説明

プロジェクタ

【課題】従来よりも光利用効率を向上することが可能なプロジェクタを提供する。
【解決手段】楕円面リフレクタ14,24が互いに向かい合うように配置された2つの光源装置10,20、反射プリズム30、集光レンズ110、複数の第1小レンズ122を有する第1レンズアレイ120、第2小レンズ132を有する第2レンズアレイ130、重畳レンズ150を有する照明装置100と、液晶光変調装置400R,400G,400Bと、投写光学系600とを備えるプロジェクタ1000。2つの光源装置10,20は、各光源光軸10ax,20axが投写光学系の投写光軸600axに対して略垂直となるように配置され、光源装置10,20から射出され集光レンズ110に入射する各照明光束の中心軸が照明装置の照明光軸OC側に向けて所定の角度傾くように、反射プリズム30が構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プロジェクタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より高輝度のプロジェクタが求められており、その要求に応えるものとして、2つの光源装置を備えるプロジェクタ(いわゆる2灯式プロジェクタ)が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1に記載されたプロジェクタにおいては、2つの光源装置は、楕円面リフレクタ及び発光管を有する光源装置であって、楕円面リフレクタが互いに向かい合うように配置されている。2つの光源装置からの照明光束は、直交する2つの反射面を有する直角プリズムによって、後段の集光レンズ及び光均一化光学系に向けて反射されるように構成されている。各楕円面リフレクタの集光スポットは、直角プリズムの反射面上にそれぞれ存在している。光均一化光学系は、集光レンズからの光を複数の部分光束に分割する複数の第1小レンズを有する第1レンズアレイと、第1レンズアレイの各第1小レンズに対応する第2小レンズを有する第2レンズアレイとを備える、レンズインテグレータ光学系である。
【0003】
このような従来の2灯式のプロジェクタによれば、2つの光源装置を備えているため、高輝度のプロジェクタを構成することができる。
【0004】
【特許文献1】特開2000−3612号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、近年におけるプロジェクタのさらなる高輝度化にともない、プロジェクタの光利用効率をさらに向上したいという要望がある。
【0006】
そこで、本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、従来よりも光利用効率を向上することが可能なプロジェクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、上記目的を達成するため、従来のプロジェクタにおいて、光利用効率の向上を妨げている要因が何であるのかを徹底的に調査した。その結果、第2小レンズに形成される2つのアーク像がレンズセル内に収まらずにレンズセルからはみ出していることが要因の1つであるという知見を得た。すなわち、従来のプロジェクタにおいては、各第2小レンズには2つの光源装置に対応する2つのアーク像が形成されるが、直角プリズムの反射面に存在する2つの楕円面リフレクタの集光スポットの位置が離れていることに起因して、これら2つのアーク像が対象となる第2小レンズのレンズセル内に収まりきらず、レンズセルからはみ出してしまう結果、光利用効率が低下するのである。
【0008】
なお、対象となる第2小レンズのレンズセル内に2つのアーク像を収めるための一手段として、比較的小さな直角プリズムを用いることが考えられる。この場合、2つの光源装置における各楕円面リフレクタの集光スポットの位置が近づくことから、対象となる第2小レンズのレンズセル内に2つのアーク像を収めることが可能となる。しかしながら、光源装置からの照明光束は、集光スポットにおいてもある程度の大きさを有するため、各光源装置からの照明光束を直角プリズムの反射面で反射しきれず、結果として、光利用効率が低下してしまう。
【0009】
また、上記の手段とは異なる手段として、直角プリズムの大きさは変えずに、各楕円面リフレクタの集光スポットの位置を照明装置の照明光軸近傍に配置することによって、各楕円面リフレクタの集光スポットの位置を近づけることも考えられる。しかしながら、この場合も、各光源装置からの照明光束を直角プリズムの反射面で反射しきれず、結果として、光利用効率が低下してしまう。
【0010】
そこで、本発明者は、上記の2つの手段以外によって、対象となる第2小レンズのレンズセル内に2つのアーク像を収めることを可能とする手段を探るべく、鋭意研究を重ねた結果、2つの光源装置から射出され集光レンズに入射する各照明光束の中心軸が照明装置の照明光軸側に向けて所定の角度傾くようにすれば、対象となる第2小レンズのレンズセル内に2つのアーク像を収めることが可能となり、結果として、従来よりも光利用効率を向上することが可能となることに想到し、本発明を完成させるに至った。
【0011】
