説明

ホームおよびパーソナルケア組成物

本発明は、タンパク質またはペプチドにより安定化したシリコーン水中油型エマルジョンと、少なくとも1つのホームおよびパーソナルケア成分とを含むホームおよびパーソナルケア組成物に関する。かかる組成物は毛髪、皮膚および織物のケアおよびコンディショニングについて所望の特性をもたらす傾向がある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2008年12月15日付け出願の英国特許出願第0822823.1号の優先権を主張し、その開示をここに参照して援用する。
【0002】
本発明は、連続水相中に分散したシリコーン油の液滴を含有するシリコーン水中油型エマルジョンを含むホームおよびパーソナルケア組成物に関する。シリコーン(オルガノポリシロキサン)は毛髪のつやおよび健康的な外観を向上させるために多くのヘアケア製品中に存在し、また皮膚の滑らかな感触を向上させるためにスキンケア製品中にも存在する。シリコーンは織物に柔らかい手触りを与えるためにすすぎサイクル織物柔軟剤のような洗濯製品中に存在する。
【背景技術】
【0003】
ますます多くの末端使用者がアレルギーを発現させており、従って、界面活性剤として刺激性および感作性分子を含有しない製品を必要としている。これは、おしり拭きまたはベビーシャンプーのような幼い子ども用に設計した製剤について特に当てはまる。両親媒性界面活性剤はまた、下水に廃棄すると泡を多く発生させることがあり、水中生物に友好的でない。食品、化粧品および家庭用品のようないくつかの用途では、処方の自由および界面活性剤の選択は法律により制限されている。
【発明の概要】
【0004】
本発明は、タンパク質またはペプチドにより安定化したシリコーン水中油型エマルジョンと、少なくとも1つのホームおよび/またはパーソナルケア成分とを含むホームおよびパーソナルケア組成物に関する。かかる組成物は毛髪、皮膚および織物のケアおよびコンディショニングについて所望の特性をもたらす傾向がある。
【発明を実施するための形態】
【0005】
タンパク質またはペプチドにより安定化したシリコーン水中油型エマルジョンと、少なくとも1つのホームおよび/またはパーソナルケア成分とを含むホームおよびパーソナルケア組成物について以下にさらに記載する。
【0006】
タンパク質またはペプチドにより安定化したシリコーン水中油型エマルジョンのシリコーン油相は、一般に液体オルガノポリシロキサン組成物を含む。液体オルガノポリシロキサン組成物は、例えば少なくとも1または5mm/sから1または20m/sまでのバルク粘度を有することができる。液体オルガノポリシロキサンは、ポリジメチルシロキサンのような例えば粘度100〜60000mm/sのほぼ線状ポリジオルガノシロキサンとすることができるが、分岐および/または環状ポリシロキサンを乳化してもよい。オルガノポリシロキサン流体は非反応性液、例えばトリメチルシロキシ単位で末端処理した線状ポリジメチルシロキサンであってもよく、または反応性オルガノポリシロキサン流体であってもよい。
【0007】
シリコーン油相は、2つ以上のオルガノポリシロキサンの混合物であってもよい。例えば、シリコーン油相は固体オルガノポリシロキサンガムもしくは樹脂の溶液、または高粘度オルガノポリシロキサンガムの低粘度オルガノポリシロキサン流体中の溶液であってもよい。オルガノポリシロキサンガムは、例えば1000cm/sより高いか、または100000cm/sよりも高い粘度を有することができる。低粘度オルガノポリシロキサン流体は、例えば1〜1000mm2/s(1〜1000mm/s)の粘度を有することができる。低粘度オルガノポリシロキサン流体は、デカメチルシクロペンタシロキサンのような環状ポリジオルガノシロキサンおよび/またはトリメチルシロキシ単位で末端処理した線状ポリジメチルシロキサンのような線状ポリジオルガノシロキサンであってもよい。
【0008】
反応性オルガノポリシロキサン流体は、例えばヒドロキシル(Si−OHまたはアルコール基)、アミノ、ビニルまたはSi−H基のような反応性基を含有することができる。反応性オルガノポリシロキサン流体は、例えばシラノール末端ポリジメチルシロキサンであってもよい。反応性オルガノポリシロキサン流体を非反応性オルガノポリシロキサン流体と混合することができる。或いはまた、アミノ官能性オルガノポリシロキサンを、アミノ官能性オルガノポリシロキサンの重量に対し少なくとも30%、あるいは少なくとも50%のトリメチルシロキシ単位で末端処理した線状ポリジメチルシロキサンのような非反応性オルガノポリシロキサン流体と混合する。
【0009】
シリコーン油相は、一般にエマルジョンの≧3重量%の量で存在し、通常≧10または20%の量で存在してシリコーンエマルジョンの効率的な分散を可能にする。シリコーン油相は、エマルジョンの最大90重量%、あるいは85またはあるいは86%を形成することができる。パーソナルケア製品中に混和しやすい代表的なエマルジョンは、25〜65重量%のシリコーン油相、あるいは45〜55%のシリコーン油相を含有することができる。
【0010】
広範囲のタンパク質およびペプチドがシリコーン水中油型エマルジョンを安定化するのに効果的である。タンパク質は、例えばカゼインまたはホエータンパク質のような牛乳タンパク質であってもよい。植物性タンパク質、とくに小麦タンパク質(グルテン)のような穀物タンパク質も効果的であると見出された。アーモンドのようなナッツもしくは他の豆類由来のタンパク質、すなわち大豆タンパク質も効果的であり得る。タンパク質は塩のような誘導体の形態とすることができ、例えばカゼインはカゼイン酸ナトリウムの形態であってもよい。適当なカゼイン酸ナトリウムは商標「Lactalis」で販売されている。タンパク質を部分加水分解することができる。牛乳タンパク質は加水分解なしで非常に効果的なエマルジョン安定剤であるが、植物性タンパク質は部分加水分解形態でより効果的になり得る。かかる加水分解タンパク質の例としては、Tate & Lyle社より商標「Meripro 705」および「Meripro 711」で販売される部分加水分解グルテン製品、ならびにCognis社より商標「Gluadin Almond」で販売されるアーモンド抽出タンパク質加水分解物がある。
