説明

ベルトモール及びピラーガーニッシュ並びにベルトモール組立体

【課題】ベルトモール長手方向端部と窓枠の縦枠部との間に隙間が生じることのない外観維持に優れるベルトモール組立体の提供。
【解決手段】ベルトモール組立体100は、窓枠の縦枠部に沿って取り付けられるピラーガーニッシュ50と、縦枠部と交差する横方向に延びる長尺なベルトモール20とを備え、ピラーガーニッシュはベルトモール20に向けて突出する突出部60を備え、ベルトモール20のピラーガーニッシュ50に対向する側の端末部30にはピラーガーニッシュ突出部60と重なり合う取付部32が形成されており、且つ、突出部60の車内側側面には取付部32の少なくとも一部を保持する保持部62が形成されている。そして、保持部62に取付部32の少なくとも一部が保持される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の窓枠に装備されるベルトモール組立体に関する。また、該組立体を構成するためのベルトモール及びピラーガーニッシュに関する。
【背景技術】
【0002】
車両(典型的には自動車)の車体の一部を構成するフロントドア、リアドア、スライドドア等のドアには、窓板(典型的には、所定のモータ駆動若しくは人力駆動で窓枠内を昇降可能な窓板)を装着するための窓枠が形成されている。そして、かかる窓枠の下枠部には、ドア本体(ドアパネル)と窓板との間をシールし、さらに当該窓が昇降可能な場合には、窓昇降時に窓板面に付着した異物を拭き取る機能を備えた長尺な成形部材(ベルトモール)が配置されている。
ベルトモールは、ゴムや熱可塑性エラストマー等のポリマー材料を長尺に成形した横断面形状が略U字形である成形部材であり、窓枠の下枠部を構成するドア本体(ドアパネル)の上縁に沿って装着されている。
【0003】
かかる窓枠(ドア本体の上縁)に装着されるベルトモールに要求されることの一つとして、気温低下に伴うポリマー材料の収縮による外観低下を防止することが挙げられる。即ち、この種のベルトモールは、車両の窓枠に装着されるため、外気温の変化に直接的に影響を受ける。具体的には、ベルトモールは気温低下とともに長手方向に収縮する傾向にあるが、その収縮に伴ってベルトモールの長手方向の長さが縮小し、例えばベルトモールの長手方向端部と上記窓枠の下枠部(換言すればドア本体の上縁部)に連なる窓枠の一部であって車体の上下方向に延びる縦枠部(典型的には該縦枠部に沿って取り付けられるピラーガーニッシュ)との間に隙間が生じると当該窓枠の美観を損ねてしまう。そこで、窓枠に装着されるベルトモールについては、かかる収縮に伴う美観低下を防止する手段を講じる必要がある。
【0004】
上記要求に対し、例えば特許文献1には、ベルトモールの長尺な本体部の外面に長手方向に沿って硬質材(具体的には鉄、ステンレス、アルミニウム等の金属材)からなる被覆部を形成することが開示されている。あるいは周知技術として、ベルトモールの長尺な本体部の内部に長手方向に沿って金属製の芯材を埋設することが知られている。このような芯材や被覆部を設けることによって、例えば気温の低下時におけるベルトモール本体の長手方向への収縮を抑制することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−196391号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、近年、省エネ、環境負荷軽減等の観点から車両の軽量化が進んでおり、上記窓枠に装着されるベルトモールのようなポリマー材料からなる成形部材についても軽量化が求められている。かかる要求からは、金属製の被覆部を形成したり芯材を埋設するよりも金属製の上記被覆部や芯材を有しない方がベルトモール全体の軽量化が図られることから好ましい。そこで、金属製の上記被覆部や芯材を有さずとも上記気温低下に伴うポリマー材料の収縮による外観低下を防止する手段を備えた軽量化ベルトモールの開発が望まれている。
【0007】
本発明は上述したような要求に応えるべく創出されたものであり、金属製の芯材等を用いることなく、気温低下時のようなベルトモール本体の長手方向への収縮が生じた場合であってもベルトモールの長手方向端部と窓枠の縦枠部(具体的には該縦枠部に沿って取り付けられるピラーガーニッシュ)との間に隙間が生じることのない外観維持に優れるベルトモール組立体(即ちベルトモール取付構造)の提供を目的とする。また、そのようなベルトモール組立体を構成するベルトモールならびにピラーガーニッシュの提供を他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を実現するべく、本発明によって以下の構成のベルトモール組立体が提供される。
即ち、請求項1の発明は、車体のドアパネル本体の上側に形成された窓枠の一部であって車体の上下方向に延びる縦枠部に沿って取り付けられるピラーガーニッシュと、前記ドアパネル本体の上縁であって前記縦枠部と交差する横方向に延びる上縁(即ち窓枠の下縁部)に沿って取り付けられる長尺なベルトモールと、から構成されるベルトモール組立体である。
そして前記ベルトモールは、前記上縁に沿う長尺な本体部を備え、該本体部は、互いに対向する車外側側壁部及び車内側側壁部と、該二つの側壁部の間にあって該二つの側壁部を連結する頂壁部とを有している。
また、前記ピラーガーニッシュは、前記縦枠部に取り付けられる板状の本体部と、該本体部の下端から前記ベルトモールに向けて突出して前記上縁に沿って配置される突出部とを備えている。
そしてここで開示されるベルトモール組立体では、前記ベルトモールの長手方向の少なくとも一方の端末部であって前記ピラーガーニッシュに対向する側の端末部には、前記ピラーガーニッシュの突出部と重なり合う取付部が形成されており、且つ、前記ピラーガーニッシュの突出部の車内側側面には、該取付部の少なくとも一部を保持する保持部が形成されており、該保持部に前記取付部の少なくとも一部が保持されることによって、該ベルトモール端末部の前記上縁に沿う方向の移動が規制されることを特徴とする。
【0009】
かかる構成のベルトモール組立体では、前記ベルトモールの長手方向の少なくとも一方の端末部であって前記ピラーガーニッシュに対向する側の端末部(以下「ピラーガーニッシュ対向端末部」ともいう。)に形成された前記取付部の少なくとも一部が前記ピラーガーニッシュ側の保持部に保持されることにより、当該ピラーガーニッシュ対向端末部の前記ドアパネル上縁(即ち窓枠の下縁部)に沿う方向の移動が阻止される。
このため、本構成のベルトモール組立体によると、気温低下時のようなベルトモール本体部が長手方向に収縮する場合であっても当該ベルトモールのピラーガーニッシュ対向端末部の端面とピラーガーニッシュとの間に隙間が生じることを防止し、窓枠の美的外観の低下を防止することができる。
【0010】
また、請求項2の発明は、請求項1のベルトモール組立体において、前記ピラーガーニッシュの保持部には、前記取付部の少なくとも一部に当接する当接部であって該取付部よりも前記ベルトモールの長手方向の中心側に位置する当接部が形成されており、前記当接部と該当接部に当接する前記取付部の少なくとも一部のいずれかには前記ベルトモールの長手方向に弾性変形可能な押付部が形成されている。そして、前記押付部が前記当接部と前記取付部のいずれかに当接して弾性変形するとともに所定の応力を発生させ、該応力に基づく押圧力によって前記ベルトモールの端末部が対向する前記ピラーガーニッシュに押し付けられることを特徴とする。