すなわち、本発明のプロジェクタは、楕円面リフレクタ及び前記楕円面リフレクタの第1焦点近傍に発光中心を有する発光管をそれぞれ有し前記楕円面リフレクタが互いに向かい合うように配置された2つの光源装置、前記楕円面リフレクタの第2焦点近傍に反射面を有し前記2つの光源装置からの照明光束を略同一方向に向けて反射する反射光学系、前記反射光学系からの照明光束を後段の光学要素に導光する集光レンズ、前記集光レンズによって導光された光を複数の部分光束に分割する複数の第1小レンズを有する第1レンズアレイ、前記第1レンズアレイの各第1小レンズに対応する第2小レンズを有する第2レンズアレイ、前記第2レンズアレイからのそれぞれの部分光束を被照明領域で重畳させる重畳レンズを有する照明装置と、前記照明装置からの光を画像情報に応じて変調する電気光学変調装置と、前記電気光学変調装置により変調された光を投写する投写光学系とを備え、前記2つの光源装置は、前記2つの光源装置の各光源光軸が前記投写光学系の投写光軸に対して略垂直となるように配置され、前記2つの光源装置から射出され前記集光レンズに入射する各照明光束の中心軸が前記照明装置の照明光軸側に向けて所定の角度傾くように、前記反射光学系が構成されていることを特徴とする。
【0012】
このため、本発明のプロジェクタによれば、2つの光源装置から射出され集光レンズに入射する各照明光束の中心軸が照明装置の照明光軸側に向けて所定の角度傾くように構成された反射光学系を備えているため、対象となる第2小レンズのレンズセル内に2つのアーク像を収めることが可能となり、結果として、従来よりも光利用効率を向上することが可能となる。
【0013】
なお、本発明のプロジェクタは、比較的小さな直角プリズムを用いることによって各楕円面リフレクタの集光スポットの位置を近づけているわけではないため、各光源装置からの照明光束を直角プリズムの反射面で反射しきれないという現象が起こることはない。すなわち、本発明のプロジェクタによれば、各光源装置からの照明光束を上記の構成からなる反射光学系によって後段の集光レンズに向けて確実に反射することが可能となる。
【0014】
ところで、従来はプロジェクタを教室や会議室で用いることが多かったことから、プロジェクタを水平配置して水平方向に画像を投写するケースが主であったが、近年はプロジェクタの用途も多様化しており、水平方向以外の方向に画像を投写するようなケースも増えてきている。この場合は、プロジェクタを水平配置するのではなく、画像を投写したい方向にあわせてプロジェクタを配置することもある。
このような実情のもと、投写光学系が天井方向を向くように従来の2灯式のプロジェクタを配置した場合、従来の2灯式のプロジェクタにおいては、各光源光軸が投写光学系の投写光軸に対して略平行となるように2つの光源装置が配置されているため、光源装置における発光管が鉛直方向に立った状態となることから、水平方向に配置したときの保証範囲から外れてしまい、発光管の熱の問題等の好ましくない事態が生じる可能性がある。
これに対し、本発明のプロジェクタによれば、各光源光軸が投写光学系の投写光軸に対して略垂直となるように2つの光源装置が配置されているため、投写光学系が天井方向を向くようにプロジェクタを配置した場合であっても、保証範囲から外れてしまうことも無く、結果として、発光管の熱の問題等の好ましくない事態が発生するのを抑制することが可能となる。
【0015】
本発明のプロジェクタにおいては、前記2つの光源装置のうち一方の光源装置から射出され前記集光レンズに入射する照明光束の中心軸と、前記2つの光源装置のうち他方の光源装置から射出され前記集光レンズに入射する照明光束の中心軸とのなす角度をθとしたとき、0.5°≦θ≦4°であることが好ましい。
【0016】
後述する試験例で示すように、θの値が0.5°≦θ≦4°の範囲内にあれば、従来よりも光利用効率を向上することが可能となる。
【0017】
本発明のプロジェクタにおいては、前記反射光学系は、前記2つの光源装置のうち一方の光源装置からの照明光束を前記集光レンズに向けて反射する第1の反射面と、前記2つの光源装置のうち他方の光源装置からの照明光束を前記集光レンズに向けて反射する第2の反射面とを有する反射プリズムであって、前記第1の反射面と前記第2の反射面とのなす角度をαとしたとき、90.5°≦α≦94°であることが好ましい。
【0018】
互いの楕円面リフレクタが向かい合い、かつ、各光源光軸が照明光軸に対して略垂直となるように2つの光源装置を配置した場合であっても、上記のように構成することにより、2つの光源装置から射出され集光レンズに入射する各照明光束の中心軸を照明装置の照明光軸側に所定の角度傾けることができるため、従来よりも光利用効率を向上することが可能なプロジェクタを実現することが可能となる。
【0019】
本発明のプロジェクタにおいては、前記反射光学系は、前記2つの光源装置のうち一方の光源装置からの照明光束を前記集光レンズに向けて反射する3つの反射素子を有する第1折り返し光学系と、前記2つの光源装置のうち他方の光源装置からの照明光束を前記集光レンズに向けて反射する3つの反射素子を有する第2折り返し光学系とを有することが好ましい。
【0020】
