説明

ヘテロ環含有ヨードニウム塩

【課題】光カチオン性重合開始剤、化学増幅型レジスト用酸発生剤等として有用な、ヘテロ環含有ヨードニウム塩を提供すること。
【解決手段】一般式35


{式中、R26及びR27は夫々独立して、ハロゲン原子若しくは炭素数1〜6のアルキル基を置換基として有していてもよいアリール基、キサントン基、クマリン基を表し、Aは、ハロゲン原子、又は無機強酸、有機酸若しくはキサントン基、クマリン基のアニオンを表す。但し、少なくとも一方が、キサントン基、クマリン基である場合、Aは、一般式36


(式中、Mは、リン原子、ヒ素原子又はアンチモン原子を表す。)で示される無機強酸、有機酸又はキサントン基、クマリン基のアニオンである。}で示されるヘテロ環含有ヨードニウム塩。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば光カチオン性重合開始剤、化学増幅型レジスト用酸発生剤等として有用な、ヘテロ環含有ヨードニウム塩に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、光重合の分野では、ラジカル重合に替わって、酸素の影響を受けず空気中でも容易に重合可能なカチオン重合に関する研究が進められている。
【0003】
光カチオン重合は、その光源として、例えばg線(436nm)、i線(365nm)等を含む高圧水銀灯或いはメタルハライドランプが主として用いられており、ビニルモノマーよりもむしろ、例えばエポキシ化合物、ビニルエーテル化合物等の重合方法として広く知られている。
【0004】
光カチオン性重合開始剤としては、例えばトリアリルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート(特許文献1)、4-(フェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウム塩化合物(特許文献2)等のスルホニウム塩、例えばジフェニルヨードニウム ヘキサフルオロホスフェート、ジフェニルヨードニウム ヘキサフルオロアンチモネート(特許文献3、特許文献4等)等のヨードニウム塩等が知られている。
【0005】
しかし、これらの化合物は、例えば高圧水銀灯ランプ、メタルハライドランプ等を光源として使用した場合の酸発生効率が低いため、これらを光カチオン性重合開始剤として用いても、高い硬度を有するポリマーを生成させることは難しいという問題点を有している。
【0006】
更に、これらのスルホニウム塩及びヨードニウム塩は、そのカウンターアニオンが例えば六フッ化ホスホネート(PF6-)等の無機強酸の場合には、六フッ化アンチモネート(SbF6-)の場合よりも、光硬化が著しく低下することが知られている。しかし、SbF6-は毒性が強く、今後使用できなくなる可能性がある。
【0007】
また、非特許文献1には、ヨードニウム塩のカチオン部にキサントニル基を導入した、2-(フェニルヨードニオ)キサンテン-9-オン テトラフルオロボレート(BF4-)とその合成例が記載されているが、この化合物が光カチオン性重合開始剤として使用し得るかについては、何の記載もなく、また、これを光カチオン性重合開始剤として使用した場合でも、充分な硬度を有するポリマーを生成させることは出来なかった。
【0008】
一方、高圧水銀灯或いはメタルハライドランプは、例えば半導体用レジスト、液晶用レジスト、配線基板用ソルダーレジスト、PS(Pre-Sensitized)版、CTP(Computer To Plate)版等の露光用光源としてもよく用いられているが、この際に使用される酸発生剤としても、スルホニウム塩及びヨードニウム塩が用いられている。
【0009】
しかし、これらの化合物は、例えば高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ等を光源として用いた場合に於ける酸発生効率が低いものであり、レジストの感度を充分に高めることが出来ないという問題点を有している。
【0010】
そこで、酸発生効率の高いスルホニウム塩として、チオキサントン骨格を有するものが開発されている(例えば特許文献5、特許文献6、特許文献7、特許文献8、特許文献9、特許文献10、特許文献11、特許文献12、特許文献13、特許文献14、特許文献15、特許文献16、特許文献17、特許文献18、特許文献19等)。しかし、これらのスルホニウム塩は、400nm以上の可視光領域に吸収波長を有するため、黄色を呈している。そのため、これを重合開始剤として用いると、得られるポリマーが重合開始剤自体の色調により影響を受けて着色するため、例えばコーティング剤、接着剤、塗料等に使用する場合は、得られるポリマーの透明性が悪くなったり、得られるポリマーの色調が目的とする色調とは異なる等の欠点を有している。
【0011】
このような状況下、例えば高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ等を光源として使用した場合であっても、酸発生効率の高い新たな構造を有するカチオン部を検討し、カウンターアニオンがPF6-等であっても充分な硬化性を備え、且つ得られるポリマーの透明性への影響を与え難いオニウム塩の開発が望まれている。
【0012】
【特許文献1】米国特許第4058401号
【特許文献2】米国特許第4173476号
【特許文献3】特開昭50-151996号
【特許文献4】特開昭60-47029号
【特許文献5】特開平8-165290号
【特許文献6】特開平9-12614号
【特許文献7】特開平9-12615号
【特許文献8】特開平10-60098号
【特許文献9】特開平10-67812号
【特許文献10】特開平10-101718号
【特許文献11】特開平10-120766号
【特許文献12】特開平10-130363号
【特許文献13】特開平10-152554号
【特許文献14】特開平10-168160号
【特許文献15】特開平10-182634号
【特許文献16】特開平10-182711号
【特許文献17】特開平10-279616号
【特許文献18】特開平11-269169号
【特許文献19】特開平11-322944号
【非特許文献1】Polish J. Chem., 71, p.1236-1245(1997)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
カウンターアニオンがPF6-等であっても充分な硬化性を備え、且つ得られるポリマーの透明性への影響を与え難いヨードニウム塩を提供すること。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、上記課題を解決する目的でなされたものであり、
(1)一般式[35]

【0015】
〔式中、R26及びR27は夫々独立して、ハロゲン原子若しくは炭素数1〜6のアルキル基を置換基として有していてもよいアリール基、上記一般式[2]で示される基又は一般式[3]で示される基を表し、Aは、ハロゲン原子、又は無機強酸、有機酸若しくは一般式[4]で示される化合物由来のアニオンを表す。但し、R26及びR27の少なくとも一方は、一般式[2]又は[3]で示される基であり、また、R26及びR27の何れか一方のみが一般式[2]又は[3]で示される基である場合、Aは、一般式[36 ]

【0016】
(式中、Mは、リン原子、ヒ素原子又はアンチモン原子を表す。)で示される無機強酸、有機酸又は一般式[4]で示される化合物由来のアニオンである。〕で示されるヨードニウム塩、
【0017】
(2)一般式[37]

【0018】
(式中、Aは、無機強酸、スルホン酸又は一般式[4]で示される化合物由来のアニオンを表し、R26及びR27は前記に同じ。但し、R26及びR27の少なくとも一方は、上記一般式[2]又は[3]で示される基であり、また、R26及びR27の何れか一方のみが一般式[2]又は[3]で示される基である場合、無機強酸は一般式[36]で示されるものである。)で示されるヨードニウム塩を含んでなる光カチオン性重合開始剤、
(3)上記(2)に記載の重合開始剤を用いることを特徴とする、エポキシモノマーの重合方法、
(4)上記(2)に記載の重合開始剤を用いることを特徴とする、ビニルエーテルモノマーの重合方法、及び
(5)一般式[38]

【0019】
(式中、Aは、無機強酸、有機酸又は一般式[4]で示される化合物由来のアニオンを表し、R26及びR27は前記に同じ。但し、R26及びR27の少なくとも一方は、上記一般式[2]又は[3]で示される基であり、また、R26及びR27の何れか一方のみが一般式[2]又は[3]で示される基である場合、無機強酸は一般式[36]で示されるものである。)で示されるヨードニウム塩を含んでなるレジスト用酸発生剤、の発明である。
【発明の効果】
【0020】
本発明のヘテロ環含有ヨードニウム塩は、例えば高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ等の波長領域に於ける酸発生効率に優れており、且つ可視光領域(400nm以上)に於いて良好な透明性(即ち、可視光領域に於いて殆ど吸収を有さない。)を有しており、それ故、これらを光カチオン重合開始剤として使用した場合、上記した如き問題点を有さない有用な光カチオン性重合開始剤若しくはレジスト用酸発生剤或いは、これらの合成原料として使用し得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
一般式[1]〜[3]、[8]及び[9]に於いて、R〜Rで示されるハロゲン原子としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられ、中でも塩素原子が好ましい。
【0022】
〜Rで示される、ハロゲン原子若しくはアリール基を置換基として有していてもよいアルキル基のアルキル基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数1〜18、好ましくは1〜12、より好ましくは1〜4のものが挙げられ、具体的には、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、sec-ペンチル基、tert-ペンチル基、ネオペンチル基、n-ヘキシル基、イソヘキシル基、sec-ヘキシル基、tert-ヘキシル基、ネオヘキシル基、n-ヘプチル基、イソヘプチル基、sec-ヘプチル基、tert-ヘプチル基、ネオヘプチル基、n-オクチル基、イソオクチル基、sec-オクチル基、tert-オクチル基、ネオオクチル基、n-ノニル基、イソノニル基、sec-ノニル基、tert-ノニル基、ネオノニル基、n-デシル基、イソデシル基、sec-デシル基、tert-デシル基、ネオデシル基、n-ウンデシル基、イソウンデシル基、sec-ウンデシル基、tert-ウンデシル基、ネオウンデシル基、n-ドデシル基、イソドデシル基、sec-ドデシル基、tert-ドデシル基、ネオドデシル基、n-トリデシル基、イソトリデシル基、sec-トリデシル基、tert-トリデシル基、ネオトリデシル基、n-テトラデシル基、イソテトラデシル基、sec-テトラデシル基、tert-テトラデシル基、ネオテトラデシル基、n-ペンタデシル基、イソペンタデシル基、sec-ペンタデシル基、tert-ペンタデシル基、ネオペンタデシル基、n-ヘキサデシル基、イソへキサデシル基、sec-へキサデシル基、tert-へキサデシル基、ネオへキサデシル基、n-ヘプタデシル基、イソヘプタデシル基、sec-ヘプタデシル基、tert-ヘプタデシル基、ネオヘプタデシル基、n-オクタデシル基、イソオクタデシル基、sec-オクタデシル基、tert-オクタデシル基、ネオオクタデシル基、n-シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基、シクロウンデシル基、シクロドデシル基、シクロトリデシル基、シクロテトラデシル基、シクロペンタデシル基、シクロへキサデシル基、シクロヘプタデシル基、シクロオクタデシル基等が挙げられ、中でも、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基等が好ましく、就中、メチル基、エチル基等がより好ましい。
【0023】
上記アルキル基の置換基として挙げられるハロゲン原子としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられ、中でも塩素原子が好ましい。
【0024】
上記アルキル基の置換基として挙げられるアリール基としては、通常炭素数6〜16、好ましくは6〜14のものが挙げられ、具体的には、例えばフェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントレニル基、ピレニル基等が挙げられ、中でも、例えばフェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントレニル基等が好ましい。
【0025】
一般式[1]〜[3]、[8]、[9]、[35]、[37]及び[38]に於いて、R〜R、R26及びR27で示される、ハロゲン原子若しくは炭素数1〜6のアルキル基を置換基として有していてもよいアリール基のアリール基としては、通常炭素数6〜16、好ましくは6〜14のものが挙げられ、具体的には、例えばフェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントレニル基、ピレニル基等が挙げられ、中でも、例えばフェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントレニル基等が好ましい。
【0026】
上記アリール基の置換基として挙げられるハロゲン原子としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられ、中でも塩素原子が好ましい。
【0027】
上記アリール基の置換基として挙げられる炭素数1〜6のアルキル基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数1〜6、好ましくは1〜4のものが挙げられ、具体的には、例えば上記R〜Rで示される、ハロゲン原子若しくはアリール基を置換基として有していてもよいアルキル基の炭素数1〜6のアルキル基の例示と同様のものが挙げられ、中でも、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基等が好ましく、就中、メチル基、エチル基がより好ましい。
【0028】
一般式[2]及び[3]に於いて、X〜Xは、夫々独立して酸素原子又は硫黄原子を表し、中でも酸素原子が好ましい。
【0029】
一般式[1]、[8]及び[9]に於いて、m及びnは、夫々独立して、通常0〜5、好ましくは0〜2の整数を表す。
一般式[2]に於いて、iは、通常0〜4、好ましくは0〜2の整数を表し、jは通常0〜3、好ましくは0〜2の整数を表す。
一般式[3]に於いて、pは、通常0〜2、好ましくは0〜1の整数を表し、qは、通常0〜3、好ましくは0〜2の整数を表す。
【0030】
一般式[4]に於いて、Rで示される、炭素数1〜6のハロアルキル基、ハロゲン原子、ニトロ基及びシアノ基から選ばれる置換基を有していてもよいアリール基のアリール基としては、通常炭素数6〜16、好ましくは炭素数6〜14のものが挙げられ、具体的には、例えばフェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントレニル基、ピレニル基等が挙げられ、中でもフェニル基が好ましい。
【0031】
上記Rで示されるアリール基の置換基として挙げられる炭素数1〜6のハロアルキル基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数1〜6、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基の水素原子の一部又は全部がハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等。)で置換されたものが挙げられ、具体的には、例えばフルオロメチル基、クロロメチル基、ブロモメチル基、ヨードメチル基、ジフルオロメチル基、ジクロロメチル基、ジブロモメチル基、ジヨードメチル基、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基、トリブロモメチル基、トリヨードメチル基、トリフルオロエチル基、トリクロロエチル基、トリブロモエチル基、トリヨードエチル基、ペンタフルオロエチル基、ペンタブロモエチル基、ペンタヨードエチル基、ヘプタフルオロプロピル基、ヘプタクロロプロピル基、ヘプタブロモプロピル基、ヘプタヨードプロピル基、ノナフルオロブチル基、ノナクロロブチル基、ノナブロモブチル基、ノナヨードブチル基、パーフルオロペンチル基、パークロロペンチル基、パーブロモペンチル基、パーヨードペンチル基、パーフルオロヘキシル基、パークロロヘキシル基、パーブロモヘキシル基、パーヨードヘキシル基、トリフルオロシクロブチル基、トリクロロシクロブチル基、トリブロモシクロブチル基、トリヨードシクロブチル基、テトラフルオロシクロペンチル基、テトラクロロシクロペンチル基、テトラブロモシクロペンチル基、テトラヨードシクロペンチル基、ペンタフルオロシクロヘキシル基、ペンタクロロシクロヘキシル基、ペンタブロモシクロヘキシル基、ペンタヨードシクロヘキシル基等が挙げられ、中でも、例えばトリフルオロメチル基、トリクロロメチル基、トリブロモメチル基、トリヨードメチル基等が好ましく、就中、トリフルオロメチル基がより好ましい。
【0032】
上記Rで示されるアリール基の置換基として挙げられるハロゲン原子としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられ、中でもフッ素原子が好ましい。
【0033】
一般式[1]及び[35]に於いて、A及びAで示されるハロゲン原子としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられ、中でも、例えば塩素原子、臭素原子等が好ましい。
【0034】
一般式[1]、[8]、[9]、[35]、[37]及び[38]に於いて、A及びA〜Aで示される無機強酸由来のアニオンとしては、例えば硝酸、硫酸、ハロ硫酸、過ハロゲン酸、一般式[5]

【0035】
(式中、Mは半金属原子又は金属原子を表し、kは4又は6の整数を表す。)で示される無機強酸等に由来するものが挙げられる。
【0036】
但し、一般式[35]、[37]及び[38]に於いて、R26及びR27の何れか一方のみが一般式[2]又は[3]で示される基である場合、A〜Aで示される無機強酸由来のアニオンとしては、例えば一般式[36]

【0037】
(式中、Mは、リン原子、ヒ素原子又はアンチモン原子を表す。)で示される無機強酸由来のもの等が挙げられる。
【0038】
一般式[5]に於いて、Mで示される半金属原子としては、例えばホウ素原子、ケイ素原子、リン原子、ヒ素原子、アンチモン原子等が挙げられ、中でも、例えばリン原子、ヒ素原子、アンチモン原子等が好ましい。
【0039】
で示される金属原子としては、例えばチタン原子、ジルコニウム原子、鉄原子、ニッケル原子、アルミニウム原子、ガリウム原子等が挙げられ、中でもガリウム原子が好ましい。
【0040】
一般式[1]、[9]、[35]及び[38]に於いて、A、A、A及びAで示される有機酸由来のアニオンとしては、例えば一般式[6]

【0041】
(式中、Rは、ハロゲン原子を有していてもよい、アルキル基、アリール基又はアラルキル基を表す。)で示されるスルホン酸、一般式[7]

