プロテインキナーゼB阻害剤としてのピロロ[2,3−D]ピリミジン誘導体
本発明は、式(I)の化合物又はその塩の新規な群に関し:ここにおいて、Y、Z1、Z2、R1、R4、R5及びnは、明細書中に記載されたとおりであり、これは、癌のような、タンパク質キナーゼB(PKB)によって仲介される疾病又は医学的状態の治療或いは予防において有用であることができる。本発明は、更に前記化合物を含んでなる医薬組成物、前記化合物を使用するPKBによって仲介される疾病の治療の方法、及び式(I)の化合物を調製するための方法にも関する。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の式(I):
【化1】
[式中:
Yは、CH又はNを表し;
Z1−Z2は、C(R6)=CH、N=CH及びC(R6)=Nから選択される基を表し;ここで、
R6は、水素、フルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ、メチル、エチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル又はシクロプロピルを表し;
nは、0、1又は2であり;
R1は、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、C1−4アルコキシ、C1−4アルコキシC1−4アルキル、フルオロC1−4アルキル、アミノC1−4アルキル、ヒドロキシC1−4アルキル、シアノ、シアノC1−4アルキル、C3−6シクロアルキル、−(CH2)pNHCOCH3、−(CH2)pNHSO2CH3、−(CH2)pNHCONH2、−(CH2)pNHCONR2R3、−(CH2)pNR2R3、−(CH2)pSO2NH2、−(CH2)pSO2NR2R3、−(CH2)pCONH2、−(CH2)pCONR2R3又は−(CH2)p−R7を表し;ここで、
pは、0、1、2又は3であり;
R2は、水素又はC1−3アルキルを表し;
R3は、C1−3アルキルを表し;そして
R7は、フェニルであるか;
R7は、O、N或いはSから選択される1、2若しくは3個の異種原子を含んでなる5又は6員の単環式ヘテロアリール環を表すか;或いは
R7は、O、N或いはSから選択される1、2若しくは3個の異種原子を含んでなる単環式の4、5又は6員の複素環式環を表し;
ここにおいて、R7は、C1−4アルキル、トリフルオロメチル、C1−4アルコキシ、フルオロ、クロロ、ブロモ、及びシアノから選択される1又は2個の置換基によって所望により置換されていてもよく;
R4は、水素、フルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ又はトリフルオロメチルを表し;そして
R5は、水素、フルオロ、クロロ又はブロモを表す]
の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩。
【請求項2】
前記式(I)の化合物が、以下の式(IA):
【化2】
に示す立体配置を有する、請求項1に記載の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩。
【請求項3】
Yが、Nを表す、請求項1又は2のいずれか1項に記載の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩。
【請求項4】
Z1−Z2が、CH=CHを表す、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩。
【請求項5】
R1が、メトキシC1−4アルキル、フルオロC1−4アルキル、アミノC1−4アルキル、ヒドロキシC1−4アルキル、シアノC1−4アルキル、C3−6シクロアルキル、−(CH2)pNHCOCH3、−(CH2)pNHSO2CH3、−(CH2)pNHCONH2、−(CH2)pNHCONR2R3、−(CH2)pNR2R3、−(CH2)pSO2NH2、−(CH2)pCONH2、−(CH2)pCONR2R3又は−(CH2)p−R7を表す、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩。
【請求項6】
R1が、−(CH2)p−R7を表し、pが、1、2又は3を表し、R7が、フェニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ピロリジニル、モルホリニル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、ピラゾリル及びチアゾリルから選択され、そしてR7は、単一のメチル基によって所望により置換されていてもよい、請求項5に記載の化合物。
【請求項7】
R1が、ヒドロキシエチルを表す、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩。
【請求項8】
R4が、クロロ又はブロモを表す、請求項1ないし7のいずれか1項に記載の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩。
【請求項9】
R5が、水素を表す、請求項1ないし8のいずれか1項に記載の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩。
【請求項10】
nが、0又は1である、請求項1ないし9のいずれか1項に記載の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩。
【請求項11】
請求項1ないし10のいずれか1項に記載の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩を、医薬的に受容可能な希釈剤又は担体と一緒に含んでなる医薬組成物。
【請求項12】
医薬として使用するための、請求項1ないし10のいずれか1項に記載の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩。
【請求項13】
癌の治療において使用するための、請求項1ないし10のいずれか1項に記載の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩。
【請求項14】
乳癌の治療において使用するための、請求項1ないし10のいずれか1項に記載の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩。
【請求項15】
請求項1に記載の式(I)の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩の調製のための方法であって、以下の方法(a)、(b)、(c)又は(d):
(a) 以下の式(II)の酸の、以下の式(III)のアミンとの反応:
【化3】
式中、P1は適した保護基を表す;
(b) 以下の式(IV)のカルボキシアミドの、以下の式(V)の二環式複素環との反応:
【化4】
式中、L1は適した脱離基を表す;
(c) nが1である場合、以下の式(VI):
【化5】
の化合物の水素化;又は
(d) R1がアミノメチルを表す場合、以下の式(VII):
【化6】
{式中、P1は適した保護基を表す}の化合物の水素化;
及びその後の必要な場合:
(i)式(I)の化合物を、もう一つの式(I)の化合物に転換し;
(ii)いずれもの保護基を除去し;及び/又は
(iii)医薬的に受容可能なその塩を形成すること;
を含んでなる、前記方法。
【請求項1】
以下の式(I):
【化1】
[式中:
Yは、CH又はNを表し;
Z1−Z2は、C(R6)=CH、N=CH及びC(R6)=Nから選択される基を表し;ここで、