かかる構成のベルトモール組立体では、前記押付部の弾性変形に基づく応力発生によってベルトモールの端末部(ピラーガーニッシュ対向端末部)がピラーガーニッシュに押し付けられるため、ベルトモールの端末部とピラーガーニッシュとの間に隙間が発生するのを防止することができる。
【0011】
また、請求項3の発明は、請求項2のベルトモール組立体において、前記押付部は前記ベルトモールの取付部に形成されており、該取付部に形成された押付部が前記当接部に当接して弾性変形することを特徴とする。
かかる構成のように、押付部をベルトモールに設けることにより、当該押付部を容易に形成することができる。例えば、ベルトモールにおけるピラーガーニッシュ対向端末部の車内側側壁を切り欠くことにより、或いは当該端末部を射出成形により形成する場合にはそのときに所望の押付部を容易に形成することができる。
【0012】
一方、請求項4の発明は、請求項2のベルトモール組立体において、前記押付部は前記ピラーガーニッシュの当接部に形成されており、該当接部に形成された押付部が前記取付部に当接して弾性変形することを特徴とする。
かかる構成のように、押付部をピラーガーニッシュの当接部に設けることにより、当該押付部をピラーガーニッシュに一体に形成することができる。このため、押付部の形成のための工程を付加的に設けることなく所望の押付部を容易に形成することができる。
【0013】
また、請求項5の発明は、請求項1〜4のうちの何れかのベルトモール組立体において、前記ベルトモールの少なくとも本体部は押出成形により形成されており、前記取付部は、該ベルトモール本体部の前記車内側側壁部の一部を切り欠くことにより形成されていることを特徴とする。
かかる構成のように、ベルトモール本体部の車内側側壁部の一部を切り欠くことにより、容易にベルトモールの端末部(ピラーガーニッシュ対向端末部)を形成することができる。
【0014】
また、請求項6の発明は、請求項1〜5のうちの何れかのベルトモール組立体において、前記ベルトモールの端末部の車外側側面と前記ピラーガーニッシュの車外側側面との間に段差を生じさせることなく、前記ベルトモールの前記ピラーガーニッシュに対向する側の端末部における前記ピラーガーニッシュに対向する端面と該端面と対向する前記ピラーガーニッシュ側の対向面とが当接することを特徴とする。
かかる構成のベルトモール組立体によると、ベルトモールの端末部(ピラーガーニッシュ対向端末部)の車外側側面と前記ピラーガーニッシュの車外側側面との間に段差がないため、車外側側面における外観を良好に保つことができる。
【0015】
また、請求項7の発明は、請求項1〜6のうちの何れかのベルトモール組立体において、前記ベルトモールの取付部には、該取付部の少なくとも一部が前記保持部に保持されるのをガイドするためのガイド部が形成されていることを特徴とする。
かかる構成のベルトモール組立体によると、前記ガイド部が設けられていることにより、ベルトモール端末部(ピラーガーニッシュ対向端末部)をピラーガーニッシュの保持部に容易に取り付けることができる。
【0016】
また、請求項8の発明は、請求項1〜7のうちの何れかのベルトモール組立体において、前記ベルトモールの取付部には、前記保持部と車体上下方向に係合することによって該取付部の該保持部からの離脱を規制する係止部が形成されていることを特徴とする。
かかる構成のベルトモール組立体によると、前記係止部により、ベルトモールがピラーガーニッシュから上側に外れるのを防止することができる。
【0017】
さらに本発明によって上述したベルトモール組立体を構成するために用いられるベルトモールが提供される。
即ち、請求項9の発明は、車体のドアパネル本体の上側に形成された窓枠の一部であって車体の上下方向に延びる縦枠部に沿って取り付けられるピラーガーニッシュと組み合わせてベルトモール組立体を構成するためのベルトモールである。
一方、前記ピラーガーニッシュは、前記縦枠部に取り付けられる板状の本体部と、該本体部の下端から前記ベルトモールに向けて突出して前記上縁に沿って配置される突出部とを備え、該突出部の車内側側面にベルトモールの一部を保持するための保持部が形成されたピラーガーニッシュである。
そして、ここで開示されるベルトモールは、前記ドアパネル本体の上縁であって前記縦枠部と交差する横方向に延びる上縁に沿って取り付けられる長尺なベルトモールであって前記上縁に沿う長尺な本体部を備え、該本体部は、互いに対向する車外側側壁部及び車内側側壁部と、該二つの側壁部の間にあって該二つの側壁部を連結する頂壁部とを有しており、ここで該ベルトモールの長手方向の少なくとも一方の端末部であって前記ピラーガーニッシュに対向する側の端末部には、前記ピラーガーニッシュの突出部と重なり合う取付部であってその一部が前記保持部に保持される取付部が形成されていることを特徴とする。
【0018】
かかる構成のベルトモールによると、上述したピラーガーニッシュとの組み合わせにより、気温低下時のようなベルトモール本体部が長手方向に収縮する場合であっても当該ベルトモールのピラーガーニッシュ対向端末部の端面とピラーガーニッシュとの間に隙間が生じることを防止し、窓枠の美的外観の低下を防止することができるベルトモール組立体を構成することができる。
【0019】
また、請求項10の発明は、請求項9のベルトモールにおいて、前記ピラーガーニッシュの保持部には、該保持部に前記取付部の少なくとも一部が保持された際に該取付部の少なくとも一部に当接する当接部であって該取付部よりもベルトモール長手方向の中心側に位置する当接部が形成されており、前記当接部に当接する前記取付部の少なくとも一部には、ベルトモール長手方向に弾性変形可能な押付部が形成されており、前記保持部に前記取付部の少なくとも一部が保持された際には、前記押付部が前記当接部に当接して弾性変形するとともに所定の応力を発生させ、該応力に基づく押圧力によって前記端末部が対向する前記ピラーガーニッシュに押し付けられることを特徴とする。
かかる構成のベルトモールによると、上述した当接部を備えるピラーガーニッシュとの組み合わせにより、前記押付部の弾性変形に基づく応力発生によってベルトモールの端末部(ピラーガーニッシュ対向端末部)とピラーガーニッシュとの間に隙間が発生するのを防止することができるベルトモール組立体を構成することができる。
また、押付部をベルトモールに設けることにより、当該押付部を容易に形成することができる。例えば、ベルトモールにおけるピラーガーニッシュ対向端末部の車内側側壁を切り欠くことにより、或いは当該端末部を射出成形により形成する場合にはそのときに所望の押付部を容易に形成することができる。
【0020】
また、請求項11の発明は、請求項9又は10のベルトモールにおいて、前記本体部は押出成形により形成されており、前記取付部は、該本体部の前記車内側側壁部の一部を切り欠くことにより形成されていることを特徴とする。
かかる構成のベルトモールでは、本体部の押出成形後に簡単な作業により取付部を形成することができる。
【0021】
また、請求項12の発明は、請求項9〜11のうちの何れかのベルトモールにおいて、前記取付部には、該取付部の少なくとも一部が前記保持部に保持されるのをガイドするためのガイド部が形成されていることを特徴とする。
