ベローズポンプ
【課題】ベローズポンプにおいて、ポンプボディ内部の流体通路の加工部分の簡略化と組み立ての簡略化を行い、ベローズとポンプボディの接合部からの搬送流体の漏れをなくし、ポンプの信頼性を上げ、高圧で駆動できるポンプにする。かつベローズ天板部外周で摺動シール行い、蛇腹側気室と天板側気室とを構成する形式のベローズポンプにおいて、摺動シールの摩擦を軽減し、動作を安定にすると共に、長寿命のベローズポンプを実現する。
【解決手段】ポンプボディ1a内に設置する吸入側逆止弁と吐出側逆止弁を、1つの穴内に設置することにより、流体通路穴を減らす。ベローズの取り付け部は、内部側に延伸する薄肉部を設け、この薄肉部が加圧時にポンプボディ1aの面と圧接するようにする。ゴム等の弾性体から成る環状のシール部材(例えばOリング67、68)の外側に低摩擦のプラスチック主体の潤滑シート材を配置する。
【解決手段】ポンプボディ1a内に設置する吸入側逆止弁と吐出側逆止弁を、1つの穴内に設置することにより、流体通路穴を減らす。ベローズの取り付け部は、内部側に延伸する薄肉部を設け、この薄肉部が加圧時にポンプボディ1aの面と圧接するようにする。ゴム等の弾性体から成る環状のシール部材(例えばOリング67、68)の外側に低摩擦のプラスチック主体の潤滑シート材を配置する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体移送用ベローズポンプに関する。
【背景技術】
【0002】
ベローズポンプは、ベローズを伸長させて搬送流体をベローズの搬送流体搬送部屋に取り込み、次にそのベローズを圧縮して吐出側逆止弁を経由して吐出口から搬送流体を吐出する。
【0003】
特許文献1で提案したベローズポンプは、吐出側逆止弁の動作軸が水平に配置されていた。逆止弁が水平だと、流れが切り替わる瞬間に逆止弁の位置が不安定になる欠点があった。そこで、吐出側逆止弁の動作軸も垂直にしたベローズポンプに改良した。(図13、図14)
【0004】
逆止弁を全て垂直に配置することにより、ポンプボディに設けられた逆止弁と流体通路を形成するための穴が増えることになった。
【0005】
薬液用のベローズポンプは、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)の材料で製作され、流体通路の穴は、圧入と溶接によって形成されるのが普通であるが、溶接が多いことは、搬送流体の漏れを発生させる原因となる部分も多くなることであった。
【0006】
次に、ベローズの取り付け構造については、ベローズの開口側縁部をポンプヘッドとシリンダケースにより挟み込んで、ボルトで締め付けることにより、ベローズ内部の気密性を得るように構成している。
【0007】
このベローズの取り付け部にOリングを使用することができれば、シールは比較的簡単であるが、搬送流体のクリーン性を要求される場合にはOリングを使用することができないので、ベローズとポンプボディとの圧接によってシールを保っている。
【0008】
このため、締め付け力は特に安定していることが必要とされ、更に、吐出圧力を高くしようとすればするほど、搬送流体の漏れが発生しやすくなっていた。
【0009】
また特許文献1で、筆者達が提案したベローズポンプは、ベローズ天板側気室と蛇腹側気室との間のシール部材として、Oリングを使用していた。
【0010】
このシール部材は、耐薬品性、耐熱性に優れ、特に摩擦が小さいことが要求される。つまりベローズポンプとして、数千万回の往復動に耐えなければならないからである。
【0011】
Oリングは摺動するシール部材として優れたものであるが、乾燥圧縮空気を使用する乾式のシールが要求され、しかも材質としてゴムを主体とすることから、摩擦が小さいということと、使用中にゴミを出さないという点においては必ずしも満足という状態にはいかなかった。
【0012】
つまりゴムを主成分にしたOリングは、シール部材としての機能とシリンダ部の内部との摩擦駆動によって起こる摩耗の発生を抑えることが必要であり、半導体の製造装置として使用する場合には、乾燥圧縮空気を使用するので、乾式シールが必要なのでOリングのシールでは、長寿命の数千万回の往復動に耐えることが困難であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特許第4547451号公報(図5)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
以上のような背景に鑑み、ポンプ本体内の流路を工夫して搬送流体の漏れを引き起こすおそれを少なくすること、
及び、ベローズとポンプ本体と間の安定したシールを実現することが本発明の課題1である。
【0015】
次にベローズ天板側気室と蛇腹側気室との間のシール構造として、摩擦が小さく、使用しても摩耗が小さく摩耗粉を出すことが少ないシール構造で、かつ長寿命のシールを乾燥圧縮空気使用する乾式シールで提供することが本発明の課題2である。
【課題を解決するための手段】
【0016】
課題1を解決するための手段として、吸入側逆止弁と吐出側逆止弁をポンプ本体の同一穴内に装着するように構成することにより、ポンプ本体内の流路を簡潔にすることができ、かつ搬送流体の漏れを引き起こす部分も少なくすることができる。
【0017】
