説明

プロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置

【課題】 現像ユニットを揺動可能に支持する結合ピンを挿入する構成において、以下の目的を達成する。組立性の向上。容器変形を極力小さくする。クリーニングブレードの設定に影響を及ぼさない結合方法を提供する。圧入領域が少なくても、結合ピンが抜けない構成を提供する。
【解決手段】 現像ユニットを揺動可能に支持する結合ピンをスチレン系樹脂組成物にして、テルペン系溶剤を、感光体ドラムユニット枠体の切り欠き部から、結合ピン外周部に注入することで、感光体ドラムユニット枠体と結合ピン、さらには、感光体ドラムユニット枠体とドラム軸受部材を一体に結合する。また、結合ピンと感光体ドラムユニット枠体との圧入部によって、テルペン系溶剤が現像ユニット側に流入しないような構成にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真方式を採用する複写機やプリンタ等に使用されるプロセスカートリッジおよびこれを用いた画像形成装置に関するものである。
【0002】
ここで、電子写真画像形成装置とは、電子写真画像形成方式を用いて記録媒体に画像を形成するものである。そして、電子写真画像形成装置の例としては、例えば、電子写真複写機、電子写真プリンタ(例えば、レーザービームプリンタ、LEDプリンタ等)、ファクシミリ装置及びワードプロセッサ等が含まれる。
【0003】
また、プロセスカートリッジとは、帯電手段、現像手段またはクリーニング手段と電子写真感光体ドラムとを一体的にカートリッジ化し、このカートリッジを電子写真画像形成装置本体に対して着脱可能とするものである。および、帯電手段、現像手段、クリーニング手段の少なくとも1つと電子写真感光体ドラムとを一体的にカートリッジ化して電子写真画像形成装置本体に着脱可能とするものである。更に、少なくとも現像手段と電子写真感光体ドラム(以下、感光ドラムと言う)とを一体的にカートリッジ化して電子写真画像形成装置本体に着脱可能とするものをいう。
【背景技術】
【0004】
従来、電子写真画像形成プロセスを用いた画像形成装置においては、電子写真感光体及び前記電子写真感光体に作用するプロセス手段を一体的にカートリッジ化して、このカートリッジを画像形成装置本体に着脱可能とするプロセスカートリッジ方式が採用されている。このプロセスカートリッジ方式によれば、装置のメンテナンスをサービスマンによらずにユーザー自身で行うことができるので、格段に操作性を向上させることができた。そこでこのプロセスカートリッジ方式は、画像形成装置において広く用いられている。
【0005】
このようなプロセスカートリッジにあっては、図2に示すように感光ドラム1と帯電装置2及びクリーニング装置を有する感光体ドラムユニット50と、感光ドラム1上の静電潜像を現像する現像手段を有する現像ユニット4で構成されており、それぞれの枠体は結合ピンにより結合されている(特許文献1参照)。図2に示すようにプロセスカートリッジ7は現像ユニット4の現像ユニット枠体46両端に設けた結合穴47(48)と感光体ドラムユニット50の感光体ドラムユニット枠体51両端に設けた支持穴を合わせ、感光体ドラムユニット50両端からピンを差し込むことによって結合されている。
【0006】
従来のプロセスカートリッジの結合に関しては、金属ピンを感光体ドラムユニット枠体に対して、隙間無しで圧入勘合させて、その圧入勘合部に挟まれた領域で、現像ユニット枠体は摺動可能に支持されている。
【特許文献1】特開平11−015354
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
最近の画像形成装置には品質と同時に、生産効率が求められている。これにはプロセスカートリッジの組立簡略化、検査工程削減等の組立性向上が必須項目であり、これは、消耗品であるプロセスカートリッジにおいては、特に大きな効果である。この観点から,プロセスカートリッジを構成する部品の簡略化および検査工程を削減する上で、完成後の品質を満足する必要があり、組立後の変形、組立のバラツキを小さくする設計を行っている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は上記課題を解決するものであり、下記の構成を特徴とするカートリッジ及び画像形成装置である。
【0009】
電子写真感光体ドラムと;
前記電子写真感光体ドラムを回転可能に支持する軸受部材と;
前記軸受部材を支持する前記感光体ドラムユニット枠体と;
前記電子写真感光体ドラムに形成された潜像を現像する現像剤担持体を支持する現像ユニット枠体と;
前記現像ユニット枠体と、前記感光体ドラムユニット枠体を揺動可能に支持する結合部材;
