説明

ホットスポットサービスシステムと方法、管理装置、及びプログラム

【課題】 従来のホットスポットサービスではPCに較べると操作性の悪い携帯電話にてウェブアクセスと項目への手入力が必要で操作の手間が掛かり、特に不慣れな者には使用が難しかった。また取得する電話番号が偽装される可能性もあった。
【解決手段】利用者の電子財布内蔵携帯端末6から利用者特定情報を読取り通知する手段と利用料金の精算を電子財布から行う精算手段を有するホットスポット改札装置1と、無線アクセスポイント31をL3スイッチ装置32とインターネット接続ルータ33を通じインターネット接続するインターネット接続装置3と、通知される利用者特定情報を利用者情報格納部24に格納し、アクセスポイント31に接続された利用者端末7を利用者特定情報により認証し該端末の通信アドレスと通過許可をL3スイッチ装置32のパケットフィルタに指示し、利用料金を管理し精算手段に応答する利用者管理装置2を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はホットスポットサービスシステムと方法、管理装置、及びプログラムに関し、特に、事前手続きを不要としたホットスポットサービスシステムと方法、管理装置、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ホットスポットサービスは、利用者を限定し有料とするか、サービス提供側が維持費を負担する必要がある。
【0003】
これは、利用者から料金を取るには、利用者の特定が必要であるが、利用者を特定するためには、事前にホットスポットサービスプロバイダなどへの利用会員登録手続きが必要である。しかし、事前登録を必須にすることにより利便性が失われサービス利用者の拡大を妨げている。また、利用時に利用会員登録手続きを行なうには、人手を介する必要があり、サービスの運用コストを上げる結果となってしまう。
【0004】
これらの事情に鑑み、下記の無線通信接続管理サーバが提案されている。即ち、利用者が携帯電話端末を用い携帯電話網とインターネットを通じサービス提供者の無線通信接続管理サーバにアクセスし、無線LANアクセスポイントへの接続を要求し登録フォームを受信し、利用者情報として携帯電話番号を通知しまた利用者の無線クライアント端末(携行可能PC)のMACアドレスを管理サーバに通知する。
【0005】
無線通信接続管理サーバが無線LANアクセスポイントに前記MACアドレスを転送し、無線LANアクセスポイントがこのMACアドレスからの通信を許可する。携帯電話番号が通知されることで、利用料金の課金を携帯電話端末の使用者に対して行うことができ、利用者の特定が容易にできることが記載されている(特許文献1参照。)。
【0006】
また、従来より、ホットスポットサービスではサービス形態にもよるが、サービスエリアに入場させる顧客をサービス提供を受ける(利用者端末をアクセスポイントに接続する)意思を持った顧客に限定したいという要望がある。これに対しサービス提供側の案内人が利用手続きを終えた者に入場許可証を発行する等で対応している。
【0007】
【特許文献1】特開2003−235082号公報([0020]〜[0021])
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記従来の通信接続無線通信接続管理サーバによる方法では、例えば氏名と年齢に代わり携帯電話番号を入力するので利用者情報の入力に要する手間は軽減されるが、無線通信接続管理サーバ等のURL入力と、表示画面を見ながら要求の選択指示操作をし、登録フォームを取得し、これに携帯電話番号とMACアドレス等を入力することが必要である。
【0009】
即ち、ノート型パーソナルコンピュータ等のキーボードやマウスによる操作に較べ操作性の悪い携帯電話にて必要なウェブページへのアクセスと項目への入力が必要で操作の手間が掛かり、特にこれらの操作に不慣れな者には使用しにくいという第1の課題がある。
【0010】
次に、前記従来の方法において、携帯電話端末から利用者情報として携帯電話番号が通知されるが、通知方法として利用者が登録フォーム画面に対し番号を入力し通知する方法も考えられ(登録フォームに関連付けられた記述プログラムが番号記憶部より携帯電話番号を自動取得するとか、管理サーバが携帯電話端末からの情報を受け取った際に、アプリケーション層プログラムが下位層の通信プログラムから電話番号を取得する方法等が示されてない)、他人の電話番号を入力することもできる。
【0011】
即ち、利用者特定情報として取得する電話番号が偽装される(成りすまされる)可能性が有るという第2の課題がある。
【0012】
次に上記従来のサービスエリアへの入場を制御する方法では人手による工数が掛かり、サービスの運用コストが上がってしまうという第3の課題がある。
【0013】
本発明の目的は上記従来の課題を解決したホットスポットサービスシステムと方法、管理装置、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の第1のホットスポットサービスシステムは、利用者端末をインターネットに接続するホットスポットサービスシステムであって、前記利用者端末と、前記利用者が携帯しICカードを内蔵する電子財布内蔵携帯端末と、ローカル網に接続され、利用者の電子財布内蔵携帯端末から利用者特定情報を読み取り通知する手段と利用料金の精算を前記電子財布から行う精算手段を有するホットスポット改札装置と、前記利用者端末の接続先である無線アクセスポイントを有し、前記アクセスポイントを前記ローカル網とパケットフィルタ手段とルータとを通じインターネットに接続する接続装置と、前記ローカル網に接続され、前記通知される利用者特定情報を利用者情報格納部に格納する利用者情報管理手段、前記アクセスポイントに接続された利用者端末を前記特定情報により認証し該端末の通信アドレスと通過許可を前記フィルタ手段に指示する認証手段、利用者の利用料金を管理しその額を前記精算手段に応答する料金管理手段を有する管理装置とを備える。
【0015】
