説明

ポータブル電子デバイスおよびポータブル電子デバイスを制御する方法

【課題】タッチセンシティブデバイスまたはタッチスクリーンデバイスを有する電子デバイスにおける改良を提供すること。
【解決手段】ポータブル電子デバイスのタッチセンシティブディスプレイ上の複数の位置に関連付けられる第1の複数の文字をインプットするためのインタフェース領域を描画することと、タッチセンシティブディスプレイによって、タッチセンシティブディスプレイ上の第1の方向への第1のしぐさを検出することと、第1のしぐさを検出することに応答して第2の組の文字を該複数の位置に関連付けることとを包含する、方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、タッチスクリーンディスプレイを含むポータブル電子デバイスおよび電子デバイスの制御に関する。
【背景技術】
【0002】
ポータブル電子デバイスを含む電子デバイスは、広範囲に使用されてきており、例えば電話による電子メッセージ送達および他の個人情報マネージャ(PIM)アプリケーション機能を含む様々な機能を提供し得る。ポータブル電子デバイスは、単純なセルラ電話、スマート電話、ワイヤレスPDA、およびワイヤレス802.11またはBluetoothの機能を有するラップトップコンピュータなどのモバイルステーションを含むいくつかのタイプのデバイスを含む。
【0003】
PDAまたはスマート電話などのポータブル電子デバイスは、概して、ハンドヘルド用途および可搬性の容易さを意図されている。より小さいデバイスは、概して、可搬性に望ましい。タッチスクリーンディスプレイとしても公知のタッチセンシティブディスプレイは、小型で、入出力のためのスペースが制限されるハンドヘルドデバイスに特に有用である。タッチセンシティブディスプレイに表示される情報は、実行されている機能および動作に依存して修正され得る。ポータブル電子デバイスのサイズの縮小に対する継続した要求に伴って、タッチセンシティブディスプレイはサイズの減少が続いている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
タッチセンシティブデバイスまたはタッチスクリーンデバイスを有する電子デバイスにおける改良が望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(概要)
方法は、ポータブル電子デバイスのタッチセンシティブディスプレイ上の複数の位置に関連付けられる第1の複数の文字をインプットするためのインタフェース領域を描画することと、タッチセンシティブディスプレイによって、タッチセンシティブディスプレイ上の第1の方向への第1のしぐさを検出することと、第1のしぐさを検出することに応答して第2の組の文字を複数の位置に関連付けることとを含み得る。
【0006】
コンピュータ読み取り可能媒体は、上記の方法を実行するために、ポータブル電子デバイスの少なくとも1つのプロセッサによって実行可能なコンピュータ読み取り可能コードを有し得る。
【0007】
ポータブル電子デバイスは、タッチセンシティブディスプレイであって、タッチセンシティブディスプレイ上の複数の位置に関連付けられる第1の複数の文字をインプットするためのインタフェース領域を描画することと、第1の方向において第1のしぐさを検出することとを行うように構成される、タッチセンシティブディスプレイを備え得る。ポータブル電子デバイスはまた、プロセッサであって、第1のしぐさが検出されたとき、第2の組の文字を複数の位置に関連付けるように構成される、プロセッサを備え得る。
【0008】
例えば、本発明は以下の項目を提供する。
(項目1)
ポータブル電子デバイスのタッチセンシティブディスプレイ上の複数の位置に関連付けられる第1の複数の文字をインプットするためのインタフェース領域を描画することと、
該タッチセンシティブディスプレイによって、該タッチセンシティブディスプレイ上の第1の方向への第1のしぐさを検出することと、
該第1のしぐさを検出することに応答して第2の組の文字を該複数の位置に関連付けることと
を包含する、方法。
(項目2)
後続するタッチが上記第2の組の文字のうちの1つの文字に関連付けられた位置において検出されたとき、該第2の組の文字のうちの該1つの文字を入力することを包含する、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目3)
上記第1のしぐさの方向を決定することを包含し、上記第2の組の文字を関連付けることは、該第1のしぐさの該方向に基づいて関連付けることを包含する、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目4)
上記第1のしぐさの上記方向を決定することは、上記描画されたインタフェース領域の配向に対して水平方向のスワイプおよび垂直方向のスワイプのうちの1つを決定することを包含する、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目5)