【0011】
すべてのタンパク質およびペプチドがシリコーン水中油型エマルジョンを安定化するのに効果的であるわけではない。毛髪および羊毛の主要構造タンパク質であるケラチンのような天然機能が構造タンパク質としてのものであるタンパク質は、一般にシリコーンを乳化するのに効果的ではない。タンパク質ではなくセルロースが主要天然構造物質である植物からのタンパク質は、通常牛乳タンパク質のような天然エマルジョンからのタンパク質と同様にシリコーンの乳化をもたらす。候補タンパク質の有効性は、等量のジメチコーンおよびタンパク質の2%水溶液を高せん断ミキサーで混合し、混合後エマルジョンが形成されるかまたはジメチコーンが水相から分離するかを観察することにより試験することができる。エマルジョンが形成され、かつ平均粒径および分散の90パーセンタイルが少なくとも2週間維持される場合、タンパク質は効果的であるが、エマルジョンの粒径および安定性の向上はおそらく材料の割合を変えるか、またはより高性能な乳化装置を用いることにより達成することができる。
【0012】
シリコーンを乳化するのに効果的であるタンパク質でも、時間とともにエマルジョンの安定化の度合いが変化し得る。例えば、小麦タンパク質加水分解物「Meripro 705」およびより広範に加水分解した「Meripro 711」はともにシリコーンを乳化するが、「Meripro 705」を用いて形成したエマルジョンは長期保存に対してより安定である。また、「Meripro 705」を用いて形成したエマルジョンは「Gluadin Almond」を用いて形成したエマルジョンより長期保存に対して一層安定である。カゼインのような牛乳タンパク質を用いて形成した油中シリコーン型エマルジョンは、一般に良好な長期安定性を有する。
【0013】
タンパク質の混合物、例えば牛乳タンパク質と植物性タンパク質または部分加水分解植物性タンパク質のような異なる供給源からのタンパク質の混合物を用いてエマルジョンを安定化することができる。
【0014】
エマルジョン中のタンパク質の量は、エマルジョンの安定化を達成するため一般にエマルジョンの≧0.25重量%であり、あるいは≧0.5または0.75%である。エマルジョン中のタンパク質の量は、エマルジョンの20重量%までとすることができ、10〜20%のタンパク質濃度が最小粒径エマルジョンをもたらすことができるが、0.5〜7%、とくに0.75〜2.5%のタンパク質濃度は1〜30μmの範囲の平均粒径のシリコーン水中油型エマルジョンを効果的に安定化する。
【0015】
タンパク質またはペプチドにより安定化したシリコーン水中油型エマルジョンは、一般に水、シリコーン油およびタンパク質またはペプチドを高せん断下で混合することにより製造することができる。都合のよいことには、タンパク質またはペプチドをシリコーン油と混合する前に水に溶解することができる。高せん断混合装置は、シリコーン水中油型生産に既知のもののいずれかとすることができる。例えば、タンパク質水溶液およびシリコーン油を、Ultra Turrax(商標)のようなローター/ステーター混合装置で混合することができる。必要に応じて、高せん断を印加する装置、例えばホモジナイザー、とくにRannie(商標)ホモジナイザーのような2段加圧式ホモジナイザー、マイクロフルイダイザー、またはソノレーター(超音波ミキサー)でさらなる混合を行ってより小粒径のエマルジョンを得ることができる。
【0016】
高い割合のシリコーン油相、例えば60重量%より多いシリコーンを含有するエマルジョンを調製する場合、シリコーンをタンパク質またはペプチドおよび少量の水と高い機械的せん断下で混合して、低せん断速度で非常に高い粘度(低せん断速度でシリコーンポリマー単独よりもさらにより粘性である)を有する非ニュートン性の「粘性相」を形成することができる。この場合の高せん断混合は、歯科用ミキサーのような粘性ペーストを扱うために設計されたミキサーで行う。混合を継続すると、「粘性相」が水中油型エマルジョンに転化し、これを必要に応じて任意で追加のタンパク質またはペプチドを含有する追加の水で希釈することができる。
【0017】
乳化はバッチ式でまたは連続的に行うことができ、例えばタンパク質水溶液およびシリコーン油を国際公開第02/42360−A2号に記載されたような連続乳化装置に供給することができる。あらゆる混合装置において、混合用具をあるいは水性シリコーン油混合物中に浸漬させ、空気の取り込みおよび泡形成を最小化する。
【0018】
乳化は0〜60℃、あるいは15〜50℃の範囲内の温度で行う。高温はタンパク質を変性、すなわちタンパク質を不可逆的に凝集させ得るので、エマルジョンをその生成中に60℃より高い温度で加熱してはならない。
【0019】
エマルジョンの粒径はタンパク質乳化剤の量およびタイプ、シリコーン油の量およびタイプならびに混合中に印加するせん断度のような多くの要因によって決まる。エマルジョン中のシリコーン油液滴の中央粒径は一般的に≧0.2μm、あるいは≧0.4μmであり、≦100μm、あるいは≦70μmであってもよいが、通常は≦30または50μmである。
【0020】
タンパク質またはペプチドにより安定化したシリコーン水中油型エマルジョンは、エマルジョン中での細菌増殖を回避するため、殺生物剤、とくに殺菌剤を含有することができる。細菌増殖はカビ形成を引き起こし、またエマルジョンの長期安定性を低下させ得るタンパク質またはペプチドの分解も生起し得る。適当な殺菌剤の一例はGlycacil L(商標)(Lonza社による)である。殺菌剤は、例えばエマルジョンの0.01〜0.25重量%の量で存在することができる。