このように構成することによっても、2つの光源装置から射出され集光レンズに入射する各照明光束の中心軸を照明装置の照明光軸側に所定の角度傾けることができるため、従来よりも光利用効率を向上することが可能なプロジェクタを実現することが可能となる。
【0021】
また、反射光学系として上記の構成からなる第1折り返し光学系及び第2折り返し光学系を用いることにより、比較的コンパクトなプロジェクタを実現可能となる。
【0022】
本発明のプロジェクタにおいては、前記第1折り返し光学系における3つの反射素子のうち最も光路後段に配置される反射素子と、前記第2折り返し光学系における3つの反射素子のうち最も光路後段に配置される反射素子とは、前記照明装置の照明光軸方向に沿って異なる位置に配置されていることが好ましい。
【0023】
計6つの反射素子を有する反射光学系を用いたときには、第1折り返し光学系における3つの反射素子のうち最も光路後段に配置される反射素子と第2折り返し光学系における3つの反射素子のうち最も光路後段に配置される反射素子とが、照明装置の照明光軸方向に沿って同じ位置に配置されている(この場合の「同じ位置に配置されている」とは、配置位置が重なっているのではなく、照明光軸に直交する方向に並置されていることを意味する。)と、上記の2つの反射素子のうち一方の反射素子に入射する光束の一部が、他方の反射素子によってけられてしまう可能性がある。
これに対し、本発明のプロジェクタによれば、第1折り返し光学系における3つの反射素子のうち最も光路後段に配置される反射素子と第2折り返し光学系における3つの反射素子のうち最も光路後段に配置される反射素子とが、照明装置の照明光軸方向に沿って異なる位置に配置されているため、上述のけられの問題の発生を抑制することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明のプロジェクタについて、図に示す実施の形態に基づいて説明する。
【0025】
[実施形態1]
図1は、実施形態1に係るプロジェクタ1000の光学系を示す図である。
図2は、実施形態1に係るプロジェクタ1000を説明するために示す図である。
【0026】
なお、以下の説明においては、互いに直交する3つの方向をそれぞれz軸方向(図1における照明光軸OC方向)、x軸方向(図1における紙面に平行かつz軸に直交する方向)及びy軸方向(図1における紙面に垂直かつz軸に直交する方向)とする。
【0027】
実施形態1に係るプロジェクタ1000は、図1に示すように、照明装置100と、照明装置100からの照明光束を3つの色光に分離して被照明領域に導光する色分離導光光学系200と、色分離導光光学系200で分離された3つの色光のそれぞれを画像情報に応じて変調する電気光学変調装置としての3つの液晶光変調装置400R,400G,400Bと、液晶光変調装置400R,400G,400Bによって変調された色光を合成する色合成光学系としてのクロスダイクロイックプリズム500と、クロスダイクロイックプリズム500によって合成された光をスクリーンSCR等の投写面に投写する投写光学系600とを備える、いわゆる2灯式のプロジェクタである。
【0028】
照明装置100は、図1及び図2に示すように、2つの光源装置10,20と、2つの光源装置10,20からの照明光束を略同一方向に向けて反射する反射光学系としての反射プリズム30と、反射プリズム30からの照明光束を後段の光学要素に導光する集光レンズ110と、集光レンズ110によって導光された光を複数の部分光束に分割する複数の第1小レンズ122を有する第1レンズアレイ120と、第1レンズアレイ120の各第1小レンズ122に対応する第2小レンズ132を有する第2レンズアレイ130と、第2レンズアレイ130からのそれぞれの部分光束を略1種類の直線偏光成分を有する光に変換する偏光変換素子140と、偏光変換素子140からのそれぞれの光を被照明領域で重畳させる重畳レンズ150とを有する。
【0029】
光源装置10は、楕円面リフレクタ14と、楕円面リフレクタ14の第1焦点近傍に発光中心を有する発光管12と、反射手段としての副鏡16とを有する。光源装置10は、光源光軸10axを中心軸とする光束を射出する。
【0030】
発光管12は、管球部と、管球部の両側に延びる一対の封止部とを有する。管球部は、球状に形成された石英ガラス製であって、この管球部内に配置された一対の電極と、管球部内に封入された水銀、希ガス及び少量のハロゲンとを有する。発光管12としては、種々の発光管を採用でき、例えば、メタルハライドランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ等を採用できる。
【0031】
楕円面リフレクタ14は、発光管12の一方の封止部に挿通・固着される開口部と、発光管12から放射された光を第2焦点位置に向けて反射する反射凹面とを有する。
【0032】
副鏡16は、発光管12の管球部の略半分を覆い、楕円面リフレクタ14の反射凹面と対向して配置される反射手段である。副鏡16は、発光管12の他方の封止部に挿通・固着される開口部と、管球部から被照明領域側に向けて放射された光を管球部に向けて反射する反射凹面とを有する。副鏡16によって反射された光は、発光管12を透過して楕円面リフレクタ14に入射する。