ここで、前記感光体ドラムユニット枠体と前記結合部材とを接着する接着剤の第一の流路と、前記感光体ドラムユニット枠体と前記軸受部材とを接着する接着剤の第二の流路とは連結されており、
連結された前記第一の流路と第二の流路に接着剤を注入することで、前記感光体ドラムユニット枠体と前記結合部材、及び、前記感光体ドラムユニット枠体と前記軸受部材は前記接着剤により結合されることを特徴とする、画像形成装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジである。
【発明の効果】
【0010】
以上説明したように、本発明によれば、以下に述べる効果が得られる。
本発明の効果は、組立性の向上である。
本発明の別の効果は、枠体の変形の防止である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下に、本発明に係る多色画像形成装置の実施形態について図面により詳しく説明する。
【0012】
[多色画像形成装置の全体構成]
まず多色画像形成装置の全体構成について、図1を参照して概要説明する。なお、図1は多色画像形成装置の一態様であるフルカラーレーザービームプリンタ100の全体構成を示す縦断面図である。
【0013】
同図に示す多色画像形成装置100は、垂直方向に並設された4個の電子写真感光体ドラムである感光ドラム1a,1b,1c,1dを備えている。感光体ドラム1は、駆動手段(不図示)によって、同図中、反時計回りに回転駆動される。感光体ドラム1の周囲には、その回転方向に従って順に、感光体ドラム1表面を均一に帯電する帯電装置2(2a、2b、2c、2d)、画像情報に基づいてレーザービームを照射し感光体ドラム1上の静電潜像を形成するスキャナユニット3(3a、3b、3c、3d)、静電潜像にトナーを付着させてトナー像として現像する現像装置4(4a、4b、4c、4d)、感光体ドラム1上のトナー像を転写材Rに転写させる静電転写装置5、転写後の感光体ドラム1表面に残った転写残トナーを除去するクリーニング装置6(6a、6b、6c、6d)等が配設されている。
【0014】
ここで、感光体ドラム1と帯電装置2、現像装置4、クリーニング装置6は一体的にカートリッジ化されプロセスカートリッジ7(7a、7b、7c、7d)を形成している。
【0015】
以下、感光体ドラム1から順に詳述する。
【0016】
感光体ドラム1は、例えば直径24mmのアルミシリンダの外周面に感光層を設けて構成したものである。感光体ドラム1は、その両端部を支持部材によって回転自在に支持されており、一方の端部に駆動モータ(不図示)からの駆動力が伝達されることにより、反時計周りに回転駆動される。
【0017】
帯電装置2としては、接触帯電方式のものを使用することができる。帯電部材は、ローラ状に形成された導電性ローラであり、このローラを感光体ドラム1表面に当接させるとともに、このローラに帯電バイアス電圧を印加することにより、感光体ドラム1表面を一様に帯電させるものである。本実施例においては反転現像系を用いるので、感光ドラム1表面はマイナス極性に帯電されている。
【0018】
スキャナユニット3は、レーザーダイオード(不図示)によって画像信号に対応する画像光が、スキャナモーター(不図示)によって高速回転されるポリゴンミラー9(9a、9b、9c、9d)に照射される。ポリゴンミラー9に反射した画像光は、結像レンズ10(10a、10b、10c、10d)を介して帯電済みの感光体ドラム1表面を選択的に露光して静電潜像を形成するように構成している。
【0019】
図2を用いて現像装置4を説明する。現像装置4はそれぞれイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色トナーを夫々収納したトナー容器から構成され、現像ユニット枠体46内のトナーを送り機構42によってトナー供給ローラ43へ送り込む。トナー供給ローラ43は、図示時計方向に回転し、現像剤担持体である現像スリーブ40へのトナーの供給、感光ドラム1への現像を行った後のトナーの現像スリーブ40からのはぎ取りを行う。
【0020】
現像スリーブ40へ供給されたトナーは、現像スリーブ40外周に圧接された現像ブレード44によって図示時計方向に回転する現像スリーブ40の外周に塗布され、且つ電荷を付与される。
【0021】
そして潜像が形成された感光ドラム1と対向した現像スリーブ40に現像バイアスを印加することにより、潜像に応じて感光ドラム1上にトナー現像を行うものである。
【0022】
静電転写装置5には、すべての感光体ドラム1a,1b,1c,1dに対向し、接するように循環移動する静電搬送ベルト11が配設される。静電搬送ベルト11には樹脂フィルムや、ゴム基層上に樹脂層が設けられた多層フィルム状部材が用いられている。この静電搬送ベルト11は、駆動ローラ13、従動ローラ14a、14b、テンションローラ15に張架されていて、図中左側の外周面に転写材Rを静電吸着して上記感光体ドラム1に転写材Rを接触させるべく循環移動する。これにより、転写材Rは静電転写ベルト11により転写位置まで搬送され、感光体ドラム1上のトナー像を転写される。
