説明

ホールを閉塞する方法及び閉塞ホール

次の工程を含む、ホールに少なくとも部分的に閉塞部を挿入するための方法:a)1μm〜300μmの最大寸法を有する少なくとも1つのホールを備えた少なくとも1つの基材(2)を与える工程;b)前記少なくとも1つのホールよりも大きな寸法を有する材料片(1)を与える工程;c)前記材料片(1)を前記ホールに対して道具を用いて押圧して、閉塞部を形成する工程であって、前記材料片(1)の少なくとも一部を前記ホールに圧入する工程;及びd)前記道具を前記材料片(1)から取り除く工程。この方法によって作成された閉塞ホールを、さらに開示している。1つの実施態様の1つの利点は、産業上利用可能なワイヤーボンディング技術を、様々なキャビティを封止するために使用できることである。既存のワイヤーボンディング技術は、この閉塞化を早くかつ安価にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ホール及びキャビティに対して閉塞部を形成するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
微細加工工程での液体組み込み(liquid−integration)はすでに、ライフサイエンスデバイス、高感度センサー及びMEMSレンズへの用途をMEMSに与える新たな可能性の主役となっている。ここで、高感度センサーでは、その液体状態がセンサー能力を向上させることができる。特定の例としては、薬又はタンパク溶液を事前に充填しているMEMS系ドラッグデリバリーシステム、ppbの範囲の感度水準を可能にする液体電解質を用いる液体系電気化学センサー、及び微小光学レンズが挙げられる。MEMSにおける液体組み込みに関する困難性は、液体を組み込むときのプロセスにおける小さな温度見積(temperature budget)に関係する。これは、例えばライフサイエンス用途における繊細な材料又は生体材料に関しては、37℃まで低くなることがある。従来のウェハーレベルの組み込み機構においては、ウェハーボンディングプロセス(wafer bonding process)の間に、液体をキャビティ内に密封して閉塞する。これは、キャビティの形成及び封止に、すなわちウェハーボンディングに、室温のプロセスを用いること、特に接着ウェハーボンディング(adhesive wafer bonding)を用いることを必要とする。
【0003】
1つのウェハー上の小さな金のリングを他のウェハー上の大きな金のリングに押し付けてそして部分的に埋め込む金リング型押し(gold ring embossing)によって、ウェハーレベルの室温における密封液体封止が従来から行われてきた。負勾配側壁角度(negative−slope sidewall angle)を有する金の封止リングの重ね合わせによる冷間溶着も示されている。これらの方法は共に、ウェハーボンディングの間にキャビティ内に液体を封止し、後に追加の力学的安定化を必要とする。これは、ポリマーアンダーフィルを用いて行われていた。これらの方法は、封止材がポリマーではなく金属であるため、純粋な接着ウェハーボンディングよりも密封性を高くすることができるという利点がある。潜在的な制限は、連続プロセスを用いて、液体を各キャビティにピペットで注入していたということである。これは近年、キャビティを形成し、そして組み込まれる液体にウェハーを沈めた状態でキャビティを封止する方法を用いて対処された。しかし、この方法は、いくつかの用途に関して、連続的なピペット注入と比較して不適当である。これらの用途は、接触する表面を汚染又は変性させることがある溶液、例えば表面付着性タンパク質の組み込みの用途、又は「浸漬ボンディング」プロセス自体がその液体を汚染するリスクがある用途である。ピペット注入法は、上記のレンズで必要となる2種の液体を組み込める利点も有する。
【0004】
それゆえ、MEMS(微小電子機械素子)デバイスのパッケージ化においては、それらの構造を厳しい外部環境から保護するために、かつ/又はパッケージ内の特殊な雰囲気条件又は感温液体を守ってデバイスの機能を確保するために、それらに密封性の高いパッケージを与えることが必要である。
【0005】
ウェハーレベルのボンディング技術は、この目的のために幅広く用いられている。従来技術、例えばフュージョンボンディング、圧着ボンディング、陽極ボンディング、又は共晶ボンディングは、高温、高圧、高電圧又は特別な表面条件を必要とする。このような技術は、多くのMEMSデバイスで不適合なプロセスを含み、かつ標準的な微小電子製造プロセスと適合しない。最新のMEMSデバイス及び/又は微小電子回路の密封性の封止は、高い製造コストをもたらす。
【0006】
標準的な微小電子プロセスと適合するボンディング方法を開発するために、多くの努力がなされてきた。比較的新しい技術、例えば局所加熱ボンディングは、複雑な構造及び製造工程を必要とする。はんだボンディングによるキャビティの封止は、キャビティ内の雰囲気に影響を与える。低温の接着ボンディング技術を用いることは、キャビティを密封性高く閉塞することができない。
【0007】
それゆえ、キャビティのホールをウェハーレベル又はチップレベルで封止することによってキャビティを密封性高く閉塞して、キャビティを満たしているガス、減圧状態又は液体を低温で封止する技術が必要とされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、従来技術の不都合の少なくともいくつかを防ぐこと、並びにホールに閉塞部を少なくとも部分的に挿入するための改良された方法、及び閉塞したホールを与えることである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第一の態様では、ホールに少なくとも部分的に閉塞部を挿入するための方法を与える。この方法は、次の工程を含む:a)1μm〜300μmの最大寸法を有する少なくとも1つのホールを備えている少なくとも1つの基材を与える工程;b)上記少なくとも1つのホールよりも大きな寸法を有する材料片を与える工程;c)閉塞部が形成されるようにして、上記材料片を上記ホールに対して道具を用いて押圧する工程であって、上記材料片の少なくとも一部を上記ホールに圧入する工程;d)上記道具を上記材料片から取り除く工程。