【0033】
他の光源装置20は、光源装置10と同様の構成を有するため、詳細な説明は省略する。
【0034】
2つの光源装置10,20は、楕円面リフレクタ14,24が互いに向かい合うように配置されている。
【0035】
反射プリズム30は、三角柱形状からなるプリズムの側面に2つの反射面が形成されたプリズムであって、光源装置10からの照明光束を集光レンズ110に向けて反射する第1の反射面32と、光源装置20からの照明光束を集光レンズ110に向けて反射する第2の反射面34とを有する。反射プリズム30は、第1の反射面32及び第2の反射面34の位置が楕円面リフレクタ14,24の第2焦点近傍にくるように配置されている。第1の反射面32と第2の反射面34とのなす角度αは、例えば92°である。また、反射プリズム30は、当該角度αの二等分線が照明光軸OCと略一致するように配置されている。
【0036】
集光レンズ110は、反射プリズム30からの照明光束を略平行化して後段の第1レンズアレイ120に導光するための光学素子である。集光レンズ110は、集光レンズ110の光軸と照明装置100の照明光軸OCとが略一致するように配置されている。なお、集光レンズ110は、複数のレンズを組み合わせた複合レンズで構成されていてもよい。
【0037】
第1レンズアレイ120は、集光レンズ110からの光を複数の部分光束に分割する光束分割光学素子としての機能を有する。第1レンズアレイ120は、複数の第1小レンズ122がz軸に垂直な面内に4行・6列のマトリクス状に配列されている。各第1小レンズ122の輪郭形状は、液晶光変調装置400R,400G,400Bの画像形成領域の形状とほぼ相似形をなすように設定されている。
【0038】
第2レンズアレイ130は、重畳レンズ150とともに、第1レンズアレイ120の各第1小レンズ122の像を液晶光変調装置400R,400G,400Bの画像形成領域近傍に結像させる機能を有する。第2レンズアレイ130は、後述する図4に示すように、複数の第2小レンズ132がz軸に垂直な面内に4行・6列のマトリクス状に配列されている。
【0039】
偏光変換素子140は、第1レンズアレイ120により分割された各部分光束の偏光方向を、偏光方向の揃った略1種類の直線偏光として射出する偏光変換素子である。
【0040】
偏光変換素子140は、光源装置10,20からの照明光束に含まれる偏光成分のうち一方の直線偏光成分を透過し他方の直線偏光成分を照明光軸OCに垂直な方向に反射する偏光分離層と、偏光分離層で反射された他方の直線偏光成分を照明光軸OCに平行な方向に反射する反射層と、偏光分離層を透過した一方の直線偏光成分を他方の直線偏光成分に変換する位相差板とを有する。
【0041】
重畳レンズ150は、第1レンズアレイ120、第2レンズアレイ130及び偏光変換素子140を経た複数の部分光束を集光して液晶光変調装置400R,400G,400Bの画像形成領域近傍に重畳させるための光学素子である。重畳レンズ150は、重畳レンズ150の光軸と照明装置100の照明光軸OCとが略一致するように配置されている。なお、重畳レンズ150は、複数のレンズを組み合わせた複合レンズで構成されていてもよい。
【0042】
色分離導光光学系200は、ダイクロイックミラー210,220と、反射ミラー230,240,250と、入射側レンズ260と、リレーレンズ270とを有する。色分離導光光学系200は、重畳レンズ150から射出される照明光束を、赤色光、緑色光及び青色光の3つの色光に分離して、それぞれの色光を照明対象となる3つの液晶光変調装置400R,400G,400Bに導く機能を有する。
【0043】
液晶光変調装置400R,400G,400Bの光路前段には、集光レンズ300R,300G,300Bが配置されている。
【0044】
液晶光変調装置400R,400G,400Bは、画像情報に応じて照明光束を変調するものであり、照明装置100の照明対象となる。
液晶光変調装置400R,400G,400Bは、一対の透明なガラス基板に電気光学物質である液晶を密閉封入したものであり、例えば、ポリシリコンTFTをスイッチング素子として、与えられた画像情報に従って、入射側偏光板から射出された1種類の直線偏光の偏光方向を変調する。
【0045】
また、ここでは図示を省略したが、集光レンズ300R,300G,300Bと各液晶光変調装置400R,400G,400Bとの間には、それぞれ入射側偏光板が介在配置され、各液晶光変調装置400R,400G,400Bとクロスダイクロイックプリズム500との間には、それぞれ射出側偏光板が介在配置されている。これら入射側偏光板、液晶光変調装置400R,400G,400B及び射出側偏光板によって入射する各色光の光変調が行われる。
【0046】
クロスダイクロイックプリズム500は、射出側偏光板から射出された各色光毎に変調された光学像を合成してカラー画像を形成する光学素子である。このクロスダイクロイックプリズム500は、4つの直角プリズムを貼り合わせた平面視略正方形状をなし、直角プリズム同士を貼り合わせた略X字状の界面には、誘電体多層膜が形成されている。略X字状の一方の界面に形成された誘電体多層膜は、赤色光を反射するものであり、他方の界面に形成された誘電体多層膜は、青色光を反射するものである。これらの誘電体多層膜によって赤色光及び青色光は曲折され、緑色光の進行方向と揃えられることにより、3つの色光が合成される。