【0021】
一般に、エマルジョンは非ポリマー性の両親媒性界面活性剤を含有しない。かかる従来の界面活性剤は、好ましくなくタンパク質乳化剤と競合する場合がある。任意の非ポリマー性の両親媒性界面活性剤がエマルジョン中に存在する場合、これはタンパク質またはペプチドの重量に対し≦25重量%、あるいは≦10%、またエマルジョンの重量に対し≦0.1重量%、あるいは≦0.02%の量で存在する。
【0022】
タンパク質またはペプチドにより安定化したシリコーン水中油型エマルジョンは、タンパク質またはペプチドと好ましくなく相互作用しないという条件で、シリコーン水中油型エマルジョンにおいて既知の1つ以上の他の添加剤を含有することができる。固体添加剤が少量で存在することができる;例えばシリコーン消泡エマルジョンを形成する場合、乳化前に細粒疎水性シリカをポリジオルガノシロキサン流体と混合することができる。存在し得る他の添加剤としては、UV安定剤、抗酸化剤、香料、皮膚軟化剤または医薬もしくは化粧品活性物質が挙げられる。他の添加剤は、エマルジョンの重量に対し0〜30重量%の量で存在することができる。
【0023】
シリコーン水中油型エマルジョンは、3〜90重量%、あるいは5〜75%、あるいは10〜60%のシリコーン油相を含み;エマルジョンの0.25〜10重量%、あるいは0.5〜8%、あるいは1〜6%の量で存在するタンパク質またはペプチドにより安定化し、残部は水および他の添加剤である。水は1〜96.75%、あるいは10〜75%、あるいは10〜50%の量で存在することができる。
【0024】
「ホームおよび/またはパーソナルケア成分」の定義は、ホームおよび/またはパーソナルケアの分野で有用な成分である。含まれる成分はとくに、保湿、洗浄、徹底洗浄、引き締め、調整、皮膚美白、保護(とくに紫外線または低温および大気汚染のような他の攻撃的要因に対する保護)、老化防止(とくにしわ防止および/またはしわ取り)および痩身ケアのような皮膚のケア;コンディショニング、カラーリング、縮毛矯正、ボリュームアップ、つや出しのような毛髪のケア;柔軟性、カラー維持、アイロンがけしやすさ、しわ防止、吸水性、黄ばみ防止、速乾性のような織物のケアに用いられる成分である。
【0025】
スキンケア成分は、皮膚軟化剤、保湿剤、着色剤、染料、UV吸収剤および日焼け防止剤、発汗抑制剤、酸化防止剤、香料、抗菌剤または抗真菌剤、顔料、防腐剤、pH調整剤、電解質、キレート剤、野菜または植物抽出物、皮脂吸収剤もしくは皮脂調整剤、ビタミン、ワックス、界面活性剤もしくは洗剤のような界面活性物質もしくは乳化剤、増粘剤および水のような化粧品的に許容可能な媒体またはこれらの混合物を含む。
【0026】
ヘアケア成分は、着色剤、染料、UV吸収剤、防腐剤、野菜抽出物、脂肪アルコール、ビタミン、香料、ふけ防止剤、カラーケア添加剤、真珠光沢剤、pH調整剤、電解質、キレート剤、スタイリング剤、セラミド、アミノ酸誘導体、懸濁化剤、界面活性剤もしくは洗剤のような界面活性物質もしくは乳化剤、増粘剤および水のような化粧品的に許容可能な媒体またはこれらの混合物を含む。
【0027】
ホームケア成分は、着色剤、防腐剤、香料、消泡化合物、抗菌剤もしくは抗真菌剤、研磨剤、酵素、蛍光増白剤、カラーケア添加剤、染料転移阻害剤、アルコール、屈水剤、染料金属イオン封鎖剤、キレート剤、色定着剤、再付着防止剤、pH調整剤、電解質、漂白剤、柔軟剤、繊維およびケア剤、界面活性剤もしくは洗剤のような界面活性物質もしくは乳化剤、増粘剤および水のような化粧品的に許容可能な媒体またはこれらの混合物を含む。
【0028】
皮膚軟化剤の例としては、揮発性または不揮発性シリコーン油;ポリプロピルシルセスキオキサンおよびフェニルトリメチコーンのようなシリコーン樹脂;ジメチコーンクロスポリマーのようなシリコーンエラストマー;C30〜45アルキルメチコーンのようなアルキルメチルシロキサン;スクアレン、パラフィン油、ペトロラタム油およびナフタレン油のような揮発性または不揮発性炭化水素化合物;水素化または部分水素化ポリイソブテン;イソエイコサン;スクアラン;イソパラフィン;イソドデカン;イソデカンまたはイソヘキサデカン;分岐C8〜C16エステル;イソへキシルネオペンタノエート;イソノナン酸イソノニル、オクタン酸セトステアリル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸誘導体、ステアリン酸誘導体、イソステアリン酸イソステアリルおよびアルコールもしくはポリアルコールのヘプタン酸塩、オクタン酸塩、デカン酸塩またはリシノール酸塩、またはこれらの混合物のようなエステル油;小麦胚種、ヒマワリ、ブドウの種、ヒマシ、シアバターノキ、アボカド、オリーブ、大豆、スイートアーモンド、ヤシ、菜種、綿実、ヘーゼルナッツ、マカダミア、ホホバ、ブラックカラント、月見草のような植物起源の炭化水素油;カプリル/カプリン酸のトリグリセリド;オレイン酸、リノール酸またはリノレン酸のような高級脂肪酸が挙げられる。
【0029】
ワックスの例としては、蜜ワックス、ラノリンワックス、ライスワックス、カルナバワックス、カンデリラワックス、微結晶ワックス、パラフィン、オゾケライト、ポリエチレンワックスのような炭化水素ワックスが挙げられる。
【0030】
保湿剤の例としては、プロピレングリコールおよびブチレングリコールのような低分子量脂肪族ジオール;グリセリンおよびソルビトールのようなポリオール;ポリエチレングリコール200のようなポリオキシエチレンポリマー;ヒアルロン酸およびその誘導体が挙げられる。
【0031】