【0010】
第二の態様では、材料片を与えることによって製造される閉塞ホールを与える。ここで、この材料片は、上記少なくとも1つのホールより大きな寸法を有しており、かつ上記ホールに対して道具を用いて押圧されて、それにより上記材料の少なくとも一部が上記ホールに入って閉塞部を形成しており、また上記ホールは、1μm〜300μmの最大寸法を有している。
【0011】
さらなる態様及び実施態様は、特許請求の範囲に規定され、これは特に参照により本明細書に組み込まれる。
【0012】
実施態様の1つの利点は、産業上利用可能なワイヤーボンディング技術を用いて、様々なキャビティを閉塞できることである。既存のワイヤーボンディング技術は、このプロセスを、高速化しかつ安価にする。
【0013】
以下、本発明を、例を用いて図面を参照して記載する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1a〜vは、閉塞したホールの様々な実施態様を示している。
【図2】図2は、閉塞部を評価するために光学的粗さ計を用いて行った、経時での膜たわみについての測定を示している。デバイス4は、約6×10−8mbarL/秒のわずかなリークを有する。閉塞したキャビティのたわみの変化は、周囲圧力の変化とよく一致している。閉塞したキャビティのリーク速度は、検出限界未満であった。検出限界は、これらの条件下では、閉塞した部分当り6×10−12mbarL/秒である。
【図3】図3は、金のワイヤーボンド閉塞プロセスによる実施態様を示している。金のボールを放電によって形成し、このボールを基材に押し付け、かつ超音波エネルギーをボンドキャピラリに適用することによってボンディングし、このワイヤーを水平動作(すなわち、基材表面に平行な動作)によってボンドキャピラリから取り除き、そうして閉塞したデバイスを製造している。
【図4】図4は、閉塞したアクセスポートを用いる実施態様の断面SEM写真を示している。
【図5】図5a及びbは、ワイヤーボンドが、スルーホールの底部表面又は底部構造6に位置し、かつ金属ワイヤーが、そのビアホールの上部端に第二のワイヤーボール1を有する実施態様を示している。このワイヤーボールは、ホールより大きな直径を有し、そして連続するプロセス又は同時のプロセスで、このボールを、このホールに(昇温の支援を用いて又は用いないで、力/圧力によって)押圧し、それにより基材2の前面及び背面を密封性高く封止する、基材を貫くビアを与える。1つの実施態様では、基材は、コーティング12を備える。 図5c及びdは、ボールのサイズがホールより大きい第一のボールボンドを用いる実施態様を示している。ボンドプロセスは、力学的連結がホールの側壁で発生するように材料片を変形させる。それゆえ、このプロセスは、キャビティの底部でボンド可能な表面6を必要としない。例えば、第二の(上部)の材料片1は、図5a及びbに記載された実施態様と同様に適用される。
【図6】図6は、異なるホール寸法に対してワイヤーボンディングした閉塞部の剪断強度を示している。参照のため、x=0mmに構造化していない表面におけるボンドを示す。誤差帯は、1シグマに対応している。
【図7】図7は、流体のアクセスポートにおいてワイヤーボンディングした閉塞部の断面表示を示している。チップ全体を、PMMAに埋め込み、そしてアクセスポートの中心位置に達するまで研磨した。このポートの直径は、30mmである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明を詳細に開示及び記載する前に、本発明は、本明細書で開示される特定の化合物、構成、方法の工程、基材及び材料に限定されず、化合物、構成、方法の工程、基材及び材料はある程度変わることができると理解されるべきである。また、本発明の範囲は、特許請求の範囲及びその均等の範囲によってのみ限定されるものであるため、本明細書で用いられる専門用語は、特定の実施態様のみを記述する目的のために用いられ、かつ限定することを意図していないと理解されるべきである。
【0016】
特記しない限り、原文明細書及び原文特許請求の範囲で用いられる、単数形「a」、「an」及び「the」は、複数の対象を含むことに注意する必要がある。
【0017】
他に何も定義されていない場合、本明細書で用いられるあらゆる用語及び科学専門用語は、当業者によって通常理解される意味を有することを意図している。
【0018】
明細書及び請求項を通じて数値に関連して用いられる場合、用語「約」は、当業者に理解され、かつ許容される正確性の範囲を示している。その範囲は、±10%である。
【0019】
「キャビティ」は、基材中の空間を示すために本明細書中で用いられる。通常、キャビティは、周囲への少なくとも1つの開孔を有する。
【0020】
「ホール」は、固体中の開孔を示すために本明細書中で用いられる。基材中のスルーホールの例としては、基材の一面から基材の他の面へのホールを挙げることができる。
【0021】
「最大寸法」は、例えばホールに関連して、ホールの最大の断面距離を示すために、本明細書中で用いられる。円形断面を有するホールに関して、これは直径に対応する。矩形断面を有するホールに関して、これは斜線に対応する。
【0022】
「閉塞部」は、ホールに挿入することを意図した素子を示すために、本明細書で用いられる。閉塞部は、封止(seal)となることができる。
【0023】
「封止」は、閉塞したホールからの材料のリーク、例えば流体のリークを、少なくともある程度防ぐ素子を示すために、本明細書で用いられる。
【0024】