【0047】
クロスダイクロイックプリズム500から射出されたカラー画像は、投写光学系600によって拡大投写され、スクリーンSCR上で大画面画像を形成する。
【0048】
2つの光源装置10,20及び投写光学系600は、2つの光源装置10,20の各光源光軸10ax,20axが投写光学系600の投写光軸600axに対して略垂直となるように配置されている。
【0049】
このような構成からなる実施形態1に係るプロジェクタ1000においては、上述のように、楕円面リフレクタ14,24が互いに向かい合うように配置されており、反射プリズム30における第1の反射面32と第2の反射面34とのなす角度αが92°であることから、光源装置10から射出され集光レンズ110に入射する照明光束の中心軸Aと、光源装置20から射出され集光レンズ110に入射する照明光束の中心軸Bとのなす角度θは、2°となる。
【0050】
次に、比較例に係るプロジェクタ1000aの構成と比較して実施形態1に係るプロジェクタ1000をさらに詳細に説明する。
【0051】
図3は、比較例に係るプロジェクタ1000aを説明するために示す図である。
図4は、各第2小レンズに形成されるアーク像を模式的に示す図である。図4(a)は比較例に係るプロジェクタ1000aの場合における、各第2小レンズ132に形成されるアーク像を模式的に示す図であり、図4(b)は実施形態1に係るプロジェクタ1000の場合における、各第2小レンズ132に形成されるアーク像を模式的に示す図である。
【0052】
比較例に係るプロジェクタ1000aは、基本的には実施形態1に係るプロジェクタ1000と同様の構成を有するが、反射光学系の構成が、実施形態1に係るプロジェクタ1000とは異なる。
【0053】
比較例に係るプロジェクタ1000aにおいては、図3に示すように、反射光学系として、直交する2つの反射面32a,34aを有する直角プリズム30を用いている。2つの光源装置10,20からの照明光束は、直角プリズム30aによって、後段の集光レンズ110に向けて反射されるように構成されている。各楕円面リフレクタ14,24の集光スポットは、直角プリズム30aの反射面32a,34a上にそれぞれ存在している。
【0054】
比較例に係るプロジェクタ1000aにおいては、楕円面リフレクタ14,24が互いに向かい合うように配置されており、反射光学系として直角プリズム30aを用いているため、光源装置10から射出され集光レンズ110に入射する照明光束の中心軸Aと、光源装置20から射出され集光レンズ110に入射する照明光束の中心軸Bとのなす角度θは、0°となる。つまり、比較例に係るプロジェクタ1000aは、従来の2灯式のプロジェクタと同様の構成からなる。
【0055】
このように構成された比較例に係るプロジェクタ1000aにおいては、各第2小レンズ132には2つの光源装置10,20に対応する2つのアーク像が形成されるが、図3に示すように、直角プリズム30aの反射面32a,34aに存在する2つの楕円面リフレクタ14,24の集光スポットの位置が離れていることから、図4(a)に示すように、これら2つのアーク像が対象となる第2小レンズ132のレンズセル内に収まりきらず、レンズセルからはみ出してしまう。その結果、光利用効率が低下する。
【0056】
なお、比較例に係るプロジェクタ1000aにおいて、各楕円面リフレクタ14,24の集光スポットの位置を照明装置100aの照明光軸OC近傍に配置することによって、各楕円面リフレクタ14,24の集光スポットの位置を近づけることも考えられる。しかしながら、この場合も、各光源装置10,20からの照明光束を直角プリズム30aの反射面32a,34aで反射しきれず、結果として、光利用効率が低下してしまう。
【0057】
これに対し、実施形態1に係るプロジェクタ1000によれば、2つの光源装置10,20から射出され集光レンズ110に入射する各照明光束の中心軸A,Bが照明装置の照明光軸OC(集光レンズ110の中心軸)側に向けて所定の角度傾くように構成された反射光学系(反射プリズム30)を備えているため、図4(b)に示すように、対象となる第2小レンズ132のレンズセル内に2つのアーク像を収めることが可能となり、結果として、従来よりも光利用効率を向上することが可能となる。
【0058】
また、実施形態1に係るプロジェクタ1000によれば、各光源装置10,20からの照明光束を上記の構成からなる反射プリズム30によって後段の集光レンズ110に向けて確実に反射することが可能となる。
【0059】
また、実施形態1に係るプロジェクタ1000によれば、各光源光軸10ax,20axが投写光学系600の投写光軸600axに対して略垂直となるように2つの光源装置10,20が配置されているため、投写光学系600が天井方向を向くようにプロジェクタ1000を配置した場合であっても、水平方向に配置したときの保証範囲から外れてしまうことも無く、結果として、発光管の熱の問題等の好ましくない事態が発生するのを抑制することが可能となる。
