説明

ポリプロピレン樹脂組成物ならびにそれを用いた射出成形方法及び成形体

【課題】 多点ゲートによりウエルド外観及びフローマーク外観に優れ、かつ機械物性や流動性が良好な成形体を製造しうるポリプロピレン樹脂組成物を提供する。
ことを課題とする。
【解決手段】 (A)結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合体40〜84重量部、(B)エラストマー1〜30重量部及び(C)無機充填剤15〜30重量部((A)、(B)及び(C)の合計量は100重量部である。)を含み、クロスフラクショネーションクロマトグラフィー0℃溶出成分の重量平均分子量(Mw)が10万〜80万であるポリプロピレン樹脂組成物、ならびにそれを用いた射出成形方法及び成形体。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウエルド外観及びフローマーク外観に優れた成形体を得るためのポリプロピレン樹脂組成物ならびにそれを用いた射出成形方法及び成形体に関する。
【背景技術】
【0002】
ポリプロピレン樹脂組成物を射出成形することにより得られる成形体は自動車用部品や家電部品など種々の分野で利用されている。とりわけ自動車用部品に利用される成形体は比較的大型で、かつ形状も複雑な部品が多い。このような大型で形状が複雑な成形体を射出成形する際、ゲート数が少ないとゲートから末端までの流動長が長くなり、流動末端付近ではフローマークと呼ばれる縞模様の外観不具合が発生しやすくなる。一方、多点ゲートを有する金型を用いて射出成形する場合は、一つのゲートからの流動長が短くなるため、フローマークは軽減されるが、ウエルドと呼ばれる樹脂流動の境界線が多数発生し、これもまた成形体の外観不具合になる。
【0003】
ウエルドやフローマークは成形体の大きさや形状あるいはゲート数だけでなく、ポリプロピレン樹脂組成物の特性とも関係が深い現象である。特許文献1、特許文献2では大型成形品に対応するという観点からウエルド及びフローマーク等の外観性能に優れた材料が開示されているが、一つのゲートからの流動長が短く、ウエルドが多数発生する多点ゲートで成形される成形体においては、十分にウエルド性能が確保できているとは言えない。
【特許文献1】特開2003−41088号公報
【特許文献2】特開2000−838号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来技術では、ウエルド性能を向上させるとフローマーク性能が大幅に低下する。また、両立させようとした場合、部品剛性(曲げ弾性率)の大幅な低下が発生する。特に大型成形品を射出成形にて製造する場合に顕著である。これは、樹脂組成物中のポリプロピレン、エラストマー、タルク成分のベストマッチングを見出せていないことにある。
【0005】
本発明は、多点ゲートによりウエルド外観及びフローマーク外観に優れ、かつ機械物性や流動性が良好な成形体を製造しうるポリプロピレン樹脂組成物を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は以下の発明を包含する。
(1)(A)結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合体40〜84重量部、(B)エラストマー1〜30重量部及び(C)無機充填剤15〜30重量部((A)、(B)及び(C)の合計量は100重量部である。)を含み、クロスフラクショネーションクロマトグラフィー0℃溶出成分の重量平均分子量(Mw)が10万〜80万であるポリプロピレン樹脂組成物。
(2)前記(A)結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合体が、メルトフローレート(MFR;230℃、荷重2.16kg)10〜200g/10分であり、結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合体100重量部に対してn−デカン可溶分1〜30重量部を含有し、該n−デカン可溶分の極限粘度([η];135℃、デカリン中)が1〜6dl/gである前記(1)に記載のポリプロピレン樹脂組成物。
(3)前記ポリプロピレン樹脂組成物のメルトフローレート(MFR;230℃、荷重2.16kg)が15g/10分以上及び曲げ弾性率(ASTM D790)が1500MPa以上である前記(1)又は(2)に記載のポリプロピレン樹脂組成物。
(4)前記(1)〜(3)のいずれかに記載のポリプロピレン樹脂組成物を、射出シリンダー又は射出プランジャーを3本以上有し、かつゲート数が3点以上である射出成形機を用いて、型締圧力1000〜2000tonにて成形することを特徴とするポリプロピレン樹脂の射出成形方法。
(5)前記射出シリンダー又は射出プランジャーが4〜6本である前記(4)に記載の射出成形方法。
(6)前記型締圧力が1400〜1800tonである前記(4)又は(5)に記載の射出成形方法。
(7)前記(4)〜(6)のいずれかに記載の射出成形方法にて得られるポリプロピレン成形体。
(8)前記ポリプロピレン成形体が自動車用部品である前記(7)に記載の成形体。
(9)前記自動車用部品がバンパーである前記(8)に記載の成形体。
【発明の効果】
【0007】