第一の態様では、ホールに少なくとも部分的に閉塞部を挿入するための方法が与えられ、この方法は、次の工程を含む:a)1μm〜300μmの最大寸法を有する少なくとも1つのホールを備えている少なくとも1つの基材を与える工程;b)上記少なくとも1つのホールよりも大きな寸法を有する材料片を与える工程;c)閉塞部が形成されるようにして、上記材料片を上記ホールに対して道具を用いて押圧する工程であって、上記材料片の少なくとも一部を上記ホールに圧入する工程;d)上記道具を上記材料片から取り除く工程。
【0025】
1つの実施態様では、上記少なくとも1つのホールが、1〜200μmの最大寸法を有する。他の1つの実施態様では、上記少なくとも1つのホールが、1〜150μmの最大寸法を有する。別の実施態様では、上記少なくとも1つのホールが、5〜200μmの最大寸法を有する。他の1つの実施態様では、上記少なくとも1つのホールが、10〜150μmの最大寸法を有する。他の1つの実施態様では、上記少なくとも1つのホールが、5〜50μmの最大寸法を有する。さらに他の1つの実施態様では、上記少なくとも1つのホールが、50〜150μmの最大寸法を有する。1つの実施態様では、上記少なくとも1つのホールは、約100μmの直径を有する。1つの実施態様では、上記少なくとも1つのホールは、上記材料片の変形を促進させる少なくとも1つの凹部構造を有する。基材2中の凹部8の例は、図1iに描かれている。これは、材料片の変形を単純化する利点を有する。1つの実施態様では、上記少なくとも1つのホールの内部は、少なくとも部分的にテーパー化されている。そのような実施態様の例は、図1g、h及びjに示されている。これは、比較的良好に基材に固定された閉塞部を形成する利点を有する。
【0026】
1つの実施態様では、ホールに対して材料片を押圧する前に、この材料を、熱及び超音波から選択される少なくとも1つで処理する。1つの実施態様では、ホールに対して材料片を押圧している間に、この材料を、熱及び超音波から選択される少なくとも1つで処理する。上記の実施態様の組合せも包含される。これは、材料の閉塞部への形成を促進するであろう。
【0027】
1つの実施態様では、この材料を、上記少なくとも1つのホールより大きな寸法を有する材料片に溶融する。あるいは、材料片を、溶融せずにホールに対して押圧する。さらに他の1つの実施態様では、ワイヤーをホールに対して押圧する。1つの実施態様では、この材料を、ワイヤーとして与える。
【0028】
1つの実施態様では、上記閉塞部を形成する前に、基材は、上記少なくとも1つのホールの領域に、少なくとも1種の金属で少なくとも部分的にコーティングされている。図1kは、閉塞する前にホールの周囲領域に、2つのコーティング7及び6が基材2に適用されている実施態様を描いている。1つの実施態様では、非金属基板を、金属でコーティングする。これは、上記材料片が金属の場合に、金属−金属封止を形成することができる点で利点がある。
【0029】
1つの実施態様では、上記材料は金属である。1つの実施態様では、上記材料は、Au、Al、Cu及びNiから選択される。これらの金属は、電気アークで溶融でき、かつ適した流動特性を有する利点がある。1つの実施態様では、上記材料は、Au、Al、Cu及びNiからなる群より選択される少なくとも1種の金属を含有する合金である。
【0030】
1つの実施態様では、上記材料は、有機材料であり、好ましくはポリマー材料である。
【0031】
1つの実施態様では、上記材料は、無機材料であり、好ましくはガラス及びセラミックからなる群より選択される。
【0032】
1つの実施態様では、上記基材は、a)金属、及びb)セラミックの少なくとも1つを有する。
【0033】
1つの実施態様では、上記材料片を、電気によって溶融する。1つの実施態様では、上記材料片を、電気アークを生成することによって溶融する。図3において、電気アークを用いて材料片を溶融する実施態様が描かれている。図3に描かれている実施態様では、材料は導電性であり、ワイヤーの形状で与えられている。電気アークは、ワイヤーと電極の間に形成されている。
【0034】
1つの実施態様では、上記材料片が、ワイヤーの形態で与えられる。そのような実施態様は、図3に描かれている。
【0035】
1つの実施態様では、上記材料片を、溶融し、そして溶融後でかつ上記ホールに対して上記材料片を押圧する前に、冷却する。1つの実施態様では、これを室温に冷却する。他の1つの実施態様では、それを100℃未満の温度に冷却する。1つの実施態様では、それを75℃未満の温度に冷却する。1つの実施態様では、それを50℃未満の温度に冷却する。1つの実施態様では、それを40℃未満の温度に冷却する。1つの実施態様では、それを37℃未満の温度に冷却する。1つの実施態様では、それを25℃未満の温度に冷却する。キャビティ内の感温物質に対して、キャビティを低温で閉塞できることは有利である。別の実施態様では、溶融後で、かつ上記ホールに対して上記材料片を押圧する前では、上記材料片を強く冷却しない。
【0036】
1つの実施態様では、閉塞部は、密閉性の高い封止である。1つの実施態様では、閉塞部は、伝導体である。1つの実施態様では、閉塞部は、電極である。
【0037】
1つの実施態様では、閉塞部を形成する時に、ワイヤーを用いる。このワイヤーは、1つの実施態様では、コーティングされており、好ましくはそのコーティングは、化学的コーティング、生化学的コーティング及び電気的コーティングから選択される。コーティングは、1つの実施態様では、化学的コーティングであり、これは限定されないが、触媒コーティング及びゲッターを含む。コーティングは、1つの実施態様では、生化学的コーティングであり、これは限定されないが、抗体、薬分子及び酵素を含む。コーティングは、1つの実施態様では、電気的コーティングであり、これは限定されないが、伝導体、絶縁体、誘電体コーティング及び金属コーティングを含む。
【0038】
1つの実施態様では、材料は、ワイヤーとして与えられ、このワイヤーは閉塞した後に容量部(volume)に達する。そのような実施態様の例は、図1n及びoにそれぞれ描かれている。1つの実施態様では、上記材料片の少なくとも一部は、減圧ゲッター材料として機能する。