【0060】
[実施形態2]
図5は、実施形態2に係るプロジェクタ1002の光学系を示す図である。
なお、図5及び図6において、図1及び図2と同一の部材については同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0061】
実施形態2に係るプロジェクタ1002は、基本的には実施形態1に係るプロジェクタ1000と同様の構成を有するが、反射光学系の構成が、実施形態1に係るプロジェクタ1000とは異なる。
【0062】
実施形態2に係るプロジェクタ1002においては、反射光学系として、図5に示すように、第1折り返し光学系50及び第2折り返し光学系60を有する反射光学系40を備える。
【0063】
第1折り返し光学系50は、光源装置10からの照明光束を集光レンズ110に向けて反射する3枚の反射ミラー(反射素子)52,54,56を有する。反射ミラー52,54,56は、光源装置10からの照明光束を順番に反射する。反射ミラー56は、反射ミラー52,54,56のうちで最も光路後段に配置されている。また、反射ミラー52,54,56は、反射ミラー56で反射された光源装置10からの照明光束の中心軸Aが照明光軸OCに向けて所定の角度傾くように配置されている。
【0064】
第2折り返し光学系60は、光源装置20からの照明光束を集光レンズ110に向けて反射する3枚の反射ミラー(反射素子)62,64,66を有する。反射ミラー62,64,66は、光源装置20からの照明光束を順番に反射する。反射ミラー66は、反射ミラー62,64,66のうちで最も光路後段に配置されている。また、反射ミラー62,64,66は、反射ミラー66で反射された光源装置20からの照明光束の中心軸Bが照明光軸OCに向けて所定の角度傾くように配置されている。
【0065】
第1折り返し光学系50における3枚の反射ミラー52〜56のうち最も光路後段に配置される反射ミラー56と、第2折り返し光学系60における3枚の反射ミラー62〜66のうち最も光路後段に配置される反射ミラー66とは、照明装置102の照明光軸OC方向に沿って異なる位置に配置されている。
【0066】
このように、実施形態2に係るプロジェクタ1002は、実施形態1に係るプロジェクタ1000とは反射光学系の構成が異なるが、2つの光源装置10,20から射出され集光レンズ110に入射する各照明光束の中心軸A,Bが照明装置の照明光軸OC(集光レンズ110の中心軸)側に向けて所定の角度傾くように構成された反射光学系40を備えているため、実施形態1に係るプロジェクタ1000の場合と同様に、対象となる第2小レンズ132のレンズセル内に2つのアーク像を収めることが可能となり、結果として、従来よりも光利用効率を向上することが可能となる。
【0067】
また、実施形態2に係るプロジェクタ1002によれば、各光源装置10,20からの照明光束を上記の構成からなる反射光学系40によって後段の集光レンズ110に向けて確実に反射することが可能となる。
【0068】
また、実施形態2に係るプロジェクタ1002によれば、各光源光軸10ax,20axが投写光学系600の投写光軸600axに対して略垂直となるように2つの光源装置10,20が配置されているため、投写光学系600が天井方向を向くようにプロジェクタ1002を配置した場合であっても、水平方向に配置したときの保証範囲から外れてしまうことも無く、結果として、発光管の熱の問題等の好ましくない事態が発生するのを抑制することが可能となる。
【0069】
実施形態2に係るプロジェクタ1002においては、反射光学系として、上記の構成からなる第1折り返し光学系50及び第2折り返し光学系60を備える反射光学系40を用いているため、比較的コンパクトなプロジェクタを実現可能となる。
【0070】
実施形態2に係るプロジェクタ1002においては、第1折り返し光学系50における反射ミラー56と、第2折り返し光学系60における反射ミラー66とは、照明装置102の照明光軸OC方向に沿って異なる位置に配置されている。これにより、一方の反射ミラー(例えば反射ミラー56)に入射する光束の一部が、他方の反射ミラー(例えば反射ミラー66)によってけられてしまうという問題の発生を抑制することが可能となる。
【0071】
[試験例]
2つの光源装置から射出され集光レンズに入射する各照明光束の中心軸が照明装置の照明光軸側に向けて所定の角度傾くように、反射光学系を構成すれば、従来よりも光利用効率を向上することが可能であることを確認するための試験例である。反射光学系として、第1の反射面及び第2の反射面を有する反射プリズムを用い、第1の反射面と第2の反射面とのなす角度αを複数の段階で変えたときのプロジェクタの光利用効率を、シミュレーションによって求めた。
【0072】
図6は、第1の反射面と第2の反射面とのなす角度αと光利用効率との関係を示す図である。なお、図6の縦軸に示す光利用効率は、2つの光源装置10,20からの照明光束をすべて利用できる場合を「光利用効率=200%」として、数値を算出している。
【0073】
