説明

マザー基板、マザー基板に設けた電極の断線検査方法およびマザー基板を用いて作製した情報表示用パネル

【課題】従来不可能であったマザー基板のままでの電極の断線検査が可能となり、断線不良のマザー基板の流出を防止することができるマザー基板、マザー基板に設けた電極の断線検査方法およびマザー基板を用いて作製した情報表示用パネルを提供する。
【解決手段】ライン電極を対向直交交差配置して形成したドットマトリックス画素にて、パネル基板間に封止した表示媒体をパッシブ駆動させて画像などの情報を表示する情報表示用パネルを1個以上作製するために用いるマザー基板31において、個別の情報表示用パネルの情報表示領域に配置する画素電極対の一方の電極となるライン電極について、隣り合うライン電極同士を、ライン電極端部のどちらか一方で、接続電極41−1、41−2で接続して、前記個別の情報表示用パネル内のライン電極のすべてが直列接続となるように構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、1個以上の情報表示用パネルを作製するために用いる、対向する2つの基板を重ね合わせた構造を有するマザーパネルを構成するマザー基板、マザー基板を用いた電極の断線検査方法およびマザー基板を用いて作製した情報表示用パネルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、少なくとも一方が透明な2枚の基板間空間に電界駆動可能な表示媒体を封入し、一方の基板に設けたカラム側のライン電極と他方の基板に設けた、カラム側のライン電極に対し直交するロー側のライン電極との間に電圧を印加することで発生させた電界を表示媒体に付与することにより、表示媒体を移動させて画像などの情報を表示する情報表示用パネルの駆動方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
上述した構成の情報表示用パネルを作製するには、少なくとも1個の情報表示用パネルに対応した電極が形成されたマザー基板を使用する。図8(a)〜(c)はそれぞれ従来のマザー基板の一例を説明するための図である。図8(a)〜(c)に示す例では、4個の情報表示用パネルを作製できるマザー基板の例を示している。
【0004】
本例では、図8(a)に示すように、まず、上側マザー基板51と下側マザー基板52とを準備する。上側マザー基板51および下側マザー基板52のそれぞれの対応する位置に、4箇所の個別の情報表示用パネル形成部51−1〜51−4と52−1〜52−4とを設けている。さらに、各パネル形成部(1個の情報表示用パネルに対応する部分)には、図8(a)に部分拡大図を示すように、上側の個別の情報表示用パネル形成部51−1〜51−4には図中横方向に複数のライン電極53が設けられ、下側の個別の情報表示用パネル形成部52−1〜52−4には図中縦方向に複数のライン電極54が設けられている。このような構成の上側マザー基板51と下側マザー基板52とを、図8(b)に示すように、各情報表示用パネル形成部においてライン電極53とライン電極54とが対向して直交するように重ね合わせて、マザーパネル55を作製する。その後、図8(c)に示すように、矢印の部分でマザーパネル55を切断して、4枚の情報表示用パネルを得ている。
【0005】
製品とする情報表示用パネルに対しては、出荷前に情報表示用パネルの駆動を確認する点灯検査を行う必要がある。そのため、上述した従来例においては、マザーパネル55に対し、図9に一例として下側マザー基板52を示すように、個別の情報表示用パネル形成部52−1〜52−4の全ライン電極54を、マザー基板52上個別の情報表示用パネル形成部52−1〜52−4以外の部分に設けたグランド電極61に、一括して接続して、マザー基板52を構成していた。そして、マザー基板52に表示媒体を配置した後に、同様の構成の上側マザー基板51を下側マザー基板52に重ね合わせてマザーパネルとした後、それぞれのマザー基板のグランド電極間に電気信号を与えて点灯検査を可能としていた(例えば、特許文献2参照)。
【0006】
【特許文献1】特開2006−58643号公報
【特許文献2】特開2007−232767号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述した従来例では、一例としてマザー基板52上において、個別の情報表示用パネル形成部52−1〜52−4の全ライン電極54を、グランド電極61に一括接続した構成であるため、個別の情報表示用パネル形成部52−1〜52−4内のライン電極54において断線不良があった場合でも、マザー基板52の状態では断線不良を検出することが出来ない問題があった。そのため、2つのマザー基板51、52を重ね合わせて構成したマザーパネル55を形成した後の点灯検査で初めてその断線不良がわかり、マザーパネル55全体が無駄となる問題があった。
【0008】