【0039】
1つの実施態様では、材料を、ワイヤーとして与え、そしてこのワイヤーを、ボールボンディング及び/又はウェッジボンディングによって、ホールの近接部に取り付け、それによりワイヤーは、ホールを少なくとも部分的に被覆する。続いて、材料を、ホールに圧入する。
【0040】
1つの実施態様では、少なくとも1つのチャネルが上記ホールと通じている。そのようなチャネルは、様々な目的のために用いることができる。そのようなチャネル5の例は、図1bに描かれている。
【0041】
1つの実施態様では、上記少なくとも1つのホールは、キャビティの開孔である。1つの実施態様では、ホールを閉塞する前に、上記キャビティを液体で充填する。1つの実施態様では、上記キャビティは、閉塞後に加圧されている。
【0042】
キャビティが、閉塞後に減圧下となる実施態様に関して、減圧下でありながら、好ましくは閉塞部をホールに対して再び押圧する。1つの実施態様では、上記材料片を、ホールを中心とする基材に対して押圧する。別の実施態様では、上記材料片を、ホールに隣接した点を中心とする基材に対して押圧する。図1q及びr、並びに図1s及びtは、そのような実施態様の例を与える。
【0043】
ホールの中心に隣接している上記材料片を用いる実施態様は、減圧キャビティ又は高圧のキャビティを封止することを可能とする。1つの実施態様は、基材に押圧した後、上記材料を、圧力制御可能なチャンバー中で用いる平坦な道具でさらに押圧する。図1m、1n、1o、1q、1r、1s、1t、1u及び1vは、そのような実施態様の例を与える。半導体産業では、そのような道具は、いわゆる基材ボンダー又はウェハーボンダーとして知られている。本明細書に記載した発明においては、そのようなボンダーは、1atmの絶対圧力から異なる雰囲気で、例えば減圧又は高圧の雰囲気で、同時に多くのキャビティのウェハーレベルの封止を可能とする。
【0044】
1つの実施態様では、少なくとも1つの入口のホールからアンダーエッチングすることによって、上記キャビティを、単一の基材2に形成する。そのような実施態様の例は、図1c及びpにそれぞれ描かれている。
【0045】
1つの実施態様では、上記少なくとも1つの基材は、ジャイロスコープ、加速度計、IR検知器、液体電解質を有するセンサー、ドラッグデリバリーシステム、液体を有するアクチュエータ、液体を有する光学レンズ、及びシャッターからなる群より選択されるデバイスの一部である。この方法は、減圧下で用いることを意図した様々な集積回路の製造に関して用いることができる。
【0046】
1つの実施態様では、少なくとも1つのさらなるコーティングを、閉塞した基材の少なくとも一部に適用する。図1e、f、g及びhは、追加のコーティング6、7を閉塞した後に適用した実施態様を示している。それにより、さらなる層を閉塞部上にコーティングし、その追加のコーティングの選択に依存して適切な特性を閉塞部に与える。
【0047】
1つの実施態様では、上記基材2は、スルーホールを備え、他の1つの基材4に取り付けて、キャビティを形成する。図1a、b、e、f、g、h、i、j、k、l、m、n、o、q、rは、そのような実施態様を示している。これは、キャビティを作製するのに適切な方法を与える利点を有する。
【0048】
1つの実施態様では、上記材料片を、ホールを中心に有する基材に対して押圧する。別の実施態様では、上記材料片を、ホールに隣接した点を中心に有する基材に対して押圧する。図1q及びr、並びに図1s及びtは、そのような実施態様の例を与える。
【0049】
1つの実施態様では、材料片を、上記基材の上記ホールに対して、両側から押圧する。図1u及びvは、そのような実施態様の例を与える。
【0050】
1つの実施態様では、ホールに対して材料片を押圧するのに用いる道具は、市販のワイヤーボンディングマシンである。ホールに対して材料片を押圧するのに用いる道具の1つの実施態様は、図3に描かれている。図4は閉塞部を形成するのに、ワイヤーボンダーを用いている実施態様を示している。1つの実施態様では、平坦な道具を、材料片に対して押圧する。そのような実施態様の例は、図1m、n、q、r、s、t、u及びvに描かれている。1つの実施態様では、他の1つの道具を材料片に対して押圧する。1つの実施態様では、閉塞をした後に、平坦な道具を、閉塞部に対して押圧する。
【0051】
1つの実施態様では、その道具は、ボールボンディングを実行することを可能とし、1つの実施態様では、その道具は、ウェッジボンディングを実行することを可能とする。さらなる他の1つの実施態様では、その道具は、ボールボンディング及びウェッジボンディングの両方を実行することを可能とする。
【0052】
1つの実施態様では、材料片を、ホールに対して上記材料片を押圧している少なくとも一部の間に、超音波で処理する。
【0053】
1つの実施態様では、上記道具を、基材の表面に平行な動きで、上記材料片から取り除く。基材の表面に平行なことは、ホールの領域で基材の表面の法線に垂直であると解釈されるべきである。これは、その道具から材料片をこすって離すであろう。
【0054】
1つの実施態様では、上記ホールに対して上記材料片を押圧する前に、少なくとも1つの物質を上記ホールに提供する。好ましくは、上記物質は、減圧ゲッター材料を含む。それゆえ、減圧ゲッター材料をキャビティに入れて、そしてそのキャビティを閉塞部で密封性高く封止することができる。
【0055】
第二の態様では、材料片を与えることによって作製される、閉塞ホールが与えられる。ここでは、上記材料片は、上記少なくとも1つのホールよりも大きな寸法を有し、かつホールに対して道具を用いて押圧されており、それにより上記材料の少なくとも一部が上記ホールに入り閉塞部を形成しており、また上記ホールは、1μm〜300μmの最大寸法を有している。
【0056】