【0042】
(式中、Rは、ハロゲン原子を有していてもよい、アルキル基、アリール基又はアラルキル基を表す。)で示されるカルボン酸等に由来するものが挙げられる。
【0043】
一般式[8]及び[37]に於いて、A及びAで示されるスルホン酸由来のアニオンとしては、例えば上記一般式[6]で示されるスルホン酸由来のもの等が挙げられる。
【0044】
一般式[6]に於いて、Rで示される、ハロゲン原子を有していてもよいアルキル基のアルキル基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数1〜29、好ましくは1〜18、より好ましくは1〜8のものが挙げられ、具体的には、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、sec-ペンチル基、tert-ペンチル基、ネオペンチル基、n-ヘキシル基、イソヘキシル基、sec-ヘキシル基、tert-ヘキシル基、ネオヘキシル基、n-ヘプチル基、イソヘプチル基、sec-ヘプチル基、tert-ヘプチル基、ネオヘプチル基、n-オクチル基、イソオクチル基、sec-オクチル基、tert-オクチル基、ネオオクチル基、n-ノニル基、イソノニル基、sec-ノニル基、tert-ノニル基、ネオノニル基、n-デシル基、イソデシル基、sec-デシル基、tert-デシル基、ネオデシル基、n-ウンデシル基、イソウンデシル基、sec-ウンデシル基、tert-ウンデシル基、ネオウンデシル基、n-ドデシル基、イソドデシル基、sec-ドデシル基、tert-ドデシル基、ネオドデシル基、n-トリデシル基、イソトリデシル基、sec-トリデシル基、tert-トリデシル基、ネオトリデシル基、n-テトラデシル基、イソテトラデシル基、sec-テトラデシル基、tert-テトラデシル基、ネオテトラデシル基、n-ペンタデシル基、イソペンタデシル基、sec-ペンタデシル基、tert-ペンタデシル基、ネオペンタデシル基、n-へキサデシル基、イソへキサデシル基、sec-ヘキサデシル基、tert-へキサデシル基、ネオへキサデシル基、n-ヘプタデシル基、イソヘプタデシル基、sec-ヘプタデシル基、tert-ヘプタデシル基、ネオヘプタデシル基、n-オクタデシル基、イソオクタデシル基、sec-オクタデシル基、tert-オクタデシル基、ネオオクタデシル基、n-ノナデシル基、イソノナデシル基、sec-ノナデシル基、tert-ノナデシル基、ネオノナデシル基、n-イコシル基、イソイコシル基、sec-イコシル基、tert-イコシル基、ネオイコシル基、n-ヘンイコシル基、イソヘンイコシル基、sec-ヘンイコシル基、tert-ヘンイコシル基、ネオイコシル基、n-ドコシル基、イソドコシル基、sec-ドコシル基、tert-ドコシル基、ネオドコシル基、n-トリコシル基、イソトリコシル基、sec-トリコシル基、tert-トリコシル基、ネオトリコシル基、n-テトラコシル基、イソテトラコシル基、sec-テトラコシル基、tert-テトラコシル基、ネオテトラコシル基、n-ペンタコシル基、イソペンタコシル基、sec-ペンタコシル基、tert-ペンタコシル基、ネオペンタコシル基、n-ヘキサコシル基、イソヘキサコシル基、sec-ヘキサコシル基、tert-ヘキサコシル基、ネオヘキサコシル基、n-ヘプタコシル基、イソヘプタコシル基、sec-ヘプタコシル基、tert-ヘプタコシル基、ネオヘプタコシル基、n-オクタコシル基、イソオクタコシル基、sec-オクタコシル基、tert-オクタコシル基、ネオオクタコシル基、n-ノナコシル基、イソノナコシル基、sec-ノナコシル基、tert-ノナコシル基、ネオノナコシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基、シクロウンデシル基、シクロドデシル基、シクロトリデシル基、シクロテトラデシル基、シクロペンタデシル基、シクロへキサデシル基、シクロヘプタデシル基、シクロオクタデシル基、シクロノナデシル基、シクロイコシル基、シクロヘンイコシル基、シクロドコシル基、シクロトリコシル基、シクロテトラコシル基、シクロペンタコシル基、シクロヘキサコシル基、シクロヘプタコシル基、シクロオクタコシル基、シクロノナコシル基等が挙げられ、中でもメチル基、ブチル基、オクチル基等が好ましい。
【0045】
一般式[7]に於いて、Rで示される、ハロゲン原子を有していてもよいアルキル基のアルキル基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数1〜29、好ましくは1〜18、より好ましくは1〜11のものが挙げられ、具体的には、例えば、上記Rで示されるハロゲン原子を有していてもよいアルキル基のアルキル基の例示と同様のものが挙げられ、中でも、メチル基、プロピル基、ヘプチル基、ウンデシル基等が好ましい。
【0046】
一般式[6]及び[7]に於いて、R及びRで示される、ハロゲン原子を有していてもよいアリール基のアリール基としては、通常炭素数6〜16、好ましくは炭素数6〜14のものが挙げられ、具体的には、例えばフェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、ピレニル基等が挙げられ、中でもフェニル基が好ましい。
【0047】
及びRで示される、ハロゲン原子を有していてもよいアラルキル基のアラルキル基としては、通常炭素数7〜15、好ましくは炭素数7〜10のものが挙げられ、具体的には、例えばベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、フェニルブチル基、1-メチル-3-フェニルプロピル基、フェニルペンチル基、フェニルヘキシル基、フェニルヘプチル基、フェニルオクチル基、フェニルノニル基等が挙げられ、中でもベンジル基、フェネチル基が好ましい。
【0048】
及びRで示される、ハロゲン原子を有するアルキル基、アリール基及びアラルキル基とは、上記アルキル基、アリール基或いはアラルキル基中の水素原子の一部又は全部がハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等。)で置換されたものである。
【0049】
具体的には、アルキル基に於いては、全ての水素原子がハロゲン原子で置換されたもの又は通常1〜30個、好ましくは1〜16個の水素原子がハロゲン原子で置換されたものが挙げられ、中でも全ての水素原子がハロゲン原子で置換されたものが好ましい。
【0050】
アリール基に於いては、その環中の1〜5個、好ましくは3〜5個の水素原子がハロゲン原子で置換されたものが挙げられ、中でも、その環中の全ての水素原子がハロゲン原子で置換されたものが好ましい。
【0051】
アラルキル基に於いては、そのアルキル基部分の水素原子及び/又はアリール基部分の水素原子がハロゲン原子で置換されたものが挙げられ、アルキル基部分については全部又は一部の水素原子が置換されたものが含まれ、アリール基部分についてはその環中の1〜5個、好ましくは5個の水素原子が置換されたものが挙げられる。
【0052】
これらR及びRで示される、ハロゲン原子を有していてもよい、アルキル基、アリール基又はアラルキル基は、ハロゲン原子以外に更に置換基を有していてもよく、当該置換基としては、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基、例えばフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、クロロメチル基、ジクロロメチル基、トリクロロメチル基、ブロモメチル基、ジブロモメチル基、トリブロモメチル基、ヨードメチル基、ジヨードメチル基、トリヨードメチル基、トリフルオロエチル基、トリクロロエチル基、トリブロモエチル基、ペンタフルオロエチル基、ペンタクロロエチル基、ペンタブロモエチル基、ヘプタフルオロプロピル基、ヘプタクロロプロピル基、ノナフルオロブチル基、ノナクロロブチル基、ノナブロモブチル基、ノナヨードブチル基等の炭素数1〜4のハロアルキル基、例えばメトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、イソプロポキシ基、n-ブトキシ基、イソブトキシ基、sec-ブトキシ基、tert-ブトキシ基等の炭素数1〜4のアルコキシ基等が挙げられる。
【0053】
一般式[4]で示される化合物の具体例としては、例えばテトラフェニルホウ酸、テトラキス[4-(トリフルオロメチル)フェニル]ホウ酸、テトラキス[4-(トリクロロメチル)フェニル]ホウ酸、テトラキス[4-(トリブロモメチル)フェニル]ホウ酸、テトラキス[4-(トリヨードメチル)フェニル]ホウ酸、テトラキス[3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ホウ酸、テトラキス[3,5-ビス(トリクロロメチル)フェニル]ホウ酸、テトラキス[3,5-ビス(トリブロモメチル)フェニル]ホウ酸、テトラキス[3,5-ビス(トリヨードメチル)フェニル]ホウ酸、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸、テトラキス(ペンタクロロフェニル)ホウ酸、テトラキス(ペンタブロモフェニル)ホウ酸、テトラキス(ペンタヨードフェニル)ホウ酸、テトラフェニルガリウム酸、テトラキス[4-(トリフルオロメチル)フェニル]ガリウム酸、テトラキス[4-(トリクロロメチル)フェニル]ガリウム酸、テトラキス[4-(トリブロモメチル)フェニル]ガリウム酸、テトラキス[4-(トリヨードメチル)フェニル]ガリウム酸、テトラキス[3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ガリウム酸、テトラキス[3,5-ビス(トリクロロメチル)フェニル]ガリウム酸、テトラキス[3,5-ビス(トリブロモメチル)フェニル]ガリウム酸、テトラキス[3,5-ビス(トリヨードメチル)フェニル]ガリウム酸、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ガリウム酸、テトラキス(ペンタクロロフェニル)ガリウム酸、テトラキス(ペンタブロモフェニル)ガリウム酸、テトラキス(ペンタヨードフェニル)ガリウム酸等が挙げられ、中でも、例えばテトラフェニルホウ酸、テトラキス[4-(トリフルオロメチル)フェニル]ホウ酸、テトラキス[3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ホウ酸、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸、テトラフェニルガリウム酸、テトラキス[4-(トリフルオロメチル)フェニル]ガリウム酸、テトラキス[3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ガリウム酸、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ガリウム酸等が好ましい。
【0054】
無機強酸として挙げられるハロ硫酸の具体例としては、例えばフルオロ硫酸、クロロ硫酸、ブロモ硫酸、ヨード硫酸等が挙げられ、中でもクロロ硫酸、ブロモ硫酸が好ましい。
【0055】
無機強酸として挙げられる過ハロゲン酸の具体例としては、例えば過フッ素酸、過塩素酸、過臭素酸、過ヨウ素酸等が挙げられ、中でも過塩素酸、過臭素酸、過ヨウ素酸が好ましく、就中、過塩素酸がより好ましい。
【0056】
一般式[5]で示される無機強酸の具体例としては、例えばテトラフルオロホウ酸、テトラフルオロアルミン酸、テトラフルオロ鉄酸、テトラフルオロガリウム酸、ヘキサフルオロリン酸、ヘキサフルオロヒ素酸、ヘキサフルオロアンチモン酸、ヘキサフルオロケイ素酸、ヘキサフルオロニッケル酸、ヘキサフルオロチタン酸、ヘキサフルオロジルコン酸等が挙げられ、中でもヘキサフルオロリン酸、ヘキサフルオロヒ素酸、ヘキサフルオロアンチモン酸が好ましい。
【0057】
一般式[36]で示される無機強酸の具体例としては、例えばヘキサフルオロリン酸、ヘキサフルオロヒ素酸、ヘキサフルオロアンチモン酸等が挙げられる。
【0058】
一般式[6]で示されるスルホン酸の具体例としては、例えばメタンスルホン酸、エタンスルホン酸、プロパンスルホン酸、ブタンスルホン酸、ペンタンスルホン酸、ヘキサンスルホン酸、ヘプタンスルホン酸、オクタンスルホン酸、ノナンスルホン酸、デカンスルホン酸、ウンデカンスルホン酸、ドデカンスルホン酸、トリデカンスルホン酸、テトラデカンスルホン酸、ペンタデカンスルホン酸、ヘキサデカンスルホン酸、ヘプタデカンスルホン酸、オクタデカンスルホン酸、ノナデカンスルホン酸、イコサンスルホン酸、ヘンイコサンスルホン酸、ドコサンスルホン酸、トリコサンスルホン酸、テトラコンサンスルホン酸等のアルキルスルホン酸、例えばフルオロメタンスルホン酸、ジフルオロメタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、クロロメタンスルホン酸、ジクロロメタンスルホン酸、トリクロロメタンスルホン酸、ブロモメタンスルホン酸、ジブロモメタンスルホン酸、トリブロモメタンスルホン酸、ヨードメタンスルホン酸、ジヨードメタンスルホン酸、トリヨードメタンスルホン酸、フルオロエタンスルホン酸、ジフルオロエタンスルホン酸、トリフルオロエタンスルホン酸、ペンタフルオロエタンスルホン酸、クロロエタンスルホン酸、ジクロロエタンスルホン酸、トリクロロエタンスルホン酸、ペンタクロロエタンスルホン酸、トリブロモエタンスルホン酸、ペンタブロモエタンスルホン酸、トリヨードエタンスルホン酸、ペンタヨードエタンスルホン酸、フルオロプロパンスルホン酸、トリフルオロプロパンスルホン酸、ヘプタフルオロプロパンスルホン酸、クロロプロパンスルホン酸、トリクロロプロパンスルホン酸、ヘプタクロロプロパンスルホン酸、ブロモプロパンスルホン酸、トリブロモプロパンスルホン酸、ヘプタブロモプロパンスルホン酸、トリヨードプロパンスルホン酸、ヘプタヨードプロパンスルホン酸、トリフルオロブタンスルホン酸、ノナフルオロブタンスルホン酸、トリクロロブタンスルホン酸、ノナクロロブタンスルホン酸、トリブロモブタンスルホン酸、ノナブロモブタンスルホン酸、トリヨードブタンスルホン酸、ノナヨードブタンスルホン酸、トリフルオロペンタンスルホン酸、パーフルオロペンタンスルホン酸、トリクロロペンタンスルホン酸、パークロロペンタンスルホン酸、トリブロモペンタンスルホン酸、パーブロモペンタンスルホン酸、トリヨードペンタンスルホン酸、パーヨードペンタンスルホン酸、トリフルオロヘキサンスルホン酸、パーフルオロヘキサンスルホン酸、トリクロロヘキサンスルホン酸、パークロロヘキサンスルホン酸、パーブロモヘキサンスルホン酸、パーヨードヘキサンスルホン酸、トリフルオロヘプタンスルホン酸、パーフルオロヘプタンスルホン酸、トリクロロヘプタンスルホン酸、パークロロヘプタンスルホン酸、パーブロモヘプタンスルホン酸、パーヨードヘプタンスルホン酸、トリフルオロオクタンスルホン酸、パーフルオロオクタンスルホン酸、トリクロロオクタンスルホン酸、パークロロオクタンスルホン酸、パーブロモオクタンスルホン酸、パーヨードオクタンスルホン酸、トリフルオロノナンスルホン酸、パーフルオロノナンスルホン酸、トリクロロノナンスルホン酸、パークロロノナンスルホン酸、パーブロモノナンスルホン酸、パーヨードノナンスルホン酸、トリフルオロデカンスルホン酸、パーフルオロデカンスルホン酸、トリクロロデカンスルホン酸、パークロロデカンスルホン酸、パーブロモデカンスルホン酸、パーヨードデカンスルホン酸、トリフルオロウンデカンスルホン酸、パーフルオロウンデカンスルホン酸、トリクロロウンデカンスルホン酸、パークロロウンデカンスルホン酸、パーブロモウンデカンスルホン酸、パーヨードウンデカンスルホン酸、トリフルオロドデカンスルホン酸、パーフルオロドデカンスルホン酸、トリクロロドデカンスルホン酸、パークロロドデカンスルホン酸、パーブロモドデカンスルホン酸、パーヨードドデカンスルホン酸、トリフルオロトリデカンスルホン酸、パーフルオロトリデカンスルホン酸、トリクロロトリデカンスルホン酸、パークロロトリデカンスルホン酸、パーブロモトリデカンスルホン酸、パーヨードトリデカンスルホン酸、トリフルオロテトラデカンスルホン酸、パーフルオロテトラデカンスルホン酸、トリクロロテトラデカンスルホン酸、パークロロテトラデカンスルホン酸、パーブロモテトラデカンスルホン酸、パーヨードテトラデカンスルホン酸、トリフルオロペンタデカンスルホン酸、パーフルオロペンタデカンスルホン酸、トリクロロペンタデカンスルホン酸、パークロロペンタデカンスルホン酸、パーブロモペンタデカンスルホン酸、パーヨードペンタデカンスルホン酸、パーフルオロヘキサデカンスルホン酸、パークロロヘキサデカンスルホン酸、パーブロモヘキサデカンスルホン酸、パーヨードヘキサデカンスルホン酸、パーフルオロヘプタデカンスルホン酸、パークロロヘプタデカンスルホン酸、パーブロモヘプタデカンスルホン酸、パーヨードヘプタデカンスルホン酸、パーフルオロオクタデカンスルホン酸、パークロロオクタデカンスルホン酸、パーブロモオクタデカンスルホン酸、パーヨードオクタデカンスルホン酸、パーフルオロノナデカンスルホン酸、パークロロノナデカンスルホン酸、パーブロモノナデカンスルホン酸、パーヨードノナデカンスルホン酸、パーフルオロイコサンスルホン酸、パークロロイコサンスルホン酸、パーブロモイコサンスルホン酸、パーヨードイコサンスルホン酸、パーフルオロヘンイコサンスルホン酸、パークロロヘンイコサンスルホン酸、パーブロモヘンイコサンスルホン酸、パーヨードヘンイコサンスルホン酸、パーフルオロドコサンスルホン酸、パークロロドコサンスルホン酸、パーブロモドコサンスルホン酸、パーヨードドコサンスルホン酸、パーフルオロトリコサンスルホン酸、パークロロトリコサンスルホン酸、パーブロモトリコサンスルホン酸、パーヨードトリコサンスルホン酸、パーフルオロテトラコンサンスルホン酸、パークロロテトラコンサンスルホン酸、パーブロモテトラコンサンスルホン酸、パーヨードテトラコンサンスルホン酸等のハロアルキルスルホン酸、例えばシクロペンタンスルホン酸、シクロヘキサンスルホン酸等のシクロアルキルスルホン酸、例えば2-フルオロシクロペンタンスルホン酸、2-クロロシクロペンタンスルホン酸、2-ブロモシクロペンタンスルホン酸、2-ヨードシクロペンタンスルホン酸、3-フルオロシクロペンタンスルホン酸、3-クロロシクロペンタンスルホン酸、3-ブロモシクロペンタンスルホン酸、3-ヨードシクロペンタンスルホン酸、3,4-ジフルオロシクロペンタンスルホン酸、3,4-ジクロロシクロペンタンスルホン酸、3,4-ジブロモシクロペンタンスルホン酸、3,4-ジヨードシクロペンタンスルホン酸、4-フルオロシクロヘキサンスルホン酸、4-クロロシクロヘキサンスルホン酸、4-ブロモシクロヘキサンスルホン酸、4-ヨードシクロヘキサンスルホン酸、2,4-ジフルオロシクロヘキサンスルホン酸、2,4-ジクロロシクロヘキサンスルホン酸、2,4-ジブロモシクロヘキサンスルホン酸、2,4-ジヨードシクロヘキサンスルホン酸、2,4,6-トリフルオロシクロヘキサンスルホン酸、2,4,6-トリクロロシクロヘキサンスルホン酸、2,4,6-トリブロモシクロヘキサンスルホン酸、2,4,6-トリヨードシクロヘキサンスルホン酸、テトラフルオロシクロヘキサンスルホン酸、テトラクロロシクロヘキサンスルホン酸、テトラブロモシクロヘキサンスルホン酸、テトラヨードシクロヘキサンスルホン酸等のハロゲン化シクロアルキルスルホン酸、例えばベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、アントラセンスルホン酸、フェナントレンスルホン酸、ピレンスルホン酸等の芳香族スルホン酸、例えば2-フルオロベンゼンスルホン酸、3-フルオロベンゼンスルホン酸、4-フルオロベンゼンスルホン酸、2-クロロベンゼンスルホン酸、3-クロロベンゼンスルホン酸、4-クロロベンゼンスルホン酸、2-ブロモベンゼンスルホン酸、3-ブロモベンゼンスルホン酸、4-ブロモベンゼンスルホン酸、2-ヨードベンゼンスルホン酸、4-ヨードベンゼンスルホン酸、2,4-ジフルオロベンゼンスルホン酸、2,6-ジフルオロベンゼンスルホン酸、2,4-ジクロロベンゼンスルホン酸、2,6-ジクロロベンゼンスルホン酸、2,4-ジブロモベンゼンスルホン酸、2,6-ジブロモベンゼンスルホン酸、2,4-ジヨードベンゼンスルホン酸、2,6-ジヨードベンゼンスルホン酸、2,4,6-トリフルオロベンゼンスルホン酸、3,4,5-トリフルオロベンゼンスルホン酸、2,4,6-トリクロロベンゼンスルホン酸、3,4,5-トリクロロベンゼンスルホン酸、2,4,6-トリブロモベンゼンスルホン酸、3,4,5-トリブロモベンゼンスルホン酸、2,4,6-トリヨードベンゼンスルホン酸、3,4,5-トリヨードベンゼンスルホン酸、ペンタフルオロベンゼンスルホン酸、ペンタクロロベンゼンスルホン酸、ペンタブロモベンゼンスルホン酸、ペンタヨードベンゼンスルホン酸、フルオロナフタレンスルホン酸、クロロナフタレンスルホン酸、ブロモナフタレンスルホン酸、ヨードナフタレンスルホン酸、フルオロアントラセンスルホン酸、クロロアントラセンスルホン酸、ブロモアントラセンスルホン酸、ヨードアントラセンスルホン酸等のハロゲン化芳香族スルホン酸、例えばp-トルエンスルホン酸、4-イソプロピルベンゼンスルホン酸、3,5-ビス(トリメチル)ベンゼンスルホン酸、3,5-ビス(イソプロピル)ベンゼンスルホン酸、2,4,6-トリス(トリメチル)ベンゼンスルホン酸、2,4,6-トリス(イソプロピル)ベンゼンスルホン酸等のアルキル芳香族スルホン酸、例えば2-トリフルオロメチルベンゼンスルホン酸、2-トリクロロメチルベンゼンスルホン酸、2-トリブロモメチルベンゼンスルホン酸、2-トリヨードメチルベンゼンスルホン酸、3-トリフルオロメチルベンゼンスルホン酸、3-トリクロロメチルベンゼンスルホン酸、3-トリブロモメチルベンゼンスルホン酸、3-トリヨードメチルベンゼンスルホン酸、4-トリフルオロメチルベンゼンスルホン酸、4-トリクロロメチルベンゼンスルホン酸、4-トリブロモメチルベンゼンスルホン酸、4-トリヨードメチルベンゼンスルホン酸、2,6-ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホン酸、2,6-ビス(トリクロロメチル)ベンゼンスルホン酸、2,6-ビス(トリブロモメチル)ベンゼンスルホン酸、2,6-ビス(トリヨードメチル)ベンゼンスルホン酸、3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホン酸、3,5-ビス(トリクロロメチル)ベンゼンスルホン酸、3,5-ビス(トリブロモメチル)ベンゼンスルホン酸、3,5-ビス(トリヨードメチル)ベンゼンスルホン酸等のハロゲン化アルキル芳香族スルホン酸、例えばベンジルスルホン酸、フェネチルスルホン酸、フェニルプロピルスルホン酸、フェニルブチルスルホン酸、フェニルペンチルスルホン酸、フェニルヘキシルスルホン酸、フェニルヘプチルスルホン酸、フェニルオクチルスルホン酸、フェニルノニルスルホン酸等の芳香脂肪族スルホン酸、例えば4-フルオロフェニルメチルスルホン酸、4-クロロフェニルメチルスルホン酸、4-ブロモフェニルメチルスルホン酸、4-ヨードフェニルメチルスルホン酸、テトラフルオロフェニルメチルスルホン酸、テトラクロロフェニルメチルスルホン酸、テトラブロモフェニルメチルスルホン酸、テトラヨードフェニルメチルスルホン酸、4-フルオロフェニルエチルスルホン酸、4-クロロフェニルエチルスルホン酸、4-ブロモフェニルエチルスルホン酸、4-ヨードフェニルエチルスルホン酸、4-フルオロフェニルプロピルスルホン酸、4-クロロフェニルプロピルスルホン酸、4-ブロモフェニルプロピルスルホン酸、4-ヨードフェニルプロピルスルホン酸、4-フルオロフェニルブチルスルホン酸、4-クロロフェニルブチルスルホン酸、4-ブロモフェニルブチルスルホン酸、4-ヨードフェニルブチルスルホン酸等のハロゲン化芳香脂肪族スルホン酸、例えばカンファースルホン酸、アダマンタンスルホン酸等の脂環式スルホン酸等が挙げられる。
【0059】
一般式[7]で示されるカルボン酸の具体例としては、例えばギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、ピバル酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ウンデカン酸、ラウリル酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、ヘプタデカン酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、イコサン酸、ヘンイコサン酸、ドコサン酸、トリコサン酸等の脂肪族飽和カルボン酸、例えばフルオロ酢酸、クロロ酢酸、ブロモ酢酸、ヨード酢酸、ジフルオロ酢酸、ジクロロ酢酸、ジブロモ酢酸、ジヨード酢酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸、トリブロモ酢酸、トリヨード酢酸、2-フルオロプロピオン酸、2-クロロプロピオン酸、2-ブロモプロピオン酸、2-ヨードプロピオン酸、トリフルオロプロピオン酸、トリクロロプロピオン酸、ペンタフルオロプロピオン酸、ペンタクロロプロピオン酸、ペンタブロモプロピオン酸、ペンタヨードプロピオン酸、2,2-ビス(トリフルオロメチル)プロピオン酸、2,2-ビス(トリクロロメチル)プロピオン酸、2,2-ビス(トリブロモメチル)プロピオン酸、2,2-ビス(トリヨードメチル)プロピオン酸、トリフルオロ酪酸、トリクロロ酪酸、ペンタフルオロ酪酸、ヘプタクロロ酪酸、ヘプタフルオロ酪酸、ヘプタブロモ酪酸、ヘプタヨード酪酸、ヘプタフルオロイソ酪酸、ヘプタクロロイソ酪酸、ヘプタブロモイソ酪酸、ヘプタヨードイソ酪酸、トリフルオロ吉草酸、5H-パーフルオロ吉草酸、5H-パークロロ吉草酸、5H-パーブロモ吉草酸、5H-パーヨード吉草酸、ノナフルオロ吉草酸、ノナクロロ吉草酸、ノナブロモ吉草酸、ノナヨード吉草酸、トリフルオロヘキサン酸、トリクロロヘキサン酸、パーフルオロヘキサン酸、パークロロヘキサン酸、パーブロモヘキサン酸、パーヨードヘキサン酸、7-クロロドデカフルオロヘプタン酸、7-クロロドデカクロロヘプタン酸、7-クロロドデカブロモヘプタン酸、7-クロロドデカヨードヘプタン酸、トリフルオロヘプタン酸、トリクロロヘプタン酸、7H-パーフルオロヘプタン酸、7H-パークロロヘプタン酸、7H-パーブロモヘプタン酸、7H-パーヨードヘプタン酸、トリフルオロオクタン酸、トリクロロオクタン酸、ペンタデカフルオロオクタン酸、ペンタデカクロロオクタン酸、ペンタデカブロモオクタン酸、ペンタデカヨードオクタン酸、トリフルオロノナン酸、トリクロロノナン酸、9H-ヘキサデカフルオロノナン酸、9H-ヘキサデカクロロノナン酸、9H-ヘキサデカブロモノナン酸、9H-ヘキサデカヨードノナン酸、パーフルオロノナン酸、パークロロノナン酸、パーブロモノナン酸、パーヨードノナン酸、トリフルオロデカン酸、トリクロロデカン酸、ノナデカフルオロデカン酸、ノナデカクロロデカン酸、ノナデカブロモデカン酸、ノナデカヨードデカン酸、トリフルオロウンデカン酸、トリクロロウンデカン酸、パーフルオロウンデカン酸、パークロロウンデカン酸、パーブロモウンデカン酸、パーヨードウンデカン酸、トリフルオロドデカン酸、トリクロロドデカン酸、パーフルオロドデカン酸、パークロロドデカン酸、パーブロモドデカン酸、パーヨードドデカン酸、トリフルオロトリデカン酸、トリクロロトリデカン酸、パーフルオロトリデカン酸、パークロロトリデカン酸、パーブロモトリデカン酸、パーヨードトリデカン酸、トリフルオロテトラデカン酸、トリクロロテトラデカン酸、パーフルオロテトラデカン酸、パークロロテトラデカン酸、パーブロモテトラデカン酸、パーヨードテトラデカン酸、トリフルオロペンタデカン酸、トリクロロペンタデカン酸、パーフルオロペンタデカン酸、パークロロペンタデカン酸、パーブロモペンタデカン酸、パーヨードペンタデカン酸、パーフルオロへキサデカン酸、パークロロへキサデカン酸、パーブロモへキサデカン酸、パーヨードへキサデカン酸、パーフルオロヘプタデカン酸、パークロロヘプタデカン酸、パーブロモヘプタデカン酸、パーヨードヘプタデカン酸、パーフルオロオクタデカン酸、パークロロオクタデカン酸、パーブロモオクタデカン酸、パーヨードオクタデカン酸、パーフルオロノナデカン酸、パークロロノナデカン酸、パーブロモノナデカン酸、パーヨードノナデカン酸、パーフルオロイコサン酸、パークロロイコサン酸、パーブロモイコサン酸、パーヨードイコサン酸、パーフルオロヘンイコサン酸、パークロロヘンイコサン酸、パーブロモヘンイコサン酸、パーヨードヘンイコサン酸、パーフルオロドコサン酸、パークロロドコサン酸、パーブロモドコサン酸、パーヨードドコサン酸、パーフルオロトリコサン酸、パークロロトリコサン酸、パーブロモトリコサン酸、パーヨードトリコサン酸等のハロゲン化飽和脂肪族カルボン酸、例えばグリコール酸、乳酸、グリセリン酸、3-ヒドロキシ-2-メチルプロピオン酸等のヒドロキシ脂肪族カルボン酸、例えば3-ヒドロキシ-2-(トリフルオロメチル)プロピオン酸、3-ヒドロキシ-2-(トリクロロメチル)プロピオン酸、3-ヒドロキシ-2-(トリブロモメチル)プロピオン酸、3-ヒドロキシ-2-(トリヨードメチル)プロピオン酸、2-ヒドロキシ-2-(トリフルオロメチル)酪酸、2-ヒドロキシ-2-(トリクロロメチル)酪酸、2-ヒドロキシ-2-(トリブロモメチル)酪酸、2-ヒドロキシ-2-(トリヨードメチル)酪酸等のハロゲン化ヒドロキシ脂肪族カルボン酸、例えばシクロヘキサンカルボン酸、樟脳酸、アダマンタンカルボン酸等の脂環式カルボン酸、例えば4-フルオロシクロヘキサンカルボン酸、4-クロロシクロヘキサンカルボン酸、4-ブロモシクロヘキサンカルボン酸、4-ヨードシクロヘキサンカルボン酸、ペンタフルオロシクロヘキサンカルボン酸、ペンタクロロシクロヘキサンカルボン酸、ペンタブロモシクロヘキサンカルボン酸、ペンタヨードシクロヘキサンカルボン酸、4-(トリフルオロメチル)シクロヘキサンカルボン酸、4-(トリクロロメチル)シクロヘキサンカルボン酸、4-(トリブロモメチル)シクロヘキサンカルボン酸、4-(トリヨードメチル)シクロヘキサンカルボン酸等のハロゲン化脂環式カルボン酸、例えば安息香酸、ナフトエ酸、アントラセンカルボン酸、ピレンカルボン酸、ペリレンカルボン酸、ペンタフェンカルボン酸等の芳香族カルボン酸、例えばフルオロ安息香酸、クロロ安息香酸、ブロモ安息香酸、ヨード安息香酸、ジフルオロ安息香酸、ジクロロ安息香酸、ジブロモ安息香酸、ジヨード安息香酸、トリフルオロ安息香酸、トリクロロ安息香酸、トリブロモ安息香酸、トリヨード安息香酸、テトラフルオロ安息香酸、テトラクロロ安息香酸、テトラブロモ安息香酸、テトラヨード安息香酸、ペンタフルオロ安息香酸、ペンタクロロ安息香酸、ペンタブロモ安息香酸、ペンタヨード安息香酸、フルオロナフトエ酸、クロロナフトエ酸、ブロモナフトエ酸、ヨードナフトエ酸、パーフルオロナフトエ酸、パークロロナフトエ酸、パーブロモナフトエ酸、パーヨードナフトエ酸、フルオロアントラセンカルボン酸、クロロアントラセンカルボン酸、ブロモアントラセンカルボン酸、ヨードアントラセンカルボン酸、パーフルオロアントラセンカルボン酸、パークロロアントラセンカルボン酸、パーブロモアントラセンカルボン酸、パーヨードアントラセンカルボン酸等のハロゲン化芳香族カルボン酸、例えばトルイル酸、2,4,6-トリ(イソプロピル)安息香酸等のアルキル芳香族カルボン酸、例えば2-トリフルオロメチル安息香酸、2-トリクロロメチル安息香酸、2-トリブロモメチル安息香酸、2-トリヨードメチル安息香酸、3-トリフルオロメチル安息香酸、3-トリクロロメチル安息香酸、3-トリブロモメチル安息香酸、3-トリヨードメチル安息香酸、4-トリフルオロメチル安息香酸、4-トリクロロメチル安息香酸、4-トリブロモメチル安息香酸、4-トリヨードメチル安息香酸、2-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)安息香酸、2-クロロ-4-(トリクロロメチル)安息香酸、2-ブロモ-4-(トリブロモメチル)安息香酸、2,3,4-トリフルオロ-6-(トリフルオロメチル)安息香酸、2,3,4-トリクロロ-6-(トリクロロメチル)安息香酸、2,3,4-トリブロモ-6-(トリブロモメチル)安息香酸、2,3,4-トリヨード-6-(トリヨードメチル)安息香酸、2-ヨード-4-(トリヨードメチル)安息香酸、2,4-ビス(トリフルオロメチル)安息香酸、2,4-ビス(トリクロロメチル)安息香酸、2,4-ビス(トリブロモメチル)安息香酸、2,4-ビス(トリヨードメチル)安息香酸、2,6-ビス(トリフルオロメチル)安息香酸、2,6-ビス(トリクロロメチル)安息香酸、2,6-ビス(トリブロモメチル)安息香酸、2,6-ビス(トリヨードメチル)安息香酸、3,5-ビス(トリフルオロメチル)安息香酸、3,5-ビス(トリクロロメチル)安息香酸、3,5-ビス(トリブロモメチル)安息香酸、3,5-ビス(トリヨードメチル)安息香酸、2,4,6-トリス(トリフルオロメチル)安息香酸、2,4,6-トリス(トリクロロメチル)安息香酸、2,4,6-トリス(トリブロモメチル)安息香酸、2,4,6-トリス(トリヨードメチル)安息香酸、2-クロロ-6-フルオロ-3-メチル安息香酸、トリフルオロメチルナフトエ酸、トリクロロメチルナフトエ酸、トリブロモメチルナフトエ酸、トリヨードメチルナフトエ酸、ビス(トリフルオロメチル)ナフトエ酸、ビス(トリクロロメチル)ナフトエ酸、ビス(トリブロモメチル)ナフトエ酸、ビス(トリヨードメチル)ナフトエ酸、トリス(トリフルオロメチル)ナフトエ酸、トリス(トリクロロメチル)ナフトエ酸、トリス(トリブロモメチル)ナフトエ酸、トリス(トリヨードメチル)ナフトエ酸、トリフルオロメチルアントラセンカルボン酸、トリクロロメチルアントラセンカルボン酸、トリブロモメチルアントラセンカルボン酸、トリヨードメチルアントラセンカルボン酸等のハロアルキル芳香族カルボン酸、例えばアニス酸、ベラトルム酸、o-ベラトルム酸等のアルコキシ芳香族カルボン酸、例えば4-トリフルオロメトキシ安息香酸、4-トリクロロメトキシ安息香酸、4-トリブロモメトキシ安息香酸、4-トリヨードメトキシ安息香酸、4-ペンタフルオロエトキシ安息香酸、4-ペンタクロロエトキシ安息香酸、4-ペンタブロモエトキシ安息香酸、4-ペンタヨードエトキシ安息香酸、3,4-ビス(トリフルオロメトキシ)安息香酸、3,4-ビス(トリクロロメトキシ)安息香酸、3,4-ビス(トリブロモメトキシ)安息香酸、3,4-ビス(トリヨードメトキシ)安息香酸、2,5-ビス(2,2,2-トリフルオロエトキシ)安息香酸、2,5-ビス(2,2,2-トリクロロエトキシ)安息香酸、2,5-ビス(2,2,2-トリブロモエトキシ)安息香酸、2,5-ビス(2,2,2-トリヨードエトキシ)安息香酸等のハロアルコキシ芳香族カルボン酸、例えばサリチル酸、o-ピロカテク酸、β−レゾルシル酸、ゲンチジン酸、γ−レゾルシル酸、プロトカテク酸、α−レゾルシル酸、没食子酸等のヒドロキシ芳香族カルボン酸、例えばバニリン酸、イソバニリン酸等のヒドロキシアルコキシ芳香族カルボン酸、例えばトリニトロ安息香酸等のニトロ芳香族カルボン酸、例えばアントラニル酸等のアミノ芳香族カルボン酸、例えばα−トルイル酸、ヒドロ桂皮酸、ヒドロアトロパ酸、3-フェニルプロピオン酸、4-フェニル酪酸、5-フェニルペンタン酸、6-フェニルヘキサン酸、7-フェニルヘプタン酸、6-(2-ナフチル)ヘキサン酸等の芳香脂肪族カルボン酸、例えばホモゲンチジン酸等のヒドロキシ芳香脂肪族カルボン酸、例えばマンデル酸、ベンジル酸、アトロラクチン酸、トロパ酸、アトログリセリン酸等の芳香族ヒドロキシアルキルカルボン酸、例えば2-ホルミル酢酸、アセト酢酸、3-ベンゾイルプロピオン酸、4-ホルミル酪酸、3-オキソ吉草酸、5-オキソ吉草酸、3,5-ジオキソ吉草酸、6-ホルミルヘキサンカルボン酸、2-オキソ-1-シクロヘキサンカルボン酸、4-(2-オキソブチル)安息香酸、p-(3-ホルミルプロピル)安息香酸、4-ホルミルフェニル酢酸、β-オキソシクロヘキサンプロピオン酸、ピルビン酸等のオキソカルボン酸等が挙げられる。
【0060】
一般式[2]で示される基としては、例えば下記一般式[10]及び[12]

