説明

ポリ不飽和化合物の美白化剤としての使用

本発明は、少なくとも一種類の式(I)


(上記式中、R1、R2、R3、R4、R5、およびGは、上記説明に定義されている通りである)
の化合物の皮膚および/または体毛および/または毛髪の美白化剤および/または脱色素剤としての化粧品もしくは皮膚科学における使用に関する。本発明は、本発明の組成物を塗布してなる皮膚および/または体毛および/または毛髪の美白化および/または明るくするための化粧方法にも関する。

【発明の詳細な説明】
【発明の背景】
【0001】
発明の分野
本発明は、皮膚および/または体毛および/または頭髪の美白化剤としてのポリ不飽和化合物の化粧品および/または皮膚科学での使用に関する。
【0002】
背景技術
現在、レチノイン酸誘導体は、乾癬または魚鱗癬などの様々な適応症または皮膚の脱色素(ビタミンAの作用下においてのメラニン産生の減少)を行うためにも皮膚科学の分野において用いられている。
【0003】
しかしながら、局所経路によるレチノイン酸誘導体の使用には多くの問題があり、例えばこれらの誘導体の経時的および光存在下においての安定性の欠如、局所濃度により生じる炎症とともに、角質層を介するこれらの誘導体が浸透性が低いことなどがある。後者の不利益はこの物質は親油性が高い結果であり、この物質が皮膚に沈着すると事実上大部分が落屑し、除かれることになる。
【0004】
赤味、炎症、水腫、および過剰剥離などの副作用により、生まれつき刺激を受ける患者へのレチノイン酸誘導体の使用は制限されることになる。
【0005】
それゆえ、この薬剤のバイオアベイラビリティーおよびその浸透性の改良することは、局所的な過剰濃度による有害作用を同時に回避することになる。
【0006】
本出願人は、驚くべきことに、ある種のポリ不飽和誘導体がメラニン細胞によるメラニンの産生を阻害する特性を有し、従って化粧品および/または皮膚科学の分野においてそれらの利点を示すことを明らかにした。
【0007】
これらの化合物は、酸素化官能基およびポリ不飽和基など様々な基により置換されるシクロヘキセン構造を特徴とする。特に、本発明に関して用いられる誘導体は、レチノイドに関するものである。
【0008】
これらの誘導体は既知であり、特にそれらの薬学的特徴について、更に詳細には抗発癌性剤の分野において記載されている。
【0009】
例えば、異常細胞増殖の治療におけるオキソレチノイドを含む化合物を記載している特許出願WO 00/03700号、および癌治療におけるオキソレチノイドの使用を記載しているWO 92/04432号の文書が挙げられる。
【0010】
化粧品学の分野において、特許出願WO/02833号には、毛髪が生育する速度を増加させるレチノイドの使用が記載されており、特許出願WO 01/66077号には、ニキビ、角化症、および酒さのような皮膚疾患の治療におけるオキソレチノイドの化粧用途が記載されている。
【0011】
従って、本発明は、皮膚美白化剤および/または皮膚、体毛または頭髪の漂白剤としての組成物における、下記式(I)の少なくとも一種類の化合物、それらの鏡像異性体、およびジアステレオ異性体、並びに存在する場合には生理学的に許容可能な酸または塩基への付加塩の化粧使用に関する:
【化1】