ホールを閉塞する方法に関して上述した特徴及び実施態様を、閉塞ホールに対しても適用する。
【0057】
1つの実施態様では、上記閉塞部は、加圧、電気化学溶解及び力の適用から選択される少なくとも1つによって、開放するように適合している。
【0058】
1つの実施態様では、基材2の表面は、少なくとも部分的に金属を含有し、ここでは上記材料片は金属を含有し、かつ基材表面の上記金属と金属結合を形成する。
【0059】
本発明の他の特徴及び使用並びにそれらに関連した利点は、この記載及び例を読むことで、当業者に明らかとなるであろう。
【0060】
本発明がここで示した特定の実施態様に限定されないということが理解されるべきである。本発明の範囲は、特許請求の範囲とその均等の範囲によってのみ規定されものであり、次の実施例は、例示目的で与えられ、発明の範囲を限定することを意図していない。
【実施例】
【0061】
例1
アクセスポートを閉塞することによって、50μl(11×11×0.4mm)の大きな容量の微細機械加工したキャビティとする方法を示す。この試験したアクセスポートの直径は、20〜55μmの間であった。これは、おおよそ75μmまでの直径のフリーエアボール形成することができる25μmの直径のボンドワイヤーに合うように選択した。このアクセスポートを、KOHエッチングした傾きのある側壁上に置く。ここでは、ワイヤーボンドを形成する時にワイヤーボンドのキャピラリが圧力を適用するため、シリコンは、比較的厚い。2個のアクセスポートのみを有し、かつキャビティの端に沿って広がっている最大80個のポートを有する設計を試験した。
【0062】
液体の閉塞試験体を、図2に示す製法によって作製した。100mmの直径、550μmの厚みのシリコンウェハーを、キャビティの基材として使用した。フォトレジストマスク及びCHF3/CF4系プラズマ中でのドライエッチングを用いて熱的に成長させた二酸化ケイ素層で、ウェハーの背面にハードマスクを画定した。400μmの深さのキャビティを、KOHエッチング後に、緩衝化したHF中で二酸化ケイ素をウェットで除去することによって形成した。このキャビティを、Pyrexウェハーに陽極ボンディングすることによって、減圧で閉塞した。円形のホールを、7μmの厚みのフォトレジストマスクを用いて、上部のシリコン側からキャビティへと深堀り反応性イオンエッチング(Deep Reactive Ion Etch)をした。そして、このウェハーの積層体の上部側、及びアクセスポートの上側部分を、100/500nmのTiW/Auのスパッタ堆積によって、金属化した。開いているキャビティを空にし、そしてウェハースケールで、赤く着色した水で充填した。そして、このウェハーを、脱水した窒素及び無発塵布地で乾燥させた。ホールの上部で「バンプ」をワイヤーボンディングすることによってアクセスポートを閉塞して、それによってその充填したキャビティを閉塞した。ボールボンディングプロセスは、図3に例示されている。フリーエアボールを、金ワイヤーに放電することによって、まず金ワイヤーの端部で形成する。形成したボールを、力と超音波の支援によって基材に接合する。そして、接合したボールと接触させながら、ボンドキャピラリをデバイス表面と直角に動かし、金ワイヤーを剪断した後、基材から移動させる。この閉塞を、40℃のチャック温度(chuck temperature)を用いて、全自動Esec3100+ワイヤーボンダー(Esec Ltd,スイス国)を用いて行った。ワイヤーボンダーは、いわゆる「バンプモード」ソフトウェアオプションを有しており、ハードウェアのあらゆる特別な調整なしで、自動的にバンプ構造を実現する。処理中のワイヤーボンディングのスループットは、改良したスピードのためにあらゆる最適化なしで、最大15閉塞部/秒であった。これは、7.5キャビティ/秒と変形され、又は今回の場合には、4秒未満で100mmウェハーの全てと変形される。主な速度の制限は、ワイヤーボンダー中のボンドヘッドの動きの範囲である。
【0063】
閉塞化プロセスの結果を、図5のように示されるSEM写真で例示する。比較のために、この図は、37μmの直径を有する空のアクセスポートも示している。用いた75μmのボールサイズは、42μmより小さいホールを信頼性高く閉塞するのに十分であることを証明した。バンプは、ワイヤーボンディングの間に比較的大きな直径のホールに対して、ワイヤーを剪断するであろう。金ワイヤーの直径をスケールアップする際に、予想される問題点はなく、結果としてボールサイズ及び封止可能なアクセスポートの直径をスケールアップする際に、予想される問題点もない。ワイヤーの直径における、現行の制限(current limitation)は、用いるワイヤーボンダーの構成に関係する。
【0064】
異なるホールサイズを有するホールに置かれたボールボンドの力学的接着を、剪断試験機(2400PC、Dage Ltd.、イギリス国)を用いて調査した。パターン化していない基材に置かれたボンドを、比較のために測定した。少なくとも5回の測定の平均及びその標準偏差を、図6に20〜42μmのホールの直径に関してプロットする。比較的大きなホールの直径に対する剪断強度の向上は、ボンドプロセスの間にホール内に大量の金が押し込まれていることを示している。これは、図7に示される、閉塞したアクセスポートの断面を画像化しているSEMによっても確認される。アクセスポートの上部で、小さな収縮も見える。分かるように、これは、アクセスポートの充填に悪影響を与えない。
【0065】
閉塞部の密閉性を調査するために、絶対リーク速度を、(ガラスウェハーのない)閉塞したスルーホールの背面に取り付けたヘリウム質量分析計(Pfeiffer Vacuum GmbH、ドイツ)によって測定した。チップへの連結を、真空グリースとゴムのOリングとを用いて行った。この方法は、流れのリーク速度のみを与えるが、幅広い測定範囲となる。研磨しているが構造化していないシリコン片を用いて、複数のブランクの試験をまず行った。全ての結果を、表1に示す。
【0066】
【表1】