界面活性物質または乳化剤の例としては、アニオン、カチオンまたは非イオン性であってもよく、ジメチコーンコポリオールのような有機変性シリコーン;グリセロールのオキシエチレン化および/またはオキシプロピレン化エーテル;セテアレス−30、C12〜15パレス−7のような脂肪アルコールのオキシエチレン化および/またはオキシプロピレン化エーテル;PEG−50ステアレート、PEG−40モノステアレートのようなポリエチレングリコールの脂肪酸エステル;ステアリン酸スクロース、ヤシ脂肪酸スクロースおよびステアリン酸ソルビタンのようなサッカリドエステルおよびエーテル、ならびにこれらの混合物;DEAオレス−10ホスフェートのようなリン酸エステルおよびその塩;PEG−5クエン酸ラウリルスルホコハク酸二ナトリウムおよびリシノールアミドMEAスルホコハク酸二ナトリウムのようなスルホコハク酸塩;ラウリルエーテル硫酸ナトリウムのような硫酸アルキルエーテル;イセチオン酸塩;ベタイン誘導体が挙げられる。
【0032】
皮脂吸収剤または皮脂調整剤の例としては、シリカシリレート、シリカジメチルシリレート、ジメチコーン/ビニルジメチコーンクロスポリマー、ポリメチルメタクリレート、架橋メチルメタクリレートおよびオクテニルコハク酸デンプンアルミニウムが挙げられる。
【0033】
野菜または植物抽出物の例としては、ココナツ、緑茶、白茶、黒茶、ツクシ、ヒマワリ、小麦胚種、オリーブ、ブドウ、ザクロ、アンズ、ニンジン、トマト、タバコ、豆、ジャガイモ、小豆、アセンヤクノキ、オレンジ、キュウリ、アボカド、スイカ、バナナ、レモンまたはヤシのような油または水溶性形態の植物(草、根、花、実または種)に由来するものがある。草本抽出物の例としては、ディル、セイヨウワサビ、オートムギ、ニーム、ビート、ブロッコリ、茶、カボチャ、大豆、オオムギ、クルミ、亜麻、朝鮮人参、ケシ、アボカド、エンドウ豆、またはゴマが挙げられる。
【0034】
顔料および着色料の例としては、表面処理または未処理酸化鉄、表面処理または未処理二酸化チタン、表面処理または未処理マイカ、酸化鉄、ケイ酸塩、酸化クロム、カロチノイド、クロロフィリン誘導体および黄土が挙げられる。
【0035】
UV吸収剤および日焼け防止剤の例としては、これに限らないが、パラ−アミノ安息香酸誘導体およびメトキシ桂皮酸エチルヘキシルのような桂皮酸塩のような約290〜320ナノメーター(UV−B領域)の紫外線を吸収するもの、ならびにベンゾフェノンおよびブチルメトキシジベンゾイルメタンのような320〜400ナノメーター(UV−A領域)の紫外線を吸収するものが挙げられる。UV吸収剤および日焼け防止剤のいくつかの追加の例としては、p−メトキシ桂皮酸2−エトキシエチル;アントラニル酸メンチル;サリチル酸ホモメンチル;p−アミノ安息香酸グリセリル;p−アミノ安息香酸イソブチル;p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル;2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノンスルホン酸;2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン;2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン;安息香酸エチルの4−モノおよび4−ビス(3−ヒドロキシ−プロピル)アミノイソマー;およびp−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、二酸化チタン、酸化亜鉛、オクトクリレン、サリチル酸エチルヘキシルがある。
【0036】
増粘剤の例としては、アクリルアミドコポリマー、アクリレートコポリマーおよびその塩、キサンタンガムおよび誘導体、セルロースガムおよびセルロース誘導体、カルボマー、桂皮ガム、グアーガム、コカミド誘導体、アルキルアルコール、ゼラチン、PEG誘導体が挙げられる。
【0037】
毛髪用シリコーンコンディショニング剤の例としては、シリコーン油;シリコーンガムおよびその混合物またはエマルジョン;アミノジメチコーン、アミノプロピルフェニルトリメチコーン、フェニルトリメチコーン、トリメチルペンタフェニルトリシロキサン、シリコーンクオタニウム−16/グリシドキシジメチコーンクロスポリマー、シリコーンクオタニウム−16およびその混合物またはエマルジョンのような有機変性シリコーン油が挙げられる。
【0038】
カチオン性コンディショニング剤の例としては、グアー誘導体、セルロースエーテルの第4級窒素誘導体;塩化ジメチルジアリルアンモニウムのホモポリマー;アクリルアミドおよび塩化ジメチルジアリルアンモニウムのコポリマー;エステルまたはアミド結合によりポリマーに結合したカチオン性窒素官能基を含有するアクリル酸またはメタクリル酸に由来したホモポリマーまたはコポリマー;N,N’−ビス−(2,3−エポキシプロピル)−ピペラジンまたはピペラジンビスアクリルアミドとピペラジンとの重縮合生成物;ならびにビニルピロリドンと第4級窒素官能基を有するアクリル酸エステルとのコポリマーが挙げられる。具体的な物質としては、各種ポリクオタニウム、すなわちポリクオタニウム−7、ポリクオタニウム−8、ポリクオタニウム−10、ポリクオタニウム−11およびポリクオタニウム−23が挙げられる。他の種類のコンディショナーとしては、塩化セチルトリメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウムおよび塩化ステアリルトリメチルアンモニウムのようなカチオン界面活性剤が挙げられる。
【0039】
防腐剤および化粧品殺生物剤の例としては、パラベン誘導体、ヒダントイン誘導体、クロルヘキシジンおよびその誘導体、イミダゾリジニルウレア、フェノキシエタノール、銀誘導体、サリチル酸塩誘導体、トリクロサン、亜鉛ピリチオンならびにその混合物が挙げられる。
【0040】