一方、ベローズの取り付け部については、ベローズ内部側に薄肉部を延伸せしめ、ポンプ本体に接するように構成する。こうすると、ベローズが収縮してベローズ内部の搬送流体の圧力が上昇するとこの圧力によって、該薄肉部はポンプ本体に押しつけられ、結果としてベローズとポンプ本体は、圧接されて液漏れがなくなるようにしっかりシールされることになる。しかも、ベローズ内の圧力が高くなればなるほど、該薄肉部はポンプ本体に強く押し付けられることになり、シールも強固なものとなる。
【0018】
この時、該薄肉部端部に突起を設けることにより、ポンプ本体面とより強い力で圧接するので、更にシール効果を上げることができる。
【0019】
課題2を解決するための手段として、シール部材として、潤滑シート材を利用する。潤滑シート材は、材料の種類が多く、目的に合うものが得やすい。例えば、ポリプロピレン(P.P)、ポリアセタール(POM)の他、フッソ樹脂類、潤滑剤混練樹脂シート類、個体潤滑材混練樹脂シート類などの多くの種類が利用可能である。
【0020】
この潤滑シート材を略長方形にカットし、円筒形に丸めて使用する。
【0021】
この潤滑シートパッキンをシリンダと摺動する外側に配置し、その内側に軟質の潤滑パッキンを配置して、潤滑シートパッキンをシリンダ面に押し付けてシールする。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明を適用したベローズポンプの全体斜視図である。
【図2】図1のベローズポンプの正面図である。
【図3】図1のベローズポンプの右側面図である。
【図4】図3のA−A線断面図である。
【図5】図2のB−B線断面図である。
【図6】図2のC−C線断面図である。
【図7】ポンプ本体部の斜視図である。
【図8】図7の左側面図である。
【図9】図8のD−D線及びE−E線断面図である。
【図10】ポンプ本体のみの断面図である。
【図11】ベローズの断面図である。
【図12】図4のF部詳細図である。
【図13】従来ベローズポンプの正面断面図(図4の従来図)である。
【図14】従来ベローズポンプの右側面断面図(図6の従来図)である。
【図15】詳細図である。
【図16】潤滑シートパッキンの部品状態の斜視図である。
【図17】潤滑シートパッキンの使用状態を示す斜視図である。
【図18】別実施例を示す詳細図
【図19】従来ベローズポンプの正面断面図(図4の従来図)である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
【実施例】
【0024】
課題1の図1は、本発明の実施例のベローズポンプの全体斜視図、図2は図1の正面図、図3は図1の右側面図、図4は図3のA−A線断面図、図5は図2のB−B線断面図、図6は図2のC−C線断面図、図7はポンプボディ部の斜視図、図8は図7の左側面図、図9は図8のD−D線及びE−E線断面図、図10はベローズの断面図、図11は図4のF部詳細図である。
【0025】
ポンプ本体1aに垂直方向の段付き穴3、3−1、7および4、4−1、8を設ける。水平方向に吸入用流体通路2を設ける。水平方向に前記垂直方向穴7と8を連通する穴9を設ける。垂直方向に吐出用流体通路10を設ける。ポンプ本体1aの軸と平行に前記穴3に連通する流体通路5、前記穴4に連通する流体通路6を設ける。
【0026】
前記穴3−1、4−1部にそれぞれ吐出用逆止弁27、28を軸方向に移動自由に収納する。前記穴3、4に弁座19、20を圧入する。この時、弁座内の流体通路25、26がそれぞれ前記流体通路5、6に連通するようにする。
【0027】
前記弁座19、20内の逆止弁ガイド穴24、25に吸入用逆止弁17、18を軸方向移動自由に収納する。更に弁座11、12を弁座内の流体通路15、16がポンプ本体1aの吸入用流体通路2に連通するように穴3、4に圧入する。
【0028】
流体通路9の外気開口部は、栓29を圧入する。
【0029】
流体通路2に連通して吸入口30を、流体通路10に連通して吐出口31を設ける。
【0030】
ポンプボディ本体1aと外気に接する各部材との境界部は溶接32a〜32eにより固着を確実なものにする。
【0031】
以上のように構成されたポンプ本体1の両側に、ベローズ41、42を装着する。
【0032】
ベローズ取り付け部の内部側に薄肉部を設ける。この薄肉部はポンプボディ本体1aの面にほぼ接するように形成される。
【0033】
細穴とOリング溝部が設けられたベローズ金属をベローズ天井部に取り付け、Oリングを装着する。
【0034】
特許文献1と同様に、シリンダ69、70、シリンダ端板71、72をボルト82−1〜82−4、ナット83a、83b〜86a、86bで取り付ける。こうしてポンプが完成する。
【0035】
課題2の図15は図3のA−A線断面図、図16は図4のB部詳細図、図17はシートパッキンの部品状態(使用前)の斜視図、図17は潤滑シートパッキンの使用状態を示す斜視図、図19は別実施例を示す図4のB部詳細図である。
【0036】
潤滑シートパッキン57、58は、円筒状に曲げた時外周がシリンダ内径より少し小さくなる寸法でシート材から打ち抜いて製作される。
【0037】
その端部は階段状に切り欠かれ、円筒状に曲げた時反対側の端部の階段状部と幅方向が略スキマなく一致するようになされる。
【0038】
リングは、従来のOリングに比べ半径で潤滑シートパッキン57、58の板厚だけ小さいものを使用する。
【0039】