【0061】
(式中、R、R、i及びjは前記に同じ。)で示されるもの等が挙げられ、中でも、一般式[10]で示される基が好ましい。
【0062】
一般式[10]で示される基としては、具体的には、例えばキサンテン-9-オン-2-イル基、キサンテン-9-オン-4-イル基等が挙げられ、中でもキサンテン-9-オン-2-イル基が好ましい。
【0063】
一般式[12]で示される基としては、具体的には、例えばキサンテン-9-チオン-2-イル基、キサンテン-9-チオン-4-イル基等が挙げられる。
【0064】
一般式[3]で示される基としては、例えば下記一般式[14]及び[15]

【0065】
(式中、R、R、p及びqは前記に同じ。)で示されるもの等が挙げられ、中でも一般式[14]で示される基が好ましい。
【0066】
一般式[14]で示される基としては、具体的には、例えばクマリン-7-イル基、クマリン-5-イル基、4-メトキシクマリン-7-イル基、4-メトキシクマリン-5-イル基、6-メチルクマリン-7-イル基、6-メチルクマリン-5-イル基等が挙げられ、中でもクマリン-7-イル基が好ましい。
【0067】
一般式[15]で示される基としては、具体的には、例えばクマリン-2-チオン-7-イル基、クマリン-2-チオン-5-イル基、4-メトキシクマリン-2-チオン-7-イル基、4-メトキシクマリン-2-チオン-5-イル基、6-メチルクマリン-2-チオン-7-イル基、6-メチルクマリン-2-チオン-5-イル基等が挙げられる。
【0068】
一般式[1]で示されるスルホニウム塩としては、例えば下記一般式[16]、[18]、[20]及び[21]

【0069】

【0070】
(式中、R〜R、A、i、j、m、n、p及びqは前記に同じ。)で示されるもの等が挙げられ、中でも、一般式[16]で示されるもの、一般式[20]で示されるもの等が好ましい。
【0071】
一般式[35]で示されるヨードニウム塩としては、例えば下記一般式[39]〜[43]

