ポジショナ
【課題】低周波のノイズの影響に強いポジショナを提供する。
【解決手段】入力ラインL1と出力ラインL2との間に能動負荷Zとして可変インピーダンス回路ZBを設ける。可変インピーダンス回路ZBは、直流の電流信号に対するインピーダンスが低く、交流の電流信号に対するインピーダンスが高いという特性を有し、ラインL1,L2間に接続された抵抗R1とR2とR3との直列回路と、ラインL1にそのコレクタが接続され、そのベースが抵抗R2とR3との接続点に接続されたトランジスタQ1と、トランジスタQ1のエミッタとラインL2との間に接続された抵抗R4と、抵抗R2とR3との接続点にその一端が接続されたコンデンサC1と、コンデンサC1の他端とラインL2との間に接続された抵抗R5と、抵抗R1とR2との接続点にその一端が接続されたコンデンサC2と、コンデンサC2の他端とラインL2との間に接続された抵抗R2とから構成されている。
【解決手段】入力ラインL1と出力ラインL2との間に能動負荷Zとして可変インピーダンス回路ZBを設ける。可変インピーダンス回路ZBは、直流の電流信号に対するインピーダンスが低く、交流の電流信号に対するインピーダンスが高いという特性を有し、ラインL1,L2間に接続された抵抗R1とR2とR3との直列回路と、ラインL1にそのコレクタが接続され、そのベースが抵抗R2とR3との接続点に接続されたトランジスタQ1と、トランジスタQ1のエミッタとラインL2との間に接続された抵抗R4と、抵抗R2とR3との接続点にその一端が接続されたコンデンサC1と、コンデンサC1の他端とラインL2との間に接続された抵抗R5と、抵抗R1とR2との接続点にその一端が接続されたコンデンサC2と、コンデンサC2の他端とラインL2との間に接続された抵抗R2とから構成されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、上位側システムより一対の電線を介して直流の電流信号を受け、この直流の電流信号から自己の動作電源を生成する一方、その直流の電流信号の値に応じて調節弁の開度を制御するポジショナに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、この種のポジショナは、上位側システムより一対の電線を介して送られてくる4〜20mAの電流(直流の電流信号)で動作するように設計されている。例えば、上位側システムより4mAの電流が送られてきた場合には調節弁の開度を0%とし、20mAの電流が送られてきた場合には調節弁の開度を100%とする。
【0003】
この場合、上位側システムからの供給電流は4mA(下限電流値)から20mA(上限電流値)の範囲で変化するので、ポジショナの内部回路は上位側システムから供給される電流値として常に確保することの可能な4mA以下の電流より自己の動作電源を生成する。
【0004】
ポジショナには上位側システムから調節弁に対する設定開度値が入力される。また、開度センサを介して調節弁の実開度値も得られる。したがって、ポジショナでは、調節弁の設定開度値と実開度値との関係を演算することによって、調節弁の異常診断や自己の異常診断などが可能である。このような異常診断機能をポジショナに設ければ、別途異常診断装置を設けなくてもよく、低コストでシステムの機能アップを図ることが可能となる(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
このような理由から、近年、ポジショナには、調節弁の弁開度制御という本来の機能に加えて、弁開度発信機能や調節弁の異常診断や自己の異常診断などの結果を上位側システムへ送信する機能を有するポジショナが提案されている。図8に上位側システムとの間の通信機能を有するポジショナの要部の構成を示す(例えば、特許文献2参照)。
【0006】
図8において、入力端子T1,T2には、4〜20mAの直流の電流信号が入力される。ツェナーダイオードZD1は、抵抗RAを介して入力端子T1,T2に接続されており、モデム4やCPU6等の内部回路用の電源電圧V1を生成する。コンデンサCAは、送信回路1および受信回路2と入力端子T2との間に挿入されたもので、電源電圧V1とデジタル通信信号とを直流的に絶縁する。コンデンサCBは、電源電圧V1のデカップリング回路で、電源電圧V1とグランドGND間でのエネルギーの移動や帰還を防止する。
【0007】
送信回路1は、上位側システムへのレスポンス信号をデジタル通信により送信する。受信回路2は、上位側システムから送られてくるリクエスト信号を受信する。ここで、上位側システムは、2線の伝送路(一対の電線)を介して入力端子T1,T2と接続されている。また、送受信回路1,2のデジタル通信には、抵抗RAによるインピーダンスが有効に利用されて、ある一定電圧レベル以上の通信振幅を確保できるようにしている。電流検出回路3は、入力端子T1,T2に入力された電流信号を検知するもので、この検知した信号はA/D変換器7に送られる。
【0008】
モデム4は、送受信回路1,2のデジタル通信の変復調を行うもので、CPU6との間で送受信内容の授受をする。CPU6は、デジタル通信と調節弁14の位置制御を行うもので、メモリ5にリクエスト信号やレスポンス信号等の通信処理プログラム、並びにPID制御等の制御プログラムが格納されている。D/A変換器8は、CPU6の制御出力がデジタル信号であるのをアナログ信号に変換する。
【0009】
駆動回路9は、D/A変換器8から送られてきたアナログ信号を増幅やインピーダンス変換して電空変換モジュール11に送る。センサインターフェイス回路10は、位置センサ13の信号を処理して、A/D変換器7に送る。A/D変換器7は、電流検出回路3から送られる入力電流信号と、センサインターフェイス回路10から送られる調節弁の位置信号をデジタル信号化してCPU6に送る。
【0010】
電空変換モジュール11は、入力された駆動電流を空気圧信号に変換するもので、トルクモータによりノズルの空気圧を制御する。コントロールリレー12は、空気圧信号を増幅するもので、増幅した空気圧信号によって調節弁14を開閉駆動する。調節弁14の開度制御は、位置センサ13の位置信号をセンサインタフェース回路10とA/D変換器7を介してCPU6に送り、CPU6では制御演算を行い、制御出力をD/A変換器8を介して駆動回路9に送ることによって行われる。これにより、駆動回路9→電空変換モジュール11→コントロールリレー12→調節弁14の経路で、調節弁14を駆動して弁開度が目標値に制御される。
【0011】
このポジショナ100では、4〜20mAの直流の電流信号に、交流の電流信号を重畳させることで、上位側システムとポジショナ100との間で通信が可能である。通信の内容としては、調節弁14に対する制御演算の為の制御パラメータ、ゼロ/スパン点の調整量、変位センサの信号出力、自己診断結果の授受である。通信データの読み込みは受信回路2→モデム4→CPU6の経路でなされ、通信データの送信はCPU6→モデム4→送信回路1の経路でなされる。ポジショナ100に入力された直流の電流信号は、電流検出回路3→A/D変換器7→CPU6の経路で認識が行われる。
【0012】