このOリングの外側に前述のようにして製作された潤滑シートパッキン57、58を円筒形に成形しながら入れる。
【0040】
図8には、Oリング68−b1、68−b2を2本入れた例をしめしている。この場合、潤滑シートパッキン58が安定的にシリンダ内面に押し付けられ、動作がより安定するという利点がある。
【0041】
なお、上述したクッションとシールのOリング68−b1、68−b2を略矩形断面の角ベルト状のものに変えることも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0042】
ベローズポンプのポンプ本体部は、特許文献1に記載されているもののように溶接部が多く複雑な構造であったが、本発明のポンプ本体は、簡単な構造にでき、工業的価値が大であり、信頼性が向上(液漏れのリスクが大幅に少なくなる)する。
【0043】
このように加工も組み立ても簡単にすることでポンプの性能も安定するのと、シールがベローズ内部の液の圧力が増加によってシールの力が比例して増加するので高圧ポンプとして使用できる。
【0044】
シールをOリングと潤滑シールシートで構成することで、乾式でのシールと滑り、性能を兼ね備えたベローズポンプとしてのシールを実現でき、シリンダ駆動を繰り返したとき寿命が大幅に伸び、数千万回の駆動でも変化がないシールができるので、産業上の利用価値は、大である。
【符号の説明】
【0045】
1:ポンプ全体(1aから32eまでを含む全体)
1a:ポンプ本体
2:流体通路(ポンプ本体内、吸入側)
3:逆止弁収納穴(ポンプ本体内、ベローズ41側)
3−1:逆止弁ガイド穴(ポンプ本体内、吐出側、ベローズ41側)
4:逆止弁収納穴(ポンプ本体内、ベローズ42側)
4−2:逆止弁ガイド穴(ポンプ本体内、吐出側、ベローズ42側)
5:流体通路(ポンプ本体内、ベローズ41側)
6:流体通路(ポンプ本体内、ベローズ42側)
7:流体通路(ポンプ本体内、吐出側)
8:流体通路(ポンプ本体内、吐出側)
9:流体通路(ポンプ本体内、吐出側)
10:流体通路(ポンプ本体内、吐出側)
11:弁座全体(吸入側、ベローズ41側)
12:弁座全体(吸入側、ベローズ42側)
13:弁座(吸入側、ベローズ41側)
14:弁座(吸入側、ベローズ42側)
15:流体通路(吸入側逆止弁座内、ベローズ41側)
16:流体通路(吸入側逆止弁座内、ベローズ42側)
17:逆止弁(吸入側、ベローズ41側)
18:逆止弁(吸入側、ベローズ42側)
19:弁座全体(吐出側、ベローズ41側)
20:弁座全体(吐出側、ベローズ42側)
21:弁座(吐出側、ベローズ41側)
22:弁座(吐出側、ベローズ42側)
23:逆止弁ガイド穴(吸入弁側、ベローズ41側)
24:逆止弁ガイド穴(吸入弁側、ベローズ42側)
25:流体通路(弁座内、ベローズ41側)
26:流体通路(弁座内、ベローズ42側)
27:逆止弁(吐出側、ベローズ41側)
28:逆止弁(吐出側、ベローズ42側)
29:栓
30:吸込口
31:吐出口
32a:溶接1
32b:溶接2
32c:溶接3
32d:溶接4
32e:溶接5
41:ベローズ全体
42:ベローズ全体
43:ベローズ天板部(ベローズ41)
44:ベローズ天板部(ベローズ42)
45:蛇腹部(ベローズ41)
46:蛇腹部(ベローズ42)
47:ベローズ取り付け部(ベローズ41)
48:ベローズ取り付け部(ベローズ42)
49:凸部(ベローズ41)
50:凸部(ベローズ42)
51:薄肉部(ベローズ41)
52:薄肉部(ベローズ42)
53:突起(ベローズ41)
54:突起(ベローズ42)
57:潤滑シートパッキン
58:潤滑シートパッキン
59−1:切り欠き
59−2:切り欠き
60−1:切り欠き
60−2:切り欠き
61:ベローズ金具
62:ベローズ金具
63:Oリング溝
64:Oリング溝
65:細穴
66:細穴
67:Oリング
68:Oリング
57b:潤滑シートパッキン
58b:潤滑シートパッキン
59b−1:切り欠き
59b−2:切り欠き
60b−1:切り欠き
60b−2:切り欠き
61b:ベローズ金具
61b−1:潤滑シートパッキン用溝
62b:ベローズ金具
62b−1:潤滑シートパッキン用溝
63b−1:Oリング溝
63b−2:Oリング溝
64b−1:Oリング溝
64b−2:Oリング溝
65b:細穴
66b:細穴
67b−1:Oリング
67b−2:Oリング
68b−1:Oリング
68b−2:Oリング
69:シリンダ
70:シリンダ
71:シリンダ端板
72:シリンダ端板
73:気室出入り口継手
74:気室出入り口継手
75:気室出入り口継手
76:気室出入り口継手
77:チューブ
78:オリフィス
79:駆動エア供給口継手(ベローズ側気室)
80:パッキンワッシャ
81:パッキンワッシャ
82−1:ボルト
82−2:ボルト
82−3:ボルト
82−4:ボルト
83a、83b:ナット
84a、84b:ナット
85a、85b:ナット
86a、86b:ナット
91:搬送流体搬送室(ベローズ41側)
92:搬送流体搬送室(ベローズ42側)
93:ベローズ天板側気室
94:ベローズ天板側気室
95:蛇腹側気室(ベローズ41側)
96:蛇腹側気室(ベローズ42側)
101:ポンプボディ全体(101aから138−1までを含む全体)
101a:ポンプボディ本体
102:流体通路(ポンプ本体内、吸入側)