上記第1のしぐさの上記方向を決定することは、上記描画されたインタフェース領域の配向に対して、右方向および左方向のうちの1つを決定するか、または上方向および下方向のうちの1つを決定することを包含する、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目6)
上記第1のしぐさは、1回のスワイプおよび複数回タッチのスワイプのうちの1つを検出することを包含する、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目7)
上記第1のしぐさが複数回タッチのスワイプであるとき、さらなるしぐさが検出されるまで、上記第2の組の文字を上記複数の位置に関連付ける、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目8)
上記第2の組の文字が、さらなるしぐさが検出されるまで上記複数の位置に関連付けられる視覚インジケータを表示することを包含する、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目9)
第2のしぐさが上記タッチセンシティブディスプレイ上の第2の方向において検出されたとき、第1の組の文字を上記複数の位置に関連付けることを包含し、該第2の方向は上記第1の方向とは反対である、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目10)
上記第1のしぐさが1回のしぐさであるとき、上記複数の位置のうちの1つにおいてタッチが検出された後、第1の組の文字を該複数の位置に関連付ける、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目11)
上記第1のしぐさが垂直方向のしぐさであるとき、第2の組の文字を関連付けることは、上記第1の複数の文字の大文字形を上記複数の位置に関連付けることを包含する、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目12)
上記第1のしぐさを検出することに応答して、上記第2の組の文字を上記インタフェース領域に描画することを包含する、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目13)
第2のしぐさが上記タッチセンシティブディスプレイ上の上記第1の方向において検出されたとき、第3の組の文字を上記複数の位置に関連付けることを包含する、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目14)
後続するタッチが上記第3の組の文字のうちの1つの文字に関連付けられた位置において検出されたとき、該第3の組の文字のうちの該1つの文字を入力することを包含する、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目15)
上記第2のしぐさを検出することに応答して、上記第3の組の文字を上記インタフェース領域に描画することを包含する、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目16)
上記項目のいずれかに記載の方法を実行するために、ポータブル電子デバイスの少なくとも1つのプロセッサによって実行可能なコンピュータ読み取り可能コードを有する、コンピュータ読み取り可能媒体。
(項目17)
タッチセンシティブディスプレイであって、該タッチセンシティブディスプレイ上の複数の位置に関連付けられる第1の複数の文字をインプットするためのインタフェース領域を描画することと、第1の方向において第1のしぐさを検出することとを行うように構成される、タッチセンシティブディスプレイと、
プロセッサであって、該第1のしぐさが検出されたとき、第2の組の文字を該複数の位置に関連付けるように構成される、プロセッサと
を備えている、ポータブル電子デバイス。
【0009】
(摘要)
方法は、ポータブル電子デバイスのタッチセンシティブディスプレイ上の複数の位置に関連付けられる第1の複数の文字をインプットするためのインタフェース領域を描画することと、タッチセンシティブディスプレイによって、タッチセンシティブディスプレイ上の第1の方向への第1のしぐさを検出することと、しぐさを検出することに応答して第2の組の文字を複数の位置に関連付けることとを含む。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、本開示に従うポータブル電子デバイスのブロック図である。
【図2】図2は、本開示に従うポータブル電子デバイスのタッチセンシティブディスプレイに表示される選択可能な特徴の選択を容易にする方法を例示するフローチャートである。
【図3】図3〜図5は、本開示に従うポータブル電子デバイスのタッチセンシティブディスプレイにおける一連のタッチの例を示す。
【図4】図3〜図5は、本開示に従うポータブル電子デバイスのタッチセンシティブディスプレイにおける一連のタッチの例を示す。