【0023】
この静電転写ベルト11の内側に当接し、4個の感光体ドラム1a,1b,1c,1dに対向した位置に転写ローラ12(12a,12b,12c,12d)が並設される。これら転写ローラ12には、転写時にプラス極性のバイアスが印加されて、プラス極性の電荷が静電転写ベルト11を介して転写材Rに印可される。このとき生じた電界により、感光体ドラム1に接触中の転写材Rに、感光体ドラム1上のマイナス極性のトナー像が転写される。
【0024】
給紙部16は、画像形成部に転写材Rを給紙搬送するものであり、複数枚の転写材Rが給紙カセット17に収納されている。画像形成時には給紙ローラ18(半月ローラ)、レジストローラ19が画像形成動作に応じて駆動回転し、給紙カセット17内の転写材Rを1枚毎分離給送するとともに、転写材R先端はレジストローラ19に突き当たり一旦停止し、ループを形成した後静電転写ベルト11の回転と画像書出し位置の同期をとって、レジストローラ19によって静電転写ベルト11へと給紙されていく。
【0025】
定着部20は、転写材Rに転写された複数色のトナー画像を定着させるものであり、回転する加熱ローラ21aと、これに圧接して転写材Rに熱及び圧力を与える加圧ローラ21bとからなる。
【0026】
すなわち、感光体ドラム1上のトナー像を転写した転写材Rは定着部20を通過する際に加圧ローラ21bで搬送されるとともに、加熱ローラ21aによって熱及び圧力を与えられる。これによって複数色のトナー像が転写材R表面に定着される。
【0027】
画像形成の動作としては、プロセスカートリッジ7a、7b、7c、7dが、印字タイミングに合わせて順次駆動され、その駆動に応じて感光体ドラム1a、1b、1c、1dが、反時計回り方向に回転駆動される。そして、各々のプロセスカートリッジ7に対応するスキャナユニット3が順次駆動される。この駆動により、帯電ローラ2は感光体ドラム1の周面に一様な電荷を付与し、スキャナユニット3は、その感光体ドラム1周面に画像信号に応じて露光を行って感光体ドラム1周面上に静電潜像を形成する。現像装置4内の現像スリーブ40は、静電潜像の低電位部にトナーを転移させて感光体ドラム1周面上にトナー像を形成(現像)する。
【0028】
最上流の感光体ドラム1周面上トナー像の先端が、静電転写ベルト11との対向点に回転搬送されてくるタイミングで、その対向点に転写材Rの印字開始位置が一致するように、レジローラ19が回転を開始して転写材Rを静電転写ベルト11へ給送する。
【0029】
転写材Rは静電吸着ローラ22と静電転写ベルト11とによって挟み込むようにして静電転写ベルト11の外周に圧接し、かつ静電転写ベルト11と静電吸着ローラ22との間に電圧を印加することにより、誘電体である転写材Rと静電転写ベルト11の誘電体層に電荷を誘起し、転写材を静電転写ベルト11の外周に静電吸着するように構成している。これにより、転写材Rは静電転写ベルト11に安定して吸着され、最下流の転写部まで搬送される。
【0030】
このように搬送されながら転写材Rは、各感光体ドラム1と転写ローラ12との間に形成される電界によって、各感光体ドラム1のトナー像を順次転写される。
【0031】
4色のトナー像を転写された転写材Rは、ベルト駆動ローラ13の曲率により静電転写ベルト11から曲率分離され、定着部20に搬入される。転写材Rは、定着部20で上記トナー像を熱定着された後、排紙ローラ23によって、排紙部24から画像面を下にした状態で本体外に排出される。
【0032】
[プロセスカートリッジの構成]
次に本発明を実施したプロセスカートリッジについて図2及び図3により詳細に説明する。図2及び図3はトナーを収納したプロセスカートリッジ7の主断面および斜視図を示している。なお、イエロー、マゼンダ、シアン、ブラックの各プロセスカートリッジ7a、7b、7c、7dは同一構成である。
【0033】
プロセスカートリッジ7は、像担持体である電子写真感光体ドラム1(以降、感光ドラム1とする)と、帯電手段およびクリーニング手段を備えた感光体ドラムユニット50、および感光ドラム1上の静電潜像を現像する現像手段を有する現像ユニット4に分かれている。
【0034】