103:逆止弁収納穴(ポンプ本体内、ベローズ141側)
104:逆止弁収納穴(ポンプ本体内、ベローズ142側)
105:逆止弁ガイド穴(ポンプ本体内、吐出側、ベローズ141側)
106:逆止弁ガイド穴(ポンプ本体内、吐出側、ベローズ142側)
107:流体通路(ポンプ本体内、ベローズ141側)
108:流体通路(ポンプ本体内、ベローズ142側)
109:流体通路(ポンプ本体内、ベローズ141側)
110:流体通路(ポンプ本体内、ベローズ141側)
111:弁座全体(吸入側、ベローズ141側)
112:弁座全体(吸入側、ベローズ142側)
113:弁座(吸入側、ベローズ141側)
114:弁座(吸入側、ベローズ142側)
115:流体通路(吸入側弁座内、ベローズ141側)
116:流体通路(吸入側弁座内、ベローズ142側)
117:逆止弁(吸入側、ベローズ141側)
118:逆止弁(吸入側、ベローズ142側)
121:弁座(吐出側、ベローズ141側)
122:弁座(吐出側、ベローズ142側)
123:逆止弁ガイド穴(吐出側、ベローズ141側)
124:逆止弁ガイド穴(吐出側、ベローズ142側)
125:流体通路(吐出側弁座内、ベローズ141側)
126:流体通路(吐出側弁座内、ベローズ142側)
127:逆止弁(吐出側、ベローズ141側)
128:逆止弁(吐出側、ベローズ142側)
129:栓
130:吸込口
131:吐出口
132a:溶接1
132b:溶接2
132c:溶接3
132d:溶接4
132e:溶接5
132f:溶接6
132g:溶接7
133−1:流体通路
133−2:流体通路
134−1:流体通路
134−2:流体通路
135−1:弁座
135−2:弁座
136−1:逆止弁ガイド穴
136−2:逆止弁ガイド穴
137:逆止弁押え
137−1:流体通路(逆止弁押え137内)
138:逆止弁押え
138−1:流体通路(逆止弁押え138内)
141:ベローズ全体
142:ベローズ全体
143:ベローズ天板部(ベローズ141)
144:ベローズ天板部(ベローズ142)
145:蛇腹部(ベローズ141)
146:蛇腹部(ベローズ142)
147:ベローズ取り付け部(ベローズ141)
148:ベローズ取り付け部(ベローズ142)
149:凸部(ベローズ141)
150:凸部(ベローズ142)
161:ベローズ金具
162:ベローズ金具
163:Oリング溝
164:Oリング溝
165:細穴
166:細穴
167:Oリング
168:Oリング
169:シリンダ
170:シリンダ
171:シリンダ端板
172:シリンダ端板
173:気室出入り口継手
174:気室出入り口継手
175:気室出入り口継手
176:気室出入り口継手
177:チューブ
178:オリフィス
179:駆動エア供給口継手(ベローズ側気室)
180:パッキンワッシャ
181:パッキンワッシャ
182−1:ボルト
182−2:ボルト
182−3:ボルト
182−4:ボルト
183a、183b:ナット
184a、184b:ナット
185a、185b:ナット
186a、186b:ナット
191:搬送流体搬送室(ベローズ141側)
192:搬送流体搬送室(ベローズ142側)
193:ベローズ天板側気室
194:ベローズ天板側気室
195:蛇腹側気室(ベローズ141側)
196:蛇腹側気室(ベローズ142側)
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体移送用ベローズポンプに関する。
【背景技術】
【0002】
ベローズポンプは、ベローズを伸長させて搬送流体をベローズの搬送流体搬送部屋に取り込み、次にそのベローズを圧縮して吐出側逆止弁を経由して吐出口から搬送流体を吐出する。
【0003】
特許文献1で提案したベローズポンプは、吐出側逆止弁の動作軸が水平に配置されていた。逆止弁が水平だと、流れが切り替わる瞬間に逆止弁の位置が不安定になる欠点があった。そこで、吐出側逆止弁の動作軸も垂直にしたベローズポンプに改良した。(図13、図14)
【0004】
逆止弁を全て垂直に配置することにより、ポンプボディに設けられた逆止弁と流体通路を形成するための穴が増えることになった。
【0005】
薬液用のベローズポンプは、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)の材料で製作され、流体通路の穴は、圧入と溶接によって形成されるのが普通であるが、溶接が多いことは、搬送流体の漏れを発生させる原因となる部分も多くなることであった。
【0006】
次に、ベローズの取り付け構造については、ベローズの開口側縁部をポンプヘッドとシリンダケースにより挟み込んで、ボルトで締め付けることにより、ベローズ内部の気密性を得るように構成している。
【0007】
このベローズの取り付け部にOリングを使用することができれば、シールは比較的簡単であるが、搬送流体のクリーン性を要求される場合にはOリングを使用することができないので、ベローズとポンプボディとの圧接によってシールを保っている。
【0008】
このため、締め付け力は特に安定していることが必要とされ、更に、吐出圧力を高くしようとすればするほど、搬送流体の漏れが発生しやすくなっていた。
【0009】
また特許文献1で、筆者達が提案したベローズポンプは、ベローズ天板側気室と蛇腹側気室との間のシール部材として、Oリングを使用していた。