かかる構成のベルトモールによると、前記ガイド部が設けられていることにより、ベルトモール端末部(ピラーガーニッシュ対向端末部)をピラーガーニッシュの保持部に容易に取り付けることができる。
【0022】
また、請求項13の発明は、請求項9〜12のうちの何れかのベルトモールにおいて、前記取付部には、該取付部の少なくとも一部がピラーガーニッシュの前記保持部に保持された際に該保持部と車体上下方向に係合することによって該取付部の該保持部からの離脱を規制する係止部が形成されていることを特徴とする。
かかる構成のベルトモールによると、前記係止部により、当該ベルトモールがピラーガーニッシュから上側に外れるのを防止することができる。
【0023】
さらに本発明によって上述したベルトモール組立体を構築するために用いられるピラーガーニッシュが提供される。
即ち、請求項14の発明は、車体のドアパネル本体の上側に形成された窓枠の一部であって車体の上下方向に延びる縦枠部に沿って取り付けられ、前記ドアパネル本体の上縁であって前記縦枠部と交差する横方向に延びる上縁に沿って取り付けられる長尺なベルトモールと組み合わせてベルトモール組立体を構成するためのピラーガーニッシュである。
かかるピラーガーニッシュは、前記縦枠部に取り付けられる板状の本体部と、該本体部の下端から前記ベルトモールに向けて突出して前記上縁に沿って配置される突出部とを備えている。
一方、前記ベルトモールは、前記上縁に沿う長尺な本体部を備え、該本体部は互いに対向する車外側側壁部及び車内側側壁部と該二つの側壁部の間にあって該二つの側壁部を連結する頂壁部とを有し、ベルトモール長手方向の少なくとも一方の端末部であって前記ピラーガーニッシュに対向する側の端末部には前記ピラーガーニッシュの突出部と重なり合う取付部が形成されたベルトモールである。
そして、ここで開示されるピラーガーニッシュは、前記突出部の車内側側面に前記ベルトモールの取付部の少なくとも一部を保持する保持部が形成されており、該保持部に前記取付部の少なくとも一部が保持されることによって、前記ベルトモール端末部の前記上縁に沿う方向の移動が規制されることを特徴とする。
【0024】
かかる構成のピラーガーニッシュによると、上述したベルトモールとの組み合わせにより、気温低下時のようなベルトモール本体部が長手方向に収縮する場合であっても当該ベルトモールのピラーガーニッシュ対向端末部の端面とピラーガーニッシュとの間に隙間が生じることを防止し、窓枠の美的外観の低下を防止することができるベルトモール組立体を構成することができる。
【0025】
また、請求項15の発明は、請求項14のピラーガーニッシュにおいて、前記保持部には、該保持部に前記ベルトモールの取付部の少なくとも一部が保持された際に該取付部の少なくとも一部に当接する当接部であって該取付部よりも前記突出部の突出方向の突出先端側に位置する当接部が形成されており、ここで該当接部には前記突出部の突出方向に弾性変形可能な押付部が形成されており、前記保持部に前記取付部の少なくとも一部が保持された際には、前記押付部が前記取付部に当接して弾性変形するとともに所定の応力を発生させ、該応力に基づく押圧力によって前記ベルトモールの端末部が対向するピラーガーニッシュの一部に押し付けられることを特徴とする。
かかる当接部を有する構成のピラーガーニッシュによると、上述したベルトモールとの組み合わせにより、該ピラーガーニッシュの保持部にベルトモールの取付部が保持された際に、前記押付部の弾性変形に基づく応力発生によってベルトモールの端末部(ピラーガーニッシュ対向端末部)とピラーガーニッシュとの間に隙間が発生するのを防止することができるベルトモール組立体を構成することができる。
また、押付部をピラーガーニッシュの当接部に設けることにより、当該押付部をピラーガーニッシュに一体に形成することができる。このため、押付部の形成のための工程を付加的に設けることなく所望の押付部を容易に形成することができる。
なお、ピラーガーニッシュとベルトモールを組み合わせた状態において、「突出部の突出方向」は「ベルトモールの長手方向」と同じ方向であり、「突出部の突出方向の突出先端側」は「ベルトモールの長手方向の中心側」と同じである。
【0026】
また、請求項16の発明は、請求項14又は15のピラーガーニッシュにおいて、前記保持部において前記取付部の少なくとも一部が保持される保持孔が形成されていることを特徴とする。
かかる保持部(保持孔)を備えるピラーガーニッシュによると、ベルトモールの取付部を容易に保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】第1の実施形態に係るベルトモール組立体が取り付けられた自動車のフロントドアパネル及びリアドアパネルを模式的に示す車外側側面図である。
【図2】第1の実施形態に係るベルトモール組立体を構成するベルトモールとピラーガーニッシュの要部を示す車内側斜視図である。
【図3】図2中のIII−III線断面図であり、第1の実施形態に係るベルトモールの構造を説明する断面図である。
【図4】第1の実施形態に係るベルトモール組立体を構成するベルトモールとピラーガーニッシュの要部を示す車内側側面図である。
【図5】第1の実施形態に係るベルトモール組立体におけるベルトモールとピラーガーニッシュの保持状態(係合状態)を示す車内側側面図である。
【図6】図5中のVI−VI線断面図である。
【図7】第2の実施形態に係るベルトモール組立体を構成するベルトモールとピラーガーニッシュの要部を示す車内側側面図である。
【図8】第2の実施形態に係るベルトモール組立体におけるベルトモールとピラーガーニッシュの保持状態(係合状態)を示す車内側側面図である。
【図9】第3の実施形態に係るベルトモール組立体を構成するベルトモールとピラーガーニッシュの要部を示す車内側斜視図である。
【図10】第3の実施形態に係るベルトモール組立体におけるベルトモールとピラーガーニッシュの保持状態(係合状態)を示す車内側側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、図面を参照しつつ本発明に係るベルトモール組立体(即ち該組立体を構成するベルトモール及びピラーガーニッシュ)の好適な一実施形態を詳細に説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。
【0029】
図1は、車両(ここでは乗用自動車)1の車体の左側面にあるフロントドアを構成するフロントドアパネル2ならびにリアドアを構成するリアドアパネル4を模式的に示す左側面図である。なお、車両1の図示しない右側面にも同様の構成(即ち左右対称構成)のフロントドアパネルならびにリアドアパネルが配置される。
本図に示すように、両ドアパネル2,4は大まかにいって、平板状のパネル本体2A,4Aと当該パネル本体2A,4Aの上部に形成された窓枠10,10Aとから構成されている。
具体的には、フロントドアパネル上部の窓枠10は、フロントドアパネル2のフランジ(図示せず)によって構成される上縁部2Bと、当該上縁部2Bの車両前後方向の後端(即ちリアドアパネル4に隣接する端)から車両の図示しないルーフ方向(車両上下方向)に延びる縦枠部12と、当該縦枠部12の上端と上記パネル上縁部2Bの車両前後方向の前端とを繋ぐようにして図示しない車両ルーフならびにフロントウィンドウに沿って形成される上枠部14と、から構成されている。なお、窓枠10の車両前方側であってパネル上縁部2Bと上枠部14に挟まれた部位にはドアミラー(図示せず)を装着するためのミラーベース6が形成されている。
