とを表示させる処理を行う表示制御部と、
前記第一の操作データを受付可能な場合に、前記受け付けられた第一の操作データに基づいて、ゲーム演算を行うゲーム演算部として、
コンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項2】
請求項1において、
前記表示制御部が、
前記受け付けられた第一の操作データに応じた解答画像と、前記解答画像が表示される解答領域に対応する解答領域画像とを表示させる処理を行うことを特徴とするプログラム。
【請求項3】
請求項1または2において、
前記表示制御部が、
前記操作部からの操作データ及び所与のプログラムの少なくとも一方に基づいて、前記メモ領域画像を表示させる処理を行うことを特徴とするプログラム。
【請求項4】
請求項1または2において、
前記表示制御部が、
前記操作部から受け付けられる前記第一の操作データの種別に基づいて、前記メモ領域画像を表示させる処理を行うことを特徴とするプログラム。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかにおいて、
前記表示制御部が、
所与のゲーム条件の成立に基づいて、前記メモ領域画像の表示を終了させる処理を行うことを特徴とするプログラム。
【請求項6】
請求項1〜4のいずれかにおいて、
前記操作部からの操作データの受け付け可能時間を計測するタイマ部と、
して更にコンピュータを機能させ、
前記表示制御部が、
前記計測結果に基づいて、前記メモ領域画像の表示を終了させる処理を行うことを特徴とするプログラム。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれかにおいて、
前記操作部からの操作データ及び所与のプログラムの少なくとも一方に基づいて、前記受け付けられた第二の操作データを記憶させる処理を行う記憶処理部と、
して更にコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項8】
請求項7において、
前記操作部からの操作データ及び所与のプログラムの少なくとも一方に基づいて、前記記憶された第二の操作データを読み出す処理を行う読出し処理部と、
して更にコンピュータを機能させ、
前記表示制御部が、
前記読み出された第二の操作データに応じた前記メモ画像を、前記メモ領域に表示させる処理を行うことを特徴とするプログラム。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれかにおいて、
前記表示制御部が、
前記操作部からの操作データ及び所与のプログラムの少なくとも一方に基づいて、前記メモ領域画像の表示位置、前記メモ領域画像の大きさ、前記メモ領域画像の表示態様、前記メモ領域画像の表示領域、前記メモ領域に表示される前記メモ画像の表示態様の少なくとも一つを変更する処理を行うことを特徴とするプログラム。
【請求項10】
請求項1〜8のいずれかにおいて、
前記表示制御部が、
前記受け付けられた第二の操作データ及び前記メモ画像の少なくとも一方に基づいて、前記メモ領域画像の表示位置、前記メモ領域画像の大きさ、前記メモ領域画像の表示態様、前記メモ領域画像の表示領域、前記メモ領域に表示される前記メモ画像の表示態様の少なくとも一つを変更する処理を行うことを特徴とするプログラム。
【請求項11】
請求項1〜8のいずれかにおいて、
前記表示制御部が、
前記操作部から受け付けられる前記第一の操作データの種別に応じて、前記メモ領域画像の表示位置、前記メモ領域画像の大きさ、前記メモ領域画像の表示態様、前記メモ領域画像の表示領域、前記メモ領域に表示される前記メモ画像の表示態様の少なくとも一つを変更する処理を行うことを特徴とするプログラム。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれかにおいて、
前記表示制御部が、
前記操作部からの操作データ及び所与のプログラムの少なくとも一方に基づいて、前記メモ領域に表示された前記メモ画像に対応する画像を、前記解答領域に表示させる処理を行うことを特徴とするプログラム。
【請求項13】
請求項1〜12のいずれかにおいて、
前記表示制御部が、
前記操作部からの操作データ及び所与のプログラムの少なくとも一方に基づいて、前記メモ領域画像を複数表示させる処理を行うことを特徴とするプログラム。
【請求項14】
請求項13において、
前記表示制御部が、
複数の前記メモ領域画像を重ねて表示する場合には、前記操作部からの操作データ及び所与のプログラムの少なくとも一方に基づいて、いずれかの前記メモ領域画像を、優先的に表示させる処理を行うことを特徴とするプログラム。
【請求項15】
コンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体であって、請求項1〜14のいずれかのプログラムを記憶したことを特徴とする情報記憶媒体。
【請求項16】
操作部からの操作データに基づいてゲームを実行するためのゲーム装置であって、
前記操作部からの第一の操作データを受け付けることができるか否かを判定する処理を行う判定部と、
前記第一の操作データを受付可能な場合に、前記操作部からの第一の操作データを受け付ける処理と、前記操作部からの第二の操作データを受け付ける処理とを行う受付部と、
前記第一の操作データを受付可能な場合に、プレーヤが前記第一の操作データを入力するために用いる前記第二の操作データに応じたメモ画像と、前記メモ画像が表示されるメモ領域に対応するメモ領域画像とを表示させる処理を行う表示制御部と、
前記第一の操作データを受付可能な場合に、前記受け付けられた第一の操作データに基づいて、ゲーム演算を行うゲーム演算部と、
を含むことを特徴とするゲーム装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate


【公開番号】特開2008−113828(P2008−113828A)
【公開日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−299529(P2006−299529)
【出願日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【出願人】(000134855)株式会社バンダイナムコゲームス (1,157)
【Fターム(参考)】