(上記式中、
R1はR'1または-A-R'1基であり、ここでR'1は-COOH、-COOR3、-OCOR3、-CONH2、-CONHR3、-CONR3R4、-CHO、-CH2OR5から選択され、Aは直鎖状もしくは分岐状のC1-C16アルキレン基、直鎖状もしくは分岐状のC2-C16アルケニレン基、または直鎖状もしくは分岐状のC2-C16アルキニレン基であり、
Gはそれが結合している炭素と共にC=O基を形成するか、または-OH、-OR2、もしくは-OCOR2基であり、
R2は場合によって置換される直鎖状もしくは分岐状のC1-C16アルキル基、場合によって置換される直鎖状もしくは分岐状のC2-C16アルケニル基、場合によって置換される直鎖状もしくは分岐状のC2-C16アルキニル基、または直鎖状もしくは分岐状の(C2-C16)アシルであり、
R3およびR4は、独立して、場合によって置換される直鎖状もしくは分岐状のC1-C16アルキル基、場合によって置換される直鎖状もしくは分岐状のC2-C16アルケニル基、場合によって置換される直鎖状もしくは分岐状のC2-C16アルキニル基であり、
R5は、場合によって置換される直鎖状もしくは分岐状のC1-C16アルキル基、場合によって置換される直鎖状もしくは分岐状のC2-C16アルケニル基、場合によって置換される直鎖状もしくは分岐状のC2-C16アルキニル基、または直鎖状もしくは分岐状のC2-C16アシルである)。
【0012】
本発明は、上記で定義した式(I)の少なくとも一種類の化合物の、ヒト皮膚から色素を除去することを目的とする皮膚科学組成物の製造のための使用にも関する。
【0013】
薬学上許容可能な酸としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、ホスホン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、乳酸、ピルビン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、フマル酸、酒石酸、マレイン酸、メタンスルホン酸、樟脳酸、シュウ酸などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0014】
薬学上許容可能な塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエチルアミン、第三ブチルアミンなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0015】
不飽和基の二重結合は概して総てがE配置を有するが、本発明は二重結合の総てまたは一部分のみがZ配置である式(I)の化合物の使用にも関する。
【0016】
「-エン」という語尾は、問題の基が本発明の最も一般的な態様並びに特定の好都合および/または好ましい態様の両方に関して塩基性基と同じ定義を有する二価の基であることを意味する。
【0017】
アルキル、アルケニル、アルキニル基に関する「場合によって置換された」という用語は、場合によって多数のハロゲン原子、または直鎖状もしくは分岐状の(C1-C16)アルコキシ、ヒドロキシ、直鎖状もしくは分岐状のトリ-アルキル-シリル(C3-C18)、メルカプト、アルキルチオ、シアノ、(場合によって1または2個の(C1-C6)アルキル基によって置換された)アミノ、ニトロ、カルボキシ、ホルミル、アルコキシカルボニル、(場合によって1または2個の直鎖状または分岐状の(C1-C6)アルキル基によって置換された)アミノカルボニル、およびカルバモイル基によって置換されることを意味する。
【0018】
本発明において用いられる式(I)の化合物に含まれるアルキル基は、更に好ましくは直鎖状または分岐状の(C1-C6)アルキル基である。特に、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、第二ブチル、第三ブチル、ペンチル、イソペンチル、およびヘキシル基を挙げることができる。
【0019】
本発明において用いられる式(I)の化合物に含まれるアルケニル基は、好都合には、直鎖状または分岐状の(C2-C6)アルケニル基であり、例えば、アリル基またはビニル基を挙げることができる。
【0020】
本発明において用いられる式(I)の化合物に含まれるアルキニル基は、好都合には、直鎖状または分岐状の(C2-C6)アルキニル基であり、例えば、アルキン基、プロピン基、およびブチン基を挙げることができる。
【0021】
用いられる式(I)の化合物において、基R1は、好都合には、-COOH、-COOR3、-CHO(式中、R3は上記で定義した通りである)から選択される基R'1である。
【0022】
本発明に関して用いるのに特に好適な式(I)の化合物は、Gが、それが結合している炭素と共にC=O基を形成するか、または-OH基もしくは-O-CO-メチル基であるものである。
【0023】
一つの具体的特徴によれば、更に詳細には上記で定義した一般式(I)の化合物であって、Aがメチレン基であるものが用いられる。
【0024】
本発明のもう一つの特徴によれば、一般式(I)の化合物は、仏国特許出願第2 718 021号に記載の少なくとも一種類の脂溶性酸化防止剤、特にノルジヒドログアヤレチック酸の存在によって安定化した組成物に用いられる。
【0025】
更に詳細には、本発明の実施に用いられる式(I)の化合物は、下記の化合物から選択される。
(2E,4E,6E,8E)-3,7-ジメチル-9-(2,6,6-トリメチル-3-オキソ-シクロヘキス-1-エニル)-ノナ-2,4,6,8-テトラエン酸の第三ブチルエステル
【化2】

【0026】
本発明は、それ自体で上記化合物にも関する。
(2E,4E,6E,8E)-9-(3-ヒドロキシ-2,6,6-トリメチル-シクロヘキス-1-エニル)-3,7-ジメチル-ノナ-2,4,6,8-テトラエン酸の第三ブチルエステル
【化3】

【0027】
本発明は、それ自体で上記化合物にも関する。
(2E,4E,6E,8E)-9-[3-(3-ヒドロキシ)-2,6,6-トリメチル-シクロヘキス-1-エニル]-3,7-ジメチル-ノナ-2,4,6,8-テトラエナール
【化4】

(2E,4E,6E,8E)-9-[3-(3-オキソ)-2,6,6-トリメチル-シクロヘキス-1-エニル]-3,7-ジメチル-ノナ-2,4,6,8-テトラエナール
【化5】

(2E,4E,6E,8E)-9-[3-(3-オキソ)-2,6,6-トリメチル-シクロヘキス-1-エニル]-3,7-ジメチル-ノナ-2,4,6,8-テトラエン酸のメチルエステル
【化6】

(2E,4E,6E,8E)-9-[3-(3-ヒドロキシ)-2,6,6-トリメチル-シクロヘキス-1-エニル]-3,7-ジメチル-ノナ-2,4,6,8-テトラエン酸のメチルエステル
【化7】

(2E,4E,6E,8E)-9-[3-(3-ヒドロキシ)-2,6,6-トリメチル-シクロヘキス-1-エニル]-3,7-ジメチル-ノナ-2,4,6,8-テトラエン酸
【化8】