本発明の第2のホットスポットサービスシステムは、利用者端末をインターネットに接続するホットスポットサービスシステムであって、前記利用者端末と、前記利用者の電子マネーを含むICカードと、ローカル網に接続され、利用者のICカードから利用者特定情報を読み取り通知する手段と利用料金の精算を前記電子マネーから行う精算手段を有するホットスポット改札装置と、前記利用者端末の接続先である無線アクセスポイントを有し、前記アクセスポイントを前記ローカル網とパケットフィルタ手段とルータとを通じインターネットに接続する接続装置と、前記ローカル網に接続され、前記通知される利用者特定情報を利用者情報格納部に格納する利用者情報管理手段、前記アクセスポイントに接続された利用者端末を前記特定情報により認証し該端末の通信アドレスと通過許可を前記フィルタ手段に指示する認証手段、利用者の利用料金を管理しその額を前記精算手段に応答する料金管理手段を有する管理装置とを備える。
【0016】
本発明の第3のホットスポットサービスシステムは、前記第1、または第2のホットスポットサービスシステムであって、前記、ホットスポット改札装置の前記読み取り通知する手段が、前記ICカードと非接触で通信し、相互認証し前記ICカードより利用者情報を読み取り、該情報内の利用者特定情報を前記利用者情報管理手段に通知し、前記精算手段が前記同様に前記ICカードより利用者情報と電子マネーカード識別情報を読み取り、前記利用者特定情報を前記料金管理手段に通知し、利用料金額を受け、前記識別情報と前記料金額と支払要求と代理店識別を電子マネー発行者システムに送信し、前記電子マネー発行者システムから指示を受け、前記ICカードの電子マネー残高を更新する。
【0017】
本発明の第4のホットスポットサービスシステムは、前記第1、または第2のホットスポットサービスシステムであって、前記管理装置の認証手段が、認証した利用者端末の通信アドレスと通過許可を指示すると、その時刻を開始時刻として利用者情報格納部の対応する利用者のエントリに格納し、前記管理装置の料金管理手段が、前記精算手段より利用者特定情報を通知されると、その時刻を終了時刻とし、利用者情報格納部から該利用者の開始時刻を読み出し、これらの時刻情報から利用時間を算出し、利用時間に応じ料金額を算出する。
【0018】
本発明の第5のホットスポットサービスシステムは、前記第1、または第2のホットスポットサービスシステムであって、前記接続装置が、通過許可された通信アドレスを格納し、送信元アドレスや送信先アドレスを前記格納された通信アドレスとするパケットについてそのアドレス単位の回数を通信ログ格納部に記録する手段を有し、前記管理装置の認証手段が、認証した利用者端末の通信アドレスと通過許可を指示すると、その通信アドレスを前記利用者情報格納部の対応する利用者のエントリに格納し、周期的に前記通信ログを受信し、利用者情報格納部の各利用者の通信回数に反映する手段を有し、前記管理装置の料金管理手段が、前記精算手段より利用者特定情報を通知されると、利用者情報格納部から該利用者の通信回数を読み出し、これに応じ料金額を算出する。
【0019】
本発明の第6のホットスポットサービスシステムは、前記第1、または第2のホットスポットサービスシステムであって、前記接続装置が、通過許可された通信アドレスを格納し、送信元アドレスや送信先アドレスを前記格納された通信アドレスとするパケットについてそのアドレス単位の回数を通信ログ格納部に記録する手段を有し、前記管理装置の認証手段が、認証した利用者端末の通信アドレスと通過許可を指示すると、その時刻を開始時刻とし前記通信アドレスと共に前記利用者情報格納部の対応する利用者のエントリに格納し、周期的に前記通信ログを受信し、利用者情報格納部の各利用者の通信回数に反映する手段を有し、前記管理装置の料金管理手段が、前記精算手段より利用者特定情報を通知されると、その時刻を終了時刻とし、利用者情報格納部から該利用者の開始時刻と通信回数を読み出し、前記終了時刻情報と開始時刻情報から利用時間を算出し、利用時間と通信回数に応じ料金額を算出する。
【0020】
本発明の第7のホットスポットサービスシステムは、前記第1、または第2のホットスポットサービスシステムであって、前記利用者特定情報を利用者の携帯端末番号とする。
【0021】
本発明の第8のホットスポットサービスシステムは、前記第1、または第2のホットスポットサービスシステムであって、前記ローカル網とパケットフィルタ手段とを、前記無線アクセスポイントと前記ホットスポット改札装置と前記管理装置と前記ルータ向けポートが接続されるスイッチと前記ルータ向けポートのパケットフィルタを持つレイヤ3スイッチ装置で構成する。
【0022】
本発明の第1の管理装置は、無線アクセスポイントを含む接続装置を通じて利用者端末をインターネットに接続するホットスポットサービスシステムにおける管理装置であって、前記システムのローカル網に接続され、ICカード読取装置から通知される利用者特定情報を利用者情報格納部に格納する利用者情報管理手段と、前記アクセスポイントに接続された利用者端末を前記利用者特定情報により認証し該端末の通信アドレスと通過許可を前記接続装置に指示する認証手段と、利用者の利用料金を管理しその額をICカード精算装置に応答する料金管理手段を有する。
【0023】
本発明の第2の管理装置は、前記第1の管理装置であって、前記認証手段が、認証した利用者端末の通信アドレスと通過許可を指示すると、その時刻を開始時刻として利用者情報格納部の対応する利用者のエントリに格納し、前記料金管理手段が、前記ICカード精算装置より利用者特定情報を通知されると、その時刻を終了時刻とし、利用者情報格納部から該利用者の開始時刻を読み出し、これらの時刻情報から利用時間を算出し、利用時間に応じ料金額を算出する。
【0024】
本発明の第3の管理装置は、前記第1の管理装置であって、前記認証手段が、認証した利用者端末の通信アドレスと通過許可を指示すると、その通信アドレスを前記利用者情報格納部の対応する利用者のエントリに格納し、周期的に前記接続装置より通信ログを受信し、その内容を利用者情報格納部の各利用者の通信回数に反映する手段を有し、前記料金管理手段が、前記ICカード精算装置より利用者特定情報を通知されると、利用者情報格納部から該利用者の通信回数を読み出し、これに応じ料金額を算出する。
【0025】
本発明の第4の管理装置は、前記第1の管理装置であって、前記認証手段が、認証した利用者端末の通信アドレスと通過許可を指示すると、その時刻を開始時刻とし前記通信アドレスと共に前記利用者情報格納部の対応する利用者のエントリに格納し、周期的に前記通信ログを受信し、その内容を利用者情報格納部の各利用者の通信回数に反映する手段を有し、前記料金管理手段が、前記ICカード精算装置より利用者特定情報を通知されると、その時刻を終了時刻とし、利用者情報格納部から該利用者の開始時刻と通信回数を読み出し、前記終了時刻情報と開始時刻情報から利用時間を算出し、利用時間と通信回数に応じ料金額を算出する。