本発明の目的は上述した問題点を解消して、従来不可能であったマザー基板状態での電極の断線検査が可能となり、断線不良のマザー基板の流出を防止することができるマザー基板、マザー基板に設けた電極の断線検査方法およびマザー基板を用いて作製した情報表示用パネルを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のマザー基板は、ライン電極を対向直交交差配置して形成したドットマトリックス画素にて、パネル基板間に封止した表示媒体をパッシブ駆動させて画像などの情報を表示する情報表示用パネルを1個以上作製するために用いるマザー基板において、個別の情報表示用パネルの情報表示領域に配置する画素電極対の一方の電極となるライン電極について、隣り合うライン電極同士を、ライン電極端部のどちらか一方で、接続電極で接続して、前記個別の情報表示用パネル内のライン電極のすべてが直列接続となるように構成したことを特徴とするものである。
【0010】
また、本発明のマザー基板の好適例としては、隣接する複数の個別情報表示用パネルのライン電極が、直列接続となるよう構成したこと、マザー基板上のすべての個別情報表示用パネルのライン電極が、直列接続となるよう構成したこと、がある。
【0011】
さらに、本発明のマザー基板を用いた電極の断線検査方法は、上述した構成のマザー基板においてライン電極の断線を検査する方法であって、直列接続された全ライン電極の一端部と他端部との間の電気的導通を調べることで、ライン電極に断線があるかないかを検査することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、ライン電極を対向直交交差配置して形成したドットマトリックス画素にて、パネル基板間に封止した表示媒体をパッシブ駆動させて画像などの情報を表示する情報表示用パネルを1個以上作製するために用いるマザー基板において、個別の情報表示用パネルの情報表示領域に配置する画素電極対の一方の電極となるライン電極について、隣り合うライン電極同士を、ライン電極端部のどちらか一方で、接続電極で接続して、前記個別の情報表示用パネル内のライン電極のすべてが直列接続となるように構成したことで、従来不可能であったマザー基板のままでの電極の断線検査が可能となり、断線不良のマザー基板が流出することを防止できるマザー基板、マザー基板に設けた電極の断線検査方法およびマザー基板を用いて作製した情報表示用パネルを得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
まず、本発明のマザー基板から製造される情報表示用パネルの一例として、帯電性粒子を含んだ粒子群を表示媒体として駆動させる方式の情報表示用パネルの基本的な構成について説明する。前記情報表示用パネルでは、対向する2枚の基板間に封入した表示媒体に電界が付与される。付与された電界方向にそって、表示媒体が電界による力やクーロン力などによって引き寄せられ、表示媒体が電界方向の変化によって移動することにより、画像等の情報表示がなされる。従って、表示媒体が、均一に移動し、かつ、表示情報を書き換える時あるいは表示した情報を継続して表示する時の安定性を維持できるように、情報表示用パネルを設計する必要がある。ここで、表示媒体を構成する粒子にかかる力は、粒子同士のクーロン力により引き付けあう力の他に、電極や基板との電気鏡像力、分子間力、液架橋力、重力などが考えられる。
【0014】
本発明の製造方法の対象となるパッシブ駆動方式の情報表示用パネルの例を、図1(a)、(b)〜図4に基づき説明する。
【0015】
図1(a)、(b)に示す例では、少なくとも光学的反射率と帯電性とを有する粒子を含んだ粒子群として構成した、互いに光学的反射率および帯電特性の異なる少なくとも2種類の表示媒体(ここでは負帯電性白色粒子3Waを含んだ粒子群として構成した白色表示媒体3Wと正帯電性黒色粒子3Baを含んだ粒子群として構成した黒色表示媒体3Bを示す)を、隔壁4で形成された各セルにおいて、基板1に設けた電極5(ライン電極)と基板2に設けた電極6(ライン電極)とで形成され、マトリックス配置された電極対の間に電圧を印加する(パッシブ駆動する)ことにより発生する電界に応じて、基板1、2と垂直に移動させる。そして、図1(a)に示すように白色表示媒体3Wを観察者に視認させて白色表示を行うか、あるいは、図1(b)に示すように黒色表示媒体3Bを観察者に視認させて黒色表示を行っている。ここでは画素とセルとを1対1に対応させて、各セル内の表示媒体の移動のさせ方で白黒ドットマトリックス表示をパッシブ駆動で行う例を示している。なお、図1(a)、(b)において、手前にある隔壁は省略している。
【0016】
図2(a)、(b)に示す例では、三個のセル(ピクセル)で表示単位を構成するカラー表示の例を示している。図2(a)、(b)に示す例では、表示媒体としてはすべてのセル21−1〜21−3に白色表示媒体3Wと黒色表示媒体3Bとを充填し、第1のセル21−1の観察者側に赤色カラーフィルター22Rを設け、第2のセル21−2の観察者側に緑色カラーフィルター22Gを設け、第3のセル21−3の観察者側に青色カラーフィルター22BLを設け、第1のセル21−1、第2のセル21−2および第3のセル21−3の三個のピクセルで表示単位(1ドット)を構成している。本例では、カラーフィルターに対応してマトリックス配置した電極対を画素(ピクセル)として、図2(a)に示すように、観察者側に、すべての第1セル21−1〜第3のセル21−3において白色表示媒体3Wを移動することで、観察者に対し白色ドット表示(3ピクセルで1ドット)を行うか、あるいは、図2(b)に示すように、観察者側に、すべての第1セル21−1〜第3のセル21−3において黒色表示媒体3Bを移動することで、観察者に対し黒色ドット表示(3ピクセルで1ドット)を行っている。