ふけ防止剤の例としては、ピリジンチオン塩、二硫化セレンのようなセレン化合物および可溶性ふけ防止剤が挙げられる。
【0041】
ビタミンの例としては、アルコール、酸、ステロールおよびキノンのようなさまざまな異なる有機化合物が挙げられる。それらは2つの溶解性群:脂溶性ビタミンおよび水溶性ビタミンに分類することができる。パーソナルケア製剤に有用性を有する脂溶性ビタミンとしては、レチノール(ビタミンA)、エルゴカルシフェロール(ビタミンD2)、コレカルシフェロール(ビタミンD3)、フィトナジオン(ビタミンK1)およびトコフェロール(ビタミンE)が挙げられる。パーソナルケア製剤に有用性を有する水溶性ビタミンとしては、アスコルビン酸(ビタミンC)、チアミン(ビタミンB1)、ナイアシン(ニコチン酸)、ナイアシンアミド(ビタミンB3)、リボフラビン(ビタミンB2)、パントテン酸(ビタミンB5)、ビオチン、葉酸、ピリドキシン(ビタミンB6)およびシアノコバラミン(ビタミンB12)が挙げられる。ビタミンの追加の例としては、パルミチン酸レチニル(ビタミンAパルミテート)、酢酸レチニル(ビタミンAアセテート)、リノール酸レチニル(ビタミンAリノレート)、プロピオン酸レチニル(ビタミンAプロピオネート)、酢酸トコフェリル(ビタミンEアセテート)、リノール酸トコフェリル(ビタミンEリノレート)、コハク酸トコフェリル(ビタミンEスクシネート)、トコフェレス−5、トコフェレス−10、トコフェレス−12、トコフェレス−18、トコフェレス−50(エトキシル化ビタミンE誘導体)、PPG−2トコフェレス−5、PPG−5トコフェレス−2、PPG−10トコフェレス−30、PPG−20トコフェレス−50、PPG−30トコフェレス−70、PPG−70トコフェレス−100(プロポキシル化およびエトキシル化ビタミンE誘導体)、トコフェリルリン酸ナトリウム、パルミチン酸アスコルビル、ジパルミチン酸アスコルビル、アスコルビルグルコシド、テトライソパルミチン酸アスコルビル、アスコルビン酸テトラヘキサデシル、マレイン酸アスコルビントコフェリル、アスコルビルトコフェリルリン酸カリウムまたはニコチン酸トコフェリルのようなビタミンの誘導体が挙げられる。
【0042】
ヘアケア組成物は、小麦、大豆、米、トウモロコシ、ケラチン、エラスチンまたはシルクからの抽出物のようなタンパク質またはアミノ酸をさらに含有することができる。ほとんどのタンパク質は加水分解形態であり、これらを4級化することもできる。
【0043】
香料またはパヒュームの例としては、ヘキシル桂皮酸アルデヒド;アニスアルデヒド;メチル−2−n−ヘキシル−3−オキソ−シクロペンタンカルボキシレート;γ−ドデカラクトン;メチルフェニルカルビニルアセテート;4−アセチル−6−tert−ブチル−1,1−ジメチルインダン;パチョリ;オリバナムレジノイド;ラブダナム;ベチベート;コパイババルサム;ファーバルサム;4−(4−ヒドロキシ−4−メチルペンチル)−3−シクロヘキセン−1−カルボキシアルデヒド;アントラニル酸メチル;ゲラニオール;ゲラニルアセテート;リナロール;シトロネロール;テルピニルアセテート;サリチル酸ベンジル;2−メチル−3−(p−イソプロピルフェニル)−プロパナール;イソブチル酸フェノキシエチル;セドリルアセタール;オーブパイン;ムスク香料;大環状ケトン;マクロラクトンムスク香料;ブラシル酸エチレンが挙げられる。
【0044】
pH調整剤の例としては、カルボン酸または塩酸、硫酸およびリン酸のような鉱酸、酢酸および乳酸のようなモノカルボン酸、ならびにコハク酸、アジピン酸およびクエン酸のようなポリカルボン酸のようなあらゆる水溶性酸が挙げられる。
【0045】
光学増白剤または蛍光増白剤の例としては、スチルベン誘導体、ジスチリルビフェニル誘導体、クマリン、イミダゾリン、ジアゾール、トリアゾールおよびベンゾオキサゾリンが挙げられる。
【0046】
漂白剤の例としては、過ホウ酸ナトリウム、過炭酸ナトリウムおよびテトラアセチルエチレンジアミンが挙げられる。
【0047】
柔軟剤の例としては、エステル化第4級アンモニウム化合物(およびエステルクアット)が挙げられる。
【0048】
再付着防止剤の例としてはカルボキシメチルセルロース(CMC)が挙げられ;染料転移阻害剤の例としてはポリビニルピロリドンが挙げられる。
【0049】
酵素の例としては、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼおよびセルラーゼが挙げられる。
【0050】
ホームおよび/またはパーソナルケアに適したさらなる物質は当業者に周知であり、多くの文献および他の出版物に記載されている。
【0051】
本発明に係るホームおよびパーソナルケア組成物としては、洗い流すタイプまたは洗い流さないタイプいずれかのスキンケア組成物、ヘアケア組成物およびホームケア組成物が挙げられる。スキンケア組成物としては、シャワージェル、石鹸、ヒドロゲル、クリーム、ローションおよびバームが挙げられ、油中水型エマルジョン、水中油型エマルジョン、シリコーン中水型エマルジョン、水中シリコーン型エマルジョンまたは水中油中水型もしくは油中水中油型のような多相エマルジョンの形態であってもよい。ヘアケア組成物としては、シャンプー、洗い流すタイプのコンディショナー、洗い流さないタイプのコンディショナー、ジェル、ポマードおよびキューティクルコートが挙げられる。ヘアケア組成物がエマルジョンの形態である場合、それらは油中水型エマルジョン、水中油型エマルジョン、シリコーン中水型エマルジョン、水中シリコーン型エマルジョンとすることができでる。ホームケア組成物としては、液体洗剤、固体洗剤、織物柔軟剤および硬表面洗浄剤が挙げられる。対象とする特定のホームケア組成物は織物ケア組成物である。
【0052】