【0072】

【0073】

【0074】

【0075】

【0076】
(式中、R28はハロゲン原子又は低級アルキル基を表し、uは0〜5の整数を表し、R〜R、X〜X、A、i、j、m、n、p及びqは前記に同じ。)で示されるもの等が挙げられ、中でも一般式[39]〜[41]で示されるもの等が好ましく、就中、一般式[39]及び[40]で示されるものがより好ましい。
【0077】
一般式[42]及び[43]に於いて、R28で示されるハロゲン原子としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
【0078】
28で示される低級アルキル基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数1〜6、好ましくは1〜4のものが挙げられ、具体的には、例えば上記R〜Rで示されるハロゲン原子若しくは低級アルキル基を置換基として有していてもよいアリール基の置換基として挙げられる低級アルキル基の例示と同様のものが挙げられ、中でも、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基等が好ましく、就中、メチル基、エチル基がより好ましい。
【0079】
uは、通常0〜5、好ましくは0〜1の整数を表す。
【0080】
一般式[16]で示される化合物の好ましい具体例としては、例えばジフェニル-(キサンテン-9-オン-2-イル)-スルホニウム クロライド、ジフェニル-(キサンテン-9-オン-2-イル)-スルホニウム ブロマイド、ジフェニル-(キサンテン-9-オン-2-イル)-スルホニウム パークロレート、ジフェニル-(キサンテン-9-オン-2-イル)-スルホニウム テトラフルオロボレート、ジフェニル-(キサンテン-9-オン-2-イル)-スルホニウム ヘキサフルオロホスフェート、ジフェニル-(キサンテン-9-オン-2-イル)-スルホニウム ヘキサフルオロアルセネート、ジフェニル-(キサンテン-9-オン-2-イル)-スルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、ジフェニル-(キサンテン-9-オン-2-イル)-スルホニウム テトラフェニルボレート、ジフェニル-(キサンテン-9-オン-2-イル)-スルホニウム テトラキス{3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル}ボレート、ジフェニル-(キサンテン-9-オン-2-イル)-スルホニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジフェニル-(キサンテン-9-オン-2-イル)-スルホニウム テトラフェニルガレート、ジフェニル-(キサンテン-9-オン-2-イル)-スルホニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ガレート、ジフェニル-(キサンテン-9-オン-2-イル)-スルホニウム トリフルオロメタンスルホネート、ジフェニル-(キサンテン-9-オン-2-イル)-スルホニウム ノナフルオロブタンスルホネート、ジフェニル-(キサンテン-9-オン-2-イル)-スルホニウム パーフルオロオクタンスルホネート、ジフェニル-(キサンテン-9-オン-2-イル)-スルホニウム ベンゼンスルホネート、ジフェニル-(キサンテン-9-オン-2-イル)-スルホニウム p-トルエンスルホネート、ジフェニル-(キサンテン-9-オン-2-イル)-スルホニウム 4-ドデシルベンゼンスルホネート、ジフェニル-(キサンテン-9-オン-2-イル)-スルホニウム 4-フルオロベンゼンスルホネート、ジフェニル-(キサンテン-9-オン-2-イル)-スルホニウム 2,4-ジフルオロベンゼンスルホネート、ジフェニル-(キサンテン-9-オン-2-イル)-スルホニウム ペンタフルオロベンゼンスルホネート、ジフェニル-(キサンテン-9-オン-2-イル)-スルホニウム 4-トリフルオロメチルベンゼンスルホネート、ジフェニル-(キサンテン-9-オン-2-イル)-スルホニウム 3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホネート、ジフェニル-(キサンテン-9-オン-2-イル)-スルホニウム アセテート、ジフェニル-(キサンテン-9-オン-2-イル)-スルホニウム ヘプタフルオロブタノエート、ジフェニル-(キサンテン-9-オン-2-イル)-スルホニウム パーフルオロオクタノエート、ジフェニル-(キサンテン-9-オン-2-イル)-スルホニウム パーフルオロドデカノエート、ビス(4-メチルフェニル)-(キサンテン-9-オン-2-イル)-スルホニウム ヘキサフルオロホスフェート、ビス(4-メチルフェニル)-(キサンテン-9-オン-2-イル)-スルホニウム テトラフェニルボレート、ビス(4-メチルフェニル)-(キサンテン-9-オン-2-イル)-スルホニウム トリフルオロメタンスルホネート、ビス(4-メチルフェニル)-(キサンテン-9-オン-2-イル)-スルホニウム ノナフルオロブタンスルホネート、ビス(4-メチルフェニル)-(キサンテン-9-オン-2-イル)-スルホニウム p-トルエンスルホネート、ジフェニル-(キサンテン-9-オン-4-イル)-スルホニウム ヘキサフルオロホスフェート、ジフェニル-(キサンテン-9-オン-4-イル)-スルホニウム テトラフェニルボレート、ジフェニル-(キサンテン-9-オン-4-イル)-スルホニウム トリフルオロメタンスルホネート、ジフェニル-(キサンテン-9-オン-4-イル)-スルホニウム ノナフルオロブタンスルホネート、ジフェニル-(キサンテン-9-オン-4-イル)-スルホニウム p-トルエンスルホネートが挙げられ、中でも、例えばジフェニル-(キサンテン-9-オン-2-イル)-スルホニウム ヘキサフルオロホスフェート、ジフェニル-(キサンテン-9-オン-2-イル)-スルホニウム テトラフェニルボレート、ジフェニル-(キサンテン-9-オン-2-イル)-スルホニウム トリフルオロメタンスルホネート、ジフェニル-(キサンテン-9-オン-2-イル)-スルホニウム ノナフルオロブタンスルホネート、ジフェニル-(キサンテン-9-オン-2-イル)-スルホニウム p-トルエンスルホネートが好ましく、就中、ジフェニル-(キサンテン-9-オン-2-イル)-スルホニウム トリフルオロメタンスルホネート、ジフェニル-(キサンテン-9-オン-2-イル)-スルホニウム ヘキサフルオロフォスフェート等がより好ましい。
【0081】
一般式[18]で示される化合物の好ましい具体例としては、例えばジフェニル-(キサンテン-9-チオン-2-イル)-スルホニウム クロライド、ジフェニル-(キサンテン-9-チオン-2-イル)-スルホニウム ブロマイド、ジフェニル-(キサンテン-9-チオン-2-イル)-スルホニウム パークロレート、ジフェニル-(キサンテン-9-チオン-2-イル)-スルホニウム テトラフルオロボレート、ジフェニル-(キサンテン-9-チオン-2-イル)-スルホニウム ヘキサフルオロホスフェート、ジフェニル-(キサンテン-9-チオン-2-イル)-スルホニウム ヘキサフルオロアルセネート、ジフェニル-(キサンテン-9-チオン-2-イル)-スルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、ジフェニル-(キサンテン-9-チオン-2-イル)-スルホニウム テトラフェニルボレート、ジフェニル-(キサンテン-9-チオン-2-イル)-スルホニウム テトラキス{3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル}ボレート、ジフェニル-(キサンテン-9-チオン-2-イル)-スルホニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジフェニル-(キサンテン-9-チオン-2-イル)-スルホニウム テトラフェニルガレート、ジフェニル-(キサンテン-9-チオン-2-イル)-スルホニウム トリフルオロメタンスルホネート、ジフェニル-(キサンテン-9-チオン-2-イル)-スルホニウム ノナフルオロブタンスルホネート、ジフェニル-(キサンテン-9-チオン-2-イル)-スルホニウム パーフルオロオクタンスルホネート、ジフェニル-(キサンテン-9-チオン-2-イル)-スルホニウム ベンゼンスルホネート、ジフェニル-(キサンテン-9-チオン-2-イル)-スルホニウム p-トルエンスルホネート、ジフェニル-(キサンテン-9-チオン-2-イル)-スルホニウム アセテート、ジフェニル-(キサンテン-9-チオン-2-イル)-スルホニウム ヘプタフルオロブタノエート、ジフェニル-(キサンテン-9-チオン-2-イル)-スルホニウム パーフルオロオクタノエート、ビス(4-メチルフェニル)-(キサンテン-9-チオン-2-イル)-スルホニウム ヘキサフルオロホスフェート、ビス(4-メチルフェニル)-(キサンテン-9-チオン-2-イル)-スルホニウム テトラフェニルボレート、ビス(4-メチルフェニル)-(キサンテン-9-チオン-2-イル)-スルホニウム トリフルオロメタンスルホネート、ビス(4-メチルフェニル)-(キサンテン-9-チオン-2-イル)-スルホニウム ノナフルオロブタンスルホネート、ビス(4-メチルフェニル)-(キサンテン-9-チオン-2-イル)-スルホニウム p-トルエンスルホネート、ジフェニル-(キサンテン-9-チオン-4-イル)-スルホニウム ヘキサフルオロホスフェート、ジフェニル-(キサンテン-9-チオン-4-イル)-スルホニウム テトラフェニルボレート、ジフェニル-(キサンテン-9-チオン-4-イル)-スルホニウム トリフルオロメタンスルホネート、ジフェニル-(キサンテン-9-チオン-4-イル)-スルホニウム ノナフルオロブタンスルホネート、ジフェニル-(キサンテン-9-チオン-4-イル)-スルホニウム p-トルエンスルホネート等が挙げられ、中でも、例えばジフェニル-(キサンテン-9-チオン-2-イル)-スルホニウム ヘキサフルオロホスフェート、ジフェニル-(キサンテン-9-チオン-2-イル)-スルホニウム テトラフェニルボレート、ジフェニル-(キサンテン-9-チオン-2-イル)-スルホニウム トリフルオロメタンスルホネート、ジフェニル-(キサンテン-9-チオン-2-イル)-スルホニウム ノナフルオロブタンスルホネート、ジフェニル-(キサンテン-9-チオン-2-イル)-スルホニウム p-トルエンスルホネートが好ましい。
【0082】
一般式[20]で示される化合物の好ましい具体例としては、例えばジフェニル-(クマリン-7-イル)-スルホニウム クロライド、ジフェニル-(クマリン-7-イル)-スルホニウム ブロマイド、ジフェニル-(クマリン-7-イル)-スルホニウム パークロレート、ジフェニル-(クマリン-7-イル)-スルホニウム テトラフルオロボレート、ジフェニル-(クマリン-7-イル)-スルホニウム ヘキサフルオロホスフェート、ジフェニル-(クマリン-7-イル)-スルホニウム ヘキサフルオロアルセネート、ジフェニル-(クマリン-7-イル)-スルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、ジフェニル-(クマリン-7-イル)-スルホニウム テトラフェニルボレート、ジフェニル-(クマリン-7-イル)-スルホニウム テトラキス{3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル}ボレート、ジフェニル-(クマリン-7-イル)-スルホニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジフェニル-(クマリン-7-イル)-スルホニウム テトラフルオロガレート、ジフェニル-(クマリン-7-イル)-スルホニウム テトラフェニルガレート、ジフェニル-(クマリン-7-イル)-スルホニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ガレート、ジフェニル-(クマリン-7-イル)-スルホニウム トリフルオロメタンスルホネート、ジフェニル-(クマリン-7-イル)-スルホニウム ノナフルオロブタンスルホネート、ジフェニル-(クマリン-7-イル)-スルホニウム パーフルオロオクタンスルホネート、ジフェニル-(クマリン-7-イル)-スルホニウム ベンゼンスルホネート、 ジフェニル-(クマリン-7-イル)-スルホニウム p-トルエンスルホネート、ジフェニル-(クマリン-7-イル)-スルホニウム 4-ドデシルベンゼンスルホネート、ジフェニル-(クマリン-7-イル)-スルホニウム 4-フルオロベンゼンスルホネート、ジフェニル-(クマリン-7-イル)-スルホニウム 2,4-ジフルオロベンゼンスルホネート、ジフェニル-(クマリン-7-イル)-スルホニウム ペンタフルオロベンゼンスルホネート、ジフェニル-(クマリン-7-イル)-スルホニウム 4-トリフルオロメチルベンゼンスルホネート、ジフェニル-(クマリン-7-イル)-スルホニウム 3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホネート、ジフェニル-(クマリン-7-イル)-スルホニウム アセテート、ジフェニル-(クマリン-7-イル)-スルホニウム ヘプタフルオロブタノエート、ジフェニル-(クマリン-7-イル)-スルホニウム パーフルオロオクタノエート、ジフェニル-(クマリン-7-イル)-スルホニウム パーフルオロドデカノエート、ビス(4-メチルフェニル)-(クマリン-7-イル)-スルホニウム ヘキサフルオロホスフェート、ビス(4-メチルフェニル)-(クマリン-7-イル)-スルホニウム テトラフェニルボレート、ビス(4-メチルフェニル)-(クマリン-7-イル)-スルホニウム トリフルオロメタンスルホネート、ビス(4-メチルフェニル)-(クマリン-7-イル)-スルホニウム ノナフルオロブタンスルホネート、ビス(4-メチルフェニル)-(クマリン-7-イル)-スルホニウム p-トルエンスルホネート、ジフェニル-(4-メトキシクマリン-7-イル)-スルホニウム ヘキサフルオロホスフェート、ジフェニル-(4-メトキシクマリン-7-イル)-スルホニウム テトラフェニルボレート、ジフェニル-(4-メトキシクマリン-7-イル)-スルホニウム トリフルオロメタンスルホネート、ジフェニル-(4-メトキシクマリン-7-イル)-スルホニウム ノナフルオロブタンスルホネート、ジフェニル-(4-メトキシクマリン-7-イル)-スルホニウム p-トルエンスルホネート、ジフェニル-(6-メチルクマリン-7-イル)-スルホニウム ヘキサフルオロホスフェート、ジフェニル-(6-メチルクマリン-7-イル)-スルホニウム テトラフェニルボレート、ジフェニル-(6-メチルクマリン-7-イル)-スルホニウム トリフルオロメタンスルホネート、ジフェニル-(6-メチルクマリン-7-イル)-スルホニウム ノナフルオロブタンスルホネート、ジフェニル-(6-メチルクマリン-7-イル)-スルホニウム p-トルエンスルホネート、ジフェニル-(クマリン-5-イル)-スルホニウム ヘキサフルオロホスフェート、ジフェニル-(クマリン-5-イル)-スルホニウム テトラフェニルボレート、ジフェニル-(クマリン-5-イル)-スルホニウム トリフルオロメタンスルホネート、ジフェニル-(クマリン-5-イル)-スルホニウム ノナフルオロブタンスルホネート、ジフェニル-(クマリン-5-イル)-スルホニウム p-トルエンスルホネート等が挙げられ、中でも、例えばジフェニル-(クマリン-7-イル)-スルホニウム ヘキサフルオロホスフェート、ジフェニル-(クマリン-7-イル)-スルホニウム テトラフェニルボレート、ジフェニル-(クマリン-7-イル)-スルホニウム トリフルオロメタンスルホネート、ジフェニル-(クマリン-7-イル)-スルホニウム ノナフルオロブタンスルホネート、ジフェニル-(クマリン-7-イル)-スルホニウム p-トルエンスルホネートが好ましく、就中、ジフェニル-(クマリン-7-イル)-スルホニウム トリフルオロメタンスルホネート、ジフェニル-(クマリン-7-イル)-スルホニウム ヘキサフルオロホスフェートがより好ましい。
【0083】
一般式[21]で示される化合物の好ましい具体例としては、例えばジフェニル-(クマリン-2-チオン-7-イル)-スルホニウム クロライド、ジフェニル-(クマリン-2-チオン-7-イル)-スルホニウム ブロマイド、ジフェニル-(クマリン-2-チオン-7-イル)-スルホニウム パークロレート、ジフェニル-(クマリン-2-チオン-7-イル)-スルホニウム テトラフルオロボレート、ジフェニル-(クマリン-2-チオン-7-イル)-スルホニウム ヘキサフルオロホスフェート、ジフェニル-(クマリン-2-チオン-7-イル)-スルホニウム ヘキサフルオロアルセネート、ジフェニル-(クマリン-2-チオン-7-イル)-スルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、ジフェニル-(クマリン-2-チオン-7-イル)-スルホニウム テトラフェニルボレート、ジフェニル-(クマリン-2-チオン-7-イル)-スルホニウム テトラキス{3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル}ボレート、ジフェニル-(クマリン-2-チオン-7-イル)-スルホニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジフェニル-(クマリン-2-チオン-7-イル)-スルホニウム テトラフルオロガレート、ジフェニル-(クマリン-2-チオン-7-イル)-スルホニウム トリフルオロメタンスルホネート、ジフェニル-(クマリン-2-チオン-7-イル)-スルホニウム ノナフルオロブタンスルホネート、ジフェニル-(クマリン-2-チオン-7-イル)-スルホニウム パーフルオロオクタンスルホネート、ジフェニル-(クマリン-2-チオン-7-イル)-スルホニウム ベンゼンスルホネート、 ジフェニル-(クマリン-2-チオン-7-イル)-スルホニウム p-トルエンスルホネート、ジフェニル-(クマリン-2-チオン-7-イル)-スルホニウム アセテート、ジフェニル-(クマリン-2-チオン-7-イル)-スルホニウム ヘプタフルオロブタノエート、ジフェニル-(クマリン-2-チオン-7-イル)-スルホニウム パーフルオロオクタノエート、ビス(4-メチルフェニル)-(クマリン-2-チオン-7-イル)-スルホニウム ヘキサフルオロホスフェート、ビス(4-メチルフェニル)-(クマリン-2-チオン-7-イル)-スルホニウム テトラフェニルボレート、ビス(4-メチルフェニル)-(クマリン-2-チオン-7-イル)-スルホニウム トリフルオロメタンスルホネート、ビス(4-メチルフェニル)-(クマリン-2-チオン-7-イル)-スルホニウム ノナフルオロブタンスルホネート、ビス(4-メチルフェニル)-(クマリン-2-チオン-7-イル)-スルホニウム p-トルエンスルホネート、ジフェニル-(クマリン-2-チオン-5-イル)-スルホニウム ヘキサフルオロホスフェート、ジフェニル-(クマリン-2-チオン-5-イル)-スルホニウム テトラフェニルボレート、ジフェニル-(クマリン-2-チオン-5-イル)-スルホニウム トリフルオロメタンスルホネート、ジフェニル-(クマリン-2-チオン-5-イル)-スルホニウム ノナフルオロブタンスルホネート、ジフェニル-(クマリン-2-チオン-5-イル)-スルホニウム p-トルエンスルホネート等が挙げられ、中でも、例えばジフェニル-(クマリン-2-チオン-7-イル)-スルホニウム ヘキサフルオロホスフェート、ジフェニル-(クマリン-2-チオン-7-イル)-スルホニウム テトラフェニルボレート、ジフェニル-(クマリン-2-チオン-7-イル)-スルホニウム トリフルオロメタンスルホネート、ジフェニル-(クマリン-2-チオン-7-イル)-スルホニウム ノナフルオロブタンスルホネート、ジフェニル-(クマリン-2-チオン-7-イル)-スルホニウム p-トルエンスルホネートが好ましい。
【0084】
一般式[39]で示される化合物の好ましい具体例としては、例えばビス(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム クロライド、ビス(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム ブロマイド、ビス(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム パークロレート、ビス(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム テトラフルオロボレート、ビス(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム ヘキサフルオロホスフェート、ビス(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム ヘキサフルオロアルセネート、ビス(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム ヘキサフルオロアンチモネート、ビス(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム テトラフェニルボレート、ビス(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム テトラキス{3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル}ボレート、ビス(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ビス(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム テトラフェニルガレート、ビス(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ガレート、ビス(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム トリフルオロメタンスルホネート、ビス(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム ノナフルオロブタンスルホネート、ビス(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム パーフルオロオクタンスルホネート、ビス(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム ベンゼンスルホネート、ビス(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム p-トルエンスルホネート、ビス(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム 4-ドデシルベンゼンスルホネート、ビス(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム 4-フルオロベンゼンスルホネート、ビス(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム 2,4-ジフルオロベンゼンスルホネート、ビス(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム ペンタフルオロベンゼンスルホネート、ビス(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム 4-トリフルオロメチルベンゼンスルホネート、ビス(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム 3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホネート、ビス(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム アセテート、ビス(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム ペンタフルオロブタノエート、ビス(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム パーフルオロオクタノエート、ビス(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム パーフルオロドデカノエート等が挙げられ、中でも、例えばビス(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム ヘキサフルオロホスフェート、ビス(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム テトラフェニルボレート、ビス(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム トリフルオロメタンスルホネート、ビス(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム ノナフルオロブタンスルホネート、ビス(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム p-トルエンスルホネート等が好ましく、就中、ビス(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム ヘキサフルオロホスフェートがより好ましい。
【0085】
一般式[40]で示される化合物の好ましい具体例としては、例えばビス(クマリン-7-イル)ヨードニウム クロライド、ビス(クマリン-7-イル)ヨードニウム ブロマイド、ビス(クマリン-7-イル)ヨードニウム パークロレート、ビス(クマリン-7-イル)ヨードニウム テトラフルオロボレート、ビス(クマリン-7-イル)ヨードニウム ヘキサフルオロホスフェート、ビス(クマリン-7-イル)ヨードニウム ヘキサフルオロアルセネート、ビス(クマリン-7-イル)ヨードニウム ヘキサフルオロアンチモネート、ビス(クマリン-7-イル)ヨードニウム テトラフェニルボレート、ビス(クマリン-7-イル)ヨードニウム テトラキス{3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル}ボレート、ビス(クマリン-7-イル)ヨードニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ビス(クマリン-7-イル)ヨードニウム テトラフェニルガレート、ビス(クマリン-7-イル)ヨードニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ガレート、ビス(クマリン-7-イル)ヨードニウム トリフルオロメタンスルホネート、ビス(クマリン-7-イル)ヨードニウム ノナフルオロブタンスルホネート、ビス(クマリン-7-イル)ヨードニウム パーフルオロオクタンスルホネート、ビス(クマリン-7-イル)ヨードニウム ベンゼンスルホネート、ビス(クマリン-7-イル)ヨードニウム p-トルエンスルホネート、ビス(クマリン-7-イル)ヨードニウム4-ドデシルベンゼンスルホネート、ビス(クマリン-7-イル)ヨードニウム 4-フルオロベンゼンスルホネート、ビス(クマリン-7-イル)ヨードニウム 2,4-ジフルオロベンゼンスルホネート、ビス(クマリン-7-イル)ヨードニウム ペンタフルオロベンゼンスルホネート、ビス(クマリン-7-イル)ヨードニウム 4-トリフルオロメチルベンゼンスルホネート、ビス(クマリン-7-イル)ヨードニウム 3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホネート、ビス(クマリン-7-イル)ヨードニウム アセテート、ビス(クマリン-7-イル)ヨードニウム ペンタフルオロブタノエート、ビス(クマリン-7-イル)ヨードニウム パーフルオロオクタノエート、ビス(クマリン-7-イル)ヨードニウム パーフルオロドデカネート等が挙げられ、中でも、例えばビス(クマリン-7-イル)ヨードニウム ヘキサフルオロホスフェート、ビス(クマリン-7-イル)ヨードニウム テトラフェニルボレート、ビス(クマリン-7-イル)ヨードニウム トリフルオロメタンスルホネート、ビス(クマリン-7-イル)ヨードニウム ノナフルオロブタンスルホネート、ビス(クマリン-7-イル)ヨードニウム p-トルエンスルホネート等が好ましい。
【0086】
一般式[41]で示される化合物の好ましい具体例としては、例えば(クマリン-7-イル)-(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム クロライド、(クマリン-7-イル)-(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム ブロマイド、(クマリン-7-イル)-(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム テトラフルオロボレート、(クマリン-7-イル)-(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム ヘキサフルオロホスフェート、(クマリン-7-イル)-(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム ヘキサフルオロアルセネート、(クマリン-7-イル)-(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム ヘキサフルオロアンチモネート、(クマリン-7-イル)-(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム テトラフルオロガレート、(クマリン-7-イル)-(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム テトラフェニルボレート、(クマリン-7-イル)-(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム テトラキス{3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル}ボレート、(クマリン-7-イル)-(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、(クマリン-7-イル)-(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム テトラフェニルガレート、(クマリン-7-イル)-(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ガレート、(クマリン-7-イル)-(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム トリフルオロメタンスルホネート、(クマリン-7-イル)-(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム ノナフルオロブタンスルホネート、(クマリン-7-イル)-(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム パーフルオロオクタンスルホネート、(クマリン-7-イル)-(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム ベンゼンスルホネート、(クマリン-7-イル)-(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム p-トルエンスルホネート、(クマリン-7-イル)-(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム 4-ドデシルベンゼンスルホネート、(クマリン-7-イル)-(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム 4-フルオロベンゼンスルホネート、(クマリン-7-イル)-(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム 2,4-ジフルオロベンゼンスルホネート、(クマリン-7-イル)-(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム ペンタフルオロベンゼンスルホネート、(クマリン-7-イル)-(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム 4-トリフルオロメチルベンゼンスルホネート、(クマリン-7-イル)-(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム 3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホネート、(クマリン-7-イル)-(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム アセテート、(クマリン-7-イル)-(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム ペンタフルオロブタノエート、(クマリン-7-イル)-(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム パーフルオロオクタノエート、(クマリン-7-イル)-(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム パーフルオロドデカノエート等が挙げられ、中でも、例えば(クマリン-7-イル)-(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム ヘキサフルオロホスフェート、(クマリン-7-イル)-(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム テトラフェニルボレート、(クマリン-7-イル)-(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム トリフルオロメタンスルホネート、(クマリン-7-イル)-(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム ノナフルオロブタンスルホネート、(クマリン-7-イル)-(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム p-トルエンスルホネート等が好ましく、就中、例えば(クマリン-7-イル)-(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム ヘキサフルオロホスフェートが好ましい。
【0087】
一般式[42]で示される化合物の好ましい具体例としては、例えば2-(フェニルヨードニオ)キサンテン-9-オン ヘキサフルオロホスフェート、2-(フェニルヨードニオ)キサンテン-9-オン ヘキサフルオロアルセネート、2-(フェニルヨードニオ)キサンテン-9-オン ヘキサフルオロアンチモネート、2-(フェニルヨードニオ)キサンテン-9-オン テトラフルオロボレート、2-(フェニルヨードニオ)キサンテン-9-オン テトラキス{3,5-ビス(トリメチル)フェニル}ボレート、2-(フェニルヨードニオ)キサンテン-9-オン テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、2-(フェニルヨードニオ)キサンテン-9-オン テトラフェニルガレート、2-(フェニルヨードニオ)キサンテン-9-オン トリフルオロメタンスルホネート、2-(フェニルヨードニオ)キサンテン-9-オン ノナフルオロブタンスルホネート、2-(フェニルヨードニオ)キサンテン-9-オン パーフルオロオクタンスルホネート、2-(フェニルヨードニオ)キサンテン-9-オン ベンゼンスルホネート、2-(フェニルヨードニオ)キサンテン-9-オン p-トルエンスルホネート、2-(フェニルヨードニオ)キサンテン-9-オン p-ドデシルベンゼンスルホネート、2-(フェニルヨードニオ)キサンテン-9-オン 4-フルオロベンゼンスルホネート、2-(フェニルヨードニオ)キサンテン-9-オン 2,4-ジフルオロベンゼンスルホネート、2-(フェニルヨードニオ)キサンテン-9-オン ペンタフルオロベンゼンスルホネート、2-(フェニルヨードニオ)キサンテン-9-オン アセテート、2-(フェニルヨードニオ)キサンテン-9-オン ペンタフルオロブタノエート、2-(フェニルヨードニオ)キサンテン-9-オン パーフルオロオクタノエート、2-(フェニルヨードニオ)キサンテン-9-オン パーフルオロドデカノエート等が挙げられ、中でも、例えば2-(フェニルヨードニオ)キサンテン-9-オン ヘキサフルオロホスフェート、2-(フェニルヨードニオ)キサンテン-9-オン テトラフェニルボレート、2-(フェニルヨードニオ)キサンテン-9-オン トリフルオロメタンスルホネート、2-(フェニルヨードニオ)キサンテン-9-オン ノナフルオロブタンスルホネート、2-(フェニルヨードニオ)キサンテン-9-オン p-トルエンスルホネート等が好ましく、就中、例えば2-(フェニルヨードニオ)キサンテン-9-オン ヘキサフルオロホスフェートがより好ましい。
【0088】
一般式[43]で示される化合物の好ましい具体例としては、例えば7-(フェニルヨードニオ)クマリン ヘキサフルオロホスフェート、7-(フェニルヨードニオ)クマリン ヘキサフルオロアルセネート、7-(フェニルヨードニオ)クマリン ヘキサフルオロアンチモネート、7-(フェニルヨードニオ)クマリン テトラフェニルボレート、7-(フェニルヨードニオ)クマリン トリフルオロメタンスルホネート、7-(フェニルヨードニオ)クマリン ノナフルオロブタンスルホネート、7-(フェニルヨードニオ)クマリン p-トルエンスルホネート、7-(p-メチルフェニルヨードニオ)クマリン ヘキサフルオロホスフェート、7-(p-メチルフェニルヨードニオ)クマリン ヘキサフルオロアルセネート、7-(p-メチルフェニルヨードニオ)クマリン ヘキサフルオロアンチモネート、7-(p-メチルフェニルヨードニオ)クマリン テトラフェニルボレート、7-(p-メチルフェニルヨードニオ)クマリン トリフルオロメタンスルホネート、7-(p-メチルフェニルヨードニオ)クマリン ノナフルオロブタンスルホネート、7-(p-メチルフェニルヨードニオ)クマリン p-トルエンスルホネート等が挙げられ、中でも、例えば7-(フェニルヨードニオ)クマリン ヘキサフルオロホスフェートが好ましい。
【0089】
一般式[1]で示されるスルホニウム塩は、例えば下記[A]、[B]、[C]法等によって合成し得る。