【0026】
本発明の第5の管理装置は、前記第1の管理装置であって、前記利用者特定情報を利用者の携帯端末番号とする。
【0027】
本発明の第1のプログラムは、無線アクセスポイントを含む接続装置を通じて利用者端末をインターネットに接続するホットスポットサービスシステムにおけるプログラムであって、ICカード読取装置から通知される利用者特定情報を利用者情報格納部に格納する利用者情報管理手順と、前記アクセスポイントに接続された利用者端末を前記利用者特定情報により認証し該端末の通信アドレスと通過許可を前記接続装置に指示する認証手順と、利用者の利用料金を管理しその額をICカード精算装置に応答する料金管理手順を管理コンピュータに実行させる。
【0028】
本発明の第2のプログラムは、前記第1のプログラムであって、前記認証手順が、認証した利用者端末の通信アドレスと通過許可を指示すると、その時刻を開始時刻として利用者情報格納部の対応する利用者のエントリに格納し、前記料金管理手順が、前記ICカード精算手段より利用者特定情報を通知されると、その時刻を終了時刻とし、利用者情報格納部から該利用者の開始時刻を読み出し、これらの時刻情報から利用時間を算出し、利用時間に応じ料金額を算出する。
【0029】
本発明の第3のプログラムは、前記第1のプログラムであって、前記認証手順が、認証した利用者端末の通信アドレスと通過許可を指示すると、その通信アドレスを前記利用者情報格納部の対応する利用者のエントリに格納し、周期的に前記接続装置より通信ログを受信し、その内容を利用者情報格納部の各利用者の通信回数に反映し、前記料金管理手順が、前記ICカード精算装置より利用者特定情報を通知されると、利用者情報格納部から該利用者の通信回数を読み出し、これに応じ料金額を算出する。
【0030】
本発明の第4のプログラムは、前記第1のプログラムであって、前記認証手順が、認証した利用者端末の通信アドレスと通過許可を指示すると、その時刻を開始時刻とし前記通信アドレスと共に前記利用者情報格納部の対応する利用者のエントリに格納し、周期的に前記通信ログを受信し、その内容を利用者情報格納部の各利用者の通信回数に反映し、前記料金管理手順が、前記ICカード精算装置より利用者特定情報を通知されると、その時刻を終了時刻とし、利用者情報格納部から該利用者の開始時刻と通信回数を読み出し、前記終了時刻情報と開始時刻情報から利用時間を算出し、利用時間と通信回数に応じ料金額を算出する。
【0031】
本発明の第5のプログラムは、前記第1のプログラムであって、前記利用者特定情報を利用者の携帯端末番号とする。
【0032】
本発明の第1のホットスポットサービス方法は、無線アクセスポイントを含む接続装置を通じて利用者端末をインターネットに接続するホットスポットサービス方法であって、利用者の電子財布内蔵携帯端末から利用者特定情報を読み取り通知する手順と、通知される利用者特定情報を利用者情報格納部に格納する利用者情報管理手順と、前記アクセスポイントに接続された利用者端末を前記利用者特定情報により認証し該端末の通信アドレスと通過許可を前記接続装置に指示する認証手順と、利用者の利用料金を管理しその額を精算手順に応答する料金管理手順と、利用者の電子財布内蔵携帯端末から利用者特定情報を読み取り前記料金管理手順に通知し、料金額を受信しその精算を前記電子財布から行う精算手順とを有する。
【0033】
本発明の第2のホットスポットサービス方法は、無線アクセスポイントを含む接続装置を通じて利用者端末をインターネットに接続するホットスポットサービス方法であって、利用者の電子マネーICカードから利用者特定情報を読み取り通知する手順と、通知される利用者特定情報を利用者情報格納部に格納する利用者情報管理手順と、前記アクセスポイントに接続された利用者端末を前記利用者特定情報により認証し該端末の通信アドレスと通過許可を前記接続装置に指示する認証手順と、利用者の利用料金を管理しその額を精算手順に応答する料金管理手順と、利用者の前記ICカードから利用者特定情報を読み取り前記料金管理手順に通知し、料金額を受信しその精算を前記電子財布から行う精算手順とを有する。
【発明の効果】
【0034】
本発明によれば、無線ホットスポットを利用するにあたり、利用者の利便性を向上することができる。その理由は次の通りである。その場で電子財布内蔵携帯端末、或いは電子マネーICカードにより利用者登録、利用料金清算が自動ででき、後は操作性のよい利用者端末(ノートPC等)から例えば携帯端末番号等の簡素な利用者特定情報を入力するだけでサービスが利用できるためである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
次に、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明のホットスポットサービスシステムの第1の実施の形態の全体構成と、関連する電子マネー発行者システム5の構成を示すブロック図である。
【0036】
図1を参照すると、本発明のホットスポットサービスシステムは、ICカード読取装置11とICカード精算装置12からなるホットスポット改札装置1と、利用者を識別するための利用者ID(携帯端末番号等)の登録を行ない、利用者を認証し利用者端末7のインターネット4への接続を許可し、また利用者ごとの料金を管理する利用者管理装置2と、無線アクセスポイント31等を含むインターネット接続装置3から構成される。
【0037】
インターネット接続装置3は公衆ネットワークの1種であるインターネット4に接続されている。また利用者の多くは、電子財布内蔵携帯端末6を携帯しており、この電子財布に係わる電子マネー発行者システム5がインターネット4に接続されている。
【0038】
ホットスポット改札装置1は、ICカード読取装置11とICカード精算装置12を備えている。ICカード読取装置11は、ホットスポットエリアへの改札入口に設置されており、装置に利用者の電子財布内蔵携帯端末6をかざすことで、利用者情報読取手段111が電子財布と相互認証を行い、利用者情報(個人情報)を読み取り、その内の利用者特定情報(例えば携帯端末番号)を利用者管理装置2に通知する。