(2E,4E,6E,8E)-9-[3-(3-オキソ)-2,6,6-トリメチル-シクロヘキス-1-エニル]-3,7-ジメチル-ノナ-2,4,6,8-テトラエニルアセテート
【化9】

(2E,4E,6E,8E)-9-[3-(3-アセトキシ)-2,6,6-トリメチル-シクロヘキス-1-エニル]-3,7-ジメチル-ノナ-2,4,6,8-テトラエン酸の第三ブチルエステル
【化10】

【0028】
本発明は、それ自体で上記化合物にも関する。
【0029】
本発明による式(I)の化合物はよく知られており、または市販の試薬および製品からよく知られている操作方法によって良好に調製される。
【0030】
式(I)の化合物は、毒性がごく僅かであるという利点を有し、かつメラニン細胞によるメラニンの産生を抑制するという良好な特性を示す。それらはまた、レチノイン酸または同一種類の他の合成酸のような現在使用されているリファレンス生成物と比較して副作用(皮膚の乾燥および炎症)がそれほど顕著でない。それらの安定性も、改良されている。
【0031】
従って、本発明は、請求項1に記載の少なくとも一種類の式(I)の化合物を含む組成物を皮膚および/または体毛および/または頭髪に塗布することを含んでなる、皮膚および/または体毛および/または頭髪の美白化および/または漂白を目的とする化粧方法にも関する。
【0032】
本発明は、上記で定義した少なくとも一種類の式(I)の化合物を含む化粧組成物をヒトの皮膚に塗布することを含んでなる、皮膚の褐色がかった色素斑点および/または加齢斑を除去する化粧方法にも関する。
【0033】
本発明による化合物は、単独または混合したもの、並びにそれらを含んでなる組成物は、皮膚、体毛、または頭髪への局所塗布として用いることができる。
【0034】
本発明に関連して用いられる化合物の量は、かなり明らかに所望な作用によって変化する。
【0035】
例えば、この量は、例えば、組成物の総重量に対して0.01重量%-5重量%、好ましくは0.05重量%-0.5重量%の範囲において変化することができる。
【0036】
本発明による組成物は、特に局所塗布を目的とするものであり、これはまた、生理学的に許容可能な媒質、すなわち場合によって頭皮、粘膜を含む皮膚、頭髪、体毛および/または目と適合性のある媒質を含んでなるものである。
【0037】
この組成物は、考えられる用途に通常用いられる総ての成分を含むこともできる。具体的には、水、溶媒、無機物、動物もしくは植物油、ワックス、色素、添加剤、界面活性剤、化粧もしくは皮膚科学薬剤、UV遮断薬、ポリマー、ゲル化剤、および防腐剤を挙げることができる。
【0038】
本発明の組成物がエマルションである場合には、脂肪相の比率は、組成物の総重量に対して5-80重量%、更に好ましくは5-50重量%の範囲において変化することができる。エマルションの形態で組成物に用いられる油分、乳化剤、および任意の乳化助剤は、当該分野で通常に用いられているものから選択される。乳化剤および乳化助剤は、組成物の総重量に対して0.3-30重量%、更に好ましくは0.5-20重量%の範囲において変化することができる比率で組成物中に含まれる。
【0039】
確かに、当業者であれば、このまたはこれらの潜在的な補足的化合物および/またはそれらの量を、本発明による化合物の好都合な特性が想定される添加によって変更されずまたは実質的に変更されない方法により選択するように留意するであろう。
【0040】
本発明による組成物は、化粧および皮膚科学の分野において通常に用いられるあらゆる生薬形態により存在することができ、これは特に、水性で希アルコール性の場合によりゲル化した溶液、ローション型の場合により二相を有する分散液、水中油、油中水型、もしくは複合エマルション、水性ゲルの形態を採ってもよく、クリーム、ポマード、ペースト、もしくはフォームの外観を有することもできる。この組成物は、エアゾールの形態で皮膚または頭髪に塗布することもできる。それは、ケア製品の形態で並びにシャンプー中またはシャンプー後に用いることができる。
【0041】
好ましい態様では、本発明に関連して用いられる組成物は、少なくとも一種類の他の美白化剤および/または脱色素剤も含む。例えば、コウジ酸、エラグ酸、アルブチンおよびその誘導体、ヒドロキノン、WO 99/10318号およびWO 99/32077号に記載されているようなアミノフェノール誘導体、L-2-オキソチアゾリジン-4-カルボン酸またはプロシステイン、並びにその塩およびエステル、アスコルビン酸およびその誘導体、4-ブチル-レゾルシノールまたはルシノール、チオ尿素およびその誘導体、D-パンテテインスルホン酸カルシウム、および植物抽出物、特にクマコケモモ、カンゾウ、クワの実、およびタツナミソウを挙げることができるが、これらに限定されない。
【0042】
本発明のもう一つの態様では、用いられる組成物は、少なくとも一種類の落屑(desquamant)剤、および/または少なくとも一種類の緩和剤、および/または少なくとも一種類の有機光防護剤、および/または少なくとも一種類の無機光防護剤を含むこともできる。
【0043】
化粧品に普通に用いられる落屑剤としては、例えば、β-ヒドロキシ酸、特にサリチル酸およびその誘導体、α-ヒドロキシ酸、例えば、グリコール酸、クエン酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、もしくはマンデル酸、または尿素を挙げることができる。
【0044】
緩和剤としては、例えば、カノーラ油、ビサボロール、カミツレ抽出物、アラントイン、ω-3が不飽和の油状物、例えば、マスクローズ油、クロスグリ油、エクヒウム油、魚油、アロエ油、植物ステロール、コルチゾン、ヒドロコルチゾン、インドメタシン、およびベタメタゾンが挙げられる。
【0045】
本発明に関連して用いられる有機光防護剤は、特にアントラニル酸塩、桂皮酸誘導体、ジベンゾイルメタン誘導体、サリチル酸誘導体、樟脳誘導体、トリアジン誘導体、ベンゾフェノン誘導体、β,β-ジフェニルアクリレート、ベンゾトリアゾール誘導体、ベンズアルモネート誘導体、イミダゾリン、ビス-ベンゾ-アゾリル誘導体、p-アミノ安息香酸(PABA)誘導体、メチレンビス-(ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール)誘導体から選択される。
【0046】
無機光防護剤は、色素あるいは金属酸化物ナノ色素(一次粒子の平均粒度: 一般的には5nm-100nmであり、更に好ましくは10nm-50nmである)であって、例えば、酸化チタン(非晶質、もしくはルチルおよび/またはアナタース型の結晶)でコーティングされていることがあるもの、鉄、亜鉛、ジルコニウム、またはセリウムナノ色素であって、いずれもそれ自体周知のUV光防護剤であるものから選択される。通常のコーティング剤としては、アルミナおよび/またはステアリン酸アルミニウムも挙げられる。
【0047】
光防護剤は、一般的には組成物の総重量に対して5-20重量%の範囲の、更に好ましくは組成物の総重量に対して10-15重量%の範囲の比率で本発明による組成物に含まれる。
【0048】
下記の実施例によって本発明を説明するが、本発明の範囲を限定するものではない。
【実施例】
【0049】
実施例1
(2E,4E,6E,8E)-3,7-ジメチル-9-(2,6,6-トリメチル-3-オキソ-シクロヘキス-1-エニル)-ノナ-2,4,6,8-テトラエン酸の2-トリメチルシラニル-エチルエステル
【化11】