ここでは画素となる電極対の位置とピクセル、カラーフィルターとを対応させ、各ピクセルの表示媒体の移動のさせ方とカラーフィルターとの協働によって、多色カラーをパッシブ駆動にてドットマトリックス表示させる例を示している。なお、図2(a)、(b)において、手前にある隔壁は省略している。
【0017】
本発明のマザー基板の特徴は、上述した構成の情報表示用パネルを1個以上作製するために用いる、マザーパネルのマザー基板において、(1)個別の少なくとも1個の情報表示用パネルの情報表示領域に配置する画素電極対の一方の電極となるライン電極について、隣り合うライン電極同士を、ライン電極端部のどちらか一方で、接続電極で接続して、前記個別の情報表示用パネル内のライン電極のすべてが直列接続となるように構成するか、好適な例として、(2)隣接する複数の個別情報表示用パネルのライン電極が、直列接続となるよう構成した点、および、(3)マザー基板上のすべての個別情報表示用パネルのライン電極が、直列接続となるよう構成した点にある。
【0018】
図3は本発明のマザー基板の一例の構成を説明するための図である。図3に示す例において、マザー基板31に、4箇所の情報表示用パネル形成部31−1〜31−4を設けている。各情報表示用パネル形成部31−1〜31−4には、図中横方向に互いに微小間隔を開けて複数のライン電極32が設けられている。以上の構成は従来のマザー基板と同じである。
【0019】
本発明では、図3に示すように、4箇所の情報表示用パネル形成部31−1〜31−4の各々において、情報表示用パネルの情報表示領域となるライン電極32を、隣り合うライン電極32の両端部を交互に接続電極で接続している。具体的には、ライン電極32の右側端部を接続電極41−1で接続するとともに、右側端部で接続電極41−1で接続した2つの隣り合うライン電極32の上側および下側のライン電極32と、それらのさらに1つ上側およびさらに1つ下側のライン電極32とを、左側端部で接続電極41−2で接続することで、全ライン電極32が直列的な接続となるよう構成している。
【0020】
図3に示す例では、上述した構成に加えて、1個の情報表示用パネル形成部31−1内で直列的な接続となるライン電極32の端部と1個の情報表示用パネル形成部31−2内で直列的な接続となるライン電極32の端部とを、マザー基板31上においてグランド電極42−1で接続し、1個の情報表示用パネル形成部31−2内で直列的な接続となるライン電極32の端部と1個の情報表示用パネル形成部31−3内で直列的な接続となるライン電極32の端部とを、マザー基板31上においてグランド電極42−2で接続し、1個の情報表示用パネル形成部31−3内で直列的な接続となるライン電極32の端部と1個の情報表示用パネル形成部31−4内で直列的な接続となるライン電極32の端部とを、マザー基板31上においてグランド電極42−4で接続することで、マザー基板31上において全情報表示用パネル形成部31−1〜31−4内の全てのライン電極32が直列的な接続となるよう構成している。
【0021】
また、図3に示す例では、直列的に接続された全ライン電極の一端部、ここでは、情報表示用パネル形成部31−1の上側のライン電極32の端部を検査電極43−1に接続するとともに、直列的に接続された全ライン電極の他端部、ここでは、個別の情報表示用パネル形成部31−4の上側のライン電極32の端部を検査電極43−2に接続している。
【0022】
図4は本発明のマザー基板の他の例の構成を説明するための図である。図4に示す例においても、図3に示す例と同様に、マザー基板31に、4箇所の情報表示用パネル形成部31−1〜31−4を設け、各情報表示用パネル形成部31−1〜31−4には、図中横方向に互いに微小間隔を開けて複数のライン電極32が設けられている。また、4箇所の情報表示用パネル形成部31−1〜31−4の各々において、接続電極41−1、41−2により、全ライン電極32が直列的な接続となるよう構成している。図4に示す例において、図3に示す例と異なるのは、情報表示用パネル形成部31−1と31−2とからなる第1のブロック、および、情報表示用パネル形成部31−3と31−4とからなる第2のブロックごとに、ライン電極32を直列的に接続している点である。
【0023】
具体的には、第1のブロックにおいて、1個の情報表示用パネル形成部31−1内で直列的な接続となるライン電極32の端部と1個の情報表示用パネル形成部31−2内で直列的な接続となるライン電極32の端部とを、マザー基板31上においてグランド電極42−1で接続する。加えて、情報表示用パネル形成部31−1の上側のライン電極32の端部を第1の検査電極43−1に接続するとともに、情報表示用パネル形成部31−2の下側のライン電極32の端部を第1の検査電極43−2で接続している。また、第2のブロックにおいて、1個の情報表示用パネル形成部31−3内で直列的な接続となるライン電極32の端部と1個の情報表示用パネル形成部31−4内で直列的な接続となるライン電極32の端部とを、マザー基板31上においてグランド電極42−2で接続する。加えて、情報表示用パネル形成部31−3の上側のライン電極32の端部を第2の検査電極43−1に接続するとともに、情報表示用パネル形成部31−4の下側のライン電極32の端部を第2の検査電極43−2で接続している。