【0039】
ICカード精算装置12は、ホットスポットエリアからの改札出口に設置されており、装置に利用者の電子財布内蔵携帯端末6をかざすことで、電子財布により利用料金の精算を行なう。
【0040】
利用者管理装置2は、利用者情報管理手段21、認証手段22、料金管理手段23を備えている。利用者情報管理手段21はICカード読取装置11から前記利用者特定情報を受信し利用者情報格納部24に登録する。認証手段22は利用者が利用者端末7をインターネット4に接続する際に、認証を行ない、認証が成功すればインターネット4へのアクセスを許可する。料金管理手段23は、利用者の利用実績等を管理し、利用料金を算出しICカード精算装置12に通知する。
【0041】
インターネット接続装置3は、無線アクセスポイント31、L3スイッチ装置32(レイヤ3スイッチ装置)、インターネット接続ルータ33を備えている。無線アクセスポイント31は、利用者が利用者端末7(ノートパソコンやPDA、ゲーム端末等の携行できる情報処理装置で無線LAN(Local Area Network)通信機能とブラウザを搭載している)を無線接続するためのアクセスポイントである。
【0042】
L3スイッチ装置32は、各装置間を接続するスイッチ装置である。インターネット接続ルータ33は、L3スイッチ装置32により構成されたローカルエリアネットワークとインターネット4を接続するための機器である。インターネット4は、公衆ネットワークの1種であるThe Internetを指す。
【0043】
図2は、ICカード読取装置11のハードウェアの構成を示した図であり、非接触方式のICカードリーダ112、制御部113、通信部114を含む。制御部113はCPUと主記憶メモリと不揮発性記憶を備え、通信部114はイーサネット(登録商標)通信ボード等である。前記不揮発性記憶には、前記CPUに実行され、ICカードリーダ112や通信部114を制御し、利用者情報読取手段111として動作させるためのプログラムが格納されている。
【0044】
尚、ICカード精算装置12のハードウェアの構成は、個別に図示してないが、図2のICカードリーダ112に代わり非接触方式のICカードリーダライタを備え他はICカード読取装置11と同様である。不揮発性記憶には、CPUに実行され、ICカードリーダライタや通信部を制御し、利用者情報読取及び精算手段121として動作させるためのプログラム、代理店ID等が格納されている。
【0045】
図3は、利用者管理装置2のハードウェアの構成を示した図である。利用者管理装置2はサーバ装置やパソコン等のプログラム制御で動作する情報処理装置であり、キーボードやマウス等の入力装置26とディスプレイ等の出力装置27と、制御部28、通信部29、ハードディスク装置等の補助記憶装置20を含む。
【0046】
制御部28はCPUと主記憶メモリと不揮発性記憶を備え、通信部114はイーサネット(登録商標)通信ボード等である。前記補助記憶装置20には、利用者情報と前記CPUに実行され、通信部29や補助記憶装置20を制御し、利用者情報管理手段21、認証手段22、料金管理手段23として動作させるためのそれぞれのプログラムや通信処理プログラム、認証画面情報(HyperText Markup Language等で記載)が格納されている。
【0047】
図4は、L3スイッチ装置32の構成を示した図で、L3スイッチ装置32は、5個のポート部321a〜321eとスイッチ322とルーティング情報格納部324と、パケットフィルタ部323と許可アドレス格納部325と通信ログ格納部326を備える。
【0048】
ポート部321a〜321eとスイッチ322とルーティング情報格納部324とでL2(レイヤ2)スイッチングハブを構成している。パケットフィルタ部323と許可アドレス格納部325とでL3(レイヤ3)パケットフィルタを構成する。
【0049】
ポート部321a〜321eの各それぞれは、入力ポートと出力ポートを持ち、それぞれが受信データ/送信データを一時記憶するバッファを持っている。各入力ポートのバッファに一時記憶されたL2パケットの宛先MAC(Media Acces Control)アドレスが抽出され、そのMACアドレスに対応した出力ポートへスイッチされる。ルーティング情報格納部324は、各出力ポートのMACアドレスと、各出力ポートの入力選択情報を保持している。
【0050】
パケットフィルタ部323は、ポート321cからの送信パケット及び無線アクセスポイント31の配下IPアドレス宛の受信パケットについてフィルタリングを行ない、前記送信パケットの送信元IPアドレスや、前記受信パケットの宛先IPアドレスが許可アドレス格納部325に登録されている場合にそれらパケットを通過させるが、それ以外の前記送信パケットや受信パケットは阻止する。
【0051】
L3スイッチ装置32は、抜き取りの所定周期で、通過させた無線アクセスポイント31発のIPパケットの回数をIPアドレス別にカウントし、これらの許可IPアドレス宛の受信パケットの回数も同様にカウントし、通信ログ格納部326に格納する。
【0052】
図5(1)に示す様に電子財布内蔵携帯端末6には内蔵型ICカード61が実装され、図5(2)に示す様に内蔵型ICカード61はアンテナ及び通信部611、CPUやメモリ等の制御部612、フラッシュメモリ等の不揮発性記憶部613を含み構成されている。
【0053】
図6は不揮発性記憶部613の内容例を示した図であり、プログラム記憶域には共通制御プログラムと電子マネープログラムを含み、データ記憶域にはICカード種別が格納されている。また、電子マネー用データ記憶域には、相互認証用情報と電子マネーカード識別情報(発行者ID+利用者ID)と利用者情報(氏名、携帯電話番号、性別、生年月日)パスワード、残高金額、利用履歴が記憶されている。
【0054】
次に、本発明の第1の実施の形態の動作について図面を参照して説明する。図7及び図8は、本発明の動作を示すフローチャートである。図7を参照すると、ICカード読取装置11がインクワイヤ(問い合わせ)動作を開始しており(ステップ1)、利用者は、電子財布内蔵携帯端末6を改札入口に設置されたICカード読取装置11にかざし、ホットスポットエリアへ入室する(ステップ2)。
【0055】