上記で得られたトリメチルシリルエチル-レチン酸22g (55.0ミリモル)を、ジクロロメタン40容に窒素気流下で遮光下にて可溶化させる。酸化マンガン329g (3.78モル)を加え、混合物を24時間攪拌する。媒質をセライト上で濾過し、真空濃縮する。粗生成物25gをシリカカラム上で精製し、ヘプタン/酢酸エチルグラディエントで溶出し、橙色固形物14.3g (34.5ミリモル)を得る。
Rf = 0.5 (ヘプタン/酢酸エチル 7/3)
【0050】
実施例2
(2E,4E,6E,8E)-9-(3-ヒドロキシ-2,6,6-トリメチル-シクロヘキス-1-エニル)-3,7-ジメチル-ノナ-2,4,6,8-テトラエン酸の2-トリメチルシラニル-エチルエステル
【化12】

実施例1に記載の化合物14.3g (34.5ミリモル)を、テトラヒドロフラン10容に窒素気流下で遮光下にて可溶化させる。媒質を-78℃に冷却し、20% Dibal-Hのトルエン溶液29ml (35.2ミリモル)を、温度を-78℃に制御しながら滴加する。媒質を5時間攪拌する。ローゼン塩(Rozen salts)の飽和溶液20容を、-78℃において徐々に加える。媒質を酢酸エチルにより抽出する。有機相を飽和NaCl溶液により洗浄し、MgSO4上において乾燥し、真空濃縮する。粗生成物16gをシリカカラム上で精製し、ヘプタン/酢酸エチルグラディエントで溶出し、黄色固形物10g (24.0ミリモル)を得る。
Rf = 0.4 (ヘプタン/酢酸エチル 7/3)
【0051】
実施例3
段階1:
(2E,4E,6E,8E)-3,7-ジメチル-9-(2,6,6-トリメチル-シクロヘキス-1-エニル)-ノナ-2,4,6,8-テトラエン酸の第三ブチルエステル
【化13】