【0010】
このシール部材は、耐薬品性、耐熱性に優れ、特に摩擦が小さいことが要求される。つまりベローズポンプとして、数千万回の往復動に耐えなければならないからである。
【0011】
Oリングは摺動するシール部材として優れたものであるが、乾燥圧縮空気を使用する乾式のシールが要求され、しかも材質としてゴムを主体とすることから、摩擦が小さいということと、使用中にゴミを出さないという点においては必ずしも満足という状態にはいかなかった。
【0012】
つまりゴムを主成分にしたOリングは、シール部材としての機能とシリンダ部の内部との摩擦駆動によって起こる摩耗の発生を抑えることが必要であり、半導体の製造装置として使用する場合には、乾燥圧縮空気を使用するので、乾式シールが必要なのでOリングのシールでは、長寿命の数千万回の往復動に耐えることが困難であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特許第4547451号公報(図5)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
以上のような背景に鑑み、ポンプ本体内の流路を工夫して搬送流体の漏れを引き起こすおそれを少なくすること、
及び、ベローズとポンプ本体と間の安定したシールを実現することが本発明の課題1である。
【0015】
次にベローズ天板側気室と蛇腹側気室との間のシール構造として、摩擦が小さく、使用しても摩耗が小さく摩耗粉を出すことが少ないシール構造で、かつ長寿命のシールを乾燥圧縮空気使用する乾式シールで提供することが本発明の課題2である。
【課題を解決するための手段】
【0016】
課題1を解決するための手段として、吸入側逆止弁と吐出側逆止弁をポンプ本体の同一穴内に装着するように構成することにより、ポンプ本体内の流路を簡潔にすることができ、かつ搬送流体の漏れを引き起こす部分も少なくすることができる。
【0017】
一方、ベローズの取り付け部については、ベローズ内部側に薄肉部を延伸せしめ、ポンプ本体に接するように構成する。こうすると、ベローズが収縮してベローズ内部の搬送流体の圧力が上昇するとこの圧力によって、該薄肉部はポンプ本体に押しつけられ、結果としてベローズとポンプ本体は、圧接されて液漏れがなくなるようにしっかりシールされることになる。しかも、ベローズ内の圧力が高くなればなるほど、該薄肉部はポンプ本体に強く押し付けられることになり、シールも強固なものとなる。
【0018】
この時、該薄肉部端部に突起を設けることにより、ポンプ本体面とより強い力で圧接するので、更にシール効果を上げることができる。
【0019】
課題2を解決するための手段として、シール部材として、潤滑シート材を利用する。潤滑シート材は、材料の種類が多く、目的に合うものが得やすい。例えば、ポリプロピレン(P.P)、ポリアセタール(POM)の他、フッソ樹脂類、潤滑剤混練樹脂シート類、個体潤滑材混練樹脂シート類などの多くの種類が利用可能である。
【0020】
この潤滑シート材を略長方形にカットし、円筒形に丸めて使用する。
【0021】
この潤滑シートパッキンをシリンダと摺動する外側に配置し、その内側に軟質の潤滑パッキンを配置して、潤滑シートパッキンをシリンダ面に押し付けてシールする。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明を適用したベローズポンプの全体斜視図である。
【図2】図1のベローズポンプの正面図である。
【図3】図1のベローズポンプの右側面図である。
【図4】図3のA−A線断面図である。
【図5】図2のB−B線断面図である。
【図6】図2のC−C線断面図である。
【図7】ポンプ本体部の斜視図である。
【図8】図7の左側面図である。
【図9】図8のD−D線及びE−E線断面図である。
【図10】ポンプ本体のみの断面図である。
【図11】ベローズの断面図である。
【図12】図4のF部詳細図である。
【図13】従来ベローズポンプの正面断面図(図4の従来図)である。
【図14】従来ベローズポンプの右側面断面図(図6の従来図)である。
【図15】詳細図である。
【図16】潤滑シートパッキンの部品状態の斜視図である。
【図17】潤滑シートパッキンの使用状態を示す斜視図である。
【図18】別実施例を示す詳細図
【図19】従来ベローズポンプの正面断面図(図4の従来図)である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
【実施例】
【0024】
課題1の図1は、本発明の実施例のベローズポンプの全体斜視図、図2は図1の正面図、図3は図1の右側面図、図4は図3のA−A線断面図、図5は図2のB−B線断面図、図6は図2のC−C線断面図、図7はポンプボディ部の斜視図、図8は図7の左側面図、図9は図8のD−D線及びE−E線断面図、図10はベローズの断面図、図11は図4のF部詳細図である。
【0025】
ポンプ本体1aに垂直方向の段付き穴3、3−1、7および4、4−1、8を設ける。水平方向に吸入用流体通路2を設ける。水平方向に前記垂直方向穴7と8を連通する穴9を設ける。垂直方向に吐出用流体通路10を設ける。ポンプ本体1aの軸と平行に前記穴3に連通する流体通路5、前記穴4に連通する流体通路6を設ける。
【0026】