【0067】
40μm未満の直径を有するホールへのボンドに関して、1×1010mbarL/sであるリーク検知器のノイズレベルよりも良好にリーク速度を測定した。このリーク速度レベルは、MIL規格883F試験法1014.11によるこのサイズの密封パッケージについての必要条件よりも3桁良い。この方法の合格基準は、水がキャビティに入るために長い拡散時間を有することに関連する。他の方向に材料が流れることを別にすれば、同じことはここでも適用可能である。そうして、この閉塞部は、液体カプセル化用途に関して密封性であるとみなされる。ホールが大きければ大きいほど、高いリーク速度を持っていた。これは、ホールが大きければ大きいほどボンディングの生産量が低くなるというワイヤーボンディングの間に見られる挙動と一致している。
【0068】
閉塞し、切断したデバイスを、さらにホットプレート上でゆっくりと加熱することにより、燃焼試験を行った。130℃付近で、デバイスの蓋は、顕著に外側に膨れ始めた。140℃付近で、キャビティ周囲の1.9mm幅の陽極ボンドが壊れ、閉塞部の良好な力学的な付着をさらに示した。
【0069】
この例では、閉塞プロセスを述べている。作製した閉塞部は、液体パッケージ用途に関して完全に密閉性であることを示している。また、閉塞部は力学的に十分に試験され、そして強固に付着していることを示した。この方法は、MEMSデバイスに液体を簡単にかつ効果的に集積させかつパッケージ化することを可能とする。
【0070】
例2
試験するキャビティを陽極ボンディングを用いて作製した。熱酸化を用いて、両面研磨シリコン基板を調製した。この基板を、次に背面リソグラフィ及びキャビティのKOHエッチングに処理した。全ての残留二酸化ケイ素層を、ウェットストリッピングした。次に、シリコン基板を、ボロフロート(borofloat)基板に陽極ボンディングした。その後、リソグラフィ、そして深堀り反応性イオンエッチングを用いてアクセスポートを作製した。続いて、二酸化シリコン基板の上部にスパッタ堆積によって、金を堆積させた。
【0071】
1)放電は、局所的に金ワイヤーを溶解し、そしてワイヤーの端部で球を形成した。2)アクセスポートを完全に被覆せずかつ塞がないように、金のバンプを、エッチングしたホールに埋め合わせてボンド化した。
【0072】
研磨したSiウェハーを、そのバンプに配置し、そしてその重なりを、ウェハーボンダーに配置した。10−5mbarのチャンバー圧力に達した後、ボンドの力を適用した。バンプを、ホールに押圧して、それらを密封性高く閉塞した。
【0073】
図4は、閉塞したアクセスポートの断面SEM写真を示している。この断面は、削ってそして研磨することによって作製した。金は、アクセスポートに90ミクロン押し込まれている。
【0074】
キャビティの圧力と周囲圧力との差は、シリコン膜に屈曲をもたらす。屈曲の曲げの長期の観測を、密封性を調査するために用いた。
【0075】
減圧でのプラグ化は、2つの工程で行った。第一に、ワイヤーボンダーを用いて、金のバンプを30μmの直径のアクセスポートの中心ではない位置で、他の場合には封入されているキャビティにボンド化した。バンプを、高くかつ狭いバンプの形状に最適化して、そして14バンプ/秒の速度でボンド化した。そして、キャビティのウェハーを、ウェハーボンダーに移して、3.5kN、約9N/バンプの力で、バンプを減圧下で押し当てた。このバンプの塑性変形は、密封性高く閉塞したキャビティをもたらした。閉塞したアクセスポートの断面を、図4に示す。この押し当ては、バンプからアクセスポートの深さ90μmまで金を充填させた。
【0076】
減圧下で閉塞したキャビティの膜は、大気圧にさらした時に歪んだ。歪みは、白色光干渉法によって測定し、Comsolを用いて作成した膜モデルのFEMシミュレーションと比較した場合に、10mbar未満のキャビティ圧力に相当した。
【0077】
膜の歪みを、リーク速度を評価するために、空気中で5日間にわたって測定した。図2において、4つのキャビティに関する歪みの変化の結果を、近隣の測候所で測定した大気圧変化を用いてシミュレーションした膜と比較した。4つのキャビティのうち3つは、閉塞されているようだった。歪みと圧力との間に線形関係が想定されるならば、4番目のデバイスは、6×10−8mbarL/秒のわずかなリークを有する。3つの閉塞したキャビティの歪みの変化は、大気圧変化とよく一致する。閉塞したキャビティへのリーク速度は、検出限界未満であり、これはこの方法に関して閉塞したポート当り6×10−12mbarL/秒である。
【0078】
この例では、予め形成されたキャビティのアクセスポートにワイヤーボンドした「バンプ」を変形させることを用いる、減圧下での閉塞化プロセスを述べている。この評価方法でリークが検出されなかったことは、リーク速度が6×10−12mbarL/秒より小さいことを示している。この方法は、通常の商業的な道具を用いて、複雑ではなく、かつコスト有利な減圧下での閉塞化を可能とする。
【図1a】