第1の反射面と第2の反射面とのなす角度αが90°である反射プリズムは、直角プリズムとなる。すなわち、αの値が90°のときは、上述の比較例に係るプロジェクタ1000aと同様の構成となり、光源装置10から射出され集光レンズ110に入射する照明光束の中心軸Aと、光源装置20から射出され集光レンズ110に入射する照明光束の中心軸Bとのなす角度θは、0°となる(図3参照。)。
【0074】
シミュレーションの結果、図6に示すように、αの値が90.5°≦α≦94°の範囲にあれば、αの値が90°のときの光利用効率(149%)に比べて、少なくとも3%は高い光利用効率を示すことがわかった。つまり、光源装置10から射出され集光レンズ110に入射する照明光束の中心軸Aと、光源装置20から射出され集光レンズ110に入射する照明光束の中心軸Bとのなす角度θが、0.5°≦θ≦4°の範囲にあれば、θの値が0°のときの光利用効率に比べて、少なくとも3%は高い光利用効率を示すことがわかった。
【0075】
以上より、2つの光源装置から射出され集光レンズに入射する各照明光束の中心軸が照明装置の照明光軸側に向けて所定の角度傾くように、反射光学系を構成すれば、従来よりも光利用効率を向上することが可能であることが確認できた。
【0076】
以上、本発明のプロジェクタを上記の各実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記の各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
【0077】
(1)上記実施形態1においては、反射光学系として、2つの反射面を有する反射プリズムを用いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、2枚の反射ミラーを用いてもよい。
【0078】
(2)上記実施形態2においては、反射光学系として、計6枚の反射ミラーで構成された反射光学系を用いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、計6つの反射プリズムで構成された反射光学系を用いてもよい。また、上記実施形態2においては、反射光学系を構成する反射ミラーの枚数が6枚の場合を例示して説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、反射ミラーの枚数は5枚以下又は7枚以上であってもよい。
【0079】
(3)上記各実施形態においては、第2レンズアレイとして、複数の第2小レンズがz軸に垂直な面内に4行・6列のマトリクス状に配列された第2レンズアレイを用いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の配列パターンで複数の第2小レンズが配列された第2レンズアレイを用いてもよい。
【0080】
(4)上記各実施形態においては、発光管に配設される反射手段として副鏡を用いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、反射手段として反射膜を用いることも好ましい。また、上記各実施形態においては、発光管に反射手段としての副鏡が配設された場合を例示して説明しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、副鏡等の反射手段が配設されていなくてもよい。
【0081】
(5)上記各実施形態のプロジェクタ1000,1002は透過型のプロジェクタであるが、本発明はこれに限定されるものではなく、反射型のプロジェクタにも適用することが可能である。ここで、「透過型」とは、透過型の液晶光変調装置等のように光変調手段としての電気光学変調装置が光を透過するタイプであることを意味しており、「反射型」とは、反射型の液晶光変調装置のように光変調手段としての電気光学変調装置が光を反射するタイプであることを意味している。反射型のプロジェクタにこの発明を適用した場合にも、透過型のプロジェクタと同様の効果を得ることができる。
【0082】
(6)上記各実施形態においては、3つの液晶光変調装置400R,400G,400Bを用いたプロジェクタを例示して説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、1つ、2つ又は4つ以上の液晶光変調装置を用いたプロジェクタにも適用可能である。
【0083】
(7)上記各実施形態においては、電気光学変調装置として液晶光変調装置を用いているが、本発明はこれに限定されるものではない。電気光学変調装置としては、一般に、画像情報に応じて入射光を変調するものであればよく、マイクロミラー型光変調装置などを用いてもよい。マイクロミラー型光変調装置としては、例えば、DMD(デジタルマイクロミラーデバイス)(TI社の商標)を用いることができる。
【0084】
(8)本発明は、投写画像を観察する側から投写するフロント投写型プロジェクタに適用する場合にも、投写画像を観察する側とは反対の側から投写するリア投写型プロジェクタに適用する場合にも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】実施形態1に係るプロジェクタ1000の光学系を示す図。