レチノイン酸9.1g (30.3ミリモル)をジクロロメタン10容に可溶化させる。室温において、窒素気流下で遮光下にて、2-第三ブチル-l,3-ジイソプロピル-イソ尿素を加える。媒質を18時間攪拌する。薄層クロマトグラフィーモニターにより、反応の終点が示される(UV検出)。次いで、尿素塩を濾過し、濾液を遮光下で濃縮し、シリカカラム上で遮光下にて溶離剤としてヘプタン/酢酸エチル 9/1を用いて精製し、ペースト状油状生成物10.4g (29.2ミリモル)を得る。
Rf = 0.4 (ヘプタン/酢酸エチル 8/2)
【0052】
段階2:
(2E,4E,6E,8E)-3,7-ジメチル-9-(2,6,6-トリメチル-3-オキソ-シクロヘキス-1-エニル)-ノナ-2,4,6,8-テトラエン酸の第三ブチルエステル
【化14】

段階1の化合物10.4g (29.2ミリモル)を、ジクロロメタン40容に窒素気流下にて遮光下で溶解する。酸化マンガン114g (131ミリモル)を加え、混合物を72時間攪拌する。媒質をセライト上で濾過し、シリカカラム上でヘプタン/酢酸エチル9/1混合物を用いて精製する。結晶化の後、橙色固形物10g (27.0ミリモル)を得る。
Rf = 0.5 (ヘプタン/酢酸エチル 7/3)
【0053】
実施例4
(2E,4E,6E,8E)-9-(3-ヒドロキシ-2,6,6-トリメチル-シクロヘキス-1-エニル)-3,7-ジメチル-ノナ-2,4,6,8-テトラエン酸の第三ブチルエステル
【化15】

実施例3の化合物10g (27.0ミリモル)を、テトラヒドロフラン10容に窒素気流下にて遮光下において溶解する。媒質を-78℃に冷却し、20% Dibal-Hのトルエン溶液23ml (27.5ミリモル)を温度を-78℃に保持しながら滴加する。媒質を3時間攪拌する。ローゼン塩(Rozen salts)の飽和溶液20容を、-60℃において加えた。媒質をジクロロメタンで抽出する。有機相飽和NaCl溶液により洗浄し、MgSO4上において乾燥し、真空濃縮する。粗生成物50gをシリカカラム上で精製し、ヘプタン/酢酸エチルグラディエントで溶出し、黄色クリーム状油状生成物6.8g (18.3ミリモル)を得る。
Rf = 0.3 (ヘプタン/酢酸エチル 7/3)
【0054】
実施例5
(2E,4E,6E,8E)-9-[3-(3-オキソ)-2,6,6-トリメチル-シクロヘキス-1-エニル]-3,7-ジメチル-ノナ-2,4,6,8-テトラエン酸のメチルエステル
【化16】

レチノイン酸1g (0.07モル)を、メタノール12容に窒素気流下で遮光下にて懸濁させる。媒質を15℃に調整し、2Mトリメチルシリルジアゾメタンのヘキサン溶液125ml(0.28モル)を慎重に滴加する。媒質を、攪拌下一晩かけて室温に戻す。媒質を水2容で加水分解した後、真空濃縮する。残渣を酢酸エチルで抽出し、水に続いてNaClの飽和溶液で洗浄する。有機相をMgSO4上で乾燥した後、真空濃縮する。黄色ペースト状油状生成物22g(100%)を得た後、更に精製することなく次の反応を行う。
【0055】
この油状生成物16.8g (53.4ミリモル)を、ジクロロメタン40容に窒素気流下で遮光下にて溶解させる。酸化マンガン69.7g (0.80モル)を媒質に加え、これを48時間攪拌する。混合物をセライト上で濾過し、濾液を真空濃縮して、所望な生成物を得る。
Rf = 0.2 (ヘプタン/酢酸エチル 9/1)
【0056】
実施例6
(2E,4E,6E,8E)-9-[3-(3-ヒドロキシ)-2,6,6-トリメチル-シクロヘキス-1-エニル]-3,7-ジメチル-ノナ-2,4,6,8-テトラエン酸のメチルエステル
【化17】

実施例5の化合物4g (0.012モル)を、テトラヒドロフラン10容に窒素気流下で遮光下にて溶解させる。媒質を-78℃に冷却し、および1M Dibal-Hのジクロロメタン溶液17ml (0.017モル)を、温度を-78℃に保持しながら滴加する。媒質を1時間攪拌する。ローゼン塩(Rozen salts)の飽和溶液30容を、-60℃において加える。媒質を酢酸エチルにより抽出する。有機相をNaClの飽和溶液により洗浄し、MgSO4上において乾燥し、真空濃縮する。粗生成物3.94gを得て、シリカカラム上で8/2 ヘプタン/酢酸エチル系で溶出することによって精製し、所望の生成物を得る。
Rf = 0.2(ヘプタン/酢酸エチル 8/2)
【0057】
実施例7
(2E,4E,6E,8E)-9-[3-(3-ヒドロキシ)-2,6,6-トリメチル-シクロヘキス-1-エニル]-3,7-ジメチル-ノナ-2,4,6,8-テトラエン酸
【化18】