【図5】図3〜図5は、本開示に従うポータブル電子デバイスのタッチセンシティブディスプレイにおける一連のタッチの例を示す。
【図6】図6は、本開示に従うポータブル電子デバイスのタッチセンシティブディスプレイにおける一連のタッチの例を示す。
【図7】図7は、本開示に従うポータブル電子デバイスのタッチセンシティブディスプレイにおける一連のタッチの例を示す。
【図8】図8は、本開示に従うポータブル電子デバイスのタッチセンシティブディスプレイにおける一連のタッチの例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(好ましい実施形態の説明)
以下のことは、ポータブル電子デバイスの装置およびポータブル電子デバイスを制御する方法を説明する。ポータブル電子デバイスのタッチセンシティブディスプレイ上の複数の位置に関連付けられる第1の複数の文字を入力するために、インタフェース領域が与えられる。タッチセンシティブディスプレイ上の第1の方向への第1のしぐさは、検出され、しぐさを検出することに応答して、第2の組の文字を複数の位置に関連付ける。
【0012】
例示の単純化および明快さのために、対応する要素または類似の要素を示す参照番号が複数の図において繰り返され得る。さらに、本明細書において説明される実施形態の完全な理解を提供するために、多数の特定の詳細が述べられる。本明細書に説明される実施形態は、これらの特定の詳細なしに実施され得る。他の例において、周知の方法、手順および構成要素は、本明細書に説明される実施形態を不明瞭にしないために、詳細には説明されない。また、説明は、本明細書に説明される実施形態の範囲を限定するものとして考えられるべきではない。
【0013】
本開示は、概して電子デバイスに関し、電子デバイスは、本明細書に説明される実施形態においてポータブル電子デバイスである。ポータブル電子デバイスの例は、ページャー、セルラフォン、セルラスマートフォン、ワイヤレスオーガナイザ、携帯情報端末、ワイヤレスにイネーブルされるノートブックコンピュータなどのモバイルワイヤレス通信デバイスまたはハンドヘルドワイヤレス通信デバイスを含む。ポータブル電子デバイスはまた、ハンドヘルド電子ゲームデバイス、デジタル写真アルバム、デジタルカメラ、または他のデバイスなどの、ワイヤレス通信機能のないポータブル電子デバイスであり得る。
【0014】
ポータブル電子デバイス100の実施形態の例のブロック図は、図1に示される。ポータブル電子デバイス100は、ポータブル電子デバイス100の全体の動作を制御するプロセッサ102などの若干数の構成要素を含む。データ通信および音声通信を含む通信機能は、通信サブシステム104を介して実行される。ポータブル電子デバイス100が受信するデータは、デコーダ106によって解凍および解読される。通信サブシステム104は、ワイヤレスネットワーク150からメッセージを受信し、ワイヤレスネットワーク150にメッセージを送信する。ワイヤレスネットワーク150は、データ中心無線ネットワークと、音声中心ワイヤレスネットワークと、同じ物理的ベースステーションによって音声通信およびデータ通信をサポートするデュアルモードネットワークとを含むがこれらに限定されない任意のタイプのワイヤレスネットワークであり得る。ポータブル電子デバイス100は、バッテリ式デバイスであり、1つ以上の蓄バッテリ144を受容するためのバッテリインタフェース142を含む。
【0015】
プロセッサ102はまた、ランダムアクセスメモリ(RAM)108、メモリ110、電子コントローラ116に接続されたタッチセンシティブオーバレイ114であって、電子コントローラ116とタッチセンシティブオーバレイ114が一緒になってタッチセンシティブディスプレイ118を構成する、タッチセンシティブオーバレイ114を有するディスプレイ112、アクチュエータ120、力センサ122、補助入力/出力(I/O)サブシステム124、データポート126、スピーカ128、マイクロホン130、短距離通信施設132および他のデバイスサブシステム134などの追加のサブシステムと対話する。プロセッサ102は、電子コントローラ116を介してタッチセンシティブオーバレイ114と対話する。プロセッサ102はまた、図1に示されるように、加速度計136とも対話し得る。試験用重りを有する片持ちばりと、適切なたわみ感知回路とを含み得る。加速度計136は、重力または重力を引き起こす反作用力の方向を検出するために利用され得る。
【0016】
本実施形態に従って、ネットワークアクセスの加入者を識別するために、ポータブル電子デバイス100は、Subscriber Identity ModuleまたはRemovable User Identity Module(SIM/RUIM)カード138を用い、SIM/RUIMカード138は、ワイヤレスネットワーク150などのネットワークと通信するためにSIM/RUIMインタフェース140の中に挿入される。代わりにユーザ識別情報は、メモリ110の中にプログラムされ得る。