本発明のポリプロピレン樹脂組成物を用いれば、多点ゲートによりウエルド外観及びフローマーク外観に優れ、かつ機械物性や流動性が良好な成形体を製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明のポリプロピレン樹脂組成物のクロスフラクショネーションクロマトグラフィー0℃溶出成分の重量平均分子量(Mw)は10万〜80万である。ここで、クロスフラクショネーションクロマトグラフィー0℃溶出成分は、結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合体中のn−デカン可溶分に相当し、クロスフラクショネーションクロマトグラフィー0℃溶出成分の主たる成分はプロピレン−エチレンランダム共重合体部である。前記重量平均分子量が10万未満であると、機械物性が低下し、一方、80万を超えると、ウエルド外観が悪化する。前記クロスフラクショネーションクロマトグラフィー0℃溶出成分の重量平均分子量(Mw)は、好ましくは20万〜60万である。
【0009】
本発明のポリプロピレン樹脂組成物は、(A)結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合体40〜84重量部、(B)エラストマー1〜30重量部及び(C)無機充填剤15〜30重量部((A)、(B)及び(C)の合計量は100重量部である。)を含む。前記割合を外れた場合は、流動性又は機械物性が悪化する。前記(A)、(B)及び(C)の合計100重量部に対して、結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合体の配合量は、好ましくは45〜80重量部、更に好ましくは50〜75重量部であり、エラストマーの配合量は、好ましくは5〜27重量部、更に好ましくは10〜25重量部であり、無機充填剤の配合量は、好ましくは16〜27重量部、更に好ましくは18〜25重量部である。
【0010】
本発明で用いる結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合体には、必要に応じて、結晶性プロピレン単独重合体、結晶性プロピレン−エチレンランダム共重合体等の他の結晶性ポリプロピレン樹脂を添加してもよい。これらの他の結晶性ポリプロピレン樹脂の添加量は、結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合体100重量部に対して50重量部以下であることが好ましい。
【0011】
本発明で用いる結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合体は、流動性と機械物性のバランスを図る点で、メルトフローレート(MFR;230℃、荷重2.16kg)10〜200g/10分、好ましくは20〜70g/10分であり、該結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合体100重量部に対してn−デカン可溶分1〜30重量部、好ましくは3〜25重量部を含有することが好ましく、かつ該n−デカン可溶分の極限粘度([η];135℃、デカリン中)1〜6dl/g、好ましくは1.5〜4.5dl/gである。ここで、n−デカン可溶分とは、室温のn−デカンに可溶な成分をいい、結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合体中のプロピレン−エチレンランダム共重合体が主たる成分である。結晶性プロピレン単独重合体や結晶性プロピレン−エチレンランダム共重合体中には、n−デカン可溶分はほとんど含まれていない。
【0012】
本発明で用いるエラストマーとしては、熱可塑性エラストマーが好ましい。熱可塑性エラストマーとしては、例えばエチレン−α−オレフィン共重合体(例えば、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−1−ブテン共重合体、エチレン−1−オクテン共重合体)、エチレン−プロピレン−共役ジエン共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体が挙げられ、これらを単独又は混合して用いることができる。エラストマーとしては、エチレン−1−オクテン共重合体、エチレン−1−ブテン共重合体が好ましい。エラストマーとしては、メルトフローレート(MFR;190℃、荷重2.16kg)0.1〜50g/10分のものが好ましい。
【0013】
無機充填剤としては、例えばタルク、炭酸カルシウム、マイカ、硫酸バリウム、ケイ酸カルシウム、クレー、炭酸マグネシウム、アルミナ、シリカ及びガラス繊維強化剤等が挙げられる。前記無機充填剤としては、タルクが好ましい。
【0014】
本発明のポリプロピレン樹脂組成物は、クロスフラクショネーションクロマトグラフィー0℃溶出成分の重量平均分子量(Mw)が10万〜80万であることを特徴とする。このようなポリプロピレン樹脂組成物は、例えば、結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合体のn−デカン可溶分の極限粘度([η];135℃、デカリン中)を1〜6dl/gとすることにより得ることができる。
【0015】
本発明のポリプロピレン樹脂組成物には、前記の成分(A)、(B)及び(C)以外に、本発明の効果を損なわない範囲で必要により添加剤、例えば酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、滑剤、顔料、難燃剤、造核剤、分散剤、可塑剤等を含有させてもよい。これらの添加剤の配合量は、前記(A)、(B)及び(C)の合計100重量部に対して、通常10重量部以下である。
【0016】