実施例6に記載の化合物0.9g (2.70ミリモル)を、メチルアルコール9容および水4容に可溶化させる。56% LiOHの水溶液250mg (5.9ミリモル)を、室温において加える。4日間攪拌した後、反応媒質を真空濃縮し、残りの水性層を酢酸エチルにより抽出した後、3M HCl溶液でpH 5まで酸性にし、酢酸エチルで再度抽出する。有機相をMgSO4上で乾燥した後、真空濃縮して、所望の生成物を得る。
Rf = 0.05 (ヘプタン/酢酸エチル 8/2)
【0058】
実施例8
(2E,4E,6E,8E)-9-[3-(3-アセトキシ)-2,6,6-トリメチル-シクロヘキス-1-エニル]-3,7-ジメチル-ノナ-2,4,6,8-テトラエン酸の第三ブチルエステル
【化19】

実施例4の化合物2g (5.4ミリモル)を、テトラヒドロフラン10容に遮光下において溶解させる。無水酢酸1.62g (16.2ミリモル)、トリエチルアミン0.65g (6.5ミリモル)、およびピリジン849mg (10.8ミリモル)を、5℃で窒素気流下にて加える。媒質を室温に戻し、遮光下にて20時間攪拌する。反応終了後、反応媒質を濃縮した後、 purifieシリカカラム上で9/1 ヘプタン/酢酸エチル系で溶出することによって精製し、所望の生成物を得る。
Rf = 0.6(ヘプタン/酢酸エチル 9/1)
【0059】
実施例9
(2E,4E,6E,8E)-9-[3-(3-オキソ)-2,6,6-トリメチル-シクロヘキス-1-エニル]-3,7-ジメチル- ノナ-2,4,6,8-テトラエナール
【化20】

レチナール1g (3.5ミリモル)を、ジクロロメタン45容に溶解させる。酸化マンガン23g (0.265モル)を遮光下にて媒質に加え、室温にて4日間攪拌する。セライト上で濾過した後、固形物をジクロロメタンで洗浄し、濾液を真空濃縮する。残渣をシリカカラム上で精製し、98/2 ヘプタン/酢酸エチルで溶出する。固形物をヘプタンから再結晶し、所望の生成物を得る。
Rf = 0.3 (ヘプタン/酢酸エチル 7/3)
質量分析法: [MNa+] 321 (計算値[MH+] 298)
【0060】
実施例10
(2E,4E,6E,8E)-9-[3-(3-ヒドロキシ)-2,6,6-トリメチル-シクロヘキス-1-エニル]-3,7-ジメチル-ノナ-2,4,6,8-テトラエナール
【化21】

実施例4の化合物2g (5.37ミリモル)を、トルエン10容に窒素気流下で遮光下にて溶解させる。媒質を-78℃に冷却した後、4.57ml (5.48ミリモル)20% Dibal-Hのトルエン溶液滴加する。-78℃において3時間攪拌した後、ローゼン塩の飽和溶液20容を加える。媒質をトルエンにより抽出し、有機相をNaClの飽和溶液により洗浄し、MgSO4上で乾燥し、濾過して、真空濃縮する。得られた粗生成物をシリカカラム上で精製し、ヘプタン、ヘプタン/酢酸エチル 9/1グラディエントによって溶出し、所望の生成物を得る。
Rf = 0.2 (ヘプタン/酢酸エチル 7/3)
質量分析法: [M+Na+] = 323 (計算値[MH+] 300)
【0061】
実施例11
(2E,4E,6E,8E)-9-[3-(3-オキソ)-2,6,6-トリメチル-シクロヘキス-1-エニル]-3,7- ジメチル-ノナ-2,4,6,8-テトラエニルアセテート
【化22】

【0062】
実施例12 毒性の検討
これらの試験の目的は、角化細胞およびメラニン細胞に対する新規レチノイドの毒性を測定することである。
【0063】
用いられる方法は、未だ生きている細胞を評価するためのMTT (チアゾリルブルー)を用いる細胞呼吸試験である。
【0064】
操作プロトコル
MTT試験により、細胞呼吸指数が得られ、これは一般的にはデヒドロゲナーゼ、特にデヒドロゲナーゼスクシネートの基質を包含する。黄色で部分的に水に可溶性のMTTは、水に不溶性であるが有機溶媒(DMSO)には可溶性の紫色化合物に還元される。
【0065】
12 mM (5mg/ml) MTTの水または培地溶液を調製する。
【0066】
この溶液を細胞の上清液または懸濁液で1:10に希釈した後(最終MTTは1.2mMまたは0.5mg/ml)、37 ℃において3時間インキュベーションする。
【0067】
上清液を吸引し、ホルマザンMTTの紫色結晶をDMSOに溶解させる。
【0068】
550nmにおける溶液の光学濃度を読み取る(必要ならば、予め希釈する)。
【0069】
検量線: MTTホルマザン 0-200μM。
【0070】
結果
BDV IIケラチン細胞
これらの結果を、下記の表1「BDV IIケラチン細胞に対するレチノイドの毒性」および濃度に対する細胞の生育力を表す図1および2において分類する。最小毒性成分は、実施例7および8、続いて実施例3および4、次いで実施例5および6のものである。
【0071】
【表1】