【0090】
(式中、Mは金属原子を表し、X及びX’はハロゲン原子を表し、R、R、R、A、m及びnは前記に同じ。)
一般式[35]で示されるヨードニウム塩は、例えば下記[D]、[E]、[F]法等によって合成し得る。

【0091】

【0092】
(式中、R29及びR30は、何れか一方が一般式[2]で示される基を表し、他方が一般式[3]で示される基を表し、R31は低級アルキル基又はハロ低級アルキル基を表し、R32は低級アルキル基又はハロ低級アルキル基を表し、M’はアルカリ金属原子を表し、Aは、ハロゲン原子、硫酸水素イオン若しくはパーフルオロアルキルカルボン酸由来のアニオンを表し、A’は、目的とするアニオンを表し、R28、M及びuは前記に同じ。)
【0093】
Mで示される金属原子としては、例えば銀原子、リチウム原子、ナトリウム原子、カリウム原子、ルビジウム原子、セシウム原子等が挙げられ、中でも銀原子が好ましい。
【0094】
X及びX’で示されるハロゲン原子としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
【0095】
M’で示されるアルカリ金属原子としては、例えばリチウム原子、ナトリウム原子、カリウム原子、ルビジウム原子、セシウム原子等が挙げられ、中でも、例えばリチウム原子、ナトリウム原子、カリウム原子等が好ましい。
【0096】
31及びR32で示される低級アルキル基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数1〜6、好ましくは1〜4のものが挙げられ、具体的には、例えば上記R〜Rで示されるハロゲン原子若しくはアリール基を置換基として有していてもよいアルキル基のアルキル基の炭素数1〜6の例示と同様のものが挙げられ、中でも、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基等が好ましく、就中、メチル基、エチル基がより好ましい。
【0097】
31及びR32で示されるハロ低級アルキル基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数1〜6、好ましくは1〜4の上記R31で示される低級アルキル基の水素原子の一部又は全部をハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等。)で置換したものが挙げられ、具体的には、例えば上記Rで示される、ハロ低級アルキル基、ハロゲン原子、ニトロ基及びシアノ基から選ばれる置換基を有していてもよいアリール基の置換基として挙げられるハロ低級アルキル基の例示と同様のものが挙げられ、中でも、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基が好ましい。
【0098】
で示されるハロゲン原子としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられ、中でも塩素原子、臭素原子が好ましい。
【0099】
で示されるパーフルオロアルキルカルボン酸由来のアニオンとしては、例えばトリフルオロ酢酸、ペンタフルオロプロピオン酸等に由来するものが挙げられる。
【0100】
一般式[46]で示される過酸としては、例えば過酢酸、過プロピオン酸、トリフルオロ過酢酸等が挙げられ、これらは市販品を用いてもよいし、例えば無水酢酸,無水プロピオン酸、トリフルオロ酢酸無水物等の無水カルボン酸類と過酸化水素を反応させる方法等の常法に従って適宜合成したものを用いてもよい。
【0101】
一般式[23]、[25]、[44]、[48]、[50]及び[52]で示される化合物は市販品を用いてもよいし、常法に従って適宜合成したものを用いてもよい。
【0102】
即ち、本発明のスルホニウム塩の合成方法を詳細に述べると以下の如くである。
【0103】
[A]法では、常法(Ber.,23,1844(1890)、J.Chem.Soc.(C),2424(1969)等を参照。)により合成された一般式[22]で示されるスルホキシドを、例えばエチルエーテル,イソプロピルエーテル,テトラヒドロフラン,1,2-ジメトキシエタン等のエーテル類、例えばヘキサン,ヘプタン等の炭化水素類、例えばベンゼン,ニトロベンゼン等の芳香族炭化水素類又はこれらと例えば塩化メチレン,臭化メチレン,1,2-ジクロロエタン,クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類との混合溶媒に溶解させ、これに、一般式[22]で示されるスルホキシドに対して1〜10倍モル(以下、[A]、[B]及び[C]法に関する記載に於いて、「倍モル」とは、一般式[22]で示されるスルホキシド等の原料化合物に対して何倍モル添加するかを意味する。)の一般式[23]で示される化合物、1〜3倍モルのトリフルオロメタンスルホン酸無水物或いは1〜3倍モルのトリフルオロメタンスルホン酸及び1〜3倍モルのトリフルオロ酢酸無水物を-80〜30℃で添加した後、-80〜30℃で0.5〜10時間撹拌反応させて、一般式[24]で示される化合物を得る。次いで、得られた一般式[24]で示される化合物を、例えばメタノール,エタノール,イソプロパノール等のアルコール溶液に溶解し、陰イオン交換樹脂で処理した後、これに0.9〜1.5倍モルの酸(HA)を添加し、アルコールを留去した後、例えば塩化メチレン,1,2-ジクロロエタン,酢酸エチル,酢酸ブチル,プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート,メチルイソブチルケトン,メチルエチルケトン等の有機溶媒に再び溶解し、水洗した後減圧濃縮すれば一般式[1]で示される本発明の化合物が得られる。または、得られた一般式[24]で示される化合物を、例えば塩化メチレン,1,2-ジクロロエタン,酢酸エチル,酢酸ブチル,プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート,メチルイソブチルケトン,メチルエチルケトン等の有機溶媒に溶解し、0.9〜1.5倍モルの酸塩(MA)の水溶液を添加し、5〜30℃で0.5〜10時間撹拌した後、水層を除去し、水洗した後減圧濃縮すれば一般式[1]で示される化合物が得られる。
【0104】
[B]法では、一般式[22]で示されるスルホキシドを、例えばエチルエーテル,イソプロピルエーテル,テトラヒドロフラン,1,2-ジメチルエーテル等のエーテル類、或いはこれらと例えば塩化メチレン,臭化メチレン,1,2-ジクロロエタン,クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類、例えばベンゼン,トルエン,キシレン等の芳香族炭化水素類等の溶媒との混合溶媒に溶解し、これに0.5〜3倍モルの一般式[25]で示されるグリニャール試薬(RMgX)を、要すれば例えばトリメチルシリルトリフレート,トリメチルシリルクロライド等の触媒存在下、-70〜50℃で添加した後、-70〜50℃で0.5〜10時間撹拌反応させる。反応終了後、反応液を0〜30℃で例えば臭化水素酸水溶液,塩酸水溶液、ヨウ化水素酸水溶液等のハロゲン化水素酸水溶液(HX’)で処理することにより、一般式[26]で示される化合物が得られる。得られた化合物を、例えばメタノール,エタノール,イソプロパノール等のアルコール類に溶解し、酸化銀で処理した後、これに0.9〜1.5倍モルの酸(HA)を添加し、アルコール類を留去して、例えば塩化メチレン,1,2-ジクロロエタン,酢酸エチル,酢酸ブチル,プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート,メチルイソブチルケトン,メチルエチルケトン等の有機溶媒に再び溶解し、水洗した後減圧濃縮すれば一般式[1]で示される本発明の化合物が得られる。または、得られた一般式[26]で示される化合物を、例えば塩化メチレン,1,2-ジクロロエタン,酢酸エチル,酢酸ブチル,プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート,メチルイソブチルケトン,メチルエチルケトン等の有機溶媒に溶解し、0.9〜1.5倍モルの酸塩(MA)の水溶液を添加し、5〜30℃で0.5〜10時間撹拌した後、水層を除去し、水洗した後減圧濃縮すれば一般式[1]で示される本発明の化合物が得られる。
【0105】
[C]法では、一般式[22]で示される化合物に、1〜50倍モルの一般式[23]で示される化合物及び1〜10倍モルの例えばハロゲン化アルミニウム(例えば塩化アルミニウム、臭化アルミニウム、ヨウ化アルミニウム等。)、ハロゲン化ホウ素(例えば三フッ化ホウ素、三臭化ホウ素等。)、三ハロゲン化金属(例えば三塩化鉄、三臭化鉄、三臭化チタン、三塩化スズ、三臭化スズ等。)等のルイス酸を-20〜180℃で0.5〜24時間撹拌反応させ、例えば臭化水素酸水溶液,塩酸水溶液,ヨウ化水素酸水溶液等のハロゲン化水素酸水溶液(HX)で処理することにより、一般式[26]で示される化合物が得られる。次いで、得られた化合物を、例えばメタノール,エタノール,イソプロパノール等のアルコール類に溶解し、酸化銀で処理した後、これに0.9〜1.5倍モルの酸(HA)を添加し、アルコール類を留去して、例えば塩化メチレン,1,2-ジクロロエタン,酢酸エチル,酢酸ブチル,プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート,メチルイソブチルケトン,メチルエチルケトン等の有機溶媒に再び溶解し、水洗した後減圧濃縮すれば一般式[1]で示される本発明の化合物が得られる。または、得られた一般式[26]で示される化合物を、例えば塩化メチレン,1,2-ジクロロエタン,酢酸エチル,酢酸ブチル,プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート,メチルイソブチルケトン,メチルエチルケトン等の有機溶媒に溶解し、0.9〜1.5倍モルの酸塩(MA)の水溶液を添加し、5〜30℃で0.5〜10時間撹拌した後、水層を除去し、水洗した後減圧濃縮すれば一般式[1]で示される本発明の化合物が得られる。
【0106】
尚、以上述べた[A]、[B]及び[C]法により得られる一般式[24]及び[26]で示される化合物も、本発明の一般式[1]で示されるスルホニウム塩に包含されるものである。
【0107】
また、本発明のヨードニウム塩の合成方法を詳細に述べると以下の如くである。
【0108】
[D]法では、一般式[44]で示されるヘテロ環含有芳香族化合物を、例えば無水酢酸,無水プロピオン酸等の無水カルボン酸類、或いはこれらと例えば塩化メチレン,臭化メチレン,1,2-ジクロロエタン,クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類等の溶媒との混合溶媒に溶解し、これに一般式[44]で示される化合物に対して0.4〜0.6倍モル(以下、[D]、[E]及び[F]法に関する記載に於いて、「倍モル」とは、一般式[44]で示される化合物等の原料化合物に対して何倍モルかを意味する。)のヨウ素酸塩(M'IO3)を-70〜30℃で添加した後、1〜10倍モルの例えば濃硫酸等の化合物(HA)或いはこれと例えば無水酢酸,無水プロピオン酸、トリフルオロ酢酸無水物等の無水カルボン酸類との混酸を-70〜30℃で0.5〜10時間で滴下した後、-70〜30℃で0.5〜10時間撹拌反応させる。反応終了後、反応液を0〜30℃で氷水中に注入した後、例えば塩化メチレン,臭化メチレン,1,2-ジクロロエタン,クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類で抽出し、濃縮することにより一般式[45]で示される化合物を得る。次いで、得られた一般式[45]で示される化合物を例えば塩化メチレン,臭化メチレン,1,2-ジクロロエタン,クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類に溶解させ、これに1〜10倍モルの化合物(MA’)の水溶液を注入し、0〜30℃で0.5〜10時間撹拌反応させると、目的とするカウンターアニオンA’を有する一般式[35−1]で示されるヨードニウム塩が得られる。
【0109】
[E]法では、一般式[52]で示されるヨード化ヘテロ環含有芳香族化合物と、一般式[46]で示される過酸とを反応させることにより、一般式[47]で示される化合物を合成する。次いで、得られた一般式[47]で示される化合物を例えば無水酢酸,無水プロピオン酸等の無水カルボン酸類、或いはこれらと例えば塩化メチレン,臭化メチレン,1,2-ジクロロエタン,クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類等の溶媒との混合溶媒に溶解させ、これに1〜10倍モルの一般式[48]で示さるヘテロ環含有芳香族化合物を-80〜30℃で添加した後、1〜10倍モルの化合物(HA)を-80〜30℃で0.5〜10時間で滴下した後、-80〜30℃で0.5〜10時間撹拌反応させて、一般式[49]で示される化合物を得る。次いで、得られた一般式[49]で示される化合物を例えば塩化メチレン,臭化メチレン,1,2-ジクロロエタン,クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類に溶解させ、これに1〜10倍モルの化合物(MA’)の溶液を注入し、0〜30℃で0.5〜10時間撹拌反応させると、目的とするカウンターアニオンA’を有する一般式[35−2]で示されるヨードニウム塩が得られる。
【0110】
[F]法では、一般式[50]で示されるヨード化アリール化合物と一般式[46]で示される過酸とを反応させることにより、一般式[51]で示される化合物を合成する。次いで、一般式[44]で示されるヘテロ環含有芳香族化合物を、例えば無水酢酸,無水プロピオン酸等の無水カルボン酸類、或いはこれらと例えば塩化メチレン,臭化メチレン,1,2-ジクロロエタン,クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類等の溶媒との混合溶媒に溶解させ、これに1〜10倍モルの一般式[51]で示される化合物を-80〜30℃で添加した後、1〜10倍モルの化合物(HA)を-80〜30℃で0.5〜10時間で滴下した後、-80〜30℃で0.5〜10時間撹拌反応させて、一般式[53]で示される化合物を得る。次いで、得られた一般式[53]で示される化合物を例えば塩化メチレン,臭化メチレン,1,2-ジクロロエタン,クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類に溶解させ、これに1〜10倍モルの化合物(MA’)の溶液を注入し、0〜30℃で0.5〜10時間撹拌反応させると、目的とするカウンターアニオンA’を有する一般式[35−3]で示されるヨードニウム塩が得られる。
【0111】
尚、以上述べた[D]、[E]及び[F]法により得られる一般式[45]、[49]及び[53]で示される化合物も本発明の[35]で示されるヨードニウム塩に包含されるものである。
【0112】
一般式[1]示される本発明のスルホニウム塩及び一般式[35]で示される本発明のヨードニウム塩のうち、A及びAで示されるアニオンがハロゲン原子であるものは、種々の本発明のオニウム塩を合成する原料として有用であり、アニオンが無機強酸、スルホン酸及び上記一般式[4]で示される化合物に由来するものは、光カチオン性重合開始剤として有用であり、また、アニオンが無機強酸、有機酸及び上記一般式[4]で示される化合物に由来するものは、例えば液晶パネル、各種半導体素子、配線基板の製造に使用されているレジスト組成物及びPS版、CTP版等の印刷材料を構成する酸発生剤としても優れた効果を奏する。
【0113】
<1>先ず、本発明のスルホニウム塩及びヨードニウム塩を光カチオン性重合開始剤として使用する場合について説明する。
【0114】
光カチオン性重合開始剤として有用な本発明のスルホニウム塩としては、例えば一般式[8]