ICカード読取装置11は、内蔵型ICカード61より所定のICカード種別を示す応答を受信すると(ステップ3)、電子マネーカードを指定し相互認証を行う(ステップ4)。
【0056】
ICカード読取装置11は内蔵型ICカード61より利用者情報を取得し、その内指定された情報(携帯端末番号)を利用者管理装置2に送信する(ステップ5)。利用者管理装置2が、受信した利用者の携帯端末番号を利用者情報格納部24に登録する(ステップ6)。
【0057】
利用者端末7を無線アクセスポイント31に接続する。例えば、無線アクセスポイント31は利用者端末7と通信してないときは自アドレスを同報通知する動作を行っており、利用者端末7は内蔵の無線LANボードやドライバによりアクセスポイントとそのMACアドレスを把握して表示するので、利用者が接続指示操作をするとそのMACアドレスとのレイヤ2の通信を確立する。
【0058】
次に、IPアドレスの取得要求し、無線アクセスポイント31からIPアドレス及びサブネットマスク(以降IPアドレスとする)を取得し、それまでのIPアドレスと交換し設定する。次に利用者端末7のブラウザが利用者管理装置2の認証手段22の代表部にアクセスする(ステップ7)。
【0059】
認証手段22は認証画面情報(HTML等で記載された入力画面や手続き)をブラウザに送信し(ステップ8)、ブラウザが入力された携帯端末番号と送信操作を受け認証手段22の認証実行手段に送信する(ステップ9)。
【0060】
ステップ10では、認証手段22が携帯端末番号を受信しその送信元IPアドレスも控える(認証手段22が通信処理プログラムにIPアドレスを要求し取得する)。認証手段22が携帯端末番号は利用者情報格納部24に登録済みか判定する(ステップ11)。
【0061】
携帯端末番号が登録されてない場合は(ステップ12)、認証手段22が認証失敗の旨や修正動作指示メッセージを送信し(ステップ13)、利用者は状況に応じ、認証画面を見ながら携帯端末番号を入れ直すか、或いは利用者が携帯している電子財布内蔵携帯端末6をICカード読取装置11にかざすので、それぞれステップ9、或いはステップ2から処理される。
【0062】
登録済みであれば(ステップ12)、認証手段22が控えたIPアドレスと、許可アドレス情報登録指示をL3スイッチ装置32に送信する。L3スイッチ装置32は受信したIPアドレスを許可アドレス格納部325に登録する(ステップ14)。これにより利用者端末7が無線アクセスポイント31を通じインターネット接続ルータ33宛に送信するパケットや、利用者端末7宛のパケットを通過させる。認証手段22が認証成功メッセージを利用者端末7のブラウザに送信し、利用者情報格納部24の対応エントリにステップ10で控えておいたIPアドレスと開始時刻(直前に取得した現在時刻)を追記する(ステップ15)。
【0063】
利用者端末7がインターネットを利用する(ステップ16)。L3スイッチ装置32が利用者端末7とインターネット接続ルータ33間のIPパケットを許可アドレス単位でカウントし通信ログ格納部326に記録する(ステップ17)。料金管理手段23が周期的に通信ログの読出を要求し(ステップ18)、L3スイッチ装置32がその周期の通信ログ情報を返信する(ステップ19)。
【0064】
通信ログ情報の各ブロックは、許可IPアドレスとその通信回数を含み、料金管理手段23が受信した通信ログ情報のIPアドレスをキーとして利用者情報格納部の対応エントリを検索しそのエントリの通信回数データに反映(加算)する(ステップ20)。
【0065】
利用者は、インターネットの利用を終え、利用者端末7のIPアドレスを元に戻す処理を起動し、利用者端末7をシャットダウンしパワーオフする。ホットスポットエリアからの退出時に電子財布内蔵携帯端末6をICカード精算装置12にかざす(ステップ21)。
【0066】
利用者情報読取及び精算手段121が所定のICカード種別を示す応答を受信し(ステップ22)、電子マネーカードを指定し相互認証する(ステップ23)。利用者情報読取及び精算手段121が内蔵型ICカード61より電子マネーカード識別情報と利用者情報、残高を取得し、利用者情報の内、予め指定された情報(携帯端末番号)を料金管理手段23に送信する(ステップ24)。
【0067】
料金管理手段23が携帯端末番号を受信し、現在時刻も取得し(ステップ25)、携帯端末番号で利用者情報格納部24を検索し対応するエントリから利用開始時刻と通信回数を読み出し、ステップ25で取得の時刻と開始時刻より利用時間を算出し、利用時間と通信回数から利用料金額を算出し、精算要求と利用料金額と携帯端末番号(利用者特定情報)をICカード精算装置12に送信する(ステップ26)。
【0068】
また前記エントリに記録されているIPアドレスと解除指示をL3スイッチ装置32や無線アクセスポイント31に送信し、L3スイッチ装置32が許可アドレス格納部325よりそのIPアドレスの有効性フラグをリセットする。無線アクセスポイント31は受信したIPアドレスの使用中フラグをリセットし割り当て対象とする(ステップ27)。
【0069】
利用者情報読取及び精算手段121が、電子マネーカード識別情報(利用者ID)と利用者情報と残高と支払額(請求額)とに代理店IDと証明情報を付加し電子マネー発行者システム5に送信する(ステップ28)。
【0070】
電子マネー発行者システム5の支払処理手段51が受信情報の正当性を確認し(ステップ29)、利用者情報及び残高格納部52の該当ユーザの残高から支払額を差し引き更新し利用履歴を追加する。次に代理店情報及び残高格納部53の該当代理店の残高に支払額分を加算し更新し、利用者情報読取及び精算手段121に残高更新指示、利用履歴追記指示を送信する(ステップ30)。
【0071】
利用者情報読取及び精算手段121が内蔵型ICカード61に更新後残高と利用履歴を書込む(ステップ31)。
【0072】
尚、L3スイッチ装置32が通信ログ記録機能を持たず、料金管理手段23が、利用者情報格納部24の各利用者の開始時刻と前記ステップ25で取得の時刻(終了時刻)より利用時間を算出し、利用時間にみにより利用料金額を決める実施例もある。また、各利用者の開始時刻と終了時刻は管理せず、通信回数のみにより利用料金額を決める実施例もある。
【0073】
上記説明では利用者管理装置2は1台のサーバ装置等のコンピュータとした例で説明したが、利用者管理装置2を複数のコンピュータで構成してもよい。L3スイッチ装置の接続ポート数は7ポート等でもよい。