本発明に係る組成物中に存在するタンパク質またはペプチドにより安定化したシリコーン水中油型エマルジョンの量は、例えば毛髪、皮膚または織物のコンディショニングのような得ようとする特定の利点によって決まるだろう。本発明に係る種々の組成物において適当な特定のレベルは、処方される特定の組成物に影響される。組成物中のタンパク質またはペプチドにより安定化したシリコーン水中油型エマルジョンの一般的なレベルは、0.01〜10重量%、あるいは0.05〜2%である。
【0053】
少なくとも1つのホームおよび/またはパーソナルケア成分は、最終組成物の0.01〜99.9重量%の量で存在する。最終組成物中の各成分の正確な量は、その性質および目的の関数であり、当業者により容易に決定される。例えば、スキンケアローションは、最終組成物の重量に対し5〜95%の皮膚軟化剤、0.01〜5%の桂皮酸エチルヘキシルメトキシ、0.001〜2%のビタミン、10〜90%の水および0.5〜5%の乳化剤を含むことができる。ヘアコンディショナーは、最終組成物の重量に対し0.001〜5%のカチオン性グアー誘導体、0.01〜10%のシリコーン油、0.1〜5%の脂肪アルコールおよび50〜95%の水を含むことができる。一般に、パーソナルケア組成物に0.01〜5重量%の防腐剤を含むことが推奨されている。織物柔軟剤は、最終組成物の重量に対し25〜90%の水、0.001〜25%の香料、1〜10%のベタインエステル誘導体および1〜40%のエステル化第4級アンモニウム化合物を含むことができる。
【0054】
本発明に係るホームおよびパーソナルケア組成物は、タンパク質またはペプチドにより安定化したシリコーン水中油型エマルジョンを水相中で混合し、さらに他の相溶性水相成分を混合して組成物の水相を形成することにより調製する。油相は組成物中に存在することができ、すべての成分を一緒に混合もしくは混合および加熱することにより、または一般に当業者に知られるように混合することができる。乳化剤を適当な相に添加し、次に油および水相を一緒に混合して最終組成物を形成することができる。組成物をpHについて調整することができる。香料、真珠母のような敏感な成分を必要に応じてさらに添加することができる。乳化剤はタンパク質またはペプチドにより安定化したシリコーン水中油型エマルジョンを分離しない場合がある。混合装置は、当業者がホームおよびパーソナルケア組成物を調製するのに一般に用いるものであり、へらを有する混合容器、撹拌器、ホモジナイザー、擦過器、および当業者に既知の他の装備を含む。この処理を15〜60℃の温度、あるいは室温(25℃)で行うことができる。水相またはタンパク質またはペプチドにより安定化したリコーン水中油型エマルジョンを含有する組成物は、60℃を超える温度で加熱してはならない。
【0055】
本発明に係るホームおよびパーソナルケア組成物の使用は、一般に基質、皮膚、毛髪、表面または織物にコンディショニング上の利点をもたらす。本発明に係るヘアケア組成物を用いて得られる利点は、以下の利点:毛髪のコンディショニング、柔らかさ、もつれた髪のほぐしやすさの1つ以上を含む。本発明に係るスキンケア組成物を用いて得られる利点は、以下の利点:皮膚の柔らかさ、柔軟性の1つ以上を含む。本発明に係るホームケア組成物を用いて得られる利点は、以下の利点:織物柔軟化、アイロンがけしやすさ、カラーケア、しわ防止の1つ以上を含む。
【0056】
本発明はまた、本発明の第1態様による組成物を使用することによる毛髪、皮膚または織物基質の処理方法を含む。
【0057】
本発明を以下の実施例により説明し、ここで部およびパーセントは重量によるもので、粘度は特記せぬ限り25℃で測定する。これらの実施例は、本発明を当業者に示すことを意図するものであり、特許請求の範囲に記載する本発明の範囲を限定するものと解釈すべきではない。
【実施例】
【0058】
以下の実施例は本発明の実施形態を示すために含む。当業者であれば、以下の実施例で開示する技術が本発明者により本発明の実施において十分に機能すると見出された技術を表し、よってその実施にとって好適な形態を構成するとみなすことができることを理解すべきである。しかしながら、当業者であれば、本開示を踏まえ、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、開示する特定の実施形態において多くの変更を行うことができ、さらに同様または類似の結果を得ることができることを理解すべきである。すべてのパーセントは重量%である。安定性は、Brookfield流量計を用い、週ごとおよび月ごとの間隔で12か月まで25℃で測定する。安定性は特定の時間にかけての一定粘度として定義する。
【0059】
(実施例1〜3―エマルジョン1〜3)
エマルジョン1は、0.3%のDMDMヒダントインおよびヨードプロピニルブチルカルバメートで防腐した47.7%の水に、2%のカゼイン酸ナトリウムで安定化した50%のシクロペンタシロキサンおよびジメチコノールの混合物を含有する。
【0060】
エマルジョン2は、0.3%のDMDMヒダントインおよびヨードプロピニルブチルカルバメートで防腐した47.7%の水に、2%のカゼイン酸ナトリウムで安定化した50%のジメチコーンおよびジメチコノールの混合物を含有する。
【0061】
エマルジョン3は、0.13%のDMDMヒダントインおよびヨードプロピニルブチルカルバメートで防腐した66.75%の水に、3.1%のカゼイン酸ナトリウムで安定化した30%のジメチコーンおよびアミノジメチコーンの混合物を含有する。
【0062】
(実施例4〜7)
表1に示すように、エマルジョン1および2を含むゲル組成物を調製した。実施例4および5は室温で少なくとも12か月間安定であり、実施例6および7は室温で12か月後粘度が低下する。
【0063】
表1のゲル組成物を調製する方法:
−増粘剤および水を均質になるまで混合
−エマルジョンを添加し、完全に均質化するまで混合
【表1】