【0115】
(式中、Aは、無機強酸、スルホン酸又は上記一般式[4]で示される化合物由来のアニオンを表し、R、R、R、m及びnは前記に同じ。)で示されるものが好ましく、中でもAが一般式[4]で示される化合物及び一般式[5]で示される化合物由来のアニオンであるものが好ましい。
【0116】
光カチオン性重合開始剤として有用な本発明のヨードニウム塩としては、例えば、一般式[37]

【0117】
(式中Aは、無機強酸、スルホン酸又は一般式[4]で示される化合物由来のアニオンを表し、R26、R27及びその他の定義は前記に同じ。)で示されるものが挙げられ、中でもAが一般式[4]で示される化合物及び一般式[5]で示される化合物由来のアニオンであるものが好ましい。
【0118】
本発明のスルホニウム塩及びヨードニウム塩(以下、両者をオニウム塩と称する。)は、光照射によって酸を生じる。その際、反応系に各種のエポキシモノマー又はビニルエーテルモノマーが存在すれば速やかに重合が開始される。
【0119】
本発明の一般式[8]又は[37]で示されるオニウム塩を重合開始剤として用いて、エポキシモノマー又はビニルエーテルモノマーを重合或いは共重合させるには、例えば本発明の一般式[8]又は[37]で示されるオニウム塩と、これら各種モノマーとを適当な溶媒中或いは無溶媒で、要すれば不活性ガス雰囲気下、常法に従って重合反応を行えばよい。
【0120】
エポキシモノマーとしては、例えば一般式[27]

【0121】
〔式中、R10及びR11は夫々独立して、水素原子、低級アルキル基、アリール基又はカルボキシル基を表し、R12は、水素原子、アルキル基、ハロ低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、アリール基、低級アルコキシカルボニル基、カルボキシル基、一般式[28]

【0122】
(式中、Eは酸素原子又は−OCO−基を表し、R13はアルキル基、低級アルケニル基又はアリール基を表す。)で示される基、エポキシエチル基又はエポキシシクロヘキシル基を表す。また、R10とR12とが結合し、隣接する炭素原子と一緒になって脂肪族環を形成していてもよい。〕で示されるもの、一般式[29]

【0123】
(式中、R14〜R16は夫々独立して低級アルキレン鎖を表し、sは0又は1の整数を表す。)で示されるもの等が挙げられる。
【0124】
一般式[27]に於いて、R10及びR11で示される低級アルキル基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数1〜6、好ましくは1〜3のものが挙げられ、具体的には例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、sec-ペンチル基、tert-ペンチル基、ネオペンチル基、n-ヘキシル基、イソヘキシル基、sec-ヘキシル基、tert-ヘキシル基、ネオヘキシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
【0125】
一般式[27]及び[28]に於いて、R10〜R13で示されるアリール基としては、通常炭素数6〜15、好ましくは6〜10のものが挙げられ、具体的には、例えばフェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基等が挙げられる。
【0126】
12及びR13で示されるアルキル基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数1〜18、好ましくは1〜16のものが挙げられ、具体的には、R10及びR11で示される低級アルキル基の例示と同様のもの、n-ヘプチル基、イソヘプチル基、sec-ヘプチル基、tert-ヘプチル基、ネオヘプチル基、n-オクチル基、イソオクチル基、sec-オクチル基、tert-オクチル基、ネオオクチル基、n-ノニル基、イソノニル基、sec-ノニル基、tert-ノニル基、ネオノチル基、n-デシル基、イソデシル基、sec-デシル基、tert-デシル基、ネオデシル基、n-ウンデシル基、イソウンデシル基、sec-ウンデシル基、tert-ウンデシル基、ネオウンデシル基、n-ドデシル基、イソドデシル基、sec-ウンデシル基、tert-ウンデシル基、ネオウンデシル基、n-トリデシル基、イソトリデシル基、sec-トリデシル基、tert-トリデシル基、ネオトリデシル基、n-テトラデシル基、イソテトラデシル基、sec-テトラデシル基、tert-テトラデシル基、ネオテトラデシル基、n-ペンタデシル基、イソペンタデシル基、sec-ペンタデシル基、tert-ペンタデシル基、ネオペンタデシル基、n-ヘキサデシル基、イソヘキサデシル基、sec-ヘキサデシル基、tert-ヘキサデシル基、ネオヘキサデシル基、n-ヘプタデシル基、イソヘプタデシル基、sec-ヘプタデシル基、tert-ヘプタデシル基、ネオヘプタデシル基、n-オクタデシル基、イソオクタデシル基、sec-オクタデシル基、tert-オクタデシル基、ネオオクタデシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基等が挙げられる。
【0127】
一般式[27]に於いて、R12で示されるハロ低級アルキル基としては、例えば上記した如きR10及びR11で示される低級アルキル基の水素原子の一部又は全部がハロゲン化(例えばフッ素化、塩素化、臭素化、ヨウ素化等。)された炭素数1〜6、好ましくは1〜3のものが挙げられ、具体的には、例えばフルオロメチル基、クロロメチル基、ブロモメチル基、ヨードメチル基、ジフルオロメチル基、ジクロロメチル基、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基、トリブロモメチル基、トリヨードメチル基、ペンタフルオロエチル基、ペンタクロロエチル基、ペンタブロモエチル基、ペンタヨードエチル基、ヘプタフルオロプロピル基、ヘプタクロロプロピル基、ヘプタブロモプロピル基、ヘプタヨードプロピル基、ノナフルオロブチル基、ノナクロロブチル基、ノナブロモブチル基、ノナヨードブチル基、パーフルオロペンチル基、パークロロペンチル基、パーフルオロヘキシル基、パークロロヘキシル基等が挙げられる。
【0128】
12で示されるヒドロキシ低級アルキル基としては、例えば上記R10及びR11で示される低級アルキル基の末端の水素原子がヒドロキシル基で置換されたものが挙げられる。
【0129】
12で示される低級アルコキシカルボニル基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数2〜7、好ましくは2〜4のものが挙げられ、具体的には、例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n-プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、n-ブトキシカルボニル基、イソブトキシカルボニル基、sec-ブトキシカルボニル基、tert-ブトキシカルボニル基、n-ペンチルオキシカルボニル基、イソペンチルオキシカルボニル基、sec-ペンチルオキシカルボニル基、tert-ペンチルオキシカルボニル基、ネオペンチルオキシカルボニル基、n-ヘキシルオキシカルボニル基、イソヘキシルオキシカルボニル基、sec-ヘキシルオキシカルボニル基、tert-ヘキシルオキシカルボニル基、ネオヘキシルオキシカルボニル基、シクロプロピルオキシカルボニル基、シクロブチルオキシカルボニル基、シクロペンチルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基等が挙げられる。
【0130】
一般式[28]に於いて、R13で示される低級アルケニル基は、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数2〜6、好ましくは2〜3のものが挙げられ、具体的には、例えばビニル基、アリル基、1-プロペニル基、イソプロペニル基、1-ブテニル基、2-ブテニル基、3-ブテニル基、2-メチルアリル基、1-ペンテニル基、2-ペンテニル基、3-ペンテニル基、4-ペンテニル基、2-メチル-2-ブテニル基、1-ヘキセニル基、2-ヘキセニル基、3-ヘキセニル基、5-ヘキセニル基、2-メチル-2-ペンテニル基、1-シクロブテニル基、1-シクロペンテニル基、1-シクロヘキセニル基等が挙げられる。
【0131】
10とR12とが結合し、隣接する炭素原子と一緒になって脂肪族環を形成している場合としては、炭素数5〜10の飽和脂肪族環を形成している場合が挙げられる。これらの環の具体例としては、例えばシクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロヘプタン環、シクロオクタン環、シクロノナン環、シクロデカン環等が挙げられる。また、これらの脂肪族環は更に例えばベンゼン環、ナフタレン環等の芳香環と縮合していてもよい。
【0132】
一般式[29]に於いて、R14〜R16で示される低級アルキレン鎖としては、通常炭素数1〜6、好ましくは1〜4のものが挙げられ、具体的には、例えばメチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基等が挙げられる。
【0133】
ビニルエーテルモノマーとしては、例えば一般式[31]

【0134】
[式中、R19は水素原子又は低級アルキル基を表し、R20はアルキル基、式[32]

【0135】
で示される基又は一般式[33]

【0136】
(式中、R21はアルキレン基を表し、R22は水素原子又はビニル基を表し、tは1〜3の整数を表す。)で示される基を表す。]で示されるもの等が挙げられる。
【0137】
一般式[31]に於いて、R19で示される低級アルキル基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数1〜6のものが挙げられ、具体的には、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、sec-ペンチル基、tert-ペンチル基、ネオペンチル基、2-メチルブチル基、1-エチルプロピル基、n-ヘキシル基、イソヘキシル基、sec-ヘキシル基、tert-ヘキシル基、ネオヘキシル基、2-メチルペンチル基、3-メチルペンチル基、1,2-ジメチルブチル基、2,2-ジメチルブチル基、1-エチルブチル基、2-エチルブチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
【0138】
20で示されるアルキル基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数1〜15、好ましくは1〜12のものが挙げられ、具体的には、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、sec-ペンチル基、tert-ペンチル基、ネオペンチル基、n-ヘキシル基、イソヘキシル基、sec-ヘキシル基、tert-ヘキシル基、ネオヘキシル基、n-ヘプチル基、イソヘプチル基、sec-ヘプチル基、tert-ヘプチル基、ネオヘプチル基、n-オクチル基、イソオクチル基、sec-オクチル基、tert-オクチル基、ネオオクチル基、n-ノニル基、イソノニル基、sec-ノニル基、tert-ノニル基、ネオノチル基、n-デシル基、イソデシル基、sec-デシル基、tert-デシル基、ネオデシル基、n-ウンデシル基、イソウンデシル基、sec-ウンデシル基、tert-ウンデシル基、ネオウンデシル基、n-ドデシル基、イソドデシル基、sec-ウンデシル基、tert-ウンデシル基、ネオウンデシル基、n-トリデシル基、イソトリデシル基、sec-トリデシル基、tert-トリデシル基、ネオトリデシル基、n-テトラデシル基、イソテトラデシル基、sec-テトラデシル基、tert-テトラデシル基、ネオテトラデシル基、n-ペンタデシル基、イソペンタデシル基、sec-ペンタデシル基、tert-ペンタデシル基、ネオペンタデシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基等が挙げられる。
【0139】
一般式[33]に於いて、R21で示されるアルキレン基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数2〜10、好ましくは2〜8のものが挙げられ、具体的には、例えばメチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、ノナメチレン基、デカメチレン基等の直鎖状アルキレン基、例えばエチリデン基、プロピレン基、イソプロピリデン基、1-メチルトリメチレン基、2-メチルトリメチレン基、1,1-ジメチルエチレン基、1,2-ジメチルエチレン基、エチルエチレン基、1-メチルテトラメチレン基、1,1-ジメチルトリメチレン基、2,2-ジメチルトリメチレン基、2-エチルトリメチレン基、1-メチルペンタメチレン基、2-メチルペンタメチレン、1,3-ジメチルテトラメチレン、3-エチルテトラメチレン、1-メチルヘキサメチレン基、1-メチルヘプタメチレン基、1,4-ジエチルテトラメチレン基、2,4-ジメチルヘプタメチレン基、1-メチルオクタメチレン基、1-メチルノナメチレン基等の分枝状アルキレン基、例えばシクロプロピレン基,1,3-シクロブチレン基,1,3-シクロペンチレン基,1,4-シクロへキシレン基,1,5-シクロヘプチレン基,1,5-シクロオクチレン基,1,5-シクロノニレン基,1,6-シクロデシレン基等の環状アルキレン基等が挙げられる。
【0140】
一般式[27]で示されるエポキシモノマーの具体例としては、例えばエチレンオキサイド、1,2-エポキシプロパン、1,2-エポキシブタン、2,3-エポキシブタン、1,2-エポキシペンタン、2,3-エポキシペンタン、1,2-エポキシヘキサン、1,2-エポキシヘプタン、1,2-エポキシオクタン、1,2-エポキシノナン、1,2-エポキシデカン、1,2-エポキシウンデカン、1,2-エポキシドデカン、1,2-エポキシトリデカン、1,2-エポキシテトラデカン、1,2-エポキシへキサデカン、1,2-エポキシヘプタデカン、1,2-エポキシオクタデカン等のエポキシアルカン類、例えば2,3-エポキシ-1,1,1-トリフルオロプロパン、2,3-エポキシ-1-クロロプロパン等のエポキシハロアルカン類、例えば2,3-エポキシプロパノール等のエポキシアルコール類、例えばメチルグリシジルエーテル、エチルグリシジルエーテル、プロピルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、ペンチルグリシジルエーテル、ヘキシルグリシジルエーテル、ヘプチルグリシジルエーテル、オクチルグリシジルエーテル、ノニルグリシジルエーテル、デシルグリシジルエーテル、ウンデシルグリシジルエーテル、ドデシルグリシジルエーテル等のアルキルグリシジルエーテル類、例えばフェニルグリシジルエーテル、ナフチルグリシジルエーテル等のアリールグリシジルエーテル類、例えばアリルグリシジル等のアルケニルグリシジルエーテル類、例えばメタクリル酸グリシジル等のグリシジルエステル類、2,3-エポキシエチルベンゼン、α、α'-エポキシビベンジル、2,3-エポキシ-2,3-ジヒドロ-1,4-ナフトキノン、エポキシコハク酸、エチル 2,3-エポキシ-3-フェニルブチレート、1,2,3,4-ジエポキシブタン、1,2-エポキシ-5-(エポキシエチル)シクロヘキサン等が挙げられる。
【0141】
一般式[29]で示されるエポキシモノマーの具体例としては、例えばビス(3,4-エポキシシクロヘキシル)アジペート、3,4-エポキシシクロヘキシル-3,4-エポキシシクロヘキサンカルボン酸等が挙げられる。
【0142】
一般式[31]で示されるビニルエーテルモノマーの具体例としては、例えばメチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、2-エチルヘキシルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル等のアルキルビニルエーテル類、例えばヒドロキシエチルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、ジ(エチレングリコール)モノビニルエーテル、1,4-シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル等のヒドロキシアルキルビニルエーテル類、例えば1,4-ブタンジオールジビニルエーテル、1,6-ヘキサンジオールジビニルエーテル、1,4-シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、ジ(エチレングリコール)ジビニルエーテル、トリ(エチレングリコール)ジビニルエーテル、ジ(プロピレングリコール)ジビニルエーテル、トリ(プロピレングリコール)ジビニルエーテル等のジビニルエーテル類、プロピレンカーボネート プロペニルエーテル等が挙げられる。
これらは夫々単独で用いても、二種以上適宜組み合わせて用いてもよい。
上記重合の方法としては、例えば溶液重合、バルク重合、懸濁重合、乳化重合等が挙げられる。
【0143】
重合溶媒としては、例えばクロロホルム,塩化メチレン,1、2-ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、例えばトルエン,ベンゼン,キシレン等の炭化水素類、例えばN,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。
これらの溶媒は夫々単独で用いても、二種以上適宜組合せて用いてもよい。
【0144】
重合は、不活性ガス雰囲気下で行うことが望ましい。不活性ガスとしては、例えば窒素ガス、アルゴンガス等が挙げられる。
【0145】
本発明の一般式[8]又は[37]で示されるオニウム塩の使用量は、使用するモノマーの種類によっても異なるが、モノマーに対して通常0.1〜200重量%、好ましくは1〜50重量%である。
【0146】
重合時に於けるモノマーの濃度は、モノマーの種類によっても異なるが、通常1〜100重量%(無溶媒)、好ましくは10〜80重量%である。重合温度は、通常-78〜120℃、好ましくは-20〜50℃である。
【0147】
重合時間は、反応温度や反応させる本発明のオニウム塩及びモノマーの、或いはそれらの濃度等の反応条件により異なるが、通常1〜50時間である。
反応後の後処理等は、この分野に於いて通常行われる後処理法に準じて行えばよい。
【0148】
<2>次に、本発明のオニウム塩を化学増幅型レジスト組成物用の酸発生剤として使用する場合について説明する。
【0149】
酸発生剤として使用する本発明のスルホニウム塩としては、例えば一般式[9]

【0150】
(式中、Aは、無機強酸、有機酸又は上記一般式[4]で示される化合物由来のアニオンを表し、R、R、R、m及びnは前記に同じ。)で示されるもの(一般式[1]で示されるスルホニウム塩のうち、Aで示されるアニオンが、無機強酸、有機酸又は上記一般式[4]で示される化合物由来のものに相当。)が好ましい。
【0151】
酸発生剤として使用する本発明のヨードニウム塩としては、例えば一般式[38]

【0152】
(式中、Aは、無機強酸、有機酸又は上記一般式[4]で示される化合物由来のアニオンを表し、R26、R27及びその他の定義については前記に同じ。)で示されるもの等が挙げられる。
【0153】
本発明の一般式[9]及び[38]で示されるオニウム塩は酸発生剤として単独で使用することも可能であるが、他の酸発生剤と組み合わせて使用する方が、より高い効果が期待できる。特に、弱酸を発生する酸発生剤である、アルキル基を懸垂する例えばジアゾジスルホン化合物等と組み合わせて用いた場合には、本発明のオニウム塩は酸発生剤として非常に優れた効果を発揮する。
【0154】
組み合わせて使用するジアゾジスルホン化合物としては、例えば一般式[30]