【0074】
本実施形態によれば、無線ホットスポットを利用するにあたり、利用者の利便性を向上する効果を有する。その理由は、その場で電子財布内蔵携帯端末により利用者登録、利用料金清算が自動ででき、後は操作性のよい利用者端末(ノートPC等)から例えば携帯端末番号等の簡素な利用者特定情報を入力するだけでサービスが利用できるためである。
【0075】
次に内蔵型ICカードからICカード読取装置11が自動取得した利用者情報の一部を利用者特定情報とし、料金精算時に内蔵型ICカードからICカード精算装置12が自動取得した利用者情報他の情報が電子マネー発行者システム5の格納情報と照合されるので、携帯端末番号等が偽装されにくく、偽装されてもその場で不正利用を検出できる効果を有する。
【0076】
また、サービスエリアへの入場時に電子財布内蔵携帯端末6を非接触で瞬時に読み取るので、人手による工数を掛けずに利用意思の無い顧客のサービスエリアへの入場を制御できる効果も有する。
【0077】
また、ローカル網をL3スイッチ装置32によるスイッチングハブで構成しており、無線アクセスポイント31とインターネット4間の主要通信と、ホットスポット改札装置1と利用者管理装置2間の管理用通信等が同時に独立して行えるので、管理通信による主要通信への影響を低減できる効果を有する。
【0078】
次に本発明の第2の実施の形態について図面を参照し説明する。図9は本発明のホットスポットサービスシステムの第2の実施の形態の全体構成を示したブロック図である。
【0079】
図9を参照すると、本実施形態では電子財布内蔵携帯端末6の代わりに電子マネーICカード9を用いる。電子マネーICカード9の構成は図5(2)に示す構成と同様である。
【0080】
図9に戻り、本実施形態ではL3スイッチ装置32は含まず、無線アクセスポイント31、インターネット接続ルータ33A、ICカード読取装置11、ICカード精算装置12がLAN10(ローカルエリアネットワーク)で接続されている。
【0081】
インターネット接続ルータ33Aは、ルータ機能の他パケットフィルタ機能(図4のパケットフィルタ部323、許可アドレス格納部325)及び通信ログ機能を含む。
【0082】
本実施形態の動作については、前記第1の実施の形態の動作説明における、電子財布内蔵携帯端末6や内蔵型ICカード61を電子マネーICカード9に置き換え、L3スイッチ装置32をインターネット接続ルータ33Aに置き換えれば他は同様である。但しステップ4,23では電子マネーICカード9とICカード読取装置11、或いはICカード精算装置12が単に相互認証する。
【0083】
本実施形態によれば、無線ホットスポットを利用するにあたり、利用者の利便性を向上する効果を有する。その理由は、その場で電子マネーICカード9により利用者登録、利用料金清算が自動ででき、後は操作性のよい利用者端末(ノートPC等)から例えば携帯端末番号、或いは自宅の固定電話番号等の簡素な利用者特定情報を入力するだけでサービスが利用できるためである。
【0084】
次に電子マネーICカード9からICカード読取装置11が自動取得した利用者情報の一部を利用者特定情報とし、料金精算時に電子マネーICカード9からICカード精算装置12が自動取得した利用者情報他の情報が電子マネー発行者システム5の格納情報と照合されるので、利用者特定情報が偽装されにくく、偽装されてもその場で不正利用を検出できる効果を有する。
【0085】
また、サービスエリアへの入場時に電子マネーICカード9を非接触で瞬時に読み取るので、人手による工数を掛けずに利用意思の無い顧客のサービスエリアへの入場を制御できる効果も有する。
【0086】
以上説明した第1や第2の実施の形態の他、第1の実施の形態の電子財布内蔵携帯端末6を電子マネーICカード9に置き換えただけの実施形態や、第1の実施の形態のL3スイッチ装置32をLAN10に置き換えただけの実施形態であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0087】
本発明は、駅や空港などの待合室や企業における来客スペースでの適用が考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】本発明のホットスポットサービスシステムの第1の実施の形態の全体構成と、関連する電子マネー発行者システム5の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明のICカード読取装置11のハードウェアの構成を示す図である。
【図3】本発明の利用者管理装置2のハードウェアの構成を示す図である。
【図4】本発明のL3スイッチ装置32の構成を示す図である。
【図5】(1)は本発明の電子財布内蔵携帯端末6に内蔵型ICカード61が実装されていることを示す図で、(2)は本発明の内蔵型ICカード61の構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の内蔵型ICカード61の不揮発性記憶部613の内容例を示す図である。
【図7】本発明の動作を示すフローチャートである。
【図8】本発明の動作を示すフローチャートである。
【図9】本発明のホットスポットサービスシステムの第2の実施の形態の全体構成と、関連する電子マネー発行者システム5の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0089】
1 ホットスポット改札装置
11 ICカード読取装置
111 利用者情報読取手段
112 ICカードリーダ
113 制御部
114 通信部
12 ICカード精算装置
121 利用者情報読取及び精算手段
2 利用者管理装置
21 利用者情報管理手段
22 認証手段
23 料金管理手段
24 利用者情報格納部
20 補助記憶装置
26 入力装置
27 出力装置
28 制御部
29 通信部
3 インターネット接続装置
31 無線アクセスポイント
32 L3スイッチ装置
321a〜321e ポート部
322 スイッチ
323 パケットフィルタ部
324 ルーティング情報格納部
325 許可アドレス格納部
326 通信ログ格納部
33、33A インターネット接続ルータ
4 インターネット
5 電子マネー発行者システム
51 支払処理手段
52 利用者情報及び残高格納部
53 代理店情報及び残高格納部