【0072】
B16メラニン細胞において
これらの結果を、下記の表2「B16マウスメラニン細胞の毒性」および濃度に対する細胞の生育力を表す図3-5の左側のグラフにおいて分類する。最小毒性化合物は、実施例6、および僅かに低い程度の実施例8、5、3、および4のものであることに言及できる。
【0073】
【表2】

【0074】
実施例13 脱色素活性の検討
これらの試験の目的は、新規なレチノイドの濃度による脱色素活性を測定することである。
【0075】
操作プロトコル:
メラニンを、Besson et al., Dermatology Archives, 133: 331-336 (1997)に記載の方法に準じて投与する。
【0076】
試薬
消化緩衝液: 100 mM NaCl、50 mM Tris-HCl、1% SDS、50 mM EDTA、pH 8。
【0077】
50mlに対して: 292mg NaCl、299mgトリス酸、73mgトリス塩基、931mg EDTA二ナトリウム二水和物、500mg SDS、濃NaOHによりpH (約5.5)を8.0に調整する。
消化緩衝液中Kプロテイナーゼl0mg/ml。
【0078】
手続き:
検量線:
合成メラニンをDMSO中2.5および80μg/mlの濃度で含む試験管を調製する。
【0079】
試料:
細胞について、タンパク質濃度を予め測定し、2ml試験管により遠心分離し、上清を除去する。
細胞残渣を含む2ml試験管に、消化緩衝液300μlおよびプロテイナーゼK 3μlを加える。
50℃において2時間インキュベーションした後、37℃において一晩インキュベーションする。
水を加えて容量を1mlとした後、音波処理試験を行う。
20000gで10分間遠心分離して、総ての上清(透明)を濾去した後、乾燥メラニン残渣をDMSO 500-1000μlに溶解させる。
375nmで吸光度を測定し、スペクトルを調べる。
【0080】
結果:
メラニン用量応答を、図3-5の右側のグラフに示す。これらのグラフは、生成物の濃度に応じる脱色素活性を表す。毒性濃度以下の用量を加えることによって、正味の脱色素効果は、実施例8、3、および5の化合物を促進する。
【0081】
実施例14
美白化組成物
【表3】

【0082】
漂白ローション
【表4】

【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式(I)の少なくとも一種類の化合物、それらの鏡像異性体およびジアステレオ異性体、並びに存在する場合には生理学的に許容可能な酸または塩基への付加塩の、皮膚、体毛、もしくは頭髪の皮膚美白化剤および/または漂白剤としての組成物の、化粧品としての使用:
【化1】