このポジショナ100において、デジタル通信を行うためには、抵抗RAがおよそ250Ω以上であることが必要で、入力電流20mAでは5V以上の電圧降下となり、ツェナーダイオードZD1で生成される電圧V1が小さくなる。そこで、抵抗RAに代えて、能動負荷として、図9に示されるような可変インピーダンス回路Z1を用いるようにしている。
【0013】
この可変インピーダンス回路Z1において、トランジスタQ2は、コレクタがラインL1と接続され、エミッタが抵抗R7を介してラインL2に接続されている。トランジスタQ1は、コレクタがラインL1と接続されると共に抵抗R2を介してベースと接続され、エミッタがトランジスタQ2のベースに接続されると共に抵抗R4を介してラインL2に接続されている。トランジスタQ1のベースは、抵抗R3とコンデンサC1,抵抗R5との並列回路を介してラインL2に接続されている。なお、ラインL1はツェナーダイオードZD1への接続ライン、ラインL2は端子T2への接続ラインである。
【0014】
図10は可変インピーダンス回路Z1のインピーダンス特性図である。このインピーダンス特性図より分かるように、可変インピーダンス回路Z1は、低周波数領域ではインピーダンス(|Z|)が低く、高周波領域ではインピーダンス(|Z|)が高い特性を有する。すなわち、直流の電流信号に対するインピーダンスが低く、交流の電流信号に対するインピーダンスが直流の電流信号に対するインピーダンスよりも高い特性を有する。このような可変インピーダンス回路Z1を用いることにより、可変インピーダンス回路Z1での電圧降下を低くし、ツェナーダイオードZD1で生成される電圧V1を高くすることが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】特開2004−151941号公報
【特許文献2】特開平11−304033号公報(特許第3596293号)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
しかしながら、この可変インピーダンス回路Z1を用いたポジショナでは、図10に示されたインピーダンス特性図からも分かるように、インピーダンスの低い低周波数からインピーダンスの高い周波数への変化点での特性が緩やかであり、低周波のノイズの影響に弱いという問題がある。
【0017】
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、低周波のノイズの影響に強いポジショナを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
このような目的を達成するために本発明は、上位側システムより一対の電線を介して直流の電流信号を受け、この直流の電流信号から自己の動作電源を生成する一方、その直流の電流信号の値に応じて調節弁の開度を制御するとともに、直流の電流信号に重畳して送られてくる交流の電流信号を受信するポジショナにおいて、直流の電流信号に対するインピーダンスが低く、交流の電流信号に対するインピーダンスが直流の電流信号に対するインピーダンスよりも高い特性を有する可変インピーダンス回路を備え、可変インピーダンス回路は、直流の電流信号および直流の電流信号に重畳された交流の電流信号の入力ラインと、直流の電流信号および直流の電流信号に重畳された交流の電流信号の出力ラインと、入力ラインと出力ラインとの間に接続された第1の抵抗と第2の抵抗と第3の抵抗との直列回路と、入力ラインにそのコレクタが接続され、そのベースが第2の抵抗と第3の抵抗との接続点に接続された第1のトランジスタと、第1のトランジスタのエミッタと出力ラインとの間に接続された第4の抵抗と、第2の抵抗と第3の抵抗との接続点にその一端が接続された第1のコンデンサと、第1のコンデンサの他端と出力ラインとの間に接続された第5の抵抗と、第1の抵抗と第2の抵抗との接続点にその一端が接続された第2のコンデンサと、第2のコンデンサの他端と出力ラインとの間に接続された第6の抵抗と、入力ラインにそのコレクタが接続され、そのベースが第1のトランジスタのエミッタと第4の抵抗との接続点に接続された第2のトランジスタと、第2のトランジスタのエミッタと出力ラインとの間に接続された第7の抵抗とから構成されていることを特徴とする。
【0019】
この発明によれば、主に第2の抵抗と第1のコンデンサと第5の抵抗の時定数で決まるローパスフィルタに、主に第1の抵抗と第2のコンデンサと第6の抵抗の時定数で決まるローパスフィルタが加わった構成となり、インピーダンスの低い低周波数からインピーダンスの高い高周波数への変化点での特性が急峻となって、低周波のノイズの影響に強くなる。
【0020】
本発明において、可変インピーダンス回路は、第2のトランジスタと第7の抵抗を省略した構成としてもよい。すなわち、可変インピーダンス回路を、直流の電流信号および直流の電流信号に重畳された交流の電流信号の入力ラインと、直流の電流信号および直流の電流信号に重畳された交流の電流信号の出力ラインと、入力ラインと出力ラインとの間に接続された第1の抵抗と第2の抵抗と第3の抵抗との直列回路と、入力ラインにそのコレクタが接続され、そのベースが第2の抵抗と第3の抵抗との接続点に接続されたトランジスタと、トランジスタのエミッタと出力ラインとの間に接続された第4の抵抗と、第2の抵抗と第3の抵抗との接続点にその一端が接続された第1のコンデンサと、第1のコンデンサの他端と出力ラインとの間に接続された第5の抵抗と、第1の抵抗と第2の抵抗との接続点にその一端が接続された第2のコンデンサと、第2のコンデンサの他端と出力ラインとの間に接続された第6の抵抗とから構成するようにしてもよい。このようにすると、可変インピーダンス回路が唯一のトランジスタによって動作するので、DC周波数側でのインピーダンスが小さくなり、可変インピーダンス回路での電圧降下をさらに低くすることができるようにもなる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、第1の抵抗と第2の抵抗との接続点に第2のコンデンサの一端を接続し、第2のコンデンサの他端と出力ラインとの間に第6の抵抗を接続するようにしたので、主に第2の抵抗と第1のコンデンサと第5の抵抗の時定数で決まるローパスフィルタに、主に第1の抵抗と第2のコンデンサと第6の抵抗の時定数で決まるローパスフィルタが加わった構成となり、インピーダンスの低い低周波数からインピーダンスの高い高周波数への変化点での特性が急峻となって、低周波のノイズの影響に強くなる、という効果が得られる。
【0022】
また、本発明によれば、可変インピーダンス回路を第2のトランジスタと第7の抵抗を省略した構成とすることにより、可変インピーダンス回路が唯一のトランジスタによって動作するものとなり、DC周波数側でのインピーダンスが小さくなる。これにより、可変インピーダンス回路での電圧降下をさらに低くすることができるようになり、低周波のノイズに強くなるという効果に加えて、最小動作端子間電圧を小さくして、2線の伝送路間への2連結や他の負荷との連結を実現することが可能となる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明に係るポジショナの一実施の形態の要部の構成を示す図である。
【図2】実施の形態1のポジショナで能動負荷として用いる可変インピーダンス回路の構成を示す図である。