本発明のポリプロピレン樹脂組成物の製造方法は、特に限定されるものではなく、各成分を所定量配合しドライブレンドした後、溶融混練する方法、又は各成分を定量フィードし直接溶融混練し造粒する方法が一般的である。溶融混練時の温度は、通常160〜350℃、好ましくは170〜260℃である。
【0017】
本発明のポリプロピレン樹脂組成物は、好ましくはメルトフローレート(MFR;230℃、荷重2.16kg)が15g/10分以上及び曲げ弾性率(ASTM D790)が1500MPa以上である。
【0018】
本発明の成形体としては、具体的には、自動車部品、特にバンパー、インストルメンタルパネル、フェンダー、トリム、ドアーパネル、ホイールカバー、サイドプロテクター、コンソールボックス、コラムカバーなどの内装、外装部品が挙げられ、二輪車部品では、カウリング、マフラーカバー等が含まれる。また、他用途の種々のウエルドを形成する成形体もすべて含まれる。
【0019】
本発明の成形体は、前記ポリプロピレン樹脂組成物を、射出シリンダー又は射出プランジャーを3本以上、好ましくは4〜6本有し、かつゲート数が3点以上である射出成形機を用いて、型締圧力1000〜2000ton、好ましくは1400〜1800tonにて成形することにより得ることができる。
【実施例】
【0020】
以下、実施例に基づいて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
ポリプロピレン樹脂組成物の各成分及び成形体の物性は以下の通りに測定した。
【0021】
[MFR]
MFR(メルトフローレート):ASTM D1238
測定温度230℃
測定荷重2.16kg
【0022】
[クロスフラクショネーションクロマトグラフィー(CFC;昇温溶出分別)]
クロスフラクショネーションクロマトグラフィーは組成分別を行う温度上昇溶離分別(TREF)部と分子量分別を行うGPC部とを直接接続することにより短時間で組成分布と分子量分布の相互関係の解析が可能となる。高温に溶解したポリマーを冷却し不活性担体の充填されたTREFカラムに薄いポリマー層を生成させる。まずTREFで分けられた第1区分がオンラインでGPCに注入され、その区分の分子量が測定される。その間TREF部では次の設定温度に昇温され溶出が行なわれる。第1区分の分子量分布測定が終わると、第2区分が注入される。以下同様な操作を繰り返すことで、組成分布の各フラクションごとの分子量に関する詳細な情報が得られる。
測定機種 CFC T−150A型(三菱油化製)
【0023】
[n−デカン可溶分の測定法]
5g程度のポリマー試料(このときの正確な重量をaとする)を、n−デカン200mlと、試料量に対し約1%のBHT(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエン)とともに、三角フラスコに入れる。145℃に加熱し、1時間撹拌溶解する。試料が完全に溶解したことを確認し、1時間放冷する。その後、マグネチックスターラーで1時間撹拌しながらポリマーを析出させる。吸引瓶とロート(325メッシュスクリーン)にて、析出したポリマーを吸引ろ過する。分離したろ液にアセトンを加え約1リットルとし、1時間撹拌してn−デカン可溶分を析出させる。もしも内容液が透明にならない場合は更にアセトンを加え撹拌を続ける。吸引瓶とロート(325メッシュスクリーン)にて、析出物をろ過する。回収した析出物を105℃、20mmHg以下にて1時間減圧乾燥する。乾燥終了後のn−デカン可溶分の回収量をbとする。
n−デカン可溶分は次式によって算出する。
n−デカン可溶分(%)=(b/a)×100
a:ポリマー試料の重量(g)、b:n−デカン可溶分の回収量(g)
【0024】
[ウエルド評価法]
長さ350mm、幅100mm、厚み2mmの平板が成形可能で幅100mmの中央部(50mm)にゲートを持つ射出成形用金型を用いた(図1)。ゲートから流動方向直下50mmの位置にその点を中心とする直径30mm、厚み2mmの樹脂の流動を妨げる堰を設けた。ウエルド長さは前記金型を用いて射出成形をしたとき、堰以降に発生するウエルドを目視によりウエルドが判別できなくなるまでの長さを測定し求めた。
なお、射出成形は、M200射出成形機(名機製作所製)を用い、下記の条件で行った。
射出シリンダーの本数:1本
シリンダー温度:210℃
型締圧力:200ton
金型温度:20℃
射出圧力:8.2MPa
冷却時間:20秒
【0025】
[フローマーク評価法]
長さ360mm、幅150mm、厚み3mmの平板が成形可能で長さ360mmの中央部(180mm)とその両側105mmの3点にゲートを持つ射出成形金型を用いた(図2)。なお、射出成形は、前記ウエルド評価法と同様にして行った。
評価1(1点ゲート成形)
中央部以外の1点ゲートを用いて射出成形しフローマークの発生状況を目視判定した。
評価2(3点ゲート成形)
3点のゲートを全て用いて射出成形しフローマークの発生状況を目視判定した。
【0026】
[曲げ弾性率]
曲げ弾性率:ASTM D790
試験片寸法:127mm×12.7mm×6.4mmt
スパン間距離:100mm
曲げ速度:2mm/分
【0027】
[ポリプロピレン樹脂組成物の成分]
実施例に用いたポリプロピレン樹脂組成物の各成分は以下のものである。
(1)結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合体(PEBC−1)
・MFR:105g/10分
・プロピレン・エチレンランダム共重合体部:10重量%