感光体ドラムユニット50は、感光体ドラムユニット枠体である感光体ドラムユニット枠体51を有している。そして、感光体ドラムユニット枠体51の端部には、感光ドラムを回転可能に支持する軸受部材30が設けられている。即ち、感光体ドラムユニット枠体51は軸受部材を介して感光ドラム1を支持している。感光ドラム1の周上には、感光ドラム1の外周面に設けられた感光層を一様に帯電させるための一次帯電手段2、および転写後に感光ドラム1上に残った現像剤(残留トナー)を除去するためのクリーニングブレード60、可撓性シート部材80が配設されている。さらに、クリーニングブレード60によって感光ドラム1表面から除去された残留トナー(廃トナー)は、感光体ドラムユニット枠体後方に設けられた廃トナー室55に納められる。また、ドラム上の転写残トナーは、可撓性シート部材80のドラム当接部を通ってクリーニングブレード60の位置まで到達するが、クリーニングブレード60によってドラム上から除去された残留トナーは、感光体ドラムユニット枠体51外に洩れないように可撓性シート部材80の当接条件を設定している。
現像ユニット4は、感光ドラム1と微少間隙を保持して矢印Y方向に回転する現像スリーブ40、およびトナーを収容する現像枠体45a、45bとから構成される。
【0035】
現像枠体45a、45bは結合され(超音波溶着等により結合)、現像ユニット枠体46となる。
【0036】
現像スリーブ40は軸受部材を介して回転自在に現像ユニット枠体46に支持され、また現像スリーブ40の周上には、現像スリーブ40と接触して矢印Z方向に回転するトナー供給ローラ43と現像ブレード44がそれぞれ配置されている。さらに現像ユニット枠体46内には収容されたトナーを撹拌するとともにトナー供給ローラ43に搬送するためのトナー搬送機構42が設けられている。
【0037】
そして現像ユニット4は、現像ユニット枠体46の両端に設けた結合穴47、48と感光体ドラムユニット50の感光体ドラムユニット枠体51両端に設けた支持穴を合わせ、感光体ドラムユニット50両端からピン49を差し込むことによって、現像ユニット4全体が感光体ドラムユニット50に対して揺動自在に支持された吊り構造となっている。
【0038】
また、支持穴を中心に現像スリーブ40が感光ドラム1に接触するように加圧ばねによって現像ユニット4が常に付勢されている。現像時には、トナー容器41内に収納されたトナーがトナー攪拌機構42によってトナー供給ローラ43へ搬送される。矢印Y方向に回転するトナー供給ローラ43が、そのトナーを矢印Z方向に回転する現像スリーブ40との摺擦によって現像スリーブ40に供給し、現像スリーブ40上に担持させる。現像スリーブ40上に担持されたトナーは、現像スリーブ40の回転にともなって現像ブレード44のところに至り、現像ブレード44がトナーを規制して所定のトナー薄層を形成し、所望の帯電電荷量を付与する。現像スリーブ40上で薄層化されたトナーは、現像スリーブ40の回転につれて、感光ドラム1と現像スリーブ40とが接近した現像部に搬送され、現像部において、図示しない電源から現像スリーブ40に印加した現像バイアスにより、感光ドラム1の表面に形成されている静電潜像に付着して、潜像を現像化する。静電潜像の現像化に寄与せずに現像スリーブ40の表面に残留したトナーは、現像スリーブ40の回転にともなって現像器内に戻され、トナー供給ローラ43との摺擦部で現像スリーブ40から剥離、回収される。回収されたトナーは、トナー攪拌機構42により残りのトナーと撹拌混合される。
【0039】
[画像形成装置本体に対するプロセスカートリッジの着脱方法]
次に、画像形成装置本体100に対するプロセスカートリッジ7の着脱方法について、図4を用いて説明する。図4に示すように、画像形成装置本体100には前扉101が設けられていて、回動可能に設けられている。また、前扉101の奥には、静電転写装置5が回動可能に設けられている。これら前扉101、静電転写装置5が開いた状態で、プロセスカートリッジ7は、画像形成装置本体100に対して着脱可能となる。プロセスカートリッジ7の両端部の感光ドラム支持部近傍には把手部材90が設けられていて、カートリッジ着脱時には本体前扉側に突出している。
【0040】
プロセスカートリッジ7は、画像形成装置本体100内に設けられているガイドレール部(不図示)と、プロセスカートリッジ7に設けられた挿入ガイド部(不図示)とが係合することにより、画像形成装置本体100に対し着脱可能となる。
【実施例1】
【0041】
次に本発明の実施例1について、図5〜図10を用いて説明する。
【0042】
まず、結合部材である結合ピン71と感光体ドラムユニット枠体51の結合について説明する。
【0043】
感光体ドラムユニット枠体51と結合ピン71の結合は以下のようになっている。
【0044】
結合ピン71は、両端が小径部71b、中央が大径部71cから構成されている。
【0045】
結合ピン71の小径部71bと感光体ドラムユニット枠体51との結合は圧入による結合をしている。
【0046】
結合ピン71の大径部71cと感光体ドラムユニット枠体51との結合は、結合ピン71の大径部71cと感光体ドラムユニット枠体51とが微小な隙間をもっている嵌合部Sの一部又は全部が接着剤であるテルペン系溶剤により接着されることによる結合と、結合ピン71の大径部71c、小径部71bと感光体ドラムユニット枠体51が圧入されることによる結合とにより結合されている。