【図3】実施の形態1のポジショナで用いる可変インピーダンス回路のインピーダンス特性図である。
【図4】図9に示した可変インピーダンス回路に説明に必要な電流の流れを付加した図である。
【図5】図2に示した可変インピーダンス回路に説明に必要な電流の流れを付加した図である。
【図6】実施の形態2のポジショナで能動負荷として用いる可変インピーダンス回路の構成を示す図である。
【図7】実施の形態2のポジショナで用いる可変インピーダンス回路のインピーダンス特性図である。
【図8】上位側システムとの間の通信機能を有する従来のポジショナの要部の構成を示す図である。
【図9】従来のポジショナで能動負荷として用いられている可変インピーダンス回路の構成を示す図である。
【図10】従来のポジショナで用いられている可変インピーダンス回路のインピーダンス特性図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1はこの発明に係るポジショナの一実施の形態の要部の構成を示す図である。同図において、図8と同一符号は図8を参照して説明した構成要素と同一或いは同等構成要素を示し、その説明は省略する。
【0025】
以下では、最初に実施の形態1のポジショナ、次に実施の形態2のポジショナについて説明するが、実施の形態1,2ともに全体構成を示す図1を共通図として用いる。
【0026】
〔実施の形態1〕
実施の形態1のポジショナ200では、能動負荷Zとして、図2に示されるような可変インピーダンス回路ZAを用いる。
【0027】
すなわち、ラインL1を直流の電流信号および直流の電流信号に重畳された交流の電流信号の入力ラインとし、ラインL2を直流の電流信号および直流の電流信号に重畳された交流の電流信号の出力ラインとし、この入力ラインL1と出力ラインL2との間に能動負荷Zとして、図2に示されるような可変インピーダンス回路ZAを接続する。
【0028】
この可変インピーダンス回路ZAは、入力ラインL1と出力ラインL2との間に接続された第1の抵抗R1と第2の抵抗R2と第3の抵抗R3との直列回路と、入力ラインL1にそのコレクタが接続され、そのベースが抵抗R2とR3との接続点に接続された第1のトランジスタ(NPNトランジスタ)Q1と、トランジスタQ1のエミッタと出力ラインL2との間に接続された第4の抵抗R4と、抵抗R2とR3との接続点にその一端が接続された第1のコンデンサC1と、コンデンサC1の他端と出力ラインL2との間に接続された第5の抵抗R5と、抵抗R1とR2との接続点にその一端が接続された第2のコンデンサC2と、コンデンサC2の他端と出力ラインL2との間に接続された第6の抵抗R6と、入力ラインL1にそのコレクタが接続され、そのベースがトランジスタQ1のエミッタと抵抗R4との接続点に接続された第2のトランジスタ(NPNトランジスタ)Q2と、トランジスタQ2のエミッタと出力ラインL2との間に接続された第7の抵抗R7とから構成されている。
【0029】
この可変インピーダンス回路ZAでは、抵抗R2とR3との接続点に生ずる電圧、すなわちコンデンサC1と抵抗R5との直列回路と抵抗R3との並列回路に加わる電圧がトランジスタQ1のベースに加わり、トランジスタQ1のエミッタと抵抗R4との接続点に生ずる電圧がトランジスタQ2のベースに加わる。これによって、可変インピーダンス回路ZAの特性として、直流の電流信号に対するインピーダンスが低く、交流の電流信号に対するインピーダンスが高いという特性が得られる。
【0030】
また、この可変インピーダンス回路ZAでは、抵抗R1とR2との接続点にコンデンサC2の一端を接続し、コンデンサC2の他端と出力ラインL2との間に抵抗R6を接続しているので、主に抵抗R2とコンデンサC1と抵抗R5の時定数で決まるローパスフィルタ(LPF1)に、主に抵抗R1とコンデンサC2と抵抗R6の時定数で決まるローパスフィルタ(LPF2)が加わった構成となり、図3に可変インピーダンス回路ZAのインピーダンス特性図を示すように、インピーダンスの低い低周波数からインピーダンスの高い高周波数への変化点での特性が急峻となって、低周波のノイズの影響に強くなる。
【0031】
可変インピーダンス回路ZAにおいて、インピーダンスの低い低周波数からインピーダンスの高い高周波数への変化点での特性が急峻となることについて、図4および図5を用いて具体的に説明する。図4は図9に示した従来の可変インピーダンス回路Z1に説明に必要な電流の流れを付加した図であり、図5は図2に示した本実施の形態における可変インピーダンス回路ZAに説明に必要な電流の流れを付加した図である。
【0032】
先ずは、従来の可変インピーダンス回路Z1を元に動作を説明する。入力電流Iin_acは、主に抵抗R2とコンデンサC1と抵抗R5の時定数で決まるLPF1の周波数特性に応じ、Iac_R2、Iac_C1、Iac_Q1bに分岐する。この周波数特性は、LPFのカットオフ周波数fc1点から高い周波数でIac_C1が大きくなり、Iac_Q1bは小さくなるものであり、結果、fc1より高い周波数の入力電流ではトランジスタQ1のコレクタ電流(ac成分)が小さくなり、さらにトランジスタQ2のベース電流(ac成分)が小さくなり、トランジスタQ2のコレクタ電流(ac成分)が小さくなる。これは、端子+、−間のacインピーダンスが高くなっていることに等しい。
【0033】
これに対して、本実施の形態における可変インピーダンス回路ZAでは、主に抵抗R2とコンデンサC1と抵抗R5の時定数で決まるLPF1に、主に抵抗R1とコンデンサC2と抵抗R6の時定数で決まるLPF2が加わった構成とされている。これは、Iac_Q1bが流れるトランジスタQ1ベースの点から見ると、LPF2は、LPF1とシリーズに接続され、LPF2、LPF1の2次のLPFの構成となる。これにより、従来の可変インピーダンス回路Z1のLPF1の1次のLPFに比較して、Iac_Q1bの増減を決めるカットオフ周波数fc1以降の高い周波数ではIac_Q1bを小さくする2次のLPFの特性となり、その特性は急峻となる。これは、端子+、−間のacインピーダンスが高くる周波数特性がfc1以降の高い周波数で、急峻になることと等しい。
【0034】
〔実施の形態2〕
図1に示したポジショナ200において、例えば、2線の伝送路からの供給電圧を15Vとした場合、このポジショナ200を2連結すると、入力端子T1,T2間の電圧(端子間電圧)は7.5Vとなる。この場合、内部回路の電源電圧として最低でも5V必要とすると、能動負荷Zでの電圧降下は2.5Vまでしか許されない。
【0035】
しかし、図2に示された可変インピーダンス回路ZAでは、トランジスタQ1とQ2とをダーリントン接続した構成としているため、直流の電流信号に対するインピーダンス(DC周波数側でのインピーダンス)が大きく、能動負荷Zでの電圧降下を2.5V以下とすることができない。このため、ポジショナ200の動作可能な端子間電圧(最小動作端子間電圧)を7.5V以下とすることができず、ポジショナ200を2線の伝送路間に2連結することができない。
【0036】
そこで、実施の形態2のポジショナ200では、能動負荷Zとして、図6に示されるような可変インピーダンス回路ZBを用いる。
【0037】