R6は、水素、フルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ、メチル、エチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル又はシクロプロピルを表し;
nは、0、1又は2であり;
R1は、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、C1−4アルコキシ、C1−4アルコキシC1−4アルキル、フルオロC1−4アルキル、アミノC1−4アルキル、ヒドロキシC1−4アルキル、シアノ、シアノC1−4アルキル、C3−6シクロアルキル、−(CH2)pNHCOCH3、−(CH2)pNHSO2CH3、−(CH2)pNHCONH2、−(CH2)pNHCONR2R3、−(CH2)pNR2R3、−(CH2)pSO2NH2、−(CH2)pSO2NR2R3、−(CH2)pCONH2、−(CH2)pCONR2R3又は−(CH2)p−R7を表し;ここで、
pは、0、1、2又は3であり;
R2は、水素又はC1−3アルキルを表し;
R3は、C1−3アルキルを表し;そして
R7は、フェニルであるか;
R7は、O、N或いはSから選択される1、2若しくは3個の異種原子を含んでなる5又は6員の単環式ヘテロアリール環を表すか;或いは
R7は、O、N或いはSから選択される1、2若しくは3個の異種原子を含んでなる単環式の4、5又は6員の複素環式環を表し;
ここにおいて、R7は、C1−4アルキル、トリフルオロメチル、C1−4アルコキシ、フルオロ、クロロ、ブロモ、及びシアノから選択される1又は2個の置換基によって所望により置換されていてもよく;
R4は、水素、フルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ又はトリフルオロメチルを表し;そして
R5は、水素、フルオロ、クロロ又はブロモを表す]
の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩。
【請求項2】
前記式(I)の化合物が、以下の式(IA):
【化2】
に示す立体配置を有する、請求項1に記載の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩。
【請求項3】
Yが、Nを表す、請求項1又は2のいずれか1項に記載の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩。
【請求項4】
Z1−Z2が、CH=CHを表す、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩。
【請求項5】
R1が、メトキシC1−4アルキル、フルオロC1−4アルキル、アミノC1−4アルキル、ヒドロキシC1−4アルキル、シアノC1−4アルキル、C3−6シクロアルキル、−(CH2)pNHCOCH3、−(CH2)pNHSO2CH3、−(CH2)pNHCONH2、−(CH2)pNHCONR2R3、−(CH2)pNR2R3、−(CH2)pSO2NH2、−(CH2)pCONH2、−(CH2)pCONR2R3又は−(CH2)p−R7を表す、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩。
【請求項6】
R1が、−(CH2)p−R7を表し、pが、1、2又は3を表し、R7が、フェニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ピロリジニル、モルホリニル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、ピラゾリル及びチアゾリルから選択され、そしてR7は、単一のメチル基によって所望により置換されていてもよい、請求項5に記載の化合物。
【請求項7】
R1が、ヒドロキシエチルを表す、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩。
【請求項8】
R4が、クロロ又はブロモを表す、請求項1ないし7のいずれか1項に記載の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩。
【請求項9】
R5が、水素を表す、請求項1ないし8のいずれか1項に記載の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩。
【請求項10】
nが、0又は1である、請求項1ないし9のいずれか1項に記載の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩。
【請求項11】
請求項1ないし10のいずれか1項に記載の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩を、医薬的に受容可能な希釈剤又は担体と一緒に含んでなる医薬組成物。
【請求項12】
医薬として使用するための、請求項1ないし10のいずれか1項に記載の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩。
【請求項13】
癌の治療において使用するための、請求項1ないし10のいずれか1項に記載の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩。
【請求項14】
乳癌の治療において使用するための、請求項1ないし10のいずれか1項に記載の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩。
【請求項15】
請求項1に記載の式(I)の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩の調製のための方法であって、以下の方法(a)、(b)、(c)又は(d):
(a) 以下の式(II)の酸の、以下の式(III)のアミンとの反応:
【化3】
式中、P1は適した保護基を表す;
(b) 以下の式(IV)のカルボキシアミドの、以下の式(V)の二環式複素環との反応:
【化4】
式中、L1は適した脱離基を表す;
(c) nが1である場合、以下の式(VI):
【化5】
の化合物の水素化;又は
(d) R1がアミノメチルを表す場合、以下の式(VII):
【化6】
{式中、P1は適した保護基を表す}の化合物の水素化;
及びその後の必要な場合:
(i)式(I)の化合物を、もう一つの式(I)の化合物に転換し;
(ii)いずれもの保護基を除去し;及び/又は
(iii)医薬的に受容可能なその塩を形成すること;
を含んでなる、前記方法。
【図2】
【図1】
【図1】
【公表番号】特表2011−500547(P2011−500547A)
【公表日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−528485(P2010−528485)
【出願日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際出願番号】PCT/GB2008/050925
【国際公開番号】WO2009/047563
【国際公開日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【出願人】(300022641)アストラゼネカ アクチボラグ (581)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際出願番号】PCT/GB2008/050925
【国際公開番号】WO2009/047563
【国際公開日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【出願人】(300022641)アストラゼネカ アクチボラグ (581)
【Fターム(参考)】
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