【0047】
結合ピン71の大径部71cと感光体ドラムユニット枠体51とを接着する接着剤の注入法を説明する。
【0048】
感光体ドラムユニット枠体51において、結合ピン71が勘合する部分に切り欠き部52が形成されており、その切り欠き部52が接着剤であるテルペン系溶剤の注入口となっている。注入口から注入されたテルペン系溶剤は、感光体ドラムユニット枠体51と結合ピン71とを接着するための接着剤の流路(第一の流路)へ流れ込む。具体的には、供給された溶剤は、注入口と連通している感光体ドラムユニット枠体の内周部53aと結合ピンの外周部71aの隙間を第一の流路として嵌合部Sにいきわたり、一体に結合される。
【0049】
結合ピン71の大径部71cと感光体ドラムユニット枠体51の圧入による結合部分は、感光体ドラムユニット枠体51の凹部51bにおける壁端面51cから1〜3mmの範囲Eの部分である。したがって、当該圧入をしている圧入部Eによってテルペン系溶剤は現像ユニット枠体の側に流入しないようになっている。
【0050】
嵌合部における、テルペン系溶剤の供給は毛細管現象により行われることが好ましい。そのために、嵌合部の状態は、軽く接触、もしくは微少な隙間があることが望まれる。本実施例における感光体ドラムユニット枠体の内周部53aと結合ピンの外周部71aの嵌合はH9/g9となっている。
【0051】
このように、感光体ドラムユニット枠体と結合ピンの圧入領域を小さくすることで、結合ピン71の挿入力は低減し生産性が向上する。また、感光体ドラムユニット枠体51に極力、応力を与えない構成となるため、感光体ドラムユニット枠体の歪みが低減し、感光体ドラムとクリーニングブレードの配設精度を向上させることができる。
【0052】
なお、本実施例における結合ピン71は、左右対称の形状であるため方向性なく組み立てることが可能である。
【0053】
なお、現像容器の吊り部49に関しては、結合ピン71の大径部71cと微小な隙間をもって揺動可能に支持されている。
【0054】
感光体ドラムユニット枠体感光体ドラムユニット枠体感光体ドラムユニット枠体感光体ドラムユニット枠体次に、感光体ドラムユニット枠体51とドラム軸受部材30の結合について説明する。
【0055】
感光体ドラムユニット枠体51とドラム軸受部材30は注入口52から注入されるテルペン系溶剤によって結合される。
【0056】
ここで、感光体ドラムユニット枠体51とドラム軸受け部材30を接着するための接着剤の流路(第二の流路)は、感光体ドラムユニット枠体51と結合ピン71とを接着するための接着剤の第一の流路と連結されている。したがって、テルペン系溶剤注入口52からテルペン系溶剤を注入することで、感光体ドラムユニット枠体51とドラム軸受け部材30の接着と、感光体ドラムユニット枠体51と結合ピン71の接着とを1つの工程で行なうことができ生産性を向上させることができる。具体的に説明していく。感光体ドラムユニット枠体51の接合面T(図6ハッチング部)には、微細な凹凸部(不図示)と、結合ピン71と勘合する穴53から第二の流路である凹部(スリット)54が形成されている。テルペン系溶剤の接合部Tへの供給は、毛細管現象により行われることが好ましい。したがって、テルペン系溶剤注入口52と連通し、かつ接合部Tまでの流路である凹部54は、幅0.1〜2mm、深さ0.1〜2mmであることが好ましく、凹部54によって形成される流路は、断面積が4mm以下であることが好ましい。4mmより大きい断面積の流路では、毛細管現象が生じにくく、接合面Tへのテルペン系溶剤の供給が困難となる傾向がある。本実施例における凹部は、幅0.5mm、深さ0.5mmの形状で、微細な凹凸部の範囲内に存在している。
【0057】
第一流路の勘合部を通り接合部T近傍に供給されたテルペン系溶剤は、更に、第二流路の凹部とその周囲に形成された微少な凹凸部を毛細管現象によって、流路から接合面T全体へと広がり、感光体ドラムユニット枠体51とドラム軸受部材30の面同士が一体に結合される。(図6矢印参照)
第一流路を通ってきたテルペン系溶剤を第二流路によって接合面全体に広げる場合、接合部品間の隙間が大きいと、毛細管現象を利用した接合部への供給が難しい。逆に、接合する面同士が強く加圧されていて接触強度が強い場合にも毛細管現象が生じにくく、テルペン系溶剤の供給が困難となる。したがって、接合したい部位同士は、近接、或いは軽く接触している程度が好ましく、接合面の少なくとも一方に図7にMにて示されたような微少な凹凸を設けることで接触部に毛細管現象でテルペン系溶剤が広がるように空間を設けることも好ましい形態である。そのような凹凸とは、例えば、シボでありその深さは平均(Rz)で20〜40μmが望ましい。深さが40μmを超えると、シボ谷部は相手部品との接合が不十分となるため、全体として接合強度が低下する傾向にある。