この可変インピーダンス回路ZBは、入力ラインL1と出力ラインL2との間に接続された第1の抵抗R1と第2の抵抗R2と第3の抵抗R3との直列回路と、入力ラインL1にそのコレクタが接続され、そのベースが抵抗R2とR3との接続点に接続された第1のトランジスタ(NPNトランジスタ)Q1と、トランジスタQ1のエミッタと出力ラインL2との間に接続された第4の抵抗R4と、抵抗R2とR3との接続点にその一端が接続された第1のコンデンサC1と、コンデンサC1の他端と出力ラインL2との間に接続された第5の抵抗R5と、抵抗R1とR2との接続点にその一端が接続された第2のコンデンサC2と、コンデンサC2の他端と出力ラインL2との間に接続された第6の抵抗R6とから構成されている。
【0038】
この可変インピーダンス回路ZBにおいても、図2に示した可変インピーダンス回路ZAと同様、抵抗R1とR2との接続点にコンデンサC2の一端を接続し、コンデンサC2の他端と出力ラインL2との間に抵抗R6を接続している。このため、主に抵抗R2とコンデンサC1と抵抗R5の時定数で決まるローパスフィルタ(LPF1)に、主に抵抗R1とコンデンサC2と抵抗R6の時定数で決まるローパスフィルタ(LPF2)が加わった構成となり、図7に可変インピーダンス回路ZBのインピーダンス特性図を示すように、インピーダンスの低い低周波数からインピーダンスの高い高周波数への変化点での特性が急峻となり、低周波のノイズの影響に強くなる。
【0039】
また、この可変インピーダンス回路ZBでは、トランジスタQ1のベースに抵抗R2とR3との接続点に生ずる電圧、すなわちコンデンサC1と抵抗R5との直列回路と抵抗R3との並列回路に加わる電圧が加わる。これによって、可変インピーダンス回路ZBの特性として、直流の電流信号に対するインピーダンスが低く、交流の電流信号に対するインピーダンスが高いという特性が得られる。
【0040】
この場合、図2に示した可変インピーダンス回路ZAでは、ダーリントン接続されたトランジスタQ1とQ2によって動作するが、この可変インピーダンス回路ZBでは、唯一のトランジスタQ1によって動作するので、DC周波数側でのインピーダンスが小さくなり(図7参照)、可変インピーダンス回路ZBでの電圧降下がさらに低くなる。
【0041】
例えば、本実施の形態において、可変インピーダンス回路ZBでの電圧降下は1.3Vとなる。したがって、ポジショナ200での内部回路の電源電圧を5Vとした場合、すなわちツェナーダイオードZD1が生成する電圧V1を5Vとした場合、ポジショナ200の最小動作端子間電圧は6.3Vとなる。
【0042】
これにより、例えば、2線の伝送路からの供給電圧を15Vとした場合、ポジショナ200を2連結すると、ポジショナ200の端子間電圧は7.5Vとなるが、この7.5Vの端子間電圧でもポジショナ200を動作させることが可能となる。ポジショナ200に対して他の負荷を連結した場合でも同様であり、端子間電圧が6.3V以下となるまでは対応することが可能である。
【0043】
また、この可変インピーダンス回路ZBでは、図2に示した可変インピーダンス回路ZAと比較して分かるように、トランジスタQ2と抵抗R7が省略された形とされており、回路構成が簡単となり、部品点数も少なく、コストダウンも図られる。
【0044】
なお、上述した実施の形態1,2では、トランジスタQ1,Q2としてNPNトランジスタを用いているが、PNPトランジスタを用いて可変インピーダンス回路ZA,ZBを構成するようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明のポジショナは、調節弁の開度を制御する機器として、プロセス制御など様々な分野で利用することが可能である。
【符号の説明】
【0046】
1…送信回路、2…受信回路、3…電流検出回路、4…モデム、5…メモリ、6…CPU、7…A/D変換器、8…D/A変換器、9…駆動回路、10…センサインターフェイス回路、11…電空変換モジュール、12…コントロールリレー、13…位置センサ、14…調節弁、T1,T2…入力端子、ZD1…ツェナーダイオード、CA,CB…コンデンサ、Z(ZA,ZB)…能動負荷(可変インピーダンス回路)、L1…入力ライン、L2…出力ライン、Q1…第1のトランジスタ、Q2…第2のトランジスタ、R1…第1の抵抗、R2…第2の抵抗、R3…第3の抵抗、R4…第4の抵抗、R5…第5の抵抗、R6…第6の抵抗、R7…第7の抵抗、C1…第1のコンデンサ、C2…第2のコンデンサ、200…ポジショナ。
【技術分野】
【0001】
この発明は、上位側システムより一対の電線を介して直流の電流信号を受け、この直流の電流信号から自己の動作電源を生成する一方、その直流の電流信号の値に応じて調節弁の開度を制御するポジショナに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、この種のポジショナは、上位側システムより一対の電線を介して送られてくる4〜20mAの電流(直流の電流信号)で動作するように設計されている。例えば、上位側システムより4mAの電流が送られてきた場合には調節弁の開度を0%とし、20mAの電流が送られてきた場合には調節弁の開度を100%とする。
【0003】
この場合、上位側システムからの供給電流は4mA(下限電流値)から20mA(上限電流値)の範囲で変化するので、ポジショナの内部回路は上位側システムから供給される電流値として常に確保することの可能な4mA以下の電流より自己の動作電源を生成する。
【0004】
ポジショナには上位側システムから調節弁に対する設定開度値が入力される。また、開度センサを介して調節弁の実開度値も得られる。したがって、ポジショナでは、調節弁の設定開度値と実開度値との関係を演算することによって、調節弁の異常診断や自己の異常診断などが可能である。このような異常診断機能をポジショナに設ければ、別途異常診断装置を設けなくてもよく、低コストでシステムの機能アップを図ることが可能となる(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
このような理由から、近年、ポジショナには、調節弁の弁開度制御という本来の機能に加えて、弁開度発信機能や調節弁の異常診断や自己の異常診断などの結果を上位側システムへ送信する機能を有するポジショナが提案されている。図8に上位側システムとの間の通信機能を有するポジショナの要部の構成を示す(例えば、特許文献2参照)。
【0006】
図8において、入力端子T1,T2には、4〜20mAの直流の電流信号が入力される。ツェナーダイオードZD1は、抵抗RAを介して入力端子T1,T2に接続されており、モデム4やCPU6等の内部回路用の電源電圧V1を生成する。コンデンサCAは、送信回路1および受信回路2と入力端子T2との間に挿入されたもので、電源電圧V1とデジタル通信信号とを直流的に絶縁する。コンデンサCBは、電源電圧V1のデカップリング回路で、電源電圧V1とグランドGND間でのエネルギーの移動や帰還を防止する。
【0007】
送信回路1は、上位側システムへのレスポンス信号をデジタル通信により送信する。受信回路2は、上位側システムから送られてくるリクエスト信号を受信する。ここで、上位側システムは、2線の伝送路(一対の電線)を介して入力端子T1,T2と接続されている。また、送受信回路1,2のデジタル通信には、抵抗RAによるインピーダンスが有効に利用されて、ある一定電圧レベル以上の通信振幅を確保できるようにしている。電流検出回路3は、入力端子T1,T2に入力された電流信号を検知するもので、この検知した信号はA/D変換器7に送られる。