【0155】
(式中、R17及びR18は夫々独立してアルキル基を表す。)で示されるもの等が挙げられる。
【0156】
一般式[30]に於いて、R17で示されるアルキル基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数1〜8のもの、好ましくは3〜8のものが挙げられ、中でも分枝状又は環状のものが好ましく、具体的には、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、sec-ペンチル基、tert-ペンチル基、ネオペンチル基、n-ヘキシル基、イソヘキシル基、sec-ヘキシル基、tert-ヘキシル基、ネオヘキシル基、3-メチルペンチル基、2-メチルペンチル基、1,2-ジメチルブチル基、n-ヘプチル基、イソヘプチル基、sec-ヘプチル基、tert-ヘプチル基、ネオヘプチル基、n-オクチル基、イソオクチル基、sec-オクチル基、tert-オクチル基、ネオオクチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等が挙げられる。
【0157】
18で示されるアルキル基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよいが、通常炭素数3〜8のものが挙げられ、中でも分枝状或いは環状のものが好ましく、具体的には、例えばイソプロピル基、、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、イソペンチル基、sec-ペンチル基、tert-ペンチル基、ネオペンチル基、イソヘキシル基、sec-ヘキシル基、tert-ヘキシル基、ネオヘキシル基、3-メチルペンチル基、2-メチルペンチル基、1,2-ジメチルブチル基、イソヘプチル基、sec-ヘプチル基、tert-ヘプチル基、ネオヘプチル基、イソオクチル基、sec-オクチル基、tert-オクチル基、ネオオクチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等が挙げられる。
【0158】
一般式[30]で示されるジアゾジスルホン化合物の具体例としては、例えばビス(1-メチルエチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(1,1-ジメチルエチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、メチルスルホニル-1-メチルエチルスルホニルジアゾメタン、メチルスルホニル-1,1-ジメチルエチルスルホニルジアゾメタン、メチルスルホニルシクロヘキシルスルホニルジアゾメタン、エチルスルホニル-1-メチルエチルスルホニルジアゾメタン、エチルスルホニル-1,1-ジメチルエチルスルホニルジアゾメタン、エチルスルホニルシクロヘキシルスルホニルジアゾメタン、ビス(オクタンスルホニル)ジアゾメタン、メチルエチルスルホニル-1,1-ジメチルエチルスルホニルジアゾメタン、1-メチルエチルスルホニルシクロヘキシルスルホニルジアゾメタン、1,1-ジメチルエチルスルホニルシクロヘキシルスルホニルジアゾメタン等が挙げられる。
【0159】
本発明の一般式[9]及び[38]で示されるオニウム塩の使用量は、単独で用いるときは化学増幅型レジスト組成物中の樹脂量に対して通常0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%であり、他の酸発生剤と組み合わせて用いる場合は、樹脂量に対して通常0.05〜5重量%、好ましくは0.1〜3重量%である。他の酸発生剤の使用量は、樹脂量に対して通常1〜10重量%であり、好ましくは3〜7重量%である。
【0160】
本発明の一般式[9]及び[38]で示されるオニウム塩は、例えば高圧水銀ランプ光、メタルハライドランプ光、遠紫外線光、KrFエキシマレーザー光、ArFエキシマレーザー光、Fエキシマレーザー光(157nm)、電子線(EB)、軟X線等の照射によっても酸を発生する。従って、本発明の一般式[9]及び[38]で示されるオニウム塩は、高圧水銀ランプ光、メタルハライドランプ光、遠紫外線光、KrFエキシマレーザー光、ArFエキシマレーザー光、Fエキシマレーザー光(157nm)、電子線又は軟X線照射用、特に高圧水銀ランプ光、メタルハライドランプ光照射用のレジストの酸発生剤として有用である。
【0161】
本発明の一般式[8]、[9]、[37]及び[38]で示されるオニウム塩は、カチオン部にヘテロ環を含有しているため、従来のオニウム塩よりも吸収波長領域が高く、例えば高圧水銀ランプ光、メタルハライドランプ光、紫外線、遠紫外線、KrFエキシマレーザー光、ArFエキシマレーザー光、Fエキシマレーザー光、電子線、X線、放射線等の照射による酸発生効率が向上する。特に、これらの化合物は、例えば高圧水銀ランプ光、メタルハライドランプ光等の波長領域に吸収波長を有するため、これらを光源として用いれば、従来使用していた増感剤を添加することなく、効率よく酸を発生し得る。
【0162】
また、本発明のオニウム塩は、400nm以上の吸収波長を殆ど有さないため、可視光領域に於ける透明性がよく、それ故、これを例えばコーティング剤、接着剤、塗料等の光カチオン重合開始剤として用いれば、得られるポリマーの透明性に影響を殆ど与えないという効果を奏する。
【0163】
また、本発明の一般式[37]及び[38]で示されるヨードニウム塩の中でもカチオン部にヘテロ環を2つ含有するものは、高圧水銀ランプやメタルハライドランプを光源として用いた場合に、光の吸収効率がより向上するため、これらを光源として用いれば、より効率よく酸を発生し得る。
【0164】
また、本発明の一般式[8]、[9]、[37]及び[38]で示されるオニウム塩は、従来スルホニウム塩及びヨードニウム塩が有していた、そのカウンターアニオンがPF6-等の場合は、光硬化が著しく低下するという問題を生じさせることなく、これらカウンターアニオンを有したものを用いた場合でも高い硬度を有するポリマーを生成し得る。
【0165】
これに対し、本発明の類似化合物である2-(フェニルヨードニウム)キサンテン-9-オン テトラフルオロボレート(BF4-)は、カチオン部にヘテロ環を1つ含有するヨードニウム塩であるが、アニオンが無機強酸の中でも弱い酸由来のBFであるため、高圧水銀ランプやメタルハライドランプ等を光源として用いる場合に、例えば酸発生効率が低い、増感剤を添加する必要がある等の欠点を有する。
【0166】
従って、上記一般式[8]及び[37]で示されるオニウム塩を光カチオン性重合開始剤として用いた場合には、良好な透明性と高い硬度とを有するポリマーを生成することができ、一般式[9]及び[38]で示されるオニウム塩をレジスト用酸発生剤として用いた場合には、高い感度のレジスト組成物を調製し得る。
【0167】
以下に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない
【実施例】
【0168】
実施例1. ジフェニル-(クマリン-7-イル)-スルホニウム トリフルオロメタンスルホネートの合成
ジフェニルスルホキド 20.2g(0.1mol)及びクマリン 17.5g(0.12mol)をジクロロメタン 160mlに溶解させ、これにトリフルオロメタンスルホン酸無水物 28.2g(0.1mol)を-70〜-60℃で滴下し、徐々に室温まで上昇させ、2時間撹拌反応させた。反応終了後、これを水 160mlで5回洗浄し、減圧濃縮した後、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィーで精製して、目的物 32.1gを淡黄色ガラス状物として得た。(収率 67%)
1H NMR(CDCl3) δppm:6.53(1H, d, Ar-H),7.55(1H, d, Ar-H),7.71〜7.79(11H, m, Ar-H),8.02(1H, d, Ar-H),8.49(1H, s, Ar-H)
【0169】
実施例2. ジフェニル-(クマリン-7-イル)-スルホニウム ヘキサフルオロホスフェートの合成
実施例1で得られた(クマリン-7-イル)-ジフェニルスルホニウム トリフルオロメタンスルホネート 24.0g(0.05mol)をジクロロメタン 200mlに溶解し、これにヘキサフルオロリン酸カリウム 18.4g(0.1mol)及び水 200mlを添加し、室温で2時間攪拌した。次いで、これを分液し、得られたジクロロメタン層に更にヘキサフルオロリン酸カリウム 9.2g(0.05mol)及び水 100mlを添加し、室温で2時間攪拌させた。次いで、これを分液し、得られたジクロロメタン層を水 200mlで洗浄し、減圧濃縮乾固し、目的物 23.8gを淡黄色ガラス状物として得た。(収率 98%)
1H NMR(CDCl3) δppm:6.63(1H, d, Ar-H),7.55(1H, d, Ar-H),7.69〜7.82(11H, m, Ar-H),7.92(1H, d, Ar-H),8.19(1H, s, Ar-H)
【0170】
実施例3. ジフェニル-(キサンテン-9-オン-2-イル)-スルホニウム トリフルオロメタンスルホネートの合成
ジフェニルスルホキド 20.2g(0.1mol)及びキサンテン-9-オン 19.6g(0.1mol)をジクロロメタン 320mlに溶解させ、これにトリフルオロメタンスルホン酸無水物 28.2g(0.1mol)を-70〜-60℃で滴下し、徐々に室温まで上昇させ、4時間撹拌反応させた。反応終了後、これを水 160mlで4回洗浄し、減圧濃縮した後、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィーで精製して、目的物 30.7gを淡褐色ガラス
状物として得た。(収率 58%)
1H NMR(CDCl3) δppm:7.49(1H, t, Ar-H),7.60(1H, d, Ar-H),7.72〜7.86(11H, m, Ar-H),7.94(1H, d, Ar-H),8.25(1H, t, Ar-H),8.48(1H, d, Ar-H)
【0171】
実施例4. ジフェニル-(キサンテン-9-オン-2-イル)-スルホニウム ヘキサフルオロフォスフェートの合成
実施例2で使用したジフェニル-(クマリン-6-イル)-スルホニウム トリフルオロメタンスルホネートの代わりにジフェニル-(キサンテン-9-オン-2-イル)-スルホニウム トリフルオロメタンスルホネート 26.5g(0.05mol)を用いた以外は、実施例2と同様の操作を行い、目的物 24.6gを淡褐色ガラス状物として得た。(収率 94%)
1H NMR(CDCl3) δppm:7.27(1H, t, Ar-H),7.59(1H, d, Ar-H),7.72〜7.89(11H, m, Ar-H),7.94(1H, d, Ar-H),8.25(1H, t, Ar-H),8.48(1H, d, Ar-H)
【0172】
実施例5. ビス(クマリン-7-イル)-ヨードニウム ヘキサフルオロホスフェートの合成
クマリン 14.6g(0.1mol)を無水酢酸 50mlに溶解し、これにヨウ素酸カリウム 10.7g(0.05mol)を0℃で添加した。次いで、これに濃硫酸 25g(0.25mol)と無水酢酸 30gの混酸を0〜7℃で2時間で滴下し、徐々に室温まで上昇させ、5時間攪拌反応させた。反応終了後、氷水 200ml中に反応液を注入し、六フッ化リン酸カリウム 18.4g(0.1mol)を添加した。これに、ジクロロメタン 100mlを注入し、室温で2時間攪拌した。析出した結晶を濾取し、淡黄色結晶 8.0gを得た。得られた結晶をアセトン 60mlに溶解し、酢酸エチル 100mlを徐々に注入して結晶を析出させた。濾取し、50℃で2時間真空乾燥して、目的物 6.5gを淡黄色結晶として得た。(収率 23%)
融点:227〜228℃(分解)
1H NMR(CDCl3) δppm:6.64(2H, d, Ar-H),7.56(2H, d, Ar-H),8.06(2H, d, Ar-H),8.42(2H, d, Ar-H),8.61(2H, s, Ar-H)
【0173】
実施例6. ビス(キサンテン-9-オン-2-イル)-ヨードニウム ヘキサフルオロホスフェートの合成
キサンテン-9-オン 19.6g(0.1mol)を無水酢酸 100mlに懸濁し、これにヨウ素酸カリウム 10.7g(0.05mol)を0℃で添加した。次いで、これに濃硫酸 25g(0.25mol)と無水酢酸 30gの混酸を0〜7℃で2時間で滴下し、徐々に室温まで上昇させ6時間攪拌反応させた。反応終了後、氷水 200ml中に反応液を注入し、ジクロロメタン 100mlを加え、不溶物を溶解させた。そこに、六フッ化リン酸カリウム 18.4g(0.1mol)を添加し、室温で2時間攪拌した。析出した結晶を濾取し、黄褐色結晶 8.0gを得た。得られた結晶をアセトン 100mlに溶解し、酢酸エチル 100mlを徐々に注入して結晶を析出させた。濾取し、50℃で2時間真空乾燥して、目的物 6.6gを黄褐色結晶として得た。(収率 20%)
融点:223℃(分解)
1H NMR(CDCl3) δppm:7.53(2H, t, Ar-H),7.69(2H, d, Ar-H),7.85〜7.94(4H, m, Ar-H),8.20(2H, d, Ar-H),8.75(2H, d, Ar-H),9.23(2H, s, Ar-H)
【0174】
実施例7. 7-(フェニルヨードニオ)クマリン ヘキサフルオロホスフェートの合成
クマリン 7.3g(0.05mol)及びヨードベンゼンジアセテート 16.1g(0.05mol)を無水酢酸 80mlに懸濁させ、これに濃硫酸 10g(0.1mol)を0〜7℃で1時間で滴下し、徐々に室温まで上昇させ8時間攪拌反応させた。反応終了後、氷水 200ml中に反応液を注入し、ジクロロメタン 150mlを加え不溶物を溶解させた。これに六フッ化リン酸カリウム 18.4g(0.1mol)を添加し、室温で2時間攪拌した。次いで、これを分液し、得られたジクロロメタン層を水 100mlで2回洗浄した。得られたジクロロメタン層を減圧で半濃縮し、析出した結晶を濾取し、50℃で2時間真空乾燥して、目的物 2.4gを淡黄色結晶として得た。(収率 10%)
融点:211℃(分解)
1H NMR(CDCl3) δppm:6.64(1H, d, Ar-H),7.57(3H, t, Ar-H),7.68(1H, t, Ar-H),8.05(1H, d, Ar-H),8.25(2H, d, Ar-H),8.41(1H, d, Ar-H),8.63(1H, s, Ar-H),
【0175】
実施例8. 2-(フェニルヨードニオ)キサンテン-2-オン ヘキサフルオロホスフェートの合成
キサンテン-9-オン 9.8g(0.05mol) 及びヨードベンゼンジアセテート 16.1g(0.05mol)を無水酢酸 80mlに懸濁させ、これに濃硫酸 10g(0.1mol)を0〜7℃で1時間で滴下し、徐々に室温まで温度を上昇させ8時間攪拌反応させた。反応終了後、氷水 200ml中に反応液を注入し、トルエン 150mlを加え不溶物を溶解させ、分液した。水層に六フッ化リン酸カリウム 18.4g(0.1mol)を添加し、室温で2時間攪拌させた。析出した結晶を濾取し、50℃で2時間真空乾燥して、目的物 16.1gを淡黄色結晶として得た。(収率 59%)
融点:222℃(分解)
1H NMR(CDCl3) δppm:7.51〜7.58(3H, m, Ar-H),7.69(2H, t, Ar-H),7.83(1H, d, Ar-H),7.93(1H, t, Ar-H),8.20(1H, d, Ar-H),8.36(2H, d, Ar-H),8.62(1H, d, Ar-H),9.05(1H, s, Ar-H)
【0176】
比較例1. ジフェニル-(チオキサンテン-9-オン-2-イル)-スルホニウム トリフルオロメタンスルホネートの合成
ジフェニルスルホキド 20.2g(0.1mol)及びチオキサンテン-9-オン 21.2g(0.1mol)をジクロロメタン 320mlに懸濁させ、これにトリフルオロメタンスルホン酸無水物 28.2g(0.1mol)を-70〜-60℃で滴下し、徐々に室温まで上昇させ、3時間撹拌反応させた。反応終了後、これを水 320mlで5回洗浄し、得られたジクロロメタン層を減圧濃縮乾固し、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィーで精製し、目的物 18.6gを黄色ガラス状物質として得た。(収率34%)
1H NMR(CDCl3) δppm:7.40〜7.83(11H, m, Ar-H),7.93(1H, q, Ar-H),8.02(1H, d, Ar-H),8.27(1H, q, Ar-H),8.54(1H, d, Ar-H),8.60(1H, d, Ar-H),8.68(1H, s, Ar-H)
【0177】
比較例2. ジフェニル-(チオキサンテン-9-オン-2-イル)-スルホニウム ヘキサフルオロホスフェートの合成
実施例2で使用したジフェニル-(クマリン-6-イル)-スルホニウム トリフルオロメタンスルホネートの代わりにジフェニル-(チオキサンテン-9-オン-2-イル)-スルホニウム トリフルオロメタンスルホネート 13.7g(0.025mol)を用いた以外は、実施例2と同様の操作を行い、目的物 13.0gを黄色ガラス状物として得た。(収率 96%)
1H NMR(CDCl3) δppm: 7.45〜7.85(11H, m, Ar-H),7.96( 1H, q, Ar-H),7.98(1H, d, Ar-H),8.08(1H, q, Ar-H),8.52(1H, d, Ar-H),8.60(1H, d, Ar-H),8.73(1H, s, Ar-H)
【0178】
比較例3. ジフェニル-(7-クロロチオキサンテン-9-オン-2-イル)-スルホニウム ヘキサフルオロフォスフェートの合成
ジフェニルスルホキド 20.2g(0.1mol)及び 2-クロロチオキサンテン-9-オン 24.6g(0.1mol)をジクロロメタン 320mlに懸濁させ、これにトリフルオロメタンスルホン酸無水物 28.2g(0.1mol)を-70〜-60℃で滴下し、徐々に室温まで上昇させ、3時間撹拌反応させた。反応終了後、これを水 320mlで5回洗浄し、得られたジクロロメタン層にヘキサフルオロリン酸カリウム 18.4g(0.1mol)及び水 200mlを添加し、室温で2時間攪拌させた。次いで、これを分液し、得られたジクロロメタン層に更にヘキサフルオロリン酸カリウム 9.2g(0.05mol)及び水 100mlを添加し、室温で2時間攪拌した。次いで、これを分液し、得られたジクロロメタン層を水 200mlで洗浄し、減圧濃縮乾固し、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィーで精製し、目的物 4.0gを淡黄色ガラス状物質として得た。(収率 7%)
1H NMR(CDCl3) δppm:7.79〜7.95(11H, m, Ar-H),8.05(1H, d, Ar-H),8.14(1H, d, Ar-H),8.31(1H, d, Ar-H),8.37(1H, s, Ar-H),8.73(1H, s, Ar-H)
【0179】
比較例4. ジフェニル-(5,7-ジエチルチオキサンテン-9-オン-2-イル)-スルホニウム トリフルオロメタンスルホネートの合成
ジフェニルスルホキド 20.2g(0.1mol)及び2,4-ジエチルチオキサンテン-9-オン 26.8g(0.1mol)をジクロロメタン 320mlに溶解させ、これにトリフルオロメタンスルホン酸無水物 28.2g(0.1mol)を-70〜-60℃で滴下し、徐々に室温まで上昇させ、4時間撹拌反応させた。反応終了後、これを水 160mlで4回洗浄し、減圧濃縮した後、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィーで精製して、目的物 38.6gを黄色ガラス状物として得た。(収率 64%)
1H NMR(CDCl3) δppm:1.28(3H, t, CH3),1.38(3H, t, CH3),2.80(2H, q, CH2),2.93(2H, q, CH2),7.46(1H, s,Ar-H),7.70〜7.85(11H, m, Ar-H),8.07(1H, w, Ar-H),8.28(1H, s, Ar-H),8.66(1H, s, Ar-H)
【0180】
比較例5. ジフェニル-(5,7-ジエチルチオキサンテン-9-オン-2-イル)-スルホニウム ヘキサフルオロフォスフェートの合成
実施例2で使用したジフェニル-(クマリン-6-イル)-スルホニウム トリフルオロメタンスルホネートの代わりにジフェニル-(5,7-ジエチルチオキサンテン-9-オン-2-イル)-スルホニウム トリフルオロメタンスルホネート 30.1g(0.05mol)を用いた以外は、実施例2と同様の操作を行い、目的物 29.0gを黄色ガラス状物として得た。(収率 97%)
1H NMR(CDCl3) δppm: 1.32(3H, t, CH3),1.36(3H, t, CH3),2.77(2H, q, CH2),2.91(2H, q, CH2),7.46(1H, s, Ar-H),7.72〜7.85(11H, m, Ar-H),8.05(1H, w, Ar-H),8.28(1H, s, Ar-H),8.71(1H, s, Ar-H)
【0181】
比較例6. 2-(フェニルヨードニオ)キサンテン-9-オン テトラフルオロボレートの合成
キサンテン-9-オン 9.8g(0.05mol) 及びヨードベンゼンジアセテート 16.1g(0.05mol)を無水酢酸 80mlに懸濁させ、これに濃硫酸 10g(0.1mol)を0〜7℃で1時間で滴下し、徐々に室温まで温度を上昇させ8時間攪拌反応させた。反応終了後、氷水 200ml中に反応液を注入し、トルエン 150mlを加え不溶物を溶解させた。分液し、水層にテトラフルオロホウ酸カリウム 12.6g(0.1mol)を添加し、室温で2時間攪拌した。析出した結晶を濾取し、50℃で2時間真空乾燥して、2-(フェニルヨードニオ)キサンテン-9-オン テトラフルオロボレート 11.4gを淡橙色結晶として得た。(収率 47%)
融点:229〜231℃(分解)
1H NMR(CDCl3) δppm:7.51〜7.56(3H, Q, Ar-H),7.66〜7.73(2H, m, Ar-H),7.83(1H, d, Ar-H),7.93(1H, t, Ar-H),8.20(1H, d, Ar-H),8.36(2H, d, Ar-H),8.62(1H, d, Ar-H),9.06(1H, s, Ar-H)
【0182】
実施例9. 紫外−可視吸収スペクトルの測定
実施例1〜8及び比較例1〜6の化合物の0.0016(w/v)%アセトニトリル溶液(約3×10-5mol/l)を調製し、紫外−可視吸収スペクトルを測定した。また、参考としてトリフェニルスルホニウム ヘキサフルオロフォスフェート(参考例1)、ジフェニルヨードニウム ヘキサフルオロホスフェート(参考例2)の吸収スペクトルも同様にして測定した。極大吸収波長(nm)及びその波長に於ける分子吸光係数(ε)、並びに300nm、350nm、400nmに於ける分子吸光係数(ε)を示した結果を表1に示す。また、スルホニウム塩に関する吸収曲線データを図1及び図2に示し、ヨードニウム塩に関する吸収曲線データを図3に示す。
【0183】
尚、図1に於いて各線は夫々以下のものを示す。
─□─線:本発明に係るスルホニウム塩(実施例1)
─◇─線:本発明に係るスルホニウム塩(実施例2)
─△─線:本発明に係るスルホニウム塩(実施例3)
─○─線:本発明に係るスルホニウム塩(実施例4)
【0184】
図2に於いて各線は夫々以下のものを示す。
─◇─線:比較例1の化合物
―△─線:比較例2の化合物
─□─線:比較例3の化合物
‥×‥線:比較例4の化合物
‥○‥線:比較例5の化合物
─+─線:参考例1の化合物
【0185】
図3に於いて各線は夫々以下のものを示す。
─□─線:本発明に係るヨードニウム塩(実施例5)
─◇─線:本発明に係るヨードニウム塩(実施例6)
─△─線:本発明に係るヨードニウム塩(実施例7)
―○―線:本発明に係るヨードニウム塩(実施例8)
─×─線:比較例6の化合物
─+─線:参考例2の化合物
【0186】
【表1】