【0017】
ポータブル電子デバイス100はまた、プロセッサ102によって実行され、典型的にはメモリ110などの持続性の更新可能記憶装置に記憶されるオペラーティングシステム146およびソフトウェア構成要素148を含む。さらなるアプリケーションは、ワイヤレスネットワーク150、補助I/Oサブシステム124、データポート126、短距離通信サブシステム132、または任意の他の適切なデバイスサブシステム134を介してポータブル電子デバイス100の中にロードされ得る。
【0018】
使用時、テキストメッセージ、eメールメッセージ、またはダウンロードされたウェブページなどの受信信号は、通信サブシステム104によって処理され、プロセッサ102にインプットされる。プロセッサ102は、次いで受信信号を処理し、ディスプレイ112あるいは補助I/Oサブシステム124に受信信号をアウトプットする。加入者はまた、例えばeメールメッセージなどのデータ項目を構成し得、データ項目は、通信サブシステム104を介してワイヤレスネットワーク150によって送信され得る。音声通信に関して、ポータブル電子デバイス100の全体的動作は、同様である。スピーカ128は、電気信号から変換された可聴情報をアウトプットし、マイクロホン130は、可聴情報を電気信号に変換し、処理する。
【0019】
タッチセンシティブディスプレイ118は、ウェブブラウザ、連絡先リスト、eメール、カレンダ、スプレッドシート、ワードプロセッシングなどのアプリケーションに入力される文字または記号などの情報を表示し、複数のキーまたはボタンであって、その各々が1つ以上の文字および/または機能に関連付けられる、複数のキーまたはボタンを有するキーボードなどの文字を入力するためのインタフェース領域を描画するように構成される。文字は、アルファベット文字、数字、制御文字、記号などを含む。
【0020】
タッチセンシティブディスプレイ118はまた、対話または入力としても公知のしぐさを検出するように構成される。
【0021】
しぐさは、概して、原点に始まり、原点から間隔を空けて置かれる終点まで接触し続ける、タッチセンシティブディスプレイ118にタッチするタイプである。しぐさは、例えば、1つの原点と1つの終点とを含む、フリックとしても公知の1回のスワイプ、2つの原点と2つの終点とを含む2回のスワイプ、他の複数のスワイプを含み得、または1つのタッチまたは他の適切なタッチ事象と組み合せた1つ以上のスワイプなどの複数のタッチ局面を含み得る。各しぐさは、距離および/または継続時間において長いかまたは短い場合がある。しぐさの2点は、しぐさの方向を説明するベクトルを決定するために利用される。方向はタッチセンシティブディスプレイ118に対して参照させられ得、情報の配向はタッチセンシティブディスプレイ118に表示され、または他の参照がなされ得る。参照を提供する目的のために、本明細書において利用される場合、「水平」は、表示される情報の配向に対して左から右の走査または右から左への走査に実質的に平行である方向を含み、「垂直」は、表示される情報の配向に対して上から下への走査(下方)または下から上への走査(上方)に実質的に平行である方向を含む。しぐさの終点は、しぐさの大きさまたは距離を決定するために利用され得る。しぐさの継続時間は、スワイプの終点から時間的に決定され得る。コントローラ116および/またはプロセッサ102は、しぐさの方向、大きさまたは継続時間を決定する。
【0022】
タッチセンシティブディスプレイ118はまた、オーバレイ114上のタッチを受信し、オーバレイ114上のタッチを検出するように構成される。タッチが検出されると、タッチセンシティブディスプレイ上のタッチの位置が決定される。各アプリケーションは、典型的にはアプリケーションに対して表示される選択可能な特徴に関連付けられた位置の少なくとも1つのマップを含む。位置のマップは、キーボードの各キーを含め、各選択可能特徴に対するタッチセンシティブディスプレイ上の標的領域を含み、その結果、タッチが検出され、タッチの位置が複数のキーのうちの1つキーの標的領域内に入ることが決定されたとき、関連付けられた文字または機能が選択される。
【0023】
後続するタッチがキーボード上で検出されたとき、シフト、シフトロック、およびキー関連の機能は、しぐさの検出に応答して実行される。完全なキーボード機能をなおも提供しながら、キーボードに対してより少ないキーが提供され得、それによって、タッチセンシティブディスプレイ118上でキーボードが要するスペースを減少させ、他の情報を表示するためのより大きいスペースを提供し得る。
【0024】