【0024】
図5は本発明のマザー基板のさらに他の例の構成を説明するための図である。図5に示す例では、マザー基板31に、6箇所の情報表示用パネル形成部31−1〜31−6を設け、各情報表示用パネル形成部31−1〜31−6には、図中横方向に互いに微小間隔を開けて複数のライン電極32が設けられている。また、6箇所の情報表示用パネル形成部31−1〜31−6の各々において、接続電極41−1、41−2により、全ライン電極32が直列的な接続となるよう構成している。図5に示す例において、図3に示す例と異なるのは、情報表示用パネル形成部31−1と31−2とからなる第1のブロック、情報表示用パネル形成部31−3と31−4とからなる第2のブロック、および、情報表示用パネル形成部31−5と31−6とからなる第3のブロックごとに、ライン電極32を直列的に接続している点である。
【0025】
具体的には、第1のブロックにおいて、1個の情報表示用パネル形成部31−1内で直列的な接続となるライン電極32の端部と1個の情報表示用パネル形成部31−2内で直列的な接続となるライン電極32の端部とを、マザー基板31上においてグランド電極42−1で接続する。加えて、情報表示用パネル形成部31−1の上側のライン電極32の端部を第1の検査電極43−1に接続するとともに、情報表示用パネル形成部31−2の下側のライン電極32の端部を第1の検査電極43−2で接続している。また、第2のブロックにおいて、1個の情報表示用パネル形成部31−3内で直列的な接続となるライン電極32の端部と1個の情報表示用パネル形成部31−4内で直列的な接続となるライン電極32の端部とを、マザー基板31上においてグランド電極42−2で接続する。加えて、情報表示用パネル形成部31−3の上側のライン電極32の端部を第2の検査電極43−1に接続するとともに、情報表示用パネル形成部31−4の下側のライン電極32の端部を第2の検査電極43−2で接続している。さらに、第3のブロックにおいて、1個の情報表示用パネル形成部31−5内で直列的な接続となるライン電極32の端部と1個の情報表示用パネル形成部31−6内で直列的な接続となるライン電極32の端部とを、マザー基板31上においてグランド電極42−3で接続する。加えて、情報表示用パネル形成部31−5の上側のライン電極32の端部を第3の検査電極43−1に接続するとともに、情報表示用パネル形成部31−6の下側のライン電極32の端部を第3の検査電極43−2で接続している。
【0026】
図6は本発明のマザー基板のさらに他の例の構成を説明するための図である。図6に示す例においても、図3に示す例と同様に、マザー基板31に、4箇所の情報表示用パネル形成部31−1〜31−4を設け、各情報表示用パネル形成部31−1〜31−4には、図中横方向に互いに微小間隔を開けて複数のライン電極32が設けられている。また、4箇所の情報表示用パネル形成部31−1〜31−4の各々において、接続電極41−1、41−2により、全ライン電極32が直列的な接続となるよう構成している。図6に示す例において、図3に示す例と異なるのは、各情報表示用パネル形成部31−1〜31−4を第1のブロック〜第4のブロックとして、ブロックごとにライン電極32を直列的に接続している点である。
【0027】
具体的には、第1のブロックにおいて、1個の情報表示用パネル形成部31−1内で直列的な接続となる、ライン電極32の上側の端部を第1の検査電極43−1に接続するとともに、ライン電極32の下側の端部を第1の検査電極43−2に接続している。また、第2のブロックにおいて、1個の情報表示用パネル形成部31−2内で直列的な接続となる、ライン電極32の上側の端部を第2の検査電極43−1に接続するとともに、ライン電極32の下側の端部を第2の検査電極43−2に接続している。さらに、第3のブロックにおいて、1個の情報表示用パネル形成部31−3内で直列的な接続となる、ライン電極32の上側の端部を第3の検査電極43−1に接続するとともに、ライン電極32の下側の端部を第3の検査電極43−2に接続している。さらにまた、第4のブロックにおいて、1個の情報表示用パネル形成部31−4内で直列的な接続となる、ライン電極32の上側の端部を第4の検査電極43−1に接続するとともに、ライン電極32の下側の端部を第4の検査電極43−2に接続している。
【0028】
図3〜図6に示した本発明のマザー基板において、図3に示す例では全ライン電極32を1本の直線に束ねた例を、図4に示す例では全ライン電極32を2本の直線に束ねた例(2つのブロックに分割)を、図5に示す例では全ライン電極32を3本の直線に束ねた例(3つのブロックに分割)を、図6に示す例ではライン電極32をパネル毎に1本の直線に束ねた例(パネル毎にブロック分割)を、それぞれ示した。全ライン電極を1本に束ねる第1の例(図3に対応)と複数ブロックに分割した第2の例(図4〜図6に対応)とを比較すると、不良パネルが1箇所の場合、第2の例では不良が発生した以外のブロックは使用することが可能となるため、第1の例に比べて歩留りが優位である。一方、第2の例は第1の例に比べて検査電極数が増えるため、検査時間が増えたり、検査装置が複雑になってしまう。従って、パネルパターンを考慮した上で、どの実施例を選択するのかを決定する必要がある。