【0008】
モデム4は、送受信回路1,2のデジタル通信の変復調を行うもので、CPU6との間で送受信内容の授受をする。CPU6は、デジタル通信と調節弁14の位置制御を行うもので、メモリ5にリクエスト信号やレスポンス信号等の通信処理プログラム、並びにPID制御等の制御プログラムが格納されている。D/A変換器8は、CPU6の制御出力がデジタル信号であるのをアナログ信号に変換する。
【0009】
駆動回路9は、D/A変換器8から送られてきたアナログ信号を増幅やインピーダンス変換して電空変換モジュール11に送る。センサインターフェイス回路10は、位置センサ13の信号を処理して、A/D変換器7に送る。A/D変換器7は、電流検出回路3から送られる入力電流信号と、センサインターフェイス回路10から送られる調節弁の位置信号をデジタル信号化してCPU6に送る。
【0010】
電空変換モジュール11は、入力された駆動電流を空気圧信号に変換するもので、トルクモータによりノズルの空気圧を制御する。コントロールリレー12は、空気圧信号を増幅するもので、増幅した空気圧信号によって調節弁14を開閉駆動する。調節弁14の開度制御は、位置センサ13の位置信号をセンサインタフェース回路10とA/D変換器7を介してCPU6に送り、CPU6では制御演算を行い、制御出力をD/A変換器8を介して駆動回路9に送ることによって行われる。これにより、駆動回路9→電空変換モジュール11→コントロールリレー12→調節弁14の経路で、調節弁14を駆動して弁開度が目標値に制御される。
【0011】
このポジショナ100では、4〜20mAの直流の電流信号に、交流の電流信号を重畳させることで、上位側システムとポジショナ100との間で通信が可能である。通信の内容としては、調節弁14に対する制御演算の為の制御パラメータ、ゼロ/スパン点の調整量、変位センサの信号出力、自己診断結果の授受である。通信データの読み込みは受信回路2→モデム4→CPU6の経路でなされ、通信データの送信はCPU6→モデム4→送信回路1の経路でなされる。ポジショナ100に入力された直流の電流信号は、電流検出回路3→A/D変換器7→CPU6の経路で認識が行われる。
【0012】
このポジショナ100において、デジタル通信を行うためには、抵抗RAがおよそ250Ω以上であることが必要で、入力電流20mAでは5V以上の電圧降下となり、ツェナーダイオードZD1で生成される電圧V1が小さくなる。そこで、抵抗RAに代えて、能動負荷として、図9に示されるような可変インピーダンス回路Z1を用いるようにしている。
【0013】
この可変インピーダンス回路Z1において、トランジスタQ2は、コレクタがラインL1と接続され、エミッタが抵抗R7を介してラインL2に接続されている。トランジスタQ1は、コレクタがラインL1と接続されると共に抵抗R2を介してベースと接続され、エミッタがトランジスタQ2のベースに接続されると共に抵抗R4を介してラインL2に接続されている。トランジスタQ1のベースは、抵抗R3とコンデンサC1,抵抗R5との並列回路を介してラインL2に接続されている。なお、ラインL1はツェナーダイオードZD1への接続ライン、ラインL2は端子T2への接続ラインである。
【0014】
図10は可変インピーダンス回路Z1のインピーダンス特性図である。このインピーダンス特性図より分かるように、可変インピーダンス回路Z1は、低周波数領域ではインピーダンス(|Z|)が低く、高周波領域ではインピーダンス(|Z|)が高い特性を有する。すなわち、直流の電流信号に対するインピーダンスが低く、交流の電流信号に対するインピーダンスが直流の電流信号に対するインピーダンスよりも高い特性を有する。このような可変インピーダンス回路Z1を用いることにより、可変インピーダンス回路Z1での電圧降下を低くし、ツェナーダイオードZD1で生成される電圧V1を高くすることが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】特開2004−151941号公報
【特許文献2】特開平11−304033号公報(特許第3596293号)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
しかしながら、この可変インピーダンス回路Z1を用いたポジショナでは、図10に示されたインピーダンス特性図からも分かるように、インピーダンスの低い低周波数からインピーダンスの高い周波数への変化点での特性が緩やかであり、低周波のノイズの影響に弱いという問題がある。
【0017】
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、低周波のノイズの影響に強いポジショナを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
このような目的を達成するために本発明は、上位側システムより一対の電線を介して直流の電流信号を受け、この直流の電流信号から自己の動作電源を生成する一方、その直流の電流信号の値に応じて調節弁の開度を制御するとともに、直流の電流信号に重畳して送られてくる交流の電流信号を受信するポジショナにおいて、直流の電流信号に対するインピーダンスが低く、交流の電流信号に対するインピーダンスが直流の電流信号に対するインピーダンスよりも高い特性を有する可変インピーダンス回路を備え、可変インピーダンス回路は、直流の電流信号および直流の電流信号に重畳された交流の電流信号の入力ラインと、直流の電流信号および直流の電流信号に重畳された交流の電流信号の出力ラインと、入力ラインと出力ラインとの間に接続された第1の抵抗と第2の抵抗と第3の抵抗との直列回路と、入力ラインにそのコレクタが接続され、そのベースが第2の抵抗と第3の抵抗との接続点に接続された第1のトランジスタと、第1のトランジスタのエミッタと出力ラインとの間に接続された第4の抵抗と、第2の抵抗と第3の抵抗との接続点にその一端が接続された第1のコンデンサと、第1のコンデンサの他端と出力ラインとの間に接続された第5の抵抗と、第1の抵抗と第2の抵抗との接続点にその一端が接続された第2のコンデンサと、第2のコンデンサの他端と出力ラインとの間に接続された第6の抵抗と、入力ラインにそのコレクタが接続され、そのベースが第1のトランジスタのエミッタと第4の抵抗との接続点に接続された第2のトランジスタと、第2のトランジスタのエミッタと出力ラインとの間に接続された第7の抵抗とから構成されていることを特徴とする。
【0019】
この発明によれば、主に第2の抵抗と第1のコンデンサと第5の抵抗の時定数で決まるローパスフィルタに、主に第1の抵抗と第2のコンデンサと第6の抵抗の時定数で決まるローパスフィルタが加わった構成となり、インピーダンスの低い低周波数からインピーダンスの高い高周波数への変化点での特性が急峻となって、低周波のノイズの影響に強くなる。
【0020】