以下のことは、しぐさおよび関連付けられた機能の例である。上へのしぐさが検出されたとき、シフト機能は係合され、それによって、大文字をキーボード上の位置に関連付け、キーの関連付けられた標的領域における後続するタッチによって選択される文字を大文字にする。2回の上へのしぐさが検出されたとき、シフトロック機能は、シフトロックが係合解除されるまで、大文字をキーボード上の位置に関連付けるように係合される。下方へのしぐさが検出されたとき、シフトロックオフ機能はシフトロック機能を係合解除するように係合し、小文字が再びキーボード上の位置に関連付けられる。左から右へのしぐさが検出されたとき、関連付けられた文字が変更される。例えば、スワイプなどの1回の左から右へのしぐさが検出されたとき、タッチセンシティブディスプレイ118上の位置に関連付けられたデフォルトまたは第1の組の文字はもはや表示されないで、第2の組の文字が、表示され、タッチセンシティブディスプレイ118上の位置に関連付けられる。第2の組の文字のうちの1つは、キーのそれぞれの標的領域上の後続するタッチによって選択され得る。2回のスワイプなど2回の左から右へのしぐさが検出されたとき、第2の組の文字は、第2のセットロックが係合解除されるまで、表示され、タッチセンシティブディスプレイ118上の位置に関連付けられる。従って、2回のしぐさは、タッチセンシティブディスプレイ118上の位置に関連する第2の組の文字をロックし、第2の組の文字を表示する。左から右へのしぐさが検出されたとき、第2の組の文字はもはや表示されないで、第1の組の文字が、表示され、タッチセンシティブディスプレイ118上の位置に関連付けられる。第1の1回のしぐさの後かつ別のタッチの前に、第2の1回の左から右へのしぐさが検出されたとき、第3の組の文字が、表示され、タッチセンシティブディスプレイ上の位置に関連付けられる。左から右へのしぐさの後かつ別のタッチの前に、2回の左から右へのしぐさが検出されたとき、第3の組の文字は、タッチセンシティブディスプレイ上の位置に関連付けられてロックされる。左から右へのしぐさが検出されたとき、第1の組の文字が、表示され、タッチセンシティブディスプレイ118上の位置に関連付けられ、それによって、タッチセンシティブディスプレイ188上の位置に関連付けられる第3の組の文字のロックを解除する。本明細書に説明されるものとは異なるしぐさ機能の関連付けは、本開示の教示から逸脱することなく、上に説明される関連付け以外に利用され得る。
【0025】
図2は、タッチセンシティブディスプレイ118を有する電子デバイスを制御する方法を例示するフローチャートである。フローチャートは、コンピュータ読み取り可能媒体からの格納された命令を実行するプロセッサ102によって都合よく実行される。そのような方法を実行するソフトウェアのコーディングは、本説明が与えられる当業者の範囲内である。文字をインプットするインタフェース領域は、ポータブル電子デバイス100のタッチセンシティブディスプレイ118上に描画される202。インタフェース領域は、例えばキーボードの複数のキーを含み得る。しぐさが検出されたとき204、上に説明されるようにしぐさの方向が決定される206。しぐさが実質的に垂直の方向に行われたとき、垂直の方向(上または下に)の決定がなされる。上へのしぐさが208において検出され、しぐさが、210における1回のスワイプなどの1回のしぐさであるとき、シフト機能が係合される212。プロセスは204において継続する。210においてしぐさが2回のしぐさであるとき、シフトロック機能は係合され214、プロセスは204において継続する。下へのしぐさが検出されたとき、シフトロック機能は係合される216。しぐさが実質的に水平の方向に行われたとき、水平の方向(左から右または右から左に)の決定がなされる218。左から右へのしぐさが検出され、しぐさが220における1回のしぐさであるとき、次の組の文字が、表示され、タッチセンシティブディスプレイ118上の位置に関連付けられる。220においてしぐさが2回のしぐさであるとき、1組の文字および次の組の文字は、キーボード上でロックされる224。右から左へのしぐさが検出されたとき、1組の文字はロック解除され226、デフォルトまたは第1の組の文字が、表示され、タッチセンシティブディスプレイ上の位置に関連付けられる。
【0026】
ポータブル電子デバイス100のタッチセンシティブディスプレイ118上のしぐさの例は、図3〜図5に示される。図3〜図5の各々は、ポータブル電子デバイス100のタッチセンシティブディスプレイ118上の一連のタッチの例を示す。これらの例は、しぐさとして様々なスワイプを利用する。この例において、1組のキー302は、電子メール構成インタフェースにおけるQWERTYレイアウトにおいて描画される。構成されている電子メッセージのヘッダ304と本文306とを含む情報が、キーボード302の上に示される。図3において、電子メールの本文306は、上の画面に示されるようにテキスト「Hi」を含み、原点310と終了点312とを含む1回の上へのスワイプは、図3の中間画面において矢印308によって示される。このスワイプが検出されたとき204、シフト機能は係合される212。シフト機能の視覚のインジケータが、提供され得る。スワイプが検出された後、タッチ314は「J」キーにおいて示される。下の画面に示されるように、関連付けられた文字は大文字「J」であり、大文字「J」がタッチセンシティブディスプレイ118上に表示される。タッチ314後、シフト機能はオフにされる。
【0027】