一方、リアドアパネル上部の窓枠10Aは、リアドアパネル4のフランジ(図示せず)によって構成される上縁部4Bと、当該上縁部4Bの車両前後方向の前端(即ちフロントドアパネル2に隣接する端)から車両の図示しないルーフ方向(車両上下方向)に延びる縦枠部12Aと、当該縦枠部12Aの上端と上記パネル上縁部4Bの車両前後方向の後端とを繋ぐようにして図示しない車両ルーフに沿って形成される上枠部14Aと、から構成されている。なお、図示されるように、パネル上縁部4Bの後方寄りにおいて、当該パネル上縁部4Bと上枠部14Aとを連結するようにディビジョンバー8が設けられており、かかるディビジョンバー8とパネル上縁部4Bと上枠部14Aとに包囲された部分には固定窓板9が嵌め込まれている。
【0030】
図示されるように、フロントドアパネル2ならびにリアドアパネル4それぞれの窓枠10,10Aのうち、上述した車体上下方向に延びる縦枠部12.12Aには、該縦枠部12.12Aに沿って樹脂成形部材であるピラーガーニッシュ50,50Aが取り付けられている。また、当該縦枠部12,12Aと交差する横方向に延びる上述したパネル上縁部2B,4B(即ち、窓枠10,10Aの下枠部に相当する。)には、該上縁部2B,4Bに沿って長尺状の樹脂成形部材であるベルトモール20,20Aが装着されている。かかるピラーガーニッシュ50,50Aと、ベルトモール20,20Aとによって本実施形態に係るベルトモール組立体100,100Aが構成される。これらベルトモール組立体100,100Aを構成する部材の詳細な説明は後述する。なお、ベルトモール20の端末のうち、ピラーガーニッシュ50と対向しない側の端末部はミラーベース6で覆われている。また、ベルトモール20Aの端末のうち、ピラーガーニッシュ50Aと対向しない側の端末部はベルトモールの端面を覆うエンドキャップ20Bが装着されている。
【0031】
上記構成のフロントドアパネル上部の窓枠10ならびにリアドアパネル上部の窓枠10Aの内側には昇降可能な窓板5,5Aが装着されている。即ち、窓板5,5Aは各ドアパネル本体2A,4A内に設けられた図示しない窓板昇降機構と連結し、窓枠10,10A内を昇降移動することができる。なお、かかる窓板5,5Aの昇降機構自体は従来技術であり、本発明を特徴付けるものではないため、詳細な説明は省略する。
以下、本実施形態(第1の実施形態)に係るベルトモール組立体100,100Aの構成を、フロントドアパネル2側に装着されたベルトモール組立体100とその構成部材(即ち、ベルトモール20とピラーガーニッシュ50)を例に説明するが、リアドアパネル4側に装着されたベルトモール組立体100Aとその構成部材(即ち、ベルトモール20Aとピラーガーニッシュ50A)についても同様の構成をとることは勿論である。
【0032】
図2は、本実施形態(第1の実施形態)に係るベルトモール組立体100を構成するベルトモール20とピラーガーニッシュ50それぞれの連結部分を詳細に示す斜視図である。
ピラーガーニッシュ50は、例えばAES樹脂、ABS樹脂、アクリル系樹脂、等の樹脂材料を射出成形することによって製造される樹脂成形部材である。ピラーガーニッシュ50は、例えばガスアシスト射出成形法等の射出成形によって形成することができる。例えば、図示される中空部58はガスアシスト射出成形時に形成され得る。
本実施形態に係るピラーガーニッシュ50は、縦枠部12に取り付けられる板状の本体部52と、該本体部52の下端からベルトモール20に向けて突出して上記パネル上縁部(フランジ)2Bに沿って配置される突出部60とを備えている。本体部52には、縦枠部12に沿って縦壁部54が形成されている。縦枠部12にピラーガーニッシュ50を図示していないクリップを用いて装着した際には、本体部52と縦壁部54で縦枠部12が外部から視認されないように被覆している。
【0033】
ピラーガーニッシュ50の突出部60の車内側側面には、後述するベルトモール20の取付部32の一部を保持するための保持部62が形成されている。図示されるように、本実施形態に係る保持部62には、後述するベルトモール20の取付部32の一部が挿入可能な溝状の保持孔(貫通孔)64が形成されている。また、保持孔64の周壁66の内面には、該保持孔64に後述するベルトモール20の取付部32の一部が挿入されて保持された際に、該取付部32の一部に当接する当接部68が形成されている。具体的には、かかる当接部68は、保持孔64に挿入される取付部32よりも突出部60突出方向の突出先端側に位置する。
また、ピラーガーニッシュ50の突出部60の根元の周囲(即ち突出部60と本体部52との境界面)に相当する対向面56は、対向するベルトモール20の端末部30の端面31が当接可能なようにフラットに形成されている。
【0034】
一方、本実施形態に係るベルトモール20は、例えばオレフィン系熱可塑性エラストマー、スチレン系熱可塑性エラストマー、塩化ビニル樹脂、ゴム(EPDM等)、等のポリマー材料を押出成形することによって製造される樹脂成形部材である。
図3に示すように、本実施形態に係るベルトモール20は、大まかにいって、断面がU字状の本体部21と、該本体部21と一体的に成形される種々のリップ部から構成されている。具体的には、本体部21は、互いに対向する車外側側壁部22及び車内側側壁部24と、両側壁部22,24間にあって該二つの側壁部22,24を連結する頂壁部23とから構成されている。
また、該本体部21と一体に成形されるシール部として、車内側側壁部24の外面から突出するように形成される第1シールリップ25A及び第2シールリップ25Bと、頂壁部23の外面から車内側に突出するように形成される第1遮蔽リップ26Aと、車外側側壁部22の端部外面から車外側に突出するように形成される第2遮蔽リップ26Bと、車外側側壁部22の内面から車内側に突出するように形成される第1保持リップ27A及び第2保持リップ27Bとを備えている。
特に限定するものではないが、典型的には、ポリマー材料から本体部が形成され、本体部よりも軟質のポリマー材料から各リップ部分が形成される。
【0035】
そして、上記断面形状の長尺なベルトモール20が、図示していないフロントドアパネル本体2Aの上縁部2Bを構成するフランジに沿って装着される。即ち、U字形状の本体部21の両側壁部22,24間の溝状空間内にパネル上縁部(フランジ)2Bを差し込むようにして当該ベルトモール20をパネル上縁部(フランジ)2Bに沿って取り付ける。このとき、第1保持リップ27A及び第2保持リップ27Bがパネル上縁部(フランジ)2Bに圧接されることにより、ベルトモール20がパネル上縁部(フランジ)2Bに装着される。そして、第1シールリップ25A及び第2シールリップ25Bは、車内側側壁部24から窓板5の面に対して所定の角度で交差する方向に突出しているため、当該窓板5の表面に弾接可能であり、窓板5とベルトモール20との間に隙間が生じるのを防ぐことができる。また、第1遮蔽リップ26A及び第2遮蔽リップ26Bの存在により、ベルトモール装着部における美観の向上を図ることができる。なお、上述したようなベルトモール20の基本構造や基本性能は、従来のベルトモールと同じでよく、本発明を特徴付けるものではないため、これ以上の詳細な説明は省略する。