【図1b】

【図1c】

【図1d】

【図1e】

【図1f】

【図1g】

【図1h】

【図1i】

【図1j】

【図1k】

【図1l】

【図1m】

【図1n】

【図1o】

【図1p】

【図1q】

【図1r】

【図1s】

【図1t】

【図1u】

【図1v】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の工程を含む、ホールに少なくとも部分的に閉塞部を挿入するための方法:
a)1μm〜300μmの最大寸法を有する少なくとも1つのホールを備えた少なくとも1つの基材(2)を与える工程;
b)前記少なくとも1つのホールよりも大きな寸法を有する材料片(1)を与える工程;
c)前記材料片(1)を前記ホールに対して道具を用いて押圧して、閉塞部を形成する工程であって、前記材料片(1)の少なくとも一部を前記ホールに圧入する工程;及び
d)前記道具を前記材料片(1)から取り除く工程。
【請求項2】
前記少なくとも1つのホールは、1μm〜150μmの最大寸法を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記少なくとも1つのホールは、前記材料片(1)の変形を促進するための少なくとも1つの凹部構造(8)を有する、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記少なくとも1つのホールの内部は、少なくとも部分的にテーパー化されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記閉塞部を形成する前に、前記基材(2)は、前記少なくとも1つのホールの領域において、少なくとも1種の金属で少なくとも部分的にコーティングされている、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記ホールに対して前記材料片(1)を押圧する前に、前記材料を、熱及び超音波から選択される少なくとも1つで処理する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記ホールに対して前記材料片(1)を押圧している間に、前記材料を、熱及び超音波から選択される少なくとも1つで処理する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記材料を、前記少なくとも1つのホールより大きな寸法を有する材料片に溶融する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記材料を、ワイヤーとして与える、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記材料は、金属である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記材料は、Au、Al、Cu及びNiからなる群より選択される、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記材料は、有機材料であり、好ましくはポリマー材料である、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記材料は、無機材料であり、好ましくはガラス及びセラミックからなる群より選択される、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記材料は、Au、Al、Cu及びNiからなる群より選択される少なくとも1種の金属を含有する合金である、請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記基材(2)は、金属及びセラミックの少なくとも1つを含む、請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記材料片(1)を、電気によって溶融する、請求項8に記載の方法。
【請求項17】
前記材料片(1)を、電気アークを生成することによって溶融する、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記材料片(1)を溶融し、続いて冷却した後、前記ホールに対して前記材料片(1)を押圧する、請求項1〜17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記ワイヤーが、コーティングされており、好ましくは前記コーティングが化学コーティング、生化学コーティング及び電気コーティングからなる群より選択される、請求項9に記載の方法。
【請求項20】
前記ワイヤー(10)は、前記容量部(3、12)に達する、請求項9又は19に記載の方法。
【請求項21】
前記材料片(1)の少なくとも一部は、減圧ゲッター材料として機能する、請求項1〜20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
少なくとも1つのチャネル(5)が、前記ホールと通じている、請求項1〜21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
前記閉塞部は、密封性の封止部である、請求項1〜22のいずれか一項に記載の方法。
【請求項24】
前記閉塞部は、伝導体である、請求項1〜23のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
前記閉塞部は、電極である、請求項1〜24のいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
前記少なくとも1つのホールは、キャビティ(12)の開孔である、請求項1〜25のいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
前記キャビティに流体(3)を充填した後、前記閉塞部が形成される、請求項1〜26のいずれか一項に記載の方法。
【請求項28】
前記閉塞部が形成された後に、前記キャビティが減圧となっている、請求項1〜27のいずれか一項に記載の方法。
【請求項29】
前記閉塞部が形成された後に、前記キャビティが加圧されている、請求項1〜28のいずれか一項に記載の方法。
【請求項30】
少なくとも1つの入口のホールからアンダーエッチングすることによって、前記キャビティが単一の基材に形成されている、請求項1〜29のいずれか一項に記載の方法。
【請求項31】
前記少なくとも1つの基材(2)は、ジャイロスコープ、加速度計、IR検知器、液体電解質を有するセンサー、ドラッグデリバリーシステム、液体を有するアクチュエータ、液体を有する光学レンズ、及びシャッターからなる群より選択されるデバイスの一部である、請求項1〜30のいずれか一項に記載の方法。