図4は、ポータブル電子デバイスのタッチセンシティブディスプレイ上の一連のタッチの例を示す。電子メールの本文306は、テキスト「Hi」を含み、原点404、406と終了点408、410とを含む2回の上へのスワイプは、図4の上の画面に矢印402によって示される。このスワイプが検出されたとき204、シフトロック機能は係合され204、視覚のシンジケータが提供され得る。中間の画面において示されるように、スワイプが検出された後、タッチ412は「J」キーに示される。下の画面に表示されるように、大文字「J」は、タッチ位置に関連付けられ、タッチセンシティブディスプレイ118に表示される。タッチ412後、シフトロック機能はオンのままである。
【0028】
図5は、ポータブル電子デバイスのタッチセンシティブディスプレイ上の一連のタッチの例を示す。図5の下の画面に示されるように、電子メッセージの本文502は、テキスト「Hi J」を含み、原点506と終了点508とを含む1回の下へのスワイプは、矢印504によって示される。このスワイプが検出されたとき204、図4に示されるように係合されたシフトロック機能は、係合解除される216。タッチ510は、スワイプが検出された後、中間の画面において「O」キーに示される。下の画面において示されるように、小文字「o」は、タッチ位置に関連付けられ、タッチセンシティブディスプレイ118上に表示される。
【0029】
ポータブル電子デバイス100のタッチセンシティブディスプレイ118上のしぐさの他の例は、図6〜図8に示される。これらの例は、しぐさとして様々なスワイプを利用する。図6は、ポータブル電子デバイスのタッチセンシティブディスプレイ上の一連のタッチの例を示す。電子メールの本文604は、テキスト「Hi John、Can we reschedule for about(やあ、ジョン、スケジュールを変更することができるか)」を含み、原点608と終了点610とを含む1回の左から右へのスワイプは、図6の上の画面に矢印606によって示される。この左から右へのスワイプが検出されたとき、204、キー302の位置に関連付けられた1組の文字(この例では、QWERTYのキーボードレイアウトで配置されたアルファベットの文字である)は、キー302の位置に関連付けられ、もはや表示されない。1組の数字および記号の文字が、表示され、キー602の位置に関連付けられる222。タッチ614が、中間画面においてタッチセンシティブディスプレイ118上のタッチ位置に示される。下の画面に示されるように、数字「9」は、タッチ位置に関連付けられ、タッチセンシティブディスプレイ118上に表示される。タッチ614後、キー602の位置に関連付けられた数字および記号の文字は、もはや表示されないで、キー602の位置にもはや関連付けられない。1組のアルファベットの文字が、表示され、キー302の位置に関連付けられる222。
【0030】
図7は、ポータブル電子デバイスのタッチセンシティブディスプレイ上の一連のタッチの例を示す。この例において、1組のアルファベットの文字は、電子メール構成インタフェースにおいてキー302の位置に関連付けられ、図7の上の画面における矢印704によって示される、原点706と終了点708とを含む1回の左から右へのスワイプが検出される。この左から右へのスワイプが検出されたとき204、キー302の位置に関連付けられる1組のアルファベット文字はもはや表示されないで、1組の数字および記号の文字が、表示され、キー602の位置に関連付けられる222。中間の画面に示されるように、1組の数字および記号の文字が、表示され、キー602の位置に関連付けられたとき、矢印712によって示される、原点714と終了点716とを含む1回の左から右へのスワイプが検出される。この左から右へのスワイプが検出されたとき204、キー602の位置に関連付けられた1組の数字および記号の文字は、もはや表示されないで、キー602の位置にもはや関連付けられない。その代わりに、下の画面に示されるように、さらなる組の記号文字が、表示され、キー702の位置に関連付けられる222。キーボードの複数のキー702のうちの1つのキーの位置におけるタッチは、結果として、タッチ位置に関連付けられる文字の選択および表示をもたらす。タッチ後、キー702の位置に関連付けられた1組の記号文字は、もはや表示されなくて、アルファベット文字が、表示され、キー302の位置に関連付けられる。
【0031】