【0058】
本実施例における接合部に関して説明すると、感光体ドラムユニット枠体51の接合面51aに、シボが形成され、ドラム軸受部材30側の接合面30aは平面となっている。
【0059】
図8に示すように、凹部54が一部見えるような位置に対向して、ドラム軸受部材30の一部に穴31が設けてある。ここで、穴31から確認することが出来る凹部54の領域を54aとする。注入されたテルペン系溶剤は前述の通り毛細管現象により注入口から第二流路である凹部54を通り接合面Tに浸透していくため、その過程の中で凹部54aを通過するのを外部から確認することが出来る。また、テルペン系溶剤が通過する瞬間を確認しなくとも、テルペン系溶剤が通過した後は、凹部54aの表面光沢が変化するため、一定時間が経過してからも確認することができる。
【0060】
検査の具体的な手段としては、検査者による目視判断および、各種装置、例えば、レーザ変位計により凹部54aの変位量を計測する手段や、CCDカメラを用いた撮影装置(画像処理装置)により撮影し、その画像を解析装置により解析し判定する手段などが挙げられる。いずれの手段も従来の抜き取りによる破壊検査と比較し、非常に容易かつ、全数の検査をすることが可能となり、また、廃棄するカートリッジがなくなり、生産効率を大幅に向上させることが出来る。
【0061】
テルペン系溶剤の注入に関しては、本実施例では、テルペン系溶剤注入口を真上にして行い、重力で浸透しやすくしている。しかし、接合部全域に浸透する条件があれば、特に注入姿勢を限定する必要はない。また、本実施例における注入量は、10〜50μlである。
【0062】
本発明において接合される枠体・部品は、テルペン系溶剤によって溶解されるスチレン系樹脂組成物であれば、特に限定されないが、カートリッジの材質として好適に用いることのできるスチレン系樹脂組成物としては、ゴム変性スチレン系材料であるHIPS(ハイインパクトポリスチレン)が挙げられる。本材料は、安価でかつ流動性が良いPS(ポリスチレン)に、耐衝撃性を向上するため、ゴム状重合体、またはゴム状共重合体を混合したものである。
【0063】
また、本発明の接合に用いられるテルペン系溶剤としては、例えば、d−リモネン、l−リモネン、dl−リモネン、d−α−ピネン、d−β−ピネン、α−テルピネン、β−テルピネン、γ−テルピネン、テルピノレン、2−カレン、d−3−カレン、l−3−カレン、フェランドレンが挙げられる。中でも、d−リモネン、l−リモネン又はdl−リモネンを用いることが好ましく、中でも、スチレン系樹脂に対して、最も溶融性が高いd−リモネンを用いることが特に好ましい。
【実施例2】
【0064】
次に本発明の実施例2について、図12を用いて説明する。
【0065】
実施例1におけるドラム軸受部材30の内周部32は、結合ピン71の外周部71aに対して、テルペン系溶剤が毛細管現象によって流入しない程度の隙間を有している。本実施例2では、ドラム軸受部材30の内周部32と結合ピン71の外周部71aは、テルペン系溶剤が毛細管現象により流入するような隙間を持たしている。感光体ドラムユニット枠体こうすることで、3部品(結合ピン71と感光体ドラムユニット枠体51とドラム軸受部材30)が、テルペン系溶剤の1回の注入によって接合することが可能となる。
【実施例3】
【0066】
次に本発明の実施例3について、図13,14を用いて説明する。
【0067】
実施例1で説明した結合ピン71において、軸方向に連通穴72が形成され、かつ、感光体ドラムユニット枠体に形成された切り欠き部(テルペン系溶剤注入口)52に対応する大径部にスリット73が形成されている。また、結合ピン71の小径部71bと感光体ドラムユニット枠体51の勘合を、微小な隙間を有するH9/g9にする。この構成によって、連通穴72にもテルペン系溶剤の流路ができ、注入口か52から供給されたテルペン系溶剤によって小径部71bと感光体ドラムユニット枠体51の接着剤による結合も可能となる。なお、小径部71bと感光体ドラムユニット枠体51との一部を圧入させることにより、テルペン系溶剤が現像容器側へ流入させない構成とすることが可能である。
【実施例4】
【0068】
次に本発明の実施例4について、図15を用いて説明する。
【0069】
結合ピン70を、導電性のスチレン系樹脂組成物にすることで、接点としての役割も兼ねることができる。具体的には、結合ピン70は、画像形成装置本体100における高圧ユニットと電気的に接続された本体接点102と接触し、結合ピン70を介してプロセスカートリッジ7の電極板80に高圧電流が印加され、帯電装置2への給電を行う。電極板80には、切り起こし部80aが設けられていて、結合ピン70と接触している。なお、電極板80は、結合ピン70と帯電装置2を連結している。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】本発明に係る多色画像形成装置の一例を示す断面図