【請求項32】
前記閉塞部を形成した後、前記基材(2)の少なくとも一部に、少なくとも1つのさらなるコーティング(6、7)を適用する、請求項1〜31のいずれか一項に記載の方法。
【請求項33】
前記基材(2)は、スルーホールを有し、かつ他の1つの基材(4)に取り付けられてキャビティを形成している、請求項1〜32のいずれか一項に記載の方法。
【請求項34】
前記材料片(1)を、前記ホールを中心に有する前記基材(2)に対して押圧する、請求項1〜33のいずれか一項に記載の方法。
【請求項35】
前記材料片(1)を、前記ホールに隣接した点を中心に有する前記基材(2)に対して押圧する、請求項1〜34のいずれか一項に記載の方法。
【請求項36】
前記材料片(1)を、前記基材(2)の前記ホールに対して両側から押圧する、請求項1〜35のいずれか一項に記載の方法。
【請求項37】
前記ホールに対する前記材料片の前記押圧の少なくとも一部の間に、前記材料片を超音波で処理する、請求項1〜36のいずれか一項に記載の方法。
【請求項38】
前記基材の前記表面に平行な動きで、前記道具を前記材料片から取り除く、請求項1〜37のいずれか一項に記載の方法。
【請求項39】
少なくとも1つの物質を前記ホールに提供した後、前記材料片(1)を前記ホールに対して押圧し、好ましくは前記物質は、減圧ゲッター材料を有する、請求項1〜38のいずれか一項に記載の方法。
【請求項40】
材料片(1)を与えることによって作製される、基材(2)にある閉塞ホールであって、前記材料片(1)は、前記少なくとも1つのホールより大きな寸法を有し、かつ前記ホールに対して道具を用いて押圧されており、それにより前記材料(1)の少なくとも一部が前記ホールに入り閉塞部を形成しており、そして前記ホールは、1μm〜300μmの最大寸法を有している、基材(2)にある閉塞ホール。
【請求項41】
前記少なくとも1つのホールは、1μm〜150μmの最大寸法を有する、請求項40に記載の閉塞ホール。
【請求項42】
前記少なくとも1つのホールは、少なくとも1つの凹部構造を有する、請求項40又は41に記載の閉塞ホール。
【請求項43】
前記少なくとも1つのホールの内部は、少なくとも部分的にテーパー化されている、請求項40〜42のいずれか一項に記載の閉塞ホール。
【請求項44】
前記基材(2)は、前記少なくとも1つのホールの領域において、少なくとも1種の金属で少なくとも部分的にコーティングされている、請求項40〜43のいずれか一項に記載の閉塞ホール。
【請求項45】
前記材料は、金属である、請求項40〜44のいずれか一項に記載の閉塞ホール。
【請求項46】
前記材料は、Au、Al、Cu及びNiからなる群より選択される、請求項40〜45のいずれか一項に記載の閉塞ホール。
【請求項47】
前記材料は、有機材料であり、好ましくはポリマー材料である、請求項40〜46のいずれか一項に記載の閉塞ホール。
【請求項48】
前記材料は、無機材料であり、好ましくはガラス及びセラミックからなる群より選択される、請求項40〜47のいずれか一項に記載の閉塞ホール。
【請求項49】
前記材料は、Au、Al、Cu及びNiからなる群より選択される少なくとも1種の金属を含有する合金である、請求項40〜48のいずれか一項に記載の閉塞ホール。
【請求項50】
前記基材(2)は、金属及びセラミックの少なくとも1つを含む、請求項40〜49のいずれか一項に記載の閉塞ホール。
【請求項51】
前記閉塞部は、前記容量部(3、12)に達している、請求項40〜50のいずれか一項に記載の閉塞ホール。
【請求項52】
前記材料片(1)の少なくとも一部は、減圧ゲッター材料として機能するように適合している、請求項40〜51のいずれか一項に記載の閉塞ホール。
【請求項53】
少なくとも1つのチャネル(5)が、前記ホールと通じている、請求項40〜52のいずれか一項に記載の閉塞ホール。
【請求項54】
前記閉塞部は、密封性の封止部である、請求項40〜53のいずれか一項に記載の閉塞ホール。
【請求項55】
前記閉塞部は、伝導体である、請求項40〜54のいずれか一項に記載の閉塞ホール。
【請求項56】
前記閉塞部は、電極である、請求項40〜55のいずれか一項に記載の閉塞ホール。
【請求項57】
前記少なくとも1つのホールは、キャビティの開孔である、請求項40〜56のいずれか一項に記載の閉塞ホール。
【請求項58】
前記キャビティは、少なくとも1種の流体(3)を含む、請求項40〜57のいずれか一項に記載の閉塞ホール。
【請求項59】
前記キャビティは、減圧状態となっている、請求項40〜58のいずれか一項に記載の閉塞ホール。
【請求項60】
前記キャビティは、加圧されている、請求項40〜59のいずれか一項に記載の閉塞ホール。
【請求項61】
前記ホールは、ジャイロスコープ、加速度計、IR検知器、液体電解質を有するセンサー、ドラッグデリバリーシステム、液体を有するアクチュエータ、液体を有する光学レンズ、及びシャッターからなる群より選択されるデバイスの一部である、請求項40〜60のいずれか一項に記載の閉塞ホール。
【請求項62】
前記閉塞部を形成した後に、前記基材(2)の少なくとも一部に、少なくとも1つのさらなるコーティング(6、7)を適用されている、請求項40〜61のいずれか一項に記載の閉塞ホール。
【請求項63】
前記閉塞部は、加圧、電気化学溶解及び力の適用から選択される少なくとも1つによって、開放されるように適合している、請求項40〜62のいずれか一項に記載の閉塞ホール。
【請求項64】
前記基材(2)の表面は、少なくとも部分的に金属を含有し、ここでは上記材料片は金属を含有し、かつ前記基材表面の前記金属と金属結合を形成している、請求項40〜63のいずれか一項に記載の閉塞ホール。
【請求項65】
少なくとも1種の物質が、前記閉塞部によって封止されたキャビティ内にあり、前記物質は、減圧ゲッター材料を含む、請求項40〜64のいずれか一項に記載の閉塞ホール。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2013−514196(P2013−514196A)
【公表日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−543790(P2012−543790)
【出願日】平成22年12月17日(2010.12.17)
【国際出願番号】PCT/EP2010/070084
【国際公開番号】WO2011/073393
【国際公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【出願人】(511240221)エアロクライン アクティエボラーグ (4)
【Fターム(参考)】