【0064】
(実施例8および9)
水中油型クリーム組成物を表2に記載するように調製した。組成物は均質であり、室温で少なくとも12か月間安定である。
【0065】
表2のO/W組成物を調製する方法:
−A相成分を均質になるまで混合
−B相成分を一緒に混合し、混合しながらA相を添加
−C相を添加し、均質になるまで混合
【表2】

【0066】
(実施例10および11)
シリコーン中水型クリーム組成物を表3に記載するように調製した。組成物は均質であり、室温で少なくとも11か月間安定である。
【0067】
表3のW/Si組成物を調製する方法:
−A相成分を均質になるまで混合
−B相成分を均質になるまで混合
−B相をA相に連続的にかき混ぜながら徐々に(1滴ずつ)添加
−高せん断装置(Silverson)を用いて均質化


【表3】

【0068】
(実施例12および13)
コールドミックスローション組成物を表4に記載するように調製した。組成物は均質である。
【0069】
表4のコールドミックスローション組成物を調製する方法:
−B相成分を一緒に混合
−A相をB相に添加
−均質になるまで混合
【表4】

【0070】
(実施例14および比較例1および2)
ヒドロゲル組成物を表5に記載するように調製した。組成物は室温で少なくとも12か月間安定である。経験豊かなパネリストによる実施例14(エマルジョン1を含有する)を比較例1(ニートなシクロペンタシロキサンおよびジメチコノールの混合物を含有する)および比較例2(シクロペンタシロキサンおよびジメチコノールの混合物の合成界面活性剤からの非イオン性エマルジョンを含有する)と比較する官能分析を行った。パネリストらは、タンパク質エマルジョンを含有する実施例14が、比較例1と比べ、吸収前はより湿っぽさが少なく、吸収後はより脂っぽさが少ないことを見出した(信頼水準95%で有意な差異)。パネリストらは、吸収前は実施例14と比較例2との間に差異を見出さなかった。吸収後、実施例14はかなり脂っぽさが少なかった(信頼水準95%)。
【0071】
表5のヒドロゲル組成物を調製する方法:
−カルボマーを水に分散し、トリエタノールアミンで中和
−シクロペンタシロキサンを少量ずつ添加し、均質になるまで混合
−タンパク質エマルジョンを添加し、均質になるまで混合
−防腐剤混合物を添加し、均質になるまで混合
【表5】

【0072】
(実施例15〜18)
サンケア組成物を表6に記載するように調製した。組成物は均質であり、室温で少なくとも1か月間安定である。
【0073】
表6のサンケア組成物を調製する方法:
−A相の成分(酸化亜鉛混合物を除く)を混合
−B相の成分を一緒に混合
−乳化前に、酸化亜鉛混合物をA相に添加し、均質になるまで混合
−B相をA相に乱流混合しながら徐々に添加
−C相を混合しながら添加
−混合をさらに15分間継続
【表6】

【0074】
(実施例19および20)
ロールオン発汗抑制組成物を表7に記載するように調製した。組成物は均質であり、室温で少なくとも9か月間安定である。
【0075】
表7のロールオン発汗抑制組成物を調製する方法:
−A相の成分をともに混合
−B相の成分をともに混合
−A相およびB相を別々に70℃まで加熱
−B相をA相に混合しながら添加
−50℃まで冷却
−C相の成分をともに混合
−C相を前記混合物に添加
−室温まで冷却
−D相の成分をともに混合
−D相を徐々に混合しながら添加
【表7】

【0076】
(実施例21)
洗い流すタイプのコンディショナー組成物を表8に記載するように調製した。
【0077】
表8の洗い流すタイプのコンディショナー組成物を調製する方法:
−A相の水を75℃まで加熱し、ヒドロキシエチルセルロースを高速混合下で添加
−B相成分を80℃で溶融
−C相を80℃まで加熱
−C相をB相へ添加
−A相をB+C相へ徐々に添加
−穏やかに混合しながら室温まで冷却
−エマルジョン3を混合下で添加
−防腐剤を添加
−1%のクエン酸溶液を添加することによりpHを4に調整
【表8】

【0078】
(実施例22)
洗い流さないタイプのコンディショナー組成物を表9に記載するように調製した。
【0079】
表9の洗い流さないタイプのコンディショナー組成物を調製する方法:
−水を75℃まで加熱し、EDTAを添加
−メチルパラベンを添加
−50℃まで冷却
−C相を混合
−B相を混合しながら添加
−40℃まで冷却
−C相を添加し、均一になるまで混合
−水損失を補償
−クエン酸でpHを4.5〜5に調整
【表9】

【0080】
(実施例23〜29―エマルジョン4〜8および比較例対照1〜対照3)
タンパク質またはペプチドにより安定化したシリコーン水中油型エマルジョンを以下のようにすすぎサイクル柔軟剤用途にも用いた。