【0029】
なお、上述した例では、4箇所あるは6箇所の情報表示用パネルを一度に製造するための、いわゆる、4個取りあるは6個取りのマザー基板の例を示したが、個数は4個あるいは6個に限定されず、それより多くても少なくとも構わない。また、上述した例では、3箇所のグランド電極および2箇所の検出電極をマザー基板上の所定の位置に配置した例を示したが、これらの電極の位置は上述した例に限定されるものではなく、全てのライン電極が直列的な接続となる位置であれば、どのように構成してもよい。
【0030】
上述した構成の本発明のマザー基板では、直列的な接続となるよう構成された全ライン電極32の一端部と他端部との間の、具体的には、検査電極43−1と検査電極43−2との間の電気的導通を調べることで、ライン電極32の断線の有無を検査することができる。
【0031】
実際には、検査電極43−1と検査電極43−2との間の電気的導通を調べ、電気の流れを検知しない場合は、そのマザー基板31を欠陥品と判断して使用しない。一方、検査電極43−1と検査電極43−2との間の電気的導通を調べ、電気の流れを検知した場合は、そのマザー基板31を良品と判断して次工程を実施する。なお、電気的導通の調査方法としては、検査電極間の電気抵抗値を測定し、所定の範囲内であることを確認する方法等が挙げられる。
【0032】
上述したライン電極の断線検査を行うことで、従来不可能であったマザー基板状態でのライン電極の断線検査が可能となる。その結果、断線不良のマザー基板の流出を防止することができる。
【0033】
以下、本発明のマザー基板から製造される情報表示用パネルを構成する各部材について説明する。
【0034】
基板については、少なくとも一方の基板は情報表示用パネル外側から表示媒体の色が確認できる透明な基板2であり、可視光の透過率が高くかつ耐熱性の良い材料が好適である。基板1は透明でも不透明でもかまわない。基板材料を例示すると、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルサルフォン、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリイミド、アクリルなどのポリマーシートや、金属シートのように可とう性のあるもの、および、ガラス、石英などの可とう性のない無機シートが挙げられる。基板の厚みは、2〜2000μmが好ましく、さらに5〜1000μmが好適であり、薄すぎると、強度、基板間の間隔均一性を保ちにくくなり、2000μmより厚いと、薄型情報表示用パネルとする場合に不都合がある。
【0035】
電極形成材料としては、アルミニウム、銀、ニッケル、銅、金等の金属類や酸化インジウム錫(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、酸化インジウム、アルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)、導電性酸化錫、アンチモン錫酸化物(ATO)、導電性酸化亜鉛等の導電金属酸化物類、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェンなどの導電性高分子類が例示され適宜選択して用いられる。電極の形成方法としては、上記例示の材料をスパッタリング法、真空蒸着法、CVD(化学蒸着)法、塗布法等で薄膜状に形成する方法や、金属箔をラミネートする方法(例えば、圧延銅箔などがある)、導電剤を溶媒や合成樹脂バインダーに混合して塗布したりする方法が用いられる。視認側であり透明である必要のある表示面側基板2に設ける電極は透明である必要があるが、背面側基板1に設ける電極は透明である必要はない。いずれの場合もパターン形成可能で導電性である上記材料を好適に用いることができる。なお、電極厚みは、導電性が確保でき光透過性に支障がなければ良く、0.01〜10μm、好ましくは0.05〜5μmで設けられる。背面側基板1に設ける電極の材質や厚みなどは上述した表示面側基板に設ける電極と同様であるが、透明である必要はない。
【0036】
基板に隔壁を設ける場合の隔壁4については、その形状は表示にかかわる表示媒体の種類や、配置する電極の形状、配置により適宜最適設定され、一概には限定されないが、隔壁の幅は2〜100μm、好ましくは3〜50μmに、隔壁の高さは10〜100μm、好ましくは10〜50μmに調整される。基板間ギャップ確保用として設ける隔壁の高さは10〜500μmであり、この隔壁の高さが基板間ギャップとなり、セル形成用の隔壁はこの10〜500μmの範囲内で形成されれば、低い隔壁としてもよい。
また、隔壁を形成するにあたり、対向する両基板1、2の各々にリブを形成した後に接合する両リブ法、片側の基板上にのみリブを形成する片リブ法が考えられる。この発明では、いずれの方法も好適に用いられる。