6 電子財布内蔵携帯端末
61 内蔵型ICカード
611 通信部
612 制御部
613 不揮発性記憶部
7 利用者端末
9 電子マネーICカード
10 LAN

【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者端末をインターネットに接続するホットスポットサービスシステムであって、
前記利用者端末と、
前記利用者が携帯しICカードを内蔵する電子財布内蔵携帯端末と、
ローカル網に接続され、利用者の電子財布内蔵携帯端末から利用者特定情報を読み取り通知する手段と利用料金の精算を前記電子財布から行う精算手段を有するホットスポット改札装置と、
前記利用者端末の接続先である無線アクセスポイントを有し、前記アクセスポイントを前記ローカル網とパケットフィルタ手段とルータとを通じインターネットに接続する接続装置と、
前記ローカル網に接続され、前記通知される利用者特定情報を利用者情報格納部に格納する利用者情報管理手段、前記アクセスポイントに接続された利用者端末を前記特定情報により認証し該端末の通信アドレスと通過許可を前記フィルタ手段に指示する認証手段、利用者の利用料金を管理しその額を前記精算手段に応答する料金管理手段を有する管理装置とを備えることを特徴とするホットスポットサービスシステム。
【請求項2】
利用者端末をインターネットに接続するホットスポットサービスシステムであって、
前記利用者端末と、
前記利用者の電子マネーを含むICカードと、
ローカル網に接続され、利用者のICカードから利用者特定情報を読み取り通知する手段と利用料金の精算を前記電子マネーから行う精算手段を有するホットスポット改札装置と、
前記利用者端末の接続先である無線アクセスポイントを有し、前記アクセスポイントを前記ローカル網とパケットフィルタ手段とルータとを通じインターネットに接続する接続装置と、
前記ローカル網に接続され、前記通知される利用者特定情報を利用者情報格納部に格納する利用者情報管理手段、前記アクセスポイントに接続された利用者端末を前記特定情報により認証し該端末の通信アドレスと通過許可を前記フィルタ手段に指示する認証手段、利用者の利用料金を管理しその額を前記精算手段に応答する料金管理手段を有する管理装置とを備えることを特徴とするホットスポットサービスシステム。
【請求項3】
前記、ホットスポット改札装置の前記読み取り通知する手段が、前記ICカードと非接触で通信し、相互認証し前記ICカードより利用者情報を読み取り、該情報内の利用者特定情報を前記利用者情報管理手段に通知し、
前記精算手段が前記同様に前記ICカードより利用者情報と電子マネーカード識別情報を読み取り、前記利用者特定情報を前記料金管理手段に通知し、利用料金額を受け、
前記識別情報と前記料金額と支払要求と代理店識別を電子マネー発行者システムに送信し、前記電子マネー発行者システムから指示を受け、前記ICカードの電子マネー残高を更新することを特徴とする請求項1、または2に記載のホットスポットサービスシステム。
【請求項4】
前記管理装置の認証手段が、認証した利用者端末の通信アドレスと通過許可を指示すると、その時刻を開始時刻として利用者情報格納部の対応する利用者のエントリに格納し、
前記管理装置の料金管理手段が、前記精算手段より利用者特定情報を通知されると、その時刻を終了時刻とし、利用者情報格納部から該利用者の開始時刻を読み出し、これらの時刻情報から利用時間を算出し、利用時間に応じ料金額を算出することを特徴とする請求項1、または2に記載のホットスポットサービスシステム。
【請求項5】
前記接続装置が、通過許可された通信アドレスを格納し、送信元アドレスや送信先アドレスを前記格納された通信アドレスとするパケットについてそのアドレス単位の回数を通信ログ格納部に記録する手段を有し、
前記管理装置の認証手段が、認証した利用者端末の通信アドレスと通過許可を指示すると、その通信アドレスを前記利用者情報格納部の対応する利用者のエントリに格納し、周期的に前記通信ログを受信し、利用者情報格納部の各利用者の通信回数に反映する手段を有し、
前記管理装置の料金管理手段が、前記精算手段より利用者特定情報を通知されると、利用者情報格納部から該利用者の通信回数を読み出し、これに応じ料金額を算出することを特徴とする請求項1、または2に記載のホットスポットサービスシステム。
【請求項6】
前記接続装置が、通過許可された通信アドレスを格納し、送信元アドレスや送信先アドレスを前記格納された通信アドレスとするパケットについてそのアドレス単位の回数を通信ログ格納部に記録する手段を有し、
前記管理装置の認証手段が、認証した利用者端末の通信アドレスと通過許可を指示すると、その時刻を開始時刻とし前記通信アドレスと共に前記利用者情報格納部の対応する利用者のエントリに格納し、周期的に前記通信ログを受信し、利用者情報格納部の各利用者の通信回数に反映する手段を有し、
前記管理装置の料金管理手段が、前記精算手段より利用者特定情報を通知されると、その時刻を終了時刻とし、利用者情報格納部から該利用者の開始時刻と通信回数を読み出し、前記終了時刻情報と開始時刻情報から利用時間を算出し、利用時間と通信回数に応じ料金額を算出することを特徴とする請求項1、または2に記載のホットスポットサービスシステム。
【請求項7】
前記利用者特定情報を利用者の携帯端末番号とすることを特徴とする請求項1、または2に記載のホットスポットサービスシステム。
【請求項8】
前記ローカル網とパケットフィルタ手段とを、前記無線アクセスポイントと前記ホットスポット改札装置と前記管理装置と前記ルータ向けポートが接続されるスイッチと前記ルータ向けポートのパケットフィルタを持つレイヤ3スイッチ装置で構成することを特徴とする請求項1、または2に記載のホットスポットサービスシステム。
【請求項9】
無線アクセスポイントを含む接続装置を通じて利用者端末をインターネットに接続するホットスポットサービスシステムにおける管理装置であって、
前記システムのローカル網に接続され、
ICカード読取装置から通知される利用者特定情報を利用者情報格納部に格納する利用者情報管理手段と、
前記アクセスポイントに接続された利用者端末を前記利用者特定情報により認証し該端末の通信アドレスと通過許可を前記接続装置に指示する認証手段と、
利用者の利用料金を管理しその額をICカード精算装置に応答する料金管理手段を有することを特徴とする管理装置。