【図2】実施形態1に係るプロジェクタ1000を説明するために示す図。
【図3】比較例に係るプロジェクタ1000aを説明するために示す図。
【図4】各第2小レンズに形成されるアーク像を模式的に示す図。
【図5】実施形態2に係るプロジェクタ1002の光学系を示す図。
【図6】第1の反射面と第2の反射面とのなす角度αと光利用効率との関係を示す図。
【符号の説明】
【0086】
10,20…光源装置、10ax,20ax…光源装置の光軸、12,22…発光管、14,24…楕円面リフレクタ、16,26…副鏡、30…反射プリズム、30a…直角プリズム、32,32a,34,34a…反射面、40…反射光学系、50…第1折り返し光学系、52,54,56,62,64,66…反射ミラー、60…第2折り返し光学系、100,100a,102…照明装置、110…集光レンズ、120…第1レンズアレイ、122…第1小レンズ、130…第2レンズアレイ、132…第2小レンズ、140…偏光変換素子、150…重畳レンズ、200…色分離導光光学系、210,220…ダイクロイックミラー、230,240,250…反射ミラー、260…入射側レンズ、270…リレーレンズ、300R,300G,300B…集光レンズ、400R,400G,400B…液晶光変調装置、500…クロスダイクロイックプリズム、600…投写光学系、600ax…投写光軸、1000,1002…プロジェクタ、A,B…、OC…照明光軸、SCR…スクリーン、θ…光源装置10から射出され集光レンズに入射する照明光束の中心軸Aと光源装置20から射出され集光レンズに入射する照明光束の中心軸とのなす角度、α…第1の反射面と第2の反射面とのなす角度

【特許請求の範囲】
【請求項1】
楕円面リフレクタ及び前記楕円面リフレクタの第1焦点近傍に発光中心を有する発光管をそれぞれ有し前記楕円面リフレクタが互いに向かい合うように配置された2つの光源装置、前記楕円面リフレクタの第2焦点近傍に反射面を有し前記2つの光源装置からの照明光束を略同一方向に向けて反射する反射光学系、前記反射光学系からの照明光束を後段の光学要素に導光する集光レンズ、前記集光レンズによって導光された光を複数の部分光束に分割する複数の第1小レンズを有する第1レンズアレイ、前記第1レンズアレイの各第1小レンズに対応する第2小レンズを有する第2レンズアレイ、前記第2レンズアレイからのそれぞれの部分光束を被照明領域で重畳させる重畳レンズを有する照明装置と、
前記照明装置からの光を画像情報に応じて変調する電気光学変調装置と、
前記電気光学変調装置により変調された光を投写する投写光学系とを備え、
前記2つの光源装置は、前記2つの光源装置の各光源光軸が前記投写光学系の投写光軸に対して略垂直となるように配置され、
前記2つの光源装置から射出され前記集光レンズに入射する各照明光束の中心軸が前記照明装置の照明光軸側に向けて所定の角度傾くように、前記反射光学系が構成されていることを特徴とするプロジェクタ。
【請求項2】
請求項1に記載のプロジェクタにおいて、
前記2つの光源装置のうち一方の光源装置から射出され前記集光レンズに入射する照明光束の中心軸と、前記2つの光源装置のうち他方の光源装置から射出され前記集光レンズに入射する照明光束の中心軸とのなす角度をθとしたとき、
0.5°≦θ≦4°であることを特徴とするプロジェクタ。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のプロジェクタにおいて、
前記反射光学系は、前記2つの光源装置のうち一方の光源装置からの照明光束を前記集光レンズに向けて反射する第1の反射面と、前記2つの光源装置のうち他方の光源装置からの照明光束を前記集光レンズに向けて反射する第2の反射面とを有する反射プリズムであって、
前記第1の反射面と前記第2の反射面とのなす角度をαとしたとき、
90.5°≦α≦94°であることを特徴とするプロジェクタ。
【請求項4】
請求項1又は2に記載のプロジェクタにおいて、
前記反射光学系は、前記2つの光源装置のうち一方の光源装置からの照明光束を前記集光レンズに向けて反射する3つの反射素子を有する第1折り返し光学系と、前記2つの光源装置のうち他方の光源装置からの照明光束を前記集光レンズに向けて反射する3つの反射素子を有する第2折り返し光学系とを有することを特徴とするプロジェクタ。
【請求項5】
請求項4に記載のプロジェクタにおいて、
前記第1折り返し光学系における3つの反射素子のうち最も光路後段に配置される反射素子と、前記第2折り返し光学系における3つの反射素子のうち最も光路後段に配置される反射素子とは、前記照明装置の照明光軸方向に沿って異なる位置に配置されていることを特徴とするプロジェクタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−109935(P2009−109935A)
【公開日】平成21年5月21日(2009.5.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−284770(P2007−284770)
【出願日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】