これらのリブからなる隔壁により形成されるセルは、図7に示すごとく、基板平面方向からみて四角状、三角状、ライン状、円形状、六角状が例示され、配置としては格子状やハニカム状や網目状が例示される。表示面側から見える隔壁断面部分に相当する部分(セルの枠部の面積)はできるだけ小さくした方が良く、表示の鮮明さが増す。
ここで、隔壁の形成方法を例示すると、金型転写法、スクリーン印刷法、サンドブラスト法、フォトリソ法、アディティブ法が挙げられる。いずれの方法もこの発明の情報表示用パネルに好適に用いることができるが、これらのうち、レジストフィルムを用いるフォトリソ法や金型転写法が好適に用いられる。
【0037】
次に、本発明の対象となる情報表示用パネルにおいて表示媒体を、少なくとも光学的反射率と帯電性とを有する粒子を含んだ粒子群として構成する場合の少なくとも光学的反射率と帯電性とを有する粒子について説明する。
この粒子だけで粒子群を構成して表示媒体としたり、その他の粒子と合わせて粒子群を構成して表示媒体としたりして用いられる。
粒子は、その主成分となる樹脂に、必要に応じて、従来と同様に、荷電制御剤、着色剤、無機添加剤等を含ますことができる。以下に、樹脂、荷電制御剤、着色剤、その他添加剤を例示する。
【0038】
樹脂の例としては、ウレタン樹脂、ウレア樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アクリルウレタン樹脂、アクリルウレタンシリコーン樹脂、アクリルウレタンフッ素樹脂、アクリルフッ素樹脂、シリコーン樹脂、アクリルシリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレンアクリル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ブチラール樹脂、塩化ビニリデン樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスルフォン樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられ、2種以上混合することもできる。特に、基板との付着力を制御する観点から、アクリルウレタン樹脂、アクリルシリコーン樹脂、アクリルフッ素樹脂、アクリルウレタンシリコーン樹脂、アクリルウレタンフッ素樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂が好適である。
【0039】
荷電制御剤としては、特に制限はないが、負荷電制御剤としては例えば、サリチル酸金属錯体、含金属アゾ染料、含金属(金属イオンや金属原子を含む)の油溶性染料、4級アンモニウム塩系化合物、カリックスアレン化合物、含ホウ素化合物(ベンジル酸ホウ素錯体)、ニトロイミダゾール誘導体等が挙げられる。正荷電制御剤としては例えば、ニグロシン染料、トリフェニルメタン系化合物、4級アンモニウム塩系化合物、ポリアミン樹脂、イミダゾール誘導体等が挙げられる。その他、超微粒子シリカ、超微粒子酸化チタン、超微粒子アルミナ等の金属酸化物、ピリジン等の含窒素環状化合物及びその誘導体や塩、各種有機顔料、フッ素、塩素、窒素等を含んだ樹脂等も荷電制御剤として用いることもできる。
【0040】
着色剤としては、以下に例示するような、有機または無機の各種、各色の顔料、染料が使用可能である。
【0041】
黒色着色剤としては、カーボンブラック、酸化銅、二酸化マンガン、アニリンブラック、活性炭等がある。
青色着色剤としては、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBC等がある。
赤色着色剤としては、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、カドミウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウォッチングレッド、カルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3B、C.I.ピグメントレッド2等がある。
【0042】
黄色着色剤としては、黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルファーストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキ、C.I.ピグメントイエロー12等がある。
緑色着色剤としては、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、C.I.ピグメントグリーン7、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG等がある。
橙色着色剤としては、赤色黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダンスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダンスレンブリリアントオレンジGK、C.I.ピグメントオレンジ31等がある。
紫色着色剤としては、マンガン紫、ファーストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ等がある。