・極限粘度[η]:3.5dl/g(135℃、デカリン中で測定;以下同様)
(2)結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合体(PEBC−2)
・MFR:135g/10分
・プロピレン・エチレンランダム共重合体部:7重量%
・極限粘度[η]:3.7dl/g
(3)結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合体(PEBC−3)
・MFR:75g/10分
・プロピレン・エチレンランダム共重合体部:14.5重量%
・極限粘度[η]:2.8dl/g
(4)結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合体(PEBC−4)
・MFR:95g/10分
・プロピレン・エチレンランダム共重合体部:9重量%
・極限粘度[η]:8dl/g
(5)エチレン−1−オクテン共重合体エラストマー(EOR−1)
・MFR:2g/10分(190℃、荷重2.16kg)
・オクテン含有量:15モル%
・密度:0.870g/cm
(6)エチレン−1−オクテン共重合体エラストマー(EOR−2)
・MFR:2g/10分(190℃、荷重2.16kg)
・オクテン含有量:18モル%
・密度:0.857g/cm
(7)エチレン−1−ブテン共重合体エラストマー(EBR−1)
・MFR:1.2g/10分(190℃、荷重2.16kg)
・1−ブテン含有量:21モル%
・密度:0.860g/cm
(8)微粉末タルク
・平均粒径:3.5μm
【0028】
(実施例1〜4)
前記成分(1)〜(8)を、表1に記載の割合にてヘンシェルミキサーで混合し、二軸押出機(TEX30α:日本製鋼所製;シリンダー温度:200℃;回転数:1100rpm;吐出量:100kg/時間)で造粒してポリプロピレン樹脂組成物を得た。得られたポリプロピレン樹脂組成物を射出成形した成形体のウエルド及びフローマーク性能評価結果を表1に示す。
【0029】
(比較例1)
前記成分(4)、(7)及び(8)を表1に記載の割合にてヘンシェルミキサーで混合し、実施例と同様にして二軸押出機で造粒してポリプロピレン樹脂組成物を得た。得られたポリプロピレン樹脂組成物を射出成形した成形体のウエルド及びフローマーク性能評価結果を表1に示す。
【0030】
【表1】

フローマーク評価:
○:フローマークが認められない又はわずかに認められる。
△:フローマークが成形品表面積の50%以上で認められる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】ウエルド評価用金型の説明図である。
【図2】フローマーク評価用金型の説明図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合体40〜84重量部、(B)エラストマー1〜30重量部及び(C)無機充填剤15〜30重量部((A)、(B)及び(C)の合計量は100重量部である。)を含み、クロスフラクショネーションクロマトグラフィー0℃溶出成分の重量平均分子量(Mw)が10万〜80万であるポリプロピレン樹脂組成物。
【請求項2】
前記(A)結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合体が、メルトフローレート(MFR;230℃、荷重2.16kg)10〜200g/10分であり、結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合体100重量部に対してn−デカン可溶分1〜30重量部を含有し、該n−デカン可溶分の極限粘度([η];135℃、デカリン中)が1〜6dl/gである請求項1記載のポリプロピレン樹脂組成物。
【請求項3】
前記ポリプロピレン樹脂組成物のメルトフローレート(MFR;230℃、荷重2.16kg)が15g/10分以上及び曲げ弾性率(ASTM D790)が1500MPa以上である請求項1又は2記載のポリプロピレン樹脂組成物。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリプロピレン樹脂組成物を、射出シリンダー又は射出プランジャーを3本以上有し、かつゲート数が3点以上である射出成形機を用いて、型締圧力1000〜2000tonにて成形することを特徴とするポリプロピレン樹脂の射出成形方法。
【請求項5】
前記射出シリンダー又は射出プランジャーが4〜6本である請求項4記載の射出成形方法。
【請求項6】
前記型締圧力が1400〜1800tonである請求項4又は5記載の射出成形方法。
【請求項7】
請求項4〜6のいずれか1項に記載の射出成形方法にて得られるポリプロピレン成形体。
【請求項8】
前記ポリプロピレン成形体が自動車用部品である請求項7記載の成形体。
【請求項9】
前記自動車用部品がバンパーである請求項8記載の成形体。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2006−316106(P2006−316106A)
【公開日】平成18年11月24日(2006.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−137489(P2005−137489)
【出願日】平成17年5月10日(2005.5.10)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【出願人】(000005887)三井化学株式会社 (2,318)
【Fターム(参考)】