前記穴3−1、4−1部にそれぞれ吐出用逆止弁27、28を軸方向に移動自由に収納する。前記穴3、4に弁座19、20を圧入する。この時、弁座内の流体通路25、26がそれぞれ前記流体通路5、6に連通するようにする。
【0027】
前記弁座19、20内の逆止弁ガイド穴24、25に吸入用逆止弁17、18を軸方向移動自由に収納する。更に弁座11、12を弁座内の流体通路15、16がポンプ本体1aの吸入用流体通路2に連通するように穴3、4に圧入する。
【0028】
流体通路9の外気開口部は、栓29を圧入する。
【0029】
流体通路2に連通して吸入口30を、流体通路10に連通して吐出口31を設ける。
【0030】
ポンプボディ本体1aと外気に接する各部材との境界部は溶接32a〜32eにより固着を確実なものにする。
【0031】
以上のように構成されたポンプ本体1の両側に、ベローズ41、42を装着する。
【0032】
ベローズ取り付け部の内部側に薄肉部を設ける。この薄肉部はポンプボディ本体1aの面にほぼ接するように形成される。
【0033】
細穴とOリング溝部が設けられたベローズ金属をベローズ天井部に取り付け、Oリングを装着する。
【0034】
特許文献1と同様に、シリンダ69、70、シリンダ端板71、72をボルト82−1〜82−4、ナット83a、83b〜86a、86bで取り付ける。こうしてポンプが完成する。
【0035】
課題2の図15は図3のA−A線断面図、図16は図4のB部詳細図、図17はシートパッキンの部品状態(使用前)の斜視図、図17は潤滑シートパッキンの使用状態を示す斜視図、図19は別実施例を示す図4のB部詳細図である。
【0036】
潤滑シートパッキン57、58は、円筒状に曲げた時外周がシリンダ内径より少し小さくなる寸法でシート材から打ち抜いて製作される。
【0037】
その端部は階段状に切り欠かれ、円筒状に曲げた時反対側の端部の階段状部と幅方向が略スキマなく一致するようになされる。
【0038】
リングは、従来のOリングに比べ半径で潤滑シートパッキン57、58の板厚だけ小さいものを使用する。
【0039】
このOリングの外側に前述のようにして製作された潤滑シートパッキン57、58を円筒形に成形しながら入れる。
【0040】
図8には、Oリング68−b1、68−b2を2本入れた例をしめしている。この場合、潤滑シートパッキン58が安定的にシリンダ内面に押し付けられ、動作がより安定するという利点がある。
【0041】
なお、上述したクッションとシールのOリング68−b1、68−b2を略矩形断面の角ベルト状のものに変えることも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0042】
ベローズポンプのポンプ本体部は、特許文献1に記載されているもののように溶接部が多く複雑な構造であったが、本発明のポンプ本体は、簡単な構造にでき、工業的価値が大であり、信頼性が向上(液漏れのリスクが大幅に少なくなる)する。
【0043】
このように加工も組み立ても簡単にすることでポンプの性能も安定するのと、シールがベローズ内部の液の圧力が増加によってシールの力が比例して増加するので高圧ポンプとして使用できる。
【0044】
シールをOリングと潤滑シールシートで構成することで、乾式でのシールと滑り、性能を兼ね備えたベローズポンプとしてのシールを実現でき、シリンダ駆動を繰り返したとき寿命が大幅に伸び、数千万回の駆動でも変化がないシールができるので、産業上の利用価値は、大である。
【符号の説明】
【0045】
1:ポンプ全体(1aから32eまでを含む全体)
1a:ポンプ本体
2:流体通路(ポンプ本体内、吸入側)
3:逆止弁収納穴(ポンプ本体内、ベローズ41側)
3−1:逆止弁ガイド穴(ポンプ本体内、吐出側、ベローズ41側)
4:逆止弁収納穴(ポンプ本体内、ベローズ42側)
4−2:逆止弁ガイド穴(ポンプ本体内、吐出側、ベローズ42側)
5:流体通路(ポンプ本体内、ベローズ41側)
6:流体通路(ポンプ本体内、ベローズ42側)
7:流体通路(ポンプ本体内、吐出側)
8:流体通路(ポンプ本体内、吐出側)
9:流体通路(ポンプ本体内、吐出側)
10:流体通路(ポンプ本体内、吐出側)
11:弁座全体(吸入側、ベローズ41側)
12:弁座全体(吸入側、ベローズ42側)
13:弁座(吸入側、ベローズ41側)
14:弁座(吸入側、ベローズ42側)
15:流体通路(吸入側逆止弁座内、ベローズ41側)
16:流体通路(吸入側逆止弁座内、ベローズ42側)
17:逆止弁(吸入側、ベローズ41側)
18:逆止弁(吸入側、ベローズ42側)
19:弁座全体(吐出側、ベローズ41側)
20:弁座全体(吐出側、ベローズ42側)
21:弁座(吐出側、ベローズ41側)
22:弁座(吐出側、ベローズ42側)
23:逆止弁ガイド穴(吸入弁側、ベローズ41側)
24:逆止弁ガイド穴(吸入弁側、ベローズ42側)
25:流体通路(弁座内、ベローズ41側)
26:流体通路(弁座内、ベローズ42側)
27:逆止弁(吐出側、ベローズ41側)
28:逆止弁(吐出側、ベローズ42側)
29:栓
30:吸込口
31:吐出口
32a:溶接1
32b:溶接2
32c:溶接3
32d:溶接4
32e:溶接5
41:ベローズ全体
42:ベローズ全体
43:ベローズ天板部(ベローズ41)
44:ベローズ天板部(ベローズ42)
45:蛇腹部(ベローズ41)
46:蛇腹部(ベローズ42)
47:ベローズ取り付け部(ベローズ41)