【0187】
図1及び2の結果から明らかなように、既存のスルホニウム塩であるトリフェニルスルホニウム ヘキサフルオロフォスフェート(参考例1)は、300nm以上の吸収を殆ど有さない、また、チオキサントン骨格を有するスルホニウム ヘキサフルオロフォスフェート(比較例1〜5)は、400nm以上の領域に吸収を有するため、黄色を呈する。従って、これらを例えば、紫外域(300nm〜)以上の波長を有効波長とする高圧水銀ランプ光を光源とする光カチオン性重合開始剤として用いてモノマーの重合を行わせる場合には、トリフェニルスルホニウム ヘキサフルオロフォスフェート(参考例1)では、例えば酸発生効率が悪いという問題が、またチオキサントン骨格を有するスルホニウム塩(比較例1〜5)では、例えば酸発生効率はよいがこれらの化合物自体が可視領域に於いて黄色を呈するため、得られるポリマーも黄色みを帯びているため透明性が低い等の問題点を有している。
【0188】
これに対して、本発明のスルホニウム塩は、300nm〜360nm領域に吸収を有しており、400nm以上では吸収を有さないため、これを高圧水銀ランプを光源とする光カチオン性重合開始剤として用いてモノマーの重合を行えば、効率よく酸を発生し、また得られるポリマーは可視領域に於いて透明性の良好な化合物となることが分かった。
【0189】
また、図3の結果から明らかなように、既存のヨードニウム塩であるジフェニルヨードニウム ヘキサフルオロフォスフェートが300nm以上の吸収を殆ど有さないのに対して、本発明のヨードニウム塩は、300nm以上の吸収を有しており、また400nm以上の吸収を殆ど有さないことから、本発明のスルホニウム塩と同様に、これらを高圧水銀ランプ等を光源とする光カチオン性重合開始剤として用いてモノマーの重合を行えば、効率よく酸を発生し、また得られるポリマーは可視領域に於いて高い透明性を示すものとなることが分かった。
【0190】
実施例10. 光硬化試験
3,4-エポキシシクロヘキシルメチル-3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート 7g、シクロヘキセンオキサイド 3g、及び光カチオン性重合開始剤として実施例2〜4により得られた化合物の50%(w/w)炭酸プロピレン溶液 0.20gを混合した。この溶液をガラス板上に膜厚が40±10μmになるように塗布し、50W/cm高圧水銀灯で60秒照射した。その直後と一日後の鉛筆硬度を測定した。また、比較例としてトリフェニルスルホニウム ヘキサフルオロフォスフェートの光硬化試験も同時に行った。その結果を表2に示す。
【0191】
【表2】

【0192】
表2から明らかなように、実施例2のスルホニウム塩と、トリフェニルスルホニウム ヘキサフルオロフォスフェート、また実施例5、6及び8のヨードニウム塩とジフェニルヨードニウム ヘキサフルオロフォスフェートを比較すると、本発明のスルホニウム塩及びヨードニウム塩は、硬化直後では既存のスルホニウム塩及びヨードニウム塩と同等若しくはそれ以上の硬度を示し、硬化一日後では既存のスルホニウム塩及びヨードニウム塩よりも高い硬度を示すことが分かった。
【0193】
また、比較例1、2及び5のチオキサントン骨格を有するスルホニウム塩と本発明のスルホニウム塩(実施例2)を比較すると、比較例2の化合物では本願の化合物よりも高い硬度を示すが、表1の考察にも述べたように、チオキサントン骨格を有するスルホニウム塩は、黄色を呈するため、例えばコーティング剤、接着剤、塗料等に使用する場合、得られるポリマーの透明性が悪くなるため好ましくない。
【0194】
更に、実施例8の化合物(PF6-)と比較例6の化合物(BF4-)を比較すると、本発明のヨードニウム塩の方が、既存のヨードニウム塩よりも硬化直後及び硬化一日後共に高い硬度を示すことが分かった。また、実施例5及び6と実施例8との結果を比較すると、ヨードニウム塩の場合は、一般式[35]に於けるR26とR27とが何れも一般式[2]又は[3]で示されるものから得られるポリマーの方が硬度がより高くなることが分かった。
【0195】
実施例11. 光重合試験
光カチオン性重合開始剤として実施例4〜8により得られた化合物の20%(w/w)炭酸プロピレン溶液を調整し、これらをシクロヘキセンオキシド 50.00g中に重合開始剤濃度が0.5%(w/w)となるように加え、よく混和させた。この溶液を5ml取り試験管に入れ、窒素バブリング後、パラフィルムで蓋をした。この反応液の内温を水浴で17〜22℃の間に調整し、100W高圧水銀灯(富士ガラス(株)社製:HL-100型)で測定距離7cmにて所定時間光照射した後、過剰のメタノール溶液にポリマーを沈殿させた。得られたポリマーを数回洗浄した後、ガラスフィルターでろ過し乾燥させた。重合率は、ポリマーの乾燥後の重量を、試験管に投入した時点でのモノマー重量で割ることにより算出した。
照射時間に対する重合率を測定した。その結果を図4に示す。
【0196】
尚、図4に於いて各線は夫々以下のものを示す。
─□─線:実施例4の化合物
─*─線:実施例5の化合物
─◇─線:実施例6の化合物
─○─線:実施例8の化合物
‥+‥線:比較例2の化合物
‥△‥線:比較例3の化合物
【0197】
図4の結果から明らかなように、実施例2、4〜6の化合物は、これらを重合開始剤として使用した場合、比較例2及び3の化合物を重合開始剤として使用した場合とほぼ同様の重合率を示すことが分かった。
【産業上の利用可能性】
【0198】
本発明のオニウム塩は、カチオン部にヘテロ環を含有するため、例えば高圧水銀ランプ光、メタルハライドランプ光、紫外線、遠紫外線、KrFエキシマレーザー光、ArFエキシマレーザー光、Fエキシマレーザー光、電子線、X線、放射線等、特に高圧水銀ランプ光、メタルハライドランプ光等に於ける光吸収効率が高い。それ故、一般式[8]、[9]、[37]及び[38]で示されるオニウム塩は、従来のオニウム塩に比較して、各種光源の中でも、特に高圧水銀ランプやメタルハライドを光源として用いた場合に於ける酸発生効率が向上する等の利点を有している。しかも、本発明のオニウム塩は、400nm以上の吸収を殆ど有していないため、これを光カチオン重合開始剤として使用した場合に得られるポリマーは、可視領域での透明性に殆ど影響を与えないという効果を奏する。また、これらオニウム塩を化学増幅型レジスト用酸発生剤として使用した場合は、高圧水銀ランプやメタルハライドランプの光源に対して高感度のレジスト組成物を調製し得る。
【図面の簡単な説明】
【0199】
【図1】実施例1〜4に関する紫外−可視吸収スペクトル吸収曲線データを示す。
【0200】
【図2】比較例1〜5及び参考例1に関する紫外−可視吸収スペクトル吸収曲線データを示す。
【0201】
【図3】実施例5〜8、比較例6及び参考例2に関する紫外−可視吸収スペクトル吸収曲線データを示す。
【0202】
【図4】実施例4〜5、8、比較例2及び3に関する紫外−可視吸収スペクトル吸収曲線データを示す。
【符号の説明】
【0203】
図1に於いて、─□─線は実施例1の結果を、─◇─線は実施例2を、─△─線は実施例3の結果を、また、─○─線は実施例4の結果を夫々示す。
【0204】
図2に於いて、─◇─線は比較例1の結果を、―△─線は比較例2の結果を、─□─線は比較例3の結果を、‥×‥線は比較例4の結果を、‥○‥線は比較例5の結果を、また、─+─線は参考例1の結果を夫々示す。
【0205】
図3に於いて、─□─線は実施例5の結果を、─◇─線は実施例6の結果を、─△─線は実施例7の結果を、―○―線は実施例8の結果を、─×─線は比較例6の結果を、また、─+─線は参考例2の結果を夫々示す。
【0206】
図4に於いて、─□─線は実施例4の結果を、─*─線は実施例5の結果を、─◇─線は実施例6の結果を、─○─線は実施例8の結果を、‥+‥線は比較例2の結果を、また、‥△‥線は比較例3の結果を夫々示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式[35]

〔式中、R26及びR27は夫々独立して、ハロゲン原子若しくは炭素数1〜6のアルキル基を置換基として有していてもよいアリール基、一般式[2]

(式中、R及びRは夫々独立して、ハロゲン原子、ハロゲン原子若しくはアリール基を置換基として有していてもよいアルキル基又はハロゲン原子若しくは炭素数1〜6のアルキル基を置換基として有していてもよいアリール基を表し、Xは酸素原子又は硫黄原子を表し、iは0〜4の整数を表し、jは0〜3の整数を表す。)で示される基又は一般式[3]

(式中、R及びRは夫々独立して、ハロゲン原子、ハロゲン原子若しくはアリール基を置換基として有していてもよいアルキル基又はハロゲン原子若しくは炭素数1〜6のアルキル基を置換基として有していてもよいアリール基を表し、X及びXは夫々独立して酸素原子又は硫黄原子を表し、pは0〜2の整数を表し、qは0〜3の整数を表す。)で示される基を表し、Aは、ハロゲン原子、又は無機強酸、有機酸若しくは一般式[4]

(式中、Mはホウ素原子又はガリウム原子を表し、Rは、炭素数1〜6のハロアルキル基、ハロゲン原子、ニトロ基及びシアノ基から選ばれる置換基を有していてもよいアリール基を表す。)で示される化合物由来のアニオンを表す。但し、R26及びR27の少なくとも一方は、上記一般式[2]又は[3]で示される基であり、また、R26及びR27の何れか一方のみが一般式[2]又は[3]で示される基である場合、Aは、一般式[36]

(式中、Mは、リン原子、ヒ素原子又はアンチモン原子を表す。)で示される無機強酸、有機酸又は一般式[4]で示される化合物由来のアニオンである。〕で示されるヘテロ環含有ヨードニウム塩。
【請求項2】
で示される無機強酸由来のアニオンが、硝酸、硫酸、ハロ硫酸、過ハロゲン酸又は一般式[5]

(式中、Mは半金属原子又は金属原子を表し、kは4又は6の整数を表す。)で示される無機強酸に由来するものである、請求項1に記載の塩。
【請求項3】
で示される、半金属原子が、ホウ素原子、ケイ素原子、リン原子、ヒ素原子又はアンチモン原子であり、金属原子が、アルミニウム原子、チタン原子、鉄原子、ニッケル原子、ジルコニウム原子又はガリウム原子である、請求項2に記載の塩。
【請求項4】
で示される有機酸由来のアニオンが、一般式[6]

(式中、Rは、ハロゲン原子を有していてもよい、アルキル基、アリール基又はアラルキル基を表す。)で示されるスルホン酸又は一般式[7]

(式中、Rは、ハロゲン原子を有していてもよい、アルキル基、アリール基又はアラルキル基を表す。)で示されるカルボン酸由来のものである、請求項1に記載の塩。
【請求項5】
26及びR27が、一般式[2]で示される基である、請求項1に記載の塩。
【請求項6】
一般式[2]に於けるXが、酸素原子である、請求項5に記載の塩。
【請求項7】
一般式[2]で示される基が、キサントニル基である、請求項5に記載の塩。
【請求項8】
26及びR27が、一般式[3]で示される基である、請求項1に記載の塩。
【請求項9】
一般式[3]に於ける、X及びXが酸素原子である、請求項8に記載の塩。
【請求項10】
一般式[3]で示される基が、クマリニル基である、請求項8に記載の塩。
【請求項11】
一般式[35]で示されるヨードニウム塩が、ビス(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム ヘキサフルオロフォスフェート又はビス(クマリン-7-イル)ヨードニウム ヘキサフルオロフォスフェートである、請求項1に記載の塩。
【請求項12】
一般式[37]

〔式中、R26及びR27は夫々独立して、ハロゲン原子若しくは炭素数1〜6のアルキル基を置換基として有していてもよいアリール基、一般式[2]

(式中、R及びRは夫々独立して、ハロゲン原子、ハロゲン原子若しくはアリール基を置換基として有していてもよいアルキル基又はハロゲン原子若しくは炭素数1〜6のアルキル基を置換基として有していてもよいアリール基を表し、Xは酸素原子又は硫黄原子を表し、iは0〜4の整数を表し、jは0〜3の整数を表す。)で示される基又は一般式[3]

(式中、R及びRは夫々独立して、ハロゲン原子、ハロゲン原子若しくはアリール基を置換基として有していてもよいアルキル基又はハロゲン原子若しくは炭素数1〜6のアルキル基を置換基として有していてもよいアリール基を表し、X及びXは夫々独立して酸素原子又は硫黄原子を表し、pは0〜2の整数を表し、qは0〜3の整数を表す。)で示される基を表し、Aは、無機強酸、スルホン酸又は一般式[4]

(式中、Mはホウ素原子又はガリウム原子を表し、Rは、炭素数1〜6のハロアルキル基、ハロゲン原子、ニトロ基及びシアノ基から選ばれる置換基を有していてもよいアリール基を表す。)で示される化合物由来のアニオンを表す。但し、R26及びR27の少なくとも一方は、上記一般式[2]又は[3]で示される基であり、また、R26及びR27の何れか一方のみが一般式[2]又は[3]で示される基である場合、無機強酸は、一般式[36]

(式中、Mは、リン原子、ヒ素原子又はアンチモン原子を表す。)で示されるものである。〕で示されるヘテロ環含有ヨードニウム塩を含んでなる光カチオン性重合開始剤。
【請求項13】
が、一般式[4]で示される化合物又は一般式[5]

(式中、Mは半金属原子又は金属原子を表し、kは4又は6の整数を表す。)で示される無機強酸由来のものである、請求項12に記載の重合開始剤。
【請求項14】
一般式[37]で示されるヨードニウム塩が、ビス(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム ヘキサフルオロフォスフェート又はビス(クマリン-7-イル)ヨードニウム ヘキサフルオロフォスフェートである、請求項12に記載の重合開始剤。
【請求項15】
請求項12に記載の重合開始剤を用いることを特徴とする、エポキシモノマーの重合方法。
【請求項16】
請求項12に記載の重合開始剤を用いることを特徴とする、ビニルエーテルモノマーの重合方法。
【請求項17】
一般式[38]

〔式中、R26及びR27は夫々独立して、ハロゲン原子若しくは炭素数1〜6のアルキル基を置換基として有していてもよいアリール基、一般式[2]

(式中、R及びRは夫々独立して、ハロゲン原子、ハロゲン原子若しくはアリール基を置換基として有していてもよいアルキル基又はハロゲン原子若しくは炭素数1〜6のアルキル基を置換基として有していてもよいアリール基を表し、Xは酸素原子又は硫黄原子を表し、iは0〜4の整数を表し、jは0〜3の整数を表す。)で示される基又は一般式[3]

(式中、R及びRは夫々独立して、ハロゲン原子、ハロゲン原子若しくはアリール基を置換基として有していてもよいアルキル基又はハロゲン原子若しくは炭素数1〜6のアルキル基を置換基として有していてもよいアリール基を表し、X及びXは夫々独立して酸素原子又は硫黄原子を表し、pは0〜2の整数を表し、qは0〜3の整数を表す。)で示される基を表し、Aは、無機強酸、有機酸又は一般式[4]

(式中、Mはホウ素原子又はガリウム原子を表し、Rは、炭素数1〜6のハロアルキル基、ハロゲン原子、ニトロ基及びシアノ基から選ばれる置換基を有していてもよいアリール基を表す。)で示される化合物由来のアニオンを表す。但し、R26及びR27の少なくとも一方は、上記一般式[2]又は[3]で示される基であり、また、R26及びR27の何れか一方のみが一般式[2]又は[3]で示される基である場合、無機強酸は、一般式[36]

(式中、Mは、リン原子、ヒ素原子又はアンチモン原子を表す。)で示されるものである。〕で示されるヨードニウム塩を含んでなるレジスト用酸発生剤。
【請求項18】
一般式[38]で示されるヨードニウム塩が、ビス(キサンテン-9-オン-2-イル)ヨードニウム ヘキサフルオロフォスフェート又はビス(クマリン-7-イル)ヨードニウム ヘキサフルオロフォスフェートである、請求項17に記載の酸発生剤。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−89476(P2006−89476A)
【公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−263288(P2005−263288)
【出願日】平成17年9月12日(2005.9.12)
【分割の表示】特願2003−572977(P2003−572977)の分割
【原出願日】平成14年10月11日(2002.10.11)
【出願人】(000252300)和光純薬工業株式会社 (105)
【Fターム(参考)】