【0036】
次に、本実施形態に係るベルトモール組立体100を構成するためのベルトモール20の要部について詳細に説明する。
図2及び図4に示すように、ベルトモール20の長手方向の一方の端末部30であって上述したピラーガーニッシュ50に対向する側の端末部30において、車内側側壁部24の一部と、第2シールリップ25Bと、第1保持リップ27A及び第2保持リップ27Bとが切除され(点線で示す図3参照)、ピラーガーニッシュ50の突出部60と重なり合う取付部32が形成されている。
即ち、取付部32の一部には、図2に示すように、第2シールリップ25Bと共に車内側側壁部24の一部を切り欠くことにより、板状の脚部34が形成され、脚部34はベルトモール長手方向における幅が上記保持孔64に挿入され得る所定の幅で、該長手方向に直交する上下方向の長さは上記保持孔64を貫通し得る長さに形成されている。
具体的には、脚部34の下端部38は、保持孔64を貫通して保持孔64の下側に露出する部分であり、当該下端部38はベルトモール長手方向における幅が保持孔64の長手方向の開口幅よりも若干長めに形成されている。当該下端部38の上側部分は、保持孔64内に配置される部分であり、ベルトモール長手方向の幅が下端部38よりも短く、上記保持孔64にちょうど挿入され得る所定の幅に形成されている。
【0037】
また、図4に示すように、下端部38のベルトモール長手方向の中心側の側面は、下端にいくに従いベルトモール長手方向における幅が短くなるように形成されており、取付部32の一部である脚部34が保持部62に保持される(ここでは保持孔64に挿入される)のをガイドするためのガイド部38Aとして機能する。
さらに、当該脚部34には、ベルトモール20をピラーガーニッシュ50に組み付けたときに上記当接部68(即ち、上記保持孔64の周壁66の内面のうち、ベルトモール長手方向の中心側の内面)に対向する面であって且つガイド部38Aよりも上側で保持孔64内に配置される部分に、ベルトモール長手方向に弾性変形可能な凸状の押付部36が形成されている。
【0038】
次に、上述した構成のベルトモール20をピラーガーニッシュ50に保持する(係合する)状態を説明する。
図2及び図4に示す状態から図5及び図6に示すように、ベルトモール端末部30の取付部32の一部をピラーガーニッシュ突出部60の保持部62に保持する。具体的には本実施形態においては、ピラーガーニッシュ突出部60に形成された上記保持孔64に、ベルトモール端末部30(取付部32)に形成された上記脚部34を保持孔64の上側から挿入する。そして、下端部38のうちベルトモール長手方向の中心側に位置する係止部38Bを係合する。
このとき、上記ガイド部(ガイド面)38Aが形成されている結果、脚部34の係止部38Bをベルトモール長手方向に弾性変形(即ち圧縮)させつつ保持孔64に容易に押し込む(取り付ける)ことができる。そして、保持孔64を貫通して保持孔64の下側に脚部の下端部38が突き出た際は、弾性変形していた当該係止部38Bが復元し、図5に示すように、係止部38Bが保持孔64の周壁66の一部に係合する。
また、脚部の保持孔64内に配置される部分であって当接部68に対向する面に、ベルトモール長手方向に弾性変形可能な凸状の押付部36が形成されている。従って、保持孔64に脚部34が挿入されて保持された際には、当該押付部36が弾性変形するとともに所定の応力を発生させ、該応力に基づく押圧力によってベルトモール端末部30(具体的には脚部34)が対向するピラーガーニッシュ50の当接部68に押し付けられる。さらに、かかる応力により、ベルトモール端末部30が対向するピラーガーニッシュ50の対向面56に押し付けられる。
かかる構成により、ベルトモール端末部30のパネル上縁部2Bに沿う方向の移動を規制(阻止)することができる。このため、気温低下時のようなベルトモール本体部21が長手方向に収縮する場合であっても当該ベルトモール20のピラーガーニッシュ対向端末部の端面31とピラーガーニッシュ50の対向面56との間に隙間が生じることを防止し、窓枠10の美的外観の低下を防止することができる。更に、ベルトモール本体部21に金属製の芯材を埋設する等してベルトモール本体部21の長手方向の収縮を抑制する必要がなくなるため、ベルトモール20を軽量化することができる。また、脚部34が保持孔64に挿入されて固定されるため、ベルトモール20が車内側や車外側に傾斜したりがたついたりするのを防止することができる。
さらに、係止部38Bと保持孔64の周壁66との係合により、ベルトモール端末部30がピラーガーニッシュ50から上側に外れるのを防止することができる。
【0039】
また、ピラーガーニッシュの保持部62(保持孔64)にベルトモール取付部32(脚部34)が保持された際に、当該押付部36の弾性変形に基づく応力によってベルトモール端末部30の端面31がピラーガーニッシュ50の対向面56に押し付けられるため、ベルトモール端末部30とピラーガーニッシュ50の本体部52との間に隙間が発生することを防止できる。
さらに、かかる保持された状態において、図6に示すように、ベルトモール20とピラーガーニッシュ50は、ベルトモール端末部30の端面31と該端面31と対向するピラーガーニッシュ50の対向面56とが当接したときベルトモール端末部30の車外側側面22Aとピラーガーニッシュ本体部52の車外側側面52Aとの間に段差が生じないように形成されている。このように、ベルトモール端末部30の車外側側面22Aとピラーガーニッシュ50の車外側側面52Aとの間に段差を生じさせないことにより、外観保持の観点から特に重要な車外側側面における外観を良好に保つことができる。
【0040】
以上、本発明のベルトモール組立体100と、該組立体100を構成するためのベルトモール20ならびにピラーガーニッシュ50の要部を詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態(第1の実施形態)に限定されない。以下、他の好適な幾つかの実施形態を図面を参照しつつ説明する。なお、特に言及する部位以外の形状や機能は上述した第1の実施形態のものと同じであり、図中の符号は同じ番号を使用するとともに重複した記載(説明)は省略する。
【0041】
図7及び図8に第2の実施形態に係るベルトモール組立体200の要部を示す。本実施形態では、上述した第1の実施形態とは異なり、ベルトモール120の長手方向の一方の端末部130であってピラーガーニッシュ150に対向する側の端末部130に形成されている取付部132には、二股状の脚部134が形成されている。
即ち、図7に示すように、本実施形態に係る二股状脚部134(取付部132)は、上述の第1の実施形態と同様、本体部121から第2シールリップ125Bと共に車内側側壁部124の一部を切り欠くことにより形成されている。具体的には、ベルトモール長手方向に後述する保持孔164に挿入される二股状の脚部134であって、ベルトモール長手方向の中心側にある第1脚部136と、第1脚部136よりも端面131側にある第2脚部138とを備える。