図8は、ポータブル電子デバイスのタッチセンシティブディスプレイ上の一連のタッチの例を示す。この例において、1組のアルファベットの文字が、表示され、電子メール構成インタフェースにおいてキー302の位置に関連付けられる。図8の上の画面における矢印804によって示される、原点806、808と終了点810、812とを含む2回の左から右へのスワイプが検出される。この2回の左から右へのスワイプが検出されたとき204、キー302の位置に関連付けられる1組のアルファベット文字は、もはや表示されないで、キー302の位置にもはや関連付けられない。中間の画面に示されるように、1組の数字および記号の文字が、表示され、キー602の位置に関連付けられ222、キー602の位置に関連付けられた1組の数字および記号の文字は、キーボード上においてロックされる224。ある位置におけるタッチが、1組のキー602のうちの1つのキーに関連付けられた後、関連付けられた文字の選択および表示を引き起こし、1組の数字および記号の文字は、表示されたままであり、キー602の位置に関連付けられたままである。表示され、キー602の位置に関連付けられた1組の数字および記号の文字がキーボード上でロックされたとき224、図8の下の画面における矢印816によって示される、原点818と終了点820とを含む、1回の右から左へのスワイプが検出される。この右から左へのスワイプが検出されたとき204、キー602の位置に関連付けられた1組の数字および記号の文字は、もはや表示されないで、キー602の位置にもはや関連付けられない。1組のアルファベット文字が、表示され、キー302の位置に関連付けられ、それによって、キー602の位置に関連付けられた文字をロック解除する。
【0032】
方法は、ポータブル電子デバイスのタッチセンシティブディスプレイ上の複数の位置に関連付けられる第1の複数の文字をインプットするためのインタフェース領域を描画することと、タッチセンシティブディスプレイによって、タッチセンシティブディスプレイ上の第1の方向への第1のしぐさを検出することと、第1のしぐさを検出することに応答して第2の組の文字を複数の位置に関連付けることとを含む。
【0033】
コンピュータ読み取り可能媒体は、上記の方法を実行するために、ポータブル電子デバイスの少なくとも1つのプロセッサによって実行可能なコンピュータ読み取り可能コードを有する。
【0034】
ポータブル電子デバイスは、タッチセンシティブディスプレイであって、タッチセンシティブディスプレイ上の複数の位置に関連付けられる第1の複数の文字をインプットするためのインタフェース領域を描画することと、第1の方向において第1のしぐさを検出することとを行うように構成される、タッチセンシティブディスプレイを含む。ポータブル電子デバイスはまた、プロセッサであって、第1のしぐさが検出されたとき、第2の組の文字を複数の位置に関連付けるように構成される、プロセッサを含む。
【0035】
好都合にも、しぐさが検出されたとき、タッチセンシティブディスプレイ上における1組の文字の表示および1組の文字の位置への関連付けは切断され得、新しい組の文字が表示され、位置に関連付けられ得る。従って、キーはしぐさによって実行される機能を実行する必要はないので、キーボードの1組のキーは減少させられ得る。キーボードを描画するためのタッチセンシティブディスプレイ上のスペースは、減少させられ得る。なぜなら、より少ないキーが用いられ得、それによって、キーボードを用いて入力される情報などの情報を表示する、より大きいスペースを提供し得るからである。その結果、より多くの量の情報がタッチセンシティブディスプレイ上の1つの画面に表示され得る。従って、より少ない画面が、情報を表示するために描画され、プロセス時間およびデバイス使用時間を減少させ、用いられるパッテリ電力を減少させ得る。
【0036】
本開示は、本開示の精神または本質的な特性から逸脱することなく、他の特定の形態で実施され得る。説明される実施形態は、すべての点において、例示的のみであり、制限的ではないことを考慮されるべきである。従って本開示の範囲は、前述の説明によるよりはむしろ添付の特許請求の範囲によって指示される。特許請求の範囲の均等性の意味および範囲内に入るすべての変更は、特許請求の範囲内に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0037】
100 ポータブル電子デバイス
102 プロセッサ
104 通信サブシステム
106 デコーダ
108 ランダムアクセスメモリ
110 メモリ
112 ディスプレイ
118 タッチセンシティブディスプレイ
150 ワイヤレスネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポータブル電子デバイスのタッチセンシティブディスプレイ上の複数の位置に関連付けられる第1の複数の文字をインプットするためのインタフェース領域を描画することと、
該タッチセンシティブディスプレイによって、該タッチセンシティブディスプレイ上の第1の方向への第1のしぐさを検出することと、
該第1のしぐさを検出することに応答して第2の組の文字を該複数の位置に関連付けることと
を包含する、方法。
【請求項2】