【図2】本発明に係るプロセスカートリッジを示す断面図
【図3】本発明に係るプロセスカートリッジを示す斜視図
【図4】本発明に係る画像形成装置本体のプロセスカートリッジ装着時を示す概略斜視図
【図5】本発明に係るテルペン系溶剤注入口を示す斜視図
【図6】本発明に係る感光体ドラムユニット枠体の接合部を示す詳細図
【図7】本発明に係る感光体ドラムユニット枠体とドラム軸受部材の接合部を示す概略断面図
【図8】本発明に係るプロセスカートリッジを示す側面図
【図9】本発明に係る結合ピン挿入前を示す断面図
【図10】本発明に係る結合ピンを示す斜視図
【図11】本発明に係る結合ピン挿入部を示す断面図
【図12】本発明に係る結合ピン挿入部を示す断面図(実施例2)
【図13】本発明に係る結合ピンを示す斜視図(実施例3)
【図14】本発明に係る結合ピン挿入部を示す断面図(実施例3)
【図15】本発明に係る結合ピン挿入部を示す断面図(実施例4)
【符号の説明】
【0071】
1(1a、1b、1c、1d) 感光ドラム
2(2a、2b、2c、2d) 帯電装置(帯電ローラ)
3(3a、3b、3c、3d) スキャナユニット
4(4a、4b、4c、4d) 現像装置、現像ユニット
5 静電転写手段
6(6a、6b、6c、6d) クリーニング装置
7(7a、7b、7c、7d) プロセスカートリッジ
9 ポリゴンミラー
10 結像レンズ
11 静電転写ベルト
12 転写ローラ
13 駆動ローラ
14a、14b 従動ローラ
15 テンションローラ
16 給紙
17 給紙カセット
18 給紙ローラ
19 レジストローラ
20 定着部
21a 加熱ローラ
21b 加圧ローラ
22 静電吸着ローラ
23 排紙ローラ
24 排紙部
30 ドラム軸受部材
30a 接合面
31 穴
32 周部、
40(40a、40b、40c、40d) 現像スリーブ
42 トナー送り機構
43 トナー供給ローラ
44 現像ブレード
45a、45b 現像枠体
46 現像ユニット枠体
47,48 結合穴
49 現像吊り部
50 感光体ドラムユニット
51 感光体ドラムユニット枠体
51a 接合面
51b 凹部
51c 壁端面
52 切り欠き部(テルペン系溶剤注入口)
53 穴
53a 穴内周部
54 凹部(スリット)
54a 凹部(確認用)
55 廃トナー室
56 穴
60 クリーニングブレード
70,71 結合ピン
71a 外周部(接合部)
71b 小径部
71c 大径部
72 連通穴
73 スリット
80 電極
80a 切り起こし部
90 カートリッジ把手
100 画像形成装置本体
101 前扉
102 本体接点
E 圧入勘合範囲
M 微小な凹凸部
S 嵌合部(結合ピンと感光体ドラムユニット枠体)
T 接合部(ドラム軸受部材と感光体ドラムユニット枠体)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子写真感光体ドラムと、
前記電子写真感光体ドラムを回転可能に支持する軸受部材と、
前記軸受部材を支持する前記感光体ドラムユニット枠体と、
前記電子写真感光体ドラムに形成された潜像を現像する現像剤担持体を支持する現像ユニット枠体と、
前記現像ユニット枠体と、前記感光体ドラムユニット枠体を揺動可能に支持する結合部材を有する、画像形成装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジにおいて、
前記感光体ドラムユニット枠体と前記結合部材とを接着する接着剤の第一の流路と、前記感光体ドラムユニット枠体と前記軸受部材とを接着する接着剤の第二の流路とは連結されており、
連結された前記第一の流路と第二の流路に接着剤を注入することで、前記感光体ドラムユニット枠体と前記結合部材、及び、前記感光体ドラムユニット枠体と前記軸受部材は前記接着剤により結合されることを特徴とするプロセスカートリッジ。
【請求項2】
前記感光体ドラムユニット枠体は、連結された前記流路に接着剤を注入するための切り欠きを有することを特徴とする請求項1に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項3】
前記感光体ドラムユニット枠体と前記結合部材との結合は、前記感光体ドラムユニット枠体と前記結合部材が圧入されることと、前記感光体ドラムユニット枠体と前記結合部材が隙間を有する嵌合部において、前記嵌合部の一部又は全部が接着剤により接着されることで行なわれることを特徴とする請求項1又は2に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項4】