白色着色剤としては、亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛等がある。
【0043】
体質顔料としては、バライト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、アルミナホワイト等がある。また、塩基性、酸性、分散、直接染料等の各種染料として、ニグロシン、メチレンブルー、ローズベンガル、キノリンイエロー、ウルトラマリンブルー等がある。
【0044】
無機系添加剤の例としては、酸化チタン、亜鉛華、硫化亜鉛、酸化アンチモン、炭酸カルシウム、鉛白、タルク、シリカ、ケイ酸カルシウム、アルミナホワイト、カドミウムイエロー、カドミウムレッド、カドミウムオレンジ、チタンイエロー、紺青、群青、コバルトブルー、コバルトグリーン、コバルトバイオレット、酸化鉄、カーボンブラック、マンガンフェライトブラック、コバルトフェライトブラック、銅粉、アルミニウム粉などが挙げられる。
これらの顔料および無機系添加剤は、単独であるいは複数組み合わせて用いることができる。このうち特に黒色顔料としてカーボンブラックが、白色顔料として酸化チタンが好ましい。
上記着色剤を配合して、所望の色の粒子を作製できる。
【0045】
また、上記粒子は平均粒子径d(0.5)が、1〜20μmの範囲であり、均一で揃っていることが好ましい。平均粒子径d(0.5)がこの範囲より大きいと表示上の鮮明さに欠け、この範囲より小さいと粒子同士の凝集力が大きくなりすぎるために表示媒体としての移動に支障をきたすようになる。
【0046】
更に上記粒子の粒子径分布に関して、下記式に示される粒子径分布Spanを5未満、好ましくは3未満とする。
Span=(d(0.9)−d(0.1))/d(0.5)
(但し、d(0.5)は粒子の50%がこれより大きく、50%がこれより小さいという粒子径をμmで表した数値、d(0.1)はこれ以下の粒子の比率が10%である粒子径をμmで表した数値、d(0.9)はこれ以下の粒子が90%である粒子径をμmで表した数値である。)
Spanを5以下の範囲に納めることにより、各粒子のサイズが揃い、均一な表示媒体としての移動が可能となる。
【0047】
さらにまた、複数の表示媒体を用いた場合、各表示媒体を構成する粒子の大きさについて、最大の平均粒子径を有する粒子と、平均粒子径d(0.5)に対する最小の平均粒子径を有する粒子の平均粒子径d(0.5)との比を10以下とすることが肝要である。たとえ粒子径分布Spanを小さくしたとしても、互いに帯電特性の異なる粒子が互いに反対方向に動くので、互いの粒子サイズを同程度にして互いの粒子が反対方向に容易に移動できるようにするのが好適であり、それがこの範囲となる。
【0048】
なお、上記の粒子径分布および粒子径は、レーザー回折/散乱法などから求めることができる。測定対象となる粒子にレーザー光を照射すると空間的に回折/散乱光の光強度分布パターンが生じ、この光強度パターンは粒子径と対応関係があることから、粒子径および粒子径分布が測定できる。
ここで、本発明における粒子径および粒子径分布は、体積基準分布から得られたものである。具体的には、Mastersizer2000(Malvern Instruments Ltd.)測定機を用いて、窒素気流中に粒子を投入し、付属の解析ソフト(Mie理論を用いた体積基準分布を基本としたソフト)にて、粒子径および粒子径分布の測定を行なうことができる。
【0049】
粒子の帯電量は当然その測定条件に依存するが、情報表示用パネルにおける粒子の帯電量はほぼ、初期帯電量、隔壁との接触、基板との接触、経過時間に伴う電荷減衰に依存し、特に粒子の帯電挙動の飽和値が支配因子となっているということが分かった。
【0050】
本発明者らは鋭意検討の結果、ブローオフ法において同一のキャリア粒子を用いて、表示媒体に用いる粒子の帯電量測定を行うことにより、粒子の適正な帯電特性値の範囲を評価できることを見出した。
【0051】
更に、粒子群を表示媒体として気体中空間で駆動させる情報表示用パネルでは、基板間の表示媒体を取り巻く空隙部分の気体の管理が重要であり、表示安定性向上に寄与する。具体的には、空隙部分の気体の湿度について、25℃における相対湿度を60%RH以下、好ましくは50%RH以下とすることが重要である。
この空隙部分とは、例えば図1(a)、(b)において、対向する基板1、基板2に挟まれる部分から、電極5、6(電極を基板の内側に設けた場合)、表示媒体3の占有部分、隔壁4の占有部分、情報表示用パネルのシール部分を除いた、いわゆる表示媒体が接する気体部分を指すものとする。
空隙部分の気体は、先に述べた湿度領域であれば、その種類は問わないが、乾燥空気、乾燥窒素、乾燥アルゴン、乾燥ヘリウム、乾燥二酸化炭素、乾燥メタンなどが好適である。この気体は、その湿度が保持されるように情報表示用パネルに封入することが必要であり、例えば、表示媒体の充填、情報表示用パネルの組み立てなどを所定湿度環境下にて行い、さらに、外からの水分(湿分)侵入を防ぐシール材、シール方法を施すことが肝要である。
【0052】
本発明の対象となる帯電粒子移動方式の情報表示用パネルにおける基板と基板との間隔は、表示媒体が移動できて、コントラストを維持できればよいが、通常10〜100μm、好ましくは10〜50μmに調整される。