後続するタッチが前記第2の組の文字のうちの1つの文字に関連付けられた位置において検出されたとき、該第2の組の文字のうちの該1つの文字を入力することを包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1のしぐさの方向を決定することを包含し、前記第2の組の文字を関連付けることは、該第1のしぐさの該方向に基づいて関連付けることを包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のしぐさの前記方向を決定することは、前記描画されたインタフェース領域の配向に対して水平方向のスワイプおよび垂直方向のスワイプのうちの1つを決定することを包含する、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第1のしぐさの前記方向を決定することは、前記描画されたインタフェース領域の配向に対して、右方向および左方向のうちの1つを決定するか、または上方向および下方向のうちの1つを決定することを包含する、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記第1のしぐさは、1回のスワイプおよび複数回タッチのスワイプのうちの1つを検出することを包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第1のしぐさが複数回タッチのスワイプであるとき、さらなるしぐさが検出されるまで、前記第2の組の文字を前記複数の位置に関連付ける、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記第2の組の文字が、さらなるしぐさが検出されるまで前記複数の位置に関連付けられる視覚インジケータを表示することを包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
第2のしぐさが前記タッチセンシティブディスプレイ上の第2の方向において検出されたとき、第1の組の文字を前記複数の位置に関連付けることを包含し、該第2の方向は前記第1の方向とは反対である、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記第1のしぐさが1回のしぐさであるとき、前記複数の位置のうちの1つにおいてタッチが検出された後、第1の組の文字を該複数の位置に関連付ける、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記第1のしぐさが垂直方向のしぐさであるとき、第2の組の文字を関連付けることは、前記第1の複数の文字の大文字形を前記複数の位置に関連付けることを包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記第1のしぐさを検出することに応答して、前記第2の組の文字を前記インタフェース領域に描画することを包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
第2のしぐさが前記タッチセンシティブディスプレイ上の前記第1の方向において検出されたとき、第3の組の文字を前記複数の位置に関連付けることを包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
後続するタッチが前記第3の組の文字のうちの1つの文字に関連付けられた位置において検出されたとき、該第3の組の文字のうちの該1つの文字を入力することを包含する、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記第2のしぐさを検出することに応答して、前記第3の組の文字を前記インタフェース領域に描画することを包含する、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
請求項1〜15のいずれかに記載の方法を実行するために、ポータブル電子デバイスの少なくとも1つのプロセッサによって実行可能なコンピュータ読み取り可能コードを有する、コンピュータ読み取り可能媒体。
【請求項17】
タッチセンシティブディスプレイであって、該タッチセンシティブディスプレイ上の複数の位置に関連付けられる第1の複数の文字をインプットするためのインタフェース領域を描画することと、第1の方向において第1のしぐさを検出することとを行うように構成される、タッチセンシティブディスプレイと、
プロセッサであって、該第1のしぐさが検出されたとき、第2の組の文字を該複数の位置に関連付けるように構成される、プロセッサと
を備えている、ポータブル電子デバイス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−103125(P2011−103125A)
【公開日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−251339(P2010−251339)
【出願日】平成22年11月9日(2010.11.9)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(500043574)リサーチ イン モーション リミテッド (531)
【氏名又は名称原語表記】Research In Motion Limited
【住所又は居所原語表記】295 Phillip Street, Waterloo, Ontario N2L 3W8 Canada
【Fターム(参考)】