このうち、第1脚部136には、図示されるように、後述する保持孔164を貫通して保持孔164の下側に露出する下端部136Aが形成されており、下端部136Aは保持孔164内に配置される部分(即ち当該下端部136Aの上側部分)よりもベルトモール長手方向の中心側(即ち端面131から離れる方向)に突き出た第1係止部136Bを有するように形成されている。
【0042】
また、第2脚部138には、図示されるように、後述する保持孔164を貫通して保持孔164の下側に露出する下端部138Aが形成されており、下端部138Aは保持孔164内に配置される部分(即ち当該下端部138Aの上側部分)よりもベルトモール長手方向の端面方向に突き出た第2係止部138Cを有するように形成されている。
さらに、図7に示すように、第2脚部138の下端部138Aのベルトモール長手方向の端面側の側面は、下端にいくに従いベルトモール長手方向における幅が短くなるように形成されており、第2脚部138が保持部162(保持孔164)に保持(挿入)されるのをガイドするためのガイド部138Bとして機能する。
【0043】
一方、本実施形態に係るピラーガーニッシュ150に形成された突出部160は、上記第1の実施形態と同様に、車内側側面に上記ベルトモール120の第1脚部136及び第2脚部138を保持するための保持部162として、当該第1脚部136及び第2脚部138が挿入可能な溝状の保持孔(貫通孔)164が形成されている。また、保持孔164の周壁166の内面のうち、突出部160の突出方向の突出先端側に位置する内面には当接部168が形成されている。そして、第1脚部136の一部が挿入されて保持された際に、該第1脚部136の一部が当接部168に当接する。さらに、保持孔164の周壁166の内面のうち、上記当接部168と向かい合う内面には、突出部160の突出方向の突出先端側に突き出るようにして係合部167が形成されている。そして、第2脚部138の一部が挿入されて保持された際に、該第2脚部138の第2係止部138Cが係合部167に係合する。
【0044】
次に、上述した構成のベルトモール120をピラーガーニッシュ150に保持する(係合する)状態を説明する。
図7に示す状態から図8に示すように、ベルトモール端末部130の取付部132の一部をピラーガーニッシュ突出部160の保持部162に保持することができる。具体的には本実施形態においては、ピラーガーニッシュ突出部160に形成された上記保持孔164に、ベルトモール端末部130(取付部132)に形成された上記第1脚部136及び第2脚部138を挿入して係合する。
即ち、第1脚部136及び第2脚部138を上側から保持孔164内に挿入する。このとき、第1脚部136の下端部136Aを当接部168に当てて弾性変形させつつ(即ち撓ませつつ)、且つ、第2脚部138の上記ガイド部(ガイド面)138Bを保持孔164内の係合部167に当てて当該脚部138をベルトモール長手方向に弾性変形(即ち圧縮)させつつ、保持孔164内にこれら脚部136,138を容易に押し込む(取り付ける)。
【0045】
そして、保持孔164を貫通して保持孔164の下側に各脚部の下端部136A,138Aが突き出た際は、弾性変形していた第1及び第2係止部136B,138Cが復元し、図8に示すように、第1脚部136の第1係止部136Bが当接部168に係合し且つ第2脚部138の第2係止部138Cが係合部167に係合する。
かかる構成により、第1の実施形態と同様、本実施形態(第2の実施形態)についても、ベルトモール端末部130のパネル上縁部2Bに沿う方向の移動を規制(阻止)することができる。このため、気温低下時のようなベルトモール本体部121が長手方向に収縮する場合であっても当該ベルトモール120のピラーガーニッシュ対向端末部の端面131とピラーガーニッシュ150の対向面156との間に隙間が生じることを防止し、窓枠10の美的外観の低下を防止することができる。また、二つの脚部134(第1脚部136、第2脚部138)が保持孔164に挿入されて固定されるため、ベルトモール120が車内側や車外側に傾斜したりがたついたりするのを防止することができる。
【0046】
さらに、両脚部136,138それぞれの第1及び第2係止部136B,138Cが保持孔164の周壁166の一部と係合することにより、ベルトモール端末部130がピラーガーニッシュ150から上側に外れるのを防止することができる。
また、本実施形態に係るベルトモール組立体200では、二股状に形成された第1脚部136が弾性変形可能な押付部として機能し得るため、図8に示すように、保持孔164に第1脚部136が挿入された際には、当該脚部136が押付部として弾性変形するとともに所定の応力を発生させ、該応力に基づく押圧力によって、対向するピラーガーニッシュ150の当接部168に第1脚部136が押し付けられる。このため、ピラーガーニッシュの保持部162(保持孔164)にベルトモールの脚部134が保持された際に、当該押付部となる第1脚部136の弾性変形に基づく応力によってベルトモール端末部130とピラーガーニッシュ150の本体部152との間に隙間が発生するのを防止することができる。
【0047】
次に、第3の実施形態に係るベルトモール組立体300と該組立体300を構成するためのベルトモール220ならびにピラーガーニッシュ250を、図9及び図10を参照しつつ説明する。
本実施形態では、ピラーガーニッシュ250の突出部260に設けられる保持部262が上述した第1及び第2の実施形態とは異なり、保持孔を形成していない。以下、詳細に説明する。
【0048】
図9に示すように、本実施形態に係るピラーガーニッシュ250では、突出部260の車内側側面に、本実施形態に係る保持部262として係合部266と当接部268Aとが互いに向き合う状態で形成されている。
具体的には、係合部266は、ベルトモール端末部230と対向するピラーガーニッシュ250の対向面256から突出部260の突出方向の突出先端側に突出する凸状に形成されている。また、突出部260の車内側側面には、当該係合部266と対向するように、突出部260の突出方向の突出先端側に所定の間隔を空けてリブ268が形成されており、図示されるように、リブ268の上記係合部266と対向する面には突出部260の突出方向に撓ませることが可能な可撓片が本実施形態に係る当接部(押付部)268Aとして形成されている。かかる構成により、上述した各実施形態に係る保持孔164と同様、本発明を実施するための保持部として機能する。詳細は後述する。
【0049】
一方、本実施形態に係るベルトモール220の端末部230には、第1の実施形態と同様に、本体部221から第2シールリップ225Bと車内側側壁部224の一部と第1及び第2保持リップ(図示していない)を切り欠くことにより取付部232が形成されている。取付部232には、ベルトモール長手方向における幅が上記保持部262に保持される(即ち上記係合部266と当接部268Aの間に嵌合される)幅の脚部234が形成されている。
具体的には、脚部234の下端部238は、上記保持部262の係合部266と当接部268Aの間を通過してその下方に出る部分(図10)であり、当該下端部238のベルトモール長手方向における幅は、上記係合部266と当接部268Aの間隙よりも若干長めに形成されている。その下端部238の上側部分は、ベルトモール長手方向における幅が上記係合部266と当接部268Aの間隙に合うように下端部238よりも短く形成されている。