本発明において、可変インピーダンス回路は、第2のトランジスタと第7の抵抗を省略した構成としてもよい。すなわち、可変インピーダンス回路を、直流の電流信号および直流の電流信号に重畳された交流の電流信号の入力ラインと、直流の電流信号および直流の電流信号に重畳された交流の電流信号の出力ラインと、入力ラインと出力ラインとの間に接続された第1の抵抗と第2の抵抗と第3の抵抗との直列回路と、入力ラインにそのコレクタが接続され、そのベースが第2の抵抗と第3の抵抗との接続点に接続されたトランジスタと、トランジスタのエミッタと出力ラインとの間に接続された第4の抵抗と、第2の抵抗と第3の抵抗との接続点にその一端が接続された第1のコンデンサと、第1のコンデンサの他端と出力ラインとの間に接続された第5の抵抗と、第1の抵抗と第2の抵抗との接続点にその一端が接続された第2のコンデンサと、第2のコンデンサの他端と出力ラインとの間に接続された第6の抵抗とから構成するようにしてもよい。このようにすると、可変インピーダンス回路が唯一のトランジスタによって動作するので、DC周波数側でのインピーダンスが小さくなり、可変インピーダンス回路での電圧降下をさらに低くすることができるようにもなる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、第1の抵抗と第2の抵抗との接続点に第2のコンデンサの一端を接続し、第2のコンデンサの他端と出力ラインとの間に第6の抵抗を接続するようにしたので、主に第2の抵抗と第1のコンデンサと第5の抵抗の時定数で決まるローパスフィルタに、主に第1の抵抗と第2のコンデンサと第6の抵抗の時定数で決まるローパスフィルタが加わった構成となり、インピーダンスの低い低周波数からインピーダンスの高い高周波数への変化点での特性が急峻となって、低周波のノイズの影響に強くなる、という効果が得られる。
【0022】
また、本発明によれば、可変インピーダンス回路を第2のトランジスタと第7の抵抗を省略した構成とすることにより、可変インピーダンス回路が唯一のトランジスタによって動作するものとなり、DC周波数側でのインピーダンスが小さくなる。これにより、可変インピーダンス回路での電圧降下をさらに低くすることができるようになり、低周波のノイズに強くなるという効果に加えて、最小動作端子間電圧を小さくして、2線の伝送路間への2連結や他の負荷との連結を実現することが可能となる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明に係るポジショナの一実施の形態の要部の構成を示す図である。
【図2】実施の形態1のポジショナで能動負荷として用いる可変インピーダンス回路の構成を示す図である。
【図3】実施の形態1のポジショナで用いる可変インピーダンス回路のインピーダンス特性図である。
【図4】図9に示した可変インピーダンス回路に説明に必要な電流の流れを付加した図である。
【図5】図2に示した可変インピーダンス回路に説明に必要な電流の流れを付加した図である。
【図6】実施の形態2のポジショナで能動負荷として用いる可変インピーダンス回路の構成を示す図である。
【図7】実施の形態2のポジショナで用いる可変インピーダンス回路のインピーダンス特性図である。
【図8】上位側システムとの間の通信機能を有する従来のポジショナの要部の構成を示す図である。
【図9】従来のポジショナで能動負荷として用いられている可変インピーダンス回路の構成を示す図である。
【図10】従来のポジショナで用いられている可変インピーダンス回路のインピーダンス特性図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1はこの発明に係るポジショナの一実施の形態の要部の構成を示す図である。同図において、図8と同一符号は図8を参照して説明した構成要素と同一或いは同等構成要素を示し、その説明は省略する。
【0025】
以下では、最初に実施の形態1のポジショナ、次に実施の形態2のポジショナについて説明するが、実施の形態1,2ともに全体構成を示す図1を共通図として用いる。
【0026】
〔実施の形態1〕
実施の形態1のポジショナ200では、能動負荷Zとして、図2に示されるような可変インピーダンス回路ZAを用いる。
【0027】
すなわち、ラインL1を直流の電流信号および直流の電流信号に重畳された交流の電流信号の入力ラインとし、ラインL2を直流の電流信号および直流の電流信号に重畳された交流の電流信号の出力ラインとし、この入力ラインL1と出力ラインL2との間に能動負荷Zとして、図2に示されるような可変インピーダンス回路ZAを接続する。
【0028】
この可変インピーダンス回路ZAは、入力ラインL1と出力ラインL2との間に接続された第1の抵抗R1と第2の抵抗R2と第3の抵抗R3との直列回路と、入力ラインL1にそのコレクタが接続され、そのベースが抵抗R2とR3との接続点に接続された第1のトランジスタ(NPNトランジスタ)Q1と、トランジスタQ1のエミッタと出力ラインL2との間に接続された第4の抵抗R4と、抵抗R2とR3との接続点にその一端が接続された第1のコンデンサC1と、コンデンサC1の他端と出力ラインL2との間に接続された第5の抵抗R5と、抵抗R1とR2との接続点にその一端が接続された第2のコンデンサC2と、コンデンサC2の他端と出力ラインL2との間に接続された第6の抵抗R6と、入力ラインL1にそのコレクタが接続され、そのベースがトランジスタQ1のエミッタと抵抗R4との接続点に接続された第2のトランジスタ(NPNトランジスタ)Q2と、トランジスタQ2のエミッタと出力ラインL2との間に接続された第7の抵抗R7とから構成されている。
【0029】
この可変インピーダンス回路ZAでは、抵抗R2とR3との接続点に生ずる電圧、すなわちコンデンサC1と抵抗R5との直列回路と抵抗R3との並列回路に加わる電圧がトランジスタQ1のベースに加わり、トランジスタQ1のエミッタと抵抗R4との接続点に生ずる電圧がトランジスタQ2のベースに加わる。これによって、可変インピーダンス回路ZAの特性として、直流の電流信号に対するインピーダンスが低く、交流の電流信号に対するインピーダンスが高いという特性が得られる。
【0030】
また、この可変インピーダンス回路ZAでは、抵抗R1とR2との接続点にコンデンサC2の一端を接続し、コンデンサC2の他端と出力ラインL2との間に抵抗R6を接続しているので、主に抵抗R2とコンデンサC1と抵抗R5の時定数で決まるローパスフィルタ(LPF1)に、主に抵抗R1とコンデンサC2と抵抗R6の時定数で決まるローパスフィルタ(LPF2)が加わった構成となり、図3に可変インピーダンス回路ZAのインピーダンス特性図を示すように、インピーダンスの低い低周波数からインピーダンスの高い高周波数への変化点での特性が急峻となって、低周波のノイズの影響に強くなる。
【0031】
可変インピーダンス回路ZAにおいて、インピーダンスの低い低周波数からインピーダンスの高い高周波数への変化点での特性が急峻となることについて、図4および図5を用いて具体的に説明する。図4は図9に示した従来の可変インピーダンス回路Z1に説明に必要な電流の流れを付加した図であり、図5は図2に示した本実施の形態における可変インピーダンス回路ZAに説明に必要な電流の流れを付加した図である。
【0032】