対向する基板間の気体中空間における表示媒体の体積占有率は5〜70%が好ましく、さらに好ましくは5〜60%である。70%を超える場合には表示媒体の移動に支障をきたし、5%未満の場合にはコントラストが不明確となり易い。
【産業上の利用可能性】
【0053】
本発明のマザー基板から製造される情報表示用パネルは、ノートパソコン、電子手帳、PDA(Personal Digital Assistants)と呼ばれる携帯型情報機器、携帯電話、ハンディターミナル等のモバイル機器の表示部、電子書籍、電子新聞等の電子ペーパー、看板、ポスター、黒板(ホワイトボード)等の掲示板、電子卓上計算機、家電製品、自動車用品等の表示部、ポイントカード、ICカード等のカード表示部、電子広告、情報ボード、電子POP(Point Of Presence, Point Of Purchase advertising)、電子値札、電子棚札、電子楽譜、RF−ID機器の表示部のほか、POS端末、カーナビゲーション装置、時計など様々な電子機器の表示部に好適に用いられるほか、外部書換え手段に接続して表示書換えを行う表示部(リライタブルペーパー)としても好適に用いられる
【0054】
本発明のマザー基板から製造される情報表示用パネルに用いる表示媒体については、これまでに説明した帯電性粒子を含んだ粒子群や導電性粒子を含んだ粒子群、半導体性粒子を含んだ粒子群の他、液晶、エレクトロクロミックなど、パッシブ駆動が可能な種々のタイプの表示媒体を用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】(a)、(b)はそれぞれ本発明のマザー基板から製造される情報表示用パネルの一例を示す図である。
【図2】(a)、(b)はそれぞれ本発明のマザー基板から製造される情報表示用パネルの他の例を示す図である。
【図3】本発明のマザー基板の一例の構成を説明するための図である。
【図4】本発明のマザー基板の他の例の構成を説明するための図である。
【図5】本発明のマザー基板のさらに他の例の構成を説明するための図である。
【図6】本発明のマザー基板のさらに他の例の構成を説明するための図である。
【図7】本発明のマザー基板から製造される情報表示用パネルにおける隔壁の形状の一例を示す図である。
【図8】(a)〜(c)はそれぞれ従来のマザー基板の一例を説明するための図である。
【図9】従来のマザー基板の問題点を説明するための図である。
【符号の説明】
【0056】
1、2 基板
3W 白色表示媒体
3Wa 負帯電性白色粒子
3B 黒色表示媒体
3Ba 正帯電性黒色粒子
4 隔壁
5、6 電極
21−1 第1のセル
21−2 第2のセル
21−3 第3のセル
22R 赤色カラーフィルター
22G 緑色カラーフィルター
22BL 青色カラーフィルター
31 マザー基板
31−1〜31−6 情報表示用パネル形成部
32 ライン電極
41−1、41−2 接続電極
42−1〜42−3 グランド電極
43−1、43−2 検査電極

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ライン電極を対向直交交差配置して形成したドットマトリックス画素にて、パネル基板間に封止した表示媒体をパッシブ駆動させて画像などの情報を表示する情報表示用パネルを1個以上作製するために用いるマザー基板において、
個別の情報表示用パネルの情報表示領域に配置する画素電極対の一方の電極となるライン電極について、隣り合うライン電極同士を、ライン電極端部のどちらか一方で、接続電極で接続して、前記個別の情報表示用パネル内のライン電極のすべてが直列接続となるように構成したことを特徴とする情報表示用パネルのマザー基板。
【請求項2】
隣接する複数の個別情報表示用パネルのライン電極が、直列接続となるよう構成したことを特徴とする請求項1に記載の情報表示用パネルのマザー基板。
【請求項3】
マザー基板上のすべての個別情報表示用パネルのライン電極が、直列接続となるよう構成したことを特徴とする請求項1に記載の情報表示用パネルのマザー基板。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載のマザー基板においてライン電極の断線を検査する方法であって、直列接続された全ライン電極の一端部と他端部との間の電気的導通を調べることで、ライン電極に断線があるかないかを検査することを特徴とするマザー基板電極の断線検査方法。
【請求項5】
2枚のマザー基板の少なくともどちらか一方に、請求項1〜3のいずれか1項に記載のマザー基板を用いたマザーパネルを分断して、各個別の情報表示用パネルとしたことを特徴とする情報表示用パネル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−32724(P2010−32724A)
【公開日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−193981(P2008−193981)
【出願日】平成20年7月28日(2008.7.28)
【出願人】(000005278)株式会社ブリヂストン (11,469)
【Fターム(参考)】