【表10】

【0081】
対照
−対照1=ニートなすすぎサイクル柔軟剤ベース
−対照2=すすぎサイクル柔軟剤ベース+3%のわずかに架橋したシリコーンポリマーの合成界面活性剤を有するカチオン性エマルジョン
−対照3=市販の2in1洗剤
【0082】
すすぎサイクル柔軟剤組成物または液体洗剤組成物を、表10に記載した3%の試験エマルジョンをベースに添加することにより調製した。16人の有志のパネリストが組成物を含有するエマルジョンを対照とまたは互いに比較し、生成物で処理したタオルをそれらの柔らかさについてランク付けし、対照タオルと比較して点数を付けた。
【0083】
すすぎサイクル柔軟剤ベースは水性であり、16%の第4級化合物を含有する。混合物を中程度で一晩撹拌し、すすぎサイクル織物柔軟剤(RCFS)としてそれらの調製後24時間以内に用いた。
【0084】
エマルジョン4を有するRCFS(実施例23)およびエマルジョン5を有するRCFS(実施例24)は対照1(それぞれ13および10または16)より柔らかく、互いに同等である。
【0085】
エマルジョン4を有するRCFS(実施例23)およびエマルジョン6を有するRCFS(実施例25)は互いに同等である。
【0086】
エマルジョン8を有するRCFS(実施例27)はエマルジョン7を有するRCFS(実施例26)より柔らかく、対照4と同等である。
【0087】
エマルジョン4を含有する液体洗剤(実施例28)およびエマルジョン5を含有する液体洗剤(実施例29)は互いに同等であり、対照3と同等だった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(i)タンパク質またはペプチドにより安定化したシリコーン水中油型エマルジョンと、(ii)少なくとも1つのホームおよびパーソナルケア成分とを含むホームおよびパーソナルケア組成物。
【請求項2】
前記タンパク質またはペプチドにより安定化したシリコーン水中油型エマルジョンが、3〜90重量%のシリコーン油を含み、前記エマルジョンの0.25〜10重量%の量で存在するタンパク質またはペプチドにより安定化された請求項1に記載のホームおよびパーソナルケア組成物。
【請求項3】
前記タンパク質またはペプチドにより安定化したシリコーン水中油型エマルジョン(i)が0.01〜10重量%の量で存在し、前記少なくとも1つのホームおよびパーソナルケア成分(ii)が0.01〜99.9重量%の量で存在する請求項1に記載のホームおよびパーソナルケア組成物。
【請求項4】
前記組成物がパーソナルケア成分を含む前請求項のいずれかに記載の組成物。
【請求項5】
前記パーソナルケア成分がスキンケア成分である請求項4に記載の組成物。
【請求項6】
前記パーソナルケア成分がヘアケア成分である請求項4に記載の組成物。
【請求項7】
前記スキンケア成分が皮膚軟化剤、保湿剤、着色剤、染料、UV吸収剤および日焼け防止剤、発汗抑制剤、酸化防止剤、香料、抗菌剤もしくは抗真菌剤、顔料、防腐剤、pH調整剤、電解質、キレート剤、野菜または植物抽出物、皮脂吸収剤もしくは皮脂調整剤、ビタミン、ワックス、界面活性剤もしくは洗剤のような界面活性物質もしくは乳化剤、増粘剤および水のような化粧品的に許容可能な媒体またはこれらの混合物から選択される請求項5に記載の組成物。
【請求項8】
前記ヘアケア成分が着色剤、染料、UV吸収剤、防腐剤、野菜抽出物、脂肪アルコール、ビタミン、香料、ふけ防止剤、カラーケア添加剤、真珠光沢剤、pH調整剤、電解質、キレート剤、スタイリング剤、セラミド、アミノ酸誘導体、懸濁化剤、界面活性剤もしくは洗剤のような界面活性物質もしくは乳化剤、増粘剤および水のような化粧品的に許容可能な媒体またはこれらの混合物から選択される請求項6に記載の組成物。
【請求項9】
前記組成物がホームケア成分を含む請求項1〜3のいずれかに記載の組成物。
【請求項10】
前記ホームケア成分が着色剤、防腐剤、香料、消泡化合物、抗菌剤もしくは抗真菌剤、研磨剤、酵素、蛍光増白剤、カラーケア添加剤、染料転移阻害剤、アルコール、屈水剤、染料金属イオン封鎖剤、キレート剤、色定着剤、再付着防止剤、pH調整剤、電解質、漂白剤、柔軟剤、繊維およびケア剤、界面活性剤もしくは洗剤のような界面活性物質もしくは乳化剤、増粘剤および水のような化粧品的に許容可能な媒体またはこれらの混合物から選択される請求項9に記載の組成物。
【請求項11】
スキンケア組成物である前請求項のいずれかに記載のパーソナルケア組成物。
【請求項12】
シャワージェル、石鹸、ヒドロゲル、クリーム、ローションまたはバームである請求項8に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項13】
ヘアケア組成物である請求項1〜7のいずれかに記載のパーソナルケア組成物。
【請求項14】
シャンプー、洗い流すタイプのコンディショナー、洗い流さないタイプのコンディショナー、ジェル、ポマードまたはキューティクルコートである請求項10に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項15】
織物ケア組成物、液体洗剤、固体洗剤、織物柔軟剤または硬表面洗浄剤である請求項1〜7のいずれかに記載のホームケア組成物。
【請求項16】
請求項1に記載の組成物を使用することによる毛髪、皮膚または織物基質の処理方法。

【公表番号】特表2012−512156(P2012−512156A)
【公表日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−540739(P2011−540739)
【出願日】平成21年10月30日(2009.10.30)
【国際出願番号】PCT/US2009/062704
【国際公開番号】WO2010/074810
【国際公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【出願人】(590001418)ダウ コーニング コーポレーション (166)
【氏名又は名称原語表記】DOW CORNING CORPORATION
【Fターム(参考)】