【請求項10】
前記認証手段が、認証した利用者端末の通信アドレスと通過許可を指示すると、その時刻を開始時刻として利用者情報格納部の対応する利用者のエントリに格納し、
前記料金管理手段が、前記ICカード精算装置より利用者特定情報を通知されると、その時刻を終了時刻とし、利用者情報格納部から該利用者の開始時刻を読み出し、これらの時刻情報から利用時間を算出し、利用時間に応じ料金額を算出することを特徴とする請求項9に記載の管理装置。
【請求項11】
前記認証手段が、認証した利用者端末の通信アドレスと通過許可を指示すると、その通信アドレスを前記利用者情報格納部の対応する利用者のエントリに格納し、周期的に前記接続装置より通信ログを受信し、その内容を利用者情報格納部の各利用者の通信回数に反映する手段を有し、
前記料金管理手段が、前記ICカード精算装置より利用者特定情報を通知されると、利用者情報格納部から該利用者の通信回数を読み出し、これに応じ料金額を算出することを特徴とする請求項9に記載の管理装置。
【請求項12】
前記認証手段が、認証した利用者端末の通信アドレスと通過許可を指示すると、その時刻を開始時刻とし前記通信アドレスと共に前記利用者情報格納部の対応する利用者のエントリに格納し、周期的に前記通信ログを受信し、その内容を利用者情報格納部の各利用者の通信回数に反映する手段を有し、
前記料金管理手段が、前記ICカード精算装置より利用者特定情報を通知されると、その時刻を終了時刻とし、利用者情報格納部から該利用者の開始時刻と通信回数を読み出し、前記終了時刻情報と開始時刻情報から利用時間を算出し、利用時間と通信回数に応じ料金額を算出することを特徴とする請求項9に記載の管理装置。
【請求項13】
前記利用者特定情報を利用者の携帯端末番号とすることを特徴とする請求項9に記載の管理装置。
【請求項14】
無線アクセスポイントを含む接続装置を通じて利用者端末をインターネットに接続するホットスポットサービスシステムにおけるプログラムであって、
ICカード読取装置から通知される利用者特定情報を利用者情報格納部に格納する利用者情報管理手順と、
前記アクセスポイントに接続された利用者端末を前記利用者特定情報により認証し該端末の通信アドレスと通過許可を前記接続装置に指示する認証手順と、
利用者の利用料金を管理しその額をICカード精算装置に応答する料金管理手順を管理コンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項15】
前記認証手順が、認証した利用者端末の通信アドレスと通過許可を指示すると、その時刻を開始時刻として利用者情報格納部の対応する利用者のエントリに格納し、
前記料金管理手順が、前記ICカード精算手段より利用者特定情報を通知されると、その時刻を終了時刻とし、利用者情報格納部から該利用者の開始時刻を読み出し、これらの時刻情報から利用時間を算出し、利用時間に応じ料金額を算出することを特徴とする請求項14に記載のプログラム。
【請求項16】
前記認証手順が、認証した利用者端末の通信アドレスと通過許可を指示すると、その通信アドレスを前記利用者情報格納部の対応する利用者のエントリに格納し、周期的に前記接続装置より通信ログを受信し、その内容を利用者情報格納部の各利用者の通信回数に反映し、
前記料金管理手順が、前記ICカード精算装置より利用者特定情報を通知されると、利用者情報格納部から該利用者の通信回数を読み出し、これに応じ料金額を算出することを特徴とする請求項14に記載のプログラム。
【請求項17】
前記認証手順が、認証した利用者端末の通信アドレスと通過許可を指示すると、その時刻を開始時刻とし前記通信アドレスと共に前記利用者情報格納部の対応する利用者のエントリに格納し、周期的に前記通信ログを受信し、その内容を利用者情報格納部の各利用者の通信回数に反映し、
前記料金管理手順が、前記ICカード精算装置より利用者特定情報を通知されると、その時刻を終了時刻とし、利用者情報格納部から該利用者の開始時刻と通信回数を読み出し、前記終了時刻情報と開始時刻情報から利用時間を算出し、利用時間と通信回数に応じ料金額を算出することを特徴とする請求項14に記載のプログラム。
【請求項18】
前記利用者特定情報を利用者の携帯端末番号とすることを特徴とする請求項14に記載のプログラム。
【請求項19】
無線アクセスポイントを含む接続装置を通じて利用者端末をインターネットに接続するホットスポットサービス方法であって、
利用者の電子財布内蔵携帯端末から利用者特定情報を読み取り通知する手順と、
通知される利用者特定情報を利用者情報格納部に格納する利用者情報管理手順と、
前記アクセスポイントに接続された利用者端末を前記利用者特定情報により認証し該端末の通信アドレスと通過許可を前記接続装置に指示する認証手順と、
利用者の利用料金を管理しその額を精算手順に応答する料金管理手順と、
利用者の電子財布内蔵携帯端末から利用者特定情報を読み取り前記料金管理手順に通知し、料金額を受信しその精算を前記電子財布から行う精算手順とを有することを特徴とするホットスポットサービス方法。
【請求項20】
無線アクセスポイントを含む接続装置を通じて利用者端末をインターネットに接続するホットスポットサービス方法であって、
利用者の電子マネーICカードから利用者特定情報を読み取り通知する手順と、
通知される利用者特定情報を利用者情報格納部に格納する利用者情報管理手順と、
前記アクセスポイントに接続された利用者端末を前記利用者特定情報により認証し該端末の通信アドレスと通過許可を前記接続装置に指示する認証手順と、
利用者の利用料金を管理しその額を精算手順に応答する料金管理手順と、
利用者の前記ICカードから利用者特定情報を読み取り前記料金管理手順に通知し、料金額を受信しその精算を前記電子財布から行う精算手順とを有することを特徴とするホットスポットサービス方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−209979(P2008−209979A)
【公開日】平成20年9月11日(2008.9.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−43502(P2007−43502)
【出願日】平成19年2月23日(2007.2.23)
【出願人】(000213301)中部日本電気ソフトウェア株式会社 (56)
【Fターム(参考)】