前記接着剤は、前記感光体ドラムユニット枠体と前記結合部材が圧入されている圧入部によって、前記現像ユニット枠体側へ流入することを防止されることを特徴とする請求項3に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項5】
前記感光体ドラムユニット枠体と前記軸受部材の結合は、前記感光体ドラムユニット枠体と前記軸受部材との面同士の接触部が接着されることで行なわれることを特徴とする請求項1乃至4いずれか記載のプロセスカートリッジ。
【請求項6】
前記感光体ドラムユニット枠体と前記軸受部材と前記結合部材は、樹脂からなっていることを特徴とする請求項1乃至5いずれかに記載のプロセスカートリッジ。
【請求項7】
前記感光体ドラムユニット枠体と前記軸受部材と前記結合部材は、ポリスチレン系樹脂からなっており、前記接着剤は、テルペン系溶剤であることを特徴とする請求項1乃至6いずれか記載のプロセスカートリッジ。
【請求項8】
前記感光体ドラムユニット枠体と前記軸受部材と前記結合部材は、ポリスチレン系樹脂からなっており、前記接着剤は、d−リモネンであることを特徴とする請求項1乃至7いずれか記載のプロセスカートリッジ。
【請求項9】
前記感光体ドラムユニット枠体には、前記電子写真感光体ドラム表面に当接するクリーニングブレードを有することを特徴とする請求項1乃至8いずれか記載のプロセスカートリッジ。
【請求項10】
連結された前記流路に接着剤を注入することで、前記軸受け部材と前記結合部材は前記接着剤により結合されることを特徴とする請求項1乃至9いずれか記載のプロセスカートリッジ。
【請求項11】
前記結合部材は、軸方向に貫通穴を有し、前記貫通穴を前記接着剤が通過可能であることを特徴とする請求項1乃至10いずれか記載のプロセスカートリッジ。
【請求項12】
前記結合部材は導電性であり、電気的な接点として使用されることを特徴とする請求項1乃至11いずれか記載のプロセスカートリッジ。
【請求項13】
電子写真感光体ドラムと、
前記電子写真感光体ドラムを回転可能に支持する軸受部材と、
前記軸受部材を支持する前記感光体ドラムユニット枠体と、
前記電子写真感光体ドラムに形成された潜像を現像する現像剤担持体を支持する現像ユニット枠体と、
前記現像ユニット枠体と、前記感光体ドラムユニット枠体を揺動可能に支持する結合部材とを有するプロセスカートリッジを着脱可能であって、記録媒体に画像を形成する電子写真画像形成装置において、
前記感光体ドラムユニット枠体と前記結合部材とを接着する接着剤の第一の流路と、前記感光体ドラムユニット枠体と前記軸受部材とを接着する接着剤の第二の流路とは連結されており、
連結された前記第一の流路と第二の流路に接着剤を注入することで、前記感光体ドラムユニット枠体と前記結合部材、及び、前記感光体ドラムユニット枠体と前記軸受部材は前記接着剤により結合されることを特徴とする電子写真画像形成装置。
【請求項14】
電子写真感光体ドラムを支持する感光体ドラムユニット枠体と、
前記電子写真感光体ドラムに形成された潜像を現像する現像剤担持体を支持する現像ユニット枠体と、
前記現像ユニット枠体と、前記感光体ドラムユニット枠体を揺動可能に支持する結合部材とを有する画像形成装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジにおいて、
前記感光体ドラムユニット枠体と前記結合部材との結合は、前記感光体ドラムユニット枠体と前記結合部材が圧入されることと、前記感光体ドラムユニット枠体と前記結合部材が隙間を有する嵌合部において前記嵌合部の一部又は全部が接着剤により接着されることで行なわれることを特徴とするプロセスカートリッジ。
【請求項15】
前記接着剤は、前記感光体ドラムユニット枠体と前記結合部材が圧入されている圧入部によって、前記現像ユニット枠体側へ流入することを防止されることを特徴とする請求項14に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項16】
前記感光体ドラムユニット枠体は、前記電子写真感光体ドラムを回転可能に支持する軸受部材を介して前記電子写真感光体ドラムを支持することを特徴とする請求項14又は15に記載のプロセスカートリッジ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2006−64942(P2006−64942A)
【公開日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−246616(P2004−246616)
【出願日】平成16年8月26日(2004.8.26)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】