48:ベローズ取り付け部(ベローズ42)
49:凸部(ベローズ41)
50:凸部(ベローズ42)
51:薄肉部(ベローズ41)
52:薄肉部(ベローズ42)
53:突起(ベローズ41)
54:突起(ベローズ42)
57:潤滑シートパッキン
58:潤滑シートパッキン
59−1:切り欠き
59−2:切り欠き
60−1:切り欠き
60−2:切り欠き
61:ベローズ金具
62:ベローズ金具
63:Oリング溝
64:Oリング溝
65:細穴
66:細穴
67:Oリング
68:Oリング
57b:潤滑シートパッキン
58b:潤滑シートパッキン
59b−1:切り欠き
59b−2:切り欠き
60b−1:切り欠き
60b−2:切り欠き
61b:ベローズ金具
61b−1:潤滑シートパッキン用溝
62b:ベローズ金具
62b−1:潤滑シートパッキン用溝
63b−1:Oリング溝
63b−2:Oリング溝
64b−1:Oリング溝
64b−2:Oリング溝
65b:細穴
66b:細穴
67b−1:Oリング
67b−2:Oリング
68b−1:Oリング
68b−2:Oリング
69:シリンダ
70:シリンダ
71:シリンダ端板
72:シリンダ端板
73:気室出入り口継手
74:気室出入り口継手
75:気室出入り口継手
76:気室出入り口継手
77:チューブ
78:オリフィス
79:駆動エア供給口継手(ベローズ側気室)
80:パッキンワッシャ
81:パッキンワッシャ
82−1:ボルト
82−2:ボルト
82−3:ボルト
82−4:ボルト
83a、83b:ナット
84a、84b:ナット
85a、85b:ナット
86a、86b:ナット
91:搬送流体搬送室(ベローズ41側)
92:搬送流体搬送室(ベローズ42側)
93:ベローズ天板側気室
94:ベローズ天板側気室
95:蛇腹側気室(ベローズ41側)
96:蛇腹側気室(ベローズ42側)
101:ポンプボディ全体(101aから138−1までを含む全体)
101a:ポンプボディ本体
102:流体通路(ポンプ本体内、吸入側)
103:逆止弁収納穴(ポンプ本体内、ベローズ141側)
104:逆止弁収納穴(ポンプ本体内、ベローズ142側)
105:逆止弁ガイド穴(ポンプ本体内、吐出側、ベローズ141側)
106:逆止弁ガイド穴(ポンプ本体内、吐出側、ベローズ142側)
107:流体通路(ポンプ本体内、ベローズ141側)
108:流体通路(ポンプ本体内、ベローズ142側)
109:流体通路(ポンプ本体内、ベローズ141側)
110:流体通路(ポンプ本体内、ベローズ141側)
111:弁座全体(吸入側、ベローズ141側)
112:弁座全体(吸入側、ベローズ142側)
113:弁座(吸入側、ベローズ141側)
114:弁座(吸入側、ベローズ142側)
115:流体通路(吸入側弁座内、ベローズ141側)
116:流体通路(吸入側弁座内、ベローズ142側)
117:逆止弁(吸入側、ベローズ141側)
118:逆止弁(吸入側、ベローズ142側)
121:弁座(吐出側、ベローズ141側)
122:弁座(吐出側、ベローズ142側)
123:逆止弁ガイド穴(吐出側、ベローズ141側)
124:逆止弁ガイド穴(吐出側、ベローズ142側)
125:流体通路(吐出側弁座内、ベローズ141側)
126:流体通路(吐出側弁座内、ベローズ142側)
127:逆止弁(吐出側、ベローズ141側)
128:逆止弁(吐出側、ベローズ142側)
129:栓
130:吸込口
131:吐出口
132a:溶接1
132b:溶接2
132c:溶接3
132d:溶接4
132e:溶接5
132f:溶接6
132g:溶接7
133−1:流体通路
133−2:流体通路
134−1:流体通路
134−2:流体通路
135−1:弁座
135−2:弁座
136−1:逆止弁ガイド穴
136−2:逆止弁ガイド穴
137:逆止弁押え
137−1:流体通路(逆止弁押え137内)
138:逆止弁押え
138−1:流体通路(逆止弁押え138内)
141:ベローズ全体
142:ベローズ全体
143:ベローズ天板部(ベローズ141)
144:ベローズ天板部(ベローズ142)
145:蛇腹部(ベローズ141)
146:蛇腹部(ベローズ142)
147:ベローズ取り付け部(ベローズ141)
148:ベローズ取り付け部(ベローズ142)
149:凸部(ベローズ141)
150:凸部(ベローズ142)
161:ベローズ金具
162:ベローズ金具
163:Oリング溝
164:Oリング溝
165:細穴
166:細穴
167:Oリング
168:Oリング
169:シリンダ
170:シリンダ
171:シリンダ端板
172:シリンダ端板
173:気室出入り口継手
174:気室出入り口継手
175:気室出入り口継手
176:気室出入り口継手
177:チューブ
178:オリフィス
179:駆動エア供給口継手(ベローズ側気室)
180:パッキンワッシャ
181:パッキンワッシャ
182−1:ボルト
182−2:ボルト
182−3:ボルト
182−4:ボルト
183a、183b:ナット
184a、184b:ナット
185a、185b:ナット
186a、186b:ナット
191:搬送流体搬送室(ベローズ141側)
192:搬送流体搬送室(ベローズ142側)
193:ベローズ天板側気室
194:ベローズ天板側気室
195:蛇腹側気室(ベローズ141側)