【0050】
また、図9に示すように、下端部238のベルトモール端末部230の端面231側に位置する面は、下端にいくに従いベルトモール長手方向における幅が短くなるように形成されており、脚部234が保持部262に保持される(ここでは係合部266と当接部268Aの間に嵌合される)のをガイドするためのガイド部238Aとして機能する。
【0051】
そして、図9に示す状態から図10に示すように、ピラーガーニッシュ突出部260に形成された上記係合部266と当接部268Aの間に、ベルトモール端末部230(取付部232)に形成された上記脚部234を押し入れる。
即ち、当接部268Aを突出部260の突出方向に撓ませつつ、脚部234を突出部260の上から上記係合部266と当接部268Aの間に押し込んでいき嵌合させる。このとき、上記ガイド部(ガイド面)238Aが形成されている結果、脚部234ならびに当接部268Aを突出部260の突出方向に弾性変形させつつ上記係合部266と当接部268Aの間に容易に取り付ける(嵌合させる)ことができる。そして、脚部234の下端部238が係合部266よりも下方に出た際は、弾性変形していた当該下端部238の係止部238Bが復元するとともに当接部(可撓片)268Aの復元力により、図10に示すように、係止部238Bが係合部266と係合する。
【0052】
かかる構成により、本実施形態においても、ベルトモール端末部230のパネル上縁部2Bに沿う方向の移動を規制(阻止)することができる。このため、気温低下時のようなベルトモール本体部221が長手方向に収縮する状態となった場合であっても当該ベルトモール220のピラーガーニッシュ対向端末部230の端面231とピラーガーニッシュ250の対向面256との間に隙間が生じることを防止し、窓枠10の美的外観の低下を防止することができる。また、脚部234が保持部262に保持(固定)されるため、ベルトモール220が車内側や車外側に傾斜したりがたついたりするのを防止することができる。さらに、係止部238Bと係合部266との係合により、ベルトモール端末部230がピラーガーニッシュ250から上側に外れるのを防止することができる。
また、本実施形態に係るベルトモール組立体300では、上記当接部(可撓片)268Aが突出部260の突出方向に弾性変形可能な押付部として機能する。即ち、保持部262に脚部234が保持された際には、当該押付部(可撓片)268Aが撓んで所定の応力を発生させ、該応力に基づく押圧力(復元力)によってベルトモール端末部230の脚部234がピラーガーニッシュ250の対向面256側に押し付けられる。このため、ピラーガーニッシュの保持部262にベルトモールの脚部234が嵌合(保持)された際に、当該押付部(可撓片)268Aの弾性変形(撓み)に基づく応力によってベルトモール端末部230とピラーガーニッシュ250の本体部252との間に隙間が発生するのを防止することができる。
【0053】
以上、いくつかの実施形態により本発明を図面を参照しつつ具体的に説明したが、これらは例示にすぎず、本願発明を図示したものに限定することを意図したものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。例えば、ベルトモールの端末部は、押出成形後に所定の部分を切り欠いて形成してもよいが、射出成形により別途作製した端末部に相当する部材を押出成形したベルトモール本体の端部に接合して一体化したり、端末部に相当する部材を直接ベルトモール本体の端部に射出成形して接合したりしてもよい。
また、上述した実施形態では、窓枠10の構造上、パネル上縁部2Bに装着されるベルトモール20の一方の端末部30側にのみピラーガーニッシュ(即ちセンターピラーガーニッシュ)50が配置されているが、これに限られない。車両或いは窓枠の形状によっては、ベルトモール長手方向の両方の端部近くにそれぞれピラーガーニッシュが配置される場合もあり得る。この場合、上述したようなベルトモールとピラーガーニッシュとの保持構造がベルトモール長手方向の両方の端部で形成され得る。
【符号の説明】
【0054】
1 車両(乗用自動車)
2 フロントドアパネル
2A パネル本体
2B 上縁部
4 リアドアパネル
4A パネル本体
4B 上縁部
5,5A 窓板
6 ミラーベース
8 ディビジョンバー
9 固定窓板
10,10A 窓枠
12,12A 縦枠部
14,14A 上枠部
20,20A,120,220 ベルトモール
21,121,221 本体部
22 車外側側壁部
22A 車外側側面
23 頂壁部
24,124,224 車内側側壁部
25A 第1シールリップ
25B,125B,225B 第2シールリップ
26A 第1遮蔽リップ
26B 第2遮蔽リップ
27A 第1保持リップ
27B 第2保持リップ
30,130,230 端末部
31,131,231 端面
32,132,232 取付部
34,134,234 脚部
36 押付部
38,238 下端部
38A,238A ガイド部
38B,238B 係止部
50,50A,150,250 ピラーガーニッシュ
52,152,252 本体部
52A 車外側側面
54 縦壁部
56,156,256 対向面
58 中空部
60,160,260 突出部
62,162,262 保持部
64,164 保持孔
66,166 周壁
68,168 当接部
100,100A,200,300 ベルトモール組立体
136 第1脚部(押付部)
136A 下端部
136B 第1係止部
138 第2脚部
138A 下端部
138B ガイド部(面)
138C 第2係止部
167,266 係合部
268 リブ
268A 当接部(押付部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体のドアパネル本体の上側に形成された窓枠の一部であって車体の上下方向に延びる縦枠部に沿って取り付けられるピラーガーニッシュと、
前記ドアパネル本体の上縁であって前記縦枠部と交差する横方向に延びる上縁に沿って取り付けられる長尺なベルトモールと、
から構成されるベルトモール組立体であって、
前記ベルトモールは、
前記上縁に沿う長尺な本体部を備え、該本体部は、互いに対向する車外側側壁部及び車内側側壁部と、該二つの側壁部の間にあって該二つの側壁部を連結する頂壁部とを有しており、
前記ピラーガーニッシュは、
前記縦枠部に取り付けられる板状の本体部と、該本体部の下端から前記ベルトモールに向けて突出して前記上縁に沿って配置される突出部とを備えており、
ここで、前記ベルトモールの長手方向の少なくとも一方の端末部であって前記ピラーガーニッシュに対向する側の端末部には、前記ピラーガーニッシュの突出部と重なり合う取付部が形成されており、且つ、前記ピラーガーニッシュの突出部の車内側側面には、該取付部の少なくとも一部を保持する保持部が形成されており、
該保持部に前記取付部の少なくとも一部が保持されることによって、該ベルトモール端末部の前記上縁に沿う方向の移動が規制されることを特徴とする、ベルトモール組立体。
【請求項2】
前記ピラーガーニッシュの保持部には、前記取付部の少なくとも一部に当接する当接部であって該取付部よりも前記ベルトモールの長手方向の中心側に位置する当接部が形成されており、