(上記式中、
R1はR'1または-A-R'1基であり、ここでR'1は-COOH、-COOR3、-OCOR3、-CONH2、-CONHR3、-CONR3R4、-CHO、-CH2OR5から選択され、Aは直鎖状もしくは分岐状のC1-C16アルキレン基、直鎖状もしくは分岐状のC2-C16アルケニレン基、または直鎖状もしくは分岐状のC2-C16アルキニレン基であり、
Gは、それが結合している炭素と共にC=O基を形成するか、または-OH、-OR2、もしくは-OCOR2基であり、
R2は、直鎖状もしくは分岐状のC1-C16アルキル基、直鎖状もしくは分岐状のC2-C16アルケニル基、直鎖状もしくは分岐状のC2-C16アルキニル基、または直鎖状もしくは分岐状の(C2-C16)アシルであり、
R3およびR4は、独立して、直鎖状もしくは分岐状のC1-C16アルキル基、直鎖状もしくは分岐状のC2-C16アルケニル基、置換された直鎖状もしくは分岐状のC2-C16アルキニル基であり、
R5は、直鎖状もしくは分岐状のC1-C16アルキル基、直鎖状もしくは分岐状のC2-C16アルケニル基、直鎖状もしくは分岐状のC2-C16アルキニル基、または直鎖状もしくは分岐状のC2-C16アシルである)。
【請求項2】
ヒトの皮膚の脱色素を目的とする皮膚科学組成物の製造のための、請求項1に記載の少なくとも一種類の式(I)の化合物の使用。
【請求項3】
前記式(I)の化合物において、R1は-COOH、COOR3、-CHOから選択される基であり、R3は請求項1に記載した通りである、請求項1または2に記載の使用。
【請求項4】
前記式(I)の化合物において、Gはそれが結合している炭素と共にC=O基を形成するか、または-OH基もしくは-OCO-メチル基である、請求項1-3のいずれか一項に記載の使用。
【請求項5】
前記式(I)の化合物において、Aはメチレン基である、請求項1-4のいずれか一項に記載の使用。
【請求項6】
前記式(I)の化合物が、下記から選択される、請求項1-5のいずれか一項に記載の使用:
(2E,4E,6E,8E)-3,7-ジメチル-9-(2,6,6-トリメチル-(3-オキソ)-シクロヘキス-1-エニル)-ノナ-2,4,6,8-テトラエン酸の第三ブチルエステル、
(2E,4E,6E,8E)-9-(3-ヒドロキシ-2,6,6-トリメチル-シクロヘキス-1-エニル)-3,7-ジメチル-ノナ-2,4,6,8-テトラエン酸の第三ブチルエステル、
(2E,4E,6E,8E)-9-[3-(3-オキソ)-2,6,6-トリメチル-シクロヘキス-1-エニル]-3,7-ジメチル-ノナ-2,4,6,8-テトラエナール、
(2E,4E,6E,8E)-9-[3-(3-オキソ)-2,6,6-トリメチル-シクロヘキス-1-エニル]-3,7-ジメチル-ノナ-2,4,6,8-テトラエン酸のメチルエステル、
(2E,4E,6E,8E)-9-[3-(3-ヒドロキシ)-2,6,6-トリメチル-シクロヘキス-1-エニル]-3,7-ジメチル-ノナ-2,4,6,8-テトラエン酸のメチルエステル、
(2E,4E,6E,8E)-9-[3-(3-ヒドロキシ)-2,6,6-トリメチル-シクロヘキス-1-エニル]-3,7-ジメチル-ノナ-2,4,6,8-テトラエン酸、
(2E,4E,6E,8E)-9-[3-(3-アセトキシ)-2,6,6-トリメチル-シクロヘキス-1-エニル]-3,7-ジメチル-ノナ-2,4,6,8-テトラエン酸の第三ブチルエステル、
(2E,4E,6E,8E)-9-[3-(3-オキソ)-2,6,6-トリメチル-シクロヘキス-1-エニル]-3,7-ジメチル-ノナ-2,4,6,8-テトラエニルアセテート、
(2E,4E,6E,8E)-9-[3-(3-ヒドロキシ)-2,6,6-トリメチル-シクロヘキス-1-エニル]-3,7-ジメチル-ノナ-2,4,6,8-テトラエナール。
【請求項7】
式(I)の化合物の量が、組成物の総重量に対して0.01重量%-5重量%の範囲である、請求項1-6に記載の使用。
【請求項8】
前記組成物が少なくとも一種類の落屑剤をも含んでなる、請求項1-7のいずれか一項に記載の使用。
【請求項9】
前記組成物が、少なくとも一種類の他の美白化剤または脱色素剤を更に含んでなる、請求項1-8のいずれか一項に記載の使用。
【請求項10】
前記組成物が、少なくとも一種類の有機光防護剤または少なくとも一種類の無機光防護剤を更に含んでなる、請求項1-9のいずれか一項に記載の使用。
【請求項11】
前記組成物が、少なくとも一種類の脂溶性酸化防止剤を更に含んでなる、請求項1-10のいずれか一項に記載の使用。
【請求項12】
前記脂溶性酸化防止剤がノルジヒドログアヤレチック酸である、請求項1-11いずれか一項に記載の使用。
【請求項13】
(2E,4E,6E,8E)-9-[3-(3-アセトキシ)-2,6,6-トリメチル-シクロヘキス-1-エニル]-3,7-ジメチル-ノナ-2,4,6,8-テトラエン酸の第三ブチルエステルである、請求項1に記載の式(I)の化合物。
【請求項14】
(2E,4E,6E,8E)-3,7-ジメチル-9-(2,6,6-トリメチル-3-オキソ-シクロヘキス-1-エニル)-ノナ-2,4,6,8-テトラエン酸の第三ブチルエステルである、請求項1に記載の式(I)の化合物。
【請求項15】
(2E,4E,6E,8E)-9-(3-ヒドロキシ-2,6,6-トリメチル-シクロヘキス-1-エニル)-3,7-ジメチル-ノナ-2,4,6,8-テトラエン酸の第三ブチルエステルである、請求項1に記載の式(I)の化合物。
【請求項16】
請求項1に記載の少なくとも一種類の式(I)の化合物を含む組成物を皮膚および/または体毛および/または頭髪に塗布することを含んでなる、皮膚および/または体毛および/または頭髪の美白化および/または漂白のための化粧方法。
【請求項17】
請求項1に記載の少なくとも一種類の式(I)の化合物を含む組成物を皮膚に塗布することを含んでなる、ヒトの皮膚の褐色がかった色素斑点および/または加齢斑を除去するための化粧方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2009−519297(P2009−519297A)
【公表日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−545005(P2008−545005)
【出願日】平成18年12月14日(2006.12.14)
【国際出願番号】PCT/EP2006/069729
【国際公開番号】WO2007/068743
【国際公開日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【出願人】(500166231)ピエール、ファブレ、デルモ‐コスメティーク (30)
【氏名又は名称原語表記】PIERRE FABRE DERMO−COSMETIQUE
【Fターム(参考)】