先ずは、従来の可変インピーダンス回路Z1を元に動作を説明する。入力電流Iin_acは、主に抵抗R2とコンデンサC1と抵抗R5の時定数で決まるLPF1の周波数特性に応じ、Iac_R2、Iac_C1、Iac_Q1bに分岐する。この周波数特性は、LPFのカットオフ周波数fc1点から高い周波数でIac_C1が大きくなり、Iac_Q1bは小さくなるものであり、結果、fc1より高い周波数の入力電流ではトランジスタQ1のコレクタ電流(ac成分)が小さくなり、さらにトランジスタQ2のベース電流(ac成分)が小さくなり、トランジスタQ2のコレクタ電流(ac成分)が小さくなる。これは、端子+、−間のacインピーダンスが高くなっていることに等しい。
【0033】
これに対して、本実施の形態における可変インピーダンス回路ZAでは、主に抵抗R2とコンデンサC1と抵抗R5の時定数で決まるLPF1に、主に抵抗R1とコンデンサC2と抵抗R6の時定数で決まるLPF2が加わった構成とされている。これは、Iac_Q1bが流れるトランジスタQ1ベースの点から見ると、LPF2は、LPF1とシリーズに接続され、LPF2、LPF1の2次のLPFの構成となる。これにより、従来の可変インピーダンス回路Z1のLPF1の1次のLPFに比較して、Iac_Q1bの増減を決めるカットオフ周波数fc1以降の高い周波数ではIac_Q1bを小さくする2次のLPFの特性となり、その特性は急峻となる。これは、端子+、−間のacインピーダンスが高くる周波数特性がfc1以降の高い周波数で、急峻になることと等しい。
【0034】
〔実施の形態2〕
図1に示したポジショナ200において、例えば、2線の伝送路からの供給電圧を15Vとした場合、このポジショナ200を2連結すると、入力端子T1,T2間の電圧(端子間電圧)は7.5Vとなる。この場合、内部回路の電源電圧として最低でも5V必要とすると、能動負荷Zでの電圧降下は2.5Vまでしか許されない。
【0035】
しかし、図2に示された可変インピーダンス回路ZAでは、トランジスタQ1とQ2とをダーリントン接続した構成としているため、直流の電流信号に対するインピーダンス(DC周波数側でのインピーダンス)が大きく、能動負荷Zでの電圧降下を2.5V以下とすることができない。このため、ポジショナ200の動作可能な端子間電圧(最小動作端子間電圧)を7.5V以下とすることができず、ポジショナ200を2線の伝送路間に2連結することができない。
【0036】
そこで、実施の形態2のポジショナ200では、能動負荷Zとして、図6に示されるような可変インピーダンス回路ZBを用いる。
【0037】
この可変インピーダンス回路ZBは、入力ラインL1と出力ラインL2との間に接続された第1の抵抗R1と第2の抵抗R2と第3の抵抗R3との直列回路と、入力ラインL1にそのコレクタが接続され、そのベースが抵抗R2とR3との接続点に接続された第1のトランジスタ(NPNトランジスタ)Q1と、トランジスタQ1のエミッタと出力ラインL2との間に接続された第4の抵抗R4と、抵抗R2とR3との接続点にその一端が接続された第1のコンデンサC1と、コンデンサC1の他端と出力ラインL2との間に接続された第5の抵抗R5と、抵抗R1とR2との接続点にその一端が接続された第2のコンデンサC2と、コンデンサC2の他端と出力ラインL2との間に接続された第6の抵抗R6とから構成されている。
【0038】
この可変インピーダンス回路ZBにおいても、図2に示した可変インピーダンス回路ZAと同様、抵抗R1とR2との接続点にコンデンサC2の一端を接続し、コンデンサC2の他端と出力ラインL2との間に抵抗R6を接続している。このため、主に抵抗R2とコンデンサC1と抵抗R5の時定数で決まるローパスフィルタ(LPF1)に、主に抵抗R1とコンデンサC2と抵抗R6の時定数で決まるローパスフィルタ(LPF2)が加わった構成となり、図7に可変インピーダンス回路ZBのインピーダンス特性図を示すように、インピーダンスの低い低周波数からインピーダンスの高い高周波数への変化点での特性が急峻となり、低周波のノイズの影響に強くなる。
【0039】
また、この可変インピーダンス回路ZBでは、トランジスタQ1のベースに抵抗R2とR3との接続点に生ずる電圧、すなわちコンデンサC1と抵抗R5との直列回路と抵抗R3との並列回路に加わる電圧が加わる。これによって、可変インピーダンス回路ZBの特性として、直流の電流信号に対するインピーダンスが低く、交流の電流信号に対するインピーダンスが高いという特性が得られる。
【0040】
この場合、図2に示した可変インピーダンス回路ZAでは、ダーリントン接続されたトランジスタQ1とQ2によって動作するが、この可変インピーダンス回路ZBでは、唯一のトランジスタQ1によって動作するので、DC周波数側でのインピーダンスが小さくなり(図7参照)、可変インピーダンス回路ZBでの電圧降下がさらに低くなる。
【0041】
例えば、本実施の形態において、可変インピーダンス回路ZBでの電圧降下は1.3Vとなる。したがって、ポジショナ200での内部回路の電源電圧を5Vとした場合、すなわちツェナーダイオードZD1が生成する電圧V1を5Vとした場合、ポジショナ200の最小動作端子間電圧は6.3Vとなる。
【0042】
これにより、例えば、2線の伝送路からの供給電圧を15Vとした場合、ポジショナ200を2連結すると、ポジショナ200の端子間電圧は7.5Vとなるが、この7.5Vの端子間電圧でもポジショナ200を動作させることが可能となる。ポジショナ200に対して他の負荷を連結した場合でも同様であり、端子間電圧が6.3V以下となるまでは対応することが可能である。
【0043】
また、この可変インピーダンス回路ZBでは、図2に示した可変インピーダンス回路ZAと比較して分かるように、トランジスタQ2と抵抗R7が省略された形とされており、回路構成が簡単となり、部品点数も少なく、コストダウンも図られる。
【0044】
なお、上述した実施の形態1,2では、トランジスタQ1,Q2としてNPNトランジスタを用いているが、PNPトランジスタを用いて可変インピーダンス回路ZA,ZBを構成するようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明のポジショナは、調節弁の開度を制御する機器として、プロセス制御など様々な分野で利用することが可能である。
【符号の説明】
【0046】
1…送信回路、2…受信回路、3…電流検出回路、4…モデム、5…メモリ、6…CPU、7…A/D変換器、8…D/A変換器、9…駆動回路、10…センサインターフェイス回路、11…電空変換モジュール、12…コントロールリレー、13…位置センサ、14…調節弁、T1,T2…入力端子、ZD1…ツェナーダイオード、CA,CB…コンデンサ、Z(ZA,ZB)…能動負荷(可変インピーダンス回路)、L1…入力ライン、L2…出力ライン、Q1…第1のトランジスタ、Q2…第2のトランジスタ、R1…第1の抵抗、R2…第2の抵抗、R3…第3の抵抗、R4…第4の抵抗、R5…第5の抵抗、R6…第6の抵抗、R7…第7の抵抗、C1…第1のコンデンサ、C2…第2のコンデンサ、200…ポジショナ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上位側システムより一対の電線を介して直流の電流信号を受け、この直流の電流信号から自己の動作電源を生成する一方、その直流の電流信号の値に応じて調節弁の開度を制御するとともに、前記直流の電流信号に重畳して送られてくる交流の電流信号を受信するポジショナにおいて、