ここで、前記当接部と該当接部に当接する前記取付部の少なくとも一部のいずれかには、前記ベルトモールの長手方向に弾性変形可能な押付部が形成されており、
前記押付部が前記当接部と前記取付部のいずれかに当接して弾性変形するとともに所定の応力を発生させ、該応力に基づく押圧力によって前記ベルトモールの端末部が対向する前記ピラーガーニッシュに押し付けられることを特徴とする、請求項1に記載のベルトモール組立体。
【請求項3】
前記押付部は、前記ベルトモールの取付部に形成されており、該取付部に形成された押付部が前記当接部に当接して弾性変形することを特徴とする、請求項2に記載のベルトモール組立体。
【請求項4】
前記押付部は、前記ピラーガーニッシュの当接部に形成されており、該当接部に形成された押付部が前記取付部に当接して弾性変形することを特徴とする、請求項2に記載のベルトモール組立体。
【請求項5】
前記ベルトモールの少なくとも本体部は押出成形により形成されており、前記取付部は、該ベルトモール本体部の前記車内側側壁部の一部を切り欠くことにより形成されていることを特徴とする、請求項1〜4のうちのいずれか一項に記載のベルトモール組立体。
【請求項6】
前記ベルトモールの端末部の車外側側面と前記ピラーガーニッシュの車外側側面との間に段差を生じさせることなく、前記ベルトモールの前記ピラーガーニッシュに対向する側の端末部における前記ピラーガーニッシュに対向する端面と該端面と対向する前記ピラーガーニッシュ側の対向面とが当接することを特徴とする、請求項1〜5のうちのいずれか一項に記載のベルトモール組立体。
【請求項7】
前記ベルトモールの取付部には、該取付部の少なくとも一部が前記保持部に保持されるのをガイドするためのガイド部が形成されていることを特徴とする、請求項1〜6のうちのいずれか一項に記載のベルトモール組立体。
【請求項8】
前記ベルトモールの取付部には、前記保持部と車体上下方向に係合することによって該取付部の該保持部からの離脱を規制する係止部が形成されていることを特徴とする、請求項1〜7のうちのいずれか一項に記載のベルトモール組立体。
【請求項9】
車体のドアパネル本体の上側に形成された窓枠の一部であって車体の上下方向に延びる縦枠部に沿って取り付けられるピラーガーニッシュと組み合わせてベルトモール組立体を構成するためのベルトモールであって、
前記ピラーガーニッシュは、
前記縦枠部に取り付けられる板状の本体部と、該本体部の下端から前記ベルトモールに向けて突出して前記上縁に沿って配置される突出部とを備え、該突出部の車内側側面にベルトモールの一部を保持するための保持部が形成されたピラーガーニッシュであり、
前記ベルトモールは、
前記ドアパネル本体の上縁であって前記縦枠部と交差する横方向に延びる上縁に沿って取り付けられる長尺なベルトモールであって前記上縁に沿う長尺な本体部を備え、該本体部は、互いに対向する車外側側壁部及び車内側側壁部と、該二つの側壁部の間にあって該二つの側壁部を連結する頂壁部とを有しており、
ここで、該ベルトモールの長手方向の少なくとも一方の端末部であって前記ピラーガーニッシュに対向する側の端末部には、前記ピラーガーニッシュの突出部と重なり合う取付部であってその一部が前記保持部に保持される取付部が形成されていることを特徴とする、ベルトモール。
【請求項10】
前記ピラーガーニッシュの保持部には、該保持部に前記取付部の少なくとも一部が保持された際に該取付部の少なくとも一部に当接する当接部であって該取付部よりもベルトモール長手方向の中心側に位置する当接部が形成されており、
ここで、前記当接部に当接する前記取付部の少なくとも一部には、ベルトモール長手方向に弾性変形可能な押付部が形成されており、
前記保持部に前記取付部の少なくとも一部が保持された際には、前記押付部が前記当接部に当接して弾性変形するとともに所定の応力を発生させ、該応力に基づく押圧力によって前記端末部が対向する前記ピラーガーニッシュに押し付けられることを特徴とする、請求項9に記載のベルトモール。
【請求項11】
前記本体部は押出成形により形成されており、前記取付部は、該本体部の前記車内側側壁部の一部を切り欠くことにより形成されていることを特徴とする、請求項9又は10に記載のベルトモール。
【請求項12】
前記取付部には、該取付部の少なくとも一部が前記保持部に保持されるのをガイドするためのガイド部が形成されていることを特徴とする、請求項9〜11のうちのいずれか一項に記載のベルトモール。
【請求項13】
前記取付部には、該取付部の少なくとも一部がピラーガーニッシュの前記保持部に保持された際に該保持部と車体上下方向に係合することによって該取付部の該保持部からの離脱を規制する係止部が形成されていることを特徴とする、請求項9〜12のうちのいずれか一項に記載のベルトモール。
【請求項14】
車体のドアパネル本体の上側に形成された窓枠の一部であって車体の上下方向に延びる縦枠部に沿って取り付けられ、前記ドアパネル本体の上縁であって前記縦枠部と交差する横方向に延びる上縁に沿って取り付けられる長尺なベルトモールと組み合わせてベルトモール組立体を構成するためのピラーガーニッシュであって、
前記ピラーガーニッシュは、
前記縦枠部に取り付けられる板状の本体部と、該本体部の下端から前記ベルトモールに向けて突出して前記上縁に沿って配置される突出部とを備えており、
前記ベルトモールは、
前記上縁に沿う長尺な本体部を備え、該本体部は互いに対向する車外側側壁部及び車内側側壁部と該二つの側壁部の間にあって該二つの側壁部を連結する頂壁部とを有し、ベルトモール長手方向の少なくとも一方の端末部であって前記ピラーガーニッシュに対向する側の端末部には前記ピラーガーニッシュの突出部と重なり合う取付部が形成されたベルトモールであり、
ここで前記突出部の車内側側面には、前記ベルトモールの取付部の少なくとも一部を保持する保持部が形成されており、該保持部に前記取付部の少なくとも一部が保持されることによって、前記ベルトモール端末部の前記上縁に沿う方向の移動が規制されることを特徴とする、ピラーガーニッシュ。
【請求項15】
前記保持部には、該保持部に前記ベルトモールの取付部の少なくとも一部が保持された際に該取付部の少なくとも一部に当接する当接部であって該取付部よりも前記突出部の突出方向の突出先端側に位置する当接部が形成されており、
ここで、該当接部には、前記突出部の突出方向に弾性変形可能な押付部が形成されており、
前記保持部に前記取付部の少なくとも一部が保持された際には、前記押付部が前記取付部に当接して弾性変形するとともに所定の応力を発生させ、該応力に基づく押圧力によって前記ベルトモールの端末部が対向するピラーガーニッシュの一部に押し付けられることを特徴とする、請求項14に記載のピラーガーニッシュ。
【請求項16】
前記保持部において前記取付部の少なくとも一部が保持される保持孔が形成されていることを特徴とする、請求項14又は15に記載のピラーガーニッシュ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2013−82408(P2013−82408A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−225292(P2011−225292)
【出願日】平成23年10月12日(2011.10.12)
【出願人】(000219705)東海興業株式会社 (147)
【Fターム(参考)】