196:蛇腹側気室(ベローズ142側)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベローズ天板部にベローズ部が取り付けられて形成されたベローズを少なくとも2つ備え、各ベローズをそれぞれ気密に摺動可能に配置する2つのシリンダを備え、該2つのシリンダケース及び2つのベローズを固着させるポンプ本体を備え、前期シリンダ内であって該シリンダケースと前期ベローズ部との間に、および前期ベローズ天板部と前期シリンダケースとの間にそれぞれ圧縮流体作動室が形成され、それぞれの圧縮流体作動室に圧縮流体が導入されることによって前期ベローズ部を圧縮、伸張させて、各ベローズに搬送液体を交互に流入させ、各ベローズから搬送流体を交互に吐出させるようにさせたベローズポンプにおいて、
吸入通路及び吐出通路を形成し、各通路にそれぞれ逆止弁を備えたポンプ本体と、軸方向に伸縮可能な有底ベローズの開口側円周外方向に取り付け部分を有するベローズと、該ベローズを覆うシリンダケースと、該ベローズの取り付け部分を挟んで該ポンプ本体とシリンダケースとを締め付ける固定手段とを備えて、吸入用逆止弁と吐出用逆止弁とをポンプ本体の同一方向から開けた穴内に構成したことを特徴とするベローズポンプ
【請求項2】
請求項1のベローズポンプにおいて、ベローズの取り付け部分の内周方向に、ポンプボディの面と接するように延伸した薄肉部を有し、ベローズ内部に液を吸引し圧力をかけて液を吐出させるときに該薄肉部が該ポンプボディの面に液圧を受けて圧接しベローズ内の液漏れを防ぐことを特徴とするベローズポンプ
【請求項3】
請求項2において、薄肉部の厚さが、該ベローズのベローズ部分の厚さより薄くし、薄肉部の先端付近のポンプ本体と接する側に突起を設けたことを特徴とするベローズポンプ
【請求項4】
請求項1の軸方向に伸縮可能な有底ベローズと、該ベローズを覆うシリンダケースとから成り、ベローズ天板部外周にシール部材を設けて、ベローズ天板側気室と蛇腹側気室とを設けるようにしたベローズポンプにおいて、該シール部材に平板状の潤滑プラスチックを使用したことを特徴とするベローズポンプのシール方法。
【請求項5】
請求項5のシールにおいて、該シール部材に平板状の物を使用し、該シール部材をOリングでシリンダに押しつけてシールを行うことを特徴とするベローズポンプのシール方法。
【請求項1】
ベローズ天板部にベローズ部が取り付けられて形成されたベローズを少なくとも2つ備え、各ベローズをそれぞれ気密に摺動可能に配置する2つのシリンダを備え、該2つのシリンダケース及び2つのベローズを固着させるポンプ本体を備え、前期シリンダ内であって該シリンダケースと前期ベローズ部との間に、および前期ベローズ天板部と前期シリンダケースとの間にそれぞれ圧縮流体作動室が形成され、それぞれの圧縮流体作動室に圧縮流体が導入されることによって前期ベローズ部を圧縮、伸張させて、各ベローズに搬送液体を交互に流入させ、各ベローズから搬送流体を交互に吐出させるようにさせたベローズポンプにおいて、
吸入通路及び吐出通路を形成し、各通路にそれぞれ逆止弁を備えたポンプ本体と、軸方向に伸縮可能な有底ベローズの開口側円周外方向に取り付け部分を有するベローズと、該ベローズを覆うシリンダケースと、該ベローズの取り付け部分を挟んで該ポンプ本体とシリンダケースとを締め付ける固定手段とを備えて、吸入用逆止弁と吐出用逆止弁とをポンプ本体の同一方向から開けた穴内に構成したことを特徴とするベローズポンプ
【請求項2】
請求項1のベローズポンプにおいて、ベローズの取り付け部分の内周方向に、ポンプボディの面と接するように延伸した薄肉部を有し、ベローズ内部に液を吸引し圧力をかけて液を吐出させるときに該薄肉部が該ポンプボディの面に液圧を受けて圧接しベローズ内の液漏れを防ぐことを特徴とするベローズポンプ
【請求項3】
請求項2において、薄肉部の厚さが、該ベローズのベローズ部分の厚さより薄くし、薄肉部の先端付近のポンプ本体と接する側に突起を設けたことを特徴とするベローズポンプ
【請求項4】
請求項1の軸方向に伸縮可能な有底ベローズと、該ベローズを覆うシリンダケースとから成り、ベローズ天板部外周にシール部材を設けて、ベローズ天板側気室と蛇腹側気室とを設けるようにしたベローズポンプにおいて、該シール部材に平板状の潤滑プラスチックを使用したことを特徴とするベローズポンプのシール方法。
【請求項5】
請求項5のシールにおいて、該シール部材に平板状の物を使用し、該シール部材をOリングでシリンダに押しつけてシールを行うことを特徴とするベローズポンプのシール方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2012−140925(P2012−140925A)
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−1331(P2011−1331)
【出願日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【出願人】(304041976)シグマテクノロジー有限会社 (10)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【出願人】(304041976)シグマテクノロジー有限会社 (10)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]