前記直流の電流信号に対するインピーダンスが低く、前記交流の電流信号に対するインピーダンスが前記直流の電流信号に対するインピーダンスよりも高い特性を有する可変インピーダンス回路を備え、
前記可変インピーダンス回路は、
前記直流の電流信号および前記直流の電流信号に重畳された交流の電流信号の入力ラインと、
前記直流の電流信号および前記直流の電流信号に重畳された交流の電流信号の出力ラインと、
前記入力ラインと前記出力ラインとの間に接続された第1の抵抗と第2の抵抗と第3の抵抗との直列回路と、
前記入力ラインにそのコレクタが接続され、そのベースが前記第2の抵抗と前記第3の抵抗との接続点に接続されたトランジスタと、
前記トランジスタのエミッタと前記出力ラインとの間に接続された第4の抵抗と、
前記第2の抵抗と前記第3の抵抗との接続点にその一端が接続された第1のコンデンサと、
前記第1のコンデンサの他端と前記出力ラインとの間に接続された第5の抵抗と、
前記第1の抵抗と前記第2の抵抗との接続点にその一端が接続された第2のコンデンサと、
前記第2のコンデンサの他端と前記出力ラインとの間に接続された第6の抵抗と
から構成されていることを特徴とするポジショナ。
【請求項2】
上位側システムより一対の電線を介して直流の電流信号を受け、この直流の電流信号から自己の動作電源を生成する一方、その直流の電流信号の値に応じて調節弁の開度を制御するとともに、前記直流の電流信号に重畳して送られてくる交流の電流信号を受信するポジショナにおいて、
前記直流の電流信号に対するインピーダンスが低く、前記交流の電流信号に対するインピーダンスが前記直流の電流信号に対するインピーダンスよりも高い特性を有する可変インピーダンス回路を備え、
前記可変インピーダンス回路は、
前記直流の電流信号および前記直流の電流信号に重畳された交流の電流信号の入力ラインと、
前記直流の電流信号および前記直流の電流信号に重畳された交流の電流信号の出力ラインと、
前記入力ラインと前記出力ラインとの間に接続された第1の抵抗と第2の抵抗と第3の抵抗との直列回路と、
前記入力ラインにそのコレクタが接続され、そのベースが前記第2の抵抗と前記第3の抵抗との接続点に接続された第1のトランジスタと、
前記第1のトランジスタのエミッタと前記出力ラインとの間に接続された第4の抵抗と、
前記第2の抵抗と前記第3の抵抗との接続点にその一端が接続された第1のコンデンサと、
前記第1のコンデンサの他端と前記出力ラインとの間に接続された第5の抵抗と、
前記第1の抵抗と前記第2の抵抗との接続点にその一端が接続された第2のコンデンサと、
前記第2のコンデンサの他端と前記出力ラインとの間に接続された第6の抵抗と、
前記入力ラインにそのコレクタが接続され、そのベースが前記第1のトランジスタのエミッタと前記第4の抵抗との接続点に接続された第2のトランジスタと、
前記第2のトランジスタのエミッタと前記出力ラインとの間に接続された第7の抵抗と
から構成されていることを特徴とするポジショナ。
【請求項1】
上位側システムより一対の電線を介して直流の電流信号を受け、この直流の電流信号から自己の動作電源を生成する一方、その直流の電流信号の値に応じて調節弁の開度を制御するとともに、前記直流の電流信号に重畳して送られてくる交流の電流信号を受信するポジショナにおいて、
前記直流の電流信号に対するインピーダンスが低く、前記交流の電流信号に対するインピーダンスが前記直流の電流信号に対するインピーダンスよりも高い特性を有する可変インピーダンス回路を備え、
前記可変インピーダンス回路は、
前記直流の電流信号および前記直流の電流信号に重畳された交流の電流信号の入力ラインと、
前記直流の電流信号および前記直流の電流信号に重畳された交流の電流信号の出力ラインと、
前記入力ラインと前記出力ラインとの間に接続された第1の抵抗と第2の抵抗と第3の抵抗との直列回路と、
前記入力ラインにそのコレクタが接続され、そのベースが前記第2の抵抗と前記第3の抵抗との接続点に接続されたトランジスタと、
前記トランジスタのエミッタと前記出力ラインとの間に接続された第4の抵抗と、
前記第2の抵抗と前記第3の抵抗との接続点にその一端が接続された第1のコンデンサと、
前記第1のコンデンサの他端と前記出力ラインとの間に接続された第5の抵抗と、
前記第1の抵抗と前記第2の抵抗との接続点にその一端が接続された第2のコンデンサと、
前記第2のコンデンサの他端と前記出力ラインとの間に接続された第6の抵抗と
から構成されていることを特徴とするポジショナ。
【請求項2】
上位側システムより一対の電線を介して直流の電流信号を受け、この直流の電流信号から自己の動作電源を生成する一方、その直流の電流信号の値に応じて調節弁の開度を制御するとともに、前記直流の電流信号に重畳して送られてくる交流の電流信号を受信するポジショナにおいて、
前記直流の電流信号に対するインピーダンスが低く、前記交流の電流信号に対するインピーダンスが前記直流の電流信号に対するインピーダンスよりも高い特性を有する可変インピーダンス回路を備え、
前記可変インピーダンス回路は、
前記直流の電流信号および前記直流の電流信号に重畳された交流の電流信号の入力ラインと、
前記直流の電流信号および前記直流の電流信号に重畳された交流の電流信号の出力ラインと、
前記入力ラインと前記出力ラインとの間に接続された第1の抵抗と第2の抵抗と第3の抵抗との直列回路と、
前記入力ラインにそのコレクタが接続され、そのベースが前記第2の抵抗と前記第3の抵抗との接続点に接続された第1のトランジスタと、
前記第1のトランジスタのエミッタと前記出力ラインとの間に接続された第4の抵抗と、
前記第2の抵抗と前記第3の抵抗との接続点にその一端が接続された第1のコンデンサと、
前記第1のコンデンサの他端と前記出力ラインとの間に接続された第5の抵抗と、
前記第1の抵抗と前記第2の抵抗との接続点にその一端が接続された第2のコンデンサと、
前記第2のコンデンサの他端と前記出力ラインとの間に接続された第6の抵抗と、
前記入力ラインにそのコレクタが接続され、そのベースが前記第1のトランジスタのエミッタと前記第4の抵抗との接続点に接続された第2のトランジスタと、
前記第2のトランジスタのエミッタと前記出力ラインとの間に接続された第7の抵抗と
から構成されていることを特徴とするポジショナ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2013−87818(P2013−87818A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−226985(P2011−226985)
【出願日】平成23年10月14日(2011.10.14)
【出願人】(000006666)アズビル株式会社 (1,808)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年10月14日(2011.10.14)
【出願人】(000006666)アズビル株式会社 (1,808)
【Fターム(参考)】
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